JP2015147625A - 給紙装置およびそれを備える画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【構成】 給紙装置10は、給紙トレイ74、搬送部84および第1エア供給部80a,80bを含み、給紙トレイ74に折り位置を揃えた状態で積載された折り用紙の両側からエアを吹き付けることで折り用紙を捌きつつ、最上位または最下位の折り用紙を給紙トレイ74から連続的に取り出して給紙する。また、給紙装置10は、傾き検知部96および風量制御部(70,S15)を備える。傾き検知部96は、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを検知する。風量制御部(70,S15)は、傾き検知部96による検知結果に基づいて、第1エア供給部80a,80bから吹き付ける風量を制御することによって、後続する折り用紙の傾きを矯正する。【効果】 斜め搬送の発生を低減でき、適切に折り用紙を給紙することができる。【選択図】 図2

Description

この発明は給紙装置およびそれを備える画像形成装置に関し、特にたとえば、折り加工された折り用紙をエアの吹き付けによって捌いて搬送する、給紙装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
従来のこの種の給紙装置の一例が特許文献1に開示される。特許文献1の技術では、シートトレイ上に積載されたシートの一方側端のシート搬送方向における先端部および後端部に対して、第1および第2の噴出部からエアを吹き付けて、積載面からシートを浮上させ、最下位のシートを給送ベルトによって吸引分離して搬送する。そして、積載面からのシート後端部の浮上量を浮上センサによって検知し、その検知結果に基づいて、第2の噴出部からシート後端部に向けてのエア流量を調整するようにしている。
また、特許文献1の技術は、最下位の用紙をエアの吹き付けによって捌いて搬送する下方給紙タイプのものであるが、最上位の用紙をエアの吹き付けによって捌いて搬送する上方給紙タイプの給紙装置も一般的に知られている。
特開平10−194491号公報 [B65H 3/48]
近年、多種多様な用紙に対して画像形成する要望が増している。これに伴い、給紙装置が給紙する用紙の種類も増加しており、二つ折り用紙や三つ折り用紙などの折り加工された折り用紙を適切に給紙できる給紙装置の開発が望まれている。しかしながら、このような給紙装置は未だ実現されていない。
ここで、折り用紙は、その形状の複雑さのため、適切に捌いて搬送することが難しい。すなわち、折り加工されていない通常用紙の給紙を想定した従来の給紙装置を用いて折り用紙を給紙すると、給紙トレイから折り用紙を捌いて取り出す時に折り用紙の向きが変化してしまい、折り用紙が用紙搬送方向に対して左右に傾いたまま搬送(斜め搬送)されてしまう場合がある。また、特許文献1の給紙装置のように用紙の片側からエアを供給するだけでは、折り用紙に対する捌き性能(分離性能)が低いので、捌き不良が生じて重送などの給紙不良が生じる恐れもある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、給紙装置およびそれを備える画像形成装置を提供することである。
この発明の他の目的は、折り用紙を適切に給紙できる、給紙装置およびそれを備える画像形成装置を提供することである。
第1の発明は、折り加工された折り用紙をエアの吹き付けによって捌いて搬送する給紙装置であって、折り用紙が折り位置を揃えた状態で積載される給紙トレイ、給紙トレイに積載された最上位または最下位の折り用紙を取り出して搬送する搬送部、搬送部が折り用紙を取り出すときに、用紙搬送方向と直交する方向における両側のそれぞれから当該折り用紙に対してエアを吹き付ける第1エア供給部、給紙トレイから取り出された折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを検知する傾き検知部、および傾き検知部の検知結果に基づいて、折り用紙の傾きを矯正するように第1エア供給部の風量を制御する風量制御部を備える、給紙装置である。
第1の発明では、給紙装置は、二つ折り用紙や三つ折り用紙などの折り加工された折り用紙をエアの吹き付けによって捌いて搬送するものであり、たとえば、複写機、ファクシミリ、プリンタおよびこれらの複合機などの画像形成装置に用いられる。給紙装置は、給紙トレイ、搬送部および第1エア供給部を備え、給紙トレイに折り位置を揃えた状態で積載された折り用紙の両側からエアを吹き付けることで折り用紙を捌きつつ、最上位または最下位の折り用紙を給紙トレイから連続的に取り出して給紙する。また、給紙装置は、傾き検知部および風量制御部を備える。傾き検知部は、給紙トレイから取り出された折り用紙の用紙搬送方向に対する左右(水平方向)の傾きを検知する。風量制御部は、傾き検知部による検知結果に基づいて、第1エア供給部から吹き付ける風量を制御(調整)することによって、後続する折り用紙の左右の傾きを矯正する。
第1の発明によれば、傾き検知部の検知結果に基づいて、第1エア供給部の風量を制御して折り用紙の傾きを矯正するので、斜め搬送の発生を低減でき、適切に折り用紙を給紙することができる。
また、折り用紙の両側からエアを吹き付けるので、折り用紙であっても適切に捌いて分離でき、重送などの給紙不良を低減することができる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、給紙トレイに積載された折り用紙の用紙搬送方向と直交する方向における紙端を規制する側板、および第1エア供給部と高さ位置を変えて設けられ、第1エア供給部からのエアの吹き付けによって捌かれる折り用紙以外の給紙トレイに積載された折り用紙に対して、用紙搬送方向と直交する方向における一方側からエアを吹き付ける第2エア供給部を備える。
第2の発明では、給紙トレイに積載された折り用紙の用紙搬送方向と直交する方向における紙端を規制する側板を備える。また、第1エア供給部と高さ位置を変えて設けられる第2エア供給部を備える。第2エア供給部から吐出されるエアは、第1エア供給部からのエアの吹き付けによって捌かれる折り用紙以外の折り用紙に対して、用紙搬送方向と直交する方向における一方側から吹き付けられる。これによって、給紙トレイに積載された折り用紙は、第1エア供給部からのエアの吹き付けによって捌かれる前に、第2エア供給部と対向する側の側板に寄せられ、側板と当接することによって用紙搬送方向に対して真っ直ぐに整列される。
第2の発明によれば、第2エア供給部からエアを吹き付けることによって折り用紙を側板に当接させるので、折り用紙の用紙搬送方向における傾きを捌き前に補正できる。また、側板に折り用紙を沿わせることによって、折り用紙を捌いて浮上させる際のバランスが良くなり、折り用紙を傾き難くすることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明に従属し、ユーザからの折り用紙の折り形状の指定を受け付ける操作部を備え、風量制御部は、操作部が受け付けた折り形状に基づいて第1エア供給部の風量を調整する。
第3の発明では、操作部は、タッチパネルおよび操作ボタン等であって、給紙トレイに積載された折り用紙の折り形状の指定をユーザから受け付ける。風量制御部は、ユーザによって指定された折り形状に基づいて、第1エア供給部の風量を調整する。
第3の発明によれば、ユーザからの折り形状の指定を受け付け、その折り形状に合わせて捌き時の風量を調整するので、折り用紙を捌く際のバランスを良くすることができ、折り用紙をより適切に搬送できる。
第4の発明は、第1ないし第3のいずれかの発明に従属し、給紙トレイの用紙搬送方向における下流側に設けられ、給紙トレイから取り出された折り用紙の搬送部との接触面と反対側の面に対してエアを吹き付ける第3エア供給部を備える。
第4の発明では、給紙トレイの用紙搬送方向における下流側において、第3エア供給部が設けられる。第3エア供給部から吐出されるエアは、給紙トレイから取り出された折り用紙の搬送ベルトとの接触面と反対側の面、つまり、上方給紙タイプの給紙装置であれば折り用紙の下面に対して、下方給紙タイプの給紙装置であれば折り用紙の上面に対して吹き付けられる。
第4の発明によれば、給紙トレイから取り出された折り用紙の開きを防止することができる。
第5の発明は、第4の発明に従属し、第3エア供給部と対向する位置に設けられ、折り用紙の搬送部との接触面側の面を押さえる補助ローラを備える。
第5の発明では、第3エア供給部と対向する位置に補助ローラが設けられる。補助ローラは、たとえば従動ローラであって、折り用紙の搬送部との接触面側の面と当接して折り用紙の搬送を補助する。
第5の発明によれば、第3エア供給部からのエアの吹き付けによる折り用紙の搬送路への貼り付きを防止できる。
第6の発明は、第1ないし第5のいずれかの発明に従属し、給紙トレイには、用紙搬送方向と直交する方向における一方側に山折り側が来るように折り用紙が揃えて積載され、第1エア供給部は、折り用紙の山折り側に配置される山折り側エア供給部と、折り用紙の谷折り側に配置される谷折り側エア供給部とを含み、山折り側エア供給部から吐出される風量は、谷折り側エア供給部から吐出される風量よりも大きくなるように設定される。
第6の発明では、給紙トレイに積載される折り用紙は、たとえば二つ折り用紙であって、用紙搬送方向と直交する方向における一方側に山折り側が来るように給紙トレイに積載される。第1エア供給部は、山折り側エア供給部と谷折り側エア供給部とを含み、折り用紙の山折り側に対してエアを吹き付ける山折り側エア供給部の風量は、折り用紙の谷折り側に対してエアを吹き付ける谷折り側エア供給部の風量よりも大きくなるように設定される。
第6の発明によれば、谷折り側と比較してエアの吹き付けによる影響が小さい山折り側に対して吹き付ける風量を大きくするので、折り用紙を捌いて浮上させる際のバランスが良くなり、折り用紙が用紙搬送方向に対して傾き難くなる。
第7の発明は、第1ないし第6のいずれかの発明に係る給紙装置を備える、画像形成装置である。
第7の発明では、画像形成装置は、たとえば複合機であって、給紙装置を備える複合機本体を含む。給紙装置は、給紙トレイ、搬送部、第1エア供給部、傾き検知部および風量制御部などを備える。そして、給紙トレイから取り出された折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを検知し、その検知結果に基づいて第1エア供給部の風量を制御することによって、後続する折り用紙の左右の傾きを矯正する。
第7の発明によれば、第1ないし第6のいずれかの発明と同様の作用効果を奏し、斜め搬送の発生を低減でき、適切に折り用紙を給紙することができる。
この発明によれば、傾き検知部の検知結果に基づいて、第1エア供給部の風量を制御して折り用紙の傾きを矯正するので、斜め搬送の発生を低減でき、適切に折り用紙を給紙することができる。
また、折り用紙の両側からエアを吹き付けるので、折り用紙であっても適切に捌いて分離でき、重送などの給紙不良を低減することができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の第1実施例の給紙装置を備える複合機の内部構造を示す概略断面図である。 図1の給紙装置を概略的に示す図解図である。 図1の給紙装置の給紙トレイ部分を用紙搬送方向に見た様子を概略的に示す図解図である。 図1の給紙装置において折り用紙の傾きを検出するときの様子を示す図解図である。 図1の給紙装置における折り用紙の傾き検出方法を説明するための図解図であり、(a)は折り用紙が適切に搬送されている状態を示し、(b)は折り用紙の先端部が傾きセンサ側に傾いている状態を示し、(c)は折り用紙の先端部が傾きセンサの反対側に傾いている状態を示す。 図1の複合機の電気的な構成の一例を示すブロック図である。 図6に示すCPUが実行する給紙動作の一例を示すフロー図である。 この発明の第2実施例の給紙装置の給紙トレイ部分を用紙搬送方向に見た様子を概略的に示す図解図である。 この発明の第3実施例の給紙装置を概略的に示す図解図である。 図9の給紙装置の給紙トレイ部分を用紙搬送方向に見た様子を概略的に示す図解図である。
[第1実施例]
図1を参照して、この発明の一実施例である給紙装置10は、二つ折り用紙や三つ折り用紙などの折り加工された折り用紙をエアの吹き付けによって捌いて搬送するものであり、複写機、ファクシミリ、プリンタおよびこれらの複合機などの画像形成装置に用いられる。詳細は後述するように、給紙装置10は、給紙トレイ74に積載された折り用紙の両側からエアを吹き付けることによって折り用紙を捌きつつ、給紙トレイ74から連続的に折り用紙を取り出して給紙する。そして、搬送される折り用紙の用紙搬送方向に対する左右(水平方向)の傾きを検知して、その検知結果に基づいて捌き時の風量を制御(調整)する。この第1実施例では、複写機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能などを有する複合機(MFP:Multifunction Peripheral)100に対して給紙装置10を適用した例を示す。
先ず、複合機100の構成について概略的に説明する。図1に示すように、複合機100は、給紙装置10を備える複合機本体12およびその上方に配置される画像読取装置14を含む。
画像読取装置14は、透明材によって形成される原稿載置台16を備える。原稿載置台16の上方には、ヒンジ等を介して原稿押さえカバー18が開閉自在に取り付けられる。この原稿押えカバー18には、原稿載置トレイ20に載置された原稿を画像読取位置22に対して1枚ずつ自動的に給紙するADF(自動原稿送り装置)24が設けられる。また、原稿載置台16の前面側には、ユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルおよび操作ボタン等の操作部28(図6参照)が設けられる。ユーザは、この操作部28を操作することによって、たとえば、折り用紙への印刷指示を入力したり、印刷する折り用紙の枚数や折り形状の種類などを指定したりする。
また、画像読取装置14には、光源、複数のミラー、結像レンズおよびラインセンサ等を備える画像読取部26が内蔵される。画像読取部26は、原稿表面を光源によって露光し、原稿表面から反射した反射光を複数のミラーによって結像レンズに導く。そして、結像レンズによって反射光をラインセンサの受光素子に結像させる。ラインセンサでは、受光素子に結像した反射光の輝度や色度が検出され、原稿表面の画像に基づく画像データが生成される。ラインセンサとしては、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)等を用いるとよい。
複合機本体12には、CPU70やメモリ72(図6参照)等を含む制御部、画像形成部30および給紙装置10が内蔵される。制御部は、タッチパネル等の操作部28への入力操作などに応じて、複合機100の各部位に制御信号を送信し、複合機100に種々の動作を実行させる。
画像形成部30は、露光ユニット32、現像器34、感光体ドラム36、クリーナユニット38、帯電器40、中間転写ベルトユニット42、転写ローラ(2次転写ローラ)44および定着ユニット46等を備え、給紙装置10または手差し給紙部50から搬送される用紙(記録紙)上に画像を形成し、画像形成済みの用紙を排出トレイ52に排出する。用紙上に画像を形成するための画像データとしては、画像読取部26で読み取った画像データや外部コンピュータから送信された画像データ等が利用される。
なお、複合機100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色のカラー画像に応じたものである。このため、現像器34、感光体ドラム36、クリーナユニット38および帯電器40のそれぞれは、各色に応じた4種類の潜像を形成するように4個ずつ設けられ、これらによって4つの画像ステーションが構成される。
感光体ドラム36は、導電性を有する円筒状の基体の表面に感光層が形成された像担持体であり、帯電器40は、この感光体ドラム36の表面を所定の電位に帯電させる部材である。また、露光ユニット32は、レーザ出射部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成され、帯電された感光体ドラム36の表面を露光することによって、画像データに応じた静電潜像を感光体ドラム36の表面に形成する。現像器34は、感光体ドラム36の表面に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーによって顕像化するものである。また、クリーナユニット38は、現像および画像転写後における感光体ドラム36の表面に残留したトナーを除去する。
中間転写ベルトユニット42は、中間転写ベルト54、駆動ローラ56、従動ローラ58および4つの中間転写ローラ60等を備え、感光体ドラム36の上方に配置される。中間転写ベルト54は、各感光体ドラム36に接触するように設けられており、中間転写ローラ60を用いて、各感光体ドラム36に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト54に順次重ねて転写することによって、中間転写ベルト54上に多色のトナー像が形成される。また、駆動ローラ56の近傍には、転写ローラ44が配置されており、中間転写ベルト54と転写ローラ44との間のニップ域を用紙が通過することによって、中間転写ベルト54に形成されたトナー像が用紙に転写される。
定着ユニット46は、ヒートローラ62および加圧ローラ64を備え、転写ローラ44の上方に配置される。ヒートローラ62は、所定の定着温度となるように設定されており、ヒートローラ62と加圧ローラ64との間のニップ域を用紙が通過することによって、用紙に転写されたトナー像が溶融、混合および圧接されて、用紙に対してトナー像が熱定着される。
また、画像形成部30の下方には、画像形成部30に対して折り用紙を給紙する給紙装置10が設けられる。この第1実施例では、給紙装置10は、給紙トレイ74に積載された折り用紙のうち、最上位の折り用紙を順次取り出して給紙する上方給紙タイプのものである。給紙装置10の具体的構成については、後述する。
このような複合機本体12内には、給紙装置10または手差し給紙部50からの用紙をレジストローラ68、転写ローラ44および定着ユニット46を経由させて排紙トレイ52に送るための第1用紙搬送路S1が形成される。また、用紙に対して両面印刷を行う際に、片面印刷が終了して定着ユニット46を通過した後の用紙を、転写ローラ44の用紙搬送方向の上流側において第1用紙搬送路S1に戻すための第2用紙搬送路S2が形成される。この第1用紙搬送路S1および第2用紙搬送路S2には、用紙に補助的に推進力を与えるための複数の搬送ローラ66が適宜設けられる。
複合機本体12において片面印刷(画像形成)を行う際には、給紙装置10または手差し給紙部50によって用紙が1枚ずつ第1用紙搬送路S1に導かれ、搬送ローラ66によってレジストローラ68まで搬送される。そして、レジストローラ68によって、用紙の先端と中間転写ベルト54上の画像情報の先端とが整合するタイミングで転写ローラ44に搬送され、用紙上にトナー像が転写される。その後、定着ユニット46を通過することによって用紙上の未定着トナーが熱で溶融して固着され、搬送ローラ(排紙ローラ)66を経て排紙トレイ52上に用紙が排出される。
一方、両面印刷を行う際には、片面印刷が終了して定着ユニット46を通過した用紙の後端部が排紙トレイ52近傍の排紙ローラ66まで到達したとき、この排紙ローラ66を逆回転させることによって、用紙が逆走して第2用紙搬送路S2に導かれる。第2用紙搬送路S2に導かれた用紙は、搬送ローラ66によって第2用紙搬送路S2を搬送されて、レジストローラ68の用紙搬送方向の上流側において第1用紙搬送路S1に導かれる。この時点で用紙の表裏は反転されるので、その後、転写ローラ44および定着ユニット46を用紙が通過することによって、用紙の裏面に印刷が行われる。
続いて、図2‐図4を参照して、給紙装置10の構成について具体的に説明する。図2‐図4に示すように、給紙装置10は、折り用紙がその折り位置を揃えた状態で積載される給紙トレイ74、およびその周縁部に設けられる後板76並びに一対の側板78a,78bを備える。給紙トレイ74は、図示しない昇降用モータによって、水平状態を保ったまま上下方向に昇降可能とされ、給紙時には、最上位の折り用紙が所定高さの位置に来るまで上昇される。後板76は、給紙トレイ74に積載される折り用紙の用紙搬送方向における後端を規制する。
また、側板78a,78bは、給紙トレイ74に積載される折り用紙の用紙搬送方向と直交する方向(用紙幅方向)における紙端のそれぞれ、つまり折り用紙の両側端を規制するものであり、用紙幅方向に移動可能に設けられる。側板78a,78bの高さは、最上位の折り用紙を捌いて浮上させたときの高さ位置よりも高く設定される。これにより、折り用紙を捌く際には、折り用紙を側板78a,78bに沿わせて浮上させることができるので、折り用紙のバランスを保ち易くなる。
また、一対の側板78a,78bのうちの一方の側板78aが基準側板とされ、たとえば、給紙トレイ74に積載される折り用紙が二つ折り用紙の場合には、ユーザによって山折り側が基準側板78a側に来るように揃えて積載される。ここで、折り用紙においては、折り目が位置する用紙の屈曲側を山折り側、その反対側である用紙の開口側を谷折り側と呼ぶことにする。
このように、給紙トレイ74に対して折り位置を揃えた状態で折り用紙を積載するのは、後述するように、折り用紙の折り形状に合わせて捌き時の風量を制御するからであり、また、先行して搬送される折り用紙の傾き具合を検知して、後続する折り用紙に対する捌き時の風量を制御するからである。
側板78a,78bのそれぞれには、第1エア供給部として機能する送風口(エアノズル)80a,80bが設けられる。送風口80a,80bのそれぞれには、通気管などを介して送風機82(図6参照)が個別に接続される。そして、送風口80a,80bから吐出されるエアは、給紙トレイ74に積載された上位の複数枚の折り用紙に対して、用紙搬送方向と直交する方向における両側のそれぞれから吹き付けられる。これによって、給紙トレイ74に積載された最上位の折り用紙が捌かれて(他の折り用紙と分離されて)浮上する。なお、送風口80a,80bから吐出される風量(単位時間当たりのエアの流量)は、送風機82の回転数を変更すること等によって、個別に制御可能である。また、送風機82の配置位置は、特に限定されず、たとえば側板78a,78bの内部空間に送風機82が配置される。
給紙トレイ74の上方には、給紙トレイ74に積載された最上位の折り用紙を取り出して搬送する搬送ベルト(搬送部)84が設けられる。搬送ベルト84は、複数の孔を有する無端帯状に形成され、駆動ローラ86を含む2つのローラに掛け渡される。そして、駆動ローラ86の駆動によって回転される。搬送ベルト84の内側には、吸気ダクト88が設けられており、この吸気ダクト88には、吸引ファン(図示せず)が接続される。上述の送風口80a,80bからのエアの吹き付けによって浮上した給紙トレイ74上の最上位の折り用紙は、吸引ファンの駆動によって吸気ダクト88内に生じる負圧により搬送ベルト84に吸着され、搬送ベルト84が回転することによって給紙トレイ74から取り出されて搬送される。搬送ベルト84によって給紙トレイ74から取り出された折り用紙は、その後、搬送ローラ90によってさらに推進力を与えられ、第1用紙搬送路S1に導かれる。
また、給紙トレイ74の用紙搬送方向における下流側には、第3エア供給部として機能する下方送風口(エアノズル)92が設けられ、その対向位置には、補助ローラ94が設けられる。下方送風口92には、通気管などを介して送風機(図示せず)が接続されており、下方送風口92から吐出されるエアは、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の下面、つまり折り用紙の搬送ベルト84との接触面と反対側の面に対して下方から吹き付けられる。これによって、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の下方への開き(垂れ下がり)が防止される。また、下方送風口92から吐出されるエアは、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の下面に対して吹き付けられると共に、給紙トレイ74に積載された最上位の折り用紙の先端部に対して吹き付けられるようにしてもよい。下方送風口92から折り用紙の先端部に吹き付けられたエアは、給紙トレイ74に積載された最上位の折り用紙を捌くためのエアとして補助的に機能するので、給紙装置10における折り用紙の捌き性能が向上する。また、補助ローラ94は、折り用紙の通過時において、折り用紙と当接することによって回転して折り用紙の搬送を補助する従動ローラであって、下方送風口92からのエアの吹き付けによる折り用紙の搬送路への貼り付きを防止する。
さらに、用紙搬送方向における給紙トレイ74の下流側であって搬送ローラ90の上流側には、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾き(傾き具合)を検知するための傾きセンサ(傾き検知部)96が設けられる。この第1実施例では、傾きセンサ96は、透過型の光センサであって、LEDを有する発光部96aとフォトダイオードを有する受光部96bとを備える。これら発光部96aと受光部96bとは、搬送される折り用紙の用紙幅方向における一方の紙端の位置、つまり折り用紙の一方側端の位置に対応する位置において、折り用紙の搬送路を挟んで上下に対向するように設けられる。そして、傾きセンサ96は、折り用紙の一方側端の状態を検知して、その検知情報をCPU70(図6参照)に出力する。CPU70は、傾きセンサ96からの検知情報に基づいて、折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを算出する。
具体的には、図5(a)に示すように、傾きセンサ96は、その検知領域の中央部分を折り用紙の一方側端が通るように配置される。すなわち、折り用紙が適切に搬送されているときには、発光部96aから受光部96bへの光は、その半分が折り用紙によって遮断された状態となる。これに対して、折り用紙の先端部が傾きセンサ96側に傾いた状態で搬送されているときには、図5(b)に示すように、発光部96aから受光部96bへの光が折り用紙によって遮断される領域は大きくなり、その遮断量の増加(透過量の減少)に応じて受光部96bの出力電圧が小さくなる。一方、折り用紙の先端部が傾きセンサ96と反対側に傾いた状態で搬送されているときには、図5(c)に示すように、発光部96aから受光部96bへの光が折り用紙によって遮断される領域は小さくなり、その遮断量の減少(透過量の増加)に応じて受光部96bの出力電圧が大きくなる。このように、傾きセンサ96からの出力電圧の変化を参照することによって、CPU70は、折り用紙が用紙搬送方向に対してどちら側に傾いているか、また、その傾き具合を算出(検知)することができる。
ただし、折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを検知する方法は、特に限定されるものでなく、公知の傾き検知方法を適宜利用できる。たとえば、用紙搬送路と直交する方向に複数の光センサを並べて配置しておく。そして、これら複数の光センサによって搬送される折り用紙の先端を検知し、各光センサからの検知信号の発生タイミングのずれに基づいて、折り用紙の用紙搬送方向における傾きを算出するようにしてもよい。
図6は、複合機100の電気的な構成の一例を示すブロック図である。複合機100は、CPU70を含み、CPU70には、メモリ72、操作部28、画像読取装置14、画像形成部30および給紙装置10などが接続される。CPU70は、プロセッサ或いはマイクロコンピュータとも呼ばれ、操作部28、画像読取装置14、画像形成部30および給紙装置10などの複合機100の各部位の動作を統括的に制御する。
メモリ72は、ROMおよびRAMを含む。ROMには、複合機100の各部位の動作を制御するための制御プログラムおよびデータが適宜記憶される。RAMは、CPU70のワークメモリやバッファメモリとして用いられる。
たとえば、ROMには、二つ折り、外三つ折り、内三つ折りおよび観音折り等の折り用紙の折り形状のそれぞれと対応付けて、給紙時(捌き時)に送風口80a,80bから吐出する風量の初期値(初期風量)、および折り用紙の傾きが検知されたときにその傾き具合に応じて調整する風量の割合などに関する情報が記憶される。
具体例を挙げると、二つ折り用紙の場合には、片側に山折りがあり、その反対側に谷折りがある。そして、ユーザによって山折り側が基準側板78a側に来るように給紙トレイ74上に揃えて積載される(図3参照)。ここで、折り用紙の谷折り側は開口しておりその内部にエアが吹き付けられるので、山折り側と比較してエアの吹き付けによる影響を大きく受ける。このため、二つ折り用紙に対応付けて記憶される初期風量としては、折り用紙の山折り側である基準側板78aに設けられる送風口(山折り側エア供給部)80aから吐出される風量が、それに対向する折り用紙の谷折り側の側板78bに設けられる送風口(谷折り側エア供給部)80bから吐出される風量よりも大きく設定される。これによって、折り用紙を捌いて浮上させる際のバランスが良くなり、折り用紙が用紙搬送方向に対して左右に傾き難くなる。ただし、折り用紙を捌いて浮上させる際には、折り用紙をいずれかの側板78a,78bに当接させながら浮上させれば、より折り用紙が傾くことなく浮上し易くなる。そこで、山折り側エア供給部80aから吐出される風量を谷折り側エア供給部80bから吐出される風量よりも大きく設定する場合であっても、たとえば、折り用紙が基準側板78a側に寄るような風量バランスとすることが好ましい。また、折り用紙の傾き具合に応じて調整する風量の割合(変化量)については、山折り側エア供給部80aから吐出される風量の変化量が、谷折り側エア供給部80bから吐出される風量の変化量よりも大きく設定される。これは、折り用紙の谷折り側の方が山折り側よりエアの吹き付けによる影響を大きく受けるからである。
また、外三つ折り用紙の場合には、片側に山折りおよび谷折りの双方があり、その反対側にも山折りおよび谷折りの双方があるので、エアの吹き付けにより受ける影響は、その両側において同程度となる。また、上述のように、折り用紙を捌いて浮上させる際には、折り用紙をいずれかの側板78a,78bに当接させながら浮上させることが好ましい。このため、外三つ折り用紙に対応付けて記憶される初期風量としては、たとえば、基準側板78aと対向する側板78bに設けられる送風口80bから吐出される風量が、基準側板78aに設けられる送風口80aから吐出される風量よりも大きく設定される。また、折り用紙の傾き具合に応じて調整する風量の割合については、各送風口80a,80bにおいて同程度にされる。
さらに、内三つ折り用紙の場合には、片側に山折りおよび谷折りの双方があり、その反対側にも山折りおよび谷折りの双方があるが、一方の紙端は内側に折り込まれているので、内三つ折り用紙は二つ折り用紙と同様の挙動を示す。このため、内三つ折り用紙に対応付けて記憶される初期風量および折り用紙の傾き具合に応じて調整する風量の割合は、二つ折り用紙と同様に設定される。
さらにまた、観音折り用紙の場合には、その両側が山折りとなるので、エアから受ける影響は、その両側において同程度となる。また、上述のように、折り用紙を捌いて浮上させる際には、折り用紙をいずれかの側板78a,78bに当接させながら浮上させることが好ましい。このため、観音折り用紙に対応付けて記憶される初期風量としては、たとえば、基準側板78aと対向する側板78bに設けられる送風口80bから吐出される風量が、基準側板78aに設けられる送風口80aから吐出される風量よりも大きく設定される。また、折り用紙の傾き具合に応じて調整する風量の割合は、各送風口80a,80bにおいて同程度にされる。なお、観音折り用紙は、その両側が山折りであることから、外三つ折り用紙と比較してエアの吹き付けにより受ける影響が小さい。このため、観音折り用紙の初期風量は、外三つ折り用紙の初期風量と比較して大きく設定される。
このような画像形成装置100においては、CPU70は、操作部28を用いてユーザによって指定された折り形状に基づいて、給紙装置10の各送風口80a,80bから吐出する初期風量を決定し、各送風口80a,80bに個別に接続される送風機82を駆動制御する。
また、CPU70は、給紙装置10の傾きセンサ96から送信される検知信号に基づいて、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを算出する。そして、折り用紙の傾きの検知結果に基づいて、各送風口80a,80bに個別に接続される送風機82を駆動制御して、後続する折り用紙に対して吹き付ける風量を調整し、後続する折り用紙の左右の傾きを矯正する。たとえば、折り用紙の先端部が用紙搬送方向に対して傾きセンサ96と反対側に傾いた状態で搬送されていることが検知された場合(図4および図5(c)参照)には、傾きセンサ96と反対側の側板78bに設けられた送風口80bから吹き付ける風量を大きくする、或いは傾きセンサ96側の基準側板78aに設けられた送風口80aから吹き付ける風量を小さくして、後続する折り用紙が用紙搬送方向に対して真っ直ぐ搬送されるように矯正(補正)する。
図7は、画像形成装置100のCPU70が実行する給紙動作の一例を示すフロー図である。以下、図7を参照して、給紙装置10から第1用紙搬送路S1に給紙するときの動作について説明する。なお、ステップS7からステップS13の処理は、同時並行的に実行される。
図7に示すように、CPU70は、たとえば操作部28から折り用紙に対する印刷開始の信号が入力されると、先ず、ステップS1において、折り形状の指定が有るか否かを判断する。すなわち、二つ折りや三つ折り等の特定の折り形状がユーザによって指定されたか否かを判断する。
ステップS1で“YES”の場合、つまり折り形状の指定が有る場合には、ステップS3に進み、折り形状に応じた初期風量に設定する。すなわち、ステップS3では、メモリ72を参照して、給紙時に送風口80a,80bから吐出する初期風量を、折り用紙の折り形状に応じた初期風量に設定する。たとえば、二つ折り用紙が指定された場合には、基準側板78aに設けられる送風口(山折り側エア供給部)80aから吐出される風量が、谷折り側の側板78bに設けられる送風口(谷折り側エア供給部)80bから吐出される風量よりも大きくなるように初期風量を設定する。
一方、ステップS1で“NO”の場合、つまり折り形状の指定が無い場合(ユーザによって折り形状が指定されることなく折り用紙に対する印刷開始の命令が入力された場合)には、ステップS5に進み、標準風量に設定する。すなわち、ステップS5では、給紙時に送風口80a,80bから吐出する初期風量を標準風量に設定する。たとえば、標準風量としては、各種の折り形状に平均的に対応できるように、各送風口80a,80bから吐出される風量が同じ大きさになるように設定されるものを採用するとよい。ただし、折り形状の指定が無い場合には、標準風量に設定する代わりに、ユーザに対して折り形状の指定を促すメッセージを表示するようにし、折り形状の指定を待つようにしてもよい。
続くステップS7では、給紙処理を実行する。すなわち、給紙トレイ74に積載された折り用紙の両側からエアを吹き付けることによって折り用紙を捌きつつ、給紙トレイ74から最上位の折り用紙を取り出して第1用紙搬送路S1に導く給紙処理を実行する。具体的には、ステップS3またはステップS5において設定された初期風量に基づいて送風機82を駆動制御して、送風口80a,80bから折り用紙の両端に所定風量のエアを吹き付けると共に、吸気ダクト88に接続される吸引ファンを駆動して吸気ダクト88内に負圧を発生させる。また、駆動ローラ86を駆動して搬送ベルト84を回転させると共に、搬送ローラ90を駆動する。さらに、下方送風口92に接続される送風機を駆動して下方送風口92から搬送中の折り用紙の下面側に対してエアを吹き付ける。
続くステップS9では、最終用紙の給紙か否かを判断する。すなわち、ステップS7で給紙された折り用紙が、印刷要求のあった折り用紙のうち最終の折り用紙であるか否かを判断する。たとえば、印刷要求のあった折り用紙が1枚のみの場合には、自動的に最終用紙の給紙であると判断される。また、たとえば、印刷要求のあった折り用紙が10枚の場合には、1枚目から9枚目の折り用紙については最終用紙の給紙ではないと判断され、10枚目の折り用紙が最終用紙の給紙であると判断される。
ステップS9で“YES”の場合、つまりステップS7で給紙された折り用紙が最終用紙である場合には、この給紙動作の全体処理を終了する。一方、ステップS9で“NO”の場合、つまりステップS7で給紙した折り用紙が最終用紙でない場合には、ステップS11に進む。
ステップS11では、センサ情報を取得する。すなわち、傾きセンサ96を駆動して、ステップS7で給紙された折り用紙の一方側端の状態を示すセンサ情報を傾きセンサ96から取得する。
続くステップS13では、斜め搬送を検出したか否かを判断する。ここでは、ステップS11で取得した傾きセンサ96からのセンサ情報に基づいて、折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを算出する。そして、折り用紙の傾き具合(傾きの大きさ)が予め設定した閾値以上の場合には、斜め搬送が生じていると判断する。また、折り用紙の傾き具合が予め設定した閾値よりも小さい場合には、斜め搬送が生じていないと判断する。
ステップS13で“NO”の場合、つまり斜め搬送が生じていない場合には、そのままステップS7に戻り、後続する折り用紙の給紙処理を実行する。
一方、ステップS13で“YES”の場合、つまり斜め搬送が生じている場合には、ステップS15に進む。ステップS15では、風量制御を行う。すなわち、ステップS13で算出した折り用紙の傾きの検知結果に基づいて、各送風口80a,80bに接続される送風機82を駆動制御して、折り用紙に対して吹き付ける風量を調整する。そして、ステップS7に戻り、調整した風量で後続する折り用紙の給紙処理を実行する。
この第1実施例によれば、折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを傾きセンサ96によって検知し、その検知結果に基づいて送風口80a,80bの風量を制御して折り用紙の傾きを矯正するので、斜め搬送の発生を低減でき、適切に折り用紙を給紙することができる。
また、折り用紙の両側からエアを吹き付けるので、折り用紙であっても適切に捌いて分離でき、重送などの給紙不良を低減することができる。
さらに、ユーザからの折り形状の指定を受け付け、その折り形状に合わせて捌き時の風量を調整するので、折り用紙を捌いて浮上させる際のバランスを良くすることができ、折り用紙をより適切に搬送できる。
[第2実施例]
次に、図8を参照して、この発明の第2実施例である給紙装置と10について説明する。この第2実施例では、最上位の折り用紙を捌いて分離するための送風口(第1エア供給部)80a,80bに加えて、給紙トレイ74に積載した折り用紙を片側(基準側板78a側)に寄せるための送風口(第2エア供給部)98を設けた点が上述の第1実施例と異なる。その他の部分の構成については同様であるので、上述の第1実施例と共通する部分については、同じ参照番号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
図8に示すように、給紙装置10は、折り用紙がその折り位置を揃えた状態で積載される給紙トレイ74、折り用紙の用紙搬送方向における後端を規制する後板76(図2参照)、および折り用紙の両側端を規制する一対の側板78a,78bを備える。一対の側板78a,78bのうちの一方の側板78aが基準側板とされ、たとえば、給紙トレイ74に積載される折り用紙が二つ折り用紙の場合には、ユーザによって山折り側が基準側板78a側に来るように揃えて積載される。
側板78a,78bのそれぞれには、第1エア供給部として機能する送風口80a,80bが設けられる。送風口80a,80bのそれぞれには、通気管などを介して送風機82(図6参照)が個別に接続される。そして、送風口80a,80bから吐出されるエアは、給紙トレイ74に積載された上位の複数枚の折り用紙に対して、用紙搬送方向と直交する方向における両側のそれぞれから吹き付けられる。
また、基準側板78aと対向する側板78bには、送風口80bよりも下方の高さ位置において、第2エア供給部として機能する送風口98が設けられる。送風口98には、通気管などを介して送風機(図示せず)が接続される。そして、送風口98から吐出されるエアは、送風口80a,80bからのエアの吹き付けによって捌かれる折り用紙以外の折り用紙に対して、用紙搬送方向と直交する方向における片側から吹き付けられる。これによって、給紙トレイ74に積載された折り用紙は、基準側板78a側に寄せられ、基準側板78aと当接することによって用紙搬送方向に対して真っ直ぐに整列される。つまり、折り用紙は、送風口80a,80bからのエアの吹き付けによって捌かれる前に、送風口98からのエアの吹き付けによって基準側板78a側に寄せられてその用紙搬送方向に対する左右の傾きを補正される。そして、送風口80a,80bからのエアの吹き付けによって、基準側板78aに沿うようにして捌かれて浮上する。これによって、折り用紙は、捌き時におけるバランスをより保ち易くなり、用紙搬送方向に対してより傾き難くなる。
この第2実施例によれば、第1実施例と同様の作用効果を奏することに加えて、送風口98からエアを吹き付けることによって折り用紙を予め基準側板78aに当接させるので、折り用紙の用紙搬送方向における傾きを捌き前に補正できる。また、基準側板78aに折り用紙を沿わせることによって、折り用紙を捌いて浮上させる際のバランスが良くなり、折り用紙を傾き難くすることができる。
[第3実施例]
続いて、図9および図10を参照して、この発明の第3実施例である給紙装置10について説明する。この第3実施例では、最下位の折り用紙を順次取り出して給紙する下方給紙タイプの給紙装置である点が上述の第1および第2実施例と異なる。ただし、基本構成については第1および第2実施例とほぼ同様であるので、共通する部分については同じ参照番号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
図9および図10に示すように、給紙装置10は、折り用紙がその折り位置を揃えた状態で積載される給紙トレイ74、折り用紙の用紙搬送方向における後端を規制する後板76、および折り用紙の両側端を規制する一対の側板78a,78bを備える。一対の側板78a,78bのうちの一方の側板78aが基準側板とされ、たとえば、給紙トレイ74に積載される折り用紙が二つ折り用紙の場合には、ユーザによって山折り側が基準側板78a側に来るように揃えて積載される。
側板78a,78bのそれぞれには、第1エア供給部として機能する送風口80a,80bが設けられる。送風口80a,80bのそれぞれには、通気管などを介して送風機82(図6参照)が個別に接続される。そして、送風口80a,80bから吐出されるエアは、給紙トレイ74に積載された下位の複数枚の折り用紙に対して、用紙搬送方向と直交する方向における両側のそれぞれから吹き付けられる。これによって、給紙トレイ74に積載された折り用紙の全体が少し浮上すると共に、最下位の折り用紙が捌かれて他の折り用紙と分離される。
また、基準側板78aと対向する側板78bには、送風口80bよりも上方の高さ位置において、第2エア供給部として機能する送風口98が設けられる。この送風口98には、通気管などを介して送風機(図示せず)が接続される。送風口98から吐出されるエアは、送風口80a,80bからのエアの吹き付けによって捌かれる折り用紙以外の折り用紙に対して吹き付けられる。
給紙トレイ74の下方には、給紙トレイ74に積載された最下位の折り用紙を取り出して搬送する搬送ベルト(搬送部)84が設けられる。搬送ベルト84は、複数の孔を有する無端帯状に形成され、駆動ローラ86を含む2つのローラに掛け渡される。搬送ベルト84の内側には、吸気ダクト88が設けられており、この吸気ダクト88には、吸引ファン(図示せず)が接続される。上述の送風口80a,80bからのエアの吹き付けによって分離した給紙トレイ74上の最下位の折り用紙は、吸気ダクト88内に生じる負圧により搬送ベルト84に吸着されて搬送される。搬送ベルト84によって給紙トレイ74から取り出された折り用紙は、その後、搬送ローラ90によってさらに推進力を与えられ、第1用紙搬送路S1に導かれる。
また、給紙トレイ74の用紙搬送方向における下流側には、第3エア供給部として機能する上方送風口110が設けられ、その対向位置には、補助ローラ94が設けられる。上送風口110には、通気管などを介して送風機(図示せず)が接続されており、上方送風口92から吐出されるエアは、折り用紙の搬送ベルト84との接触面と反対側の面に対して上方から吹き付けられる。これによって、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の上方への開き(膨らみ)が防止される。また、上方送風口110から吐出されるエアは、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の上面に対して吹き付けられると共に、給紙トレイ74に積載された最下位の折り用紙の先端部に対して吹き付けられるようにしてもよい。上方送風口110から折り用紙の先端部に吹き付けられたエアは、給紙トレイ74に積載された最下位の折り用紙を捌くためのエアとして補助的に機能するので、給紙装置10における折り用紙の捌き性能が向上する。また、補助ローラ94は、折り用紙の通過時において、折り用紙と当接することによって回転して折り用紙の搬送を補助する従動ローラであって、上方送風口110からのエアの吹き付けによる折り用紙の搬送路への貼り付きを防止する。
さらに、用紙搬送方向における給紙トレイ74の下流側であって搬送ローラ90の上流側には、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを検知するための傾きセンサ(傾き検知部)96が設けられる。傾きセンサ96は、発光部96aと受光部96bとを備え、発光部96aおよび受光部96bは、折り用紙の一方側端の位置に対応する位置において、折り用紙の搬送路を挟んで上下に対向するように設けられる。
この第3実施例においても、第1実施例と同様に、CPU70(図6参照)が、ユーザによって指定された折り形状に基づいて、給紙装置10の各送風口80a,80bから吐出する初期風量を決定し、各送風口80a,80bに個別に接続される送風機82を駆動制御する。また、CPU70は、給紙装置10の傾きセンサ96から送信される検知信号に基づいて、給紙トレイ74から取り出された折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを算出する。そして、その検知結果に基づいて、各送風口80a,80bに個別に接続される送風機82を駆動制御して、後続する折り用紙に対して吹き付ける風量を調整し、後続する折り用紙の左右の傾きを矯正する。
この第3実施例によれば、第1実施例と同様に、傾きセンサ96による折り用紙の用紙搬送方向に対する左右の傾きを傾きセンサ96によって検知し、その検知結果に基づいて送風口80a,80bの風量を制御して折り用紙の傾きを矯正するので、斜め搬送の発生を低減でき、適切に折り用紙を給紙することができる。
また、折り用紙の両側からエアを吹き付けるので、折り用紙であっても適切に捌いて分離でき、重送などの給紙不良を低減することができる。
さらに、ユーザからの折り形状の指定を受け付け、その折り形状に合わせて捌き時の風量を調整するので、折り用紙を捌く際のバランスを良くすることができ、折り用紙をより適切に搬送できる。
さらにまた、送風口98からエアを吹き付けることによって折り用紙を予め基準側板78aに当接させるので、折り用紙の用紙搬送方向における傾きを捌き前に補正できる。また、基準側板78aに折り用紙を沿わせることによって、折り用紙を捌いて浮上させる際のバランスが良くなり、折り用紙を傾き難くすることができる。
なお、図1に示す複合機(画像形成装置)100では、画像形成部30の下方に1つの給紙装置10のみを設けるようにしているが、画像形成装置に設ける給紙装置10の数は任意である。また、折り加工されていない通常用紙を給紙するための公知の給紙装置と共に、給紙装置10を画像形成装置に対して設けることもできる。たとえば、複数の給紙装置を上下方向に並べるように画像形成装置に設けて、その内の1つまたは2つをこの発明に係る給紙装置10とし、その他を折り加工されていない通常用紙を給紙するための公知の給紙装置とすることもできる。
また、上述の各実施例では、給紙装置10を複合機100の複合機本体12に内蔵するようにしたが、これに限定されない。給紙装置10は、たとえば、複合機(画像形成装置)100に対して外付けされて複合機100に給紙する多量の用紙を収容する、大容量給紙装置に適用することもできる。また、給紙装置10は、画像が印刷される折り用紙(記録紙)を給紙する機構だけでなく、画像が読み取られる折り用紙(原稿)を給紙する機構(自動原稿送り装置)に適用することもできる。
さらに、上述の各実施例では、搬送ローラ84によって折り用紙を給紙トレイ74から取り出すようにしたが、給紙トレイ74に積載された折り用紙を取り出して搬送する搬送部の機構は、これに限定されない。たとえば、ピックアップローラを搬送部として用いることもできる。
さらにまた、上述の各実施例では、第1エア供給部として機能する送風口80a,80bに対して個別の送風機(風力源)82を用いるようにしたが、これに限定されず、送風口80a,80bに対して接続する送風機は、共通(1つ)のものとしてもよい。この場合には、たとえば、送風口80a,80bの開口の大きさを変更可能にしておき、送風口80a,80bの風量を調整する場合には、各開口の大きさを個別に変えるようにするとよい。また、第1エア供給部として機能する送風口80a,80b、第2エア供給部として機能する送風口98、および第3エア供給部として機能する下方送風口92ならびに上方送風口110に接続する送風機としては、適宜共通のものを利用してもよい。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …給紙装置
12 …複合機本体
14 …画像読取装置
28 …操作部
30 …画像形成部
70 …CPU
74 …給紙トレイ
78a,78b …側板
80a …送風口(第1エア供給部,山折り側エア供給部)
80b …送風口(第1エア供給部,谷折り側エア供給部)
84 …搬送ベルト
88 …吸気ダクト
90 …搬送ローラ
92 …下方送風口(第3エア供給部)
94 …補助ローラ
96 …傾きセンサ
98 …送風口(第2エア供給部)
100 …複合機(画像形成装置)
110 …上方送風口(第3エア供給部)

Claims (7)

  1. 折り加工された折り用紙をエアの吹き付けによって捌いて搬送する給紙装置であって、
    前記折り用紙が折り位置を揃えた状態で積載される給紙トレイ、
    前記給紙トレイに積載された最上位または最下位の前記折り用紙を取り出して搬送する搬送部、
    前記搬送部が前記折り用紙を取り出すときに、用紙搬送方向と直交する方向における両側のそれぞれから当該折り用紙に対してエアを吹き付ける第1エア供給部、
    前記給紙トレイから取り出された前記折り用紙の前記用紙搬送方向に対する左右の傾きを検知する傾き検知部、および
    前記傾き検知部の検知結果に基づいて、前記折り用紙の傾きを矯正するように前記第1エア供給部の風量を制御する風量制御部を備える、給紙装置。
  2. 前記給紙トレイに積載された前記折り用紙の前記用紙搬送方向と直交する方向における紙端を規制する側板、および
    前記第1エア供給部と高さ位置を変えて設けられ、前記第1エア供給部からのエアの吹き付けによって捌かれる折り用紙以外の前記給紙トレイに積載された折り用紙に対して、前記用紙搬送方向と直交する方向における一方側からエアを吹き付ける第2エア供給部を備える、請求項1記載の給紙装置。
  3. ユーザからの前記折り用紙の折り形状の指定を受け付ける操作部を備え、
    前記風量制御部は、前記操作部が受け付けた前記折り形状に基づいて前記第1エア供給部の風量を調整する、請求項1または2記載の給紙装置。
  4. 前記給紙トレイの前記用紙搬送方向における下流側に設けられ、前記給紙トレイから取り出された前記折り用紙の前記搬送部との接触面と反対側の面に対してエアを吹き付ける第3エア供給部を備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の給紙装置。
  5. 前記第3エア供給部と対向する位置に設けられ、前記折り用紙の前記搬送部との接触面側の面を押さえる補助ローラを備える、請求項4記載の給紙装置。
  6. 前記給紙トレイには、前記用紙搬送方向と直交する方向における一方側に山折り側が来るように前記折り用紙が揃えて積載され、
    前記第1エア供給部は、前記折り用紙の山折り側に配置される山折り側エア供給部と、前記折り用紙の谷折り側に配置される谷折り側エア供給部とを含み、
    前記山折り側エア供給部から吐出される風量は、前記谷折り側エア供給部から吐出される風量よりも大きくなるように設定される、請求項1ないし5のいずれかに記載の給紙装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の給紙装置を備える、画像形成装置。
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