JP2015162457A - Co及びco2吸着材及びこれを用いた蓄電デバイス、並びにco及びco2吸着材の製造方法 - Google Patents

Co及びco2吸着材及びこれを用いた蓄電デバイス、並びにco及びco2吸着材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 蓄電デバイスの筐体内で発生したガス(CO、CO、窒素ガス)の量を低減することの可能なCO及びCO吸着材及びその製造方法、並びにこれを充填した蓄電デバイスを提供することを目的とする。
【解決手段】 CO及びCO吸着材は、正極端子1及び負極端子2が非水系電解液とともに電池ケース3(筐体)内に封入されたリチウムイオン電池Eの前記電池ケース3内に充填される。CO及びCO吸着材は、脱気処理と、前記非水系電解液で表面を湿潤する湿潤処理とが前記充填前に施された、A型又はLSX型のゼオライトからなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CO及びCO吸着材及びその製造方法に関する。また、本発明は、このCO及びCO吸着材を用いた蓄電デバイスに関する。
近年、例えばリチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサ等の、大容量、高出力タイプの蓄電デバイスが実用化されている。この蓄電デバイスは、大容量、高出力であるがゆえに従来の二次電池よりも高い安全性、安定性が求められる。
この蓄電デバイスは、一般に正極体及び負極体が電解液とともに筐体内に封入されており、電極シートとセパレータとの積層体を、角型の場合にはサンドイッチ状に、円筒型の場合にはロール状にそれぞれ形成し、集電体としての正極体及び負極体のリード部を各々の端子に接続する。そして、上述したような各種形態の積層体をそれぞれの対応する形状の筐体に収容した後、筐体の開口部から電解液を注入して積層体に電解液を含浸し、正極体及び負極体の先端を外部に露出した状態で筐体を封入した構造を有する。
上記蓄電デバイスに用いられる電解液としては、炭酸エチレンなどを含有する非水系電解液が用いられるが、蓄電デバイスのエネルギー密度を向上させるためには使用可能電圧を高めることが有効であることから、特に高い電圧で充放電可能な炭酸エステル系電解液が広く用いられている。
このような非水系電解液を使用した蓄電デバイスでは、非水系電解液中に含まれる炭酸エステルが長期間の使用における充放電の繰り返し、過充電、あるいは短絡等の異常時の蓄電デバイス内部の温度上昇に起因して、劣化や電気分解をおこす。これにより蓄電デバイス内部でCOやCOなどのガスが発生し、内圧が上昇して筐体が変形し、内部抵抗が増大する等の不具合を生じる虞があった。そこで、これらのガスを吸収あるいは抑制するための技術が種々提案されている。
このようなガスを吸収したり抑制したりするためのものとして、特許文献1〜3には、電解液中にガスの発生を少なくするための添加剤を添加する技術が開示されている。また、特許文献4には、水酸化リチウムなどの水酸化物を主成分とする吸収材によりCOを吸収させる構造を有する電気二重層キャパシタが提案されている。
特開2005−235591号公報 特開平06−267593号公報 再表2010/147236号公報 特開2003−197487号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された電解液中に添加剤を添加する技術では、COやCOなどのガスの発生の抑制効果が十分でない、という問題点がある。また、特許文献4に記載の技術では、ある程度のCOなど吸収効果を有するが、COの吸収性が期待できないという問題点がある。また、水酸化リチウムなどのアルカリ水酸化物と非水系電解液とが接触すると、水酸化物が非水系電解液に溶解してしまう、という問題点がある。さらに、アルカリ水酸化物はCOと反応すると水分を生じて腐食性が増大する虞もある。
また、COやCOなどのガスの吸着材として、A型又はLSX型のゼオライトを用いたものが知られている。この吸着材は、上記水酸化物を主成分とする吸収材とは異なり、COと反応しても水分を生じないため腐食性を増大させない。しかしながら、この吸着材は、COやCOを吸着すると、COやCOの吸着量に応じた量の窒素ガスを発生させるという特性を有している。これにより、筐体内で発生したガス(ここでは、CO、COだけでなく窒素ガスも含む)の発生量は、吸着材を用いない場合と比較してあまり変わらないことから、筐体内で発生したガスの量の低減効果が十分でない、という問題点がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、蓄電デバイスの筐体内で発生したガス(CO、CO、窒素ガス)の量を低減することの可能なCO及びCO吸着材及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、このCO及びCO吸着材を充填した蓄電デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第一に本発明は、正極及び負極が非水系電解液とともに筐体内に封入された蓄電デバイスの前記筐体内に充填されるCO及びCO吸着材であって、脱気処理と、前記非水系電解液で表面を湿潤する湿潤処理とが前記充填前に施された、A型又はLSX型のゼオライトからなる、ことを特徴とするCO及びCO吸着材を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、A型又はLSX型のゼオライトに脱気処理が施されているので、例えば窒素ガスがゼオライトに吸着されている場合であっても、筐体内へのゼオライトの充填前にゼオライトから窒素ガスを脱離除去することができ、ゼオライトの充填後にCO又はCOをゼオライトの細孔内に吸着したときに窒素ガスが放出されるのを抑制することができる。また、A型又はLSX型のゼオライトの表面を非水系電解液で湿潤しているので、窒素ガスの吸着を抑制するための膜を、当該非水系電解液を用いて当該表面に形成することができる。この結果、CO又はCOを吸着したときの窒素ガスの放出を抑制することができる。
上記発明(発明1)においては、電気絶縁性の気液分離膜により前記非水系電解液と隔離された状態で前記筐体内に充填されるのが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、蓄電デバイスから発生するCO、CO、窒素ガスなどのガス成分と、非水系電解液とを気液分離膜により分離し、ガス成分側にCO及びCO吸着材を配置することにより、CO、CO、窒素ガスなどのガス成分を選択的に吸収することができ、非水系電解液の減少を最小限に留めることができる。この結果、蓄電デバイスの容量の低下を抑制することができる。さらに、非水系電解液とCO及びCO吸着材とが直接接触しないので、CO及びCO吸着材のガス吸収性能を保持することも可能となる。
上記発明(発明1〜2)においては、前記ゼオライトは、Liでイオン交換されたLSX型のゼオライトであることが好ましい(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、電解液の蒸気やその他の分解ガス等をより迅速に、かつ高い吸収率で吸収することができる。
上記発明(発明1〜3)においては、100〜3000m/gの比表面積を有することが好ましい(発明4)。
かかる発明(発明4)によれば、CO及びCO吸着材と、CO、CO、窒素ガスなどのガス成分との接触面積を十分に確保することができるので、高い吸収率を維持することができる。
上記発明(発明1〜4)においては、3Å〜10Åの細孔径を有することが好ましい(発明5)。
かかる発明(発明5)によれば、CO、CO、窒素ガスなどのガス成分を細孔内に捕捉してより迅速にこれらのガスを吸収することができる。
第二に本発明は、正極及び負極が非水系電解液とともに封入された筐体を備え、発明1〜5のいずれかに記載のCO及びCO吸着材を前記筐体内に充填したことを特徴とする蓄電デバイスを提供する(発明6)。
かかる発明(発明6)によれば、蓄電デバイスの筐体内で発生したCO又はCOを吸着することができるとともに、CO又はCOを吸着したときの窒素ガスの放出を抑制することができるので、蓄電デバイスの筐体内のガス(CO、CO、窒素ガス)の量を低減することができる。
第三に本発明は、正極及び負極が非水系電解液とともに筐体内に封入された蓄電デバイスの前記筐体内に充填されるCO及びCO吸着材の製造方法であって、A型又はLSX型のゼオライトを脱気するステップと、前記ゼオライトの表面を前記非水系電解液で湿潤するステップとを備える、ことを特徴とするCO及びCO吸着材の製造方法を提供する(発明7)。
かかる発明(発明7)によれば、蓄電デバイスの筐体内で発生したCO又はCOを吸着することができるとともに、CO又はCOを吸着したときの窒素ガスの放出を抑制することができるので、蓄電デバイスの筐体内のガス(CO、CO、窒素ガス)の量を低減することができる。
上記発明(発明7)においては、前記脱気するステップが、前記湿潤するステップに先立って行われてもよいし(発明8)、前記湿潤するステップが、前記脱気するステップに先立って行われてもよい(発明9)。
脱気するステップが、湿潤するステップに先立って行われる場合(発明8)には、ゼオライトの脱気を急速に行うことができる。また、湿潤するステップが、脱気するステップに先立って行われる場合(発明10)には、ゼオライトの脱気を緩やかに行うことができる。
本発明のCO及びCO吸着材によれば、蓄電デバイスの筐体内で発生したCO又はCOを吸着することができるとともに、CO又はCOを吸着したときの窒素ガスの放出を抑制することができるので、蓄電デバイスの筐体内のガス(CO、CO、窒素ガス)の量を低減することができる。このため、内圧上昇に伴う筐体の変形等を防止することができ、ひいては性能維持率の高い蓄電デバイスを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る蓄電デバイスの内部構造を概略的に示す断面図である。 CO及びCO吸着材の試験装置を概略的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、この実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本実施形態の蓄電デバイスを示す縦断面図である。なお、本実施形態では、蓄電デバイスの一例として、リチウムイオン電池Eを挙げて説明する。図1において、リチウムイオン電池Eは、正極端子1及び負極端子2と、電池ケース(筐体)3と、この電池ケース3の外周面に必要に応じて形成された防爆弁(図示せず)とを備え、電池ケース3の内部に電極体10を収納する。電極体10は、正極集電体11及び正極用電極板12と、負極集電体13及び負極用電極板14とを有し、正極用電極板12と負極用電極板14とは、それぞれセパレータ15を介して巻回した構造を有する。そして、正極端子1は正極用電極板12に、負極端子2は、負極用電極板14にそれぞれ電気的に接続されている。筐体としての電池ケース3は、例えば、アルミニウム製またはステンレス製の角型電池槽缶である。
正極用電極板12は、両面に正極合剤を保持させた集電体である。例えば、その集電体は厚さ約20μmのアルミニウム箔であり、ペースト状の正極合剤は、遷移金属のリチウム含有酸化物であるリチウムコバルト酸化物(LiCoO)に結着材としてポリフッ化ビニリデンと導電材としてアセチレンブラックとを添加後混練したものである。そして、正極用電極板12は、このペースト状の正極合剤をアルミニウム箔の両面に塗布後、乾燥、圧延、帯状に切断の手順で得られる。
負極用電極板14は、両面に負極合剤を保持させた集電体である。例えば、その集電体は厚さ10μmの銅箔であり、ペースト状の負極合剤は、グラファイト粉末に結着材としてポリフッ化ビニリデンを添加後混練したものである。そして、負極用電極板14はこのペースト状の負極合剤を銅箔の両面に塗布後、乾燥、圧延、帯状に切断の手順で得られる。
セパレータ15としては、多孔膜を用いる。例えば、セパレータ15は、ポリエチレン製微多孔膜を用いることができる。また、セパレータに含浸させる非水系電解液としては、リチウムイオンの伝導性を有する非水系有機電解液が好ましく、例えば、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)及びジメチルカーボネート(DMC)を1:1:1の割合で混合した混合液に1mol/Lの六フッ化リン酸リチウムを添加したものを用いることができる。さらに、非水系電解液としては、プロピレンカーボネート(PC)やECなどの環状カーボネートと、DMCやEMCなどの鎖状カーボネートとを7:3の割合で混合したものを用いることができる。
このようなリチウムイオン電池Eの電池ケース(筐体)3内の空隙部に、CO及びCO吸着材を設置(充填)する。CO及びCO吸着材とは、電解液の分解によって発生するCO及びCOを吸着する機能を有するものであって、本実施形態では、後述するように、脱気処理と、非水系電解液で表面を湿潤する湿潤処理とが充填前に施されたA型あるいはLSX型のゼオライトからなる。
本実施形態において用いるCO及びCO吸着材としては、特に、ゼオライトのカチオン部分がLiでイオン交換されたLSX型のゼオライトが好ましい。
上述したようなCO及びCO吸着材は、100〜3000m/gの比表面積を有することが好ましい。比表面積が100m/g未満では、CO、COなどのガス成分との接触面積が小さく、十分な吸着性能を発揮することができない。一方、比表面積が3000m/gを超えてもCO、COの吸着性能の向上効果が得られないばかりか、CO及びCO吸着材の機械的強度が低下するため好ましくない。
また、CO及びCO吸着材は、3Å以上10Å以下の細孔径を有することが好ましい。細孔容積が3Å未満の場合、細孔内へのCO、COなどのガス成分の侵入が困難となる。一方、細孔容積が10Åを超えると、CO、COの吸着力が弱くなってしまい、細孔内で最密に吸着できず、結果として吸着量が低下してしまうため好ましくない。
上述したような本実施形態のCO及びCO吸着材の形状については特に制約はなく、粉末状、顆粒状、ブロック状、錠剤状などあらゆる形態を適用することができる。ただし、取り扱い性を考慮し、ガス吸着性能に影響のない範囲で成形したものを用いることが好ましい。
なお、水分によりガス吸着材の性能が低下するのを抑制することを目的として、CO及びCO吸着材100容積%に対して、水吸収材25〜75容積%程度配合することができる。この水吸収材としては、モレキュラシーブ等のゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ、塩化カルシウム、五酸化二リンなどを用いることができるが、多孔質で吸収量が多いことからモレキュラシーブが好ましい。
ここで、本実施形態のCO及びCO吸着材の製造方法について説明する。まず、上述したゼオライトに対して例えば真空脱気などの脱気処理を施す。例えば、周知の真空脱気装置を用いて脱気処理を行ってよい。また、例えば窒素ガスがゼオライトに吸着されている場合であっても、ゼオライトに吸着されている窒素ガスを脱離除去して、CO又はCOをゼオライトの細孔内に吸着したときに窒素ガスが放出されるのを抑制することができるようにするためには、例えば500K〜700Kの加熱条件下で1〜6時間、真空脱気を行うことが好ましい。
次に、脱気処理を施したゼオライトの表面を、上述した非水系電解液で湿潤する湿潤処理を行う。この湿潤処理を施すことによって、温度低下後、圧力回復後に窒素ガスの吸着を抑制するための膜を、当該非水系電解液を用いて当該表面に形成することができる。つまり、この膜は、CO、COと窒素ガスとの透過を妨げるように構成されている。ここで、この膜によってCO、COの透過が妨げられているが、CO、COの発生量は数ml/年程度であることから、発生したCO、COを、透過が妨げられた状態の吸着スピードで十分に吸着することが可能である。なお、ゼオライトの表面を湿潤するとは、ゼオライトの少なくとも表面を濡れた状態にすることであればよく、例えば、ゼオライトを非水系電解液に浸漬することであってもよいし、ゼオライトの表面に対して非水系電解液をスプレーで吹き付けることであってもよい。ゼオライトを非水系電解液に浸漬する場合には、ゼオライトを非水系電解液中に例えば0.1秒〜10分間浸漬することが好ましい。
このようにして、本実施形態のCO及びCO吸着材が製造される。このCO及びCO吸着材は、電池ケース(筐体)3内にそのまま充填するよりも、非水系電解液とCO及びCO吸着材とが直接接触することがないように気液分離膜により隔離して設置するのが好ましい。このように非水系電解液とCO及びCO吸着材とを気液分離膜により隔離することにより、リチウムイオン電池から発生するCOやCOなどのガス成分は気液分離膜を透過するが、液体状態の非水系電解液は透過しないため、CO、COなどのガス成分を選択的に吸収することができ、非水系電解液の減少を最小限に留めることができる。
上述した構成を有するリチウムイオン電池Eにつき、その作用を説明する。リチウムイオン電池Eは長期間使用することで、リチウムイオン電池Eに含まれる非水系電解液が分解し、CO、COなどのガス成分が発生する。このCO、COなどのガス成分は電池ケース(筐体)3の内圧の上昇を引き起こすおそれがあるが、本実施形態においては、電池ケース(筐体)3内にCO及びCO吸着材を配置しているので、CO、COを吸着するため電池ケース(筐体)3の内圧を過度に上昇させない。また、CO及びCO吸着材がCO、COを吸着すると、その吸着量に応じた量の窒素ガスが発生するが、発生した窒素ガスの放出は、CO及びCO吸着材の表面に形成された膜によって妨げられる。このため、窒素ガスによる電池ケース(筐体)3の内圧の上昇を抑制することができる。これらによりリチウムイオン電池の安全性の向上と長寿命化を達成することができる。
以上、本発明について、添付図面を参照して説明してきたが、本発明は前記実施形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、リチウムイオン電池Eは、円筒形状であってもよく、さらにはリチウムイオン電池を、別途これを収容可能な電池ケースにさらに収容して、この電池ケース3内にガス吸収材を設けてもよい。
また、本実施形態では、蓄電デバイスがリチウムイオン電池Eである場合を一例として説明したが、この場合に限られない。蓄電デバイスは、例えば、電気二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサ等であってもよい。
さらに、本実施形態では、脱気処理の後にゼオライトの表面を湿潤する湿潤処理を行うことによってCO及びCO吸着材を製造する場合を一例として説明したが、前記湿潤処理を行った後に前記脱気処理を行うことによってCO及びCO吸着材を製造してもよい。
以下の実施例及び比較例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(試験装置)
本発明のCO及びCO吸着材の評価試験装置として、図2に示す電解液分解ガスの挙動の模擬試験装置を製作した。
図2において、試験装置は、第1容器21と、第2容器22とを有し、これらは管路により連通している。各容器21,22の容積は53mLである。この管路の途中には第1開閉弁23が設けられている。また、第2容器22には、第2容器22の内圧を検出する第1圧力計24が前記管路によって連通しており、第1容器21には、第1容器21の内圧を検出する第2圧力計25が前記管路によって連通している。さらに、第1容器21には、第2開閉弁26が前記管路によって連通している。
(測定試験)
上述した試験装置において、以下の手順でCO及びCO吸着材の吸着特性試験を行った。
(実施例)
(1)CO及びCO吸着材として、Liでイオン交換されたA型のゼオライトを第2容器22に充填した。ゼオライトの量は20gである。充填前のゼオライトは、500K〜700Kの加熱条件下で1〜6時間、真空脱気され、その後、非水系電解液(PC:EC:DMC=1:1:1中にLiPFが1mol/L溶けたもの)中に1分間浸漬されている。
(2)第1開閉弁23を閉じた状態で第2開閉弁26を開き、真空ポンプを用いて第1容器21内の空気を抜く。第1容器21内が真空になった状態で第2開閉弁26を閉じる。
(3)第2開閉弁26側の管路に炭酸ガスの配管を接続する。
(4)第2開閉弁26を開き、第1容器21の内圧が300kPa(第2圧力計25の検出結果)になるまで炭酸ガスを供給し、第2開閉弁26を閉じる。
(5)第1開閉弁23を10秒間開き、その後閉じる。
(6)第1圧力計24の検出結果を記録する。データロガーを用いて検出結果を記録してもよい。
(比較例1)
第2容器22内を空にした状態(CO及びCO吸着材を充填していない状態)で、上記(2)〜(6)の手順を行った。
(比較例2)
CO及びCO吸着材として、Liでイオン交換されたA型のゼオライトを第2容器22に充填した。ゼオライトの量は20gである。なお、ゼオライトに対して、脱気処理及び湿潤処理は施されていない。ゼオライトの充填後に、上記(2)〜(6)の手順を行った。
上記実施例、比較例1及び比較例2について、上記(6)の手順後の所定時間経過毎の第2容器22の内圧の測定結果を表1に示す。
Figure 2015162457
上記表1から明らかなように、実施例のCO及びCO吸着材を用いた場合には、第2の容器22内の圧力を比較例1〜2よりも低減することができる。つまり、実施例のCO及びCO吸着材は、比較例1〜2と比べて、CO、COを吸着するとともに、窒素ガスの放出を抑えていることがわかる。
上述したような本発明の蓄電デバイスは、筐体内で発生したガス(CO、CO、窒素ガス)を吸着して、その容積を低減できるガス吸着材を備えているため、蓄電デバイスの安全性を大幅に向上することができ、その産業上の利用可能性は極めて大きい。また、このような蓄電デバイスを内蔵した電子機器は、安全性に優れている。
1…正極端子(正極)
2…負極端子(負極)
3…電池ケース(筐体)
11…正極集電体(正極)
13…負極集電体(負極)
E…リチウムイオン電池

Claims (9)

  1. 正極及び負極が非水系電解液とともに筐体内に封入された蓄電デバイスの前記筐体内に充填されるCO及びCO吸着材であって、
    脱気処理と、前記非水系電解液で表面を湿潤する湿潤処理とが前記充填前に施された、A型又はLSX型のゼオライトからなる、
    ことを特徴とするCO及びCO吸着材。
  2. 電気絶縁性の気液分離膜により前記非水系電解液と隔離された状態で前記筐体内に充填される、ことを特徴とする請求項1に記載のCO及びCO吸着材。
  3. 前記ゼオライトは、Liでイオン交換されたLSX型のゼオライトである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のCO及びCO吸着材。
  4. 100〜3000m/gの比表面積を有する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のCO及びCO吸着材。
  5. 3Å〜10Åの細孔径を有する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のCO及びCO吸着材。
  6. 正極及び負極が非水系電解液とともに封入された筐体を備え、
    前記請求項1〜5のいずれかに記載のCO及びCO吸着材を前記筐体内に充填した、ことを特徴とする蓄電デバイス。
  7. 正極及び負極が非水系電解液とともに筐体内に封入された蓄電デバイスの前記筐体内に充填されるCO及びCO吸着材の製造方法であって、
    A型又はLSX型のゼオライトを脱気するステップと、
    前記ゼオライトの表面を前記非水系電解液で湿潤するステップとを備える、
    ことを特徴とするCO及びCO吸着材の製造方法。
  8. 前記脱気するステップは、前記湿潤するステップに先立って行われる、ことを特徴とする請求項7に記載のCO及びCO吸着材の製造方法。
  9. 前記湿潤するステップは、前記脱気するステップに先立って行われる、ことを特徴とする請求項7に記載のCO及びCO吸着材の製造方法。
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