JP2015153621A - アルカリ蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】セパレータの強度を維持しつつ、高出力を達成可能なアルカリ蓄電池を提供する。【解決手段】アルカリ蓄電池1は、正極10と負極20とセパレータ30とを備え、正極10と負極20とセパレータ30とを介して巻回された電極群からなる。セパレータ30は、硫酸処理とコロナ放電処理を施したポリオレフィン製不織布からなる第1のセパレータ31と、親水処理を施さないポリオレフィン製不織布からなる第2のセパレータ32と、硫酸処理以外の親水処理を施したポリオレフィン製不織布からなる第3のセパレータ33とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、特殊なセパレータ構成を有するアルカリ蓄電池に関する。
近年、二次電池(蓄電池)の用途が拡大して、パーソナルコンピュータ、携帯端末、電気自動車、ハイブリッド車、電動自転車、電動工具など広範囲にわたって用いられるようになった。この中でも、ニッケル−水素蓄電池やニッケル−カドミウム蓄電池に代表されるアルカリ蓄電池は、乾電池型二次電池やハイブリッド車向けの大型バッテリーなど、種々の用途に用いられている。そして、この種のアルカリ蓄電池に使用される、正極と負極を分離してアルカリ電解液を保持するセパレータとしては、耐アルカリ性に優れているポリオレフィン系繊維からなる不織布が一般的に用いられている。
この種のポリオレフィン系繊維は、アルカリ電解液との親水性に劣るために、親水化処理を施して親水性を向上させることが必要となる。そこで、ポリオレフィン系繊維からなるセパレータのアルカリ電解液との親水性を向上させるために、ポリオレフィン系繊維からなる不織布に、硫酸処理(スルホン化処理)、フッ素処理、コロナ放電処理、グラフト重合処理あるいは界面活性剤付与等の種々の親水化処理を施し、親水性に優れたセパレータとして使用されるようになった。
スルホン化処理は、親水性のみならず蓄電池の自己放電抑制効果も備えており、有用な処理とみなされている。しかしながら、スルホン化処理をセパレータに対して厳格に行うと、ポリオレフィン系繊維へのダメージが多くなり、強度と寿命特性が低下することが一般的に知られている。
また、目付を減らしつつ、遮蔽性を高めるため、ポリオレフィン系繊維からなる不織布のセパレータとして、主繊維と極細繊維を含有する構成をもつセパレータが利用されている。このような主繊維と極細繊維からなるセパレータについては、スルホン化処理による極細繊維へのダメージにより、蓄電池の内部抵抗の上昇や寿命劣化を招くおそれがあることが指摘されている。
また、親水性を高める他の方法として、界面活性剤をセパレータに付与する方法もあるが、活性剤が電極反応を阻害して内部抵抗が上昇するため、蓄電池の高出力化が困難となることが指摘されている。
さらに親水性を高める他の方法としてコロナ放電処理を用いることも知られている。コロナ放電処理は繊維へのダメージも小さく、親水性の効果も大きい。特に、コロナ放電処理とスルホン化処理とを合わせる処理を行うことにより、自己放電抑制、出力特性、寿命特性を向上させた蓄電池を製造することが可能となることが知られている(特許文献1参照)。
そして、電池を長期間、充放電をせずに放置しておくと、電解液が溜まりやすい電池群の最外周で(スポンジメタル基板を用いた正極では、活物質の脱落も作用して)Co溶出が進行し、化学微短が発生しやすくなるという課題がある。これらの対策として、化学微短が発生しやすい電極群の最外周を保護する方法として、例えば正極の巻き終わりを保護するセパレータを長くして、最外周を覆うことが提案されている。他の対策として、正極、負極、セパレータに取り込まれない余剰の電解液(フリー液)量を減らす方法が有効であり、電解液の量を少なくする方法がある。さらに、セパレータを長くして、最外周を覆いセパレータは液を吸いやすいものにして、フリー液を減らす方法もある。どちらもフリー液を減らせるが、電池の劣化(ドライアウト)が早期におこり、長寿命化との両立が困難である。また、セパレータ以外(PPテープなど)でも、化学微短抑制効果はあるが、電池容量が少なくなり、内部抵抗も上昇するという課題がある。
また、近年の蓄電池の高容量化に伴い、セパレータの厚さの低減化要求が高まっているが、セパレータを薄くした設計により、電極群の極間距離が短くなると(特に発泡メタル式正極の場合は)、極板のバリやクラックにより内部短絡が増えてしまう。対策としてはセパレータの繊維密度を高くするか、セパレータを厚くする必要があるが、高出力化への要求には反する結果となる。
このような流れの中で、二種類のセパレータを組み合わせて使用することにより、電池特性に優れ、短絡が生ずることなく、長寿命なアルカリ蓄電池を提供する技術も提案されている。本技術においては、硫酸処理(スルホン化処理)によって親水性が付与された第1のセパレータと、硫酸処理によらないで親水性が付与された第2のセパレータとを用いる(特許文献2参照)。
特開平7−134979号公報 特開2004−031293号公報
特許文献1に記載の方法によれば、自己放電抑制等の蓄電池特性を向上させることが可能となる。しかしながら、本文献の技術によるセパレータの製造過程においてはスルホン化処理が使用されるため、蓄電池の更なる高出力化要求に対応して、セパレータの更なる厚さの低減化、内部短絡防止に応えるために十分な強度が確保されているとは認定し難い。
また、特許文献2に記載の方法によれば、強度を確保し、内部短絡を防止し得るセパレータが提供可能となる。しかしながら、目付を減らしつつ遮蔽性を高めるため、第1のセパレータが主繊維と極細繊維の組み合わせから製造される場合においてはスルホン化処理のみでは十分な親水性を確保することが難しく、更なる高出力と長寿命を達成することは難しい。
本発明は、セパレータの強度を確保しつつ、高出力、長寿命を達成するアルカリ蓄電池を提供することを目的とする。
本発明のアルカリ蓄電池は、スポンジメタル基板を用いた正極と負極がセパレータを介して巻回された電極群を備えたアルカリ蓄電池であって、硫酸処理とコロナ放電処理を施したポリオレフィン製不織布からなる第1のセパレータと、親水処理を施さないポリオレフィン製不織布からなる第2のセパレータと、硫酸処理以外の親水処理を施したポリオレフィン製不織布からなる第3のセパレータと、を備える。
本発明のアルカリ蓄電池の一態様として、例えば、前記第2のセパレータは巻回された電極群に対して、正極の巻き始め部の内側と外側を覆う。
本発明のアルカリ蓄電池の一態様として、例えば、前記第3のセパレータは巻回された電極群に対して、正極の巻き終わり部の外側を覆う。
本発明のアルカリ蓄電池の一態様として、例えば、当該アルカリ蓄電池の断面中心から最外層の電極までの長さを電極群径とすると、前記第3のセパレータの長さが(電極群径×π/4)以上である。
本発明のアルカリ蓄電池の一態様として、例えば、前記第3のセパレータの長さがL3のとき、(電極群径×π/4)<L3≦(電極群径×π)に設定される。
本発明のアルカリ蓄電池の一態様として、例えば、前記第3のセパレータがコロナ放電処理を施したものである。
本発明のアルカリ蓄電池の一態様として、例えば、前記第1のセパレータはポリオレフィン系接着繊維を用いた主繊維と高強度ポリプロピレンを用いた極細繊維からなる。
本発明のアルカリ蓄電池の一態様として、例えば、前記第1のセパレータの硫酸処理の程度は、下記の計算式で表わされる値に対して1.5×10−3〜3.5×10−3の範囲であるアルカリ蓄電池。
硫酸処理度=(セパレータ中のSO量(g)/SO式量)/(セパレータ重量(g)×3/(プロピレン分子量))
本発明のアルカリ蓄電池の一態様として、例えば、前記正極の巻き始め部の内側と外側とを覆う第2のセパレータにおいて、当該第2のセパレータの正極の巻き始め部からの長さが5〜30mmの範囲に設定されている。
本発明によれば、第1、第2および第3のセパレータにより、セパレータの強度を確保しつつ、高出力、長寿命を達成するアルカリ蓄電池の提供が可能となる。
本発明の一実施形態のアルカリ蓄電池の内部構造の一例を示す斜視図。 実施形態のアルカリ蓄電池における電極群の巻き始め部分の一例を示す断面図。 実施形態のアルカリ蓄電池における電極群の巻き終り部分の一例を示す断面図。 主繊維と極細繊維が絡み合った状態を示すセパレータの拡大写真図。 実施例と比較例の電池特性に関する実験の条件部分を示す表。 図5の続きであり、実施例と比較例の電池特性に関する実験の結果部分を示す表。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態のアルカリ蓄電池であるニッケル水素電池の内部構造を示す図である。本実施形態は円筒型電池の例を示すが、本発明はニッケル水素電池に限定されず、その他の型のものにも応用可能である。
アルカリ蓄電池1は、金属製外装缶2と、正極側キャップ3と、負極側キャップ4によりその外形形状が構成される。円筒状の金属製外装缶2の両端に、正極端子3aを有する正極側キャップ3と負極端子4aを有する負極側キャップ4が装着され、これらの部材によって形成される内部空間に安全弁5、ガスケット8、正極10、負極20、セパレータ30等の部材が収納されている。
安全弁5はアルカリ蓄電池1の内部空間に一定値以上の圧力がかかった際に開き、圧力を開放する役目を果たす部材であり、ガスケット8は電解液等内部の液体の漏れを防止する部材である。これらの部材の種類は特に限定されない。
本実施形態のアルカリ蓄電池1は円筒型の外観を呈し、板状の正極10と板状の負極20が、不織布製のセパレータ30を介して渦巻状に巻回され、アルカリ蓄電池1の内部空間に配置されている。ニッケル水素電池の場合、正極10は、例えば水酸化ニッケル等の活物質を所定の基板等に埋め込むことにより構成される。特に発泡メタル式(SME;Sponge Metal)の正極は、多孔質の発泡状の金属を保持体として、孔の中に活物質を充填することにより構成されるが、正極10の種類は特に限定されない。負極20は、例えば周知の水素吸蔵合金の微粉末を金属多孔板に塗布することにより構成されるが、負極20の種類も特に限定されない。
図2は、発明の一実施形態の電極群の巻き始め部分の断面図であり、図3は、本発明の一実施形態の電極群の巻き終り部分の断面図である。電極群とは、巻回されることにより電極(正極10と負極20を含む)の積層体となった複数の層のことを意味する。言いかえると、図2はアルカリ蓄電池1の円形断面の中心付近の拡大図に相当し、図3は、アルカリ蓄電池1の円形断面の最外層における、電極群およびセパレータ30の端部付近の拡大図に相当する。そして、本実施形態において、セパレータ30は、第1のセパレータ31と第2のセパレータ32と第3のセパレータ33とを含む。なお、上述した層の数、すなわち正極10と負極20の巻回の回数は特に限定されない。
本実施形態において第1のセパレータ31は、硫酸処理(スルホン化処理)とコロナ放電処理を施したポリオレフィン製不織布から構成されている。特に本実施形態においては、第1のセパレータ31は、ポリオレフィン系接着繊維を用いた主繊維と高強度ポリプロピレンを用いた極細繊維から構成されている。図4は実施形態の第1のセパレータ31の拡大写真図であり、倍率は500倍で、走査型電子顕微鏡を用いて撮影されたものである。この拡大写真図からわかるように、ポリオレフィン系接着繊維を用いた主繊維31aと、高強度ポリプロピレンを用いた極細繊維31bとが絡み合って構成されている。
第1のセパレータ31を作成する際の硫酸処理とコロナ放電処理の順序は特に限定はされないが、コロナ放電処理は時間が経過すると効果が低下するので、硫酸処理後にコロナ処理放電を実施するのが一般的である。硫酸処理は一般的に発煙硫酸より、親水性のスルホン酸基を繊維の表面に付着させる処理であるが、その詳細な態様は特に限定されない。また、コロナ放電処理は、親水性のある極性基を繊維の表面に生成させる処理であり、その詳細な態様は特に限定されない。硫酸処理とコロナ放電処理とを併用することにより、第1のセパレータ31の親水性を効果的に高め、自己放電抑制、出力特性、寿命特性を向上させた蓄電池を製造することが可能となる。
なお、第1のセパレータ31を硫酸処理する際、下記の計算式で表わされる値、すなわち硫酸処理度が好ましくは1.5×10−3〜3.5×10−3の範囲になるように、硫酸処理が行われる。
硫酸処理度=(セパレータ中のSO量(g)/SO式量)/(セパレータ重量(g)×3/(プロピレン分子量))
上記硫酸処理度の式は、セパレータ中のスルホン基の量を表現したものである。硫酸処理度の値が低すぎると、自己放電性能が十分に得られないおそれがある。また、高すぎると繊維のダメージが大きくなり、遮蔽性が低下して寿命特性が低下するだけでなく、過剰なスルホン基が電池反応を阻害し出力特性も低下するおそれがある。
第2のセパレータ32は、硫酸処理、コロナ放電処理、界面活性剤付与、プラズマ処理、フッ素ガス処理、アクリル酸グラフト重合処理等の如き親水処理を施さないポリオレフィン製不織布から構成されている。第2のセパレータ32は強度や寿命の確保を目的としており、第1のセパレータ31とは異なり、原料のポリオレフィン製不織布に対し一切の親水処理を施さないことが必要とされる。
第3のセパレータ33は、硫酸処理以外の液を吸いやすい親水処理であり、例えばコロナ放電処理、界面活性剤付与、プラズマ処理、フッ素ガス処理、等であり、ポリオレフィン製不織布から構成されている。第3のセパレータ33は、物理、化学微短防止のため、強度確保と液溜まりを抑制することを目的としており、硫酸処理は強度低下が大きく親水効果が小さいため、第3のセパレータ33には適していない。
本実施形態においては、セパレータ30として、硫酸処理とコロナ放電処理を施した第1のセパレータ31と、親水処理を施さない第2のセパレータ32と、硫酸処理以外の親水処理を施した第3のセパレータ33が用いられている。この構成により、アルカリ蓄電池1の出力性能の向上を図りつつ、実用に適した強度、コスト抑制を達成することができる。
図2に示すように本実施形態において、第2のセパレータ32は、巻回された電極群に対して正極10の巻き始め部の内側面10aと外側面10bとを覆っている。内側面10aは円形断面の中心側に位置する正極10の面であり、外側面1bは円形断面の最外層側に位置する正極10の面である。さらに第2のセパレータ32は、正極10の巻き始め部の端面10cをも覆っている。言いかえると、第2のセパレータ32は、正極10の巻き始め部の端部を覆いつつ、その両側の第1のセパレータ31に接している。したがって、正極10の巻き始め部の端部においては、第1のセパレータ31と第2のセパレータ32との二層が、正極10と負極20との間に介在している。
また、図3に示すように、第3のセパレータ33は、巻回された電極群に対してほぼ一周するように正極の巻き終わり部の外側面10bを覆っている。そして、アルカリ蓄電池1の断面中心から最外層の電極までの長さを電極群径とすると、第3のセパレータ33の長さが少なくとも(電極群径×π/4)以上であることが望ましい。したがって、正極10の巻き終り部の端部においては、第1のセパレータ31と第3のセパレータ33の二層が、正極10の外側と負極20との間に介在している。
正極10および負極20の巻き始め部は極板のバリやクラックが発生しやすい部分であり、巻き終り部は極板のバリが発生しやすい部分であるが、図2および図3に示すように、三種類のセパレータを使用することにより強度を確保し、内部短絡の発生を抑制することが可能となる。第2のセパレータ32は硫酸処理の如き親水処理が施されていないため、容易に強度を確保することができる。
図2及び図3の双方の構成を必ずしも採用する必要はなく、巻き始め部に図2の構成を採用し、巻き終り部の構成に図3とは異なる他の構成を採用してもよい。逆に、巻き終り部に図3の構成を採用し、巻き始め部の構成に図2とは異なる他の構成を採用してもよい。また、第2のセパレータ32を巻き始め部のみに限定せず、他の部分に配置することもできるし、巻き始め部から巻き終り部から所定距離手前までの間の全領域に配置することもできる。
特に、第2のセパレータ32を部分的(例えば巻き始め部のみ)に使用しているため、親水処理を施さないことから由来する電解液の保持力不足の様な欠点を回避しつつ、実用に十分な出力特性、強度および寿命を確保することが可能となる。また、第3のセパレータ33も部分的に(例えば巻き終わり部から巻き始めに向かって約1周)使用しており、巻き終わり部の物理、化学微短防止を図り、保存による電圧低下発生度を抑制し、強度確保と液止まりを抑制することが可能となる。
第3のセパレータ33の長さが少なくとも(電極群径×π/4)以上であることが望ましいことを既述した。しかし、液溜まりによる化学微短を防止するには、第3のセパレータ33の長さが(電極群径×π/4)でも充分ではない場合も想定され得る。化学微短抑制の充分な効果を得るには、第3のセパレータ33の長さを群径一周相当(すなわち、電極群径×π)に設定することが考えられる。ただし、第3のセパレータ33で電池群を何周も巻く構成にすると、電池径が大きくなり外装缶に入らなくなり、また、第3のセパレータ33が長くなる程、出力特性も低下するため、第3のセパレータは1周程度が好ましい。よって、第3のセパレータ33の長さL3は、0<L3≦(電極群径×π)に設定することが望ましく、更に望ましくは(電極群径×π/4)<L3≦(電極群径×π)に設定される。
上述したように、本実施形態においては、第2のセパレータ32と第3のセパレータ33を部分的に使用しているため、全体としてセパレータの厚みが大きくなり、アルカリ蓄電池1としての出力が低下することや、コストの上昇を抑制することができる。また、特に極板のバリやクラックが発生しやすい巻き始め部に第2のセパレータ32を、巻き終り部に第3のセパレータ33を配置することで、高強度、長寿命、内部短絡の防止も効率的に達成している。
そして、特に親水性の高い第1のセパレータ31と、親水処理していない強度に優れた第2のセパレータ32と、硫酸処理以外の親水処理を施して液止まりを抑制した第3のセパレータ33との組み合わせにより、トータルバランスに優れたアルカリ蓄電池1を得ることが可能となる。
また、本実施形態においては、図2に示すように、第2のセパレータ32の巻き始め部の巻回方向の長さ、正確には外側面10bにおける長さL1および内側面10aにおける長さL2は、正極10の巻き始め部(端面10c)から5〜30mmの範囲に設定されている。言い換えると、巻き始め部において第2のセパレータ32の長さは最短で5mm、最長で30mmに設定されている。このような範囲に設定することにより、高出力、高強度、コスト抑制等の要素についてバランスを確保した、好適なアルカリ蓄電池1を得ることが可能となる。長さL1と長さL2の大小関係について、図2の例ではL1>L2となっているが、L1=L2でもL1<L2でもよい。尚、実施形態においては、第1のセパレータ31と第2のセパレータ32が互いに圧縮しあった状態で、巻き始め部と巻き終り部に存在している。第1のセパレータ31の一部を削除し、削除した部分に第2のセパレータ32を埋め込むようにしてもよく、第1のセパレータ31と第2のセパレータ32の重ね合わせの方法は特に限定されない。
上述したように、第1のセパレータ31と第2のセパレータ32及び第3のセパレータ33を構成する繊維としてはポリオレフィン系のものが選択される。使用されるポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられるが特に限定はされない。また、第1のセパレータ31と第2のセパレータ32及び第3のセパレータ33の厚みは、好ましくは0.10〜0.20mmの範囲に設定されるが、厚みは適宜設定可能である。さらに、第1のセパレータ31と第2のセパレータ32及び第3のセパレータ33の目付(単位面積当たりの重さ)は、好ましくは45〜75g/mの範囲に設定されるが、特に限定されない。
第1のセパレータ31における主繊維の径(直径)は5μm以上のものが好ましく、極細繊維の径は2μm以下のものが好ましい。第2のセパレータ32及び第3のセパレータ33も第1のセパレータ31と同じ繊維によって形成することができるが極細繊維31bは必ずしも必要ではなく、任意のポリオレフィン繊維を選択することができる。
以上、上述したように、本実施形態のアルカリ蓄電池1の電池構成は、第2のセパレータ32は群巻き始めの物理微短抑制を目的として、強度の強いセパレータ30(親水処理なし)を用いている。また、第3のセパレータ33は、フリー液を少なくし、さらに巻き終わり部の外側面10bを覆うことで物理微小短絡だけでなく化学微小短絡にも効果があることを目的として、液を吸いやすい親水処理(硫酸処理は強度低下のため、施さない)を施したセパレータ30を用いている。更に、第1のセパレータ31はコロナ処理+硫酸処理を施したセパレータ30を用いるので、3種類の異なるセパレータ30の構成となる。
したがって、内部短絡を引き起こしやすい部位のみを、強度の高いセパレータ30(第2、3のセパレータ32、33)で保護することにより、内部短絡の課題も解決できる。そして、正極10の巻き始め部に第2のセパレータ32、巻き終わり部に第3のセパレータ33を使用することで高出力設計が可能であり、高出力と高信頼性を兼ね備えたアルカリ蓄電池1を提供することが可能となる。
図5および図6を用いて実施例と比較例について説明する。図5は実験の条件部分を示し、図6は実験の結果部分を示す表である。
[実施例1]
(セパレータの作製)
ポリオレフィン系接着繊維、高強度ポリプロピレン繊維を材料に用い、極細繊維を適量に配合した目付が65g/mとなるセパレータを公知の方法で作製した。そして、ポリオレフィン製不織布からなり、硫酸処理とコロナ放電処理を施した第1のセパレータ31と、親水処理を施さない第2のセパレータ32と、硫酸処理以外の親水処理を施した第3のセパレータ33と、を用いている。
また、第1のセパレータ31は、下記の計算式で表わされる値が2.5×10−3になるように、公知の方法によって硫酸処理を行った。
硫酸処理度=(セパレータ中のSO量(g)/SO式量)/(セパレータ重量(g)×3/(プロピレン分子量))
そして、公知の方法を用い、コロナ放電処理により表面改質を行い第1のセパレータ31を作製した。
(正極の作製)
水酸化ニッケル粉末を活物質とし、添加材としてコバルト化合物と希土類酸化物を加え、増粘剤、結着剤、純水とともに混練し正極合剤ペーストを作製した。この正極合剤ペーストを芯剤である発泡メタル式(SME;Sponge Metal)多孔体へ充填し、乾燥および所定の厚みに加圧した後、所定の寸法に切断して6000mAhの理論容量を持つSME式正極を作製した。
(負極の作製)
水素吸蔵合金粉末を活物質とし、添加材としてアセチレンブラックと希土類酸化物を加え、増粘剤、結着剤、純水とともに混練し負極合剤ペーストを作製した。この負極合剤ペーストを芯剤であるパンチングメタルに塗着し、乾燥および所定の厚みに加圧した後、所定の寸法に切断して9000mAhの理論容量を持つ負極を作製した。
(電極群の作製)
上記のようにして作製した第1のセパレータ31と第2のセパレータ32と第3のセパレータ33及び正極と負極を準備し、図2に示すように第2のセパレータ32の巻き始め部の巻回方向の長さL1およびL2は、正極の巻き始めから10mmとなるようした。また、図3に示すように、第3のセパレータ33は、正極の巻き終り部の外側を覆うように渦巻状に巻回して、電極群を作製した。そして、第3のセパレータ33の長さを、アルカリ蓄電池の断面中心から最外層の電極までの長さを電極群径とすると、電極群径×πとした。
(ニッケル水素電池の作製)
上述のようにして作製した電極群の平面部に正極集電体および負極集電体をそれぞれ溶接した。さらに負極端子を兼ねる外装缶に挿入した後、比重が1.26である水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムからなるアルカリ電解液を正極容量に対して2.4ml/Ahの割合で注入し、電解液量指数を1.1としてニッケル水素電池を作製した。この電池を実施例1とする。
[実施例2]
実施例1に対し、電解液量指数を1.0としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例2とする。尚、電解液量指数は以下の式で表される。
電解液量指数=電解液量(cc)/(正極空間体積+負極空間体積+セパレータ空間体積)(cc)
[実施例3]
実施例1に対し、第3のセパレータ33の長さを群径×π/4としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例3とする。
[実施例4]
実施例1に対し、第1のセパレータ31の硫酸処理度を10.×10−3としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例4とする。
[実施例5]
実施例1に対し、第1のセパレータ31の硫酸処理度を1.5×10−3としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例5とする。
[実施例6]
実施例1に対し、第1のセパレータ31の硫酸処理度を3.5×10−3としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例6とする。
[実施例7]
実施例1に対し、第1のセパレータ31の硫酸処理度を4.0×10−3としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例7とする。
[実施例8]
実施例1に対し、第2のセパレータ32の巻き始め部の巻回方向の長さL1およびL2は、正極の巻き始めから5mmとなるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例8とする。
[実施例9]
実施例1に対し、第2のセパレータ32の巻き始め部の巻回方向の長さL1およびL2は、正極の巻き始めから20mmとなるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例9とする。
[実施例10]
実施例1に対し、第2のセパレータ32の巻き始め部の巻回方向の長さL1およびL2は、正極の巻き始めから30mmとなるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を実施例10とする。
[比較例1]
実施例1に対し、第3のセパレータ33に硫酸処理を施し、長さを群径×π/4としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を比較例1とする。
[比較例2]
実施例1に対し、第3のセパレータ33に親水処理を施さず、長さを群径×π/4としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を比較例2とする。
[比較例3]
実施例1に対し、第2のセパレータ32に硫酸処理を施し、第3のセパレータ33を無くしたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を比較例3とする。
[比較例4]
実施例1に対し、第3のセパレータ33を無くしたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を比較例4とする。
[比較例5]
実施例1に対し、第2のセパレータ32を無くし、第3のセパレータ33の長さを群径×π/4としたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を比較例5とする。
[比較例6]
実施例1に対し、第1のセパレータ31の親水処理を硫酸処理のみとし、第2のセパレータ32及び第3のセパレータ33を無くしたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を比較例6とする。
[比較例7]
実施例1に対し、第1のセパレータ31の親水処理をコロナ処理のみとし、第2のセパレータ32及び第3のセパレータ33を無くしたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を比較例4とする。
[比較例8]
実施例1に対し、第2のセパレータ32及び第3のセパレータ33を無くしたこと以外は、実施例1と同様にして作製したニッケル水素電池を比較例8とする。
以上の各電池を24時間放置した後、25℃雰囲気下で以下に示す初充放電および活性化充放電を行い、その後に諸評価を行った。結果を図6に示す。
初充放電条件:
充電・・・600mAにて15時間(充電後に1時間放置)
放電・・・1200mAにて1.0Vに達するまで
活性化充放電条件:
充電・・・6500mAにて1時間
放電・・・6000mAにて1.0Vに達するまで
これを10回繰り返した。
(内部抵抗試験)
充電後に以下に示す4種類の放電を行った。
充電・・・3000mAにて1時間
放電・・・6000mAにて20秒、休止5分、充電・・・6000mAにて20秒、休止5分
放電・・・18000mAにて20秒、休止5分、充電・・・18000mAにて20秒、休止5分
放電・・・36000mAにて20秒、休止5分、充電・・・36000mAにて20秒、休止5分
放電・・・60000mAにて20秒、休止5分、充電・・・60000mAにて20秒、休止5分
この4種類の放電における、10秒後の電圧降下量Vを読み取り、このVを各電流値で除することにより、DCIR(内部抵抗値)を算出し、実施例1の電池のDCIRを1とした時の比率を図6に記し、出力特性の指標とした。
(寿命試験)
以下に示す充電、休止、放電を行った。
充電・・・25℃雰囲気下で3000mAにて1.6時間
休止・・・65℃雰囲気下で2週間
放電・・・25℃雰囲気下で2000mAにて1.0Vに達するまで
この充電、休止、放電を繰り返し、放電時の容量が初期の60%に達するまでの期間を電池の寿命期間とした。実施例1の寿命期間を1とした時の比率を図6に記し、寿命特性の指標とした。
(自己放電試験)
充電・・・25℃雰囲気下で3000mAにて1.6時間
休止・・・45℃雰囲気下で10日間
放電・・・25℃雰囲気下で2000mAにて1.0Vに達するまで
このときの放電容量を自己放電特性の指標とし、実施例1の残存容量を1とした時の比率を図6に示した。
(微小短絡発生評価)
以下に示す充電を行った。
充電・・・25℃雰囲気下で3000mAにて1.6時間
その後、液体窒素の中に10分間浸し、正極、負極間に500Vの電圧を印加し、導通が確認できたものを微小短絡発生と判断し、微小短絡発生度の指標とした。実施例1の微小短絡発生度を1とした時の指標を図6に示した。
(保存による電圧低下発生評価)
以下に示す充電を行った。
充電・・・25℃雰囲気下で3000mAにて1.6時間
その後、電池を横向きに置き、25℃雰囲気下で180日間保存し、電池静電圧の平均値より静電圧が10mV以上低下した電池を電圧低下発生と判断し、電圧低下発生度の指標とした。実施例1の電圧低下発生度を1とした時の指標を図6に示した。
(実施例と比較例の比較)
図6は、上述の実施例と比較例の電池特性に関する実験結果を示す表である。上述したように、蓄電池の電池特性については、1)出力特性、2)寿命特性、3)自己放電特性、4)微小短絡発生度、5)保存による電圧低下発生率、の五つの観点から比較した。
図6の結果から、実施例によるニッケル水素電池の全観点に関しバランスの良い特性が得られた。一方、比較例によるニッケル水素電池については実施例のものに比較して微小短絡や保存による電圧低下が多く発生していることが理解される。
第1のセパレータ31の厚みや目付を大きくすることで、第2のセパレータ32や第3のセパレータ33が無くても微小短絡発生度を抑えることができるが、その場合は、極板の寸法が短くなり、DCIRが高くなるため出力特性との両立が困難となる。
硫酸処理度に関しては、実施例4の1.0×10−3まで少なくした場合は、極端ではないが自己放電特性の低下が見られる。また実施例7の4.0×10−3まで高くした場合は、セパレータの繊維へのダメージが大きくなり、極端ではないが寿命特性の低下が見られる。また、過剰にスルホン基が存在するため、電極反応を阻害し、DCIRの増加を引き起こす。
したがって、硫酸処理度は1.5×10−3〜3.5×10−3の範囲で処理することが考えられる。
第2のセパレータの正極の巻き始め部からの長さが5mm以下の場合、クラックが発生しやすい箇所を充分に保護できていないため、極端ではないが微小短絡発生の抑制効果が小さくなる。さらに第2のセパレータは長くなるほど、電極反応抵抗を増加させるため、第2のセパレータの正極の巻き始め部の長さは5〜30mmの範囲に設定することが考えられる。
また、比較例3のように、第2のセパレータ32に硫酸処理をした場合、第2のセパレータ32がない他の比較例に比べれば微小短絡発生度の抑制効果が得られるが、硫酸処理によりセパレータの強度が低下するので、効果が抑制される。今回は硫酸処理よる結果を示したが、他の親水処理についても同様の傾向が得られる。したがって、第2のセパレータ32は親水処理を行わないことが必要とされる。
比較例3、4及び6〜8では、第3のセパレータ33が設置されていないため、微小短絡発生度及び保存による電圧低下発生度が著しく高くなる。このことから、第3のセパレータ33の存在は必須要件となる。
更に、実施例3において、第3のセパレータ33の長さを(電極)群径×π/4としたが、保存による電圧低下発生度が他の実施例より高まっているため、第3のセパレータ33の長さを群径×π/4以上に設定することがより望ましい。
よって、微小短絡の抑制と高い出力特性と優れた寿命特性を兼ね備えたアルカリ蓄電池1を得るには、第1のセパレータ31に硫酸処理とコロナ処理を施し、親水処理を施さない第2のセパレータ32を巻き始めに配置する。更に、硫酸処理以外の親水処理を施した第3のセパレータ33を巻き終わりに配置することが必要不可欠となる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明によれば、セパレータの強度を維持しつつ、高出力を達成可能なアルカリ蓄電池が提供され、種々の分野において更なる実施の可能性と利便性の向上が期待される。
1:アルカリ蓄電池
2:金属製外装缶
3:正極側キャップ
4:負極側キャップ
5:安全弁
8:ガスケット
10:正極
20:負極
30:セパレータ
31:第1のセパレータ
32:第2のセパレータ
33:第3のセパレータ

Claims (9)

  1. スポンジメタル基板を用いた正極と負極がセパレータを介して巻回された電極群を備えたアルカリ蓄電池であって、
    硫酸処理とコロナ放電処理を施したポリオレフィン製不織布からなる第1のセパレータと、
    親水処理を施さないポリオレフィン製不織布からなる第2のセパレータと、
    硫酸処理以外の親水処理を施したポリオレフィン製不織布からなる第3のセパレータと、
    を備えるアルカリ蓄電池。
  2. 請求項1記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記第2のセパレータは巻回された電極群に対して、正極の巻き始め部の内側と外側を覆うアルカリ蓄電池。
  3. 請求項1または2に記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記第3のセパレータは巻回された電極群に対して、正極の巻き終わり部の外側を覆うアルカリ蓄電池。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池であって、
    当該アルカリ蓄電池の断面中心から最外層の電極までの長さを電極群径とすると、前記第3のセパレータの長さが(電極群径×π/4)以上であるアルカリ蓄電池。
  5. 請求項4記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記第3のセパレータの長さがL3のとき、(電極群径×π/4)<L3≦(電極群径×π)に設定される、アルカリ蓄電池。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記第3のセパレータがコロナ放電処理を施したものであるアルカリ蓄電池。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記第1のセパレータはポリオレフィン系接着繊維を用いた主繊維と高強度ポリプロピレンを用いた極細繊維からなるアルカリ蓄電池。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記第1のセパレータの硫酸処理の程度は、下記の計算式で表わされる値に対して1.5×10−3〜3.5×10−3の範囲であるアルカリ蓄電池。
    硫酸処理度=(セパレータ中のSO量(g)/SO式量)/(セパレータ重量(g)×3/(プロピレン分子量))
  9. 請求項2に記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記正極の巻き始め部の内側と外側とを覆う第2のセパレータにおいて、当該第2のセパレータの正極の巻き始め部からの長さが5〜30mmの範囲に設定されているアルカリ蓄電池。
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