JP3341130B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3341130B2
JP3341130B2 JP30547193A JP30547193A JP3341130B2 JP 3341130 B2 JP3341130 B2 JP 3341130B2 JP 30547193 A JP30547193 A JP 30547193A JP 30547193 A JP30547193 A JP 30547193A JP 3341130 B2 JP3341130 B2 JP 3341130B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、静電複写機、静電プ
リンタなど、静電転写プロセスを利用する画像形成装
置、特に分離用ブラシ等分離手段を利用する画像形成装
置に関するものである。さらに像担持体上に、単色のト
ナー像を少なくとも2色以上重ね合わせることによって
カラーのトナー像を形成するカラー画像形成装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術を用いた静電複写機や静電
プリンタにおいて、帯電・転写・分離装置には、コロナ
放電器が従来広く用いられてきた。しかしながら、コロ
ナ放電器は、5〜10kVの高電圧印加を必要とし、放電に
よるオゾン発生をともなう等の問題点がある。そのため
近年になって代替技術として低電圧化とオゾンレスを目
的とした接触帯電方式や転写ローラ方式や分離ブラシ方
式等が注目されている。
【0003】転写ローラ方式や分離ブラシ方式は、従来
のコロナ放電による転写に比べてオゾン発生量が少ない
こと、放電ワイヤ汚れ等に起因する転写ムラがないこ
と、低コストであることという長所があるため、近年実
用化されるようになった。
【0004】転写材の帯電を除電する除電ブラシの公知
技術としては、特開平2-91671号公報が、転写材の像担
持体からの分離を行う除電針の公知技術としては、特開
平4-168979号、特開平4-16880号各公報が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】像担持体、例えば感光
体ドラム、感光体ベルト、誘電体ドラム等において、従
来一般に、直径70mm以下、または転写部位または分離部
位における曲率半径が35mm以下のものであっては、特に
分離手段を設けなくても転写材(記録紙等)の剛性(ス
ティッフネス,紙等の腰の強さ)によっていわゆる曲率
分離が可能であった。
【0006】感光体ドラム上で各色のトナー像を重ね合
わせるカラー画像形成装置にあっては、画像1枚分のト
ナー像を像担持体上に形成しなければならず、像担持体
の一周長さは画像長さよりも長くなければならない。そ
のため、感光体ドラムの直径が必然的に大径化するか
ら、転写材の剛性による分離が困難となる。また、この
ようなカラー画像形成装置では、重ね合わせ色は、感光
体ドラム上のトナー付着量が多いため、転写電流を多く
必要とし、分離は更に困難になる。この発明は、このよ
うな課題を解決するためになされたものであって、上記
の問題点を解消し、下記の目的を達成して、安定して良
好な転写性と分離性が得られる画像形成装置を提供する
ものである。
【0007】(1) 直径70mm以上のドラム状、または少
なくとも転写部位または分離部位で曲率半径35mm以上の
ベルト状の像担持体を用いた画像形成装置における転写
と分離の両立をはかること。
【0008】(2) 像担持体上で各色のトナー像の重ね
合わせを行なうプロセスで転写と分離の両立性を計り、
良好なカラー画像を転写材上に形成すること。
【0009】(3) 転写ムラや分離ハジキによる白抜け
等のない高画質の転写画像を得ること。
【0010】(4) 高圧放電に基づくオゾンの発生や、
窒化物の生成もなく、これらによる感光体劣化や画質低
下などの少ないプロセスを提供すること。
【0011】(5) 分離安定性を確保し、単色と重ね合
わせ色の双方の良好な転写性・分離性を確保する。
【0012】(6) 環境温度,湿度の変動に対しても常
に分離安定性を確保し、かつ分離ハジキのない高画質の
転写画像を得る。
【0013】(7) 紙質の異なる各種転写材に対して常
に分離安定性を確保し、高画質の転写画像を得る。
【0014】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成する本
発明の画像形成装置は、像担持体上に形成された静電潜
像を、現像手段の帯電トナーにより現像してトナー像を
形成し、該トナー像を、給紙部から送られて前記像担持
体と転写ローラとの間を通過する転写材に静電転写し、
さらに前記転写ローラの下流側に設置された分離ブラシ
によってトナー像を有する転写材を前記像担持体から分
離する画像形成装置において、前記転写ローラと前記分
ブラシの中間に、絶縁性の転写材搬送ガイド部材が
動可能な可動保持部材に固設され、前記可動保持部材は
バネによって前記像担持体側に付勢されるとともに分離
部材位置規制手段が設けられ、該分離部材位置規制手段
に回転自在に支持されているローラが前記像担持体の周
面に当接して、前記転写材搬送ガイド部材に固定された
前記分離ブラシが、前記像担持体の周面と所定間隔を保
つ様に設けられ、前記画像形成装置の筐体内に、温度検
知手段および/または湿度検知手段を設け、これら検知
手段による環境温湿度検知信号を制御手段に送り、該制
御手段により分離ブラシの分離電圧の直流成分を、正極
性から負極性の範囲にわたって制御することを特徴とす
るものである。
【0015】また、この発明の画像形成装置は、前記転
写材の電気抵抗を検知する検知手段を転写材給送路に設
け、該検知手段による電気抵抗値を制御手段に送り、該
制御手段により、前記分離ブラシの分離電圧の直流成分
を、正極性から負極性の範囲にわたって制御するもので
ある。尚、分離電圧の制御範囲として正極性から負極性
の範囲にわたるため電源として正極性用と負極性用の2
つを用意して制御信号に応じて切り替える場合もあり得
る。
【0016】
【実施例】本発明の実施例の説明に先立って、本発明の
画像形成装置の一例であるカラープリンタの構成とその
作用を図1によって説明する。
【0017】このカラープリンタは、像担持体上に順次
形成される各色トナー像を重ね合わせたのち、転写部で
記録紙上に1回で転写してカラー画像を形成し、その
後、分離手段により像担持体面から剥離する方式のカラ
ー画像形成装置である。
【0018】図において10は像担持体である感光体ドラ
ムで、OPC感光体(有機感光体)をドラム基体上に塗
布形成したもので、接地されて図示の時計方向に駆動回
転される。12はスコロトロン帯電器で、感光体ドラム10
周面に対しVHの一様な帯電をVGに電位保持されたグリ
ッドとコロナ放電ワイヤによるコロナ放電によって与え
られる。このスコロトロン帯電器12による帯電に先だっ
て、前プリントまでの感光体の履歴をなくすために発光
ダイオード等を用いたPCL(帯電前除電器)11による
露光を行って感光体周面の除電をしておく。
【0019】感光体ドラム10への一様帯電ののち、像露
光手段13により画像信号に基づいた像露光が行われる。
像露光手段13は図示しないレーザダイオードを発光光源
とし回転するポリゴンミラー131,fθレンズ132,シリ
ンドリカルレンズ133を経て反射ミラー134により光路を
曲げられ主走査がなされるもので、感光体ドラム10の回
転(副走査)によって潜像が形成される。本実施例では
文字部に対して露光を行ない、文字部の方が低電位VL
となるような反転潜像を形成する。
【0020】感光体ドラム10の周縁には、イエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒色(K)等
のトナーとキャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵し
た現像器14(14Y,14M,14C,14K)が設けられてい
て、先ず1色目のイエローの現像がマグネットを内蔵し
現像剤を保持して回転する現像スリーブ141によって行
われる。現像剤はフェライトをコアとしてそのまわりに
絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、ポリエステ
ルを主材料として色に応じた顔料と荷電制御剤、シリ
カ、酸化チタン等を加えたトナーとからなるもので、現
像剤は層形成手段によって現像スリーブ141上に100〜60
0μmの層厚(現像剤)に規制されて現像域へと搬送され
る。
【0021】現像域における現像スリーブ141と感光体
ドラム10との間隙は層厚(現像剤)よりも大きい0.2〜
1.0mmとして、この間にVACのACバイアスとVDCのD
Cバイアスが重畳して印加される。VDCとVH、トナー
の帯電は同極性であるため、VACによってキャリアから
離脱するきっかけを与えられたトナーはVDCより電位の
高いVHの部分には付着せず、VDCより電位の低いVL
分に付着し顕像化(反転現像)が行われる。
【0022】1色目の顕像化が終った後2色目のマゼン
タの画像形成行程にはいり、再びスコロトロン帯電器12
による一様帯電が行われ、2色目の画像データによる潜
像が像露光手段13によって形成される。このとき1色目
の画像形成行程で行われたPCL11による除電は、1色
目の画像部に付着したトナーがまわりの電位の急激な低
下により飛び散るため行わない。
【0023】再び感光体ドラム10周面の全面に亘ってV
Hの電位となった感光体のうち、1色目の画像のない部
分に対しては1色目と同様の潜像がつくられ現像が行わ
れるが、1色目の画像がある部分に対し再び現像を行う
部分では、1色目の付着したトナーにより遮光とトナー
自身のもつ電荷によってVM′の潜像が形成され、VDC
とVM′の電位差に応じた現像が行われる。この1色目
と2色目の画像の重なりの部分では1色目の現像をVL
の潜像をつくって行うと、1色目と2色目とのバランス
が崩れるため、1色目の露光量を減らしてVH>VM>V
Lとなる中間電位とすることもある。
【0024】3色目のシアン、4色目の黒色についても
2色目のマゼンタと同様の画像形成行程が行われ、感光
体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
【0025】一方給紙カセット15より半月ローラ16を介
して搬出された一枚の転写材(転写紙等)Pは一旦停止
し、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラ17の回
転作動により転写域へと給紙される。
【0026】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム10の周面に転写ローラ18が圧接され、
給紙された転写材Pを挟着して多色像が一括して転写さ
れる。
【0027】次いで転写材Pはほぼ同時に圧接状態とさ
れた分離ブラシ19によって除電され感光体ドラム10の周
面より分離して定着装置20に搬送され、熱ローラ(上ロ
ーラ)201と圧着ローラ(下ローラ)202の加熱,加圧に
よってトナーを溶着したのち、排紙ローラ21を介して装
置外部に排出される。なお前記の転写ローラ18および分
離ブラシ19は転写材Pの通過後感光体ドラム10の周面よ
り退避離間して、次なるトナー像の形成に備える。
【0028】一方、転写材Pを分離した感光体ドラム10
は、クリーニング装置22のブレード221の圧接により残
留トナーを除去・清掃し、再びPCL11による除電と帯
電器12による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに
入る。なお前記のブレード221は感光体面のクリーニン
グ後、直ちに移動して感光体ドラム10の周面より退避す
る。
【0029】以下前記装置の画像形成部を構成する各機
材の機能,性能の特徴について説明する。
【0030】(感光体)感光体ドラム10は安定した回転
作動により周面のOPC感光体に前記のスコロトロン帯
電器12による均一な帯電作用が実現される。帯電に際し
グリッド電位が制御されて帯電電位の安定が図られる。
感光体の仕様ならびにその帯電条件は一例として次のよ
うに設定される。特に、特開昭64-17066号、特開平2-18
3258号、特開平2-183265号、特開平3-128973号に記載の
Y型チタニルフタロシアニンもしくは多結晶型チタニル
フタロシアニンを用いたOPCが好ましい。
【0031】感光体 : OPC,直径120mm,線速100
mm/sec,負帯電 帯電条件: 帯電ワイヤ:白金線(クラッド又はアロ
イ)が好ましく用いられる。VH−850V,VL−50V (像露光)感光体ドラム10周面のOPC感光体は帯電器
12により負帯電されたあと、像露光手段13の半導体レー
ザユニット135の発光による露光を受けて静電潜像を形
成する。
【0032】プリンターコマンドを解読するフォーマッ
タからの画像データは、レーザダイオード(LD)変調
回路に送られて、変調された画像信号により半導体レー
ザユニットのLDが発光すると、そのビーム光はビーム
インデックスにより各走査線の同期が図られてポリゴン
ミラー131に投射される。
【0033】ポリゴンミラー131はその多面体でビーム
光を反射して走査し、その走査光はfθレンズ132、シリ
ンドリカルレンズ133によりビーム径が補正されたあと
反射ミラー134を介して感光体を露光して主走査を行
い、静電画像を形成する。
【0034】レーザ光は光学系により600DPI相当に
ビーム径が絞られる。従って高品質画像を得るためには
トナーの粒径も小さくする必要がある。本実施例では各
色とも8μmのサイズのトナーを使用している。ただし
ユーザにとって最も重要なのは黒色の文字品質であり、
黒色トナーは小粒径トナー(7〜11μm)が好適であ
る。
【0035】像露光の光学系としては例えば次に記す構
成のものが使用される。
【0036】ポリゴンミラー: 6面、回転数23600rp
m,エアーベアリング採用 レンズ焦点距離: f=140mm ドットクロック: 20MHZ ビーム径 : 約60×80μm (現像)図2は現像器14の構成を示した断面図で、トナ
ー補給ボックスより供給されたトナーは現像器の右端部
に落下され、相反する方向に回転する一対の撹拌スクリ
ュ142によってキャリアと撹拌混合され、所定の帯電量
(Q/M)に設定される。
【0037】一方、トナー濃度は透磁率検知方法(L検
知方式)により検知され、この出力周波数にもとづいて
トナーの供給量を制御して5ないし7%程度のトナー濃
度値に設定制御される。
【0038】撹拌された二成分現像剤は供給ローラ143
を介して現像スリーブ141に搬送され、層厚規制部材144
によって薄層とされて感光体ドラム10の現像域に搬送さ
れ、次に記す現像条件によって静電潜像の反転現像を行
う。この現像方式では現像剤の穂立とドラムとは非接触
状態で現像が行われ、直流成分に交流成分を重ね合わせ
た現像電界により非接触二成分反転現像が行われてい
る。
【0039】現像間隙 : 0.5mm トナー搬送量 : 20〜30mg/cm2 現像バイアス(AC): 2kV,8KHZ (DC): -750V 現像スリーブ回転方向: 感光体ドラムに対し正転 画像濃度調整 : 現像スリーブ回転数制御また
は現像バイアス制御(レーザビームにより感光体に標準
票板を形成し、現像後反射濃度を測定し画像濃度調整を
行う) トナー濃度制御 : L検知方式 (給紙)転写材Pは給紙カセット15内に片側基準で格納
されており、従ってさばき爪151は転写材Pの基準面側
にのみ設けられさらに半月ローラ16も片持ち構造とされ
て転写材Pの基準面側に片寄って位置されている。
【0040】給紙部は、専用のモータを有しており、半
月ローラ16が矢示方向に回転して押上げ板152上に積載
した転写材Pをさばき爪151の作用によりその最上層の
1枚のみを搬出する。
【0041】給紙カセット15より搬出された転写材Pは
搬送系路に入ってUターンし、先端がレジストローラ対
17を通過したすぐ後に図示しない給紙センサの検知によ
ってモータを一旦停止したのち、転写のタイミングが整
った段階で再びモータが回転を始め、感光体面に対し所
定の角度を保ってその転写域に給紙される。
【0042】一方手差しによる給紙は装置本体の前面に
位置する手差し給紙台153を図1の一点鎖線にて示す位
置より実線にて示す位置に回動してセットして行う。
【0043】手差しされた転写材Pはピックアップロー
ラ154の回転により搬送され、レジストローラ17を経て
転写域に給紙される。
【0044】手差し給紙の対象とする紙は、通常用いら
れる16lbsないし24lbsの一般の転写材Pの他、36
lbsの厚紙やOHP用のトランスペアレンスシート等
である。また手差し給紙台153を取り外し、オプション
として専用のフィーダを装着することで封筒の給紙も可
能である。
【0045】(転写)転写ローラ18は感光体ドラム10の
周面に対する位置が可変であって、単色画像のプリント
時には図3に示す如く常に圧接状態に置かれるが、カラ
ー画像の形成中には退避して離間した位置に保たれ、転
写時にのみ圧接される。この場合の押圧力としては、ロ
ーラ単位長さ当たりの力として50〜1000g/cmであるこ
とが望ましく、圧接状態のニップ幅として0.5〜5mm程
度であることが望ましい。一方、分離ブラシ19も転写ロ
ーラ18の位置変動にほぼ同期して感光体ドラム10の周面
に圧接ならびに離間の作動をする。
【0046】本実施例の装置には、転写用電源180の印
加電圧が+3ないし4kVDCで、ブレードによってロー
ラ面をクリーニングする形式の転写ローラ18が使用さ
れ、また分離ブラシ19にはDCとACを重畳したバイア
ス電圧を印加する分離用電源190が使用される。
【0047】(定着)本実施例の装置の備える定着装置
20は一対のローラから成るいわゆる熱ローラ方式の定着
装置であって、ヒータHを内蔵し時計方向に駆動回転す
る上ローラ201と、該上ローラ201に圧接して従動回転す
る下ローラ202との間に形成されたニップ部により転写
材Pを加熱搬送してトナー像の溶着を行う。
【0048】(転写ローラ)次に、前述した転写ローラ
18の構成について説明する。
【0049】図4(A)は単層タイプの転写ローラ18の
断面図である。図において、転写ローラ18は、ステンレ
ス鋼棒から成る軸体(芯金)181と、その外周にポリウ
レタンゴム、シリコーンゴム、スチレンブタジエン共重
合体エラストマー、オレフィン系エラストマー等の樹脂
材を、セルサイズ10〜100μm程度の発泡タイプもしくは
連泡タイプで形成し、さらに上記樹脂材に導電性付与剤
としてカーボンブラック等の無機物および/または有機
導電剤を混在させた電荷供給可能な導電性とした弾性部
182とから構成されている。なお弾性部182としてポリウ
レタン系樹脂ルビセルローラ(日東工業(株)製)を用い
た。
【0050】図4(B)は、被覆タイプの転写ローラ18
を示す断面図である。
【0051】この転写ローラ18は、上記単層タイプの転
写ローラの弾性部182の外周面上に、ポリフッ化ビニリ
デン(PVDF),ポリアミド6 (ナイロン6 ),ポリ
アミド66(ナイロン66),ポリエチレンテレフタレート
(PET),パーフルオロアクリレート系樹脂(PF
A),ポリエステル系樹脂等から成る表面被覆層部183
を、5〜100μmの膜厚で設けたものである。上記被覆層
部183を設けることにより、転写ローラ18の表面のクリ
ーニングが容易確実になり、メンテナンス性が向上す
る。
【0052】図4(C)は、被覆タイプの転写ローラ18
の他の実施例を示す断面図である。
【0053】この転写ローラ18は、上記軸体181の外周
面上に設けた弾性部182のさらに外層に中抵抗層部184を
設け、その外周面上に前記被覆層部183を形成したもの
である。上記中抵抗層部184は、電気抵抗を最適制御で
きる材料を選択することができる。これによって弾性部
182は所要の弾性を備え、中抵抗層部184は所要の導電性
付与性を備えた機能分離型に構成することが可能であ
る。電気抵抗の測定の方法は、例えばローラ軸の両端を
それぞれ500g重の力でAlなどの導電板に押圧し、導電
板とローラ軸のΩ単位の抵抗値を測定し、弾性層、被覆
層の全層厚と形成ニップ面積からΩ・cm単位に換算する
ことができる。
【0054】上記転写ローラ18の電気抵抗としては、10
2Ω・cmないし1010Ω・cmのものが好ましい。
【0055】また、上記転写ローラ18のゴム硬度は、ゴ
ム硬度計による計測で60°以下(JIS−K6301 アス
カ−Cスケール硬度)が好ましい。
【0056】上記転写ローラ18によるローラ転写は、転
写材Pの背面に直接転写ローラ18を接触させて、トナー
を圧接し、トナーと逆極性の電性を転写ローラ18に印加
して転写を行なう。
【0057】(分離手段)ベルト感光体や小径ドラム感
光体では、分離部の小さな曲率半径を利用して、転写材
Pの剛性のみで分離させることができるが、感光体形状
の制約を受ける。また高速機等ではAC除電分離と併用
することで安定した高速の分離を達成している。AC除
電分離は、転写の直後に記録紙を交流コロナまたは高電
圧交流で除電して記録紙の感光体への静電吸着力を低減
し、紙の剛性や自重を利用して分離するものである。し
かし、AC除電が強すぎると画像抜けの転写不良が発生
しやすく、弱いと薄く剛性の弱い記録紙ほど分離が難し
くなるため、記録紙種や環境を考慮して除電量をバラン
ス良く設定する必要がある。除電による分離手段の各種
実施例を図5(A)〜(E)に示す。
【0058】図5(A),(B)は、ステンレス鋼線ま
たはアルミニウム線等の金属細線(フィラメント)から
成る導電性細線191を保持部材192に1列または複数列配
置した分離ブラシ19の斜視図であり、図5(A)は密集
配列型、(B)は疎ら配列型を示す。上記導電性細線19
1の直径は0.01〜0.1mm、保持部材192からの金属線の突
出長さは2〜20mmである。図5(B)に示す疎ら配列型
においては、各導電性細線191の各束毎に間隔を0.5〜5
mmに配列したものが分離効果として好ましい結果が得ら
れた。なお、上記導電性細線191として、金属細線の代
りに、レーヨン等に導電性付与剤を添加した導電性繊維
を用いた分離ブラシ19を形成することも可能である。
【0059】図5(C)は、金属細線の代りに、先端の
曲率半径が100μmの小球形状を有する金属針193を保持
部材192に植設したものである。
【0060】図5(D)は、導電性除電テープ194の先
端を鋸歯状に形成し、保持部材192に挟持したものであ
る。該導電性除電テープ194としては、テイジンメタリ
アン除電テープ(帝人(株)製)やシントロン9212(Shin
tron Fabric社製)等がある。
【0061】図5(E)は、前記図5(B)の正面図で
ある。図において、導電性細線191は直径0.1mmの細線を
束にして、保持部材192に突出長さ(毛長)L(2〜20m
m)、各束間のピッチp(0.5〜5mm)で植設したもので
ある。上記導電性細線191としては、金属細線(金属繊
維)や導電性繊維等が挙げられる。
【0062】金属細線は、通常の導電性と剛性を有する
もので、ステンレス鋼,鉄,銅,アルミニウム,タング
ステン,クロム,ニッケル,ニッケルクロム鋼,銀,
鉛,錫,亜鉛及びこれらを含有する合金またはアモルフ
ァス金属等から選ばれる。
【0063】導電性繊維は、カーボンなどの無機導電性
材料または有機導電性材料を含有させたレーヨンやナイ
ロン,ポリエステル等の樹脂(プラスチック)が用いら
れる。
【0064】上記導電性細線191における導電性とは、1
05Ω・cm以下が好ましく、下限値は材料自体の剛性など
により決まる。
【0065】上記導電性細線191のうち、この実施例で
は、例えば、アキレス(株)製のアキレスノンスパークJ
Sタイプ(線径0.1mm)や、東英産業(株)製のアモルフ
ァス繊維NAmV10-5-12-285(線径0.1mm)等を用いた。
【0066】分離ブラシ19の導電性細線191の突出長さ
Lは、短すぎると転写材Pを介した像担持体10と分離ブ
ラシ19間の放電が起こりにくく、分離ブラシ19の高電圧
を印加せざるを得ず、このため分離はじきの発生、更に
は転写材分離不良を発生する。また、突出長さが長すぎ
ると、転写材搬送方向と直交する方向(分離ブラシ19の
長手方向)の画像むらの発生や、分離ブラシ19自体の耐
久性を損なう。
【0067】分離ブラシ19の各細線束間のピッチpが大
きすぎると、画像むらが発生し、ピッチpが少なすぎる
と、分離時に過大電流が流れやすくなり、分離はじきや
更には分離不良を発生する。
【0068】(実験例) ・露光光源 ; 半導体レーザ ・感光体 ; アルミ基板上に有機光導電性
層を設けたドラムまたはベルト、Y型チタニルフタロシ
アニンを含有するOPC感光体 ・現像剤 ; トナー(イエローY,マゼン
タM,シアンC,黒色K):各トナーの粒径7.5μm、電
荷量−20μC/g、トナー濃度7%キャリア:粒径45μ
m、Cu-Zn-フェライト、St-MMA共重合体被覆 ・感光体ドラム(10); 直径100mm、線速74mm/sec ・転写ローラ(18) ; ローラ外径24mm、弾性部(18
2)はポリウレタン系ルビセルローラ(日東工業(株)
製)(100V印加時の軸体181とローラ外周間の電気抵抗
測定値、5.0×104Ω)、被覆層部(183)はPVDF、
(図4(B)参照) ・分離ブラシ(19) ; (図5(B),(E)参照)
導電性細線(191)の保持部材よりの突出長さ3〜10m
m、各金属線束間隔0.6〜4.0mm、金属線直径100μm、ノ
ンスパークJSタイプ(アキレス(株)製)およびアモル
ファス繊維NAmV10-5-12-285(東英産業(株)製) ・転写ローラ(18)と分離ブラシ(19)の配置および動
作 :分離ブラシ19は感光体ドラム10の鉛直下方近傍に配置
し、感光体ドラム10の中心方向に移動可能である。
【0069】:転写ローラ18は該分離ブラシ19の上流側
で感光体ドラム10の周面上での間隔約15mmに配置し、感
光体ドラム10中心方向に移動可能である。
【0070】:転写ローラ18および分離ブラシ19は、記
録紙Pの通紙時にのみ感光体ドラム10表面に圧着ニップ
する。すなわち、記録紙Pの先端が転写ローラ18がニッ
プ位置から上流側5mmの位置に給送されたとき圧着を開
始する。そして非通紙時には感光体ドラム10の表面から
離間する。
【0071】・感光体ドラム10の表面電位 現像器14Y,14M,14C,14Kの各現像スリーブ141と
の対向位置において、感光体ドラム10の表面電位がそれ
ぞれ−750Vになるように制御する。
【0072】・現像バイアス 現像器14Y,14M,14C,14Kの各現像バイアスは、そ
れぞれ−650VDCに2.4kVP-P、8KHZACを重畳させたも
のである。
【0073】
【表1】
【0074】上記表1は感光体ドラム10上の各色トナー
付着量を示す。この条件で下記の実験データを得た。な
お、表中、Yはイエロートナー、Mはマゼンタトナー、
Cはシアントナー、Kは黒色トナーを示し、さらにR
(レッド)は上記YトナーとMトナーの重ね合わせ色、
G(グリーン)はYトナーとCトナーの重ね合わせ色、
B(ブルー)はMトナーとCトナーの重ね合わせ色を示
す。
【0075】図6は本発明による画像形成装置の要部中
央断面図であり、転写状態を示す。
【0076】前記転写手段と分離手段とをユニット化し
た転写・分離ユニットは、像担持体10の周面に接離可能
である。
【0077】前記転写ローラ18の軸体181の両軸端は、
第1の可動保持部材185の両側板に揺動自在に保持され
ている。該第1の可動保持部材185は、支軸186を中心に
して揺動可能に支持されていて、コイルばね187により
上方の像担持体10側に付勢されている。188は画像形成
装置本体に固設された固定底板である。
【0078】上記支軸186の同軸上には、第2の可動保
持部材193が揺動自在に保持され、図示しない連係部材
によって前記第1の可動保持部材185と応動して一体と
なって揺動する。該第2の可動保持部材193の底面側は
コイルバネ194によって転写ローラ18と同様に上方に付
勢されている。
【0079】前記転写ローラ18と分離ブラシ19の中間で
分離ブラシ19の転写材搬送下流側には、転写材搬送ガイ
ド部材195が前記第2の可動保持部材193上に固設されて
いる。そして該転写材搬送ガイド部材195のスリット部1
95Aに分離ブラシ19の保持部材192が挿入されていて、
分離ブラシ19の導電性細線191の先端部が、像担持体10
の周面と所定間隔dを保って固定される。
【0080】転写ローラ18と分離ブラシ19の中間に位置
する転写材搬送ガイド部材195の上面部195Bは、図6の
紙面直角方向に長手のガイド面を有し、転写材Pの最大
幅をカバーし、像担持体10の表面と所定の狭い間隙を保
持している。転写ローラ18のニップ位置から搬出された
転写材Pは、上記転写材搬送ガイド部材195の上面部195
Bの間隙を通過して、分離ブラシ19の先端部を通過して
いく。このとき、転写材Pの先端は、分離ブラシ19の導
電性細線191の側面に直接突き当たらないよう前記間隙
が設定されているから、導電性細線191が毛倒れをして
分離性能を損ねたり、導電性細線191を損傷することは
ない。
【0081】上記転写材搬送ガイド部材195の分離ブラ
シ19下流側の上面側は転写材Pを定着装置20側へ案内す
る搬送ガイド面195Cが形成されている。前記転写材搬
送ガイド部材195の上面部195Bおよび搬送ガイド面195
Cには、転写材搬送方向に複数本の突起条(リブ)を形
成して、転写材Pを円滑に搬送する。
【0082】上記転写材搬送ガイド部材195は、絶縁性
材料、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、
ABS樹脂等の樹脂成型部品である。転写ローラ18と分
離ブラシ19は逆極性の高電圧が印加されるから、両部材
間の空間には放電を発生しやすく、転写ムラや分離不良
を起したり、転写ローラ18や分離ブラシ19の損傷を発生
したりする。転写ローラ18と分離ブラシ19の中間に絶縁
性の転写材搬送ガイド部材195を設置することにより、
上記の問題は解消される。
【0083】また、前記第2の可動保持部材193の両側
面には、分離部材位置規制手段が設けられている。該分
離部材位置規制手段のローラ保持部材196は、前記第2
の可動保持部材193に固定されている。該ローラ保持部
材196の上部には、回転軸を有するローラ197が回転自在
に支持されている。該ローラ197の外周上端と前記分離
ブラシ19の先端部とは、高さ方向に所定の距離に設定さ
れていて、ローラ197が像担持体10の周面に当接したと
き、分離ブラシ19の先端部が像担持体10の周面から所定
の間隙dを保つように設定されている。上記の所定の間
隙dを保持することにより、高電圧を印加した分離ブラ
シ19の先端部と、像担持体10の周面との間が安定した放
電が行われ、分離性能が向上する。なお、上記分離部材
位置規制手段は、像担持体10の周面上に画像形成領域外
に設置されている。
【0084】前記転写・分離ユニットは、前述のように
支軸186を中心にして揺動可能に支持され、転写時に
は、コイルばね187,194により上方に付勢されて、転写
ローラ18は像担持体10の周面に圧接され従動回転する。
【0085】画像転写以外の状態では、すなわち像担持
体10上に異なる色のトナー像(Y,M,C,K)を形成
する過程では、上記転写・分離ユニットは、像担持体10
の周面から強制的に離間されている。図7はこの離間状
態を示す。
【0086】前記第1の可動保持部材185の両側面に
は、固定軸189Aが水平に植設されていて、該固定軸189
Aにローラ(カムフォロワ)189Bが回転自在に嵌合し
ている。
【0087】一方、上記転写・分離ユニットの上方に
は、画像形成装置の駆動源に接続して回転可能なカム軸
23が支持されていて、該カム軸23にカム24が固定されて
いる。該カム24の周面は、前記転写・分離ユニットのロ
ーラ189Bに圧接している。上記カムの回転により、そ
の最大半径周面がローラ189Bに圧接すると、転写・分
離ユニットは支軸186を中心にして下方に揺動され、転
写ローラ18および分離ブラシ19は像担持体10の周面から
離間する。
【0088】前記カム24の回転によりその最大半径周面
がローラ189Bに圧接する状態では、転写・分離ユニッ
トは上方にばね付勢されて、転写ローラ18は像担持体10
の周面に所定圧で圧接してニップを形成して従動回転
し、転写材Pの通紙によりトナー像の転写が可能とな
る。押圧力としては300g/cmとした。
【0089】また、転写・分離ユニットの上昇停止位置
では、ローラ197が像担持体10の周面に圧接して、分離
ブラシ19は像担持体10の周面と所定の間隙を維持し、転
写材Pの通紙時に像担持体10に周面からの分離を可能に
する。
【0090】再び図1において、画像形成装置筐体1の
内部例えば前記分離手段19の下方、または給紙カセット
15の上方に、温度検知手段31、湿度検知手段32を設け
る。上記温度検知手段31は、一般的に知られている熱電
対であり、例えば、銅-コンスタンタン熱電対が最も好
ましいが、これに限定されるものではなく、アルメル-
クロメル熱電対や白金-白金ロジウム熱電対あるいはビ
スマス-銀熱電対等を用いることもできる。
【0091】一方、上記湿度検知手段32も、一般的に知
られている湿度センサであり、例えばTDK(株)製のC
HSシリーズ製品、CHS-YS,CHS-YR,CHS-GS,CHS-GR,
CHS-ASG,CHS-AGR,CHS-APS,CHS-APR等を挙げることが
できる。
【0092】図8は、上記温度検知手段31および湿度検
知手段32による分離用電源190の制御を示すブロック図
である。
【0093】前記温度検知手段31および湿度検知手段32
により、画像形成装置筐体1内の環境温度および湿度が
検知されると、これらの検知信号は制御回路33に送られ
て処理されて、分離用電源190の分離バイアス電圧を制
御する。
【0094】図9は転写時および分離時における環境温
湿度変動および転写材紙質変動による転写材電位分布を
説明する図であり、図9(A)は転写時、図9(B)は
分離時における各模式図および各電位分布を示す。
【0095】筐体1内の環境温湿度が高温高湿(HH)
から低温低湿(LL)まで広範囲に変化すると、筐体1
内に収容された転写材Pの紙質(温度,湿度)が変動
し、これにより転写材Pの誘電率や電気抵抗が変化し、
分離不良や画質の乱れ等の問題を生じていた。従来はA
Cコロナ除電でゼロV付近で全環境における分離を行っ
ていた。特に、非接触二成分現像を行う現像器14(14
Y,14M,14C,14K)においては、現像剤中のキャリ
アとトナーの帯電付着力が弱いから、環境温度変動によ
る転写材Pの誘電率,電気抵抗の少しの変動で、分離部
におけるトナー飛散が発生し易い。分離手段19に過剰の
分離電圧を加えるとトナーが飛び散ったりして転写材P
上の画像に変動を生じる。
【0096】図10は上記環境温湿度の範囲区分設定を説
明する図である。
【0097】この発明は、前記筐体1内に設置した温度
検知手段31と湿度検知手段32により検知された環境温湿
度検知信号を制御回路33に入力することにより、分離手
段19の分離電圧の直流成分を、正極性から負極性の範囲
にわたって制御するようにした。
【0098】上記環境温湿度を図10に示すように、低温
低湿(LL)から高温高湿(HH)に至るまでをA,
B,C,D,Eの5つのゾーンに区分して分離電圧
DC,VACを各ゾーン毎に制御する。Aゾーンは温度12
℃以下、相対湿度(RH)45%以下の低温低湿領域(L
L)、Bゾーン,Cゾーン,Dゾーンは図示の常温,常
湿領域(NN)、Eゾーンは温度30℃以上、相対湿度
(RH)80%以上の高温高湿領域(HH)に設定して各
ゾーン毎に分離電圧を制御する。
【0099】
【表2】
【0100】表2は、上記A,B,C,D,E各ゾーン
毎に分離電圧VDC,VACを制御した実施例と、制御のな
い従来の分離電圧とをテストした結果を示し、転写材P
の分離性能の評価を行ったものである。なお、テストに
適用した環境温湿度として、下記のα,β,γ,δ,ε
の各設定点で行った(図10参照)。
【0101】α:5℃,20%RH,(Aゾーン) β:10℃,20%RH,(Bゾーン) γ:15℃,30%RH,(Cゾーン) δ:20℃,50%RH,(Dゾーン) ε:30℃,80%RH,(Fゾーン) なお、上記各環境で通紙する転写材Pとして、コニカ再
生紙55kg(坪量65g/m2)で試験した。
【0102】実施例1は、直流電圧VDCのみで、正極性
の+2.5kVから負極性の−2.0kVの範囲にわたって5段階
に制御、変化させるようにしたもので、各設定点α,
β,γ,δ,εの各環境で100枚通紙の結果、転写材P
の通紙ジャムの発生はなかった。
【0103】実施例2は、直流電圧VDCに交流電圧VAC
を重畳させたバイアス電圧で、直流電圧VDCを各ゾーン
毎に+1.5kVの正極性から−1.7kVの負極性の範囲で制御
・変化させるようにした。また、交流電圧VACは0.5kV
と0.3kVの2段階に切り換えた。このように各ゾーン毎
にバイアス電圧を切り換えるようにしたことにより、設
定点α,β,γ,δ,εの各環境で100枚通紙の結果、
転写材Pの通紙ジャムの発生は皆無であった。
【0104】実施例3においても、バイアス電圧を各ゾ
ーン毎に正極性から負極性にわたって切り換えることで
通紙ジャム発生はなかった。
【0105】比較例1は、直流電圧VDC固定したもの
で、設定値α,β,γで転写材Pの分離不能が発生し
た。
【0106】比較例2は、直流電圧VDCと交流電圧VAC
を固定したもので、設定値γ,δ,εで分離不能が発生
した。
【0107】次に、本発明による請求項2の実施例を説
明する。図11はこの実施例に適用される転写材Pの電気
抵抗検知手段34のブロック図である。
【0108】上記電気抵抗検知手段34は、前記転写材P
の給送路中の給紙ローラ、例えば導電性のレジストロー
ラ対17と250Vの直流電源35と、上記レジストローラ対1
7のニップ位置を通過する転写材Pの電流値を検知する
アンメータ36と、該アンメータ36の出力電流を電気抵抗
値に変換し、分離手段19に電圧印加する。
【0109】
【表3】
【0110】表3は、前記の各環境温度・湿度α,β,
γ,δ,εにおける各種転写材Pの電気抵抗値Ωの測定
結果を示す。上記転写材Pの表面抵抗の測定機器として
は、三菱油化(株)製の高抵抗低抵抗計,Hiresta IP型MC
P-HT260を使用した。なお、上記転写材Pの電気抵抗値
は、ローラ幅20mm、ニップ2mmの給紙ローラ対にニップ
された転写材Pの表面抵抗を測定したものである。
【0111】上記各種転写材Pの表面電気抵抗値を、図
12に示す5段階のゾーン(Zone I,II,III,IV,V)
に区分した。
【0112】
【表4】
【0113】表4は、上記I,II,III,IV,Vの各電
気抵抗値ゾーン毎に分離電圧VDC,VACを制御した実施
例と、制御のない従来の分離電圧とをテストした結果を
示し、転写材Pの分離性の評価を行ったものである。
【0114】実施例1,2,3によれば、交流電圧VAC
の有無に関係なく、直流バイアス電圧VDCを正極性電圧
から負極性電圧の範囲で、上記各ゾーン(I〜V)毎に
切り換え制御することにより、転写材Pの100枚通紙テ
スト結果は、全て良好でジャム発生は皆無であった。
【0115】比較例1,2に示す分離電圧固定の従来の
方式では、何れも分離不良発生することがある。
【0116】なお、前述の実施例では、A〜Eの5ゾー
ン、I〜Vの5ゾーンに設定したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、適当な複数ゾーンを設定して制
御することができる。
【0117】上記テストでは、分離ブラシ19にアキレス
ノンスパークJSタイプ100(アキレス(株)製)を用い
た。該分離ブラシ19は図5(B),(E)に示す形状
で、導電性細線191の直径100μm、毛長L=5mm、ピッ
チP=3mmである。
【0118】図13はこの発明を適用する画像形成装置の
他の実施例を示すカラープリンタの断面図である。な
お、図面に使用されている符号について、図1と同じ機
能を有する部分には、同符号を付している。また、前記
実施例と異なる点を説明する。
【0119】駆動ローラ101と従動ローラ102に巻回され
て回動可能なベルト状感光体(像担持体)103の周辺に
は、スコロトロン帯電器12、像露光手段(半導体レーザ
光走査装置)13、現像器14Y,14M,14C,14K、転写
ローラ18、分離ブラシ19、クリーニング装置22が配設さ
れている。
【0120】直径が70mm以上の駆動ローラ101を巻回す
るベルト状感光体103は、前述の大径感光体ドラム10と
同様に転写・分離性に問題が生じるので、前述と同様に
画像形成装置の筐体内に設けた温度検知手段31、湿度検
知手段32による環境温湿度検知信号、あるいは転写材給
送路に設けた転写材電気抵抗検知手段による検知信号を
入力して、分離用電源の分離電圧の直流成分を制御する
ことにより、分離性能の向上、転写画質の向上が達成さ
れる。
【0121】
【発明の効果】本発明により、オゾン発生のない環境衛
生対策の向上と、転写材分離の安定化による分離性能の
向上と、ジャムや画像転写むらのない転写画像の画質向
上に有効である。特に像担持体上で各色トナー像を重ね
合わせるカラー画像形成装置に適用して非接触二成分反
転現像による像支持体上に形成されたトナー画像を転写
・分離するとき、分離不良のない良好なカラー画像が得
られた。また、転写ローラ、分離ブラシを含む高耐久安
定プロセスの提供に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置の一例としてのカラー
プリンタの断面構成図。
【図2】現像器の断面図。
【図3】転写分離部の要部断面図。
【図4】各種転写ローラの断面図。
【図5】各種分離ブラシの斜視図および正面図。
【図6】本発明による転写時の画像形成装置の要部中央
断面図。
【図7】転写・分離ユニットを像担持体から離間させた
状態を示す断面図。
【図8】分離用電源の制御を示すブロック図。
【図9】転写時,分離時における環境温湿度変動および
転写材紙質変動による転写材電位分布を説明する図。
【図10】環境温度の範囲区分設定を説明する図。
【図11】転写材の電気抵抗検出手段のブロック図。
【図12】各種転写材の表面電気抵抗値の区分設定を説
明する図。
【図13】この発明を適用するカラープリンタの他の実
施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 画像形成装置筐体 10 感光体ドラム(像担持体) 103 感光体ベルト(像担持体) 14,14Y,14M,14C,14K 現像器 15 給紙カセット 17 レジストローラ対 18 転写ローラ(転写手段) 180 転写用電源 185 第1の可動保持部材 19 分離ブラシ(分離手段) 190 分離用電源 191 導電性細線 192 保持部材 193 第2の可動保持部材 195 転写材搬送ガイド部材 196 ローラ保持部材 197 ローラ 20 定着装置 22 クリーニング装置 23 カム軸 24 カム 31 温度検知手段 32 湿度検知手段 33 制御回路(制御手段) 34 電気抵抗検知手段 P 転写材(転写紙)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に形成された静電潜像を、現
    像手段の帯電トナーにより現像してトナー像を形成し、
    該トナー像を、給紙部から送られて前記像担持体と転写
    ローラとの間を通過する転写材に静電転写し、さらに前
    記転写ローラの下流側に設置された分離ブラシによって
    トナー像を有する転写材を前記像担持体から分離する画
    像形成装置において、 前記転写ローラと前記分離ブラシの中間に、絶縁性の転
    写材搬送ガイド部材が揺動可能な可動保持部材に固設さ
    れ、前記可動保持部材はバネによって前記像担持体側に付勢
    されるとともに分離部材位置規制手段が設けられ、 該分離部材位置規制手段に回転自在に支持されているロ
    ーラが前記像担持体の周面に当接して、前記 転写材搬送
    ガイド部材に固定された前記分離ブラシが、前記像担持
    体の周面と所定間隔を保つ様に設けられ、 前記画像形成装置の筐体内に、温度検知手段および/ま
    たは湿度検知手段を設け、これら検知手段による環境温
    湿度検知信号を制御手段に送り、該制御手段により分離
    ブラシの分離電圧の直流成分を、正極性から負極性の範
    囲にわたって制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 像担持体上に形成された静電潜像を、現
    像手段の帯電トナーにより現像してトナー像を形成し、
    該トナー像を、給紙部から送られて前記像担持体と転写
    ローラとの間を通過する転写材に静電転写し、さらに前
    記転写ローラの下流側に設置された分離ブラシによって
    トナー像を有する転写材を前記像担持体から分離する画
    像形成装置において、 前記転写ローラと前記分離ブラシの中間に、絶縁性の転
    写材搬送ガイド部材が揺動可能な可動保持部材に固設さ
    れ、前記可動保持部材はバネによって前記像担持体側に付勢
    されるとともに分離部材位置規制手段が設けられ、 該分離部材位置規制手段に回転自在に支持されているロ
    ーラが前記像担持体の周面に当接して、前記 転写材搬送
    ガイド部材に固定された前記分離ブラシが、前記像担持
    体の周面と所定間隔を保つ様に設けられ、 前記転写材の電気抵抗を検知する検知手段を転写材給送
    路に設け、該検知手段による電気抵抗値を制御手段に送
    り、該制御手段により、前記分離ブラシの分離電圧の直
    流成分を、正極性から負極性の範囲にわたって制御する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体上に、複数の現像手段によ
    り複数色の重ね合わせトナー像を形成し、該トナー像を
    転写ローラにより転写材上に転写後、該転写材を前記像
    担持体から分離することを特徴とする請求項1または2
    に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記分離ブラシが導電性分離ブラシであ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成
    装置。
  5. 【請求項5】 前記分離ブラシの分離電圧、直流成分
    に交流成分を重ね合わせた分離バイアスであることを特
    徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記温度検知手段および温度検知手段
    を、前記分離ブラシの近傍に設けたことを特徴とする請
    求項1に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記現像手段が、前記静電潜像を担持す
    る像担持体と、二成分現像剤を担持する現像領域に、直
    流成分に交流成分を重畳させる非接触二成分反転現像手
    段であることを特徴とする請求項1または2に記載の画
    像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記転写材の電気抵抗検知手段、前記
    転写材給送路の導電性レジストローラに接続したことを
    特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
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