JP2015080487A - ガイディングカテーテル - Google Patents

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雄輝 増渕
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Abstract

【課題】血管への係合力を向上させて、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とするガイディングカテーテルを提供する。
【解決手段】腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くためのルーメン21を有する内管20と、内管20を内部に収容し、内管20に対して相対的に軸方向へ移動可能な外管40と、内管20に固定される内管固定部52および当該内管固定部52に対して軸方向に異なる位置で外管40に固定される外管固定部53が設けられ、内管20および外管40を相対的に移動させて外管固定部53および内管固定部52を近接させることで内管20の径方向外側へ突出するように変形可能な拡張部50と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルに関するものである。
近年、治療抵抗性高血圧の治療法として、腎交感神経アブレーション(腎交感神経焼灼術)の有効性が注目されている。高血圧の発症および維持には、腎交感神経活動の亢進が関与していると考えられており、腎交感神経をアブレーションすることで、治療抵抗性高血圧患者の血圧を低下させる効果が期待されている。
腎交感神経アブレーションでは、ガイディングカテーテルを経皮的に腎動脈または大動脈の腎動脈への入口近傍まで挿入し、このガイディングカテーテル内を通して、アブレーション機能を備えたカテーテルを腎動脈内へ導入する。この後、腎動脈の周囲を走る腎交感神経を、腎動脈内からアブレーションカテーテルによってアブレーションすることで熱的に損傷させる。
特表2012−513873号公報
ガイディングカテーテルは、大動脈を通るため、血流の拍動によって揺れ動きやすい。特に、腕の動脈から経皮的にガイディングカテーテルを挿入する場合には、大腿動脈等の足の動脈から挿入する場合と比較して、術後における穿刺部の圧迫時間および臥床の時間を短縮でき、患者の負担を低減できるが、大動脈の心臓の近くを通過するため、ガイディングカテーテルが拍動の影響を受けて揺れ動きやすくなる。しかしながら、アブレーションカテーテルによってアブレーションを行う際には、電極を腎動脈の目的の位置に所定の時間接触させる必要があるため、ガイディングカテーテルが揺れると、アブレーションする位置が変化しやすくなり、望ましくない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、血管への係合力を向上させて、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とするガイディングカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するガイディングカテーテルは、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルであって、前記アブレーションカテーテルを導くためのルーメンを有する内管と、前記内管を内部に収容し、前記内管に対して相対的に軸方向へ移動可能な外管と、前記内管に固定される内管固定部および当該内管固定部に対して軸方向に異なる位置で前記外管に固定される外管固定部が設けられ、前記内管および外管を相対的に移動させて前記外管固定部および内管固定部を近接させることで前記内管の径方向外側へ突出するように変形可能な拡張部と、を有する。
上記のように構成したガイディングカテーテルは、内管および外管を相対的に移動させて拡張部を内管の径方向外側へ突出するように拡張させることで、拡張部を腎動脈または大動脈の腎動脈への入口近傍の内壁面に接触させることができる。これにより、ガイディングカテーテルが、腎動脈に強固に係合されて移動し難くなり、アブレーションカテーテルを目的の位置へ容易に位置決めできるとともに、位置決め状態を維持することが可能となり、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
実施形態に係るガイディングカテーテルを示す平面図である。 実施形態に係るガイディングカテーテルの遠位部を示す縦断面図である。 実施形態に係るガイディングカテーテルの拡張部を拡張させた場合の遠位部を示す縦断面図である。 アブレーションカテーテルを示す平面図である。 ガイディングカテーテルの血管への導入方法を示す概略説明図である。 ガイディングカテーテルを腎動脈へ挿入した状態を示す概略断面図である。 腎動脈へ挿入したガイディングカテーテルの拡張部を拡張させた状態を示す概略断面図である。 アブレーションカテーテルによりアブレーションを行う際の状態を示す概略断面図である。 図8のB−B線に沿う概略断面図である。 アブレーションカテーテルによりアブレーションを行う際の状態を示す概略断面図である。 ガイディングカテーテルを腎動脈から引き抜く際の状態を示す概略断面図である。 ガイディングカテーテルの拡張部を大動脈に係合させた状態を示す概略断面図である。 拡張部が複数設けられる変形例を平面図であり、(A)は拡張部が拡張する前の状態、(B)は拡張部が拡張した状態を示す。 拡張部の他の変形例を平面図であり、(A)は拡張部が拡張する前の状態、(B)は拡張部が拡張した状態を示す。 拡張部のさらに他の変形例を平面図であり、(A)は拡張部が拡張する前の状態、(B)は拡張部が拡張した状態を示す。 ガイディングカテーテルの変形例を示す概略断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。明細書では、血管に挿入する側を「遠位」若しくは「遠位側」、操作する手元側を「近位」若しくは「近位側」と称することとする。
図1〜3に示す本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100(図4を参照)を、経皮的に腎動脈RAまで誘導(ガイド)するためのカテーテルである。特に、本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、上腕動脈や橈骨動脈などの腕の左右の動脈(特に右腕の動脈)から、大動脈Aを介して腎動脈RAの内部まで、または大動脈Aにおける腎動脈RAの入口近傍まで挿入されるものである。ガイディングカテーテル10が右腕から導入される場合には、右鎖骨下動脈および頸動脈を経由して大動脈に到達する。ガイディングカテーテル10が左腕から導入する場合には、左鎖骨下動脈を経由して大動脈に到達する。
ガイディングカテーテル10は、中空構造の長尺な内管20と、内管20の近位側の部位に固着されるハブ30と、内管20を内部に収容する外管40と、内管20および外管40に固定される拡張部50とを備えている。
内管20は、可撓性を有する管体であり、アブレーションカテーテル100を挿入するためのルーメン21が形成される。ルーメン21は、内管20の遠位側端部に形成される第1開口部22で開口するとともに、遠位開口部22よりも近位側に形成される側孔23で側方(軸方向と直交する方向)へ開口している。内管20の遠位側端部には、外径が近位側の部位よりも大きい内管遠位部24が形成されている。内管遠位部24の外径は、外管40の外径と略同一で形成される。
また、内管20は、遠位側の所定の範囲に、自然状態において所定の方向へ湾曲するように形状付けられた遠位湾曲部25が形成される。ここで、「自然状態」とは、外力が作用しない状態を意味し、以下の説明においても同様の意味として用いる。側孔23の形状は、特に限定されず、例えば円形、楕円形、矩形、またはスリット形状等とすることができる。側孔23の形状が、内管2の軸方向に相対的に長い楕円形、矩形、またはスリット形状であれば、側孔23からアブレーションカテーテル100を導出可能な範囲が軸方向に広くなり、導出位置を所望の位置に調節することができる。また、側孔23は、内管20の湾曲方向側に位置することが好ましい。
外管40は、可撓性を有する管体であり、内管20の外周を囲むように内管20と同軸的に配置される。外管40の遠位側端部は、内管20の遠位側端部よりも近位側に位置し、外管40の近位側端部は、内管20の近位側端部よりも遠位側に位置している。外管40は、内管20に対して相対的に軸方向へ移動可能である。外管40は、側方(軸方向と直交する方向)へ開口する外管開口部41を備えている。外管開口部41は、内管20に形成される側孔23を外部へ露出させるために形成される。したがって、外管開口部41は、図2,3に示すように、外管40が内管20に対して相対的に移動可能な範囲において、側孔23を外部へ露出可能な位置および大きさで形成される。
ハブ30は、内管20の近位部に固着されるハブ本体32と、ハブ本体32に回転可能に設けられるダイヤル33と、ダイヤル33とともに回転し、外周面が外管40と接するプーリ34とを備えている。ハブ本体32の近位側端部には、内管20のルーメン21に連通する挿入口31が形成される。挿入口31は、後述するアブレーションカテーテル100を挿入する部位であるとともに、造影剤を注入する部位としても利用できる。ダイヤル33は、操作者が指で回転操作することで、プーリ34を回転させ、プーリ34に接する外管40を進退移動させる。
内管20の長さは、1000〜1500mmであることが好ましいが、血管への導入位置から腎動脈へ到達可能な長さであれば、特に限定されない。内管遠位部24および外管40の外径は、ガイディングカテーテル10を上腕動脈または橈骨動脈から導入できるよう、2.7mm以下(好ましくは2.1mm以下)に設定されることが好ましいが、特に限定されない。ルーメン21の内径は、特に限定されないが、0.3〜2.0mmであることが好ましい。外管40の厚さは、特に限定されないが、0.1〜2.0mmであることが好ましい。内管20の側孔23の位置は、特に限定されないが、内管20の遠位側端部から0.1〜50.0mmに位置することが好ましい。
内管20および外管40の構成材料としては、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6)、ポリエステル系ポリアミド系樹脂(例えば、グリラックス(商品名、メーカーDIC))、ポリエーテル系ポリアミド樹脂(例えば、ペバックス(商品名、メーカー/アトケム))、ポリウレタン、ABS樹脂、ポリエステルエラストマー樹脂、ポリウレタンエラストマー樹脂、フッ素系樹脂(PFA、PTFE、ETFE等)等が使用可能であるが、これらに限定されない。なお、ガイディングカテーテル10の挿入は、X線透視下で、その位置を確認しつつ行うため、内管20および外管40の少なくとも一方に、例えば硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線不透過材料を含むマーカーを設けることが好ましく、若しくは、内管20および外管40の少なくとも一方の構成材料に、X線不透過材料を配合してもよい。
また、内管20および外管40の少なくとも一方が、多層構造であってもよい。また、内管20および外管40の少なくとも一方に、例えば素線を筒状に編組した補強材が埋設されてもよい。補強材の具体例としては、ステンレス鋼、タングステン、Ni−Ti、炭素繊維等の細径の線により構成されたものを挙げることができる。補強材は、内管20や外管40の軸方向の特定の部位にのみ設けられてもよい。このような補強材を埋設することにより、ガイディングカテーテル10の折れ曲がり(キンク)を防止し、かつ、ガイディングカテーテル10を回転させる際のトルク伝達性を向上させることができる。
拡張部50は、弾性変形可能な線材51が編組されて、全体として隙間を有する筒状に形成されている。各々の線材51は、軸方向へ傾斜しつつ延在しており、内管20の外周面に接した状態から、中央部が内管20の径方向外側へ撓むように変形可能である。線材51は、内管遠位部24に固着される内管固定部52が遠位側端部に設けられ、外管40に固着される外管固定部53が近位側端部に設けられる。拡張部50は、図3に示すように、外管40が内管20に対して相対的に遠位方向へ移動することで軸方向の長さが短くなり、各々の線材51の中央部が内管20の径方向外側へ撓むように変形し、全体として略円盤状に変形可能である。拡張部50は、拡張前に内管20の外周面に接した状態において、内管遠位部24および外管40の外径よりも内側に位置し、ガイディングカテーテル10を血管内で移動させる際に生体組織と接触し難く、生体への負担を低減できる。拡張部50は、腎動脈RAの内壁面に接する部位であるため、適用対象の腎動脈RAの内径よりも大きな外径D1に拡張する。ヒトの腎動脈RAの平均内径が、約5〜6mmであることから、外径D1は、7〜10mmであることが好ましいが、これに限定されず、適用対象の腎動脈RAの内径に応じて、適宜設定可能である。拡張部50の軸方向の長さは、内管20の外周面に接して収縮した状態において、30〜70mmであることが好ましいが、これに限定されない。線材51の線外径は、例えば0.1〜1.0mmであることが好ましいが、これに限定されない。
線材51の構成材料は、ステンレス鋼、Ni−Ti合金、鉄−マンガン−ケイ素合金等が使用可能であるが、内管20の径方向外側へ撓むことが可能であれば、これらに限定されない。
ガイディングカテーテル10によって誘導させるアブレーションカテーテル100は、経皮的に腎動脈RAへ導入されて、腎動脈RAの周囲を走る腎交感神経RN(図6を参照)をアブレーション(焼灼)するものであり、図4に示すように、長尺なシャフト部110と、アブレーションのために加熱を行う加熱部120と、加熱部120が設けられるシャフト部110の遠位側端部に固定される牽引ワイヤ(不図示)を牽引操作するための操作部130とを備えている。牽引ワイヤは、遠位側がシャフト部110の遠位側端部の内壁面の一側に固定され、近位側が、操作部130のスライド部132に固定される。
加熱部120は、シャフト部110の遠位部に固定された単極(モノポーラ)の電極チップであり、腎交感神経RNの線維に熱的神経変調を誘発させることができ、神経線維に、例えば、壊死、熱変質、または剥離等を生じさせる。加熱部120による加熱温度は、摂氏35°〜85°が好ましいが、これに限定されない。なお、本実施形態における加熱部120はモノポーラ電極であるが、バイポーラ電極になるようにアブレーションカテーテル100を構成してもよい。
操作部130は、操作者がアブレーションカテーテル100を操作する部位であり、操作者が保持する操作本体部131と、操作本体部131に対して軸方向へスライド移動が可能なスライド部132とを備えている。スライド部132には、牽引ワイヤが固定されており、スライド部132をスライド移動させることで、牽引ワイヤを牽引してシャフト部110の遠位部を撓ませ、牽引ワイヤによる牽引を緩めることで、シャフト部110の遠位部を元の略直線状に復帰させることができる。
アブレーションカテーテル100は、エネルギ供給装置140に接続して使用される。エネルギ供給装置140は、ケーブル141を介して、加熱部120へ生体組織をアブレーションするための高周波の電気エネルギを供給可能である。
また、エネルギ供給装置140には、加熱部120と対極をなし、体表面に張り付けられて電流を分散しつつ回収可能な対極板150が接続される。なお、アブレーションは、必ずしも電気エネルギにより実施されなくてもよく、例えば、マイクロ波エネルギ、超音波エネルギ、レーザー等のコヒーレント光、インコヒーレント光、加熱された流体、冷却された流体等によって実施されてもよい。アブレーションは、加熱のみならず冷却によって行われてもよい。
次に、本実施形態に係るガイディングカテーテル10の使用方法の一例を説明する。
まず、図5に示すように、セルジンガー法によりカテーテルイントロデューサー170を上腕動脈または橈骨動脈に穿刺し、ハブ30の後端にYコネクタ180を装着してルーメン21にガイドワイヤー160を挿入した状態のガイディングカテーテル10を、カテーテルイントロデューサー170に挿入する。このとき、ガイディングカテーテル10の遠位湾曲部25は、ルーメン21内に挿入されたガイドワイヤー160によって伸ばされているため、略直線形状となっている。また、拡張部50は、拡張されておらず、内管20の外周面に接している。この後、ガイディングカテーテル10よりもガイドワイヤー160を先行させた状態で、ガイディングカテーテル10の遠位部を、カテーテルイントロデューサー170の遠位開口部から動脈内へ挿入する。ハブ30の後端にYコネクタ180が装着されているため、ルーメン21へ、必要に応じて造影剤を注入することも可能である。
次に、ガイディングカテーテル10、及びガイドワイヤー160を徐々に送り、大動脈Aを通して、拡張部50が腎動脈RA内に達するまで挿入していく。この際、ガイディングカテーテル10の遠位側端部が血管の屈曲部を通過できるように、ガイドワイヤー160の出し入れ、ガイディングカテーテル10の進退及び回転を適宜組み合わせた操作を行う。
拡張部50が腎動脈RA内に到達した後、ガイドワイヤー160をガイディングカテーテル10から引き抜くと、図6に示すように、遠位湾曲部25は、元の湾曲した形状に復帰する。この湾曲した形状によって、ガイディングカテーテル10の外管40の一部が大動脈Aの内壁面にバックアップとして接触し、遠位側端部を腎動脈RA内に維持することが容易となる。また、側孔23が、遠位湾曲部25の湾曲方向側に形成されているため、腎動脈RAに向かう方向に位置することになる。
次に、ダイヤル33を回転操作し、外管40を内管20に対して遠位方向へ移動させる。これにより、図7に示すように、拡張部50が軸方向に収縮して、各々の線材51が内管20の径方向外側へ突出するように撓み、拡張部50が略円盤形状に拡張して、腎動脈RAの内壁面と接触する。拡張部50が接触する位置は、アブレーションを行う位置を確保できるように、腎動脈RAの大動脈Aからの入口に近い部位が好ましい。拡張部50が腎動脈RAと接触すると、ガイディングカテーテル10が、腎動脈RA内でセンタリングされるとともに、腎動脈RAに対して強固に係合される。したがって、腕の動脈から導入することで、足の動脈から導入する場合と比較して、ガイディングカテーテル10が心臓の拍動の影響を受けやすくとも、拡張部50によって強固に係合されるため、ガイディングカテーテル10が拍動によって揺れ動き難くなる。また、拡張部50は、弾性的に変形可能であるため、接触による腎動脈RAへの負担を極力抑えることができる。
次に、エネルギ供給装置140から延びるケーブル141をアブレーションカテーテル100に接続し、対極板150を患者の体表面に張り付ける。
次に、Yコネクタ180を介して、ハブ30の挿入口31からルーメン21にアブレーションカテーテル100を挿入し、遠位開口部22からシャフト部110を突出させ、腎動脈RA内へ挿入する。この後、操作本体部131およびスライド部132を操作して、加熱部120の位置を調整しつつシャフト部110を湾曲させて、図8に示すように、腎交感神経RNが隣接する第1の目的位置P1に、加熱部120を接触させる。このとき、ガイディングカテーテル10が、拡張部50によって腎動脈RAに対して強固に係合されているため、加熱部120を目的の位置へ容易に位置決めできる。
次に、エネルギ供給装置140から加熱部120へ高周波の電気エネルギを供給すると、対極板150が体表面に設けられているために、加熱部120の近傍の生体組織が加熱される。これにより、加熱部120の近傍に位置する腎交感神経RNの線維に、例えば、壊死、熱変質、または剥離を生じさせる。このとき、ガイディングカテーテル10が、拡張部50によって腎動脈RAに対して強固に係合されているため、電気エネルギを供給する所定の時間(例えば、10〜200秒)、加熱部120を目的の位置へ容易に維持することができ、安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
この後、操作部130を操作して、図9に示すように、加熱部120を腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置であって円周方向へも異なる位置P2、P3、P4・・・へ順次移動させつつ、加熱部120へ高周波の電気エネルギを再び供給し、各々の位置でアブレーションを行う。本実施形態では、加熱部120を腎動脈RAの長手方向軸に沿って約0.3〜1.0mm毎に移動させつつ、円周方向に約90〜270度毎に回転させて、腎動脈RAの内壁面に螺旋を描くようにスポット的に約4〜6箇所の損傷部位を形成する。なお、加熱する位置や数は、上記の範囲内でなくてもよい。このように、腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置へ移動させるとともに、円周方向へも異なる位置へ移動させることで、腎動脈RA外膜及び外膜外に局在する腎交感神経RNを腎動脈RA内において空間的に全周で壊死、熱変質、または剥離を生じさせることができる。この際、螺旋を描くようにスポット的にアブレーションするため、腎動脈RAが腎動脈RN内の断面において全周的な損傷を受けず、血管狭窄のリスクを低減できる。
また、ガイディングカテーテル10が、拡張部50によって腎動脈RA内でセンタリングされているため、加熱部120を、円周方向のどの方向へも、容易に移動させて位置決めすることができる。
そして、拡張部50よりも大動脈A側に位置する目的位置(例えば、最も大動脈Aに近い目的位置Pn)をアブレーションする場合には、加熱部120を一旦ガイディングカテーテル10内に収容した後、図10に示すように、側孔23より加熱部120を突出させて目的位置Pnに接触させて、加熱部120の近傍に位置する腎交感神経RNの線維に、壊死、熱変質、または剥離を生じさせることができる。
左右の腎動脈RAのうちの一方の腎動脈RAの全ての目的位置P1〜Pnにおいてアブレーションを行った後には、アブレーションカテーテル100をガイディングカテーテル10内に収容する。次に、ダイヤル33を操作して外管40を内管20に対して近位方向へ相対的に移動させる。これにより、図11に示すように、拡張部50が軸方向に伸びつつ径方向へ収縮し、腎動脈RAの内壁面から離れ、ガイディングカテーテル10の腎動脈RAに対する係合が解除される。
この後、他方の腎動脈RAへガイディングカテーテル10を挿入し、前述と同様に、拡張部50によりガイディングカテーテル10を腎動脈RAに係合させて、複数の目的位置において順次アブレーションを行う。左右両側の腎動脈RAにおいてアブレーションを施した後、アブレーションカテーテル100、ガイディングカテーテル10およびカテーテルイントロデューサー170を除去して、手技が完了する。
以上のように、本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くためのルーメン21を有する内管20と、内管20を内部に収容し、内管20に対して相対的に軸方向へ移動可能な外管40と、内管20に固定される内管固定部52および当該内管固定部52に対して軸方向に異なる位置で外管40に固定される外管固定部53が設けられ、内管20および外管40を相対的に移動させて外管固定部53および内管固定部52を近接させることで、内管20の径方向外側へ突出するように変形可能な拡張部50と、を有している。このため、内管20および外管40を相対的に移動させて拡張部50を内管20の径方向外側へ突出するように拡張させて、拡張部50を腎動脈RAの内壁面に接触させることができる。これにより、ガイディングカテーテル10が、腎動脈RAに強固に係合されて、ガイディングカテーテル10が移動し難くなる。このため、ガイディングカテーテル10が心臓の拍動等の影響によって揺れ動き難くなり、アブレーションを行うための加熱部120を望ましい位置へ容易に位置決めし、電気エネルギを供給する所定の時間、加熱部120の位置を容易に維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。そして、腎交感神経RNに適切なアブレーションを行うことで、血圧の降圧効果を良好に得ることができる。また、ガイディングカテーテル10が、拡張部50によって、腎動脈RA内でセンタリングされるため、加熱部120を、円周方向のどの方向へも容易に移動させて位置決めすることができる。
また、拡張部50が、変形可能な線材51によって筒状に形成されるため、内管20および外管40を相対的に移動させて外管固定部53および内管固定部52を近接させることで、線材51が内管20の径方向外側へ撓むように変形し、全体として略円盤状となるように変形できる。また、拡張部50が線材51であるため、拡張した際に隙間が大きく、血流が阻害されない。
また、内管20が、拡張部50よりも近位側に、ルーメン21が開口する側孔23を有するため、側孔23からアブレーションカテーテル100を導出させることで、拡張部50よりも近位側に位置する部位をもアブレーションできる。
また、内管20の遠位部が湾曲して形成され、側孔23が、内管20の湾曲方向側に形成されるため、側孔23を、腎動脈RAに向かう方向に位置させやすい。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図12に示すように、拡張部50を、腎動脈RAではなく、大動脈Aにおける腎動脈RAの入口近傍で拡張させて、大動脈Aに係合させてもよい。この場合、拡張部50は、腎動脈RAの内壁面に接する部位であるため、適用対象の腎動脈RAの内径よりも大きな外径D1に拡張する。ヒトの腎動脈RAの近傍の大動脈Aの平均内径が、約15〜16mmであることから、拡張した際の拡張部50の外径D1は、16〜18mmであることが好ましいが、これに限定されない。
また、図13(A)に示すように、拡張部50が、軸方向に複数(図13では2つ)設けられてもよい。この場合、外管40を内管20に対して移動させることで、図13(B)に示すように、2つの拡張部50を拡張させて、腎動脈RAまたは大動脈Aの複数個所に係合させることができ、ガイディングカテーテルの位置をより強固に維持することが可能となり、より良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
また、図14(A)に示すように、拡張部60が、周方向に並んで配置される複数の変形部61を有し、変形部61が、軸方向へ延在するとともに内管20の径方向外側へ撓むように変形可能な板状に形成されてもよい。このような拡張部60は、弾性的に変形可能な管体に、軸方向に延びるスリット62を周方向に並んで複数形成することで容易に形成できる。拡張部60の構成材料は、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン等が使用可能であるが、内管20の径方向外側へ撓むように変形可能であれば、これらに限定されない。そして、外管40を内管20に対して移動させることで、図14(B)に示すように、各々の変形部61を、内管の径方向外側へ撓むように変形させて、腎動脈RAまたは大動脈Aに係合させることが可能であり、かつ、容易に構成してコストを低減できる。また、変形部61が板状であるため、外周面を滑らかに形成することができ、生体組織内への挿入抵抗を低減できるとともに、生体組織の負担を低減できる。また、このような拡張部60は、外管40または内管20と一体的に形成することも可能である。外管40または内管20と一体的に形成すれば、製造が容易となるとともに、コストを低減できる。
また、図15(A)に示すように、拡張部70が、軸方向の位置によって曲げ剛性が異なる部位を有してもよい。図15に示す変形例では、拡張部70が、周方向に並んで配置される複数の変形部71を有し、各々の変形部71に、曲げ剛性が他の部位よりも低い2つの脆弱部72が形成される。各々の変形部71に形成される2つの脆弱部72は、周方向に並んで配置される。したがって、外管40を内管20に対して移動させることで、図15(B)に示すように、各々の変形部71が、2つの脆弱部72で屈曲するように変形し、拡張部70を、略円筒形状に変形させることができる。拡張部70が、略円筒形状に変形することで、腎動脈RAまたは大動脈Aに係合する範囲が広くなり、ガイディングカテーテルの位置をより強固に維持することが可能となって、より良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。このように、拡張部70が、軸方向の位置によって曲げ剛性が異なる部位を有することで、拡張部70の曲がる部位を適宜設定し、所望の形状に変形させることが可能となる。なお、板状の変形部71に、軸方向の位置によって曲げ剛性が異なる部位が形成される場合に限定されず、線材51に、軸方向の位置によって曲げ剛性が異なる部位が形成されてもよい。また、曲げ剛性が異なる部位として、拡張部にヒンジも設け、ヒンジにおいて折れ曲がる構成としてもよい。また、拡張部の外周面に、滑り止めのための突起やコーティング層を形成してもよい。
また、拡張部50の線材51に、部分的に板材が固定されてもよい。板材が固定されることで、腎動脈RAまたは大動脈Aとの接触面積が広がり、係合力を高めることができる。
また、図16に示すように、内管20に対して相対的に軸方向へ移動可能かつ回転可能に内管20の内部に収容され、アブレーションカテーテル100を挿入するための第2のルーメン81を有する第2の内管80をさらに備えてもよい。第2の内管80が設けられれば、拡張部50を拡張させてガイディングカテーテル10を腎動脈RA内に係合させた状態で、アブレーションカテーテル100が挿入される第2の内管80を移動させることができ、アブレーションカテーテル100を、より正確に位置決め可能となる。
また、本発明は、腕の動脈からではなく大腿動脈等の足の動脈から挿入するガイディングカテーテルに適用することもできる。
また、本発明は、ガイディングカテーテルの係合(エンゲージ)方法をも提供する。当該係合方法は、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルの腎動脈または大動脈への係合方法であって、(i)前記アブレーションカテーテルを導くためのルーメンを有する内管、前記内管を内部に収容するとともに前記内管に対して相対的に軸方向へ移動可能な外管、および、遠位側に前記内管に固定される遠位固定部が設けられるとともに近位側に前記外管に固定される近位固定部が設けられる拡張部を備えるガイディングカテーテルを準備するステップと、(ii)前記ガイディングカテーテルを腎動脈または大動脈まで進めるステップと、(iii)前記内管および外管を相対的に移動させて前記遠位固定部および近位固定部を近接させることで、前記拡張部を前記内管の径方向外側へ突出するように変形させて腎動脈または大動脈の内壁面へ係合させるステップと、を有する。このような係合方法であれば、ガイディングカテーテルが、腎動脈に強固に係合されて移動し難くなり、アブレーションカテーテルを目的の位置へ容易に位置決めできるとともに、位置決め状態を維持することが可能となり、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
また、上記係合方法は、前記内管の前記拡張部よりも近位側に形成されて前記ルーメンが開口する側孔により、前記アブレーションカテーテルを導出可能にガイドするステップをさらに有してもよい。このようなガイディングカテーテルの係合方法であれば、側孔からアブレーションカテーテルを導出させて、拡張部よりも近位側に位置する部位をもアブレーションできる。
また、本発明は、上述の係合方法によって腎動脈または大動脈に係合されたガイディングカテーテルを用いてアブレーションカテーテルを腎動脈に挿入して、腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションする方法をも提供する。
10 ガイディングカテーテル、
20 内管、
21 ルーメン、
22 遠位開口部、
23 側孔、
24 内管遠位部、
40 外管、
41 外管開口部、
50,60,70 拡張部、
51 線材、
52 内管固定部、
53 外管固定部、
61,71 変形部、
72 脆弱部、
80 第2の内管、
81 第2のルーメン、
100 アブレーションカテーテル、
A 大動脈、
R 腎臓、
RA 腎動脈、
RN 腎交感神経。

Claims (7)

  1. 腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルであって、
    前記アブレーションカテーテルを挿入するためのルーメンを有する内管と、
    前記内管を内部に収容し、前記内管に対して相対的に軸方向へ移動可能な外管と、
    前記内管に固定される内管固定部および当該内管固定部に対して軸方向に異なる位置で前記外管に固定される外管固定部が設けられ、前記内管および外管を相対的に移動させて前記外管固定部および内管固定部を近接させることで前記内管の径方向外側へ突出するように変形可能な拡張部と、を有するガイディングカテーテル。
  2. 前記拡張部は、変形可能な線材によって筒状に形成される請求項1に記載のガイディングカテーテル。
  3. 前記拡張部は、軸方向へ延在するとともに、前記内管の径方向外側へ撓むように変形可能な板状に形成され、周方向に並んで配置される複数の変形部を有する請求項1に記載のガイディングカテーテル。
  4. 前記拡張部は、軸方向へ複数設けられる請求項1〜3のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
  5. 前記拡張部は、軸方向の位置によって曲げ剛性が異なる部位を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
  6. 前記内管は、前記拡張部よりも近位側に、前記ルーメンが開口する側孔を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
  7. 前記内管は、遠位部が湾曲して形成され、
    前記側孔は、前記内管の湾曲方向側に形成される請求項6に記載のガイディングカテーテル。
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