JP2004109917A - 画像形成装置 - Google Patents

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Katsumi Nukada
額田 克己
Kazuhiro Koseki
小関 一浩
Wataru Yamada
山田 渉
Noriyuki Yamashita
山下 敬之
Masahiro Iwasaki
岩崎 真宏
Takahiro Suzuki
鈴木 貴弘
Kiyoshi Chatani
茶谷 清志
Yoshinari Ueno
上野 能成
Shuichi Taniguchi
谷口 秀一
Kazuhiko Yanagida
柳田 和彦
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Abstract

【課題】使用に伴う電子写真感光体及びクリーニング装置の機能低下を防止し、高速化・高性能化及び長寿命化を実現することが可能な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、電子写真感光体、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段を備え、プロセス速度150mm/s以上で画像形成を行う画像形成装置において、電子写真感光体が、特定のシロキサン系樹脂を含有する表面層を有し、クリーニング手段が、ブラシ先端が電子写真感光体に当接するように配置されたブラシ部材を有し、電子写真感光体を200,000回転させた後の電子写真感光体の表面粗さと1,000回転当たりの磨耗率との積が20以下であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、帯電、露光、現像、転写などを含む電子写真プロセスにより画像形成を行う画像形成装置としては、転写後の電子写真感光体表面をクリーニングするためのゴム等の弾性体からなるクリーニングブレードを備えるものが知られている。また、電子写真感光体表面の付着物を効率よく除去するために、ゴム材中に研磨材を含有させたクリーニングブレードの使用が提案されている(例えば特許文献1〜4)。
【0003】
また、クリーニングブレードの上流側において、補助ブラシを電子写真感光体に当接するように配設したクリーニング装置の使用も提案されている(例えば特許文献5)。このクリーニング装置では、電子写真感光体表面の付着物を補助ブラシにより引き剥がし、付着力の弱められた付着物をクリーニングブレードで除去するものである。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−239279号公報
【特許文献2】
特開平4−3173093号公報
【特許文献3】
特開2001−296781号公報
【特許文献4】
特開2002−162878号公報
【特許文献5】
特開平1−312578号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、画像形成装置の高速化・高性能化が進められる中、その一方で画像形成装置の長寿命化に対する要求も高まっている。そのため、画像形成装置を構成する各部材にはより高い信頼性が求められているが、従来の画像形成装置が備える電子写真感光体やクリーニング装置の信頼性は必ずしも十分とは言えない。
【0006】
すなわち、クリーニングブレードを用いる場合、トナーの外添剤等がブレードエッジに凝集し、電子写真感光体の作動に伴うブレードの振動(スティックスリップ現象)により凝集物が電子写真感光体表面に固着してフィルミングが発生することがある。このフィルミングは、複数色のトナー像を重ね合わせて画像形成を行うカラー画像形成装置に顕著に見られる現象である。
【0007】
また、電子写真感光体及びクリーニングブレードの双方の強度をバランスよく高めることは非常に困難であり、一方の強度が他方の強度よりも高い場合に強度の低い側が損傷を受けることが多い。より具体的には、電子写真感光体とクリーニングブレードとの摺動により、電子写真感光体やクリーニングブレードに傷、磨耗、欠け等が発生し、その結果、画像欠陥が生じやすくなる。特に、高画質化のために球形化・小粒径化したトナーを用いる場合には、電子写真感光体とクリーニングブレードとの間をトナーがすり抜ける現象を防止するために両者の当接圧力を高く設定する必要があるので、電子写真感光体やクリーニングブレードの損傷が起こりやすくなる。また、電子写真感光体とクリーニングブレードとの当接圧力を大きくすると、クリーニングブレードのめくれや電子写真感光体の回転ムラなどにより画質が低下する場合がある。
【0008】
さらに、特許文献5記載の画像形成装置のようにクリーニングブレードと補助ブラシとを併用する場合、補助ブラシにより電子写真感光体表面に引っかき傷(スクラッチマーク)が生じやすくなる。そして、補助ブラシの毛先がレコード針のように繰り返し傷をなぞることにより、クリーニングブレードのみを使用する場合に比べて傷が深くなり、その結果、画質の著しい低下を招くこととなる。
【0009】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、使用に伴う電子写真感光体及びクリーニング装置の機能低下を防止し、高速化・高性能化及び長寿命化を実現することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を被転写媒体に転写する転写手段と、トナー像の転写後に電子写真感光体上に残存するトナーを除去するクリーニング手段とを備え、プロセス速度150mm/s以上で画像形成を行う画像形成装置において、電子写真感光体が、電荷輸送性を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面層を有し、クリーニング手段が、ブラシ先端が電子写真感光体に当接するように配置されたブラシ部材を有し、電子写真感光体を200,000回転させた後の電子写真感光体の表面粗さ(R[μm])と1,000回転当たりの磨耗率(W[nm])との積(R×W)が20以下であることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、電子写真感光体に電荷輸送性を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面層を設けると共に、この電子写真感光体に当接するようにブラシ部材を配置し、電子写真感光体を200,000回転させた後の電子写真感光体の表面粗さ(R[μm])と1,000回転当たりの磨耗率(W[nm])との積(R×W)を20以下とすることによって、電子写真感光体表面の損傷、トナーの外添剤の凝集物によるフィルミング、トナーのすり抜け等の現象を生じることなく残存トナーが確実に除去されるので、画像形成装置における高速化・高性能化及び長寿命化が実現可能となる。
【0012】
また、本発明の画像形成装置は、ブラシ部材がナイロン、アクリル、ポリオレフィン及びポリエステルから選ばれる繊維太さ30デニール以下の樹脂繊維を繊維密度20,000本/inch以上で配置したものであり、電子写真感光体に対するブラシ先端の食い込み量が0.1〜2.5mmであることを特徴としてもよい。これにより、電子写真感光体の表面粗さ及び磨耗率が上記条件を満たすように容易に且つ確実に制御することができ、画像形成装置における高速化・高性能化及び長寿命化をより高水準で達成することができる。
【0013】
また、本発明の画像形成装置は、ブラシ部材が導電性を有し、電子写真感光体とブラシ部材との間に所定電圧を印加して電子写真感光体上に残存するトナーを除去することを特徴としてもよい。これにより、残存トナーの除去効率をさらに高めることができる。なお、従来の画像形成装置において電子写真感光体と他の部材との間に電解を形成させると、両者の接触点近傍で放電が起こって電子写真感光体の表面が劣化することがある。これに対して本発明では、上記特定のシロキサン系樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体を用いることで、その優れた機械的強度及び耐電特性により電圧印加に起因する電子写真感光体表面の劣化を十分に防止することができる。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、トナーの平均形状係数が115〜140であることを特徴としてもよい。本発明では、平均形状係数が114〜140の範囲内にあるトナーを用いた場合であっても、当該トナーが電子写真感光体とブレード部材との間をすり抜ける現象を防止することができるため、高水準の画質を長期間維持することができる。
【0015】
また、本発明の画像形成装置は、ブラシ部材が、電子写真感光体との接線に平行な回転軸を中心として回転可能なロール状ブラシ部材であり、クリーニング手段が、ブラシ部材のブラシ先端に当接するように配置され且つブラシ部材の回転軸に平行な回転軸を中心として回転可能な回収ロール部材と、該回収ロール部材の外周面に当接するように配置されたスクレーパー又はブレード部材とをさらに有することを特徴としてもよい。これにより、ロール状ブラシ部材に付着した残存トナーが回収ロール部材により除去され、回収ロール部材に付着した残存トナーがさらにスクレーパー又はブレード部材により除去されるので、ブラシ部材及び回収ロールを再生して高水準のクリーニング特性を長期間維持することが可能となる。
【0016】
また、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体の表面層がアルミニウム元素0.1〜10質量%をさらに含有することを特徴としてもよい。これにより、電子写真感光体の硬度が向上し、残留電位の上昇が効果的に抑制されるので、電子写真特性を一層高めることができる。
【0017】
また、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体の表面層が平均粒径5〜1,000nmの微粒子0.1〜30質量%をさらに含有することを特徴としてもよい。これにより、電子写真感光体表面の耐汚染物付着性、潤滑性等の表面性状をさらに向上させることができる。
【0018】
また、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体の表面層がアルコールに可溶な樹脂5〜20質量%をさらに含有することを特徴としてもよい。これにより、放電ガス体制、機械的強度、耐傷性、粒子分散性等をさらに向上させることができる。また、電子写真感光体を回転させるときのトルク低減、表面層形成用塗布液におけるポットライフの延長等の効果も得られ、さらには表面層形成用塗布液の粘度、電子写真感光体の磨耗量の制御が容易となる。
【0019】
また、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体の表面層が酸化防止剤0.1〜20質量%をさらに含有することを特徴としてもよい。本発明では、電子写真感光体の表面層に上記特定のシロキサン系樹脂を含有させることによって、当該表面層に酸化防止剤0.1〜20質量%を含有させた場合にはその酸化防止剤が均一に分散し且つ安定的に保持されるので、高水準の酸化防止特性を得ることができる。
【0020】
また、本発明の画像形成装置は、シロキサン系樹脂が下記一般式(1):
W(−D−SiR3−a  (1)
[式(1)中、Wは電荷輸送特性を示す有機基を表し、Rは水素原子、アルキル基並びに置換又は未置換のアリール基から選ばれる1種を表し、Qは加水分解性基を表し、Dは2価の基を表し、aは1〜3の整数を表し、bは1〜4の整数を表す。]
で表されるケイ素含有化合物を用いて得られたものであることを特徴としてもよい。かかるケイ素含有化合物を用いて得られたシロキサン系樹脂を電子写真感光体の表面層に含有せしめることで、電子写真感光体の電子写真特性、機械的強度、耐電特性等をより高めることができる。さらに、当該ケイ素含有化合物は下記一般式(2):
【0021】
【化2】
Figure 2004109917
[式(2)中、Ar〜Arは同一でも異なっていてもよく、それぞれ置換又は未置換のアリール基を表し、Arは置換又は未置換のアリール基又はアリーレン基を表し、Rは水素原子、アルキル基並びに置換又は未置換のアリール基から選ばれる1種を表し、Qは加水分解性基を表し、Dは2価の基を表し、aは1〜3の整数を表し、cはそれぞれ独立に0又は1を表し、式(2)中の−D−SiR3−aで表される基の総数は1〜4である]
で表される化合物であることが好ましい。
【0022】
また、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体の感光層が少なくとも1種のフタロシアニン化合物を含有することを特徴としてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとし、重複する説明は省略する。
【0024】
図1は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示した装置において、電子写真感光体1は支持体9によって支持されており、支持体9を中心として矢印の方向に所定の回転速度で回転可能となっている。そして、電子写真感光体1の回転方向に沿って、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5、クリーニング装置7がこの順で配置されている。この画像形成装置では、電子写真感光体1の回転過程において、プロセス速度150mm/s以上で帯電、露光、現像、転写が順次行われ、被転写体Pに画像が形成される。転写工程後の被転写媒体Pは像定着装置6へと搬送され、像定着工程に供される。
【0025】
以下、上記装置を構成する各要素について詳述する。
【0026】
(電子写真感光体)
電子写真感光体1は、電荷輸送性を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面層を有するものである。この電子写真感光体1を200,000回転させた後の電子写真感光体1の表面粗さ(R[μm])と1,000回転当たりの磨耗率(W[nm])との積(R×W)は20以下である。
【0027】
ここで、表面粗さ(R[μm])は十点平均表面粗さであり、JIS B0601(1994)に規定される測定方法に準拠して測定される値である。
【0028】
図2〜6はそれぞれ電子写真感光体の断面を示す模式図である。図2〜4に示した電子写真感光体1は電荷発生層と電荷輸送層とが別個に設けられた感光層を有するもの(機能分離型感光体)である。また、図5、6に示した電子写真感光体は電荷発生材料と電荷輸送材料との双方を含有する層が設けられたもの(単層型感光層)である。より具体的には、
図2中、導電性支持体11上には下引き層13、電荷発生層14、電荷輸送層15がこの順で設けられて感光層12が構成されており;
図3中、導電性支持体11上には下引き層13、電荷発生層14、電荷輸送層15、保護層16がこの順で設けられて感光層12が構成されており;
図4中、導電性支持体11上には下引き層13、電荷輸送層15、電荷発生層14、保護層16がこの順で設けられて感光層12が構成されており;
図5中、導電性支持体11上には下引き層13、電荷発生/電荷輸送層17がこの順で設けられて感光層12が構成されており;
図6中、導電性支持体11上には下引き層13、電荷発生/電荷輸送層17、保護層16がこの順で設けられて感光層12が構成されている。これらの電子写真感光体における表面層、すなわち図2中の電荷輸送層15、図3、4、6中の保護層16、図4中の電荷発生/電荷輸送層17にはそれぞれ電荷輸送性を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂が含まれている。
【0029】
導電性支持体11としては、例えばドラム状、シート状、プレート状等の形状を有するアルミニウム基体が挙げられる。導電性支持体11には、注入阻止、接着性改善、干渉縞防止などの目的で、陽極酸化処理、ベーマイト処理、ホーニング処理等を行ってもよい。
【0030】
下引き層13の材料としては、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、ジルコニウムカップリング剤などの有機ジルコニウム化合物、チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタネートカップリング剤などの有機チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、、アルミニウムカップリング剤などの有機アルミニウム化合物の他、アンチモンアルコキシド化合物、ゲルマニウムアルコキシド化合物、インジウムアルコキシド化合物、インジウムキレート化合物、マンガンアルコキシド化合物、マンガンキレート化合物、スズアルコキシド化合物、スズキレート化合物、アルミニウムシリコーンアルコキシド化合物、アルミニウムチタンアルコキシド化合物、アルミニウムジルコニウムアルコキシド化合物、などの有機金属化合物を用いることができる。これらの中でも、有機ジルコニウム化合物、有機チタニル化合物、有機アルミニウム化合物は残留電位が低く良好な電子写真特性を示すため、好ましく使用される。また、これらの有機金属化合物にビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス2−メトキシエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−2−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプロプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、β−3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を配合して下引き層13を形成してもよい。さらに、従来より下引き層に用いられるポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレノキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリイミド、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸等の公知の結着樹脂を用いることもできる。これらの混合割合は、必要に応じて適宜設定することができる。
【0031】
また、下引き層13中には電子輸送性顔料を混合/分散して使用することもできる。電子輸送性顔料としては、特開昭47−30330号公報に記載のペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料、また、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子等の電子吸引性の置換基を有するビスアゾ顔料やフタロシアニン顔料等の有機顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機顔料が上げられる。これらの顔料の中ではペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料と多環キノン顔料が、電子移動性が高いので好ましく使用される。電子輸送性顔料は多すぎると下引き層の強度が低下して塗膜欠陥を生じるため、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下で使用される。電子輸送性顔料の混合/分散方法は、ボールミル、ロールミル、サンドミル、アトライター、超音波等を用いる方法が適用される。混合/分散は有機溶剤中で行われるが、有機溶剤としては、有期金属化合物や樹脂を溶解し、また、電子輸送性顔料を混合/分散したときにゲル化や凝集を起こさないものであれば如何なるものでも使用できる。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独で又は2種以上混合して用いることができる。
【0032】
下引き層13の厚みは、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは0.2〜10μmである。また、下引き層11用塗布液を導電性支持体11を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。塗布したものを乾燥させて下引き層を得るが、通常、乾燥は溶剤を蒸発させ、製膜可能な温度で行われる。特に、酸性溶液処理、ベーマイト処理を行った基材は、基材の欠陥隠蔽力が不十分となり易いため、中間層を形成することが好ましい。
【0033】
電荷発生層14は電荷発生材料及び結着樹脂を含有する層である。電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料、ペリレン顔料、ピロロピロール顔料、フラトシアニン顔料等が挙げられる。これらの中でも、金属及又は無金属フタロシアニン顔料が好ましく、特に、特開平5−263007号公報、特開平5−279591号公報等に開示されたヒドロキシガリウムフタロシアニン、特開平5−98181号公報等に開示されたクロロガリウムフタロシアニン、特開平5−140472号公報、特開平5−140473号公報等に開示されたジクロロスズフタロシアニン、特開平4−189873号公報、特開平5−43823号公報等に開示されたチタニルフタロシアニンがより好ましい。
【0034】
結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択することができる、また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。電荷発生材料と結着樹脂の配合比は質量比で10:1〜1:10の範囲内であることが好ましい。
【0035】
電荷発生層14の形成は、電荷発生材料及び結着樹脂を所定の溶剤中に分散した塗布液を用いて行うことができる。溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等が挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、電荷発生材料及び結着樹脂を溶剤中に分散させる方法としては、ボールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法等の通常の方法を用いることができる。これらの分散方法により、分散による電荷発生材料の結晶型の変化を防止することができる。さらにこの分散の際、電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
【0036】
また、電荷発生層14を形成する際には、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。このようにして得られる電荷発生層14の厚みは、好ましくは0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2.0μmである。
【0037】
電荷輸送層15は、電荷輸送材料と結着樹脂を含有して形成されるか、あるいは高分子電荷輸送材を含有して形成される。なお、図2のように保護層を設けずに電荷輸送層15が表面層となる場合、電荷輸送層15は本発明で規定するシロキサン系樹脂を必須成分として含有するが、当該シロキサン系樹脂については保護層16の説明において詳述する。
【0038】
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物などの正孔輸送性化合物があげられる。これらの電荷輸送材料は1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0039】
また、電荷輸送材料として高分子電荷輸送材を用いることもできる。高分子電荷輸送材としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシランなどの電荷輸送性を有する公知のものを用いることができる。特に、特開平8−176293号公報、特開平8−208820号公報等に開示されているポリエステル系高分子電荷輸送材は、高い電荷輸送性を有しており、特に好ましいものである。高分子電荷輸送材はそれだけでも成膜可能であるが、後述する結着樹脂と混合して成膜してもよい。
【0040】
電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーンアルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等が挙げられる。また、上述のように、特開平8−176293号公報、特開平8−208820号公報に開示されているポリエステル系高分子電荷輸送材等高分子電荷輸送材を用いることもできる。これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は質量比で10:1〜1:5が好ましい。
【0041】
電荷輸送層15の形成は、電荷輸送材料及び結着樹脂を所定の溶剤に分散した塗布液を用いて行うことができる。溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0042】
電荷輸送層15の厚みは、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
【0043】
保護層16は、電荷輸送性を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を必須成分として含有し、必要に応じて他の結着樹脂、電荷輸送材料、フッ素樹脂、アクリル樹脂などの潤滑性微粒子、導電性微粒子、シリコーン系、アクリル系等のハードコート剤等を用いて形成することができる。
【0044】
本発明で用いられるシロキサン系樹脂としては、下記一般式(1)で表される構造を有するケイ素含有化合物を単独で、又はその他の重合性化合物と組み合わせて重合させたものが強度、安定性の点で特に好ましい。
【0045】
W(−D−SiR3−a  (1)
[式(1)中、Wは光キャリア輸送特性を示す有機基を表し、Rは水素原子、アルキル基並びに置換又は未置換のアリール基から選ばれる1種を表し、Qは加水分解性基を表し、Dは2価の基を表し、aは1〜3の整数を表し、bは1〜4の整数を表す。]
一般式(1)中のWは、光キャリア輸送特性を示す有機基であり、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合や、およびキノン系化合物、フルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等から誘導されるものである。
【0046】
また、一般式(1)中のRは、前述の通り、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜5のアルキル基)又は置換若しくは無置換のアリール基(好ましくは炭素数6〜15の置換若しくは無置換のアリール基)を表す。
【0047】
また、一般式(1)中、Qで表される加水分解性基とは、一般式(1)で表される化合物の硬化反応において、加水分解によりシロキサン結合(Si−O−Si)を形成し得る官能基のことをいう。かかる加水分解性基の好ましい例としては、具体的には、水酸基、アルコキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、クロロ基が挙げられるが、これらの中でも、−OR”(R”は炭素数1〜15のアルキル基またはトリメチルシリル基)で表される基がより好ましい。
【0048】
また、一般式(1)中、Dで表される2価の基としては、好ましくは、−C2n−、−C2n−2−、−C2n−4−(nは1〜15の整数であり、好ましくは2〜10の整数である)、−CH−C−又は−C−C−で表される2価の炭化水素基、オキシカルボニル基(−COO−)、チオ基(−S−)、オキシ基(−O−)、イソシアノ基(−N=CH−)、あるいはこれら2種以上の組み合わせによる2価の基である。なお、これらの2価の基は側鎖にアルキル基、フェニル基、アルコキシ基、アミノ基などの置換基を有していてもよい。Dが上記の好ましい2価の基であると、有機シリケート骨格に適度な可とう性が付与されて層の強度が向上する傾向にある。
【0049】
一般式(1)で表されるケイ素含有化合物の中でも、下記一般式(2):
【0050】
【化3】
Figure 2004109917
[式(2)中、Ar〜Arは同一でも異なっていてもよく、それぞれ置換又は未置換のアリール基を表し、Arは置換又は未置換のアリール基又はアリーレン基を表し、Rは水素原子、アルキル基並びに置換又は未置換のアリール基から選ばれる1種を表し、Qは加水分解性基を表し、Dは2価の基を表し、aは1〜3の整数を表し、cはそれぞれ独立に0又は1を表し、式(2)中の−D−SiR3−aで表される基の総数は1〜4である]
で表される化合物が特に好ましい。
【0051】
一般式(2)中のAr〜Arとしては、下記式(3)〜(9)のうちのいずれかであることが好ましい。
【0052】
【化4】
Figure 2004109917
【0053】
【化5】
Figure 2004109917
【0054】
【化6】
Figure 2004109917
【0055】
【化7】
Figure 2004109917
【0056】
【化8】
Figure 2004109917
【0057】
【化9】
Figure 2004109917
−Ar−Z’−Ar−X  (9)
[式(3)〜(9)中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基からなる群より選ばれる1種を表し、R〜Rはそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Arは置換又は未置換のアリーレン基を表し、Xは一般式(2)中の−D−SiR3−aを表し、m及びsはそれぞれ0又は1を表し、q及びrは1〜10の整数を表し、t及びt’はそれぞれ1〜3の整数を表す。]
ここで、式(9)中のArとしては、下記式(10)又は(11)で表されるものが好ましい。
【0058】
【化10】
Figure 2004109917
【0059】
【化11】
Figure 2004109917
[式(10)、(11)中、R10及びR11はそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、tは1〜3の整数を表す。]
また、式(10)中のZ’としては、下記式(12)〜(20)のうちのいずれかで表されるものが好ましい。
−(CH−  (12)
−(CHCHO)−  (13)
【0060】
【化12】
Figure 2004109917
【0061】
【化13】
Figure 2004109917
【0062】
【化14】
Figure 2004109917
【0063】
【化15】
Figure 2004109917
【0064】
【化16】
Figure 2004109917
【0065】
【化17】
Figure 2004109917
[式(12)〜(19)中、R12及びR13はそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Wは2価の基を表し、q及びrはそれぞれ1〜10の整数を表し、tはそれぞれ1〜3の整数を表す。]
上記式(18)、(19)中のWとしては、下記(20)〜(28)で表される2価の基のうちのいずれかであることが好ましい。
【0066】
−CH−  (20)
−C(CH−  (21)
−O−  (22)
−S−  (23)
−C(CF−  (24)
−Si(CH−  (25)
【0067】
【化18】
Figure 2004109917
【0068】
【化19】
Figure 2004109917
【0069】
【化20】
Figure 2004109917
[式(27)中、uは0〜3の整数を表す]
また、一般式(2)中、Arは、kが0のときはAr〜Arの説明で例示されたアリール基であり、kが1のときはかかるアリール基から所定の水素原子を除いたアリーレン基である。
【0070】
また、一般式(1)で表される化合物と組み合わせて用いられる重合性化合物としては、一般式(1)で表される化合物を加水分解した際に生じるシラノール基と結合可能な基を有していれば特に制限されない。具体的には、−D−SiR3−aで示される基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン等を有する化合物が挙げられる。これらの中でも、−D−SiR3−aで示される基、エポキシ基、イソシアネート基を有する化合物がより強い機械強度を有するため好ましい。さらに、これらの基を分子内に2つ以上持つものが硬化膜の架橋構造が3次元的になり、より強い機械強度を有するため好ましい。このような重合性化合物の好ましい例を表1に示す。
【0071】
【表1】
Figure 2004109917
さらに、膜の成膜性、可とう性を調整するなどの目的から、他のカップリング剤、フッ素化合物と混合して用いても良い。このような化合物として、各種シランカップリング剤、および市販のシリコーン系ハードコート剤を用いることができる。
【0072】
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、等を用いることができる。市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−40−2239(以上、信越シリコーン社製)、AY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)等を用いることができる。また、撥水性等の付与のために、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン、等の含フッ素化合物を加えても良い。シランカップリング剤は任意の量で使用できるが、含フッ素化合物の量は、フッ素を含まない化合物に対して重量で0.25倍以下とすることが望ましい。この使用量を超えると、架橋膜の成膜性に問題が生じる場合がある。また、膜の強度を向上させるために、−D−SiR3−aで示される加水分解性基を有する置換ケイ素基を2個以上有している化合物を同時に用いることがより好ましい。
【0073】
また、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの目的でアルコールに溶解する樹脂を保護層16に加えることもできる。アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、K等)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性の点でポリビニルアセタール樹脂が好ましい。当該樹脂の平均分子量は2,000〜100,000が好ましく、5,000〜50,000がより好ましい。樹脂の分子量が2,000未満であると樹脂の添加による効果が不十分となる傾向にあり、また、100,000を超えると溶解度が低下して添加量が制限され、さらには塗布時に製膜不良を招く傾向にある。また、当該樹脂の添加量は1〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。当該樹脂の添加量が1質量%未満であると樹脂の添加による効果が不十分となる傾向にあり、また、40質量%を超えると高温高湿下での画像ボケが発生しやすくなる。
【0074】
これらの成分を含有する表面層用塗布液の調製は、無溶媒で行うか、必要に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類等の溶剤を用いて行うことができる。かかる溶剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用可能であるが、好ましくは沸点が100℃以下のものである。溶剤量は任意に設定できるが、少なすぎると一般式(2)で表される化合物が析出しやすくなるため、一般式(2)で示される化合物1部に対し0.5〜30部、好ましくは、1〜20部で使用される。
【0075】
また、上記成分を反応させてシロキサン系樹脂を得るときの反応温度は原料の種類によっても異なるが、好ましくは−20〜100℃、より好ましくは−10〜70℃、さらに好ましくは0〜50℃の温度で行われる。また、反応時間については、長過ぎるとゲル化を生じ易くなるため、10分〜100時間の範囲で行うことが好ましい。
【0076】
上記成分の反応によりシロキサン系樹脂を得るときの硬化触媒としては、塩酸、酢酸、リン酸、硫酸等のプロトン酸;アンモニア、トリエチルアミン等の塩基;ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、オクトエ酸第一錫等の有機錫化合物;テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の有機チタン化合物;アルミニウムトリブトキシド、アルミニウムトリアセチルアセトナート等の有機アルミニウム化合物;カルボン酸の鉄塩、マンガン塩、コバルト塩、亜鉛塩、ジルコニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、有機錫化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、カルボン酸金属塩等の金属化合物が保存安定性の点で好ましく、さらに、金属のアセチルアセトナート、あるいは、アセチルアセテートが好ましく、特にアルミニウムトリアセチルアセトナートが好ましい。硬化触媒の使用量は任意に設定できるが、保存安定性、特性、強度等の点で加水分解性ケイ素置換基(−D−SiR3−a)を含有する材料の合計量に対して0.1〜20質量%が好ましく、0.3〜10質量%がより好ましい。硬化温度は、任意に設定できるが、所望の強度を得るためには60℃以上、より好ましくは80℃以上に設定される。硬化時間は、必要に応じて任意に設定できるが、10分〜5時間が好ましい。また、硬化反応を行った後、高湿度状態に保ち、特性の安定化を図ることも有効である。さらに、用途によっては、ヘキサメチルジシラザンや、トリメチルクロロシランなどを用いて表面処理を行い、疎水化することもできる。
【0077】
保護層16には、帯電装置で発生するオゾン等の酸化性ガスによる劣化を防止する目的で、酸化防止剤を添加することが好ましい。感光体表面の機械的強度を高め、感光体が長寿命になると、感光体が酸化性ガスに長い時間接触することになるため、従来より強い酸化耐性が要求される。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系あるいはヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
【0078】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
【0079】
更に、電子写真感光体表面の耐汚染物付着性、潤滑性を改善するために、保護層16に各種微粒子を添加することもできる。微粒子の一例として、ケイ素含有微粒子を挙げることができる。ケイ素含有微粒子とは、構成元素にケイ素を含む微粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン微粒子等が挙げられる。ケイ素含有微粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒径1〜100nm、好ましくは10〜30nmのシリカを、酸性もしくはアルカリ性の水分散液、あるいはアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。保護層16中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から、保護層16の全固形分全量を基準として、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%の範囲で用いられる。
【0080】
ケイ素含有微粒子として用いられるシリコーン微粒子は、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。これらのシリコーン微粒子は球状で、その平均粒径は好ましくは1〜500nm、より好ましくは10〜100nmである。シリコーン微粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、さらに十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、電子写真感光体の表面性状を改善することができる。すなわち、強固な架橋構造中に均一に取り込まれた状態で、電子写真感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期間にわたって良好な耐磨耗性、耐汚染物付着性を維持することができる。保護層16中のシリコーン微粒子の含有量は、保護層16の全固形分全量を基準として、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。
【0081】
また、その他の微粒子としては、四フッ化エチレン、三フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のフッ素系微粒子や“第8回ポリマー材料フォーラム講演予稿集 p89”に示されるような、フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂からなる微粒子、ZnO−Al、SnO−Sb、In−SnO、ZnO−TiO、ZnO−TiO、MgO−Al、FeO−TiO、TiO、SnO、In、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物が挙げられる。また、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加することもできる。シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル;アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル;ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類;1,3,5−トリメチル−1.3.5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類;ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類;3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類;メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサン等のヒドロシリル基含有シクロシロキサン類;ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサン等のビニル基含有シクロシロキサン類等が挙げられる。
【0082】
なお、電荷輸送性を有し、架橋構造を有するシロキサン系樹脂は、優れた機械強度を有する上に光電特性も十分であるため、これをそのまま積層型感光体の電荷輸送層15として用いることもできる。その場合、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。ただし、1回の塗布により必要な膜厚が得られない場合、複数回重ね塗布することにより必要な膜厚を得ることができる。複数回の重ね塗布を行なう場合、加熱処理は塗布の度に行っても良いし、複数回重ね塗布した後でも良い。
【0083】
一方、電荷発生/電荷輸送層17は、電荷発生材料、電荷輸送材料及び結着樹脂を含有して形成される。これらの成分は電荷発生層14及び電荷輸送層15の説明で例示されたものと同様のものを用いることができる。なお、図5に示した電子写真感光体1のように電荷発生/電荷輸送層17が表面層である場合、電荷発生/電荷輸送層17は電荷輸送性を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を必須成分として含有する。
【0084】
また、電荷発生/電荷輸送層17中の電荷発生材料の含有量は、10〜85質量%程度、好ましくは20〜50質量%である。また、電荷輸送材料の含有量は5〜50質量%とすることが好ましい。また、一般式(2)で表される化合物を加えてもよい。電荷発生/電荷輸送層17の形成方法は、電荷輸送層14や電荷輸送層15の形成方法と同様である。電荷発生/電荷輸送層17の膜厚は5〜50μm程度が好ましく、10〜40μmとするのがさらに好ましい。
【0085】
図2〜6に示した電子写真感光体1の感光層12を構成する各層には、複写機中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体が挙げられる。また、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質を含有させることができる。本発明の感光体に使用可能な電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等や、一般式(2)で表される化合物が挙げられる。これらの中でも、フルオレノン系、キノン系やCl−、CN−、NO−等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
【0086】
さらに、図2〜6に示した電子写真感光体の表面層(電荷輸送層15、保護層16等)を、ブレード部材の場合と同様にフッ素系樹脂を含有する水性分散液で処理すると、電子写真感光体の回転に要するトルク低減が図れるとともに転写効率の向上も図れるため好ましい。
【0087】
(クリーニング装置)
図7は本発明で用いられるクリーニング装置の一例を示す概略構成図である。図7に示したクリーニング装置7はカートリッジ方式のもので、2つのクリーニングユニットを備えるものである。すなわち、図7中、ハウジング700内には、ロール状ブラシ部材701a、回収ロール部材702a及びスクレーパー703aからなる第1のクリーニングユニットと、ロール状ブラシ部材701b、回収ロール部材702b及びスクレーパー703bからなる第2のクリーニングユニットが収容されている。ハウジング700の電子写真感光体1に近い側は開口しており、その開口部においてロール状ブラシ部材701a、701の外周面(ブラシ先端で形成される面)がそれぞれ電子写真感光体1の外周面に当接している。
【0088】
ロール状ブラシ部材701a(又は701b)は、シャフト705a(又は705b)の外周面上に、その中心から外周面方向に複数の繊維を配してロール状としたものである。シャフト705a、705bはそれぞれ電子写真感光体1との接線に平行に配置されており、ロール状ブラシ部材701a、701bはシャフト705a、705bを中心として回転可能である。また、シャフト705a、705bのそれぞれと電子写真感光体1との距離は、ロール状ブラシ部材701a、701bのブラシ先端の電子写真感光体1に対する食い込み量が所定の値(好ましくは0.5〜2.0mm、より好ましくは0.9〜1.8mm)となるように設定されている。
【0089】
ロール状ブラシ部材701a、701bの繊維としては、ナイロン、アクリル、ポリオレフィン、ポリエステル等の樹脂繊維が挙げられ、ベルトロン(カネボウ社製)、SA−7(東レ社製)、UUナイロン(ユニチカ社製)等の市販品を使用することができる。これらの繊維の太さは、好ましくは30デニール以下、より好ましくは20デニール以下、さらに好ましくは2〜10デニールである。また、繊維の密度は、好ましくは20,000本/inch以上、より好ましくは60,000本/inch以上である。
【0090】
回収ロール部材702a、702bは、熱硬化性樹脂を硬化させてロール状に成型し、シャフト705a、705bの外周に配したものである。回収ロール702a(又は702b)は、その外周面がブラシ部材701a(又は701b)のブラシ先端に当接している。また、シャフト705a(又は705b)はシャフト704a(又は704b)に平行に配置されており、回収ロール部材702a(又は702b)はシャフト705a(又は705b)を回転軸として回転可能となっている。
【0091】
回収ロール部材702a、702bに用いられる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。中でもフェノール樹脂は、寸法精度が高い、成型が容易である、成形体の表面平滑性に優れる、安価である等の利点を有するので好ましい。
【0092】
回収ロール部材702a、702bの曲げ弾性率は700kPa以上であることが好ましい。曲げ弾性率が700kPa未満であると、回収ロール部材に撓みが生じてブラシ部材やブレード部材との当接位置や食い込み量を所定値に保持することが困難となる。また、曲げ弾性率が700kPa未満の材料を用いて回収ロール部材の肉厚を増加させて剛性を保持しようとすると、成形収縮が大きくなって寸法精度が不十分となり、さらには、重量が増加する、成形時間が増加する、後工程が必要となる等の問題が生じてコストが増大する。なお、ここでいう曲げ弾性率は、JIS K7203に準拠して測定される値をいう。
【0093】
また、回収ロール部材702a、702bはそれぞれロール状ブラシ部材701a、701b及びブレード部材703a、703bと接触状態にあるため、その動作により回収ロール部材702a、702bの外周面は磨耗し得る。本発明では、回収ロール部材の外周面についてJIS K6902に準拠して磨耗量を測定したとき、当該磨耗量が20mg以下であることが好ましい。これにより、ブラシ部材及びブレード部材の当接圧や食い込み量を大きな値に設定することができ、また、その場合にも長期にわたって安定的なクリーニングを行うことができる。なお、磨耗量が20mgを超えると、回収ロール部材の寿命が不十分となって頻繁な交換が必要となる。
【0094】
また、回収ロール部材702a、702bのロックウェル硬さ(Mスケール)は100以上であることが好ましい。ロックウェル硬さが100以上であると、寸法精度の高い成形が可能となり、また、削れに対して非常に強いロール部材となる。なお、ここでいうロックウェル硬さとは、JIS K7202に準拠して測定される値をいう。
【0095】
スクレーパー703a、703bは金属薄板からなるもので、その一端のエッジ部分が回収ロール部材702a、702bの外周面に当接するように配置されている。スクレーパー703a、703bの他端はそれぞれハウジング700に固定されるが、それらの固定方法は特に制限されず、スクレーパー703aのように取り付け金具706を用いて固定してもよく、スクレーパー703bのようにハウジング700に直接固定してもよい。
【0096】
スクレーパー703a、703bの材質としては、高耐久性及び低コストの点から、ステンレス又はリン青銅が好ましい。スクレーパー703a、703bの厚みは、好ましくは0.02〜2mm、より好ましくは0.05〜1mmである。なお、スクレーパーの代わりにブレード部材を用いてもよい。
【0097】
上記構成を有するクリーニング装置7においては、先ず、転写工程後の電子写真感光体1上に残存するトナー(残存トナー)がロール状ブラシ部材701a、701bにより除去される。次に、ロール状ブラシ部材701a、701bの回転により回収ロール部材702a、702bとの当接位置まで残存トナーが移送されて回収される。これにより、ロール状ブラシ部材701a、701bのブラシ先端は再生され、電子写真感光体1のクリーニングに繰り返し使用される。回収ロール部材702a、702bに付着した残存トナーは、回収ロール部材702a、702bの回転によりスクレーパー703a、703bとの当接位置まで移送され、スクレーパー703a、703bにより除去される。これにより、回収ロール部材702a、702bの表面も再生され、ロール状ブラシ部材のブラシ先端の再生に繰り返し使用される。
【0098】
ここで、効率的にトナーや紙粉等の微粉末を静電的に吸着移動させるためには、ロール状ブラシ部材701a(又は701b)と回収ロール部材702a(又は702b)との間に電位差のあるクリーニングバイアスを印加する機構とすることが好ましい。より具体的には、ロール状ブラシ部材701a(又は701b)に所定の電圧を印加することで、その静電誘因力により電子写真感光体1上の残存トナーをロール状ブラシ部材701a(又は701b)に付着させることができる。そして、回収ロール部材702a(又は702b)にブラシ部材701a(又は701b)への印加電圧よりも絶対値が大きく且つ極性が同じ電圧を印加することで、ブラシ部材701a(又は701b)に付着した残存トナーを回収ロール部材702a(又は702b)に付着させることができる。ロール状ブラシ部材と回収ロール部材との電位差(絶対値)は、好ましくは100V以上、より好ましくは200V以上、さらに好ましくは650Vである。
【0099】
ロール状ブラシ部材701a、701bに電圧を印加する場合、当該ブラシ部材の繊維に導電性を付与する方法としては、繊維に導電性粉末やイオン導電材を配合する方法、繊維の内部又は外部に導電層を形成する方法等が挙げられる。また、導電性が付与された繊維の抵抗値は、繊維単体で10〜10Ω・cmが好ましい
また、回収ロール部材702a、702bの電気抵抗を調整する方法としては、無機フィラー及び/又は有機フィラーを充填する方法等が挙げられる。無機フィラーや有機フィラーを回収ロール部材に充填すると、回収ロール部材の剛性が増加するという利点もある。無機フィラーとしては、錫、鉄、銅、アルミ等の金属粉体や金属繊維、ガラス繊維等が挙げられる。有機フィラーとしては、カーボンブラック、炭素粉、グラファイト、磁性粉、酸化亜鉛、酸化すず、酸化チタン等の金属酸化物、硫化銅、硫化亜鉛等の金属硫化物、ストロンチウム、バリウム、希土類等の所謂ハードフェライト、マグネタイト、銅、亜鉛、ニッケル及びマンガン等のフェライト、またはこれらの表面を必要に応じ導電処理したもの、銅、鉄、マンガン、ニッケル、亜鉛、コバルト、バリウム、アルミニウム、錫、リチウム、マグネシウム、シリコン、リン等の異なる金属元素を含んだ酸化物、水酸化物、炭酸塩又は金属化合物等から選ばれ高温中で焼成して得られる金属酸化物の固溶体、所謂 複合金属酸化物等やポリアニリンが挙げられる。
【0100】
回収ロール部材702a、702bに500Vの電圧を印加したときの抵抗値は、好ましくは1×10〜1×1010Ω・cm、より好ましくは1×10〜1×10Ω・cmである。抵抗値が1×10Ω。cm未満の場合、回収ロール部材への電荷注入が起こり、ブラシ部材が掻き取ったトナーや紙粉等の微粉末の極性が反転するため、これらを電気的に吸着することが困難となる。他方、回収ロール部材の電気抵抗が1×1010Ω・cmを超えると、回収ロール部材に電荷が蓄積される現象(チャージアップ)が起こりやすくなり、この場合もトナーや紙粉等の微粉末の電気的な吸着が困難となる。
【0101】
なお、図7に示したクリーニング装置はロール状ブラシ部材、回収ロール部材及びブレード部材からなるクリーニングユニットを2個備えるものであるが、本発明においては、かかるクリーニングユニットの個数は特に制限されず、例えば1個のクリーニングユニットを備えるクリーニング装置を用いてもよい。しかし、図7に示したクリーニング装置7のようにクリーニングユニットを複数有するものは以下の利点を有する。
【0102】
すなわち、転写工程後の電子写真感光体1上に残存するトナー(残存トナー)の極性は、転写電界の影響によりばらつきやすい。すなわち、残存トナーの大半は正極(もとの帯電極性)のままで存在するが、その一部は逆極に反転する場合がある。このような場合、ロール状ブラシ部材701a、回収ロール部材702a、スクレーパー703aからなるクリーニングユニットと、ロール状ブラシ部材701b、回収ロール部材702b、スクレーパー703bからなるクリーニングユニットとのそれぞれを異なる極性に帯電させ、一方を正極の残存トナー用、他方を逆極に反転した残存トナー用として使用することで、正極の残存トナー及び逆極の残トナーの双方を効率的に除去することができる。より具体的には、先ず、第2のクリーニングユニットにおいて、ブラシ部材701bと回収ロール702bとにトナーと異なる極性のクリーニングバイアスを印加して、残存トナーの大半を占める正極トナーを静電的に吸着移動させる。次に第1のクリーニングユニットにおいて、ブラシ部材701aと回収ロール702aとにトナーと同極性のクリーニングバイアスを印加する事で、逆極性に反転したトナーを静電的に吸着移動させることが有効である。
【0103】
図1に示した画像形成装置において、電子写真感光体1及びクリーニング装置7以外の要素は特に制限されないが、以下、各要素の好ましい例について説明する。
【0104】
(帯電装置)
帯電装置2は帯電ロールを備える接触帯電方式帯電装置である。なお、接触帯電方式により帯電を行う場合、電子写真感光体1へのストレスは大きくなるが、図6に示した画像形成装置では保護層16を備える電子写真感光体が用いられているため、従来では達成が困難であった優れた耐久性を得ることができる。なお、接触帯電方式帯電装置の代わりに、従来から公知のコロトロン、スコロトロンによる非接触方式帯電装置を用いることもできる。
【0105】
(露光装置)
露光装置3としては、電子写真感光体1表面に、半導体レーザ、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。これらの中でも、非干渉光を露光可能な露光装置を用いると、電子写真感光体1の支持体(基体)と感光層との間での干渉縞を防止することができる。
【0106】
(現像装置)
現像装置4としては、一成分系、ニ成分系等の正規または反転現像剤を用いた従来より公知の現像装置等を用いることができる。また、使用されるトナーの形状は特に制限されず、例えば粉砕法による不定形トナーや化学重合法による球形トナーが好適に使用される。
【0107】
ここで、本発明の画像形成装置においては、電子写真感光体1を200,000サイクル以上(さらには250,000サイクル、またさらには300,000サイクル以上)の電子写真プロセスに供することが可能であることから、トナーのみを単独に補給できる機構を有するものが好ましい。
【0108】
また、本発明の画像形成装置においては、平均形状係数が115〜140のトナーを用いた場合であっても、トナーが電子写真感光体とクリーニング装置のブラシ部材との間をすり抜ける現象が防止される。従って、かかるトナーの使用により、クリーニング特性を損なわずに高画質の画像を得ることができる。
【0109】
平均形状係数が115〜140のトナーは、例えば結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により得ることができる。また、上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法なども適用可能である。形状制御、粒度分布制御の観点からは、水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が好ましく、乳化重合凝集法が特に好ましい。トナー母材は結着樹脂と着色剤、離型剤とからなり、必要であれば、シリカや帯電制御剤を用いてもよい。トナーの平均粒径は1〜12μm、好ましくは3〜9μmである。
【0110】
トナーに使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげることができる。
【0111】
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
【0112】
離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロピィシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。
【0113】
また、トナーには必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
【0114】
本発明で用いられるトナーは上記トナー粒子及び上記外添剤をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
【0115】
本発明で用いられるトナーに添加される滑性粒子としてはグラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸、脂肪酸金属塩等の固体潤滑剤や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類やカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用でき、これらを単独で使用するか、あるいは併用しても良い。但し、平均粒径としては0.1〜10μmの範囲で、上記化学構造のものを粉砕して、粒径をそろえてもよい。活性粒子のトナーへの添加量は、好ましくは0.05〜2.0質量%、より好ましくは0.1〜1.5質量%の範囲である。
【0116】
また、トナーには、電子写真感光体1表面の付着物、劣化物を除去する目的で、酸化アルミニウム、酸化セリウム、硫酸バリウムなどの無機粒子を添加することができ、中でも酸化セリウムが好ましい。これらの無機粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜3.0μm、より好ましくは0.5〜2.0μmである。無機粒子を添加する場合には、トナーへの添加量は滑性粒子より多いことが好ましく、また、滑性粒子の添加量との和が0.6質量%以上であることが好ましい。
【0117】
無機粒子及び滑性粒子の添加量をそれぞれ上述の好ましい範囲内とすることで、放電生成物に対するクリーニング特性と平均形状係数115〜140のトナーに対するクリーニング特性とを両立させることができる。
【0118】
トナーには、粉体流動性、帯電制御等を目的として、1次粒径が40nm以下の小径無機酸化物を用い、更に付着力低減や帯電制御の為、それより大径の無機酸化物を添加することが好ましい。これらの無機酸化物微粒子は公知のものを使用できるが、精密な帯電制御を行う為にはシリカと酸化チタンを併用することが好ましい。また、小径無機微粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなる。
【0119】
また、電子写真用カラートナーはキャリアと混合して使用されるが、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉またはそれ等の表面に樹脂コーティングを施したものが使用される。また、キャリアとの混合割合は、適宜設定することができる。
【0120】
(転写装置)
転写装置5としては、ベルト、ローラー、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等、が挙げられる。
【0121】
(像定着装置)
像定着装置6としては、ローラー等の像定着部材を備えるものが挙げられる。
【0122】
(カラー画像形成装置)
次に、本発明の画像形成装置の他の例として、タンデム方式のカラー画像形成装置について説明する。
【0123】
図8は、本発明の第2実施形態にかかる画像形成装置を概略的に示す側面図である。図8に示すように、本実施形態に係る画像形成装置40は、いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置であり、4つの画像形成ユニット41(41a〜41d)を有している。
【0124】
図8に示すように、上記画像形成ユニット41は、電子写真感光体1の他、電子写真感光体1の表面を帯電させる帯電装置42と、帯電装置42により帯電される電子写真感光体1を露光する露光装置43と、露光装置43により形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置44と、現像装置44により電子写真感光体1に現像されたトナー像を紙等の被転写体P上に転写する転写装置45と、転写装置45により被転写体Pに像を転写した後の感光体表面をクリーニングするクリーニング装置46を備えている。ここで、画像形成ユニット41a〜41dにおける電子写真感光体1及びクリーニング装置46a〜46dは、それぞれ図1に示した画像形成装置の電子写真感光体1及びクリーニング装置7と同様の構成である。
【0125】
画像形成ユニット41a〜41dは互いに異なる色の画像を形成するためのものであり、各画像形成ユニット41a〜41dの現像装置44においては互いに異なる色のトナーが用いられる。
【0126】
また、画像形成装置40は、画像形成ユニット41に対向した部位に配設されて記録材Pを搬送するベルト搬送装置47と、記録材Pをベルト搬送装置47に供給する記録材供給装置60とを備えている。ベルト搬送装置47は、無端状の搬送ベルト48を有しており、搬送ベルト48は、例えば6つの張架ロール49〜54及び4つの転写装置45に掛け渡されている。そして、搬送ベルト48を循環搬送させ、記録材供給装置60により記録材Pをベルト搬送装置47に供給すると、記録材Pは、吸着ロール55で吸着保持されて、各画像形成ユニット41a〜41dの転写部位に順次移動されることとなる。そして、4つの画像形成ユニット41a〜41dを通過した記録材Pは、定着装置56により、転写されたカラートナー像を定着された後、収容トレイ57に収容されることとなる。なお、符号58は、搬送ベルト48に所定の張力を付与するテンションロール、符号59は、搬送ベルト48の表面の汚れをクリーニングするベルトクリーナである。
【0127】
このように第2実施形態では、画像形成ユニット41a〜41dにおいて、電荷輸送性を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面層16が設けられた電子写真感光体1と、ロール状ブラシ部材を有するクリーニング装置46a〜46dとを用い、さらに、電子写真感光体1を200,000回転させた後の電子写真感光体1の表面粗さ(R[μm])と1,000回転当たりの磨耗率(W[nm])との積(R×W)を20以下に設定することによって、電子写真感光体1表面の損傷、トナーの外添剤の凝集物によるフィルミング、トナーのすり抜け等の現象を生じることなく残存トナーが確実に除去される。従って、カラー画像形成装置においても、高速化・高性能化及び長寿命化が実現可能となる。
【0128】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の画像形成装置はイレース光照射装置等の除電装置を更に備えていてもよい。これにより、電子写真感光体が繰り返し使用される場合に、電子写真感光体の残留電位が次のサイクルに持ち込まれる現象が防止されるので、画像品質をより高めることができる。
【0129】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0130】
[電子写真感光体の作製]
(感光体−1)
JIS A3003合金よりなる引き抜き管(直径:84mm、長さ:357mm)を用意し、センタレス研磨装置により研磨して表面粗さRを0.6μmとした。次に、この引き抜き管の外周面に脱脂処理、2質量%水酸化ナトリウム溶液で1分間エッチング処理、中和処理、更に純水洗浄を順に行った。次に、陽極酸化処理工程として10質量%硫酸溶液によりシリンダ−表面に陽極酸化膜(電流密度1.0A/dm)を形成した。水洗後、1質量%酢酸ニッケル溶液80℃に20分間浸漬して封孔処理を行った。さらに、純水洗浄、乾燥処理を行った。このようにして、引き抜き管の外周面に7μmの陽極酸化膜を形成して導電性支持体を得た。
【0131】
次に、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.4°、16.6°、25.5°、28.3°に強い回折ピークを持つクロロガリウムフタロシアニン1質量部をポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学社製)1質量部及び酢酸n−ブチル100質量部と混合し、ガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間処理して分散して電荷発生層用塗布液を調製した。得られた塗布液を導電性支持体の陽極酸化膜上に浸漬コートし、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。
【0132】
次に、下記式(29)で表されるベンジジン化合物2質量部、下記式(30)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量:39,000)3質量部をクロロベンゼン20部に溶解させて電荷輸送層用塗布液を調製した。得られた塗布液を上記電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃、40分の加熱を行い膜厚20μmの電荷輸送層を形成して感光体−1を得た。
【0133】
【化21】
Figure 2004109917
【0134】
【化22】
Figure 2004109917
次に、下記式(31)で表される化合物2質量部、メチルトリメトキシシラン2質量部、テトラメトキシシラン0.5質量部及びコロイダルシリカ0.3質量部を、イソプロピルアルコール5質量部、テトラヒドロフラン3質量部及び蒸留水0.3質量部の混合液に溶解させ、さらにイオン交換樹脂(アンバーリスト15E)0.5質量部を加え、室温で攪拌することにより24時間加水分解を行った。
【0135】
【化23】
Figure 2004109917
次に、加水分解後の反応混合物からイオン交換樹脂を濾過分離し、その濾液に、アルミニウムトリスアセチルアセトナート(Al(aqaq))0.1質量部、並びに3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.4質量部を加えて保護層用塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上にリング型浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、170℃で1時間加熱処理して硬化させ、膜厚約3mの保護層を形成して感光体−1を得た。
【0136】
(感光体−2)
先ず、感光体−1と同様にして電荷輸送層までを形成した。
【0137】
次に、上記式(31)で表される化合物3質量部、メチルトリメトキシシラン2質量部、テトラメトキシシラン0.5質量部及びコロイダルシリカ0.3質量部を、イソプロピルアルコール5質量部、テトラヒドロフラン3質量部及び蒸留水0.3質量部の混合液に溶解させ、さらにイオン交換樹脂(アンバーリスト15E)0.5質量部を加え、室温で攪拌することにより24時間加水分解を行った。
【0138】
次に、加水分解後の反応混合物からイオン交換樹脂を濾過分離し、その濾液5質量部に対して、アルミニウムトリスアセチルアセトナート(Al(aqaq))0.1質量部、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.4質量部、並びにブチラール樹脂(BX−L、積水化学社製)0.5質量部を加えて保護層用塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上にリング型浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、170℃で1時間加熱処理して硬化させ、膜厚約3mの保護層を形成して感光体−2を得た。
【0139】
(感光体−3)
保護層用塗布液を調製する際にコロイダルシリカを用いなかったこと以外は感光体−1と同様にして感光体−3を作製した。
【0140】
(感光体−4)
保護層用塗布液を調製する際にトリメトキシシラン2質量部の代わりに表1中の化合物(III−8)2.5質量部を用いたこと以外は感光体−1と同様にして感光体−4を作製した。
【0141】
(感光体−5)
保護層用塗布液を調製する際にトリメトキシシラン2質量部の代わりに表1中の化合物(III−13)2.5質量部を用いたこと以外は感光体−1と同様にして感光体−5を作製した。
【0142】
(感光体−6)
保護層用塗布液を調製する際にトリメトキシシラン2質量部の代わりに表1中の化合物(III−13)2.5質量部を用いたこと以外は感光体−2と同様にして感光体−6を作製した。
【0143】
(感光体−7)
上記式(31)で表される化合物3質量部の代わりに下記式(32)で表される化合物2質量部を用いたこと以外は感光体−6と同様にして感光体−7を作製した。
【0144】
【化24】
Figure 2004109917
(感光体−8)
上記式(31)で表される化合物3質量部の代わりに下記式(33)で表される化合物2質量部を用いたこと以外は感光体−6と同様にして感光体−8を作製した。
【0145】
【化25】
Figure 2004109917
(感光体−9)
上記式(31)で表される化合物3質量部の代わりに下記式(34)で表される化合物2質量部を用いたこと以外は感光体−6と同様にして感光体−8を作製した。
【0146】
【化26】
Figure 2004109917
(感光体−10)
上記式(31)で表される化合物3質量部の代わりに上記式(34)で表される化合物2質量部を用いたこと以外は感光体−5と同様にして感光体−8を作製した。
【0147】
(感光体−11)
感光体−1と同様にして電荷輸送層までを形成し、保護層を設けずに感光体−11とした。
【0148】
[クリーニング装置の作製]
第1及び第2のクリーニングユニットとしてそれぞれ以下に示すものを用い、図7に示すクリーニング装置−1〜3(いずれもプロセスカートリッジ)を作製した。また、比較のため、クリーニング装置−4としてクリーニングブレードを用いた。
【0149】
(クリーニング装置−1)
<第1のクリーニングユニット>
ロール状ブラシ部材
ブラシ材質:導電性ナイロン、繊維太さ:2デニール(約17μm)、電気抵抗:1×10Ω、毛足長さ:4mm、繊維密度:50,000本/inch、感光体への食い込み量:約1.5mm、周速:60mm/s、回転方向:感光体の回転方向に対して逆回転、ブラシ印加バイアス:+200V
回収ロール部材
材質:導電性カーボンを分散したフェノール樹脂、電気抵抗:1×10Ω、曲げ弾性率(JIS K7203):100MPa、磨耗量(JIS K6902):2mg、ロックウェル硬度(JIS K7202、Mスケール):120、ブラシ部材への食い込み量:1.5mm、周速:70mm/s、印加バイアス:+600V
スクレーパー
材質:SUS304、厚み:80μm、回収ロール部材への食い込み量:1.3mm、フリーレングス(自由長):8.0mm。
【0150】
<第2のクリーニングユニット>
ロール状ブラシ部材
ブラシ材質:導電性ナイロン、繊維太さ:2デニール(約17μm)、電気抵抗:1×10Ω、毛足長さ:4mm、繊維密度:50,000本/inch、感光体への食い込み量:約1.5mm、周速:60mm/s、回転方向:感光体の回転方向に対して逆回転、ブラシ印加バイアス:−400V
回収ロール部材
材質:導電性カーボンを分散したフェノール樹脂、電気抵抗:1×10Ω、曲げ弾性率(JIS K7203):100MPa、磨耗量(JIS K6902):2mg、ロックウェル硬度(JIS K7202、Mスケール):120、ブラシ部材への食い込み量:1.5mm、周速:70mm/s、印加バイアス:−800V
<スクレーパー>
材質:SUS304、厚み:80μm、回収ロール部材への食い込み量:1.3mm、フリーレングス(自由長):8.0mm。
【0151】
(クリーニング装置−2)
<第1のクリーニングユニット>
ロール状ブラシ部材
ブラシ材質:導電性ナイロン、繊維太さ:5デニール(約43μm)、電気抵抗:1×10Ω、毛足長さ:4mm、繊維密度:150,000本/inch、感光体への食い込み量:約1.5mm、周速:60mm/s、回転方向:感光体の回転方向に対して逆回転、ブラシ印加バイアス:+200V
回収ロール部材
材質:導電性カーボンを分散したフェノール樹脂、電気抵抗:1×10Ω、曲げ弾性率(JIS K7203):100MPa、磨耗量(JIS K6902):2mg、ロックウェル硬度(JIS K7202、Mスケール):120、ブラシ部材への食い込み量:1.5mm、周速:70mm/s、印加バイアス:+600V
スクレーパー
材質:SUS304、厚み:80μm、回収ロール部材への食い込み量:1.3mm、フリーレングス(自由長):8.0mm。
【0152】
<第2のクリーニングユニット>
ロール状ブラシ部材
ブラシ材質:導電性ナイロン、繊維太さ:5デニール(約43μm)、電気抵抗:1×10Ω、毛足長さ:4mm、繊維密度:150,000本/inch、感光体への食い込み量:約1.5mm、周速:60mm/s、回転方向:感光体の回転方向に対して逆回転、ブラシ印加バイアス:−400V
回収ロール部材
材質:導電性カーボンを分散したフェノール樹脂、電気抵抗:1×10Ω、曲げ弾性率(JIS K7203):100MPa、磨耗量(JIS K6902):2mg、ロックウェル硬度(JIS K7202、Mスケール):120、ブラシへ部材への食い込み量:1.5mm、周速:70mm/s、印加バイアス:−800V
スクレーパー
材質:SUS304、厚み:80μm、回収ロール部材への食い込み量:1.3mm、フリーレングス(自由長):8.0mm。
【0153】
(クリーニング装置−3)
<第1のクリーニングユニット>
ロール状ブラシ部材
ブラシ材質:導電性ナイロン、繊維太さ:20デニール(約170μm)、電気抵抗:1×10Ω、毛足長さ:4mm、繊維密度:150,000本/inch、感光体への食い込み量:約1.5mm、周速:60mm/s、回転方向:感光体の回転方向に対して逆回転、ブラシ印加バイアス:+200V
回収ロール部材
材質:導電性カーボンを分散したフェノール樹脂、電気抵抗:1×10Ω、曲げ弾性率(JIS K7203):100MPa、磨耗量(JIS K6902):2mg、ロックウェル硬度(JIS K7202、Mスケール):120、ブラシ部材への食い込み量:1.5mm、周速:70mm/s、印加バイアス:+600V
スクレーパー
材質:SUS304、厚み:80μm、回収ロール部材への食い込み量:1.3mm、フリーレングス(自由長):8.0mm。
【0154】
<第2のクリーニングユニット>
ロール状ブラシ部材
ブラシ材質:導電性ナイロン、繊維太さ:20デニール(約170μm)、電気抵抗:1×10Ω、毛足長さ:4mm、繊維密度:150,000本/inch、感光体への食い込み量:約1.5mm、周速:60mm/s、回転方向:感光体の回転方向に対して逆回転、ブラシ印加バイアス:−400V
回収ロール部材
材質:導電性カーボンを分散したフェノール樹脂、電気抵抗:1×10Ω、曲げ弾性率(JIS K7203):100MPa、磨耗量(JIS K6902):2mg、ロックウェル硬度(JIS K7202、Mスケール):120、ブラシへ部材への食い込み量:1.5mm、周速:70mm/s、印加バイアス:−800V
スクレーパー
材質:SUS304、厚み:80μm、回収ロール部材への食い込み量:1.3mm、フリーレングス(自由長):8.0mm。
【0155】
(クリーニング装置−4)
ブレード材質:ウレタンゴム、厚み:2mm、感光体への食い込み量:1.1mm、フリーレングス(自由長):10mm、配置方向:感光体に対してドクター方向。
【0156】
[現像剤の作製]
以下の説明において、各物性値の測定は以下の方法にて行った。
【0157】
トナー、複合粒子粒度分布
マルチサイザー(日科機社製)を用い、アパーチャー径100μmのもので測定した。
【0158】
トナー及び複合粒子の平均形状係数ML2/A
トナー又は複合粒子を光学顕微鏡で観察し、その像を画像解析装置(LUZEXIII、ニレコ社製)に取り込んで円相当径を測定した。次いで、トナー粒子又は複合粒子の最大長及び面積から、個々の粒子について下記式(1)に従って平均形状係数ML2/Lの値を求めた。
【0159】
(ML2/A)=(最大長)×π×100/[4×(面積)]   (1)
(現像剤−1)
トナー母粒子の製造
<樹脂微粒子分散液の調製>
スチレン370g、n−ブチルアクリレート30g、アクリル酸8g、ドデカンチオール24g及び四臭化炭素4gを混合して溶解した溶液と、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)社製)6g及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)社製)10gをイオン交換水550gに溶解した溶液とを混合してフラスコ中で乳化重合を開始し、10分間ゆっくり混合しながら過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。フラスコ内の窒素置換を行った後、混合溶液を攪拌しながら混合溶液の温度が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、その結果、平均粒径150nm、ガラス転移温度(T)58℃、質量平均分子量(M)11,500の樹脂微粒子が分散された樹脂微粒子分散液が得られた。この分散液の固形分濃度は40質量%であった。
【0160】
<着色剤分散液−1の調製>
カーボンブラック(モーガルL、キャボット製)60g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製)6g及びイオン交換水240gを混合し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間攪拌した。その後、アルティマイザーにて分散処理し、平均粒子径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色剤分散液−1を調製した。
【0161】
<着色剤分散液−2の調製>
シアン顔料(B15、大日精化社製)360g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製)5g及びイオン交換水 240gを混合し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間攪拌した。その後、アルティマイザーにて分散処理して平均粒子径が250nmである着色剤(シアン顔料)粒子が分散された着色剤分散液−2を調製した。
【0162】
<着色剤分散液−3の調製>
マジェンタ顔料(R122、大日精化社製)60g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製)5g及びイオン交換水240gを混合し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間攪拌した。その後、アルティマイザーにて分散処理し、平均粒子径が250nmである着色剤(マジェンタ顔料)粒子が分散された着色剤分散液−3を調製した。
【0163】
<着色分散液−4の調製>
イエロー顔料(Y180、クラリアント社製)90g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製)5g及びイオン交換水240gを混合し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間攪拌した。その後、アルティマイザーにて分散処理し、平均粒子径が250nmである着色剤(イエロー顔料)粒子が分散された着色剤分散液−4を調製した。
Yellow顔料Y180 90g
<離型剤分散液の調製>
パラフィンワックス(HNP0190、日本精蝋(株)製、融点:85℃)100g、カチオン性界面活性剤 (サニゾールB50:花王(株)製)5g及びイオン交換水 240gを混合し、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した。その後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調製した。
【0164】
<トナー母粒子K1の調製>
上記の樹脂微粒子分散液を234質量部、着色剤分散液−1を30質量部、離型剤分散液を40質量部、ポリ水酸化アルミニウム(Paho2S、浅田化学社製)を0.5質量部、イオン交換水を600質量部、それぞれ丸型ステンレス鋼鉄フラスコに投入し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて混合・分散した。その後、加熱用オイルバス中で混合液を攪拌しながら加熱し、40℃で30分保持した。このとき、混合液中にD50が4.5μmの凝集粒子が生成していることを確認した。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持したところ、D50は5.3μmとなった。この凝集体粒子を含む分散液に26質量部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスを用いて50℃で30分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液に1N水酸化ナトリウムを追加して分散液のpHを7.0に調整した後、フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら加熱して80℃で4時間保持した。分散液を冷却した後、分散液中に生成したトナー母粒子を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー母粒子K1を得た。トナー母粒子K1のD50は5.9μm、平均形状係数ML2/Lは132であった。
【0165】
<トナー母粒子C1の調製>
着色粒子分散液−1の代わりに着色粒子分散液−2を用いたこと以外はトナー母粒子K1と同様にしてトナー母粒子C1を調製した。得られたトナー母粒子C1のD50は5.8μm、平均形状係数ML2/Aは131であった。
【0166】
<トナー母粒子M1の調製>
着色粒子分散液−1の代わりに着色粒子分散液−3を用いたこと以外はトナー母粒子K1と同様にしてトナー母粒子M1を調製した。得られたトナー母粒子M1のD50は5.5μm、平均形状係数ML2/Aは135であった。
【0167】
<トナー母粒子Y1の調製>
着色粒子分散液−1の代わりに着色粒子分散液−4を用いたこと以外はトナー母粒子K1と同様にしてトナー母粒子Y1を調製した。得られたトナー母粒子Y1のD50は5.9μm、平均形状係数ML2/Aは130であった。
【0168】
<キャリアの製造>
トルエン14質量部、スチレン−メタクリレート共重合体(成分比:90/10)2質量部及びカーボンブラック(R330:キャボット社製)0.2部を混合し、10分間スターラーで撹拌して分散処理した被覆液を調製した。次に、この被覆液とフェライト粒子(平均粒径:50μm)100質量部を真空脱気型ニーダーに入れて、60℃で30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し乾燥させることによりキャリアを得た。このキャリアは、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗値が1011Ω・cmであった。
【0169】
<トナー−1及び現像剤−1の調製>
上記トナー母粒子K1、C1、M1、Y1のそれぞれ100質量部と、ルチル型酸化チタン(粒径:20nm,n−デシルトリメトキシシラン処理したもの)1質量部、シリカ(粒径:40nm、気相酸化法により調製し、シリコーンオイル処理したもの)2.0質量部、酸化セリウム(平均粒径:0.7μm)1質量部、高級脂肪酸アルコール(分子量700の高級脂肪酸アルコールをジェットミルで粉砕し、平均粒径8.0μmとしたもの)0.3質量部を5Lヘンシェルミキサーで周速30m/sで15分間ブレンドした。その後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー−1(ブラック、シアン、マジェンタ、イエローの4色)を得た。また、キャリア100質量部とトナー−1の5質量部をV−ブレンダーを用いて40rpmで20分間攪拌し、212μmの目開きを有するシーブで篩分することにより現像剤−1(ブラック、シアン、マジェンタ、イエローの4色)を得た。
【0170】
(現像剤−2)
<トナー母粒子K2の調製>
樹脂微粒子分散液(複合微粒子調製時に作成したもの)を234質量部、着色剤分散液−1を30質量部、離型剤分散液を40質量部、ポリ水酸化アルミニウム(Paho2S、浅田化学社製)を0.5質量部、イオン交換水を600質量部、それぞれ丸型ステンレス鋼鉄フラスコに入れて、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて混合・分散した。その後、加熱用オイルバス中で混合液を攪拌しながら加熱し、40℃で30分保持した後、D50が4.5μmの凝集粒子が生成していることを確認した。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持したところ、D50は5.3μmとなった。その後、この凝集体粒子を含む分散液に26質量部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスにより加熱して50℃で30分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液に1N水酸化ナトリウムを追加して系のpHを5.0に調整した後、フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら加熱して95℃で4時間保持した。分散液を冷却した後、分散液中に生成したトナー母粒子を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー母粒子K2を得た。トナー母粒子K2のD50は5.8μm、平均形状係数ML2/Aは109であった。
【0171】
<トナー母粒子C2の調製>
着色粒子分散液−1の代わりに着色粒子分散液−2を用いたこと以外はトナー母粒子K2と同様にしてトナー母粒子C2を調製した。得られたトナー母粒子C2のD50は5.7μm、平均形状係数ML2/Lは110であった。
【0172】
<トナー母粒子M2の調製>
着色粒子分散液−1の代わりに着色粒子分散液−3を用いたこと以外はトナー母粒子K2と同様にしてトナー母粒子M2を調製した。得られたトナー母粒子M2のD50は5.6μm、平均形状係数ML2/Aは114であった。
【0173】
<トナー母粒子Y2の調製>
着色粒子分散液−1の代わりに着色粒子分散液−4を用いたこと以外はトナー母粒子K2と同様にしてトナー母粒子Y2を調製した。得られたトナー母粒子Y2のD50は5.8μm、平均形状係数ML2/Aは108であった。
【0174】
<トナー−2及び現像剤−2の調製>
トナー母粒子K2、C2、M2、Y2をそれぞれ用い、酸化セリウム(平均粒径:0.7μm)の代わりに酸化アルミニウム(平均粒径:0.1μm)を用いたこと以外はトナー−1及び現像剤−1と同様にしてトナー−2及び現像剤−2(それぞれブラック、シアン、マジェンタ、イエローの4色)を調製した。
【0175】
(現像剤−3)
<トナー母粒子K3の調製>
ポリエステル樹脂(テレフタル酸−ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物−シクロヘキサンジメタノールから得られた線状ポリエステル、T:62℃、M:12,000、M:32,000)100質量部、カーボンブラック(モーガルL、キャボット製)4質量部及びカルナウバワックス5質量部をエクストルーダで混練し、ジェットミルで粉砕した。得られた粉砕物を風力式分級機で分級してトナー母粒子K3を得た。得られたトナー母粒子K3の平均粒径は5.9μm、平均形状係数ML2/Aは145であった。
【0176】
<トナー母粒子C3の調製>
カーボンブラックの代わりにシアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3)を用いたこと以外はトナー母粒子K3と同様にしてトナー母粒子C3を調製した。得られたトナー母粒子C3の平均粒子径は5.6μm、平均形状係数ML2/Aは141であった。
【0177】
<トナー母粒子M3の調製>
カーボンブラックの代わりにマジェンタ着色剤(R122)を用いたこと以外はトナー母粒子K3と同様にしてトナー母粒子M3を調製した。得られたトナー母粒子M3の平均粒子径は5.9μm、平均形状係数ML2/Aは149であった。
【0178】
<トナー母粒子Y3の調製>
カーボンブラックの代わりにイエロー着色剤(Y180)を用いたこと以外はトナー母粒子K3と同様にしトナー母粒子Y3を調製した。得られたトナー母粒子Y3の平均粒径は5.8μm、平均形状係数ML2/Aは144であった。
【0179】
<トナー−3及び現像剤−3の調製>
トナー母粒子K3、C3、M3、Y3をそれぞれ用いたこと以外はトナー−2及び現像剤−2と同様にしてトナー−3及び現像剤−3(それぞれブラック、シアン、マジェンタ、イエローの4色)を調製した。
【0180】
[実施例1〜13、比較例1〜6]
実施例1〜13及び比較例1〜6では、電子写真感光体、クリーニング装置及び現像剤としてそれぞれ表1、2に示した組み合わせのものを用いて、図8に示した構成を有するタンデム方式のカラー画像形成装置(プロセス速度:220mm/sec、富士ゼロックス社製Docu Color4040改造機)を作製した。
【0181】
次に、実施例1〜13及び比較例1〜6の各画像形成装置について画像形成テストを行った。具体的には、高温高湿(30℃、80%RH)の環境下で10万枚の画像形成を行い、次いで低温低湿(10℃、20%RH)の環境下で10万枚の画像形成を行った。
【0182】
上記の画像形成テスト後に、電子写真感光体の磨耗率(1,000サイクル当たりの磨耗量)、表面粗さ、感光体表面の付着物の有無、低温低湿環境下でのトナーのクリーニング性(クリーニング不良による帯電装置の汚れや画質劣化)、転写性及び画質を評価した。得られた結果を表1、2に示す。
【0183】
なお、表1、2中、表面粗さ(十点平均表面粗さ)は、東京精密製サーフコム1400Aを用い、JIS B0601(1994)で規定される測定方法に準拠して測定した。
【0184】
また、感光体表面の付着物の有無は、目視により観察し、以下の基準:
○:付着無し
△:部分的(全体の30%程度以下)に付着あり
×:付着あり
に基づいて評価したものである。
【0185】
また、クリーニング性は、目視により観察し、以下の基準:
○:良好
△:部分的(全体の10%程度以下)にスジ等の画質欠陥あり
×:広範な領域に画質欠陥あり
に基づいて評価したものである。
【0186】
また、転写性は、転写工程後に感光体表面に残存したトナーを粘着テープに付着させてその質量を測定し、下記式(35):
【0187】
【数1】
Figure 2004109917
により求めた転写効率を指標として、以下の基準:
○:転写効率90%以上
△:転写効率85〜90%
×:転写効率85%未満
に基づいて評価したものである。
【0188】
また、画質は、目視にて観察し、良好であった場合は○、画質欠陥が認められた場合はその詳細を示した。
【0189】
【表2】
Figure 2004109917
【0190】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の画像形成装置によれば、電子写真感光体表面の損傷、トナーの外添剤の凝集物によるフィルミング、トナーのすり抜け等の現象を生じることなく残存トナーが確実に除去されるので、画像形成装置における高速化・高性能化及び長寿命化が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明で用いられる電子写真感光体の一例を示す模式断面図である。
【図3】本発明で用いられる電子写真感光体の他の例を示す模式断面図である。
【図4】本発明で用いられる電子写真感光体の他の例を示す模式断面図である。
【図5】本発明で用いられる電子写真感光体の他の例を示す模式断面図である。
【図6】本発明で用いられる電子写真感光体の他の例を示す模式断面図である。
【図7】本発明で用いられるクリーニング装置の一例を示す概略構成図である。
【図8】本発明の第2実施形態にかかる画像形成装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…電子写真感光体、11…導電性支持体、12…感光層、13…下引き層、14…電荷発生層、15…電荷輸送層、16…保護層、17…電荷発生/電荷輸送層、2、42…帯電装置、3、43…露光装置、4、44…現像装置、5、45…転写装置、6…像定着装置、7、46…クリーニング装置、700…ハウジング、701a、701b…ロール状ブラシ部材、702a、702b…回収ロール部材、703a、703b…スクレーパー、704a、704b、705a、705b…シャフト、706…取り付け金具、40…画像形成装置、47…ベルト搬送装置、48…搬送ベルト、49…張架ロール、55…吸着ロール、56…定着ロール、57…収容トレイ、58…テンションロール、59…ベルトクリーナ、60…記録材供給装置。

Claims (12)

  1. 導電性支持体及び該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写媒体に転写する転写手段と、前記トナー像の転写後に前記電子写真感光体上に残存するトナーを除去するクリーニング手段とを備え、プロセス速度150mm/s以上で画像形成を行う画像形成装置において、
    前記電子写真感光体が、電荷輸送性を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面層を有し、
    前記クリーニング手段が、ブラシ先端が前記電子写真感光体に当接するように配置されたブラシ部材を有し、
    前記電子写真感光体を200,000回転させた後の前記電子写真感光体の表面粗さ(R[μm])と1,000回転当たりの磨耗率(W[nm])との積(R×W)が20以下であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ブラシ部材がナイロン、アクリル、ポリオレフィン及びポリエステルから選ばれる繊維太さ30デニール以下の樹脂繊維を繊維密度20,000本/inch以上で配置したものであり、前記電子写真感光体に対するブラシ先端の食い込み量が0.1〜2.5mmであることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ブラシ部材が導電性を有し、前記電子写真感光体と前記ブラシ部材との間に所定電圧を印加して前記電子写真感光体上に残存するトナーを除去することを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記トナーの平均形状係数が115〜140であることを特徴とする、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記ブラシ部材が、前記電子写真感光体との接線に平行な回転軸を中心として回転可能なロール状ブラシ部材であり、前記クリーニング手段が、前記ブラシ部材のブラシ先端に当接するように配置され且つ前記ブラシ部材の回転軸に平行な回転軸を中心として回転可能な回収ロール部材と、該回収ロール部材の外周面に当接配置されたスクレーパー又はブレード部材とをさらに有することを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記表面層がアルミニウム元素0.1〜10質量%をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記表面層が平均粒径5〜1,000nmの微粒子0.1〜30質量%をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記表面層がアルコールに可溶な樹脂5〜20質量%をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記表面層が酸化防止剤0.1〜20質量%をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記シロキサン系樹脂が下記一般式(1):
    W(−D−SiR3−a  (1)
    [式(1)中、Wは電荷輸送特性を示す有機基を表し、Rは水素原子、アルキル基並びに置換又は未置換のアリール基から選ばれる1種を表し、Qは加水分解性基を表し、Dは2価の基を表し、aは1〜3の整数を表し、bは1〜4の整数を表す。]
    で表されるケイ素含有化合物を用いて得られたものであることを特徴とする、請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記ケイ素含有化合物が下記一般式(2):
    Figure 2004109917
    [式(2)中、Ar〜Arは同一でも異なっていてもよく、それぞれ置換又は未置換のアリール基を表し、Arは置換又は未置換のアリール基又はアリーレン基を表し、Rは水素原子、アルキル基並びに置換又は未置換のアリール基から選ばれる1種を表し、Qは加水分解性基を表し、Dは2価の基を表し、aは1〜3の整数を表し、cはそれぞれ独立に0又は1を表し、式(2)中の−D−SiR3−aで表される基の総数は1〜4である]
    で表される化合物であることを特徴とする、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記感光層が少なくとも1種のフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする、請求項1〜11のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
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