JP2015138256A - 画像形成装置 - Google Patents

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【課題】逆帯電により除去しづらくなった転写残トナーを、単純かつ感光体を損傷しない構成で、確実に除去することが可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】トナー像の担持及び転写を行う像担持体102と、像担持体102上の転写残トナー10bを除去するトナー除去手段107と、を有する画像形成装置であって、転写残トナー10bを摩擦によって帯電させる摩擦帯電部材50を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、感光体に付着したトナーをクリーニングする性能が高い画像形成装置に関する。
近年の複写機市場では、不良画像を低減させるためにクリーニング性能の向上が求められている。クリーニング不良の発生のメカニズムにはトナーやクリーニング装置、感光体等による様々な要因が存在するが、その中でもトナーの小粒径化や球形化等の寄与が大きい。
これは、クリーニングブレードと感光体との間に摩擦で生じた微小空間に対して、トナーの粒径が小さい程侵入しやすく、形状が球に近い程トルクが発生してこの微小空間内部で転がりやすくなるためである。このため、小粒径や球形のトナーはブレードでせき止めることが困難となり、ブレードすり抜けの発生頻度が増加し、クリーニング不良が発生しやすくなる。
この問題を解決するために、下記のような技術が開示されている。第1のアプローチとして、特許文献1及び特許文献2に示されるように、逆帯電トナーを正規の極性に再度帯電させることによって、トナーを除去しやすくする方法がある。また、第2のアプローチとして、クリーニングブレードの当接圧や当接角の最適化、新規のブレード形状や構成によるブレードニップの安定化といった、クリーニングブレードの性能の向上がある。特許文献3及び特許文献4では、この第2のアプローチによる技術が開示されている。
このような手法を用いることで、クリーニング不良発生の低減はある程度達成できたが、顧客からの継続的な品質安定化の要求は強く、さらにプロダクションプリンティング市場では、より高いクリーニング性能が求められている。
トナーは感光体上に現像される前に、鉄粉等の部材と一緒に攪拌され摩擦帯電する。また、トナーは正負のどちらか一方の極性に摩擦帯電するように設計されている。ここでは、トナーは摩擦帯電により負に帯電するものとして説明を行う。トナーの材料によっては、摩擦帯電により正に帯電するものもあるが、後述の説明は同様である。
感光体上に現像されたトナーは、転写プロセス内で紙や中間転写体に転写される。しかし、転写プロセスに入ったトナーの一部は転写されずに感光体上に残るため、これらのトナーを除去する必要がある。感光体上に残ったトナーを転写残トナーと呼ぶ。
図5に示すように、転写残トナーは、転写プロセス内で印加された電圧によって発生する放電により、極性が負から正に変えられる。この現象を逆帯電と呼ぶ。このとき、転写残トナーの感光体に接触している面は、放電の影響を受けづらく、感光体接触面と逆の面では放電の影響を強く受ける。つまり、図6に示すように転写残トナーの帯電状態に偏りが生じる。図7には、原子間力顕微鏡によるトナー表面電位の測定結果を示す。図8にトナーの接触面による付着力の測定結果を示す。
これらの転写残トナーは、感光体に当接したクリーニングブレード等の弾性ブレードやファーブラシ等のクリーニング装置によって除去される。しかしながら、逆帯電した転写残トナーは負に帯電した感光体と強く付着するため、これらのクリーニング装置で完全に除去することは難しい。さらに、クリーニング装置上流で転写残トナーが転がり、強く逆帯電した面が感光体に付着すれば、より一層除去しづらくなる。
特許文献1で開示されている方法では、コロナ放電を用いてトナーを帯電させるため、放電に3〜4kVの高いエネルギーが必要となる。さらに、放電は定常状態になるまでに時間がかかるため、安定してトナーを帯電させることが難しい。また、この発明においては、コロナ放電装置とトナーをコロナ放電装置へ送る中間転写体と、コロナ放電のための外部電源が必要となり、コロナ放電装置を追加することは、これまでの装置を大きく変更させる必要が生じる。
特許文献2で開示されている方法では、帯電させたローラをトナーに直接に接触させているため、トナーがローラに接触する面以外は十分に帯電しない可能性がある。またこの対応は、帯電させたローラをトナーに直接に接触させてトナーを帯電させるため、ローラは感光体にも接触することとなり、感光体を磨耗させやすい。
特許文献3及び特許文献4では、逆帯電によりトナーが除去しづらくなることに変わりはない。
本発明の目的は、逆帯電により除去しづらくなった転写残トナーを、単純かつ確実に除去することが可能な画像形成装置を提供することにある。
本発明の画像形成装置は、トナー像の担持及び転写を行う像担持体と、前記像担持体上の転写残トナーを除去するトナー除去手段と、を有する画像形成装置であって、前記トナー除去手段より上流に、前記像担持体との間の距離が前記像担持体上の転写残トナーの直径以下となるように備えられ、転写残トナーを摩擦によって帯電させる摩擦帯電手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、逆帯電により除去しづらくなった転写残トナーを、単純かつ確実に除去することが可能な画像形成装置を提供することができる。
画像形成装置の実施形態1の摩擦帯電部材周辺の構成を示す図である。 画像形成装置の実施形態1の構成を示す図である。 タンデム型の画像形成装置の実施形態1の構成を示す図である。 リボルバ型の画像形成装置の実施形態1の構成を示す図である。 トナーが逆帯電する様子を示す図である。 逆帯電したトナーの様子を示す図である。 逆帯電したトナーの表面のポテンシャルを示す図である。 逆帯電したトナーの付着力を示す図である。 画像形成装置の実施形態2の摩擦帯電部材周辺の構成を示す図である。 画像形成装置の実施形態3の摩擦帯電部材周辺の構成を示す図である。 画像形成装置の他の実施形態の摩擦帯電部材周辺の構成を示す図である。
<画像形成装置の説明>
まず、一般的な画像形成装置の構成及び動作の例について、図2等を参照しながら説明する。図2は、本発明を適用できる画像形成装置の一例である。図2において、画像形成装置100は、画像形成装置100の筐体内に、図2中の時計方向に回転駆動される像担持体として像担持体102が収納されている。像担持体102の周囲には、帯電部103、書き込み部104、現像部105、転写部106、クリーニング部107(トナー除去部とも言う)、除電部108等がある。
画像形成装置100は、複数枚の記録媒体、例えば記録紙を収納する給紙カセットを備えている。給紙カセット内の記録紙100Pは、給紙ローラにより1枚ずつレジストローラ対でタイミングが調整された後、転写部106と像担持体102の間に送り出される。
画像形成装置100は、像担持体102を図2の時計方向に回転駆動して、像担持体102を帯電部103で一様に帯電する。その後、書き込み部104により画像データで変調されたレーザ光を像担持体102に照射して、像担持体102に静電潜像を形成する。そして、静電潜像の形成された像担持体102に現像部105でトナーを付着させて現像する。
画像形成装置100は、現像部105でトナーを付着してトナー画像を形成した像担持体102を、転写部106で像担持体102と転写部106との間に搬送されてきた記録紙100Pに転写させる。次に、トナー画像の転写された記録紙100Pを定着部に搬送する。定着部は、内蔵ヒータにより所定の定着温度に加熱される定着ローラと、定着ローラに所定圧力で押圧される加圧ローラとを備えている。転写部106から搬送されてきた記録紙100Pを加熱、加圧して、記録紙上のトナー画像を記録紙に定着させた後、排紙トレー等に排出する。
一方、画像形成装置100は、転写部106でトナー画像を記録紙に転写した像担持体102をさらに回転して、クリーニング部107で像担持体102の表面に残留するトナーをブレードにより掻き落として除去する。この後、除電部108で除電する。画像形成装置100は、除電部108で除電した像担持体102を帯電部103で一様に帯電させた後、上記同様に、次の画像形成を行う。なお、クリーニング部107は、ブレードで像担持体102上の残留トナーを掻き落とすものに限るものではない。例えば、ファーブラシで像担持体102上の残留トナーを掻き落とすものであっても良いし、ブレード及びファーブラシの両方を備えた構成としても良い。
図3は、中間転写体を用いるタンデム型のフルカラー画像形成装置の一例である。図3において、画像形成装置200は、画像形成装置200の筐体内に、図3中時計方向に回転駆動される像担持体202が収納されいる。この像担持体202の周囲に、帯電部203、書き込み部204、現像部205、転写部206、クリーニング部207(トナー除去部とも言う)、除電部208、中間転写体209等がある。
画像形成装置200は、像担持体202を図3中の時計方向に回転駆動して、像担持体202を帯電部203で一様に帯電する。その後、書き込み部204により画像データで変調されたレーザ光を像担持体202に照射して、像担持体202に静電潜像を形成する。そして、静電潜像の形成された像担持体202に現像部205でトナーを付着させてトナー像を現像する。
画像形成装置200は、現像部205でトナーを付着してトナー画像を、中間転写体209で像担持体202から中間転写体209に転写させる。上記は現像ユニット201Kでの動作について説明しているが、同様の動作を現像ユニット201Y、201M、201Cの3色についても行い、カラーのトナー画像を中間転写体に転写する。
画像形成装置200は、複数枚の記録媒体、例えば記録紙を収納する給紙カセットを備えている。給紙カセット内の記録紙100Pは、給紙ローラにより1枚ずつレジストローラ対でタイミング調整された後、中間転写体209と転写部206の間に送り出される。この転写部206にて、記録紙100Pは中間転写体209からトナー画像を転写される。次に、トナー画像の転写された記録紙100Pを定着部に搬送する。定着部は、内蔵ヒータにより所定の定着温度に加熱される定着ローラと、定着ローラに所定圧力で押圧される加圧ローラとを備えている。転写部206から搬送されてきた記録紙100Pを加熱、加圧して、記録紙上のトナー画像を記録紙に定着させた後、排紙トレー等に排出する。
先に示した画像形成装置100と同様に、画像形成装置200も、記録紙100Pに転写した像担持体202をさらに回転して、クリーニング部207で像担持体202の表面に残留するトナーをブレードにより掻き落として除去する。この後、除電部208で除電する。画像形成装置200は、除電部208で除電した像担持体202を帯電部203で一様に帯電させた後、上記同様に、次の画像形成を行う。なお、クリーニング部207は、ブレードで像担持体202上の残留トナーを掻き落とすものに限るものではない。例えば、ファーブラシで像担持体202上の残留トナーを掻き落とすものであっても良いし、ブレード及びファーブラシの両方を備えた構成としても良い。
図4は、本発明を適用できるリボルバ型のフルカラー画像形成装置の一例である。
リボルバ型のフルカラー画像形成装置は、現像装置の動作を切り替えることによって、1つの像担持体上に、順次複数色のトナーを現像していくものである。
画像形成装置300は、像担持体302を図4の中時計方向に回転駆動して、像担持体302を帯電部303で一様に帯電する。その後、書き込み部304により画像データで変調されたレーザ光を像担持体302に照射して、像担持体302に静電潜像を形成する。そして、静電潜像の形成された像担持体302に現像部305C、305M、305Y、305Kでトナーを付着させてトナー像を現像する。
転写部306で中間転写体309のカラートナー画像を記録紙300Pに転写し、トナー画像の転写された記録紙300Pを定着部に搬送し、定着画像を得る。一方、画像形成装置300は、中間転写体309でトナー画像を記録紙Pに転写した像担持体302をさらに回転して、クリーニング部307(トナー除去部とも言う)で像担持体302表面に残留するトナーをブレードにより掻き落として除去した後、除電部308で除電する。
画像形成装置300は、除電部308で除電した像担持体302を帯電部303で一様に帯電させた後、上記同様に、次の画像形成を行う。なお、図2の場合と同様に、クリーニング部307は、ブレードで像担持体302上の残留トナーを掻き落とすものに限るものではなく、例えばファーブラシで像担持体302上の残留トナーを掻き落とすものであっても良い。
<像担持体の説明>
次に、個別の構成部分についての説明を行う。本実施形態で示される画像形成装置に搭載される部材のひとつとして像担持体がある。本実施形態に用いられる像担持体には電子写真感光体を用いることができる。
電子写真感光体としては、導電性支持体上に少なくとも中間層、感光層を有していれば、上記以外のその他の層が形成されていても良い。例えば、図5に示す感光層が電荷発生層102bと電荷輸送層102aより構成される機能分離型タイプの電子写真感光体について説明する。
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示す材質のものが望ましい。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したものである。
あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板およびそれらを、押し出し、引き抜き等の工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩等の表面処理した管等を使用することができる。また、エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
この他、上記導電性支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、導電性支持体として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀等の金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITO等の金属酸化物粉体等が挙げられる。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、トルエン等に分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)等の素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものでも良い。
次に中間層について説明する。中間層は接着性を向上する、モアレ等を防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減する等の目的で設けられる。中間層は、一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂は、その上に感光層を、溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキド-メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。特に、アルキド-メラミン樹脂が中間層として求められる機能の多くを満たすことができ好ましい。
また、無機顔料として酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物等の微粉末を加えても良い。特に酸化チタンは可視光および近赤外光にほとんど吸収がなく白色であり、電子写真感光体の高感度化に好ましい。これらの中間層は、適当な溶媒を用いて、慣用される塗工法によって形成することができる。電子写真感光体の帯電性能向上のために中間層の塗工液中に少なくともエチレングリコールモノイソプロピルエーテルが好ましくは0.1wt%以上3wt%以下含有されていることが望まれる。
さらに、かかる中間層としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。
この他に、Al23を陽極酸化にて設けたものや、パリレンと称されるポリパラキシリレン等の有機物や、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設けても良い。中間層の膜厚は約0.1〜10μm好ましくは1〜5μmとするのが適当である。
次に感光層を構成する電荷発生層について説明する。電荷発生層の電荷発生材料としては公知のものを用いることができ、例えば、チタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン等の金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、フルオレノン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料等が挙げられる。
フタロシアニン顔料としては、無金属フタロシアニンまたは金属フタロシアニンが挙げられ、モーザーおよびトーマスの「フタロシアニン化合物」(ラインホールド社、1963)等に記載されている合成法、及び他の適当な方法によって得られるものを使用する。
金属フタロシアニンの一例としては、銅、銀、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、インジウム、ナトリウム、リチウム、チタン、錫、鉛、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト等を中心金属にもつものが挙げられる。また、フタロシアニンの中心核には前記金属原子の代わりに、三価以上の原子価を有するハロゲン化金属が存在していても良い。なお、フタロシアニンは各種結晶形が知られているが、α型、β型、Y型、ε型、τ型、X型等の結晶形、及び非晶形等公知のものが使用できる。中でも、中心金属にチタンを有するTiOPc(チタニルフタロシアニン)が特に感度が高く優れた特性を示しており、より望ましい。
次に感光層を構成する電荷輸送層について説明する。前述のように、電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電荷輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、上述のように耐久性の点で電荷輸送層の膜厚は30μm以上が必要である。また電荷輸送層の膜厚を極端に厚くした場合、解像度が低下する不具合があるため、30〜50μmとすることが好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、環境への負荷低減等の意図から、非ハロゲン系溶媒の使用が望ましく、例として、テトラヒドロフランやジオキソラン、ジオキサン等の環状エーテルやトルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、及びそれらの誘導体がある。
電子写真感光体においては、感光層保護、及び低表面摩擦係数維持の目的で、保護層を最表層に設けても良い。保護層に使用される結着樹脂としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。また、感光体の保護層には、耐摩耗性を向上する目的でフィラー材料を添加しても良い。
フィラーとしては有機性フィラーと無機性フィラーがあるが、フィラーの硬度の点から無機性フィラーを用いることが耐摩耗性の向上に対し有利である。このような無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウム等の金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素等の無機材料が挙げられる。
これらのフィラーは少なくとも1種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることがフィラーの分散性の面から好ましい。フィラーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤すべてを使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。
例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al23、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないとフィラーの分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。
用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン等、電荷輸送層で使用されるすべての溶剤を使用することができる。
また、保護層に電荷輸送層で挙げた電荷輸送物質を添加することは残留電位の低減及び画質向上に対して有効かつ有用である。保護層の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができるが、特に塗膜の均一性の面からスプレーコートがより好ましい。
保護層の厚さは自由に設定可能であるが、保護層膜厚が著しく増加すると、画質が若干劣化する傾向が認められるため、必要最小限度の膜厚に設定することが好ましい。0.1〜10μm程度が適当である。
<トナーの説明>
トナーとしては、粒子に添加剤が含有せしめられたものを用いている。この添加剤としては、従来から公知のものを使用することができる。具体的には、Si、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物等である。特に、Si、Ti、Alの酸化物であるシリカ、チタニア、アルミナ等が好適である。添加剤の添加量は、母体粒子100重量部に対して0.5〜1.8重量部であることが好ましく、特に好ましくは、0.7〜1.5重量部である。
また、トナーとしては、処理剤を用いた表面処理を施したものを用いることが望ましい。かかる表面処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化合物等が好ましい。例えば、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類である。また、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等でも良い。表面処理方法としては、有機シラン化合物を含有する溶液中に添加剤を漬積し乾燥させる方法、添加剤に有機シラン化合物を含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法等が挙げられる。また、トナーとしては、体積平均粒径の範囲が3〜7μmであるものを用いることが望ましい。
<磁性キャリアの説明>
磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア等、従来から公知のものを使用することができる。本実施形態の画像形成装置では、金属又は樹脂からなるコア中にフェライト等の磁性材料を含有し、且つ表層にシリコーン樹脂等による被覆が施された平均粒径55μmのものを用いている。表層の被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。また、ポリビニル樹脂、ポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂等でも良い。
また、スチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂等でも良い。また、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体等でも良い。また、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂等でも良い。なお、必要に応じて導電粉等を被覆樹脂中に含有させても良い。
かかる導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等を用いることができる。これらの導電粉としては、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になるからである。
<帯電部の説明>
帯電部としては、帯電部材の一種としてローラ方式を用いた帯電ローラがある。帯電ローラにより像担持体を一様に帯電させるが、このとき帯電ローラに汚れが付着していると、像担持体の帯電にムラが生じ出力される画像の乱れの原因となる。帯電ローラに付着する汚れはトナーであることが大多数であるため帯電ローラはトナーが付着しにくいことが好ましい。
帯電ローラは、芯金のステンレス上に、イオン導電性のゴム層を形成している。ゴム層の抵抗は、抵抗値で104Ωから108Ω程度である。帯電ローラのゴム硬度はJIS−Aで40°以上が良く、望ましくは70°以上が良い。また、ゴム以外の導電性を持つものでもよく、エラストマー、樹脂等が挙げられる。これらも、ゴム硬度に相当する程度の硬さであることが望ましい。
先に示したように、ゴム以外に樹脂を用いた場合、弾性を持たないため、空隙を正確に維持しやすい。つまり、軸方向で感光体との間に空隙の違い等が生じにくいメリットがある。また、帯電ローラの表層には、抵抗値が1010Ω程度の抵抗値を持つ表面層を形成している。これは、感光体にピンホール等抵抗値の低い部分が存在した場合に、集中して電流が流れる現象を防止するためで、この表面層を設けたことでピンホールへの電流の集中を防いでいる。表層の抵抗値は、1010Ω以上であれば良い。
<現像部の説明>
感光体に形成された静電潜像を現像する現像部には一般的に感光体にトナーを供給する部材として現像ローラを有する。現像ローラはトナーを像担持体へ受け渡す機能を有するため、トナーに対して大きな付着力を持つことは好ましくない。
<1成分現像の場合の現像ローラの説明>
現像ローラは、一成分トナーを摩擦により帯電させるために外周部がゴム等の摩擦係数の低い弾性材により形成されたローラ部と、このローラ部の中心を貫通する金属製の軸部とからなる。
弾性材に用いられる材料としては、弾性材ゴム、エラストマー等の弾性部材が挙げられ、具体的には、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。
<2成分現像の場合の現像ローラの説明>
1成分と同様に外周部がゴム等の摩擦係数の低い弾性材により形成されたローラ部と、このローラ部の中心を貫通する金属製の軸部とからなるローラ、また表面が金属からなるローラ、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属も用いられる。上記現像ローラの表面には、経時品質を安定化させるために適宜コ−ト材料を被覆されることがある。表層コート材料は、帯電がトナーと逆極性でも良いし、トナーを所望の極性に摩擦帯電する機能を持たせない場合は同極性でも良い。
逆極性の表層コート材料としては、シリコーン、アクリル、ポリウレタン等の樹脂、ゴムを含有する材料を挙げることができる。また同極性の表層コート材料としては、フッ素を含有する材料を挙げることができる。フッ素を含んだいわゆるテフロン系材料は表面エネルギーが低く、離型性が優れるため、経時におけるトナーフィルミングが極めて発生しにくい。
また、上記表層コート材料に用いることができる一般的な樹脂材料として、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニールエーテル)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ECTFE(クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、PVF(ポリビニルフルオライド)等を挙げることができる。これに導電性を得るために適宜カ−ボンブラック等の導電性材料を含有させることが多い。さらに均一に現像ローラにコートできるように、他の樹脂を混ぜ合わせることもある。
<中間転写体の説明>
画像形成装置に用いる中間転写体は、少なくとも基層、弾性層、表面のコート層から構成される。中間転写体は、硬度の低い弾性層を設け、転写ニップ部でトナー層や平滑性の悪い用紙に対して変形できるようにしている。中間転写体表面が局部的な凸凹に追従して変形できるために、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ、文字の転写中抜けがなく、また、平滑性の悪い用紙等に対してもソリッド部等における転写ムラのない、均一性に優れた転写画像を得ることができるものである。
弾性層に用いられる材料としては、弾性材ゴム、エラストマー等の弾性部材が挙げられ、具体的には、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。
弾性層の厚さは、硬度及び層構成にもよるが、0.07〜0.3mmの範囲が好ましい。0.3mm以上と厚いと、クリーニングブレードの押圧力により撓み、また、クリーニングブレードが中間転写体の中に押し込まれ、中間転写体の滑らかな移動を妨げる。また、0.07mm以下と薄いと、二次転写ニップ部で中間転写体上のトナーに対する圧力が高くなり、転写中抜けが発生しやすくなり、さらに、トナーの転写率が低下する。
また、弾性層の硬度は、JIS−Aで10°〜65°であることが好ましい。中間転写体の層厚によって最適な硬度は異なるものの、硬度がJIS−Aで10°より低いと転写中抜けが生じやすい。これに対して硬度がJIS−Aで65°より高いものは、ローラヘの張架が困難となり、また、長期の張架によって延伸するために耐久性が無く早期の交換が必要になる。
また、中間転写体の基層は、伸びの少ない樹脂で構成している。具体的に、基層に用いられる材料としては、ポリカーボネート、ETFE、PVDF等のフッ素樹脂、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ピニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。
また、基層に伸びの大きなゴム材料に帆布等の伸びを防止する材料で構成された芯体層をつくりその上に弾性層12を形成する方法等を用いることができる。このときの、芯体層に用いられる伸びを防止する材料としては、例えば、綿、絹、等の天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フエノール繊維等の合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維等の無機繊維、鉄繊維、銅繊維等の金属繊維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上を用い、糸状あるいは織布状のものを使用することができる。もちろん、上記材料に限定されるものではない。
上記の糸は1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸等、どのような撚り方であっても良い。また、例えば上記材料群から選択された材質の繊維を混紡しても良い。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。一方織布は、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり、導電処理を施すことも可能である。
さらに、中間転写体の表面のコート層は、弾性層の表面を例えばフッ素樹脂等をコーティングするためのものであり、平滑性の良い層からなるものである。コート層に用いられる材料としては、特に制限はないが、一般的に、中間転写体表面へのトナーの付着カを小さくして二次転写性を高める材料が用いられる。
例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上、又は、表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、たとえばフッ素材脂、フッ素化合物、フッ化炭素、酸化チタン、シリコーンカーバイド等の粒子を1種類あるいは2種類以上、又は必要に応じて粒径を変えたものを分散させて使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素層を形成させ、表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
また、必要に応じて、基層、弾性層又はコート層は、抵抗を調整する目的で、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、ATO(酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物、ITO(酸化インジウム−酸化錫複合酸化物)等の導電性金属酸化物等)を用いることができる。ここで、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでも良い。ただし、上記材料に限定されるものではない。
以上が、本実施形態に適用する一般的な画像形成装置の構成及び動作の例である。なお、上記の画像形成装置の構成及び動作は一例であり、画像形成装置はこれに限定されるものではない。
<実施形態1の構成>
実施形態1の構成について説明する。図2、図3及び図4に示す画像形成装置のクリーニング部(トナー除去部とも言う)の上流に、摩擦帯電部材50を設ける。具体的には、図2では像担持体102に対向させ、かつ転写部106とクリーニング部107との間に設けられる。また、図3では像担持体202に対向させ、かつ像担持体202が中間転写体209に接触する所とクリーニング部207との間、図4では像担持体302に対向させ、かつ像担持体302が中間転写体309に接触する所とクリーニング部307との間にそれぞれ設けられる。摩擦帯電部材50としては、例としてポリエチレンテレフタレートやポリビニルクロライド、ポリカーボネート等の仕事関数が4〜5eVであるポリマー部材が望ましい。
図2のタイプの画像形成装置を例として説明する。摩擦帯電部材50と像担持体102との接近領域の長さは像担持体回転方向に80μm以上であることが望ましい。摩擦帯電部材50と像担持体102との距離は使用するトナーの直径以下となる2〜4μm程度で、特に使用するトナーの直径の0.5〜0.8倍であることが望ましく、摩擦帯電部材50と像担持体102は接触しないように設ける。
<実施形態1の動作>
図5に示すように、転写前トナー10aが転写部106を通過すると、極性が負から正に変わり、転写残トナー10bとなる。さらに、図6に示すように、転写残トナー10bの帯電状態には偏りがあり、像担持体102の逆側、即ち転写部106側の方が強く帯電している。図7及び図8は原子間力顕微鏡によるトナー表面電位の測定結果及び付着力を示す。図7及び図8より、前述の通り、転写部側の方が感光体側、即ち像担持体側に比べて電位及び付着力が大きいことが分かる。
次に、転写部106を通過した転写残トナー10bは、図1に示すように、摩擦帯電部材50を設けた位置へと搬送される。ここで、摩擦帯電部材50は逆帯電した転写残トナー10bを摩擦により転がし、トナーの表面を一様に摩擦帯電させる。
図1では、図2の例について説明しているが、図3及び図4のタイプの画像形成装置に置いても同様に動作する。
<実施形態1の作用・効果>
前述のように、帯電した転写残トナー10bは、摩擦帯電部材50によって摩擦され、像担持体102との付着力が低下し、クリーニング部107で除去されやすくなる。この時、摩擦帯電部材50と像担持体102との距離がトナーの径より小さくなっているため、転写残トナー10bは摩擦帯電部材50に押さえ付けられつつ転がされ、強く逆帯電した部分に対しても摩擦帯電させることが可能である。
転写残トナー10bが5回転程度転がることが望ましく、一般的にトナー径は3〜10μm程度なので、摩擦帯電部材50の接近領域が80μmあれば、十分な回転数を得られる。つまり、十分な回数でトナーを回転させるために、トナー径に応じて、擦帯電部材50と像担持体102が接近領域の長さを決めれば良い。
また、正に帯電した転写残トナー10bを負に帯電させるためには、摩擦帯電部材50から電子を貰う必要がある。仕事関数の値が低いと正に、高いと負に摩擦帯電しやすく、摩擦帯電部材の仕事関数を4〜5eV程度に設定することで、転写残トナー10bを負に帯電させることができる。
トナーを摩擦により帯電させるため、省エネルギー化されている点、装置起動から動作までの待機時間が不要である点において、これまでの技術に比べて優れている。
また、摩擦帯電部材50が像担持体102に直接に接触せず、像担持体を傷付けない点、及び既存の画像処理装置の構成から大きく変更させる必要なく実装可能である点において、これまでの技術に比べて優れている。
<実施形態2の構成>
図9に示すように、実施形態2では、実施形態1の構成に加えて、摩擦帯電部材50の表面に5μm程度の凹凸部51を備えている。なお、凹凸部51の凹凸の程度は、トナー径に応じて変更しても良い。
<実施形態2の作用・効果>
摩擦帯電部材50に設けられた凹凸部51により、摩擦帯電部材50の表面積が増加することとなり、接近領域の距離をより短くすることが可能となる。この場合、表面積が約2倍となるため、実施形態1では摩擦帯電部材50の接近領域の長さを80μmとしていたが、実施形態2においては40μm程度で同じ程度の摩擦帯電効果が得られる。
<実施形態3の構成>
図10に示すように、実施形態3では、実施形態1の構成に加えて、摩擦帯電部材50を導電性の素材で形成し、摩擦帯電部材50に接続され、電圧を印加する外部電源52を設けている。転写残トナー10bの表面のポテンシャルは0〜5V程度であり、外部電源52からは5〜20V程度の電圧が印加される。上限値とした20Vは1つの例であり、転写残トナーの表面より高い電位となれば、特に上限値は限定しない。
この場合、摩擦帯電部材50を形成する導電性の素材としては、例としてポリオレフィンやポリアミド、カーボンブラックを複合させたポリマー等がある。
<実施形態3の作用・効果>
摩擦帯電部材50から転写残トナー10bへ供給される電子が増加するため、より効率的に転写残トナー10bを負に帯電させることが可能となる。
なお、上記の実施形態は、好適な実施形態であり、上記実施形態のみに限定するものではなく、本願の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、図11に示すように、実施形態2において実装されている凹凸部51と、実施形態3において実装されている外部電源52の両方を有する構成としても良いし、摩擦帯電部材を複数有する構成としても良い。この場合、転写残トナー10bの帯電の効率をさらに向上させることが可能となる。
また、図5に示すように、ここまでに述べた実施形態においては、転写前トナー10aが負に帯電していることを前提としていたが、正に帯電する場合にも適用可能である。その場合、摩擦帯電部材50に使用する素材は、仕事関数の値が小さいものにすれば良い。
10a 転写前トナー
10b 転写残トナー
50 摩擦帯電部材
51 凹凸部
52 外部電源
100 画像形成装置
102 像担持体
103 帯電部
104 書き込み部
105 現像部
106 転写部
107 クリーニング部
108 除電部
特開平1−257991号公報 特開平10−186998号公報 特開2005−266299号公報 特開2006−053514号公報

Claims (5)

  1. トナー像の担持及び転写を行う像担持体と、
    前記像担持体上の転写残トナーを除去するトナー除去手段と、
    を有する画像形成装置であって、
    前記トナー除去手段より上流に、前記像担持体との間の距離が前記像担持体上の転写残トナーの直径以下となるように備えられ、転写残トナーを摩擦によって帯電させる摩擦帯電手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記摩擦帯電手段は、ポリマーにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記摩擦帯電手段は、前記像担持体に対して、使用するトナーの直径の0.5倍から0.8倍の距離に備えられていることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記摩擦帯電手段は、前記像担持体と接近している面に、凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記摩擦帯電手段に接続され、前記摩擦帯電手段に電圧を印加する外部電源をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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