JP2015120854A - エラストマー組成物、エラストマー及びエラストマー成形体 - Google Patents

エラストマー組成物、エラストマー及びエラストマー成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリプロピレンとアクリルゴムを含む物性に優れたエラストマーを生成することが可能なエラストマー組成物、エラストマー及びエラストマー成形体を提供すること。
【解決手段】本発明に係るエラストマー組成物は、アクリルゴムと、ポリプロピレンと、ポリプロピレン含浸体とを含有する。アクリルゴムは、炭素数が1以上3以下であるアルキル基を有する短鎖アクリル酸アルキルエステルと、炭素数が4以上22以下であるアルキル基を有する長鎖アクリル酸アルキルエステルと、アリルメタクリレートとを含むアクリルモノマーの重合体である。ポリプロピレンは、プロピレンホモ重合体である。ポリプロピレン含浸体は、スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートの共重合体がエチレン−プロピレン共重合体に含浸されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、各種工業製品の素材に適したエラストマー組成物、エラストマー及びエラストマー成形体に関する。
各種工業製品に利用されるエラストマー(弾性高分子材料)は、その用途に応じて硬度、強度、低温特性、耐油性、成形性等といった各種の物性が求められる。所望の物性とするために、複数種の材料(ポリマー等)からなるエラストマーも一般的に利用されている。しかしながら、材料の種類によっては、複数種の材料が互いに溶け合わず、均一に分散させることが困難である場合がある。
このような場合、相容化剤を添加することによって、各材料を相容化させ、均一に分散させることが可能となる。なお、相容化には、複数の材料が分子レベルで溶け合うことのみならず、ミクロ単位あるいはナノ単位の材料粒子が他種の原料に分散することも含まれる。
例えば下記特許文献1や特許文献2に記載のエラストマーは、オレフィン系樹脂とアクリルゴムを相容化させるための相容化剤としてグラフト共重合体を含有する。オレフィン系樹脂とアクリルゴムは相容性が小さいが、グラフト共重合体を利用することにより両者が十分に分散し、物性が向上するとされている。
特開2003−277571号公報 特開2004−002743号公報
ここで、相容化剤は、相容化の対象である各材料に対して親和性が高いことによって相容化剤として機能する。即ち、相容化剤は、どのような材料に対しても相容化剤として機能するわけではなく、相容化の対象である材料の種類に応じて適切な構造を有するものでなければならない。
ここで、ポリプロピレンは耐油性の高い高分子材料であり、工業的にも多く利用されている。一方で、アクリルゴムは強度が高く、低温特性にも優れている。このため、ポリプロピレンとアクリルゴムの両材料を十分に分散させることにより、物性に優れたエラストマーを得ることができると考えられる。
しかしながらポリプロピレンとアクリルゴムは親和性(相溶化パラメータ)が異なり、そのままでは両材料を十分に分散させることが困難である。一方で両材料を十分に相容化させることが可能な相容化剤は現在知られていない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ポリプロピレンとアクリルゴムを含む物性に優れたエラストマーを生成することが可能なエラストマー組成物、エラストマー及びエラストマー成形体を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るエラストマー組成物は、(A)アクリルゴムと、(B)ポリプロピレンと、(C)ポリプロピレン含浸体とを含有する。
上記(A)アクリルゴムは、(a1)炭素数が1以上3以下であるアルキル基を有する短鎖アクリル酸アルキルエステルと、(a2)炭素数が4以上22以下であるアルキル基を有する長鎖アクリル酸アルキルエステルと、(a3)アリルメタクリレートとを含むアクリルモノマーの重合体である。
上記(B)ポリプロピレンは、(b)プロピレンホモ重合体である。
上記(C)ポリプロピレン含浸体は、(c2)スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートの共重合体が(c1)エチレン−プロピレン共重合体に含浸されている。
本発明によれば、ポリプロピレンとアクリルゴムを含む物性に優れたエラストマーを生成することが可能なエラストマー組成物、エラストマー及びエラストマー成形体を提供することが可能である。
本発明の実施形態に係るエラストマー組成物の成分を示す模式図である。 同エラストマー組成物に含有される(C)ポリプロピレン含浸体の模式図である。 同(C)ポリプロピレン含浸体を構成する有機過酸化物モノマーの化学式である。 同(C)ポリプロピレン含浸体の作成方法を示す模式図である。 同エラストマー組成物の構造を示す模式図である。 同エラストマー組成物の溶融混練時における、(C)ポリプロピレン含浸体の変化を示す模式図である。 同エラストマー組成物の溶融混練時における各成分の状態を表す模式図である。
本発明の一実施形態に係るエラストマー組成物は、(A)アクリルゴムと、(B)ポリプロピレンと、(C)ポリプロピレン含浸体とを含有する。
上記(A)アクリルゴムは、(a1)炭素数が1以上3以下であるアルキル基を有する短鎖アクリル酸アルキルエステルと、(a2)炭素数が4以上22以下であるアルキル基を有する長鎖アクリル酸アルキルエステルと、(a3)アリルメタクリレートとを含むアクリルモノマーの重合体である。
上記(B)ポリプロピレンは、(b)プロピレンホモ重合体である。
上記(C)ポリプロピレン含浸体は、(c2)スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートの共重合体が(c1)エチレン−プロピレン共重合体に含浸されている。
上記(A)アクリルゴム、(B)ポリプロピレン及び(C)ポリプロピレン含浸体を含有するエラストマー組成物を溶融混練すると、(C)ポリプロピレン含浸体からグラフト共重合体が生成する。当該グラフト共重合体は、(c1)エチレン−プロピレン共重合体を主鎖とし、(c2)スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートの共重合体を側鎖とする。グラフト共重合体の側鎖に(A)アクリルゴムが親和し、グラフト共重合体の主鎖に(B)ポリプロピレンが親和することによって、(A)アクリルゴムと(B)ポリプロピレンが高度に分散し、物性に優れたエラストマーを得ることが可能となる。即ち、(C)ポリプロピレン含浸体(から生成するグラフト共重合体)は(A)アクリルゴム及び(B)ポリプロピレンに対する相容化剤として機能する。(A)アクリルゴムを構成するアクリルモノマーを上述のものとすることにより、エラストマーの物性(主に強度や低温特性)を向上させることが可能である。また、(B)ポリプロピレンとして(b)プロピレンホモ重合体を利用することによってもエラストマーの物性(主に耐油性)を向上させることが可能である。(C)ポリプロピレン含浸体は、上述の構成を有することにより、(A)アクリルゴムと(B)ポリプロピレンの両者を親和させることが可能なグラフト共重合体を生成することが可能である。
上記アクリルモノマーは、さらに(a4)メトキシエチルアクリレートとアクリロニトリルとのうちの少なくとも一方を含んでもよい。
(A)アクリルゴムとして、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル及び(a3)アリルメタクリレートに加え、(a4)メトキシエチルアクリレートとアクリロニトリルとのうちの少なくとも一方が重合したものを利用することにより、エラストマーの各種物性をさらに向上させることが可能である。具体的には、メトキシエチルアクリレートは、側鎖に極性基を有するため、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルの長いアルキル基によるアクリルゴムの極性の低下を補い、(A)アクリルゴムの耐油性を向上させることが可能である。また、アクリロニトリルは著しく極性が高いため、同様に(A)アクリルゴムの極性の低下を補い、(A)アクリルゴムの耐油性等の各種物性を向上させることが可能である。
上記エラストマーは、(D)多官能(メタ)アクリレートと、(E)有機過酸化物と、(F)可塑剤とをさらに含んでもよい。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタアクリレート(メタクリレート)のことを示す。
エラストマーにこれらの物質を含有させることにより、エラストマーの各種物性をさらに向上させることが可能となる。具体的には、(D)多官能(メタ)アクリレートは、(E)有機過酸化物によるアリル基の架橋を効率化させエラストマーの強度や伸張性を向上させる。(E)有機過酸化物は、(A)アクリルゴムに残存するアリル基を架橋させ、エラストマーの強度や伸張性を向上させる。(F)可塑剤は、エラストマーの柔軟性を向上させ、エラストマーの伸張性や低温特性を向上させる。これらの物質は、エラストマー組成物の溶融混練の後にエラストマーに加えてもよく、溶融混練前のエラストマー組成物に加えても良い。
本発明の一実施形態に係るエラストマーは、上記エラストマー組成物を溶融混練することにより、ポリプロピレン含浸体がグラフト共重合体を形成して得られる。
上述のように、エラストマー組成物には、(A)アクリルゴム、(B)ポリプロピレン及びこれらを親和させる(C)ポリプロピレン含浸体を含有するため、エラストマー組成物を溶融混練して生成されるエラストマーにおいては、(A)アクリルゴムと(B)ポリプロピレンが十分に分散しており、優れた物性を有する。
上記エラストマーは、(G)充填剤、老化防止剤又は伸展剤から選択される少なくとも一種の添加剤をさらに含んでもよい。
(G)添加剤の添加によってエラストマーの物性をさらに向上させることが可能となる。
上記(A)アクリルゴムは、上記エラストマーにおいて10wt%以上60wt%以下であり、
上記(B)ポリプロピレンは、上記エラストマーにおいて5wt%以上50wt%以下であり、
上記(E)有機過酸化物は、上記エラストマーにおいて0.1wt%以上5wt%以下であってもよい。
エラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量が10wt%未満であると、エラストマーの硬度が過大となり、(A)アクリルゴムの含有量が60wt%を超えるとエラストマーの強度や伸張性が不足する。また、エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量が5wt%未満であると、エラストマーの伸張性が不足し、エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量が50wt%を超えると、エラストマーの硬度が過大となる。さらに、エラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量が0.1wt%未満又は5wt%を超えると、エラストマーの伸張性及び強度が不足する。即ち、エラストマーにおけるこれらの含有量を上記範囲とすることにより、エラストマーの各種物性を所望の範囲とすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るエラストマー成形体は、上記エラストマーを成形して得られる。
上記エラストマーは、常温環境下においては、主として(A)アクリルゴムによるゴム弾性を示し、高温環境下においては主として(B)ポリプロピレンによる熱可塑性を示す。即ち当該エラストマーは熱可塑性エラストマーであり、高温環境下における熱可塑性を利用して成形することが可能であると共に、常温環境下における弾性を各種用途に利用することが可能である。上述のように当該エラストマーは各種物性に優れており、当該エラストマーを成形して得られるエラストマー成形体は、工業製品の部材に適している。
本実施形態に係るエラストマー組成物、エラストマー及びエラストマー成形体について説明する。
[エラストマー組成物について]
本実施形態に係るエラストマー組成物は、(A)アクリルゴムと、(B)ポリプロピレンと、(C)ポリプロピレン含浸体とを含む。図1は、エラストマー組成物の組成を示す模式図である。
((A)アクリルゴムについて)
(A)アクリルゴムは、複数種のモノマーを含むアクリルモノマーの重合体である。アクリルモノマーは、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステルと、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルと、(a3)アリルメタクリレートを含む(図1参照)。
(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステルは、炭素数が1以上3以下であるアルキル基を有するアクリル酸エステルであり、具体的にはメチルアクリレート、エチルアクリレート及びプロピルアクリレートのいずれか一つ又は複数である。(A)アクリルゴムにおける(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステルの含有量は特に限定されないが、25wt%以上75wt%部以下が好適である。
(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルは、炭素数が4以上22以下であるアルキル基を有するアクリル酸エステルである。具体的には、ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート(ドデシルアクリレート)等が挙げられる。(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルは、これらのいずれか一つ又は複数である。なお、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルのアルキル基は、直鎖状に限られず、分岐鎖を有するものであってもよい。(A)アクリルゴムにおける(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルの含有量は特に限定されないが、25wt%以上75wt%以下が好適である。
(a3)アリルメタクリレートは、市販されているアリルメタクリレートを利用することが可能である。(A)アクリルゴムにおける(a3)アリルメタクリレートの含有量は特に限定されないが、1wt%以上8wt%以下が好適である。
(A)アクリルゴムは、以上のように(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル及び(a3)アリルメタクリレートを含むアクリルモノマーが重合されたものとすることができる。
(A)アクリルゴムが(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステルを含むことによって、エラストマーの伸張性を向上させることが可能である(実施例参照)。また、(A)アクリルゴムが、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルを含むことによって、エラストマーの低温特性を向上させることが可能である(実施例参照)。さらに、(A)アクリルゴムが、(a3)アリルメタクリレートを含むことによって、(A)アクリルゴムに架橋用官能基が付加され、エラストマーの各種物性を向上させることが可能である(実施例参照)。
さらに、アクリルモノマーは、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル及び(a3)アリルメタクリレートに加え、(a4)メトキシエチルアクリレート及び/またはアクリロニトリルを含むものであってもよい。
メトキシエチルアクリレートは、市販されているメトキシエチルアクリレートを利用することが可能である。(A)アクリルゴムにおけるメトキシエチルアクリレートの含有量は特に限定されないが、10wt%以上50wt%以下が好適である。
アクリロニトリルは、市販されているアクリロニトリルを利用することが可能である。(A)アクリルゴムにおけるアクリロニトリルの含有量は特に限定されないが、5wt%以上40wt%以下が好適である。
(A)アクリルゴムが、メトキシエチルアクリレート及び/またはアクリロニトリル(a4)を含むことにより、エラストマーの各種物性を向上させることが可能となる。具体的にはメトキシエチルアクリレートは、側鎖に極性基を有するため、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルの長いアルキル基による(A)アクリルゴムの極性の低下を補い、(A)アクリルゴムの耐油性を向上させることが可能である。アクリロニトリルは著しく極性が高いため、同様に(A)アクリルゴムの極性の低下を補い、耐油性等の各種物性を向上させることが可能である。(実施例参照)
アクリルモノマーの重合による(A)アクリルゴムの生成方法は特に限定されない。例えばアクリルモノマーに重合開始剤を添加した上で加熱、攪拌することにより(A)アクリルゴムを生成することが可能である。
エラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量は特に限定されない。しかしながら、(A)アクリルゴムはエラストマーにおいて10wt%以上60wt%以下となる含有量が好適である。(A)アクリルゴムが10wt%未満であるとエラストマーの硬度が過大となり、60wt%を超えるとエラストマーの伸張性が不十分となるためである(実施例参照)。
((B)ポリプロピレンについて)
(B)ポリプロピレンは、プロピレンの単独重合体((b)プロピレンホモ重合体)である。(B)ポリプロピレンを(b)プロピレンホモ重合体とすることにより、エラストマーの耐油性を向上させることが可能となる。一方で、(B)ポリプロピレンをエチレン−プロピレン共重合体とすると、エラストマーの耐油性が悪くなるため、好適ではない(実施例参照)。
エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量は特に限定されない。しかしながら、(B)ポリプロピレンはエラストマーにおいて5wt%以上50wt%以下となる含有量が好適である。(B)ポリプロピレンが5wt%未満であるとエラストマーの伸張性が不十分となり、50wt%を超えるとエラストマーの硬度が過大となるためである(実施例参照)。
((C)ポリプロピレン含浸体について)
(C)ポリプロピレン含浸体は、スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートの共重合体(以下、(c2)ビニルモノマー共重合体)が、(c1)エチレン−プロピレン共重合体に含浸された構造を有する。図2は、(C)ポリプロピレン含浸体の構造を概念的に示す模式図である。
(c1)エチレン−プロピレン共重合体は、エチレン-プロピレンブロック共重合体であってもよく、エチレン−プロピレンランダム共重合体であってもよい。また、(c1)エチレン−プロピレン共重合体は、エチレン-プロピレンブロック共重合体とエチレン-プロピレンランダム共重合体の両者を含んでいてもよい。同図では簡略化しているが、実際には(c1)エチレン−プロピレン共重合体は、エチレン-プロピレン共重合体の分子鎖が絡み合って団塊状となったものである。
(c1)エチレン−プロピレン共重合体を利用することにより、後述するモノマーが(c1)エチレン−プロピレン共重合体に含浸され、(C)ポリプロピレン含浸体が形成される。一方、プロピレンのみからなる重合体(プロピレンホモ重合体)を利用する場合、モノマーがプロピレンホモ重合体に含浸されず、(C)ポリプロピレン含浸体が形成されない(実施例参照)。
また、図2に示すように、スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート(以下、(c2M1)ビニルモノマー及びt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネート(以下、(c2M2)有機過酸化物モノマー)は、互いに重合し、(c2)ビニルモノマー共重合体を構成している。
(c2)ビニルモノマー共重合体の分子量は特に限定されない。その構造も図に示すような直鎖状に限られず、分岐鎖を有していてもよい。実際には多数の(c2)ビニルモノマー共重合体が(c1)エチレン−プロピレン共重合体に含浸されているものとすることができる。
(c2M1)ビニルモノマーは、(C)ポリプロピレン含浸体が相容化剤(後述)として機能する際に、(A)アクリルゴムとの親和性を発現させるために選択されたものである。(c2M1)ビニルモノマーの各モノマーは(c2)ビニルモノマー共重合体において分子数が同等であってもよく、異なってもよい。例えば、ブチルアクリレートの分子数1に対してスチレンの分子数が0.1〜2.0、ヒドロキシプロピルメタクリレートの分子数が0.1〜2.0とすることができる。
(c2M2)有機過酸化物モノマーは、スチレン、ブチルアクリレート及びヒドロキシプロピルメタクリレート((c2M1)ビニルモノマー)と共に(c2)ビニルモノマー共重合体を構成する。図3は、(c2M2)有機過酸化物モノマー(t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネート)の化学式である。なお、図2における「-OO-R」はt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートの過酸化結合及びt−ブチル基(図3中左端)を表す。
(c2)ビニルモノマー共重合体においては、t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートのメタクリル基における炭素間二重結合(図3中右端)が開裂してスチレン、ブチルアクリレート又はヒドロキシプロピルメタクリレートと結合している。
(c2M2)有機過酸化物モノマーを利用することにより、(C)ポリプロピレン含浸体中において上記の(c2M1)ビニルモノマーを重合させつつ、自己の反応サイト(過酸化結合)を残存させることが可能となる。
図4は、(C)ポリプロピレン含浸体の製造方法を示す模式図である。図4(a)に示すように、(c1)エチレン−プロピレン共重合体と、(c2M1)ビニルモノマー(スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート)と、(c2M2)有機過酸化物モノマー(t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネート)の混合溶液中に懸濁剤を投入し、攪拌する。懸濁剤は例えばポリビニルアルコールを利用することができる。そうすると、図4(b)に示すように、(c1)エチレン−プロピレン共重合体中に、(c2M1)ビニルモノマーと(c2M2)有機過酸化物モノマーが含浸される。
ここに、重合開始剤を添加する。重合開始剤は、t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートより低温で開裂する有機過酸化物を用いることができる。このような有機過酸化物としてベンゾイルペルオキシド(商品名:ナイパーBW(日油株式会社製))が挙げられる。
溶液を重合開始剤の開裂温度以上に加熱すると、(c2M1)ビニルモノマーと(c2M2)有機過酸化物モノマーが重合して(c2)ビニルモノマー共重合体が生成し、図2に示すように(C)ポリプロピレン含浸体が形成される。(c2)ビニルモノマー共重合体は(c1)エチレン−プロピレン共重合体に含浸しているのみであり、(c1)エチレン−プロピレン共重合体には結合していない。また、(c2M2)有機過酸化物モノマーにおける過酸化結合(-O-O-)は、(C)ポリプロピレン含浸体においても未反応のまま維持されている。
エラストマー組成物は、以上のように、(A)アクリルゴム、(B)ポリプロピレン及び(C)ポリプロピレン含浸体を含有する。
[エラストマーについて]
上述したエラストマー組成物を溶融混練することにより、本実施形態に係るエラストマーが得られる。
図5乃至図7は、エラストマー組成物からエラストマーが生成されるプロセスを概念的に示す模式図である。図5に示すように、エラストマー組成物には、(A)アクリルゴム、(B)ポリプロピレン及び(C)ポリプロピレン含浸体が含有されている。
エラストマー組成物を溶融混練すると、図6に示すように、(C)ポリプロピレン含浸体からグラフト共重合体(以下、(C)’グラフト共重合体と表記する)が生成する。具体的には、(C)ポリプロピレン含浸体に含まれる(c2)ビニルモノマー共重合体の過酸化結合((c2M2)有機過酸化物モノマーに由来)が開裂し、(c1)エチレン−プロピレン共重合体に結合する。
これにより、図6に示すように、(c1)エチレン−プロピレン共重合体からなる主鎖(図中S)に、(c2)スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートの共重合体からなる側鎖(図中T)が結合している(C)’グラフト共重合体が生成する。
(C)’グラフト共重合体は、分子中にポリプロピレン部分(主鎖S)とモノマー共重合体部分(側鎖T)を有するため、図7に示すように、モノマー共重合体部分(側鎖T)が(A)アクリルゴムと高い親和性を有し、ポリプロピレン部分(主鎖S)が(B)ポリプロピレンと高い親和性を有する。これによって、(B)ポリプロピレンと(A)アクリルゴムが、(C)’グラフト共重合体を介して互いに親和し、即ち相容化される。このようにして、エラストマー組成物からエラストマーが生成される。
仮にエラストマー中に(C)’グラフト共重合体が存在しないとすると、(A)アクリルゴムと(B)ポリプロピレンは互いの親和性が小さいため、両者が十分に分散しない。このため、各種物性や外観に劣るエラストマーとなる。これに対し、本実施形態に係るエラストマーにおいては、(C)’グラフト共重合体を介して(A)アクリルゴムと(B)ポリプロピレンが十分に分散している。このため、エラストマーは各種物性や外観に優れ(実施例参照)、工業製品としての利用に適したものとなる。
エラストマーは、(A)アクリルゴム、(B)ポリプロピレン及び(C)’グラフト共重合体に加え、さらに他の物質を含有するものであってもよい。具体的には、エラストマーは、(D)多官能(メタ)アクリレート、(E)有機過酸化物及び(F)可塑剤を含有するものとすることができる。
(D)多官能(メタ)アクリレートは、一分子中に異種の官能基を有する(メタ)アクリレートであり、(E)有機過酸化物によるアリル基の架橋を効率化する。なお、(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリルレートを指す。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレートや、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレートを(D)多官能(メタ)アクリレートとして利用することができる。(D)多官能(メタ)アクリレートによって、エラストマーの強度や伸張性を向上させることが可能である(実施例参照)。
(E)有機過酸化物は、(A)アクリルゴムに残存するアリル基を架橋させる架橋剤である。(E)有機過酸化物は、例えば2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン(商品名:パーヘキサ25B(日油株式会社製))を用いることが可能である。エラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量は、0.1wt%以上5wt%以下が好適である。(E)有機過酸化物が0.1wt%未満又は5wt%を超えるとエラストマーの強度及び伸張性が不十分となるためである(実施例参照)。
(F)可塑剤は、エラストマーの柔軟性を向上させる。(F)可塑剤は、例えばジブチルジグリコールアジペート、ジイソノニルフタレート、パラフィン系オイル等のいずれか一つ又は複数であるものとすることができる。エラストマー組成物に(F)可塑剤を加えることによって、エラストマーの伸張性や低温特性を向上させることが可能である(実施例参照)。
さらに、エラストマーは、(G)添加剤を含んでもよい。(G)添加剤は、充填剤、老化防止剤、伸展剤等の各種添加剤であるものとすることができる。充填剤としては、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)やポリエチレン系カーボンブラック等を挙げることができる。老化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を挙げることができる。伸展剤としては、メタアクリル酸アルキル・アクリル酸アルキル共重合物/4フッ化エチレン重合物を挙げることができる。
上述した(D)多官能(メタ)アクリレート、(E)有機過酸化物、(F)可塑剤及び(G)添加剤は、(A)アクリルゴム、(B)ポリプロピレン及び(C)ポリプロピレン含浸体を溶融混練して生成されたエラストマーに、さらに溶融混練することによって含有させることが可能である。また、これらの各種物質は、エラストマー組成物の段階で混合し、エラストマーの生成と同時にエラストマーに含有させてもよい。
エラストマーは、以上のような構成を有する。エラストマーは、常温環境下においては、主として(A)アクリルゴムによるゴム弾性を示し、高温環境下においては主として(B)ポリプロピレンによる熱可塑性を示す。即ちエラストマーは熱可塑性エラストマーであり、高温環境下における熱可塑性を利用して成形することが可能であると共に、常温環境下における弾性を各種用途に利用することが可能である。
[エラストマー成形体について]
本実施形態に係るエラストマー成形体は、上記エラストマーを成形することによって生成することができる。成形方法は特に限定されず、射出成形、押出成形、ブロー成形や圧縮成形等、熱可塑性エラストマーに対して利用可能な成形方法を選択することが可能である。上述のようにエラストマーは各種物性に優れているため、エラストマーの成形体は工業製品の部材に適したものである。
本発明に係るエラストマー組成物及び熱可塑性エラストマーの実施例及び比較例について説明する。なお、各実施例及び比較例において用いる符合は上述の実施形態と共通する。
[アクリルゴムの作成]
実施例及び比較例に用いるアクリルゴムを作成した。表1及び表2はアクリルゴムの組成を示す表である。各アクリルゴムは、表1及び表2に示すアクリルモノマーが重合されて構成されている。
Figure 2015120854
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アクリルゴムA1及びA2には、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル及び(a3)アリルメタクリレートが含まれている。アクリルゴムA3〜A8には、これらに加え、(a4)メトキシエチルアクリレート及び/またはアクリロニトリルが含まれていれる。
アクリルゴムA9〜A11には、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル及び(a3)アリルメタクリレートの何れかが含まれていない。アクリルゴムA12〜A14には、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル及び(a3)アリルメタクリレートの何れかが含まれず、(a4)メトキシエチルアクリレート及び/またはアクリロニトリルが含まれている。
アクリルゴムA1〜A14は次のようにして作成した。攪拌機、温度計、冷却器、滴下装置、窒素ガス導入管のついたフラスコにイオン交換水1450g、ナトリウムドデシルサルフェート12gを仕込んだ後、窒素ガスを吹き込みながら撹拌し、70℃まで昇温した。その後、重合開始剤としてカリウムパーサルフェート3gを添加した。そこへ、70℃の温度条件を維持しながら、アクリルモノマーの混合物を3時間かけて滴下した。アクリルモノマーの種類及び投入量は、表1及び表2に示す通りである。更に3時間重合を行うことにより乳化液を得た。
この乳化液を同重量の1%塩化カルシウム水溶液に1時間かけて滴下することにより塩析を行った。水洗後、70℃で乾燥して各アクリルゴムを得た。
[ポリプロピレンの準備]
実施例及び比較例に用いるポリプロピレンを準備した。プロピレンホモ重合体をポリプロピレンB1とし、エチレン−プロピレンブロック共重合体をポリプロピレンB2、エチレン−プロピレンランダム共重合体をポリプロピレンB3とする。
[ポリプロピレン含浸体の作成]
実施例及び比較例に用いるポリプロピレン含浸体を作成した。表3は、ポリプロピレン含浸体の組成を示す表である。ポリプロピレン含浸体は、実施形態において説明したように、(c2M1)ビニルモノマーと(c2M2)有機過酸化物モノマーの共重合体が(c1)ポリプロピレンに含浸されて構成されている。(c2M3)重合開始剤は、(c2M1)ビニルモノマーと(c2M2)有機過酸化物モノマーの重合を開始させる重合開始剤である。
Figure 2015120854
ポリプロピレン含浸体C1〜C3は次のようにして作成した。容積5リットルのステンレス製オートクレーブ中で純水2000gにポリビニルアルコール2.5gを溶解させた。この中に、表3に示す(c1)ポリプロピレンのいずれかのポリプロピレン(エチレン-プロピレンブロック共重合体:商品名:住友ノーブレンAS171L、住友化学株式会社、エチレン-プロピレンランダム共重合体:商品名:住友ノーブレンS131、住友化学株式会社、プロピレンホモ重合体:商品名:住友ノーブレンH501、住友化学株式会社)を投入し、撹拌した。各ポリプロピレンの投入量は700gである。
そこへ、(c2M3)重合開始剤としてベンゾイルペルオキシド(商品名:ナイパ−B、日油株式会社製)2g、(c2M2)有機過酸化物モノマーとしてt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト9g、(c2M1)ビニルモノマーとしてスチレン100g、ブチルアクリレート100g及びヒドロキシプロピルメタクリレート100gを投入し、攪拌した。
続いて、オートクレーブを60〜65℃に昇温し、2時間撹拌した。ポリプロピレン含浸体C1及びC2においては、(c2M1)ビニルモノマー及び(c2M2)有機過酸化物モノマーが(c1)ポリプロピレンに含浸されたが、ポリプロピレン含浸体C3においては、これらが(c1)ポリプロピレンに含浸しなかった。
続いて、オートクレーブを80〜85℃に昇温した。これにより(c2M3)重合開始剤が開裂し、(c2M1)ビニルモノマーと(c2M2)有機過酸化物モノマーの共重合反応が開始された。この温度で6時間維持し、共重合反応を完結させた。その後、水洗と乾燥を行い、ポリプロピレン含浸体C1〜C3を得た。
[エラストマーの作成]
本発明の実施例及び比較例に係るエラストマーを作成した。表4乃至表12は、実施例及び比較例に係るエラストマーの組成を示す表である。上述のように、エラストマーは、(A)アクリルゴム、(B)ポリプロピレン及び(C)ポリプロピレン含浸体を含むエラストマー組成物を溶融混練して得られる。エラストマーには、さらに(D)多官能(メタ)アクリレート、(E)有機過酸化物、(F)可塑剤及び(G)添加剤が含有されていてもよい。表4乃至表12に、実施例及び比較例に係るエラストマーの組成を示す。
Figure 2015120854
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実施例1−1〜1−14及び比較例1−1〜1−14に係るエラストマーは、(A)アクリルゴムが、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル、及び(a3)アリルメタクリレートを含むアクリルモノマーの重合体である。実施例2−1〜2−19及び比較例2−1〜2−14に係るエラストマーは、(A)アクリルゴムが上記成分に加え、(a4)メトキシエチルアクリレート及び/またはアクリロニトリルを含むアクリルモノマーの重合体である。
実施例及び比較例に係るエラストマーは、次のようにして作成した。(A)アクリルゴム、(B)ポリプロピレン、(C)ポリプロピレン含浸体、(D)多官能(メタ)アクリレート、(F)可塑剤及び(G)添加剤を190℃に予熱した加圧型ニーダー(モリヤマ株式会社製、容量3リットル)に投入し、10分間溶融混練した。さらに、(E)有機過酸化物を投入し、5分間溶融混練した。各成分の種類や投入量は、表4乃至表12に示す通りである。この溶融混練によって、上述のように(C)ポリプロピレン含浸体から(C)’グラフト共重合体が生成して(A)アクリルゴムと(B)ポリプロピレンを相容化させ、エラストマーが生成された。
生成したエラストマーを、シリンダー温度180℃に設定した2軸1軸押出機に供給し、押出ながら造粒した。造粒したエラストマーをプレス成形(190℃、35MPa/cm)により成形し、シート状とした。当該シートを打ち抜いて試験片を作成し、以下の試験法により物性を測定した。測定結果を表4乃至表12に示す。
「耐油性」は、JIS K 6258に準拠し、試験片を120℃に加熱した試験液(IRM903oil)に72時間浸せきし、試験片の重量変化率を測定した。重量の変化はエラストマーがどれだけ油を吸収したかを示す。耐油性は±25%以内が好適である。
「脆化温度」は、JIS K 6261に準拠し、低温溶媒中でハンマーにて試験片に衝撃を与え、試験片の破断数から求めた。脆化温度は、−40℃以下が好適である。
「硬度」は、JIS K 6253に準拠し、タイプAデュロメータで試験片に針を刺し、直ちに測定した。硬度は90point以下が好適である。
「引張破断強度」と「引張破断伸び」は、JIS K 6251に準拠し、3号ダンベル試験片によって500mm/minの速度で引張り、破断したときの値を測定した。引張破断強度は2.5MPa以上が好適であり、引張破断伸びは150%以上が好適である。
「圧縮永久歪み」は、JIS K 6262に準拠し、試験片の高さを25%圧縮した状態で120℃、で24時間静置し、開放してどれだけ高さが戻るかを測定した。0〜100%の範囲で示され、0%は完全に元に戻った状態である。値が小さい方が優れている。
「MFR(Melt flow rate)」は、エラストマーの流動性を表す。MFRはJIS K 7210に準拠し、190℃、加重5kgの条件で測定した。MFRが1g/10min程度であれば、押出成形材料に適し、10g/10min程度であれば射出成形用材料に適する。
[試験結果について]
(実施例1−1から1−14及び比較例1−1から1−14について)
実施例1−1から1−14に係るエラストマーは、各種物性に劣る点がなく、いずれも良好な物性を示した。特に、油への浸漬による重量変化率が小さく、耐油性に優れていた。また、脆化温度も低く、低温特性にも優れていた。
比較例1−1に係るエラストマーは、アクリルゴムA9((a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル非含有)を含有しているため、脆化温度が高いものとなった。
比較例1−2に係るエラストマーは、アクリルゴムA10((a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル非含有)を含有しているため、引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例1−3に係るエラストマーは、アクリルゴムA11((a3)アリルメタクリレート非含有)を含有しているため、脆化温度、引張破断強度及び引張破断伸び等の各種物性が劣るものとなった。
比較例1−4に係るエラストマーは、ポリプロピレンB2(エチレン−プロピレンブロック共重合体)を含有しているため、耐油性が劣るものとなった。
比較例1−5に係るエラストマーは、ポリプロピレンB3(エチレン−プロピレンランダム共重合体)を含有しているため、耐油性が劣るものとなった。
比較例1−6に係るエラストマーは、エラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量が大き過ぎ(70%)、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例1−7に係るエラストマーは、エラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量が小さ過ぎ(5%)、硬度が高いものとなった。
比較例1−8に係るエラストマーは、エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量が大き過ぎ(60%)、硬度が高いものとなった。
比較例1−9に係るエラストマーは、エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量が小さ過ぎ(3%)、引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例1−10に係るエラストマーは、エラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量が大き過ぎ(8%)、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例1−11に係るエラストマーは、エラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量が小さ過ぎ(0.05%)、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例1−12に係るエラストマーは、エラストマー組成物に(C)ポリプロピレン含浸体が混合されず、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例1−13に係るエラストマーは、(D)多官能(メタ)アクリレートを含有せず、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例1−14に係るエラストマーは、(F)可塑剤を含有せず、脆化温度が高く、引張破断伸びが小さいものとなった。
実施例1−1と比較例1−12を比較すると、(C)ポリプロピレン含浸体の存在により、引張破断強度及び引張破断伸びが向上している。これにより、(A)アクリルゴムと(B)ポリプロピレンに(C)ポリプロピレン含浸体を混合することによって、(C)ポリプロピレン含浸体から生成する(C)’グラフト共重合体が相容化剤として機能し、エラストマーの物性が向上するといえる。
実施例1−1と比較例1−2を比較すると、(A)アクリルゴムがモノマーとして(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステルを含有することによって、エラストマーの伸張性を向上させることが可能であるといえる。
実施例1−1と比較例1−1を比較すると、(A)アクリルゴムがモノマーとして(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルを含有することによって、エラストマーの低温特性を向上させることが可能であるといえる。
実施例1−1と比較例1−3を比較すると、(A)アクリルゴムがモノマーとして(a3)アリルメタクリレートを含有することによって、エラストマーの各種物性を向上させることが可能であるといえる。
以上から、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル及び(a3)アリルメタクリレートが重合して形成された(A)アクリルゴムは、本発明に係るエラストマーの原料として好適である。
実施例1−1と比較例1−4及び比較例1−5を比較すると、(B)ポリプロピレンとして(b)プロピレンホモ重合体を利用することにより、エチレン−プロピレン共重合体(ランダム共重合体及びブロック共重合体)を利用する場合に比較してエラストマーの耐油性を向上させることが可能であるといえる。即ち、(b)プロピレンホモ重合体である(B)ポリプロピレンは、本発明に係るエラストマーの原料として好適である。
実施例1−9及び1−10と、比較例1−6及び1−7を比較すると、エラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量が10%未満であるとエラストマーの硬度が過大となり、60%を超えるとエラストマーの伸張性が不十分となるといえる。即ち、本発明に係るエラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量は10%以上60%以下が好適である。
実施例1−11及び1−12と、比較例1−8及び1−9を比較すると、エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量が5%未満であるとエラストマーの伸張性が不足し、60%を超えるとエラストマーの硬度が過大となるといえる。即ち、本発明に係るエラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量は5%以上60%以下が好適である。
実施例1−13及び1−14と、比較例1−10及び1−11を比較すると、エラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量が0.1%未満又は5%を超えるとエラストマーの強度及び伸張性が不足すると言える。即ち、本発明に係るエラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量は0.1%以上5%以下が好適である。
実施例1−1と比較例1−13及び1−14を比較すると、エラストマーに(D)多官能(メタ)アクリレート及び(F)可塑剤を含有させることにより、各種物性を向上させることが可能であるといえる。
(実施例2−1から2−19及び比較例2−1から2−14について)
実施例2−1から2−19に係るエラストマーは、各種物性に劣る点がなく、いずれも良好な物性を示した。特に、油への浸漬による重量変化率が小さく、耐油性に優れていた。また、脆化温度も低く、低温特性にも優れていた。実施例2−1から2−19に係るエラストマーは、実施例1−1から1−14に係るエラストマーと異なり、(A)アクリルゴムのモノマーに(a4)メトキシエチルアクリレート及び/またはアクリロニトリルが含まれているため、各種物性がさらに向上している。
比較例2−1に係るエラストマーは、アクリルゴムA12((a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル非含有)を含有しているため、脆化温度が高いものとなった。
比較例2−2に係るエラストマーは、アクリルゴムA13((a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル非含有)を含有しているため、引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例2−3に係るエラストマーは、アクリルゴムA14((a3)アリルメタクリレート非含有)を含有しているため、脆化温度、引張破断強度及び引張破断伸び等の各種物性が劣るものとなった。
比較例2−4に係るエラストマーは、ポリプロピレンB2(エチレン−プロピレンブロック共重合体)を含有しているため、耐油性が劣るものとなった。
比較例2−5に係るエラストマーは、ポリプロピレンB3(エチレン−プロピレンランダム共重合体)を含有しているため、耐油性が劣るものとなった。
比較例2−6に係るエラストマーは、エラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量が大き過ぎ(70%)、引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例2−7に係るエラストマーは、エラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量が小さ過ぎ(5%)、硬度が高いものとなった。
比較例2−8に係るエラストマーは、エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量が大き過ぎ(60%)、硬度が高いものとなった。
比較例2−9に係るエラストマーは、エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量が小さ過ぎ(3%)、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例2−10に係るエラストマーは、エラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量が大き過ぎ(8%)、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例2−11に係るエラストマーは、エラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量が小さ過ぎ(0.05%)、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例2−12に係るエラストマーは、エラストマー組成物に(C)ポリプロピレン含浸体が混合されず、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例2−13に係るエラストマーは、(D)多官能(メタ)アクリレートを含有せず、脆化温度が高く、引張破断強度及び引張破断伸びが小さいものとなった。
比較例2−14に係るエラストマーは、(F)可塑剤を含有せず、脆化温度が高く、引張破断伸びが小さいものとなった。
実施例2−3と比較例2−12を比較すると、(C)ポリプロピレン含浸体の存在により、引張破断強度及び引張破断伸びが向上している。これにより、(A)アクリルゴムと(B)ポリプロピレンに(C)ポリプロピレン含浸体を混合することによって、(C)ポリプロピレン含浸体から生成する(C)’グラフト共重合体が相容化剤として機能し、エラストマーの物性が向上するといえる。
実施例2−3と比較例2−2を比較すると、(A)アクリルゴムがモノマーとして(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステルを含有することによって、エラストマーの伸張性を向上させることが可能であるといえる。
実施例2−3と比較例2−1を比較すると、(A)アクリルゴムがモノマーとして(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステルを含有することによって、エラストマーの低温特性を向上させることが可能であるといえる。
実施例2−3と比較例2−3を比較すると、(A)アクリルゴムがモノマーとして(a3)アリルメタクリレートを含有することによって、エラストマーの各種物性を向上させることが可能であるといえる。
以上から、(a1)短鎖アクリル酸アルキルエステル、(a2)長鎖アクリル酸アルキルエステル、(a3)アリルメタクリレート、(a4)メトキシエチルアクリレート及び/またはアクリロニトリルが重合して形成された(A)アクリルゴムは、本発明に係るエラストマーの原料として好適である。
実施例2−3と比較例2−4及び比較例2−5を比較すると、(B)ポリプロピレンとして(b)プロピレンホモ重合体を利用することにより、エチレン−プロピレン共重合体(ランダム共重合体及びブロック共重合体)を利用する場合に比較してエラストマーの耐油性を向上させることが可能であるといえる。即ち、(b)プロピレンホモ重合体である(B)ポリプロピレンは、本発明に係るエラストマーの原料として好適である。
実施例2−14及び2−15と、比較例2−6及び2−7を比較すると、エラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量が10%未満であるとエラストマーの硬度が過大となり、60%を超えるとエラストマーの伸張性が不十分となるといえる。即ち、本発明に係るエラストマーにおける(A)アクリルゴムの含有量は10%以上60%以下が好適である。
実施例2−16及び2−17と、比較例2−8及び2−9を比較すると、エラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量が5%未満であるとエラストマーの強度及び伸張性が不足し、60%を超えるとエラストマーの硬度が過大となるといえる。即ち、本発明に係るエラストマーにおける(B)ポリプロピレンの含有量は5%以上60%以下が好適である。
実施例2−18及び2−19と、比較例2−10及び2−11を比較すると、エラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量が0.1%未満又は5%を超えるとエラストマーの強度及び伸張性が不足すると言える。即ち、本発明に係るエラストマーにおける(E)有機過酸化物の含有量は0.1%以上5%以下が好適である。
実施例2−3と比較例2−13及び2−14を比較すると、エラストマーに(D)多官能(メタ)アクリレート及び(F)可塑剤を含有させることにより、各種物性を向上させることが可能であるといえる。
以上のように、本発明に係るエラストマー組成物から、各種物性に優れたエラストマーを生成させることが可能であるといえる。
A…アクリルゴム
B…ポリプロピレン
C…ポリプロピレン含浸体
C’…グラフト共重合体

Claims (7)

  1. (a1)炭素数が1以上3以下であるアルキル基を有する短鎖アクリル酸アルキルエステルと、
    (a2)炭素数が4以上22以下であるアルキル基を有する長鎖アクリル酸アルキルエステルと、
    (a3)アリルメタクリレートとを含むアクリルモノマーの重合体である
    (A)アクリルゴムと、
    (b)プロピレンホモ重合体である
    (B)ポリプロピレンと、
    (c2)スチレン、ブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートの共重合体が
    (c1)エチレン−プロピレン共重合体に含浸されている
    (C)ポリプロピレン含浸体と
    を含有するエラストマー組成物。
  2. 請求項1に記載のエラストマー組成物であって、
    前記アクリルモノマーは、
    さらに(a4)メトキシエチルアクリレートとアクリロニトリルとのうちの少なくとも一方を含む
    エラストマー組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のエラストマー組成物であって、
    (D)多官能(メタ)アクリレートと、
    (E)有機過酸化物と、
    (F)可塑剤と
    をさらに含むエラストマー組成物。
  4. 請求項3に記載のエラストマー組成物を溶融混練することにより、ポリプロピレン含浸体がグラフト共重合体を形成して得られるエラストマー。
  5. 請求項4に記載のエラストマーであって、
    (G)充填剤、老化防止剤又は伸展剤から選択される少なくとも一種の添加剤
    をさらに含むエラストマー。
  6. 請求項4または5の何れか一項に記載のエラストマーであって、
    前記アクリルゴムは、前記エラストマーにおいて10wt%以上60wt%以下であり、
    前記ポリプロピレンは、前記エラストマーにおいて5wt%以上50wt%以下であり、
    前記有機過酸化物は、前記エラストマーにおいて0.1wt%以上5wt%以下である
    エラストマー。
  7. 請求項4から6の何れか一項に記載のエラストマーを成形して得られるエラストマー成形体。
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