JP2015162707A - 通信装置、溶接電源装置、ワイヤ送給装置、溶接システム、および、制御方法 - Google Patents

通信装置、溶接電源装置、ワイヤ送給装置、溶接システム、および、制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】送信側の通信装置と受信側の通信装置との間で通信が確立されていなくても、送信電力を適切に制御することができる通信装置を提供する。【解決手段】送信側の通信装置である溶接電源装置1において、通信信号を送信する送信部13と、送信部13が送信した通信信号を受信する内部受信部14と、内部受信部14が受信した通信信号に重畳されたノイズの強度に基づいて、送信部13の送信電力を変更する制御部12とを備えるようにした。したがって、受信側の通信装置であるワイヤ送給装置2との間で通信が確立されていなくても、溶接電源装置1が送信電力を自分で適切に調整することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、通信装置、溶接電源装置、ワイヤ送給装置、溶接システム、および、制御方法に関する。
消耗電極式の溶接装置は、通常、重量があるために移動させない溶接電源装置と、溶接位置の移動に伴って作業者が持ち運びするワイヤ送給装置とに分離されている。溶接電源装置とワイヤ送給装置とは、パワーケーブルで接続されている。
このパワーケーブルを介して、溶接電源装置とワイヤ送給装置との間で通信を行う溶接システムが開発されている。例えば、特許文献1には、直接スペクトル拡散(Direct Sequence Spread Spectrum:DSSS)通信方式を用いて、パワーケーブルを介して通信を行う溶接システムが記載されている。
溶接が行われる場所は非常にノイズが多く、また、ノイズの状態が絶えず変化している。パワーケーブルで送受信される通信信号の強度に対してノイズが強くなって、S/N比が小さくなると、適切に通信ができなくなる。
図7は、直接スペクトル拡散通信方式を用いて通信信号を送受信する際の、ノイズの影響を説明するための図である。同図(a)はノイズが弱い場合を示しており、同図(b)はノイズが強い場合を示している。
同図(a)に示すように、直接スペクトル拡散通信方式では、送信側は、送信する信号に対して拡散符号による演算を行い、元の信号のスペクトルをより広い帯域に拡散して送信する。受信側は、受信した信号を共通する拡散符号を用いて逆拡散することで、元の信号に戻す。送信された信号にノイズが重畳された場合でも、逆拡散によってノイズのスペクトルが拡散されるので、フィルタリングによってノイズの成分を削減することにより、元の信号を検出することができる。図7においては、白い波形が送信信号のスペクトルを示しており、点描を付した波形がノイズのスペクトルを示している。また、白い矢印の先の図はフィルタリング後の信号を時間軸で示したものである。復調された信号の強度とノイズの強度との差αがある程度の大きさであることを示している。
しかし、同図(b)に示すように、ノイズが強い場合、逆拡散によってノイズが広い帯域に拡散されても各周波数成分は大きく、フィルタリング後でもノイズの成分が多く残ってしまう。この場合、復調された信号の強度とノイズの強度との差αが小さくなってしまうので、元の信号を検出できなくなる。
元の信号を確実に抽出できるようにするためには、通信信号の送信電力を大きくしておけばよいが、送信電力が大きいと、スペクトル拡散された信号は広帯域の周波数帯を用いるため、送信された信号が他の機器のノイズになってしまう。また、送信電力が大きいと電力の消費が大きくなってしまう。この問題を解消するために、ノイズが強い場合にのみ送信電力を大きくする方法が開発されている。例えば、特許文献2には、受信側の通信装置である親局が、送信側の通信装置である子局からの信号を受信できるまで、子局の送信電力を増大させる電力線搬送装置が記載されている。
特開2003−191075号公報 特公平7−123240公報
特許文献2に記載の電力線搬送装置の場合、送信側の通信装置の送信電力を増大させるための信号を受信側の通信装置が送信側の通信装置に送信しなければならないので、送信側の通信装置と受信側の通信装置との間で通信が確立されている必要がある。したがって、通信が確立される前には、送信側の通信装置の送信電力を調整することができない。
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、送信側の通信装置と受信側の通信装置との間で通信が確立されていなくても、送信電力を適切に制御することができる通信装置を提供することをその目的としている。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面によって提供される通信装置は、通信信号を送信する送信手段と、前記送信手段が送信した通信信号を受信する内部受信手段と、前記内部受信手段が受信した通信信号に重畳されたノイズの強度に基づいて、前記送信手段の送信電力を変更する出力変更部とを備えていることを特徴とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記出力変更部は、前記内部受信手段で復調された信号の強度と前記ノイズの強度との差が所定の範囲内に収まるように、前記送信電力を調整する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記出力変更部は、前記内部受信手段で復調された信号の強度と前記ノイズの強度との差が所定の値になるように、前記送信電力を調整する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記出力変更部は、前記内部受信手段で復調された信号のS/N比が所定の範囲内に収まるように、前記送信電力を調整する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記送信手段は、スペクトル拡散した通信信号を送信する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記通信装置は、電力伝送線を介して通信を行う。
本発明の第2の側面によって提供される溶接電源装置は、本発明の第1の側面によって提供される通信装置を備えており、前記電力伝送線を介して、ワイヤ送給装置との間で通信を行うことを特徴とする。
本発明の第3の側面によって提供されるワイヤ送給装置は、本発明の第1の側面によって提供される通信装置を備えており、前記電力伝送線を介して、溶接電源装置との間で通信を行うことを特徴とする。
本発明の第4の側面によって提供される溶接システムは、本発明の第1の側面によって提供される通信装置を備えている溶接電源装置と、本発明の第1の側面によって提供される通信装置を備えているワイヤ送給装置とを備えており、前記電力伝送線を介して、前記溶接電源装置と前記ワイヤ送給装置との間で通信を行うことを特徴とする。
本発明の第5の側面によって提供される制御方法は、通信装置の送信電力の制御方法であって、通信信号を送信する第1の工程と、前記第1の工程で送信した通信信号を受信する第2の工程と、前記第2の工程で受信した通信信号に重畳されたノイズの強度に基づいて、前記送信電力を変更する第3の工程とを備えていることを特徴とする。
本発明によると、送信手段が送信した通信信号を内部受信手段が受信して、出力変更部が、この受信した信号に重畳されたノイズの強度に基づいて送信手段の送信電力を変更する。つまり、送信側の通信装置が送信電力を自分で適切に調整することができる。したがって、受信側の通信装置との間で通信が確立されていなくても、送信電力を適切に調整することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
第1実施形態に係る溶接システムを説明するための図である。 直接スペクトル拡散通信方式を用いて通信信号を送受信する際の、ノイズの影響を説明するための図である。 制御部が行う送信電力調整処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態に係る溶接システムの他の実施例を説明するための図である。 第2実施形態に係る溶接システムを説明するための図である。 第3実施形態に係る溶接システムを説明するための図である。 直接スペクトル拡散通信方式を用いて通信信号を送受信する際の、ノイズの影響を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、本発明に係る通信装置を溶接システムに用いた場合を例として、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、第1実施形態に係る溶接システムAを説明するための図であり、溶接システムAの全体構成を示している。
図1に示すように、溶接システムAは、溶接電源装置1、ワイヤ送給装置2、溶接トーチ3、および、パワーケーブル41,42を備えている。溶接電源装置1の一方の出力端子aは、パワーケーブル41を介して、ワイヤ送給装置2に接続されている。ワイヤ送給装置2は、ワイヤ電極を溶接トーチ3に送り出して、ワイヤ電極の先端を溶接トーチ3の先端から突出させる。溶接トーチ3の先端に配置されているコンタクトチップにおいて、パワーケーブル41とワイヤ電極とは電気的に接続されている。溶接電源装置1の他方の出力端子bは、パワーケーブル42を介して、被加工物Wに接続される。溶接電源装置1は、溶接トーチ3の先端から突出するワイヤ電極の先端と、被加工物Wとの間に発生させたアークに電力を供給する。溶接システムAは、当該アークの熱で被加工物Wの溶接を行う。
溶接電源装置1は、アーク溶接のための直流電力を溶接トーチ3に供給するものである。溶接電源装置1は、電源部11、制御部12、送信部13、および、内部受信部14を備えている。
電源部11は、電力系統から入力される三相交流電力をアーク溶接に適した直流電力に変換して出力するものである。電源部11に入力される三相交流電力は、整流回路によって直流電力に変換され、インバータ回路によって交流電力に変換される。そして、トランスによって降圧(または昇圧)され、整流回路によって直流電力に変換されて出力される。なお、電源部11の構成は、上記したものに限定されない。
制御部12は、溶接電源装置1の制御を行うものであり、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されている。制御部12は、溶接電源装置1から出力される溶接電圧や溶接電流が設定電圧や設定電流になるように、制御を行う。また、制御部12は、溶接条件の変更や電源部11の起動、異常の検出などを行う。また、制御部12は、ワイヤ送給装置2に対する送給指令などのための信号を送信部13に出力させる。さらに、制御部12は、送信部13の送信電力を調整する。具体的には、後述する内部受信部14が受信した通信信号に重畳されているノイズの強度に応じて、送信部13の送信電力を調整する。詳細については後述する。
送信部13は、ワイヤ送給装置2に送信する通信信号を出力するものである。送信部13は、制御部12から入力される信号を変調して、通信信号として出力する。溶接電源装置1からワイヤ送給装置2に送信する通信信号には、例えば、溶接電源装置1で検出された溶接電圧または溶接電流の検出信号や、異常発生を示す信号、送給指令のための信号などがある。なお、溶接電源装置1からワイヤ送給装置2に送信する通信信号は、上記したものに限定されない。
送信部13は、直接スペクトル拡散通信方式を用いて通信を行う。直接スペクトル拡散通信方式では、送信側は、送信する通信信号に対して拡散符号による演算を行い、元の信号のスペクトルをより広い帯域に拡散して送信する。受信側は、受信した通信信号を共通する拡散符号を用いて逆拡散することで、元の信号に戻す。通信信号にノイズが重畳された場合でも、逆拡散によってノイズのスペクトルが拡散されるので、フィルタリングによって元の通信信号を抽出することができる。また、溶接システムA毎に異なる拡散符号を用いていれば、別の溶接システムAで送受信される通信信号を誤って受信したとしても、当該通信信号は異なる拡散符号で逆拡散されて、ノイズとして除去される。したがって、高い通信品質で通信を行うことができる。
送信部13は、制御部12より入力される信号に応じてキャリア信号をBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調し、変調信号にスペクトル拡散を行い、アナログ信号に変換して出力する。なお、変調方法はBPSK変調に限られず、ASK変調やFSK変調を行うようにしてもよい。また、スペクトル拡散は直接拡散方式に限られず、周波数ホッピング方式を用いてもよい。なお、本実施形態では、スペクトル拡散を行っているが、これに限定されず、スペクトル拡散を行わないようにしてもよい。
送信部13は、結合回路を備えている。当該結合回路は、送信部13の出力端に接続された一次側コイルと、パワーケーブル41,42が接続された出力線に並列接続された二次側コイルとを磁気結合させた高周波トランスを備えており、通信信号をパワーケーブル41,42に重畳する。
内部受信部14は、送信部13が送信した通信信号を受信するものである。内部受信部14は、結合回路を備えている。結合回路は、パワーケーブル41,42が接続された出力線に並列接続された一次側コイルと内部受信部14の入力端に接続された二次側コイルとを磁気結合させた高周波トランスを備えており、パワーケーブル41,42に重畳された通信信号を検出する。内部受信部14は、検出した通信信号をデジタル信号に変換して、逆拡散およびフィルタリングを行い、復調を行って、制御部12に出力する。
ワイヤ送給装置2は、ワイヤ電極を溶接トーチ3に送り出すものである。ワイヤ送給装置2は、制御部21、送給機構22、および、受信部23を備えている。なお、ワイヤ送給装置2は、ガスタンクのシールドガスを溶接トーチ3の先端に供給するためのガス電磁弁などを備えているが、記載を省略している。
制御部21は、ワイヤ送給装置2の制御を行うものであり、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されている。制御部21は、受信部23より入力される溶接電圧または溶接電流の検出値を、図示しない表示部に出力して表示させたり、受信部23より入力される異常発生を示す信号に基づいて、図示しない報知部に異常の報知(例えば、スピーカによる警告音や振動による報知)をさせたりする。また、制御部21は、受信部23から送給指令を入力されている間、送給機構22にワイヤ電極の送給を行わせて、溶接トーチ3にワイヤ電極を送り出す。
送給機構22は、溶接トーチ3にワイヤ電極の送給を行うものである。送給機構22は、制御部21からの送給指令に基づいて、モータによって送給ローラを回転させて、ワイヤ電極を溶接トーチ3に送り出す。
受信部23は、溶接電源装置1から送信される通信信号を受信するものである。受信部23は、結合回路を備えている。結合回路は、パワーケーブル41,42に並列接続された一次側コイルと受信部23の入力端に接続された二次側コイルとを磁気結合させた高周波トランスを備えており、パワーケーブル41,42に重畳された通信信号を検出する。受信部23は、検出した通信信号をデジタル信号に変換して、逆拡散およびフィルタリングを行い、復調を行って、制御部21に出力する。溶接電源装置1から受信する通信信号には、例えば、溶接電源装置1においてセンサで検出された溶接電圧または溶接電流の検出信号や、異常発生を示す信号、送給指令のための信号などがある。なお、溶接電源装置1から受信する通信信号は、上記したものに限定されない。
次に、制御部12が行う、送信電力を調整する処理(以下では、「送信電力調整処理」とする)について、説明する。
内部受信部14は、パワーケーブル41,42に重畳された通信信号を受信する。当該通信信号は、ワイヤ送給装置2の受信部23が受信する通信信号と同じ通信信号であり、送信部13が送信した通信信号にノイズが重畳されたものである。
図2は、直接スペクトル拡散通信方式を用いて通信信号を送受信する際の、ノイズの影響を説明するための図である。同図(a)は通信信号の送信電力が小さい場合を示しており、同図(b)は送信電力が大きい場合を示している。
同図(a)に示すように、送信電力が小さい場合、ノイズが強いと、復調された信号の強度とノイズの強度との差αが小さくなってしまうので、ワイヤ送給装置2の受信部23(受信側)では元の通信信号を検出することができない。溶接電源装置1(送信側)の内部受信部14が受信した通信信号も同様である。
一方、同図(b)に示すように、送信電力が大きい場合、同図(a)と同じ強度のノイズであっても、ノイズの成分は相対的に小さくなって、復調された信号の強度とノイズの強度との差αが大きくなる。したがって、元の通信信号を検出することができる。この場合、ワイヤ送給装置2の受信部23が受信する通信信号も同様であり、受信部23は、元の通信信号を検出することができる。
制御部12は、内部受信部14が受信した通信信号から元の通信信号が検出できるレベルまで、送信部13の送信電力を大きくする。また、元の通信信号が検出できるのであれば、送信部13の送信電力をそれ以上大きくする必要はない。本実施形態では、制御部12は、内部受信部14で復調された信号の強度と重畳されているノイズの強度との強度差α(図2(b)参照)が所定の範囲になるように、送信部13の送信電力を調整する。
図3は、制御部12が行う送信電力調整処理を説明するためのフローチャートである。制御部12は、通信を行う前に当該処理を開始し、送信部13から定期的に信号を出力することであらかじめ送信電力を調整しておき、通信を開始した後は、通信信号の出力により送信電力の調整を行う。
まず、送信部13から信号が出力され(S1)、内部受信部14によって検出された信号が取得される(S2)。次に、復調された信号の強度と重畳されているノイズの強度との差である強度差αが算出される(S3)。そして、強度差αが所定の強度差α1より小さいか否かが判別される(S4)。所定の強度差α1は、元の通信信号を検出できるかどうかを判断するためのしきい値であり、確実に元の通信信号を検出できる強度差が設定される。
強度差αが強度差α1より小さいと判別された場合(S4:YES)、元の通信信号を検出できない可能性があるので、送信部13の送信電力を増加させる(S5)。
一方、ステップS4において、強度差αが強度差α1以上と判別された場合(S4:NO)、強度差αが所定の強度差α2より大きいか否かが判別される(S6)。所定の強度差α2は、送信部13の送信電力を大きくしすぎないようにするためのしきい値であり、強度差α1より少し大きい値が設定される。
強度差αが強度差α2より大きいと判別された場合(S6:YES)、送信部13の送信電力が大きすぎるので、送信部13の送信電力を減少させる(S7)。一方、強度差αが強度差α2以下と判別された場合(S6:NO)、すなわち、強度差αが強度差α1から強度差α2までの範囲にある場合、送信部13の送信電力を変化させずに、ステップS1に戻る。
ノイズの状態が変化して、通信信号に重畳されるノイズの強度が大きくなると、強度差αは小さくなる。強度差αが強度差α1より小さくなると、送信電力が増加されて、強度差αは強度差α1から強度差α2までの範囲になる。逆に、通信信号に重畳されるノイズの強度が小さくなると、強度差αは大きくなる。強度差αが強度差α2より大きくなると、送信電力が減少されて、強度差αは強度差α1から強度差α2までの範囲になる。つまり、強度差αは、強度差α1から強度差α2までの範囲になるようにフィードバック制御される。
なお、制御部12が行う送信電力調整処理は、上述したものに限定されない。例えば、強度差αを所定の範囲にフィードバック制御するのではなく、強度差αが所定の強度差(例えば、強度差α1)になるように、フィードバック制御するようにしてもよい。また、強度差αに基づいて送信電力を変化させるのではなく、内部受信部14が受信した通信信号のS/N比に基づいて送信電力を変化させるようにしてもよいし、内部受信部14が受信した通信信号に重畳しているノイズの強度に基づいて送信電力を変化させるようにしてもよい。
本実施形態によると、制御部12は、内部受信部14で復調された通信信号の強度と重畳されているノイズの強度との強度差αを算出し、強度差αが強度差α1から強度差α2までの範囲に入るように、送信部13の送信電力を調整する。したがって、送信部13の送信電力を適切な範囲に調整することができる。これにより、元の通信信号を確実に検出することができる。また、通信信号が他の機器のノイズになることを抑制し、電力の消費を抑制することができる。
また、制御部12は、内部受信部14が受信した通信信号に基づいて、送信部13の送信電力を調整するので、溶接電源装置1とワイヤ送給装置2との間で通信が確立されていなくても、送信電力を適切に調整することができる。
なお、本実施形態においては、コイルによる磁気結合を利用して、送信部13が出力する通信信号をパワーケーブル41,42に重畳し、内部受信部14がパワーケーブル41,42に重畳された通信信号を検出する場合について説明したが、これに限られない。例えば、コンデンサによる電界結合を利用するようにしてもよい。また、パワーケーブル41,42に並列に通信信号を入力するのではなく、パワーケーブル41または42に直列に通信信号を入力するようにしてもよい。
本実施形態においては、溶接電源装置1とワイヤ送給装置2とが、パワーケーブル41,42を介して通信を行う場合について説明したが、これに限られない。例えば、溶接電源装置1とワイヤ送給装置2とが、専用の通信線で通信を行うようにしてもよい。また、溶接電源装置1とワイヤ送給装置2とが、無線通信を行うようにしてもよい(図4参照)。これらの場合でも、内部受信部14が受信した通信信号に重畳されるノイズの強度に応じて、送信部13の送信電力を調整することができる。
上記第1実施形態においては、溶接電源装置1からワイヤ送給装置2に通信信号を送る場合について説明したが、これに限られない。ワイヤ送給装置2から溶接電源装置1に通信信号を送るようにしてもよい。この場合は、溶接電源装置1が備えていた送信部13および内部受信部14などの構成と、ワイヤ送給装置2が備えていた受信部23などの構成とを、入れ替えて、制御部12が行っていた送信電力調整処理を、制御部21が行うようにすればよい。
また、溶接電源装置1およびワイヤ送給装置2が、それぞれ、通信信号の送信のための構成と受信のための構成とを備えるようにしてもよい。溶接電源装置1とワイヤ送給装置2とが双方向通信を行う場合を第2実施形態として、以下に説明する。
図5は、第2実施形態に係る溶接システムA2を説明するための図である。図5において、第1実施形態に係る溶接システムA(図1参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。なお、図5においては、溶接電源装置1のみを記載している。
図5に示す溶接電源装置1は、内部受信部14に代えて受信部14’を備えている点で、第1実施形態に係る溶接電源装置1と異なる。
受信部14’は、パワーケーブル41,42に重畳された通信信号を検出するものであり、送信部13が送信した通信信号と、ワイヤ送給装置2が送信した通信信号とを、それぞれ受信する。第2実施形態においては、溶接電源装置1からワイヤ送給装置2に送信する通信信号(以下では、「送信信号」とする)と、ワイヤ送給装置2から溶接電源装置1に送信する通信信号(以下では、「受信信号」とする)とで、異なる周波数帯域を利用している。受信部14’は、送信信号フィルタ141、受信信号フィルタ142、内部受信部143、および、外部受信部144を備えている。
送信信号フィルタ141は、検出された通信信号から送信信号のみを抽出するものである。送信信号フィルタ141は、例えばバンドパスフィルタであり、送信信号が利用する周波数帯域の信号のみを通過させて、内部受信部143に出力する。受信信号フィルタ142は、検出された通信信号から受信信号のみを抽出するものである。受信信号フィルタ142は、例えばバンドパスフィルタであり、受信信号が利用する周波数帯域の信号のみを通過させて、外部受信部144に出力する。
内部受信部143は、第1実施形態に係る内部受信部14と同様のものであり、送信信号フィルタ141より入力される送信信号に対して処理を行う。外部受信部144は、受信信号フィルタ142より入力される受信信号をデジタル信号に変換して、逆拡散およびフィルタリングを行い、復調を行って、制御部12に出力する。
ワイヤ送給装置2においては、受信部23に代えて受信部14’と同様の構成を備え、さらに、送信部13と同様の構成を追加し、制御部21が送信電力調整処理を行うようにすればよい。
第2実施形態においては、送信信号フィルタ141が抽出した送信信号を内部受信部143が受信して、制御部12が強度差αに基づいて送信部13の送信電力を調整する。したがって、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記第1ないし第2実施形態においては、溶接電源装置1とワイヤ送給装置2との間で通信を行う場合について説明したが、これに限られない。例えば、非消耗電極式の溶接装置の場合、ワイヤ送給装置2は用いられず、溶接電源装置1と溶接トーチ3に接続されたリモコンとの間で、通信を行う。この場合、リモコンに通信のための構成を設け、溶接電源装置1との間で通信を行うようにすればよい。溶接電源装置1とリモコン2’とが通信を行う場合を第3実施形態として、以下に説明する。
図6は、第3実施形態に係る溶接システムA3を説明するための図である。図6において、第1実施形態に係る溶接システムA(図1参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
図6に示す溶接装置A3は、ワイヤ送給装置2に代えて、リモコン2’を備えている点で、第1実施形態に係る溶接装置Aと異なる。リモコン2’は、パワーケーブル41,42を介して、溶接電源装置1との間で通信を行う。受信部23は、第1実施形態におけるワイヤ送給装置2の受信部23と同様の構成で同様の機能を有する。したがって、第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、溶接トーチ3にリモコン2’を取り付けるのではなく、溶接トーチ3自体に制御部21および受信部23を設けて、溶接電源装置1と溶接トーチ3との間で通信を行うようにしてもよい。
上記第1ないし第3実施形態においては、本発明に係る通信装置を溶接システムに用いた場合について説明したが、これに限られない。本発明に係る通信装置は、他のシステムにおいても用いることができる。また、本発明は、通信のみを行う通信装置においても適用することができる。
本発明に係る通信装置、溶接電源装置、ワイヤ送給装置、溶接システム、および、制御方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る通信装置、溶接電源装置、ワイヤ送給装置、溶接システム、および、制御方法の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A,A2,A3 溶接システム
1 溶接電源装置(通信装置)
11 電源部
12 制御部(出力変更部)
13 送信部
14 内部受信部
14’ 受信部
141 送信信号フィルタ
142 受信信号フィルタ
143 内部受信部
144 外部受信部
2 ワイヤ送給装置
2’ リモコン
21 制御部
22 送給機構
23 受信部
3 溶接トーチ
41,42 パワーケーブル(電力伝送線)
W 被加工物

Claims (10)

  1. 通信信号を送信する送信手段と、
    前記送信手段が送信した通信信号を受信する内部受信手段と、
    前記内部受信手段が受信した通信信号に重畳されたノイズの強度に基づいて、前記送信手段の送信電力を変更する出力変更部と、
    を備えていることを特徴とする通信装置。
  2. 前記出力変更部は、
    前記内部受信手段で復調された信号の強度と前記ノイズの強度との差が所定の範囲内に収まるように、前記送信電力を調整する、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記出力変更部は、
    前記内部受信手段で復調された信号の強度と前記ノイズの強度との差が所定の値になるように、前記送信電力を調整する、
    請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記出力変更部は、
    前記内部受信手段で復調された信号のS/N比が所定の範囲内に収まるように、前記送信電力を調整する、
    請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記送信手段は、スペクトル拡散した通信信号を送信する、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の通信装置。
  6. 電力伝送線を介して通信を行う、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の通信装置。
  7. 請求項6に記載の通信装置を備えており、
    前記電力伝送線を介して、ワイヤ送給装置との間で通信を行う、
    ことを特徴とする溶接電源装置。
  8. 請求項6に記載の通信装置を備えており、
    前記電力伝送線を介して、溶接電源装置との間で通信を行う、
    ことを特徴とするワイヤ送給装置。
  9. 請求項6に記載の通信装置を備えている溶接電源装置と、
    請求項6に記載の通信装置を備えているワイヤ送給装置と、
    を備えており、
    前記電力伝送線を介して、前記溶接電源装置と前記ワイヤ送給装置との間で通信を行う、
    ことを特徴とする溶接システム。
  10. 通信装置の送信電力の制御方法であって、
    通信信号を送信する第1の工程と、
    前記第1の工程で送信した通信信号を受信する第2の工程と、
    前記第2の工程で受信した通信信号に重畳されたノイズの強度に基づいて、前記送信電力を変更する第3の工程と、
    を備えていることを特徴とする制御方法。
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