JP2015119620A - モータの集中配電部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで製造可能な集中配電部材を提供する。
【解決手段】モータのステータの巻線に電力を供給するための集中配電部材Sであって、相手の導電部材と接続される端子20,30が周方向に沿って設けられた複数の導電リング10が、合成樹脂製のホルダ40内に互いに絶縁された形態で同心に配されて収容されたものにおいて、導電リング10が環形に形成された絶縁電線11により構成される一方、端子20,30が、絶縁電線11に圧接により接続される圧接端子となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータのステータの巻線に電力を供給するための集中配電部材に関する。
従来、3相モータのステータの巻線に電力を供給するための集中配電部材の一例として、特許文献1に記載されたものが知られている。このものは、電源と接続される1個の給電端子と、U,V,Wの各相の巻線と接続される複数の接続端子とを一方の側縁に備えたバスバーを環形に回曲してなる導電リングが、径寸法を異にした形態で3個備えられ、それらが環形をなす合成樹脂製のホルダ内に、互いに絶縁された形態で径方向に積層されて収容された構造となっている。
特開2003−134759号公報
上記従来の集中配電部材に用いる導電リングは、帯状をなすバスバーに、給電端子と接続端子とを一体形成したものを、金属平板製の素材からプレス加工により打ち抜き、そののちバスバーを円環状に回曲する一方、給電端子と接続端子とを曲げ加工して形成しており、特に、帯状のバスバーの側縁から給電端子や接続端子が突出した形状のものを素材から打ち抜くのであるから、歩留まりすなわち素材の材料取りが悪く、材料費ひいては製造コストが高くつくという問題があった。
一方、給電端子と接続端子とをバスバーとは別体に形成し、溶接で後付けすることも提案されているが、煩雑な溶接工程が必要であることから、コスト低減には実効が薄いのが実情であった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、低コストで製造可能な集中配電部材を提供するところにある。
本発明は、モータのステータの巻線に電力を供給するための集中配電部材であって、相手の導電部材と接続される端子が周方向に沿って設けられた複数の導電リングが、合成樹脂製のホルダ内に互いに絶縁された形態で同心に配されて収容されたものにおいて、前記導電リングが環形に形成された絶縁電線により構成される一方、前記端子が、前記絶縁電線に圧接により接続される圧接端子であるところに特徴を有する。
導電リングが、環形をなす絶縁電線に複数の端子が圧接により後付け装着された構造であるから、例えば、導電リングが、複数の端子を側縁に一体に設けたバスバーを環形に回曲して形成したものと比較すると、材料取りにおいて不利となることが回避でき、ひいてはコスト低減を図ることができる。また、各端子は後付けで装着できるのであるから、端子の向き等の装着姿勢の自由度が高められる。
また、以下のような構成としてもよい。
(1)前記端子は、電源側端子と接続される給電端子と、前記巻線と接続される接続端子と、から構成され、前記給電端子と前記接続端子との少なくともいずれか一方が、前記絶縁電線に圧接される圧接刃を有する圧接端子である。
(2)前記ホルダが上面開口の環形の溝状をなし、かつ同ホルダの内部には、環形をなす複数の仕切壁が径方向に間隔を開けて底面から立ち上がり形成されていることにより、前記各導電リングを個別に収容可能な環形の収容溝が同心に配されて設けられているとともに、前記給電端子が、前記導電リングの上面から径方向の外側に突出する形態で設けられているものにおいて、前記ホルダの上面には、前記給電端子を嵌める位置決め溝が形成されている。
導電リングをホルダの対応する収容溝に収容するに当たり、給電端子を位置決め溝に嵌めることで、導電リングの回動方向の位置を正確に位置決めすることができる。
(3)前記ホルダが上面開口の環形の溝状をなし、かつ同ホルダの内部には、環形をなす複数の仕切壁が径方向に間隔を開けて底面から立ち上がり形成されていることにより、前記各導電リングを個別に収容可能な環形の収容溝が同心に配されて設けられているとともに、前記接続端子が、前記導電リングの上面に設けられているものにおいて、前記ホルダの上面には、前記巻線の一端側を嵌めて対応する前記接続端子に向けて案内するガイド溝が形成されている。
巻線の一端をガイド溝に沿わせることで、対応する接続端子に対して正確にかつ迅速に導くことができ、ひいては巻線と接続端子との接続作業を能率良く行うことができる。
本発明の集中配電部材によれば、製造コストの低減が図れ、また端子の装着態様等を容易に変更できる等により構造の自由度を高めることができる。
本発明の実施形態1に係る集中配電部材の平面図 導電リングと中性点リングの配設構造を示す平面図 ホルダの平面図 接続端子の斜視図 給電端子の斜視図 端子の圧接状態を示す断面図 実施形態2に係る接続端子の斜視図 同給電端子の斜視図 実施形態3に係る端子の圧接状態を示す概略斜視図 同断面図 実施形態4に係る端子の圧接状態を示す概略斜視図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6に基づいて説明する。
本実施形態のモータは、ハイブリッド車に搭載される3相交流6極対のブラシレスモータであり、エンジンとトランスミッションとの間の狭い空間に配置され、エンジンの水平なクランクシャフトに同軸に連結されたロータ(図示せず)と、ロータを同心状に包囲するリング状のステータ(図示せず)と、ステータを同心状に包囲するリング状の集中配電部材Sとを備えて構成される。ステータは、コアに巻線を施すことによって構成された複数の磁極(図示せず)によって構成され、磁極は、ロータと同心の円周に沿って一定ピッチで配置されており、各磁極からは巻線の両端が導出されている。
集中配電部材Sは、ステータの巻線に電力を供給するためのものであって、先にその全体構造を説明すると、図1ないし図3に示すように、環形をなす3個の導電リング10と、1個の中性点リング15と、各導電リング10と中性点リング15とを互いに絶縁された形態で同心に配して収容するホルダ40とを備えている。
図2における内側の3個の導電リング10はそれぞれ、図6に示すように、多数本の素線からなる芯線12に絶縁被覆13を施した被覆電線11(本発明の絶縁電線に相当)を環形(厳密には一部が欠落している)に回曲して形成されており、それぞれ6個の接続端子20と、1個の給電端子30とが設けられた構造であり、径を異にする3個が備えられている。詳細には、中間径のU相の導電リング10U、小径のV相の導電リング10V、及び大径のW相の導電リング10Wとが備えられている。
なお、3個の導電リング10U,10V,10Wについて共通の説明をする場合には、適宜に導電リング10として説明する。
また、図1及び図2では、図面の煩雑化を避けるために、大径のW相の導電リング10Wでは、接続端子20の図示が省略されている。
中性点リング15は、同様に被覆電線11を環形に回曲して形成されている。同中性点リング15は、上記した大径のW相の導電リング10Wよりもさらに大きい径に形成されているとともに、18個の接続端子20が設けられている。
3個の導電リング10と、中性点リング15とに設けられる接続端子20は、導電性に優れた金属板をプレス加工することにより、図4に示すような共通形状に形成されている。接続端子20は圧接端子であって、水平な基部21の手前側の端縁から接続部22が立ち上がり形成されているとともに、基部21の正面視で左側縁に、同基部21よりも幅広の圧接刃23が直角姿勢をなして下向きに形成された形状である。
3個の各導電リング10に設けられる給電端子30は同じく圧接端子であって、導電性に優れた金属板をプレス加工することにより形成されており、図5に示すように、先端に接続部32を備えた接続片31における左側縁の奥端に、接続端子20と同様の下向きの圧接刃23が形成された形状である。
ただし、給電端子30は、接続片31の延出長さを異にした3種類が設けられ、U相の導電リング10U用として接続片31Uが中間長の給電端子30Uが、V相の導電リング10V用として接続片31Vが最大長の給電端子30Vが、また、W相の導電リング10W用として接続片31Wが最小長の給電端子30Wが、ぞれぞれ備えられている。
3個の導電リング10は、以下のようにして製造される。代表してU相の導電リング10Uを説明すると、中間長さの被覆電線11Uに対して、6個の接続端子20が所定の間隔を開けた予め定められた6箇所に装着される。接続端子20は、図2に示すように、接続部22を一側(後記するように被覆電線11が環形に回曲された場合の径方向の外側)に向けた姿勢として、圧接刃23が被覆電線11Uの上面の所定箇所に差し込まれる。圧接刃23は、図6に示すように、絶縁被覆13を破断しつつ押し込まれて、圧接溝24の両側面の間で芯線12が挟持されることで、同被覆電線11Uの芯線12と接続端子20とが電気的に接続される。
また、対応する給電端子30が、同被覆電線11Uの所定箇所、詳細には被覆電線11Uの始端から時計回り方向に3番目の接続端子20の前隣りの位置に装着される。給電端子30は、接続片31を一側に向けた姿勢として、同様に図6に示すように、圧接刃23が上面に差し込まれることで圧接接続される。
上記のように、6個の接続端子20と1個の給電端子30とが圧接により装着された被覆電線11Uが、所定の径(中間径)の環形に回曲されることで導電リング10Uが形成される。同導電リング10Uでは、6個の接続端子20が、60度の角度間隔を開けた位置ごとに、接続部22を上方に突出させた姿勢で装着されるとともに、始端から3番目の接続端子20の前隣りに、給電端子30Uが接続片31を径方向の外側に延出させた姿勢で装着された形態となる。
他の導電リング10V,10Wについても、上記の被覆電線11Uよりも短い被覆電線11Vまたは長い被覆電線11Wに、同じように6個の接続端子20と1個の給電端子30V,30Wとを圧接により装着したのち、各被覆電線11V,11Wを小径または大径で環形に回曲することで形成される。
中性点リング15は、最も長い被覆電線11Nに対して、18個の接続端子20が所定の間隔を開けた予め定められた18箇所に圧接により装着され、そののち導電リング10Wよりも一回り大きい所定径の環形に回曲される。中性点リング15では、18個の接続端子20が、20度の角度間隔を開けた位置ごとに、接続部22を上方に突出させた姿勢で装着された形態を採る。
ホルダ40は絶縁体である合成樹脂製であって、図3に示すように、全体として上面開口の溝状をなし、かつ導電リング10、中性点リング15と同様に環形に形成されている。ホルダ40の内底面からは、環形をなす3枚の仕切壁43が径方向に所定間隔を開けて全高に亘って立ち上がり形成され、これにより互いに径を異にする円環形をなす4本の収容溝45が、同心に配されて形成されている。
ホルダ40における内側の3本の収容溝45が、導電リング10を収容するための収容溝であって、3本の収容溝のうち、内から2番目の収容溝45Uには中間径のU相の導電リング10Uが、1番内の収容溝45Vには小径のV相の導電リング10Vが、また、内から3番目の収容溝45Wには大径のW相の導電リング10Wが、それぞれ収容されるようになっている。
残りの最外側の収容溝45Nには、中性点リング15が収容されるようになっている。
ホルダ40の上面には、図3に示すように、外壁41から3枚の仕切壁43に亘り、18本のガイド溝46が所定角度(20度)間隔を開けて、放射状に形成されている。ステータに設けられた各巻線の一端側は、ホルダ40の底面から外壁41のガイド溝46Aに回り込むように配線され、続いて上面のガイド溝46を通って、対応する導電リング10の接続端子20の接続部22に案内されるようになっている。
また、外壁41の上縁には、上記した各ガイド溝46の平面視で時計回り方向の後方位置において、凹部47が切り欠き形成されている。上記した各巻線の他端側は、ホルダ40の底面から外壁41のガイド溝47Aに回り込むように配線されたのち、凹部47を通って中性点リング15の対応する接続端子20に導かれるようになっている。
さらに、ホルダ40の上面における周方向の一部には、外壁41から3枚の仕切壁43に亘り、3本の幅広の位置決め溝48が、所定角度(20度)間隔を開けて放射状に形成されている。各位置決め溝48U,48V,48Wは、上記したガイド溝46と交互に配されるように形成されており、それぞれ導電リング10U,10V,10Wに装着された給電端子30U,30V,30Wの接続片31U,31V,31Wの基端側を個別に嵌めることができるようになっている。
続いて、本実施形態に係る集中配電部材Sの組立手順の一例を説明する。
既述した要領により、6個の接続端子20と1個の給電端子30とをそれぞれ所定位置に圧接により装着してなる3個の導電リング10と、18個の接続端子20を圧接により装着した中性点リング15とが形成される。
一方、水平な組立台上にホルダ40が設置される。同ホルダ40の収容溝45に対して、上記のように形成された3個の導電リング10U,10V,10Wと、中性点リング15とが収容される。
詳細には、図1に示すように、まず中性点リング15が、最も外側の収容溝45Nに上方から挿入されて収容される。そのとき、中性点リング15に装着された18個の接続端子20が、それぞれ外壁41の上縁に形成された凹部47の内側に位置するように、同中性点リング15の回動姿勢が合わせられる。
次に、3個の導電リング10W,10U,10Vが、外周側から順次に対応する収容溝45W,45U,45Vに上方から挿入されて収容される。各導電リング10は、それぞれの給電端子30W,30U,30Vが位置決め溝48W,48U,48Vに整合した回動姿勢を採った上で、各接続片30W,30U,30Vを位置決め溝48W,48U,48Vに嵌めつつ対応する収容溝45W,45U,45Vに順次に収容される。これにより、各導電リング10U,10V,10Wに装着された6個の接続端子20はそれぞれ、外壁41から仕切壁43の上縁に亘って形成された18本のガイド溝46のうち2本置きの6本のガイド溝46に個別に臨んだ形態を採る。
また、各導電リング10U,10V,10Wの給電端子30U,30V,30Wは、ホルダ40の上面の所定角度範囲において、各接続片31が同上面を横切って放射状にホルダ40の外側に延出され、各接続片31U,31V,31Wの接続部32が円弧線上に並んで配される。
以上により、集中配電部材Sの組み立てが完了する。
このように組み立てられた集中配電部材Sは、ブラシレスモータにおけるステータの外周側に嵌められる。
この状態から、ステータに設けられた巻線のうち3個並んだ巻線の一端側が、ホルダ40の底面から外壁41のガイド溝46Aに回り込むように配線され、続いて上面のガイド溝46を通って、組をなすU,V,Wの接続端子20に個別にフュージングにより接続される。それとともに、同3個の巻線の他端側が、ホルダ40の底面から外壁41のガイド溝47Aに回り込むように配線されたのち、凹部47を通って対応する中性点リング15の接続端子20に同じく個別にフュージングにより接続され、これによりスター結線が完了する。このような巻線と接続端子20との接続が全周に亘って実施され、所定数のスター結線が並列に形成されることになる。
そののち例えば、集中配電部材Sとステータとが、各給電端子30U,30V,30Wの接続部32のみは外部に露出させた形態で、環形をなすモールド成形品内に埋設された状態とされる。集中配電部材Sを電源側と接続するには、上記の各給電端子30U,30V,30Wの接続部32と、相手の電源側端子(図示せず)とがボルト締結等で接続されることになる。
本実施形態の集中配電部材Sでは、導電リング10について、被覆電線11に対して所定の接続端子20と給電端子30とを圧接により後付け装着したのち、円環形に回曲して形成するようにしたから、従来の導電リングのように、接続端子と給電端子とを側縁に一体に設けたバスバーを環形に回曲して形成したものと比較すると、材料取りにおいて不利となることが回避でき、ひいては製造コストの低減を図ることができる。また、接続端子20と給電端子30とは後付けで装着できるのであるから、接続部22,32の向き等の装着姿勢や、装着位置を比較的容易に変更でき、ひいては集中配電部材Sの全体構造の自由度が高められる。
ホルダ40の上面には、各導電リング10における給電端子30の接続片31を個別に嵌める位置決め溝48が形成されているから、各導電リング10をホルダ40の対応する収容溝45に収容するに当たり、給電端子30の接続片31を対応する位置決め溝48に嵌めることにより、当該導電リング10の回動方向の位置を正確に位置決めすることができる。
また、ホルダ40の上面には、ステータの巻線の一端側を嵌めて導電リング10の対応する接続端子20に向けて案内するガイド溝46が形成されているから、巻線の一端をガイド溝46に沿わせて配線することで、対応する接続端子20に対して正確にかつ迅速に導くことができ、ひいては巻線と接続端子20との接続作業を能率良く行うことができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図7及び図8によって説明する。この実施形態では、接続端子20Xと給電端子30Xの構造に変更が加えられている。
接続端子20Xは、図7に示すように、接続部22を備えた基部21の左右両端に、一対の下向きの圧接刃23が、所定間隔を開けて対向した形態で設けられている。
給電端子30Xは、図8に示すように、先端に接続部32を形成した接続片31の奥端の左右の両側縁に、一対の下向きの圧接刃23が、所定間隔を開けて対向した形態で設けられている。
接続端子20X、給電端子30Xがともに、間隔を開けて対向配置された一対の圧接刃23を被覆電線11に差し込んで圧接するのであるから、接続端子20Xと給電端子30Xとをより正確な姿勢で装着することができる。
<実施形態3>
図9及び図10は、本発明の実施形態3を示す。この実施形態では、接続端子20(20X)と給電端子30(30X)とにそれぞれ備える圧接刃23Yの形状に変更が加えられている。
圧接刃23Yは、3本の圧接脚50を間隔を開けて配設した下向きの櫛刃状に形成されている。
圧接刃23Yは、被覆電線11の上面に対して同被覆電線11の軸線と直角をなして差し込まれ、両端の圧接脚50は、その内側縁が絶縁被覆13の側面を破断しつつ押し込まれて、芯線12の外周に押し付けられ、また中央の圧接脚50が、絶縁被覆13の上面を突き破って芯線12の内部に突き刺さり、高圧力で接触する。
ここで、圧接脚50が芯線12の内部に突き刺さった場合も、芯線12の変形を伴って高圧力で芯線12に接触するのであるから、広義の圧接と見なすことができる。
言い換えると本発明では、圧接刃が電線の被覆を突き破ったのち、芯線に対して高圧力で押し付けられる限り、「圧接」と定義される。
本実施形態によれば、接続端子20(20X)若しくは給電端子30(30X)の圧接刃23Yと、被覆電線11の芯線12との接触面積を増加させる分、導電性が高められる。
<実施形態4>
図11に示すように、上記実施形態3で示した圧接刃23Yを、被覆電線11の上面に対して同被覆電線11の軸線に沿った向きで差し込むようにしてもよい。
圧接刃23Yの3本の圧接脚50は、それぞれ絶縁被覆13の上面を突き破ったのち芯線12の内部に突き刺さって、芯線12に対して高圧力で接触し、すなわち圧接される。
ホルダ40の収容溝45の幅を小さく抑えたい場合等に有利となる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)導電リングの製造手順としては、被覆電線を先に環形に回曲形成したのち、接続端子と給電端子とを所定位置に圧接により装着するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、導電リングを被覆電線で構成した場合を例示したが、エナメル線等のマグネットワイヤも適用可能であり、さらには他の形態の絶縁電線全般を適用することができる。
(3)上記実施形態では、1個の導電リングに設ける接続端子の数が6個である場合を例示したが、モータの極対数の条件等に応じて6個以外のものにも適用できる。
(4)本発明は、中性点を備えないデルタ結線方式の集中配電部材にも適用可能である。
S…集中配電部材
10,10U,10V,10W…導電リング
11,11U,11V,11W…被覆電線(絶縁電線)
12…芯線
13…絶縁被覆
20,20X…接続端子(端子)
22…接続部
23,23Y…圧接刃
30,30U,30V,30W,30X…給電端子(端子)
31,31U,31V,31W…接続片
32…接続部
40…ホルダ
43…仕切壁
45,45U,45V,45W…収容溝
46…ガイド溝
48…位置決め溝
50…圧接脚

Claims (4)

  1. モータのステータの巻線に電力を供給するための集中配電部材であって、
    相手の導電部材と接続される端子が周方向に沿って設けられた複数の導電リングが、合成樹脂製のホルダ内に互いに絶縁された形態で同心に配されて収容されたものにおいて、
    前記導電リングが環形に形成された絶縁電線により構成される一方、
    前記端子が、前記絶縁電線に圧接により接続される圧接端子であることを特徴とするモータの集中配電部材。
  2. 前記端子は、電源側端子と接続される給電端子と、前記巻線と接続される接続端子と、から構成され、前記給電端子と前記接続端子との少なくともいずれか一方が、前記絶縁電線に圧接される圧接刃を有する圧接端子であることを特徴とする請求項1記載のモータの集中配電部材。
  3. 前記ホルダが上面開口の環形の溝状をなし、かつ同ホルダの内部には、環形をなす複数の仕切壁が径方向に間隔を開けて底面から立ち上がり形成されていることにより、前記各導電リングを個別に収容可能な環形の収容溝が同心に配されて設けられているとともに、
    前記給電端子が、前記導電リングの上面から径方向の外側に突出する形態で設けられているものにおいて、
    前記ホルダの上面には、前記給電端子を嵌める位置決め溝が形成されていることを特徴とする請求項2記載のモータの集中配電部材。
  4. 前記ホルダが上面開口の環形の溝状をなし、かつ同ホルダの内部には、環形をなす複数の仕切壁が径方向に間隔を開けて底面から立ち上がり形成されていることにより、前記各導電リングを個別に収容可能な環形の収容溝が同心に配されて設けられているとともに、
    前記接続端子が、前記導電リングの上面に設けられているものにおいて、
    前記ホルダの上面には、前記巻線の一端側を嵌めて対応する前記接続端子に向けて案内するガイド溝が形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載のモータの集中配電部材。
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