JP2015144579A - ペット用衣類 - Google Patents
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Abstract
【課題】 着用することで効率的にペットの体温上昇を抑制できるとともに、着用時においても飼い主が吸水状態を視覚的に判断でき、再度の給水を容易に行いうる利便性に優れたペット用衣類を提供する。【解決手段】 布帛中の水が蒸発する際の気化熱による吸熱効果を利用した涼感性布帛21で形成された衣類2に、水の有無を視覚的に表示する水分インジケーター3を設けてなるペット用衣類1。前記水分インジケーター3が、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた非吸液状態で不透明であり吸液状態で透明化する多孔質層31が支持体21上に設けられる可逆変色体である。【選択図】 図1
Description
本発明はペット用衣類に関する。詳細には、涼感性布帛を用いたペット用衣類に関する。
従来、ペットにファッション性や、防雨、防寒、冷却等の耐環境性を付与することを目的としたペット用衣類が広く用いられており、特に、夏場の暑さ対策として用いられるペット用の衣服がいくつか開示されている(例えば、特許文献1,2参照)。
前記ペット用衣服は、体毛が長く暑さに弱いにもかかわらず低位置で歩行するため、散歩時にアスファルトの輻射熱の影響を受け易いペットの体温上昇を防ぐことができるものであり、スポンジからなる冷却層が衣服裏面に設けられている。前記冷却層に飼い主が水を供給した後、衣服をペットに着せることで、気化熱を利用して冷却機能を発揮するため、ペットの体温上昇を抑制して体調の維持管理を行うことができるものである。
前記ペット用衣服は、体毛が長く暑さに弱いにもかかわらず低位置で歩行するため、散歩時にアスファルトの輻射熱の影響を受け易いペットの体温上昇を防ぐことができるものであり、スポンジからなる冷却層が衣服裏面に設けられている。前記冷却層に飼い主が水を供給した後、衣服をペットに着せることで、気化熱を利用して冷却機能を発揮するため、ペットの体温上昇を抑制して体調の維持管理を行うことができるものである。
しかしながら、前記冷却層に供給した水は、ペットの体温や、湿度、温度、日照量等の環境条件によって水分蒸発時間が一定ではなく、更に冷却層が衣服裏面に設けられているため、飼い主が冷却層への再供給時期を判断できず、水分蒸発後も衣服を着せたままになってしまうことがある。この場合には、反ってペットの体温上昇を促進してしまうため、体調を悪化させる虞がある。
本発明は、この種のペット用衣服の問題点を解消するものであって、着用することで効率的にペットの体温上昇を抑制できるとともに、着用時においても飼い主が吸水状態を視覚的に判断でき、再度の給水を容易に行いうる利便性に優れたペット用衣類を提供するものである。
本発明は、この種のペット用衣服の問題点を解消するものであって、着用することで効率的にペットの体温上昇を抑制できるとともに、着用時においても飼い主が吸水状態を視覚的に判断でき、再度の給水を容易に行いうる利便性に優れたペット用衣類を提供するものである。
本発明は、布帛中の水が蒸発する際の気化熱による吸熱効果を利用した涼感性布帛で形成された衣類に、水の有無を視覚的に表示する水分インジケーターを設けてなるペット用衣類を要件とする。
更に、前記水分インジケーターが、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた非吸液状態で不透明であり吸液状態で透明化する多孔質層が支持体上に設けられる可逆変色体であること、前記水分インジケーターが、衣類に着脱可能に設けられていることを要件とする。
更には、前記涼感性布帛が、異形断面形状及び/又は芯鞘構造の繊維からなることを要件とする。
特に、前記涼感性布帛を構成する繊維が、周期律第4族に属する遷移金属の炭化物微粒子、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズからなる白色系微粒子、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズを他の無機微粒子にコーティングしてなる白色系微粒子のいずれかを含有する合成繊維であることが好ましい。
更に、前記水分インジケーターが、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた非吸液状態で不透明であり吸液状態で透明化する多孔質層が支持体上に設けられる可逆変色体であること、前記水分インジケーターが、衣類に着脱可能に設けられていることを要件とする。
更には、前記涼感性布帛が、異形断面形状及び/又は芯鞘構造の繊維からなることを要件とする。
特に、前記涼感性布帛を構成する繊維が、周期律第4族に属する遷移金属の炭化物微粒子、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズからなる白色系微粒子、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズを他の無機微粒子にコーティングしてなる白色系微粒子のいずれかを含有する合成繊維であることが好ましい。
本発明により、着用することで容易且つ安価にペットの体温上昇を抑制できるとともに、着用状態のままで飼い主が水の有無を視覚的に判断して冷却機能の低下を関知でき、水の再供給ができるので、常に涼感効果を維持することができる、利便性に優れた涼感性ペット用衣類を提供するものである。
前記ペット用衣類を形成する涼感性布帛は、布帛中の水が蒸発する際の気化熱による吸熱効果を利用することで、着用するペットに涼感を与えることができるものである。
前記涼感性布帛は、前述の効果を発現する繊維から構成されるが、該繊維としては、水を容易且つ速やかに吸収して大気中に素早く拡散することができる吸水・速乾性を備えたものである。
具体的には、異形断面状に形成されたものや、二種類の異素材を芯鞘構造とした繊維が用いられ、特に、前記形状、構造を意図的に形成できることから合成繊維が有用となる。更に、遠赤外線を発する微粒子を含有させた合成繊維を用いることもできる。
前記涼感性布帛は、前述の効果を発現する繊維から構成されるが、該繊維としては、水を容易且つ速やかに吸収して大気中に素早く拡散することができる吸水・速乾性を備えたものである。
具体的には、異形断面状に形成されたものや、二種類の異素材を芯鞘構造とした繊維が用いられ、特に、前記形状、構造を意図的に形成できることから合成繊維が有用となる。更に、遠赤外線を発する微粒子を含有させた合成繊維を用いることもできる。
前記合成繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル(変性ポリエステル)、ナイロン(変性ナイロン)等のポリアミド系繊維、セルロース(レーヨン、テンセル等の高重合度レーヨン、コットンリンターを原料とするものを含む)、アセテート(トリアセテート、ジアセテート、それらの複合繊維を含む)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維等が挙げられ、単独又は二種以上を混合(混繊)して用いられる。
前記異形断面形状では、円形断面に比べて繊維の表面積が大きくなるとともに、ペットに直接接触する部分が小さくなるため、供給した水の吸水・速乾性が高く発現される。前記形状としては、例えば、三角型、四角型、五角型、扁平型、くさび型、アルファベットのC型、H型、W型、菊型やクローバー型等の多葉型形状等が挙げられる。
前記異形断面合成繊維の具体例としては、断面が菊型と呼ばれる特異な多葉型形状を有するアセテート繊維が挙げられ、前記形状は、丸孔から紡出された紡糸原液では、吐出直後は円形断面を有しているが、表層からの急速な溶剤蒸発により繊維表層にスキン層が形成され、その後繊維内部の溶剤蒸発により繊維断面方向にスキン層が陥没して多葉型断面が形成されることで得られるものである。
前記芯鞘構造とした繊維では、芯部に疎水性繊維を用いるとともに、鞘部に親水性繊維を用いることで、鞘部の繊維が水を素早く吸収し、芯部の繊維が水を拡散させることで吸水・速乾性を付与して気化熱を効率的に発生させ、涼感性を発現する。
前記芯鞘構造の合成繊維の具体例としては、芯部がポリエチレンテレフタレート、鞘部がエチレンの共重合割合が25〜70モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体からなる繊維であって、エチレンビニルアルコール系共重合体の比率が50重量%以上90重量%以下である繊維が挙げられる。
更に、涼感性を付与するために、繊維中に遠赤外線を発する微粒子を含有させることで、水分をより効率的に気化させ、高い涼感性を発現するものも適用できる。
前記微粒子としては、周期律第4族に属する遷移金属の炭化物微粒子、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズからなる白色系微粒子、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズを他の無機微粒子(酸化チタンや炭酸カルシウム等)にコーティングしてなる白色系微粒子等が例示でき、特に、合成繊維中に0.3〜12質量%含有させることが好ましい。
この場合、前記微粒子を含む合成繊維とともに吸水拡散繊維を併用することや、形状を前述した異形断面とすることで、布帛内に多くの水を素早く吸収して拡散できるため、水分気化を一層促進することが可能となる。
前記微粒子としては、周期律第4族に属する遷移金属の炭化物微粒子、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズからなる白色系微粒子、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズを他の無機微粒子(酸化チタンや炭酸カルシウム等)にコーティングしてなる白色系微粒子等が例示でき、特に、合成繊維中に0.3〜12質量%含有させることが好ましい。
この場合、前記微粒子を含む合成繊維とともに吸水拡散繊維を併用することや、形状を前述した異形断面とすることで、布帛内に多くの水を素早く吸収して拡散できるため、水分気化を一層促進することが可能となる。
前記吸水拡散繊維としては、水分を速やかに吸収・拡散しうる繊維であればどのようなものでもよいが、例えば、吸水拡散性能に優れる繊維形成性ポリマーからなる繊維や毛細管現象により水分を拡散移動しうる繊維等が挙げられる。特に後者においては、異形断面繊維が好ましく、例えば、三角型、四角型、五角型、扁平型、くさび型又はアルファベットを象ったC型、H型、I型、W型等の形状のものが使用できる。尚、スリット、凹凸、微多孔等を有する丸断面形状も異形断面繊維に含まれる。
前記微粒子を含む涼感性布帛の具体的な構成としては、微粒子とポリエチレンテレフタレートを溶融混練した材料を芯部とし、ポリエチレンテレフタレートを鞘部として三葉断面用の紡糸ノズルで溶融紡糸することで得られる異形断面芯鞘構造の合成繊維が挙げられる。
前記涼感性布帛はそれ自体を裁断、縫製することでペット用衣類を形成できるため、従来衣類に取り付けることで用いられていたスポンジやフェルト等の弾性吸水体に比べてデザイン等の自由度が向上し、衣類全体に涼感性を付与することが可能となる。
前記ペット用衣類としては、ジャケット、コート、パーカー、チョッキ、ベスト、ブレザー、ジャンパー、トレーナー、ワンピース、ドレス、タンクトップ、サロペット、ロンパース、カバーオール、カーディガン、セーター、和服、シャツ、ブラウス、スカート、ズボン、バンダナ、マフラー、スカーフ、ショール、ストール、マント、手袋、帽子、耳あて、靴下、靴等が挙げられる。
前記ペット用衣類としては、ジャケット、コート、パーカー、チョッキ、ベスト、ブレザー、ジャンパー、トレーナー、ワンピース、ドレス、タンクトップ、サロペット、ロンパース、カバーオール、カーディガン、セーター、和服、シャツ、ブラウス、スカート、ズボン、バンダナ、マフラー、スカーフ、ショール、ストール、マント、手袋、帽子、耳あて、靴下、靴等が挙げられる。
前記ペット用衣類には、衣類(涼感性布帛)の濡れ具合(水の有無)を視覚的に確認することができる水分インジケーターが設けられる。そのため、飼い主が水の有無を確実に判断でき、適宜水を衣類に再供給できるようになる。
前記水分インジケーターは、ペット着用時に飼い主が視認可能な位置に配置され、衣類に対して直接設けられる他、別体として構成したものを取り付けることで設けられる。特に、ペットが動いた際に顔や尻尾等に接触しない場所に設けることが好ましい。また、水分インジケーターの変化は、涼感性布帛の水分蒸発速度と略一致するように構成されることが好ましい。
前記水分インジケーターは、ペット着用時に飼い主が視認可能な位置に配置され、衣類に対して直接設けられる他、別体として構成したものを取り付けることで設けられる。特に、ペットが動いた際に顔や尻尾等に接触しない場所に設けることが好ましい。また、水分インジケーターの変化は、涼感性布帛の水分蒸発速度と略一致するように構成されることが好ましい。
前記水分インジケーターとしては、水の有無により色やデザイン等の様相が変化するものであればどのようなものでも適用できるが、繰り返しの使用が容易であり、多彩なデザインを安価に製造できることから、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた非吸液状態で不透明であり吸液状態で透明化する多孔質層を支持体上に表示部として設けた可逆変色体が好適である。
前記多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層であり、液体の付着によって透明化するものである。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、液状組成物を吸液すると良好な透明性を示すものである。
尚、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
また、前記低屈折率顔料は二種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が特に効果的であり、実用性を満たす。
この点を以下に説明する。
珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別されるが、本発明の意図する多孔質層として機能させるためには、湿式法珪酸が最適である。
これは、乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、液状組成物を吸液すると良好な透明性を示すものである。
尚、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
また、前記低屈折率顔料は二種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が特に効果的であり、実用性を満たす。
この点を以下に説明する。
珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別されるが、本発明の意図する多孔質層として機能させるためには、湿式法珪酸が最適である。
これは、乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記多孔質層中の湿式法珪酸は、粒子径、比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗布量が1g/m2〜30g/m2であることが好ましく、より好ましくは、5g/m2〜20g/m2である。1g/m2未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、また、30g/m2を越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難である。
前記珪酸の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記珪酸の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記珪酸等の低屈折率顔料はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、基材に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。その際、ナイロン樹脂やウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、更に皮膜強度を向上させることができる。更には、適宜分散剤や界面活性剤を添加して浸透時間や浸透度合いをコントロールすることができる。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。その際、ナイロン樹脂やウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、更に皮膜強度を向上させることができる。更には、適宜分散剤や界面活性剤を添加して浸透時間や浸透度合いをコントロールすることができる。
尚、前記多孔質層中には、従来公知の二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭酸鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等の金属光沢顔料の添加や、一般染料や顔料、蛍光染料や蛍光顔料の混在により色変化を多様化することができる。
また、温度変化により可逆的に色変化する汎用の可逆熱変色顔料を混在させて、環境温度によって色変化させることができる。
また、温度変化により可逆的に色変化する汎用の可逆熱変色顔料を混在させて、環境温度によって色変化させることができる。
前記多孔質層は、ベタ印刷状で形成する他、文字、記号、英数字、図柄等の像形態で形成することもできる。
前記多孔質層は、従来公知の手段、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等により形成できる。
前記多孔質層は、従来公知の手段、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等により形成できる。
更に、前記多孔質層の一部に非吸液層を形成することができる。例えば、シリコーン系、パラフィン系、ポリエチレン系、アルキルエチレン尿素系、フッ素系等の撥水性樹脂から選ばれる樹脂を含む撥水処理液を多孔質層上に適宜形状を形成するよう付着させ、浸透乾燥して非吸液層が得られる。
前記撥水性樹脂のうち、フッ素系撥水剤が、撥水効果及び加工適性の面で効果的であり、固形分として、0.5g/m2〜25g/m2、好適には、1g/m2〜15g/m2の範囲の付着量が有効である。
前記撥水性樹脂のうち、フッ素系撥水剤が、撥水効果及び加工適性の面で効果的であり、固形分として、0.5g/m2〜25g/m2、好適には、1g/m2〜15g/m2の範囲の付着量が有効である。
前記非吸液層を多孔質層の一部に配設することにより、非吸液層が設けられた箇所の多孔質層は、撥水効果により吸水状態が形成されず、不透明状態が保持される。従って、常態(非吸水状態)では判別し難い非吸液層と多孔質層が、非吸液層が配設されていない部分の多孔質層への吸水により下層の色相が視認されて判別可能となる。そのため、水が存在する状態では像が現出し、乾燥状態では消失するという、デザイン性に富んだ構成を付与できる。尚、前記様相変化は液体の付着、乾燥により、互変的である。
更に、前記多孔質層や非吸液層の上下層や近傍には非変色層(着色層)を配設、併設することで、デザイン性の向上や、表示情報の多様化を図ることが可能となる。
前記多孔質層を用いた可逆変色体を水分インジケーターとする場合、涼感性布帛に多孔質層を直接印刷することで、布帛部分と多孔質層部分の水の蒸発速度が略一致するため、より正確なインジケーター機能を容易に呈するものとなる。また、水分インジケーターを衣類と別体(着脱式)で形成する場合には、涼感性布帛を着色支持体(基材)とし、その上に多孔質層を積層させることでも同様の機能が付与できる。
別体の水分インジケーターとしては、布帛、皮革、合成皮革、プラスチック、金属等により構成される支持体(それ自体が着色されていなければ着色層を設ける)に、多孔質層を設け、更に必要に応じて非吸液層や非変色層を設けることで作製できる。尚、補強用途や装飾用途として、別部品からなる布帛、皮革、合成皮革、プラスチック、金属等を取り付けたり、縫製処理を施すこともできる。これらは枠部材とすることもできる。
別途作製した水分インジケーターをペット用衣類に取り付ける方法としては、ペット用衣類の表面に縫製又は接着により取り付けたり、ペット用衣類の表面に面ファスナー、ボタン、安全ピン等を用いて着脱自在に取り付けたり、ペット用衣類に透明性を有するポケット部や窓孔部を設け、前記ポケット部内や窓孔部内側に水分インジケーターを収納して外側から視認可能に構成することができる。
前記別体の水分インジケーターを着脱可能に取り付ける構成では、衣類を洗濯する際に取り外すことができるため、水分インジケーターを傷めることなく長期間使用できるものとなる。また、別売による提供も可能となるため、紛失や破損等をした際の再利用性が高い構成となる。
前記別体の水分インジケーターを着脱可能に取り付ける構成では、衣類を洗濯する際に取り外すことができるため、水分インジケーターを傷めることなく長期間使用できるものとなる。また、別売による提供も可能となるため、紛失や破損等をした際の再利用性が高い構成となる。
前記ペット用衣類には、ペットの体温、外気温、路面近傍温度、紫外線量等を視覚的に確認できるような他のインジケーターを併用することもでき、ペットの体調管理をより快適に行いうる構成とすることもできる。
本発明のペット用衣類の実施例について図面を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、図1,2は、ペット用衣類の一例として、衣服形態であるペット用ベストを表す図であり、図3はペット用バンダナを表す図である。
実施例1(図1参照)
衣類2となる涼感性布帛を構成する繊維として、エチレンビニルアルコール樹脂を芯鞘型の複合繊維の鞘成分とし、ポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、二軸押し出し機により、芯鞘型構造のマルチフィラメントの原糸を得た(芯/鞘の質量比を45/55とした)。前記芯鞘型構造は円形断面であり、芯成分の断面形状は30個の突起を有する花弁状であり、鞘成分が繊維表面を完全に被覆している構造であった。この原糸をベルト仮撚りによって延伸仮撚を行うことで加工糸とした。前記加工糸と、ポリエステル2ヒーター加工糸を用いて、編み機を使用して二層構造の編物状布帛を作製し、涼感性布帛21とし、青色染色して使用した。
衣類2となる涼感性布帛を構成する繊維として、エチレンビニルアルコール樹脂を芯鞘型の複合繊維の鞘成分とし、ポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、二軸押し出し機により、芯鞘型構造のマルチフィラメントの原糸を得た(芯/鞘の質量比を45/55とした)。前記芯鞘型構造は円形断面であり、芯成分の断面形状は30個の突起を有する花弁状であり、鞘成分が繊維表面を完全に被覆している構造であった。この原糸をベルト仮撚りによって延伸仮撚を行うことで加工糸とした。前記加工糸と、ポリエステル2ヒーター加工糸を用いて、編み機を使用して二層構造の編物状布帛を作製し、涼感性布帛21とし、青色染色して使用した。
前記涼感性布帛21の表面(複合繊維側)に、スクリーン印刷で星型の赤色着色層32を形成し、その上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、星型のスクリーン版にてベタ状印刷し、乾燥硬化させて表示部となる多孔質層31を形成することで、水分インジケーター3を設けた。
尚、前記多孔質層31は乾燥状態で白色であり、水を付着させるとその部分の多孔質層31が透明化して着色層32がピンク色に視覚される。前記視覚部分は水が未乾燥の状態では保持されており、水が乾燥すると不可視状態となり、元の白色の様相を呈する。
尚、前記多孔質層31は乾燥状態で白色であり、水を付着させるとその部分の多孔質層31が透明化して着色層32がピンク色に視覚される。前記視覚部分は水が未乾燥の状態では保持されており、水が乾燥すると不可視状態となり、元の白色の様相を呈する。
前記涼感性布帛21をベスト型に裁断し、別パーツからなる装飾部22とともに縫製することで、ペット用衣類1(犬用ベスト)を得た。尚、前記水分インジケーター3は、衣類外面の背中箇所に位置するように裁断されてベスト形態を構成している。
また、図示はしていないが、前記ベストでは、着用時の留具として四隅の片部に面ファスナーが取り付けられており、ペットに衣類1を着せた後に対向する面ファスナー同士を貼着することで脱げない構造となっている。尚、前記着用留具としては、紐を結ぶものや、ボタンやファスナー等であってもよい。
また、図示はしていないが、前記ベストでは、着用時の留具として四隅の片部に面ファスナーが取り付けられており、ペットに衣類1を着せた後に対向する面ファスナー同士を貼着することで脱げない構造となっている。尚、前記着用留具としては、紐を結ぶものや、ボタンやファスナー等であってもよい。
前記ペット用衣類1(犬用ベスト)に霧吹き等で水を散布して濡らすことで、冷却機能が発現される。その際、涼感性布帛21に直接印刷される水分インジケーター3にも水を散布することで、多孔質層31が透明化して白色からピンク色に変化することによって水分吸収状態を示すインジケーター機能を発現する。
前記涼感性布帛21中に吸収された水が蒸発する際、気化熱による吸熱効果が発揮されるため、着用するペットの体温や近傍の熱を吸熱することで涼感が得られる。そのため、夏場の散歩時等に有用なものとなる。前記現象がベスト形態の衣類2(涼感性布帛21)全体で起こるため、従来の仕様に比べて効率的な冷却効果を発現することができる。また、布帛21中の水が蒸発していくのと略同時に、透明化していた多孔質層31が乾燥されて白色(不透明)に戻っていくため、明瞭なインジケーター機能が発現される。ここで、前記水分インジケーター3は、布帛21に直接印刷することで設けられるため、タイムラグが極めて少ない状態で機能する。
前記涼感性布帛21中に吸収された水が蒸発する際、気化熱による吸熱効果が発揮されるため、着用するペットの体温や近傍の熱を吸熱することで涼感が得られる。そのため、夏場の散歩時等に有用なものとなる。前記現象がベスト形態の衣類2(涼感性布帛21)全体で起こるため、従来の仕様に比べて効率的な冷却効果を発現することができる。また、布帛21中の水が蒸発していくのと略同時に、透明化していた多孔質層31が乾燥されて白色(不透明)に戻っていくため、明瞭なインジケーター機能が発現される。ここで、前記水分インジケーター3は、布帛21に直接印刷することで設けられるため、タイムラグが極めて少ない状態で機能する。
尚、前記ペット用衣類1では、ペットに着用する前後いずれにおいても水の供給(補給)が可能であり、更に飼い主が補給した水の有無を外側から視覚的に確認することができるため、散歩や遊戯等の最中に水分インジケーター3の変化を確認した場合には、着用状態のままで霧吹き器等を用いて衣類全体を再び水で濡らすことで、再度涼感性を付与することができる。この際、水分インジケーター3も繰り返し機能する。
実施例2(図2参照)
衣類2となる涼感性布帛を構成する繊維として、鞘部の成分としてポリエチレンテレフタレートを使用し、芯部の成分としてポリエチレンテレフタレートと、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズを酸化チタンにコーティングした白色系微粒子とを9:1で溶融混合した均一の溶融混練物を使用した。前記各成分を芯/鞘の質量比を20/80に設定して、三葉断面用の紡糸ノズルを用いて溶融紡糸することで異形断面マルチフィラメント糸を得た。更に、仮撚加工して異形断面仮撚糸とした後、該仮撚糸と、異形異繊度構造を有するポリエステル繊維糸(加工糸)とを用いて、表面に仮撚糸を、裏面に加工糸を配した二層構造の編物状布帛を作製し、涼感性布帛2とした(黄色染色して使用した)。
衣類2となる涼感性布帛を構成する繊維として、鞘部の成分としてポリエチレンテレフタレートを使用し、芯部の成分としてポリエチレンテレフタレートと、酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズを酸化チタンにコーティングした白色系微粒子とを9:1で溶融混合した均一の溶融混練物を使用した。前記各成分を芯/鞘の質量比を20/80に設定して、三葉断面用の紡糸ノズルを用いて溶融紡糸することで異形断面マルチフィラメント糸を得た。更に、仮撚加工して異形断面仮撚糸とした後、該仮撚糸と、異形異繊度構造を有するポリエステル繊維糸(加工糸)とを用いて、表面に仮撚糸を、裏面に加工糸を配した二層構造の編物状布帛を作製し、涼感性布帛2とした(黄色染色して使用した)。
前記涼感性布帛21をベスト型に裁断し、別パーツからなる装飾部22とともに縫製し、外側面(布帛表面)にボタン(留具5)を縫付けることでペット用の衣類2(犬用ベスト)を得た。
尚、図示はしていないが、前記ベスト2では、着用時の留部として四隅の片部に面ファスナーが取り付けられており、ペットに衣類2を着せた後に対向する面ファスナー同士を貼着することで脱げない構造となっている。
尚、図示はしていないが、前記ベスト2では、着用時の留部として四隅の片部に面ファスナーが取り付けられており、ペットに衣類2を着せた後に対向する面ファスナー同士を貼着することで脱げない構造となっている。
これとは別に、白色T/Cブロード(テトロン65%、コットン35%)生地を支持体としてその全面に、青色スクリーン印刷用インキを用いてスクリーン版にてベタ印刷することで着色層32を設けた。
次いで、前記着色層32上に湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、星型スクリーン版にてベタ印刷し、乾燥硬化させることで多孔質層31を形成した。
更に、前記多孔質層31の上に、フッ素樹脂系撥水剤〔商品名:ディックガードDF−30、大日本化学工業(株)製、固形分10重量%〕80部、油性系増粘剤1部、油性系遅乾溶剤19部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、大小複数のハート型のスクリーン版にて印刷し、乾燥硬化させることで非吸液層34を形成した後、これらを積層する支持体を星型に裁断することで可逆変色体を得た。
次いで、前記着色層32上に湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、星型スクリーン版にてベタ印刷し、乾燥硬化させることで多孔質層31を形成した。
更に、前記多孔質層31の上に、フッ素樹脂系撥水剤〔商品名:ディックガードDF−30、大日本化学工業(株)製、固形分10重量%〕80部、油性系増粘剤1部、油性系遅乾溶剤19部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、大小複数のハート型のスクリーン版にて印刷し、乾燥硬化させることで非吸液層34を形成した後、これらを積層する支持体を星型に裁断することで可逆変色体を得た。
更に、前記可逆変色体と、留具5に取り付けるための伸縮紐状の留部材4を桃色ポリエステル生地からなる星型の基材33に載置し、桃色糸で縁部処理を施すことで縫い付け、枠部を有する水分インジケーター3を得た。
尚、前記水分インジケーター3は、多孔質層31が乾燥状態で白色であり、水を付着させるとその部分の多孔質層31が透明化して着色層32が青色に視覚される。その際、非吸液層34が積層された部分には水が浸透しないため、該部分が白色のハート模様となって視覚された。前記視覚部分は水が未乾燥の状態では保持されており、水が乾燥すると不可視状態となり、元の白色の様相を呈する。
尚、前記水分インジケーター3は、多孔質層31が乾燥状態で白色であり、水を付着させるとその部分の多孔質層31が透明化して着色層32が青色に視覚される。その際、非吸液層34が積層された部分には水が浸透しないため、該部分が白色のハート模様となって視覚された。前記視覚部分は水が未乾燥の状態では保持されており、水が乾燥すると不可視状態となり、元の白色の様相を呈する。
先に作製した衣類2(ベスト)に縫付けられたボタン(留具5)に留部材4を係止し、衣類2と水分インジケーター3を着脱可能に取り付けることでペット用衣類1(犬用ベスト)を得た。尚、前記水分インジケーター3は、ペットが着用した際に、衣類外面の側腹部に位置するように吊下げ取付けされている。
前記ペット用衣類1(犬用ベスト)に霧吹き器等で水を散布して濡らすことで、気化熱を利用した冷却機能が発現される。その際、水分インジケーター3にも水を散布することで、多孔質層31の一部が透明化して白色面が青色となり、白色ハート図柄が現れることによって、水分吸収状態を示すインジケーター機能を発現する。
前記涼感性布帛21中に吸収された水が蒸発する際、気化熱による吸熱効果が発揮されるため、着用するペットの体温や近傍の熱を吸熱することで涼感が得られる。そのため、夏場の散歩時等に有用なものとなる。前記現象がベスト形態の衣類2(涼感性布帛21)全体で起こるため、従来の仕様に比べて効率的な冷却効果を発現することができる。また、布帛21中の水が蒸発していく際に、多孔質層31中の水も蒸発して乾燥状態に近づくにつれて白色に戻っていくため、明瞭なインジケーター機能が発現される。尚、ここでは、T/Cブロード生地に多孔質層31を設けることで水分インジケーター3を構成しているが、前記生地を涼感性布帛21とすることも可能である。
前記涼感性布帛21中に吸収された水が蒸発する際、気化熱による吸熱効果が発揮されるため、着用するペットの体温や近傍の熱を吸熱することで涼感が得られる。そのため、夏場の散歩時等に有用なものとなる。前記現象がベスト形態の衣類2(涼感性布帛21)全体で起こるため、従来の仕様に比べて効率的な冷却効果を発現することができる。また、布帛21中の水が蒸発していく際に、多孔質層31中の水も蒸発して乾燥状態に近づくにつれて白色に戻っていくため、明瞭なインジケーター機能が発現される。尚、ここでは、T/Cブロード生地に多孔質層31を設けることで水分インジケーター3を構成しているが、前記生地を涼感性布帛21とすることも可能である。
尚、前記ペット用衣類1では、ペットに着せる前後いずれにおいても水の供給(補給)が可能であり、更に飼い主が布帛に供給した水の有無を外側から視覚的に確認することができるため、散歩や遊戯等の最中に水分インジケーター3の変化を確認した場合には、着用状態のままで霧吹き器等を用いて衣類全体を再び水で濡らすことで、再度涼感性を付与することができる。この際、水分インジケーター3も繰り返し機能する。
また、図2のように、ベスト(衣類2)から水分インジケーター3を取り外すことが可能であるため、洗濯をする際には衣類2のみを洗濯でき、長期使用による水分インジケーター3の劣化が生じ難いものとなる。
また、図2のように、ベスト(衣類2)から水分インジケーター3を取り外すことが可能であるため、洗濯をする際には衣類2のみを洗濯でき、長期使用による水分インジケーター3の劣化が生じ難いものとなる。
実施例3(図3参照)
涼感性布帛を構成する繊維として、実施例2に用いた繊維を、白色系微粒子として酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズとし、溶融混合比率を8:2とし、芯/鞘の質量比率を40/60とした以外は同様の構成に設定して涼感性布帛2を得た。
涼感性布帛を構成する繊維として、実施例2に用いた繊維を、白色系微粒子として酸化アンチモンをドーピングした酸化第二スズとし、溶融混合比率を8:2とし、芯/鞘の質量比率を40/60とした以外は同様の構成に設定して涼感性布帛2を得た。
前記涼感性布帛21をバンダナ型に裁断し、別パーツからなる装飾部22とともに縫製し、着用時外側となる部分に面ファスナー(留具5)を接着することでペット用の衣類2(バンダナ)を得た。
これとは別に、実施例2で作製した可逆変色体を、裏面に留部材4となる面ファスナーを設けたポリエステル生地からなる星型の基材33の表面に載置し、赤色糸で縁部処理を施すことで縫い付けて枠部を有する水分インジケーター3を得た。
尚、前記水分インジケーター3は、多孔質層31が乾燥状態で白色であり、水を付着させるとその部分の多孔質層31が透明化して下層の着色層32が青色に視覚される。その際、非吸液層34が積層された部分には水が浸透しないため、該部分が白色のハート模様となって視覚された。前記視覚部分は水が未乾燥の状態では保持されており、水が乾燥すると不可視状態となり、元の白色の様相を呈する。
尚、前記水分インジケーター3は、多孔質層31が乾燥状態で白色であり、水を付着させるとその部分の多孔質層31が透明化して下層の着色層32が青色に視覚される。その際、非吸液層34が積層された部分には水が浸透しないため、該部分が白色のハート模様となって視覚された。前記視覚部分は水が未乾燥の状態では保持されており、水が乾燥すると不可視状態となり、元の白色の様相を呈する。
先に作製した衣類2(バンダナ)の留具5(面ファスナー)に留部材4を貼着し、衣類2と水分インジケーター3を着脱可能に取り付けることでペット用衣類1(犬用バンダナ)を得た。尚、前記水分インジケーター3は、ペットが着用した際に、衣類外面の中央部に位置するように取り付けられている。
前記ペット用衣類1(犬用バンダナ)に霧吹き等で水を散布させて濡らすことで、気化熱を利用した冷却機能が発現される。その際、水分インジケーター3にも水を散布することで、多孔質層31が部分的に透明化して白色面が青色となり、白色のハート図柄が現れることによって、水分吸収状態を示すインジケーター機能を発現する。
前記涼感性布帛21中に吸収された水が蒸発する際、気化熱による吸熱効果が発揮されるため、
着用するペットの体温や近傍の熱を吸熱することで涼感が得られる。そのため、夏場の散歩時等に有用なものとなる。前記現象がバンダナ2(涼感性布帛21)全体で起こるため、従来の仕様に比べて効率的な冷却効果を発現することができる。また、布帛21中の水が蒸発していく際に、多孔質層31中の水も蒸発して乾燥状態に近づくにつれて白色に戻っていくため、明瞭なインジケーター機能が発現される。尚、ここでは、T/Cブロード生地に多孔質層31を設けることで水分インジケーター3を構成しているが、前記生地を涼感性布帛21とすることも可能である。
前記涼感性布帛21中に吸収された水が蒸発する際、気化熱による吸熱効果が発揮されるため、
着用するペットの体温や近傍の熱を吸熱することで涼感が得られる。そのため、夏場の散歩時等に有用なものとなる。前記現象がバンダナ2(涼感性布帛21)全体で起こるため、従来の仕様に比べて効率的な冷却効果を発現することができる。また、布帛21中の水が蒸発していく際に、多孔質層31中の水も蒸発して乾燥状態に近づくにつれて白色に戻っていくため、明瞭なインジケーター機能が発現される。尚、ここでは、T/Cブロード生地に多孔質層31を設けることで水分インジケーター3を構成しているが、前記生地を涼感性布帛21とすることも可能である。
尚、前記バンダナ形態のペット用衣類1では、ペットに着用する前後いずれにおいても水の供給(補給)が可能であり、更に飼い主が補給した水の有無を外側から視覚的に確認することができるため、散歩や遊戯等の最中に水分インジケーター3の変化を確認した場合には、着用状態のままで霧吹き器等を用いて衣類全体を再び水で濡らすことで、再度涼感性を付与することができる。この際、水分インジケーター3も繰り返し機能する。
また、図3のように、バンダナ(衣類2)から水分インジケーター3を取り外すことが可能であるため、洗濯をする際には衣類2のみを洗濯でき、長期使用による水分インジケーター3の劣化が生じ難いものとなる。
また、図3のように、バンダナ(衣類2)から水分インジケーター3を取り外すことが可能であるため、洗濯をする際には衣類2のみを洗濯でき、長期使用による水分インジケーター3の劣化が生じ難いものとなる。
1 ペット用衣類
2 衣類(ベスト、バンダナ)
21 涼感性布帛
22 装飾部
3 水分インジケーター
31 多孔質層(表示部)
32 着色層
33 基材(枠部)
34 非吸液層
4 留部材
5 留具
2 衣類(ベスト、バンダナ)
21 涼感性布帛
22 装飾部
3 水分インジケーター
31 多孔質層(表示部)
32 着色層
33 基材(枠部)
34 非吸液層
4 留部材
5 留具
Claims (4)
- 布帛中の水が蒸発する際の気化熱による吸熱効果を利用した涼感性布帛で形成された衣類に、水の有無を視覚的に表示する水分インジケーターを設けてなるペット用衣類。
- 前記水分インジケーターが、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた非吸液状態で不透明であり吸液状態で透明化する多孔質層が支持体上に設けられる可逆変色体である請求項1記載のペット用衣類。
- 前記水分インジケーターが、衣類に着脱可能に設けられている請求項1又は2に記載のペット用衣類。
- 前記涼感性布帛が、異形断面形状及び/又は芯鞘構造の繊維からなる請求項1記載のペット用衣類。
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JP2014018504A JP2015144579A (ja) | 2014-02-03 | 2014-02-03 | ペット用衣類 |
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Related Child Applications (1)
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JP (1) | JP2015144579A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105660444A (zh) * | 2016-01-20 | 2016-06-15 | 李春娴 | 一种可发热的宠物牵引套 |
WO2017119496A1 (ja) * | 2016-01-08 | 2017-07-13 | グンゼ株式会社 | 湿潤状態検知装置及び給水管理システム |
JP2017123842A (ja) * | 2016-01-08 | 2017-07-20 | グンゼ株式会社 | 家畜用衣料 |
JP2020078251A (ja) * | 2018-11-12 | 2020-05-28 | 田村駒株式会社 | 冷感体 |
-
2014
- 2014-02-03 JP JP2014018504A patent/JP2015144579A/ja active Pending
Cited By (5)
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