JP2015146764A - 大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品 - Google Patents

大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品 Download PDF

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Abstract

【課題】大豆脂質の酸化等により生じる大豆特有の不快な風味を改善しながらも、過度の褐変が生じるのを抑制し、且つ分散溶解性を確保することが出来る大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品を提供することを目的とする。【解決手段】気流式粉砕方法により生大豆を平均粒径10μm程度の粉末状に粉砕して、微細生大豆粉末を得る粉砕工程と、当該微細生大豆粉末を容器に密閉収容した状態で、加熱処理を118℃〜125℃で30分間〜1分間行う加圧湿熱工程とを有したことを特徴とする大豆粉末の製造方法を採用する。【選択図】図1

Description

本件発明は、大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品に関し、特に大豆脂質の酸化等により生じる大豆特有の不快な風味を改善しながらも、過度の褐変が生じるのを抑制し、且つ分散溶解性を確保することが出来る大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品に関する。
近年、国民の健康意識の高まりにより、栄養価に優れる大豆粉末を含む様々な大豆加工食品が販売されている。大豆には、蛋白質、脂質、炭水化物、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸等の多くの栄養素が含まれており、摂取することで血中コレステロールの低下や肥満を改善する等の効果を得ることが出来る。そのため、大豆粉末を含む大豆加工食品は、蛋白補給源や乳・卵アレルギー体質の人も摂取出来る代替食品としても利用され、また、抗コレステロール効果や脂肪燃焼効果も得ることが出来るため、健康食品等としても開発されている。
しかし、大豆には、大豆脂質の酸化や加工工程で産生するアルデヒド類、ケトン類、アルコール類等に由来する不快臭、大豆ポリフェノールの酸化した渋味やイソフラボン化合物に由来するエグ味等の不快味が存在する。そのため、従来より、大豆粉末を製造するにあたっては、大豆脂質の酸化等により生じる大豆特有の不快な風味を改善すべく種々の試みがなされている。
例えば、特許文献1には、脱皮して荒割された子葉を100〜120℃の水蒸気による加熱処理で脱臭し、乾燥後に微粉砕する方法が開示されている(特許文献1の請求項1等参照のこと。)。また、特許文献2には、脱皮した大豆を加圧下で130〜190℃の加熱水蒸気による加熱処理を行って脱臭し、乾燥後に粉砕する方法が開示されている(特許文献2の請求項1等参照のこと。)。
特公昭48−19946号公報 特公昭62−17505号公報
しかし、特許文献1に開示の方法では、青草臭やエグ味等の大豆特有の不快な風味の改善が十分とはいえなかった。また、特許文献2に開示の方法では、大豆特有の不快臭を脱臭するために130〜190℃の高温で加熱処理を行うため、大豆粉末に過度の褐変が生じやすく、また蛋白質の変性による不溶化が顕著なため分散溶解性の低下が生じ、舌触りが悪く加工食品への利用が制限されていた。このように、従来においては、大豆粉末を製造するにあたり、大豆特有の不快な風味を十分に改善しながら、過度の褐変の抑制と、分散溶解性の低下の抑制とを同時に実現することは出来なかった。
本件発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、その目的は、大豆特有の不快な風味を改善しながらも、過度の褐変が生じるのを抑制し、且つ分散溶解性を確保することが出来る大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品を提供することである。
本発明者等は、以下に述べる大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品を採用することで上記課題を達成するに到った。
本件発明に係る大豆粉末の製造方法: 本件発明に係る大豆粉末の製造方法は、気流式粉砕方法により生大豆を平均粒径10μm程度の粉末状に粉砕して、微細生大豆粉末を得る粉砕工程と、当該微細生大豆粉末を容器に密閉収容した状態で、加熱処理を118℃〜125℃で30分間〜1分間行う加圧湿熱工程とを有したことを特徴とする。
本件発明に係る大豆粉末の製造方法において、前記加圧湿熱工程における加熱処理は、加熱時間をx分とし、加熱温度をy℃とした場合に、Y=aX(ここで、a、bは定数であり、123<a<125、−0.017<b<−0.013である)で表される累積近似式を満足する条件で行うことが好ましい。
本件発明に係る大豆粉末: 本件発明に係る大豆粉末は、前記大豆粉末の製造方法により製造されたものであることを特徴とする。
本件発明に係る大豆加工食品: 本件発明に係る大豆加工食品は、前記大豆粉末を含むものであることを特徴とする。
本件発明に係る大豆粉末の製造方法を採用することで、大豆特有の不快な風味を十分に改善しながらも、大豆粉末において、過度の褐変が生じたり、蛋白質の不溶化等に伴い分散溶解性の低下が生じるのを効果的に抑制することが可能となる。また、本件発明に係る大豆粉末の製造方法によれば、簡易且つ短時間に高品質の大豆粉末を製造することが出来る。その結果、本件発明に係る大豆粉末は、低価格化を実現しながらも商品価値が高いものとなる。また、本件発明に係る大豆加工食品は、当該大豆粉末を含むことで、風味及び舌触りを損なうことがないものとなる。
微細生大豆粉末(全脂生大豆粉末)を加熱処理した場合において、Brix値、褐変度、不快風味に関して総合的にみたときに特に好ましいとされる加熱温度(℃)と加熱時間(min)との関係を示したグラフである。
以下、本件発明に係る大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品について一実施の形態を説明する。
本件発明に係る大豆粉末の製造方法: 本件発明に係る大豆粉末の製造方法は、気流式粉砕方法により生大豆を平均粒径10μm程度の粉末状に粉砕して、微細生大豆粉末を得る粉砕工程と、当該微細生大豆粉末を容器に密閉収容した状態で、加熱処理を118℃〜125℃で30分間〜1分間行う加圧湿熱工程とを有したことを特徴とする。
本件発明に係る大豆粉末の製造方法は、上述した「粉砕工程」と「加圧湿熱工程」とをこの順で備えることで、大豆特有の不快な風味を改善しながらも、大豆粉末において、過度の褐変が生じたり、不溶化した蛋白質等による分散溶解性の低下が生じるのを効果的に抑制することが出来る。以下に、これら工程について詳しく説明する。
<粉砕工程について>
本件発明の粉砕工程では、生大豆を平均粒径10μm程度の粉末状に粉砕する。ところで、大豆粉末を加熱することで生じる不溶化した蛋白質等や、ヘミセルロース等の不溶性繊維は、大豆粉末の分散溶解性を低下させて食品への適用性を制限するため取り除く必要があるが、これらを抽出精製することは困難である。しかし、大豆粉末を粒径20μm以下の微細粉末状にすれば、不溶化した蛋白質等やヘミセルロース等の不溶性繊維による分散溶解性の低下の影響を抑制して、舌触りが滑らかな大豆粉末を得ることができ、食品への応用性に優れたものとなる。
また、生大豆を粒径20μm以下の微細粉末状にすれば、次の加圧湿熱工程では高温での加熱処理を行わずとも大豆特有の不快な風味を改善することができ、また、大豆に備わる栄養成分を極力損なわないようにすることが出来る。ちなみに、大豆粉末は、粒径が20μm以上で舌触りが悪くなり、のどごしも悪くなることから、平均粒径が10μm程度で且つ標準偏差が0.35以下であることがより好ましい。
なお、脂質を高濃度に含む全脂大豆を大量に微粉砕することは容易ではないが、本件発明の粉砕工程では、気流式粉砕方法を採用することで、生大豆を全脂又は脱脂を問わず粒径20μm以下の粉末状に安定して粉砕することが出来る。また、気流式粉砕方法を採用することで、生大豆を粒径が平均10μm程度で且つ標準偏差が0.35以下となるように粉砕することも可能となる。ここで、本件発明でいう気流式粉砕方法とは、ローター等を高速回転させて発生させる渦気流を利用して生大豆を微細粉末状に粉砕するものであり、例えば当該渦気流により生大豆同士を衝突させて粉砕する気流衝撃粉砕機等を用いることが出来る。
<加圧湿熱工程について>
本件発明の加圧湿熱工程では、平均粒径10μm程度の微細生大豆粉末を容器に密閉収容した状態において、加熱処理を118℃〜125℃で30分間〜1分間行うことで、大豆特有の不快な風味を改善しながらも、大豆粉末に過度の褐変が生じるのを抑制することが出来る。ここで、加熱処理条件が118℃未満の場合には、大豆特有の不快な風味が残るため好ましくない。また、加熱処理条件が125℃を越える場合には、微細生大豆粉末に加熱ムラが出やすくなり、大豆に過度の褐変が生じ、また不溶化を促進する等して所望の効果を得ることが出来なくなるため好ましくない。
なお、本件発明の加圧湿熱工程における加熱処理条件は、上述したように、加熱処理を118℃〜125℃で30分間〜1分間の範囲で行うが、この加熱処理条件範囲の中でも、特に生大豆に含まれる可溶性糖類の糖度(Brix値)を指標として加熱処理条件を設定することが好ましい。これは、大豆の品種等に応じて糖度(Brix値)を指標とした加熱処理条件を設定することで、大豆に備わる糖度を極力損なわないようにしながらも、大豆特有の不快な風味が改善され、且つ過度の褐変が生じていない大豆粉末を得ることが出来るからである。ここで、糖度(Brix値)は、屈折糖度計を用い、大豆粉末10ml中に含まれる可溶性糖類の質量(g)の割合から求めることが出来る。ちなみに、大豆の品種にもよるが、全脂生大豆においては、加熱処理前の大豆粉末の糖度(Brix値)はおおよそ5.0〜6.0の範囲であり、加熱処理後の大豆粉末の糖度(Brix値)がおおよそ3.5〜4.0の範囲となるように加熱処理条件を設定することが好ましい。また、脱脂生大豆においては、加熱前の大豆粉末の糖度(Brix値)はおおよそ6.5〜7.5の範囲であり、加熱処理後の大豆粉末の糖度(Brix値)がおおよそ4.0〜4.5の範囲となるように加熱処理条件を設定することが好ましい。
また、本件発明の加圧湿熱工程においては、平均粒径10μm程度の微細生大豆粉末を容器に密閉収容した状態で加熱することで、全ての微細生大豆粉末に熱が均等に伝わるようになり、微細生大豆粉末を全て同じ温度条件で加熱することが出来る。そのため、本件発明の加圧湿熱工程を経ることで、大豆特有のヘキサナール、ヘキサノール、1−オクテン−3−オール等に代表される不快臭や、ポリフェノール等の渋味、イソフラボノイドやサポニンに代表される不快味を改善することができ、上述した大豆特有の不快な風味の改善効果等を安定して得ることが可能となる。なお、本件発明の加圧湿熱工程で用いる容器は、加熱処理温度に耐え得る材質であれば良く、例えばステンレス鋼製、シリコーンゴム製等とすることが出来る。また、当該容器は、微細生大豆粉末に水蒸気による加熱処理を行えるよう、密閉可能な構造であることが好ましく、例えば水滴落下防止構造を備えた蓋を有する金属製容器や、微細生大豆粉末収容口をシールすることにより密封可能な耐熱フィルムバッグ等を好適に用いることが出来る。本件発明の加圧湿熱工程では、微細生大豆粉末を当該容器に密閉収容して加熱処理することで、大豆の栄養成分を損なわずに、風味が良く舌触りが滑らかな大豆粉末を得ることが出来る。
また、本件発明に係る大豆粉末の製造方法において、加圧湿熱工程における加熱処理は、加熱時間をx分とし、加熱温度をy℃とした場合に、Y=aX(ここで、a、bは定数であり、123<a<125、−0.017<b<−0.013である)で表される累積近似式を満足する条件で行うことが好ましい。
本件発明に係る大豆粉末の製造方法は、加圧湿熱工程における加熱処理を、加熱時間をx分とし、加熱温度をy℃とした場合に、Y=aX(ここで、a、bは定数であり、123<a<125、−0.017<b<−0.013である)で表される累積近似式を満足する条件で行うことで、大豆粉末に大豆特有の不快な風味や過度の褐変が生じるのを効果的に抑制することが可能となる。
本件発明に係る大豆粉末: 本件発明に係る大豆粉末は、上述した大豆粉末の製造方法により製造されたものであることを特徴とする。
本件発明に係る大豆粉末は、上述した大豆粉末の製造方法により製造されることで、複雑な工程を経ず短時間で風味改善した高品質の大豆粉末を得ることが出来る。従って、本件発明に係る大豆粉末は様々な加工食品に積極的に含めることが出来る。
本件発明に係る大豆加工食品: 本件発明に係る大豆加工食品は、上述した大豆粉末の製造方法により製造された大豆粉末を含むものであることを特徴とする。
本件発明に係る大豆加工食品は、上述した大豆粉末の製造方法により製造された大豆粉末を含むことで、青草臭やエグ味等の大豆特有の不快な風味がなく、舌触りが良好で、栄養価の高い大豆飲料、豆腐、菓子等の大豆加工食品を提供することが可能となる。例えば、本件発明に係る大豆加工食品としての豆乳は、上述した大豆粉末の製造方法により製造された大豆粉末に水を加えて煮沸した後に、牛乳用ホモジナイザーなどで攪拌し均質化することにより、美味で栄養価に富んだものとなる。また、この豆乳に「にがり」等を加えることによって、大豆特有の不快な風味のない豆腐カードやホエー等を得ることが出来る。
以上、本件発明に係る大豆粉末の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉末、並びにその大豆粉末を含む大豆加工食品について説明したが、上記実施の形態は本件発明の一態様であり、本件発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することが出来る。また、次に、実施例及び比較例を示して本件発明をより詳細に説明するが、本件発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1では、生大豆を気流式粉砕により粉砕して得られる大豆粉末の粒度分布について確認を行った。実施例1で確認する大豆粉末は、全脂生大豆を気流衝撃粉砕機(ナルミ技研株式会社製)により積算値(相対粒子量(積算))80%以上の粒径が20μm以下で、平均粒径が10μm程度になるよう調製して得られた微細生大豆粉末である。なお、当該微細生大豆粉末の粒度分布を測定するにあたっては、粒度分布測定装置(SALD−2100型、シマズ社製)を用いた。また、当該微細生大豆粉末の粒径を確認するにあたっては、光学顕微鏡による画像イメージング法を採用した。
そして、実施例1で確認する微細生大豆粉末について粒度分布測定を行った結果、生大豆を気流式粉砕方法により粉砕することで、メディアン径(50%累積頻度径)が約11.6μm、モード径(最頻度粒径)が約11.4μm、平均粒径が約10.5μm、標準偏差が約0.35μm、10%累積頻度径が約3.4μm、90%累積頻度径が約25.0μmとなり、ほぼ正規分布を示す結果となることが確認出来た。以上の結果より、気流式粉砕方法によれば、粉砕して得られる微細生大豆粉末は、最大粒径が20μm程度以下の微細粉となり、大豆粉末の舌触りが滑らかで、分散溶解性にも優れることが確認出来た。
実施例2では、実施例1で調製して得られた微細生大豆粉末を、オートクレーブ(BS−325 エルマ社製)により加熱(加圧湿熱)した場合としなかった場合とで、糖度(Brix値)、褐変度、不快風味(青草臭、エグ味)にどのような変化が生じるかについて確認を行った。なお、微細生大豆粉末を加圧湿熱するにあたっては、当該微細生大豆粉末をステンレス鋼製容器に密閉収容した状態で加熱処理することとした。また、糖度(Brix値)の確認を行うに際し、加圧湿熱しない微細生大豆粉末に関しては、加圧湿熱する微細生大豆粉末と同程度の含水量にすべく、蒸し器を用いて5分間蒸したものを使用した。
表1には、微細生大豆粉末(全脂生大豆粉末)を加熱(加圧湿熱)した場合としない場合とでの糖度(Brix値)、褐変度、不快風味(青草臭、エグ味)の変化を示した。表1において、Brix値は、屈折糖度計(エルマ社製)を用い、大豆粉末10ml中に含まれる可溶性糖類の質量(g)の割合を測定して得られる値を示した。また、褐変度は、加圧湿熱を行わない微細生大豆粉末の褐変度を「1」とし、きな粉の褐変度を「15」として15段階に色別して数値化(1〜15)した。そして、表1には、この15段階に色別して数値化(1〜15)したものを基準にして、各温度(105℃〜130℃)と各加熱時間(5分〜60分)とをそれぞれ組み合わせた条件での大豆粉末の褐変度を示した。また、不快風味は、4人のパネルによる官能評価を行い、加熱処理を行わない微細生大豆粉末と同じ大豆特有の不快な風味がある場合を「3」とし、これに基づき、大豆特有の不快な風味が少し有る場合を「2」とし、大豆特有の不快な風味が僅かに有る場合を「1」とし、大豆特有の不快な風味が無い場合を「0」として、4人のパネルによる評価点の平均値を示した。
Figure 2015146764
表1に示す微細生大豆粉末を加圧湿熱した場合における糖度(Brix値)、褐変度、不快風味(青草臭、エグ味)の変化を確認した結果、加熱温度と加熱時間との組み合わせとしてより好ましい加熱処理条件は、118℃×30分間、119℃×20分間、120℃×10分間、121℃×5分間、121℃×10分間、122×5分間、123℃×5分間、124×1分間、125℃×1分間であることが確認出来た(表1中二重線で囲んで示した条件)。ちなみに、上述した加熱温度と加熱時間との組み合わせとしてより好ましい加熱処理条件は、Brix値、褐変度、不快風味それぞれの評価値を総合的に考慮してBrix値「3.5以上」、褐変度「10以下」、不快風味「0」を全て満たす条件とした。この結果より、微細生大豆粉末に118℃〜125℃(蒸気圧:186kPa〜232kPa程度)で30分間〜1分間(118℃で30分間程度、125℃で1分間程度)の加熱(加圧湿熱)を行うことが好ましいことが確認出来た。また、表1に示す結果より、加熱処理後の大豆粉末の糖度(Brix値)が3.7程度となる加熱処理条件を採用することがより好ましく、また、良質の大豆粉末を安定して得る上においては特に約120℃(蒸気圧:約200kPa)で10分間程度の加熱処理条件を採用することがより好ましいことが確認出来た。
また、図1は、微細生大豆粉末(全脂生大豆粉末)を加熱処理した場合において、Brix値、褐変度、不快風味に関して総合的にみたときに特に好ましいとされる加熱温度(℃)と加熱時間(min)との関係を示したグラフである。具体的には、図1には、表1中二重線で囲んで示した加熱処理条件についてのみプロットした。図1に示すように、加熱温度(min)を横軸とし、加熱温度(℃)を縦軸としてプロットして、これらプロットして得られた点の関係を近似式で表した場合に、累積近似式「y=124.76x−0.015」で表すことが出来る。このように、本件発明に係る大豆粉末の製造方法においては、加圧湿熱工程における加熱処理を、加熱時間をx分とし、加熱温度をy℃とした場合に、Y=aX(ここで、a、bは定数であり、123<a<125、−0.017<b<−0.013である)で表される累積近似式を満足する条件で行うことで、大豆粉末の大豆特有の不快な風味を改善し、また大豆粉末に過度の褐変が生じるのを効果的に抑制することが確認された。
実施例3では、実施例2の結果をふまえ、実施例1で調製して得られた微細生大豆粉末について、オートクレーブ(BS−325 エルマ社製)により加熱(加圧湿熱)した場合としなかった場合とで、青草臭、エグ味、収斂味(渋味)、褐変色、甘味、舌触り(ざらつき)にどの程度の改善効果が得られるかについて確認を行った。なお、実施例3では、微細生大豆粉末を加圧湿熱するにあたって、当該微細生大豆粉末を実施例2で用いたものと同じステンレス鋼製容器に密閉収容した状態で120℃で10分間の加熱処理を行った。
表2には、微細生大豆粉末を加熱(加圧湿熱)した場合としない場合とでの青草臭、エグ味、収斂味、褐変色、甘味、舌触りの改善効果を7名のパネルにより官能評価して数値化したものを示した。表2において、青草臭、エグ味、収斂味、褐変色については、色変化が大きい場合を「2」とし、色変化が小さい場合を「1」とし、色変化が無い場合を「0」とした。ここで、褐変色に関しては、きな粉に相当する色を「2」とした。また、甘味については、甘味が無い場合を「2」とし、甘味が少ない場合を「1」とし、甘味が多い場合を「0」とした。また、舌触りについては、ざらつき感が著しく舌触りが悪い場合を「2」とし、舌触りが普通の場合を「1」とし、舌触りが良い場合を「0」とした。
Figure 2015146764
表2に示す結果より、平均粒径10μm程度の微細生大豆粉末を加熱処理した場合に、大豆特有の青草臭、エグ味、収斂味が殆ど無いとの評価が得られた。また、平均粒径10μm程度の微細大豆粉末を加熱処理した場合に、褐変色、甘味、舌触りについては、加熱処理しなかった微細生大豆粉末と比べて若干劣る評価であるものの、7名のパネルの官能評価では、「2」となる評価が一つもなく、問題となるレベルではない。ちなみに、圧片脱脂生大豆を乾燥させた所謂脱脂生大豆を用い、気流衝撃粉砕機(ナルミ技研株式会社製)により平均粒径が10μm程度になるよう調製した微細生大豆粉末に関しても、上述の全脂生大豆を用いた場合と同じ条件下で同じ確認をしたところ、表2に示す結果とほぼ同様の結果が得られた。この結果より、脱脂生大豆を用いた場合であっても、全脂生大豆を用いた場合と同様に微細大豆粉末を118℃〜125℃で30分間〜1分間加熱処理することで本件発明の目的を達成することが理解出来る。
実施例4では、実施例3と同様に、全脂生大豆を気流衝撃粉砕機(ナルミ技研株式会社製)により平均粒径10μm程度に調製した微細生大豆粉末を120℃で10分間加熱(加圧湿熱)したもの(以下「加熱全脂大豆粉末」と称す。)と、圧片脱脂生大豆を乾燥させた後に気流衝撃粉砕機(ナルミ技研株式会社製)により平均粒径10μm程度に調製した微細生大豆粉末を120℃で10分間加熱(加圧湿熱)したもの(以下「加熱脱脂大豆粉末」と称す。)とを用意した。そして、これら大豆粉末(加熱全脂大豆粉末、加熱脱脂大豆粉末)を含む大豆加工食品について、大豆特有の不快臭や不快味があるか否かについて確認を行った。以下に、大豆加工食品である豆乳、豆腐カード、豆乳アイス、豆腐チーズ、豆乳ヨーグルトに関して7名のパネルにより官能評価を行った結果を示す。
<豆乳の官能評価>
上述した加熱全脂大豆粉末と加熱脱脂大豆粉末とについて、それぞれ水8倍量を加えて煮沸した後、ブレンダーで攪拌し冷却して豆乳を製造した。この製造した豆乳について7人のパネルによる官能評価を行ったところ、加熱全脂大豆粉末を用いて製造した豆乳、加熱脱脂大豆粉末を用いて製造した豆乳共に大豆特有の不快臭や不快味は無く、風味良好であるとの評価が得られた。
<豆腐カードの官能評価>
上述した加熱全脂大豆粉末と加熱脱脂大豆粉末とについて、それぞれ水を適量加えて煮沸した後、凝固剤のにがりを加えて豆腐カードを製造した。この製造した豆腐カードについて7人のパネルによる官能評価を行ったところ、加熱全脂大豆粉末を用いて製造した豆腐カード、加熱脱脂大豆粉末を用いて製造した豆腐カード共に豆腐特有の臭いが殆ど無く、そのホエーの不快味も無いとの評価が得られた。
<豆乳アイスの官能評価>
上述した加熱全脂大豆粉末と加熱脱脂大豆粉末とについて、それぞれ水を適量加えて煮沸し、植物性油脂を加えてホモジナイズし乳化した後、砂糖及び増粘・安定剤を加え、アイスクリームメーカーで、フリージングしてオーバーラン80%程のアイスクリーム様氷菓を製造した。この製造したアイスクリーム様氷菓について7人のパネルによる官能評価を行ったところ、加熱全脂大豆粉末を用いて製造したアイスクリーム様氷菓、加熱脱脂大豆粉末を用いて製造したアイスクリーム様氷菓共に大豆特有の不快臭や不快味は無く、僅かにきな粉の香りが残る舌触りの滑らかなアイスクリーム様食品との評価が得られた。
<豆腐チーズの官能評価>
上述した豆腐カードを脱水した後、生パイナップルジュース(ブロメライン含有)と乳酸菌(ブルガリア菌)とを加え、酵素分解及び乳酸発酵を行ない豆腐チーズ様カードを製造した。この製造した豆腐チーズ様カードについて7名のパネルによる官能評価を行ったところ、加熱全脂大豆粉末を用いて製造した豆腐チーズ様カード、加熱脱脂大豆粉末を用いて製造した豆腐チーズ様カード共に豆腐特有の臭いが殆ど無く、そのホエーの不快味も殆ど無い、僅かにきな粉の香りが残る舌触りの滑らかなチーズ様食品との評価が得られた。
<豆乳ヨーグルトの官能評価>
上述した加熱全脂大豆粉末と加熱脱脂大豆粉末とについて、それぞれ水を適量加えて煮沸し、離水防止増粘剤を加えホモジナイズした後、放冷して豆乳を製造した。この製造した豆乳にブルガリア菌(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)の種菌を加え、25℃で24時間保温し、豆乳ヨーグルトを製造した。そして、この製造した豆乳ヨーグルトについて7名のパネルによる官能評価を行ったところ、加熱全脂大豆粉末を用いて製造した豆乳ヨーグルト、加熱脱脂大豆粉末を用いて製造した豆乳ヨーグルト共に大豆特有の不快臭や不快味は無く、収斂味(渋味)も殆ど無い舌触りの滑らかな乳酸菌発酵食品であるとの評価が得られた。
以上より、本件発明に係る大豆粉末の製造方法によれば、大豆脂質の酸化等により生じる大豆特有の不快な風味を改善しながらも、大豆粉末に過度の褐変や蛋白質の不溶化等に伴う分散溶解性の低下が生じるのを効果的に抑制可能であることが確認出来た。そして、本件発明に係る大豆粉末及び大豆加工食品に関しても、青草臭やエグ味等の大豆特有の不快な風味が改善されながらも、舌触りが滑らかとなることが確認出来た。
本件発明に係る大豆粉末の製造方法によれば、全脂生大豆、脱脂生大豆を問わずに、大豆の栄養成分を損なうことなく、大豆特有の不快な風味が改善され、褐変も僅かで、平均粒径が10μm程度の大豆粉末を簡易且つ短時間で得ることが出来る。従って、本件発明に係る大豆粉末の製造方法により製造された大豆粉末及び大豆加工食品は、低価格でありながら、風味が良好で、舌触りも滑らかであり、栄養価にも優れたものであるため、あらゆる加工食品に好適に用いることが出来る。

Claims (4)

  1. 気流式粉砕方法により生大豆を平均粒径10μm程度の粉末状に粉砕して、微細生大豆粉末を得る粉砕工程と、
    当該微細生大豆粉末を容器に密閉収容した状態で、加熱処理を118℃〜125℃で30分間〜1分間行う加圧湿熱工程とを有したことを特徴とする大豆粉末の製造方法。
  2. 前記加圧湿熱工程における加熱処理は、加熱時間をx分とし、加熱温度をy℃とした場合に、Y=aX(ここで、a、bは定数であり、123<a<125、−0.017<b<−0.013である)で表される累積近似式を満足する条件で行う請求項1に記載の大豆粉末の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の大豆粉末の製造方法により製造されたものであることを特徴とする大豆粉末。
  4. 請求項3に記載の大豆粉末を含むものであることを特徴とする大豆加工食品。
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