JP2015117542A - タイルの補修方法及び注入剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】補修の効率を向上できるタイルの補修方法及び注入剤を提供する。
【解決手段】本発明のタイルの補修方法は、下地壁(12)上に接着部材(13)を介して配置されたタイル(14)の補修方法であって、接着部材(13)が下地壁(12)から浮いた状態において、タイル(14)の周囲に形成された目地に接着部材(13)を貫通する孔部(15)を形成する工程と、孔部(15)に注入剤(11)を注入して、下地壁(12)と接着部材(13)との隙間(16)において、孔部(15)を中心として孔部(15)よりも広い領域に注入剤(11)を拡散させることにより、下地壁(12)と接着部材(13)とを接着する工程とを備えている。本発明の注入剤(11)は、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイルの補修方法及び注入剤に関し、より特定的には、下地壁上に接着部材を介して配置されたタイルの補修方法及び当該タイルの補修方法に用いられる注入剤に関する。
下地壁上に接着部材を介してタイルが配置された建物の外壁、内壁、床などにおいて、下地壁から接着部材が剥離することによってタイルの浮きが発生する。このようなタイルの補修として、特許第5127945号(特許文献1)に開示のアンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法、特許第3799034号(特許文献2)に開示のタイル張替え工法、特許第4435792号(特許文献3)に開示の孔部に無機アルカリ性水溶液を注入する方法などが挙げられる。
具体的には、特許文献1には、目地にアンカーピン挿入孔を形成し、このアンカーピン挿入孔に固定用のエポキシ樹脂を充填し、アンカーピンを挿入する、壁等の浮き部の補修工法が開示されている。特許文献2には、回収すべきタイルを撤去し、その撤去箇所に一液型のエポキシ変性シリコーン樹脂系接着剤で新規タイルを張り付け、養生する、型枠先付け外装タイル壁面の改修方法が開示されている。特許文献3には、補修すべき不良タイルの周囲の目地に孔部を形成する工程と、この孔部に、ケイ酸塩類と、分子を小さくし改質された活性水とを混合してなる無機アルカリ性水溶液を注入する工程とを備えるタイルの補修工法が開示されている。
特許第5127945号 特許第3799034号 特許第4435792号
しかしなから、上記特許文献1においては、アンカーピンを挿入する部分についての浮きの補修ができるものの、広範囲に浮きが発生している場合には、多くのアンカーピン挿入孔を形成し、それぞれのアンカーピン挿入孔にエポキシ樹脂及びアンカーピンを挿入する必要がある。このため、上記特許文献1のアンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法は、補修の効率が悪いという問題がある。
上記特許文献2においては、浮きの発生したタイルを撤去し、新たなタイルを張り付ける必要があり、手間がかかる。また、従来の色調と同様のタイルを準備するために、タイルを新たに焼く場合には、焼き上がりに時間を要する。このため、特許文献2のタイル張替え工法は、補修の効率が悪いという問題がある。
上記特許文献3においては、孔部の内部に注入剤を注入しているので、広範囲に浮きが発生している場合には、多くの孔部を形成し、それぞれの孔部に無機アルカリ性水溶液を注入する必要がある。このため、上記特許文献3におけるタイルの補修方法は、補修の効率が悪いという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、補修の効率を向上できるタイルの補修方法及び注入剤を提供することを課題とする。
本発明のタイルの補修方法は、下地壁上に接着部材を介して配置されたタイルの補修方法であって、接着部材が下地壁から浮いた状態において、タイルの周囲に形成された目地に接着部材を貫通する孔部を形成する工程と、この孔部に注入剤を注入して、下地壁と接着部材との隙間において、孔部を中心として孔部よりも広い領域に注入剤を拡散させることにより、下地壁と接着部材とを接着する工程とを備えている。
本発明のタイルの補修方法において好ましくは、上記注入剤は、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含んでいる。
本発明のタイルの補修方法において好ましくは、上記粘度調整剤は、シリカ粉末である。
本発明のタイルの補修方法において好ましくは、上記注入剤は、質量基準で2.0%以上4.5%以下の上記シリカ粉末を含んでいる。
本発明のタイルの補修方法において好ましくは、上記主剤は、エポキシ樹脂である。
本発明の注入剤は、下地壁上に接着部材を介して配置されたタイルの補修に用いられ、接着部材が下地壁から浮いた状態で、接着部材に形成された孔部から注入され、下地壁と接着部材との隙間において、孔部を中心として孔部よりも広い領域に拡散されることにより、下地壁と接着部材とを接着する注入剤であって、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含んでいる。
本発明の注入剤において好ましくは、上記粘度調整剤は、シリカ粉末である。
本発明の注入剤において好ましくは、質量基準で2.0%以上4.5%以下の上記シリカ粉末を含んでいる。
本発明の注入剤において好ましくは、上記主剤は、エポキシ樹脂である。
本発明のタイルの補修方法及び注入剤によれば、補修の効率を向上できる。
本発明の実施の形態におけるタイルの補修方法を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態におけるタイルの補修方法を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態において補修するタイルを概略的に示す断面図である。 実施例2において注入剤の垂れを抑制する効果を示す図である。 実施例3において押出成形セメント板の変位に対するタイルのひずみを示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態のタイルの補修方法及び注入剤について説明する。
まず、本発明の実施の形態における注入剤について説明する。図1及び図2に示すように、注入剤11は、下地壁12上に接着部材13を介して配置されたタイル14の補修に用いられ、接着部材13が下地壁12から浮いた状態で、接着部材13に形成された孔部15から注入され、下地壁12と接着部材13との隙間16において、孔部15を中心として孔部15よりも広い領域に拡散されることにより、下地壁12と接着部材13とを接着する注入剤である。
注入剤11は、二液性接着剤と、粘度調整剤とを含んでいる。本実施の形態では、注入剤11は、下地壁12と接着部材13との接着をし、かつ下地壁12の挙動に追従するための二液性接着剤と、注入剤11の垂れを抑制するための粘度調整剤とを含んでいる。
二液性接着剤は、主剤と硬化剤とを有しており、主剤と硬化剤とからなることが好ましい。主剤、硬化剤及び粘度調整剤は、使用直前に混合される。主剤は、軟質形かつ中粘度形である。
軟質形とは、50%以上の引張破壊伸びを有している。引張破壊伸びは、例えば、JIS K 6251に基づいて測定される値である。
中粘度形とは、5000mPa・s以上20000mPa・s以下の粘度を有している。粘度は、例えば、JIS K 6833に基づいて測定される値である。
主剤は、軟質形かつ中粘度形であれば特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、セメントスラリーなどを用いることができ、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。主剤がエポキシ樹脂の場合には、軟質形かつ中粘度形のエポキシ樹脂は、JIS A 6024に基づいて特定される。
硬化剤は、硬化促進剤とも呼ばれ、液状であることが好ましい。硬化剤は、特に限定されないが、例えば、アミン、ポリアミド、芳香族スルホン酸などを用いることができる。
粘度調整剤は、注入剤の粘度を調整する。本実施の形態では、鉛直方向に延びる下地壁12と、タイル14と接着した接着部材13との隙間16に注入剤11を配置するので、注入剤11を拡散させた状態で、鉛直方向下方に注入剤11が垂れることを抑制するために、注入剤11に粘度調整剤としての増粘剤を含有させて、粘度を高めている。
粘度調整剤は、注入剤の粘度を調整できる材料であれば特に限定されず、例えば、シリカ粉末、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドなどの合成樹脂系、セルロース系などを用いることができ、シリカ粉末を用いることが好ましい。シリカ粉末は、コスト面において有利であるとともに、二液性接着剤の反応を阻害しにくい。
シリカ粉末は、65m/g以上95m/g以下の比表面積を有することが好ましい。シリカ粉末は、40g/l以上60g/l以下の見かけ比重を有することが好ましく、約50g/lの見かけ比重を有することがより好ましい。これらのシリカ粉末は、注入剤の粘度を容易に調整することができる。
シリカ粉末の質量基準での割合(シリカ粉末の質量/注入剤の質量)は、2.0%以上4.5%以下であることが好ましく、2.6%以上3.8%以下であることがより好ましい。2.0%以上の場合、図1に示すように、鉛直方向に延びる下地壁12と、タイル14と接着した接着部材13との隙間に注入剤11を注入する際に、注入剤11が鉛直方向下方に垂れることを効果的に抑制できる。4.5%以下の場合、シリカ粉末と主剤とを容易に混合できる。この観点から、主剤に対するシリカ粉末の質量基準での割合((シリカ粉末の質量)/(主剤の質量))は、4.0%以上6.0%以下であることが好ましい。
なお、注入剤は、さらに他の成分を含有してもよいが、二液性接着剤と粘度調整剤とからなることが好ましい。
続いて、図1〜図3を参照して、本実施の形態のタイルの補修方法について説明する。本実施の形態のタイルの補修方法は、図1及び図3に示すように、下地壁12上に接着部材13を介して配置されたタイル14の補修方法である。なお、下地壁12は、例えばセメント板、具体的には押出成形セメント板であり、接着部材13は、例えばモルタルである。タイル14は、レンガ、瓦、石などを含む。
まず、図3に示すように、タイル14の浮きが生じている部分、つまり、接着部材13が下地壁12から浮いて、下地壁12と接着部材13との間に発生した隙間16の位置を確認する。下地壁12と接着部材13との距離は、例えば2mm以下である。
次に、接着部材13が下地壁12から浮いた状態において、タイル14の周囲に形成された目地に接着部材13を貫通する孔部15を形成する。目地に目地材17が充填されている場合には、目地材17及び接着部材13を貫通する孔部15を形成する。
孔部15を形成する方法は特に限定されず、例えば、インパクトドライバなどを用いて目地に穿孔する。
次に、図1及び図2に示すように、孔部15に上述した注入剤11を注入して、接着部材13と下地壁12との隙間16において、孔部15を中心として孔部15よりも広い領域に注入剤11を拡散させることにより、下地壁12と接着部材13とを接着する。「隙間16において孔部15よりも広い領域に注入剤11を拡散させる」とは、孔部15の断面積よりも隙間16に広がる注入剤11の断面積が大きいことを意味し、孔部15の断面積に対して隙間16に広がる注入剤11の断面積が2倍以上であることが好ましく、5倍以上であることがより好ましい。つまり、本実施の形態では、注入剤11が滲んで広がったものではなく、意図的に注入剤11を広範囲に広げている。
また、「孔部15を中心として」とは、孔部15を隙間16に投影したときの領域を中心とすることを意味する。
この工程では、上述した注入剤を用いる。つまり、注入剤は、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含むことが好ましい。粘度調整剤は、シリカ粉末であることが好ましい。注入剤は、2.0%以上4.5%以下のシリカ粉末を含むことが好ましい。主剤は、エポキシ樹脂であることが好ましい。
この工程では、例えば、以下のように実施する。具体的には、所定の配合量の二液接着剤の主剤及び粘度調整剤を撹拌する。その後、主剤と粘度調整剤との混合液に、所定の配合量の二液接着剤の硬化剤を加えて撹拌する。撹拌の方法は特に限定されず、例えば手練で行う。これにより、注入剤11を作製できる。なお、注入する直前にこの注入剤11を作製する。このように作製した注入剤11に所定の圧力を加えて、孔部15から注入する。注入剤11の注入方法は、特に限定されないが、例えばグリースガン18(図3参照)などを用いる。
図1に示すように、下地壁12と接着部材13との隙間16に注入剤11を注入すると、隙間16には、孔部15を中心にして略円形に注入剤11が拡散される。注入剤11が軟質形かつ中粘度形の主剤を含んでいる場合、注入剤11の拡散の効果が高まる。また、注入剤11は粘度調整剤により所定の粘度に調整されていると、下地壁12が水平方向から交差する方向(例えば鉛直方向)に延びている場合であっても、鉛直方向下方に注入剤11が垂れることを抑制できる。また、注入剤11が所定の粘度に調整されている場合、注入剤11が硬化するまでに下地壁12と接着部材13との間に滞留するので、下地壁12と接着部材13との接着性を高めることができる。また、このような注入剤11を用いることで、特殊な工具、設備等を用いず、容易に接着部材13の浮き補修を行うことができるので、タイル14を補修することができる。
図2に示すように、注入剤11の注入位置である孔部15を中心として、注入剤11が拡散した領域の直径Rは、例えば15cm以上であり、好ましくは18cm以上である。このため、タイル14の浮きが広範囲に発生している場合には、好ましくは15cm以下の間隔L1、L2を隔てて、複数の孔部15を形成し、孔部15のそれぞれに注入剤11を注入する。このように、注入剤11の拡散範囲に合わせて注入間隔L1、L2を決定することで、タイル14の浮きが発生している領域全体を効率よく補修することができる。
注入剤の鉛直方向の注入間隔L1と水平方向の注入間隔L2とは同じであってもよく、異なっていてもよい。ただし、間隔L1、L2は、15cm以下であることが好ましい。注入剤11が粘度調整剤を含有し、垂れを抑制できる場合には、鉛直方向の注入間隔L1と水平方向の注入間隔L2とを同程度にすることができる。なお、注入間隔L1、L2とは、隣り合う孔部15の距離を意味する。
次に、注入剤11が注入された孔部15を目地材17で埋める。目地材17は、エポキシ樹脂モルタルであることが好ましい。なお、この工程は、省略されてもよい。
以上の工程を実施することにより、注入剤11によって、下地壁12とタイル14の接着部材13とを接着することができるので、浮きが生じたタイル14を補修できる。
以上説明したように、本実施の形態のタイルの補修方法は、下地壁12上に接着部材13を介して配置されたタイル14の補修方法であって、接着部材13が下地壁12から浮いた状態において、タイル14の周囲に形成された目地に接着部材13を貫通する孔部15を形成する工程と、孔部15に注入剤11を注入して、下地壁12と接着部材13との隙間16において、孔部15を中心として孔部15よりも広い領域に注入剤11を拡散させることにより、下地壁12と接着部材13とを接着する工程とを備えている。
本実施の形態の注入剤11は、下地壁12上に接着部材13を介して配置されたタイル14の補修に用いられ、接着部材13が下地壁12から浮いた状態で、接着部材13に形成された孔部15から注入され、下地壁12と接着部材13との隙間において、孔部15を中心として孔部15よりも広い領域に拡散されることにより、下地壁12と接着部材13とを接着する注入剤であって、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含んでいる。
本実施の形態のタイルの補修方法及び注入剤11によれば、隙間16において、孔部15を中心として孔部15よりも広い領域に注入剤11を拡散させることで、下地壁12と接着部材13とを接着している。このため、注入剤11の拡散する範囲に合わせて、注入剤11の注入間隔を大きくすることができる。また、本実施の形態では、タイル14の撤去及び新たなタイル14の準備が不要なので、手間や時間を短縮できる。したがって、本実施の形態のタイルの補修方法及び注入剤11は、補修の効率を向上することができる。
このように、本実施の形態のタイルの補修方法及び注入剤11は、補修の効率を向上できるので、タイル14の浮きが広範囲に発生している補修に好適に用いられる。
それに加えて、本実施の形態のタイルの補修方法は、以下の効果を有している。本実施の形態では、タイル14の張り替えが不要である。このため、タイルの張り替えに伴う振動及び騒音を防止できる。また、張り替え前のタイルなどの廃棄物の発生を低減できる。さらに、タイル14を効率よく張り替えるために、浮きの発生した一部のタイルを色調の似た市販のタイルに張り替えると、外観を損なうという問題があるが、本実施の形態では、タイル14の張り替えが不要であるので、外観を損なうという問題を低減できる。
本実施の形態のタイルの補修方法において好ましくは、注入剤11は、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含んでいる。本実施の形態の注入剤11は、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含んでいる。
軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤を用いることにより、注入剤11が隙間16へ注入されて硬化した後にも弾性を保持できるので、下地壁12の挙動に追従することができる。このため、補修箇所からタイル14にひび割れなどが発生することを抑制できる。また、粘度調整剤を用いることにより、注入剤11の粘度を調整できる。下地壁12が水平方向と交差する方向に配置されている場合には、二液性接着剤単独で用いる場合に比べて注入剤の粘度を高くすることができるので、硬化までに注入剤11が下方に垂れることを抑制できる。このため、下地壁12と接着部材13との隙間16に注入剤11を滞留させることができるので、下地壁12と接着部材13との接着性を高めることができる。したがって、補修の効率を向上できるとともに、追従性及び接着性を向上することができる。
なお、本実施の形態の注入剤11は一液性接着剤を用いてもよいが、隙間16に水分が存在していても高い接着性を維持できる観点から、二液性接着剤を用いることが好ましい。
このように、本実施の形態のタイルの補修方法及び注入剤は、下地壁12の挙動に硬化後の注入剤が追従できるので、下地壁12として、鉛直方向に延びるように配置された押出成形セメント板などのセメント板を用いることができる。
本実施の形態のタイルの補修方法及び注入剤11において好ましくは、粘度調整剤は、シリカ粉末である。シリカは二液性接着剤の反応を阻害しにくく、コスト面においても有利である。また、粘度の調整をより容易に行う観点から、シリカは粉末であることが好ましく、微粉であることがより好ましい。
本実施の形態のタイルの補修方法において好ましくは、注入剤は、質量基準で2.0%以上4.5%以下のシリカ粉末を含んでいる。本実施の形態の注入剤11において好ましくは、質量基準で2.0%以上4.5%以下のシリカ粉末を含んでいる。シリカ粉末を2.0%以上とすると、注入剤11の液垂れを効果的に抑制できる。4.5%以下とすると、主剤とシリカ粉末とを容易に撹拌できる。
本実施の形態のタイルの補修方法及び注入剤11において好ましくは、主剤は、エポキシ樹脂である。エポキシ樹脂は接着性が高いので、補修の効率を向上できるとともに、追従性及び接着性を向上することができるタイルの補修方法及び注入剤を実現することができる。
ここで、本実施の形態では、鉛直方向に延びる下地壁12上に接着部材13を介してタイル14が配置された構造を例に挙げて説明したが、下地壁12は水平方向に延びていてもよく、傾斜していてもよい。本発明のタイルの補修方法及び注入剤は、建物の外壁、内壁、床など種々の形態に用いられたタイル14に適用可能である。
[実施例1]
本実施例では、孔部に注入剤を注入して、下地壁と接着部材との隙間に注入剤を拡散させることによる効果について調べた。
(本発明例1)
本発明例1の注入剤は、JIS A 6024に規定された軟質形かつ中粘度形のエポキシ樹脂と、硬化剤とを有する二液性接着剤と、シリカ粉末とからなっていた。
具体的には、比表面積が80±15m/gで見かけ比重が約50g/lの微粉シリカを準備し、この微粉シリカを容器に入れて、微粉シリカが12.0gになるように調整した。次に、微粉シリカが収容された容器に、200.0gのエポキシ樹脂(主剤)を投入し、手練で撹拌した。ダマがなくなり、滑らかで色が均一になったことを確認した後、この混合液が収容された容器に100.0gの硬化剤を投入し、同様に、ダマがなくなり滑らかで色が均一になるまで手練で撹拌した。これにより、本発明例1の注入剤を作製した。本発明例1の注入剤は、質量基準で3.8%(=12.0g/(200.0g+100.0g+12.0g)のシリカ粉末を含んでいた。
(評価方法)
本発明例1の注入剤を用いて、図1〜図3に示すタイル仕上げ外壁のタイルの補修を行った。具体的には、下地壁12は押出成形セメント板であり、接着部材13はモルタルであった。タイル14の周囲に形成された目地に接着部材13を貫通する孔部15を複数形成した。孔部15の直径は、4mmであった。下地壁12と接着部材13との距離(隙間16の深さ)は、0.5mm〜2.0mmであった。複数の孔部15のそれぞれに本発明例1の注入剤を注入した。
(評価結果)
本発明例1の注入剤を孔部に注入すると、下地壁と接着部材との隙間において、注入剤は、孔部を中心として半径70mm以上100mm以下(図2に示す直径Rが140mm以上200mm以下)の略円形状に拡散した。つまり、孔部の直径に対する注入剤の直径は、35〜50倍であった。この結果から、本発明例1の注入剤を用いる場合には、図2に示す注入間隔L1、L2が120mm以上150mm以下であると、タイルの浮きが生じている広範囲の領域に効率よく注入剤を拡散できるので、補修の効率を向上できることがわかった。
また、注入剤の硬化後、下地壁と接着部材との隙間に注入剤が充填されており、下地壁と接着部材とが接着していた。この接着性を確認するために、JIS A 6024の接着性試験を行ったところ、高い接着性を有していた。このため、本発明例1の注入剤の接着強度によって浮き、剥落などに対応できるので、アンカーピンなどを用いずに、タイルを補修できることがわかった。
以上より、本実施例によれば、孔部に注入剤を注入して、下地壁と接着部材との隙間において、孔部を中心として孔部よりも広い領域に注入剤を拡散させることにより、下地壁と接着部材とを接着する工程を備えることによって、補修の効率を向上できるタイルの補修方法を実現できることが確認できた。また、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含み、隙間において、孔部を中心として孔部よりも広い領域に拡散されることにより、下地壁と接着部材とを接着する注入剤によって、補修の効率を向上できる注入剤を実現できることが確認できた。
[実施例2]
本実施例では、粘度調整剤を含む注入剤を用いることによる効果について調べた。
(本発明例1)
上述した実施例1の本発明例1と同じ方法で注入剤を準備した。
(本発明例2)
本発明例2の注入剤は、基本的には本発明例1の注入剤と同様に作製したが、シリカ粉末を8.0g配合した点において異なっていた。つまり、注入剤は、質量基準で2.6%のシリカ粉末を含んでいた。
(本発明例3)
本発明例3の注入剤は、基本的には本発明例1の注入剤と同様に作製したが、シリカ粉末を5.0g配合した点において異なっていた。つまり、注入剤は、質量基準で1.6%のシリカ粉末を含んでいた。
(評価方法)
JIS A 6024のスランプ性試験に基づいて、被着材を準備し、被着材に本発明例1〜3の注入剤を注入して、注入剤の垂れについて試験をした。ただし、浮きの想定は1mmとした。なお、環境条件は標準条件とし、25±2℃の養生温度で実施した。試験後の本発明例1〜3の注入剤の全体と鉛直下方とを示す写真、及び鉛直下方への垂れの程度を図4に示す。
(評価結果)
図4に示すように、JIS A 6024に規定された軟質形かつ中粘度形のエポキシ樹脂の主剤と、硬化剤とを有する二液性接着剤と、シリカ粉末とからなる本発明例1〜3の注入剤は、下地壁としての被着材に注入されると、広く拡散されることがわかった。このことから、本発明例1〜3の注入剤を孔部に注入すれば、下地壁と接着部材との隙間において、孔部を中心として孔部よりも広い領域に注入剤を拡散させることができると推定される。
また、図4に示すように、本発明例1〜3の注入剤は、鉛直下方に垂れることを抑制できることがわかった。特に、質量基準で2.0%以上4.5%以下のシリカ粉末を含んでいた本発明例1及び2の注入剤の垂れは、5mm以下であり、注入剤の垂れを効果的に抑制できた。
また、質量基準で4.5%以下のシリカ粉末を含んでいた本発明例1〜3の注入剤は、主剤とシリカ粉末とを混合しやすかった。
以上より、本実施例によれば、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含む注入剤を用いることで、注入剤を拡散できるとともに、施工時の垂れを抑制することができることが確認できた。また、主剤がエポキシ樹脂であり、粘度調整剤がシリカ粉末で、質量基準で2.0%以上4.5%以下のシリカ粉末を含むことにより、注入剤の垂れを効果的に抑制できると共に、容易に注入剤を作製できることが確認できた。
[実施例3]
本実施例では、軟質形中粘度形の主剤を含む注入剤を用いることによる効果について調べた。
(本発明例1)
上述した実施例1の本発明例1と同じ方法で注入剤を準備した。
(参考例1)
参考例1の注入剤は、JIS A 6024に規定された硬質形かつ高粘度形のエポキシ樹脂を用いた。
(評価方法)
本発明例1及び参考例1のそれぞれの注入剤を押出成形セメント板の表面に半分ずつ塗布し、タイルを貼り、硬化させた。この状態で押出成形セメント板を変位させたときのひずみをワイヤーストレインゲージに基づいて測定した。押出成形セメント板が破壊するまでのそれぞれのひずみの値の近似線を図5に示す。図5においては、本発明例1及び参考例1の注入剤を1枚の押出成形セメント板に塗布し、2回測定を行ったときのそれぞれ近似線を示している。図5において、本発明例1の注入剤の結果を実験例1及び実験例2とし、参考例1の注入剤の結果を実験例3及び実験例4としている。
(評価結果)
図5に示すように、本発明例1の注入剤(実験例1及び2)は、参考例1の注入剤(実験例3及び4)に比べて、変位が同じ場合には、タイル表面のひずみを大きく低減することができる。例えば、押出成形セメント板の変位が4.0cmの場合、本発明例1では30με程度のひずみが生じたのに対し、参考例1では120〜150μεのひずみが生じた。このことから、本発明例1の注入剤は、参考例1の注入剤よりも、注入剤の硬化後に弾性を有しているので、押出成形セメント板の変位を注入剤が吸収してタイルに伝達しにくいため、浮き補修後の押出成形セメント板の変形によるタイルの割れを抑制する効果を有していることがわかった。
以上より、本実施例によれば、軟質形かつ中粘度形の主剤を含む注入剤を用いることによって、下地壁の挙動に対して追従性を向上できることが確認できた。
今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態及び実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 注入剤、12 下地壁、13 接着部材、14 タイル、15 孔部、16 隙間、17 目地材、L1,L2 間隔。

Claims (9)

  1. 下地壁上に接着部材を介して配置されたタイルの補修方法であって、
    前記接着部材が前記下地壁から浮いた状態において、前記タイルの周囲に形成された目地に前記接着部材を貫通する孔部を形成する工程と、
    前記孔部に注入剤を注入して、前記下地壁と前記接着部材との隙間において、前記孔部を中心として前記孔部よりも広い領域に前記注入剤を拡散させることにより、前記下地壁と前記接着部材とを接着する工程とを備える、タイルの補修方法。
  2. 前記注入剤は、軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、粘度調整剤とを含む、請求項1に記載のタイルの補修方法。
  3. 前記粘度調整剤は、シリカ粉末である、請求項2に記載のタイルの補修方法。
  4. 前記注入剤は、質量基準で2.0%以上4.5%以下の前記シリカ粉末を含む、請求項3に記載のタイルの補修方法。
  5. 前記主剤は、エポキシ樹脂である、請求項2〜4のいずれか1項に記載のタイルの補修方法。
  6. 下地壁上に接着部材を介して配置されたタイルの補修に用いられ、前記接着部材が前記下地壁から浮いた状態で、前記接着部材に形成された孔部から注入され、前記下地壁と前記接着部材との隙間において、前記孔部を中心として前記孔部よりも広い領域に拡散されることにより、前記下地壁と前記接着部材とを接着する注入剤であって、
    軟質形かつ中粘度形の主剤を有する二液性接着剤と、
    粘度調整剤とを含む、注入剤。
  7. 前記粘度調整剤は、シリカ粉末である、請求項6に記載の注入剤。
  8. 質量基準で2.0%以上4.5%以下の前記シリカ粉末を含む、請求項7に記載の注入剤。
  9. 前記主剤は、エポキシ樹脂である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の注入剤。
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