JP2014151414A - 動力工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 駆動機構部の冷却効率の向上に資するように改良された動力工具を提供する。
【解決手段】 先端工具5を駆動可能なエンジン111と、モータ141と、冷却風を発生させるファン223,243,261と、を有する動力工具であって、冷却風のうち、少なくとも一部の冷却風がモータ141を通過した後にエンジン111に向かって流れるように構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンにより先端工具を回転駆動させて所定の作業を行う動力工具に関する。
国際公開第2002/132564号公報は、エンジンとモータを用いて先端工具を駆動するハイブリッド駆動方式の携帯型作業機の構成を開示している。国際公開第2002/132564号公報に記載のハイブリッド駆動方式の携帯型作業機では、モータにより駆動される冷却ファンを備え、この冷却ファンで発生させた冷却風により先端工具を駆動するエンジン及びモータ等の駆動機構部を冷却している。
国際公開第2002/132564号公報
しかしながら、国際公開第2002/132564号公報に記載の冷却方式では、駆動機構部に関する冷却が十分ではなかった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、駆動機構部の冷却効率の向上に資するように改良された動力工具を提供することをその目的とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る動力工具の好ましい形態は、先端工具を駆動可能なエンジンと、モータと、冷却風を発生させるファンと、を有する。そして、冷却風のうち、少なくとも一部の冷却風がモータを通過した後にエンジンに向かって流れるように構成されている。なお、本発明の「動力工具」としては、チェンソー、刈払機、草刈り機等、作業者が携帯して作業を行う動力工具を好適に包含する。また、本発明における「エンジン」は、2ストロークエンジン、4ストロークエンジンのいずれであってもよい。また、「モータ」としては、典型的には電動モータが用いられる。
本発明によれば、ファンで発生させた冷却風のうち、少なくとも一部の冷却風がモータを通過した後にエンジンに向かって流れるように構成したことにより、例えば冷却風をエンジンとモータとに分流させる場合に比べて、モータ及びエンジンへと流れる冷却風の風量が確保し易く、モータ及びエンジンを効率よく冷却することが可能となる。また、エンジンに比べてモータの発熱が低いことから、モータ通過後の冷却風をエンジンに流すことで、モータとエンジンとの冷却を合理的に行うことができる。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、エンジンとモータが先端工具を同時に駆動可能に構成されている。
この形態によれば、エンジンとモータにより先端工具を同時に駆動することが可能となる。すなわち、先端工具を駆動する動力源としてエンジンとモータを用いる駆動方式の動力工具が提供される。このため、大排気量のエンジンを必要とすることなく、動力工具の出力を向上することが可能になる。ここで、本発明における「先端工具を同時に駆動する」態様としては、エンジンとモータが常に同時に駆動する態様、一時的に同時に駆動する態様のいずれも包含する。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、冷却風は、モータのロータとステータの間を通過するように構成されている。
この形態によれば、冷却風がモータの内部、特にロータとステータとの間に存在する隙間を流れるため、冷却風が流れ易く、モータの効率的な冷却が可能になる。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、冷却風がモータの内部を通過するように設けられた第1冷却通路と、冷却風がモータの内部を通過することなく流れるように設けられた第2冷却通路と、を有する。この場合、冷却風のうち第2冷却通路を流れる空気量は、第1冷却通路を流れる空気量よりも多くなるように構成されていることが好ましい。
この形態によれば、第2冷却通路を流れる冷却風は、エンジンに向かって流れるように構成可能であり、その場合、第2冷却通路を経てエンジンへ流れる冷却風の風量を多くすることで、モータに比べて高熱のエンジンを優先的に冷却することができる。なお、第1冷却通路の風量と第2冷却通路の風量の割合を、5対95〜20対80とすれば、上記の効果に加えて、モータ内に細かな埃が進入することを低減できる。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、ファンは、モータによって駆動されるように構成されている。なお、本発明における「ファンのモータによる駆動」の態様としては、ステータの外側にロータが配置される構成のアウタロータ形モータの場合であれば、ファンをモータのロータに一体に形成したり、取り付けたりする態様が好ましく、一方、ステータの内側にロータが配置される構成のインナロータ形モータの場合であれば、ロータの回転軸とファンの回転軸とを同軸で連結する態様とすることが好ましい。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、エンジンのクランクシャフトと、モータの回転軸が同軸状に配置されている。
この形態によれば、エンジン及びモータを含む駆動機構部のクランク軸方向に関するコンパクト化が可能となる。また、エンジンの駆動時において、モータをフライホイールとして機能させることが可能である。この場合、ファンがモータによって駆動される構成であれば、ファンの重量がフライホイールの一部として貢献する。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、当該動力工具の外部の空気を冷却風として当該動力工具の内部に取り入れる吸気口と、冷却風を当該動力工具の外部に排出する排出口と、を有し、エンジンのクランクシャフトが延在する方向に関して、吸気口、モータ、エンジン、排気口の順に配置されている。
この形態によれば、エンジンのクランクシャフトが延在する方向に関して、吸気口、モータ、エンジン、排気口の順に配置される構成としたことで、冷却風の流れの方向に曲りを少なくして曲りによる損失を低減できる。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、排気口は、エンジンのクランクシャフトとは反対側のシリンダ側に配置されている。
エンジンの発熱は、燃焼室の構成部材の1つであるシリンダ付近が最も高い。この形態によれば、排気口をシリンダ側に配置することにより、冷却風が高熱のシリンダ付近を通過後、排気口から排出されるように誘導することが可能となり、エンジンの冷却効果を向上できる。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、冷却風がエンジンに到達する前に、エンジンの駆動に用いられるエンジン駆動用部材及び/又はモータの駆動に用いられるモータ駆動用部材を通過するように構成されている。なお、本発明における「エンジン駆動用部材」とは、例えば「オイルパン」や「マフラー」等がこれに該当する。また、本発明における「モータ駆動用部材」とは、例えば「コントローラ」や「バッテリ」等がこれに該当する。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、モータは、エンジンが先端工具を駆動する際の負荷を低減するように駆動される構成である。
エンジンで先端工具を駆動する構成では、エンジンに作用する負荷が増大するに伴いエンジンの回転数が低下し、結果として動力工具の作業効率の低下につながる。この形態によれば、エンジンが先端工具を駆動する際の負荷を低減するように駆動される構成としたので、エンジンの負荷が増大した場合に、モータを駆動させてエンジンによる先端工具の駆動をアシストできる。これにより、動力工具の作業効率の低下を防止できる。
本発明によれば、駆動機構部の冷却効率の向上に資するように改良された動力工具が提供されることとなった。
本発明の実施形態に係る刈払機の全体構成を示す外観図である。 刈払機の駆動機構部の構成を示す断面図である。 電動モータ及び冷却ファンを示す拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る冷却ファンを示す正面図である。 冷却ファンを前方から見た斜視図である。 冷却ファンを後方から見た斜視図である。 図4のA−A線断面図である。 冷却ファンがアウタロータに組み付けられたアッセンブリを示す断面図である。 アッセンブリがクランクシャフトに組み付けられた状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る冷却ファンを示す分解斜視図である。 組み付けられた状態の冷却ファンを後方から見た斜視図である。 組み付けられた状態の冷却ファンを前方から見た斜視図である。
(本発明の第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態につき、図1〜図4を参照しつつ説明する。本実施形態は、動力工具の一例として刈払機を用いて説明する。図1に示すように、刈払機1は、操作桿2と、操作桿2の一端部に取り付けられた動力ユニット3と、操作桿2の他端部に取り付けられたギアヘッド4と、ギアヘッド4に着脱可能に取り付けられる円盤状の刈刃5と、刈刃5の一部を覆うように操作桿2の他端部に取り付けられた安全カバー6と、操作桿2の中間部に取り付けられて操作桿2の延在方向と交差する方向に突出する略U形のハンドル7とを備えている。刈払機1は、作業者が操作桿2に着脱自在に装着される肩掛けバンド(便宜上図示を省略する)により肩掛けで保持した状態において、両手でハンドル7を把持し、刈刃5を回転させて被加工材としての草や小径木を刈払う作業工具である。この刈刃5が、本発明における「先端工具」に対応する。
なお、本実施形態では、便宜上、刈刃5側(図1の左手前)を、「前側」ないし「前方側」として規定し、動力ユニット3側(右手奥側)を、「後側」ないし「後方側」として規定する。
操作桿2は、中空長尺状のパイプ形状をしており、直線状に延びている。操作桿2の内部には、ドライブシャフト9(図2参照)が収容されている。ドライブシャフト9は、動力ユニット3の出力をギアヘッド4に伝達し、刈刃5を回転させる。ハンドル7には、スロットルレバー8が設けられ、このスロットルレバー8は、ケーブル8aを介して動力ユニット3と接続されている。
なお、ギアヘッド4は、便宜上図示を省略するが、ドライブシャフト9に対して所定の傾斜角度で交差して斜め下方に延在する刈刃取付軸、ドライブシャフト9の回転を刈刃取付軸に伝達するための駆動側ギア及び被動側ギアを備え、刈刃取付軸に刈刃5が着脱可能に取り付けられる。
図2は動力ユニット3の構成を説明する図である。図2に示すように、動力ユニット3は、本体ハウジング101、バッテリ及びコントローラ収容部138及びリコイルスタータ171を備えている。本体ハウジング101は、動力ユニット3の外郭を構成している。バッテリ及びコントローラ収容部138は、本体ハウジング101の前側下部(図2の右側下部)に配置されている。リコイルスタータ171は、動力ユニット3の後側(図2の左側)に配置されている。
図2に示すように、本体ハウジング101には、駆動機構部110が収容されている。駆動機構部110は、エンジン111と電動モータ141を主体として構成されている。この駆動機構部110は、エンジン111の出力と電動モータ141の出力が、ドライブシャフト9を介してギアヘッド4に伝達されるように構成されている。これにより、ギアヘッド4が刈刃5を回転させるように構成されている。すなわち、刈払機1は、刈刃5を駆動する原動機として、エンジン111と電動モータ141との異なる2つの原動機を有するハイブリッド駆動式として構成される。
一方の原動機を構成するエンジン111は、レシプロ式エンジンであり、シリンダ113、ピストン115、点火プラグ117、クランクケース119、クランクシャフト123、連接ロッド125、マフラー(便宜上図示を省略する)、及びオイルパン126を主体として構成される。このエンジン111が、本発明における「エンジン」に対応する。
シリンダ113は、操作桿2の長軸方向と交差する方向に延在されている。ピストン115は、シリンダ113内に摺動可能に配置されている。点火プラグ117は、ピストン115の上方に位置するようにシリンダ113に配置されている。クランクケース119は、シリンダ113に連接し、シリンダ113の下方に配置されている。クランクシャフト123は、複数の軸受を介して回転自在に支持され、クランクケース119内に配置されている。連接ロッド125は、ピストン115とクランクシャフト123とを連接している。マフラーは、本体ハウジング101の後側に配置され、排気の排出方向が、刈払機1の後方となるように設定されている。オイルパン126は、クランクケース119に連接し、クランクケース119の下方に配置されている。なお、本体ハウジング101内のオイルパン126の下方には、エンジン111の燃料を蓄える燃料タンク109が配置されている。
クランクシャフト123は、ドライブシャフト9の軸線に沿って延在するように配置されている。クランクシャフト123の後方側(図2の左側)には、リコイルスタータ171が配置されている。一方、クランクシャフト123の前方側(図2の右側)には、他方の原動機を構成する電動モータ141が配置されている。
図2に示すように、電動モータ141は、エンジン111とドライブシャフト9との間に配置されている。動力の伝達経路で見た場合には、エンジン111、電動モータ141、ドライブシャフト9の順序で配置されている。図3には電動モータ141の詳細が示される。図3に示すように、電動モータ141は、アウタロータ型モータであり、ステータコア143、ステータコイル145、アウタロータ147、マグネット149を備えており、クランクシャフト123と同軸状に配置されている。この電動モータ141が、本発明における「モータ」に対応する。
ステータコア143は、磁性材料で形成された円盤状部材であり、鍔付きスリーブ143aを介してシリンダ113及びクランクケース119の外面に固定されている。このステータコア143が、本発明における「ステータ」に対応する。ステータコイル145は、ステータコア143に巻かれており、通電されることによってステータコア143を励磁する。
アウタロータ147は、円筒状の周壁147aと底壁147bと円形の筒部147cとを有するカップ状部材であり、周壁147aがステータコア143の外周面に被さるように配置されている。このアウタロータ147が、本発明における「ロータ」に対応する。マグネット149は、周壁147aの内周面に配置されてステータコア143の外周面に対向している。筒部147cは、底壁147bの中央部に形成されている。この筒部147cは、クランクシャフト123の前端部外面に嵌合されてキー結合されている。すなわち、電動モータ141のアウタロータ147がクランクシャフト123に結合されている。これにより、電動モータ141のアウタロータ147とクランクシャフト123が一体に回転するように構成されている。なお、アウタロータ147の筒部147cは、鍔付きスリーブ143aに対しては、遊嵌状に挿入されている。
図3に示すように、アウタロータ147は、周方向に配置される複数の接続ロッド157を介して遠心クラッチ151に接続されている。これにより、アウタロータ147と遠心クラッチ151は、一体に回転するように構成されている。遠心クラッチ151は、遠心力によって外側に拡開するクラッチシュー153を有し、クラッチシュー153の外側にはカップ状のクラッチドラム155が配置されている。そして、遠心クラッチ151の回転数が所定の回転数を超えると、クラッチシュー153がクラッチドラム155の周壁内面に係合し、エンジン111及び電動モータ141の回転がクラッチドラム155に伝達されるように構成されている。
図2に示すように、クラッチドラム155とドライブシャフト9との間には中間軸161が配置されており、この中間軸161にクラッチドラム155が固定されている。中間軸161は、本体ハウジング101に軸受を介して回転可能に支持された筒状部材として構成され、その筒孔にドライブシャフト9が挿入されている。そして、中間軸161とドライブシャフト9は、スプライスプライン嵌合により或いはキー結合により一体に回転するように接続されている。すなわち、クラッチドラム155は、中間軸161及びドライブシャフト9を介してギアヘッド4に接続されている。これにより、エンジン111及び電動モータ141の出力がギアヘッド4に伝達され、刈刃5を回転させて所定の作業を行うように構成されている。なお、遠心クラッチ151は、電磁クラッチに変更可能である。
図2に示すように、エンジン111の後方、すなわち、エンジン111を挟んで電動モータ141の反対側には、エンジン111を始動するためのリコイルスタータ171が配置されている。リコイルスタータ171は、プーリ173、ロープ175、操作レバー177を主体として構成される。プーリ173は、クランクシャフト123にカップリング179を介して接続されている。ロープ175は、プーリ173に周回状に巻き付けられ、その端部に操作レバー177が接続されている。従って、操作レバー177によりロープ175を引き操作してプーリ173を介してクランクシャフト123を回転させることで、エンジン111を始動するように構成されている。なお、リコイルスタータ171は、プーリ173からクランクシャフト123への回転を伝達し、逆方向、すなわちクランクシャフト123からプーリ173への回転を伝達しないように構成されるが、その詳細については説明を省略する。
また、刈払機1には、図示しない始動スイッチが設けられており、始動スイッチが押されたときに電動モータ141をセルモータとして駆動させることで、エンジン111を始動できるように構成されている。すなわち、本実施形態では、リコイルスタータ171と始動スイッチのいずれを用いてもエンジン111が始動可能に構成されている。
ハンドル7には、便宜上図示を省略するが、駆動モード選択用の操作部材として、手動による切替操作が可能とされた駆動モード切替スイッチが配置されている。この駆動モード切替スイッチは、エンジン111と電動モータ141を同時に駆動する第1の駆動モードと、エンジン111のみを駆動する第2の駆動モードとの間で切替え可能に構成される。
ハンドル7に配置されたスロットルレバー8は、エンジン111への吸気(空気或いは混合気)の流入量を調整してエンジン111の出力(回転数)を調節するための操作部材であるが、電動モータ141の駆動・停止及び出力(回転数)を操作する操作部材を兼用している。
前記バッテリ及びコントローラ収容部138には、便宜上図示を省略するが、電源としてのバッテリパック及びコントローラが収容されている。コントローラは、エンジン111の点火時期等、エンジン111の駆動に関する制御を行う。コントローラは、第1の駆動モードが選択され、且つエンジン111が駆動された場合には、エンジン111については、スロットルレバー8の引き操作量に応じて点火時期等、エンジン111に関する所定の制御を行い、電動モータ141については、スロットルレバー8が引き操作されたときに駆動、引き操作が解除されたときに停止、引き操作量に応じて出力(回転数)を制御するように構成される。
また、第1の駆動モードの選択時において、刈刃5に作用する負荷の増大に伴いエンジン111の回転数が低下した場合には、コントローラは、エンジン111の回転数を増大させるように電動モータ141を駆動し、エンジン111による刈刃5の駆動をアシストする制御を行うように構成されている。すなわち、電動モータ141は、エンジン111が刈刃5を駆動する際の負荷を低減するようにコントローラによって制御される。一方、第2の駆動モードが選択され、且つエンジン111が駆動された場合には、コントローラは、スロットルレバー8の引き操作量に応じて点火時期等、エンジン111の駆動に関する所定の制御を行うように構成されている。
上記のように構成された刈払機1によれば、駆動モード切替スイッチを操作して第1の駆動モードを選択後、リコイルスタータ171によりエンジン111を始動するとともに、スロットルレバー8を引き操作すれば、エンジン111と電動モータ141が同時に駆動される。電動モータ141はエンジン111の出力をアシストする。クランクシャフト123の回転数が所定の回転数を超えると、遠心クラッチ151が作動してクランクシャフト123の回転が中間軸161へと伝達され、更にはドライブシャフト9及びギアヘッド4の刈刃取付軸を経由して刈刃5に伝達される。すなわち、エンジン111と電動モータ141を同時に駆動した場合には、エンジン111の出力及び電動モータ141の出力によって刈刃5を駆動することができる。
一方、第2の駆動モードを選択した場合には、スロットルレバー8を引き操作しても電動モータ141は駆動されない。従って、この場合は、エンジン111が始動されてクランクシャフト123が回転されると、電動モータ141のアウタロータ147は、クランクシャフト123の出力で回転されることになる。この状態で、スロットルレバー8が引き操作され、クランクシャフト123の回転数が所定の回転数を超えた場合には前記第1の駆動モードの場合と同様、遠心クラッチ151が作動して刈刃5を駆動することができる。
このように、本実施形態によれば、エンジン111と電動モータ141を同時に駆動できる構成としたので、大排気量のエンジン111を必要とすることなく、刈払機1の出力を向上することが可能になる。
また、本実施形態によれば、第1の駆動モードと、エンジン111のみを駆動する第2の駆動モードのいずれか一方を選択して刈刃5を駆動できる。このため、作業者は、例えば刈刃5に作用する負荷が異なる等の作業態様に応じて駆動モードを選択し、被加工材の刈取り作業を効率的に行うことが可能となる。
ところで、刈取り作業中において、エンジン111に作用する負荷が増大すると、エンジン111の回転数が低下して刈払機1の作業効率が低下することになる。しかるに、この形態によれば、エンジン111と電動モータ141を同時に駆動して刈刃5を駆動する駆動モードでは、電動モータ141は、エンジン111が刈刃5を駆動する際の負荷を低減するようにコントローラによって駆動制御されるので、エンジン111の負荷が増大した場合に、電動モータ141がエンジン111による刈刃5の駆動をアシストし、作業効率の低下を防止できる。
また、本実施形態によれば、エンジン111のクランクシャフト123と、電動モータ141のアウタロータ147が同軸状に配置されている。このため、クランクシャフト123の軸方向に関するエンジン111及び電動モータ141のコンパクト化が可能となる。また、エンジンの駆動時において、モータをフライホイールとして機能させることが可能である。
また、本実施形態に係る刈払機1は、駆動機構部110としてのエンジン111及び電動モータ141を冷却するための冷却装置220を備えている。以下、冷却装置220につき、図2及び図3を参照しつつ説明する。本実施形態の冷却装置220は、空気の流れで冷却する空冷式であり、エンジン冷却用の第1冷却ファン221及びモータ冷却用の第2冷却ファン223を主体として構成される。モータ冷却用の第2冷却ファン223が、本発明における「ファン」に対応する。
図3に示すように、第1冷却ファン221と第2冷却ファン223は、電動モータ141のアウタロータ147と一体に形成されている。アウタロータ147の周壁147aの外周後端部には、円形の仕切り板224が周壁147aと一体に形成されており、この周壁147aの外周において仕切り板224の前面側には第1冷却ファン221が設けられ、後面側には第2冷却ファン223が設けられている。
第1冷却ファン221は、アウタロータ147が兼用するファン本体部と、当該ファン本体部の外周に周方向に所定間隔で配列された複数の羽根221aとを主体として構成され、アウタロータ147と共に羽根221aが回転する際に生ずる遠心力によって遠心方向に送風する遠心ファンとして構成されている。同様に、第2冷却ファン223は、アウタロータ147が兼用するファン本体部と、当該ファン本体部に周方向に所定間隔で配列された複数の羽根223aとを主体として構成され、アウタロータ147と共に羽根223aが回転する際に生ずる遠心力によって遠心方向に送風する遠心ファンとして構成されている。そして、図3からわかるように、エンジン冷却用の第1冷却ファン221は、軸方向に関してその羽根221aが第2冷却ファン223の羽根223aよりも大きい(長い)大型ファンとして構成されている。
アウタロータ147の底壁147bには、周方向に所定間隔で複数の連通孔147dが形成されている。この連通孔147dは、電動モータ141の内部、具体的にはアウタロータ147とステータコア143との間の隙間を通って冷却風が軸方向に流れるようにするための通路を構成している。また、第2冷却ファン223の後方には、前述した鍔付きスリーブ143aの鍔部143bが所定間隔を置いて羽根223aと対向している。この鍔部143bは、電動モータ141の内部を前方から後方に向けて軸方向に流通した冷却風が羽根223aの内径側から外径側に向かって方向転換させるように案内する手段、すなわちシュラウドを構成している。なお、このシュラウドについては、鍔付きスリーブ143aの鍔部143bに限らず、ステータコア143、シリンダ113或いはクランクケース119に設けてもよい。
図2に示すように、冷却装置220は、本体ハウジング101の外部の空気を冷却風として内部へ取り入れるための二通りの吸気口225,227と、冷却後の冷却風を外部へ排出する1つの排気口229を有する。一方の吸気口225は、本体ハウジング101の前側下部、具体的にはバッテリ及びコントローラ収容部138の前面部に複数形成され、他方の吸気口227は、本体ハウジング101の後側下部に複数形成されている。この吸気口225,227が、本発明における「吸気口」に対応する。また、排気口229は、本体ハウジング101のうち、エンジン111のシリンダヘッドの後方付近に複数形成されている。この排気口229が、本発明における「排気口」に対応する。
エンジン111の駆動時において、電動モータ141のアウタロータ147と共に第1冷却ファン221及び第2冷却ファン223が回転されると、内径側から外径側に向かう遠心方向の空気流れ、すなわち冷却風が発生する。これにより、図2に矢印線で示すように、本体ハウジング101の外部の空気が吸気口225,227から流入する。一方の吸気口225から流入した冷却風は、バッテリ及びコントローラ収容部138内のバッテリ及びコントローラに接触してこれらを冷却後、本体ハウジング101内に流入する。他方の吸気口227から流入した冷却風は、オイルパン126の外面に接触してこれを冷却後、一方の吸気口225から流入した冷却風と合流する。
合流後の一部の冷却風は、第1冷却ファン221の作用により電動モータ141を経由することなく、直接にエンジン111に向けて流され、当該エンジン111を冷却する。合流後の他の冷却風は、第2冷却ファン223の作用によってアウタロータ147の連通孔147dを通って電動モータ141の内部へ吸い込まれる。そして、アウタロータ147とステータコア143との間を軸方向に流通して電動モータ141を冷却する。電動モータ141を冷却した冷却風は、鍔部143bによって流れ方向を転換されるとともに、エンジン111に向けて流通され、エンジン111を冷却する。エンジン冷却後の冷却風は、排気口229から本体ハウジング101の外部へ排出される。なお、便宜上図示を省略するが、排気口229から排出される冷却風をマフラーに接触させて冷却するように構成することが好ましい。上記のバッテリ、コントローラ、オイルパン126、マフラーが、本発明における「エンジン駆動用部材」に対応し、バッテリ、コントローラが、本発明における「モータ駆動用部材」に対応する。
本実施形態においては、第1冷却ファン221によって冷却風を直接にエンジン111に流通させる構成のため、エンジン111に向けて冷却風を流動抵抗の少ない態様で流通させることが可能である。一方、電動モータ141については、発熱体としてのコイルが配置されているモータ内部に冷却風を積極的に作用させることが可能となり、特にアウタロータ147とステータコア143の間を流通させる構成のため、電動モータ141を効率的に冷却することが可能となる。
また、電動モータ141を通過した後の冷却風をエンジン111に向けて流通させる構成である。このことにより、例えば冷却風をエンジンとモータとに向けて分流させて個々に冷却後、外部へ排出する場合に比べて、エンジン111に流通させる冷却風の風量が確保し易くなる。また、電動モータ141は、エンジン111に比べて発熱が低いことから、電動モータ141の冷却後の冷却風をエンジン111に流通させることで、電動モータ141とエンジン111との冷却を合理的に行うことができる。
なお、本実施形態においては、第2冷却ファン223により発生させた冷却風を、電動モータ141の内部を通過させてからエンジン111に向けて流通させるモータ冷却経路と、第1冷却ファン221により発生させた冷却風を、電動モータ141の内部に通過させることなく、直接にエンジン111に向けて流通させるエンジン冷却経路との2通りの経路を備えた構成である。このモータ冷却経路が、本発明における「第1冷却通路」に対応し、エンジン冷却経路が、本発明における「第2冷却通路」に対応する。
ところで、刈払機1においては、エンジン111は、最高回転数で発熱量が多くなるため、最高回転数で冷却効率を最大にしたいといった要請がある。一方、電動モータ141は、エンジン111をアシストする際に負荷が大きくなるので、エンジン111よりも少し低い回転数で冷却性能を最大にしたいといった要請がある。
本実施形態によれば、エンジン冷却用の第1冷却ファン221と、モータ冷却用の第2冷却ファン223との一体化された2重ファン構造とする一方、冷却風の流通経路については、第1冷却ファン221によるエンジン冷却経路と、第2冷却ファン223によるモータ冷却経路とに分けた構成としている。このため、第1冷却ファン221及び第2冷却ファン223につき、上記の要請に応えるファン形状を個別的に採用可能である。つまり、第1冷却ファン221については、エンジン111の最大回転数のときに冷却性能が最大となる風量を確保可能な羽根形状に形成し、第2冷却ファン223については、エンジン111よりも少し低い回転数のときに電動モータ141の冷却性能が最大となる風量を確保可能な羽根形状に形成することができる。そして、上記の要請を実現するために、第1冷却ファン221の羽根221aと、第2冷却ファン223の羽根223aについて、その形状、すなわち径方向に対する傾き角度、周方向に配列される個数、径方向及び軸方向の長さ等が設定される。本実施形態によれば、第1冷却ファン221の羽根221aは、発生風量を多くするために、第2冷却ファン223の羽根223aに比べ、少なくとも軸方向の長さが大きく設定されている。
また、羽根221a,223aの形状については、第1冷却ファン221によりエンジン111に流通させる冷却風の風量の割合が、第2冷却ファン223により電動モータ141に流通させる風量よりも大きくなるように設定することが好ましい。また、第1冷却ファン221によりエンジン111に向けて流通される冷却風の流速を速くできるため、質量のある物体は、第1冷却ファン221側へと流れることになる。その結果、冷却風の流れに乗って本体ハウジング101内に侵入した切粉等の異物が電動モータ141側に流入することを回避できる。
また、本実施形態によれば、電動モータ141のアウタロータ147に第1冷却ファン221及び第2冷却ファン223を設けている。このため、第1冷却ファン221及び第2冷却ファン223の重量がアウタロータ147の重量に加算されることになり、エンジン111の駆動時において、アウタロータ147がフライホイールとして機能する場合のフライホイール効果が高められる。
また、本実施形態によれば、エンジン111のクランクシャフト123の軸方向に関して、吸気口225、電動モータ141、エンジン111、排気口229の順に配置した構成である。これにより、冷却風の流れの方向に曲りが少なくなり、曲りによる損失を低減することが可能となる。
また、エンジン111の発熱は、燃焼室を構成するシリンダ113のシリンダヘッド付近で最も高くなる。従って、排気口229は、エンジン111のクランクシャフト123とは反対側のシリンダ113のシリンダヘッド側に形成することが好ましい。このようにすることで冷却風を高熱のシリンダ113付近を通過後、排気口229から排出するように誘導することが可能となり、エンジン111の冷却効果を向上できる。
また、本実施形態によれば、エンジン111と電動モータ141が隣接して配置された構成である。このため、モータ通過後の冷却風をエンジン111に向けて送風し易くなり、冷却効果を高める上で有効となる。
また、本実施形態によれば、冷却風がエンジン111及び電動モータ141に到達する前に、エンジン111の駆動に用いられるコントローラ、オイルパン126、マフラー及び/又は電動モータ141の駆動に用いられるバッテリ、コントローラを通過する構成である。このため、コントローラ、バッテリ、オイルパン126、マフラーの冷却を合理的に行うことができる。
また、本実施形態によれば、アウタロータ147の外周に第1冷却ファン221及び第2冷却ファン223を設けている。このため、軸方向に関してコンパクトな形状を得ることができる。この場合、アウタロータ147が、第1冷却ファン221及び第2冷却ファン223のファン本体部を兼用する、すなわち回転軸を兼用する構成であり、構造の合理化を図ることができる。
(本発明の第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態につき、図4〜図9を参照しつつ説明する。本実施形態は、駆動機構部110を冷却する冷却ファンの変形例に関する。本実施形態では、エンジン冷却用の第1冷却ファン241とモータ冷却用の第2冷却ファン243を、電動モータ141のアウタロータ147とは別体で形成した後、当該アウタロータ147に取り付ける構成としている。モータ冷却用の第2冷却ファン243が、本発明における「ファン」に対応する。
本実施形態に係る第1冷却ファン241と第2冷却ファン243とは、一体に成形された合成樹脂成形品であり、それぞれが遠心方向に送風する遠心ファンとして構成されている。そして、第1冷却ファン241と第2冷却ファン243は、図4〜図7に示すように、円筒状の周壁245aと底壁245bと円形の筒部245cとを有する略カップ状のファン本体部245を共通の部材として備えており、このファン本体部245の周壁245aの外周後端部(開口側端部)に円形フランジ状の仕切り板247が設けられている。すなわち、第1冷却ファン241は、仕切り板247付きのファン本体部245と、仕切り板247を挟んでファン本体部245の前側外周に配置された湾曲状の複数の羽根241aとを主体として構成されている。一方、第2冷却ファン243は、仕切り板247付きのファン本体部245と、仕切り板247を挟んでファン本体部245の後側外周に配置された湾曲状の複数の羽根243aとを主体として構成されている。
図4〜図7からわかるように、第1冷却ファン241は、その羽根241aが第2冷却ファン243の羽根243aに比較して大きい大型ファンとして構成されている。すなわち、第1冷却ファン241の羽根241aは、第2冷却ファン243の羽根243aと比較して、軸方向の長さが大きい形状に設定され、これにより発生風量を多くしている。なお、ファン本体部245の底壁245bには、中心部に円形の筒部245cが形成され、この筒部245cを取り囲むようにして冷却風の流通を許容する複数の連通孔245dが形成されている。
上記のように構成された第1冷却ファン241及び第2冷却ファン243は、図8に示すように、ファン本体部245を組み立て前の電動モータ141のアウタロータ147に対して前方から被せるように嵌合され、接着、溶着、或いは圧入等の公知の接合手段を用いて固定されることでアウタロータ147と一体化される。すなわち、第1冷却ファン241及び第2冷却ファン243は、アウタロータ147に取り付けられて一体化されたアッセンブリとして構成される。
そして、上記のように構成されるアッセンブリは、図9に示すように、クランクシャフト123に対してアウタロータ147の筒部147c及びファン本体部245の筒部245cが嵌合され、且つアウタロータ147の筒部147cがクランクシャフト123にキー結合されるとともに、クランクシャフト123のネジ部にナット248により締め付け固定される。このとき、ファン本体部245の底壁245bの連通孔245dと、アウタロータ147の底壁147bの連通孔147dが一致するように組み付けられる。
上記のように構成される本実施形態によれば、第1冷却ファン241及び第2冷却ファン243は、エンジン111が駆動され、クランクシャフト123が回転されると、アウタロータ147と共に回転して冷却風を発生させる。これにより、第1実施形態の場合と同様に、エンジン111及び電動モータ141を冷却することができる。
また、本実施形態では、第1冷却ファン241及び第2冷却ファン243につき、電動モータ141のアウタロータ147とは別体で形成されている。このため、合成樹脂成形品として形成する場合、製作が容易で、コストを低減できる。また、別体で成形後、アウタロータ147に取り付けてアッセンブリとする構成である。このため、第1冷却ファン241、第2冷却ファン243及びアウタロータ147を一部材として取り扱うことが可能であり、刈払機1の組付け時における組付け性の向上に有効となる。なお、第1冷却ファン241及び第2冷却ファン243は、合成樹脂成形品に限らず、金属材料で構成しても構わない。そのときは、第1冷却ファン241及び第2冷却ファン243の重量が増加し、エンジン111の駆動時におけるフライホイール効果が向上する。
(本発明の第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態につき、図10〜図12を参照しつつ説明する。本実施形態は、駆動機構部110を冷却する冷却ファンの変形例に関する。本実施形態では、エンジン冷却用の第1冷却ファン251とモータ冷却用の第2冷却ファン261を、それぞれ別体として形成した後、それらを互いに接合することで一体化し、当該一体化された第1冷却ファン251と第2冷却ファン261を電動モータ141のアウタロータ147又はクランクシャフト123に取り付ける構成としている。モータ冷却用の第2冷却ファン261が、本発明における「ファン」に対応する。
第1冷却ファン251は、図10に示すように、軸方向後端(図10の左側)外周に円形の鍔部253aが形成された鍔付き円筒状のファン本体部253と、鍔部253aの前面側においてファン本体部253の外周に周方向に所定間隔で配列された湾曲状の複数の羽根255とを主体として構成され、冷却風を遠心方向に送風させる遠心ファンとして構成される。
一方、第2冷却ファン261は、図10に示すように、円形の外側リング部263と、外側リング部263より小径の円形の内側リング部265と、両リング部263,265間に、周方向に所定間隔で配列された複数の羽根267とを主体として構成され、冷却風を軸方向から吸い込み、軸方向に送風する軸流ファンとして構成される。すなわち、第1冷却ファン251と第2冷却ファン261は、ファンの種類が異なっている。そして、第1冷却ファン251及び第2冷却ファン261のそれぞれは、合成樹脂成形品として形成されている。
第2冷却ファン261は、軸方向長さが第1冷却ファン251よりも短く形成されている。そして、図11及び図12に示すように、第2冷却ファン261は、外側リング部263が第1冷却ファン251のファン本体部253の筒孔のうちの前側部分に嵌合され、接着、溶着、或いは圧入等の公知の接合手段を用いて第1冷却ファン251と固定される。このようにして一体化された第1冷却ファン251及び第2冷却ファン261は、便宜上図示を省略するが、第2冷却ファン261が、電動モータ141の前方に位置するように配置される。そして、第1冷却ファン251のファン本体部253の筒孔のうちの後側部分がアウタロータ147の外側に被さるように嵌合固定されるか、又は第2冷却ファン261の内側リング部265がクランクシャフト123に嵌合固定される。
この実施形態では、第1冷却ファン251を遠心ファンとして構成し、第2冷却ファン261を軸流ファンとして構成している。従って、エンジン111の駆動時において、第1冷却ファン251及び第2冷却ファン261がクランクシャフト123或いはアウタロータ147と共に回転し、第1冷却ファン251は、エンジン111に向けて冷却風を吹き付けてエンジン111を冷却することができる。一方、電動モータ141の前方に配置された第2冷却ファン261は、電動モータ141のステータコア143とアウタロータ147との間に向かって冷却風を軸方向に前方から後方へと強制的に押し込んで電動モータ141を冷却することができる。
また、本実施形態によれば、第1冷却ファン251と第2冷却ファン261が、個別に形成された後、互いに結合されて一体化された構成である。このため、ファン毎に製作可能なことから、成形が容易となる。一方、結合された状態では、一部材として取り扱うことが可能であり、刈払機1の組付け時における組付け性の向上に有効となる。
なお、上述した第1〜第3実施形態では、エンジン冷却用の第1冷却ファン221,241,251と、モータ冷却用の第2冷却ファン223,243,261との2つのファンを備えた場合で説明したが、電動モータ141を通過後、エンジン111に向かって冷却風を通風させるファン、すなわち第2冷却ファン223,243,261のみを備える構成であればよい。すなわち、本体ハウジング101内に流入された冷却風の全てを電動モータ141に流通させた後、エンジン111へ流通させる構成に変更してもよい。この場合、電動モータ141の外側を流れるように構成してもよい。
また、上述した第1〜第3実施形態では、冷却風が、電動モータ141のアウタロータ147とステータコア143との間を通過する構成、すなわち電動モータ141の内部を通過する構成としたが、モータ外部に冷却風を吹き付けて冷却するように構成してもよい。また、電動モータ141として、アウタロータ型の場合で説明したが、インナロータ型に変更してもよい。
また、本実施形態では、動力工具として、刈払機1を用いて説明したが、他の動力工具に本発明を適用することもできる。エンジンとモータを有していれば、チェンソー、ハンマドリル、丸鋸などの動力工具に本発明を適用することもできる。
(実施形態の各構成要素と本発明の構成要素との対応関係)
本実施形態における各構成要素と、本発明における構成要素との発明特定事項との関係は、以下のとおりである。もちろん、本実施形態における各構成要素は、対応する本発明の特定事項に関する一つの実施構成例に過ぎず、本発明の各構成要素はこれに限定されるものではない。
刈刃5が、本発明の「先端工具」に対応する構成の一例である。
エンジン111が、本発明の「エンジン」に対応する構成の一例である。
電動モータ141が、本発明の「モータ」に対応する構成の一例である。
第2冷却ファン223,243,261が、本発明の「ファン」に対応する構成の一例である。
アウタロータ147が、本発明の「ロータ」に対応する構成の一例である。
ステータコア143が、本発明の「ステータ」に対応する構成の一例である。
モータ冷却経路が、本発明の「第1冷却通路」に対応する構成の一例である。
エンジン冷却経路が、本発明の「第2冷却通路」に対応する構成の一例である。
吸気口225,227が、本発明の「吸気口」に対応する構成の一例である。
排気口229が、本発明の「排気口」に対応する構成の一例である。
コントローラ、オイルパン126、マフラーが、本発明の「エンジン駆動用部材」に対応する構成の一例である。
バッテリ、コントローラが、本発明の「モータ駆動用部材」に対応する構成の一例である。
1 刈払機(動力工具)
2 操作桿
3 動力ユニット
4 ギアヘッド
5 刈刃(先端工具)
6 安全カバー
7 ハンドル
8 スロットルレバー
8a ケーブル
9 ドライブシャフト
101 本体ハウジング
109 燃料タンク
110 駆動機構部
111 エンジン(エンジン)
113 シリンダ
115 ピストン
117 点火プラグ
119 クランクケース
123 クランクシャフト
125 連接ロッド
126 オイルパン(エンジン駆動用部材)
138 バッテリ及びコントローラ収容部
141 電動モータ(モータ)
143 ステータコア(ステータ)
143a 鍔付きスリーブ
143b 鍔部
145 ステータコイル
147 アウタロータ(ロータ)
147a 周壁
147b 底壁
147c 筒部
147d 連通孔
149 マグネット
151 遠心クラッチ
153 クラッチシュー
155 クラッチドラム
157 接続ロッド
161 中間軸
171 リコイルスタータ
173 プーリ
175 ロープ
177 操作レバー
179 カップリング
220 冷却装置
221 第1冷却ファン
221a 羽根
223 第2冷却ファン(ファン)
223a 羽根
224 仕切り板
225 吸気口(吸気口)
227 吸気口(吸気口)
229 排気口(排気口)
241 第1冷却ファン
241a 羽根
243 第2冷却ファン(ファン)
243a 羽根
245 ファン本体部
245a 周壁
245b 底壁
245c 筒部
245d 連通孔
247 仕切り板
248 ナット
251 第1冷却ファン
253 鍔付きファン本体部
253a 鍔部
255 羽根
261 第2冷却ファン(ファン)
263 外側リング部
265 内側リング部
267 羽根

Claims (12)

  1. 先端工具を駆動可能なエンジンと、
    モータと、
    冷却風を発生させるファンと、を有する動力工具であって、
    前記冷却風のうち、少なくとも一部の冷却風が前記モータを通過した後に前記エンジンに向かって流れるように構成されていることを特徴とする動力工具。
  2. 請求項1に記載の動力工具であって、
    前記エンジンと前記モータが前記先端工具を同時に駆動可能に構成されていることを特徴とする動力工具。
  3. 請求項1又は2に記載の動力工具であって、
    前記冷却風は、前記モータのロータとステータの間を通過するように構成されていることを特徴とする動力工具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の動力工具であって、
    前記冷却風が前記モータの内部を通過するように設けられた第1冷却通路と、
    前記冷却風が前記モータの内部を通過することなく流れるように設けられた第2冷却通路と、を有することを特徴とする動力工具。
  5. 請求項4に記載の動力工具であって、
    前記冷却風のうち前記第2冷却通路を流れる空気量は、前記第1冷却通路を流れる空気量よりも多くなるように構成されていることを特徴とする動力工具。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力工具であって、
    前記ファンは、前記モータによって駆動されるように構成されていることを特徴とする動力工具。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の動力工具であって、
    前記エンジンのクランクシャフトと、前記モータの回転軸が同軸状に配置されていることを特徴とする動力工具。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の動力工具であって、
    当該動力工具の外部の空気を前記冷却風として当該動力工具の内部に取り入れる吸気口と、
    前記冷却風を当該動力工具の外部に排出する排出口と、を有することを特徴とする動力工具。
  9. 請求項8に記載の動力工具であって、
    前記エンジンのクランクシャフトが延在する方向に関して、前記吸気口、前記モータ、前記エンジン、前記排気口の順に配置されていることを特徴とする動力工具。
  10. 請求項8又は9に記載の動力工具であって、
    前記排気口は、前記エンジンの前記クランクシャフトとは反対側のシリンダ側に配置されていることを特徴とする動力工具。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の動力工具であって、
    前記冷却風が前記エンジンに到達する前に、前記エンジンの駆動に用いられるエンジン駆動用部材及び/又は前記モータの駆動に用いられるモータ駆動用部材を通過するように構成されていることを特徴とする動力工具。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の動力工具であって、
    前記モータは、前記エンジンが前記先端工具を駆動する際の負荷を低減するように駆動される構成であることを特徴とする動力工具。
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