JPH10142967A - トナー画像形成方法 - Google Patents

トナー画像形成方法

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JPH10142967A
JPH10142967A JP9306938A JP30693897A JPH10142967A JP H10142967 A JPH10142967 A JP H10142967A JP 9306938 A JP9306938 A JP 9306938A JP 30693897 A JP30693897 A JP 30693897A JP H10142967 A JPH10142967 A JP H10142967A
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overcoat
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JP9306938A
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Ii William B Vreeland
バーナード ブリーランド ザ セカンド ウィリアム
Thomas N Tombs
エヌ トンブス トーマス
Donald S Rimai
サウル リマイ ドナルド
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Eastman Kodak Co
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1605Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer using at least one intermediate support
    • G03G15/162Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer using at least one intermediate support details of the the intermediate support, e.g. chemical composition

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー画像を静電転写する方法および装置を
提供する。 【解決手段】 光導電体等の一次作像体上に形成された
トナー画像は、中間転写ドラム(42)に静電転写され
た後、受像シートに静電転写される。中間転写ドラム
(42)は、基板と、弾力のあるブランケット(19)
と、薄くて堅いオーバーコート(80)とを含む。オー
バーコートは分離された小さいセグメント(81)に分
割され、セグメントは、幅が20μm未満の分離された
クラック(85)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に、静電形成さ
れたトナー画像の中間転写体を用いた転写に関し、特
に、トナー粒子の転写性を高めるために表面が分割され
た中間転写体を用いた、粒子の小さいトナーでの多色ト
ナー画像の形成に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真において中間転写体を用いるこ
とは、受像シートの扱いの簡略化、両面同時印刷、光導
電体の磨耗の防止、多色画像を形成する際の画像の重ね
合わせ等の様々な理由から、有用である。一般的には、
トナー画像は電子写真の手法で光導電体上に形成され、
ローラ、ウェブ等の中間転写体に転写される。例えば、
負に帯電されたトナー画像は、接地された背面電極を有
する光導電体から、大きく正にバイアスされた中間ウェ
ブまたはローラに転写される。次に、第2の電界の影響
を受けて、トナー画像は中間転写体から受像シートに転
写される。第2の電界は、中間転写体にかかる電圧を変
えることなく、より大きく正にバイアスされるローラを
受像シートの後ろに配置することによって形成すること
ができる。
【0003】中間転写体の利用が最も望ましいのは、多
色画像の形成においてである。中間転写体が用いられる
と、異なる色の2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の画
像を見当をあわせて中間転写体に転写して多色画像を形
成することができ、この多色画像を1ステップで受像シ
ートに転写することができる。受像シートがローラの周
囲に固定されて光導電体から転写されるように繰り返し
回転され、カラー画像を直接受ける従来の手法と比較し
て、このシステムには多色画像の形成において多くの利
点がある。最も大きな利点は、受像シート自体をローラ
に取り付ける必要がない点である。ローラに受像シート
を取り付けるのは、装置を複雑にするだけでなく、受像
体に各カラー画像を独立して転写することから、画像の
見当狂いの原因となっていた。また、光導電体の磨耗お
よび裂けを解消したり、受像シートの経路が直線で単純
であること等の他の利点も重要である。
【0004】電子写真カラー印刷では解像度が高いこと
が望ましく、より高い解像度を得るためには、微細なト
ナーが必要不可欠である。高品質の機器とサイズが10
μm未満のトナーを用いてカラー画像を形成すると解像
度が大きく向上するが、残念なことに、微細なトナーは
従来の荒いトナーよりも静電転写が難しい。これは、単
一転写体および中間転写体のいずれを用いる際にも問題
となる。
【0005】体積重みづけ平均径が12μm未満のトナ
ーを転写し、いずれの転写にも静電法を用いた場合、い
くつかの転写上のアーチファクトが起こる。たとえば、
よく知られている「白抜け文字」というアーチファクト
は、英数字等の密度の高い調色領域の中で転写が不十分
であったために起こる。別のアーチファクトである「ハ
ロー」 (halo) は、画像の密な部分に隣接してトナーが
転写されなかったために起こるものである。これらの問
題は、単に転写電界を増大しても絶縁破壊が起こるた
め、これでは解決することができない。
【0006】別の問題は、図1に示されるように、一般
の受像体の表面粗さは、その表面の凹凸の寸法が小さな
トナー粒子の径よりも大きいという点である。受像体1
4の粗さのプロファイル(縦断面図)において、粒子1
2が凸部13に隣接している領域もあれば、凹部15に
隣接している領域もある。表面力が均衡しているか、ま
たはほぼ均衡している場合、加えられる静電転写力によ
って、表面がその後分離されるときにどちらの表面に粒
子が付着したままになるかが決まる。受像体の凸部に近
い粒子は両方の表面に接触し、おそらく表面力が均衡し
ているために、受像体に転写されるが、受像体の凹部に
隣接した粒子は、表面力が均衡しないために、受像体に
接触することがなく、転写されない。この場合、画像形
成表面に粒子を保持する表面力を上回るように小さな粒
子にかかる静電力を大きくすることは、電界の絶縁破壊
によって制約されるため、不可能である。シャファート
(Schaffert, R. M.) の Electrography, Focal Press,
New York, 1975, pp.514-518 を参照されたい。
【0007】不完全な転写は、トナー粒子のサイズにば
らつきがあることによっても起こりうる。図2に示され
るように、より大きなトナー粒子16はいずれの転写表
面にも接触するが、その近傍のより小さな粒子17は接
触しない。従って、より大きな粒子が優先的に転写され
る(説明を簡単にするために、図2ではいずれの表面も
平坦なものとして示される)。多量の大きなトナー粒子
が多量の小さなトナー粒子に隣接するときにも、同様の
問題が起こる。これらの作用は、上述した受像体の粗さ
の問題によってさらに複雑になる。いずれの作用も、特
にトナー密度の低い領域で、画像の粒状度の劣化を招
き、転写効率を減少させる。
【0008】リマイ (Rimai) およびチャウドリー (Cho
wdry) は、トナーと受像体との間の空隙をなくすことに
よって、表面力を少なくとも部分的に均衡させることが
でき、それによって小さなトナー粒子を用いて形成され
た画像を高い効率で転写させることができることを示し
ている。リマイおよびチャウドリーの米国特許第 4,73
7,433 号を参照されたい。また、デソアー (Dessauer)
およびクラーク (Clark) の Xerography and Related P
rocesses, pp.393, Focal Press (NY)と、ゴール(N.S.
Goel)およびスペンサー (P.R.Spencer) の Polym. Sc
i. Technol. 9B, pp763-827 (1975) も参照されたい。
【0009】弾力のある中間転写体を用いると、受像体
の粗さのばらつきや粒子の汚染によってできる凸部に適
合できるため、弾力のない中間転写体と比較して転写効
率が向上する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】小さなトナーの転写の
問題を解決しようとする試みの一つが、リマイらの米国
特許第 5,084,735 号とザレッキー (Zaretsky) の米国
特許第 5,187,526 号に開示されている。これらの特許
は、薄いオーバーコートを有し、弾力のある中間ブラン
ケットを備えた中間転写体の使用を開示しており、オー
バーコートのヤング率は下にあるブランケットよりも高
くなっている。ブランケットが弾力を与え、オーバーコ
ートが密着性を制御する。転写の時点において、弾力の
あるブランケットは圧力をかけられて比較的粗い受像体
の縦断面に適合し、これによって表面力が均衡し、また
薄く堅いオーバーコートによってトナーの剥離特性が向
上する。弾力のあるブランケットは接着性がありすぎる
ため、通常は紙である受像体にトナーが転写されず、弾
力のあるブランケットの柔らかい材料の中に粒子が埋め
込まれてしまい、それによって表面保持力が高まるた
め、オーバーコートは不可欠である。粒子を受像体に引
きつける表面力によってこの接着力を均衡させることは
できない。
【0011】柔らかいブランケットと堅いオーバーコー
トからなる複合中間転写体がベルトまたはドラムの形態
をとると、堅く薄いオーバーコートにコントロールでき
ない割れや層間剥離が生じるおそれがある。オーバーコ
ートの割れは、中間転写体が接触する別のドラムまたは
ローラによって変形される際に堅いオーバーコートは伸
びないために起こる。このようなオーバーコートにおけ
る割れは、画像に欠陥をもたらしてしまう。
【0012】この問題を解決しようとする試みの一つ
が、米国特許出願第 08/648,846 号に開示されており、
この出願では、堅く薄いオーバーコートが小さなセグメ
ントに分割され、これらが弾力のあるブランケットに接
合された状態で保持されている。そこに開示される方法
および装置は、小さなセグメント間の空間がトナー粒子
の直径よりも大きければ、その価値は低くなる。また、
堅くて薄いオーバーコートが小さなセグメントに分割さ
れる場合、トナーが中間転写体に塗布される時点、およ
び中間転写体からクリーニングされる時点が重要とな
る。これは、中間転写ベルトが転写またはクリーニング
の時点で曲げられていると、径の小さなトナー粒子はそ
のセクション間のクラックの中に入り込んでしまうから
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、画像欠
陥を最小に抑え、転写されるトナーを最大にするよう
に、第1の作像体から中間転写体に、次に受像シートへ
とトナー画像を静電転写する方法および装置を提供する
ことである。
【0014】上述の目的および他の目的は、以下のよう
に受像シート上にトナー画像を形成することによって達
成される。すなわち、まず静電画像が一次作像体上に形
成される。静電画像は乾式トナーで可視化されてトナー
画像を形成し、トナー粒子を一次作像体から中間転写体
へと促す電界のもとで、トナー画像が一次作像体から転
写される。次に、トナー粒子を中間転写体から受像シー
トへと促す電界のもとで、トナー画像は中間転写体から
受像シートに転写される。
【0015】本発明は、基板と、エラストマ材料の比較
的厚く弾力のあるブランケットと、セグメントに分割さ
れた堅くて薄い表面オーバーコートとを含む中間転写体
を特徴とする。好ましい実施形態によると、堅いオーバ
ーコートを、分離している小さなセグメントに分割する
ことによってセグメントが形成され、セグメントは弾力
のあるブランケットに接合された状態を保持し、そのセ
グメント間の間隔はトナー粒子の平均重みづけ直径を下
回る。本発明は、セグメント間の空間に多量のトナー粒
子が入り込むことなく、中間転写体のマイクロコンプラ
イアンスすなわち微小ななじみ性を高めるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】図3は、本発明を利用する装置2
0を示す。光導電性のウェブ等の一次作像体21が、ロ
ーラ27、28および29の周りに配置される。ローラ
の1つは、電子写真の分野では周知である一連のステー
ションを一次作像体21が通るよう動かすように駆動可
能である。一次作像体21は帯電ステーション33にお
いて均一に帯電され、LEDプリントヘッド、またはレ
ーザー電子露光ステーション等の露光ステーション34
において像が露光されて、静電潜像を形成する。トナー
ステーション35、36、37、または38のうちの1
つによって潜像が可視化され、使用されたステーション
のトナーの色に対応するトナー画像が形成される。
【0017】トナー画像は、一次作像体21から中間転
写ドラム42等の中間転写体に、ローラ28と形成され
る転写ステーションにおいて転写される。一次作像体2
1はクリーニングステーション49においてクリーニン
グされ、再び使用されて、トナーステーション35、3
6、37、および38を用いて異なる色のトナー画像を
さらに形成する。中間転写ドラム42に転写された第1
の画像と見当をあわせて、さらに1つ以上の画像が転写
され、中間転写ドラム42の表面上に単色または多色の
トナー画像を形成する。
【0018】単色または多色の画像は、転写ステーショ
ン51において、中間転写ドラム42と転写するような
関係を持って供給部50から給紙される受像シートに転
写される。受像シートは転写ステーション51から搬送
機構52によって溶融器(フューザー;fuser)53に搬
送され、ここでトナー画像は従来の手段によって定着さ
れる。その後、受像シートは溶融器53から排紙トレイ
54に搬送される。
【0019】中間転写ドラム42のコアと一次作像体2
1の一部を形成する導電電極との間に電界がかかるのに
応じて、トナー画像が一次作像体21から中間転写ドラ
ム42に転写される。多色画像は、背面ローラ56と中
間転写ドラム42との間に電界が形成されるのに応じ
て、転写ステーション51で受像シートに転写される。
このように、中間転写ドラム42は両方の電界の形成を
助けるものである。当該分野ではよく知られているよう
に、幾分導電性を与えるように適切な量の帯電防止材料
を含むポリウレタンローラを用いて両方の電界を形成し
てもよい。一般に、一次作像体21に埋設される電極
は、静電画像およびトナー画像を形成すべく他のステー
ションと共働するのに好都合なように接地される。トナ
ーが正に帯電されたトナーであれば、一般に−200な
いし−1500ボルトの電気バイアスが中間転写ドラム
42にかかることによって、トナー画像が中間転写ドラ
ム42に十分に転写される。転写ステーション51にお
いてトナー画像を受像シートに転写するために、約−3
000ボルトのバイアスが背面ローラ56にかけられ、
正に帯電されたトナーを受像シートへと再び促す。ロー
ラ56のバイアスをこのように高い電位とする必要をな
くすために、2つの転写位置の間で中間転写ドラムにか
かるバイアスを変える機構は、当該分野ではよく知られ
ている。
【0020】中間転写体の好ましい実施形態の部分断面
図が図4に示される。中間転写ドラム42は、ポリウレ
タン等のエラストマ材料を含む弾力のあるブランケット
19を有する。弾力のあるブランケット19の厚さは
0.1mmを上回り、好ましくは2mmないし30mm
の範囲である。ドラム60に支持される弾力のあるブラ
ンケット19は、アルミニウム等のリジッド(剛性)材
料で編み込まれる。
【0021】弾力のあるブランケット19は、静電トナ
ー転写で見られる凹凸に適合できるように十分に可撓性
のあるものでなくてはならない。これは、ヤング率が
0.5MPa(メガパスカル)ないし10MPaのエラ
ストマ材料を用いることで実現できる。好ましくは、弾
力のあるブランケットのヤング率は、1.0MPaない
し5MPaである。
【0022】中間転写体の弾力のあるブランケットは、
一般に、電界をかけて転写を行えるように、絶縁性では
ない。エラストマブランケットの最適な抵抗率は、中間
転写体の厚さ、プロセスの速度、および転写システムの
ジオメトリによって影響される。エラストマ材料は、約
106オーム−cmないし約1012オーム−cm、好ま
しくは約108オーム−cmないし約1010オーム−c
mの電気抵抗を有するべきである。弾力のあるブランケ
ットの適切な材料は、たとえば、ポリウレタン、シリコ
ンゴム、シリコンフォームなどを含むが、これに限られ
るわけではない。
【0023】0.1GPa以上のヤング率を有する堅く
分割されたオーバーコートが、弾力のあるブランケット
19の上に形成される。堅くて薄いオーバーコートをコ
ントロールした態様で分割し、オーバーコート全体にク
ラックを形成することによって、オーバーコートの剥離
特性に影響を与えることなく、中間転写体の弾力を増す
ことができる。クラック85は、上表面から弾力のある
ブランケット19までオーバーコート80を貫通する。
クラック85の幅の平均は、中間転写体の平坦な部分で
20μm未満であり、好ましくは12μm未満、より好
ましくは6μm未満である。クラックの幅とは中間転写
体が伸ばされていないときのものを指し、原子作用力を
用いた顕微鏡法、光学顕微鏡法、走査電子顕微鏡法等の
通常の技術を用いて測定することができる。
【0024】セグメント81は、図5により詳細に示さ
れるように、周囲のセクションからある程度独立して自
由に動くことができる。このような独立した動きによっ
て、連続したオーバーコートを有する中間転写体と比べ
て、中間転写体のマイクロコンプライアンス(微小なじ
み性)が高められる。
【0025】分割されたオーバーコートは、中間転写体
の上に様々な方法で形成することができ、どのように形
成してもマイクロコンプライアンスを高めることができ
る。オーバーコートを分割する方法としては、たとえ
ば、化学的エッチング、レーザー、または他の照射等で
のエッチングを行ってもよいし、また、ビードブラスト
法、くぼんだ表面上での表面のローリング、またはベル
トの場合には単にベルトを径の小さなローラの上にかけ
ること、または張力をかける等、コントロールされた態
様で機械的手段を用いて層にクラックを入れてもよい
し、オーバーコートが熱可塑性物質である場合には適切
な溶液を選択することで行ってもよい。ここにあげた機
械的方法でクラックを形成する場合には、中間転写体の
厚さ対ローラの直径の比は、0.1、好ましくは0.2
を上回るものである。ウェブベルトにかかる張力は重大
な問題ではない。
【0026】オーバーコートのセグメント81の形状は
重大な問題ではなく、たとえば、図6(a)および図6
(b)に示されるように四角形、六角形、方形などの規
則的な形状であってもよいし、図6(d)に示されるよ
うに、不規則であってもよいし、また、図6(c)に示
されるように、長細いセグメントでもよい。各セグメン
トは、その形状に関係なく、最も長い寸法が3mm未満
であることが好ましい。非常に高品質の画像を得るに
は、最終画像が分割されていることが人間の目では知覚
できないように最大寸法が0.3mm未満と、さらに小
さいセグメントが好ましい。
【0027】分割されたオーバーコートの厚さは0.1
ないし30μmであり、好ましくは1ないし10μmで
ある。オーバーコートに適切な材料は数多くあり、たと
えば、ポリウレタン、ダイアモンド構造のカーボンなど
が挙げられるが、これに制限されるわけではない。分割
されたオーバーコートのヤング率は、下にあるブランケ
ットよりはかなり大きくなくてはならず、好ましくは
0.1GPa=100MPaを上回る。分割されたオー
バーコートの電気抵抗については、それが非常に薄い場
合には、さほど考慮しなくてもよいが、107オーム−
cmないし1013オーム−cmの範囲内であることが好
ましい。
【0028】オーバーコートは弾力のあるブランケット
にしっかりと接合されて、層間剥離を防がなくてはなら
ない。好ましい方法としては、ポリマーのオーバーコー
ト材料層を弾力のあるブランケット上に被覆して、層の
ポリマー鎖が相互浸透するようにするものがある。オー
バーコートを弾力のあるブランケット上に堆積するのに
ソルゲル技術を用いてもよい。ソルゲルとは、塗布した
ときにはゼラチン状であるが、硬化すると固体となる材
料を指す。このかわりに、化学接合や接着促進剤または
接着剤の使用等の他の方法を利用してもよい。
【0029】上述のような弾力のあるブランケットとオ
ーバーコートからなる多層構造は、ドラムまたはウェブ
等の支持層の上になくてはならない。静電転写手段を用
いる際には、支持体にかかる電圧によって可視化された
画像が転写されるように支持体は十分に導電性があるも
のでなくてはならない。別の実施形態では、図7に示さ
れるように、導電層82が支持層と弾力のあるブランケ
ットとの間で隔てられる。この場合、転写バイアスは導
電層にかけられる。
【0030】上述の中間転写体構造は、ドラムまたはウ
ェブベルトとして用いるのに適している。中間転写体
は、図7に示されるウェブベルト86の形態である場合
には、不規則な経路をとるようにすることができる。ウ
ェブベルトとして用いるために、中間転写体は、上述の
ような特性を持つ弾力のあるブランケット19とオーバ
ーコート80と、オプションの導電層82と、背面体8
4とを含む。しかしながら、背面体を弾力のあるブラン
ケット19に隣接して構成することが好ましい。
【0031】背面体84は、ヤング率が1GPa(ギガ
パスカル)を上回る可撓性材料からなり、エラストマブ
ランケット19の支持体として作用する。導電層82を
設けないで用いられる場合には、この材料は、中間転写
体が電気的にバイアスされるように十分に導電性がある
ものでなくてはならない。この実施形態では、電気的に
バイアスされる導電性のバックアップローラを転写ニッ
プ(ロール間隙)に組み込むなどの技術を用いて、転写
バイアスをかけることができる。適切な背面体材料とし
ては、ウェブの経路に存在するいかなるローラまたは角
度のまわりにも撓むことができるように十分に薄く形成
できるニッケルやステンレス鋼等がある。このかわり
に、適切なヤング率および可撓性を有するポリマー等の
他の材料でもよい。背面体に用いられる材料が電気的に
絶縁性のものである場合には、弾力のあるブランケット
に接触する側を蒸着ニッケル等の導電層で被覆しなくて
はならない。しかし、米国特許第 5,212,032 号、第 5,
156,915 号、第 5,217,838号、第 5,250,357 号に記載
されるような電荷搬送材料でドープされ、十分に高いヤ
ング率を有するポリマー材料等の半導体の支持体を用い
ることが好ましい。これによって、ウェブにかかる電圧
を空間的に変えることができる。
【0032】ここで定義した中間転写体構造を用いる
と、画像欠陥の問題を最小にすることができる。オーバ
ーコートを分割することによって、コーティングは本質
的に独立して自由に動くことのできる分離されたセグメ
ントからなるために、中間転写体の外表面はロール上を
移動する際に伸びることが可能となる。
【0033】セグメント間の平均クラック幅は重要であ
る。ヤング率が0.1GPa以上である、堅く分割され
たオーバーコート80は、弾力のあるブランケット19
の上に形成される。堅く薄いオーバーコートをコントロ
ールした態様で分割し、オーバーコートを貫くクラック
を形成することによって、オーバーコートの剥離特性に
影響を与えることなく、中間転写体のコンプライアンス
を増大させることができる。クラック85は、オーバー
コート80の上表面から弾力のあるブランケット19ま
で貫通する。クラック85の平均幅は、中間転写体の平
坦な部分で20μm以下であり、好ましくは12μm、
より好ましくは6μm未満である。クラックの幅とは中
間転写体が伸ばされていないときのものを指し、原子作
用力を用いた顕微鏡法、光学顕微鏡法、走査電子顕微鏡
法等の通常の技術を用いて測定することができる。
【0034】図8に示されるように、中間転写体が中間
転写ドラムの形態である場合には、一般に、クラック幅
は、光導電体から中間転写体へ、または中間転写体から
受像体へのトナーの転写中に変化する。これは中間転写
体が圧縮されるためである。しかし、中間転写体がウェ
ブの形態である場合には、図9に示されるように、ウェ
ブが支持ローラ100を通る際にクラック幅が増す。こ
の状況でトナーがクラック内に入り込むのを防ぐため
に、クラック幅を減少させるようにウェブが撓むときの
みに中間転写体のクリーニングが行われるようにし、従
って、ウェブ86がセグメント81間のクラックを閉じ
てしまうような図示される方向に撓む際に、クリーニン
グローラ92は背面ローラ56の実用的に可能な限り近
傍に位置されなくてはならない。いずれの支持ローラ1
00の近傍においても、セグメント81の間のクラック
を広げるような方向にウェブ86が撓むため、そのよう
な位置にクリーニングローラを配置しないようにしなく
てはならない。
【0035】同様の態様で、図9に示されるように、可
視化された画像は、分割されたオーバーコートがセグメ
ント81を離すように撓むことのない位置で、中間転写
体86に転写されなくてはならず、光導電体ドラム10
2が、やわらかいバックアップローラ104と共に用い
られて、分割されたオーバーコート80が転写ローラ1
00によって撓まない位置で、可視化された画像が中間
転写体86に転写される。
【0036】
【実施例】実施例1 本発明に従って、光導電体素子と、ローラと、バックア
ップローラとを含む中間転写システムが構成された。光
導電体素子は、コダック (Kodak) 2100複写機に見
られるような有機光導電体であった。
【0037】中間転写体は、アルミニウムのコアの上に
設けられる、分割されたオーバーコートと弾力のあるブ
ランケットとからなるものであった。弾力のあるブラン
ケットの厚さは5.1mmであり、109オーム−cm
の抵抗をもたらす帯電防止材料でドープされたポリウレ
タンで構成された。弾力のあるブランケットのヤング率
は2MPaであった。オーバーコートは、Stahl Finish
社が Permuthane (登録商標)という商品名で市販し
ているウレタン樹脂であった。オーバーコートは、厚さ
12μm、ヤング率320MPa、抵抗率1012オーム
−cmであった。中間転写体の直径は146mmであっ
た。
【0038】中間転写体は以下のように準備された。T
U−400は、ニューヨーク州、Olean の Conap 社か
ら市販されている2成分ポリウレタン系である。TU−
400パート(成分)Aはポリイソシアナート樹脂であ
り、TU−400パートBは、主にチェーンエキステン
ダーと触媒からなる硬化剤である。1モルのヨウ化ナト
リウムと3モルのジエチレングリコールの複合体を含む
帯電防止剤を準備した。7.876グラムの帯電防止剤
を含む3リットルのガラスのやかんに、1041.24
0グラムのTU−400パートBを加えた。この混合物
を室温で3分間機械的に攪拌し、1601.18グラム
のTU−400パートAをやかんに加え、反応物を窒素
下で5分間混合した。加えられた窒素を減圧下(0.1
mmHg)で除去し、ローラのコアを真ん中に備えて準
備されたモールドに混合物を入れた。ポリウレタンは8
0℃で16時間硬化させた。18時間後、ローラをモー
ルドからはずし、直径14.6cmまで研削した。次に
ローラを12μmの Permuthane U6729 の層でオーバー
コートした。
【0039】オーバーコート上の不規則なセグメント
は、堅く小さな径のローラを高圧でオーバーコートに転
がすことによって形成した。結果としてオーバーコート
に形成されるセグメントは、約0.1mmないし0.5
mmの寸法を有し、セグメント間のクラックの平均幅は
約6.8μmであった。中間転写体から受像体に転写す
るために、中間転写体と背面ローラから形成されるニッ
プの間に受像体を送った。背面ローラは鋼のコアからな
り、抵抗率が2×109オーム−cmとなるように帯電
防止剤でドープしたポリウレタンの層を備えるものであ
った。背面ローラ上のポリウレタン層の厚さは5.1m
mであり、ヤング率は40MPaであった。背面ローラ
の直径は37mmであった。
【0040】着色トナーは、限定合体プロセス (limite
d coalescence process) によって形成される体積重み
づけ直径が3.5ミクロンの乾式トナーを含んだ(安定
化シリカ)。結合剤は、Hercules Sanyo 社のスチレン
アクリル酸ブチル共重合体(80/20)である Picco
toner (登録商標)1221結合剤であった。顔料は、
トナーの12.5重量%の架橋アルミニウムフタロシア
ニンであった。帯電剤は、テトラデシルペリジニウムテ
トラフェニルホウ酸塩で、トナーの0.4重量%であっ
た。トナーの電荷対質量比は、62μC/g(マイクロ
クーロン毎グラム)であり、現像剤のトナー濃度は、現
像剤の6重量%であった。着色トナーは、その表面に接
着する直径0.1μmのシリカ粒子をトナー粒子の重量
の0.5重量%含んだ。これらの粒子は、DeGussa 社の
T604であった。シリカ粒子は、Hobart ミキサーを
用いてトナー粒子と乾式混合し、トナー粒子に接着され
るか、埋め込まれる、またはその両方である転写補助添
加粒子の均一な分布を得た。転写補助添加粒子に適切な
材料は、二酸化チタンや磁鉄鋼などである。転写補助添
加粒子の直径として許容できる範囲は、0.03ないし
0.2μmである。キャリアは、米国特許第4,764,445
号に記載されるように形成された、ポリフッ化ビニリデ
ン、Kynar 301F (Penwalt 社)と、ポリメタクリル酸メ
チルの1:1の混合物で被覆され、ランタンでドープさ
れた堅いフェライトのコアであった。
【0041】トナーを光導電体に堆積する方法は、イー
ストマンコダック社が以前に製造していた製品である K
odak ColorEdge 複写機で使用されるプロセスと同じで
あった。
【0042】着色トナーは光導電体の単一フレーム上で
現像され、様々な画像密度を有するトナースケールまた
はパッチを生成した。次に、中間転写体のコアに−70
0Vをかけることによって、着色トナーフレームが中間
転写体に転写された。その後、中間転写体とバックアッ
プローラとの間に2300Vの電位差を与えることによ
って、中間転写体と背面ローラによって形成される転写
ニップにおいて、パッチが Champion 社製造の Krome K
ote (登録商標)と称するクレー塗工紙に転写された。
【0043】分割されたオーバーコートは、プリントに
欠陥または画像の劣化をもたらさず、優れた転写効率を
示した。
【0044】実施例2 実施例2は、使用した中間転写体と着色トナーが異なる
以外は、実施例1と同じプロセスおよびパラメータを利
用した。中間転写体は、弾力のあるブランケット層とオ
ーバーコートからなるローラであった。弾力のあるブラ
ンケットは、抵抗4×108オーム−cm、厚さ5.1
mm、ヤング率3.8MPaの帯電防止材料でドープし
たポリウレタン材料からなるものであった。オーバーコ
ートは、厚さ12mmのStahl Finish 社の Permuthane
(登録商標)の層で構成された。
【0045】中間転写体は以下のように準備された。L
42は、Uniroyal 社のポリイソシアナート樹脂であ
る。EC−300は、Ethyl 社のアミンチェーンエキス
テンダーである。1モルの塩化第二鉄と3モルのジエチ
レングリコールを含む帯電防止複合体を、0.437グ
ラムのテトラエチレングリコールを含む3リットルのガ
ラスのビーカーに加え、混合物を5分間攪拌した。次
に、846.76グラムのL42樹脂を加え、反応物を
2分間攪拌した。そして、9.53グラムのEC−30
0を加え、反応物を5分間攪拌した。減圧下(0.10
mmHg)で空気を除去し、一種のポリウレタンであ
る、得られた混合物を真ん中にローラのコアを備えて準
備されたモールドに入れ、80℃で18時間硬化させ
た。モールドからローラをはずし、直径14.6cmま
で研削した。次に、12ミクロンの Permuthane U6729
の層でローラをオーバーコートした。
【0046】分割されたオーバーコートは実施例1のよ
うに形成した。ブランケットがより堅くなった結果、セ
グメントがより小さくなり、長さが平均で約0.3m
m、および幅0.1mm、セグメント間のクラックの幅
が平均約10μm未満となった。分割されたオーバーコ
ートは最終プリントにおいて何の欠陥ももたらさず、優
れた転写効率を示した。着色トナーは、シリカ転写補助
添加物を含まないことを除いて、実施例1と同じであっ
た。転写補助添加粒子の直径の許容範囲は、0.03な
いし0.2μmである。
【0047】本発明をその好ましい実施例に関して詳細
に説明したが、特許請求の範囲に述べられる本発明の精
神および範囲を逸脱することなく、変形及び変更が可能
であることが理解されるであろう。
【0048】例えば、トナー粒子の体積重みづけ平均直
径を1ないし10ミクロン、好ましくは約3ないし8ミ
クロンとすることなどが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 受像体上の表面の凹凸を示す、従来の中間転
写体と受像体の断面図である。
【図2】 サイズにばらつきのあるトナー粒子を示す、
従来の中間転写体と受像体の断面図である。
【図3】 本発明を用いたカラープリンタ装置の概略側
面図である。
【図4】 本発明に従って構成される中間転写ドラムの
一部断面図である。
【図5】 本発明の別の実施形態に従う、ウェブの形態
をとる中間転写体の一部断面図である。
【図6】 本発明に従う、中間転写体上の分割されたオ
ーバーコートの上面図である。
【図7】 本発明に従う中間転写体の断面図である。
【図8】 本発明に従う中間転写ローラの断面図であ
る。
【図9】 本発明に従う中間転写ウェブの別の実施形態
の断面図である。
【符号の説明】
12 トナー粒子、13 凸部、14 受像体、15
凹部、16 大きな粒子、17 小さな粒子、19 弾
力のあるブランケット、20 装置、21 一次作像体
(光導電体ウェブ)、27〜29 ローラ、33 帯電
ステーション、34 露光ステーション、35〜38
トナーステーション、42 中間転写ドラム、49 ク
リーニングステーション、50 供給部、52 搬送機
構、53溶融器、54 排紙トレイ、56 背面ロー
ラ、60 中間転写ドラム、80分割されたオーバーコ
ート、81 セグメント、82 導電層、84 背面
体、85 クラック、86 ウェブ、92 クリーニン
グローラ、100 支持ローラ、102 光導電体ドラ
ム、104 バックアップローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドナルド サウル リマイ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ウェブ スター ピーオーボックス 505

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受像体上にトナー画像を形成する方法に
    おいて、 一次作像体上に静電潜像を形成するステップと、 トナー粒子を含む乾式トナーを前記静電潜像に塗布する
    ことによって、前記潜像を前記乾式トナーで可視化し、
    前記トナー画像を形成するステップと、 堅い材料で形成され、平均で20μm未満の距離をあけ
    られたセグメントに分割されるオーバーコートと、弾力
    のあるブランケットとを含む中間転写体に、前記一次作
    像体からトナー粒子を促す電界のもとで、前記トナー画
    像を前記一次作像体から前記中間転写体に転写するステ
    ップと、 前記トナー粒子を前記中間転写体から受像シートへと促
    す電界のもとで、前記トナー画像を前記中間転写体から
    前記受像シートへと転写するステップと、 を含むことを特徴とする方法。
JP9306938A 1996-11-08 1997-11-10 トナー画像形成方法 Pending JPH10142967A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/745,673 1996-11-08
US08/745,673 US5714288A (en) 1996-11-08 1996-11-08 Method of transferring toner to a receiver having a sectioned surface coating

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GB2319219A (en) 1998-05-20
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GB9723156D0 (en) 1998-01-07

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