JPS6317787B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6317787B2 JPS6317787B2 JP8298982A JP8298982A JPS6317787B2 JP S6317787 B2 JPS6317787 B2 JP S6317787B2 JP 8298982 A JP8298982 A JP 8298982A JP 8298982 A JP8298982 A JP 8298982A JP S6317787 B2 JPS6317787 B2 JP S6317787B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synthetic resin
- repair material
- cement
- slag
- injection
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 230000008439 repair process Effects 0.000 claims description 37
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 31
- 238000002347 injection Methods 0.000 claims description 18
- 239000007924 injection Substances 0.000 claims description 18
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 claims description 15
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 claims description 15
- 239000002893 slag Substances 0.000 claims description 14
- 239000000839 emulsion Substances 0.000 claims description 10
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 9
- 239000004568 cement Substances 0.000 claims description 9
- 239000004570 mortar (masonry) Substances 0.000 claims description 8
- 239000000945 filler Substances 0.000 claims description 7
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims description 7
- 239000007787 solid Substances 0.000 claims description 6
- 230000005484 gravity Effects 0.000 claims description 5
- 239000000377 silicon dioxide Substances 0.000 claims description 4
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 229920001577 copolymer Polymers 0.000 claims description 3
- 239000005038 ethylene vinyl acetate Substances 0.000 claims description 3
- 239000000178 monomer Substances 0.000 claims description 3
- 229920001200 poly(ethylene-vinyl acetate) Polymers 0.000 claims description 3
- 239000010425 asbestos Substances 0.000 claims description 2
- 229910052895 riebeckite Inorganic materials 0.000 claims description 2
- KAKZBPTYRLMSJV-UHFFFAOYSA-N vinyl-ethylene Natural products C=CC=C KAKZBPTYRLMSJV-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 7
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 5
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 5
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 5
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 3
- 229920003048 styrene butadiene rubber Polymers 0.000 description 3
- 230000008961 swelling Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 description 2
- 239000011414 polymer cement Substances 0.000 description 2
- 238000007665 sagging Methods 0.000 description 2
- 239000002174 Styrene-butadiene Substances 0.000 description 1
- MTAZNLWOLGHBHU-UHFFFAOYSA-N butadiene-styrene rubber Chemical compound C=CC=C.C=CC1=CC=CC=C1 MTAZNLWOLGHBHU-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 1
- 239000004615 ingredient Substances 0.000 description 1
- 125000005397 methacrylic acid ester group Chemical group 0.000 description 1
- 238000010422 painting Methods 0.000 description 1
- 230000035515 penetration Effects 0.000 description 1
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 1
- 230000029058 respiratory gaseous exchange Effects 0.000 description 1
- 239000004576 sand Substances 0.000 description 1
- 239000011115 styrene butadiene Substances 0.000 description 1
- 230000009974 thixotropic effect Effects 0.000 description 1
- 239000011800 void material Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/72—Repairing or restoring existing buildings or building materials
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、タイル、コンクリートまたはモルタ
ル等により構成された建築物の化粧壁において発
生する亀裂ないし空隙に注入して補修を行うため
の補修材に関するものである。 近年、住宅事情が逼迫していることから、高層
建築住宅が急激な成長率を以て建築され、これと
相前後して事務所用の建築物も高層化ないしは超
高層化に移行しつつある。 このような建築物の化粧外壁は、施工後ある期
間が経過すると建築物基部と化粧壁との間の接着
力が低下して先ず部分的に剥離を起す。 以下モルタル化粧外壁について説明すると、こ
の部分的剥離は順次成長して、「うき」ないしは
「ふくれ」(以下「うき」と総称する)の現象を作
る。 この「うき」現象が、経時的に更に進行して最
終に建築物基部に対するモルタルの接着力がその
重量を保持し得ない点までに達すると、モルタル
は脱落を起しその補修を必要とするばかりでな
く、その落下物は付近の人または物に対して危害
を与えることになる。 従来では、この危害を予防するために定期的に
化粧外壁に対して打音検査等を行うことによつ
て、その補修の時期を決定し補修している。 このときの補修は、従来ではハツリ補修を行う
か、或は例えばエポキシ樹脂などの合成樹脂接着
剤を注入ガンなどにより削孔から注入して脱落の
防止ないしは「うき」の進行を中断させることが
行われている。 しかしながら、ハツリ補修は、部分的な新設工
事とほゞ同じ程度のモルタルの重ね塗りを必要と
し工数は殆ど変らないし、また「うき」空隙には
水分が結露しやすく、このような場面でエポキシ
樹脂注入材を使用してもこの水分の影響により接
着強度が格段に低下するという欠点を有する上
に、この注入材そのものが高価であること、注入
時の拡散効率が悪いことなどの理由から更に利用
しやすい補修材の開発が望まれていた。 本発明者らは、この点について鋭意検討を続け
た結果、1mm程度以上の「うき」を補修するため
の注入材において合成樹脂エマルジヨン、セメン
ト及び粒径が0.5mm以下のスラグを必須成分とし
た第一の注入用補修材に到達し、また次いで前記
の補修材においてその合成樹脂固形分に対して
1.0〜3.0重量%に相当する量の充填剤を添加した
ことからなる第二の注入用補修材に到達したので
ある。 本発明で使用する合成樹脂エマルジヨンは、補
修材の中にあつて主として接着性向上に寄与する
ものであり、このような効果を発揮するものとし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体のメタクリル酸エステルによる一部変性物
のほか、更にこれらの一部を他の共重合可能な単
量体によつて変性したものの乳化液などのセメン
ト混和用の合成樹脂エマルジヨンなどが挙げられ
る。 また本発明では、当然のことながらセメントを
使用するが、これは建築物基部と化粧外壁との間
でそれぞれに対して親和性を示し、前述の合成樹
脂エマルジヨンと相剰的に働いて接着強度向上に
寄与する。 更に本発明では、必須成分として粒径が0.5mm
以下のスラグを使用する。この粒径値は、補修対
象が剥離現象の初期段階である1mm程度以上の
「うき」に使用することから設定されたものであ
る。 このスラグを使用する目的は、「うき」空隙部
分に補修材を注入したときに、当該注入点を中心
にして補修材が可及的に同心円状に注入されるよ
うな効果を補修材に与えることを期待しているの
である。図によつて説明すると、従来考えられ得
る骨材、例えば珪砂をこのスラグの代りに使用す
ると注入孔Aから注入された補修材は、l2に比較
してl1の距離が大きくなり極端な場合には所謂
「ダレ」現象を起す。 これに対し骨材として、前述の如きスラグを使
用した補修材は、チクソトロピー挙動が一段と大
きくなりl2/l1比を1に近づける効果を与える。 尚、当然のことながら、ここで使用するスラグ
の比重が大きすぎるときは、沈降を起しやすくな
つて不都合な結果を招くことが多くなることから
比較的軽いもの、具体的には例えば比重がおよそ
2〜2.6程度の範囲内にあるものを使用すると満
足な結果が得られる。このようなスラグとして代
表的なものは、高炉水砕スラグを挙げることがで
きるが、場合によつては適宜低比重の他の細骨材
と併せて混合使用することも可能である。 このスラグが、本発明の目的に応じた所期の効
果を発揮する理由の一つとしては、その形状の複
雑さがブリツジ現象に基づくアーチ効果を形成し
やすい点にあるものと考えられる。 以上述べた必須成分の使用割合は、合成樹脂の
固形分をP、セメントをC、スラグをS及び水を
Wとしたとき次の量的関係(重量比)を満足して
いることが必要である。 すなわち、先ずP/Cは0.1〜0.3の間にあるこ
とが必要であつて、仮にこの範囲からはずれて
P/C比値が小さくなつたときには接着能力に基
づく物理的特性が劣るようになり、また大きすぎ
るときには補修材の収縮率が大きくなり施工後に
クラツクが入り易くなる傾向が見られる。 またC/S比は、1.5〜2.5であることが必要で
あつて、この値が過小の場合では補修材の注入性
が悪化する傾向が表れ、一方過多である場合には
補修材の硬化は早くなるが所期の強度は出なくな
る。 最後にW/C比については0.35〜0.45の範囲内
であることを要し、この値が0.35より小さいとき
は作業性の上で好ましくなく、一方0.45より大き
いときはブリージングが大きく表れ、場合によつ
ては折角補修施工を行つてもダレ現象によつて満
点な工事が行えないという状態を招く。 尚、補修材中の水は、合成樹脂エマルジヨンに
よつて供給される分のみでは不足するので、前述
のW/C比の範囲に納めるべく別途補給する。 本発明の第二の発明は、合成樹脂エマルジヨン
中の合成樹脂固形分に対して1.0〜3.0重量%に相
当する充填剤を第一の発明に基づく補修材に添加
してなる補修材に関する。 この場合に期待できる効果は、建築物基部と化
粧外壁との「うき」の間隔が例えば5〜10mmない
しはそれ以上の重度の剥離現象を起している場面
に注入しても、「ダレ」を生ずることなく、ある
いは生じても工事全体にそれ程支障を来さずに補
修施工を行うことのできる補修材とすることがで
きるのである。 この目的を達成するために使用する充填剤とし
ては、シリカ、アスベストがある。尚、当然のこ
とながら、これら充填剤の粒径は、注入ノズルの
閉塞を起さずあるいは「うき」の間隙に対して自
由に拡散浸透できる程度のものを使用する。 以上述べた本発明の補修材の注入を行うにあた
つては、施工規模に応じて適当な圧送方式を採用
し、例えば0.5〜1.5Kg/cm2程度の注入圧で注入す
る。 尚、本発明の補修材は、建築物基部と化粧外壁
との間に生じた「うき」の補修を行うだけにとど
まらず、化粧外壁表層に表れた亀裂やタイルの目
地塗りなど、従来行われている各種の補修に利用
できることは云うまでもない。 また、近年建築物の多色化に伴つて、「うき」
ないしは外壁表層に対して施工を行うとき、色彩
上不都合の惧れがあるときは、着色ポリマーセメ
ントを使用することも可能であるし、更に以上の
説明から建築物屋内の天井、壁などへの補修にも
本発明の補修材を利用することができることは理
解できよう。 以下実施例によつて本発明の効果を説明する。 実施例 スチレン−ブタジエン共重合体エマルジヨン20
部、セメント50部、粒径0.5mm以下のスラグ(比
重2.2)30部からなる混合物を作り(これを材料
Aとする)、一方この材料Aにフイラー(シリカ)
を0.1重量%添加して得た混合物(これを材料B
とする)を用いて実際の壁の「うき」に対して補
修工事を行つた。 補修時における注入ノズルは外径11mmφ、内径
8mmφであり圧送注入方式によつて補修を行つた
が、次表の結果を得た。 【表】
ル等により構成された建築物の化粧壁において発
生する亀裂ないし空隙に注入して補修を行うため
の補修材に関するものである。 近年、住宅事情が逼迫していることから、高層
建築住宅が急激な成長率を以て建築され、これと
相前後して事務所用の建築物も高層化ないしは超
高層化に移行しつつある。 このような建築物の化粧外壁は、施工後ある期
間が経過すると建築物基部と化粧壁との間の接着
力が低下して先ず部分的に剥離を起す。 以下モルタル化粧外壁について説明すると、こ
の部分的剥離は順次成長して、「うき」ないしは
「ふくれ」(以下「うき」と総称する)の現象を作
る。 この「うき」現象が、経時的に更に進行して最
終に建築物基部に対するモルタルの接着力がその
重量を保持し得ない点までに達すると、モルタル
は脱落を起しその補修を必要とするばかりでな
く、その落下物は付近の人または物に対して危害
を与えることになる。 従来では、この危害を予防するために定期的に
化粧外壁に対して打音検査等を行うことによつ
て、その補修の時期を決定し補修している。 このときの補修は、従来ではハツリ補修を行う
か、或は例えばエポキシ樹脂などの合成樹脂接着
剤を注入ガンなどにより削孔から注入して脱落の
防止ないしは「うき」の進行を中断させることが
行われている。 しかしながら、ハツリ補修は、部分的な新設工
事とほゞ同じ程度のモルタルの重ね塗りを必要と
し工数は殆ど変らないし、また「うき」空隙には
水分が結露しやすく、このような場面でエポキシ
樹脂注入材を使用してもこの水分の影響により接
着強度が格段に低下するという欠点を有する上
に、この注入材そのものが高価であること、注入
時の拡散効率が悪いことなどの理由から更に利用
しやすい補修材の開発が望まれていた。 本発明者らは、この点について鋭意検討を続け
た結果、1mm程度以上の「うき」を補修するため
の注入材において合成樹脂エマルジヨン、セメン
ト及び粒径が0.5mm以下のスラグを必須成分とし
た第一の注入用補修材に到達し、また次いで前記
の補修材においてその合成樹脂固形分に対して
1.0〜3.0重量%に相当する量の充填剤を添加した
ことからなる第二の注入用補修材に到達したので
ある。 本発明で使用する合成樹脂エマルジヨンは、補
修材の中にあつて主として接着性向上に寄与する
ものであり、このような効果を発揮するものとし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体のメタクリル酸エステルによる一部変性物
のほか、更にこれらの一部を他の共重合可能な単
量体によつて変性したものの乳化液などのセメン
ト混和用の合成樹脂エマルジヨンなどが挙げられ
る。 また本発明では、当然のことながらセメントを
使用するが、これは建築物基部と化粧外壁との間
でそれぞれに対して親和性を示し、前述の合成樹
脂エマルジヨンと相剰的に働いて接着強度向上に
寄与する。 更に本発明では、必須成分として粒径が0.5mm
以下のスラグを使用する。この粒径値は、補修対
象が剥離現象の初期段階である1mm程度以上の
「うき」に使用することから設定されたものであ
る。 このスラグを使用する目的は、「うき」空隙部
分に補修材を注入したときに、当該注入点を中心
にして補修材が可及的に同心円状に注入されるよ
うな効果を補修材に与えることを期待しているの
である。図によつて説明すると、従来考えられ得
る骨材、例えば珪砂をこのスラグの代りに使用す
ると注入孔Aから注入された補修材は、l2に比較
してl1の距離が大きくなり極端な場合には所謂
「ダレ」現象を起す。 これに対し骨材として、前述の如きスラグを使
用した補修材は、チクソトロピー挙動が一段と大
きくなりl2/l1比を1に近づける効果を与える。 尚、当然のことながら、ここで使用するスラグ
の比重が大きすぎるときは、沈降を起しやすくな
つて不都合な結果を招くことが多くなることから
比較的軽いもの、具体的には例えば比重がおよそ
2〜2.6程度の範囲内にあるものを使用すると満
足な結果が得られる。このようなスラグとして代
表的なものは、高炉水砕スラグを挙げることがで
きるが、場合によつては適宜低比重の他の細骨材
と併せて混合使用することも可能である。 このスラグが、本発明の目的に応じた所期の効
果を発揮する理由の一つとしては、その形状の複
雑さがブリツジ現象に基づくアーチ効果を形成し
やすい点にあるものと考えられる。 以上述べた必須成分の使用割合は、合成樹脂の
固形分をP、セメントをC、スラグをS及び水を
Wとしたとき次の量的関係(重量比)を満足して
いることが必要である。 すなわち、先ずP/Cは0.1〜0.3の間にあるこ
とが必要であつて、仮にこの範囲からはずれて
P/C比値が小さくなつたときには接着能力に基
づく物理的特性が劣るようになり、また大きすぎ
るときには補修材の収縮率が大きくなり施工後に
クラツクが入り易くなる傾向が見られる。 またC/S比は、1.5〜2.5であることが必要で
あつて、この値が過小の場合では補修材の注入性
が悪化する傾向が表れ、一方過多である場合には
補修材の硬化は早くなるが所期の強度は出なくな
る。 最後にW/C比については0.35〜0.45の範囲内
であることを要し、この値が0.35より小さいとき
は作業性の上で好ましくなく、一方0.45より大き
いときはブリージングが大きく表れ、場合によつ
ては折角補修施工を行つてもダレ現象によつて満
点な工事が行えないという状態を招く。 尚、補修材中の水は、合成樹脂エマルジヨンに
よつて供給される分のみでは不足するので、前述
のW/C比の範囲に納めるべく別途補給する。 本発明の第二の発明は、合成樹脂エマルジヨン
中の合成樹脂固形分に対して1.0〜3.0重量%に相
当する充填剤を第一の発明に基づく補修材に添加
してなる補修材に関する。 この場合に期待できる効果は、建築物基部と化
粧外壁との「うき」の間隔が例えば5〜10mmない
しはそれ以上の重度の剥離現象を起している場面
に注入しても、「ダレ」を生ずることなく、ある
いは生じても工事全体にそれ程支障を来さずに補
修施工を行うことのできる補修材とすることがで
きるのである。 この目的を達成するために使用する充填剤とし
ては、シリカ、アスベストがある。尚、当然のこ
とながら、これら充填剤の粒径は、注入ノズルの
閉塞を起さずあるいは「うき」の間隙に対して自
由に拡散浸透できる程度のものを使用する。 以上述べた本発明の補修材の注入を行うにあた
つては、施工規模に応じて適当な圧送方式を採用
し、例えば0.5〜1.5Kg/cm2程度の注入圧で注入す
る。 尚、本発明の補修材は、建築物基部と化粧外壁
との間に生じた「うき」の補修を行うだけにとど
まらず、化粧外壁表層に表れた亀裂やタイルの目
地塗りなど、従来行われている各種の補修に利用
できることは云うまでもない。 また、近年建築物の多色化に伴つて、「うき」
ないしは外壁表層に対して施工を行うとき、色彩
上不都合の惧れがあるときは、着色ポリマーセメ
ントを使用することも可能であるし、更に以上の
説明から建築物屋内の天井、壁などへの補修にも
本発明の補修材を利用することができることは理
解できよう。 以下実施例によつて本発明の効果を説明する。 実施例 スチレン−ブタジエン共重合体エマルジヨン20
部、セメント50部、粒径0.5mm以下のスラグ(比
重2.2)30部からなる混合物を作り(これを材料
Aとする)、一方この材料Aにフイラー(シリカ)
を0.1重量%添加して得た混合物(これを材料B
とする)を用いて実際の壁の「うき」に対して補
修工事を行つた。 補修時における注入ノズルは外径11mmφ、内径
8mmφであり圧送注入方式によつて補修を行つた
が、次表の結果を得た。 【表】
図は注入部位と補修材の浸透場面を示した説明
図である。 A……注入孔。
図である。 A……注入孔。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、これらと共重合しうる他の
単量体によつて変性したもののいずれかからなる
合成樹脂エマルジヨン、セメント及び粒径0.5mm
以下で比重2.0〜2.6の高炉水砕スラグを主要必須
成分とし、合成樹脂固形分(P)、セメント(C)、
スラグ(S)、及び水(W)の量的関係をP/C
=0.1〜0.3、C/S=1.5〜2.5、W/C=0.35〜
0.45(いずれも重量比)としたことを特徴とする
モルタル等壁の注入補修材。 2 エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、これらと共重合しうる他の
単量体によつて変性したもののいずれかからなる
合成樹脂エマルジヨン、セメント及び粒径0.5mm
以下で比重2.0〜2.6の高炉水砕スラグを主要必須
成分とし、合成樹脂固形分(P)、セメント(C)、
スラグ(S)及び水(W)の量的関係をP/C=
0.1〜0.3、C/S=1.5〜2.5、W/C=0.35〜0.45
(いずれも重量比)としかつ充填剤を合成樹脂固
形分に対して1.0〜3.0重量%添加したことを特徴
とするモルタル等壁の注入補修材。 3 充填剤はシリカ、アスベストのいずれかであ
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
モルタル等壁の注入補修材。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57082989A JPS58199764A (ja) | 1982-05-19 | 1982-05-19 | モルタル等壁の注入補修材 |
US06/494,933 US4482382A (en) | 1982-05-19 | 1983-05-16 | Pouring repair material for mortar or the like wall |
GB8313724A GB2120229B (en) | 1982-05-19 | 1983-05-18 | Injectable repair material for mortar or the like wall |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57082989A JPS58199764A (ja) | 1982-05-19 | 1982-05-19 | モルタル等壁の注入補修材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58199764A JPS58199764A (ja) | 1983-11-21 |
JPS6317787B2 true JPS6317787B2 (ja) | 1988-04-15 |
Family
ID=13789624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57082989A Granted JPS58199764A (ja) | 1982-05-19 | 1982-05-19 | モルタル等壁の注入補修材 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4482382A (ja) |
JP (1) | JPS58199764A (ja) |
GB (1) | GB2120229B (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61155476A (ja) * | 1984-12-27 | 1986-07-15 | Shikoku Kaken Kogyo Co Ltd | 下地調整用組成物 |
US4844964A (en) * | 1988-03-10 | 1989-07-04 | Jurrus Carl E | Signboard units and process for making same |
CA2085940A1 (en) * | 1992-11-30 | 1994-05-31 | John H. Gaveske | Method of waterproofing rigid structural materials |
US5736197A (en) * | 1992-11-30 | 1998-04-07 | Poly-Wall International, Inc. | Method of waterproofing rigid structural materials |
US5576062A (en) * | 1995-07-25 | 1996-11-19 | Polywall International, Inc. | Chemically resistant coating for concrete and masonry structures |
WO1998010154A1 (fr) * | 1996-09-05 | 1998-03-12 | Valery Konstantinovich Mamaev | Element de construction prefabrique |
US6025032A (en) * | 1998-03-03 | 2000-02-15 | Poly Wall International, Inc. | Method and composition for waterproofing |
CA2336559A1 (en) | 1999-05-04 | 2000-11-09 | John H. Gaveske | Method and composition for waterproofing |
US20040059036A1 (en) * | 2002-09-23 | 2004-03-25 | Gaveske John H. | Method and composition for waterproofing |
JP6218239B2 (ja) * | 2014-09-02 | 2017-10-25 | Jr東日本ビルテック株式会社 | 硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5736260A (ja) * | 1980-08-12 | 1982-02-27 | Takenaka Komuten Co | Jushikonnyusementomirukuchunyukoho |
JPS58146664A (ja) * | 1982-02-25 | 1983-09-01 | ゴ−エス産業株式会社 | 空隙部を生じた構造体の補修方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB567297A (en) * | 1943-03-29 | 1945-02-07 | Sydney Harrison Colton | Improvements relating to plastic compositions |
GB804358A (en) * | 1955-06-24 | 1958-11-12 | Master Mechanics Company | A cementitious material |
US3096188A (en) * | 1957-03-18 | 1963-07-02 | Maydl Paul | Structural composition material and process for making same |
US2987407A (en) * | 1957-08-19 | 1961-06-06 | Casius Corp Ltd | Method for accelerating the setting of hydraulic binders |
US3002843A (en) * | 1957-10-01 | 1961-10-03 | Stocker Rudolf | Concrete structure |
GB1152965A (en) * | 1968-01-26 | 1969-05-21 | Exxon Research Engineering Co | Modified Cement Mortar |
FR2092332A5 (ja) * | 1970-04-16 | 1971-01-21 | Huels Chemische Werke Ag | |
US4390372A (en) * | 1980-09-23 | 1983-06-28 | Hardin George E | Dry pre-mixed mortar |
US4398957A (en) * | 1981-02-13 | 1983-08-16 | Polysar International S.A. | Mortar latex mix |
-
1982
- 1982-05-19 JP JP57082989A patent/JPS58199764A/ja active Granted
-
1983
- 1983-05-16 US US06/494,933 patent/US4482382A/en not_active Expired - Fee Related
- 1983-05-18 GB GB8313724A patent/GB2120229B/en not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5736260A (ja) * | 1980-08-12 | 1982-02-27 | Takenaka Komuten Co | Jushikonnyusementomirukuchunyukoho |
JPS58146664A (ja) * | 1982-02-25 | 1983-09-01 | ゴ−エス産業株式会社 | 空隙部を生じた構造体の補修方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4482382A (en) | 1984-11-13 |
GB8313724D0 (en) | 1983-06-22 |
GB2120229A (en) | 1983-11-30 |
GB2120229B (en) | 1985-11-20 |
JPS58199764A (ja) | 1983-11-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101370694B1 (ko) | 중합체 개질된 습윤 콘크리트 혼합물의 도포 방법 | |
JPS6317787B2 (ja) | ||
JPH03187963A (ja) | セメント基質注入グラウト | |
JP4842050B2 (ja) | 断面修復材及び断面修復工法 | |
KR101034228B1 (ko) | 콘크리트 조성물 및 이를 포함하는 인공폭포 또는 인공암, 및 인공폭포 또는 인공암의 시공방법 | |
CH702564B1 (it) | Una composizione adatta all'uso per la costruzione edilizia. | |
JP2007197298A (ja) | セメント組成物 | |
JP6508789B2 (ja) | ポリマーセメントモルタル、及びポリマーセメントモルタルを用いた工法 | |
JP2001322858A (ja) | コンクリート断面修復材 | |
JP5076596B2 (ja) | レベリング材及びレベリング材を施工したコンクリート床構造体 | |
JP2009030427A (ja) | 耐震補強方法 | |
JP5514790B2 (ja) | 耐酸性乾式吹付け用モルタル材料及び該吹付け材料の製造方法 | |
JPS61281083A (ja) | 超厚付け塗材 | |
KR101580677B1 (ko) | 콘크리트 구조물의 보수보강재 | |
JPS5935052A (ja) | セルフレベリング材 | |
JP2627936B2 (ja) | 無機弾性注入材 | |
JP2006169042A (ja) | 補修用セメント組成物及びそれを用いた補修工法 | |
CN108503300A (zh) | 一种防水水泥砂浆 | |
JP2730292B2 (ja) | 平滑表面体用無機系接着材 | |
JPH0212891B2 (ja) | ||
JP3072134B2 (ja) | 注入材 | |
JP3105327B2 (ja) | セルフレベリング性石膏組成物 | |
JP2019218226A (ja) | 耐爆裂性モルタル組成物、耐火被覆モルタル組成物および耐火被覆構造 | |
JPH0229131Y2 (ja) | ||
JP4916786B2 (ja) | 吹付け用セメント組成物及び吹付け工法 |