JP4588864B2 - 捻れ配置とされたイメージ形成用一次部材から中間転写部材へとトナーを転写するための方法および装置 - Google Patents

捻れ配置とされたイメージ形成用一次部材から中間転写部材へとトナーを転写するための方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電的イメージ形成技術に関するものであり、より詳細には、中間転写部材へとトナーを転写するための方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
多色の静電複写技術においては、例えば国際特許出願第98/04961号に記載されているような装置は、2つまたはそれ以上の個別色のイメージ形成ステーションを具備するものであって、トナーイメージは、まず最初に、例えば光導電体(photoconductor, PC)や電位記録表面といったようなイメージ形成用一次部材(primary image-forming member, PIFM)から中間転写部材(inter-mediate transfer member,ITM)へと静電的に転写され、その後、ITMから、紙やプラスチック等の受取部材へと、静電的に転写される。従来技術において公知であるような典型的な静電的イメージ形成装置においては、トナーイメージの転写が、不完全である。特に、トナー面積率が小さいときに不完全である。したがって、PCから紙へとトナーイメージを転写するために、ITMを使用して2回の転写を行う場合には、高品質の複写を行うためには、両方の転写過程において、大きな転写効率が必要である。
【0003】
高転写効率を得るための公知手段は、例えば光導電性部材上に適切なポリマーオーバーコーティングを施すことによってあるいは光導電性部材に対して低表面エネルギーをもたらし得るような1つまたは複数のモノマーを含有したポリマーバインダを使用することによって、PCの表面エネルギーを小さなものとすることである。この方法は、コスト高である。さらに、ITMと紙製受取部材との間の転写効率を大きくするために同様にITMの表面エネルギーを小さくすれば、PCからITMへのトナー転写が、悪くなってしまうこととなる。
【0004】
トナー転写を改良するための他の公知方法は、例えばPC表面に微細粒子を導入することによって、PC表面を、適切な微小粗さを有したものとすることである。この方法は、摩耗を受けやすいという欠点を有している。また、摩耗を受けにくいような適切な表面微小粗さをもたらすためにポリマーバインダを有したPCに微細粒子を導入する場合には、荷電キャリアが微細粒子に拘束されることのために、光導電体の振舞いが、全体的に阻害される。
【0005】
特に着色トナーの面積率が小さい場合に、着色トナーの転写効率を改良するためのさらに他の公知方法は、PC表面と、転写を受ける着色トナー層と、の間に介装された無着色トナー層を使用することである。このことは、機械の複雑さを増大させ、コスト高となってしまう。
【0006】
PCから他の部材へのトナー転写を改良するための広く実用化されている方法は、例えばシリカやアルミナやチタニア等といったようなサブミクロン粒子(いわゆる表面添加材あるいは表面添加粒子)を、トナー粒子の表面に対して、付着させることである。これにより、いわゆる表面処理済みトナーが形成される。表面処理済みトナーは、PC表面に対しての付着力が弱く、そのため、PCから比較的容易に静電的に転写することができる。
【0007】
また、ITMに、ソフトなブランケット層を設けることが周知である。このソフトなブランケット層は、PCからITMへのトナー転写を、また、ITMから受取部材へのトナー転写を、著しく改良することがわかっている。
【0008】
しかしながら、ドライトナーを使用した電子写真的なまたは電位記録的な高品質印刷においては、トーンスケール全体にわたっての非常に大きな全体的転写効率が得られることが望ましい。例えば、ITMを使用する場合にすべての濃度において95%あるいはそれ以上という全体的転写効率が要望されるということは、第1回目の転写および第2回目の転写のいずれにおいても、97%を超える平均的効率を有していなければならないことを意味する。このようなレベルの効率を得ることは、典型的には転写の困難なあるいは転写の不可能な残存トナー粒子数が少なくかつ転写不可能な粒子が小さなトナーカバー率における全体数の大部分となってしまうことのために転写効率が小さいという傾向のある低密度の場合の印刷においては、特に困難である。転写効率を改良するために表面処理済みトナーが使用されている場合においてさえも、トナー粒子のある種の小さな部分は、公知手段によっては静電的に転写することはできない。さらに、ハーフトーンを使用したイメージ化技術においては、特に、各調色画素にグレースケールが組み込まれたハーフトーンに対しては、特に30%濃度といったような人間の目の反応がイメージトーンの変動に対して最も敏感であるような中間密度に対して、できる限り完全な転写を得ることが重要であることが知られている。
【0009】
1984年5月15日付けで Vandervalk 氏に対して許可された米国特許明細書第4,448,872号には、両面イメージ化のための方法が開示されている。第1トナーイメージは、転写融着ローラに対して転写される。受取シートは、ニップを通して供給される。この場合、転写融着ローラが、転写された第1トナーイメージを保持しており、イメージ化ローラが、第2トナーイメージが保持されている。両方のトナーイメージが、受取部材の前面および背面の双方に対して同時に転写され融着される。転写融着ローラの軸は、転写効率を改良するために、イメージ化ローラの軸に対して捻れ配置されている。
【0010】
1986年10月28日付けで Maczuszenko氏他に対して許可された米国特許明細書第4,619,515号には、紙に対してのトナーイメージの圧力転写と融着とを同時に行うための方法が開示されている。この場合、イメージ化ローラの軸と転写融着ローラの軸とは、約1.1°という角度でもって、捻れている。
【0011】
1990年1月16日付けで Beaudet氏に対して許可された米国特許明細書第4,894,687号には、同時的に融着を行いつつ、受取シートに対してのトナーの高圧転写が開示されている。この場合、イメージ化ローラの軸と転写融着ローラの軸とは、0.5〜1.5°という角度でもって、捻れている。捻れによって引き起こされたサイドスリップは、捻れがない場合(ローラ軸どうしが互いに平行な場合)と比較して、トナー転写効率の大幅な改良を引き起こすものとして理解されている。
【0012】
1999年2月9日付けで Maruyama 氏他に対して許可された米国特許明細書第5,870,659号には、ITMとPCドラムとの間の捻れの可能性が開示されている(Maruyama氏他の文献における図1に関連した記載を参照されたい)。
【0013】
転写効率を改良するために、PIFMとITMとの間の境界において、あるいは、ITMと受取表面との間の境界において、プロセス方向と平行に、意図的なスリップを機械的に生成することができる。
【0014】
(1995年に)Tanigawa氏他に対して許可された米国特許明細書第5,438,398号の第6実施形態および第7実施形態には、PCドラムとITMとの間のトナー転写およびITMと転写ローラとの間のトナー転写を改良するために、速度差を導入することが開示されている。
【0015】
(1996年に)Toshio氏他に対して許可された米国特許明細書第5,519,475号においては、ITMの周縁速度がPCドラムの周縁速度よりも大きいようにしてスリップを導入することが開示されている。トナー転写効率を改良するために、0.5%〜3.0%という速度差が主張されている。
【0016】
米国特許明細書第5,438,398号等に開示されているような互いに平行な軸を有したローラどうしの間の表面スリップを例えばギヤドライブといったような機械的手段によって改良している場合には、例えばギヤのチャタリングによって引き起こされるイメージ欠陥といったようなイメージ欠陥を避けるためには、許容誤差が厳しく制御されるような高価な装置が必要とされる。
【0017】
許容される使用が厳しいローラを製造することは高価なことであり、また、ローラ軸どうしの正確な平行性と一様な係合との双方をもたらすようなローラ取付部材を製造することも高価なことである。ソフトな表面コーティングを有したITMと光導電性イメージ化ローラとの間に圧力ニップを設ける場合には、ニップの幅を、5mmまたはそれ以上とすることができることが、当業者には公知である。ITM上に形成されているソフトな表面コーティングがその性質においておよびその厚さにおいて非常に一様性の大きなものとして形成されている場合であっても、これ自体通常は困難でありかつコスト高なことであって、例えばローラ軸どうしの不完全な平行性やローラのテーパーやローラの曲がりまたは撓みや非一様な係合やローラの長さにわたっての可変に不完全な同中心性といったようなニップ幅の非一様性が発生しやすい。ニップ幅が変動すると、トナー転写の局所効率の制御に著しい影響が出る。なぜなら、このようなニップ幅の変動は、ニップにおける局所的圧力変動を引き起こすからである。PIFMからITMへの静電的トナー転写においては、局所的高圧によって引き起こされる局所的に広いニップは、PIFMに対しての付着性を増強してしまい、これにより、その場所での転写効率が低減してしまうこととなる。
【0018】
光導電性ドラムローラまたは中間転写ドラムは、典型的には、大きなローラを軽量なものとして維持するために、通常はアルミニウムから形成されているような中空円筒コアの表面をコーティングすることによって形成される。コアの壁が薄すぎる場合には、そのようなローラは、例えば光導電性ローラが中間転写ローラに対して押圧されたときに形成されるニップといったような他のローラとの係合によって形成されるニップ内に高圧が生成することの結果として、撓みや曲げを起こす傾向がある。ニップを形成しているローラどうしの撓みや曲げは、ニップの長さ方向において非一様な圧力を形成することとなる。つまり、ニップ幅が変化することとなる。ニップ幅の変化、および、これに基づく圧力変動は、典型的には、転写効率の望ましくない変動を引き起こす。
【0019】
したがって、高品質イメージ化においては、トーンスケール全体にわたって転写効率を改良し得るとともに、転写効率を、例えばローラの逃げ(ランアウト)やローラの撓みまたは曲げやローラ軸合わせの不完全さにつながるような許容範囲外の製造によって引き起こされるニップ幅変動といったようなニップ幅変動に対して比較的鈍感であるようなものとし得るような方法および装置を提供することが、非常に要望されている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トナーイメージを静電的に転写するような静電記録方法および装置に関するものであって、可動のイメージ形成用一次部材(PIFM)と可動の中間転写部材(ITM)とを具備し、これらPIFMおよびITMが、PIFMとITMとの双方の接触面どうしの接線方向移動が互いにわずかに非平行であり、接線方向移動がニップの境界接触面に一致するような面内に位置しているような転写ニップを形成するような装置に関するものである。好ましくは、PIFMは、ローラ(PIFR)を備え、ITMも、また、ローラ(ITR)を備え、ITRがPIFRを摩擦係合によって駆動し、両ローラの軸どうしが、好ましくは0.1〜0.3°といったような角度範囲でもって、互いに小さな角度だけ捻れ配置とされている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。添付図面においては、様々な部材どうしの相対的位置関係が例示されているけれども、装置の向きを変更することができることは理解されたい。
【0022】
ここで説明するタイプの装置が周知であることにより、ここでの説明は、本発明の主要部材について、および、これらと直接的に関連する部材について、行うこととする。
【0023】
図面を参照すると、図1は、以下の第1〜第3実施形態に関連するものであって、互いに傾斜した、あるいは、互いに捻れの関係とされた、2つの軸を示している。X…X、Y…Y、および、A…Aで示された3つの空間軸は、互いに直交するものであって、Oで示されているポイントにおいて互いに交差している。B…Bで示された他の空間軸は、A…Aに対して平行なものであり、ポイントO’においてX…Xに対して交差している。A…A軸およびB…B軸は、それぞれA…A軸およびB…B軸回りに回転する2つの回転ローラの回転軸に対応したものと見なすことができる。
【0024】
軸A…Aおよび軸X…Xは、平面AXを形成している。図1に示すように、軸A…AをポイントOにおいて平面AX内において軸Y…Y回りに角度γだけ回転することにより、新たな向きの軸A’…A’を得ることができる。新たな向きの軸A’…A’は、軸B…Bに対して角度γだけ傾斜したものとして規定される。
【0025】
さらに図1に示すように、軸A…Aおよび軸Y…Yは、平面AYを形成している。軸A…AをポイントOにおいて平面AY内において軸X…X回りに角度βだけ回転することにより、さらに新たな向きの軸A”…A”を得ることができる。この新たな向きの軸A”…A”は、軸B…Bに対して角度βだけ捻れたものとして規定される。軸X…Xは、捻れに関する軸すなわち捻り軸として規定され、βは、捻れの角度すなわち捻り角度と称される。
【0026】
また図1に示すように、軸A”…A”および軸X…Xは、平面A”Xを形成している。軸A…Aを角度βだけ捻ることによって向きA”…A”を得た後に、軸A”…A”をポイントOにおいて平面A”X内において角度γ’だけ回転することにより、さらに他の軸A’’’…A’’’を得ることができる。この向きの軸A’’’…A’’’は、軸B…Bに対しての捻りと傾斜との組合せの結果である。
【0027】
図1における傾斜と捻れとの理解を容易とするために、軸A…Aを、軸B…Bに対して移動させたものとして考えることができる。回転軸A…AおよびB…Bは、どちらの軸を移動させるかということとは無関係に、傾斜または捻れによって形成された互いの相対角度関係を有しているものと考えられる。本発明において具体的には、軸A…Aおよび軸B…Bは、PIFRおよびITRの回転軸を示しており、これら軸の一方または双方を、軸どうしが互いに平行であるような非傾斜かつ非捻れ状態へと、移動させることができる。
【0028】
図2(a)は、さらなる例示を行うためのものであって、捻れではなく傾斜という位置関係とされた一対の非接触ローラを示す正面図である。ここで、各ローラは、外形形状が全体的に円筒形状とされ、互いに異なる直径を有したものとすることができる。ローラ対は、符号20によって示されている。図2(a)における上側ローラ21は、C…Cによって示された中心軸すなわち回転軸回りに回転することができる。C…Cは、下側ローラ22の、D…Dによって示された中心軸すなわち回転軸に対して、αによって示されているゼロではない角度だけ、傾斜されている。つまり、2つのローラの軸どうしは、互いに傾斜している。図示を明瞭なものとするために、角度αの大きさは、誇張されている。図2(b)は、同様に捻れではなく傾斜という位置関係とされた、一対の接触ローラを示す正面図である。ローラ対は、符号30によって示されている。ここで、下側ローラは、ソフトな表面を有するローラであって、圧力ニップが形成されている。符号31および32のそれぞれによって示されている各ローラの回転軸E…EおよびF…Fは、α’によって示されている角度だけ、互いに傾斜されている。角度α’は、両ローラの実質的に長さ全体に沿って係合接触し得るよう十分に小さな角度とされている。上側ローラ31は、例えば、イメージ形成用一次ローラ(PIFR)または一次イメージ付帯ローラとすることができ、下側ローラ32は、例えば、ソフトな中間転写ローラ(ITR)とすることができる。両ローラは、例えば取付手段または係合手段(取付手段または係合手段は図示されていない)の許容精度の悪さのために、非平行な状態でとりつけられているまたは係合している。図示を明瞭なものとするために、図2(b)における角度α’の大きさは、誇張されており、また、下側のソフトなローラ32の変形も、誇張されている。ニップ圧力およびニップ幅が、ローラ32のうちの、押圧が最大である端部において、最大となること、および、ニップ幅が、ローラ32のうちの、押圧が最小である端部において、狭くなる傾向があること、すなわち、押圧が最小である端部に向けてしだいに狭くなるテーパー形状となることは、明らかであろう。図2(c)に示すニップ幅Wが、すべての時点において、ニップ内におけるローラの移動方向における、ニップの接触長さであることを理解されたい。
【0029】
図3(a)および図3(b)は、以下の第2実施形態および第3実施形態に対応したもので、例示の目的のために、一方のローラ軸が他方のローラ軸に対して捻れている(傾斜しているわけではなく)という位置関係とされた一対のローラの平面図を示している。ここで、各ローラの直径は、互いに異なるものとすることができる。より詳細には、図3(a)は、符号40によって示された、捻れ配置とされた一対のローラを示している。符号41,42によって示された捻れ配置ローラは、それぞれ回転軸G…G、および、H…Hを有している。これら回転軸G…G、および、H…Hは、互いに角度βだけ回転した位置関係にある。捻れがない状態では、すなわちβ=0であれば、回転軸G…G、H…Hは、一方の軸が他方の軸の直接的に上方に位置した状態で、実質的に互いに平行となる。捻り軸は、記号X(図3(a)参照)によって示されたポイントとして端部が示されている。本発明において、具体的には、ローラの一方または双方を、プロセス方向に対して垂直であるような、捻れのない通常状態から、軸X回りに回転させることができる。図3(b)において符号50によって示されている、一対の捻れ配置ローラは、同様に、捻り回転軸X’をローラ51,52の一端に配置することによってローラ軸I…I、J…J間に捻れ角度β’が形成される様子を示している。本発明においては、特に、PIFRおよびITRという一対のローラに関しては、捻り軸を一対のローラの長さ方全体にわたってどこに配置しても構わないことを理解されたい。
【0030】
図4は、以下の第1〜第3実施形態に対応したもので、一方のローラの回転軸が他方のローラの回転軸に対して傾斜されている場合の、他のローラとともに圧力ニップを形成しているソフトなローラにおける表面剪断応力分布を概略的に示している。より詳細には、図4(a)は、ITRの回転軸とPIFMの回転軸とが互いに傾斜配置とされている場合に、回転しているソフトなITRと対応回転している比較的堅固なPIFMとの間の押圧係合によって形成されたテーパー形状ニップの接触境界部分における定常状態での剪断応力分布を概略的に示している。傾斜の影響に基づく応力ベクトル(stress vector,SV)が、ニップにおける接線方向速度と同じ向きであるいは逆向きで示されている。傾斜は、ニップの長さ全体にわたって係合が一様に変化するようなニップを形成する。ソフトなITRのすべての平坦部内に位置するポイントにおいては、一般に、変形しないローラの場合と比較して、そのポイントも含めて、ローラの局所的外周部が変形されている。図4(a)において単純化して図示された定常状態での剪断応力分布が、ローラどうしの間の相対スリップを引き起こすこと、および、スリップの量が、ニップの長さ方向位置に依存すること、を理解されたい。捻れがなければ、相対スリップの方向は、ニップの一端においては、ローラの接線方向ベクトルに対して平行となり、ニップの他端においては、ローラの接線方向ベクトルに対して逆向きとなる。相対スリップの量は、剪断応力分布に直接的に関連する。すなわち、ニップの両端において最大となり、ニップの長さ全体に関しての真ん中くらいのところでは、常にゼロである。図4(b)は、傾斜ローラ対の断面図であって、図4(a)におけるR−Rでの横断面における応力ベクトルSVの向きを示している。
【0031】
図8は、本発明の好ましい実施形態をなすイメージ形成複写装置を、全体的に符号10によって示している。複写装置10は、電子写真式複写装置の形態とされている。より詳細には、4つのカラーモジュールの各々において個別色イメージが形成され、紙搬送ウェブ(paper transport web,PTW)516上に支持することによって装置内にわたって受取部材を移動させながら受取部材上に見当合わせして各色イメージを転写するような、カラー複写装置の形態とされている。本発明は、4つの色モジュールに対して適用されている。ただし、本発明は、そのようなモジュールの1つまたはいくつかに対して適用することもできる。このような装置の詳細な記述は、国際特許出願第98/04961号に記載されている。この文献の内容は、参考のためここに組み込まれる。以下の説明は、本発明の方法および装置の使用例として、そのような装置に対してなされた改良に関しての構成および動作について行う。
【0032】
各モジュール(591B、591C、591M、591Y)は、図示のように無端ベルトの形態とすることができる1つの紙搬送ウェブ516がすべてのモジュールに対して動作するとともに受取部材がモジュールからモジュールへとPTW516によって搬送される点を除いては、同様の構成のものとされている。図8において、各モジュールについて同様の部材は、関連するモジュールの色を表すB、C、M、Yという添字、すなわち、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローという各色に対応したB、C、M、Yという添字を付属させて、同じ符号によって示されている。4つの受取部材すなわち4つのシート512a、512b、512c、512dが、それぞれ異なるモジュールからイメージを受け取っている状況で、示されている。上述のように、各受取部材が、各モジュールから1つの個別色イメージを受け取ること、および、この例においては、各受取部材は、最大で4色のイメージを受け取り得ること、を理解されたい。PTW516による受取部材の移動は、各モジュールの転写ニップにおいて受取部材へと転写される個別色イメージの転写が、それ以前の色の転写に対して見当合わせされるようにして、行われる。これにより、受取部材上に形成される4つの個別色イメージは、受取部材上において見当合わせされて重ね合わされることとなる。受取部材は、その後、PTWから連続的に取り外され、融着ステーション(図示せず)へと送られて、そこで、受取部材に対してドライトナーイメージが融着すなわち固定される。PTWは、例えば対向配置されたコロナ帯電器522,523を使用してPTWの両面上の電荷を中性化することによって、両面に電荷を与えることにより、再使用のために再調整される。
【0033】
各個別色モジュールは、例えばそれぞれドラム503B、C、M、Yといったようなイメージ形成用一次部材(PIFM)を備えている。PIFMは、ニップ領域においてドラム回りに駆動されるウェブとすることができる、あるいは、2つのドラム間を駆動されるウェブとすることができる。しかしながら、PIFMは、好ましくは、ローラまたはドラムの形態とされる。503B、C、M、Yの各々は、光導電性表面を有しており、PIFMがそれぞれの回転軸回りに図8において矢印で示す向きに回転する際には、この光導電性表面上に、顔料によってマーキングされた粒子イメージが、あるいは、一連の様々な色によってマーキングされた粒子イメージが、形成される。イメージを形成するために、PIFMの外面は、例えばコロナ帯電デバイス505B、C、M、Yの各々やあるいはロール帯電器やブラシ帯電器等の他の適切な帯電器といったような一次帯電器によって、一様に帯電される。一様に帯電された表面は、例えばレーザー506B、C、M、Yの各々やあるいはより好ましくはLEDやあるいは他の電気光学的露光デバイスやあるいはPIFMの表面上の電荷を選択的に変更することによって被複写イメージに対応した静電イメージを形成し得るような光学的露光デバイスとさえいったような適切な露光手段によって、露光される。静電イメージは、現像ステーション581B、C、M、Yの各々によって、潜在イメージを付帯した光導電性ドラムに対して着色マーキング粒子を印加することにより、現像される。現像ステーションは、それぞれ関連する特定の個別色の着色トナーマーキング粒子を有したものである。よって、各モジュールは、それぞれの光導電性ドラム上に、互いに異なる一連の個別色マーキング粒子のイメージを形成する。光導電性ドラムが好ましいけれども、光導電性ドラムに代えて、光導電性ベルトを使用することができる。
【0034】
電子写真記録の代替例として、スタイラスレコーダやあるいはITMに対して静電的に転写すべきトナーイメージを誘電性イメージ形成用一次部材上に記録するための他の公知の記録方法を使用することによって個別色の各一次イメージを電位記録ですることもできる。より広範には、一次イメージは、電子写真法および電位記録法を含めて静電記録法を使用して形成される。
【0035】
高品質の静電記録的カラーイメージ化においては、小さなトナー粒子を必須とすることが、十分に確立されている。例えば Coulter Multisizar といったような適切な市販の粒子サイズ測定器によって測定したときに平均体積によって重みづけした直径が2〜9μmであるような小さなトナー粒子を使用することが好ましい。より詳細には、6〜8μmというトナー粒子直径が、本発明においては使用される。また、54℃以上のガラス転移温度を有したカラートナー粒子を使用することが好ましい。トナー転写を改良するために広く使用されている方法は、トナー粒子の表面に対して、シリカやアルミナやチタニア等からなるサブミクロン粒子(いわゆる、表面添加材)を取り付けたすなわち接着したトナー粒子を使用することである。本発明において、具体的には、サブミクロンの疎水性の溶融シリカ粒子からなる表面添加材を使用することが好ましい。しかしながら、他の組成を有したサブミクロン粒子からなる表面添加材も、有効に使用することができる。好ましい実施形態においては、現像剤組成は、磁性キャリア粒子と上記添加材付きの比較的小さなトナー粒子とを含有した2成分式のドライ現像剤組成である。現像時には、添加材付きのトナー粒子は、PIFM上に選択的に堆積される。
【0036】
それぞれのPIFM上へのトナー粒子の選択的配置によって形成された各マーキング粒子イメージは、例えば中間転写ドラム508B、C、M、Yといったようなそれぞれの二次転写部材すなわち中間転写部材(ITM)の外面に対して、転写される。ITMは、バックアップローラ回りに駆動されるウェブとすることができる。しかしながら、ITMは、好ましくは、ローラまたはドラムの形態とされる。本発明においては、例えばPIFM503BおよびITM508Bからなる対といったようなPIFMおよびITMの各対の回転軸は、互いに捻れ配置とされている。このことは、例えばPIFM503Cの回転軸がITM508Cの回転軸に対して捻れ配置とされているといったように、他の個別色モジュールについても同様である。好ましい捻れ角度は、0.03°〜0.45°であり、より好ましくは、0.1°〜0.3°である。
【0037】
あまり好ましくない捻れモードにおいては、捻れは、ITM508B、C、M、Yの各々を、それぞれの捻り軸回りに回転させることにより、および、PIFM503B、C、M、Yの各々を、PTW516の移動方向と平行な方向として定義されるプロセス方向に対してPIFM503B、C、M、Yの回転軸が垂直であるように維持することにより、確立される。捻り軸は、好ましくは、PIFMローラとITMローラとからなる各対の係合によって形成される圧力ニップの一端に対しての実質的な近傍位置に配置される。これについては、図3(b)を参照されたい。
【0038】
より好ましくは、捻り軸は、PIFMローラとITMローラとからなる各対の係合によって形成される圧力ニップの実質的に真ん中あたりに配置される。これについては、図3(a)を参照されたい。また、捻り軸を、ニップの長さにわたっての他の有効位置に配置することも、有効である。PIFMローラとITMローラとからなる各対の回転軸どうしの間に実質的に傾斜がなく、これにより、各個別色モジュールにおいてニップ幅を一様なものとすることが、最も好ましい。さらに、ITM508B、C、M、Yの各々から、PTW516によって搬送されている受取部材への、トナー転写時には、転写バッキングローラ(transfer backing rollers,TBRs)521B、C、M、Yの各々の回転軸は、プロセス方向に対して垂直なものとされる。すなわち、TBR521B、C、M、Yの各々の回転軸は、捻り軸回りに回転していないものとされる。
【0039】
ITMの回転軸をプロセス方向に対して捻ることは、あまり好ましくない。なぜなら、ITM508B、C、M、Yの回転軸の、TBR521B、C、M、Yの軸に対しての捻れが、PTW516に対して、したがって、PTW516によって搬送されていてITM508B、C、M、Yに対して当接する受取シートに対して、横向きの力を引き起こすからである。このことは、見当合わせおよび受取部材のトラッキングを困難なものとする。
【0040】
より好ましい捻れモードにおいては、捻れは、PIFM503B、C、M、Yの各々を、それぞれの捻り軸回りに回転させることにより、および、ITM508B、C、M、Yの各々を、回転させないことにより、確立される。このようにすることにより、ITM508B、C、M、YおよびTBR521B、C、M、Yの回転軸は、PTW516の移動方向に対して平行なプロセス方向に対して垂直なままである。各PIFMにとっての捻り軸は、あまり好ましくない態様においては、PIFMローラとITMローラとからなる各対の係合によって形成される圧力ニップの一端に対しての実質的な近傍位置に配置される。これについては、図3(b)を参照されたい。より好ましくは、捻り軸は、PIFMローラとITMローラとからなる各対の係合によって形成される圧力ニップの実質的に真ん中あたりに配置される。これについては、図3(a)を参照されたい。また、捻り軸を、ローラ対の長さにわたっての他の有効位置に配置することも、有効である。PIFMローラとITMローラとからなる各対の回転軸どうしの間に実質的に傾斜がなく、これにより、各個別色モジュールにおいてニップ幅を一様なものとすることが、最も好ましい。
【0041】
各個別色モジュールのそれぞれの一次転写ニップにおける転写後には、トナーイメージは、光導電性ドラムの表面からクリーニングされる。このクリーニングは、次なるトナーイメージを形成するという再使用のために光導電性ドラムの表面を調整するためのものであって、適切なクリーニングデバイス504B、C、M、Yの各々を使用することによって行われる。中間転写部材すなわちITMは、好ましくは、中空円筒状金属製(例えば、アルミニウム製)導電コア541B、C、M、Yの各々と、ソフトなブランケット層543B、C、M、Yの各々と、を備えている。ソフトな層、すなわち、いわゆるブランケット層は、ポリウレタンや文献において周知の他の材料といったような弾性体から形成されている。比較的小さな抵抗値(例えば、好ましいバルク電気抵抗率すなわち体積電気抵抗率の範囲は、おおよそ、107 〜1011Ωcmである)とするために、弾性体には、十分に電導性の材料(例えば、静電気防止粒子や、イオン伝導性材料や、電気伝導性ドーパント)がドーピングされている。また、ソフトなブランケット層は、厚さが1mm以上であり好ましくは2〜15mmであり、約0.1MPa〜10MPaという範囲の、より好ましくは1MPa〜5MPaという範囲の、ヤング率を有している。薄く(2μm〜30μm)硬いオーバーコート層が、ブランケット層をカバーしている。オーバーコート層のヤング率は、好ましくは、100MPaよりも大きなものである。硬いオーバーコート層は、ブランケット層よりも大きなバルク電気抵抗率または体積電気抵抗率を有することができる。中間転写部材がそのように比較的電導性であることにより、ITMの表面に対しての個別色マーキング粒子イメージの転写は、比較的狭いニップ(好ましくは2〜15mm)でもって行うことができ、また、電源522といったような電圧源や電流源を使用して導電コア541B、C、M、Yの各々に対して印加される適切な極性の例えば600V程度といったような比較的穏やかな電位でもって行うことができる。互いに異なる個別色のモジュールについては、ITMに対して互いに異なる電圧値や電流値を印加することができる。
【0042】
各中間転写部材ドラムの表面542B(1つのものだけに符号が付されている)上に形成されるそれぞれの個別色マーキング粒子イメージは、中間転写部材ドラムと転写バッキングローラ(TBR)521B、C、M、Yの各々との間のニップ内に供給される受取部材に対して、転写される。この場合、TBR521B、C、M、Yの各々も、また、受取シートに対しての荷電トナー粒子イメージの転写を誘起し得るよう、電源522によって適切に電気バイアスすることができる。各二次転写ニップにおいては、転写に際して、様々な電圧値や電流値を使用することができる。受取部材は、適切な受取部材供給源(図示せず)から供給され、各ニップ510B、C、M、Yの各々を順に移動する。各ニップ510B、C、M、Yの各々において、受取部材は、適切な見当合わせ関係でもってそれぞれのマーキング粒子トナーイメージを受領し、これにより、受取部材上には、複合多色イメージが形成される。周知なように、着色顔料は、それぞれの顔料単独の色とは異なるような複合色を有した領域を形成し得るようにして、互いに重ね合わせることができる。受取部材は、最終段のニップから排出され、融着器へと適切な搬送機構(図示せず)によって搬送される。融着器においては、熱または圧力を印加することによって、好ましくは熱と圧力との双方を印加することによって、マーキング粒子イメージが、受取部材に対して固定される。脱離用帯電器524を、受取部材のベルト516からの離脱を容易とし得るよう受取部材上に中性電荷を堆積させるために、設けられている。その後、マーキング粒子イメージが既に固定されている受取部材は、作業者による回収のための遠隔場所へと搬送される。各ITMは、再使用のために調整を行うために、クリーニングデバイス511B、C、M、Yの各々によってクリーニングされる。ITMは、ドラムとされることが好ましいけれども、ITMとしてベルトを使用することもできる。
【0043】
複写装置10においては、装置のための制御信号を生成するために、例えば機械的センサや電気的センサや光学的センサといったような周知のタイプの任意の適切なセンサ(図示せず)を使用することができる。それらセンサは、受取部材供給源から様々なニップを経由して融着器にかけての、受取部材の搬送経路に沿って、配置される。さらなるセンサを、イメージ形成用一次光導電性ドラムや中間転写部材ドラムや転写バッキング部材や様々なイメージ処理ステーションに関連させて、設けることもできる。センサは、受取部材の搬送経路内における受取部材の位置、および、イメージ形成処理に対してのイメージ形成用一次部材光導電性ドラムの位置を検出し、それらを表す適切な信号を生成する。そのような信号が、例えばマイクロプロセッサを備えたような論理制御ユニット(logic and control unit)LCUに対しての入力情報として供給される。そのような信号およびマイクロプロセッサのための適切なプログラムに基づき、論理制御ユニットLCUは、複写プロセスを実行するための様々な電位記録プロセスステーションにおけるタイミング動作を制御するための信号を生成し、様々なドラムやベルトのためのモータMの駆動を制御するための信号を生成する。本発明において使用するのに好適であるような多数の市販マイクロプロセッサのためのプログラムの作製は、当業者には周知の従来技術である。当然のことながら、そのようなプログラムの特定の詳細は、指定されたマイクロプロセッサのアーキテクチャーに依存する。
【0044】
無端の紙搬送用ウェブ516が、複数の支持部材の周囲に巻回されている。例えば図8に示すように、複数の支持部材は、ローラ513,514である。この場合、好ましくは、図示のように、ローラ513がモータMによって駆動され、ローラ513に対しての駆動力が、ウェブ516に対しての駆動力として使用される(当然のことながら、本発明においては、例えばスキーやバーといったような他の支持部材を適切に使用することができる)。紙搬送用ウェブ516が、各ITMを摩擦係合によって駆動し、各ITMが、それぞれが係合しているPIFMを摩擦的に駆動する、ことが好ましい。しかしながら、他の駆動構成を使用することもできる。紙搬送用ウェブ516は、例えばフッ素化されたコポリマー(例えばポリフッ化ビニリデン)やポリカーボネートやポリウレタンやポリエチレンテレフタレートやポリイミド(例えばカプトン(登録商標))やポリエチレンナフソエート(polyethylene napthoate)やシリコーンゴムといったような、様々なフレキシブル材料から形成することができる。いずれの材料が使用されるにしても、そのようなウェブ材料は、ウェブを所望の抵抗値とし得るよう、静電防止剤(例えば金属塩)や小さな導電粒子(例えばカーボン)といったような添加剤を含有することができる。高抵抗率の材料が使用された場合には、受取部材を取り外した後にウェブ上に残存するすべての残留電荷を放電させるために、付加的なコロナ帯電器が必要とされる。ベルトは、抵抗層の直下に付加的な導電層を備えることができる。付加的な導電層は、マーキング粒子イメージの転写を付勢するために、電気的にバイアスされる。しかしながら、導電層を設けずに、1つまたは複数の支持ローラを介して転写バイアスを印加すること、あるいは、コロナ帯電器でもって転写バイアスを印加すること、の方が好ましい。また、一般的な連続紙ウェブ受取部材が使用されていて個別的な紙のための搬送ウェブが必要とされていないような静電写真式カラー装置に対して、本発明を適用することも考えられる。そのような連続ウェブは、通常、紙ロールから供給される。この場合、紙ロールは、連続シートとして紙が装置内を搬送されるにつれてロールから紙を巻きほぐし得るようにして支持される。この点において、『受取部材』は、紙搬送用ウェブ上に支持されたシートといったような離散的なものとすることも、あるいは、連続的な紙ウェブやプラスチックウェブに対してトナーイメージが転写されるといったように連続ウェブ表面とすることも、できる。
【0045】
ベルト516上に紙シートの形態とされた受取部材を供給する場合には、受取部材をベルト516に対して静電的に引きつけるためにあるいは付着させるために、帯電器526によって、受取部材上に電荷を与えることができる。帯電器526に関連したブレード527は、受取部材をベルトに対して押圧するために、また、受取部材とベルトとの間に巻き込まれる空気を除去するために、設けることができる。
【0046】
シートの形態とされた受取部材は、2つ以上のイメージ転写ニップにわたって(またがって)係合することができる。しかしながら、融着ニップとイメージ転写ニップとに関しては、同時に係合しないことが好ましい。複数の個別職イメージを順次的に受領するような受取部材の経路は、互いに異なる厚さの受取部材を使用可能とするために、通常は直線状とされる。支持構造575a、b、c、d、eが、各転写ニップの導入前位置と導出後位置とに設けられている。これは、ベルトの背面に係合して、各ITMの周囲にベルトを巻き付かせるようにベルトの直線状経路を変更するためである。ITMに対してのベルトの巻付は、ニップ前電界の低減を可能とし、ニップ後電荷の低減を可能とする。ニップは、圧力ローラがベルトの背面に接触しているところに形成される。あるいは、圧力ローラが使用されていない場合には、電界が実質的に印加されているところに形成される。しかしながら、ニップのイメージ転写領域は、巻付の全体よりは小さな領域である。ITMの周囲に対してのベルトの巻付は、また、円筒形ITMの表面に対して実質的に接線方向のラインに沿って移動しつつ、受取部材の前エッジがITMの曲率に従い得るような経路をもたらし、かつ、受取部材の前エッジがITMとの係合から離脱し得るような経路をもたらす。回転している転写バッキングローラ(TBRs)521B、C、M、Yによってもたらされる圧力は、ベルト516の背面に対して作用し、ソフトなITMの表面を、転写時の受取部材の形状に従ったものに変形させる。TBRsを使用することが好ましいけれども、TBRsを、コロナ帯電器や、付勢ブレードや、付勢ブラシ、に置き換えることもできる。転写ニップにおいては、ソフトな中間転写部材の利点を実現するための実質的な圧力がもたらされている。そのような圧力は、微視的スケールと巨視的スケールとの双方において受取部材に対しての調色イメージとイメージ内容とに一致したものである。そのような圧力は、転写付勢機構だけによって供給することができる。あるいは、例えばローラやシューやブレードやブラシといったような他の部材による付加的な圧力を組み合わせることができる。しかしながら、すべての転写は、融着ローラにおいて融着が行われるよりも前にトナーイメージの実質的な融着や焼結が起こらないよう、熱を印加することなく行われる。使用されるトナーは、好ましくは、一次転写ニップおよび二次転写ニップの双方内において転写が行われる際の温度よりも大きなガラス転移温度を有しているものとされる。
【0047】
以下の実施形態は、本発明の理解を容易なものとするために与えられる。
【0048】
[第1実施形態]
[捻れのない状態での、転写に対しての傾斜の影響]
図5は、転写装置に関し、PIFRの軸をITRの軸に対して傾斜させた場合に、PIFRから中間転写部材への様々な濃度でのフラットフィールド黒色トナーイメージの静電転写後における、PIFR表面上に残存した残留トナーの光学的透過密度を示すグラフである。光学透過密度は、トナーが転写された後のニップの長さ全体にわたってPIFRの回転軸と平行な方向に沿って測定したときには、PIFR上に残存する比較的少量のトナー量に比例する。PIFR上に初期的に形成されたフラットフィールドトナーイメージは、低密度(7%濃度)〜高密度(100%濃度)にわたるものである。100%濃度は、Dmaxに対応する。ここで、Dmaxとは、1.8という最大トナー密度であって、約0.7mg/cm2 という最大付着密度に対応している。トナー粒子は、ポリエステルバインダを含有したものであり、疎水性シリカからなるサブミクロン表面添加粒子によって処理されたものである。使用されたトナー粒子のガラス転移温度は、54℃と測定された。すべての実験例において、PIFRとITRとは、捻れを有しておらず、すべての濃度に関してすなわち図5のすべての曲線に関して、PIFRとITRとは、互いに同じ傾斜関係とされた。傾斜によって、ローラ対の長さ全体にわたってテーパー形状となるような一連のニップ幅が形成された。ニップ幅の範囲は、係合が最小の場合の最小圧力端における5mmから、最大係合端における7mmまでにわたった。PIFRの直径は、181mmであり、ITRの直径は174mmであった。本発明の具体的適用に際して、このような直径の数値に制限されずに、PIFRおよびITRとして任意の適切な直径のものを使用できることを理解されたい。ITRの長さは、350mmであり、PIFRの長さは395mmであった。ITRのソフトなポリマーコーティングの厚さは、10mmとされ、ソフトな層に対しては、6μm厚さのセラミック層(ceramer layer) がオーバーコートされた。プロセス速度は、300mm/secとされた。本発明の具体的適用に際して、このようなプロセス速度の数値に制限されずに、プロセス速度を任意に増減し得ることを理解されたい。ITRとPIFRとの軸を取り付けるための係合手段が設けられた。これら軸どうしの間隔は、気圧式押圧手段と正確に機械加工された係止体とを使用することにより、ITRドラムとPIFRドラムとの双方の軸が、一様なテーパー形状を有するニップをもたらすように拘束されているようにして、セットすることができる。この実施形態においては、捻れは、±0.01°という許容範囲内において実質的に存在しないものとされた。
【0049】
図5における100%濃度に対応した最も上の曲線においては、PIFRの長さ全体における真ん中あたりに対応した場所において、PIFR上に残存した残留トナー量が最大となっている。残留トナー量は、PIFRの両端に向かうにつれて急激に減少している。これは、残留トナー量が最大となるような最小転写効率のところと比較して、ニップの両端に向かうところにおいては、転写効率が著しく改良されていることを示している。このことは、ニップ内においてニップの真ん中から遠くに離れるほどより大きなスリップが起こることを予測させる図4を参照することにより、このスリップが転写効率の改良を引き起こしているものとして説明することができる。ローラ間におけるスリップの相対方向は、両端部において互いに逆向きである。100%濃度曲線が最大となっているところに対応したポイントにおいては、実質的にスリップは起こらない。トナー残留量は、圧力が最小であるようなニップ端部(ニップ幅は5mm)においては、最大量の約3分の1にまで着実に減少しており、圧力が最大であるようなニップ端部(ニップ幅は7mm)においては、最大量の約2分の1にまで減少している。両端における結果は、(互いに平行なローラを使用した)他の実験において独立に測定されたように、ニップ圧力が増大するほどトナー転写効率が減少することによるものとして解釈される。
【0050】
図5における他の曲線によって明らかなように、すべての濃度範囲にわたって、同様の振舞いが見られる。
【0051】
6.9mm〜3.7mmというテーパー形状ニップを使用した場合に、Dmaxフラットフィールドイメージの転写を50%濃度で行うという他の実験を行ったところ、やや厳しめの傾斜に対して、定性的に同様の結果が得られた。
【0052】
データから、例えばローラの傾斜によって引き起こされ得るようなニップ幅変動あるいは幾何学的なローラの非一様性によって引き起こされ得るようなニップ幅変動といったような望ましくないニップ幅変動が、高品質イメージ化とって望ましくないような、そのようなニップ幅変動に対応した転写効率変動を引き起こしていることがわかる。しかしながら、以下に示すように、ローラの捻れを使用することにより、高品質イメージ複写に際して従来から適切と思われてきたどんな手法よりも、傾斜を許容し得るような、より安価なローラ構成またはローラ支持をもたらすことができる。
【0053】
[第2実施形態]
[転写に対しての傾斜と捻れとの双方の影響]
この実施形態は、PIFRとITRとの間に導入された様々な捻れ角度の影響を示している。第1実施形態における部材と同様の部材を備えたやや相異する静電転写装置が使用された。PIFRは、まず最初に、ITRに対して捻られた。次に、傾斜された。この係合により、ローラどうしの間の境界におけるテーパー状ニップが形成された。捻れは、図3(b)に概略的に示すようにPIFRドラムとITRドラムとの端部近傍に捻り軸を配置することにより、達成された。ここで、PIFRの軸がプロセス方向に対して直角に維持された。ITRドラムとPIFRドラムとの係合手段、および、ドラム自体の寸法は、形成される捻れ角度が±0.01°という許容範囲内で正確であるように、正確な寸法のものとされた。捻り軸を、ローラの長さの実質的に真ん中あたりに配置するという他の試験も、同様の結果をもたらした。
【0054】
図6にプロットした曲線は、PIFRからITRへのDmaxフラットフィールド黒色トナーイメージの転写後における、PIFR表面上に残存した残留トナーによってもたらされた透過密度を示している。透過密度は、PIFRの一端を始点とし他端を終点としてPIFRの回転軸と平行な方向に沿って測定された。様々な曲線は、7mm〜5mmというニップ幅を有したテーパー状ニップ(テーパー形状は捻れがゼロの場合に測定されたものである)を形成し得るようPIFRとITRとを傾斜させた状態で、様々な捻れ角度を導入することにより得られた。捻れをゼロとして得られた最も上の曲線は、図5における最も上の曲線と定性的に同様のものである。すなわち、転写が最も無効である最小スリップ位置に対応した顕著な最大値を有しているとともに、スリップが最も大きいようなPIFR両端近傍においては、残留トナー量が少なく転写が改良されている。本質的に重要な効果に影響を与えるものではないものの、図5の最も上の曲線と図6の最も上の曲線との間には、若干の差異がある。例えば、図6における最も上の曲線は、図5の最も上の曲線よりも最大値が小さい。これは、おそらく、トナーバッチが違ったことによるものとか、あるいは、転写ニップに印加された電界強度が違ったことによるものとか、のためであると思われる。また、図6における最も上の曲線は、図5の最も上の曲線と比較して、非対称性が大きく、最大値がやや変位している。この最大値の変位は、おそらく、転写圧力が大きくなり、そのため、ニップ幅が広いところで残留トナー量が多くなったことによるものと思われる。しかしながら、ローラの両端において残留トナー量が同様であることについては、すぐには説明がつかない。ただし、最大量の約半分の量にまで減少することは、図5のデータとかなり良好な一致を示している。
【0055】
次に、捻れの影響について考察する。図6には、−0.015°および+0.016°という捻れ角度に対してのデータがプロットされている。これら角度は、測定精度の範囲内において同じ大きさと見なすことができる。正の捻れ角度は、捻り軸回りの回転方向に対応している。負の捻れ角度は、捻り軸回りの逆の回転方向に対応している。明らかに、結果は、捻れ角度の符号には無関係である。このようなデータから、捻れ角度が小さくても、PIFR上に残存した残留トナー量に関して大いなる効果が得られていること、特に、捻れ角度がゼロの場合に比べて、最大残留トナー量が約20%減少していること、がわかる。−0.015°および+0.016°という捻れ角度の場合には、曲線の非対称性は、捻れがゼロである場合よりも、ずっと顕著なものである。このことは、ニップ圧力が大きいような高圧力かつ低転写効率の場所に対しても、寄与している。しかしながら、これら2つの曲線の主特徴、すなわち、最大強度が減少していることは、捻れ自体によるものである。
【0056】
−0.077°および+0.078°という捻れ角度に対しては、結果は、さらに顕著である。残留トナー量は、テーパー状ニップの長さ方向において同等であり、最大値がほとんどなくなっている。これら大きめの捻れ角度においては、予想以上の転写効率の改良効果が得られた。
【0057】
PIFRを、8.2mm〜6.6mmというテーパー形状を有したより高圧のニップを形成するように傾斜させかつ0,0.17,0.22,0.3°という捻れ角度とした他の試験結果(図示せず)においても、PIFR上における残留トナー密度の同様の顕著な減少が、観測された。減少は、0.17°において非常に顕著であり、0.22°においてはさらなる改良度合いは少なく、0.33°においては実質的にそれ以上の改良効果は得られなかった。0.22°および0.33°の双方においては、PIFRの長さ方向における残留トナー量は、最大値を示さなかった。予想されるように、捻れ角度を0.83°にまでさらに増大させても、密度の測定誤差の範囲内(密度単位において0.01)において、残留トナー密度のさらなる低減は起こらなかった。
【0058】
捻れのある場合には、PIFR表面においてもまたITR表面上においてもトナーかすやトナー汚れが無視できる程度であること、および、転写イメージの先鋭さが劣化することがないこと、が観測された。
【0059】
形状的考察により、捻れがサイドスリップを引き起こすことが示される。仮に、捻れを伴って接触している2つのローラのうちの一方を、回転不可能に固定されている他方のローラの周囲において、摩擦接触状態のまま移動させるものと仮定する。可動ローラ上における与えられたポイントに対しての、固定ローラ上における接触ポイントは、可動ローラ軸が固定ローラ軸回りに回転するごとに、固定ローラに沿って歳差運動をすることとなる。可動ローラは、偶発的に固定ローラに対する接触から逸脱することがある。ITRに対して接触している本発明におけるPIFRの場合のように、双方のローラの端部位置が固定されているときには、力ベクトルが進展することとなり、これにより、長さ方向において接触ニップを二分する方向に沿ってPIFRとITRとの間のスリップが発生することになる。サイドスリップの方向は、プロセス方向に対して垂直な向きの成分を有しており、サイドスリップの大きさは、ニップの長さ全体にわたって同じである。
【0060】
捻れ角度によって引き起こされた上記サイドスリップは、また、PIFRからITRへと転写された後におけるトナーイメージの対応捻れを引き起こした。
【0061】
2つの固定ローラどうしの間の捻れに関連したサイドスリップの方向は、図9を参照して理解することができる。図9は、圧力ニップを形成するようにして係合しており符号60によって示されているような一対の逆向き回転ローラ(一方のローラが時計方向に回転し、他方のローラが反時計方向に回転する)を概略的に示す平面図である(回転方向は図示されていない)。符号61,62によって示されている個々のローラは、互いに捻れ配置とされている。しかしながら、傾斜はしていない。説明の簡単化のために、直径が互いに同じであること、一方のローラが他方のローラを摩擦係合によって駆動することのために双方のローラが同じ回転角速度を有していること、を仮定する。ローラ61の直下に位置している圧力ニップの投影領域符号63が付されたハッチング領域によって示されている。傾斜がないことにより、ニップ領域63は、テーパー形状ではない。説明のために、ローラ62の回転軸(図示せず)を、P…Pによって示されているプロセス方向に対して垂直であると仮定する。ローラ61の回転軸(図示せず)は、捻り軸回りに回転変位されている。この場合、捻り軸は、端部から見た状態で、記号Qによって示されている。捻り軸は、双方のローラの長さ方向において対称的に真ん中に配置されている様子が図示されている。直線O…Oは、長さ方向においてニップ領域63を二等分している。図9においては、ローラ61,62間のサイドスリップは、直線O…Oに沿って起こる。図示の構成においては、サイドスリップの方向は、プロセス方向P…Pに対して垂直ではない。それでも、サイドスリップは、P…Pに対して垂直な向きに大きな成分を有している。より一般的には、プロセス方向を直線O…Oに対して任意の向きとすることができること、また、傾斜と捻れとが同時に存在している場合には、直線O…Oが、テーパー形状ニップの二等分線となること、あるいは、捻り軸が図示のような中央位置ではなく他の位置であった場合に、直線O…Oが、ニップの二等分線となること、を理解されたい。本発明において具体的には、プロセス方向P…Pは、多くの場合、図9に示すように一方のローラの回転軸に対して垂直なものとされる。
【0062】
[第3実施形態]
[傾斜と捻れとの双方についての平均的転写結果]
この実施形態は、第2実施形態において使用されたのと同じ装置および同じトナーを使用して行われた様々な同様のDmax転写試験の平均化された結果を含んでいる。テーパー状ニップの大きさも同じである。結果は、図7における2つの曲線によって示されている。破線は、正の捻れ角度と負の捻れ角度との双方に関して、PIFRからITRへのフラットフィールドトナーイメージの静電転写後における、ニップの長さ全体にわたって(トラック交差方向に)測定したときのPIFR表面上に残存した残留トナー量の平均値から得られた透過密度を示している。小さな捻れ角度であっても、平均トナー残留量は、急激に減少している。図7における実線は、すべての試験における平均値に関して、残留トナー密度の最大値から残留トナー密度の最小値を差し引くことによって得られたトラック交差方向における差をプロットしたものである。PIFR上における残留トナー量のトラック交差方向における差は、±0.08°までの捻れ角度においては、減少しているけれども、約±0.3°よりも大きな捻れ角度に関しては、それ以上の改良効果が無視できる程度であることは、明らかである。
【0063】
ITRのソフトな層の厚さを10mm〜15mmへと増大させまた5.7mmへと減少させるような他の試験が行われた。Dmax転写におけるトラック交差方向での残留トナー量の減少に関しての傾斜と捻れとの影響は、いずれの場合においても同様であった。
【0064】
[第4実施形態]
[より薄いローラコア]
PIFRローラとITRローラとの2つの組合せが、静電転写の一様さに対しての、互いに異なる厚さの壁とされたローラコアを使用することの影響を検証するために、試験された。ローラコア上へのコーティングは、以前の実施形態において使用したものと同じであった。第1の組合せにおいては、PIFRコアとITRコアとが、それぞれ8mm厚さのおよび19mm厚さの壁を有した中空アルミニウム製シリンダを備えている。第2の組合せにおいては、PIFRおよびITRの壁厚さは、それぞれ4mmおよび6mmへと大幅に低減された。
【0065】
第1のローラ組合せを使用した場合に、捻れも傾斜も導入しないという転写試験においては、PIFR上に残存した残留トナー量に、例えばローラの寸法誤差によって引き起こされるような非一様性やローラ取付に際しての誤差によって引き起こされるような非一様性といったような、典型的な非一様性が観測された。第2実施形態および第3実施形態において使用された捻れ角度と同様の小さな捻れ角度を導入することにより、すなわち、0.015°という捻れ角度あるいはこれより大きいにしても比較的小さいような捻れ角度を導入することにより、転写の一様性および転写効率における同様の顕著な改良効果が確認された。
【0066】
コアの壁厚が薄いものとされている第2のローラ組合せを使用した場合に、捻れも傾斜も導入しないという転写試験においては、転写の非一様性の深刻な増大が、両ローラの曲がりおよび撓みによって引き起こされた。しかしながら、第2実施形態および第3実施形態において使用された捻れ角度と同様の小さな捻れ角度を導入することにより、第2実施形態および第3実施形態における結果と同程度の転写の一様性および転写効率における顕著な改良効果が得られた。つまり、第1のローラ組合せと同様の捻れ角度を使用した場合に得られた効果と同様の効果が、転写の一様性および転写効率に関して、驚くべきことに同じレベルで得られた。
【0067】
上記の実施形態から、プロセス方向に垂直な方向におけるわずかのサイドスリップが、PIFMからソフトなITMへのより効率的でかつより一様なトナー転写を行うに際して非常に有益であることを結論づけることができる。より詳細には、サイドスリップの有効量は、軸どうしが互いに小さな角度だけ好ましくは0.1〜0.3°という角度だけ捻られているようなPIFRとソフトなITRとを使用することにより、引き起こすことができる。本発明においては、小さな捻れ角度でのかつ小さなニップ圧力での捻れは、両ローラに関して要求されるのまた両ローラのための係合手段に関して要求される製造誤差を緩和する。これにより、コストが低減され、ニップ幅の許容範囲が改良される。また、PIFRとソフトなITRとの間に小さな捻れを導入することにより、以前使用されていたものよりもずっと薄いコアを使用できるようになり、これにより、これらローラを軽量化することができて、さらなるコスト低減が可能となることを結論づけることができる。よって、厚さが1〜6mmという範囲の基本形状チューブ(端部以外については、内部支持体を有していないようなチューブ)からなるような円筒形金属コア好ましくは円筒形アルミニウムコアを使用することができ、PIFRおよび/またはITRにおいて好適に使用することができるものと考えられる。この場合、これらローラが捻れ配置でありかつ上記ニップ圧力範囲であるならば、ニップ幅が、PIFRとIRとの間におけるニップが存在している場合にはこのニップの長さ方向においてつまりローラの一端からローラの他端にかけて10%以上変化するような場合であっても、一様な転写を行うことができる。ニップ幅は、ローラの曲げや撓みの傾向に基づいて変化する。この観点から、2つのローラ間のニップ幅は、ニップ長さにわたっての一方のローラ上へのトナーまたはインクの薄くかつ一様なコーティングを施すことにより、計測することができる。コーティングの周縁長さは、予想されるニップ幅よりもずっと大きなものである。コーティングの厚さは、ニップ幅がコーティング厚さによって実質的に変わってしまわないように、十分に薄いものとすべきである(約20μm未満)。そして、両ローラが係合していない状況で、両ローラが係合したときにコーティング領域がニップ領域に位置するようにコーティング領域を回転させて、第2ローラに隣接配置する。その後、両ローラをゆっくりと係合させて、実際の使用時に対応した配置関係とする。次に、両ローラを、引き離す。係合させるときにも引き離すときにも、両ローラを回転させてはいけない。第2ローラに転写された(ローラの周縁方向における)コーティング幅を、ニップ幅として測定する。
【0068】
PIFRとソフトなITRとの間の捻れに起因するサイドスリップは、上記の第2実施形態において指摘したように、転写イメージの捻れを引き起こす。この捻れは、好ましくは、プロセス方向に対してトナーイメージが直線となるように、対応する捻れの大きさだけ、イメージ書込手段をPIFRに対して捻ることにより補償される。
【0069】
例えば、図8の実施形態においては、共に周知であるようなレーザー光ビーム書込手段やLEDプリントヘッド書込手段の形態とされた露光源すなわちイメージ書込手段506B、C、M、Yの各々が、PIFM503B、C、M、Yの各々に対しての12時位置に示されている。ITM508B、C、M、Yの各々を対応するTBR521B、C、M、Yの各々に対して平行に維持しつつ、ここで例示した範囲内の所定の小さな角度でもって各PIFMが捻り配置とされ、かつ、PIFMに対しての画素記録ラインをなす主イメージ走査記録ラインが、ITMおよびTBRの中心軸と平行とされる場合には、トナーイメージをプロセス方向に対して正確に配置させる得るよう、書込手段を補償することが好ましい。
【0070】
他の実施形態においては、各書込手段の露光位置は、各PIFMに対しての12時位置以外の位置とすることができる。その場合、PIFMを捻れ配置とすることは、PIFMに対して書込手段を調整することを必要とする。そのような調整には、PIFMに対しての露光の主走査ラインが書込手段の適正な焦点内にあるようにPIFMとの間隔のための適切な修正を確保することがあり、また、露光の主走査ラインが捻れ角度に対応した向きとすることがあり、その場合の向き調整の大きさは、PIFMとITRとの間の小さな捻れ角度に対応したものである。これにより、受取シートに対して転写されたときにプロセス方向に対して垂直となるような記録画素ラインを現像時に形成して、捻れ配置に基づく捻れを補償することができる。
【0071】
本発明において好ましい小さな角度範囲は、PIFRsとともに使用したときに、書込手段の焦点深度を利用していることにより、ここで例示した各直径が書込手段のところにおける間隔調整という問題を引き起こさないように十分に小さなものである。例えば、イメージデータに反応して選択的に活性化される数千個のLEDからなる列からなるようなLEDプリントヘッドの場合には、プリントヘッドからの光は、焦点深度を有しているセルフォックレンズを通して、イメージ化される。同様に、レーザー放出手段から放射される走査ビームは、PIFM上にレンズを通してイメージ化される。
【0072】
ITMに対してのPIFMの捻れを補償するためにはPIFMに対して書込手段を捻れ配置とする必要があるけれども、TBRに対して捻れ配置とされるのがPIFMであるのかあるいはTBRに対して捻れ配置とされるのがITMであるのかにかかわらず、PIFMに対して動作する他のステーション、すなわち帯電ステーションや現像ステーションやクリーニングステーションといったような他のステーションは、PIFMに対して捻れ配置とする必要はないことは、理解されるであろう。
【0073】
本発明による転写装置の最も好ましいモードは、
−壁厚さが4〜10mmであるようなアルミニウムコアと、10mm厚さであるとともに好ましくは107 〜1011Ωcmというバルク電気抵抗率すなわち体積電気抵抗率を有したソフトな層と、6μm厚さとされた薄く硬い外層と、を備えてなるITRと;
−壁厚さが3〜10mmであるような例えばアルミニウムコアといったような比較的硬い電気伝導性コアを備えてなるPIFRと;
−ガラス転移温度が54℃より大きなものとされているとともに、バインダと、サブミクロン表面添加粒子と、を含有しているトナー粒子と;
を具備しており、
−PIFRからITRへのトナー粒子の静電転写のための転写ニップであって、係合圧力を、ニップの平均幅にローラ長さを掛算することによって算出されたニップ面積でもって、両ローラに対して印加された力を割算することにより計算されるものとした場合に、20〜300kPaという範囲のより好ましくは80〜160kPaという範囲の係合圧力とされ、幅が3.5〜7.5mmであるような、転写ニップを形成し、
−PIFRとITRとの間の捻れ角度を、0.1〜0.3°とし、
−転写時にトナーどうしの融着が起こらないように、熱印加なしで転写を行い、−プロセス速度は20〜3000mm/secとすることができるけれども、プロセス速度を300mm/secとすることである。
【0074】
例示された範囲については、最小値から最大値までのすべての値を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】好ましい実施形態に関して説明される概念を示すための、互いに傾斜した、あるいは、互いに捻れた、あるいは、傾斜と捻れとの双方を有した、空間軸を示す図である。
【図2】図2(a)および図2(b)は、一方のローラ軸が他方のローラ軸に対して、捻れではなく傾斜という位置関係とされた、ローラの各対をそれぞれ示す正面図であり、図2(c)は、図2(b)に示すローラ対のZ−Z線に沿った側断面図である。
【図3】図3(a)および図3(b)は、一方のローラ軸が他方のローラ軸に対して、傾斜ではなく捻れという位置関係とされた、ローラの各対をそれぞれ示す平面図である。
【図4】図4(a)は、一方のローラ軸が他方のローラ軸に対して傾斜している場合に、他のローラとの間に圧力ニップを形成しているソフトなローラ内における表面剪断応力分布を概略的に示す図であって、ニップを形成している一方のローラが仮想線で図示されており、図4(b)は、ある剪断応力の向きを示すための、R−R線に沿った側断面図である。
【図5】各濃度(tint)に対してPIFRとITRとを同じ傾斜関係としかつ捻れを導入しなかった場合の、PIFRから中間転写部材への様々な濃度におけるフラットフィールド黒色トナーイメージの転写後における、PIFRの軸に平行な方向に沿って測定した、PIFR表面上に残存した残留トナーの光学的透過密度を示すグラフである。
【図6】各捻れ角度に対してPIFRとITRとを同じ傾斜関係とした場合の、PIFRから中間転写部材へのDmaxフラットフィールド黒色トナーイメージの転写後における、PIFRの軸に平行な方向に沿って測定した、PIFR表面上に残存した残留トナーの光学的透過密度に対する捻れ角度の導入効果を示すグラフである。
【図7】各捻れ角度に対してPIFRとITRとを同じ傾斜関係とした場合に、捻れ角度の関数として、ITRへのDmaxフラットフィールド黒色トナーイメージの転写後における、PIFR表面上に残存した残留トナーから測定された最大差分透過密度および平均透過密度を示すグラフである。
【図8】単色トナーイメージが本発明に従ってITRへと静電的に転写されていくPIFRであって軸がITRの軸に対して小さな角度だけ捻れているものとされている光導電性PIFRと、無端ウェブと、簡単化のために主要部材だけが図示されているようなそれぞれのモジュールに関して、ITRから、無端ウェブに付着されて無端ウェブによって搬送される受取部材へと、単色トナーイメージを静電的に転写することを容易とするためのウェブ駆動機構と、を各モジュールが備えているような4つのモジュールを使用した複写装置を全体的に概略的に示す側面図である。
【図9】捻れ配置関係とされた一対のローラを示して図であって、ローラどうしの間のサイドスリップまたはスリップの方向を示している。
【符号の説明】
10 複写装置
63 ニップ領域
503B ドラム、イメージ形成用一次ローラ(PIFR)、イメージ形成用一次部材(PIFM)
503C ドラム、イメージ形成用一次ローラ(PIFR)、イメージ形成用一次部材(PIFM)
503M ドラム、イメージ形成用一次ローラ(PIFR)、イメージ形成用一次部材(PIFM)
503Y ドラム、イメージ形成用一次ローラ(PIFR)、イメージ形成用一次部材(PIFM)
508B 中間転写ドラム、中間転写ローラ(ITR)、中間転写部材(ITM)
508C 中間転写ドラム、中間転写ローラ(ITR)、中間転写部材(ITM)
508M 中間転写ドラム、中間転写ローラ(ITR)、中間転写部材(ITM)
508Y 中間転写ドラム、中間転写ローラ(ITR)、中間転写部材(ITM)
510B ニップ
510C ニップ
510M ニップ
510Y ニップ
522 電源

Claims (2)

  1. トナーイメージ転写装置であって、
    マーキング粒子トナーイメージを支持している可動のイメージ形成用一次部材(以下『PIFM』と称す)と;
    該PIFMとの間に圧力接触係合を形成しこれにより前記PIFMとの間にニップ幅を有したニップを形成するとともに、前記PIFMと共に前記ニップ幅の部分において境界接触面を形成する可動の中間転写部材(以下『ITM』と称す)と;
    前記PIFM上の前記マーキング粒子トナーイメージを前記ITMに対して静電転写するために、前記ニップ内に転写用電界を形成するための手段と;
    前記ITMから受取部材へと転写を行い得るよう、前記ITMに対して対向して配置された転写バッキングローラ(以下『TBR』と称す)と;
    を具備してなり、
    前記ITMの回転軸と前記TBRの回転軸とが、平行とされ、
    前記PIFMの回転軸と前記ITMの回転軸とが、捻れ配置とされ、
    前記PIFMの回転軸と前記ITMの回転軸との間には、0.03°〜0.45°という角度差が存在することを特徴とするトナーイメージ転写装置。
  2. トナーイメージ転写方法であって、
    回転しているイメージ付帯用一次部材上に、トナーイメージを作製し;
    該トナーイメージを、前記イメージ付帯用一次部材から、回転している中間転写部材の表面へと、前記イメージ付帯用一次部材の回転軸を前記中間転写部材の回転軸に対して0.1°〜0.3°という角度だけ捻れ配置とした場合に前記イメージ付帯用一次部材と前記中間転写部材との間の圧力接触係合によって形成された転写ニップ内において、静電転写
    前記中間転写部材とこの中間転写部材に対して平行に配置された転写バッキングローラとの間において、前記中間転写部材から受取部材へと転写を行う;
    ことを特徴とするトナーイメージ転写方法。
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