JP2020101691A - クリーニング装置、カートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置、カートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い帯電量や小粒径のトナーなどを用いた場合も、クリーニングブレードで残留トナーを良好に除去し、良好な画像形成を維持することができるクリーニング装置を提供すること。【解決手段】クリーニング枠体と、一端がクリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となっていて、現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体に当接し、像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、クリーニング枠体に取り付けられ、像担持体を帯電させる帯電部材と、一端がクリーニング枠体に取り付けられ、他端がクリーニング部材と像担持体の当接位置よりも像担持体の回転方向の上流側の位置で像担持体に当接するシート部材と、を有するクリーニング装置であって、帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、現像剤の仕事関数W(D)及びシート部材の仕事関数W(S)が0≦W(D)−W(S)≦0.23を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体から記録メディアに現像剤像を転写した後に、感光体に残留した現像剤を除去するクリーニング装置とプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
従来、複写機、プリンタなどの画像形成装置においては、静電記録方式や電子写真記録方式等が多く用いられている。この画像形成装置では、感光体上に静電潜像を形成し、ついで、この現像剤像を記録材に転写することにより、画像形成を行っている。このような画像形成装置においては、転写後の感光体上に転写しきれなかった現像剤が残存するため、通常、弾性ブレードなどを用いたクリーニング装置により現像剤を除去している。
また、近年、高精細化等の画質向上のために現像剤(トナー)に、平均粒径が小さいものを用いる傾向にある。しかしながら、小粒径のトナーは従来の弾性ブレードなどを用いたクリーニング装置では十分に除去しきれず、弾性ブレードと像担持体の間をすり抜けるトナーが増加し、クリーニング不良が起こってしまう場合がある。
そのため、特許文献1には、現像剤を記録材に転写する転写部とクリーニングブレードの間に転写されなかった残留トナーの除電用として帯電器を配置する構成が開示されている。
特開平06−130870号公報
しかしながら、従来のプロセスカートリッジを使用する場合、以下のような課題があった。特許文献1のプロセスカートリッジでは現像剤を記録材に転写する転写部とクリーニングブレードの間に転写されなかった残留トナーの除電用として帯電器を用いている。そのため、コストが高く帯電器や高圧出力装置などのスペースが必要になるためプロセスカートリッジ及び画像形成装置のサイズが大型になる。
さらに、特許文献1では残留トナーの除電工程において、トナー表面のうち、除電装置に対向している面のみ除電がなされ、感光ドラムに接している面に対しては十分に除電がなされないことが起こる。そのため、小粒径のトナーなどの残留トナーでは、ドラム表面への静電付着力が大きく、除電装置ではドラムと付着している面の除電がなされないためにクリーニングブレードで残留トナーを除去することが難しく画像不良になる恐れがある。
本発明はこれらの課題を解決するためになされたものである。すなわち、高い帯電量のトナーや小粒径のトナーなどを用いた場合も、低コスト、小サイズの構成においてクリーニングブレードで残留トナーを良好に除去し、良好な画像形成を維持することができるクリーニング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明におけるクリーニング装置は、
クリーニング枠体と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体に当接し、前記像担持
体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接すると共に、可摺性を有するシート部材と、
を有するクリーニング装置であって、
前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A)を満たすことを特徴とする。
0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)
また、上記目的を達成するため、本発明におけるカートリッジは、
現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体と、
クリーニング枠体と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、前記像担持体に当接し、前記像担持体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接すると共に、可摺性を有するシート部材と、を有するクリーニング装置と、
を備え、画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、
前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A)を満たすことを特徴とする。
0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)
さらに、上記目的を達成するため、本発明における画像形成装置は、
現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体と、
前記像担持体に担持された前記像担持体に形成された現像剤像を記録材に転写する転写部材と、
クリーニング枠体と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、前記像担持体に当接し、前記像担持体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接すると共に、可摺性を有するシート部材と、を有するクリーニング装置と、
を備え、前記記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A)を満たすことを特徴とする。
0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)
本発明では、高い帯電量のトナーや小粒径のトナーなどを用いた場合も、低コスト、小サイズの構成においてクリーニングブレードで残留トナーを良好に除去し、良好な画像形成を長期にわたって維持することができる。
本発明に係る画像形成装置の概略断面図 本発明に係るプロセスカートリッジの概略断面図 本発明に係る帯電ローラの斜視図 本発明に係る回収シート部材の侵入量及び設定角の説明図 本発明に係る回収シート部材の当接圧の算出についての説明図 本発明に係る回収シート部材及びトナーの仕事関数の測定結果 本発明に係る感光ドラムユニットの概略断面図 実施例1及び比較例4の回収シート部材通過後のトナー帯電量 実施例1及び実施例5の回収シート部材通過後のトナー帯電量
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
以下に、本発明の実施例1について説明する。
<実施例1>
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<実施形態>
<画像形成装置>
図1を参照して、実施形態に用いる画像形成装置の画像形成プロセスを、画像形成装置が有する部材と共に説明する。画像形成装置が有する画像形成装置本体Aのシ−トカセット12から搬送ロ−ラ(不図示)によって紙等の記録材としてのシ−トPを搬送し、このシ−ト搬送と同期して、感光ドラム1を帯電部材である帯電ロ−ラ2によって帯電する。その後、露光装置3により感光ドラム1の表面に対し選択的な露光をして静電潜像を形成する。感光ドラム1と帯電ロ−ラ2は回転体であり、矢印Cの方向に回転する。露光装置3はレ−ザ−をポリゴンミラ−によって反射させ、感光ドラム1表面を主走査方向及び副走査方向に露光する。
磁性一成分現像剤Tは現像剤収容室4から撹拌部材5によって、現像剤担持体(以下現像スリ−ブと呼ぶ)6の近傍に供給される。現像スリ−ブ6は中空の回転体であり、内部に搬送部材であるマグネットロ−ラ(不図示)を配置している。このマグネットロ−ラの磁力によって表面に現像剤Tが担持搬送される。更に現像ブレ−ド7により現像スリ−ブ6表面に所望の量の現像剤Tが薄層担持される。
次に、現像スリ−ブ6に現像バイアスを印加する事によって、現像剤Tを供給し感光ドラム1上に潜像に応じた現像剤像を現像する。この像を回転体であって転写部材としての転写ロ−ラ10へのバイアス印加によって、同期された記録材としてのシ−トPに転写する。シ−トPは定着装置11へ搬送され画像の定着が行われ、排紙ロ−ラ(不図示)によって装置上部の排紙部13に排出される。
感光ドラム1は転写終了後に残留トナーが残留する。この残留トナーをクリ−ニング手段として弾性を有するクリーニング部材(クリ−ニングブレ−ド)8によってクリ−ニングする。クリ−ニング部材によって除去された現像剤である残留トナーは廃トナーとして、現像剤を収容する収容部としての回収容器9に貯留される。廃トナーが回収容器9の外部に漏れだすことを封止部材14も兼ねた回収シート部材14により防いでいる。
<プロセスカートリッジ>
次に、本実施例に係るプロセスカートリッジBの全体構成について図2を用いて説明する。プロセスカートリッジBは、感光ドラム1などを有する感光体ユニット21と、現像ローラ6などを有する現像ユニット(現像装置)20とから構成され、画像形成装置の装置本体Aに着脱可能になっている。また、感光体ユニット21は、感光ドラム1上の残留した残留トナーを除去するクリーニング装置22と感光ドラム1とから構成される。クリーニング装置22は、少なくともクリーニング部材8と回収シート部材(シート部材)14と回収容器(収容容器)9とを有する。本実施例では、それに加えて帯電ローラ2も有する。クリーニング装置22において、クリーニング部材8が感光ドラム1に当接することで、感光ドラム1表面に残留したトナーが除去される。
感光体ユニット21には、不図示の軸受けを介して感光ドラム1が回転可能に取り付けられている。感光ドラム1は、不図示の駆動モータの駆動力を受けることで、画像形成動作に応じて図の矢印C方向に回転駆動する。また、感光体ユニット21は、帯電ローラ2とクリーニング部材8と回収シート部材14と回収容器9とを有する。帯電ローラ2とクリーニング部材8と回収シート部材14は、感光ドラム1に当接するように配置されている。
感光ドラム1はΦ24mmであり、電荷輸送層、電荷発生層、下引き層、及びアルミシリンダからなる。感光ドラム1の回転速度は200mm/secである。
図3に、本実施例に係る帯電ローラ2の斜視図を示す。この帯電ローラ2は、中心に金属製芯金による軸部2a、その外側に抵抗調整層2b1と最外層に表面層2b2、とを有する構造をしている。軸部2aは、例えば、直径が8〜20mmのステンレス、アルミニウムの高い剛性と導電性を有している金属製であるが、1×10Ω・cm以下、好ましくは1×10Ω・cm以下で高い剛性を有する導電性の樹脂等で構成されてもよい。
抵抗調整層2b1は、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmの体積抵抗率で、1〜2mm程度の厚さにすることが好ましい。
表面層2b2は、1×10Ω・cm〜1×1012Ω・cmの体積抵抗率で、10μm程度の厚さが好ましい。表面層の体積抵抗率は、抵抗調整層2b1の電気抵抗率より高くすることが好ましい。ここで、帯電ローラ2は、抵抗調整層2b1と表面層との2層構造で示したが、特にこの構造に限定されるものではなく、単層でも3層であっても良い。
抵抗調整層2b1は、樹脂組成物を押出成形又は射出成形等により、発泡ウレタンゴム、シリコンゴム、ヒドリンゴム等のゴム材料を芯金2aの周面に設けることで形成される。また、抵抗調整層2b1が経時で変形し、感光体1と帯電ローラ2との間隙が変化するのを防ぐため、抵抗調整層2b1のJIS−D硬度は45度以上とする。
表面層2b2に用いられる熱可塑性樹脂は、成形後のJIS−D硬度を保持することができれば特に限定するものでない。しかしながら、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)及びその共重合体(AS、ABS等)等の汎用樹脂を用いる方が、成形加工が容易であり好ましい。
電気抵抗の調整のために、高分子型イオン導電剤、カーボンブラック、金属粉等の導電材を用いることができる。
帯電ローラ2は、電圧印加手段としての電源部17に接続されており、所定の電圧が印加可能な構成となっている。本発明においてその電圧は、交流電圧を使用する。DC電圧に交流(AC)電圧を重畳させた電圧であることが好ましい。実施例中は、AC電圧は正弦波とするが、これに限ったものではなく、矩形波等の波形でも良い。AC電圧を印加することにより、感光体1表面をより均一に帯電することができる。本実施形態では、DC電圧にAC電圧を重畳させている。
帯電ローラ2は、不図示の付勢ばねに付勢されて感光ドラム1の表面を転動する。帯電ローラ2は、装置本体の電源部17から交流電圧と直流電圧を重畳した帯電電圧を印加されて、感光ドラム1の表面を均一な電位に帯電させる。具体的には、−400VのDC電圧に対してピ−ク間電圧値Vppが1500VのAC電圧を重畳した帯電電圧を帯電ロ−ラ2に印加することにより、感光ドラム1表面を−400Vに均一帯電することが出来る。実施例中において、帯電ローラ2に印加されるピーク間電圧のピーク値は、正弦波の振幅(Peak to Peak)であるが、矩形波を採用した場合も同様に振幅(Peak to Peak)を表すとする。 帯電ローラ2は不図示の付勢ばねに付勢されて感光ドラム1の表面を転動し、感光ドラム1を帯電させるもので、接触式の帯電装置となっている。この接触式の帯電装置は、従来用いられているコロナ帯電方式に比べて、放電生成物の発生量が極めて少ない、印加電圧が低いため電源のコストが小さくなる、電気絶縁の設計が行いやすい等の利点を有している。もちろん、上記のオゾン、窒素酸化物などによる不具合も低減する。
本実施例では、クリーニング部材8を構成する金属支持体の厚みは1.2mmから2.0mmとなっており、ポリウレタンゴムの硬度は60°〜80°(ウォーレス硬度)となっている。なお、ポリウレタンゴムとして、ポリウレタンゴムにおける感光ドラムと当接する部分を硬化処理した先端硬化処理ブレードを用いることもできる。クリーニング部材8は、感光ドラム1から記録材Pにトナーが転写された後に感光ドラム1上に残留したトナーを除去する。クリーニング部材8によって除去されたトナーは回収容器9内に収容される。クリーニング部材8の一端が枠体15に固定される固定端であり、クリーニング部材8の他端が感光ドラム1に当接する自由端である。クリーニング部材8の自由端(先端)は、感光ドラム1の回転方向における下流側から上流側に沿って延び、感光ドラム1に当接している。すなわち、クリーニング部材8の固定端から自由端に向かって延びる方向が、クリーニング部材8の自由端が当接する領域における感光ドラム1の回転方向とは逆方向である。
<回収シート部材>
次に、回収シート部材14について説明する。図2に示すように、回収シート部材14は感光ドラム1と帯電ローラ2とクリーニング部材8と回収容器9とを有する感光体ユニット21の構成要素である。回収シート部材14は、クリーニング部材8に対して、感光ドラム1の回転方向の上流側に配置される。トナー像が記録材Pに転写された後に感光ドラム1上に残留したトナーがクリーニング部材8によって除去されると、除去されたトナーは回収容器9に収容される。そして、回収シート部材14が、収容されたトナーが回収容器9の外部に漏れだすことを抑制している。また、詳しい材料は後述するが、可摺性を有する材料で構成されている。
本実施例では、回収シート部材14は、回収容器9を構成する枠体(クリーニング枠体)15に設けられた接着面に、両面テープやレーザー溶着などによって接着されている。ここで、回収シート部材14は、感光ドラム1の回転中心の軸線方向に延びており、感光ドラム1に当接するように枠体に接着されている。回収シート部材14の一端が枠体15に固定される固定端であり、回収シート部材14の他端が感光ドラム1に当接する自由端である。回収シート部材14が枠体15に接着された状態で、回収シート部材14の自由端側(先端側)は、感光ドラム1の回転方向における上流側から下流側に沿って延び、感光ドラム1に当接している。すなわち、回収シート部材14の固定端から自由端に向かって延びる方向が、回収シート部材14の自由端が当接する領域における感光ドラム1の回転方向と略同じ方向である。また、回収シート部材14は、クリーニング部材8の感光ドラム1に対する当接位置よりも感光ドラム1の回転方向の上流側で、感光ドラム1の外周面に当接する。回収シート部材14は、回収容器9内に収容されたトナーが感光ドラム1と枠体との隙間から漏れ出すことの内容に、感光ドラム1と枠体15との隙間を塞いでい
る。
また、クリーニング部材8は、感光ドラム1の回転方向(C方向)のカウンター方向に感光ドラム1に当接し、回収シート部材14は、感光ドラム1の回転方向に当接している。そして、クリーニング部材8と回収シート部材14との間の対向空間が回収容器9内に繋がっていることで、感光ドラム1から除去されたトナーは、感光ドラム1と枠体15との隙間から回収容器9の外部に漏れ出ることなく回収容器9に収容される。
実施例1では回収シート部材14に以下の材料を用いる。
材質:PPS(ポリフェニレンサルファイド)シート
厚み:38μm
仕事関数:5.80eV
ヤング率:3000 N/m
ポアソン比:0.38
また、感光ドラム1への当接条件は以下の条件になるようにクリーニング枠体15にレーザー溶着で接着を行っている。
侵入量:3.4[μm]
設定角:28.6[°]
撓み量δ:1.24[mm]
当接圧:8.72×10−4[N/mm]
ここで、侵入量及び設定角について図3を用いて説明する。
図4に示すαを侵入量[mm]、βを設定角[°]と定義する。αは感光ドラム1がない状態で感光ドラム1の外形に対して回収シート部材14が侵入している量を表している。すなわち、感光ドラム1がない状態と仮定した場合における感光ドラム1の表面から回収シート部材14の自由端(先端)までの距離である。感光ドラム1がない状態と仮定した場合における回収シート部材14を回収シート部材14’と示す。また、設定角βは感光ドラム1がない状態で感光ドラムの外形と回収シート部材14’が交わる交点における感光ドラム1上の接線と感光ドラム1がない状態での回収シート部材14’との間で形成される角度を表している。ここで、回収シート部材14’の固定端から自由端に向かって回収シート部材14’に沿って延びた直線S2に対して垂直方向に延びる、点Qを始点とした直線S3と感光ドラム1の中心点(回転中心位置)Oとの距離をMとする。点Qは、回収シート部材14’の自由端(先端)のエッジ部における任意の点であって、感光ドラム1の中心点O側に配置されている。また、点Qを始点とした直線S2に垂直方向の直線S3に対して回収容器9側の方向に45°の角度をなす点Qを始点とした直線S4と点Oとの間の距離をNとする。これら距離M及びNを計測し、以下の式に当てはめることで侵入量α及び設定角βは算出することが可能である。ここで、rは感光ドラムの半径[mm]を表している。


また、当接圧の計算方法について図5を用いて説明する。
図5において、座面16に接着固定された回収シート部材14の自由端(先端)が感光ドラム1に当接することにより、回収シート部材14が撓んでいる。画像形成装置Aに用いられるような、ごく薄い回収シート部材の感光ドラム1に対する長手方向の単位長さ(1mm)の当接圧P[N]の計算値は、1.32×10−5以上1.74×10−2以下であることが好ましい。この当接圧P[N]の計算値は、片持ちばねにかかる荷重と撓みの一般式を用いて、下記の式(3)に後述する検討条件を計算することで算出される。
ここで、回収シート部材14の撓み量をδ[mm]、回収シート部材14の固定端から回感光ドラム1と回収シート部材14の自由端との当接ニップまでの距離(自由長)をL[mm]、回収シート部材14の厚さをh[mm]としている。ここで、E=回収シート部材14のヤング率[N/mm]、ν=回収シート部材14のポアソン比である。
P=δEh/{4L(1−ν)}・・・・(3)
なお、本実施例及び、その他の実施例、比較例では回収シート部材14のほぼ先端が感光ドラム1と接触している。このため、回収シート部材14の固定端から感光ドラム1と回収シート部材14の自由端との当接ニップまでの距離Lを、回収シート部材14の固定端から自由端までの距離で近似して用いている。また、回収シート部材14の撓み量δは、回収シート部材14の自由端における感光ドラム1との当接部分と、回収シート部材14Aの自由端における感光ドラム1の中心点O側のエッジ部との間の距離で近似して用いている。
本発明は以下の範囲で検討を行った。
感光ドラム半径=12[mm]、
M=1.69〜3.06[mm]
N=5.31〜6.30[mm]
侵入量δ=2.62〜4.13[mm]
回収シート部材の厚さh=10〜100[μm]
回収シート部材の自由長L=3.39〜4.79[mm]
<トナー>
本実施例で用いたトナーは結着樹脂がスチレン系樹脂であり、離形剤がエステル化合物である。エステル化合物は、スチレン系樹脂に適度に作用して結着樹脂を軟らかくする。エステル化合物のシャープメルト性が高いため、スチレン系樹脂と相溶せずに存在しているエステル化合物は定着領域で迅速に溶融する。さらにトナーの低温定着性能を良くするため結晶性ポリエステルをトナー内に微分散している。結晶性が高いポリエステルをトナー内に均一に分散することでトナー粒子全体を迅速に可塑化することが可能となる。結晶性ポリエステルを微分散させるためには、エステル化合物の結晶核を多量にトナー粒子内部に形成することが重要である。そのためには、エステル化合物の結晶化度ある程度抑制することが必要である。エステル化合物の組成が分布を有することにより、単一組成のエステル化合物と比較し、エステル化合物の結晶化速度が低下し、結晶核を多量に生成しやすくなる。そのため、エステル化合物の組成が分布を有することが好ましい。
また、トナーの表面性を改質するために、トナー表面に無機物を形成して使用すること
が可能である。トナー表面に形成する無機物としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー等を使用することができる。さらに、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等を使用することもできる。また、トナー表面に形成する無機物は、無機微粒子の形状で、トナー表面に付着させることで形成し、使用することが好ましい。また、本発明に用いる無機物は、上記のもののうち1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることが好ましい。
本実施例では、懸濁重合法で製造した負帯電性を有する磁性のトナーで、体積平均粒径が8μm程度のものを用いている。なお、本実施例では懸濁重合法で製造したトナーを用いたが、これに限定されるものではない。例えば、粉砕法や、乳化重合法などの他の重合法を用いて製造されたトナーなどであってもよい。ここで、トナーの体積平均粒径は、ベックマン・コールター株式会社製の精密粒度分布測定装置Multisizer3で測定している。
本実施例では、トナー表面に形成する無機物として、酸化ケイ素粒子及び酸化チタン粒子をトナーの表面に均一に付着させて用いている。本実施例では、個数平均粒径が20nm程度の酸化ケイ素粒子をトナー重量の1.5%程度と、個数平均粒径が50nm程度の酸化ケイ素をトナー重量の0.8%程度と、酸化チタン粒子をトナー重量の0.1%程度とを用いる。
本実施例で用いたトナーの仕事関数は6.03eVである。(測定方法の詳細は後述する)なお、他の実施例で用いているトナー母体の材料、及びトナーの仕事関数については、実施例ごとに説明する。
次に実施例1の効果を確認するための比較例1〜3と、本発明の実施例2と本発明の効果をより大きくする実施例3〜5について説明する。比較例1〜3及び実施例2〜4の構成は、以下に特に説明する点を除いて本実施例のものと実施的に同じである。比較例1〜3及び実施例2〜5において本実施例のものに対応する機能あるいは有する要素には同一符号を付す。
<比較例1>
本比較例が実施例1と異なる点は、帯電ローラに印可するバイアス電源(高圧電源)を直流電圧に変更している点である。本比較例では帯電ローラに直流電圧の−900Vを印可することで、実施例1と同様に感光ドラム表面を−400Vに帯電させている。
<比較例2>
本比較例が実施例1と異なる点は、回収シート部材14の材質、トナー母体の材質を変更している点である。本比較例では回収シート部材及びトナーの材料に以下のものを用いている。
・回収シート部材
材質:PETシート(東レ(株)製:ルミラー(登録商標))
厚み:38[μm]
仕事関数:5.33[eV]
曲げ弾性率:2000 [N/m
ポアソン比:0.21
また、感光ドラム1に対する回収シート部材14の当接条件を以下に示す。回収シート部材14は、クリーニング枠体15にレーザー溶着で接着されている。
侵入量:3.4[μm]
設定角:28.6[°]
撓み量δ:1.24[mm]
当接圧:5.20×10−4[N/mm]
・トナー
比較例2の磁性トナーは、結着樹脂がスチレン系樹脂であり、離形剤がエステル化合物である。実施例1と異なる点は、結晶性ポリエステルを配合していない点である。トナー母体に用いる材料が異なることから仕事関数が異なる。比較例1のトナーの仕事関数は5.65eVである。
<比較例3>
本比較例が実施例1と異なる点は、回収シート部材14の材質を変更している点である。
・回収シート部材
材質:PETシート(東レ(株)製:ルミラー(登録商標))
厚み:38[μm]
仕事関数:5.33[eV]
曲げ弾性率:2000 [N/m
ポアソン比:0.21
また、感光ドラム1に対する回収シート部材14の当接条件を以下に示す。回収シート部材14は、クリーニング枠体にレーザー溶着で接着されている。
侵入量:3.4[μm]
設定角:28.6[°]
撓み量δ:1.24[mm]
当接圧:5.20×10−4[N/mm]
<比較例4>
本比較例が実施例1と異なる点は、トナー母体の条件を比較例2と同じ条件に変更している点である。
<実施例2>
実施例2が実施例1と異なる点は、回収シート部材14の材質を変更している点である。
・回収シート部材
材質:PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)シート(テフロン(登録商標))
厚み:50[μm]
仕事関数:6.0[eV]
曲げ弾性率:560 [N/m
ポアソン比:0.46
また、感光ドラム1に対する回収シート部材14の当接条件を以下に示す。回収シート部材14は、クリーニング枠体にレーザー溶着で接着されている。
侵入量:3.4[μm]
設定角:28.6[°]
撓み量δ:1.24[mm]
当接圧:4.02×10−4[N/mm]
<実施例3>
実施例3が実施例1と異なる点は、回収シート部材14を回収容器9に張り付ける方法である。本実施例ではクリーニング枠体に両面テープを張り、その上に回収シート部材を乗せることでクリーニング枠体に回収シートを固定している。感光ドラム1に対する回収
シート部材14の当接条件を以下に示す。
侵入量:4.9[μm]
設定角:37.3[°]
撓み量δ:2.24[mm]
当接圧:1.57×10−3[N/mm]
<実施例4>
実施例4が実施例1と異なる点は、回収シート部材の厚みを変更している点である。本実施例では厚み60μmのPPSシートを、感光ドラム1に対する回収シート部材14の当接条件が以下の条件になるようにクリーニング枠体にレーザー溶着で接着している。
侵入量:3.4[μm]
設定角:28.7[°]
撓み量δ:1.24[mm]
当接圧:1.99×10−3[N/mm]
<実施例5>
本実施例が実施例1と異なる点は、非画像形成時のピ−ク間電圧値Vppを画像形成時よりも大きい、1700Vにしていることである。
<回収シート部材とトナーの組み合わせ>
次に、発明のポイントである交流帯電方式と回収シート部材とトナーとの組み合わせについて述べる。本発明者らは、回収シート部材14とトナーとの仕事関数(測定方法の詳細は後述する)の大小関係が感光ドラムに残留したトナーのクリーニング性能に大きく影響することを見出した。さらに、交流帯電方式を用いることでクリーニング性能を長期にわたって良好に維持することができることを見出した。以下、評価方法と評価結果を詳述する。
<各実施例及び比較例の評価方法>
・仕事関数測定
本発明において回収シート部材とトナーの帯電系列上の位置関係に着目し、実験に使用した3種類の回収シート部材14と、2種類のトナーA、Bとを下記の測定方法により測定される仕事関数により評価した。
ここで、仕事関数(Φ)とは、その物質から電子を取り出すために必要なエネルギーである。二つの部材の間で仕事関数の差が大きい場合、二つの部材の間の摩擦帯電で生じる電界は大きくなり、二つの部材の間で仕事関数の差が小さい場合は、二つの部材の間の摩擦帯電で生じる電界は小さくなる。
・仕事関数の測定方法
仕事関数は下記の測定方法により測定できる。その物質から電子を取り出すためのエネルギー(eV)として数値化され、回収シート部材およびトナーの帯電極性を評価しうるものである。
仕事関数(Φ)は、表面分析装置(理研計器(株)製AC‐2)を使用して測定される。表面分析装置において、重水素ランプを使用し、照射光量を適宜設定し、分光器により単色光を選択し、スポットサイズ4[mm]×4[mm]、エネルギー操作範囲3.4〜6.2[eV]、測定時間10[sec/1ポイント]でサンプルに照射する。そして、サンプル表面から放出される光電子を検知し、当該表面分析装置に組み込まれた仕事関数計ソフトを使用して演算処理されることで、仕事関数が得られる。仕事関数に関しては、繰り返し精度(標準偏差)0.02[eV]で測定される。
回収シート部材14とトナーの仕事関数の測定は、画像形成を行う前の状態で行った。また、回収シート部材14は表面のごみをエアブローにより排除してから測定した。
なお、データ再現性を確保するため、上記画像形成を行った後、使用温度25℃、湿度55%RHの条件下で、24時間放置したものを測定サンプルとした。
回収シート部材14のようにシート形状のサンプルを測定する場合には、測定光が上述のように、4[mm]×4[mm]のスポットで照射されるので、試料片は少なくとも1[cm]×1[cm]の大きさに切り取り、サンプル台に固定して測定される。
また、トナーのように紛体のサンプルを測定する場合も同様に、サンプルは、少なくとも1[cm]×1[cm]以上の大きさの浅い皿状の容器にトナーを平滑に隙間なく並べ、サンプル台に固定して測定される。
上記表面分析においては、単色光の励起エネルギーを低い方から高い方にスキャンすると、あるエネルギー値[eV]から光量子放出が始まり、このエネルギー閾値を仕事関数[eV]とする。図6に回収シート部材の表面分析装置を使用して得られるチャートの一例を示す。図の○は測定結果を示し、破線は当該○を近似線で結んだものである。図6はphoton energy[eV]を横軸として、EmissionYield[cps0.5](単位光量子あたりの光電子収率の0.5乗)を縦軸とするものである。図6から、一定の傾き[EmissionYield/photon energy]が得られる。図6の場合、仕事関数は、破線の屈曲点(図では(B)となっている)における励起エネルギー[eV]で示される。この図6においては、5.33[eV]である。
・クリーニング評価
本評価は記録材P上の、クリーニングブレード8をトナーがすりぬけたことに起因するスジ状の画像不良を評価した。
・クリーニング評価(初期)
本評価では、まずプロセスカートリッジBの現像ユニットにトナーを充填する。そして、プロセスカートリッジBを7.5℃、30%RH環境下に24時間放置した後、複数の横線(感光体ドラムの軸線方向に沿った線)によって形成された、画像比率4%の記録画像を、A4サイズの用紙に連続的に200枚印字させる。200枚の印字された用紙すべてに対してスジ状の画像不良の有無を確認した。
・クリーニング評価(耐久後)
本評価は上記、クリーニング評価(初期)の後に続けて行われた。複数の横線(感光体ドラムの軸線方向に沿った線)によって形成された、画像比率4%の記録画像を、A4サイズの用紙に間欠的に10000枚印字させる。ここで間欠的とは、所定枚数印刷後にプロセスカートリッジの印刷動作を一旦停止させ、それから再度印刷動作を行う印刷方法を意味する。10000枚印字後に、複数の横線によって形成された、画像比率4%の記録画像をA4サイズの用紙に連続的に200枚印字させ、200枚の印字された用紙すべてに対してスジ状の画像不良の有無を確認した。表1に本評価の結果を示す。
また、クリーニング評価の評価基準を、以下に示す。
1:スジ状の画像不良が1枚も認識されない。
2:スジ状の画像不良が1枚以上10枚未満、認識される。
3:スジ状の画像不良が10枚以上50枚未満、認識される。
4:スジ状の画像不良が50枚以上、認識される。
表1に実施例1〜4と比較例1〜4の回収シート部材とトナーの仕事関数の測定結果と、回収シート部材の当接圧とクリーニング評価の結果を示す。
<比較技術に対する本発明の優位性>
各実施例を比較技術と対比することで本発明の優位性について述べる。
まず、従来技術である比較例1に対する本発明の優位性について説明する。本発明者らは鋭意検討の結果、帯電ローラ2に交流電圧を印加するAC帯電方式を用いることで、回収シート部材14による残留トナーの強ネガ化の抑制を、長期間の使用にわたり維持することができることを見出した。なお、残留トナーの強ネガ化とは、残留トナーが過剰に帯電することである。
上記のメカニズムを、実施例1と比較例1を比較することで説明する。実施例1は帯電ローラ2に交流電圧と直流電圧を重畳して印可している(AC帯電方式)。それに対して、比較例1は帯電ローラ2に直流電圧のみを印加している(DC帯電方式)点が異なる。実施例1と比較例1は同じトナーAを使用し、回収シート部材としては同じPPSを使用しているため、仕事関数差の値は同じ0.23eVである。クリーニング評価の結果、実施例1は初期では縦スジ画像の発生が軽微であり、耐久後まで軽微なレベルを維持している。それに対して、比較例1では初期では軽微なレベルであるが、耐久後では悪いレベルの縦スジ画像が発生している。これは、帯電方式が強ネガ抑制効果に影響していることが要因であると考えられる。長期の印字動作により回収シート部材14と感光ドラム1の当接部にトナーや外添剤が滞留することが考えられる。実際に比較例1の評価後のプロセスカートリッジBを観察すると、回収シート部材14の表面にトナーや外添剤が付着していることが分かった。このことから比較例1では長期の印字動作により回収シート部材14の表面にトナーや外添剤が付着し、そのことで耐久後は回収シート部材14による残留トナーの強ネガ抑制効果が弱まり、クリーニング評価で悪いレベルの縦スジ画像が発生したと考えられる。
一方で、実施例1では、耐久後においても縦スジ画像が軽微なレベルに維持されている要因を以下で説明する。
図7に、実施例1の画像形成装置における帯電ローラ2と感光ドラム1の概略図を示す。実施例1はAC帯電方式である。そのため画像形成装置内において、電圧印加手段としての電源部17に含まれる交流電圧電源17aに接続された帯電ローラ2の芯金2aと、アースに接続された感光ドラム1の金属素管100の間で、交流電圧による交流電界が発生する。交流電界により帯電ローラ2と感光ドラム1の間に静電引力が働き、その力が交流電界の周期で変化する。この変化する静電引力により弾性体で形成される帯電ローラ2が微小に振動する。帯電ローラ2はバネ加圧(不図示)で感光ドラム1に対して当接しているため、帯電ローラ2の振動が感光ドラム1に伝わり、感光ドラム1も微小に振動する。つまり、AC帯電方式である実施例1では感光ドラム1が微小に振動している。このことにより感光ドラム1と回収シート部材14との当接部においてトナーが転動しやすくな
り、滞留が抑制されていると考えられる。
実際に実施例1と比較例1の評価後の回収シート部材表面を観察すると、比較例1では実施例1よりも回収シート14の表面にトナーや外添剤が多く付着していることが分かった。このことからも、実施例1では回収シート部材14の表面にトナーや外添剤が付着し続けることを抑制し、回収シート部材14による残留トナーの強ネガ化抑制効果が弱まることを防ぐことができる。それにより、耐久後に対しても初期と同様の画像レベルを維持することができる。ここで、感光ドラム1の振動は微小であり、また、クリーニングブレード8が十分に高い当接圧で感光ドラム1に当接されているため、クリーニングブレード8と感光ドラムの当接部に感光ドラム1による振動が原因で空隙は生じない。このため、AC帯電方式による感光ドラム1の振動により、回収シート部材14と感光ドラム1の当接部におけるトナーの転動を起こすことができる一方で、クリーニングブレード8と感光ドラム1の当接部においてはトナーのすりぬけは生じない。
次に、発明のポイントである回収シート部材14とトナーとの組み合わせについて述べる。本発明者らは、回収シート部材とトナーとの仕事関数(測定方法の詳細は後述する)の大小関係が、感光ドラムに残留したトナーのクリーニング性能に大きく影響することを見出した。上記のメカニズムを、実施例1及び2と比較例2及び3を比較することで説明する。
比較例2は、回収シート部材14の材料にPET、トナーはトナーBを使用した例である。比較例2は、クリーニング評価においてクリーニング不良による縦スジ画像が多く発生している。これは、感光ドラム上の残留トナーが回収シート部材14と感光ドラム1との当接部を通過する際にトナーが回収シート部材14と摺擦することにより強ネガ化することが要因である。強ネガ化した残留トナーは感光ドラム1との間で強い静電付着力が働くため、クリーニングブレード8で残留トナーを感光ドラム1から掻き出して除去することが難しくなる。そのため、トナーの円形度が高い、重合トナーを使用している本実施例では特に、クリーニングブレード8をトナーがすり抜けやすく、すり抜けたトナーが感光ドラム上に残り、その後の画像形成時において記録用紙に転写し画像上に縦スジが発生する。
また、比較例3は、比較例2に対してトナーをトナーAに変更した例である。クリーニング評価の結果は比較例2と比較してさらに縦スジ画像の発生が多い結果になっている。
一方で、実施例1は、回収シート部材14の材料をPPSにし、トナーAを使用したものである。実施例1では、クリーニング評価の結果、縦スジ画像が発生していない。これは、感光ドラム上の残留トナーが回収シート部材14と感光ドラム1との当接部で摺擦されることによる残留トナーの強ネガ化が抑制され、適切な帯電量に保たれていることが要因である。感光ドラム1と残留トナーとの間の静電付着力が低く、クリーニングブレード8による残留トナーの除去が容易になるからと考えられる。図8に、回収シート通過前後のトナー帯電量を、比較例3と実施例1とで比較したものを示す。図8から、比較例3では、残留トナーが回収シート部材14を通過した後にトナー帯電量が大きく増加しているのに対して、実施例1では回収シート部材14を通過した後のトナー帯電量の増加が軽微であることがわかる。
実施例1と比較例2及び3に対して、回収シート部材による残留トナーの帯電量の増加量に差が出たと考えられるメカニズムについて以下で説明する。
本発明者らは鋭意検討の結果、トナーの仕事関数と回収シート部材14の仕事関数との差(仕事関数差)が、回収シート部材14を通過することによる残留トナーの帯電量増加分に対して影響していることを見出した。仕事関数の異なる樹脂材料を摺擦した場合、仕事関数が小さい材料から仕事関数が大きい材料の方にネガチャージ(負電荷)が移動する
と考えられる。それにより仕事関数が小さい材料はポジ(正)に帯電し、仕事関数が大きい材料はネガ(負)に帯電する。
比較例2は、表1に示すように仕事関数差((トナーの仕事関数)−(回収シート部材の仕事関数))が0.32eVである。また、比較例3の仕事関数差は0.7eVである。比較例2及び比較例3は、仕事関数差が大きい回収シート部材とトナーの組み合わせであるため残留トナーの強ネガ化は起こっていると考えられる。また、比較例3が比較例2よりも縦スジ画像の発生が多かった要因も、仕事関数差が比較例2より大きい回収シート部材とトナーの組み合わせであるためと考えられる。一方、実施例1では回収シート部材とトナーの組み合わせがPPSとトナーAであり、仕事関数差が0.23eVと小さい値のため、残留トナーの強ネガ化が抑制されクリーニング評価で縦スジ画像の発生が起こらなかったと考えられる。
また、実施例2は、回収シート部材14の材料にPTFE、トナーはトナーAを使用した例である。仕事関数差は0.03eVと非常に小さい値であり、クリーニング評価で縦スジ画像の発生はない。
次に、比較例4について説明する。
比較例4は、回収シート部材14の材料にPPS、トナーはトナーBを使用した例である。クリーニング評価では縦スジ画像が多く発生している。この要因は、仕事関数差がマイナスの値になっていることが要因と考えられる。実施例1及び2、比較例1〜3とは異なり、回収シート部材14の仕事関数の値がトナーの仕事関数の値よりも大きいため、回収シートがネガに帯電し、トナーがポジに帯電する傾向にあると考えられる。回収シート部材14と摺擦した残留トナーは摺擦前よりも帯電量が小さくなり、感光ドラム1と残留トナーとの静電付着力が小さくなりすぎるため、回収シート部材を通過せずに感光ドラムから離れ回収シート部材14の方に付着しやすくなると考えられる。これにより、回収シート部材14に付着し、回収シート部材14と感光ドラム2の当接部で停滞するトナーが生じることで、感光ドラム1上の残留トナーと回収シート部材14との摺擦機会が減り、強ネガ化の抑制効果が失われると考えられる。以上のことから残留トナーの強ネガ化の抑制が好ましく、理想的には弱い帯電量に帯電させることが好ましい。ただし、帯電量が0に近い値まで帯電量を下げることは好ましくない。これを実現する条件としてトナーと回収シート部材14との仕事関数差は、0eV以上かつ0.23eV以下が好ましい。
本発明によれば、トナーと回収シート部材14との仕事関数差、つまり(トナーの仕事関数)−(回収シート部材の仕事関数)の値が0eV以上かつ0.23eV以下の組み合わせを用いることで、残留トナーの強ネガ化を抑制することができる。さらに、AC帯電方式を用いることで強ネガ化抑制の効果を長期に維持することができる。それにより、クリーニングブレード8による残量トナーの除去を容易にし、縦スジ画像の発生を長期にわたって防ぐことができる。
以下に、本発明の効果をより顕著にする実施例について説明する。
実施例1よりもさらに効果を顕著にする実施例として、実施例3及び実施例4について説明する。
実施例3では、実施例1と比較してさらにクリーニング評価の結果が良好であり、縦スジ画像は発生していない。これは、回収シート部材14を両面テープでクリーニング枠体に接着することで、両面テープの厚み1mm分だけ回収シート部材14の感光ドラム1への当接圧が増加したことが要因と考えられる。つまり、回収シート部材14の感光ドラム1に対する当接圧が増加することで、回収シート部材と感光ドラムとの当接ニップにおいて残留トナーの層が均一化され、トナーと回収シート部材との摺擦機会が増えたと考えられる。それにより、トナーの強ネガ化を抑制する効果がより促進されたと考えらえる。
また、実施例4も、実施例1と比較してさらにクリーニング評価の結果が良好であり縦スジ画像は発生していない。これは、回収シート部材の厚みが50μmのものを使用したことで感光ドラムへの当接圧が増加したことが要因と考えらえる。また、回収シート部材14の厚みを50μmにすることで、回収シート部材14をクリーニング枠体15の座面に張り付けたときの波打ちが軽減され、感光ドラム1に対して高い当接圧を長手一様に形成することができている。回収シート部材14の厚みは、50μm以上100μm以下であってもよい。厚すぎる回収シート部材14を用いると感光ドラム1にキズが付くなどの弊害が発生することがある為である。図9に、実施例1及び実施例4における残留トナーが回収シート部材14を通過した後のトナー帯電量分布を示す。図9に示すように、実施例4では、実施例3と同様に回収シート部材14の感光ドラム1に対する当接圧が増加したことによりトナーの強ネガ化を抑制する効果が促進されたことが分かる。
また、本発明の別の実施形態として実施例5について説明する。
実施例5が実施例1と異なるところは、非画像形成時に画像形成時よりも大きい交流ピーク間電圧Vpp=1700Vを印加している点である。クリーニング評価の結果は実施例1よりも耐久後の画像レベルが良好であった。これはピーク間電圧Vppを大きくすることで、回収シート部材表面にトナーや外添剤が付着し続けることを防いでいるためである。本実施例は画像形成時には感光ドラム上の均一帯電のために最適なVppの値を使用し、非画像形成時のトナーが感光ドラム上にない状態では、回収シート部材14の清掃に効果がある、大きいVppの値を使用している。ピーク電圧Vppが大きい方が感光ドラム1の振動は大きくなり、回収シート部材と感光ドラムとの当接部におけるトナーの転動を大きくすることができる。これにより回収シート部材14の表面へのトナー付着が抑制され、強ネガ化抑制効果を維持することができる。
以上のことから、画像形成装置の装置本体に設けられた電圧印加手段により帯電部材に交流電圧を印加し、現像剤の仕事関数W(D)がシート部材14の仕事関数W(S)が以下の関係式(A)を満たすことが好ましい。これにより、残留トナーが強ネガ帯電のままクリーニングブレードに到達することを抑制することができる。その結果、クリーニング不良による画像弊害を防ぐことができる。

0≦W(D)−W(S)≦0.23 ・・・(A)
また、本発明は上記実施例の構成に限定されるものではない。上記実施例では回収シート部材14として1種の材料のものを使用したが、PPSの変わりに2層構成で基材がPETシートで形成され、その上にPPSシートが積層されているものを用いてもよい。感光ドラムと当接する面の材料に関してトナーとの仕事関数差が(A)式を満たすものであれば本発明の効果は発揮される。
また、上記実施例ではトナーAとして結着樹脂がスチレン系樹脂であり、離形剤がエステル化合物であり、また、トナー内に結晶性ポリエステルを微分散したものを用いている。本発明はこのトナーAに限定されるものではない。その他の材料を使用した場合においてもトナーと回収シート部材との仕事関数差が(A)式を満たすものであれば本発明の効果は発揮される。
また、実施例5では非画像形成時のVppを画像形成時よりも大きな値に変えている。本発明はこの形態に限定されるわけではなく、所望のタイミングで非画像形成動作としてVppを大きくし所望の時間、感光ドラムを回転させることで回収シート部材表面のトナー付着を清掃することができる。
本発明は、複写機、プリンタなどの画像形成装置及びこれに用いるプロセスカートリッジについて利用することができる。
1…感光ドラム、2…帯電ローラ、8…クリーニング部材、14…回収シート部材、B…カートリッジ
上記目的を達成するため、本発明におけるクリーニング装置は、
クリーニング枠体と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体に当接し、前記像担持体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接するシート部材と、
を有するクリーニング装置であって、
前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A)を満たすことを特徴とする。
0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)

また、上記目的を達成するため、本発明におけるカートリッジは、
現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体と、
クリーニング枠体と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、前記像担持体に当接し、前記像担持体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接するシート部材と、を有するクリーニング装置と、
を備え、画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、
前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A
)を満たすことを特徴とする。
0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)

さらに、上記目的を達成するため、本発明における画像形成装置は、
現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体と、
前記像担持体に担持された前記像担持体に形成された現像剤像を記録材に転写する転写部材と、
クリーニング枠体と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、前記像担持体に当接し、前記像担持体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接するシート部材と、を有するクリーニング装置と、
を備え、前記記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A)を満たすことを特徴とする。
0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)

<回収シート部材>
次に、回収シート部材14について説明する。図2に示すように、回収シート部材14は感光ドラム1と帯電ローラ2とクリーニング部材8と回収容器9とを有する感光体ユニット21の構成要素である。回収シート部材14は、クリーニング部材8に対して、感光ドラム1の回転方向の上流側に配置される。トナー像が記録材Pに転写された後に感光ドラム1上に残留したトナーがクリーニング部材8によって除去されると、除去されたトナーは回収容器9に収容される。そして、回収シート部材14が、収容されたトナーが回収容器9の外部に漏れだすことを抑制している

本実施例では、回収シート部材14は、回収容器9を構成する枠体(クリーニング枠体)15に設けられた接着面に、両面テープやレーザー溶着などによって接着されている。ここで、回収シート部材14は、感光ドラム1の回転中心の軸線方向に延びており、感光ドラム1に当接するように枠体に接着されている。回収シート部材14の一端が枠体15に固定される固定端であり、回収シート部材14の他端が感光ドラム1に当接する自由端である。回収シート部材14が枠体15に接着された状態で、回収シート部材14の自由端側(先端側)は、感光ドラム1の回転方向における上流側から下流側に沿って延び、感光ドラム1に当接している。すなわち、回収シート部材14の固定端から自由端に向かって延びる方向が、回収シート部材14の自由端が当接する領域における感光ドラム1の回転方向と略同じ方向である。また、回収シート部材14は、クリーニング部材8の感光ドラム1に対する当接位置よりも感光ドラム1の回転方向の上流側で、感光ドラム1の外周面に当接する。回収シート部材14は、回収容器9内に収容されたトナーが感光ドラム1と枠体との隙間から漏れ出すことのないように、感光ドラム1と枠体15との隙間を塞いでいる。

Claims (12)

  1. クリーニング枠体と、
    一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体に当接し、前記像担持体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
    前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
    一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接すると共に、可摺性を有するシート部材と、
    を有するクリーニング装置であって、
    前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
    前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A)を満たすことを特徴とするクリーニング装置。
    0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)
  2. 前記シート部材の他端が自由端であり、
    前記シート部材の撓み量をδ、ヤング率をE、厚みをh、前記シート部材の一端から前記シート部材と前記像担持体との当接ニップまでの距離をL、前記シート部材のポアソン比をνとしたとき、下記の式(B)によって算出される前記シート部材の当接圧Pが1.32×10−5以上1.74×10−2以下であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
    P=δEh/{4L(1−ν)} …(B)
  3. 前記シート部材の他端が自由端であり、
    前記シート部材の一端から前記シート部材の他端に延びる方向が、前記シート部材の他端が当接する領域における前記像担持体の前記回転方向と同じ方向であることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニング装置。
  4. 前記クリーニング部材の一端から前記クリーニング部材の他端に延びる方向が、前記クリーニング部材の他端が当接する領域における前記像担持体の前記回転方向とは逆方向であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  5. 前記シート部材の材料がポリフェニレンサルファイド(PPS)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  6. 前記シート部材の材料がポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  7. 前記シート部材の厚みが50μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  8. 前記シート部材は、前記クリーニング部材と共に前記クリーニング部材によって除去された現像剤を収容する収容部を構成する前記クリーニング枠体に接着され、前記クリーニング部材によって除去された現像剤が前記収容部から外部に漏れ出すことを防ぐ、封止部材を兼ねていることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  9. 前記帯電部材には、
    画像形成時に印加可能な交流ピーク間電圧の電圧値よりも大きな電圧値である交流ピーク間電圧を、非画像形成時に印加可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  10. 前記現像剤には外添剤が含まれることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  11. 現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体と、
    クリーニング枠体と、
    一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、前記像担持体に当接し、前記像担持体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
    前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
    一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接すると共に、可摺性を有するシート部材と、を有するクリーニング装置と、
    を備え、画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、
    前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
    前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A)を満たすことを特徴とするカートリッジ。
    0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)
  12. 現像剤からなる現像剤像を担持し且つ回転可能な像担持体と、
    前記像担持体に担持された前記像担持体に形成された現像剤像を記録材に転写する転写部材と、
    クリーニング枠体と、
    一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が自由端となるクリーニング部材であって、前記像担持体に当接し、前記像担持体から前記現像剤像が転写された後に前記像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング部材と、
    前記クリーニング枠体に取り付けられ、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
    一端が前記クリーニング枠体に取り付けられ、他端が前記クリーニング部材と前記像担持体の当接位置よりも前記像担持体の回転方向の上流側の位置で前記像担持体に当接すると共に、可摺性を有するシート部材と、を有するクリーニング装置と、
    を備え、前記記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記帯電部材には、交流電圧が印加可能であり、
    前記現像剤の仕事関数W(D)及び前記シート部材の仕事関数W(S)が下記の式(A)を満たすことを特徴とする画像形成装置。
    0≦W(D)−W(S)≦0.23 …(A)
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