JP2015164174A - 電子部品および電子機器 - Google Patents

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【課題】磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる部分を有する電子部品であって、電子部品のサイズが小さくなっても、成形体部分の絶縁性および磁気特性に優れる電子部品を提供する。
【解決手段】磁性を有する粉粒体およびバインダーに基づく成分を含む成形体からなる部分を備え、端子間距離が4mm以下の電子部品であって、成形体からなる部分における、下記式(1)により定義される空隙パラメータP1は、0.3以上0.8以下であることを特徴とする電子部品。
P1=Rv/(Rv+Rb) (1)
ここで、Rv(単位:体積%)は、成形体からなる部分の成形加工後の空隙率であり、Rb(単位:体積%)は、成形体からなる部分の成形加工後のバインダーに基づく成分が占める体積率である。
【選択図】図8

Description

本発明は、磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる部分を備える電子部品および当該電子部品を実装した電子機器に関する。
携帯電子機器は、携帯電話から、小型でありながら多機能を有するスマートフォンへの置き換えが急速に進んでいる。このような多機能型の携帯電子機器では、一回の充電で使用可能な時間を長くして利用者の利便性を高めることが喫緊の課題である。この課題の解決手段の一つに、電子機器が備える電源供給回路数を増やし、当該回路に接続される個々の機器・ユニットの動作に応じてそれらの回路の動作を制御すること(具体例の一つに、表示素子を使用しない場合にはこれに接続される電源供給回路の動作を停止することが挙げられる。)によって電子機器の消費電力を少なくすることが挙げられる。電源供給回路が増えると、ノイズ抑制や整流、平滑のためのインダクタンス素子(例えば特許文献1参照。)も多数必要となってくる。このような理由により、携帯電子機器に使用されるインダクタンス素子の数は増大する傾向にある。
ところが、携帯電子機器のサイズにはおのずから制限があるため、使用数が増大したインダクタンス素子のサイズを小さくすることが求められている。具体的には、インダクタンス素子が備える2つの端子間に配置されるコアには、コア内で通電しないように絶縁性を維持することが求められるところ、この2つの端子間の距離(本明細書において、対向配置される2つの端子間の距離を「端子間距離」という。)が4mm以下となる程度までインダクタンス素子を小型化する場合がある。
特開2006−13066号公報
インダクタンス素子のコアは、通常、磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる(本明細書において、電子部品における上記の成形体からなる部分を「成形体部分」ともいう。)。このようにインダクタンス素子が小型化する場合には、インダクタンス素子が適切な直流重畳特性を有するように、飽和磁束密度が高い合金系の磁性粉粒体を用いて成形体部分(コア)を形成しつつ、成形体部分(コア)の透磁率を高めることが望ましい。
一般には、インダクタンス素子の小型化は、スイッチング電源のスイッチング周波数を高めることにより実現されるが、そのためには、インダクタンス素子のコアロスを小さくする必要がある。また、同様にインダクタンス素子を高周波で動作させる際には、コアロスに影響を与えるインダクタンス素子の成形体部分(コア)の比抵抗を高めて、成形体部分(コア)の絶縁性を高めることも望ましい。さらには、高密度実装技術を用いてインダクタンス素子が実装されることを鑑みると、成形体部分(コア)の強度はその実用に供しうる程度に保持する必要がある。
成形体部分(コア)の絶縁性や強度の低下を抑制する観点からは、成形体部分(コア)を構成する成形体内で最近位に配置される粉粒体間の絶縁性や結着性を、バインダー量を増加させることなどにより高めることが効果的である。ところが、この観点から、粉粒体を含む原材料を成形する際のバインダー量を増加させると、得られた成形体部分(コア)のコアロスの劣化や透磁率の低下が発生する場合があった。
以上の問題はインダクタンス素子に限定されず、磁性体の粉粒体を含む成形体からなる部分を有する他の電子部品についても、小型化に伴い同様の問題が発生することが懸念される。
本発明は、かかる現状を鑑み、磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる部分(成形体部分)を有し、サイズが小さい電子部品であって、成形体部分の強度や絶縁性を保持し磁気特性に優れる電子部品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために提供される本発明の一態様は、磁性を有する粉粒体およびバインダー系成分を含む成形体からなる部分を備え、端子間距離が4mm以下の電子部品であって、前記成形体からなる部分における、下記式(i)により定義される空隙パラメータP1が0.3以上0.8以下であることを特徴とする電子部品である。
P1=Rv/(Rv+Rb) (i)
ここで、Rv(単位:体積%)は、前記成形体からなる部分の成形加工後の空隙率であり、Rb(単位:体積%)は、前記成形体からなる部分の成形加工後の前記バインダー系成分が占める体積率である。
空隙パラメータP1が上記の範囲にあることにより、成形体部分における磁性を有する粉粒体が占める領域以外の領域の中に、バインダー系成分が適量存在することが可能となって、成形体部分の機械特性(強度)や絶縁性を著しく損なうことなく、磁気特性に優れる電子部品を得ることが可能となる。
上記の電子部品は、磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる部分と同材質からなる部材に対して、測定電極間距離を2〜4mmとして、15Vの直流電圧を印加して測定された抵抗値に基づき算出された比抵抗が、10kΩ・m以上であることが好ましい。
上記の電子部品は、前記磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる部分をコアとするインダクタンス素子であってもよい。
上記の電子部品の成形体からなる部分は、周波数100kHzのときの比透磁率が20以上であることが好ましい。
上記の電子部品の成形体からなる部分は、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定されたコアロスが1500kW/m以下であってもよいし、周波数100kHz、最大磁束密度50mTの条件で測定されたコアロスが120kW/m以下であってもよい。
上記の電子部品の成形体からなる部分は、前記磁性を有する粉粒体およびバインダーを含む原材料を成形するにあたり、前記原材料に対する前記バインダーの含有量を変化させることにより、前記空隙パラメータP1が調整されたものであってもよい。このようにすれば、空隙パラメータP1を調整することは容易である。
上記の電子部品の成形体からなる部分の成形加工後の表面を、二次電子顕微鏡を用いて加速電圧を1.5kVとして観察倍率3000倍で観察したときに、観察画像の粉体の判定率が15%以上50%以下であることが好ましい。上記の判定率は空隙パラメータP1と比例関係を有すると近似することができる。
上記の電子部品の成形体からなる部分に含まれる前記磁性を有する粉粒体は、下記式(ii)で示される粒度分布を有することが好ましい。
(D90−D10)/D50≦2.0 (ii)
ここで、D10、D50およびD90は、それぞれ、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定された粉粒体の粒度分布における、積算値10体積%に対応する粒径(単位:μm)、積算値50体積%に対応する粒径(単位:μm)および積算値90体積%に対応する粒径(単位:μm)である。
上記の関係を満たす場合には、磁性を有する粉粒体同士の接触が生じにくくなり、絶縁性が向上しやすくなる。
本発明の別の一態様は、上記の電子部品を実装した電子機器である。上記のとおり、本発明に係る電子部品は、サイズが小さくても、成形品部分の機械特性や絶縁性が低下しにくい。このため、破損などの問題が生じにくく、また絶縁破壊の問題も生じにくい。したがって、本発明に係る電子部品を実装した電子機器は、小型化した場合であっても、電子部品に由来する不良が生じにくく、動作安定性に優れる。
上記の発明に係る電子部品は、成形品部分の空隙パラメータP1が適切な範囲に制御されているため、電子部品のサイズが従来の電子部品よりも小さいにもかかわらず、成形品部分が、絶縁性に優れるとともに磁気特性に優れ、圧環強度も実用上十分に強く維持できる。
本発明の一実施形態に係るインダクタンス素子の全体構成を一部透視して示す斜視図である。 図1に示すインダクタンス素子を実装基板上に実装した状態を示す部分正面図である。 本実施例の結果に基づく、比抵抗と空隙率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、比透磁率と空隙率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、コアロスと空隙率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、圧環強度と空隙率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、比抵抗の相対値と空隙パラメータP1との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、比透磁率と空隙パラメータP1との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、コアロスの相対値と空隙パラメータP1との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、圧環強度と空隙パラメータP1との関係を示すグラフである。 本実施例に係る磁性を有する粉粒体(軟磁性粉末)の粒度分布(積算値)を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、磁性を有する粉粒体(軟磁性粉末)の判定率と空隙パラメータP1との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、電子部品が、図1および2に示されるインダクタンス素子である場合を具体例として説明する。
1.インダクタンス素子
図1は、本発明の一実施形態に係るインダクタンス素子1の全体構成を一部透視して示す斜視図である。図1では、インダクタンス素子1の下面(実装面)が上向きの姿勢で示されている。図2は、図1に示すインダクタンス素子1を実装基板10上に実装した状態を示す部分正面図である。
図1に示すインダクタンス素子1は、圧粉コア3と、圧粉コア3の内部に埋め込まれたコイルとしての空芯コイル2と、溶接によって空芯コイル2に電気的に接続される一対の端子部4とを備えて構成される。
空芯コイル2は、絶縁被膜された導線を螺旋状に巻回して形成されたものである。空芯コイル2は、巻回部2aと巻回部2aから引き出された引出端部2b、2bとを有して構成される。空芯コイル2の巻き数は必要なインダクタンスに応じて適宜設定される。
図1に示すように、圧粉コア3において、実装基板に対する実装面3aに、端子部4の一部を収納するための収納凹部30が形成されている。収納凹部30は、実装面3aの両側に形成されており、圧粉コア3の側面3b、3cに向けて解放されて形成されている。圧粉コア3の側面3b、3cから突出する端子部4の一部が実装面3aに向けて折り曲げられて、収納凹部30の内部に収納される。
端子部4は、薄板状のCu基材で形成されている。端子部4は圧粉コア3の内部に埋設されて空芯コイル2の引出端部2b、2bに電気的に接続される接続端部40と、圧粉コア3の外面に露出し、前記圧粉コア3の側面3b、3cから実装面3aにかけて順に折り曲げ形成される第1曲折部42a及び第2曲折部42bとを有して構成される。接続端部40は、空芯コイル2に溶接される溶接部である。第1曲折部42aと第2曲折部42bは、実装基板10に対して半田接合される半田接合部である。半田接合部は、端子部4のうちの圧粉コア3から露出している部分であって、少なくとも圧粉コア3の外側に向けられる表面を意味している。
端子部4の接続端部40と空芯コイル2の引出端部2bとは、抵抗溶接によって接合されている。
図2に示すように、インダクタンス素子1は、実装基板10上に実装される。
実装基板10の表面には外部回路と導通する導体パターンが形成され、この導体パターンの一部によって、インダクタンス素子1を実装するための一対のランド部11が形成されている。
図2に示すように、インダクタンス素子1においては、実装面3aが実装基板10側に向けられて、圧粉コア3から外部に露出している第1曲折部42aと第2曲折部42bが実装基板10のランド部11との間で半田層12にて接合される。
ハンダ付け工程は、ランド部11にペースト状の半田が印刷工程で塗布された後に、ランド部11に第2曲折部42aが対面するようにしてインダクタンス素子1が実装され、加熱工程で半田が溶融する。図1と図2に示すように、第2曲折部42bは実装基板10のランド部11に対向し、第1曲折部42aはインダクタンス素子1の側面3b、3cに露出しているため、フィレット状の半田層12は、ランド部11に固着するとともに、半田接合部である第2曲折部42bと第1曲折部42aの双方の表面に十分に広がって固着される。
図1および2に示されるインダクタンス素子1において、対向配置される端子に相当する部分は、2つの第1曲折部42aである。図1および2に示されるインダクタンス素子1における端子間距離は、2つの第1曲折部42aの間の距離となる。これは、圧粉コア3の側面3bと側面3cとの間の距離に相当する。すなわち、図1および2に示されるインダクタンス素子1では、端子間距離は圧粉コア3の形状により決定される。
2.成形体部分
本発明の一実施形態に係るインダクタンス素子1は、磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる部分(成形体部分)を備える。図1に示されるインダクタンス素子1では、圧粉コア3が成形体部分に相当する。
成形体部分(圧粉コア3)に含有される磁性を有する粉粒体の組成は限定されない。かかる粉粒体の具体例として、軟磁性材料を含有する軟磁性粉末が挙げられる。軟磁性粉末の具体例として、Fe基非晶質合金粉末、Fe−Ni系合金粉、Fe−Si系合金粉末、純鉄粉末(高純度鉄粉)等の軟磁性合金粉末;フェライト等の酸化物軟磁性粉末などが挙げられる。Fe基非晶質合金の一種であるFe−P−C−B−Si系の非晶質合金は、その組成がFe100-a-b-c-x-y-z-tNiaSnbCrcxyzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦3at%、0at%≦c≦6at%、3.0at%≦x≦10.8at%、2.0at%≦y≦9.8at%、0at%≦z≦8.0at%、0at%≦t≦5.0at%であることが好ましい。
磁性を有する粉粒体は、磁性材料のみから構成されていてもよいし、磁性材料と当該材料以外の材料との混合体であってもよい。そのような場合の具体例として、合金系の磁性材料からなる粉体を、樹脂系材料を用いて造粒した造粒粉が挙げられる。
磁性を有する粉粒体の粒径は限定されない。基本的には、磁性を有する粉粒体の粒径が小さいほど成形性が高くなる傾向があるが、当該粒径が過度に小さくなると、凝集の問題が顕在化しやすくなったり、酸化など化学的安定性に関する問題が顕在化しやすくなったりする。したがって、磁性を有する粉粒体は平均粒径が1μm以上100μm以下であることが好ましく、2μm以上50μm以下であることがより好ましく、3μm以上25μm以下であることがより好ましく、5μm以上15μm以下であることが特に好ましい。本明細書において、粉粒体の「平均粒径」とは、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定された粉粒体の粒度分布における積算値50体積%に対応する粒径(メジアン径D50)を意味する。
成形体部分(圧粉コア3)を形成するための製造方法は限定されない。成形体部分(圧粉コア3)を形成するための原材料(本明細書において、ことわりのない「原材料」は、成形体部分(圧粉コア3)を形成するための原材料を意味する。)が、バインダーを含有し、このバインダーやバインダーに由来する成分(本明細書において、これらを「バインダー系成分」と総称する場合もある。)によって、近接する磁性を有する粉粒体同士を結着させてもよい。
バインダーの具体例として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、PVA(ポリビニルアルコール)、アクリル樹脂等の液状または粉末状の樹脂、ゴム等の有機系材料;水ガラス(NaO−SiO)、酸化物ガラス粉末(NaO−B−SiO、PbO−B−SiO、PbO−BaO−SiO、NaO−B−ZnO、CaO−BaO−SiO、Al−B−SiO、B−SiO)、ゾルゲル法により生成するガラス状物質(SiO、Al、ZrO、TiO等を主成分とするもの)等の無機系材料などを挙げることができる。バインダーは有機系材料と無機系材料との混合体であってもよい。バインダーは1種類の材料から構成されていてもよいし、複数の材料の混合体であってもよい。
原材料がバインダーを含有する場合において、その含有量は限定されない。成形体部分(圧粉コア3)が所望の特性を有するように適宜設定すればよい。
原材料は、磁性を有する粉粒体の流動性を調整することなどを目的として、潤滑剤として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等を含有してもよい。原材料が潤滑剤を含有する場合において、その含有量は限定されない。成形体部分(圧粉コア3)が所望の特性を有するように適宜設定すればよい。
3.空隙率
本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)は、次に定義される空隙率が5体積%以上30体積%以下であることが好ましい場合がある。
本明細書において、空隙率(単位:%)とは、成形体部分(圧粉コア3)において固体物質が存在しない部分として定義される空隙部の体積の、成形体部分全体の体積に対する百分率を意味する。成形体部分(圧粉コア3)を構成する固体物質は、磁性を有する粉粒体を含む。原材料が上記のバインダーなど磁性を有する粉粒体以外の成分を含有する場合には、バインダー系成分なども上記の固体物質に含まれる。
空隙率の導出方法は限定されない。成形体部分(圧粉コア3)の組成および成形体の形状測定結果に基づいて空隙率を導出してもよい。あるいは、成形体部分(圧粉コア3)の表面、破面、断面などを観察した結果に基づいて空隙率を導出してもよい。
空隙率を5体積%以上30体積%以下に調整することにより、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の絶縁性および磁気特性を向上させることができる場合がある理由は明確ではない。空隙率が高くなると、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)における透磁率、コアロスなど磁気特性が向上する傾向がみられることから、空隙率が高いことにより、成形体部分内の磁性を有する粉粒体に生じた内部応力(具体例として、成形時の加圧に起因する内部応力、磁歪に起因する内部応力が挙げられる。)が緩和されやすい状態になっている可能性がある。また、空隙率が高くなると、成形体部分(圧粉コア3)の絶縁性が低下する傾向がみられる。
本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の空隙率は、10体積%以上28体積%以下であることが好ましく、12体積%以上27体積%以下であることがより好ましく、15体積%以上26体積%以下であることが特に好ましい。空隙率が過度に高くなると、成形体部分(圧粉コア3)の機械強度が低下する傾向を示す場合もある。
4.空隙パラメータP1
本明細書において、「空隙パラメータP1」とは、下記式(1)により定義される。空隙パラメータP1は、成形加工後の成形体部分、すなわち、成形製造物における磁性を有する粉粒体が占める領域以外の領域にどの程度空隙部が存在しているかを示すパラメータである。
P1=Rv/(Rv+Rb) (1)
ここで、Rv(単位:体積%)は、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)における成形加工後の(成形製造物の)空隙率である。Rb(単位:体積%)は、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)における成形体部分(圧粉コア3)の成形加工後の(成形製造物の)バインダー系成分が占める体積率(以下、この体積率を「バインダー含有率」ともいう。)である。成形加工後の成形体部分(成形製造物)に対して、バインダー系成分の組成に変動を与えるような熱処理が行われる場合であっても、その熱処理の前の状態でのバインダー含有率Rbを用いて算出された空隙パラメータP1により、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)やその成形体部分(圧粉コア3)の特性を規定することが可能である。なお、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)は、成形加工後の成形製造物に対して特段の熱処理が施されなくてもよい。
バインダー含有率の求め方は限定されない。成形体部分(圧粉コア3)の組成が明らかである場合には、その組成に基づく情報および容積の測定結果などからバインダー含有率を求めることができる。成形体部分(圧粉コア3)の組成が明らかでない場合であっても、バインダー系成分を加熱などの手段により成形体部分(圧粉コア3)から除去し、その際の質量変化などに基づいてバインダー含有率を求めることが可能である。
本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)は、上記の定義に基づく空隙パラメータP1が、0.3以上0.8以下である。空隙パラメータP1が0.3以上であることにより、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の磁気特性および絶縁性を向上させることができる。本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の磁気特性および絶縁性をより安定的に向上させる観点から、空隙パラメータP1は、0.45以上であることが好ましい場合があり、0.5以上であることがより好ましい場合があり、0.55以上であることがさらに好ましい場合があり、0.6以上であることが特に好ましい場合がある。空隙パラメータP1が0.8以下であることにより、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の機械特性や絶縁性の著しい低下を抑制することができる。本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の機械特性(強度)を適切に確保する観点から、空隙パラメータP1は、0.75以下であることが好ましい場合があり、0.7以下であることが好ましい場合がある。
成形体部分(圧粉コア3)の空隙パラメータP1は、成形体部分(圧粉コア3)の表面観察に基づき算出される粉体の判定率と比例関係を有すると近似することができる。空隙パラメータP1が増加すると、成形体部分(圧粉コア3)における、磁性を有する粉粒体が占める領域以外の領域にバインダー系成分が存在する可能性が低減する。このため、磁性を有する粉粒体が露出しやすくなって、成形体部分(圧粉コア3)を表面観察したときに、磁性を有する粉粒体が観察される可能性が高くなっていると考えられる。
5.磁気特性
本発明の一実施形態に係る電子部品はインダクタンス素子であってもよい。本発明の一実施形態に係る電子部品がインダクタンス素子である場合(具体例がインダクタンス素子1である。)には、インダクタンス素子が備えるコア(具体例が圧粉コア3である。)は、周波数100kHzのときの比透磁率が20以上であることが好ましい。また、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定されたコアロスが1500kW/m以下であることが好ましい。あるいは、100kHz、最大磁束密度50mTの条件で測定されたコアロスが120kW/m以下であることが好ましい。コアがこのような磁気特性を有していることにより、本発明の一実施形態に係る電子部品はインダクタンス素子として有効に機能することが可能となる。本発明の一実施形態に係る電子部品がインダクタンス素子としてより有効に機能することを可能とする観点から、インダクタンス素子が備えるコアは、周波数100MHzのときの比透磁率が、22以上であることが好ましく、25以上であることが特に好ましい。同様の観点から、インダクタンス素子が備えるコアは、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定されたコアロスが、1500kW/m以下であることが好ましく、800kW/m以下であることが特に好ましい。あるいは、インダクタンス素子が備えるコアは、周波数100kHz、最大磁束密度50mTの条件で測定されたコアロスが、100kW/m以下であることが好ましく、90kW/m以下であることが特に好ましい。
6.形状、電気特性
本発明の一実施形態に係る電子部品は、端子間距離が4mm以下である。このように端子間距離が小さくなると、端子間に位置する成形体部分の直流抵抗(絶縁抵抗)が低下しやすくなる。この抵抗値が低くなると、電子部品に求められる特性に影響を与える可能性が高まる。たとえば、電子部品がインダクタンス素子である場合には、成形体部分(コア)の直流抵抗(絶縁抵抗)が低下することにより、ノイズ抑制や整流、平滑といった、インダクタンス素子に求められる機能を果たしにくくなる可能性が高まる。しかしながら、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)は、成形体部分(コア3)の空隙パラメータP1が上記の範囲であることからその比抵抗が低下しにくく、成形体部分(コア3)の絶縁性に優れる。したがって、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)は、サイズが小さい場合であっても、求められる機能を適切に果たすことができる。
本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の端子間距離は、3mm以下であってもよく、2mm以下であってもよい。本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の端子間距離の下限は限定されない。当該端子間距離は100μm以上であることが好ましく、500μm以上であることがより好ましく、1mm以上であることが特に好ましい。
本明細書において、成形体部分の比抵抗は、成形体部分と同材質からなる部材に対して、測定電極間距離を2〜4mmとして、15Vの直流電圧を印加して測定された抵抗値に基づき算出された値(単位:kΩ・mまたはMΩ・m)を意味する。電子部品は通常、数Vから10V程度で駆動されるため、絶縁性の評価のための印加電圧としては、15V程度が適切である。
本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の比抵抗は、10kΩ・m以上であることが好ましく、15kΩ・m以上であることがより好ましく、20kΩ・m以上であることが特に好ましい。
本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の比抵抗は、成形体部分(圧粉コア3)が含む磁性を有する粉粒体の粒度分布を調整することによって変化させることができる。例えば、下記式(2)で示される粒度分布を有している場合には、比抵抗を高めることができる。下記式(2)で示されるP2が小さいほど、平均粒径に対して粒径の分布幅が狭く、磁性を有する粉粒体の互いの接触の程度が低くなっていると考えられる。
P2=(D90−D10)/D50≦2.0 (2)
ここで、D10、D50およびD90は、それぞれ、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定された粉粒体の粒度分布における、積算値(累積頻度)10体積%に対応する粒径(単位:μm)、積算値50体積%に対応する粒径(単位:μm、すなわち、平均粒径)および積算値90体積%に対応する粒径(単位:μm)である。
比抵抗を高める観点から、上記式(2)で示されるP2は、1.7以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.3以下であることが特に好ましい。P2が低くなることにより、比抵抗が著しく増大する場合もある。具体的には、1GΩ・m程度またはそれ以上となる場合もある。
7.機械特性の制御方法
本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)の成形体部分(圧粉コア3)の空隙率や空隙パラメータP1の制御方法は限定されない。成形体部分(圧粉コア3)の製造過程を変化させることにより上記の空隙率や空隙パラメータP1を制御することができる。
以下、成形体部分(圧粉コア3)が、磁性を有する粉粒体とバインダーとを含む原材料を加圧成形する工程を含む製造方法により製造される場合を具体例として、成形体部分(圧粉コア3)の空隙率や空隙パラメータP1を、製造過程を通じて制御する方法について説明する。
上記の制御方法の一つとして、原材料に含有されるバインダーの組成や原材料におけるバインダーの含有量を変化させる方法が挙げられる。これらを変化させることにより、原材料から得られた成形体のバインダー系成分の含有量や性質に影響を与えて、成形体部分(圧粉コア3)の空隙率や空隙パラメータP1を変化させることができる。この方法によれば、原材料におけるバインダーの含有量を増加させることにより、空隙率や空隙パラメータP1を低下させることが可能である。ただし、空隙率や空隙パラメータP1の具体的な数値およびその変化の程度は、バインダーの種類や、その他の要因により変動する。
上記の制御方法の別の一つとして、原材料を加圧成形した後、バインダーに基づく成分、すなわち、バインダー系成分の一部を除去する除去処理を施すことにより、成形体部分(圧粉コア3)の空隙率を変化させることが挙げられる。この方法によれば、空隙率が高まると、成形体部分(圧粉コア3)におけるバインダー系成分の含有量が相対的に低減して、空隙パラメータP1が高まる。
除去処理として加熱処理、溶解処理、エネルギー線の照射による分解処理などが例示される。
加熱処理により除去処理を行う場合には、バインダーの熱物性(具体例として、熱可塑性、熱硬化性、これらの性質の材料を混合することにより得られる複合的な特性などが挙げられる。)、加熱温度とバインダーの分解温度との関係などを適切に設定することが好ましい。加熱処理の条件(加熱温度、加熱時間など)は、バインダー系成分の除去が可能である限り、限定されない。原材料を加圧成形して得た成形製造物に含有される磁性を有する粉粒体の応力を緩和することなどを目的として、成形製造物に熱処理を行って成形体部分(圧粉コア3)を得る場合には、この熱処理を行うことにより、上記の除去処理の一種である加熱処理が行われることが、生産効率を高める観点から好ましい。加熱処理により除去処理を行う場合には、成形体部分(圧粉コア3)に含有されるバインダー系成分はバインダーの加熱残渣を含んでもよい。
溶解処理により除去処理を行う場合の具体例として、バインダー系成分を溶解させることが可能な液体に成形製造物を接触させればよい。この接触方法として、浸漬、スプレーなどが例示される。
エネルギー線の照射による分解処理により除去処理を行う場合の具体例として、マイクロ波、紫外線、X線、電子線、レーザーなどを、成形製造物に照射することが例示される。赤外線の照射は上記の加熱処理と実質的に同一の効果が得られる場合もある。
上記の制御方法のさらに別の一つとして、成形体部分を構成する成形体の製造条件を変化させて、成形体部分(圧粉コア3)の空隙率や空隙パラメータP1を変化させる方法が挙げられる。具体的には、加圧成形条件(加圧力、加圧時間等)、熱処理をさらに行う場合には加熱条件(加熱温度、加熱時間等)などが変更可能な条件として挙げられる。
成形体部分(圧粉コア3)の空隙率や空隙パラメータP1を制御するにあたり、上記の方法は単独で用いてもよいし、複数の方法(上記の方法以外の方法も含む。)を組み合わせてもよい。
8.電子部品
本発明の一実施形態に係る電子機器は、本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)を実装したものである。本発明の一実施形態に係る電子部品(インダクタンス素子1)は、サイズが小さくても、成形品部分(圧粉コア3)の機械特性や絶縁性が低下しにくいため、成形体部分を製造する際、電子部品として製造する際、電子機器に実装する際、さらに電子機器として使用する際などにおいて、破損などの問題が生じにくく、また絶縁破壊の問題も生じにくい。したがって、本発明に係る電子部品を実装した電子機器は、サイズが小さい電子部品を実装しているので、電子機器を小型化・軽量化することが可能である。しかも、そのように小型化・軽量化された場合であっても、電子部品に由来する不良が生じにくく、動作安定性に優れる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
実施例1
(実施例1−1)
水アトマイズ法を用いて、Fe74.43at%Cr1.96at%9.04at%2.16at%7.54at%Si4.87at%なる組成になるように秤量して得られた非晶質軟磁性粉末を軟磁性粉末として作製した。得られた軟磁性粉末の粒度分布は、日機装社製「マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3300EX」を用いて体積分布で測定した。その結果、平均粒径(D50)は10.6μmであった。
上記の軟磁性粉末100質量部、ノボラックエポキシ樹脂を含む樹脂系材料を含有するバインダー2質量部、およびステアリン酸亜鉛からなる潤滑剤0.3質量部を溶媒としての水に混合して、コアの原材料としてのスラリーを得た。
得られたスラリーを乾燥後に粉砕し、目開き300μmのふるいおよび850μmのふるいを用いて、300μm以下の微細な粉末および850μm以上の粗大な粉末を除去して、造粒粉を得た。
上記の方法により得られた造粒粉を金型に充填し、金型温度150℃、面圧25MPaで35分間加圧する条件にて加圧成形し、除圧後、150℃の環境下に5時間保持することにより、成形製造物を得た。
得られた成形製造物を、窒素気流雰囲気の炉内に載置し、炉内温度を、室温(23℃)から昇温速度40℃/分で372℃まで加熱し、この温度にて60分間保持し、その後、炉内で室温まで冷却する熱処理を行った。こうして、外径20mm、内径12mm、厚さ4mmの円環状のコアを得た。
(実施例1−2から1−5)
実施例1−1と同様の製造方法であるが、実施例1−1のスラリー調製においてバインダーの配合量を、下記の・BR>謔、に変更した製造方法を実施することにより、表1に示されるように、実施例1−1において製造したコアとは空隙率および空隙パラメータP1が異なるコアを製造した。
実施例1−2:3質量部
実施例1−3:4質量部
実施例1−4:5質量部
実施例1−5:6質量部
なお、実施例において製造したコアについて、空隙率Rv(単位:%)を、コアの形状測定から求めたコアの体積V、軟磁性粉末の密度ρ1および質量m1、ならびにバインダー系成分の密度ρ2および質量ρ2を用いて、下記式に基づき算出した。
Rv={1−(m1/ρ1+m2/ρ2)/V}×100
上記の算出にあたり、潤滑剤は熱処理中に全量揮発したと仮定した。
実施例1において製造したコアについて、上記の空隙率Rvと同様に、バインダー系成分の体積含有率Rb(単位:%)を、下記式に基づき算出した。
Rb=(m2/ρ2)/V×100
バインダー系成分が占める体積率Rbおよび空隙率Rvを用いて、下記式に基づき、空隙パラメータP1を算出した。
P1=Rv/(Rv+Rb)
空隙パラメータP1は、成形加工後の成形体部分であるコアにおける、軟磁性粉末が占める領域以外の領域の中で空隙部が占める割合を示している。
実施例2
(実施例2−1)
実施例1と同様にして調製した軟磁性粉末100質量部、熱可塑性樹脂であるアクリル系樹脂および熱硬化性樹脂であるフェノール系樹脂を含む樹脂系材料を含有するバインダー2質量部、およびステアリン酸亜鉛からなる潤滑剤0.3質量部を溶媒としての水に混合して、コアの原材料としてのスラリーを得た。
得られたスラリーを乾燥後に粉砕し、目開き300μmのふるいおよび850μmのふるいを用いて、300μm以下の微細な粉末および850μm以上の粗大な粉末を除去して、造粒粉を得た。
上記の方法により得られた造粒粉を金型に充填し、金型温度23℃、面圧1.5GPaで加圧する条件にて加圧成形し、成形製造物を得た。
得られた成形製造物を、窒素気流雰囲気の炉内に載置し、炉内温度を、室温(23℃)から昇温速度40℃/分で372℃まで加熱し、この温度にて60分間保持し、その後、炉内で室温まで冷却する熱処理を行った。こうして、外径20mm、内径12mm、厚さ2mmの円環状のコアを得た。得られたコアには、バインダー系成分として、バインダーの加熱残渣が含まれていた。
(実施例2−2から2−13)
実施例2−1と同様の製造方法であるが、原材料としてのスラリーにおけるバインダー含有量を変化させること、バインダーの組成を変化させること、および成形面圧を変化させることの少なくとも一つを行った製造方法を実施することにより、表2に示されるように、実施例2−1において製造したコアとは空隙率が異なるコアを製造した。
以下に各実施例における製造条件の変更点をまとめた。
実施例2−2から2−4:実施例2−1のバインダー含有量を変更した。
実施例2−5から2−7:実施例2−2から2−4のそれぞれについてバインダー組成を変更した。
実施例2−8:実施例2−1の成形面圧を変更した。
実施例2−9および2−10:実施例2−8のバインダー含有量を変更した。
実施例2−11から2−15:実施例2−8のそれぞれについてバインダー組成を変更した(実施例2−14は実施例2−8と同一条件であった。)。
実施例2−16から2−19:実施例2−12から2−15のそれぞれについてバインダーに含有される熱可塑性樹脂種を変更した。
実施例2−20:バインダーを、実施例2−16から2−19で使用した種類の熱可塑性樹脂からなるバインダーに変更した。
(実施例3−1)
実施例1と同様であるが、平均粒径が5〜6μmとなるように調製された非晶質軟磁性粉末からなる軟磁性粉末100質量部、熱可塑性樹脂であるアクリル系樹脂を70質量%および熱硬化性樹脂であるフェノール系樹脂を30質量%含む樹脂系材料を含有するバインダー2質量部、およびステアリン酸亜鉛からなる潤滑剤0.3質量部を溶媒としての水に混合して、コアの原材料としてのスラリーを得た。
得られたスラリーを乾燥後に粉砕し、目開き300μmのふるいおよび850μmのふるいを用いて、300μm以下の微細な粉末および850μm以上の粗大な粉末を除去して、造粒粉を得た。
上記の方法により得られた造粒粉を金型に充填し、金型温度23℃、面圧1GPaで加圧する条件にて加圧成形し、成形製造物を得た。本実施例では、成形加工後の成形体部分として、上記の成形製造物(熱処理前のコア)の空隙パラメータP1を算出した。
得られた成形製造物を、窒素気流雰囲気の炉内に載置し、炉内温度を、室温(23℃)から昇温速度40℃/分で372℃まで加熱し、この温度にて17分間保持し、その後、炉内で室温まで冷却する熱処理を行った。こうして、外径20mm、内径12.7mm、厚さ3mmの円環状のコアを得た。得られたコアのバインダー系成分にはバインダーの加熱残渣が含まれていた。
(実施例3−2から3−5)
実施例3−1と同様の製造方法であるが、原材料としてのスラリーにおけるバインダー含有量を変化させる製造方法を実施することにより、表3に示されるように、実施例3−1において製造したコアとは空隙率および空隙パラメータP1が異なるコアを製造した。
(試験例1)比抵抗の導出
実施例により製造したコアの厚さ方向(2〜4mm)に15Vの直流電圧を印加して測定された抵抗値に基づき、比抵抗(単位:kΩ・mまたはMΩ・m)を算出した。算出結果を表1から表3に示す。また、表1から得られた比抵抗と空隙率との関係を図3に示す。実施例1および3について、各実施例で得られた比抵抗の最大値により当該実施例の他の比抵抗の値を規格化した相対値(比抵抗の相対値)と空隙パラメータP1との関係を図7に示す。
(試験例2)磁気特性の測定
実施例により製造したコアについて、インピーダンスアナライザー(HP社製「4192A」)を用いて周波数100kHzのときの比透磁率(単位:無次元)を測定し、BHアナライザー(岩崎通信機社製「SY−8217」)を用いて周波数100kHz,最大磁束密度100mT(実施例1および2)または50mT(実施例3)の条件でコアロス(単位:kW/m)を測定した。これらの測定結果を表1から3に示す。また、表1の測定結果から得られた比透磁率と空隙率との関係を図4に、同じく表1の測定結果から得られたコアロスと空隙率との関係を図5に示す。表1および表3の測定結果から得られた比透磁率と空隙パラメータP1との関係を図8に示す。実施例1および3について、各実施例で得られたコアロスの最大値により当該実施例の他のコアロスの値を規格化した相対値(コアロスの相対値)と空隙パラメータP1との関係を図9に示す。
(試験例3)圧環強度の測定
実施例1および3において作製したコアについて、JIS Z2507:2000に準拠した試験方法により測定して、圧環強度(単位:N/mm)を求めた。求めた圧環強度を表1に示す。また、表1に示される圧環強度と空隙率との関係を図6に示す。表1および3に示される圧環強度と空隙パラメータP1との関係を図10に示す。
(試験例4)軟磁性粉末の粒度分布
実施例1において使用した非晶質軟磁性粉末と同様の製造方法により製造した非晶質軟磁性粉末からなる軟磁性粉末および実施例3において使用した軟磁性粉末のそれぞれについて、日機装社製「マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3300EX」を用いて体積分布で粒度分布を測定した。各実施例に係る軟磁性粉末の粒径の累積頻度(積算値)と粒径との関係を図11に示す。これらの測定から得られたD10、D50およびD90、ならびに上記式(2)に基づき算出したP2を表4に示す。
(試験例5)コア表面の観察および粉体判定率の測定
実施例1および3により製造したコアについて、成形加工後の状態(実施例3については熱処理前の状態)の表面を、二次電子顕微鏡を用いて、加速電圧を1.5kVとして倍率3000倍で観察した。粉体の輪郭検出を行って画像内の粉体の面積率を判定率(単位:%)として求める画像処理ソフト(キーエンス社製「XG Vision Editor(4.2.0041)」)を、得られた観察画像に対して自動解析モードにて適用した。得られた結果(判定率)と空隙パラメータP1との関係をプロットしたところ、比例関係で近似することが可能であって、その比例係数は54であった(図12)。
実施例1からは次の知見が得られた。
・空隙率を変化させることによりコアの電気特性、磁気特性および機械特性を制御することが可能である(表1および図3から図6)。
・空隙率を30%以下に設定することにより、コアの比抵抗を10kΩ・m以上にすることができる(表1および図3)。
・空隙率を5%以上に設定することにより、コアの比透磁率を20以上にすることができる(表1および図4)。
・空隙パラメータP1が小さくなると、すなわち、コアの軟磁性粉末以外の領域における空隙部が占める割合が小さくなると、圧環強度は強くなり比抵抗は向上するものの、コアロスや比透磁率が悪化するため、これらをバランスよく調整するには、この空隙パラメータP1を調整することが有効である。
実施例2からは、次の知見が得られた。
・製造過程における各種因子を変化させて空隙率を調整することにより、コアの電気特性および磁気特性を制御することが可能である(表2)。
実施例1および3からは、次の知見が得られた。
・空隙パラメータP1を変化させることによりコアの電気特性、磁気特性および機械特性を制御することが可能である(表3および図7から図10)。
・空隙パラメータP1を0.3以上に設定することにより、コアの比透磁率を20以上にすることができる(表3および図8)。
・空隙パラメータP1を0.8以下、より好ましくは0.75以下に設定することにより、コアの圧環強度を7MPa以上にすることができる。さらに好ましくは空隙パラメータP1を0.7以下とすることでコアの圧環強度を15MPa以上とすることができる。(表3および図10)。
・空隙パラメータP1を0.3以上に設定することにより、比抵抗やコアロスを低下させることが可能であり、空隙パラメータP1を0.45以上、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.55以上、さらに好ましくは0.6以上に設定すれば、比抵抗やコアロスをより安定的に低下させることが可能である(表3ならびに図7および9)。空隙パラメータP1における比抵抗やコアロスが低減するか否かのしきい値は、コアに含有されるバインダー系成分の組成の影響を受けている可能性がある。
次のような知見も得られた。
・軟磁性粉末の粒度分布を変更することにより、比抵抗の値を変動させることができる(表1、表3、表4および図11)。具体的には、粒度分布幅が相対的に狭い軟磁性粉末を使用することにより、比抵抗の値を著しく増大させることができる。
・コアの成形加工後の状態の表面を観察して、粉体の輪郭検出を行って得られる粉体の判定率は空隙パラメータP1と比例関係にある(図12)。したがって、空隙パラメータP1の良好な範囲である0.3から0.8の範囲に基づき、上記の粉体の判定率が15%から50%の範囲にあれば、電気特性、磁気特性および機械特性に優れたコアを得ることが可能である。
本発明の電子部品は、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコンなどの電源供給回路に使用されるインダクタンス素子等として好適である。
1 インダクタンス素子
2 空芯コイル(コイル)
3 圧粉コア
4 端子部
10 実装基板
12 半田層
40 接続端部(溶接部)
42a 第1曲折部(半田接合部)
42b 第2曲折部(半田接合部)

Claims (10)

  1. 磁性を有する粉粒体およびバインダー系成分を含む成形体からなる部分を備え、端子間距離が4mm以下の電子部品であって、
    前記成形体からなる部分における、下記式(1)により定義される空隙パラメータP1が0.3以上0.8以下であることを特徴とする電子部品。
    P1=Rv/(Rv+Rb) (1)
    ここで、Rv(単位:体積%)は、前記成形体からなる部分の成形加工後の空隙率であり、Rb(単位:体積%)は、前記成形体からなる部分の成形加工後の前記バインダー系成分が占める体積率である。
  2. 前記磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる部分と同材質からなる部材に対して、測定電極間距離を2〜4mmとして、15Vの直流電圧を印加して測定された抵抗値に基づき算出された比抵抗が、10kΩ・m以上である、請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記電子部品は、前記磁性を有する粉粒体を含む成形体からなる部分をコアとするインダクタンス素子である、請求項1または2に記載の電子部品。
  4. 前記成形体からなる部分は、周波数100kHzのときの比透磁率が20以上である、請求項3に記載の電子部品。
  5. 前記成形体からなる部分は、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定されたコアロスが1500kW/m以下である、請求項3または4に記載の電子部品。
  6. 前記成形体からなる部分は、周波数100kHz、最大磁束密度50mTの条件で測定されたコアロスが120kW/m以下である、請求項3または4に記載の電子部品。
  7. 前記成形体からなる部分は、前記磁性を有する粉粒体およびバインダーを含む原材料を成形するにあたり、前記原材料に対する前記バインダーの含有量を変化させることにより、前記空隙パラメータP1が調整されたものである、請求項1から6のいずれか一項に記載の電子部品。
  8. 前記成形体からなる部分の成形加工後の表面を、二次電子顕微鏡を用いて加速電圧を1.5kVとして観察倍率3000倍で観察したときに、観察画像の粉体の判定率が15%以上50%以下である、請求項1から7のいずれか一項に記載の電子部品。
  9. 前記成形体からなる部分に含まれる前記磁性を有する粉粒体は、下記式(2)で示される粒度分布を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の電子部品。
    (D90−D10)/D50≦2.0 (2)
    ここで、D10、D50およびD90は、それぞれ、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定された粉粒体の粒度分布における、積算値10体積%に対応する粒径(単位:μm)、積算値50体積%に対応する粒径(単位:μm)および積算値90体積%に対応する粒径(単位:μm)である。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載される電子部品を実装した電子機器。
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