JP2015077324A - ガイディングカテーテル - Google Patents
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Abstract
【課題】血管への係合力を向上させて、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とするガイディングカテーテルを提供する。
【解決手段】腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くための第1のルーメン21を有し、腎動脈RA内に挿入されて腎動脈RAの内壁面と接することが可能な管状部20と、管状部20から遠位方向へ向かって分岐し、管状部20が腎動脈RAの内壁面に接する際に下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口周縁の内壁面と接することが可能な分岐部52と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くための第1のルーメン21を有し、腎動脈RA内に挿入されて腎動脈RAの内壁面と接することが可能な管状部20と、管状部20から遠位方向へ向かって分岐し、管状部20が腎動脈RAの内壁面に接する際に下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口周縁の内壁面と接することが可能な分岐部52と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルに関するものである。
近年、治療抵抗性高血圧の治療法として、腎交感神経アブレーション(腎交感神経焼灼術)の有効性が注目されている。高血圧の発症および維持には、腎交感神経活動の亢進が関与していると考えられており、腎交感神経をアブレーションすることで、治療抵抗性高血圧患者の血圧を低下させる効果が期待されている。
腎交感神経アブレーションでは、ガイディングカテーテルを経皮的に腎動脈または下行大動脈の腎動脈への入口近傍まで挿入し、このガイディングカテーテル内を通して、アブレーション機能を備えたカテーテルを腎動脈内へ導入する。この後、腎動脈の周囲を走る腎交感神経を、腎動脈内からアブレーションカテーテルによってアブレーションすることで熱的に損傷させる。
ガイディングカテーテルは、大動脈を通るため、血流の拍動によって揺れ動きやすい。特に、腕の動脈から経皮的にガイディングカテーテルを挿入する場合には、大腿動脈等の足の動脈から挿入する場合と比較して、術後における穿刺部の圧迫時間および臥床の時間を短縮でき、患者の負担を低減できるが、大動脈の心臓の近くを通過するため、ガイディングカテーテルが拍動の影響を受けて揺れ動きやすくなる。しかしながら、アブレーションカテーテルによってアブレーションを行う際には、電極を腎動脈の目的の位置に所定の時間接触させる必要があるため、ガイディングカテーテルが揺れると、アブレーションする位置が変化しやすくなり、望ましくない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、血管への係合力を向上させて、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とするガイディングカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するガイディングカテーテルは、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルであって、前記アブレーションカテーテルを導くための第1のルーメンを有し、腎動脈内に挿入されて腎動脈の内壁面と接することが可能な管状部と、前記管状部から遠位方向へ向かって分岐し、前記管状部が腎動脈の内壁面に接する際に下行大動脈における腎動脈の入口周縁の内壁面と接することが可能な分岐部と、を有する。
上記のように構成したガイディングカテーテルは、管状部を腎動脈の内壁面に接触させつつ分岐部を下行大動脈の内壁面に接触させて、腎動脈の内壁面に接触させることができる。これにより、ガイディングカテーテルが、腎動脈に強固に係合されて移動し難くなり、アブレーションカテーテルを目的の位置へ容易に位置決めできるとともに位置決め状態を維持することが可能となり、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。明細書では、血管に挿入する側を「遠位」若しくは「遠位側」、操作する手元側を「近位」若しくは「近位側」と称することとする。
<第1実施形態>
<第1実施形態>
図1,2に示す第1実施形態に係るガイディングカテーテル10は、腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100(図3を参照)を、経皮的に腎動脈RAまで誘導(ガイド)するためのカテーテルである。特に、本実施形態に係るガイディングカテーテル10は、上腕動脈や橈骨動脈などの腕の左右の動脈(特に右腕の動脈)から、下行大動脈Aを介して腎動脈RAの内部まで挿入されるものである。ガイディングカテーテル10が右腕から導入される場合には、右鎖骨下動脈および頸動脈を経由して下行大動脈に到達する。ガイディングカテーテル10が左腕から導入される場合には、左鎖骨下動脈を経由して下行大動脈に到達する。
ガイディングカテーテル10は、中空構造の長尺な管状部20と、管状部20の近位側に固着されるハブ30と、管状部20を内部に収容する外管40と、管状部20に固定される分岐管50とを備えている。
管状部20は、可撓性を有する管体であり、アブレーションカテーテル100を挿入するための第1のルーメン21が形成される。第1のルーメン21は、管状部20の遠位側端部に形成される遠位開口部22で開口するとともに、遠位開口部22よりも近位側に形成される側孔23で側方(軸方向と直交する方向)へ開口している。管状部20は、遠位側の所定の範囲に、自然状態において所定の方向へ湾曲するように形状付けられた遠位湾曲部25が形成される。ここで、「自然状態」とは、外力が作用しない状態を意味し、以下の説明においても同様の意味として用いる。側孔23は、管状部20の湾曲方向側(湾曲によって凹状となる側)に位置することが好ましい。また、側孔23は、管状部20の周方向位置において、管状部20の分岐部52が分岐する方向に対して逆方向側に形成されることが好ましい。さらに、側孔23は、管状部20の軸方向位置において、分岐部52が分岐する位置と一致または近位側に形成されることが好ましい。側孔23の形状は、特に限定されず、例えば円形、楕円形、矩形、またはスリット形状等とすることができる。側孔23の形状が、管状部20の軸方向に相対的に長い楕円形、矩形、またはスリット形状であれば、側孔23からアブレーションカテーテル100を導出可能な範囲が軸方向に広くなり、導出位置を所望の位置に調節することができる。
分岐管50は、管状部20に固着された可撓性を有する管体であり、管状部20の内部に配置される分岐管近位部51と、分岐管近位部51よりも遠位側で管状部20の側壁面を貫通し、管状部20から分岐して二股となるように延在する分岐部52とを備えている。分岐部52は、自然状態において、管状部20から離れる方向に湾曲して形状付けられている。分岐管50の内部には、ワイヤ190(図7を参照)を挿入可能な第2のルーメン53が形成される。第2のルーメン53は、分岐管50の遠位側端部に形成される分岐管開口部54で開口している。分岐部52は、管状部20よりも遠位方向へ長く形成されているが、これに限定されない。
外管40は、管状部20および分岐管50の外周を囲むように配置される。外管40は、管状部20に対して相対的に軸方向へ移動可能である。外管40は、側方(軸方向と直交する方向)へ開口する外管開口部41を備えている。外管開口部41は、管状部20に形成される側孔23を外部へ露出させるために形成される。したがって、外管開口部41は、図2に示すように、外管40が管状部20に対して相対的に移動可能な範囲において、側孔23を外部へ露出可能な位置および大きさで形成される。なお、外管開口部41は、外管40を管状部20に対して遠位方向へ移動させた状態(ガイディングカテーテル10を動脈に係合した状態)でのみ、側孔23を外部へ露出させる大きさで形成されてもよい。外管40の近位部は、ハブ30の内部に摺動可能に配置される。
ハブ30は、管状部20の近位部および分岐管50の近位部に固着されるハブ本体32と、ハブ本体32に回転可能に設けられるダイヤル33と、ダイヤル33とともに回転し、外周面が外管40と接するプーリ34とを備えている。ハブ本体32の近位側端部には、管状部20の第1のルーメン21に連通する挿入口31が形成される。挿入口31は、後述するアブレーションカテーテル100を挿入する部位であるとともに、造影剤を注入する部位としても利用できる。また、ハブ本体32には、分岐管50の第2のルーメン53に連通するワイヤ挿入口35が形成される。ダイヤル33は、操作者が指で回転操作することで、プーリ34を回転させ、プーリ34に接する外管40を進退移動させる。
管状部20の長さは、1000〜1500mmであることが好ましいが、血管への導入位置から腎動脈へ到達可能な長さであれば、特に限定されない。外管40の外径は、ガイディングカテーテル10を上腕動脈または橈骨動脈から導入でき、かつ平均内径が約5〜6mmの腎動脈RAに挿入できるように、2.0〜3.0mmであることが好ましいが、これに限定されない。第1のルーメン21の内径は、特に限定されないが、1.5〜2.0mmであることが好ましい。管状部20の側孔23の位置は、特に限定されないが、管状部20の遠位側端部から3〜10mmに位置することが好ましい。分岐管50の外径は、0.5mm以上であることが好ましいが、これに限定されない。第2のルーメン53の内径は、2.0mm以下であることが好ましいが、これに限定されない。分岐部52が管状部20から分岐する位置は、管状部20の遠位側端部から50〜100mmに位置することが好ましが、これに限定されない。
管状部20、分岐管50および外管40の構成材料としては、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6)、ポリエステル系ポリアミド系樹脂(例えば、グリラックス(商品名、メーカーDIC))、ポリエーテル系ポリアミド樹脂(例えば、ペバックス(商品名、メーカー/アトケム))、ポリウレタン、ABS樹脂、ポリエステルエラストマー樹脂、ポリウレタンエラストマー樹脂、フッ素系樹脂(PFA、PTFE、ETFE等)等が使用可能であるが、これらに限定されない。なお、ガイディングカテーテル10の挿入は、X線透視下で、その位置を確認しつつ行うため、管状部20、分岐管50および外管40の少なくとも1つに、例えば硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線不透過材料を含むマーカーを設けることが好ましく、若しくは、管状部20、分岐管50および外管40の少なくとも1つの構成材料に、X線不透過材料を配合してもよい。
また、管状部20、分岐管50および外管40の少なくとも1つが、多層構造であってもよい。また、管状部20、分岐管50および外管40の少なくとも1つに、例えば素線を筒状に編組した補強材が埋設されてもよい。補強材の具体例としては、ステンレス鋼、タングステン、Ni−Ti、炭素繊維等の細径の線により構成されたものを挙げることができる。補強材は、管状部20、分岐管50または外管40の軸方向の特定の部位にのみ設けられてもよい。このような補強材を埋設することにより、ガイディングカテーテル10の折れ曲がり(キンク)を防止し、かつ、ガイディングカテーテル10を回転させる際のトルク伝達性を向上させることができる。
ガイディングカテーテル10によって誘導させるアブレーションカテーテル100は、経皮的に腎動脈RAへ導入されて、腎動脈RAの周囲を走る腎交感神経RN(図5を参照)をアブレーション(焼灼)するものであり、図3に示すように、長尺なシャフト部110と、アブレーションのために加熱を行う加熱部120と、加熱部120が設けられるシャフト部110の遠位側端部に固定される牽引ワイヤ(不図示)を牽引操作するための操作部130とを備えている。牽引ワイヤは、遠位側がシャフト部110の遠位側端部の内壁面に固定され、近位側が、操作部130のスライド部132に固定される。
加熱部120は、シャフト部110の遠位側端部に固定された単極(モノポーラ)の電極チップであり、腎交感神経RNの線維に熱的神経変調を誘発させることができ、神経線維に、例えば、壊死、熱変質、または剥離等を生じさせる。加熱部120による加熱温度は、摂氏35°〜85°が好ましいが、これに限定されない。なお、本実施形態における加熱部120はモノポーラ電極であるが、バイポーラ電極になるようにアブレーションカテーテル100を構成してもよい。
操作部130は、操作者がアブレーションカテーテル100を操作する部位であり、操作者が保持する操作本体部131と、操作本体部131に対して軸方向へスライド移動が可能なスライド部132とを備えている。スライド部132には、牽引ワイヤが固定されており、スライド部132をスライド移動させることで、牽引ワイヤを牽引してシャフト部110の遠位部を撓ませ、牽引ワイヤによる牽引を緩めることで、シャフト部110の遠位部を元の略直線状に復帰させることができる。
アブレーションカテーテル100は、エネルギ供給装置140に接続して使用される。エネルギ供給装置140は、ケーブル141を介して、加熱部120へ生体組織をアブレーションするための高周波の電気エネルギを供給可能である。
また、エネルギ供給装置140には、加熱部120と対極をなし、体表面に張り付けられて電流を分散しつつ回収可能な対極板150が接続される。なお、アブレーションは、必ずしも電気エネルギにより実施されなくてもよく、例えば、マイクロ波エネルギ、超音波エネルギ、レーザー等のコヒーレント光、インコヒーレント光、加熱された流体、冷却された流体等によって実施されてもよい。アブレーションは、加熱のみならず冷却によって行われてもよい。
次に、本実施形態に係るガイディングカテーテル10の使用方法の一例を説明する。
まず、図4に示すように、セルジンガー法によりカテーテルイントロデューサー170を上腕動脈または橈骨動脈に穿刺し、ハブ30の後端にYコネクタ180を装着して第1のルーメン21にガイドワイヤ160を挿入した状態のガイディングカテーテル10を、カテーテルイントロデューサー170に挿入する。このとき、管状部20の遠位湾曲部25は、第1のルーメン21内に挿入されたガイドワイヤ160によって伸ばされているため、略直線形状となっている。また、管状部20および分岐部52は、外管40内に収容されている。この後、ガイディングカテーテル10よりもガイドワイヤ160を先行させた状態で、ガイディングカテーテル10の遠位側を、カテーテルイントロデューサー170の遠位開口部から動脈内へ挿入する。ハブ30の後端にYコネクタ180が装着されているため、第1のルーメン21へ、必要に応じて造影剤を注入することも可能である。
次に、ガイディングカテーテル10、およびガイドワイヤ160を徐々に送り、下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口の近傍まで挿入していく。この際、ガイディングカテーテル10の遠位側端部が血管の屈曲部を通過できるように、ガイドワイヤ160の出し入れ、ガイディングカテーテル10の進退および回転を適宜組み合わせた操作を行う。
ガイディングカテーテル10の遠位部が下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口の近傍に到達した後、ガイドワイヤ160をガイディングカテーテル10から引き抜くと、図5に示すように、遠位湾曲部25は、元の湾曲した形状に復帰する。この湾曲した形状によって、ガイディングカテーテル10の外管40の一部が下行大動脈Aの内壁面にバックアップとして接触し、遠位側端部を腎動脈RA内に維持することができる。
次に、ダイヤル33を回転操作し、外管40を管状部20に対して近位方向へ移動させる。これにより、図6に示すように、分岐部52が外管40内から押し出されて露出し、外管40による拘束力から解放され、分岐部52が管状部20から離れるように湾曲する。なお、外管40の位置を調節することで、分岐部52の全体を外管40から完全に露出させずに、管状部20および分岐部52の外管40からの突出長さを調節することもできる。
次に、図7に示すように、管状部20を腎動脈RAに挿入しつつ、分岐部52を下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも遠位側に位置させる。なお、下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも遠位側とは、腕の動脈からガイディングカテーテル10を挿入する場合には、下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも下流側(足の動脈に近い側)を意味し、足の動脈からガイディングカテーテル10を挿入する場合には、下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも上流側(心臓に近い側)を意味する。そして、分岐部52が、管状部20よりも遠位方向へ長いため、管状部20を腎動脈RAに挿入する際に、分岐部52を下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも遠位側に位置させやすい。管状部20の遠位部が腎動脈RAの内壁面に接触し、分岐部52が下行大動脈Aの内壁面に接触すると、ガイディングカテーテル10が腎動脈RAに強固に係合される。したがって、腕の動脈から導入することで、足の動脈から導入する場合と比較して、ガイディングカテーテル10が心臓の拍動の影響を受けやすくとも、ガイディングカテーテル10が拍動によって揺れ動き難くなる。そして、管状部20および分岐部52の外管40からの突出長さを調節することで、管状部20の腎動脈RAにおける位置を調節することもできる。
また、必要に応じて、ハブ30のワイヤ挿入口35から第2のルーメン53内にワイヤ190を挿入し、分岐管開口部54からワイヤ190を突出させてもよい。分岐管開口部54から突出したワイヤ190は、分岐部52を下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも遠位側に位置させる際の補助として機能し、さらに、ガイディングカテーテル10の係合力を高めるための補助としても機能する。
次に、エネルギ供給装置140から延びるケーブル141をアブレーションカテーテル100に接続し、対極板150を患者の体表面に張り付ける。
次に、Yコネクタ180を介して、ハブ30の挿入口31から第1のルーメン21にアブレーションカテーテル100を挿入し、遠位開口部22からシャフト部110を突出させ、腎動脈RA内へ挿入する。この後、操作本体部131およびスライド部132を操作して、加熱部120の位置を調整しつつシャフト部110を湾曲させて、図8に示すように、腎交感神経RNが隣接する第1の目的位置P1に、加熱部120を接触させる。このとき、ガイディングカテーテル10が、腎動脈RAに対して強固に係合されているため、加熱部120を目的の位置へ容易に位置決めできる。
次に、エネルギ供給装置140から加熱部120へ高周波の電気エネルギを供給すると、対極板150が体表面に設けられているために、加熱部120の近傍の生体組織が加熱される。これにより、加熱部120の近傍に位置する腎交感神経RNの線維に、例えば、壊死、熱変質、または剥離を生じさせる。このとき、ガイディングカテーテル10が腎動脈RAに対して強固に係合されているため、電気エネルギを供給する所定の時間(例えば、30〜120秒)、加熱部120を目的の位置に容易に維持することができ、安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
この後、操作部130を操作して、図9に示すように、加熱部120を腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置であって円周方向へも異なる位置P2、P3、P4・・・へ順次移動させつつ、加熱部120へ高周波の電気エネルギを再び供給し、各々の位置でアブレーションを行う。本実施形態では、加熱部120を腎動脈RAの長手方向軸に沿って約0.3〜1.0mm毎に移動させつつ、円周方向に約90〜270度毎に回転させて、腎動脈RAの内壁面に螺旋を描くようにスポット的に約4〜6箇所の損傷部位を形成する。なお、加熱する位置や数は、上記の範囲内でなくてもよい。このように、腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置へ移動させるとともに、円周方向へも異なる位置へ移動させることで、腎動脈RA外膜及び外膜外に局在する腎交感神経RNを腎動脈RA内において空間的に全周で壊死、熱変質、または剥離を生じさせることができる。この際、螺旋を描くようにスポット的にアブレーションするため、腎動脈RAが腎動脈RN内の断面において全周的な損傷を受けず、血管狭窄のリスクを低減できる。
また、アブレーションする位置を変更する際に、ダイヤル33を回転操作して管状部20および分岐部52の外管40からの突出長さを調節することで、管状部20の腎動脈RAにおける位置を調節することもできる。
そして、腎動脈RAの下行大動脈Aの近くに位置する目的位置(例えば、腎動脈RAの入口の縁部に位置する目的位置Pn)をアブレーションする場合には、加熱部120を一旦ガイディングカテーテル10内に収容した後、図10に示すように、側孔23から加熱部120を突出させて目的位置Pnに接触させて、加熱部120の近傍に位置する腎交感神経RNの線維に、壊死、熱変質、または剥離を生じさせることができる。この際に、側孔23が、管状部20の周方向位置において、管状部20の分岐部52が分岐する方向に対して逆方向側に形成されるため、側孔23を、腎動脈RAに向かう方向に位置させて、腎動脈RA内にアブレーションカテーテル100を挿入させやすい。また、側孔23が、管状部20の軸方向位置において、分岐部52が分岐する位置と一致または近位側に形成されるため、側孔23を、腎動脈RAに向かう方向に位置させて、腎動脈RA内にアブレーションカテーテル100を挿入させやすい。
左右の腎動脈RAのうちの一方の腎動脈RAの全ての目的位置P1〜Pnにおいてアブレーションを行った後には、アブレーションカテーテル100をガイディングカテーテル10内に収容する。次に、ハブ30を操作して管状部20を腎動脈RAから下行大動脈Aに移動させると、ガイディングカテーテル10の腎動脈RAに対する係合が解除される。
この後、他方の腎動脈RAへ管状部20を挿入しつつ、分岐部52を下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも遠位側に位置させて、前述と同様に、分岐部52を利用してガイディングカテーテル10を腎動脈RAに係合させて、複数の目的位置において順次アブレーションを行う。左右両側の腎動脈RAにおいてアブレーションを施した後、ハブ30を操作して管状部20を腎動脈RAから下行大動脈Aに移動させると、ガイディングカテーテル10の腎動脈RAに対する係合が解除される。次に、ダイヤル33を回転操作して外管40を管状部20に対して遠位方向へ相対的に移動させ、図11に示すように、管状部20および分岐部52を外管40内に収容し、アブレーションカテーテル100、ガイディングカテーテル10およびカテーテルイントロデューサー170を除去して、手技が完了する。
以上のように、第1実施形態に係るガイディングカテーテル10は、腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル100をガイドするためのガイディングカテーテル10であって、アブレーションカテーテル100を導くための第1のルーメン21を有し、腎動脈RA内に挿入されて腎動脈RAの内壁面と接することが可能な管状部20と、管状部20から遠位方向へ向かって分岐し、管状部20が腎動脈RAの内壁面に接する際に下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口周縁の内壁面と接することが可能な分岐部52と、を有している。このため、管状部20を腎動脈RAの内壁面に接触させ、分岐部52を下行大動脈Aの内壁面に接触させて、ガイディングカテーテル10を腎動脈RAに強固に係合させることができる。このため、ガイディングカテーテル10が心臓の拍動等の影響によって揺れ動き難くなり、アブレーションを行うための加熱部120を望ましい位置へ容易に位置決めし、電気エネルギを供給する所定の時間、加熱部120の位置を維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。そして、腎交感神経RNに適切なアブレーションを行うことで、血圧の降圧効果を良好に得ることができる。
また、ガイディングカテーテル10が、管状部20および分岐部52を内部に収容するとともに管状部20および分岐部52に対して相対的に軸方向へ移動可能な外管40を有するため、分岐部52および管状部20を、腎動脈RAの近傍まで容易に挿入することができる。なお、外管40は、必ずしも設けられなくてもよい。
また、分岐部52が、内部に第2のルーメン53を有するため、第2のルーメン53にワイヤ190を挿入して、ワイヤ190を、分岐部52を目的の位置へ位置決めする際の補助や、係合力を高めるための補助として機能させることができる。
また、管状部20が、第1のルーメン21が側方に開口する側孔23を有するため、側孔23からアブレーションカテーテル100を導出させることで、管状部20の遠位開口部24よりも近位側に位置する部位をもアブレーションできる。
また、側孔23が、管状部20の周方向位置において、管状部20の分岐部52が分岐する方向に対して逆方向側に形成されるため、側孔23を、腎動脈RAに向かう方向に位置させて、腎動脈RA内にアブレーションカテーテル100を挿入させやすくすることができる。
また、側孔23が、管状部20の軸方向位置において、分岐部52が分岐する位置と一致または近位側に形成されるため、側孔23を、腎動脈RAに向かう方向に位置させて、腎動脈RA内にアブレーションカテーテル100を挿入させやすくすることができる。
<第2実施形態>
<第2実施形態>
第2実施形態に係るガイディングカテーテル200は、外管が設けられず、かつ分岐部の構造が異なる点で、第1実施形態に係るガイディングカテーテル10と相違する。なお、第1実施形態に係るガイディングカテーテル10と同様の機能を有する部位は、同一の符号を付し、説明を省略する。
ガイディングカテーテル200は、図12,13に示すように、中空構造の長尺な管状部20と、管状部20の近位側に固着されるハブ230と、管状部20に固定される分岐管250と、分岐管250に挿入される線材である分岐部260とを備えている。
分岐管250は、管状部20に固着された可撓性を有する管体であり、管状部20の内部に配置される。分岐部52は、遠位側端部が管状部20の側壁面を貫通しつつ管状部20に固着されており、内部に形成される第2のルーメン253が、管状部20の外周面上に形成される側方開口部254で開口している。
ハブ230は、管状部20の近位部および分岐管250の近位部に固着されるハブ本体232を備え、ハブ本体232には、管状部20の第1のルーメン21に連通する挿入口31と、分岐管250の第2のルーメン253に連通するワイヤ挿入口35とが形成される。
分岐部260は、ハブ230のワイヤ挿入口35から第2のルーメン253内に挿入可能な線材である。分岐部260の構成材料は、ステンレス鋼、Ni−Ti合金等が使用可能であるが、これらに限定されない。分岐部260の線外径は、0.3〜0.9mmであることが好ましいが、これに限定されない。
第2実施形態に係るガイディングカテーテル200を、腎動脈RAに係合させる際には、まず、ガイドワイヤ160を挿入した状態のガイディングカテーテル200を、腎動脈RAまで挿入する。この後、ガイドワイヤ160を引き抜き、ハブ230のワイヤ挿入口35から第2のルーメン253内に分岐部260を挿入し、分岐部260を側方開口部254から突出させる。分岐部260を側方開口部254から突出させる長さは、適宜設定できる。そして、図14に示すように、管状部20を腎動脈RAに挿入しつつ、分岐部260を下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも遠位側に位置させる。これにより、管状部20の遠位部は腎動脈RAの内壁面に接触し、分岐部260は下行大動脈Aの内壁面に接触して、ガイディングカテーテル200が腎動脈RAに強固に係合される。したがって、腕の動脈から導入することで、足の動脈から導入する場合と比較して、ガイディングカテーテル200が心臓の拍動の影響を受けやすくとも、ガイディングカテーテル200が拍動によって揺れ動き難くなる。このため、アブレーションを行うための加熱部120を望ましい位置へ容易に位置決めし、電気エネルギを供給する所定の時間、加熱部120の位置を維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
以上のように、第2実施形態に係るガイディングカテーテル200によれば、管状部20が、側方に開口する側方開口部254を有し、分岐部260が、側方開口部254から突出可能な線材であるため、必要に応じて分岐部260を側方開口部254から必要な長さだけ突出させることができ、簡易な構造で高い操作性を実現し、必要に応じて適切な係合力を作用させることができる。
なお、分岐管250を設けずに、管状部20の第1のルーメン21から、側方に開口する側方開口部を通して分岐部260を突出させる構造とすることもできる。また、線材である分岐部260として、第1のルーメン21に挿入されるガイドワイヤ160を使用することもできる。
<第3実施形態>
<第3実施形態>
第3実施形態に係るガイディングカテーテル300は、分岐管が設けられない点で、第1実施形態に係るガイディングカテーテル10と相違する。なお、第1実施形態に係るガイディングカテーテル10と同様の機能を有する部位は、同一の符号を付し、説明を省略する。
ガイディングカテーテル300は、図15〜17に示すように、中空構造の長尺な管状部320と、管状部320の近位側に固着されるハブ330と、管状部320を内部に収容する外管40と、管状部320の遠位部に管状部320と一体的に形成される分岐部350とを備えている。
管状部320は、可撓性を有する管体であり、アブレーションカテーテルを挿入するための第1のルーメン321が形成される。第1のルーメン321は、管状部320の遠位側端部に形成される遠位開口部322で開口するとともに、遠位開口部322よりも近位側に形成される側孔23で側方(軸方向と直交する方向)へ開口している。
管状部320は、遠位開口部322から近位方向へ平行に延びる2つのスリット323が形成されており、この2つのスリット323の間に形成される部位が、分岐部350の一部を構成する。分岐部350は、近位側が管状部320に連結されて遠位方向へ延在しており、管状部320の2つのスリット323によって切り込み形態で形成される収容部324に収容可能である。なお、切り込み形態とは、管状部320の遠位側から切り込まれて、管状部320の第1のルーメン321が径方向外側へ開口する形態を表す。
分岐部350は、自然状態において、遠位側が管状部320から離れる方向へ湾曲するように形状付けられている。分岐部350は、管状部320よりも遠位方向へ長く形成される。
分岐部350の外側面には、弾性的に変形可能な弾性部材351が取り付けられる。弾性部材351は、例えば所定の形状に形状づけられた板バネであり、分岐部350の形状を維持しつつ、分岐部350が変形する際に弾性力を付与する。弾性部材351は、遠位側ほど薄く、弾性力が小さくなるように形成されている。なお、弾性部材351の形態は限定されず、例えば、近位側ほど弾性力が小さくなってもよく、または、弾性力が一定であってもよい。また、弾性部材351が、分岐部350の外側面ではなく内側面に設けられてもよく、または、分岐部350の内部に埋設されてもよい。または、弾性部材351が、設けられなくてもよい。
ハブ330は、管状部320の近位部および分岐管50の近位部に固着されるハブ本体332と、ハブ本体32に回転可能に設けられるダイヤル33と、ダイヤル33とともに回転し、外周面が外管40と接するプーリ34とを備えている。
第3実施形態に係るガイディングカテーテル300を、腎動脈RAに係合させる際には、まず、管状部320および分岐部350を外管40内に収容し、第1のルーメン321にガイドワイヤ160を挿入した状態のガイディングカテーテル300を、腎動脈RAまで挿入する。この際、図16(A)に示すように、分岐部350および弾性部材351は、管状部320の径方向内側に向かって撓むように変形し、分岐部350の少なくとも一部が、管状部320の収容部324に収容されている。この後、ガイドワイヤ160を引き抜き、ハブ330のダイヤル33を回転させて外管40を近位方向へ移動させ、図16(B)に示すように、管状部320および分岐部350を外管40から突出させる。これにより、分岐部350が、弾性部材351の弾性力により自然状態に戻り、管状部320の収容部324から径方向外側へ突出する。
次に、図18に示すように、管状部320を腎動脈RAに挿入しつつ、分岐部350を下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも遠位側に位置させる。このとき、分岐部350が、管状部320から離れる方向に突出しており、分岐部350が、管状部320よりも遠位方向へ長いため、分岐部350を、腎動脈RAではなく下行大動脈Aへ位置させやすい。これにより、管状部320の遠位部は腎動脈RAの内壁面に接触し、分岐部350は下行大動脈Aの内壁面に接触して、ガイディングカテーテル300が腎動脈RAに強固に係合される。したがって、腕の動脈から導入することで、足の動脈から導入する場合と比較して、ガイディングカテーテル300が心臓の拍動の影響を受けやすくとも、ガイディングカテーテル10が拍動によって揺れ動き難くなる。このため、アブレーションを行うための加熱部120を望ましい位置へ容易に位置決めし、電気エネルギを供給する所定の時間、加熱部120の位置を維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
以上のように、第3実施形態に係るガイディングカテーテル300によれば、管状部320が、遠位部の外周面に切り込みの形態で形成される収容部324を有し、分岐部350は、近位側が管状部320に連結されて遠位方向へ延在し、撓むことで収容部324に収容された状態および収容部324から径方向外側へ突出した状態となることが可能である。このため、管状部320に連結されている分岐部350を収容部324から撓ませて突出させることで、分岐部350を、腎動脈RAではなく下行大動脈Aへ位置させることが容易となる。このような構成は、管状部320の遠位開口部322に2つのスリット323を形成することで容易に形成できる。
また、分岐部350は、軸方向の位置によって剛性が異なるため、分岐部350が下行大動脈Aに接触する状態に応じて、係合力を調節することが可能となる。特に、本実施形態では、分岐部350は、遠位側ほど曲げ剛性が低いため、分岐部350が撓む際に、曲げ剛性の低い遠位側が撓みやすく、分岐部350の管状部320との連結部を支点として開くように撓む現象を抑制できる。このため、例えば、図19(A),(B)に示すように、分岐部350の下行大動脈Aに接する長さが変化しても、分岐部350が下行大動脈Aと接する長さが極力長く維持され、望ましい係合状態を維持することが可能となる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図20に示す第1実施形態に係るガイディングカテーテル10の変形例のように、管状部60に、複数の側孔61が形成されてもよい。複数の側孔61は、管状部60に螺旋状に並んで形成される。側孔61が複数形成されることで、アブレーションを行う位置に応じて、アブレーションカテーテル100を導出させる側孔61を適宜選択することができる。そして、複数の側孔61が、管状部60に螺旋状に並んで形成されることで、側孔61によって規定される複数の適切な位置をアブレーションすることができる。なお、第2実施形態および第3実施形態に係るガイディングカテーテルの管状部に、複数の側孔が設けられてもよい。
また、図21に示す第1実施形態に係るガイディングカテーテル10の変形例のように、分岐管50が、管状体80の内部ではなく外部に固着されてもよい。また、分岐管および管状体が、一体的に形成されてもよい。
また、第3実施形態に係るガイディングカテーテル300の変形例として、図22に示すように、分岐部360が、管状部320の外周面に遠位開口部322から近位方向へ延びる溝の形態の収容部325に収容可能であってもよい。このようにすれば、分岐部360が第1のルーメン321内に入り込むことがなく、アブレーションカテーテル100の第1のルーメン321内での移動が阻害されず、かつ、第1のルーメン321の形状が良好に保たれ、適切なアブレーションを行うことができる。
また、第3実施形態に係るガイディングカテーテル300の他の変形例として、図23(A),(B)に示すように、分岐部370が、自然状態において、遠位側が管状部320から離れる方向へ湾曲するように形状付けられずに、収容部324に収容されてもよい。分岐部370は、管状部320よりも遠位方向へ長く形成される。分岐部370の遠位側端部371は、管状部320の径方向内側へ向かって湾曲している。このようにすれば、分岐部370の遠位側端部371を下行大動脈Aの内壁面に引っ掛けて分岐部370を収容部324から径方向外側へ撓ませつつ、管状部320を腎動脈RA内へ挿入できる。なお、このような形態であれば、外管40は、設けられなくてもよい。外管40が設けられなくても、分岐部370の遠位側端部371が管状部320の径方向内側へ向かって湾曲しているため、分岐部370が不用意に血管に引っ掛からず、下行大動脈Aにおける腎動脈RAの近傍まで挿入することができる。
また、第1〜第3実施形態に係るガイディングカテーテルの管状部の内側に、管状部に対して相対的に軸方向へ移動可能かつ回転可能な内管が収容されてもよい。一例として、図24に示すように、第1実施形態に係るガイディングカテーテル10の管状部20の内部に、内管70が軸方向へ移動可能かつ回転可能に設けられれば、ガイディングカテーテル10を腎動脈RA内に係合させた状態で、アブレーションカテーテル100が挿入される内管70を移動させることができ、アブレーションカテーテル100を、より正確に位置決め可能となる。
また、図25に示すように、管状部20を腎動脈RAに挿入しつつ、分岐部52を下行大動脈Aにおける腎動脈RAの入口よりも近位側に位置させてもよい。
また、本発明は、腕の動脈からではなく大腿動脈等の足の動脈から挿入するガイディングカテーテルに適用することもできる。
また、本発明は、ガイディングカテーテルの腎動脈への係合(エンゲージ)方法をも提供する。当該係合方法は、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルの腎動脈への係合方法であって、(i)前記アブレーションカテーテルを導くためのルーメンを有する管状部、および、前記管状部から遠位方向へ向かって分岐する分岐部を備えるガイディングカテーテルを準備するステップと、(ii)前記ガイディングカテーテルを経皮的に血管内に挿入して下行大動脈まで進めるステップと、(iii)前記分岐部を下行大動脈における腎動脈の入口周縁の内壁面と接触させつつ、前記管状部を腎動脈内に挿入して腎動脈の内壁面に接触させて係合させるステップと、を有する。このような係合方法であれば、ガイディングカテーテルが、腎動脈に強固に係合されて移動し難くなり、拍動によって揺れ動き難くなる。このため、アブレーションカテーテルを目的の位置へ容易に位置決めできるとともに、位置決め状態を維持することが可能となり、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
また、上記係合方法は、前記係合させるステップにおいて、前記分岐部を下行大動脈における腎動脈の入口よりも遠位側で下行大動脈の内壁面と接触させつつ、前記管状部を腎動脈内に挿入して腎動脈の内壁面に接触させて係合させてもよい。このようにすれば、ガイディングカテーテルを押し込む操作によって係合力が高まるため、高い係合力を作用させやすくなり、安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。なお、前記係合させるステップにおいて、前記分岐部を下行大動脈における腎動脈の入口よりも近位側で下行大動脈の内壁面と接触させつつ、前記管状部を腎動脈内に挿入して腎動脈の内壁面に接触させて係合させることも可能である。
また、上記係合方法は、前記係合させるステップの後、アブレーションカテーテルを腎動脈内へガイドするステップを有してもよい。このようにすれば、強固に係合されたガイディングカテーテルによって、適切な位置へアブレーションカテーテルを導くことができる。
また、前記係合させるステップにおいて、前記管状部に形成される側方に開口する側方開口部から線材である分岐部を突出させてもよい。このようにすれば、必要に応じて分岐部を側方開口部から必要な長さだけ突出させることができ、簡易な構造で高い操作性を実現し、必要に応じて適切な係合力を作用させることができる。
また、本発明は、上述の係合方法によって腎動脈に係合されたガイディングカテーテルを用いてアブレーションカテーテルを腎動脈に挿入して、腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションする方法をも提供する。
10,200,300 ガイディングカテーテル、
20,60,80,320 管状部、
21,321 第1のルーメン、
23,61 側孔、
40 外管、
52,260,350,360,370 分岐部、
53,253 第2のルーメン、
100 アブレーションカテーテル、
253 第2のルーメン、
254 側方開口部、
324,325 収容部、
A 下行大動脈、
R 腎臓、
RA 腎動脈、
RN 腎交感神経。
20,60,80,320 管状部、
21,321 第1のルーメン、
23,61 側孔、
40 外管、
52,260,350,360,370 分岐部、
53,253 第2のルーメン、
100 アブレーションカテーテル、
253 第2のルーメン、
254 側方開口部、
324,325 収容部、
A 下行大動脈、
R 腎臓、
RA 腎動脈、
RN 腎交感神経。
Claims (7)
- 腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルをガイドするためのガイディングカテーテルであって、
前記アブレーションカテーテルを導くための第1のルーメンを有し、腎動脈内に挿入されて腎動脈の内壁面と接することが可能な管状部と、
前記管状部から遠位方向へ向かって分岐し、前記管状部が腎動脈の内壁面に接する際に下行大動脈における腎動脈の入口周縁の内壁面と接することが可能な分岐部と、を有するガイディングカテーテル。 - 前記管状部および分岐部を内部に収容するとともに前記管状部および分岐部に対して相対的に軸方向へ移動可能な外管をさらに有する請求項1に記載のガイディングカテーテル。
- 前記分岐部は、内部に第2のルーメンを有する請求項1または2に記載のガイディングカテーテル。
- 前記管状部は、側方に開口する側方開口部を有し、
前記分岐部は、前記側方開口部から突出可能な線材である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。 - 前記管状部は、遠位部の外周面に溝または切り込みの形態で形成される収容部を有し、
前記分岐部は、近位側が前記管状部に連結されて遠位方向へ延在し、撓むことで前記収容部に収容された状態および前記収容部から径方向外側へ突出した状態となることが可能である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。 - 前記分岐部は、軸方向の位置によって剛性が異なる請求項1〜5のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
- 前記管状部は、前記第1のルーメンが側方に開口する側孔を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のガイディングカテーテル。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013217047A JP2015077324A (ja) | 2013-10-18 | 2013-10-18 | ガイディングカテーテル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013217047A JP2015077324A (ja) | 2013-10-18 | 2013-10-18 | ガイディングカテーテル |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2019189702A1 (ja) * | 2018-03-28 | 2021-04-01 | 株式会社Alivas | 処置方法および医療デバイス |
CN113521496A (zh) * | 2021-07-20 | 2021-10-22 | 深圳市凯思特医疗科技股份有限公司 | 一种血管指引导管及其固定方法 |
-
2013
- 2013-10-18 JP JP2013217047A patent/JP2015077324A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
JPWO2019189702A1 (ja) * | 2018-03-28 | 2021-04-01 | 株式会社Alivas | 処置方法および医療デバイス |
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