JP2015122685A - ソースフォロワ - Google Patents

ソースフォロワ Download PDF

Info

Publication number
JP2015122685A
JP2015122685A JP2013266406A JP2013266406A JP2015122685A JP 2015122685 A JP2015122685 A JP 2015122685A JP 2013266406 A JP2013266406 A JP 2013266406A JP 2013266406 A JP2013266406 A JP 2013266406A JP 2015122685 A JP2015122685 A JP 2015122685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
transistor
oxide semiconductor
semiconductor film
source follower
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013266406A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6306343B2 (ja
Inventor
朗央 山本
Akihisa Yamamoto
朗央 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP2013266406A priority Critical patent/JP6306343B2/ja
Publication of JP2015122685A publication Critical patent/JP2015122685A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6306343B2 publication Critical patent/JP6306343B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)

Abstract

【課題】ソースフォロワの入力信号と出力信号の対応関係が初期動作時の対応関係からずれることを抑制する。【解決手段】ソースフォロワに設けられる駆動用トランジスタのドレインの電位をソースフォロワの出力電位に応じて変動させる。具体的には、オペアンプを用いて、駆動用トランジスタのソース・ドレイン間電圧と、負荷用トランジスタのソース・ドレイン間電圧とを同一に維持する。その結果、駆動用トランジスタと負荷用トランジスタの経時劣化の程度を揃えることが可能となる。これにより、ソースフォロワの入力信号と出力信号の対応関係が初期動作時の対応関係からずれることを抑制することが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、ソースフォロワに関する。また、当該ソースフォロワを有する半導体装置に関する。なお、本明細書において半導体装置とは、半導体特性を利用する装置を指すこととする。
また、本発明の一態様は、物、方法、または、製造方法に関する。また、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。具体的には、本発明の一態様は 、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法に関する。
アナログ回路の一種であるソースフォロワは、飽和領域で動作するトランジスタ(駆動用トランジスタ)と、駆動用トランジスタのソース及びドレインと直列接続される定電流源とによって構成されることが多い。そして、ソースフォロワでは、駆動用トランジスタのゲートが入力ノードと接続され且つソースが出力ノードと接続される。そのため、ソースフォロワは、高い入力インピーダンスと低い出力インピーダンスを備えた回路となる。この場合、当該ソースフォロワに入力される信号(入力ノードの電位)に影響を与えることなく、当該信号に応じた電位を出力信号(出力ノードの電位)とすることができる。よって、ソースフォロワは、電圧バッファとして機能させることが可能である。すなわち、特定の回路内の所望のノードを駆動用トランジスタのゲートに接続することで、当該回路に影響を与えることなく当該出力信号から当該ノードの電位を判別することが可能である。
ソースフォロワに設けられる定電流源として、ゲート・ソース間電圧が固定されたトランジスタ(負荷用トランジスタともいう)を適用することが可能である。この場合、駆動用トランジスタと、定電流源とを同一工程で作製できる点で好ましい。ただし、定電流源として負荷用トランジスタを適用した場合には、ソースフォロワの入力信号と出力信号の対応関係が予定した対応関係からずれる可能性がある。例えば、トランジスタ間のしきい値電圧のばらつきによって当該対応関係が予定した対応関係からずれることがある。この点に鑑み、特許文献1では、トランジスタの初期特性のばらつきに起因する当該対応関係のずれを抑制する技術が開示されている。
特開2003−229734号公報
トランジスタの特性は、経時的に変化(経時劣化)することがある。例えば、高いソース及びドレイン間電圧が長時間に渡ってトランジスタに印加された場合には、ホットキャリアなどによって当該トランジスタのしきい値電圧が変動する、又はオン電流値が低下するなどの変化が生じることがある。
ここで、アナログ回路であるソースフォロワにおいては、駆動用トランジスタと負荷用トランジスタのソース及びドレイン間に同一の電圧が印加されることはほとんどない。そのため、両トランジスタにおいては、経時劣化の程度が異なることになる。よって、当該ソースフォロワにおいては、入力信号と出力信号の対応関係が経時的に初期動作時の対応関係からずれる可能性がある。
上述した点に鑑み、本発明の一態様は、ソースフォロワの経時的な特性変動を抑制することを目的の一とする。具体的には、ソースフォロワの入力信号と出力信号の対応関係が初期動作時の対応関係からずれることを抑制することを目的の一とする。
また、本発明の一態様は、新規なソースフォロワを提供することを目的の一とする。また、本発明の一態様は、新規な半導体装置を提供することを目的の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。また、本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はない。また、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、動作時において駆動用トランジスタ及び負荷用トランジスタのソース及びドレイン間電圧を同一又は略同一に維持することを要旨とする。
例えば、本発明の一態様は、ゲートが参照電位を供給する配線に接続され、ソースが第1の共通電位を供給する配線に接続され、ドレインが出力ノードに接続されている第1のトランジスタと、ゲートが入力ノードに接続され、ソースが出力ノードに接続されている第2のトランジスタと、非反転入力端子が出力ノードに接続され、出力端子が第2のトランジスタのドレインに接続されているオペアンプと、一端が第2の共通電位を供給する配線に接続され、他端がオペアンプの反転入力端子に接続されている第1の抵抗と、一端がオペアンプの反転入力端子に接続され、他端が第2のトランジスタのドレインに接続されている第2の抵抗とを有するソースフォロワである。
オペアンプは、非反転入力端子に接続されているノードの電位と、反転入力端子に接続されているノードの電位とを同一にする機能を有する(イマジナリーショート)。そのため、上述の抵抗の抵抗値及び共通電位の値を適宜設定することによって、駆動用トランジスタのソース及びドレイン間電圧と、負荷用トランジスタのソース及びドレイン間電圧とを同一に維持することが可能になる。その結果、本発明の一態様のソースフォロワにおいては、駆動用トランジスタと負荷用トランジスタの経時劣化の程度を揃えることが可能となる。これにより、ソースフォロワの入力信号と出力信号の対応関係が初期動作時の対応関係からずれることを抑制することが可能となる。
また、本発明の一態様により新規なソースフォロワを提供することが可能となる。また、本発明の一態様により新規な半導体装置を提供することが可能となる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。また、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。また、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
ソースフォロワの構成例を示す回路図。 (A)、(B)トランジスタの具体例を示す図。 (A)、(B)オペアンプの具体例を示す回路図。 (A)、(B)抵抗の具体例を示す図。 ソースフォロワの応用例を示す図。
以下では、本発明の一態様について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態を様々に変更し得る。したがって、本発明は以下に示す記載内容に限定して解釈されるものではない。
<1.ソースフォロワの構成例>
図1は、ソースフォロワの構成例を示す回路図である。図1に示すソースフォロワは、ゲートが参照電位(Ref)を供給する配線に接続され、ソースが共通電位(Com_1)を供給する配線に接続され、ドレインが出力ノードに接続されているトランジスタ1と、ゲートが入力ノードに接続され、ソースが出力ノードに接続されているトランジスタ2と、非反転入力端子が出力ノードに接続され、出力端子がトランジスタ2のドレインに接続されているオペアンプ3と、一端が共通電位(Com_2)を供給する配線に接続され、他端がオペアンプ3の反転入力端子に接続されている抵抗4と、一端がオペアンプ3の反転入力端子に接続され、他端がトランジスタ2のドレインに接続されている抵抗5とを有する。なお、参照電位(Ref)及び共通電位(Com_1、Com_2)のそれぞれは、固定電位である。また、トランジスタ1、2は、同じ極性のトランジスタである。なお、図1では、トランジスタ1、2はNチャネル型のトランジスタである。また、トランジスタ1、2のチャネル長及びチャネル幅は、同一又は略同一である。
図1に示すソースフォロワにおいては、トランジスタ1、2のソース及びドレイン間電圧が同一となるように各種の値が設定される。例えば、共通電位(Com_1、Com_2)を同一又は略同一とし、抵抗4、5の抵抗値を同一又は略同一とすればよい。また、共通電位(Com_1、Com_2)を正、且つ共通電位(Com_2)を共通電位(Com_1)のk倍(kは正)と同一又は略同一とし、抵抗5の抵抗値を抵抗4の抵抗値のk倍と同一又は略同一としてもよい。なお、共通電位(Com_1、Com_2)を同一又は略同一とする場合には、ソースフォロワの動作に必要とされる電位数を低減できるため好ましい。また、抵抗4、5の抵抗値を同一又は略同一とする場合には、設計が容易になる点で好ましい。
次いで、図1に示すソースフォロワの具体的な動作について説明する。図1に示すソースフォロワにおいては、トランジスタ1のゲート・ソース間電圧は固定されている。そのため、トランジスタ1のソース及びドレイン間電流も一定値となる。そして、トランジスタ2のソース及びドレインは、トランジスタ1のソース及びドレインと直列接続されている。よって、トランジスタ2が飽和領域で動作する限り、トランジスタ2のソース及びドレインにも当該一定値の電流が生じることになる。
また、図1に示すソースフォロワにおいては、オペアンプ3が、非反転入力端子に接続されているノード(トランジスタ1のドレイン及びトランジスタ2のソースに接続されているノード)の電位と、反転入力端子に接続されているノード(抵抗4の他端及び抵抗5の一端が接続されているノード)の電位とを同一にするように信号を出力する。ここで、両ノードの電位は、共通電位(Com_1、Com_2)の値及び抵抗4、5の抵抗値に応じて定まる。
例えば、共通電位(Com_1、Com_2)を同一又は略同一とし、抵抗4、5の抵抗値を同一又は略同一とする場合には、オペアンプ3の出力端子に接続されているノードの電位と反転入力端子に接続されているノードの電位の差(本段落において、第1の差ともいう)と、共通電位(Com_2)とオペアンプ3の反転入力端子に接続されているノードの電位の差(本段落において、第2の差ともいう)とが同一又は略同一になる。そして、上述の通り、オペアンプ3は、オペアンプ3の反転入力端子に接続されているノードの電位と、オペアンプ3の非反転入力端子に接続されているノードの電位とを同一又は略同一になるように制御する。そのため、トランジスタ2のソース及びドレイン間電圧は、第1の差と同一又は略同一となる。また、上述の通り、共通電位(Com_1)と共通電位(Com_2)は同一又は略同一である。そのため、トランジスタ1のソース及びドレイン間電圧は、第2の差と等しくなる。よって、この場合には、トランジスタ2のソース及びドレイン間電圧と、トランジスタ1のソース及びドレイン間電圧とを同一又は略同一に維持することが可能である。
また、共通電位(Com_1、Com_2)を正、且つ共通電位(Com_2)を共通電位(Com_1)のk倍(kは正)と同一又は略同一とし、抵抗5の抵抗値を抵抗4の抵抗値のk倍と同一又は略同一とする場合、オペアンプ3の出力端子の電位をY(V)、オペアンプ3の反転入力端子及び非反転入力端子の電位をX(V)、共通電位(Com_1)をA(V)とすると、Y=A(2k+1)となり、X=A(k+1)となる。この場合、トランジスタ2のソース及びドレイン間電圧はY−X=Ak(V)となり、トランジスタ1のソース及びドレイン間電圧はX−A=AK(V)となる。よって、この場合にも、トランジスタ2のソース及びドレイン間電圧と、トランジスタ1のソース及びドレイン間電圧とを同一又は略同一に維持することが可能である。
上述したように図1に示すソースフォロワにおいては、トランジスタ1、2のソース及びドレイン間電圧を同一に維持することが可能になる。そのため、図1に示すソースフォロワにおいては、トランジスタ1、2の経時劣化の程度を揃えることが可能となる。よって、図1に示すソースフォロワにおいては、入力信号と出力信号の対応関係が初期動作時の対応関係からずれることを抑制することが可能となる。
<(1)トランジスタ1、2の具体例>
図2(A)、(B)は、図1に示すトランジスタ1、2として適用可能なトランジスタの構造例を示す断面図である。
図2(A)に示すトランジスタは、基板10上の導電膜11と、導電膜11上の絶縁膜12Aと、絶縁膜12A上の絶縁膜12Bと、絶縁膜12B上の半導体膜13と、半導体膜13上の導電膜14A、14Bと、導電膜14A、14B上の絶縁膜15Aと、絶縁膜15A上の絶縁膜15Bとを有する。なお、図2(A)に示すトランジスタにおいては、導電膜11がゲートとして機能し、絶縁膜12A、12Bがゲート絶縁膜として機能し、半導体膜13がチャネル形成領域として機能し、導電膜14A、14Bがソース及びドレインとして機能し、絶縁膜15A、15Bがパッシベーション膜として機能する。
また、図2(B)に示すトランジスタは、基板20上の絶縁膜21と、絶縁膜21上の半導体膜22と、半導体膜22上の絶縁膜23Aと、絶縁膜23A上の絶縁膜23Bと、絶縁膜23B上の、半導体膜22と接する導電膜24A、24Bと、導電膜24A、24B上の絶縁膜25と、絶縁膜25上の導電膜26とを有する。なお、導電膜24A、24Bのそれぞれは、絶縁膜23A、23Bに設けられた別個のコンタクトホールにおいて半導体膜22と接している。また、図2(B)に示すトランジスタにおいては、半導体膜22がチャネル形成領域として機能し、導電膜24A、24Bがソース及びドレインとして機能し、絶縁膜23A、23B、25がゲート絶縁膜として機能し、導電膜26がゲートとして機能する。
なお、基板10、20としては、ガラス基板、石英基板、半導体基板、セラミック基板等を適用することができる。
また、導電膜11、14A、14B、24A、24B、26としては、アルミニウム、銅、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた元素又はこれらの元素を成分とする合金からなる膜を適用することができる。また、これらの膜の積層を適用することもできる。
また、絶縁膜12A、12B、15A、15B、21、23A、23B、25としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、又は酸化ガリウム膜などの無機絶縁材料膜を適用することができる。また、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜としては、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウム膜、ハフニウムシリケート(HfSi(x>0、y>0))膜、窒素が添加されたハフニウムシリケート膜、ハフニウムアルミネート(HfAl(x>0、y>0))膜、又は酸化ランタン膜など(いわゆるhigh−k材料からなる膜)を含む膜を適用することもできる。high−k材料からなる膜を用いることでゲートリーク電流の低減が可能である。また、これらの材料の積層を適用することもできる。
なお、後述する半導体膜13、22として酸化物半導体膜を適用する場合には、当該酸化物半導体膜と接する絶縁膜12B、15A、21、23Aとして、酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、又は酸化ガリウム膜などの酸化物絶縁膜を適用することが好ましい。酸化物半導体膜は、微量の水素の混入によって導電体に近い特性を示す。そのため、酸化物半導体膜と接する膜は、水素濃度が低い膜であることが好ましいからである。
半導体膜13、22は、各種の半導体材料を用いて構成することが可能である。例えば、シリコン又はゲルマニウムなどの材料を用いることができる。また、化合物半導体膜又は酸化物半導体膜を用いることも可能である。
以下、酸化物半導体膜について詳細に説明する。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
まずは、CAAC−OS膜について説明する。
CAAC−OS膜は、c軸配向した複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つである。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって観察すると、明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
CAAC−OS膜を、試料面と概略平行な方向からTEMによって観察(断面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、CAAC−OS膜を、試料面と概略垂直な方向からTEMによって観察(平面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
なお、本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、85°以上95°以下の場合も含まれる。
CAAC−OS膜に対し、電子回折を行うと、配向性を示すスポット(輝点)が観測される。例えば、CAAC−OS膜の上面に対し、例えば1nm以上30nm以下の電子線を用いる電子回折(ナノビーム電子回折ともいう。)を行うと、スポットが観測される。
CAAC−OS膜に含まれるほとんどの結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさである。従って、CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、一辺が10nm未満、5nm未満または3nm未満の立方体内に収まる大きさの場合も含まれる。ただし、CAAC−OS膜に含まれる複数の結晶部が連結することで、一つの大きな結晶領域を形成する場合がある。例えば、平面TEM像において、2500nm以上、5μm以上または1000μm以上となる結晶領域が観察される場合がある。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。InGaZnOの単結晶酸化物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は不規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向を向いていることがわかる。従って、前述の断面TEM観察で確認された層状に配列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理などの結晶化処理を行った際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。従って、例えば、CAAC−OS膜の形状をエッチングなどによって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜中において、c軸配向した結晶部の分布が均一でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によって形成される場合、上面近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりもc軸配向した結晶部の割合が高くなることがある。また、不純物の添加されたCAAC−OS膜は、不純物が添加された領域が変質し、部分的にc軸配向した結晶部の割合の異なる領域が形成されることもある。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
また、CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。従って、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
また、CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
次に、多結晶酸化物半導体膜について説明する。
多結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像で、結晶粒を確認することができる。多結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶粒は、例えば、TEMによる観察像で、2nm以上300nm以下、3nm以上100nm以下または5nm以上50nm以下の粒径であることが多い。また、多結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像で、結晶粒界を確認できる場合がある。
多結晶酸化物半導体膜は、複数の結晶粒を有し、当該複数の結晶粒間において結晶の方位が異なっている場合がある。また、多結晶酸化物半導体膜に対し、XRD装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有する多結晶酸化物半導体膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピーク、2θが36°近傍のピーク、またはそのほかのピークが現れる場合がある。
多結晶酸化物半導体膜は、高い結晶性を有するため、高い電子移動度を有する場合がある。従って、多結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、高い電界効果移動度を有する。ただし、多結晶酸化物半導体膜は、結晶粒界に不純物が偏析する場合がある。また、多結晶酸化物半導体膜の結晶粒界は欠陥準位となる。多結晶酸化物半導体膜は、結晶粒界がキャリアトラップやキャリア発生源となる場合があるため、多結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、CAAC−OS膜を用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が大きく、信頼性の低いトランジスタとなる場合がある。
次に、微結晶酸化物半導体膜について説明する。
微結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像では、明確に結晶部を確認することができない場合がある。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、TEMによる観察像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。従って、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折(制限視野電子回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OS膜に対し、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
従って、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて、キャリア密度が高くなる場合がある。キャリア密度が高い酸化物半導体膜は、電子移動度が高くなる場合がある。従って、nc−OS膜を用いたトランジスタは、高い電界効果移動度を有する場合がある。また、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて、欠陥準位密度が高いため、キャリアトラップが多くなる場合がある。従って、nc−OS膜を用いたトランジスタは、CAAC−OS膜を用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が大きく、信頼性の低いトランジスタとなる。ただし、nc−OS膜は、比較的不純物が多く含まれていても形成することができるため、CAAC−OS膜よりも形成が容易となり、用途によっては好適に用いることができる場合がある。そのため、nc−OS膜を用いたトランジスタを有する半導体装置は、生産性高く作製することができる場合がある。
次に、非晶質酸化物半導体膜について説明する。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶部を有さない酸化物半導体膜である。石英のような無定形状態を有する酸化物半導体膜が一例である。
非晶質酸化物半導体膜は、TEMによる観察像で、結晶部を確認することができない。
非晶質酸化物半導体膜に対し、XRD装置を用いた構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、電子回折を行うと、ハローパターンが観測される。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、ナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測されず、ハローパターンが観測される。
非晶質酸化物半導体膜は、水素などの不純物を高い濃度で含む酸化物半導体膜である。また、非晶質酸化物半導体膜は、欠陥準位密度の高い酸化物半導体膜である。
不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜は、キャリアトラップやキャリア発生源が多い酸化物半導体膜である。
従って、非晶質酸化物半導体膜は、nc−OS膜と比べて、さらにキャリア密度が高くなる場合がある。そのため、非晶質酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、ノーマリーオンの電気特性になりやすい。従って、ノーマリーオンの電気特性が求められるトランジスタに好適に用いることができる場合がある。非晶質酸化物半導体膜は、欠陥準位密度が高いため、キャリアトラップが多くなる場合がある。従って、非晶質酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、CAAC−OS膜やnc−OS膜を用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が大きく、信頼性の低いトランジスタとなる。
次に、単結晶酸化物半導体膜について説明する。
単結晶酸化物半導体膜は、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損が少ない)酸化物半導体膜である。そのため、キャリア密度を低くすることができる。従って、単結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、ノーマリーオンの電気特性になることが少ない。また、単結晶酸化物半導体膜は、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低いため、キャリアトラップが少なくなる場合がある。従って、単結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。
なお、酸化物半導体膜は、欠陥が少ないと密度が高くなる。また、酸化物半導体膜は、結晶性が高いと密度が高くなる。また、酸化物半導体膜は、水素などの不純物濃度が低いと密度が高くなる。単結晶酸化物半導体膜は、CAAC−OS膜よりも密度が高い。また、CAAC−OS膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも密度が高い。また、多結晶酸化物半導体膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも密度が高い。また、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも密度が高い。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
酸化物半導体膜が複数の構造を有する場合、ナノビーム電子回折を用いることで構造解析が可能となる場合がある。
<(2)オペアンプ3の具体例>
図3(A)、(B)は、図1に示すオペアンプ3として適用可能なオペアンプの構成例を示す回路図である。具体的には、図3(A)はPチャネル型トランジスタ及びNチャネル型トランジスタを用いて構成されるオペアンプの一例を示す回路図であり、図3(B)はNチャネル型トランジスタのみによって構成されるオペアンプの一例を示す回路図である。
図3(A)に示すオペアンプは、Pチャネル型トランジスタ30、31、33、34と、Nチャネル型トランジスタ37乃至39と、抵抗32、35と、容量36とを有する。以下、これらの素子の接続関係について詳述する。
Pチャネル型トランジスタ30は、ソースが高電源電位(VDD)を供給する配線(以下、高電源電位線という)に接続されている。
Pチャネル型トランジスタ31は、ソースが高電源電位線に接続され、ゲートがPチャネル型トランジスタ30のゲートに接続されている。
抵抗32は、一端が高電源電位線に接続されている。
Pチャネル型トランジスタ33は、ソースがPチャネル型トランジスタ31のドレインに接続され、ゲートがオペアンプの反転入力端子として機能する。
Pチャネル型トランジスタ34は、ソースがPチャネル型トランジスタ31のドレインに接続され、ゲートがオペアンプの非反転入力端子として機能する。
抵抗35は、一端がPチャネル型トランジスタ30のゲート及びドレイン並びにPチャネル型トランジスタ31のゲートに接続され、他端が低電源電位(VSS)を供給する配線(以下、低電源電位線という)に接続されている。
容量36は、一方の電極がPチャネル型トランジスタ34のドレインに接続され、他方の電極が抵抗32の他端に接続されている。
Nチャネル型トランジスタ37は、ソースが低電源電位線に接続され、ゲート及びドレインがPチャネル型トランジスタ33のドレインに接続されている。
Nチャネル型トランジスタ38は、ソースが低電源電位線に接続され、ドレインがPチャネル型トランジスタ34のドレイン及び容量36の一方の電極に接続され、ゲートがPチャネル型トランジスタ33のドレイン並びにNチャネル型トランジスタ37のドレイン及びゲートに接続されている。
Nチャネル型トランジスタ39は、ソースが低電源電位線に接続され、ドレインが抵抗32の他端及び容量の他方の電極に接続され、ゲートがPチャネル型トランジスタ34のドレイン、容量36の一方の電極、及びNチャネル型トランジスタ38のドレインに接続されている。
なお、図3(A)に示すオペアンプにおいては、抵抗32の他端、容量36の他方の電極、及びNチャネル型トランジスタ39のドレインが接続するノードの電位が出力信号となる。
図3(B)に示すオペアンプは、抵抗40乃至43と、Nチャネル型トランジスタ44、46、48乃至52と、容量45、47とを有する。以下、これらの素子の接続関係について詳述する。
抵抗40乃至43のそれぞれは、一端が高電源電位線に接続されている。
Nチャネル型トランジスタ44は、ドレインが高電源電位線に接続され、ゲートが抵抗42の他端に接続されている。
容量45は、一方の電極が抵抗42の他端及びNチャネル型トランジスタ44のゲートに接続され、他方の電極が抵抗43の他端に接続されている。
Nチャネル型トランジスタ46は、ドレインが抵抗43の他端及び容量45の他方の電極に接続され、ソースがNチャネル型トランジスタ44のソースに接続され、ゲートが抵抗41の他端に接続されている。
容量47は、一方の電極が抵抗41の他端及びNチャネル型トランジスタ46のゲートに接続され、他方の電極が抵抗43の他端、容量45の他方の電極、及びNチャネル型トランジスタ46のドレインに接続されている。
Nチャネル型トランジスタ48は、ドレインが抵抗41の他端、Nチャネル型トランジスタ46のゲート、及び容量47の一方の電極に接続され、ゲートが非反転入力端子として機能する。
Nチャネル型トランジスタ49は、ドレインが抵抗42の他端及びNチャネル型トランジスタ44のゲートに接続され、ソースがNチャネル型トランジスタ48のソースの他方に接続され、ゲートが反転入力端子として機能する。
Nチャネル型トランジスタ50は、ソースが低電源電位線に接続され、ドレイン及びゲートが抵抗40の他端に接続されている。
Nチャネル型トランジスタ51は、ソースが低電源電位線に接続され、ドレインがNチャネル型トランジスタ48のソース、及びNチャネル型トランジスタ49のソースに接続され、ゲートが抵抗40の他端並びにNチャネル型トランジスタ50のドレイン及びゲートに接続されている。
Nチャネル型トランジスタ52は、ソースが低電源電位線に接続され、ドレインがNチャネル型トランジスタ44のソース、及びNチャネル型トランジスタ46のソースに接続され、ゲートが抵抗40の他端、Nチャネル型トランジスタ50のドレイン及びゲート、並びにNチャネル型トランジスタ51のゲートに接続されている。
なお、図3(B)に示すオペアンプにおいては、抵抗43の他端、容量45の他方の電極、Nチャネル型トランジスタ46のドレイン、及び容量47の他方の電極が接続するノードの電位が出力信号となる。
上述したオペアンプを構成するトランジスタは、図1に示すトランジスタと同一工程で作製されることが好ましい。製造工程数を低減することによって、歩留まりの向上及び製造コストの低減を図ることができるからである。例えば、オペアンプとして図3(B)に示す回路を適用する場合には、図1に示すトランジスタ1、2及び図3(B)に示すオペアンプを構成するトランジスタ44、46、48乃至52の全てとして、チャネルが酸化物半導体膜の形成されるトランジスタを適用することが好ましい。
<(3)抵抗4、5の具体例>
図4(A)、(B)は、図1に示す抵抗4、5として適用可能な抵抗の構造例を示す断面図である。なお、図4(A)、(B)においては、図1に示すトランジスタ1、2の構造も併記している。具体的には、図4(A)、(B)は、酸化物半導体膜を用いて構成されるトランジスタ1、2及び抵抗4、5を示す図である。
図4(A)に示す抵抗は、酸化物半導体膜130を有する。酸化物半導体膜130は、トランジスタ1、2に含まれる酸化物半導体膜13と同一工程によって形成される。そして、酸化物半導体膜130は、水素の含有濃度が高い絶縁膜120A、150Bと接する。当該絶縁膜としては、例えば、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜などが挙げられる。また、酸化物半導体膜130は、導電膜140A、140Bと接する。導電膜140A、140Bは、トランジスタ1、2に含まれる導電膜14A、14Bと同一工程によって形成される。なお、絶縁膜120A、150Bは、図4(A)に示すトランジスタ1、2の上下にも設けられている。ただし、図4(A)に示すトランジスタ1、2においては、酸化物半導体膜13が絶縁膜120A、150Bと接しないように間に絶縁膜120B、150Aが設けられている。絶縁膜120B、150Aとしては、酸化物絶縁膜を適用することができる。
また、図4(A)においては、酸化物半導体膜130の上面及び下面の双方が水素の含有濃度が高い絶縁膜と接する構成について示したが、抵抗4、5の構成は当該構成に限定されない。例えば、酸化物半導体膜130の上面及び下面の一方が水素の含有濃度が高い絶縁膜と接する構成とすることも可能である。例えば、絶縁膜120A、150Bの一方として酸化物絶縁膜を適用することも可能である。
また、図4(B)に示すトランジスタは、酸化物半導体膜220を有する。酸化物半導体膜220は、トランジスタ1、2に含まれる酸化物半導体膜22と同一工程によって形成される。そして、酸化物半導体膜220は、水素の含有濃度が高い絶縁膜230Bと接する。当該絶縁膜としては、例えば、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜などが挙げられる。また、酸化物半導体膜220は、導電膜240A、240Bと接する。導電膜240A、240Bは、トランジスタ1、2に含まれる導電膜24A、24Bと同一工程によって形成される。なお、絶縁膜230Bは、図4(B)に示すトランジスタ1、2の上にも設けられている。ただし、図4(B)に示すトランジスタ1、2においては、酸化物半導体膜22が絶縁膜230Bと接しないように間に絶縁膜230Aが設けられている。絶縁膜23Aとしては、酸化物絶縁膜を適用することができる。
また、図4(B)においては、酸化物半導体膜220の上面のみが水素の含有濃度が高い絶縁膜と接する構成について示したが、抵抗4、5の構成は当該構成に限定されない。例えば、酸化物半導体膜220の上面及び下面の双方が水素の含有濃度が高い絶縁膜と接する構成とすることも可能である。例えば、絶縁膜21として水素の含有濃度が高い絶縁膜を適用し、且つトランジスタ1、2に含まれる酸化物半導体膜22と絶縁膜21の間に酸化物絶縁膜を追加する構成とすることも可能である。
<2.ソースフォロワの応用例>
図5は、図1に示すソースフォロワの応用例を示す図である。具体的には、図5は、チャージポンプと、ソースフォロワとを有する半導体装置の構成例を示す図である。
図5に示す半導体装置は、交流信号(AC)を利用して電圧を昇圧し、昇圧された電圧を出力することが可能なチャージポンプ300と、チャージポンプ300が出力する電圧が供給されるノード(Node)を含む回路301と、当該ノードの電位が入力されるソースフォロワ302と、ソースフォロワ302の出力信号に基づいてチャージポンプ303を動作させるか否かを決める信号(イネーブル信号)を出力する判定回路303とを示している。なお、図1に示すソースフォロワは、図5に示すソースフォロワ302として適用することが可能である。
図5に示す構成においては、ソースフォロワ302が当該ノード(Node)の電位に応じた信号を出力する。そして、当該信号に基づいてイネーブル信号が生成される。よって、当該ノード(Node)の電位に応じてチャージポンプ300を動作させるか否かを選択することが可能となる。例えば、当該ノード(Node)の電位が基準値未満であればチャージポンプ300を動作させ、基準値以上である場合には動作させないことが可能となる。この場合、チャージポンプが間欠動作することになる。その結果、図5に示す構成では、当該ノード(Node)の電位を一定に保持するとともに図5に示す構成からソースフォロワ302及び判定回路303を割愛した構成よりも消費電力を低減することが可能となる。
さらに、チャージポンプ300が出力する電圧は、瞬間的に非常に高い電圧となることがある。そのため、当該電圧が印加されるトランジスタは、顕著に劣化が進行する可能性がある。これに対して、図1に示すソースフォロワにおいては、入力される電圧が印加されるトランジスタが劣化した場合におけるソースフォロワの動作異常を抑制することが可能である。よって、図1に示すソースフォロワは、図5に示すソースフォロワ302として好ましいソースフォロワである。
1、2:トランジスタ 3:オペアンプ 4、5:抵抗
11、14A、14B、24A、24B、26:導電膜 12A、12B、15A、15B、21、23A、23B、25:絶縁膜 13、22:半導体膜
30、31、33、34:Pチャネル型トランジスタ 32、35、40乃至43:抵抗 36、45、47:容量 37、38、44、46、48乃至52:Nチャネル型トランジスタ
120A、120B、150A、150B、230A、230B:絶縁膜 130、220:酸化物半導体膜 140A、140B、240A、240B:導電膜
300:チャージポンプ 301:回路 302:ソースフォロワ 303:判定回路

Claims (9)

  1. ゲートが参照電位を供給する配線に接続され、ソースが第1の共通電位を供給する配線に接続され、ドレインが出力ノードに接続されている第1のトランジスタと、
    ゲートが入力ノードに接続され、ソースが前記出力ノードに接続されている第2のトランジスタと、
    非反転入力端子が前記出力ノードに接続され、出力端子が前記第2のトランジスタのドレインに接続されているオペアンプと、
    一端が第2の共通電位を供給する配線に接続され、他端が前記オペアンプの反転入力端子に接続されている第1の抵抗と、
    一端が前記オペアンプの前記反転入力端子に接続され、他端が前記第2のトランジスタのドレインに接続されている第2の抵抗とを有するソースフォロワ。
  2. 請求項1において、
    前記第1のトランジスタのチャネル長が前記第2のトランジスタのチャネル長と同一又は略同一であり、
    前記第1のトランジスタのチャネル幅が前記第2のトランジスタのチャネル幅と同一又は略同一であるソースフォロワ。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記第1の共通電位及び前記第2の共通電位が異なるソースフォロワ。
  4. 請求項1又は請求項2において、
    前記第1の共通電位及び前記第2の共通電位が同一又は略同一であるソースフォロワ。
  5. 請求項4において、
    前記第1の抵抗の抵抗値及び前記第2の抵抗の抵抗値が同一又は略同一であるソースフォロワ。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
    前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタ並びに前記オペアンプを構成する複数のトランジスタの全てがNチャネル型トランジスタであるソースフォロワ。
  7. 請求項6において、
    前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタ並びに前記オペアンプを構成する複数のトランジスタの全てが酸化物半導体膜を含むトランジスタであるソースフォロワ。
  8. 請求項7において、
    前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗が前記酸化物半導体膜を含むソースフォロワ。
  9. 請求項8において、
    前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗に含まれる前記酸化物半導体膜のそれぞれが窒化物絶縁膜と接し、
    前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタ並びに前記オペアンプを構成する複数のトランジスタの全てに含まれる前記酸化物半導体膜のそれぞれが前記窒化物絶縁膜と接しないソースフォロワ。
JP2013266406A 2013-12-25 2013-12-25 ソースフォロワ Expired - Fee Related JP6306343B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013266406A JP6306343B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 ソースフォロワ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013266406A JP6306343B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 ソースフォロワ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015122685A true JP2015122685A (ja) 2015-07-02
JP6306343B2 JP6306343B2 (ja) 2018-04-04

Family

ID=53533941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013266406A Expired - Fee Related JP6306343B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 ソースフォロワ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6306343B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20180167036A1 (en) * 2016-12-08 2018-06-14 Mediatek Inc. Source follower

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5193147A (ja) * 1975-02-12 1976-08-16
JPS537159A (en) * 1976-07-09 1978-01-23 Toshiba Corp Transistor amplifier
JPS575404A (en) * 1980-05-09 1982-01-12 Philips Nv Arithmetic amplifier
JPS58223905A (ja) * 1982-06-22 1983-12-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 増幅回路
JPS60136405A (ja) * 1983-12-24 1985-07-19 Pioneer Electronic Corp ソ−スフオロワ回路
JPS62130006A (ja) * 1985-11-30 1987-06-12 Nec Corp ソ−スホロワ増幅器
JPH03289804A (ja) * 1990-04-06 1991-12-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 出力アンプ回路
JP2007096055A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置、及び半導体装置の作製方法
JP2013062517A (ja) * 2008-12-24 2013-04-04 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5193147A (ja) * 1975-02-12 1976-08-16
JPS537159A (en) * 1976-07-09 1978-01-23 Toshiba Corp Transistor amplifier
JPS575404A (en) * 1980-05-09 1982-01-12 Philips Nv Arithmetic amplifier
JPS58223905A (ja) * 1982-06-22 1983-12-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 増幅回路
JPS60136405A (ja) * 1983-12-24 1985-07-19 Pioneer Electronic Corp ソ−スフオロワ回路
JPS62130006A (ja) * 1985-11-30 1987-06-12 Nec Corp ソ−スホロワ増幅器
JPH03289804A (ja) * 1990-04-06 1991-12-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 出力アンプ回路
JP2007096055A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置、及び半導体装置の作製方法
JP2013062517A (ja) * 2008-12-24 2013-04-04 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20180167036A1 (en) * 2016-12-08 2018-06-14 Mediatek Inc. Source follower
CN108183704A (zh) * 2016-12-08 2018-06-19 联发科技股份有限公司 源极跟随器
TWI644509B (zh) * 2016-12-08 2018-12-11 聯發科技股份有限公司 源極隨耦器
US10476447B2 (en) 2016-12-08 2019-11-12 Mediatek Inc. Source follower
US10700647B2 (en) 2016-12-08 2020-06-30 Mediatek Inc. Source follower
CN108183704B (zh) * 2016-12-08 2022-04-26 联发科技股份有限公司 源极跟随器

Also Published As

Publication number Publication date
JP6306343B2 (ja) 2018-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9865325B2 (en) Memory device and semiconductor device
JP6093651B2 (ja) 半導体装置の作製方法
US9130047B2 (en) Semiconductor device
JP6395435B2 (ja) 信号処理装置および評価方法
JP6444609B2 (ja) 信号処理装置
US9378777B2 (en) Back gate bias voltage control of oxide semiconductor transistor
US9590594B2 (en) Level shifter circuit
JP2023113929A (ja) 記憶装置
TW201220437A (en) Semiconductor device and driving method thereof
US11137813B2 (en) Analog arithmetic circuit, semiconductor device, and electronic device
US9843308B2 (en) Voltage controlled oscillator, semiconductor device, and electronic device
JP6324802B2 (ja) 信号処理装置
JP2018038051A (ja) 制御回路
US9159838B2 (en) Semiconductor device
TW201308888A (zh) 半導體裝置
JP2018050335A (ja) 半導体装置
JP2014029680A (ja) 信号処理回路
JP6640953B2 (ja) 半導体装置
TWI590587B (zh) 半導體裝置
JP6306343B2 (ja) ソースフォロワ
JP2017041877A (ja) 半導体装置、電子部品、および電子機器
JP6077927B2 (ja) 記憶装置
JP6004697B2 (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6306343

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees