JP2015119829A - ガイディングカテーテル - Google Patents

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雄輝 増渕
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Yasukazu Otsubo
靖一 大坪
北岡 孝史
Takashi Kitaoka
孝史 北岡
小林 淳一
Junichi Kobayashi
淳一 小林
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Wataru Kano
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勝紀 江畑
Katsuki Ebata
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Abstract

【課題】血管への係合力が向上し、かつアブレーションカテーテルを腎動脈へ導入しやすく、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とする腎動脈用のガイディングカテーテルを提供する。【解決手段】腎動脈RAの内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くためのルーメン21が形成されるとともに、遠位部に自然状態において一方向へ曲がって形成される、若しくは一方向へ曲がりやすく形成される第1曲部25を備え、当該第1曲部25が曲がった際に突出する側にルーメン21が側方に開口する側孔23が形成される管状部20を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、腎動脈の内部からの腎交感神経のアブレーションに用いられるガイディングカテーテルに関するものである。
近年、治療抵抗性高血圧の治療法として、腎交感神経アブレーション(腎交感神経焼灼術)の有効性が注目されている。高血圧の発症および維持には、腎交感神経活動の亢進が関与していると考えられており、腎交感神経をアブレーションすることで、治療抵抗性高血圧患者の血圧を低下させる効果が期待されている。
腎交感神経アブレーションでは、ガイディングカテーテルを経皮的に腎動脈または下行大動脈の腎動脈への入口近傍まで挿入し、このガイディングカテーテル内を通して、アブレーション機能を備えたカテーテルを腎動脈内へ導入する。この後、腎動脈の周囲を走る腎交感神経を、腎動脈内からアブレーションカテーテルによってアブレーションすることで熱的に損傷させる。
特表2012−513873号公報
ガイディングカテーテルは、大動脈を通るため、血流の拍動によって揺れ動きやすい。特に、腕の動脈から経皮的にガイディングカテーテルを挿入する場合には、大腿動脈等の足の動脈から挿入する場合と比較して、術後における穿刺部の圧迫時間および臥床の時間を短縮でき、患者の負担を低減できるが、大動脈の心臓の近くを通過するため、ガイディングカテーテルが拍動の影響を受けて揺れ動きやすくなる。しかしながら、アブレーションを行う際には、電極を腎動脈の目的の位置に所定の時間接触させる必要があるため、ガイディングカテーテルが揺れると、ガイディングカテーテルにガイドされるアブレーションカテーテルも揺れてしまい、アブレーションする位置が変化しやすくなり、望ましくない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、血管への係合力が向上し、かつアブレーションカテーテルを腎動脈へ導入しやすく、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とする腎動脈用のガイディングカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するガイディングカテーテルは、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルであって、前記アブレーションカテーテルを導くためのルーメンが形成されるとともに、遠位部に自然状態において一方向へ曲がって形成される、若しくは長軸方向に隣接する部位よりも曲がりやすく形成される曲部を備え、当該曲部が曲がった際に突出する側に前記ルーメンが側方に開口する側孔が形成される管状部を有する。
上記のように構成したガイディングカテーテルは、管状部に一方向へ曲がる曲部が設けられるため、管状部の遠位側端部を一方の腎動脈に挿入し、曲部の突出する側を他方の腎動脈へ差し込むことで、2つの腎動脈を利用して、ガイディングカテーテルを腎動脈に対して強固に係合させることができる。そして、管状部の曲部が突出する側に側孔が形成されるため、側孔を腎動脈へ向かう方向へ位置させやすく、アブレーションカテーテルを腎動脈へ導入しやすい。これにより、ガイディングカテーテルが腎動脈に対して強固に係合されて移動し難くなり、アブレーションカテーテルを目的の位置へ容易に位置決めできるとともに位置決め状態を維持することが可能となり、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
実施形態に係るガイディングカテーテルを示す概略平面図である。 実施形態に係るガイディングカテーテルの遠位部を示す縦断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 アブレーションカテーテルを示す平面図である。 実施形態に係るガイディングカテーテルの血管への導入方法を示す概略説明図である。 実施形態に係るガイディングカテーテルの遠位部を腎動脈へ挿入した状態を示す概略断面図である。 実施形態に係るガイディングカテーテルを腎動脈へ係合させた状態を示す概略断面図である。 アブレーションを行う際の状態を示す概略断面図である。 図8のC−C線に沿う概略断面図である。 他方の腎動脈へアブレーションカテーテルを挿入する際の状態を示す概略断面図である。 管状部の変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。明細書では、血管に挿入する側を「遠位」若しくは「遠位側」、操作する手元側を「近位」若しくは「近位側」と称することとする。
図1〜3に示す本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100(図4を参照)を、経皮的に腎動脈RAまで誘導(ガイド)するためのカテーテルである。特に、本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、上腕動脈や橈骨動脈などの腕の左右の動脈(特に右腕の動脈)から、下行大動脈Aを介して腎動脈RAの内部まで挿入されるものである。ガイディングカテーテル10が右腕から導入される場合には、右鎖骨下動脈および頸動脈を経由して下行大動脈に到達する。ガイディングカテーテル10が左腕から導入される場合には、左鎖骨下動脈を経由して下行大動脈に到達する。
ガイディングカテーテル10は、中空構造の長尺な管状部20と、管状部20の近位側に固着されるハブ30とを備えている。
管状部20は、可撓性を有する管体であり、アブレーションカテーテル100を挿入するためのルーメン21が形成される。ルーメン21は、管状部20の近位側端部から形成されて遠位側端部の遠位開口部22で開口するとともに、遠位開口部22よりも近位側に形成される側孔23で側方(軸方向と直交する方向)へ開口している。管状部20の遠位開口部22が形成される端部は、近位側の部位よりも柔らかい材料からなる先端チップ24により構成されている。なお、先端チップ24は、設けられなくてもよい。
また、管状部20の遠位部には、自然状態において一方向へ湾曲または屈曲する第1曲部25(曲部)と、第1曲部25よりも遠位側に、自然状態において第1曲部25と同じ側へ湾曲または屈曲する第2曲部26とが形成される。ここで、「自然状態」とは、外力が作用しない状態を意味し、以下の説明においても同様の意味として用いる。
第1曲部25は、例えば60〜150度の角度αで曲がって形成されることが好ましく、90〜120度の角度αで曲がって形成されることがより好ましいが、これに限定されない。第1曲部25の長軸方向の位置は、特に限定されないが、管状部20の第2曲部26から12〜40mmに位置することが好ましい。
第2曲部26は、例えば100〜180度の角度βで曲がって形成されることが好ましく、120〜150度の角度βで曲がって形成されることがより好ましいが、これに限定されない。第2曲部26は、第1曲部25と略同じ側へ曲がって形成される。第2曲部26の長軸方向の位置は、管状部20の遠位側端部から12〜40mm離れて位置することが好ましく、14〜30mm離れて位置することがより好ましいが、これに限定されない。
側孔23は、第1曲部25の曲がって突出する側に形成される。側孔23の中心(重心)は、第1曲部25が曲がった際に最少曲率半径となる最大曲部25Aよりも近位側に位置している。なお、側孔23の中心は、最大曲部25Aに位置してもよく、最大曲部25Aよりも遠位側に位置してもよい。側孔23の中心の、最大曲部25Aからの長軸方向への離間距離Lは、±6mm以内であることが好ましいが、これに限定されない。
側孔23の形状は、特に限定されず、例えば円形、楕円形、四角形、またはスリット形状等とすることができる。側孔23の形状が、管状部20の軸方向に相対的に長い楕円形、矩形、またはスリット形状であれば、側孔23からアブレーションカテーテル100を導出可能な範囲が軸方向に広くなり、導出位置を所望の位置に調節することができる。側孔23は、本実施形態では管状部20に1つのみ形成されるが、複数形成されてもよい。側孔が複数形成されれば、より望ましい側孔を選択して、アブレーションカテーテル100を導出することができる。
側孔23は、管状部20の第1曲部25が突出する突出方向Yから、管状部20の周方向θ(図3を参照)へ多少の範囲内でずれて形成されてもよい。
ハブ30は、管状部20の近位部に固着されるハブ本体32を備えている。ハブ本体32の近位側端部には、管状部20のルーメン21に連通する挿入口31が形成される。挿入口31は、後述するアブレーションカテーテル100を挿入する部位であるとともに、造影剤や生理食塩水等を注入する部位としても利用できる。
管状部20の長さは、1000〜1500mmであることが好ましく、さらには1000〜1200mmであることがより好ましいが、血管への導入位置から腎動脈へ到達可能な長さであれば、特に限定されない。管状部20の外径は、ガイディングカテーテル10を上腕動脈または橈骨動脈から導入でき、かつ平均内径が約5〜6mmの腎動脈RAに挿入できるように、2.7mm以下であることが好ましく、さらには2.1mm以下であることがより好ましいが、これに限定されない。ルーメン21の内径は、0.3〜2.0mmであることが好ましいが、これに限定されない。
管状部20の構成材料としては、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6)、ポリエステル系ポリアミド系樹脂(例えば、グリラックス(商品名、メーカーDIC))、ポリエーテル系ポリアミド樹脂(例えば、ペバックス(商品名、メーカー/アトケム))、ポリウレタン、ABS樹脂、ポリエステルエラストマー樹脂、ポリウレタンエラストマー樹脂、フッ素系樹脂(PFA、PTFE、ETFE等)等が使用可能であるが、これらに限定されない。なお、ガイディングカテーテル10の挿入は、X線透視下で、その位置を確認しつつ行うため、管状部20に、例えば金、プラチナ、プラチナ系合金、タングステン系合金などの金属マーカー、あるいは硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線不透過材料を含むマーカーを設けることが好ましく、若しくは、管状部20の構成材料に、X線不透過材料を配合してもよい。
また、管状部20が、多層構造であってもよい。また、管状部20に、例えば素線を筒状に編組した補強材が埋設されてもよい。補強材の具体例としては、ステンレス鋼、タングステン、Ni−Ti、炭素繊維等の細径の線により構成されたものを挙げることができる。補強材は、管状部20の軸方向の特定の部位にのみ設けられてもよい。このような補強材を埋設することにより、ガイディングカテーテル10の折れ曲がり(キンク)を防止し、かつ、ガイディングカテーテル10を回転させる際のトルク伝達性を向上させることができる。
ガイディングカテーテル10によって誘導させるアブレーションカテーテル100は、経皮的に腎動脈RAへ導入されて、腎動脈RAの周囲を走る腎交感神経RN(図6を参照)をアブレーション(焼灼)するものであり、図4に示すように、長尺なシャフト部110と、アブレーションのために加熱を行う加熱部120と、加熱部120が設けられるシャフト部110の遠位側端部に固定される牽引ワイヤ(不図示)を牽引操作するための操作部130とを備えている。牽引ワイヤは、遠位側がシャフト部110の遠位側端部の内壁面に固定され、近位側が、操作部130のスライド部132に固定される。
加熱部120は、シャフト部110の遠位側端部に固定された単極(モノポーラ)の電極チップであり、腎交感神経RNの線維に熱的神経変調を誘発させることができ、神経線維に、例えば、壊死、または熱変質等を生じさせる。加熱部120による加熱温度は、摂氏35°〜85°が好ましいが、これに限定されない。なお、本実施形態における加熱部120はモノポーラ電極であるが、バイポーラ電極になるようにアブレーションカテーテル100を構成してもよい。
操作部130は、操作者がアブレーションカテーテル100を操作する部位であり、操作者が保持する操作本体部131と、操作本体部131に対して軸方向へスライド移動が可能なスライド部132とを備えている。スライド部132には、牽引ワイヤが固定されており、スライド部132をスライド移動させることで、牽引ワイヤを牽引してシャフト部110の遠位部を撓ませ、牽引ワイヤによる牽引を緩めることで、シャフト部110の遠位部を元の略直線状に復帰させることができる。
アブレーションカテーテル100は、エネルギ供給装置140に接続して使用される。エネルギ供給装置140は、ケーブル141を介して、加熱部120へ生体組織をアブレーションするための高周波の電気エネルギを供給可能である。
また、エネルギ供給装置140には、加熱部120と対極をなし、体表面に張り付けられて電流を分散しつつ回収可能な対極板150が接続される。なお、アブレーションは、必ずしも電気エネルギにより実施されなくてもよく、例えば、マイクロ波エネルギ、超音波エネルギ、レーザー等のコヒーレント光、インコヒーレント光、加熱された流体、冷却された流体等によって実施されてもよい。アブレーションは、加熱のみならず冷却によって行われてもよい。
次に、本実施形態に係るガイディングカテーテル10の使用方法の一例を説明する。
まず、図5に示すように、セルジンガー法によりカテーテルイントロデューサー170を上腕動脈または橈骨動脈に穿刺し、ハブ30の後端にYコネクタ180を装着してルーメン21にガイドワイヤ160を挿入した状態のガイディングカテーテル10を、カテーテルイントロデューサー170に挿入する。このとき、管状部20の第1曲部25および第2曲部26は、ルーメン21内に挿入されたガイドワイヤ160によって伸ばされており、略直線形状となっている。この後、ガイディングカテーテル10よりもガイドワイヤ160を先行させた状態で、ガイディングカテーテル10の遠位部を、カテーテルイントロデューサー170の遠位開口部から動脈内へ挿入する。ハブ30の後端にYコネクタ180が装着されているため、ルーメン21へ、必要に応じて造影剤等を注入することも可能である。
次に、ガイディングカテーテル10およびガイドワイヤ160を徐々に送り、下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口の近傍まで挿入していく。この際、ガイディングカテーテル10の遠位側端部が血管の屈曲部を通過できるように、ガイドワイヤ160の出し入れ、ガイディングカテーテル10の進退および回転を適宜組み合わせた操作を行う。
ガイディングカテーテル10の遠位部が下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口の近傍に到達した後、ガイドワイヤ160を近位方向へ引き、ガイドワイヤ160の遠位側端部を、ルーメン21内で第1曲部25と第2曲部26の間に位置させる。これにより、図6に示すように、第2曲部26が曲がった形状に復帰し、先端チップ24を腎動脈RAへ容易に挿入することができる。これにより、先端チップ24が一方の腎動脈RAへ係合される。先端チップ24は、管状部20の近位側の他の部位よりも柔らかいため、生体組織への負担を低減できる。また腎動脈RAの入口近傍にプラークが存在する場合に、プラークが血管から剥がれることを極力抑制することができる。
先端チップ24を挿入する腎動脈RAは、左右の腎動脈RAのうち、下行大動脈Aにおいて入口が相対的に遠位側にある腎動脈RAであることが好ましいが、これに限定されない。例えば、下行大動脈Aにおける左右の腎動脈RAの入口がほぼ同位置に位置する場合には、どちらの腎動脈RAへ挿入してもよい。また、後述する手技を行うことが可能であれば、左右の腎動脈RAのうち、下行大動脈Aにおいて入口が相対的に近位側にある腎動脈RAへ挿入してもよい。
次に、ガイドワイヤ160をガイディングカテーテル10から完全に引き抜く。これにより、第1曲部25が、元の曲がった形状に復帰する。そして、第1曲部25および第2曲部26が同じ方向へ曲がっているため、一方の腎動脈RAへ先端チップ24を挿入していることで、第1曲部25が、他方の腎動脈RAへ向かって突出するように曲がった状態となる。この状態でガイディングカテーテル10を押し込むと、図7に示すように、側孔23が形成されて長軸方向に隣接する部位よりも曲げ剛性が低い第1曲部25がさらに曲がり、第1曲部25が、先端チップ24が挿入された腎動脈RAの反対側に位置する他方の腎動脈RAの入口に差し込まれる。第1曲部25は、自己の復元力で曲がるため、ガイディングカテーテル10を強く押し込まずとも第1曲部25が曲がり、生体組織への負担を極力低減できる。これにより、先端チップ24は一方の腎動脈RAに係合され、第1曲部25は他方の腎動脈に係合された状態となり、下行大動脈Aにおいて略反対側に位置する2つの腎動脈RAを利用して、ガイディングカテーテル10が腎動脈RAに対して強固に固定される。したがって、第1曲部25および第2曲部26の離間距離は、ガイディングカテーテル10を2つの腎動脈RAへ良好に係合できるように、2つの腎動脈RAの入口の離間距離を考慮して選択されることが好ましい。
2つの腎動脈RAにガイディングカテーテル10が係合されると、腕の動脈から導入することで、足の動脈から導入する場合と比較して、ガイディングカテーテル10が心臓の拍動や大動脈の伸縮などの影響を受けやすくとも、ガイディングカテーテル10が揺れ動き難くなる。
次に、エネルギ供給装置140から延びるケーブル141をアブレーションカテーテル100に接続し、対極板150を患者の体表面に張り付ける。この後、Yコネクタ180を介して、ハブ30の挿入口31からルーメン21にアブレーションカテーテル100を挿入し、側孔23からシャフト部110を突出させ、第1曲部25が差し込まれた腎動脈RA内へ導入する。このとき、側孔23が、第1曲部25の突出方向Y側に形成されているため、側孔23を腎動脈RAへ向かう方向へ位置させやすく、アブレーションカテーテル100を腎動脈RAへ導入しやすい。
この後、操作本体部131およびスライド部132を操作して、加熱部120の位置を調整しつつシャフト部110を湾曲させて、図8に示すように、腎交感神経RNが隣接する第1の目的位置P1に、加熱部120を接触させる。このとき、ガイディングカテーテル10が、2つの腎動脈RAに対して強固に係合されているため、加熱部120を目的の位置へ容易に位置決めできる。
次に、エネルギ供給装置140から加熱部120へ高周波の電気エネルギを供給すると、対極板150が体表面に設けられているために、加熱部120の近傍の生体組織が加熱される。これにより、加熱部120の近傍に位置する腎交感神経RNの線維に、例えば、壊死、または熱変質を生じさせる。このとき、ガイディングカテーテル10が腎動脈RAに対して強固に係合されているため、電気エネルギを供給する所定の時間(例えば、10〜120秒)、加熱部120を目的の位置に容易に維持することができ、安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
この後、操作部130を操作して、図9に示すように、加熱部120を腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置であって円周方向へも異なる位置P2、P3、P4・・・へ順次移動させつつ、加熱部120へ高周波の電気エネルギを再び供給し、各々の位置でアブレーションを行う。本実施形態では、加熱部120を腎動脈RAの長手方向軸に沿って約5〜10mm毎に移動させつつ、円周方向に約90〜270度毎に回転させて、腎動脈RAの内壁面に螺旋を描くようにスポット的に約4〜6箇所の損傷部位を形成する。なお、加熱する位置や数は、上記の範囲内でなくてもよい。このように、腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置へ移動させるとともに、円周方向へも異なる位置へ移動させることで、腎動脈RA外膜及び外膜外に局在する腎交感神経RNを腎動脈RA内において空間的に全周で壊死、または熱変質を生じさせることができる。この際、螺旋を描くようにスポット的にアブレーションするため、腎動脈RAが腎動脈RN内の断面において全周的な損傷を受けず、血管狭窄のリスクを低減できる。
そして、ガイディングカテーテル10は、第1曲部25によって腎動脈RAの入口近傍に係合されているため、腎動脈RAの入口近傍に位置する目的位置をも、容易にアブレーションすることができる。
第1曲部25が係合された腎動脈RAの全ての目的位置P1〜Pnにおいてアブレーションを行った後には、アブレーションカテーテル100を側孔23からルーメン21内に一旦収容する。この後、アブレーションカテーテル100を側孔23から突出しないように押し進めて遠位開口部22から突出させ、先端チップ24が係合される腎動脈RAへアブレーションカテーテル100を導入する。この後、第1曲部25が係合された腎動脈RAにおけるアブレーションと同様に、複数の目的位置において順次アブレーションを施す。
先端チップ24が係合される腎動脈RAにおいてアブレーションを施した後、アブレーションカテーテル100をガイディングカテーテル10内に収容し、アブレーションカテーテル100、ガイディングカテーテル10およびカテーテルイントロデューサー170を血管内から除去して、手技が完了する。なお、上述の例では、第1曲部25が係合された腎動脈RAにおいてアブレーションを施した後に、先端チップ24が係合された腎動脈RAにおいてアブレーションを施しているが、逆の順番でアブレーションを施してもよく、いずれか一方にのみアブレーションを施してもよい。
以上のように、第1実施形態に係るガイディングカテーテル10は、腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くためのルーメン21が形成されるとともに、遠位部に自然状態において一方向へ曲がって形成される第1曲部25(曲部)を備え、当該第1曲部25が曲がった際に突出する側にルーメン21が側方に開口する側孔23が形成される管状部20を有している。このため、ガイディングカテーテル10の遠位側端部を一方の腎動脈RAに挿入し、第1曲部25の突出する側を他方の腎動脈RAへ差し込むことで、ガイディングカテーテル10を、2つの腎動脈RAを利用して強固に係合させることができる。そして、側孔23が、第1曲部25の突出する側に形成されているため、側孔23を腎動脈RAへ向かう方向へ位置させやすく、アブレーションカテーテル100を腎動脈RAへ導入しやすい。そして、ガイディングカテーテル10を腎動脈RAに対して強固に係合できることで、ガイディングカテーテル10が心臓の拍動や大動脈の伸縮などの影響によって揺れ動き難くなり、アブレーションを行うための加熱部120を望ましい位置へ容易に位置決めし、電気エネルギを供給する所定の時間、加熱部120の位置を維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。そして、腎交感神経RNに適切なアブレーションを行うことで、血圧の降圧効果を良好に得ることができる。
また、側孔23の中心が、第1曲部25(曲部)が曲がった際に最少曲率半径となる最大曲部25Aから長軸方向へ±6mm以内に位置するため、第1曲部25を腎動脈RAに差し込んだ際に、平均内径が約5〜6mmの腎動脈RAへ、側孔23を介してアブレーションカテーテル100を挿入しやすい。
また、第1曲部25は、管状部20の長軸方向に隣接する部位よりも曲げ剛性が低いため、ガイディングカテーテル10を押し込むことで、第1曲部25を湾曲または屈曲させることが容易である。
また、管状部20が、第1曲部25よりも遠位側に、自然状態において第1曲部25と同じ側へ曲がる第2曲部26を有するため、第2曲部26よりも遠位側の端部を一方の腎動脈RAへ挿入すると、第1曲部25が、他方の腎動脈RAへ向かって突出するように曲がった状態となり、第1曲部25を他方の腎動脈RAへ差し込みやすい。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図11に示す変形例のように、管状部20に、例えば素線を筒状に編組した補強材27を埋設し、第1曲部25が位置する部位では補強材27を設けず、または素線の編組パターンを異ならせて、第1曲部25における曲げ剛性を、長軸方向に隣接する部位よりも低下させることもできる。このようにすれば、ガイディングカテーテル10を押し込むことで、第1曲部25を湾曲または屈曲させることがさらに容易である。補強材27の具体例としては、ステンレス鋼、タングステン、Ni−Ti、炭素繊維等の細径の線により構成されたものを挙げることができる。なお、第2曲部26が位置する部位は、先端チップ24が腎動脈RAに強固に係合しつつも、生体組織への負荷が大きくなり過ぎないように曲げ剛性が設定されることが好ましく、必要に応じて、補強材27を設けてもよく、または素線の編組パターンを異ならせてもよく、または補強材27を設けなくてもよい。
また、上述した実施形態に係るガイディングカテーテル10は、第1曲部25が自然状態において曲がって形成されるが、自然状態において曲がらずに真っ直ぐに形成されてもよい。このような形態であっても、第1曲部の曲げ剛性が、長軸方向に隣接する部位よりも低ければ、ガイディングカテーテルを押し込むことで、座屈させるように第1曲部を屈曲または湾曲させることができる。第1曲部の曲げ剛性を長軸方向に隣接する部位よりも低くする方法としては、上述した実施形態と同様に、側孔を第1曲部に形成する方法や、第1曲部と隣接する部位に補強材を設け、第1曲部が位置する部位には補強材を設けず、または素線の編組パターンを異ならせる方法が挙げられる。
また、本発明は、ガイディングカテーテルを挿入する動脈は限定されず、腕の動脈からではなく大腿動脈等の足の動脈などから挿入するガイディングカテーテルに適用することもできる。
また、本発明は、ガイディングカテーテルの腎動脈への係合(エンゲージ)方法をも提供する。当該係合方法は、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするために用いられるカテーテルの腎動脈への係合方法であって、(i)前記ガイディングカテーテルに設けられる管状部の遠位側端部を下行大動脈から一方の腎動脈へ挿入するステップと、(ii)前記管状部の遠位部を曲げ、曲がった曲部の突出する側を下行大動脈から他方の腎動脈へ差し込むステップと、を有する。このような係合方法であれば、2つの腎動脈へガイディングカテーテルが係合されるため、ガイディングカテーテルが、腎動脈に対して強固に係合されて移動し難くなり、心臓の拍動や大動脈の伸縮によって揺れ動き難くなる。このため、アブレーションカテーテルを目的の位置へ容易に位置決めできるとともに、位置決め状態を維持することが可能となり、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
また、上記係合方法は、前記曲部を他方の腎動脈へ差し込むステップにおいて、前記管状部に予め挿入される長尺体を前記曲部よりも近位側へ移動させることで、自然状態において曲がって形成されるとともに前記長尺体によって曲がりが伸ばされた状態の前記曲部を、元の形状へ復元させるように曲げるようにすれば、ガイディングカテーテルを強く押し込まずとも曲部が曲がるため、生体組織への負担を低減できる。
また、上記係合方法は、前記曲部を他方の腎動脈へ差し込むステップにおいて、前記管状部を遠位方向へ押し込むことで前記曲部を曲げるようにすれば、押し込み力を緩めれば曲部の曲がりが解消され、管状部を血管内で移動させやすくなり、例えば、係合させる動作をやり直すことも容易である。
また、上記係合方法は、前記曲部を他方の腎動脈へ差し込むステップにおいて、前記曲部が曲がって突出する側にルーメンが側方へ開口する側孔が形成される管状部を他方の腎動脈へ差し込むようにすれば、側孔を腎動脈へ向かう方向へ位置させやすく、アブレーションカテーテルを腎動脈へ導入しやすい。
また、本発明は、上述の係合方法によって腎動脈に係合されたガイディングカテーテルをガイドとしてアブレーションカテーテルを腎動脈に挿入して、腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションする方法をも提供する。
10 ガイディングカテーテル、
20 管状部、
21 ルーメン、
23 側孔、
25 第1曲部(曲部)、
25A 最大曲部、
26 第2曲部、
100 アブレーションカテーテル、
A 下行大動脈、
R 腎臓、
RA 腎動脈、
RN 腎交感神経。

Claims (4)

  1. 腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルであって、
    前記アブレーションカテーテルを導くためのルーメンが形成されるとともに、遠位部に自然状態において一方向へ曲がって形成される、若しくは長軸方向に隣接する部位よりも曲がりやすく形成される曲部を備え、当該曲部が曲がった際に突出する側に前記ルーメンが側方に開口する側孔が形成される管状部を有するガイディングカテーテル。
  2. 前記側孔の中心は、前記曲部が曲がった際に最少曲率半径となる最大曲部から長軸方向へ±6mm以内に位置する請求項1に記載のガイディングカテーテル。
  3. 前記曲部は、前記管状部の長軸方向に隣接する部位よりも曲げ剛性が低い請求項1または2に記載のガイディングカテーテル。
  4. 前記管状部は、前記曲部よりも遠位側に、自然状態において前記曲部と同じ側へ曲がる第2曲部を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
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