JP2015062441A - ガイディングカテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とするガイディングカテーテルを提供する。【解決手段】腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くための第1のルーメン21および流体を流通可能な第2のルーメン24を備える管状部20と、管状部20の遠位部の外周面に配置されて第2のルーメン24により供給される流体によって拡張可能であり、拡張することで腎動脈RAの内壁面に接することが可能な外側バルーン40と、管状部20の遠位部の第1のルーメン21内に配置されて第2のルーメン24により供給される流体によって拡張可能であり、拡張することでアブレーションカテーテル100と接することが可能な内側バルーン50と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルに関するものである。
近年、治療抵抗性高血圧の治療法として、腎交感神経アブレーション(腎交感神経焼灼術)の有効性が注目されている。高血圧の発症および維持には、腎交感神経活動の亢進が関与していると考えられており、腎交感神経をアブレーションすることで、治療抵抗性高血圧患者の血圧を低下させる効果が期待されている。
腎交感神経アブレーションでは、ガイディングカテーテルを経皮的に腎動脈または下行大動脈の腎動脈への入口近傍まで挿入し、このガイディングカテーテル内を通して、アブレーション機能を備えたカテーテルを腎動脈内へ導入する。この後、腎動脈の周囲を走る腎交感神経を、腎動脈内からアブレーションカテーテルによってアブレーションすることで熱的に損傷させる。
特表2012−513873号公報
ガイディングカテーテルは、大動脈を通るため、血流の拍動によって揺れ動きやすい。特に、腕の動脈から経皮的にガイディングカテーテルを挿入する場合には、大腿動脈等の足の動脈から挿入する場合と比較して、術後における穿刺部の圧迫時間および臥床の時間を短縮でき、患者の負担を低減できるが、大動脈の心臓の近くを通過するため、ガイディングカテーテルが拍動の影響を受けて揺れ動きやすくなる。しかしながら、アブレーションカテーテルによってアブレーションを行う際には、電極を腎動脈の目的の位置に所定の時間接触させる必要があるため、ガイディングカテーテルが揺れると、アブレーションする位置が変化しやすくなり、望ましくない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とするガイディングカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するガイディングカテーテルは、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルであって、前記アブレーションカテーテルを導くための第1のルーメンおよび流体を流通可能な第2のルーメンを備える管状部と、前記管状部の遠位部の外周面に配置されて前記第2のルーメンにより供給される流体によって拡張可能であり、拡張することで腎動脈の内壁面に接することが可能な外側バルーンと、前記管状部の遠位部の前記第1のルーメン内に配置されて前記第2のルーメンにより供給される流体によって拡張可能であり、拡張することで前記アブレーションカテーテルと接することが可能な内側バルーンと、を有する。
上記のように構成したガイディングカテーテルは、外側バルーンを拡張させて腎動脈の内壁面に接触させることでガイディングカテーテルを腎動脈に対して係合させ、内側バルーンを拡張させてアブレーションカテーテルに接触させることでアブレーションカテーテルを保持できる。このため、例えばガイディングカテーテルが揺れ動いても、アブレーションカテーテルを望ましい位置へ容易に位置決めし、電気エネルギを供給する所定の時間、アブレーションカテーテルの位置を維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
第1実施形態に係るガイディングカテーテルを示す平面図である。 第1実施形態に係るガイディングカテーテルの遠位部を示す縦断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 アブレーションカテーテルを示す平面図である。 第1実施形態に係るガイディングカテーテルの血管への導入方法を示す概略説明図である。 第1実施形態に係るガイディングカテーテルを腎動脈へ挿入した状態を示す概略断面図である。 第1実施形態に係るガイディングカテーテルを介してアブレーションカテーテルを腎動脈へ挿入した状態を示す概略断面図である。 アブレーションを行う際の状態を示す概略断面図である。 アブレーションを行う際のガイディングカテーテルの遠位部を示す断面図である。 アブレーションを行う際にガイディングカテーテルが揺れ動く際の状態を示す断面図である。 アブレーションを行う際にガイディングカテーテルが揺れ動く際の状態を示す断面図である。 図8のC−C線に沿う概略断面図である。 アブレーションカテーテルによりアブレーションを行う際の状態を示す概略断面図である。 ガイディングカテーテルの変形例の遠位部を示す平面図である。 図14に示すガイディングカテーテルの遠位部を示す縦断面図である。 図14のD−D線に沿う断面図である。 ガイディングカテーテルの他の変形例を示す縦断面図である。 ガイディングカテーテルのさらに他の変形例を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。明細書では、血管に挿入する側を「遠位」若しくは「遠位側」、操作する手元側を「近位」若しくは「近位側」と称することとする。
図1〜3に示す本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100(図4を参照)を、経皮的に腎動脈RAまで誘導(ガイド)するためのカテーテルである。特に、本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、上腕動脈や橈骨動脈などの腕の左右の動脈(特に右腕の動脈)から、下行大動脈Aを介して腎動脈RAの内部まで挿入されるものである。ガイディングカテーテル10が右腕から導入される場合には、右鎖骨下動脈および頸動脈を経由して下行大動脈に到達する。ガイディングカテーテル10が左腕から導入される場合には、左鎖骨下動脈を経由して下行大動脈に到達する。
ガイディングカテーテル10は、中空構造の長尺な管状部20と、管状部20の近位部に固着されるハブ30と、管状部20の遠位部の外側に配置される外側バルーン40と、管状部20の遠位部の内側に配置される内側バルーン50と、外側バルーン40および内側バルーン50の内部に配置される伝達部60とを備えている。
管状部20は、可撓性を有する管体であり、アブレーションカテーテル100を挿入するための第1のルーメン21と、外側バルーン40および内側バルーン50を拡張させるための流体を流通させるための第2のルーメン24とが形成される。第1のルーメン21は、管状部20の遠位側端部に形成される遠位開口部22で開口するとともに、外側バルーン40よりも近位側に形成される側孔23で側方(軸方向と直交する方向)へ開口している。第2のルーメン24は、管状部20の遠位部にて、外側バルーン40および内側バルーン50の内部空間と連通するようにバルーン用開口部26にて開口している。管状部20は、遠位側の所定の範囲に、自然状態において所定の方向へ湾曲するように形状付けられた遠位湾曲部25が形成される。ここで、「自然状態」とは、外力が作用しない状態を意味し、以下の説明においても同様の意味として用いる。側孔23は、管状部20の湾曲方向側(湾曲によって凹状となる側)に位置することが好ましい。側孔23の形状は、特に限定されず、例えば円形、楕円形、矩形、またはスリット形状等とすることができる。側孔23の形状が、管状部20の軸方向に相対的に長い楕円形、矩形、またはスリット形状であれば、側孔23からアブレーションカテーテル100を導出可能な範囲が軸方向に広くなり、導出位置を所望の位置に調節することができる。また、管状部20は、外側バルーン40および内側バルーン50を連通させ、伝達部60を、管状部20の軸方向に沿って移動可能に保持する保持孔27が形成される。保持孔27は、伝達部60の数に対応して形成され、本実施形態では2つ形成される。なお、管状部20は、1つの部材に第1のルーメン21および第2のルーメン24が形成されているが、このような構成に限定されない。例えば、第1のルーメンが形成される管体の内部に、第2のルーメンが形成される他の管体が配置されてもよい。または、第1のルーメンが形成される管体の外部に、第2のルーメンが形成される他の管体が配置されてもよい。また、本実施形態では、外側バルーン40および内側バルーン50に流体を供給するために、共通の第2のルーメン24を用いているが、第2のルーメンを複数形成し、外側バルーンおよび内側バルーンへ、異なる第2のルーメンによって流体を供給する構成であってもよい。
ハブ30は、管状部20の近位部に固着されるハブ本体32を備え、ハブ本体32の近位側端部には、管状部20の第1のルーメン21に連通する挿入口31が形成される。挿入口31は、後述するアブレーションカテーテル100を挿入する部位であるとともに、造影剤を注入する部位としても利用できる。また、ハブ本体32には、第2のルーメン24に連通する流体流通口35が形成される。流体流通口35には、外側バルーン40および内側バルーン50を拡張させるための流体を供給するための流体供給装置70から延びるチューブ71を接続可能である。流体供給装置70は、例えば、ポンプやシリンジである。
外側バルーン40は、内部空間が第2のルーメン24と連通するように、管状部20の遠位部の外周面を囲むように環状に配置される。外側バルーン40は、管状部20の外周面に、全周的に設けられる外側遠位固着部41および外側近位固着部42の2箇所で固着されている。外側バルーン40は、第2のルーメン24から供給される流体によって、表裏(外側面および内側面)を構成するように拡張し、表裏を反転させるようにして、管状部20の軸方向に沿って転動可能である。
内側バルーン50は、内部空間が第2のルーメン24と連通するように、管状部20の外側バルーン40が配置される部位の内周面に沿って環状に配置される。内側バルーン50は、管状部20の内周面に、内側遠位固着部51および内側近位固着部52の2箇所で固着されている。内側バルーン50は、第2のルーメン24から供給される流体によって、表裏(外側面および内側面)を構成するように拡張し、表裏を反転させるようにして、管状部20の軸方向に沿って転動可能である。
伝達部60は、外側バルーン40の動作を内側バルーン50に伝達させるための部材であり、管状部20の対向する位置に2つ設けられる。各々の伝達部60は、管状部20の保持孔27を貫通し、外側バルーン40および内側バルーン50の両方の内部空間にわたって配置される。伝達部60は、保持孔27によってガイドされ、管状部20の軸方向に沿って移動可能となっている。伝達部60は、保持孔27に配置される連結部61と、連結部61の外側に固定されて外側バルーン40の内部に配置される外側伝達部62と、連結部61の内側に固定されて内側バルーン50の内部に配置される内側伝達部63とを備えている。外側伝達部62は、拡張した外側バルーン40の軸方向への長さと略同一の長さで形成され、内側伝達部63は、拡張した内側バルーン50の軸方向への長さと略同一の長さで形成される。したがって、外側バルーン40が遠位方向または近位方向へ転動しつつ移動すると、外側バルーン40の内部に設けられる外側伝達部62が外側バルーン40から力を受けて外側バルーン40とともに移動し、外側伝達部62に対して連結部61によって連結されている内側伝達部63も、同方向へ移動する。内側伝達部63が遠位方向または近位方向へ移動すると、内側伝達部63と接する内側バルーン50が、外側バルーン40と逆回転で転動しつつ外側バルーン40と同方向へ移動することになる。すなわち、外側バルーン40および内側バルーン50は、伝達部60が設けられることで、逆回転で回転しつつ、遠位方向および近位方向へ一体的に移動する。なお、伝達部60の数は、本実施形態では2つであるが、数は限定されない。
管状部20の長さは、1000mm〜1500mmであることが好ましく、さらには1000〜1200mmであることがより好ましいが、血管への導入位置から腎動脈へ到達可能な長さであれば、これに限定されない。管状部20の外径は、ガイディングカテーテル10を上腕動脈または橈骨動脈から導入でき、かつ平均内径が約5〜6mmの腎動脈RAに挿入できるように、2.7mm以下であることが好ましく、さらには2.1mm以下であることがより好ましいが、これに限定されない。第1のルーメン21の内径は、特に限定されないが、0.3〜2.0mmであることが好ましい。管状部20の側孔23の位置は、特に限定されないが、管状部20の遠位側端部から0.1〜60mmに位置することが好ましい。第2のルーメン24の内径は、0.1〜0.5mmであることが好ましいが、これに限定されない。外側バルーン40は、拡張した際に、平均内径が約5〜6mmの腎動脈RAの内壁面に接触できるように、6〜7mmであることが好ましいが、これに限定されない。外側バルーン40および内側バルーン50の長さは、10〜30mmであることが好ましいが、これに限定されない。
管状部20の構成材料としては、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6)、ポリエステル系ポリアミド系樹脂(例えば、グリラックス(商品名、メーカーDIC))、ポリエーテル系ポリアミド樹脂(例えば、ペバックス(商品名、メーカー/アトケム))、ポリウレタン、ABS樹脂、ポリエステルエラストマー樹脂、ポリウレタンエラストマー樹脂、フッ素系樹脂(PFA、PTFE、ETFE等)等が使用可能であるが、これらに限定されない。なお、ガイディングカテーテル10の挿入は、X線透視下で、その位置を確認しつつ行うため、管状部20に、例えば金、プラチナ、プラチナ系合金、タングステン系合金などの金属マーカー、あるいは硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線不透過材料を含むマーカーを設けることが好ましく、若しくは、管状部20の構成材料に、X線不透過材料を配合してもよい。
また、管状部20が、多層構造であってもよい。また、管状部20に、例えば素線を筒状に編組した補強材が埋設されてもよい。補強材の具体例としては、ステンレス鋼、タングステン、Ni−Ti、炭素繊維等の細径の線により構成されたものを挙げることができる。補強材は、管状部20の軸方向の特定の部位にのみ設けられてもよい。このような補強材を埋設することにより、ガイディングカテーテル10の折れ曲がり(キンク)を防止し、かつ、ガイディングカテーテル10を回転させる際のトルク伝達性を向上させることができる。
外側バルーン40および内側バルーン50の構成材料としては、シリコーンゴム、ラテックス、エラストマー樹脂、ゴム弾性樹脂等が使用可能であるが、これらに限定されない。
ガイディングカテーテル10によって誘導させるアブレーションカテーテル100は、経皮的に腎動脈RAへ導入されて、腎動脈RAの周囲を走る腎交感神経RN(図6を参照)をアブレーション(焼灼)するものであり、図4に示すように、長尺なシャフト部110と、アブレーションのために加熱を行う加熱部120と、加熱部120が設けられるシャフト部110の遠位側端部に固定される牽引ワイヤ(不図示)を牽引操作するための操作部130とを備えている。牽引ワイヤは、遠位側がシャフト部110の遠位側端部の内壁面に固定され、近位側が、操作部130のスライド部131に固定される。
加熱部120は、シャフト部110の遠位側端部に固定された単極(モノポーラ)の電極チップであり、腎交感神経RNの線維に熱的神経変調を誘発させることができ、神経線維に、例えば、壊死、または熱変質を生じさせる。加熱部120による加熱温度は、摂氏35°〜85°、より好ましくは摂氏50°〜80°が好ましいが、これに限定されない。なお、本実施形態における加熱部120はモノポーラ電極であるが、バイポーラ電極になるようにアブレーションカテーテル100を構成してもよい。
操作部130は、操作者がアブレーションカテーテル100を操作する部位であり、操作者が保持する操作本体部131と、操作本体部131に対して軸方向へスライド移動が可能なスライド部132とを備えている。スライド部132には、牽引ワイヤが固定されており、スライド部132をスライド移動させることで、牽引ワイヤを牽引してシャフト部110の遠位部を撓ませ、牽引ワイヤによる牽引を緩めることで、シャフト部110の遠位部を元の略直線状に復帰させることができる。
アブレーションカテーテル100は、エネルギ供給装置140に接続して使用される。エネルギ供給装置140は、ケーブル141を介して、加熱部120へ生体組織をアブレーションするための高周波の電気エネルギを供給可能である。
また、エネルギ供給装置140には、加熱部120と対極をなし、体表面に張り付けられて電流を分散しつつ回収可能な対極板150が接続される。なお、アブレーションは、必ずしも電気エネルギにより実施されなくてもよく、例えば、マイクロ波エネルギ、超音波エネルギ、レーザー等のコヒーレント光、インコヒーレント光、加熱された流体、冷却された流体等によって実施されてもよい。アブレーションは、加熱のみならず冷却によって行われてもよい。
次に、本実施形態に係るガイディングカテーテル10の使用方法の一例を説明する。
まず、図5に示すように、セルジンガー法によりカテーテルイントロデューサー170を上腕動脈または橈骨動脈に穿刺し、ハブ30の後端にYコネクタ180を装着して第1のルーメン21にガイドワイヤ160を挿入した状態のガイディングカテーテル10を、カテーテルイントロデューサー170に挿入する。このとき、管状部20の遠位湾曲部25は、第1のルーメン21内に挿入されたガイドワイヤ160によって伸ばされているため、略直線形状となっている。また、外側バルーン40および内側バルーン50は、収縮した状態となっている。この後、ガイディングカテーテル10よりもガイドワイヤ160を先行させた状態で、ガイディングカテーテル10の遠位側を、カテーテルイントロデューサー170の遠位開口部から動脈内へ挿入する。ハブ30の後端にYコネクタ180が装着されているため、第1のルーメン21へ、必要に応じて造影剤を注入することも可能である。
次に、ガイディングカテーテル10、およびガイドワイヤ160を徐々に送り、ガイディングカテーテル10の外側バルーン40が位置する部位を、下行大動脈Aから腎動脈RAへ挿入する。この際、ガイディングカテーテル10の遠位側端部が血管の屈曲部を通過できるように、ガイドワイヤ160の出し入れ、ガイディングカテーテル10の進退および回転を適宜組み合わせた操作を行う。
この後、ガイドワイヤ160をガイディングカテーテル10から引き抜くと、図6に示すように、遠位湾曲部25が、元の湾曲した形状に復帰する。この湾曲した形状によって、ガイディングカテーテル10が下行大動脈Aの内壁面にバックアップとして接触し、遠位側端部を腎動脈RA内に維持することができる。
次に、エネルギ供給装置140から延びるケーブル141をアブレーションカテーテル100に接続し、対極板150を患者の体表面に張り付ける。
次に、Yコネクタ180を介して、ハブ30の挿入口31から第1のルーメン21にアブレーションカテーテル100を挿入し、遠位開口部22からシャフト部110を突出させ、腎動脈RA内へ挿入する。この後、操作本体部131およびスライド部132を操作して、加熱部120の位置を調整しつつシャフト部110を湾曲させて、図7に示すように、腎交感神経RNが隣接する第1の目的位置P1に、加熱部120を接触させる。
次に、ハブ30の流体流通口35に流体供給装置70から延びるチューブ71を接続し、流体を供給する。これにより、第2のルーメン24を通って流体が外側バルーン40および内側バルーン50の内部に流入し、図8,9に示すように、外側バルーン40および内側バルーン50が拡張する。拡張した外側バルーン40は、腎動脈RAの内壁面に接触し、これによって、ガイディングカテーテル10が腎動脈RAに係合された状態となる。そして、内側バルーン50は、アブレーションカテーテル100のシャフト部110に接触し、アブレーションカテーテル100がガイディングカテーテル10に保持された状態となる。この状態で、ガイディングカテーテル10が、図8に示す両方向矢印の方向に揺れ動くと、ガイディングカテーテル10の腎動脈RAに挿入されている部位は、軸方向に沿って揺れ動くことになる。ガイディングカテーテル10が腎動脈RA内で近位方向に移動すると、図10に示すように、腎動脈RAの内壁面に接触している外側バルーン40が転動し、外側バルーン40がガイディングカテーテル10に対して遠位方向へ移動する。これにより、外側バルーン40の内部に設けられる外側伝達部62が外側バルーン40とともに移動し、外側伝達部62に対して連結部61によって連結されている内側伝達部63も、同方向へ移動する。内側伝達部63がガイディングカテーテル10に対して遠位方向へ移動すると、内側伝達部63と接する内側バルーン50が内側伝達部63に押されて外側バルーン40と逆回転で転動し、外側バルーン40と同方向へ移動することになる。したがって、内側バルーン50に保持されているアブレーションカテーテル100は、ガイディングカテーテル10が近位方向へ移動しても、腎動脈RAに対しては移動せず、加熱部120を第1の目的位置P1に接触させた状態を維持することができる。また、図11に示すように、ガイディングカテーテル10が腎動脈RA内で遠位方向に移動すると、腎動脈RAの内壁面に接触している外側バルーン40が転動し、ガイディングカテーテル10に対して近位方向へ移動する。これにより、外側バルーン40の内部に設けられる外側伝達部62が外側バルーン40とともに移動し、外側伝達部62に対して連結部61によって連結されている内側伝達部63も、同方向へ移動する。内側伝達部63がガイディングカテーテル10に対して近位方向へ移動すると、内側伝達部63と接する内側バルーン50が内側伝達部63に押されて外側バルーン40と逆回転で転動し、外側バルーン40と同方向へ移動することになる。したがって、内側バルーン50に保持されているアブレーションカテーテル100は、ガイディングカテーテル10が遠位方向へ移動しても、腎動脈RAに対しては移動せず、加熱部120を第1の目的位置P1に接触させた状態を維持することができる。したがって、腕の動脈から導入することで、足の動脈から導入する場合と比較して、ガイディングカテーテル10が心臓の拍動や大動脈の伸縮などの影響を受けて揺れ動きやすくとも、アブレーションカテーテル100は、ガイディングカテーテル10の揺れ動きの影響を受け難い。
次に、エネルギ供給装置140から加熱部120へ高周波の電気エネルギを供給すると、対極板150が体表面に設けられているために、加熱部120の近傍の生体組織が加熱される。これにより、加熱部120の近傍に位置する腎交感神経RNの線維に、例えば、壊死、または熱変質を生じさせる。このとき、アブレーションカテーテル100が、ガイディングカテーテル10の揺れ動きの影響を受け難いため、電気エネルギを供給する所定の時間(例えば、30〜120秒)、加熱部120を目的の位置に容易に維持することができ、安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
次に、第2のルーメン24を介して外側バルーン40および内側バルーン50の内部の流体を排出し、外側バルーン40および内側バルーン50を収縮させて、アブレーションカテーテル100を移動可能な状態とする。この後、操作部130を操作して、図12に示すように、加熱部120を腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置であって円周方向へも異なる位置P2、P3、P4・・・へ順次移動させつつ、外側バルーン40および内側バルーン50を拡張させて、加熱部120へ高周波の電気エネルギを再び供給し、各々の位置でアブレーションを行う。本実施形態では、加熱部120を腎動脈RAの長手方向軸に沿って約5〜10mm毎に移動させつつ、円周方向に約90〜270度毎に回転させて、腎動脈RAの内壁面に螺旋を描くようにスポット的に約4〜6箇所の損傷部位を形成する。なお、加熱する位置や数は、上記の範囲内でなくてもよい。このように、腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置へ移動させるとともに、円周方向へも異なる位置へ移動させることで、腎動脈RA外膜及び外膜外に局在する腎交感神経RNを腎動脈RA内において空間的に全周で壊死、または熱変質を生じさせることができる。この際、螺旋を描くようにスポット的にアブレーションするため、腎動脈RAが腎動脈RA内の断面において全周的な損傷を受けず、血管狭窄のリスクを低減できる。
そして、腎動脈RAの下行大動脈Aの近くに位置する目的位置(例えば、腎動脈RAの入口の縁部に位置する目的位置Pn)をアブレーションする場合には、加熱部120を一旦ガイディングカテーテル10内に収容した後、図13に示すように、側孔23から加熱部120を突出させて目的位置Pnに接触させて、加熱部120の近傍に位置する腎交感神経RNの線維に、壊死、または熱変質を生じさせることができる。この際に、側孔23が、管状部20の湾曲方向側に位置するため、側孔23を、腎動脈RAに向かう方向に位置させやすく、腎動脈RA内にアブレーションカテーテル100を挿入させやすい。
左右の腎動脈RAのうちの一方の腎動脈RAの全ての目的位置P1〜Pnにおいてアブレーションを行った後には、第2のルーメン24を介して外側バルーン40および内側バルーン50の内部の流体を排出し、外側バルーン40および内側バルーン50を収縮させて、アブレーションカテーテル100をガイディングカテーテル10内に収容する。
この後、他方の腎動脈RAへ管状部20を挿入し、前述と同様に、複数の目的位置において順次アブレーションを行う。左右両側の腎動脈RAにおいてアブレーションを施した後、外側バルーン40および内側バルーン50を収縮させて、アブレーションカテーテル100、ガイディングカテーテル10およびカテーテルイントロデューサー170を除去して、手技が完了する。
以上のように、本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くための第1のルーメン21および流体を流通可能な第2のルーメン24を備える管状部20と、管状部20の遠位部の外周面に配置されて第2のルーメン24により供給される流体によって拡張可能であり、拡張することで腎動脈RAの内壁面に接することが可能な外側バルーン40と、管状部20の遠位部の第1のルーメン21内に配置されて第2のルーメン24により供給される流体によって拡張可能であり、拡張することでアブレーションカテーテル100と接することが可能な内側バルーン50と、を有する。このため、外側バルーン40を拡張させて腎動脈RAの内壁面に接触させてガイディングカテーテル10を腎動脈RAに対して係合させつつ、内側バルーン50を拡張させてアブレーションカテーテル100に接触させることでアブレーションカテーテル100を保持できる。このため、ガイディングカテーテル10が心臓の拍動や大動脈の伸縮などの影響によって揺れ動いても、アブレーションを行うための加熱部120を望ましい位置へ容易に位置決めし、電気エネルギを供給する所定の時間、加熱部120の位置を維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。そして、腎交感神経RNに適切なアブレーションを行うことで、血圧の降圧効果を良好に得ることができる。
また、外側バルーン40および内側バルーン50が、管状部20に対して軸方向へ転動可能であるため、外側バルーン40の転動によってガイディングカテーテル10の腎動脈RAに対する移動を吸収できるとともに、内側バルーン50の転動によってアブレーションカテーテル100に対するガイディングカテーテル10の移動を吸収できる。このため、電気エネルギを供給する所定の時間、加熱部120の位置を維持することが容易となり、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
また、内側バルーン50が、外側バルーン40の管状部20に対する転動に連動して、外側バルーン40と逆回転に転動するため、ガイディングカテーテル10が腎動脈RAに対して軸方向へ移動する際に、腎動脈RAの内壁面に接触している外側バルーン40が転動し、これに連動して内側バルーン50が外側バルーン40と逆回転に転動し、内側バルーン50に保持されているアブレーションカテーテル100を、腎動脈RAに対して移動しないように維持することができる。
また、外側バルーン40および内側バルーン50の両方の内部空間に配置され、外側バルーン40の転動に伴って移動することで内側バルーン50を内部空間側から押圧して当該内側バルーン50を転動させる伝達部60を有するため、内側バルーン50を、外側バルーン40に連動して良好に転動させることができる。
また、管状部20が、第1のルーメン21が側方に開口する側孔23を有するため、側孔23からアブレーションカテーテル100を導出させることで、管状部20の遠位開口部22よりも近位側に位置する部位をもアブレーションできる。また、側孔23は特に設けられていなくてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図14〜16に示す変形例としてのガイディングカテーテル200のように、外側バルーン220および内側バルーン230が、管状部210の周方向に分割されてもよい。なお、前述の実施形態に係るガイディングカテーテル10と同様の機能を有する部位は、同一の符号を付し、説明を省略する。管状部210には、外側バルーン220および内側バルーン230を拡張させるための流体を流通させるための第2のルーメン211が形成される。また、管状部210は、外側バルーン220および内側バルーン230を連通させ、伝達部60を、管状部210の軸方向および周方向に沿って移動可能に保持する保持孔212が形成される。
各々の外側バルーン220は、管状部210の外周面に、保持孔212を囲むように形成される外側固着部221で固着されている。外側バルーン220は、第2のルーメン211から供給される流体によって、表裏(外側面および内側面)を構成するように拡張し、表裏を反転させるようにして、管状部210の軸方向および周方向に沿って転動可能である。
各々の内側バルーン230は、管状部210の内周面に、保持孔212を囲むように形成される内側固着部231で固着されている。内側バルーン230は、第2のルーメン211から供給される流体によって、表裏(外側面および内側面)を構成するように拡張し、表裏を反転させるようにして、管状部210の軸方向および周方向に沿って転動可能である。
拡張した外側バルーン220の軸方向および周方向への長さは、外側伝達部62の軸方向および周方向への長さと略同一であり、拡張した内側バルーン230の軸方向および周方向への長さは、内側伝達部63の軸方向および周方向への長さと略同一である。したがって、外側バルーン220が遠位方向または近位方向へ転動しつつ移動すると、図15に示すように、外側バルーン220の内部に設けられる外側伝達部62が外側バルーン220とともに移動し、外側伝達部62に対して連結部61によって連結されている内側伝達部63も、同方向へ移動する。内側伝達部63が遠位方向または近位方向へ移動すると、内側伝達部63と接する内側バルーン230が外側バルーン220と逆回転で転動し、外側バルーン220と同方向へ移動することになる。また、外側バルーン220が周方向へ転動しつつ移動すると、図16に示すように、外側バルーン220の内部に設けられる外側伝達部62が外側バルーン220とともに移動し、外側伝達部62に対して連結部61によって連結されている内側伝達部63も、同方向へ移動する。内側伝達部63が周方向へ移動すると、内側伝達部63と接する内側バルーン230が外側バルーン220と逆回転で転動し、外側バルーン220と同方向へ移動することになる。すなわち、外側バルーン220および内側バルーン230は、伝達部60が設けられることで、遠位方向、近位方向、および周方向へ一体的に移動する。このように、外側バルーン220および内側バルーン230が、管状部210に対して軸方向へ転動可能であるため、前述の実施形態に係るガイディングカテーテル10と同様に、ガイディングカテーテル10が腎動脈RAに対して軸方向へ移動する際に、腎動脈RAの内壁面に接触している外側バルーン220が転動し、これに連動して内側バルーン230が外側バルーン220と逆回転に転動し、内側バルーン230に保持されているアブレーションカテーテル100を、腎動脈RAに対して軸方向へ移動しないように維持することができる。さらに、外側バルーン220および内側バルーン230が、管状部210に対して周方向へ転動可能であるため、ガイディングカテーテル200が腎動脈RAに対して回転する際に、腎動脈RAの内壁面に接触している外側バルーン220が周方向へ転動し、これに連動して内側バルーン230が外側バルーン220と逆回転に転動し、内側バルーン230に保持されているアブレーションカテーテル100を、腎動脈RAに対して回転移動しないように維持することができる。また、外側バルーン220が、周方向に分割されることで、外側バルーン220が血流を阻害せず、生体への負担を低減できる。なお、外側バルーンおよび内側バルーンの分割数は、特に限定されず、3つ以上に分割されてもよい。また、外側バルーンおよび内側バルーンの分割数は、異なってもよい。
また、図17に示す他の変形例としてのガイディングカテーテル300のように、外側バルーン320,321および内側バルーン330,331が、管状部310の軸方向に並んで複数設けられてもよい。このような構成とすれば、複数の外側バルーン320,321によってガイディングカテーテル300を生体組織に確実に係合させ、複数の内側バルーン330,331によってアブレーションカテーテル100を確実に保持でき、より良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。なお、遠位側の外側バルーン320は、腎動脈RAの内壁面に接触させることが好ましいが、近位側の外側バルーン321は、腎動脈RAの内壁面のみならず、下行大動脈Aの内壁面に接触させてもよい。近位側の外側バルーン320を、下行大動脈Aの内壁面に接触させる場合には、近位側の外側バルーン321は、遠位側の外側バルーン320よりも大きく拡張することが好ましく、ヒトの腎動脈RAの近傍の下行大動脈Aの平均内径が、約15〜16mmであることから、近位側の外側バルーン321が拡張した際の外径は、16〜18mmであることが好ましいが、これに限定されない。近位側の外側バルーン321が、遠位側の外側バルーン320よりも大きい場合など、バルーンの形状や構造、寸法等が異なる場合、流体を供給する第2のルーメン311が共通であっても、拡張させるタイミングを異ならせることができる。例えば、近位側の外側バルーン321が、遠位側の外側バルーン320よりも大きい場合、遠位側の外側バルーン320の方が容易に拡張しやすいため、遠位側の外側バルーン320を拡張させた後に、近位側の外側バルーン321を拡張させることができる。このため、例えば、腎動脈RAの内壁面に遠位側の外側バルーン320を係合させた後に、下行大動脈Aの内壁面に近位側の外側バルーン321を係合させることができる。なお、外側バルーンおよび内側バルーンの数は、特に限定されず、軸方向に3つ以上設けられてもよい。また、外側バルーンおよび内側バルーンの数は、異なってもよい。また、外側バルーンおよび内側バルーンが、周方向に複数に分割されてもよい。
また、図18に示す他の変形例としてのガイディングカテーテル400のように、外側バルーン40および内側バルーン50の内部に、外側バルーン40および内側バルーン50の転動を連動させるための伝達部が設けられなくてもよい。このような構造であっても、外側バルーン40および内側バルーン50が、管状部420に対して軸方向へ転動可能であるため、転動によってガイディングカテーテル400の腎動脈RAおよびアブレーションカテーテル100に対する移動を吸収でき、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
また、上述した種々のガイディングカテーテルの外側バルーンを覆うように、他の管体(シース)を設け、外側バルーンを腎動脈RAや下行大動脈Aへ挿入後に、外側バルーンをシースから突出可能な構造としてもよい。このようにすれば、ガイディングカテーテルを腎動脈RAや下行大動脈Aまで導入する際に、外側バルーンが血管に引っ掛かることを防止でき、操作性が向上する。
また、本発明は、腕の動脈からではなく大腿動脈等の足の動脈から挿入するガイディングカテーテルに適用することもできる。
また、本発明は、ガイディングカテーテルの腎動脈への係合(エンゲージ)方法をも提供する。当該係合方法は、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルの腎動脈への係合方法であって、(i)前記アブレーションカテーテルを導くための第1のルーメンおよび流体を流通可能な第2のルーメンを備える管状部、前記管状部の遠位部の外周面に配置されて前記第2のルーメンにより供給される流体によって拡張可能な外側バルーン、および、前記管状部の遠位部の前記第1のルーメン内に配置されて前記第2のルーメンにより供給される流体によって拡張可能な内側バルーンを備えるガイディングカテーテルを準備するステップと、(ii)前記ガイディングカテーテルを経皮的に血管内に挿入して腎動脈まで進めるステップと、(iii)前記ガイディングカテーテルの第1のルーメンを通してアブレーションカテーテルを腎動脈内に挿入するステップと、(iv)前記外側バルーンおよび内側バルーンを拡張させ、前記内側バルーンを前記アブレーションカテーテルに接触させて当該アブレーションカテーテル保持しつつ、前記外側バルーンを腎動脈の内壁面に接触させて当該内壁面に係合させるステップと、を有する。このような係合方法であれば、外側バルーンを拡張させてガイディングカテーテルを腎動脈に対して係合させつつ、内側バルーンを拡張させてアブレーションカテーテルを保持できるため、ガイディングカテーテルが心臓の拍動や大動脈の伸縮などの影響によって揺れ動いても、アブレーションカテーテルを望ましい位置へ容易に位置決めし、電気エネルギを供給する所定の時間、加熱部の位置を維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。そして、腎交感神経に適切なアブレーションを行うことで、血圧の降圧効果を良好に得ることができる。
また、上記係合方法は、前記係合させるステップにおいて、前記外側バルーンおよび内側バルーンの少なくとも一方を、前記管状部に対して周方向および軸方向の少なくとも一方向へ転動可能な状態で係合させてもよい。このようにすれば、転動によってガイディングカテーテルの腎動脈およびアブレーションカテーテルに対する移動を吸収でき、アブレーションを行う所定の時間、アブレーションカテーテルの位置を維持することが容易となり、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
また、上記係合方法は、前記係合させるステップにおいて、前記内側バルーンを、前記外側バルーンの前記管状部に対する転動に連動して、前記外側バルーンと逆回転に転動させてもよい。このようにすれば、ガイディングカテーテルが腎動脈に対して移動する際に、腎動脈の内壁面に接触している外側バルーンが転動し、これに連動して内側バルーンが外側バルーンと逆回転に転動し、内側バルーンに保持されているアブレーションカテーテルを、腎動脈に対して移動しないように維持することができる。
また、上記係合方法は、前記係合させるステップにおいて、周方向に複数に分割されて設けられる前記外側バルーンおよび内側バルーンを用いてもよい。このようにすれば、外側バルーンが周方向に分割されることで、外側バルーンが血流を阻害せず、生体への負担を低減できる。また、外側バルーンおよび内側バルーンを周方向に分割することで、外側バルーンおよび内側バルーンが管状部に対して周方向に転動可能な構成を、良好に実現できる。
また、上記係合方法は、前記係合させるステップにおいて、軸方向に複数設けられる前記外側バルーンおよび内側バルーンを用いてもよい。このようにすれば、複数の外側バルーンによってガイディングカテーテルを生体組織に確実に係合させ、複数の内側バルーンによってアブレーションカテーテルを確実に保持でき、より良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
また、上記係合方法は、前記係合させるステップにおいて、軸方向に複数設けられる前記外側バルーンおよび内側バルーンを、軸方向の位置によって異なるタイミングで拡張させてもよい。このようにすれば、複数の外側バルーンを、望ましい順番で生体組織に対して係合させることができ、ガイディングカテーテルを生体組織に良好に係合させることができる。
また、本発明は、上述の係合方法によって腎動脈に係合されたガイディングカテーテルを用いてアブレーションカテーテルを腎動脈に導入して、腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションする方法をも提供する。
10,100,200,300,400 ガイディングカテーテル、
20,210,310,420 管状部、
21 第1のルーメン、
22 遠位開口部、
23 側孔、
24,211,311 第2のルーメン、
25 遠位湾曲部、
27,212 保持孔、
40,220,320,321 外側バルーン、
50,230,330,331 内側バルーン、
60 伝達部、
61 連結部、
62 外側伝達部、
63 内側伝達部、
100 アブレーションカテーテル、
A 下行大動脈、
R 腎臓、
RA 腎動脈、
RN 腎交感神経。

Claims (8)

  1. 腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルであって、
    前記アブレーションカテーテルを導くための第1のルーメンおよび流体を流通可能な第2のルーメンを備える管状部と、
    前記管状部の遠位部の外周面に配置されて前記第2のルーメンにより供給される流体によって拡張可能であり、拡張することで腎動脈の内壁面に接することが可能な外側バルーンと、
    前記管状部の遠位部の前記第1のルーメン内に配置されて前記第2のルーメンにより供給される流体によって拡張可能であり、拡張することで前記アブレーションカテーテルと接することが可能な内側バルーンと、を有するガイディングカテーテル。
  2. 前記外側バルーンおよび内側バルーンの少なくとも一方は、前記管状部に対して周方向および軸方向の少なくとも一方向へ転動可能である請求項1に記載のガイディングカテーテル。
  3. 前記内側バルーンは、前記外側バルーンの前記管状部に対する転動に連動して、前記外側バルーンと逆回転に転動する請求項2に記載のガイディングカテーテル。
  4. 前記外側バルーンおよび内側バルーンの両方の内部空間に配置され、前記外側バルーンの転動に伴って移動することで前記内側バルーンを内部空間側から押圧して当該内側バルーンを転動させる伝達部を有する請求項3に記載のガイディングカテーテル。
  5. 前記外側バルーンおよび内側バルーンの少なくとも一方は、前記管状部の周方向に複数に分割されて設けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
  6. 前記外側バルーンおよび内側バルーンは、前記管状部の軸方向に複数設けられる請求項1〜5のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
  7. 軸方向に複数設けられる前記外側バルーンおよび内側バルーンは、共通する前記第2のルーメンに連通し、前記第2のルーメンに供給される流体によって異なるタイミングで拡張する構造を有する請求項6に記載のガイディングカテーテル。
  8. 前記管状部は、前記第1のルーメンが側方に開口する側孔を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
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