JP3458202B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3458202B2
JP3458202B2 JP04180495A JP4180495A JP3458202B2 JP 3458202 B2 JP3458202 B2 JP 3458202B2 JP 04180495 A JP04180495 A JP 04180495A JP 4180495 A JP4180495 A JP 4180495A JP 3458202 B2 JP3458202 B2 JP 3458202B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般に電子写真方式
あるいは静電記録方式の画像形成装置に関し、特に像担
持体上あるいは中間転写体上に形成された可視像(トナ
ー像)を、転写紙等の転写材上に重ね転写して、カラー
画像を得る多色電子写真複写機や、カラープリンタ等の
カラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術を用いた静電複写機や静電
プリンタにおいて、帯電・転写・分離装置には、コロナ
放電器が従来広く用いられてきた。しかしながら、コロ
ナ放電器は、5〜10kvの高電圧印加を必要とし、放
電によるオゾン発生をともなう等の問題点がある。その
ため近年になって代替技術として低電圧化とオゾンレス
を目的とした接触帯電方式や転写ローラ方式や非コロナ
分離方式等が注目されている。
【0003】転写ローラ方式の非コロナ転写方式は、従
来のコロナ放電による転写に比べてオゾン発生量が少な
いこと、放電ワイヤ汚れ等に起因する転写ムラがないこ
と、低コストであることという長所があるため、近年実
用化されるようになった。
【0004】図11は転写部近傍の転写材給送を説明す
る模式図である。
【0005】図11(A),(B)は転写ローラ18と
給送手段部17における周速度v0,v1と摩擦力F0
1の関係を示す構成図である。なお、摩擦力F0,F1
は力方向を示すベクトル値である。
【0006】転写ローラ方式では、像担持体10面に転
写材Sを介して圧接する転写ローラ18の周速度v
0が、転写部の上流側の給送手段部17の給送速度v
1、通常は等速であるが速度差を生じたとき(v0>v
1またはv0<v1)、転写部での転写材Sに作用する摩
擦力F0が、転写材給送上流側の給送手段部17と転写
材Sに作用する摩擦力F1より大きい場合(F0>F1
は、給送手段部17(例えば給送ローラ対)と転写材S
との間で上記速度差の分だけスベリまたはタルミを生じ
るが、転写部では転写ローラ18と像担持体10とが転
写材Sを確実にニップしているから、転写材S上のトナ
ー画像Tには影響を与える事はない。しかし、F0<F1
の場合には、転写ローラ18と転写材Sとの間でスベ
リを生じるため、転写材S上のトナー画像Tにズレを生
じる。
【0007】図11(C),(D)は転写ローラ18と
搬送手段部20における周速度v0,v2と摩擦力F0
2の関係を示す模式図である。なお摩擦力F0,F2
力方向を示すベクトル値である。転写部の下流側の搬
手段部20の搬送速度v2と転写ローラ18の周速度v0
は通常は等速であるが速度差を生じたとき(v0>v2
またはv0<v2)、転写部で転写材Sに作用する摩擦力
0が、転写材給送下流側の搬送手段部20と転写材S
に作用する摩擦力F2より大きい場合(F0>F2)は、
搬送手段部20(例えば吸引装置付きの搬送ベルト)と
転写材Sとの間で上記速度差の分だけスベリまたはタル
ミを生じるが、転写部では転写ローラ18と像担持体1
0とが転写材Sを確実にニップしているから、転写材S
上のトナー画像Tには影響を与える事はない。しかし、
0<F2 の場合には、転写ローラ18と転写材Sとの
間でスベリを生じるため、転写材S上のトナー画像Tに
ズレを生じ、画質が低下する。
【0008】上記転写材としては、普通紙等の転写紙や
OHPシート等の紙質の異なるもの、転写材のサイズの
異なるものが画像形成装置に使用される。また、上記転
写部におけるトナー画像のズレ発生は、像担持体上ある
いは中間転写体上に単色のトナー像を少なくとも2色以
上重ね合わせることによってカラーのトナー像を形成し
て転写材に一括して転写するカラー画像形成装置におい
て特に顕著である。
【0009】また、像担持体、例えば感光体ドラム、感
光体ベルト等において、従来一般に、直径40mm以
下、又は転写部位又は分離部位における曲率半径が20
mm以下のものであっては、特に分離手段を設けなくて
も転写材(記録紙等)の剛性(スティッフネス,紙等の
腰の強さ)によっていわゆる曲率分離が可能であった。
また、直径80mm以下、又は転写部位又は分離部位に
おける曲率半径が40mm以下のものであっては、分離
手段の位置に無関係で分離が可能であった。
【0010】感光体ドラム上で各色のトナー像を重ね合
わせるカラー画像形成装置にあっては、画像1枚分のト
ナー像を像担持体上に形成しなければならず、像担持体
の一周長さは画像長さよりも長くなければならない。そ
のため、感光体ドラムの直径が必然的に大径化する。
又、このようなカラー画像形成装置では、大径の像担持
体の周速度V0と、転写材給送上流側の給送ローラ対の
給送速度V1、下流側の搬送手段の搬送速度V2との間
で速度差を生じやすく、これがトナー画像の転写ズレと
なって転写画像の画質低下となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な課題を解決するためになされたものであって、上記の
問題点を解消し、下記の目的を達成して、安定して良好
な転写性が得られる高画質の画像形成装置を提供するも
のである。
【0012】(1)転写ローラの周速度v0あるいは像
担持体の周速度vOPC(ここではv0=vOPC)と、転写
材給送上流側の給送ローラ対の給送速度v1、下流側の
搬送手段の搬送速度v2との間で通常は等速であるが
速度差を生じても、トナー画像の転写ズレを防止して高
画質の転写画像を得る。特に、カラー画像形成装置にお
いて、像担持体あるいは中間転写体から転写材に一括転
写するときに、転写ズレのない高画質のカラー転写画像
を得る。
【0013】(2) 高圧放電に基づくオゾンの発生や、
窒化物の生成もなく、これらによる感光体劣化や画質低
下などの少ないプロセスを提供すること。
【0014】(3) 直径80mm以上のドラム状、又は
少なくとも転写部位又は分離部位で曲率半径40mm以
上のベルト状の像担持体を用いた画像形成装置における
転写と分離の両立をはかること。
【0015】(4) 転写安定性を確保し、単色と重ね合
わせ色の双方の良好な転写性を確保する。
【0016】(5) 紙質の異なる各種転写材、例えば普
通紙とOHPシート等に対して常に転写安定性を確保
し、高画質の転写画像を得る。
【0017】(6)サイズ(紙幅)の異なる転写材に対し
て常に転写安定性を確保し、高画質の転写画像を得る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の請求項1の画像形成装置は、回動される像担持体
上に形成された静電潜像を現像手段の帯電トナーにより
現像してトナー像に形成し、該トナー像を前記像担持体
から中間転写体に転写し、さらに該中間転写体と転写ロ
ーラとが圧接する転写部において給紙部から給送されて
通過する転写材に静電転写したのち、該転写材を搬出さ
せる画像形成装置において、前記転写部を通過する転写
材に転写部で作用する摩擦力を、前記転写ローラの転写
材給送上流側で該転写材を給送させる給送手段部で該転
写材に作用する摩擦力より大きく設定し、前記転写部を
通過する転写材に転写部で作用する摩擦力を、前記転写
ローラの転写材給送下流側で該転写材を搬出させ転写材
を定着させる定着手段と前記転写部との間に設けられた
搬送手段部で該転写材に作用する摩擦力より大きく設定
し、且つ、前記転写部における転写材の搬送速度は前記
給送手段部における転写材の給送速度及び前記搬送手段
部における転写材の搬送速度と等速としたことを特徴と
するものである。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【実施例】本発明の実施例の説明に先立って、本発明の
画像形成装置の一例であるカラープリンタの構成とその
作用を図1の断面構成図によって説明する。
【0023】このカラープリンタは、像担持体上に順次
形成される各色トナー像を重ね合わせたのち、転写部で
転写紙上に1回で転写してカラー画像を形成し、その
後、分離手段により像担持体面から剥離する方式のカラ
ー画像形成装置である。
【0024】図1において10は像担持体である感光体
ドラムで、OPC感光体(有機感光体)をドラム基体上
に塗布形成したもので、接地されて図示の時計方向に駆
動回転される。12はスコロトロン帯電器で、感光体ド
ラム10の周面に対し高電位VHの一様な帯電をグリッ
ド電位VGに電位保持されたグリッドとコロナ放電ワイ
ヤによるコロナ放電によって与えられる。このスコロト
ロン帯電器12による帯電に先だって、前プリントまで
の感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用い
たPCL(帯電前除電器)11による露光を行って感光
体周面の除電をしておく。
【0025】感光体ドラム10への一様帯電ののち、像
露光手段13により画像信号に基づいた像露光が行われ
る。像露光手段13は図示しないレーザダイオードを発光
光源とし回転するポリゴンミラー131,fθレンズ1
32,シリンドリカルレンズ133を経て反射ミラー1
34により光路を曲げられ主走査がなされるもので、感
光体ドラム10の回転(副走査)によって潜像が形成さ
れる。本実施例では文字部に対して露光を行い、文字部
の方が低電位VLとなるような反転潜像を形成する。
【0026】感光体ドラム10の周辺には、イエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒色(K)等
のトナーとキャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵し
た複数の現像器14Y,14M,14C,14Kから成
る現像手段14が設けられていて、先ず1色目のイエロ
ーの現像がマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転す
る現像スリーブ141によって行われる。現像剤はフェ
ライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティ
ングしたキャリアと、ポリエステルを主材料として色に
応じた顔料と荷電制御剤、シリカ、酸化チタン等を加え
たトナーとからなるもので、現像剤は層形成手段によっ
て現像スリーブ141上に100〜600μmの層厚
(現像剤)に規制されて現像域へと搬送される。
【0027】現像域における現像スリーブ141と感光
体ドラム10との間隙は層厚(現像剤)よりも大きい
0.2〜1.0mmとして、この間にVACのACバイア
スとVDCのDCバイアスが重畳して印加される。VDC
H、トナーの帯電は同極性であるため、VACによって
キャリアから離脱するきっかけを与えられたトナーはV
DCより電位の高いVHの部分には付着せず、VDCより電
位の低いVL部分に付着し顕像化(反転現像)が行われ
る。
【0028】1色目の顕像化が終った後2色目のマゼン
タの画像形成行程にはいり、再びスコロトロン帯電器1
2による一様帯電が行われ、2色目の画像データによる
潜像が像露光手段13によって形成される。このとき1
色目の画像形成行程で行われたPCL11による除電
は、1色目の画像部に付着したトナーがまわりの電位の
急激な低下により飛び散るため行わない。
【0029】再び感光体ドラム10周面の全面に亘って
Hの電位となった感光体のうち、1色目の画像のない
部分に対しては1色目と同様の潜像がつくられ現像が行
われるが、1色目の画像がある部分に対し再び現像を行
う部分では、1色目の付着したトナーにより遮光とトナ
ー自身のもつ電荷によってVM′の潜像が形成され、V
DCとVM′の電位差に応じた現像が行われる。この1色
目と2色目の画像の重なりの部分では1色目の現像をV
Lの潜像をつくって行うと、1色目と2色目とのバラン
スが崩れるため、1色目の露光量を減らしてVH>VM
Lとなる中間電位とすることもある。
【0030】3色目のシアン、4色目の黒色についても
2色目のマゼンタと同様の画像形成行程が行われ、感光
体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
【0031】一方給紙カセット15より半月ローラ16
を介して搬出された一枚の転写材(普通紙、OHPシー
ト等)Sは一旦停止し、転写のタイミングの整った時点
で給紙部のレジストローラ対17の回転作動により転写
域へと給紙される。
【0032】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム10の周面に転写ローラ18が圧接さ
れ、給紙された転写材Sを挟着して多色像が一括して転
写される。
【0033】次いで転写材Sはほぼ同時に圧接状態とさ
れた分離手段19によって除電され、感光体ドラム10
の周面より分離して、ガイド板または搬送手段20を経
て、定着装置21に搬送され、熱ローラ(上ローラ)2
11と圧着ローラ(下ローラ)212の加熱,加圧によ
ってトナーを溶着したのち、排紙ローラ22を介して装
置外部に排出される。なお、前記転写ローラ18、分離
手段19は転写材Sの通過後感光体ドラム10の周面よ
り退避離間して、次なるトナー像の形成に備える。
【0034】一方、転写材Sを分離した感光体ドラム1
0は、クリーニング装置23のブレード231の圧接に
より残留トナーを除去・清掃し、再び前記PCL11に
よる除電と帯電器1による帯電を受けて次なる画像形成
のプロセスに入る。尚前記のブレード231は感光体面
のクリーニング後、直ちに移動して感光体ドラム10の
周面より退避する。
【0035】本発明の画像形成装置は、回動される像担
持体10上に形成された静電潜像を現像手段14の帯電
トナーにより現像してトナー像に形成し、該トナー像を
前記像担持体10と転写ローラ18とが圧接する転写部
において給紙部から給送されて通過する転写材Sに静電
転写したのち、該転写材Sを搬出させる画像形成装置に
おいて、前記転写部を通過する転写材Sに転写部で作用
する摩擦力を、前記転写ローラ18の転写材給送上流側
で該転写材Sを給送させる給送手段部で該転写材に作用
する摩擦力より大きく設定し、前記転写部を通過する転
写材Sに転写部で作用する摩擦力を、前記転写ローラの
転写材給送下流側で該転写材Sを搬出させ転写材を定着
させる定着手段と前記転写部との間に設けられた搬送手
段部で該転写材に作用する摩擦力より大きく設定し、且
つ、前記転写部における転写材の搬送速度は前記給送手
段部における転写材の給送速度及び前記搬送手段部にお
ける転写材の搬送速度と等速としたことを特徴とするも
のである。
【0036】
【0037】図2は、本発明による画像形成装置の要部
構成図である。
【0038】転写ローラ方式では、像担持体10面に転
写材Sを介して圧接する転写ローラ18の周速度が、転
写部の上流側の給送手段部17の給送速度と通常は等速
であるが速度差を生じたとき、転写部で転写材Pに作用
する摩擦力F0が、転写材給送上流側の給送手段部17
で転写材Sに作用する摩擦力F1より大きい場合(F0
1)は、給送手段部17(例えば給送ローラ対)と転
写材Sとの間で上記速度差の分だけスベリまたはタルミ
を生じるが、転写部では転写ローラ18と像担持体10
とが転写材Sを確実にニップしているから、転写材S上
のトナー画像Tにはズレ等の問題は発生しない。
【0039】同様にして、転写部の下流側の搬送手段部
20の搬送速度と転写ローラ18の周速度とに通常は等
速であるが速度差を生じたとき、転写部で転写材Sに作
用する摩擦力F0が、転写材給送下流側の搬送手段部2
で転写材Sに作用する摩擦力F2より大きい場合(F0
>F2)は、搬送手段部20(例えば吸引装置付きの搬
送ベルト)と転写材Sとの間で上記速度差の分だけスベ
リまたはタルミを生じるが、転写部では転写ローラ18
と像担持体10とが転写材Sを確実にニップしているか
ら、転写材S上のトナー画像Tには影響を与える事はな
い。
【0040】図3(A)は感光体ドラム10と転写ロー
ラ18との間に転写材Sを圧接挟持させて、該転写材S
の摩擦力F0を測定する状態を示す模式図である。感光
体ドラム10を回転不可能に固定し、転写ローラ18を
所定の押圧力P0で押圧し、転写部で圧接挟持された転
写材Sの一端をばね秤の測定子に引っ掛けて引っ張り、
転写材Sが転写ローラ18の周面を移動し始めるときの
最大摩擦力(静止摩擦力ともいう)0を測定した。
この摩擦力F0は、転写ローラ18の押圧力P0とこれに
接する転写材Pの摩擦係数μとの積によって表される
(F0=μP0)。
【0041】図3(B)は転写ローラ18の転写材給送
上流側のレジストローラ対17にニップされて給送され
る転写材Sの最大摩擦力(静止摩擦力ともいう)1
を測定する模式図である。この摩擦力F1は、押圧力P1
により圧接挟持された転写材Sの一端を前記ばね秤によ
り引っ張ることにより測定される。この摩擦力F1は、
押圧力P1と、転写ローラ18と転写部材Sとの摩擦係
数の積で表される(F1=μP1)。
【0042】図3(C)は転写ローラ18の転写材給送
下流側の搬送手段部20により搬送される転写材Sの最
摩擦力F2を測定する模式図である。この摩擦力F 2
は、転写材Sを前記搬送路下方のそれぞれの位置に置
き、転写材Sの一端を前記ばね秤により引っ張ることに
より転写材Sが動き始めるときの値をそれぞれ求め、求
めた値で最も大きい摩擦力を測定値とした。この摩擦力
2 は、転写材搬送路下方に設けた搬送ガイド板、また
は搬送ベルト、吸引手段、あるいは搬送路方におい
て、これら部材に圧接するローラまたは転写材の自重あ
るいは吸引手段の吸引力等による垂直方向分力の転写材
押圧力 2 転写材Sの摩擦係数によって定まる値であ
る。なお、上記押圧力P0,P1,P2は、P0=P1=P2
とし、これらを何れも50g重に設定して摩擦力F0
1,F2を測定する。
【0043】[実施例] 測定に使用された転写材S:ゼロックス社製普通紙40
24(20lb紙) 測定に使用された転写ローラ18:表1 参照
【0044】
【表1】
【0045】上記転写材Sと、転写ローラ18 、
、とを組み合わせて前記測定方法により摩擦力F0
を測定した結果を下記に示す。
【0046】転写ローラ18を使用した時の転写部で
転写材Sに作用する摩擦力F0:460(g) 転写ローラ18と使用した時の転写部で転写材Sに作
用する摩擦力F0:200(g) 転写ローラ18と使用した時の転写部で転写材Sに作
用する摩擦力F0:240(g) 上流側のレジストローラ対17の搬送部で転写材Sに作
用する摩擦力F1:150(g) 上記転写ローラ18を装備することにより、摩擦力は
0>F1 となり、転写部において転写材S上の画像や
線にズレは殆ど確認されなかった。
【0047】転写ローラ18と上流のレジストローラ対
17との速度差が±7%のとき、転写部において転写材
S上の画像や線にズレは殆ど確認されなかった。
【0048】[比較例1] 転写ローラ18と上流のレジストローラ対17との速度
差:±7% 上流のレジストローラ対17:摩擦力F1=850
(g)のゴムローラ 転写ローラ:前記18、18、18 転写材S:ゼロックス社製普通紙4024(20lb紙) 正常状態の線幅:80μm 上記の条件で転写テストした比較例の線幅評価を下記に
示す。
【0049】転写ローラ18を使用したときの転写後
の線幅:96μm 転写ローラ18を使用したときの転写後の線幅:11
2μm 転写ローラ18を使用したときの転写後の線幅:10
9μm 以上の比較例に示したようにの転写後の線、パッチ等の
画像に転写ズレが確認された。
【0050】図4(A)は、前記転写ローラ18を使
用したときの上記比較例1における摩擦力差(F1
0)と、線のズレ率を示す特性図である。例えば、こ
の比較例では、摩擦力差を、F1(850g)−F0(2
40g)=610gに設定したとき、転写時の線のズレ
量は109μmであった。従って線の転写ズレ率は、評
価線幅(109μm)/正常の線幅(80μm)=1.
36である。また、この実線上では、摩擦力差(F1
0)が大きくなるに従って線のズレ量が増して行く事
を示している。
【0051】[比較例2] 転写ローラ18と下流の搬送手段部20との速度差:±
7% 下流の搬送手段部20の:摩擦力F2=750(g)の
搬送ベルト(エアにより吸引) 転写ローラ:前記18、18、18 転写材S:ゼロックス社製普通紙4024(20lb紙) 正常状態の線幅:80μm 上記の条件で転写テストした比較例の線幅評価を下記に
示す。
【0052】転写ローラ18を使用したときの転写後
の線幅:122μm 転写ローラ18を使用したときの転写後の線幅:14
8μm 転写ローラ18を使用したときの転写後の線幅:13
6μm 以上の比較例に示したように転写後の線、パッチ等の画
像に転写ズレが確認された。
【0053】図4(B)は、前記転写ローラ18を使
用したときの上記比較例2における摩擦力差(F2
0)と、線のズレ率を示す特性図である。例えば、こ
の比較例では、摩擦力差を、F2(850g)−F0(2
40g)=510gに設定したとき、転写時の線のズレ
量は136μmであった。従って線の転写ズレ率は、評
価線幅(136μm)/正常の線幅(80μm)=1.
7である。また、この実線上では、摩擦力差(F2
0)が大きくなるに従って線のズレ量が増して行く事
を示している。
【0054】この発明の請求項の画像形成装置は、回
動される像担持体上に形成された静電潜像を現像手段の
帯電トナーにより現像してトナー像に形成し、該トナー
像を前記像担持体から中間転写体に転写し、さらに該中
間転写体と転写ローラとが圧接する転写部において給紙
部から給送されて通過する転写材に静電転写したのち、
該転写材を搬出させる画像形成装置において、前記転写
部を通過する転写材に転写部で作用する摩擦力を、前記
転写ローラの転写材給送上流側で該転写材を給送させる
給送手段部で該転写材に作用する摩擦力より大きく設定
し、前記転写部を通過する転写材に転写部で作用する摩
擦力を、前記転写ローラの転写材給送下流側で該転写材
を搬出させ転写材を定着させる定着手段と前記転写部と
の間に設けられた搬送手段部で該転写材に作用する摩擦
力より大きく設定し、且つ、前記転写部における転写材
の搬送速度は前記給送手段部における転写材の給送速度
及び前記搬送手段部における転写材の搬送速度と等速と
したことを特徴とするものである。
【0055】
【0056】図5は中間転写ドラムを備えたカラー画像
形成装置の構成図である。なお図面に使用されている符
号について、前記実施例の図1,図2と同じ機能を有す
る部分には、同符号を付している。また、前記実施例と
異なる点を説明する。
【0057】このカラー画像形成装置は、回動する感光
体ドラム10と、記録すべき画像データにより変調され
た光で前記感光体ドラム10表面をその回動方向と交差
する方向に繰り返し露光して潜像を形成する像露光手段
13と、前記潜像を現像してトナー像を形成する現像手
段14と、前記感光体ドラム10表面に接触しながら回
動してその外周面に前記トナー像が転写される中間転写
体10Aと、この中間転写体10Aに転写されたトナー
像を転写材Sに転写する転写ローラ18と、分離手段1
9及び、上流側のレジストローラ対17、下流側の搬送
手段20とから構成されている。前記感光体ドラム1
0表面に形成された異色の複数のトナー像は、前記中間
転写体10Aの外周面に順次重ねて転写されることによ
り、中間転写体10Aにカラートナー像が形成され、該
カラートナー像は転写ローラ18により転写材S上に転
写される。
【0058】このようなカラー画像形成装置において
も、前記実施例と同様に、転写部で転写材Sに作用する
摩擦力F0を、上流側のレジストローラ対17のとき摩
擦力F1および下流側の搬送手段20の摩擦力F2より
大きく設定することにより転写ズレのない画質が得られ
る。転写材Sとして前記20lb普通紙の他16lb〜
36lb普通紙やOHP用トラペンシートや封筒・ラベ
ル・ハガキ等を用いても、摩擦力F0,F1,F2をそれ
ぞれ設定することにより同様の効果が得られた。
【0059】以下、前記画像形成装置の画像形成部を構
成する各機材の機能,性能の特徴について説明する。
【0060】(像担持体)感光体ドラム10は安定した
回転作動により周面のOPC感光体に前記のスコロトロ
ン帯電器12による均一な帯電作用が実現される。帯電
に際しグリッド電位が制御されて帯電電位の安定が図ら
れる。感光体の仕様ならびにその帯電条件は一例として
次のように設定される。特に、特開昭64-17066号、特開
平2-183258号、特開平2-183265号、特開平3-128973号に
記載のY型チタニルフタロシアニン若しくは多結晶型チ
タニルフタロシアニンを用いたOPCが好ましい。
【0061】感光体 : OPC,直径120mm,線
速100mm/sec,負帯電 帯電条件: 帯電ワイヤ:白金線(クラッド又はアロ
イ)が好ましく用いられる。VH:−750V,VL:−
50V (像露光)感光体ドラム10周面のOPC感光体は帯電
器12により負帯電されたあと、像露光手段13の図示
しない半導体レーザユニットの発光による露光を受けて
静電潜像を形成する。
【0062】プリンターコマンドを解読するフォーマッ
タからの画像データは、レーザダイオード(LD)変調
回路に送られて、変調された画像信号により半導体レー
ザユニットのLDが発光すると、そのビーム光はビーム
インデックスにより各走査線の同期が図られてポリゴン
ミラー131に投射される。
【0063】ポリゴンミラー131はその多面体でビー
ム光を反射して走査し、その走査光はfθレンズ13
2、シリンドリカルレンズ133によりビーム径が補正
されたあと反射ミラー134を介して感光体を露光して
主走査を行い、静電画像を形成する。
【0064】レーザ光は光学系により600DPI相当
にビーム径が絞られる。従って高品質画像を得るために
はトナーの粒径も小さくする必要がある。本実施例では
各色とも8μmのサイズのトナーを使用している。ただ
しユーザにとって最も重要なのは黒色の文字品質であ
り、黒色トナーは小粒径トナー(7〜11μm)が好適
である。
【0065】像露光の光学系としては例えば次に記す構
成のものが使用される。
【0066】ポリゴンミラー: 6面、回転数2360
0rpm,エアーベアリング採用 レンズ焦点距離: f=140mm ドットクロック: 20MHz ビーム径 : 約60×80μm (現像)トナー補給ボックスより供給されたトナーは現
像器の右端部に落下され、相反する方向に回転する一対
の撹拌スクリュ142によってキャリアと撹拌混合さ
れ、所定の帯電量(Q/M)に設定される。一方、トナ
ー濃度は透磁率検知方法(L検知方式)により検知さ
れ、この出力周波数にもとづいてトナーの供給量を制御
して5ないし7%程度のトナー濃度値に設定制御され
る。
【0067】撹拌された二成分現像剤は供給ローラ14
3を介して現像スリーブ141に搬送され、層厚規制部
材144によって薄層とされて感光体ドラム10の現像
域に搬送され、次に記す現像条件によって静電潜像の反
転現像を行う。この現像方式では現像剤の穂立とドラム
とは非接触状態で現像が行われ、直流成分に交流成分を
重ね合わせた現像電界により非接触二成分反転現像が行
われている。
【0068】 現像間隙 : 0.5mm トナー搬送量 : 20〜30mg/cm2 現像バイアス(AC): 1.7kv,8KHz (DC): −650V 現像スリーブ回転方向: 感光体ドラムに対し正転 画像濃度調整 : 現像スリーブ回転数制御又は
現像バイアス制御(レーザビームにより感光体に標準票
板を形成し、現像後反射濃度を測定し画像濃度調整を行
う) トナー濃度制御 : L検知方式 (給紙)図1において、転写材Sは給紙カセット15内
に片側基準で格納されており、従ってさばき爪151は
転写材Sの基準面側にのみ設けられ更に半月ローラ16
も片持ち構造とされて転写材Sの基準面側に片寄って位
置されている。
【0069】給紙部は、専用のモータを有しており、半
月ローラ16が矢示方向に回転して押上げ板152上に
積載した転写材Sをさばき爪151の作用によりその最
上層の1枚のみを搬出する。
【0070】給紙カセット15より搬出された転写材S
は搬送系路に入ってUターンし、先端がレジストローラ
対17を通過したすぐ後に給紙センサ171の検知によ
ってモータを一旦停止したのち、転写のタイミングが整
った段階で再びモータが回転を始め、感光体面に対し所
定の角度を保ってその転写域に給紙される。
【0071】一方、手差しによる給紙は装置本体の前面
に位置する手差し給紙台153を図1の一点鎖線にて示
す位置より実線にて示す位置に回動してセットして行
う。
【0072】手差しされた転写材Sはピックアップロー
ラ154の回転により搬送され、レジストローラ対17
を経て転写域に給紙される。
【0073】手差し給紙の対象とする紙は、通常用いら
れる20lbsないし24lbsの一般の転写材Sの
他、161lbsの薄紙や36lbsの厚紙やOHP用
のトランスペアレンスシート等である。又手差し給紙台
153を取り外し、オプションとして専用のフィーダを装
着することで封筒や糊付ラベル等の給紙も可能である。
転写部上流側のレジストローラ対17による転写材Sに
作用する摩擦力F1は前記転写部で転写材Sに作用する
る摩擦力F0より小さく設定されている(F0>F1)。
【0074】(搬送手段部20) 転写部の下流側の搬送手段20は、固定配置されたガ
イド板、または該ガイド板及び該ガイド板に軽圧接する
押圧ローラ、あるいは回動する搬送ベルト、さらには該
搬送ベルト及び該搬送ベルトに軽圧接する押圧ローラ、
複数本の搬送ベルト間に吸引口を有するエア吸引手段等
の各種手段が用いられる。これら搬送手段部20による
転写材Sに作用する摩擦力F2は前記転写部で転写材S
に作用する摩擦力F0より小さく設定されている(F0
2)。
【0075】(転写分離)転写ローラ18は感光体ドラ
ム10の周面に対する位置が可変であって、単色画像の
プリント時には図2に示す如く好ましくは常に圧接状態
(転写時のみ圧接でも可)に置かれるが、カラー画像の
形成中には退避して離間した位置に保たれ、転写時にの
み圧接される。この場合の押圧力としては、ローラ単位
長さ当たりの力として5〜500g/cm、ローラ単位
面積当たりの力として25〜2000g/cm2であるこ
とが望ましく、圧接状態のニップ幅として0.5〜5m
m程度であることが望ましい。一方、分離手段19も転
写ローラ18の位置変動にほぼ同期して感光体ドラム1
0の周面に圧接ならびに離間の作動をすることが望まし
い。
【0076】本実施例の装置には、転写用電源180の
印加電圧が+1.5ないし4kVDCあるいは、+5ない
し40μADCで、又分離手段19にはDCとACを重
畳したバイアス電圧を印加する分離用電源190が使用
される。
【0077】(定着)本実施例の装置の備える定着装置
21は一対のローラから成るいわゆる熱ローラ方式の定
着装置であって、ヒータを内蔵し時計方向に駆動回転す
る上ローラ211と、該上ローラ211に圧接して従動
回転する下ローラ212との間に形成されたニップ部に
より転写材Sを加熱搬送してトナー像の溶着を行う(図
1参照)。
【0078】(転写ローラ18)次に、前述した転写ロ
ーラ18の構成について詳細に説明する。
【0079】図6(A)は単層タイプの転写ローラ18
Aの断面図である。図において、転写ローラ18Aは、
ステンレス鋼棒から成る軸体(芯金)181と、その外
周にポリウレタンゴム、シリコーンゴム、スチレンブタ
ジエン共重合体エラストマー、オレフィン系エラストマ
ー等の樹脂材を、セルサイズ10〜300μm程度の発
泡タイプ若しくは連泡タイプで形成し、更に上記樹脂材
に導電性付与剤としてカーボンブラック等の無機物及び
/又は有機導電剤を混在させた電荷供給可能な導電性と
した弾性部182とから構成されている。なお、弾性部
182としてカーボンブラックを含有した発泡ポリウレ
タン系樹脂のルビセルローラ(日東工業(株)扱、トー
ヨーポリマー(株)製造)を用いた。該転写ローラ18
Aの電気抵抗は106〜109Ω・cm、ゴム硬度はアス
カーCスケールで硬度20〜60が好ましい。なお、弾
性部182の外径は16mm、軸体181の外径は8m
mのものを用いた。
【0080】転写ローラ18Aの他の具体例として、導
電性転写スポンジローラ(ブリヂストン社製)の2種も
使用可能である。即ち、Aタイプとしてカーボンを含有
した電子導電系の転写ローラ、およびBタイプとして導
電性有機材を含有したイオン導電系の転写ローラの2種
を使用した。Aタイプは環境に左右されない導電性、連
続使用における抵抗値の安定性がよい、抵抗値に印加電
圧依存性がある等の特長を有し、アスカーC硬度36
°、電気抵抗106〜109Ω・cmである。Bタイプは
抵抗値が印加電圧に左右されない、ローラ内の抵抗値が
均一である、連続使用における抵抗値の安定性がよい、
低温低湿で高め、高温高湿で低めの抵抗値を示す等の特
長を有し、アスカーC硬度37°、電気抵抗108Ω・
cmで、特に量産性に適している。A,B両タイプとも
転写ローラとして好適である。
【0081】また、住友ゴム工業社製・イオン導電系転
写ローラ、アスカーC硬度30°、電気抵抗106〜1
9Ω・cmも転写ローラとして好適である。
【0082】転写ローラ18Aの更に他の具体例とし
て、シリコーン系スポンジローラ(発泡タイプ)(信越
ポリマー社製)のうち、アスカーC硬度30°、電気抵
抗106〜108Ω・cmのものも転写ローラとして使用
可能である。
【0083】転写ローラ18Aの更に他の具体例とし
て、北辰工業(株)製のエステル系ウレタンスポンジロー
ラ(発泡タイプ)やエーテル系ウレタンスポンジローラ
(発泡タイプ)で、アスカーC硬度30〜40°、電気
抵抗106〜108Ω・cmのものも使用可能である。
【0084】図6(B)は、被覆タイプの転写ローラ1
8Bを示す断面図である。
【0085】この転写ローラ18Bは、上記単層タイプ
の転写ローラの弾性部182の外周面上に、ポリフッ化
ビニリデン(PVDF),ポリアミド6(ナイロン
6),ポリアミド66(ナイロン66),ポリエチレン
テレフタレート(PET),パーフルオロアクリレート
系樹脂(PFA),ポリエステル系樹脂等から成る表面
被覆層部183を、5〜100μmの膜厚で設けたもの
である。上記被覆層部183を設けることにより、転写
ローラ18Bの表面のクリーニングが容易確実になり、
メンテナンス性が向上する。該転写ローラ18Bの電気
抵抗は107〜108Ω・cmである。
【0086】図6(C)は、被覆タイプの転写ローラ1
8の他の実施例18Cを示す断面図である。この転写ロ
ーラ18Cは、上記軸体181の外周面上に設けた弾性
部182の更に外層に中抵抗層部184を設け、その外
周面上に前記被覆層部183を形成したものである。上
記中抵抗層部184は、電気抵抗を最適制御できる材料
を選択することができる。これによって弾性部182は
所要の弾性を備え、中抵抗層部184は所要の導電性付
与性を備えた機能分離型に構成することが可能である。
電気抵抗の測定の方法は、例えば温湿度(20℃50
%)環境下においてローラ軸の両端をそれぞれ500g
重の力でAlなどの導電板に押圧し、導電板とローラ軸
のΩ単位の抵抗値を測定し、或いはAlなどの円形の導
電体に押圧し、転写ローラ18CとAl導電体とを回転
させながら抵抗値を測定し、弾性層、被覆層の全層厚と
形成ニップ面積ローラの長さからΩ・cm単位に換算す
ることができる。上記各転写ローラ18Cの電気抵抗と
しては、103Ω・cmないし1011Ω・cmのものが
好ましい。又、上記各転写ローラ18Cのゴム硬度は、
ゴム硬度計による計測で60°以下(JIS−K630
1アスカーCスケール硬度)が好ましい。
【0087】上記転写ローラ18によるローラ転写は、
転写材Sの背面に直接転写ローラ18を接触させて、ト
ナーを圧接し、トナーと逆極性の電性を転写ローラ18
に印加して転写を行う。
【0088】(分離手段19)ベルト感光体や小径ドラ
ム感光体では、分離部の小さな曲率半径を利用して、転
写材Sの剛性のみで分離させることができるが、感光体
形状の制約を受ける。又高速機等ではAC除電分離と併
用することで安定した高速の分離を達成している。AC
除電分離は、転写の直後に記録紙を交流コロナ又は高電
圧交流で除電して記録紙の感光体への静電吸着力を低減
し、紙の剛性や自重を利用して分離するものである。し
かし、AC除電が強すぎると画像抜けの転写不良が発生
しやすく、弱いと薄く剛性の弱い記録紙ほど分離が難し
くなるため、記録紙種や環境を考慮して除電量をバラン
ス良く設定する必要がある。除電による分離手段の各種
実施例を図8(A)〜(F)に示す。
【0089】図7(A)は、分離手段19の実施例を示
し、尖突型電極板19Aの正面図である。該尖突型電極
板19Aは、板厚0.1〜2.0mmのステンレス鋼
板、銅板、鉄板、アルミニウム合金板等の導電性金属基
板から形成され、一方の端面に図示のような複数の尖突
状山型が等高状に直列配置されている。その山の高さa
は1〜10mm、山のピッチbは1〜10mmの範囲に形
成されている。
【0090】図7(B),(C)は、ステンレス鋼線又
はアルミニウム線等の金属細線(フィラメント)から成
る導電性細線191を保持部材192に1列又は複数列
配置した分離手段19の斜視図であり、図7(B)は密
集配列型分離ブラシ19B、図7(C)、図7(D)
は、疎ら配列型分離ブラシ19Cを示す。上記導電性細
線191の直径は0.01〜0.1mm、保持部材19
2からの金属線の突出長さは2〜20mmである。図7
(C)に示す疎ら配列型においては、各導電性細線19
1の各束毎に間隔を0.5〜5mmに配列したものが分離
効果として好ましい結果が得られた。尚、上記導電性細
線191として、金属細線の代りに、レーヨン等に導電
性付与剤を添加した導電性繊維を用いた分離ブラシ19
B,19Cを形成することも可能である。
【0091】図7(E)は、金属細線の代りに、先端の
曲率半径が100μmの小球形状を有する複数本の針状
電極193を保持部材192に植設した分離手段19D
の斜視図である。
【0092】図7(F)は、導電性除電テープ194の
先端を鋸歯状に形成し、保持部材192に挟持した分離
手段19Eの斜視図である。該導電性除電テープ194
としては、テイジンメタリアン除電テープ(帝人(株)
製)やシントロン9212(Shintron Fabric社製)等があ
る。
【0093】図8は本発明による画像形成装置要部の中
央断面図であり、転写状態を示す。
【0094】前記現像器14Kの下流側で転写ローラ1
8との間には、前記レジストローラ対17から給送され
た転写材Sを感光体ドラム10の周面に案内する転写材
進入ガイド部材172が固設されている。該転写材進入
ガイド部材172は、転写材Sを感光体ドラム10に所
定の進入角度で進入される案内面を有し、その先端部は
感光体ドラム10と所定の間隔を保持している。
【0095】前記転写ローラ18と分離手段19とをユ
ニット化した転写分離ユニットは、像担持体10の周面
に接離可能である。図8は上記ユニットが像担持体10
の周面に圧着した状態を示す断面図である。
【0096】前記転写ローラ18の軸体181の両軸端
は、第1の可動保持部材184の両側板に揺動自在に保
持されている。該第1の可動保持部材184は、支軸1
85を中心にして揺動可能に支持されていて、コイルば
ね186により上方の像担持体10側に付勢されてい
る。187は画像形成装置本体に固設された固定底板で
ある。
【0097】上記支軸185の同軸上には、第2の可動
保持部材188が揺動自在に保持され、図示しない連係
部材によって前記第1の可動保持部材184と応動して
一体となって揺動する。該第2の可動保持部材188の
底面側はコイルばね189によって転写ローラ18と同
様に上方に付勢されている。
【0098】前記転写ローラ18と分離手段19の尖突
型電極板19Aとの中間および該尖突型電極板19Aの
転写材搬送下流側には、転写材搬送ガイド部材195
A,195Cが前記第2の可動保持部材188上に固設
されている。そして該転写材搬送ガイド部材195A,
195Cのスリット部に分離用の尖突型電極板19Aの
保持部材が挿入されていて、尖突型電極板19Aの先端
部が感光体ドラム10の周面と所定間隔dを保って固定
されている。
【0099】転写ローラ18のニップ位置から搬出され
た転写材Sは、上記転写材搬送ガイド部材195Aの上
面及び尖突型電極板19Aの上部の架橋部の上面の間隙
を通過して、分離用尖突型電極板19Aの先端部上方を
通過していく。
【0100】上記転写材搬送ガイド部材195Cの分離
手段(尖突型電極板19A)の下流側の上面部には、転
写材Sを定着装置21側へ案内する搬送ガイド面が形成さ
れている。前記転写材搬送ガイド部材195Cの上面部
及び搬送ガイド面には、転写材搬送方向に複数本の突起
条(リブ)を形成して、転写材Sを円滑に搬送する。
【0101】上記転写材搬送ガイド部材205A,20
5Cは、絶縁性材料、例えば変性PPE樹脂、ABS樹
脂等の樹脂成型部材で搬送性を向上させるために表面を
テフロンでコートする場合もある。転写ローラ18と分
離用の尖突型電極板19Aは逆極性の高電圧が印加され
るから、両部材18,19A間の空間には放電を発生し
易く、転写ムラや分離不良を起こしたり、転写ローラ1
8や尖突型電極板19Aの損傷を発生したりする。転写
ローラ18と分離用の電極板19Aの中間を絶縁性の転
写材搬送ガイド部材195Aを設置することにより、上
記の問題は解消される。
【0102】前記転写分離ユニットは、転写時には、前
述のように支軸185を中心にして揺動可能に支持さ
れ、コイルばね184,189により上方に付勢され
て、転写ローラ18は像担持体10の周面に圧接され像
担持体の線速と等速、あるいは像担持体の線速より少し
速く回転する。
【0103】画像転写以外の状態では、即ち像担持体1
0上に異なる色のトナー像(Y,M,C,K)を形成す
る過程では、上記転写分離ユニットは、像担持体10の
周面から強制的に離間されている。図9はこの離間状態
を示す断面図である。
【0104】前記第1の可動保持部材184の両側面に
は、固定軸184Aは水平に植設されていて、該固定軸
184Aにローラ(カムフォロワ)184Bが回転自在
に嵌合している。
【0105】一方、上記転写分離ユニットの上方には、
画像形成装置の駆動源に接続して回転可能なカム軸19
7Aが支持されていて、該カム軸197Aにカム197
が固定されている。
【0106】該カム197の周面は、前記転写分離ユニ
ットのローラ184Bに圧接している。上記カム197
の回転により、その最大半径周面がローラ184Bに圧
接すると、転写・分離ユニットは支軸185を中心にし
て下方に揺動され、転写ローラ18および尖突型電極板
19Aは像担持体10の周面から離間する。
【0107】前記カム197の回転によりその最小半径
周面がローラ184Bに圧接する状態では、転写・分離
ユニットは上方にばね付勢されて、転写ローラ18は像
担持体10の周面に所定圧で圧接してニップを形成して
像担持体の線速と等速、あるいは像担持体の線速より少
し速く回転し、転写材Sの通紙によりトナー像の転写が
可能となる。
【0108】また、転写分離ユニットの上昇停止位置で
は、ローラ196が像担持体10の周面に圧接して、尖
突型電極板19Aは像担持体10の周面と所定の間隙を
維持し、転写材Sの通紙時に像担持体10に周面からの
分離を可能にする。
【0109】図10はこの発明を適用する画像形成装置
の他の実施例を示すカラープリンタの断面構成図であ
る。なお、図面に使用されている符号について、図1と
同じ機能を有する部分には、同符号を付している。ま
た、前記実施例と異なる点を説明する。
【0110】駆動ローラ101と従動ローラ102に巻
回されて回動可能な感光体ベルト(像担持体)103の
周辺には、スコロトロン帯電器12、像露光手段(半導
体レーザ光走査装置)13、現像器14Y,14M,1
4C,14K、転写ローラ18、分離手段19、クリー
ニング装置23が配設されている。
【0111】直径が80mm以上の駆動ローラ101を巻
回する感光体ベルト103は、前述の大径感光体ドラム
10と同様に転写分離性に問題が生じるので、前述と同
様の転写位置に転写ローラ18を配置し、前述と同様の
摩擦力F0、F1、F2を設定することにより、転写画質
の向上が達成される。
【0112】
【発明の効果】本発明により、転写ローラ、上流側のレ
ジストローラ対、下流側の搬送手段部に速度差が生じて
も、転写材上のトナー画像に線ズレ等の転写画質不良を
発生することはなく、高画質の転写画像を得ることがで
きる。また紙質の異なる転写材、例えば普通紙とOHP
シート等に対しても常に転写性安定性を確保し、またサ
イズ(紙幅)の異なる転写材に対しても良好な転写画像
を得た。また、オゾン発生のない環境衛生対策の向上
と、ジャムや画像転写むらのない転写画像の画質向上に
有効である。特に、像担持体上で各色トナー像を重ね合
わせるカラー画像形成装置に適用して非接触二成分反転
現像による像支持体上に形成されたトナー画像を転写分
離するとき、転写ムラ等の転写不良のない良好なカラー
画像が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置の一例としてのカラー
プリンタの断面構成図。
【図2】転写分離部の要部構成図。
【図3】転写ローラと転写材との摩擦力を測定する模式
図。
【図4】転写ローラと他の給搬送手段との摩擦力差と、
転写画像の線のズレ率を示す特性図。
【図5】中間転写ドラムを備えたカラー画像形成装置の
構成図。
【図6】各種転写ローラの断面図。
【図7】各種分離手段の斜視図及び正面図。
【図8】本発明に係る転写分離ユニットの転写時の中央
断面図。
【図9】本発明に係る転写分離ユニットの非転写時の中
央断面図。
【図10】この発明を適用するカラープリンタの他の実
施例を示す断面構成図。
【図11】転写材部近傍の転写材給送を説明する模式
図。
【符号の説明】
10 感光体ドラム(像担持体) 103 感光体ベルト(像担持体) 14 現像手段 14Y,14M,14C,14K 現像器 17 レジストローラ対(給送ローラ対)(給送手段
部) 18,18A,18B,18C 転写ローラ(転写手
段) 19 分離手段 19A 尖突型電極板(分離手段) 20 搬送手段部 21 定着装置 F0,F1,F2 摩擦力 S 転写材(転写紙、OHPシート等) v0,v1,v2 周速度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/00 510 G03G 15/01 114

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動される像担持体上に形成された静電
    潜像を現像手段の帯電トナーにより現像してトナー像に
    形成し、該トナー像を前記像担持体から中間転写体に転
    写し、さらに該中間転写体と転写ローラとが圧接する転
    写部において給紙部から給送されて通過する転写材に静
    電転写したのち、該転写材を搬出させる画像形成装置に
    おいて、 前記転写部を通過する転写材に転写部で作用する摩擦力
    を、前記転写ローラの転写材給送上流側で該転写材を給
    送させる給送手段部で該転写材に作用する摩擦力より大
    きく設定し、前記転写部を通過する転写材に転写部で作
    用する摩擦力を、前記転写ローラの転写材給送下流側で
    該転写材を搬出させ転写材を定着させる定着手段と前記
    転写部との間に設けられた搬送手段部で該転写材に作用
    する摩擦力より大きく設定し、且つ、前記転写部におけ
    る転写材の搬送速度は前記給送手段部における転写材の
    給送速度及び前記搬送手段部における転写材の搬送速度
    と等速であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体上に現像手段によりトナー
    像を形成し、前記中間転写体上に2色以上のトナー像を
    重ね合わせ転写し、該中間転写体と転写ローラとが圧接
    する転写部において転写材に一括転写することを特徴と
    する請求項1に記載の画像形成装置。
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