JP2015163691A - エチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法及びその共重合体 - Google Patents
エチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法及びその共重合体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015163691A JP2015163691A JP2015012665A JP2015012665A JP2015163691A JP 2015163691 A JP2015163691 A JP 2015163691A JP 2015012665 A JP2015012665 A JP 2015012665A JP 2015012665 A JP2015012665 A JP 2015012665A JP 2015163691 A JP2015163691 A JP 2015163691A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- ethylene
- carboxylic acid
- unsaturated carboxylic
- copolymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F210/00—Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
- C08F210/02—Ethene
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F8/00—Chemical modification by after-treatment
- C08F8/12—Hydrolysis
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2500/00—Characteristics or properties of obtained polyolefins; Use thereof
- C08F2500/12—Melt flow index or melt flow ratio
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2800/00—Copolymer characterised by the proportions of the comonomers expressed
- C08F2800/10—Copolymer characterised by the proportions of the comonomers expressed as molar percentages
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2810/00—Chemical modification of a polymer
- C08F2810/50—Chemical modification of a polymer wherein the polymer is a copolymer and the modification is taking place only on one or more of the monomers present in minority
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Polymerization Catalysts (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
Abstract
Description
(Ligand)MRL・・・(2)
[式(2)中、Mは9〜11族の遷移金属を示す。Ligandは酸素原子、窒素原子、リン原子、ヒ素原子、硫黄原子及び炭素原子よりなる群から選ばれるいずれかの原子で中心金属であるMにキレート配位する配位子を示す。Rは、Mとσ結合を形成する配位子を示す。Lは、Mに配位したリガンドを示す。]
また、本発明の第5の発明によれば、本発明の第1〜4のいずれかの発明において、前記後期遷移金属錯体が、ホスフィン−フェノラート錯体、または、ホスフィン−スルホナート錯体である、エチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法が提供される。
(a)GPCで測定した重量平均分子量(Mw)が20,000以上かつ1,000,000未満である。
(b)GPCで測定した重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)が1.7以上20以下である。
(c)DSC(示差走査型熱量計)を用いた測定により観測される前記共重合体の融点(Tm、℃)と前記共重合体中に含まれる(メタ)アクリル酸単位(AA、mol%)とが下記の式(I)を満たす。
−3.74×AA+113.5<Tm<−3.74×AA+130・・・(I)
(1)構成単位
本実施形態のエチレン/(メタ)アクリル酸共重合体は、エチレン単位及び(メタ)アクリル酸単位の合計100mol%に対して、エチレン単位を99.9mol%以下80mol%以上、(メタ)アクリル酸単位を0.1mol%以上20mol%以下含み、好まくはエチレン単位を99.7mol%以下85mol%以上、(メタ)アクリル酸単位を0.3mol%以上15mol%以下、より好ましくはエチレン単位を99.5mol%以下90mol%以上、(メタ)アクリル酸単位を0.5mol%以上10mol%以下含む。なお、(メタ)アクリル酸単位として、アクリル酸単位またはメタクリル酸単位を単独で含んでもよく、両者を組み合わせて含んでもよい。
実施形態のエチレン/(メタ)アクリル酸共重合体の分子量としては、GPCで測定される重量平均分子量(Mw)が20,000以上1,000,000未満であり、好ましくは25,000以上900,000未満であり、さらに好ましくは30,000以上かつ800,000未満であり、特に好ましいのは40,000以上700,000未満である。重量平均分子量が20,000未満では機械的強度が低下し、1,000,000を超える場合には加工性などに難点を有するおそれがある。
本実施形態のエチレン/(メタ)アクリル酸共重合体の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量:Mw/Mn)は、好ましくは1.7以上であり、より好ましくは1.7以上20以下、より好ましくは1.8以上15以下、さらに好ましくは1.9以上10以下である。分子量分布が1.7未満では成型加工性などに難を有するおそれがあり、20を超える場合には低分子量成分による物性の低下などを引き起こす場合がある。
図1は、従来の製造方法及び本実施形態におけるエチレン/(メタ)アクリル酸共重合体の融点(Tm、℃)とその共重合体中の(メタ)アクリル酸単位の含有量(AA、mol%)の関係を示す図である。以下、図1を参照して、融点(Tm)と(メタ)アクリル酸単位の含有量(AA)との関係について説明する。
Tm=−3.74×AA+111・・・式(II)
Tm=−1.70×AA+132.6・・・式(III)
−3.74×AA+113.5<Tm<−3.74×AA+130・・・式(I)
また、以下の式(I’)の関係が成り立つことが好ましい。
−3.74×AA+113.7<Tm<−3.74×AA+128・・・式(I’)
また、以下の式(I’’)の関係が成り立つことがさらに好ましい。
−3.74×AA+117.375≦Tm≦−3.74×AA+118.125・・・式(I’’)
上記エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体を含むエチレン/不飽和カルボン酸共重合体(以下、「本実施形態の重合体」ともいう。)は、本発明の新規な製造方法により製造することができる。
上記製造工程は2つの工程からなっているが、これらの工程は、連続して行っても、別々に行っても良い。以下、各工程について説明する。
本実施形態の製造方法では、工程(1)として、後期遷移金属錯体触媒を用いて、エチレンと不飽和カルボン酸エステルとからエチレン/不飽和カルボン酸エステル共重合体を製造する工程を含む。
工程(1)により得られるエチレン/不飽和カルボン酸エステル共重合体は、構成モノマーとして、エチレンと不飽和カルボン酸エステルとを含む。
構成モノマーである(メタ)アクリル酸エステルとしては、下記一般式(1)で表される化合物を用いる。
CH2=C(RB)CO2(RC)・・・式(1)
[式(1)中、RBは、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表し、分岐、環、および/または不飽和結合を有していてもよい。RCは、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、分岐、環、および/または不飽和結合を有していてもよい。さらに、RC内の任意の位置にヘテロ原子を含有していてもよい。]
上記エチレン/不飽和カルボン酸エステルの製造方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができるが、下記の後期遷移金属錯体触媒を用いて製造することが好ましい。用いる後期遷移金属錯体触媒としては、本実施形態の重合体の特定の構造を満足する重合体が得られれば、特に限定されないが、下記一般式(2)で表される後期遷移金属錯体を用いて製造する方法がより好ましい。
(Ligand)MRL・・・(2)
[式(2)中、Mは、9〜11族の遷移金属を示す。Ligandは、酸素原子、窒素原子、リン原子、ヒ素原子、硫黄原子及び炭素原子よりなる群から選ばれる何れかの原子で、中心金属であるMにキレート配位する配位子である。Rは、Mとσ結合を形成する配位子を示す。Lは、Mに配位したリガンドを示す。]
Mに配位する原子としては、窒素、酸素、リン、ヒ素、硫黄、炭素が挙げられるが、窒素、酸素、リン、硫黄が好ましく、更に窒素、酸素、リンが特に好ましい。
二座配位子のMに配位する原子の組合せは、特に限定されるものではなく、上記原子のうち任意の2元素であればよい。例えば、配位子がMと窒素で配位する1種と、酸素で配位する1種の組み合わせを「窒素―酸素」と表わすとすると、配位する原子の組み合わせは、窒素−窒素、窒素−酸素、酸素−リン、リン−リン、リン−硫黄が好ましい。
また、二座配位子のMへの結合様式も、特に限定されるものではなく、上記の結合様式のうち任意の2種類の結合様式が挙げられる。例えば、二座配位子が、Mと、σ配位とσ結合の1つずつで配位する組み合わせを「σ配位−σ結合」と表わすとすると、σ配位−σ配位、σ配位−σ結合が好ましい。
なお、原子の組合せと配位様式の組合せは一通りしか記さなかったが、組合せ方は複数を意味する。すなわち、窒素−酸素とσ配位−σ結合の組合せを選んだ場合は、窒素(σ配位)−酸素(σ結合)、窒素(σ結合)−酸素(σ配位)の両方を意味する。
さらに、上記一般式(2)で表される後期遷移金属錯体の中でも、以下の一般式(A)で表されるホスフィン−フェノラート錯体(A)がより好ましい。
なお、以下の各一般式の説明中、R8は、炭素数1〜20の炭化水素基を表し、R9は、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
ここでMの価数とは、有機金属化学で用いられる形式酸化数(formal oxidation number)を意味する。すなわち、ある元素が関与する結合中の電子対を電気陰性度の大きい元素に割り当てた時、その元素の原子上に残る電荷の数を指す。
例えば、一般式(A)において、Mがニッケル、R1がフェニル基、L1がピリジンであり、ニッケル(M)が隣接するリン、酸素、フェニル基(R1)の炭素およびピリジン(L1)の窒素と結合を形成している場合、ニッケルの形式酸化数、すなわちニッケルの価数は2価となる。なぜならば、上述の定義に基づき、これらの結合において、電子対は、ニッケルよりも電気陰性度の大きいリン、酸素、炭素、窒素に割り当てられ、電荷は、リンが0、酸素が−1、フェニル基が−1、ピリジンが0で、錯体は、全体として電気的に中性であるため、ニッケル上に残る電荷は+2となるからである。
2価のMとしては、例えば、ニッケル(II)、パラジウム(II)が挙げられる。
すなわち、酸素含有基として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基、フェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基などのアリーロキシ基、アセチル基などのアシル基、ベンゾイル基などのアリロイル基、アセトキシ基、エチルカルボキシレート基、t−ブチルカルボキシレート基、フェニルカルボキシレート基などのカルボキシレート基などが挙げられる。窒素含有基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基などのジアルキルアミノ基などが挙げられる。硫黄含有基としては、チオメトキシ基、チオエトキシ基、チオ−n−プロポキシ基、チオイソプロポキシ基、チオ−n−ブトキシ基、チオ−t−ブトキシ基、チオフェノキシ基などのチオアルコキシ基、p−メチルチオフェノキシ基、p−メトキシチオフェノキシ基などのチオアリーロキシ基などが挙げられる。リン含有置換基としては、ジメチルフォスフィノ基、ジエチルフォスフィノ基、ジ−n−プロピルフォスフィノ基、シクロヘキシルフォスフィノ基などのジアルキルフォスフィノ基などが挙げられる。セレン含有基としては、メチルセレニル基、エチルセレニル基、n−プロピルセレニル基、n−ブチルセレニル基、t−ブチルセレニル基、フェニルセレニル基などのセレニル基が挙げられる。
これらの中でより好ましいものとしては、t−ブチル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスラセニル基、2−アンスラセニル基、9−アンスラセニル基、4−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル基、9−フルオレニル基、シクロヘキシル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、2,6−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
さらに好ましいものとしては、t−ブチル基、フェニル基、1−アンスラセニル基、2−アンスラセニル基、9−アンスラセニル基、9−フルオレニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
本実施形態に好適に用いられるホスフィン−フェノラート錯体(A)(以下、単に「錯体(A)」ともいう。)は、下記式(B)および/または(C)で示される化合物と、後述する遷移金属Mを含有する遷移金属錯体成分(D)との反応により得ることができる。
これらのうち好ましくは、NH4 +、R9 4N+(ここでR9は、前記したとおりであり、4つのR9は、同じでも異なっていてもよい)、R9 4P+(ここでR9は、前記したとおりであり、4つのR9は、同じでも異なっていてもよい)、Li+、Na+、K+、Mg2+、Ca2+、Al3+であり、さらに好ましくは、R9 4N+(ここでR9は、前記したとおりであり、4つのR9は、同じでも異なっていてもよい)、Li+、Na+、K+である。
例えば、ニッケルを含む遷移金属錯体成分(D)としては、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、一般式:(CH2CR’CH2)2Niで表される錯体(以下、R’は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30のヘテロ原子を含有していてもよい炭化水素基、OR8、CO2R8、CO2M’、C(O)N(R9)2、C(O)R8、SR8、SO2R8、SOR8、OSO2R8、P(O)(OR8)2−y(R9)y、CN、NHR8、N(R8)2、Si(OR9)3−x(R9)x、OSi(OR9)3−x(R9)x、NO2、SO3M’、PO3M’2、PO3M’’、P(O)(OR8)2M’またはエポキシ含有基を表す。ただし、R8、R9、M’、M’’は、前記したとおりであり、xは0〜3の整数を表し、yは0〜2の整数を表す。)、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル(2)、一般式:Ni(CH2SiR’3)2L1 2で表される錯体、一般式:NiR’2L1 2で表される錯体等(ここでL1は、前記一般式(A)の説明と同様である。)を使用することができる。
MR’pL1 q・・・(3)
(ここで、Mは、9族、10族または11族の遷移金属であり、R’、L1は、前記した通りであり、pおよびqは、Mの価数を満たす0以上の整数である。)
上記反応生成物は、一般式(B)または(C)で表される化合物と遷移金属錯体成分(D)とを、例えば[(B)+(C)]:(D)=1:99〜99:1(モル比)の割合で、0〜100℃のトルエンやベンゼン等の有機溶媒中、減圧〜加圧下で、約1秒間〜24時間、接触させることにより得ることができる。
なお、遷移金属錯体成分(D)としてビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)のトルエンやベンゼン溶液を用いる場合には、溶液の色が黄色から例えば赤色に変化することにより、反応生成物の生成が確認できる。
反応終了後、錯体(A)以外に、一般式(B)、(C)、(D)で表される化合物由来の他の成分が共存するが、重合反応または共重合反応を行う際に、これらの他の成分は除去してもよいし、除去しなくてもよい。一般的には、これらの他の成分は除去した方が、高活性が得られるので好ましい。
なお、反応を行う際に、L1を共存させてもよい。例えば、Mとして、ニッケルやパラジウムを用いた場合には、ルイス塩基性のL1を系内に共存させることによって、精製した錯体(A)の安定性が増す場合があり、このような場合には、L1が重合反応または共重合反応を阻害しない限りにおいて、L1を共存させることが好ましい。
また、反応を、α−オレフィンの重合やα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合に使用する反応器の中で行ってもよい。この際に、これらのモノマーは存在していてもよいし、存在していなくてもよい。また、一般式(B)および(C)で示される成分については、それぞれ単独の成分を用いてもよいし、それぞれ複数種の成分を併用してもよい。特に、分子量分布やコモノマー含量分布を広げる目的には、こうした複数種の併用が有用である。
また、式(2)で表される後期遷移金属錯体の中でも、以下の一般式(E)で表されるホスフィン−スルホナート錯体(E)も、上記錯体(A)と同様に、好ましい。
一般式(E)中、R11は、水素原子、ハロゲン原子、ヘテロ原子を含有していてもよい炭素数1〜30のアルキル基またはヘテロ原子を含有していてもよい炭素数6〜30のアリール基を表す。ここで、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、ハロゲン原子が好ましく、更に好ましくは酸素原子である。
また、R11が好ましいヘテロ原子を含有していてもよい炭素数6〜30のアリール基である場合は、好ましくは炭素数6〜13のアリール基であり、好ましい具体例として、フェニル基、トリル基、キシリル基、フェナンスリル基、ペンタフルオロフェニル基が挙げられる。
これらの中でもR11の特に好ましい具体例としては、水素原子、メチル基およびフェニル基が挙げられる。
また一般式(A)中のMと配位結合するL2としては、電荷を持たない化合物が好ましい。
一般式(E−1)中、R10としては、水素、メチル基、エチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基が好ましい。
R12及びR13において、これらアリール基の芳香族骨格に前記したヘテロ原子を含有しても良い炭化水素基の置換位置としては、R12及びR13中の芳香族骨格のうち、リンに結合した炭素に対してオルト位が好ましい。このようにすることによって、R12及びR13中のヘテロ原子がMと相互作用を持つように空間的配置をとることができる。
炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基があげられ、その中で、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、シクロヘキシル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基がさらに好ましい。
特に好ましいものとしては、2−イソプロピルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、2−メトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、2−フェノキシフェニル基、2,6−ジフェノキシ基が挙げられる。
本実施形態の製造方法に好適に用いられるホスフィン−スルホナート錯体(E)(以下、「錯体(E)」ともいう。)は、下記一般式(F)及び/または(G)で示される化合物と後述する遷移金属錯体成分(H)との反応によって、得ることができる。
遷移金属錯体成分(H)は、例えば、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸パラジウム、ビス(アリルパラジウムクロライド)、塩化パラジウム、臭化パラジウム、(シクロオクタジエン)パラジウム(メチル)クロライド、ジメチル(テトラメチルエチレンジアミン)パラジウム、ビス(シクロオクタジエン)ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケル、(テトラメチルエチレンジアミン)ニッケル(メチル)クロライド、ジメチル(テトラメチルエチレンジアミン)ニッケル、(シクロオクタジエン)ニッケル(メチル)クロライドなどを使用して合成する。
本実施形態の製造方法に用いられる触媒組成物は、一種類を単独で用いてもよいし、複数種の触媒組成物を併用してもよい。特に、分子量分布やコモノマー含量分布を広げる目的には、こうした複数種の触媒組成物の併用が有用である。
本実施形態の製造方法では、エチレンと不飽和カルボン酸エステルとから、後期遷移金属錯体触媒を用いて、エチレン/不飽和カルボン酸エステル共重合体を製造する工程を含む。
後期遷移金属錯体触媒としては、錯体(A)や錯体(E)を、重合または共重合の触媒成分として好適に使用することができる。前記したように、錯体(A)は、一般式(B)または(C)で示される化合物と遷移金属錯体成分(D)との反応によって、形成させることができる。また、錯体(E)は、一般式(F)または(G)で示される化合物と遷移金属錯体成分(H)との反応によって、形成させることができる。
具体的には、SiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混合物が挙げられ、SiO2−Al2O3、SiO2−V2O5、SiO2−TiO2、SiO2−MgO、SiO2−Cr2O3等の混合酸化物も使用することができ、無機ケイ酸塩、ポリエチレン担体、ポリプロピレン担体、ポリスチレン担体、ポリアクリル酸担体、ポリメタクリル酸担体、ポリアクリル酸エステル担体、ポリエステル担体、ポリアミド担体、ポリイミド担体などが使用可能である。
これらの担体については、粒径、粒径分布、細孔容積、比表面積などに特に制限はなく、任意のものが使用可能である。
粘土、粘土鉱物の具体例としては、アロフェン等のアロフェン族、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メタハロイサイト、ハロイサイト等のハロイサイト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、アタパルジャイト、セピオライト、パイゴルスカイト、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、ヒシンゲル石、パイロフィライト、リョクデイ石群等が挙げられる。これらは混合層を形成していてもよい。
合成品としては、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライト等が挙げられる。これら具体例のうち好ましくは、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メタハロサイト、ハロサイト等のハロサイト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げられ、特に好ましくはモンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げられる。
また、添加剤として、無機およびまたは有機フィラーを使用し、これらのフィラーの存在下で重合を行っても良い。さらに、Lやイオン液体を添加剤として用いてもよい。
また、(メタ)アクリル酸エステル成分自身が一種の連鎖移動剤となる場合には、(メタ)アクリル酸エステル成分のエチレン成分に対する比率や、(メタ)アクリル酸エステル成分の濃度を制御することによっても、分子量調節が可能である。遷移金属錯体中のリガンド構造を制御して、分子量調節を行う場合には、前記したR2、R3やR12、R13中のヘテロ原子含有基の種類、数、配置を制御したり、金属Mのまわりに嵩高い置換基を配置したりすることによって、一般に分子量が向上する傾向を利用することができる。なお、金属Mに対して、アリール基やヘテロ原子含有置換基などの電子供与性基が相互作用可能となるように電子供与性基を配置することが好ましい。こうした電子供与性基が金属Mと相互作用可能であるかどうかは、一般に、分子模型や分子軌道計算で電子供与性基と金属Mとの距離を測定することによって判断できる。
本実施形態の製造方法は、工程(2)として、前記工程によりエチレン/不飽和カルボン酸エステルを製造した後、得られたエチレン/不飽和カルボン酸エステルを加熱することにより、エチレン/不飽和カルボン酸共重合体に変換する工程を含む。
1.溶媒、モノマー、及び窒素の調整
・精製窒素は、窒素雰囲気下で焼成したモレキュラーシーブ4A(MS4A)を使用して脱水したものを用いた。エチレンやトルエンは、窒素雰囲気下で焼成したMS4Aを使用して脱水したものを用いた。
・アクリル酸t−ブチル(tBA)(Wako純薬株式会社製)は、Inhibitor Remover(Aldrich社製)で処理したものを用いた。
(1)GPC分析(Mw/Mn):
測定条件(高温SEC)
装置:GPCV2000(Waters社製)
検出器:RI(示差屈折計)
移動相:ODCB(135℃)
流量:1.0mL/分
注入量:0.05wt%×524.5μL
カラム:東ソーTSKgel GMH−HT(30cm×4)
試料は、高温GPC用前処理装置PL−SP260VS中でBHT添加(0.5g/L)したODCBに溶解(溶解温度135℃)し、グラスフィルターにてろ過後測定した。
較正法(135℃,ODCB中のPEの換算分子量):
PEとしての較正曲線は、標準PSTの保持時間から汎用校正曲線法により算出した。
用いた数値は、KPST=1.38E−4、αPST=0.70、KPE=4.77E−4、αPE=0.70である。
較正曲線の近似式は3次式を用いた。
HP社製DSC(示差走査熱量測定装置)を用いて測定した。測定は窒素雰囲気下、以下の表1に示す温度パターンで行った。
熱プレスによってシートにしたサンプルをIR測定することでコモノマー含量を求めた。
その際、1)EtBAの場合は1,740cm−1/730−720cm−1の面積比を、2)EAAの場合は1,710cm−1/730−720cm−1の面積比を、以下の式を用いて換算した値である。
[RA]=1.3503(面積比)−0.2208
(1)MFR:
JIS K7210に準拠し、190℃、2.16kgで測定した。
(2)引張降伏応力:
JIS K71612に準拠して測定した値であり、試験片をJIS K6922−2(1997)表2の条件で作成した厚さ4mmで圧縮成形シートから1B多目的試験片形状に切出し、23℃の測定環境で、引張速度50mm/minで測定した値である。
(3)引張破断応力:
JIS K7162に準拠して測定した値である。
(4)引張破断伸び:
JIS K7162に準拠して測定した値である。
触媒(A)及び触媒(B)は国際公開第2010/050256号に従って調整した。以下に具体的な調製を説明する。
触媒(A):ビス−(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(Ni(COD)2、関東化学株式会社製)(40.0mg,145μmol)をトルエン(14.5mL)に溶解させ、その溶液(10μmol/mL,10mL)を2−ビス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスファニル−6−(ペンタフルオロフェニル)フェノール(56.4mg,99.9μmol)に添加した後、40℃で90分間攪拌することにより調製した。
触媒(B):2−ビス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスファニル−6−t−ブチルフェノール(1.394g,3.07mmol)をトルエン(24.5mL)で溶解した。その溶液(24.0mL,3.00mmol)をNi(COD)2(0.8248g,3.00mmol)のトルエン(24.0mL)に添加し、45℃で1時間攪拌した。減圧下の溶媒除去後、得られた残渣をトルエン(38.3mL)で溶解させることで、触媒(B)のトルエン溶液を調整した(78.3μmol/mL)。
[エチレン/アクリル酸t−ブチル共重合体(EtBA)(1)の製造方法]
内容積2Lの誘導攪拌式オートクレーブ内に、トルエン(1,000mL)、アクリル酸t−ブチル(tBA)(6.0mL,41mmol)を入れ、65℃位まで昇温した時に、上記触媒(A)トルエン溶液(20μmol/mL,4.0mL,80μmol)を導入し、70℃で3.0MPaに保つようにエチレンを追加しながら1時間攪拌を継続した。攪拌終了後、未反応エチレンをパージして重合を停止した。オートクレーブを開放して、濾過及び洗浄後、18gの共重合体が得られた。得られた共重合体を分析した結果、Mw=170k、Mw/Mn=2.0、tBA単位の含有量:[tBA]=1.1mol%であった。
上記で製造したEtBA(1)(10g)をフラスコに入れ、フラスコ内を精製CE窒素で置換し後、260℃のオイルバスで2時間加熱した。室温まで冷却し、共重合体を沸騰キシレンで膨潤させた後、フラスコから取り出した。膨潤した共重合体を乾燥することで、エチレン/アクリル酸共重合体(EAA)(10g)を得た。
アクリル酸単位の含有量:[AA]=1.1mol%、
−3.74×[AA]+113.5=109.4<融点(Tm)=114℃<−3.74X[AA]+130=125.9であり、式(I)を満たすものであった。得られた共重合体を分析した結果、Mw=170k、Mw/Mn=2.0であった。
得られた共重合体の各分析結果を表2に示す。
[共重合体 EtBA(2)の製造方法]
内容積2Lの誘導攪拌式オートクレーブ内に、トルエン(1,000mL)、tBA(8.0 mL,54.9mmol)を入れ、65℃位まで昇温した時に、上記触媒(B)トルエン溶液(5.0mL,392μmol)を導入し、70℃で2.0MPaに保つようにエチレンを追加しながら1時間攪拌を継続した。攪拌終了後、未反応エチレンをパージして重合を停止した。オートクレーブを開放して、濾過及び洗浄後、16.4 gの共重合体が得られた。得られた共重合体を分析した結果、Mw=97k、Mw/Mn=1.9、[tBA]=2.5mol%であった。
上記で製造したEtBA(2)(10g)をフラスコに入れ、フラスコ内を精製CE窒素で置換し後、260℃のオイルバスで2時間加熱した。室温まで冷却し、共重合体を沸騰キシレンで膨潤させた後、フラスコから取り出した。膨潤した共重合体を乾燥することで、EAA(10g)を得た。
[AA]=2.5mol%、
−3.74×[AA]+113.5=104.2<融点(Tm)=108℃<−3.74×[AA]+130=120.7であり、式(I)を満たすものであった。得られた共重合体を分析した結果、
Mw=97k、Mw/Mn=1.9であった。
得られた共重合体の各分析結果、評価結果を表2、3に示す。
エチレン−アクリル酸共重合体として、高圧ラジカル重合法により製造されたエチレン−アクリル酸共重合体である、ダウ社製PRIMACOR(登録商標)1321を用いて、評価した。
[AA]=2.6mol%、
−3.74×[AA]+113.5=103.8>融点(Tm)=103℃であり、式(I)を満たさないものであった。
各分析結果、評価結果を表2、3に示す。
表2、3に示されるように、本発明の製造方法により製造されたエチレン/アクリル酸共重合体(実施例1、2)は、従来のラジカル重合法により製造されたエチレン/アクリル酸共重合体(比較例1)よりも高い耐熱性及び優れた機械的強度を有する。
Claims (10)
- エチレンに由来する構造単位と、不飽和カルボン酸に由来する構造単位が、ランダムかつ直線状に共重合してなるエチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法であって、エチレンと不飽和カルボン酸エステルとから、後期遷移金属錯体触媒を用いて、エチレン/不飽和カルボン酸エステル共重合体を製造する工程および、前記エチレン/不飽和カルボン酸エステル共重合体を、エステル基をカルボン酸基に変換可能な温度で加熱し、前記エチレン/不飽和カルボン酸共重合体に変換する工程を含む、エチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法。
- 前記不飽和カルボン酸エステルが(メタ)アクリル酸エステルであり、前記不飽和カルボン酸が(メタ)アクリル酸であることを特徴とする請求項1記載のエチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法。
- 前記加熱の温度が、150〜350℃であることを特徴とする請求項1又は2記載のエチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法。
- 前記後期遷移金属錯体触媒が、下記式(2)で示される後期遷移金属錯体を含む触媒であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法。
(Ligand)MRL・・・(2)
[式(2)中、Mは、9〜11族の遷移金属を示す。Ligandは、酸素原子、窒素原子、リン原子、ヒ素原子、硫黄原子及び炭素原子よりなる群から選ばれる何れかの原子で中心金属であるMにキレート配位する配位子を示す。Rは、Mとσ結合を形成する配位子を示す。Lは、Mに配位したリガンドを示す。] - 前記後期遷移金属錯体が、ホスフィン−フェノラート錯体、または、ホスフィン−スルホナート錯体であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法。
- 前記不飽和カルボン酸エステルが(メタ)アクリル酸エステルであり、前記(メタ)アクリル酸エステルのアルコール部分が3級アルコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とするエチレン/不飽和カルボン酸共重合体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とするエチレン/(メタ)アクリル酸共重合体。
- エチレン単位を99.9〜80.0mol%および(メタ)アクリル酸単位を0.1〜20.0mol%含み、下記の(a)〜(c)の特徴を有するエチレン/(メタ)アクリル酸共重合体。
(a)GPCで測定した重量平均分子量(Mw)が20,000以上かつ1,000,000未満である。
(b)GPCで測定した重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)が1.7以上20以下である。
(c)DSC(示差走査型熱量計)を用いた測定により観測される前記共重合体の融点(Tm、℃)と前記共重合体中に含まれる(メタ)アクリル酸単位の含有量(AA、mol%)とが下記の式(I)を満たす。
−3.74×AA+113.5<Tm<−3.74×AA+130・・・(I) - 前記融点(Tm)が80〜128℃であることを特徴とする請求項9に記載のエチレン/(メタ)アクリル酸共重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015012665A JP6594628B2 (ja) | 2014-01-28 | 2015-01-26 | エチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法及びその共重合体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014013705 | 2014-01-28 | ||
JP2014013705 | 2014-01-28 | ||
JP2015012665A JP6594628B2 (ja) | 2014-01-28 | 2015-01-26 | エチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法及びその共重合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015163691A true JP2015163691A (ja) | 2015-09-10 |
JP6594628B2 JP6594628B2 (ja) | 2019-10-23 |
Family
ID=53756951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015012665A Active JP6594628B2 (ja) | 2014-01-28 | 2015-01-26 | エチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法及びその共重合体 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20170002120A1 (ja) |
EP (1) | EP3101040B1 (ja) |
JP (1) | JP6594628B2 (ja) |
CN (1) | CN105940016A (ja) |
WO (1) | WO2015115378A1 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020158688A1 (ja) | 2019-01-28 | 2020-08-06 | 日本ポリエチレン株式会社 | 極性基含有オレフィン共重合体 |
WO2020179632A1 (ja) | 2019-03-04 | 2020-09-10 | 日本ポリエチレン株式会社 | 多元アイオノマー |
WO2020204063A1 (ja) | 2019-04-02 | 2020-10-08 | 日本ポリエチレン株式会社 | 特定のアイオノマーを含むポリアミド樹脂組成物 |
WO2020262481A1 (ja) | 2019-06-24 | 2020-12-30 | 日本ポリエチレン株式会社 | 射出成形用又は圧縮成形用樹脂組成物 |
WO2020262369A1 (ja) | 2019-06-24 | 2020-12-30 | 日本ポリエチレン株式会社 | ラミネート用重合体組成物及びそれを用いた積層体 |
WO2020262482A1 (ja) | 2019-06-24 | 2020-12-30 | 日本ポリエチレン株式会社 | フィルム状成形体用樹脂及びそれからなる成形品 |
JP7453843B2 (ja) | 2020-04-30 | 2024-03-21 | 日本ポリエチレン株式会社 | 極性基含有オレフィン共重合体及びその製造方法 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6750936B2 (ja) | 2014-10-15 | 2020-09-02 | 日本ポリエチレン株式会社 | エチレン系アイオノマーの製造方法及びエチレン系アイオノマー |
US11149099B2 (en) * | 2016-07-27 | 2021-10-19 | The University Of Tokyo | Metal complex and method for producing the same, catalyst component for olefin polymerization and catalyst for olefin polymerization containing the metal complex, and methods for producing α-olefin polymer and copolymer using the catalyst for olefin polymerization |
US10501202B2 (en) * | 2017-08-23 | 2019-12-10 | The Boeing Company | Ignition-quenching systems, apparatuses, and methods |
CN109694435A (zh) * | 2017-10-24 | 2019-04-30 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种烯烃-不饱和羧酸聚合物及其制备方法 |
CN109705247B (zh) * | 2018-12-28 | 2020-05-12 | 中国科学技术大学 | 阻燃聚烯烃及其制备方法以及改善聚烯烃和阻燃剂的相容性同时增强其阻燃性的方法 |
CN117720698B (zh) * | 2023-12-14 | 2024-05-03 | 山东聚星石油科技有限公司 | 一种耐温抗盐纳米交联聚合物微球及其制备方法和应用 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3132120A (en) * | 1961-02-03 | 1964-05-05 | Du Pont | Method for the preparation of ethylene copolymers |
JPS6079008A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-05-04 | Nippon Petrochem Co Ltd | 色相良好なエチレン−アクリル酸共重合体またはエチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体の製造法 |
JPH02308803A (ja) * | 1989-05-23 | 1990-12-21 | Idemitsu Kosan Co Ltd | エチレン―不飽和カルボン酸共重合体の製造法 |
JP2010150246A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-07-08 | Japan Polyethylene Corp | 新規なトリアリールホスフィン又はトリアリールアルシン化合物及びそれらを用いたα−オレフィン系重合触媒並びにα−オレフィン系共重合体の製造方法。 |
US20110257351A1 (en) * | 2008-11-20 | 2011-10-20 | Japan Polypropylene Corporation | Novel triarylphosphine or triarylarsine compound, alpha-olefin polymerization catalyst using the compound, ternary copolymer, and production process of alpha-olefin -((meth)acrylic acid)-based copolymer |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1179200A (en) * | 1967-12-28 | 1970-01-28 | Gulf Research Development Co | Process for Preparation of Ethylene-Carboxylic Acid Copolymers. |
US4081587A (en) * | 1977-05-16 | 1978-03-28 | Gulf Oil Corporation | Process for the manufacture of ethylene-acrylic acid copolymers |
JPS6375014A (ja) | 1986-09-17 | 1988-04-05 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 新規エチレン共重合体 |
JPH0621643B2 (ja) * | 1985-10-16 | 1994-03-23 | 三菱自動車工業株式会社 | 車両用自動変速機の油圧制御装置 |
JPH0660220B2 (ja) | 1986-07-16 | 1994-08-10 | 出光興産株式会社 | エチレン系共重合体の製造法 |
JPH0660220A (ja) | 1992-08-07 | 1994-03-04 | Oki Electric Ind Co Ltd | 文書画像の領域抽出方法 |
US6562906B2 (en) * | 2000-08-11 | 2003-05-13 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Bi-modal ionomers |
US7315579B2 (en) * | 2001-02-28 | 2008-01-01 | Broadcom Corporation | Trellis coded modulation tails |
JP4524335B2 (ja) * | 2008-10-30 | 2010-08-18 | 日本ポリプロ株式会社 | 新規な金属錯体ならびにそれを用いたα−オレフィン重合体の製造方法およびα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 |
US8669312B2 (en) * | 2009-10-07 | 2014-03-11 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball material and method of preparing the same |
US8680204B2 (en) * | 2009-12-23 | 2014-03-25 | Hyun J. Kim | Crosslinked ionomer compositions |
US8372911B2 (en) * | 2010-07-27 | 2013-02-12 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball material and method of preparing the same |
JP6082630B2 (ja) | 2012-03-30 | 2017-02-15 | 日本ポリエチレン株式会社 | オレフィン系樹脂組成物並びにそれを用いた積層体および複合化製品 |
-
2015
- 2015-01-26 CN CN201580006358.8A patent/CN105940016A/zh active Pending
- 2015-01-26 EP EP15742823.6A patent/EP3101040B1/en active Active
- 2015-01-26 US US15/113,243 patent/US20170002120A1/en not_active Abandoned
- 2015-01-26 JP JP2015012665A patent/JP6594628B2/ja active Active
- 2015-01-26 WO PCT/JP2015/052064 patent/WO2015115378A1/ja active Application Filing
-
2018
- 2018-01-11 US US15/868,276 patent/US10550211B2/en active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3132120A (en) * | 1961-02-03 | 1964-05-05 | Du Pont | Method for the preparation of ethylene copolymers |
JPS6079008A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-05-04 | Nippon Petrochem Co Ltd | 色相良好なエチレン−アクリル酸共重合体またはエチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体の製造法 |
JPH02308803A (ja) * | 1989-05-23 | 1990-12-21 | Idemitsu Kosan Co Ltd | エチレン―不飽和カルボン酸共重合体の製造法 |
JP2010150246A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-07-08 | Japan Polyethylene Corp | 新規なトリアリールホスフィン又はトリアリールアルシン化合物及びそれらを用いたα−オレフィン系重合触媒並びにα−オレフィン系共重合体の製造方法。 |
US20110257351A1 (en) * | 2008-11-20 | 2011-10-20 | Japan Polypropylene Corporation | Novel triarylphosphine or triarylarsine compound, alpha-olefin polymerization catalyst using the compound, ternary copolymer, and production process of alpha-olefin -((meth)acrylic acid)-based copolymer |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
VLADIMIR A. KRYUCHKOV ET AL.: "Amphiphilic Polyethylenes Leading to Surfactant-Free Thermoresponsive Nanoparticles", JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCITY, vol. 132, JPN6018029296, 2010, pages 15573 - 15579, XP055217277, ISSN: 0004001085, DOI: 10.1021/ja104182w * |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020158688A1 (ja) | 2019-01-28 | 2020-08-06 | 日本ポリエチレン株式会社 | 極性基含有オレフィン共重合体 |
WO2020179632A1 (ja) | 2019-03-04 | 2020-09-10 | 日本ポリエチレン株式会社 | 多元アイオノマー |
WO2020204063A1 (ja) | 2019-04-02 | 2020-10-08 | 日本ポリエチレン株式会社 | 特定のアイオノマーを含むポリアミド樹脂組成物 |
WO2020262481A1 (ja) | 2019-06-24 | 2020-12-30 | 日本ポリエチレン株式会社 | 射出成形用又は圧縮成形用樹脂組成物 |
WO2020262369A1 (ja) | 2019-06-24 | 2020-12-30 | 日本ポリエチレン株式会社 | ラミネート用重合体組成物及びそれを用いた積層体 |
WO2020262482A1 (ja) | 2019-06-24 | 2020-12-30 | 日本ポリエチレン株式会社 | フィルム状成形体用樹脂及びそれからなる成形品 |
JP7453843B2 (ja) | 2020-04-30 | 2024-03-21 | 日本ポリエチレン株式会社 | 極性基含有オレフィン共重合体及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP3101040A1 (en) | 2016-12-07 |
JP6594628B2 (ja) | 2019-10-23 |
WO2015115378A1 (ja) | 2015-08-06 |
CN105940016A (zh) | 2016-09-14 |
US10550211B2 (en) | 2020-02-04 |
EP3101040A4 (en) | 2017-02-01 |
US20170002120A1 (en) | 2017-01-05 |
US20180201704A1 (en) | 2018-07-19 |
EP3101040B1 (en) | 2019-05-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6594628B2 (ja) | エチレン/不飽和カルボン酸共重合体の製造方法及びその共重合体 | |
JP4524335B2 (ja) | 新規な金属錯体ならびにそれを用いたα−オレフィン重合体の製造方法およびα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
JP6750936B2 (ja) | エチレン系アイオノマーの製造方法及びエチレン系アイオノマー | |
JP5232718B2 (ja) | 新規な金属錯体を含む重合触媒成分およびそれを用いたα−オレフィン重合体またはα−オレフィン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
JP5812764B2 (ja) | 金属錯体ならびにそれを用いたα−オレフィン重合体の製造方法およびα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
JP5597582B2 (ja) | 金属錯体ならびにそれを用いたα−オレフィン重合体の製造方法およびα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
US10301401B2 (en) | Olefin polymerization catalyst and method for producing olefin polymer | |
JP5863538B2 (ja) | 金属錯体およびそれを用いたα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
JP5863539B2 (ja) | 金属錯体およびそれを用いたα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
JP5622376B2 (ja) | 新規な金属錯体ならびにそれを用いたα−オレフィン重合体の製造方法およびα−オレフィンとプロペン酸誘導体エステル共重合体の製造方法 | |
JP6356507B2 (ja) | オレフィン重合触媒及びオレフィン重合体の製造方法 | |
JP6867761B2 (ja) | 金属錯体およびその製造方法、当該金属錯体を含むオレフィン重合用触媒成分およびオレフィン重合用触媒、並びに、当該オレフィン重合用触媒を用いたα−オレフィン重合体の製造方法 | |
JP2018024647A (ja) | 金属錯体およびその製造方法、当該金属錯体を含むオレフィン重合用触媒成分およびオレフィン重合用触媒、並びに、当該オレフィン重合用触媒を用いたα−オレフィン重合体の製造方法 | |
JP2013043979A (ja) | α−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
JP6938264B2 (ja) | 金属錯体およびその製造方法、当該金属錯体を含むオレフィン重合用触媒成分およびオレフィン重合用触媒、並びに、当該オレフィン重合用触媒を用いたα−オレフィン重合体及び共重合体の製造方法 | |
JP5989572B2 (ja) | 金属錯体およびそれを用いたα−オレフィンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
JP6913051B2 (ja) | 金属錯体、及びそれを用いたα−オレフィン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造方法 | |
JP6771946B2 (ja) | 新規固体担持オレフィン重合触媒及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20150512 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170817 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180731 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180920 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190326 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190522 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190917 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190925 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6594628 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |