JP2015161369A - 作業機のクラッチ冷却構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成部品を効率的に冷却することのできるクラッチの冷却構造を提供する。【解決手段】閉鎖部材34には、ドラム31内に空気を流入させるための第2開口34aが設けられ、ドラム31には、第2開口34aを介してドラム31内に流入した空気をドラム31外に流出させる第1開口31aが設けられ、第2開口34aは、クラッチスプリング33の近傍に設けられている。これにより、第2開口34aを通過させて流速が速められた空気によってクラッチスプリング33を冷却することで、効率的にクラッチスプリング33を冷却することができるので、クラッチスプリング33の熱による劣化を防止することができる。【選択図】図3
Description
本発明は、例えば刈払機、ヘッジトリマ、コンクリートカッタ等の作業機において、原動機の動力を所定の作業を行う作業部に伝達するためのクラッチの冷却構造に関するものである。
従来、例えば刈払機、ヘッジトリマ、コンクリートカッタ等の作業機は、エンジンや電動モータ等の原動機の動力によって回転する駆動軸と、所定の作業を行う作業部を駆動させる出力軸と、を、前記駆動軸の所定の回転数以上の回転で連結させるクラッチを備えている(例えば、特許文献1参照)。
前記クラッチは、前記出力軸に設けられ、一端部が閉鎖された筒状のドラムと、前記駆動軸に設けられると共に前記ドラム内に配置され、前記ドラムの内面に当接するクラッチシューと、前記ドラム内に配置され、前記クラッチシューを前記ドラムの内面から離れる方向に付勢するクラッチスプリングと、を有している。
前記クラッチを備えた作業機では、作業者によるスロットルレバー等の操作部の操作量に応じて原動機の回転数が調整される。また、前記クラッチでは、原動機の回転数に応じてドラムに対するクラッチシューの当接力が変化する。このため、原動機の回転数に対して作業部に作用する負荷が大きい場合には、ドラムに対してクラッチシューが滑る状態となる。
前記作業機では、ドラムに対してクラッチシューが滑る状態が長時間に渡って継続すると、ドラムとクラッチシューとの間で生じる摩擦熱によってクラッチが高温となり、クラッチスプリングが熱によって劣化したり、作業機や原動機を構成する部材が熱によって破損したりするおそれがある。
本発明の目的とするところは、構成部品を効率的に冷却することのできる作業機のクラッチ冷却構造を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために、原動機の動力によって回転する駆動軸と、所定の作業を行う作業部を駆動させる出力軸と、前記出力軸に設けられ、一端部が閉鎖された筒状のドラムと、前記駆動軸に設けられると共に前記ドラム内に配置され、前記ドラムの内面に当接するクラッチシューと、前記ドラム内に配置され、前記クラッチシューを前記ドラムの内面から離れる方向に付勢するクラッチスプリングと、を備え、前記駆動軸の所定の回転数以上の回転で前記ドラムと前記クラッチシューとを連結させるクラッチの冷却構造であって、前記ドラムの他端部を閉鎖する閉鎖部材を備え、前記ドラム及び前記閉鎖部材の一方には、前記ドラム内に空気を流入させる開口が設けられ、前記ドラム及び前記閉鎖部材の他方には、前記空気を流入させる開口を介して前記ドラム内に流入した空気を前記ドラム外に流出させる開口が設けられ、前記それぞれの開口の少なくとも一方は、前記クラッチスプリングの近傍に設けられている。
開口で流入または流出する空気の流速が速められることになり、流速が速められた空気によってクラッチスプリングが効率よく冷却される。
開口で流入または流出する空気の流速が速められることになり、流速が速められた空気によってクラッチスプリングが効率よく冷却される。
本発明によれば、流速が速められた空気によってクラッチスプリングを冷却し、効率的にクラッチスプリングを冷却することができるので、クラッチスプリングの熱による劣化を防止することができる。また、ドラムにおいて、クラッチスプリングが位置する空間は、クラッチの連結時には比較的大きな広がりを有することになり、ドラム内に流入させた空気を、ロスすることなくドラム外に流出させることができるので、効率的に冷却することが可能となる。また、クラッチスプリングと合わせて、ドラムの内面に風を当てることで、滑りによる熱源を効率よく冷却して作業機や原動機を構成する部材の破損を防止できる。
図1乃至図5は、本発明の第1実施形態を示すものである。尚、以下の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。また、本実施形態では、図2の上側を上方向と、図2の下側を下方向と、図2の左側を前方向と、図2の右側を後方向と、図2の手前側を左方向と、図2の奥側を右方向として表記する。
本実施形態では、本発明のクラッチ冷却構造を備えた作業機の一例として、エンジン駆動の刈払機について説明する。本発明のクラッチ冷却構造を備えた作業機としては、刈払機の他に、ヘッジトリマやコンクリートカッタ等の作業機に適用可能である。
この刈払機1は、図1に示すように、原動機としてのエンジン10と、エンジン10の前面から前方に延びる操作杆2と、操作杆2の前端側にギヤヘッド3を介して回転自在に取り付けられた円板状の刈刃4と、を備えている。ギヤヘッド3には、操作杆2内に回転自在に設けられたドライブシャフト2a(図2)を介してエンジン10の動力が伝達される。
また、操作杆2の中央部のやや後端側には、使用者が刈払機1を保持して操作するためのハンドル5が設けられている。ハンドル5は、管状の部材からなり、操作杆2から幅方向両側に延びるとともに、両端側が上方に向くように湾曲している。ハンドル5の両端部には、使用者が左右それぞれの手で把持されるグリップ6L,6Rが設けられている。また、右側のグリップ6Rには、使用者が把持した手でエンジン10の出力を調整するためのスロットルレバー7が設けられている。
エンジン10は、ピストンの往復の動作で吸気・圧縮・爆発・排気を行う空冷のエンジンである。
エンジン10は、図2に示すように、シリンダ11a及びシリンダ11aの上方に位置するシリンダヘッド11bが一体に形成されたシリンダブロック11と、シリンダブロック11の下方に位置するクランクケース12と、シリンダ11a内を上下方向に移動自在に収容されたピストン13と、クランクケース12に回転自在に支持されると共にピストン13にコネクティングロッド13aを介して連結された駆動軸としてのクランクシャフト14と、クランクシャフト14に係脱自在に連結される出力軸15と、を備えている。出力軸15には、ドライブシャフト2aの後端側が連結される。
また、エンジン10は、シリンダ11a内のシリンダヘッド11bとピストン13との間に設けられた燃焼室に供給する混合気を生成するための図示しないキャブレタと、キャブレタに供給するガソリン等の液体燃料を貯留するための燃料タンク16と、燃焼室内の燃焼ガスを大気中に排出するための図示しない排気マフラと、外側を覆うケーシング17と、を備えている。
クランクシャフト14のクランクケース12の前方に位置する部分には、図2に示すように、クランクシャフト14の回転を安定させると共にシリンダ11a等を冷却する冷却ファンの機能を有するフライホイール20が設けられている。
フライホイール20は、円板状の部材からなり、径方向中央部がクランクシャフト14に固定されている。フライホイール20の一端面には、径方向内側から外側に向かって湾曲して延びる複数のフィン20aが、互いに周方向に間隔をおいて設けられている。
クランクシャフト14と出力軸15との間には、所定の回転数以上のクランクシャフト14の回転でクランクシャフト14と出力軸15とを連結するための遠心クラッチ30が設けられている。
遠心クラッチ30は、図3に示すように、出力軸15に設けられ、一端部が閉鎖された筒状のドラム31と、クランクシャフト14に設けられると共にドラム31内に配置され、ドラム31の内面に当接する複数のクラッチシュー32と、ドラム31内に配置され、各クラッチシュー32をドラム31の内面から離れる方向に付勢するクラッチスプリングとしてのクラッチスプリング33と、ドラム31の他端部を閉鎖するための閉鎖部材34と、を備えている。
ドラム31は、一端部の径方向中央部が出力軸15に溶接等によって固定されている。ドラム31の一端部の径方向外側には、クラッチシュー32とクラッチシュー32が当接するドラム31の内面とが位置する部分の近傍に、ドラム31内の空気が流出する複数の流出開口としての第1開口31aが設けられている。複数の第1開口31aは、図4に示すように、それぞれ円形状に形成され、互いに周方向に所定の間隔をおいて配置されている。
クラッチシュー32は、ドラム31の内周面に沿って円弧状に延びる部材からなる。クラッチシュー32のドラム31の内周面側に対向する面には、例えば焼結金属等からなる摩擦材32aが設けられている。
クラッチスプリング33は、コイル状の引張バネであり、一端がクランクシャフト14に螺合して取り付けられたクラッチベース35に係止され、他端がクラッチシュー32に係止されている。クラッチスプリング33は、クラッチシュー32をドラム31の内周面から離れる方向であるクランクシャフト14側に付勢している。
閉鎖部材34は、円板状の部材からなり、クランクシャフト14にクラッチベース35を螺合することによってクランクシャフト14に固定される。閉鎖部材34は、クランクシャフト14と共に回転する。閉鎖部材34は、ドラム31の他端部から僅かな隙間をあけて配置され、ドラム31の他端部を全体的に覆っている。また、閉鎖部材34の径方向内側には、ドラム31内のクラッチスプリング33が位置する部分の近傍に、ドラム31内に空気を流入させる複数の流入開口としての第2開口34aが設けられている。複数の第2開口34aは、図5に示すように、それぞれ円形状に形成され、互いに周方向に所定の間隔をおいて配置されている。
以上のように構成された刈払機1において、エンジン10を駆動させると、クランクシャフト14と共にフライホイール20及びクラッチシュー32が回転する。
クランクシャフト14と共に回転するフライホイール20は、フィン20aによって空気の流れを生じさせ、シリンダブロック11及びクランクケース12の外側とケーシング17の内面との間を下側から上方に向かって空気が流通する。
また、遠心クラッチ30において、クランクシャフト14と共に回転するクラッチシュー32は、遠心力が作用し、クランクシャフト14の回転数が所定の回転数以上になると、クラッチスプリング33の付勢力に抗して径方向外側に移動する。クラッチシュー32は、クランクシャフト14の径方向外側に移動すると、摩擦材32aの部分がドラム31に当接する。クラッチシュー32がドラム31に当接すると、クランクシャフト14の回転力が出力軸15に伝達され、クランクシャフト14と共に出力軸15が回転する。出力軸15が回転すると、出力軸15に連結されたドライブシャフト2aが回転し、刈払機1の刈刃4を駆動させる。
このとき、遠心クラッチ30では、閉鎖部材34がフライホイール20と隣接した位置に設けられているため、閉鎖部材34の各第2開口34aからドラム31内に、フライホイール20の回転によって流通する空気が流入する。
各第2開口34aを介してドラム31内に流入した空気は、ドラム31内を拡散しながら流通してドラム31の一端部の径方向外側に設けられた複数の第1開口31aから流出する。このとき、ドラム31に流入する空気は、絞られた各第2開口34aを通過するため、各第2開口34aの近傍で流速が速くなる。また、ドラム31から流出する空気は、絞られた各第1開口31aを通過するため、各第1開口31aの近傍で流速が速くなる。これにより、各第2開口34aの近傍に位置するクラッチスプリング33は、流速が速められた空気によって効率よく冷却される。また、各第1開口31aのドラム31の内側に位置するクラッチシュー32とドラム31のクラッチシュー32が当接する部分は、流速が速められた空気によって冷却される。
このように、本実施形態のクラッチの冷却構造では、閉鎖部材34には、ドラム31内に空気を流入させるための第2開口34aが設けられ、ドラム31には、第2開口34aを介してドラム31内に流入した空気をドラム31外に流出させる第1開口31aが設けられ、第2開口34aは、クラッチスプリング33の近傍に設けられている。
これにより、第2開口34aを通過させて流速が速められた空気によってクラッチスプリング33を冷却することで、効率的にクラッチスプリング33を冷却することができるので、クラッチスプリング33の熱による劣化を防止することができる。また、ドラム31において、クラッチスプリング33が位置する空間は、クラッチの接続時には比較的大きな広がりを有することになり、ドラム31内に流入させた空気を、ロスすることなくドラム31外に流出させることができるので、効率的に冷却することが可能となる。また、クラッチスプリング33と合わせて、ドラム31の内面に風を当てることで、滑りによる熱源を効率よく冷却でき、遠心クラッチ30全体を効率よく冷却して刈払機1やエンジン10を構成する部材の破損を防止できる。
これにより、第2開口34aを通過させて流速が速められた空気によってクラッチスプリング33を冷却することで、効率的にクラッチスプリング33を冷却することができるので、クラッチスプリング33の熱による劣化を防止することができる。また、ドラム31において、クラッチスプリング33が位置する空間は、クラッチの接続時には比較的大きな広がりを有することになり、ドラム31内に流入させた空気を、ロスすることなくドラム31外に流出させることができるので、効率的に冷却することが可能となる。また、クラッチスプリング33と合わせて、ドラム31の内面に風を当てることで、滑りによる熱源を効率よく冷却でき、遠心クラッチ30全体を効率よく冷却して刈払機1やエンジン10を構成する部材の破損を防止できる。
また、第1開口31aは、クラッチシュー32とクラッチシュー32が当接するドラム31の内面に位置する部分の近傍に設けられている。
これにより、クラッチスプリング33とともに、高温となるドラム31及びクラッチシュー32を冷却することが可能となるので、遠心クラッチ30の冷却性能を向上させることが可能となる。
これにより、クラッチスプリング33とともに、高温となるドラム31及びクラッチシュー32を冷却することが可能となるので、遠心クラッチ30の冷却性能を向上させることが可能となる。
図6は、本発明の第2実施形態を示すものである。
本実施形態の遠心クラッチ30は、第1実施形態と同様のフライホイール20及び閉鎖部材34を有さず、図6に示すように、ドラム31の他端部がフライホイール21によって閉鎖される。
フライホイール21は、クラッチベース35をクランクシャフト14に取り付けることによって固定される。フライホイール21は基板21dを有し、基板21dにおけるドラム31と反対の側に、径方向外側を径方向に湾曲して延びる複数のフィン21aが互いに周方向に間隔をおいて設けられている。また、基板21dには、ドラム31側の面に、ドラム31の他端側を周方向に渡って径方向外側から覆う円筒状の閉鎖部21bが設けられている。さらに、基板21dのフィン21aよりも径方向内側には、軸方向にフィン21a側とドラム31側とを連通する複数の第2開口21cが互いに周方向に所定の間隔をおいて設けられている。
本実施形態では、ドラム31に設けられた第1開口31aが流入開口として機能し、基板21dに設けられた第2開口21cが流出開口として機能する。各第2開口21cは、ドラム31内のクラッチスプリング33が位置する部分の近傍に設けられている。
以上のように構成された刈払機1において、エンジン10を駆動させ、フライホイール21を回転させると、フィン21aの回転によって基板21dのフィン21aの側において、径方向内側から径方向外側に空気が送られる。これにより、基板21dのフィン21aの側では、径方向内側の圧力が低くなり、ドラム31内から空気が第2開口21cを介して流出する。また、ドラム31内からの空気の流出によって、ドラム31内に空気が第1開口31aを介して流入する。
また、各第1開口31aを介してドラム31内に流入した空気は、ドラム31内を拡散しながら流通してフライホイール21に設けられた複数の第2開口21cから流出する。このとき、ドラム31に流入する空気は、絞られた第1開口31aを通過するため、各第1開口31aの近傍において流速が速くなる。また、ドラム31から流出する空気は、絞られた各第2開口21cを通過するため、各第2開口21cの近傍において流速が速くなる。これにより、各第2開口21cの近傍に位置するクラッチスプリング33は、流速が速められた空気によって効率よく冷却される。また、各第1開口31aの近傍に位置するクラッチシュー32とドラム31のクラッチシュー32が当接する部分は、流速が速められた空気によって効率よく冷却される。
このように、本実施形態のクラッチ冷却構造では、前記第1実施形態と同様に、第2開口21cを通過させて流速が速められた空気によってクラッチスプリング33を冷却することで、効率的にクラッチスプリング33を冷却することができるので、クラッチスプリング33の熱による劣化を防止することができる。また、ドラム31において、クラッチスプリング33が位置する空間は、クラッチの接続時には比較的大きな広がりを有することになり、ドラム31内に流入させた空気を、ロスすることなくドラム31外に流出させることができるので、効率的に冷却することが可能となる。また、クラッチスプリング33と合わせて、ドラム31の内面に風を当てることで、滑りによる熱源を効率よく冷却でき、遠心クラッチ30全体を効率よく冷却して刈払機1やエンジン10を構成する部材の破損を防止できる。
また、基板21dのドラム31側と反対の面の径方向外側にフィン21a設けられ、ドラム31の他端部を基板21dと閉鎖部21bで閉鎖してドラム31の内部と基板21dのフィン21a側を連通している。
これにより、第2開口21cのドラム31の内側と外側の圧力差によって、ドラム31内の空気を効率よく各第2開口21cから流出させることができるので、遠心クラッチ30の冷却性能を向上させることが可能となる。
これにより、第2開口21cのドラム31の内側と外側の圧力差によって、ドラム31内の空気を効率よく各第2開口21cから流出させることができるので、遠心クラッチ30の冷却性能を向上させることが可能となる。
図7は、本発明の第3実施形態を示すものである。
本実施形態の遠心クラッチ30は、第1実施形態と同様のフライホイール20及び閉鎖部材34を有さず、図7に示すように、ドラム31の他端部がフライホイール22によって閉鎖される。
フライホイール22は、クラッチベース35をクランクシャフト14に取り付けることによって固定される。フライホイール22は基板22dを有して、基板22dにおけるドラム31側に、径方向外側を径方向に湾曲して延びる複数のフィン22aが互いに周方向に間隔をおいて設けられている。また、フィン22aのドラム31側を覆うともに、ドラム31の他端部を閉鎖する閉鎖部22bが設けられている。さらに、閉鎖部22bのフィン22aよりも径方向内側には、ドラム31の内側とフィン22a側の面とを連通する複数の流出開口22cが互いに周方向に所定の間隔をおいて設けられている。
本実施形態では、ドラム31に設けられた第1開口31aが流入開口として機能し、閉鎖部22bに設けられた第2開口22cが流出開口として機能する。各第2開口22cは、ドラム31内のクラッチスプリング33が位置する部分の近傍に設けられている。
以上のように構成された刈払機1において、エンジン10を駆動させ、フライホイール22を回転させると、基板22dのフィン22a側の面において、径方向内側から径方向外側に空気が送られる。これにより、基板22dのフィン22a側の面では、径方向内側の圧力が低くなり、ドラム31内の空気が第2開口22cを介して流入する。
また、各第1開口31aを介してドラム31内に流入した空気は、ドラム31内を拡散しながら流通してフライホイール22の閉鎖部22bに設けられた複数の第2開口22cから流出する。このとき、ドラム31に流入する空気は、絞られた第1開口31aを通過するため、各第1開口31aの近傍において流速が速くなる。また、ドラム31から流出する空気は、絞られた各第2開口22cを通過するため、各第2開口22cの近傍において流速が速くなる。これにより、各第2開口22cの近傍に位置するクラッチスプリング33は、流速が速められた空気によって効率よく冷却される。また、各第1開口31aのドラム31内に位置するクラッチシュー32とドラム31のクラッチシュー32が当接する部分は、流速が速められた空気によって効率よく冷却される。
このように、本実施形態のクラッチ冷却構造では、前記第1実施形態と同様に、第2開口22cを通過させて流速が速められた空気によってクラッチスプリング33を冷却することで、効率的にクラッチスプリング33を冷却することができるので、クラッチスプリング33の熱による劣化を防止することができる。また、ドラム31において、クラッチスプリング33が位置する空間は、クラッチの接続時には比較的大きな広がりを有することになり、ドラム31内に流入させた空気を、ロスすることなくドラム31外に流出させることができるので、効率的に冷却することが可能となる。また、クラッチスプリング33と合わせて、ドラム31の内面に風を当てることで、滑りによる熱源を効率よく冷却でき、遠心クラッチ30全体を効率よく冷却して刈払機1やエンジン10を構成する部材の破損を防止できる。
また、フィン22aとフライホイール22の基板22dと閉鎖部22bと第2開口22cとを有し、フィン22aは、基板22dの一面からドラム31に向けて設けられると共に、基板22dの径方向外側に設けられ、閉鎖部22bは、ドラム31の他端部を閉鎖すると共に、フィン22aをドラム31の側で覆い、第2開口22cは、閉鎖部22bのフィン22aよりも径方向内側で、ドラム31の側とフィン22aの側を連通する。
これにより、第2開口22cのドラム31の内側と外側の圧力差によって、ドラム31内の空気を効率よく各第2開口22cから流出させることができるので、遠心クラッチ30の冷却性能を向上させることが可能となる。また、閉鎖部22bが、フィン22aを覆うので、送風効率が向上する。
これにより、第2開口22cのドラム31の内側と外側の圧力差によって、ドラム31内の空気を効率よく各第2開口22cから流出させることができるので、遠心クラッチ30の冷却性能を向上させることが可能となる。また、閉鎖部22bが、フィン22aを覆うので、送風効率が向上する。
図8及び図9は、本発明の第4実施形態を示すものである。
本実施形態の遠心クラッチ30は、第1実施形態のドラム31に対して、図8に示すように、第1開口31aのドラム31の外側に、ドラム31内に空気を案内するための案内部31bが設けられている。
案内部31bは、図9に示すように、ドラム31に第1開口31aを形成する際に、第1開口31aに相当する部分を、切断することなくドラム31に残し、ドラム31の外側に切り起こすことによって形成される。案内部31bは、第1開口31aの縁部からドラム31の回転する方向に向かって斜めに延びるように切り起こされている。
本実施形態では、ドラム31に設けられた第1開口31aが流入開口として機能し、閉鎖部材34に設けられた第2開口34aが流出開口として機能する。各第1開口31aは、ドラム31内のクラッチスプリング33が位置する部分の近傍に設けられている。また、第2開口34aは、ドラム31の内面の近傍に設けられている。
以上のように構成された刈払機1において、エンジン10を駆動させ、遠心クラッチ30のドラム31が回転すると、ドラム31の一端部の外側の空気が案内部31bに案内されて各第1開口31aからドラム31内に流入する。各第1開口31aを介してドラム31内に流入した空気は、ドラム31内を拡散しながら流通して閉鎖部材34に設けられた第2開口34aから流出する。このとき、ドラム31内に流入する空気は、案内部31bによって案内されると共に絞られた第1開口31aを通過するため、各第1開口31aの近傍において流速が速くなる。また、ドラムから流出する空気は、絞られた各第2開口34aを通過するため、各第2開口34aの近傍において流速が速くなる。これにより、各第1開口31aのドラム31の内側に位置するクラッチスプリング33は、流速が速められた空気によって冷却される。また、クラッチシュー32が当接するドラム31の内面は、流速が速められた空気によって冷却される。
このように、本実施形態のクラッチ冷却構造では、前記第1実施形態と同様に、第1開口31aを通過させて流速が速められた空気によってクラッチスプリング33を冷却することで、効率的にクラッチスプリング33を冷却することができるので、クラッチスプリング33の熱による劣化を防止することができる。また、ドラム31において、クラッチスプリング33が位置する空間は、クラッチの接続時には比較的大きな広がりを有することになり、ドラム31内に流入させた空気を、ロスすることなくドラム31外に流出させることができるので、効率的に冷却することが可能となる。また、クラッチスプリング33と合わせて、ドラム31の内面に風を当てることで、滑りによる熱源を効率よく冷却でき、遠心クラッチ30全体を効率よく冷却して刈払機1やエンジン10を構成する部材の破損を防止できる。
また、第1開口31aのドラム31の外側には、ドラム31内に空気を案内する案内部31bが設けられている。
これにより、ドラム31の外側の空気が案内部31bによって案内されて第1開口31aからドラム31の内側に流入させることができ、遠心クラッチ30の冷却性能を向上させることが可能となる。
これにより、ドラム31の外側の空気が案内部31bによって案内されて第1開口31aからドラム31の内側に流入させることができ、遠心クラッチ30の冷却性能を向上させることが可能となる。
尚、前記第1実施形態では、流入開口として機能する第2開口34aを、ドラム31内のクラッチスプリング33が位置する部分の近傍に設け、流出開口として機能する第1開口31aを、クラッチシュー32とドラム31のクラッチシュー32が当接する部分の近傍に設けるようにしたものを示したが、これに限られるものではない。例えば、流出開口として機能する第1開口31aを、ドラム31内のクラッチスプリング33が位置する部分の近傍に設け、流入開口として機能する第2開口32aを、クラッチシュー32とドラム31のクラッチシュー32が当接する部分の近傍に設けるようにしてもよい。この場合においても、前記実施形態と同様に、流速が速められた空気によってクラッチスプリング33を冷却することで、効率的にクラッチスプリング33を冷却することができるので、クラッチスプリング33の熱による劣化を防止することができる。
また、前記第4実施形態において、ドラム31の第1開口31aの外側に設けた案内部31bは、第2実施形態及び第3実施形態におけるドラム31の第1開口31aに設けても、前記第4実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。また、案内部は、流出開口に設けてもよい。
1 刈払機、4 刈刃、10 エンジン、14 クランクシャフト、15 出力軸、21 フライホイール、21a フィン、21b 閉鎖部、21c 第2開口、21d 基板、22 フライホイール、22a フィン、22b 閉鎖部、22c 第2開口、22d 基板、30 遠心クラッチ、31 ドラム、31a 第1開口、31b 案内部、32 クラッチシュー、33 クラッチスプリング、34 閉鎖部材、34a 第2開口。
Claims (5)
- 原動機の動力によって回転する駆動軸と、所定の作業を行う作業部を駆動させる出力軸と、前記出力軸に設けられ、一端部が閉鎖された筒状のドラムと、前記駆動軸に設けられると共に前記ドラム内に配置され、前記ドラムの内面に当接するクラッチシューと、前記ドラム内に配置され、前記クラッチシューを前記ドラムの内面から離れる方向に付勢するクラッチスプリングと、を備え、前記駆動軸の所定の回転数以上の回転で前記ドラムと前記クラッチシューとを連結させるクラッチの冷却構造であって、
前記ドラムの他端部を閉鎖する閉鎖部材を備え、
前記ドラム及び前記閉鎖部材の一方には、前記ドラム内に空気を流入させる開口が設けられ、
前記ドラム及び前記閉鎖部材の他方には、前記空気を流入させる開口を介して前記ドラム内に流入した空気を前記ドラム外に流出させる開口が設けられ、
前記それぞれの開口の少なくとも一方は、前記クラッチスプリングの近傍に設けられている
ことを特徴とする作業機のクラッチ冷却構造。 - 前記閉鎖部材は、前記原動機の空冷ファンとして機能し、前記ドラム側と反対の面の径方向外側にフィンが設けられ、前記ドラムの他端部を閉鎖する閉鎖部と、前記フィンよりも径方向内側で前記ドラム側と前記フィン側とを連通する開口を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の作業機のクラッチ冷却構造。 - 前記閉鎖部材は、前記原動機の空冷ファンとして機能し、フィンと空冷ファンの基板と閉鎖部と開口とを有し、
前記フィンは、前記基板の一面から前記ドラムに向けて設けられると共に、前記基板の径方向外側に設けられ、
前記閉鎖部は、前記ドラムの他端部を閉鎖すると共に、前記フィンを前記ドラムの側で覆い、
前記開口は、前記閉鎖部の前記フィンよりも径方向内側で、前記ドラムの側と前記フィンの側を連通する
ことを特徴とする請求項1に記載の作業機のクラッチ冷却構造。 - 前記ドラムには、前記開口との間で空気の流入または流出を案内する部分が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の作業機のクラッチ冷却構造。 - 空気を前記ドラムの内側から外側に流出させる前記開口は、前記ドラムの内面の近傍に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の作業機のクラッチ冷却構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014037282A JP2015161369A (ja) | 2014-02-27 | 2014-02-27 | 作業機のクラッチ冷却構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105351389A (zh) * | 2015-12-15 | 2016-02-24 | 重庆亘宇园林景观工程有限公司 | 具有通风系统的离心离合器 |
CN111927906A (zh) * | 2020-08-31 | 2020-11-13 | 莱州华鲁汽车配件有限公司 | 一种适用于高性能车的快速散热刹车盘 |
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2014
- 2014-02-27 JP JP2014037282A patent/JP2015161369A/ja active Pending
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CN111927906B (zh) * | 2020-08-31 | 2021-05-25 | 莱州华鲁汽车配件有限公司 | 一种适用于高性能车的快速散热刹车盘 |
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