JP2015152759A - 転写体、転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Shunichiro Shishikura
俊一郎 宍倉
藤田 哲也
Tetsuya Fujita
哲也 藤田
健 保田
Ken Yasuda
健 保田
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Abstract

【課題】像保持体の表面速度との速度差を吸収するとともに、像保持体と対向する部位における振動を抑制する。【解決手段】転写体21は、架け渡されて周回移動する無端の帯状の基材31と、基材の外周面を被覆して、像保持体の表面に保持された像を媒体に転写させる被覆材32とを有する。被覆材32の表面には、基材31が架け渡されていると、周方向尺の幅が10マイクロメートル以上の亀裂が生じ、基材31が架け渡されていないとその亀裂の周方向尺の幅が10マイクロメートル未満になるように構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、転写体、転写装置及び画像形成装置に関する。
画像形成装置において使用される無端の帯状の転写体は、蛇行を防止するため材質にゴムなどの弾性部材が用いられることがある。一方、転写体の外周面は紙詰まり時などにトナーなどの汚れが付着することがあり、転写体の材質に弾性部材が含まれるとゴム製のブレードではその汚れを除去しきれないことがある。そこで転写体には、基材の外周面に樹脂などの被覆材をコートして、外周面の摩擦抵抗を減らすとともに硬度を上げてクリーニング性能を確保する二層構造が採用される。
ロールに架け渡された状態で周回移動が繰り返されると、基材と被覆材との剛性の違いにより、外周面に亀裂(ひび割れ、クラック)が生じることがあり、転写体の像保持体と対向する位置での表面速度が低下してしまう。像保持体と転写体とが対向する位置で転写体が像保持体の表面速度と異なる速度で周回移動すると、媒体上に転写される画像にはスミアと呼ばれる乱れが生じることがある。スミアとは、現像剤が途切れた部分による白飛びなどである。
転写体を駆動する駆動ロールと像保持体との回転速度の比が一定となる駆動系を使用している場合、転写体に亀裂が生じたからといって駆動ロールの回転速度を上げると、像保持体の回転速度まで上がってしまい、速度差は縮まらない。また、亀裂が生じた状態の転写体と像保持体との間に表面速度差がないように駆動系を設定すると、亀裂が生じていない状態では転写体が像保持体の表面速度よりも速く移動することになってしまうし、逆に亀裂が生じていない状態の転写体と像保持体との間に表面速度差がないように駆動系を設定すると、亀裂が生じた状態では転写体が像保持体の表面速度よりも遅く移動することになってしまう。
亀裂発生を防止する技術として、特許文献1には、基材と、その基材の幅方向の一方の端部または両端の外周面に設けられた補強層とを有し、補強層の周方向への引張降伏ひずみが、前記基材の周方向への引張降伏ひずみよりも大きいことを特徴とする無端ベルトが記載されている。また、特許文献2には、所定の厚み、表面粗度などを有する耐摩耗層が積層された2層構造を有する転写搬送ベルトが記載されている。
特開2008−116632号公報 特開平11−352802号公報
本発明の目的は、画像形成装置の転写体において、繰り返しの周回移動に伴う像保持体との対向位置での表面速度の変化を抑制することである。
本発明の請求項1に係る転写体は、画像形成装置の転写装置が有する複数のロールに架け渡されて周回移動する無端の帯状の弾性を有する基材と、前記基材の外周面を被覆して、当該基材が前記複数のロールに架け渡されていると周方向の幅が10マイクロメートル以上になり、当該基材が架け渡されていないと周方向の幅が10マイクロメートル未満になる亀裂を表面に有する、前記画像形成装置の像保持体の表面に保持された像を媒体に転写させる被覆材とを有することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る転写装置は、請求項1に記載の転写体と、前記転写体が架け渡される複数の第1ロールと、前記転写体の内側に設けられ、当該転写体を介して像保持体に押圧される第2ロールと、前記転写体が周回移動する方向と反対の方向に当該転写体の表面を押して、当該転写体の一部を縮ませて、当該表面を清掃する清掃部材とを備えることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る画像形成装置は、請求項2に記載の転写装置と、表面に形成した画像を前記転写装置により媒体に転写させる像保持体とを備えることを特徴とする。
請求項1および3に係る発明によれば、未使用の状態で被覆材に亀裂が入っていない転写体を用いる場合に比べて、繰り返しの周回移動に伴う像保持体との対向位置での表面速度の変化を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、基材が架け渡されていない状態で被覆材が有する亀裂の幅が10マイクロメートル以上になる場合に比較して、清掃部材が清掃する位置での亀裂が消滅しやすくなる。
本実施形態の転写体を備えた画像形成装置の全体構成を示す図。 本実施形態に係る転写体の一例を示す図。 本実施形態に係る転写体の表面を拡大した写真。 従来技術における未使用の転写体の表面を拡大した写真。 従来技術における使用中の転写体の表面を拡大した写真。
1.実施形態
1−1.画像形成装置の全体構成
図1は、本実施形態の転写体を備えた画像形成装置の全体構成を示す図である。図1に示す画像形成装置100は、矢印A方向に回転する像保持体10の周囲に、像保持体10の表面を帯電する帯電器11、帯電した像保持体10の表面に露光ビームBmを照射して静電潜像を形成するレーザ露光器12、トナーを収容し、像保持体10上の静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像器13、転写部15における静電転写に先立ち像保持体10上のトナー像を帯電する転写前帯電器14、像保持体10上に形成されたトナー像を転写部15において記録媒体である記録紙(用紙)Pに転写する転写装置20、像保持体10上の付着トナーを除去するクリーニングブレード17a、潤滑材18を像保持体10の表面に供給する繊維状部材16(ロール状)を備えたクリーニング手段17等が配置されている。さらには、用紙Pに転写された未定着トナー像を定着する定着器60、各装置(各部)の動作を制御する制御部(不図示)を備えている。
転写装置20は、駆動ロール22と従動ロール23とによって張力を持って架け渡された転写体21と、転写体21の内側に設けられ、転写体21を介して像保持体10に押圧される転写ロール24とを備えている。転写装置20は、矢印B方向に回転する転写体21により転写部15に搬送されてくる用紙Pに像保持体10上のトナー像を転写する機能と、転写部15においてトナー像が転写された用紙Pを定着器60まで搬送する機能とを有している。像保持体10は、表面に形成した画像を転写装置20により用紙Pなどの媒体に転写させる像保持体の一例である。像保持体10および駆動ロール22は、共通のモーターM(不図示)により駆動され、回転速度比は一定に保たれている。
また、駆動ロール22を通過した後に転写体21の表面上の付着物を掻き取るクリーニングブレード25が設けられている。クリーニングブレード25は、転写体21が周回移動する方向と反対の方向に転写体21の表面を押して、転写体21の一部を縮ませて、その表面を清掃する清掃部材の一例である。
また、本実施形態の画像形成装置は、用紙搬送系として、用紙Pを収容する容器50、この容器50に集積された用紙Pを予め定めたタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送された用紙Pを予め定めたタイミングで転写部15に送り込むレジストロール54、レジストロール54から送り出された用紙Pを転写部15に導くガイド55、転写装置20によりトナー像が転写されて搬送されてくる用紙Pを定着器60へ導く定着入口ガイド56等を備えている。
1−2.転写体の構成
図2は、本実施形態に係る転写体の一例を示す図である。本実施形態に係る転写体21は、弾性体を含んで構成された無端の帯状の基材31と、基材31の外周面を被覆して、像保持体の表面に保持された像を用紙Pに転写させる被覆材32とを有する。図2に示す転写体21の幅方向Wとは、駆動ロール22や従動ロール23の軸心に沿った方向であり、転写体21の周方向Rとは、転写体21が周回移動する方向に沿った方向である。転写体21の周方向Rおよび幅方向Wには、人工的に設けられた亀裂が散在している。
転写体21の基材31は主に弾性体によって構成される。基材31を構成する弾性体としては、加硫ゴム、熱可塑性エラストマーが挙げられる。原料ゴムとしては、一般的なジエン系ゴム、例えばスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IIR)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリルゴム(ACM,ANM)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(ECO)、NBR―EPDMブレンド物等が挙げられるが、比較的剛性が高く、それ自体が半導電性に近い体積抵抗率を有し、成型型内での流動性が良好であるという観点から、ニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、水素添加NBR、クロロプレンゴム(CR)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、ポリウレタンゴム(PUR)などが望ましい。
一方、熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステル系、ポリウレタン系、スチレン−ブタジエントリブロック系、ポリオレフィン系などが用いられる。熱可塑性エラストマーを使用するとリサイクルにも対応し、環境上望ましい。
基材31の材料としては、一種類である必要はなく、二種以上の材料をブレンドしてもよい。例えば、難燃性クロロプレンゴム(CR)と耐オゾン劣化の高いEPDMとをブレンドした材料を用いてもよい。
基材31には、導電性フィラーや絶縁性フィラーを添加して基材31の体積抵抗率を調整してもよい。各フィラーの形状としては、粒子状、長繊維状など任意の形状のものが使用される。導電性フィラーとしては、カーボンブラックのほか、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化スズ、グラファイト、LiClO4、LiAsF6などの金属塩、各種4級アンモニウム塩などが挙げられる。絶縁性フィラーとしてはシリカ、酸化亜鉛(亜鉛華)などが挙げられる。
更に、基材31には上記の成分以外に以下のゴム用配合原料を使用してもよい。例えば充填剤として、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等、クレー、タルク、シリカ等、また、ゴム用薬品として、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、可塑剤、プロセスオイル等、着色剤として、各種顔料等が挙げられる。
基材31の製法については特に限定されないが、例えば以下のように製造される。クロロプレンゴム(CR)とEPDMとをブレンドした材料を例に挙げると、基材31を製造するには、クロロプレンゴム、EPDMに対し例えば導電性フィラーを混入分散させた後これらのクロロプレンゴムとEPDMとをバンバリミキサーで混練させ、加硫剤,加硫促進剤、発泡剤を加えて押し出し成形を行う。
上記混練した基材31を押出成形する場合には、加硫マンドレルと呼ばれる、ベルト内径と同サイズの外径を持つ金属製のシリンダに混練した基材31を覆い被せた状態で予め定めた条件(例えば150℃で約1時間)にて加硫させる。次いで、必要とするモジュラスに応じて時間を変更しながら予め定めた条件(例えば110℃で約15時間)にて二次加硫を行う。その後、研磨用マンドレルに基材31を被せて基材31の内周面と外周面とを研磨し、表面の平滑性を得るようにすればよい。
基材31の厚みは、転写体としての強度を保持するとともに張架時ベルト剛性保持、永久伸び変化抑制、ベルト研磨時の破損・破れ・表面平滑性保持の観点から、100μm以上1000μm以下、より好ましくは300μmから600μmとすることが望ましい。
被覆材32は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂又はポリアクリル樹脂などを結着樹脂とし、望ましくはフィラー、代表的には潤滑性フィラー及び導電性フィラーを分散させて構成される。被覆材32に含まれる潤滑性フィラーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)等のフッ化化合物の樹脂粉体などが用いられ、必要に応じて界面活性剤を分散させた形で用いられる。一方、導電性フィラーとしては、例えばカーボンブラック、ホワイトカーボン、酸化チタン、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化ケイ素アンチモン、酸化アルミニウムといった金属酸化物などが挙げられる。
被覆材32の膜厚は、望ましくは3μm以上20μm以下、より望ましくは4μm以上10μm以下に設定される。被覆材32の膜厚が3μm以上であれば、機械的強度に必要な耐久性が得られ、クリーニング装置による機械的摩耗により被覆材32が剥がれることが抑制される。一方、被覆材32の膜厚が20μm以下であれば、被覆材料の塗布工程におけるコスト上昇が抑制され、剪断力により被覆材32が剥がれ難く、抵抗環境変動の影響が大きくなることが抑制される。
1−3.亀裂の発生方法
被覆材32の表面には、主に転写体21の幅方向Wに沿った亀裂が人工的に設けられている。この亀裂は、基材31が駆動ロール22と従動ロール23とに架け渡されているとき、周方向Rの幅が10マイクロメートル以上になる。一方、基材31が駆動ロール22と従動ロール23とに架け渡されていないとき、この亀裂の幅は10マイクロメートル未満になる。
この亀裂が設けられた被覆材32の製造方法は特に問わないが、例えば以下の工程A,Bを経て製造される。
(工程A)被覆材32によって外周面が被覆された基材31を架け渡していない状態で、基材31のガラス転移点以上、かつ被覆材32のガラス転移点未満の温度Tで決められた時間(例えば1時間)以上放置する。
(工程B)工程Aによる放置後、温度Tで基材31を駆動ロール22と従動ロール23とに架け渡し、基材31および基材31を被覆する被覆材32を少なくとも一周以上周回移動させる。
2.実施例
転写体21は、材質としてクロロプレンゴムを含む無端の帯状の基材31と、材質としてポリエステル樹脂を含み、基材31の外周面を被覆する被覆材32とを有する。転写体21は、まず、自由状態、すなわち負荷がかかっていない状態で30分以上にわたり、温度10±3℃、湿度15±5%の環境下に置かれる。クロロプレンゴムのガラス転移点は−45℃以上−43℃以下であり、ポリエステル樹脂のガラス転移点は65℃であるため、上記の温度は、基材31のガラス転移点以上、かつ被覆材32のガラス転移点未満の温度である。
次に、転写体21は、上記の温度および湿度を維持したまま、駆動ロール22と従動ロール23とに架け渡されて、15分以上にわたり少なくとも一周以上周回移動させられる。
なお、転写体21の幅は358ミリメートル、内周長は298.5±2ミリメートルであり、厚みは基材31が0.45ミリメートル、被覆材32が0.005ミリメートルである。また、駆動ロール22と従動ロール23とは、いずれも転写体21の基材31の内周面と接触する部位の外径が16±0.05ミリメートル、長さが323.5ミリメートル以上324.0ミリメートル以下の棒状の部材であり、軸心間距離は128.1±0.2ミリメートルに維持される。
図3は、本実施形態に係る転写体の表面を拡大した写真である。図3における縦の方向は、図2に示す周方向Rであり、図3における横の方向は、図2に示す幅方向Wである(以下、図4および図5において同じ)。図3(a)に示す写真は、転写体21を架け渡した状態で被覆材32の表面を拡大して撮影した写真であり、周方向尺の幅が10マイクロメートル以上の亀裂が認められる。この写真は、被覆材32全体のうち、比較的強い張力がかかる部分として、基材31が駆動ロール22と接触している部位の外周面を被覆した部分を撮影したものである。
一方、図3(b)に示す写真は、転写体21を架け渡していない無負荷の状態で被覆材32の表面を拡大して撮影した写真である。図3(b)に示すように、負荷がかけられていない状態では図3(a)において認められた亀裂が認められず、少なくともそれら亀裂の周方向尺の幅は10マイクロメートル未満になっていることがわかる。これは、亀裂内に汚れがなく、負荷がない状態で亀裂が閉じたためと推察される。
図4は、従来技術における、画像形成装置での画像形成に未だ使用していない転写体の表面を拡大した写真である。この転写体には、人工的な亀裂は設けていない。図4(a)に示す写真は、従来技術における未使用の転写体を転写装置20の駆動ロール22と従動ロール23とに架け渡した状態で、その表面を拡大して撮影した写真であり、亀裂は認められない。そして、図4(b)に示す写真は、この転写体に負荷がない(すなわち転写装置20から外した)状態で、その表面を拡大して撮影した写真である。図4(b)においても、従来の転写体の表面に亀裂は認められない。
図5は、従来技術における図4の転写体を使って画像形成装置で50000枚の画像を形成した後の当該転写体の表面を拡大した写真である。図5(a)に示す写真は、この転写体を転写装置20の駆動ロール22と従動ロール23とに架け渡した状態で、その表面を拡大して撮影した写真であり、周方向尺の幅が10マイクロメートル以上の亀裂が認められる。そして、図5(b)に示す写真は、この転写体に負荷がない(すなわち転写装置20から外した)状態で、その表面を拡大して撮影した写真である。図5(b)においても、従来の転写体の表面には周方向尺の幅が10マイクロメートル以上の亀裂が認められる。
本実施形態に係る転写体21と、上述した従来技術における転写体とを用いて、画像縦倍率を測定した。画像縦倍率は、決められた間隔で縦方向に並ぶ格子模様を含む画像を形成し、本来のその間隔に対して実際に形成された画像における格子の間隔の比率により求めた。ここでいう縦方向とは、用紙Pが搬送される方向であり、転写体21の周方向Rに沿った方向である。画像縦倍率は、スミアを評価する指標の一つであり、像保持体と転写体および媒体との速度差によって生じる縦方向の画像のずれを示すものである。
従来技術における未使用の転写体を用いて初めて画像を形成した場合、画像縦倍率は100.4%となり、50000枚の画像を形成した後の転写体を用いた場合、画像縦倍率は100%となった。すなわち、画像縦倍率に0.4%の差が生じた。
一方、本実施形態に係る転写体21を用いた場合、初めて画像を形成した場合と50000枚の画像を形成した後とで、画像縦倍率はそれぞれ100.2%、100%であり、その差は0.2%であった。
この結果は以下のように推察される。すなわち、従来技術における未使用の転写体を用いて初めて画像を形成した場合では、転写体が像保持体に対して相対的に速く周回移動してしまった一方、50000枚の画像を形成した後の転写体では、亀裂が生じているため全体として剛性が低下して伸びやすくなっており、像保持体に対向する位置での転写体の速度が低下し、像保持体に対する速度差が小さくなったと推察される。
本実施形態に係る転写体21は、図3(a)に示したとおり未使用でも架け渡された状態で亀裂が現れるため、初めて画像を形成した場合と50000枚の画像を形成した後とで、転写体の速度に従来技術ほどの差が生じず、結果として画像縦倍率にも従来技術ほどの差が生じなかったと推察される。
さらに、本実施形態に係る転写体21は、図3(b)に示したとおり架け渡されていない状態で上述した亀裂が消滅する。つまり、クリーニングブレード25が押している部分については、架け渡された状態であっても転写体21の表面が縮むので上記の亀裂が消滅する。そして亀裂が消滅すると、亀裂が生じている状態に比べてクリーニングブレード25の清掃機能が向上する。
なお、上述した実施形態において画像形成装置100は、像保持体10から直接、画像を媒体(用紙P)に転写する直接転写方式を採用していたが、転写体の表面に像を中間転写し、その像を媒体に転写する中間転写方式を採用してもよい。
また、上述した実施形態において画像形成装置100は、画像を形成する像保持体10が1つであったが、複数の像保持体を有していてもよい。この場合、画像形成装置は、複数の像保持体のそれぞれに、対応する帯電器、レーザ露光器、現像機、転写前帯電器およびクリーニング手段を有していればよい。また、複数の像保持体は、それぞれ異なる色のトナー像が形成されてもよい。この場合、用紙Pなどの媒体に異なる色のトナー像が重ねて転写され、カラー画像が形成される。
転写体21は、予め、架け渡されているときに周方向尺の幅が10マイクロメートル以上になり、架け渡されていないときに周方向尺の幅が10マイクロメートル未満になる亀裂が被覆材32の表面に設けられた状態で梱包材により梱包された梱包品として提供される。利用者がその梱包を解いて新品(未使用)の転写体21を画像形成装置に装着した場合、形成される画像の乱れは、従来技術による未使用の転写体を装着した場合に比べて抑えられる。また、上述した亀裂は画像形成を伴う使用によって生じたものではなく、上述した工程A,Bなどを予め経て人工的に発生させられたものである。画像形成を伴う使用によって生じた亀裂には、画像形成の過程で異物が入り込んでしまっているため、転写装置から転写体をはずしても、亀裂の周方向尺の幅が10マイクロメートル未満になるまで閉じない。一方、転写体21に人工的に発生させられた亀裂には、未使用の状態では、画像形成に伴う異物の混入はない。そのため、転写体21の表面にかかる局所的な張力に応じて閉じたり開いたりする。また、基材31の弾性力が比較的強く、被覆材32の剛性が比較的強い状態でありながら、被覆材32は基材31に柔軟に追従する。
10…像保持体、100…画像形成装置、11…帯電器、12…レーザ露光器、13…現像器、14…転写前帯電器、15…転写部、17a…クリーニングブレード、18…潤滑材、20…転写装置、21…転写体、22…駆動ロール、23…従動ロール、24…転写ロール、25…クリーニングブレード、31…基材、32…被覆材、50…容器、51…ピックアップロール、52…搬送ロール、54…レジストロール、55…ガイド、60…定着器。

Claims (3)

  1. 画像形成装置の転写装置が有する複数のロールに架け渡されて周回移動する無端の帯状の弾性を有する基材と、
    前記基材の外周面を被覆して、当該基材が前記複数のロールに架け渡されていると周方向の幅が10マイクロメートル以上になり、当該基材が架け渡されていないと周方向の幅が10マイクロメートル未満になる亀裂を表面に有する、前記画像形成装置の像保持体の表面に保持された像を媒体に転写させる被覆材と
    を有することを特徴とする転写体。
  2. 請求項1に記載の転写体と、
    前記転写体が架け渡される複数の第1ロールと、
    前記転写体の内側に設けられ、当該転写体を介して像保持体に押圧される第2ロールと、
    前記転写体が周回移動する方向と反対の方向に当該転写体の表面を押して、当該転写体の一部を縮ませて、当該表面を清掃する清掃部材と
    を備えることを特徴とする転写装置。
  3. 請求項2に記載の転写装置と、
    表面に形成した画像を前記転写装置により媒体に転写させる像保持体と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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