JP2015118871A - 非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2015118871A
JP2015118871A JP2013262878A JP2013262878A JP2015118871A JP 2015118871 A JP2015118871 A JP 2015118871A JP 2013262878 A JP2013262878 A JP 2013262878A JP 2013262878 A JP2013262878 A JP 2013262878A JP 2015118871 A JP2015118871 A JP 2015118871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
electrolyte secondary
secondary battery
active material
nonaqueous electrolyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013262878A
Other languages
English (en)
Inventor
真由 深堀
Masayoshi Fukabori
真由 深堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2013262878A priority Critical patent/JP2015118871A/ja
Publication of JP2015118871A publication Critical patent/JP2015118871A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

【課題】本発明は、充放電に伴う非水電解質二次電池用負極の体積変化を抑制することで、非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させることが可能な非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池を提供することを目的とする。【解決手段】負極活物質31と、負極活物質31の表面を被覆するポリマー33と、アミン基を含み、かつ負極活物質31の表面とポリマー33とを結合させるシランカップリング剤と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池に関し、特に、非水電解質二次電池用負極のうちの1つであるリチウム(Li)イオン二次電池に関する。
近年、石油使用量及び温室効果ガスの削減、エネルギー基盤のさらなる多様化及び高効率化の要望に伴い、繰り返し充放電可能な非水電解質二次電池の1つであるリチウム(Li)イオン二次電池に注目が集まっている。
リチウムイオン二次電池は、特に、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、及び燃料電池車への用途展開が見込まれている。電気自動車においては、航続距離の向上が要求されており、今後、リチウムイオン二次電池に対する高エネルギー密度化が一層要求される。
現状のリチウムイオン二次電池の負極の活物質としては、一般的に黒鉛電極が用いられている。黒鉛の理論容量は、372mAh/gである。
これに対し、近年、黒鉛の理論容量を超える活物質として、Si系活物質やSn系活物質が注目されている。Siの理論容量は、4200mAh/gである。Snの理論容量は、990mAh/gである。
一方、Siは、黒鉛の約11倍の容量を持っているために、Liの吸蔵放出に伴う体積変化も大きくなる。具体的には、Liの吸蔵により体積が約4倍増加する。
黒鉛に替えて、黒鉛よりも理論容量の高いSi系活物質やSn系活物質を用いた電極(負電極)は、充放電に伴う大きな体積変化により、導電パスの切断、活物質の微粉化に伴う電極からの活物質の脱離、集電体と活物質層の剥離等の恐れがあった。このような現象が発生すると、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を低下させる要因となる可能性がある。
また、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を低下させる要因の1つとして、電気伝導性及びイオン伝導性が少ない電解液・電極間物質(SEI:Solid Electrolyte Interface、以下「SEI」という)が形成されることによるLiの消費が挙げられる。
特に、充放電に伴う大きな体積変化が生じるSi系活物質は、SEIの破壊と生成とが繰り返されるため、SEIの形成に伴うLiの消費が無視できない。
上記SiやSnを負電極の活物質として用いた場合に、充放電に伴う負電極の大きな体積変化を抑制可能な従来技術として、特許文献1がある。
特許文献1には、リチウムと合金化が可能な金属粒子表面に、−(CHCHO)−の反復単位を結合させることにより、電解質溶媒と金属粒子との反応を抑制し、反復単位の弾性を用いて金属粒子の膨張を部分的に吸収する技術が開示されている。
また、電極からの活物質の脱離を抑制可能な従来技術として、特許文献2がある。
特許文献2には、集電体と、集電体の表面に形成され、活物質及びバインダーポリマーを含む活物質層と、を有し、活物質とバインダーポリマーとがシランカップリング剤の加水分解物または加水分解物の脱水縮合物を介して結合しているリチウムイオン二次電池用電極が開示されている。
特開2007−157709号公報 特開2011−49046号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、反復単位の弾性により、活物質の膨張を部分的に抑制することは可能であるが、活物質の膨張収縮が大きい場合(言い換えれば、活物質としてSi系活物質やSn系活物を用いた場合)、電極の体積変化を抑制できないため、リチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池)のサイクル特性を十分に得ることができない。
また、特許文献2に開示された技術は、リチウムイオン二次電池のサイクル特性の低下を抑制することは可能であるが、シランカップリング剤の加水分解物または加水分解物の脱水縮合物を介して、活物質とバインダーポリマーとが共有結合を用いて結合しているため、一度結合が切れると、電極の体積変化を抑制することができない。
つまり、特許文献2に開示された技術では、リチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池用負極)のサイクル特性を十分に得ることができない。
そこで、本発明は、充放電に伴う非水電解質二次電池用負極の体積変化を抑制することで、非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させることが可能な非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る非水電解質二次電池用負極は、活物質と、前記活物質の表面を被覆するポリマーと、アミン基を含み、かつ前記活物質の表面と前記ポリマーとを結合させるシランカップリング剤と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、アミン基を含み、かつ活物質の表面とポリマーとを結合させるシランカップリング剤を有することにより、無機材料である活物質と、活物質の表面を被覆する有機材料であるポリマーと、を強い結合力で結合させることが可能となる。これにより、充放電時に体積変化する活物質からポリマーが剥がれることを抑制することが可能となる。
よって、充放電時において、非水電解質二次電池用負極に大きな体積変化が発生することを抑制可能となるので、非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係る非水電解質二次電池用負極において、前記活物質の理論容量は、黒鉛の理論容量よりも高くてもよい。
このように、活物質の理論容量を黒鉛の理論容量よりも高くすることで、容量の高い非水電解質二次電池用負極を得ることができる。
また、上記本発明の一態様に係る非水電解質二次電池用負極において、前記活物質は、酸化ケイ素SiOであってもよい。
このように、活物質として、理論容量の高いSi(理論容量は4200mAh/g)と、アミン基を含むシランカップリング剤と結合されるOと、を含む酸化ケイ素SiOを用いることで、容量の高い非水電解質二次電池用負極を得ることができる。
また、上記本発明の一態様に係る非水電解質二次電池用負極において、前記活物質は、酸化ケイ素SiO(0<X<1.5)であってもよい。
このように、活物質として、Liと合金化する酸化ケイ素SiO(0<X<1.5)を用いることで、リチウムの吸蔵及び放出を十分に行うことができる。
また、上記本発明の一態様に係る非水電解質二次電池用負極において、前記ポリマーは、ポリイミドであってもよい。
このように、ポリマーとして、アミン基を含むシランカップリング剤との相性のよいポリイミドを用いることで、ポリマーとアミン基を含むシランカップリング剤との結合を強くすることができる。
また、上記本発明の一態様に係る非水電解質二次電池用負極において、前記シランカップリング剤に含まれるアミン基の量は、前記活物質の重量に対して、0.1重量%以上20重量%以下であってもよい。
シランカップリング剤に含まれるアミン基の量が、活物質の重量に対して、0.1重量%よりも小さいと、活物質を被覆するポリマーの量が少なくなるため、充放電時における活物質の体積変化を抑制することができない。
また、シランカップリング剤に含まれるアミン基の量が、活物質の重量に対して、20重量%よりも多いと、ポリマーによる界面抵抗が高くなるため、非水電解質二次電池用負極の容量が小さくなってしまう。
したがって、シランカップリング剤に含まれるアミン基の量を、活物質の重量に対して、0.1重量%以上20重量%以下にすることで、充放電時における活物質の体積変化を十分に抑制できると共に、非水電解質二次電池用負極の容量が小さくなることを抑制できる。
また、上記本発明の一態様に係る非水電解質二次電池用負極において、前記ポリマーの量は、前記活物質の重量に対して、0.5重量%以上2.0重量%以下であってもよい。
ポリマーの量が活物質の重量に対して、0.5重量%よりも小さいと活物質の表面を十分に被覆することが困難となるため、非水電解質二次電池の充放電により、ポリマーと活物質との結合が破断する恐れがあるため、充放電時における非水電解質二次電池用負極の大きな体積変化を抑制することが困難となる。
また、ポリマーの量が活物質の重量に対して、2.0重量%よりも大きいと、ポリマー起因の活物質の界面抵抗が高くなってしまうため、容量の高い非水電解質二次電池用負極を得ることができない。
したがって、ポリマーの量を、活物質の重量に対して、0.5重量%以上2.0重量%以下にすることで、充放電時における活物質の体積変化を十分に抑制できると共に、非水電解質二次電池用負極の容量が小さくなることを抑制できる。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る非水電解質二次電池は、請求項1ないし7のうち、いずれか1項記載の非水電解質二次電池用負極と、前記非水電解質二次電池用負極を収容し、該非水電解質二次電池用負極の一面と電気的に接続される負極ケースと、前記負極ケースと対向配置され、かつ側壁が該負極ケースの側壁に囲まれる正極ケースと、絶縁性を有し、前記負極ケースの側壁と前記正極ケースの側壁との間に配置され、前記負極ケース及び前記正極ケースで区画された空間を気密するガスケットと、前記正極ケースに収容され、一面が前記正極ケースと接触する正極と、前記非水電解質二次電池用負極と前記正極との間に配置され、該非水電解質二次電池用負極と該正極とを電気的に絶縁するセパレータと、前記空間に収容された非水電解液と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、請求項1ないし7のうち、いずれか1項記載の非水電解質二次電池用負極を有することにより、充放電時において、非水電解質二次電池用負極に大きな体積変化が発生することを抑制可能となるので、非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係る非水電解質二次電池において、前記非水電解質二次電池用負極と前記負極ケースとの間に、前記非水電解質二次電池用負極及び前記負極ケースと接触する負極集電体を有してもよい。
このように、非水電解質二次電池用負極と負極ケースとの間に、非水電解質二次電池用負極及び負極ケースと接触する負極集電体を有する場合において、負極集電体から非水電解質二次電池用負極が剥がれることを抑制できる。
本発明の非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池によれば、充放電に伴う非水電解質二次電池用負極の体積変化を抑制することで、非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る非水電解質二次電池の概略構成を示す断面図である。 非水電解質二次電池用負極の一部を拡大した模式的な図である。 実施例1及び比較例1のサイクル試験の結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池の寸法関係とは異なる場合がある。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る非水電解質二次電池の概略構成を示す断面図である。図1では、非水電解質二次電池の一例として、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明する。
図1を参照するに、本実施の形態の非水電解質二次電池10は、コイン形リチウム電池であり、負極ケース11と、負極13と、正極ケース15と、ガスケット16と、正極18と、セパレータ19と、非水電解液22と、を有する。
負極ケース11は、金属製のケースである。負極ケース11は、円形とされ、一面に負極13が配置される板状の円形部11−1と、該円形部の外周縁から上方に延在する円筒状の側壁部11−2と、を有する。円形部11−1の外面は、負極の端子として機能する。
負極13は、負極集電体24と、非水電解質二次電池用負極25と、を有しており、負極ケース11内に収容されている。負極集電体24は、その一面24a(負極13の一面に相当する面)が負極ケース11を構成する円形部11−1の内面と接触するように配置されている。
負極集電体24の形状は、円形の板状とされている。負極集電体24の直径は、負極ケース11の内径よりも小さくなるように構成されている。負極集電体24の外周側面と負極ケース11の側壁部11−2との間には、リング状の空間が形成されている。
負極集電体24としては、例えば、銅箔を用いることができる。負極集電体24の厚さは、例えば、8〜20μmの範囲内で適宜設定することができる。
非水電解質二次電池用負極25は、負極集電体24の他面24b上に積層配置されている。つまり、正極18は、円形部11−1の内面上に、負極集電体24と、非水電解質二次電池用負極25と、が順次積層された構成とされている。
これにより、非水電解質二次電池用負極25は、負極集電体24を介して、負極ケース11と電気的に接続されている。非水電解質二次電池用負極25の直径は、負極集電体24の直径と等しい。
よって、非水電解質二次電池用負極25と側壁11−2との間には、円筒状の空間が形成されている。
図2は、非水電解質二次電池用負極の一部を拡大した模式的な図である。図2では、非水電解質二次電池用負極25を構成するアミン基を含むシランカップリング剤(以下、「アミン基含有シランカップリング剤A」という)の図示を省略する。
また、図2では、負極活物質31及びポリマー33を断面で図示する。
図2を参照するに、非水電解質二次電池用負極25は、負極活物質31(活物質)と、アミン基含有シランカップリング剤Aと、ポリマー33と、導電助剤35と、バインダ36と、を有する。
負極活物質31としては、リチウム(Li)を可逆的に吸蔵及び放出できる活物質であれば特に制限されず、公知の活物質を用いることができるが、リチウムと合金化する活物質が望ましい。
負極活物質31としては、例えば、リチウム(Li)と合金化するSi,Ge,Sn,Pb,Al,Ag,Zn,Hg,Auよりなる群から選択された1つ以上の合金を用いることができる。
負極活物質31としては、黒鉛の理論容量(372mAh/g)よりも高い理論容量を有する活物質を用いるとよい。
このように、負極活物質31として黒鉛の理論容量よりも大きい活物質を用いることで、容量の高い非水電解質二次電池用負極25を得ることができる。
負極活物質31としては、例えば、SiOが(0<X)が好ましい。このように、負極活物質31として、理論容量の高いSi(理論容量は4200mAh/g)と、アミン基含有シランカップリング剤Aと結合されるOと、を含む酸化ケイ素SiOを用いることで、容量の高い非水電解質二次電池用負極25を得ることができる。
負極活物質31としては、例えば、酸化ケイ素SiO(0<X<1.5)がより好ましい。Xが1.5よりも大きいと、副生成物が増えるため、リチウムの吸蔵及び放出を十分に行うことができない。
よって、負極活物質31として酸化ケイ素SiO(0<X<1.5)を用いることで、リチウムの吸蔵及び放出を十分に行うことができる。
なお、上記説明したSiOに黒鉛を含有させたものを負極活物質31として用いてもよい。
負極活物質31の粒径がd50(メジアン径)で10μmよりも大きいと、総負極活物質の表面積あたりの電流値が大きくなるため、非水電解質二次電池用負極25の抵抗が増加して、非水電解質二次電池用負極25の容量が低下してしまう。
一方、負極活物質31の粒径がd50(メジアン径)で0.5μmよりも小さいと、電極スラリを調液する工程で、負極活物質31が凝集しやすくなり、負極活物質31が均一に分散したスラリを得ることが困難になる。これにより、非水電解質二次電池用負極25の抵抗値が高くなるため、非水電解質二次電池用負極25の容量が低下してしまう。
したがって、負極活物質31の粒径をd50(メジアン径)で0.5μm以上10μm以下にすることで、非水電解質二次電池用負極25の容量の低下を抑制することができる。
アミン基含有シランカップリング剤Aは、負極活物質31の表面を修飾しており、負極活物質31の表面と負極活物質31の表面を被覆するポリマー33とを結合させている。
アミン基含有シランカップリング剤Aは、下記式(1)で表される。
Si−Y ・・・(1)
但し、上記(1)式において、Xは、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基のうちのいずれか1つ。Yは、−(CH−Y’で表される。また、nは、0以上10以下の整数である。Y’はアミン基であり、−NH(C)、−NH、−NH(CHNHよりなる。
アミン基含有シランカップリング剤Aは、アルコキシ基(X)と有機官能基(Y)とを含んだ構成とされている。アミン基含有シランカップリング剤Aとしては、例えば、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランを用いることが好ましい。
アミン基含有シランカップリング剤Aに含まれるアミン基の量が、負極活物質31の重量に対して、0.1重量%よりも小さいと、活物質を被覆するポリマーの量が少なくなるため、充放電時における活物質の体積変化を抑制することができない。
また、アミン基含有シランカップリング剤Aに含まれるアミン基の量が、負極活物質31の重量に対して、20重量%よりも多いと、ポリマー33による界面抵抗が高くなるため、非水電解質二次電池用負極25の容量が小さくなってしまう。
したがって、アミン基含有シランカップリング剤Aに含まれるアミン基の量を、負極活物質31の重量に対して、0.1重量%以上20重量%以下にすることで、充放電時における負極活物質31の体積変化を十分に抑制できると共に、非水電解質二次電池用負極25の容量が小さくなることを抑制できる。
上記理由により、アミン基含有シランカップリング剤Aに含まれるアミン基の量は、負極活物質31の重量に対して、0.1重量%以上20重量%以下にすることが好ましい。
なお、アミン基含有シランカップリング剤Aに含まれるアミン基の量は、負極活物質31の重量に対して、0.9重量%以上8重量%以下にすることがより好ましい。
このように、アミン基含有シランカップリング剤Aに含まれるアミン基の量を、負極活物質31の重量に対して、0.9重量%以上8重量%以下にすることで、充放電時における負極活物質31の体積変化を十分に抑制できると共に、非水電解質二次電池用負極25の容量が小さくなることを抑制できる。
上記のように、負極活物質31の表面とポリマー33とを結合させるアミン基含有シランカップリング剤Aを有することにより、無機材料である負極活物質31と、負極活物質31の表面を被覆する有機材料であるポリマー33と、を強い結合力で結合させて、充放電時に体積変化する負極活物質31からポリマー33が剥がれることを抑制可能となる。
これにより、充放電時において、非水電解質二次電池用負極25に大きな体積変化が発生することを抑制可能となるので、非水電解質二次電池10のサイクル特性を向上させることができる。
ポリマー33は、アミン基含有シランカップリング剤Aにより修飾された負極活物質31の表面を被覆するように配置されている。ポリマー33としては、アミン基含有シランカップリング剤Aの加水分解物、または加水分解物の脱水縮合物と結合するものを用いるとよい。
ポリマー33としては、融点が高く(例えば、250℃以上)、かつ耐熱性に優れたものを用いるとよい。具体的には、ポリマー33としては、例えば、ポリイミド樹脂を用いることができる。
このように、アミン基含有シランカップリング剤Aにより修飾された負極活物質31の表面を被覆するポリマー33として、アミン基含有シランカップリング剤Aとの相性のよいポリイミド樹脂(熱分解温度500度以上)を用いることで、ポリマー33とアミン基含有シランカップリング剤Aとの結合を強くすることができる。
ポリマー33の量が負極活物質31の重量に対して、0.5重量%よりも小さいと負極活物質31の表面を、ポリマー33で十分に被覆することが困難となるため、非水電解質二次電池10の充放電により、ポリマー33と負極活物質31との結合が破断する恐れがあるため、充放電時における非水電解質二次電池用負極25の大きな体積変化を抑制することが困難となる。
また、ポリマー33の量が負極活物質31の重量に対して、2.0重量%よりも大きいと、ポリマー起因の負極活物質31の界面抵抗が高くなってしまうため、容量の高い非水電解質二次電池用負極25を得ることができない。
したがって、ポリマー33の量を、負極活物質31の重量に対して、0.5重量%以上2.0重量%以下にすることで、充放電時における負極活物質31の体積変化を十分に抑制できると共に、非水電解質二次電池用負極25の容量が小さくなることを抑制できる。
上記理由により、ポリマー33の量は、負極活物質31の重量に対して、0.5重量%以上2.0重量%以下にすることが好ましい。
導電助剤35は、ポリマー33の周囲に複数配置されている。導電助剤35としては、例えば、カーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、酸化チタン及び酸化ルテニウム等の金属酸化物、金属ファイバー等を用いることができる。
導電助剤35としては、例えば、ストラクチャー構造とされたカーボンブラックを用いることが好ましい。導電助剤35としては、カーボンブラックのうちの1つであるファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック(AB)等を用いることがより好ましい。
なお、カーボンブラックと、その他の導電剤(例えば、気相成長炭素繊維(VGCF))と、が混合されたものを導電助剤35として用いてもよい。
負極活物質31の粒径がd50(メジアン径)で0.5μm以上10μm以下の場合、導電助剤35の粒径(d50(メジアン径))は、例えば、20〜80μmの範囲内で適宜設定することができる。
バインダ36は、結着剤として機能するものであり、ポリマー33の表面に配置されている。バインダ36としては、例えば、フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリメチルメタクリレート、アルギン酸、スチレンブタジエンゴム等を用いることができる。
バインダ36の割合が、負極活物質31の重量に対して3重量%よりも少ないと、十分な結着を行うことができない。また、バインダ36の割合が、負極活物質31の重量に対して40重量%よりも大きいと、非水電解質二次電池用負極25の体積あたりの容量が大きく低下してしまう。
したがって、バインダ36の割合を、負極活物質31の重量に対し、3重量%以上40重量%以下にすることで、十分な結着を行うことができると共に、非水電解質二次電池用負極25の体積あたりの容量の低下を抑制することができる。
図1を参照するに、正極ケース15は、金属製のケースである。正極ケース15は、円形とされ、一面に正極18が配置される板状の円形部15−1と、側壁部15−2と、を有する。
円形部15−1の直径は、負極ケース11の円形部11−1の直径よりも小さくなるように構成されている。円形部15−1は、その内面(正極18が配置される面)が負極ケース11を構成する円形部11−1の内面と対向するように、円形部11−1の上方に配置されている。円形部15−1の外面は、正極の端子として機能する。
側壁部15−2は、円形部15−1の外周縁から下方に延在している。側壁部15−2は、円筒形状とされた壁である。側壁部15−2は、その下端部が負極ケース11の側壁部11−1と対向するように配置されている。側壁部15−2と側壁部11−2との間には、リング状の隙間が形成されている。
上記構成とされた正極ケース15は、ガスケット16を介して、負極ケース11に固定されている。
ガスケット16は、対向配置された側壁部15−2と側壁部11−2との間を充填するように、負極ケース11の側壁11−2の内面に配置されている。ガスケット16は、負極ケース11と正極ケース15とで区画された空間を気密している。ガスケット16は、端子間での短絡防止や電解液の漏出を防止するための部材である。
ガスケット16としては、公知のガスケットを用いることができる。
正極18は、正極ケース15内に収容されている。正極18は、その一面18aが正極ケース15を構成する円形部15−1の内面と接触するように配置されている。
正極18を構成する正極活物質は、リチウムの吸蔵放出が可能なものであればよく、公知のリチウムイオン二次電池用の正極活物質を用いることができる。
具体的は、正極18としては、例えば、リチウム−マンガン複合酸化物(例えば、LiMn)、リチウム−ニッケル複合酸化物(例えば、LiNiO)、リチウム−コバルト複合酸化物(例えば、LiCoO)、リチウム−鉄複合酸化物(例えば、LiFeO)、リチウム−ニッケル−マンガン複合酸化物(例えば、LiNi0.5Mn0.5)、リチウム−ニッケル−コバルト複合酸化物(例えば、LiNi0.8Co0.2)、リチウム−遷移金属リン酸化合物(例えば、LiFePO)、及びリチウム−遷移金属硫酸化合物(例えば、LiFe(SO)等を用いることができる。
セパレータ19は、対向配置された正極18と非水電解質二次電池用負極25(負極13の構成要素の1つ)との間に形成された隙間に配置されている。これにより、セパレータ19は、負極13と正極18とを電気的に絶縁している。
セパレータ19は、正極ケース15内に収容された板状の部材であり、その外周縁は、正極ケース15の側壁部15−2の内面に到達している。
セパレータ19としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン製の微孔膜、芳香族ポリアミド樹脂製の微孔膜、不織布、無機セラミック粉末を含む多孔質の樹脂コート等を用いることができる。
非水電解液22は、負極ケース11と正極ケース15とで区画された空間内を充填するように配置されている。非水電解液22は、溶媒(以下、「溶媒B」という)と、電解質(以下、「電解質C」という)と、を有する。
非水電解液22を構成する溶媒Bとしては、例えば、低粘度の鎖状炭酸エステル(例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等)、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の高誘電率の環状炭酸エステル、γ‐ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、メチルアセテート、メチルプロピオネート、ビニレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、スルホランのうちのいずれか1つ、或いは、これらを2つ以上混ぜた混合溶媒を用いることができる。
非水電解液22を構成する電解質Cとしては、例えば、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiI、LiAlClのうちのいずれか1つ、或いは、これらを2つ以上混合させた混合物を用いることができる。
非水電解液22を構成する電解質Cとしては、LiBF、LiPFのうちの1種または2種以上を混合したリチウム塩が好ましい。
本実施の形態の非水電解質二次電池用負極によれば、負極活物質31の表面とポリマー33とを結合させるアミン基含有シランカップリング剤Aを有することにより、無機材料である負極活物質31と、負極活物質31の表面を被覆する有機材料であるポリマー33と、を強い結合力で結合させて、充放電時に体積変化する負極活物質31からポリマー33が剥がれることを抑制可能となる。
これにより、充放電において、非水電解質二次電池用負極25に大きな体積変化が発生することを抑制可能となるので、非水電解質二次電池10のサイクル特性を向上させることができる。
また、上記構成とされた正極18と、正極18を収容し、正極18の一面と接触する正極ケース15と、正極ケース15と対向配置され、かつ側壁11−2が正極ケース15の側壁15−2を囲む負極ケース11と、絶縁性を有し、正極ケース15の側壁15−2と負極ケース11の側壁11−2との間に配置され、正極ケース15及び負極ケース11で区画された空間を気密するガスケット16と、負極ケース11に収容され、一面が負極ケース11と電気的に接続された負極13と、負極13と正極18との間に配置され、負極13と正極18とを電気的に絶縁するセパレータ19と、正極ケース15及び負極ケース11で区画された空間に収容された非水電解液22と、を有する本実施の形態の非水電解質二次電池10は、負極13と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、下記実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、下記手法により、図1に示す負極13を作製した。
始めに、図2に示す負極活物質31として、粒径がd50(メジアン径)で6.6μmとされたSiOを7.64g準備した。
次いで、上記7.64gのSiOと、溶媒である2−イソプロピルアルコール(35.00g)と、を容器内に導入した。次いで、アミン基含有シランカップリング剤Aとして、該容器内に0.11gの3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランを添加した。その後、撹拌機を用いて、容器内に導入されたSiO(7.64g)、2−イソプロピルアルコール(35g)、及び3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(0.11g)を30分間撹拌させて、混合液D1を作成した。
次いで、上記撹拌された混合液D1に、0.70gの水を添加した後、水(0.07g)が添加された混合液D1を1晩(具体的には、12時間)撹拌することで、混合液E1を作製した。
次いで、混合液E1を2−イソプロピルアルコールで洗浄しながら、ろ過を行なった。その後、加熱温度が80℃で、3時間減圧乾燥を行うことで、表面が3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランで修飾された5.58gのSiOを取得した。このとき、乾燥室内の圧力は、−0.1MPaとした。
次いで、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランで修飾された5.58gのSiOに、1.87gのポリアミドイミド溶液(固形分(ポリマー31)の割合が29.8%)を加え、プラネタリーミキサーで3時間撹拌し、その後、170℃で一晩(具体的には、12時間)、熱処理と減圧乾燥(圧力が−0.1MPa)を行うことで、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランを介して、表面がポリイミド(ポリイミド樹脂)で被覆されたSiO(以下、「ポリイミド被覆活物質F1」という)を4.46g取得した。
次いで、溶媒であるN−メチルピロリドン(52.86g)に、4.46gのポリイミド被覆活物質F1と、導電助剤35であるアセチレンブラック(0.89g)及びVGCF (0.89g)と、バインダ36であるポリフッ化ビニリデン(0.89g)と、を加え、ディゾルバーで30分間プレ分散させることで、混合液G1を作製した。
次いで、混合液G1をフィルミックス(プライミックス(株)製 80−50型)で本分散(分散時間1時間)させることで、負極スラリH1を作製した。
次いで、負極集電体24として、厚さ12μmの銅箔を準備した。次いで、該銅箔上に、負極スラリH1を塗布した。このとき、ドクターブレードを用いて、目付量が2.8mg/cmとなるように、負極スラリH1を塗布した。
その後、加熱温度が80度の条件で、銅箔に塗布された負極スラリH1を乾燥させた。次いで、プレス機を用いて、乾燥させた負極スラリH1の密度が1.0g/cmとなるようにプレスすることで、銅箔、及び銅箔上に積層された非水電解質二次電池用負極25(言い換えれば、負極スラリH1を乾燥、プレスした層)よりなる負極13を作製した。以下、この負極13を負極13−1(実施例1の負極)という。
(実施例2)
実施例2では、アミン基含有シランカップリング剤Aとして、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(0.11g)を用いた点が、実施例1の負極13−1の製造方法と異なる。
実施例2では、具体的には、下記手法により、図1に示す負極13を作製した。
始めに、図2に示す負極活物質31として、粒径がd50(メジアン径)で6.6μmとされたSiOを7.64g準備した。
次いで、上記7.64gのSiOと、溶媒である2−イソプロピルアルコール(35.00g)と、を容器内に導入した。次いで、アミン基含有シランカップリング剤Aとして、該容器内に0.11gの3−アミノプロピルトリエトキシシランを添加した。
その後、撹拌機を用いて、容器内に導入されたSiO(7.64g)、2−イソプロピルアルコール(35g)、及び3−アミノプロピルトリエトキシシラン(0.11g)を30分間撹拌させて、混合液D2を作成した。
次いで、上記撹拌された混合液D2に、0.70gの水を添加した後、水(0.07g)が添加された混合液Dを1晩(具体的には、12時間)撹拌することで、混合液E2を作製した。
次いで、混合液E2を2−イソプロピルアルコールで洗浄しながら、ろ過を行なった。その後、加熱温度が80℃で、3時間減圧乾燥を行うことで、表面が3−アミノプロピルトリエトキシシランで修飾された5.58gのSiOを取得した。このとき、乾燥室内の圧力は、−0.1MPaとした。
次いで、3−アミノプロピルトリエトキシシランで修飾された5.58gのSiOに、1.87gのポリアミドイミド溶液(固形分(ポリマー31)の割合が29.8%)を加え、プラネタリーミキサーで3時間撹拌し、その後、170℃で一晩(具体的には、12時間)、熱処理と減圧乾燥(圧力が−0.1MPa)を行うことで、3−アミノプロピルトリエトキシシランを介して、表面がポリイミド(ポリイミド樹脂)で被覆されたSiO(以下、「ポリイミド被覆活物質F2」という)を4.46g取得した。
その後、実施例1と同様な手法により、ポリイミド被覆活物質F2(4.46g)、N−メチルピロリドン(52.86g)、導電助剤35であるアセチレンブラック(0.89g)及びVGCF (0.89g)と、バインダ36であるポリフッ化ビニリデン(0.89g)と、を加え、ディゾルバーで30分間プレ分散させることで、混合液G2を作製した。
次いで、実施例1と同様な手法により、混合液G2を用いて、負極スラリH2を作製した。
次いで、負極集電体24として、厚さ12μmの銅箔を準備し、該銅箔上に、目付量が2.8mg/cmとなるように、負極スラリH2を塗布した。
その後、第1実施例と同様な手法により、乾燥させた負極スラリH2の密度が1.0g/cmとなるようにプレスすることで、銅箔、及び銅箔上に積層された非水電解質二次電池用負極25(言い換えれば、負極スラリH2を乾燥、プレスした層)よりなる負極13を作製した。以下、この負極13を負極13−2(実施例2の負極)という。
(比較例1)
比較例1では、アミン基含有シランカップリング剤Aを使用しない点が、実施例1,2実施例1,2の負極13−1,13−2の製造方法と大きく異なる。
比較例1では、下記方法により、負極を製造した。
始めに、負極活物質として、粒径がd50(メジアン径)で6.6μmとされたSiOを5.58g準備した。
次いで、上記5.58gのSiOに、1.87gのポリアミドイミド溶液(固形分(ポリマー31)の割合が29.8%)を加え、プラネタリーミキサーで3時間撹拌し、その後、170℃で一晩(具体的には、12時間)、熱処理と減圧乾燥(圧力が−0.1MPa)を行うことで、共有結合によりSiOの表面の一部にポリイミドが付着したSiO(以下、「ポリイミド付着活物質F3」という)を4.46g取得した。
その後、実施例1と同様な手法により、ポリイミド付着活物質F3(4.46g)、N−メチルピロリドン(52.86g)、導電助剤であるアセチレンブラック(0.89g)及びVGCF (0.89g)と、バインダであるポリフッ化ビニリデン(0.89g)と、を加え、ディゾルバーで30分間プレ分散させることで、混合液G3を作製した。
次いで、実施例1と同様な手法により、混合液G3を用いて、負極スラリH3を作製した。
次いで、負極集電体として、厚さ12μmの銅箔を準備し、該銅箔上に、目付量が2.8mg/cmとなるように、負極スラリH3を塗布した。
その後、第1実施例と同様な手法により、乾燥させた負極スラリH3の密度が1.0g/cmとなるようにプレスすることで、銅箔、及び銅箔上に積層された非水電解質二次電池用負極(言い換えれば、負極スラリH3を乾燥、プレスした層)よりなる負極を作製した。
<実施例1で作製した負極を用いたコインセルの作製及びサイクル試験>
次いで、実施例1で作製した負極13−1を用いて、図1に示すと同様な構成とされたコインセルを作製した。
このとき、負極13−1は、直径15mmの円形に加工して用いた。コインセルとしては、2032型(φ20×32mm)を用いた。
正極18としては、直径16mm、厚さ300μmのリチウム箔を用いた。セパレータ19としては、セルガード社製の型番2200を用いた。
非水電解液22としては、体積比でエチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DMC)=3:7となる混合溶液に、LiPFを1mol/Lとなるように加えたものを使用した。
上記構成とされた実施例1のコインセルを用いて、充放電を行った。充放電は、0.01V〜1.5Vで113サイクル行なった。
1サイクル目としては、0.05CのCC充電、及び0.05CのCC放電を行った。2サイクル目としては、0.1CのCC充電、及び0.1CのCC放電を行った。
3サイクル目としては、0.2CのCC充電、及び0.2CのCC放電を行った。4サイクル目以降は、0.2CのCC充電、及び1.0CのCC放電を行なった。
4サイクル目及び5サイクル目の平均放電容量を初期サイクルでの放電容量100%とし、以降のサイクルにおける放電容量との比率を求めた。この結果を図3に示す。
<比較例1で作製した負極を用いたコインセルの作製及びサイクル試験>
次いで、比較例1で作製した負極を用いて、先に説明した実施例1のコインセルと同様な構成とされたコインセルを作製した。
次いで、比較例1のコインセルを用いて、実施例1のコインセルと同様な試験を行った。この結果を図3に示す。
<実施例1及び比較例1のコインセルのサイクル試験結果>
図3を参照するに、実施例1のコインセルのサイクル特性は、比較例1のコインセルのサイクル特性と比べて良好であることが確認できた。
特に、実施例1のコインセルでは、サイクル後半での容量の低下を抑制できた。つまり、アミン基含有シランカップリング剤Aを用いてポリマー33により負極活物質31の表面を被覆することで、負極活物質31の体積変化が抑制されて、サイクル特性が向上することが確認できた。
また、上記サイクル試験中において、実施例1のコインセルでは、銅箔上に積層された非水電解質二次電池用負極25が銅箔から剥がれることはなかった。
また、実施例2で作製した負極13−2を用いて、実施例1と同様な手法により、コインセルを作製し、実施例1と同様なサイクル試験を行ったところ、比較例1のコインセルのサイクル試験の結果よりも良好な結果が得られた。
本発明は、非水電解質二次電池用負極、及びこれを用いた非水電解質二次電池に適用できる。
10…非水電解質二次電池、11…負極ケース、11−1,15−1,…円形部、11−2,15−2…側壁部、13…負極、15…正極ケース、16…ガスケット、18…正極、18a,24a一面、19…セパレータ、22…非水電解液、24…負極集電体、24b…他面、25…非水電解質二次電池用負極、31…負極活物質、33…ポリマー、35…導電助剤、36…バインダ

Claims (9)

  1. 活物質と、
    前記活物質の表面を被覆するポリマーと、
    アミン基を含み、かつ前記活物質の表面と前記ポリマーとを結合させるシランカップリング剤と、
    を有することを特徴とする非水電解質二次電池用負極。
  2. 前記活物質の理論容量は、黒鉛の理論容量よりも高いことを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池用負極。
  3. 前記活物質は、酸化ケイ素SiOであることを特徴とする請求項1または2記載の非水電解質二次電池用負極。
  4. 前記活物質は、酸化ケイ素SiO(0<X<1.5)あることを特徴とする請求項1または2記載の非水電解質二次電池用負極。
  5. 前記ポリマーは、ポリイミドであることを特徴とする請求項1ないし4のうち、いずれか1項記載の非水電解質二次電池用負極。
  6. 前記シランカップリング剤に含まれるアミン基の量は、前記活物質の重量に対して、0.1重量%以上20重量%以下であることを特徴とする請求項1ないし5のうち、いずれか1項記載の非水電解質二次電池用負極。
  7. 前記ポリマーの量は、前記活物質の重量に対して、0.5重量%以上2.0重量%以下であることを特徴とする請求項1ないし6のうち、いずれか1項記載の非水電解質二次電池用負極。
  8. 請求項1ないし7のうち、いずれか1項記載の非水電解質二次電池用負極と、
    前記非水電解質二次電池用負極を収容し、該非水電解質二次電池用負極の一面と電気的に接続される負極ケースと、
    前記負極ケースと対向配置され、かつ側壁が該負極ケースの側壁に囲まれる正極ケースと、
    絶縁性を有し、前記負極ケースの側壁と前記正極ケースの側壁との間に配置され、前記負極ケース及び前記正極ケースで区画された空間を気密するガスケットと、
    前記正極ケースに収容され、一面が前記正極ケースと接触する正極と、
    前記非水電解質二次電池用負極と前記正極との間に配置され、該非水電解質二次電池用負極と該正極とを電気的に絶縁するセパレータと、
    前記空間に収容された非水電解液と、
    を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  9. 前記非水電解質二次電池用負極と前記負極ケースとの間に、前記非水電解質二次電池用負極及び前記負極ケースと接触する負極集電体を有することを特徴とする請求項8記載の非水電解質二次電池。
JP2013262878A 2013-12-19 2013-12-19 非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池 Pending JP2015118871A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013262878A JP2015118871A (ja) 2013-12-19 2013-12-19 非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013262878A JP2015118871A (ja) 2013-12-19 2013-12-19 非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015118871A true JP2015118871A (ja) 2015-06-25

Family

ID=53531435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013262878A Pending JP2015118871A (ja) 2013-12-19 2013-12-19 非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015118871A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017214898A1 (en) * 2016-06-15 2017-12-21 Robert Bosch Gmbh Silicon-based composite with three dimensional binding network for lithium ion batteries
CN110098386A (zh) * 2018-01-29 2019-08-06 罗伯特·博世有限公司 具有共价键合的固体电解质界面的活性材料
CN113632287A (zh) * 2019-03-27 2021-11-09 松下知识产权经营株式会社 二次电池
CN114024023A (zh) * 2021-10-21 2022-02-08 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种具有高强度高电导负极偶联界面的全固态锂金属电池
WO2023032592A1 (ja) * 2021-08-31 2023-03-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 非水電解質二次電池用の負極活物質、それを用いた非水電解質二次電池、および非水電解質二次電池用の負極活物質の製造方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002170561A (ja) * 2000-11-30 2002-06-14 Denki Kagaku Kogyo Kk 電極活物質及び非水系二次電池
JP2006196338A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2007095670A (ja) * 2005-08-29 2007-04-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解質二次電池用負極およびその製造方法、ならびに非水電解質二次電池
JP2008021635A (ja) * 2006-06-14 2008-01-31 Nissan Motor Co Ltd 非水電解質二次電池用電極およびこれを用いた非水電解質二次電池
JP2008077894A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Kuraray Co Ltd 非水系蓄電デバイス用電極活物質およびその製造方法
US20090297945A1 (en) * 2008-05-29 2009-12-03 Cheol-Hee Hwang Negative electrode active material, negative electrode having the same and lithium secondary battery
JP2011049046A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Nissan Motor Co Ltd 電池用電極およびその製造方法
WO2012133143A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 三井化学株式会社 ポリイミド系樹脂微粒子の複合体膜およびその用途
JP2013191539A (ja) * 2012-02-15 2013-09-26 Hitachi Maxell Ltd リチウムイオン二次電池およびリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法
WO2013146300A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 戸田工業株式会社 非水電解質二次電池用負極活物質粒子粉末及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池
JP2013235684A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Furukawa Electric Co Ltd:The 非水電解質二次電池用負極及びそれを用いた非水電解質二次電池
JP2013235685A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Furukawa Electric Co Ltd:The リチウムイオン二次電池用負極材料およびそれを用いたリチウムイオン二次電池用負極、並びにそれを用いたリチウムイオン二次電池

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002170561A (ja) * 2000-11-30 2002-06-14 Denki Kagaku Kogyo Kk 電極活物質及び非水系二次電池
JP2006196338A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2007095670A (ja) * 2005-08-29 2007-04-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解質二次電池用負極およびその製造方法、ならびに非水電解質二次電池
JP2008021635A (ja) * 2006-06-14 2008-01-31 Nissan Motor Co Ltd 非水電解質二次電池用電極およびこれを用いた非水電解質二次電池
JP2008077894A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Kuraray Co Ltd 非水系蓄電デバイス用電極活物質およびその製造方法
US20090297945A1 (en) * 2008-05-29 2009-12-03 Cheol-Hee Hwang Negative electrode active material, negative electrode having the same and lithium secondary battery
JP2011049046A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Nissan Motor Co Ltd 電池用電極およびその製造方法
WO2012133143A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 三井化学株式会社 ポリイミド系樹脂微粒子の複合体膜およびその用途
JP2013191539A (ja) * 2012-02-15 2013-09-26 Hitachi Maxell Ltd リチウムイオン二次電池およびリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法
WO2013146300A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 戸田工業株式会社 非水電解質二次電池用負極活物質粒子粉末及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池
JP2013235684A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Furukawa Electric Co Ltd:The 非水電解質二次電池用負極及びそれを用いた非水電解質二次電池
JP2013235685A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Furukawa Electric Co Ltd:The リチウムイオン二次電池用負極材料およびそれを用いたリチウムイオン二次電池用負極、並びにそれを用いたリチウムイオン二次電池

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017214898A1 (en) * 2016-06-15 2017-12-21 Robert Bosch Gmbh Silicon-based composite with three dimensional binding network for lithium ion batteries
CN110098386A (zh) * 2018-01-29 2019-08-06 罗伯特·博世有限公司 具有共价键合的固体电解质界面的活性材料
CN113632287A (zh) * 2019-03-27 2021-11-09 松下知识产权经营株式会社 二次电池
WO2023032592A1 (ja) * 2021-08-31 2023-03-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 非水電解質二次電池用の負極活物質、それを用いた非水電解質二次電池、および非水電解質二次電池用の負極活物質の製造方法
CN114024023A (zh) * 2021-10-21 2022-02-08 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种具有高强度高电导负极偶联界面的全固态锂金属电池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105280881B (zh) 具有极佳传导性的阳极材料和使用所述阳极材料的大功率二次电池
JP5063948B2 (ja) 非水電解質二次電池及びその製造方法
JP5611453B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極及びその負極を用いたリチウムイオン二次電池
CN105340111A (zh) 用于电化学电池的表面处理的含硅活性材料
JP2007035358A (ja) 正極活物質及びその製造方法、並びにリチウムイオン二次電池
JP2010245024A (ja) 全固体二次電池
JP2007317639A (ja) 正極活物質及びこれを含むリチウム二次電池
CN103493257A (zh) 用于提高输出的锂二次电池复合电极用活性材料和包含所述活性材料的锂二次电池
JP2011113783A (ja) 非水電解質電池用正極活物質、非水電解質電池、高出力電子機器および自動車
US11056682B2 (en) Positive electrode active material particle including core including lithium cobalt oxide and shell including lithium cobalt phosphate and preparation method thereof
JP2008181850A (ja) 非水電解質二次電池
CN105849954A (zh) 非水电解质二次电池用负极
US10411263B2 (en) Electrode for secondary battery, and secondary battery
JP2016058247A (ja) リチウムイオン二次電池用電極及びリチウムイオン二次電池
JP2012028225A (ja) 非水電解質二次電池及び正極合剤の製造方法
JP2015118871A (ja) 非水電解質二次電池用負極、及び非水電解質二次電池
JP5279567B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP6609946B2 (ja) リチウムイオン二次電池用電極、その製造方法及びリチウムイオン二次電池
JP2004031131A (ja) 非水電解液二次電池
CN110061189A (zh) 锂二次电池
CN109792048B (zh) 非水电解质二次电池用正极
JP5564872B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2013197052A (ja) リチウムイオン蓄電デバイス
US20230387384A1 (en) Method for Manufacturing Positive Electrode for Lithium Secondary Battery and Positive Electrode for Lithium Secondary Battery Manufactured Thereby
US20170005331A1 (en) Electrode for non-aqueous electrolyte secondary battery

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180619

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190618