JPH07302000A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH07302000A
JPH07302000A JP6094436A JP9443694A JPH07302000A JP H07302000 A JPH07302000 A JP H07302000A JP 6094436 A JP6094436 A JP 6094436A JP 9443694 A JP9443694 A JP 9443694A JP H07302000 A JPH07302000 A JP H07302000A
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image carrier
separation
forming apparatus
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JP6094436A
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Inventor
Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
Shigeki Takeuchi
茂樹 竹内
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置における分離部でのジャム発生
を防止し、かつ転写ムラや分離不良のない高画質の転写
画像を得ることを目的とする。 【構成】 像担持体10上に形成された静電潜像を、現像
手段14の帯電トナーにより現像してトナー像に形成し、
トナー像を給紙部15から送られて像担持体10と転写手段
18との間を通過する転写材Pに静電転写し、さらに転写
手段18の下流側に設置された分離手段19によって転写材
Pを、像担持体10と分離手段19とが近接する分離位置N
において像担持体10表面から分離する画像形成装置にお
いて、分離位置19で像担持体10から分離された転写材P
の搬送方向先端部が分離手段19の転写材搬送方向下流側
に設けられた部材に接触し、その接触点Mが、分離位置
Nにおける像担持体10の接線に対して、像担持体側に15
°、反像担持体側に15°の範囲内に位置するようにした
画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、静電複写機、静電プ
リンタなど、静電転写プロセスを利用する画像形成装
置、特に分離用ブラシ等分離手段を利用する画像形成装
置に関するものである。更に像担持体上に、単色のトナ
ー像を少なくとも2色以上重ね合わせることによってカ
ラーのトナー像を形成するカラー画像形成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術を用いた静電複写機や静電
プリンタにおいて、帯電・転写・分離装置には、コロナ
放電器が従来広く用いられてきた。しかしながら、コロ
ナ放電器は、5〜10kVの高電圧印加を必要とし、放電に
よるオゾン発生をともなう等の問題点がある。そのため
近年になって代替技術として低電圧化とオゾンレスを目
的とした接触帯電方式や転写ローラ方式や分離ブラシ方
式等が注目されている。
【0003】転写ローラ方式や分離ブラシ方式は、従来
のコロナ放電による転写に比べてオゾン発生量が少ない
こと、放電ワイヤ汚れ等に起因する転写ムラがないこ
と、低コストであることという長所があるため、近年実
用化されるようになった。
【0004】転写材の帯電を除電する除電ブラシの公知
技術としては、特開平2-91671号公報が、転写材の像担
持体からの分離を行う除電針の公知技術としては、特開
平4-168979号、特開平4-16880号各公報が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】像担持体、例えば感光
体ドラム、感光体ベルト、誘電体ドラム等において、従
来一般に、直径30mm以下、又は転写部位又は分離部位に
おける曲率半径が15mm以下のものであっては、特に分離
手段を設けなくても転写材(記録紙等)の剛性(スティ
ッフネス,紙等の腰の強さ)によっていわゆる曲率分離
が可能であった。また、直径70mm以下、又は転写部位又
は分離部位における曲率半径が35mm以下のものであって
は、分離手段の位置に無関係で分離が可能であった。
【0006】感光体ドラム上で各色のトナー像を重ね合
わせるカラー画像形成装置にあっては、画像1枚分のト
ナー像を像担持体上に形成しなければならず、像担持体
の一周長さは画像長さよりも長くなければならない。そ
のため、感光体ドラムの直径が必然的に大径化するか
ら、転写材の剛性による分離が困難となる。又、このよ
うなカラー画像形成装置では、重ね合わせ色は、感光体
ドラム上のトナー付着量が多いため、転写電流を多く必
要とし、分離は更に困難になる。この発明は、このよう
な課題を解決するためになされたものであって、上記の
問題点を解消し、下記の目的を達成して、安定して良好
な転写性と分離性が得られる画像形成装置を提供するも
のである。
【0007】(1) 直径70mm以上のドラム状、又は少な
くとも転写部位又は分離部位で曲率半径35mm以上のベル
ト状の像担持体を用いた画像形成装置における転写と分
離の両立をはかること。
【0008】(2) 像担持体上で各色のトナー像の重ね
合わせを行うプロセスで転写と分離の両立性を計り、良
好なカラー画像を転写材上に形成すること。
【0009】(3) 転写ムラや分離ハジキによる白抜け
等のない高画質の転写画像を得ること。
【0010】(4) 高圧放電に基づくオゾンの発生や、
窒化物の生成もなく、これらによる感光体劣化や画質低
下などの少ないプロセスを提供すること。
【0011】(5) 分離安定性を確保し、単色と重ね合
わせ色の双方の良好な転写性・分離性を確保する。
【0012】(6) 紙質の異なる各種転写材に対して常
に分離安定性を確保し、高画質の転写画像を得る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の画像形成装置は、像担持体上に形成された静電潜
像を、現像手段の帯電トナーにより現像してトナー像に
形成し、該トナー像を給紙部から送られて前記像担持体
と転写手段との間を通過する転写材に静電転写し、さら
に前記転写手段の下流側に設置された分離手段によって
該転写材を、前記像担持体と分離手段とが近接する分離
位置において前記像担持体表面から分離する画像形成装
置において、前記分離位置で像担持体から分離された転
写材の搬送方向先端部が前記分離手段の転写材搬送方向
下流側に設けられた部材に接触し、その接触点が、前記
分離位置における像担持体の接線に対して、像担持体側
に15°、反像担持体側に15°の範囲内に位置するように
したことを特徴とするものである。
【0014】また、この発明の画像形成装置は、前記分
離手段を、前記像担持体表面の鉛直下方の位置から像担
持体の回転方向に5°と、前記像担持体表面の鉛直下方
の位置から像担持体の逆回転方向に15°との間に、前記
分離手段を設置したことを特徴とするものである。
【0015】
【実施例】本発明の実施例の説明に先立って、本発明の
画像形成装置の一例であるカラープリンタの構成とその
作用を図1の断面構成図によって説明する。
【0016】このカラープリンタは、像担持体上に順次
形成される各色トナー像を重ね合わせたのち、転写部で
記録紙上に1回で転写してカラー画像を形成し、その
後、分離手段により像担持体面から剥離する方式のカラ
ー画像形成装置である。
【0017】図1において10は像担持体である感光体ド
ラムで、OPC感光体(有機感光体)をドラム基体上に
塗布形成したもので、接地されて図示の時計方向に駆動
回転される。12はスコロトロン帯電器で、感光体ドラム
10周面に対し高電位VHの一様な帯電をグリッド電位VG
に電位保持されたグリッドとコロナ放電ワイヤによるコ
ロナ放電によって与えられる。このスコロトロン帯電器
12による帯電に先だって、前プリントまでの感光体の履
歴をなくすために発光ダイオード等を用いたPCL(帯
電前除電器)11による露光を行って感光体周面の除電を
しておく。
【0018】感光体ドラム10への一様帯電ののち、像露
光手段13により画像信号に基づいた像露光が行われる。
像露光手段13は図示しないレーザダイオードを発光光源
とし回転するポリゴンミラー131,fθレンズ132,シリ
ンドリカルレンズ133を経て反射ミラー134により光路を
曲げられ主走査がなされるもので、感光体ドラム10の回
転(副走査)によって潜像が形成される。本実施例では
文字部に対して露光を行い、文字部の方が低電位VL
なるような反転潜像を形成する。
【0019】感光体ドラム10の周縁には、イエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒色(K)等
のトナーとキャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵し
た現像器14(14Y,14M,14C,14K)が設けられてい
て、先ず1色目のイエローの現像がマグネットを内蔵し
現像剤を保持して回転する現像スリーブ141によって行
われる。現像剤はフェライトをコアとしてそのまわりに
絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、ポリエステ
ルを主材料として色に応じた顔料と荷電制御剤、シリ
カ、酸化チタン等を加えたトナーとからなるもので、現
像剤は層形成手段によって現像スリーブ141上に100〜60
0μmの層厚(現像剤)に規制されて現像域へと搬送され
る。
【0020】現像域における現像スリーブ141と感光体
ドラム10との間隙は層厚(現像剤)よりも大きい0.2〜
1.0mmとして、この間にVACのACバイアスとVDCのD
Cバイアスが重畳して印加される。VDCとVH、トナー
の帯電は同極性であるため、VACによってキャリアから
離脱するきっかけを与えられたトナーはVDCより電位の
高いVHの部分には付着せず、VDCより電位の低いVL
分に付着し顕像化(反転現像)が行われる。
【0021】1色目の顕像化が終った後2色目のマゼン
タの画像形成行程にはいり、再びスコロトロン帯電器12
による一様帯電が行われ、2色目の画像データによる潜
像が像露光手段13によって形成される。このとき1色目
の画像形成行程で行われたPCL11による除電は、1色
目の画像部に付着したトナーがまわりの電位の急激な低
下により飛び散るため行わない。
【0022】再び感光体ドラム10周面の全面に亘ってV
Hの電位となった感光体のうち、1色目の画像のない部
分に対しては1色目と同様の潜像がつくられ現像が行わ
れるが、1色目の画像がある部分に対し再び現像を行う
部分では、1色目の付着したトナーにより遮光とトナー
自身のもつ電荷によってVM′の潜像が形成され、VDC
とVM′の電位差に応じた現像が行われる。この1色目
と2色目の画像の重なりの部分では1色目の現像をVL
の潜像をつくって行うと、1色目と2色目とのバランス
が崩れるため、1色目の露光量を減らしてVH>VM>V
Lとなる中間電位とすることもある。
【0023】3色目のシアン、4色目の黒色についても
2色目のマゼンタと同様の画像形成行程が行われ、感光
体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
【0024】一方給紙カセット15より半月ローラ16を介
して搬出された一枚の転写材(転写紙等)Pは一旦停止
し、転写のタイミングの整った時点で給紙部のレジスト
ローラ対17の回転作動により転写域へと給紙される。
【0025】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム10の周面に転写手段18が圧接され、給
紙された転写材Pを挟着して多色像が一括して転写され
る。
【0026】次いで転写材Pはほぼ同時に圧接状態とさ
れた分離手段19によって除電され、感光体ドラム10の周
面より分離して定着装置21に搬送され、熱ローラ(上ロ
ーラ)211と圧着ローラ(下ローラ)212の加熱,加圧に
よってトナーを溶着したのち、排紙ローラ22を介して装
置外部に排出される。なお前記の転写手段18、分離手段
19は転写材Pの通過後感光体ドラム10の周面より退避離
間して、次なるトナー像の形成に備える。
【0027】一方、転写材Pを分離した感光体ドラム10
は、クリーニング装置23のブレード231の圧接により残
留トナーを除去・清掃し、再び前記PCL11による除電
と帯電器12による帯電を受けて次なる画像形成のプロセ
スに入る。なお前記のブレード231は感光体面のクリー
ニング後、直ちに移動して感光体ドラム10の周面より退
避する。
【0028】以下、前記装置の画像形成部を構成する各
機材の機能,性能の特徴について説明する。
【0029】(像担持体)感光体ドラム10は安定した回
転作動により周面のOPC感光体に前記のスコロトロン
帯電器12による均一な帯電作用が実現される。帯電に際
しグリッド電位が制御されて帯電電位の安定が図られ
る。感光体の仕様ならびにその帯電条件は一例として次
のように設定される。特に、特開昭64-17066号、特開平
2-183258号、特開平2-183265号、特開平3-128973号に記
載のY型チタニルフタロシアニンもしくは多結晶型チタ
ニルフタロシアニンを用いたOPCが好ましい。
【0030】感光体 : OPC,直径120mm,線速100
mm/sec,負帯電 帯電条件: 帯電ワイヤ:白金線(クラッド又はアロ
イ)が好ましく用いられる。VH−850V,VL−50V (像露光)感光体ドラム10周面のOPC感光体は帯電器
12により負帯電されたあと、像露光手段13の図示しない
半導体レーザユニットの発光による露光を受けて静電潜
像を形成する。
【0031】プリンターコマンドを解読するフォーマッ
タからの画像データは、レーザダイオード(LD)変調
回路に送られて、変調された画像信号により半導体レー
ザユニットのLDが発光すると、そのビーム光はビーム
インデックスにより各走査線の同期が図られてポリゴン
ミラー131に投射される。
【0032】ポリゴンミラー131はその多面体でビーム
光を反射して走査し、その走査光はfθレンズ132、
シリンドリカルレンズ133によりビーム径が補正された
あと反射ミラー134を介して感光体を露光して主走査を
行い、静電画像を形成する。
【0033】レーザ光は光学系により600DPI相当に
ビーム径が絞られる。従って高品質画像を得るためには
トナーの粒径も小さくする必要がある。本実施例では各
色とも8μmのサイズのトナーを使用している。ただし
ユーザにとって最も重要なのは黒色の文字品質であり、
黒色トナーは小粒径トナー(7〜11μm)が好適であ
る。
【0034】像露光の光学系としては例えば次に記す構
成のものが使用される。
【0035】ポリゴンミラー: 6面、回転数23600rp
m,エアーベアリング採用 レンズ焦点距離: f=140mm ドットクロック: 20MHZ ビーム径 : 約60×80μm (現像)図2は現像器14の構成を示した断面図で、トナ
ー補給ボックスより供給されたトナーは現像器の右端部
に落下され、相反する方向に回転する一対の撹拌スクリ
ュ142によってキャリアと撹拌混合され、所定の帯電量
(Q/M)に設定される。
【0036】一方、トナー濃度は透磁率検知方法(L検
知方式)により検知され、この出力周波数にもとづいて
トナーの供給量を制御して5ないし7%程度のトナー濃
度値に設定制御される。
【0037】撹拌された二成分現像剤は供給ローラ143
を介して現像スリーブ141に搬送され、層厚規制部材144
によって薄層とされて感光体ドラム10の現像域に搬送さ
れ、次に記す現像条件によって静電潜像の反転現像を行
う。この現像方式では現像剤の穂立とドラムとは非接触
状態で現像が行われ、直流成分に交流成分を重ね合わせ
た現像電界により非接触二成分反転現像が行われてい
る。
【0038】現像間隙 : 0.5mm トナー搬送量 : 20〜30mg/cm2 現像バイアス(AC): 2kV,8KHZ (DC): −750V 現像スリーブ回転方向: 感光体ドラムに対し正転 画像濃度調整 : 現像スリーブ回転数制御又は
現像バイアス制御(レーザビームにより感光体に標準票
板を形成し、現像後反射濃度を測定し画像濃度調整を行
う) トナー濃度制御 : L検知方式 (給紙)図1において、転写材Pは給紙カセット15内に
片側基準で格納されており、従ってさばき爪151は転写
材Pの基準面側にのみ設けられ更に半月ローラ16も片持
ち構造とされて転写材Pの基準面側に片寄って位置され
ている。
【0039】給紙部は、専用のモータを有しており、半
月ローラ16が矢示方向に回転して押上げ板152上に積載
した転写材Pをさばき爪151の作用によりその最上層の
1枚のみを搬出する。
【0040】給紙カセット15より搬出された転写材Pは
搬送系路に入ってUターンし、先端がレジストローラ対
17を通過したすぐ後に図示しない給紙センサの検知によ
ってモータを一旦停止したのち、転写のタイミングが整
った段階で再びモータが回転を始め、感光体面に対し所
定の角度を保ってその転写域に給紙される。
【0041】一方手差しによる給紙は装置本体の前面に
位置する手差し給紙台153を図1の一点鎖線にて示す位
置より実線にて示す位置に回動してセットして行う。
【0042】手差しされた転写材Pはピックアップロー
ラ154の回転により搬送され、レジストローラ17を経て
転写域に給紙される。
【0043】手差し給紙の対象とする紙は、通常用いら
れる16lbsないし24lbsの一般の転写材Pの他、36
lbsの厚紙やOHP用のトランスペアレンスシート等
である。又手差し給紙台153を取り外し、オプションと
して専用のフィーダを装着することで封筒の給紙も可能
である。
【0044】(転写分離)転写手段18は感光体ドラム10
の周面に対する位置が可変であって、単色画像のプリン
ト時には図3に示す如く常に圧接状態に置かれるが、カ
ラー画像の形成中には退避して離間した位置に保たれ、
転写時にのみ圧接される。この場合の押圧力としては、
ローラ単位長さ当たりの力として50〜1000g/cmである
ことが望ましく、圧接状態のニップ幅として0.5〜5mm
程度であることが望ましい。一方、分離手段19も転写手
段18の位置変動にほぼ同期して感光体ドラム10の周面に
圧接ならびに離間の作動をする。
【0045】本実施例の装置には、転写用電源180の印
加電圧が+1ないし2kVDCで、又分離手段19にはDC
とACを重畳したバイアス電圧を印加する分離用電源19
0が使用される。
【0046】(定着)本実施例の装置の備える定着装置
21は一対のローラから成るいわゆる熱ローラ方式の定着
装置であって、ヒータを内蔵し時計方向に駆動回転する
上ローラ211と、該上ローラ211に圧接して従動回転する
下ローラ212との間に形成されたニップ部により転写材
Pを加熱搬送してトナー像の溶着を行う(図1参照)。
【0047】(転写手段18)次に、前述した転写手段18
の構成について詳細に説明する。
【0048】図4(A)は単層タイプの転写ローラ18A
の断面図である。図において、転写ローラ18は、ステン
レス鋼棒から成る軸体(芯金)181と、その外周にポリ
ウレタンゴム、シリコーンゴム、スチレンブタジエン共
重合体エラストマー、オレフィン系エラストマー等の樹
脂材を、セルサイズ10〜100μm程度の発泡タイプもしく
は連泡タイプで形成し、更に上記樹脂材に導電性付与剤
としてカーボンブラック等の無機物及び/又は有機導電
剤を混在させた電荷供給可能な導電性とした弾性部182
とから構成されている。なお弾性部182として発泡ポリ
ウレタン系樹脂ルビセルローラ(日東工業(株)製)を用
いた。該転写ローラ18Aの電気抵抗は107〜108Ω・cmで
ある。
【0049】図4(B)は、被覆タイプの転写ローラ18
Bを示す断面図である。
【0050】この転写ローラ18Bは、上記単層タイプの
転写ローラの弾性部182の外周面上に、ポリフッ化ビニ
リデン(PVDF),ポリアミド6 (ナイロン6 ),ポ
リアミド66(ナイロン66),ポリエチレンテレフタレー
ト(PET),パーフルオロアクリレート系樹脂(PF
A),ポリエステル系樹脂等から成る表面被覆層部183
を、5〜100μmの膜厚で設けたものである。上記被覆層
部183を設けることにより、転写ローラ18Bの表面のク
リーニングが容易確実になり、メンテナンス性が向上す
る。該転写ローラ18Bの電気抵抗は105〜106Ω・cmであ
る。
【0051】図4(C)は、被覆タイプの転写ローラ18
の他の実施例を示す断面図である。この転写ローラ18C
は、上記軸体181の外周面上に設けた弾性部182の更に外
層に中抵抗層部184を設け、その外周面上に前記被覆層
部183を形成したものである。上記中抵抗層部184は、電
気抵抗を最適制御できる材料を選択することができる。
これによって弾性部182は所要の弾性を備え、中抵抗層
部184は所要の導電性付与性を備えた機能分離型に構成
することが可能である。電気抵抗の測定の方法は、例え
ばローラ軸の両端をそれぞれ500g重の力でAlなどの導
電板に押圧し、導電板とローラ軸のΩ単位の抵抗値を測
定し、弾性層、被覆層の全層厚と形成ニップ面積からΩ
・cm単位に換算することができる。上記各転写ローラ18
の電気抵抗としては、103Ω・cmないし1011Ω・cmのも
のが好ましい。又、上記各転写ローラ18のゴム硬度は、
ゴム硬度計による計測で60°以下(JIS−K6301 ア
スカ−Cスケール硬度)が好ましい。
【0052】上記転写ローラ18によるローラ転写は、転
写材Pの背面に直接転写ローラ18を接触させて、トナー
を圧接し、トナーと逆極性の電性を転写ローラ18に印加
して転写を行う。
【0053】次に、転写手段18の他の実施例について説
明する。
【0054】図5は転写ブラシ18Dの断面図、図6は転
写ブラシ18Dの各種実施例の斜視図である。図5(A)
は転写ブラシ18Dが像担持体10の表面から離間している
状態を示す断面図である。
【0055】複数本の弾性を有する細い導電性ワイヤ18
5の両端部は、導電性の保持部材186A,186Bに並列か
つ等間隔に植設され、各導電性ワイヤ185は上方に凸の
逆U字形状をなす。そして該各導電性ワイヤ185の逆U
字型の頂部の包絡線は、転写材Pの搬送方向Aと直交す
る方向になるように一直線になっている。187は絶縁性
支持部材である。
【0056】上記導電性ワイヤ185は、第1の実施例と
して、アキレスノンスパークJSタイプ(アキレス(株)
製)の直径100μmを用い、これをピッチ(p)1mm間隔
で保持部材186A,186Bに植設した。上記U字形状の半
径Rは12mm、高さHは12mmで作製した。第2の実施例の
転写ブラシ18Dでは、直径50μmの銅線を間隔2mmでメ
ッシュ状に形成し、上記逆U字形状に架設した。第3の
実施例の転写ブラシ18Dでは直径100μmのカーボン繊維
をピッチ(p)0.8mmで架設した。
【0057】図5(B)は、転写時に、転写ブラシ18D
を移動させて、転写材Pを介して像担持体10に圧接した
転写状態を示す断面図である。この圧接状態では、複数
の導電性ワイヤ185は、弾性変形して転写材Pを像担持
体10の表面に密接させてトナー像を均一に転写させるこ
とができる。この圧接力の適正範囲は、導電性ワイヤ18
5の弾性によっても異なるが、導電性ワイヤ185の長手方
向の長さ当たり58〜100/cmが好ましい。又、そのとき
形成されるニップ幅は0.5〜20mmが好ましい。
【0058】図6(A)は複数本の導電性ワイヤ185の
両端部をそれぞれ保持部材186A,186B間に植設して、
露出している中間部を湾曲状しに架設したものである。
【0059】図6(B)は、上記の湾曲状の複数本の導
電性ワイヤ185を、転写材Pの搬送方向と直交する方向
に、他の複数の導電性ワイヤ188により横断状に接続し
て、導電性ワイヤ185の倒れを防止したものである。な
お、上記横断状に接続した導電性ワイヤ188は、図示の
水平配列でなく、傾斜配列することにより転写材Pの引
っ掛かりを防止するようにしてもよい。
【0060】図6(C)は、転写ブラシ18Dの他の実施
例を示すもので、複数の導電性ワイヤ189をメッシュ状
に交差させて形成したものである。なお、上記導電性ワ
イヤ189を、一枚の弾性を有する導電性薄板に多数の小
穴を嵌設してネット状に形成したものにより作製するこ
とも可能である。
【0061】(分離手段19)ベルト感光体や小径ドラム
感光体では、分離部の小さな曲率半径を利用して、転写
材Pの剛性のみで分離させることができるが、感光体形
状の制約を受ける。又高速機等ではAC除電分離と併用
することで安定した高速の分離を達成している。AC除
電分離は、転写の直後に記録紙を交流コロナ又は高電圧
交流で除電して記録紙の感光体への静電吸着力を低減
し、紙の剛性や自重を利用して分離するものである。し
かし、AC除電が強すぎると画像抜けの転写不良が発生
しやすく、弱いと薄く剛性の弱い記録紙ほど分離が難し
くなるため、記録紙種や環境を考慮して除電量をバラン
ス良く設定する必要がある。除電による分離手段の各種
実施例を図7(A)〜(E)に示す。
【0062】図7(A),(B)は、ステンレス鋼線又
はアルミニウム線等の金属細線(フィラメント)から成
る導電性細線191を保持部材192に1列又は複数列配置し
た分離手段19の斜視図であり、図7(A)は密集配列型
分離ブラシ19A、(B)は疎ら配列型分離ブラシ19Bを
示す。上記導電性細線191の直径は0.01〜0.1mm、保持部
材192からの金属線の突出長さは2〜20mmである。図7
(B)に示す疎ら配列型においては、各導電性細線191
の各束毎に間隔を0.5〜5mmに配列したものが分離効果
として好ましい結果が得られた。なお、上記導電性細線
191として、金属細線の代りに、レーヨン等に導電性付
与剤を添加した導電性繊維を用いた分離ブラシ19A,19
Bを形成することも可能である。
【0063】図7(C)は、前記図7(B)の正面図で
ある。図において、導電性細線191は直径0.1mmの細線を
束にして、保持部材192に突出長さ(毛長)L(2〜20m
m)、各束間のピッチp(0.5〜5mm)で植設したもので
ある。上記導電性細線191としては、金属細線(金属繊
維)や導電性繊維等が挙げられる。
【0064】金属細線は、通常の導電性と剛性を有する
もので、ステンレス鋼,鉄,銅,アルミニウム,タング
ステン,クロム,ニッケル,ニッケルクロム鋼,銀,
鉛,錫,亜鉛及びこれらを含有する合金又はアモルファ
ス金属等から選ばれる。
【0065】導電性繊維は、カーボンなどの無機導電性
材料又は有機導電性材料を含有させたレーヨンやナイロ
ン,ポリエステル等の樹脂(プラスチック)が用いられ
る。
【0066】上記導電性細線191における導電性とは、1
05Ω・cm以下が好ましく、下限値は材料自体の剛性など
により決まる。
【0067】上記導電性細線191のうち、この実施例で
は、例えば、アキレス(株)製のアキレスノンスパークJ
Sタイプ(線径0.1mm)や、東英産業(株)製のアモルフ
ァス繊維NAmV10-5-12-285(線径0.1mm)等を用いた。
【0068】分離ブラシ19A,19Bの導電性細線191の
突出長さLは、短すぎると転写材Pを介した像担持体10
と導電性細線191間の放電が起こりにくく、分離ブラシ1
9A,19Bに高電圧を印加せざるを得ず、このため分離
はじきの発生、更には転写材分離不良を発生する。又、
突出長さが長すぎると、転写材搬送方向と直交する方向
(分離ブラシ19A,19Bの長手方向)の画像むらの発生
や、導電性細線191自体の耐久性を損なう。
【0069】導電性細線191の各細線束間のピッチpが
大きすぎると、画像むらの発生や分離はじきや更には分
離不良を発生する。
【0070】図7(D)は、金属細線の代りに、先端の
曲率半径が100μmの小球形状を有する複数本の針状電極
193を保持部材192に植設した分離手段19Cの斜視図であ
る。
【0071】図7(E)は、導電性除電テープ194の先
端を鋸歯状に形成し、保持部材192に挟持した分離手段1
9Dの斜視図である。該導電性除電テープ194としては、
テイジンメタリアン除電テープ(帝人(株)製)やシント
ロン9212(Shintron Fabric社製)等がある。
【0072】図7(F)は、分離手段19の他の実施例を
示し、尖突型電極板19Eの正面図である。該尖突型電極
板19Eは、板厚0.1〜2.0mmのステンレス鋼板、銅板、鉄
板、アルミニウム合金板等の導電性金属基板から形成さ
れ、一方の端面に図示のような複数の尖突状山型が等高
状に直列配置されている。その山の高さ(a)は1〜10
mm、山のピッチ(b)は1〜10mmの範囲に形成されてい
る。
【0073】図8は本発明による画像形成装置要部の中
央断面図であり、転写状態を示す。
【0074】前記転写手段18と分離手段19とをユニット
化した転写分離ユニット20は、像担持体10の周面に接離
可能である。図8は上記ユニットが像担持体10の周面か
ら離間した状態を示す断面図である。
【0075】前記転写ローラ18Bの軸体181の両軸端
は、第1の可動保持部材201の両側板に揺動自在に保持
されている。該第1の可動保持部材201は、支軸202を中
心にして揺動可能に支持されていて、コイルばね203に
より上方の像担持体10側に付勢されている。204は画像
形成装置本体に固設された固定底板である。
【0076】上記支軸202の同軸上には、第2の可動保
持部材205が揺動自在に保持され、図示しない連係部材
によって前記第1の可動保持部材201と応動して一体と
なって揺動する。該第2の可動保持部材205の底面側は
コイルばね206によって転写ローラと同様に上方に付勢
されている。
【0077】前記転写ローラ18Bと分離ブラシ19Aの中
間および分離ブラシ19Aの転写材搬送下流側には、転写
材搬送ガイド部材207が、前記第2の可動保持部材205上
に固設されている。分離ブラシ19Aの保持部材192は、
後述のローラ保持部材208の側面に保持されていて、分
離ブラシ19Aの導電性細線191の先端部が、像担持体10
の周面と均一な所定間隔を保って固定される。
【0078】転写ローラ18Bと分離ブラシ19Aの中間に
位置する転写材搬送ガイド部材207の上面部207Bは、図
8の紙面直角方向に長手のガイド面を有し、転写材Pの
最大幅をカバーし、像担持体10の表面と所定の狭い間隙
を保持している。転写ローラ18Bのニップ位置から搬出
された転写材Pは、上記転写材搬送ガイド部材207の上
面部207Bの間隙を通過して、分離ブラシ19Aの先端部
を通過してゆく。このとき、転写材Pの先端は、分離ブ
ラシ19Aの導電性細線191の側面に直接突き当たらない
よう前記間隙が設定されているから、導電性細線191が
毛倒れをして分離性能を損ねたり、導電性細線191を損
傷することはない。
【0079】上記転写材搬送ガイド部材207の分離ブラ
シ19A下流側の上面側は転写材Pを定着装置21側へ案内
する搬送ガイド面207Cが形成されている。前記転写材
搬送ガイド部材207の上面部207Bおよび搬送ガイド面20
7Cには、転写材搬送方向に複数本の突起条(リブ)を
形成して、転写材Pを円滑に搬送する。
【0080】また、前記第2の可動保持部材205の両側
面には、分離部材位置規制手段が設けられている。該分
離部材位置規制手段のローラ保持部材208は、前記第2
の可動保持部材205に固定されている。該ローラ保持部
材208の上部には、回転軸を有するローラ209が回転自在
に支持されている。該ローラ209の外周上端と前記分離
ブラシ19Aの先端部とは、高さ方向に所定の距離に設定
されていて、ローラ209が像担持体10の周面に当接した
とき、分離ブラシ19Aの先端部が像担持体10の周面から
所定の間隙dを保つように設定されている。上記の所定
の間隙dを保持することにより、高電圧を印加した分離
ブラシ19Aの先端部と、像担持体10の周面との間が安定
した放電が行われ、分離性能が向上する。なお、上記分
離部材位置規制手段は、像担持体10の周面上に画像形成
領域外に設置されている。
【0081】前記転写分離ユニット20は、転写時には、
前述のように支軸202を中心にして揺動可能に支持さ
れ、コイルばね203,206により上方に付勢されて、転写
ローラ18Bは像担持体10の周面に圧接され従動回転す
る。
【0082】画像転写以外の状態では、すなわち像担持
体10上に異なる色のトナー像(Y,M,C,K)を形成
する過程では、上記転写分離ユニット20は、像担持体10
の周面から強制的に離間されている。図9はこの離間状
態を示す。
【0083】前記第1の可動保持部材201の両側面に
は、固定軸201Aが水平に植設されていて、該固定軸201
Aにローラ(カムフォロワ)201Bが回転自在に嵌合し
ている。
【0084】一方、上記転写分離ユニット20の上方に
は、画像形成装置の駆動源に接続して回転可能なカム軸
105が支持されていて、該カム軸105にカム106が固定さ
れている。
【0085】該カム105の周面は、前記転写分離ユニッ
ト20のローラ201Bに圧接している。上記カム106の回転
により、その最大半径周面がローラ201Bに圧接する
と、転写・分離ユニット20は支軸202を中心にして下方
に揺動され、転写ローラ18Bおよび分離ブラシ19Aは像
担持体10の周面から離間する。
【0086】前記カム106の回転によりその最大半径周
面がローラ201Bに圧接する状態では、転写・分離ユニ
ットは上方にばね付勢されて、転写ローラ18Bは像担持
体10の周面に所定圧で圧接してニップを形成して従動回
転し、転写材Pの通紙によりトナー像の転写が可能とな
る。
【0087】また、転写分離ユニット20の上昇停止位置
では、ローラ209が像担持体10の周面に圧接して、分離
ブラシ19Aは像担持体10の周面と所定の間隙を維持し、
転写材Pの通紙時に像担持体10に周面からの分離を可能
にする。
【0088】図10はこの発明を適用する画像形成装置の
他の実施例を示すカラープリンタの断面構成図である。
なお、図面に使用されている符号について、図1と同じ
機能を有する部分には、同符号を付している。また、前
記実施例と異なる点を説明する。
【0089】駆動ローラ101と従動ローラ102に巻回され
て回動可能な感光体ベルト(像担持体)103の周辺に
は、スコロトロン帯電器12、像露光手段(半導体レーザ
光走査装置)13、現像器14Y,14M,14C,14K、転写
手段18、分離手段19、クリーニング装置23が配設されて
いる。
【0090】直径が70mm以上の駆動ローラ101を巻回す
る感光体ベルト103は、前述の大径感光体ドラム10と同
様に転写分離性に問題が生じるので、前述と同様の位置
に分離手段19を設定することにより、分離性能の向上、
転写画質の向上が達成される。
【0091】次に、前記分離手段19の設定位置を図11の
構成図により説明する。
【0092】前記像担持体(感光体ドラム)10と分離手
段19とが近接する分離位置Mにおいて、像担持体10の表
面から分離された転写材Pの搬送方向先端部が前記分離
手段19の転写材搬送方向下流側に設けられた部材に接写
する接触点Mは、前記分離位置Nにおける像担持体10の
接線Tに対して、像担持体10側に15°(α1)、反像担
持体側にも15°(α2)の範囲内に位置するように配置
した。すなわち、転写材Pの先端部が分離手段19により
分離されたのち最初に接触する接触点Mは、分離位置M
近傍の転写材搬送ガイド部材207、定着装置21への転写
材搬送通路を形成するガイド部材213、定着装置21の転
写材導入案内部材214等であるが、これらの部材207,21
3,214との接触点Mが、前記接線Tの上方15°、下方15
°の範囲内にあるように分離手段19および転写材搬送通
路を構成配置した。なお、これらの転写材搬送通路を形
成する部材207,213,214を接線T方向に近い位置に配
置することにより、優れた分離安定性が得られ、ジャム
発生率も低減する。
【0093】特に、像担持体10表面の鉛直下方位置から
像担持体10の回転方向に5°(β1)と、前記像担持体1
0表面の鉛直下方位置から像担持体10の逆回転方向に15
°(β2)との間に、前記分離手段19を設置することに
より、分離性能が向上する。これは、分離位置Nから転
写材Pがほぼ水平に分離搬送されることにより、転写材
Pの先端部が自重によって垂れ下るから、分離性に優れ
ている。
【0094】図12は感光体ベルト(像担持体)103と分
離手段19の配置を示す構成図である。この実施例におい
ても、転写材Pの接触点Mと、分離手段19の像担持体10
3への配置位置を上述のように設定することにより優れ
た分離性能を発揮する。
【0095】次に、分離手段19の好適な配置位置に関す
る実験例および比較例を図13〜図18および表1〜表4に
示す。これらの図および表において、(A1)〜(A6
は本発明の実施例、(B1)〜(B6)は従来技術の比較
例を示す。
【0096】〔実施例1〕図13(A1),(B1)、表1
参照 ・転写手段:被覆タイプ転写ローラ(18B) 素材;内層 エーテル系発砲ウレタン、電気抵抗106Ω 外層 エステル系ウレタン、ソリッドタイプ、電気抵抗
1010〜1011Ω、厚さ0.5〜0.6mm ローラ 直径16mm、長さ310mm ・分離手段:尖突型電極板(19E) 素材 ステンレス鋼板、山の高さ4mm、ピッチ2mm、厚
さ0.2mm 像担持体10と電極板先端部との間隙1.5mm ・転写電流:20μA ・分離電圧:HH(高温高湿時)−1.2KV、NN(常温
常湿)−1.4KV、LL(低温低湿)−1.4KV ・転写押圧力:1.8kg・f ・分離押圧力:0.7kg・f ・転写材(P):16lb紙 ・分離手段19の設定位置: 本発明(A1);分離手段19を像担持体10の鉛直下方
(0°)位置N1に分離設置 比較例(B1);分離手段19を像担持体10の鉛直下方よ
り下流10°の分離手段位置N2に設置 以上の条件で、分離手段19の設置位置を変えて実験した
結果を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】・分離不良率(1000枚中の分離不良枚数)
の比較:本発明(A1)では、HH,NN,LLの各環
境条件で表に示すように、比較例(B1)に比して優れ
た分離性能が得られた。
【0099】〔実施例2〕図14(A2),(B2)、表2
参照 ・転写手段:単層タイプ転写ローラ(18A) 素材 エステル系ウレタン、ソリッドタイプ、電気抵抗
106Ω ローラ 直径16mm ・分離手段:導電性分離ブラシ(19A) 素材 ノンスパーク4Sタイプ(アキレス(株)製) ステンレス鋼導電性細線191、結束タイプ樹脂処理 細線の突出長さ3mm、ピッチ0.8mm 像担持体10と細線191先端部との間隙1mm ・転写電流:−20μA ・分離電圧:HH−1.3KV、NN−1.5KV、LL−1.6KV ・転写材(P):16lb紙 ・分離手段19の設定位置: 本発明(A2);分離手段18を像担持体10の逆回転方向
に鉛直下から上流5°の分離N3に設置 比較例(B2);分離手段18を像担持体10の回転方向に
鉛直下から下流10°の分離位置N4に設置 以上の条件で、分離手段19の設置位置を変えて実験した
結果を表2に示す。
【0100】
【表2】
【0101】・分離不良率の比較:本発明(A2)で
は、HH,NN,LLの各環境条件で表に示すように、
比較例(B2)に比して優れた分離性能が得られた。
【0102】〔実施例3〕図15(A2),(B2)、表3
参照 ・転写手段:転写ブラシ(18D) 素材 カーボン繊維 ・分離手段:尖突型電極板(19E) 素材 ステンレス鋼板、厚さ 0.2mm、山の高さ3mm、ピ
ッチ1mm 像担持体10と電極板先端部との間隙1mm ・転写電流:20μA ・分離電圧:HH−1.5KV、NN−1.7KV、LL−2.0KV ・転写材(P):16lb紙 ・分離手段19の設定位置: 本発明(A2);分離手段19を像担持体10の逆回転方向
に鉛直下から上流15°の分離位置N5に設置 比較例(B2);分離手段19を像担持体10の逆回転方向
に鉛直下から上流40°の分離位置N6に設置 以上の条件で、分離手段19の設置位置を変えて実験した
結果を表3に示す。
【0103】
【表3】
【0104】・分離不良率の比較:本発明(A2)で
は、HH,NN,LLの各環境条件で表に示すように、
比較例(B2)に比して優れた分離性能が得られた。
【0105】〔実施例4〕図16(A4),(B4)、表4
参照 ・転写手段:転写ブラシ(18D) ステンレス細線 ・分離手段:導電性分離ブラシ(19A) 素材 ステンレス鋼細線、ノンスパーク3S(アキレス
(株)製) 細線の突出長さ2mm、ピッチ2mm 像担持体10と細線先端部との間隙1mm ・分離電圧:HH−1.1KV、NN−1.2KV、LL−1.5KV ・転写材(P):16lb紙 ・分離手段19の設定位置: 本発明(A4);分離手段19を像担持体10の回転方向に
鉛直下から下流5°の分離位置N7に設置 比較例(B4);分離手段19を像担持体10の回転方向に
鉛直下から下流15°の分離位置N8に設置 以上の条件で、分離手段19の設置位置を変えて実験した
結果を表4に示す。
【0106】
【表4】
【0107】・分離不良率の比較:本発明(A4)で
は、HH,NN,LLの各環境条件で表に示すように、
比較例(B4)に比して優れた分離性能が得られた。
【0108】〔実施例5〕図17(A5),(A6)は本発
明の他の実施例を示す像担持体10と分離手段19の配置図
である。
【0109】図17(A5)において、尖突型電極板から
成る分離手段19の先端部が像担持体10に近接する分離位
置N9における接線Tは、ほぼ鉛直をなし、この分離位
置N9において分離された転写材Pは、上記接線Tとほ
ぼ一致する方向にある搬送ガイド板または定着装置21の
入口ガイド板、あるいは定着装置21のニップ位置に向っ
て上昇搬送される。この分離搬送時の転写材Pのジャム
率は、HH,NN,LLの各環境条件において、何れも
1000枚中皆無であった。
【0110】図17(A6)においては、前記分離位置N
9における転写材Pの搬送方向が、接線Tに対して図示
の分離角度−5°の方向になるように設定した。この分
離搬送時の転写材Pのジャム率は、HHで1/1000、NN
も1/1000、LLで2/1000で、何れも良好な分離性能が得
られた。
【0111】〔実施例6〕図18(B5),(B6)は比較
例を示す像担持体10と分離手段19の配置図である。
【0112】図18(B5)において、前記分離位置N9
における転写材Pの搬送方向が、接線Tに対して図示の
分離角度+20°の方向になるように設定した。この分離
搬送時の転写材Pのジャム率は、HHで16/1000、NN
も15/1000、LLで18/1000で、何れも高率の分離不良を
発生した。
【0113】図18(B6)において、前記分離位置N9
における転写材Pの搬送方向が、接線Tに対して図示の
分離角度−20°の方向になるように設定した。この分離
搬送時の転写材Pのジャム率は、HHで17/1000、NN
も17/1000、LLで20/1000と、何れも高率の分離不良を
発生した。
【0114】以上の実験例5、実験例6の本発明と比較
例とを以下に対比検討する。
【0115】 転写材Pの分離搬送方向が、像担持体
10の分離位置N9における接線Tから+15°〜−15°の
範囲内にあるときは分離性能が良好であるが、接線Tか
らずれていくと、上昇搬送される転写材Pの座屈が発生
しやすくなり、その結果、像担持10周面への巻き付き不
良、搬送不良、転写材Pの先端汚れ、皺発生などの問題
点が発生しやすくなる。
【0116】 接線Tからずれた−15°以下、+15°
以上の位置に分離後の転写材Pの先端の接触点があると
(図18(B5),(B6)参照)、厚紙転写材や薄紙転写
材は剛性(スティックネス)が異なるため、通紙経路が
ばらつき、上述のにおけると同様に、像担持体10への
巻き付き不良、搬送不良、転写材先端汚れ、皺発生等の
問題点が発生しやすくなる。
【0117】 特に、接線Tから+側(+15°以上)
にずれた(B5)の場合は、転写材Pが像担持体10の周
面に巻き付く方向なので、必然的にジャム発生やクリー
ニング不良等の問題が多発する。
【0118】また、図13〜図16に示す実施例1〜実施例
4において、像担持体10の鉛直下が、転写材Pの自重が
最大となり、像担持体10への巻き付き不良、転写材先端
汚れ、皺発生などの発生が激減した。
【0119】
【発明の効果】本発明により、オゾン発生のない環境衛
生対策の向上と、転写材分離の安定化による分離性能の
向上と、ジャムや画像転写むらのない転写画像の画質向
上に有効である。特に像担持体上で各色トナー像を重ね
合わせるカラー画像形成装置に適用して非接触二成分反
転現像による像支持体上に形成されたトナー画像を転写
分離するとき、像担持体への巻き付き、搬送不良、転写
材先端汚れ、皺発生等の分離不良のない良好なカラー画
像が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置の一例としてのカラー
プリンタの断面構成図。
【図2】現像器の断面図。
【図3】転写分離部の要部構成図。
【図4】各種転写ローラの断面図。
【図5】転写ブラシの断面図。
【図6】転写ブラシの斜視図。
【図7】各種分離手段の斜視図及び正面図。
【図8】本発明に係る転写分離ユニットの転写時の中央
断面図。
【図9】本発明に係る転写分離ユニットの非転写時の中
央断面図。
【図10】この発明を適用するカラープリンタの他の実
施例を示す断面構成図。
【図11】本発明による分離手段と感光体ドラムの配置
を説明する構成図。
【図12】本発明による分離手段と感光体ベルトの配置
を説明する構成図。
【図13】本発明に係る分離手段の配置位置と比較例と
を示す説明図。
【図14】本発明に係る分離手段の設置位置と比較例と
を示す説明図。
【図15】本発明に係る分離手段の設置位置と比較例と
を示す説明図。
【図16】本発明に係る分離手段の設置位置と比較例と
を示す説明図。
【図17】本発明に係る分離手段の設置位置と比較例と
を示す説明図。
【図18】本発明に係る分離手段の設置位置と比較例と
を示す説明図。
【符号の説明】
1 画像形成装置筐体 10 感光体ドラム(像担持体) 103 感光体ベルト(像担持体) 14,14Y,14M,14C,14K 現像器 18 転写手段 18A,18B,18C 転写ローラ(転写手段) 18D 転写ブラシ(転写手段) 180 転写用電源 185 導電性ワイヤ 19 分離手段 19A,19B 分離ブラシ(分離手段) 19C 針状電極(分離手段) 19D 導電性テープ(分離手段) 19E 尖突型電極板(分離手段) 190 分離用電源 193 針状電極 194 導電性除電テープ 20 転写分離ユニット 207 転写材搬送ガイド部材 21 定着装置 M 接触点 N,N1〜N12 分離位置 T 接線 P 転写材(転写紙)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/00 350

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に形成された静電潜像を、現
    像手段の帯電トナーにより現像してトナー像に形成し、
    該トナー像を給紙部から送られて前記像担持体と転写手
    段との間を通過する転写材に静電転写し、さらに前記転
    写手段の下流側に設置された分離手段によって該転写材
    を、前記像担持体と分離手段とが近接する分離位置にお
    いて前記像担持体表面から分離する画像形成装置におい
    て、前記分離位置で像担持体から分離された転写材の搬
    送方向先端部が前記分離手段の転写材搬送方向下流側に
    設けられた部材に接触し、その接触点が、前記分離位置
    における像担持体の接線に対して、像担持体側に15°、
    反像担持体側に15°の範囲内に位置するようにしたこと
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 像担持体上に形成された静電潜像を、現
    像手段の帯電トナーにより現像してトナー像に形成し、
    該トナー像を給紙部から送られて前記像担持体と転写手
    段との間を通過する転写材に静電転写し、さらに前記転
    写手段の下流側に設置された分離手段によって該転写材
    を、前記像担持体と分離手段とが近接する分離位置にお
    いて前記像担持体表面から分離する画像形成装置におい
    て、前記分離手段を、前記像担持体表面の鉛直下方の位
    置から像担持体の回転方向に5°と、前記像担持体表面
    の鉛直下方の位置から像担持体の逆回転方向に15°との
    間に、前記分離手段を設置したことを特徴とする画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体が、直径70mm以上のドラム
    状の像担持体、または少なくとも転写部位で曲率半径35
    mm以上のベルト状の像担持体であることを特徴とする請
    求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記像担持体上に、複数の前記現像手段
    により複数色の重ね合わせトナー像を形成し、該重ね合
    わせトナー像を前記転写手段により転写材上に形成する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記現像手段が、前記静電潜像を担持す
    る像担持体と二成分現像剤を担持する前記現像手段とが
    対峙する現像領域に、直流成分に交流成分を重畳させる
    バイアス電界印加による非接触現像手段であることを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の画像形
    成装置。
  6. 【請求項6】 前記現像手段が、磁性キャリア粒子とト
    ナー粒子とから成る二成分現像剤により前記像担持体上
    に形成された静電潜像を現像してトナー像に形成する現
    像手段であることを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れか1項記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記現像手段が、前記像担持体上に形成
    された光ビームスポットによる静電潜像を現像する反転
    現像手段であることを特徴とする請求項1ないし6のい
    ずれか1項記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記転写手段として、転写ローラを用い
    たことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記
    載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記転写手段として、転写ブラシを用い
    たことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装
    置。
  10. 【請求項10】 前記分離手段として、導電性ブラシを
    用いたことを特徴とする請求項1または2記載の画像形
    成装置。
  11. 【請求項11】 前記分離手段として、尖突電極を用い
    たことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装
    置。
  12. 【請求項12】 前記分離手段として、針状電極を用い
    たことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006120207A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Hitachi Media Electoronics Co Ltd 光ピックアップ
CN106200314A (zh) * 2014-10-30 2016-12-07 富士施乐株式会社 除静电装置和图像形成设备

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