JP6218239B2 - 硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法 - Google Patents

硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6218239B2
JP6218239B2 JP2014178140A JP2014178140A JP6218239B2 JP 6218239 B2 JP6218239 B2 JP 6218239B2 JP 2014178140 A JP2014178140 A JP 2014178140A JP 2014178140 A JP2014178140 A JP 2014178140A JP 6218239 B2 JP6218239 B2 JP 6218239B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curable filler
curable
repaired
container
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014178140A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016050163A (ja
Inventor
百合恵 布川
百合恵 布川
幸太郎 石井
幸太郎 石井
Original Assignee
Jr東日本ビルテック株式会社
陽光物産 株式会社
陽光物産 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jr東日本ビルテック株式会社, 陽光物産 株式会社, 陽光物産 株式会社 filed Critical Jr東日本ビルテック株式会社
Priority to JP2014178140A priority Critical patent/JP6218239B2/ja
Publication of JP2016050163A publication Critical patent/JP2016050163A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6218239B2 publication Critical patent/JP6218239B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

本発明は、施設の上家を補修する際に用いられる硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法に関するものである。
一般に、駅舎のプラットホーム等のスレート上家の割れや穴あきが発見されると、補修のため、作業員が上家に上がって補修材で補修作業するようにしている。従来、このような補修に当たっては亀裂部に接着強度低下層を有する亀裂補修層を形成し、亀裂補修層の上に浮き補修層を形成するやり方が知られている。この方法では、亀裂補修層にポリマーセメントやシーリング材を用いるようになっている(特許文献1参照。)。また、補修材として、セメント、アクリル共重合再乳化形樹脂粉末、膨張材及び収縮低減剤を含むセメント組成物であって、アクリル共重合再乳化形樹脂粉末が、樹脂粉末の1次粒子の平均粒径が0.2〜0.8μmであり、樹脂粉末の1次粒子表面がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆されているセメント組成物が知られている(特許文献2参照。)。
特開2009−97251号公報 特開2009−102216号公報
しかしながら、上記従来の補修方法では、作業中、踏み抜きや墜落といった危険性を伴うことから、多大な労力と時間をかけて安全対策を講じなければならないという問題がある。また、上記従来の補修材では、硬化時間が長く、作業時間を長くとらなければならないという問題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、上家に上がることなく下から安全に補修作業を行うことができるとともに、接着性能が高く凝結終結を短時間で果たすことができる硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る硬化性充填材は、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、可使時間が30分〜60分で、材齢3時間の圧縮強度が10N/mm2以上、材齢5日間の吸水率が5%以内で、接着性能が1N/mm2以上であることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る硬化性充填材では、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、可使時間が30分〜60分で、材齢3時間の圧縮強度が10N/mm2以上、材齢5日間の吸水率が5%以内で、接着性能が1N/mm2以上であることにより、硬化性充填材を被補修箇所に充填すると、防水性能を確保して短時間で凝結の終結を果たすことができ、作業時間が短縮化される。また、接着性能が高いので確実に被補修箇所を塞いで補修することができる。
本発明の請求項2に係る硬化性充填材は、長さ変化率が−0.01%以下であることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る硬化性充填材では、長さ変化率が−0.01%以下であることにより、無収縮モルタルより低いかほぼ同等の収縮率が得られ、経時的に空隙が生じにくく、長期間補修効果が得られる。
本発明の請求項3に係る硬化性充填材は、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、これら合計100質量部に対して、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメントおよびエコセメントから選ばれる一種または二種以上の硬化剤を、12.7〜45.9質量部、高炉スラグ微粉末およびフライアッシュから選ばれる一種または二種の混和剤を、3〜20質量部、珪砂、川砂、陸砂、海砂、砕砂、石粉、川砂利、陸砂利、砕石および人工骨材から選ばれる一種または二種以上の骨材を、72.8〜16.4質量部、クエン酸または酒石酸から選ばれる一種または二種の遅延剤を、0.03〜0.80質量部、アクリル酸エステル系樹脂、スチレンブタジエンゴム樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂から選ばれる一種または二種以上の液体樹脂の固形分を、4.5〜1.6質量部、水を、11.1〜14.0質量部を含有することを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る硬化性充填材は、遅延剤は、作業場所の温度が摂氏5度ないし35度の範囲に対応して0.03〜1.55質量部を含有することを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る硬化性充填材を用いた補修工法は、請求項1ないし4のうちいずれか1に記載の硬化性充填材を載置部材に盛って載せ置き、天井の天井材または屋根の屋根材の被補修箇所に、上面に硬化性充填材が盛られた載置部材を下方から押し当てて被補修箇所の空隙に硬化性充填材を充填することを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る硬化性充填材を用いた補修工法では、請求項1ないし4のうちいずれか1に記載の硬化性充填材を載置部材に盛って載せ置き、天井の天井材または屋根の屋根材の被補修箇所に、上面に硬化性充填材が盛られた載置部材を下方から押し当てて被補修箇所の空隙に硬化性充填材を充填するようにしたことにより、下から作業を行うことができるので、上家に上がる必要がなく安全に補修作業を行うことができる。しかも、作業が簡素化されるので作業時間が短縮化される。また、短時間で凝結の終結を果たすことができ、作業時間が短縮化される。
本発明の請求項6に係る硬化性充填材を用いた補修工法は、載置部材を天井材または屋根材の形状に合致した硬質の当て板から構成し、硬化性充填材が盛られた当て板を、被補修箇所の下面に押し当てて被補修箇所の空隙に硬化性充填材を充填した後、当て材を被補修箇所に接着させることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る硬化性充填材を用いた補修工法では、載置部材を天井材または屋根材の形状に合致した硬質の当て板から構成し、硬化性充填材が盛られた当て板を、被補修箇所の下面に押し当てて被補修箇所の空隙に硬化性充填材を充填した後、当て材を被補修箇所に接着させるようにしたことにより、硬化性充填材が硬化すると当て板は天井材または屋根材に接着されるので、被補修箇所の強度を向上させることができる。
本発明の請求項7に係る硬化性充填材を用いた補修工法は、当て材を接着後、当て材を天井材又は屋根材に対して固定具により固定することを特徴とするものである。
本発明の請求項7に係る硬化性充填材を用いた補修工法では、当て材を接着後、当て材を天井材又は屋根材に対して固定具により固定することにより、例え、硬化性充填材の経年劣化が進んでも、当て板の落下を阻止することができる。
本発明の請求項8に係る硬化性充填材を用いた補修工法は、載置部材を被補修箇所の範囲に応じてカットされた非透水性薄片により構成し、硬化性充填材が盛られた非透水性薄片を被補修箇所の下面に押し当て、被補修箇所の空隙から硬化性充填材を天井材または屋根材の上面に押し出して非透水性薄片を被補修箇所の下面に押し当てたまま支持し、硬化性充填材が凝結開始から凝結終結に達すると、非透水性薄片を除去することを特徴とするものである。
本発明の請求項8に係る硬化性充填材を用いた補修工法では、載置部材を被補修箇所の範囲に応じてカットされた非透水性薄片により構成し、硬化性充填材が盛られた非透水性薄片を被補修箇所の下面に押し当て、被補修箇所の空隙から硬化性充填材を天井材または屋根材の上面に押し出して非透水性薄片を被補修箇所の下面に押し当てたまま支持し、硬化性充填材が凝結開始から凝結終結に達すると、非透水性薄片を除去するようにしたことにより、被補修箇所の空隙を通じて上面側に下面側より多くの硬化性充填材が押し出されるので、硬化性充填材は被補修箇所の空隙に確実に充填され、被補修箇所を確実に塞ぐとともに硬化した後の硬化性充填材は下方に落下する虞がなく、確実に補修を行うことができる。
本発明の請求項9に係る硬化性充填材を用いた補修工法は、非透水性薄片を粘着面を有する養生テープから構成し、養生テープの粘着面に硬化性充填材を載せ置くことを特徴とするものである。
本発明の請求項9に係る硬化性充填材を用いた補修工法では、非透水性薄片を粘着面を有する養生テープから構成し、養生テープの粘着面に硬化性充填材を載せ置くようにしたことにより、凝結終結後も養生テープの外周側粘着面を被補修箇所の天井材または屋根材の下面に貼り付けることができ、凝結終結後の硬化の進行時にも養生テープを貼り付けたままにし、被補修箇所の保護を図ることができる。
本発明の請求項10に係る硬化性充填材の取り出し方法は、請求項5ないし9のうちいずれか1に記載の硬化性充填材を用いた補修工法において、硬化性充填材を被取り出し材に取り出す硬化性充填材の取り出し方法であって、予め粉末状の硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤とを所定の割合に応じた量で第1の収容体に収めるとともに、液体樹脂を所定の割合に応じた量で第2の収容体に収め、これら第1第2の収容体を一体に保持する第1のステップと、一体に保持された第1第2の収容体を作業場所に運び込み、第1第2の収容体を分離して第1第2の収容体の内容物をいずれか一方の収容体に混ぜ合わせて練混する第2のステップと、第2のステップで硬化性充填材が練混された収容体から練混された硬化性充填材を外部に押し出して被取り出し材に取り出す第3のステップとを有することを特徴とするものである。
本発明の請求項10に係る硬化性充填材の取り出し方法では、請求項5ないし9のうちいずれか1に記載の硬化性充填材を用いた補修工法において、硬化性充填材を被取り出し材に取り出す硬化性充填材の取り出し方法であって、予め粉末状の硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤とを所定の割合に応じた量で第1の収容体に収めるとともに、液体樹脂を所定の割合に応じた量で第2の収容体に収め、これら第1第2の収容体を一体に保持する第1のステップと、一体に保持された第1第2の収容体を作業場所に運び込み、第1第2の収容体を分離して第1第2の収容体の内容物をいずれか一方の収容体に混ぜ合わせて練混する第2のステップと、第2のステップで硬化性充填材が練混された収容体から練混された硬化性充填材を外部に押し出して被取り出し材に取り出す第3のステップとを有するようにしたことにより、被補修箇所の空隙の程度に応じて、硬化性充填材の量を適切に調整することができ、しかも、現場で練混後、直ちに載置部材に取り出すことができるので、短い可使時間であっても作業を速やかに行うことができ、作業が効率化される。
本発明の請求項11に係る硬化性充填材の取り出し方法は、第1のステップで、第1第2の収容体を第3の収容体に収めて一体に保持し、第2のステップで、第1第2の収容体にそれぞれ収容された内容物を取り出して第3の収容体に投入して混ぜ合わせ練混し、第3のステップで、硬化性充填材が練混された収容体の一端をカットして押し出し穴を形成し、押し出し穴が形成された収容体を押し絞り、押し出し穴から練混された硬化性充填材を外部に押し出すことを特徴とするものである。
本発明の請求項12に係る硬化性充填材の取り出し方法は、収容体を柔軟性を有する開閉可能な袋から構成し、第2の工程で練混する際、袋を揉んで練混することを特徴とするものである。
本発明に係る硬化性充填材は、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、可使時間が30分〜60分で、材齢3時間の圧縮強度が10N/mm2以上、材齢5日間の吸水率が5%以内で、接着性能が1N/mm2以上であるようにしたので、補修の作業時間を短縮化することができる。
本発明に係る硬化性充填材を用いた補修工法は、請求項1ないし4のうちいずれか1に記載の硬化性充填材を載置部材に盛って載せ置き、天井の天井材または屋根の屋根材の被補修箇所に、上面に硬化性充填材が盛られた載置部材を下方から押し当てて被補修箇所の空隙に硬化性充填材を充填するようにしたので、安全に作業を行うことができるとともに作業時間を短縮化することができる。
本発明に係る硬化性充填材の取り出し方法は、請求項5ないし9のうちいずれか1に記載の硬化性充填材を用いた補修工法において、硬化性充填材を被取り出し材に取り出す硬化性充填材の取り出し方法であって、予め粉末状の硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤とを所定の割合に応じた量で第1の収容体に収めるとともに、液体樹脂を所定の割合に応じた量で第2の収容体に収め、これら第1第2の収容体を一体に保持する第1のステップと、一体に保持された第1第2の収容体を作業場所に運び込み、第1第2の収容体を分離して第1第2の収容体の内容物をいずれか一方の収容体に混ぜ合わせて練混する第2のステップと、第2のステップで硬化性充填材が練混された収容体から練混された硬化性充填材を外部に押し出して被取り出し材に取り出す第3のステップとを有するようにしたので、硬化性充填材の無駄を抑制し、作業が効率化される。
図1の(A)〜(F)はそれぞれ、本発明に係る硬化性充填材を構成する各材料の配合割合を変えて、曲げ強度、圧縮強度、付着性能、長さ変化および吸水比を試験した試験結果を示す表である。(実施例1) 図2の(A)〜(C)はそれぞれ、本発明の硬化性充填材を構成する遅延剤量と可使時間と温度との関係を示す表である。 図3は本発明の他の実施例に係る硬化性充填材の組成を示す配合表である。(実施例2) 図4は図3の硬化性充填材の試験結果を示す表である。 図5の(A)は、硬化性充填材を構成する各材料が小分けされた袋とこれら各材料が投入された練混・押し出し用袋とを示す説明図で、(B)ないし(E)はそれぞれ、本発明に係る硬化性充填材を練混・押し出し用袋により練混して被取り出し材に取り出す工程を説明する説明図である。 図6の(A)は、上家と被補修箇所を示す説明図、図6の(B)ないし(D)はそれぞれ、本発明に係る硬化性充填材を用いて上家の補修を行う際の補修の工程を示す説明図である。(実施例3) 図7の(A)、(B)はそれぞれ、中空ビスの取り付けを示す説明図である。 図8の(A)ないし(C)はそれぞれ、本発明に係る硬化性充填材を用いて上家の補修を行う際の一変形例に係る補修工法の工程を示す説明図である。(実施例4) 図9は、表1に示す縦割れ製品試験に用いた基準品に穴を開けた被試験体を示す説明図である。
上家に上がることなく下から安全に補修作業を行うという目的を、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、可使時間が30分〜60分で、材齢3時間の圧縮強度が10N/mm2以上で、材齢5日間の吸水率が5%以内で、接着性能が1N/mm2以上である硬化性充填材を用い、天井の天井材または屋根の屋根材の被補修箇所に、前記天井材または屋根材の下方から前記硬化性充填材を盛って載置した載置部材を押し当てて被補修箇所の空隙に硬化性充填材を充填して硬化させることにより実現した。
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。本発明に係る硬化性充填材は、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、可使時間が30分〜60分で、材齢3時間の圧縮強度が10N/mm2以上、材齢5日間の吸水率が5%以内で、接着性能が1N/mm2以上である硬化性充填材である。なお、「可使時間」とは、水和開始から流動性がなくなるまでの時間をいう。また、「材齢3時間の圧縮強度」とは、土木学会基準JSCE−G541「充てんモルタルの圧縮強度試験方法」に準じて求める、水和開始から材齢3時間の圧縮強度をいう。なお、本発明において、特に断らない限り、材齢とは水和開始からの時間をいう。
本発明の硬化性充填材は、硬化剤としては、例えば、普通ポルトランドセメントの他にも、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメントまたは低熱ポルトランドセメント等のポルトランドセメントや、高炉セメント、アルミナセメント、あるいは、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰等の廃棄物を原料として利用したエコセメント等が挙げられ、これらのいずれか一種または二種以上を使用することができる。これらのうち、高い初期強度を得る観点から、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメントおよび中庸熱ポルトランドセメントから選ばれる一種または二種以上を使用することが好ましい。
混和剤としては、例えば、高炉スラグ微粉末またはフライアッシュ等が挙げられ、これらのうちいずれか一種または二種を使用することが好ましい。骨材としては、例えば、珪砂の他に、川砂、陸砂、海砂、砕砂、石粉、川砂利、陸砂利、砕石及び人工骨材等が挙げられ、これらの一種または二種以上を使用することができる。これらのうち、硬化剤の流動性を確保するために、珪砂、川砂、陸砂、海砂、砕砂、および人工軽量細骨材等の細骨材を使用することが好ましい。遅延剤としては、例えば、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム等のクエン酸や酒石酸が挙げられる。これらのうちいずれか一種または二種を使用することが好ましい。接着性を有する液体樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル系樹脂の他にスチレンブタジエンゴム樹脂やエチレン酢酸ビニル樹脂が挙げられ、これらの一種または二種以上を使用することができる。これらのうち、アクリル酸エステル系樹脂を使用することが好ましい。
本発明の硬化性充填材は、可使時間を30分〜60分で、材齢3時間の圧縮強度を10N/mm2以上、吸水率を5%以内で、接着性能を1N/mm2以上とする観点から、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水との合計100質量部(%)に対して、硬化剤(結合材)を12.7〜45.9質量部、混和剤を3〜20質量部、骨材を72.8〜16.4質量部、遅延剤を0.03〜0.80質量部、液体樹脂の固形分を4.5〜1.6質量部、水を11.1〜14.0質量部とするのが好ましい(図1の(A)〜(F)、図2の(A)〜(C)および図3参照)。遅延剤は、作業場所の温度が摂氏5度ないし35度の範囲と所望の可使時間とに応じて0.03〜1.55質量部の範囲のうちから選択して含有割合が決定される。なお、混練する水の量は、液体樹脂が固形状でなく液状の場合や、液状の材料に含まれる水分も考慮し、これらの水分も含む量とする。
次に、本発明の硬化性充填材Mについて実施例をあげて具体的に説明する。本発明の硬化性充填材Mは、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、可使時間が30分〜60分で、材齢3時間の圧縮強度が10N/mm2以上、吸水率が5%以内で、接着性能が1N/mm2以上である硬化性充填材である。この硬化性充填材Mは、図3に示すように、硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、これら合計100質量部に対して、普通ポルトランドセメントが29.4質量部、混和剤12.6質量部、珪砂5.5号からなる骨材が42.1質量部、クエン酸ナトリウムからなる遅延剤が0.39質量部、アクリル酸エステル系樹脂(例えば、PCボンド858M(登録商標))からなる液体樹脂が13.4質量部、水2.1質量部を含有している。遅延剤は0.32〜0.39質量部とすることにより可使時間を長くしたり短くしたりコントロールすることができる。遅延剤を0.32質量部とした場合、作業中の温度が摂氏25度で可使時間は15分〜30分(図2の(C)参照)とすることができ、遅延剤を0.39質量部とした場合、作業中の温度が摂氏25度で可使時間は45分〜60分(図2の(C)参照)とすることができる。
上記配合の硬化性充填材Mの試験結果を図4に示す。図4の試験結果において収縮率は−0.01%であった。これは無収縮モルタルより低いかほぼ同等の収縮率が得られ、性能が優れていることが分かる。このように、硬化性充填材Mは、長さ変化率が−0.01%以下であるので、経時的に空隙が生じにくく、長期間補修効果が得られる。無収縮モルタルより低いかほぼ同等の収縮率が得られ、この硬化性充填材Mは凝結の開始から終結までの時間がほぼ同時で、およそ1分である。このため、充填作業が開始されて短時間で凝結終結に至るので、作業効率が向上する。硬化は凝結終結後に進行し、所望の強度が確保される。また、接着性能が1N/mm2以上と高いので、充填した部位に当て板や補強板を接着すると、充填部位の強度が向上する。
前記硬化性充填材Mの速硬性について、一般にモルタルは強度発現が24時間以降にでてくるが、本実施例に係る充填材では、データ上3時間経過後から高い強度を発現している。3時間で発現する強度は1:3モルタル(結合材:骨材の比)に比べると、圧縮強度が3日、曲げ強度が28日とごく初期に高い強度を発現していることがわかる。収縮の低さについては、この充填材では、28日で−0.01%の収縮率となり、1:3モルタルの1/10程度で収縮性が低い。これは、10mに対して1mm収縮するかどうかという値であり、実質的には、無収縮モルタルと同等といえる。防水性については、吸水試験を行ったところ、0.6%の吸水率で、防水剤の規格が吸水比95%以下であることを考慮すると、規格値も充分にクリアしている。
前記硬化性充填材Mを、スレート上家(天井材または屋根材)の補修に用いた場合の縦割れ製品試験の試験結果を表1に示す。表1の試験結果は、「品種」を大波6尺(1.98m)とし、「試験方法」は(1)JIS A 5430の曲げ破壊荷重試験方法により(スパン800mm)、(2)谷部分の中央に幅約3mm、長さ約300mmの穴を開けて測定した。
表1の試験結果から明らかなように、基準製品に穴を開けて硬化性充填材Mを充填し下面に柔軟部材としてのテープを貼った場合では、基準製品とほぼ同じ破壊荷重に耐え、下面に鋼板を接着した場合では、強度が向上していることがわかる。
以上の結果から、本発明の硬化性充填材Mを、スレート上家(天井材または屋根材)の補修に用いた場合、圧縮強度、曲げ強度、無収縮性、防水性について上記所望の性能が得られたことがわかる。
本発明の硬化性充填材Mを練混して取り出すには、図5の(A)に示すように、まず、予め粉末状の硬化剤M1と混和剤M2と骨材M3と遅延剤M4とをそれぞれ、上記所定の割合に応じた量で1つの袋bg1(第1の収容体)に投入して袋bg1の開口部を閉じ、液体樹脂L1を上記所定の割合に応じた量で別の袋bg2(第2の収容体)に投入して袋bg2の開口部を閉じ、これら各袋bg1とbg2とを別の練混・押し出し用袋bg3(第3の収容体)に入れて開口部を閉じる(第1のステップS1、図5の(B)参照)。袋bg1〜bg3はそれぞれ、合成樹脂製の透明で柔軟なかつ開閉可能な袋が望ましい。次に、この練混・押し出し用袋bg3を補修を行う作業場所に持ち運ぶ。作業の準備が整うと、練混・押し出し用袋bg3を開封して、各袋bg1、bg2を取り出し、各袋bg1、bg2を開封して、袋bg1の材料M1〜M4と袋bg2の液体樹脂L1を練混・押し出し用袋bg3に投入し(図5の(C)参照)、練混・押し出し用袋bg3を作業者が外部から揉んで内部の硬化性充填材M(M1+M2+M3+M4+L1)を練混するようにしている(第2のステップS2、図5の(D)参照)。練混により可使時間が開始される。そして、混練された硬化性充填材Mを取り出す際には、作業者は硬化性充填材Mが練混された練混・押し出し用袋bg3の一端に硬化性充填材Mを押し集め(図5の(E)参照)、この一端をカットして押し出し穴Hを形成し(図5の(F)参照)、押し出し穴Hが形成された練混・押し出し用袋bg3を押し絞り、押し出し穴Hから練混された硬化性充填材Mを外部に押し出して取り出すようにしている(第3のステップS3、図5の(G)参照)。取り出し先に、例えば、鏝板や載置部材(後述する当て板5や養生テープ7)のような被取り出し材がある場合、それらに盛ったり載置することができるようになっている。
次に、本発明に係る硬化性充填材を用いた補修工法について図6の(A)ないし(D)により説明する。本実施例に係る硬化性充填材Mを用いた補修工法は、図6の(A)に示すように、駅舎のプラットホーム2に設置されたスレート上家(天井材または屋根材)3に割れや穴あきやひびの入った被補修箇所4が発見されると、補修のため、当て板(載置部材)5を用意する。当て板5は、被補修箇所4の補修対象範囲に応じて、割れや穴あきやひびの入った被補修箇所4を充分に覆い隠せる寸法でカットされる。当て板5は、天井材または屋根材に応じてスレートまたはガリバリウム鋼板から構成され、スレート上家3の形状(例えば、波形)に合致した形状となっている。
当て板5が用意されると、作業者は図5の(B)に示すように、予め準備された練混・押し出し用袋bg3から、各袋bg1、bg2を取り出し、各袋bg1、bg2を開封して、袋bg1の材料M1〜M4と袋bg2の液体樹脂L1を練混・押し出し用袋bg3に投入し(図5の(C)参照)、練混・押し出し用袋bg3を外部から揉んで内部の硬化性充填材M(M1+M2+M3+M4+L1)を練混する(第2のステップS2、図5の(D)参照)。およそ30秒位で練混が完了すると、練混・押し出し用袋bg3の一端に硬化性充填材Mを押し集めて(図5の(E)参照)、この一端をカットして押し出し穴Hを形成し(図5の(F)参照)、練混・押し出し用袋bg3を押し絞り、押し出し穴Hから練混された硬化性充填材Mを当て板5に取り出し(第3のステップS3、図5の(G)参照)、硬化性充填材Mを、当て板5の上面に盛って載せ置く。当て板5の上面のうち、被補修箇所4の割れや穴やひびに下から押し当てる部分Pについては、硬化性充填材Mが割れや穴やひびを通じて上家3の上面に押し出されてこれら割れや穴やひびを上家3の上面で覆い隠すのに十分な量の硬化性充填材Mを盛るようにしている。
なお、上記実施例では、練混・押し出し用袋bg3に各袋bg1、bg2の内容物を投入するようにしているが、これに限られるものではなく、第2のステップS2で、各袋bg1、bg2を開封した後、袋bg1の材料M1〜M4に袋bg2の液体樹脂L1を投入し、袋bg1を揉んで練混し、袋bg1に押し出し穴を形成するようにしてもよい。また、収容体を柔軟性を有する透明な袋から構成しているがこれに限られるものではなく、練混する収容体を、柔軟性を有する容器(合成樹脂製容器)で構成し、他の収容体を剛性を有する蓋付き容器で構成するようにしてもよい。
次に、上家3の被補修箇所4の下方に図示しない脚立や昇降装置を設置し、作業員が硬化性充填材Mの盛られた当て板5を被補修箇所4の下面に下方から押し当てるようになっている。当て板5は被補修箇所4の下面に押し当てられると、上面に盛られた硬化性充填材Mは当て板5と上家3との間で押し延ばされるとともに、割れや穴やひびを通じて上家3の上面に溢れ出てその周囲に広がる。当て板5は、押し当てられたまま、硬化性充填材Mが硬化し所定の可使時間(本実施例では、温度と遅延剤の割合に応じて30分から60分)が経過するまで保持される。そして、割れや穴ひびを通じて上家3の上面に露出した硬化性充填材Mは、凝結の始発から終結に達すると(ほぼ1分)、短時間で凝結終結され被補修箇所4の割れや穴やひびを塞ぐことができる。こうして、上家3の被補修箇所4に当て板5が接着され、被補修箇所4の割れや穴やひびは上方が硬化性充填材Mで覆われるようになっている。従って、上家3の上面に上がることなく、下側から安全に補修作業を行うことができる。しかも、下から作業を行うことができるので、作業を簡素化して作業時間が短縮化される。また、被補修箇所4の下側に当て板5を接着することにより、割れや穴やひびの補修だけでなく、その周囲のスレート上家3の強度も向上させることができるようになっている。
なお、当て板5を接着後、波形当て板5の山部に下方から中空ビス(固定具)6を用いて、当て板5とスレート上家3とをより念入りに固定し、フェールセーフとしてもよい。このように構成することにより、例え、硬化性充填材Mの経年劣化が進んでも、当て板5の落下を阻止することができる。つまり、中空ビス6は、図7の(A)に示すように、上家3に接着された当て板5の山側に下方からビス穴を穿設し、このビス穴にシール6Aが塗布されたリベット6Bをセットするようになっている。そして、図示しないリベッタを用いて下方に引っ張ると、リベッタにより延長部6Cがカットされ、図7の(B)に示すように、ビス穴に挿入された部位が膨らみ上家3とこの上家3に接着された当て板5とに締着されるようになっている。ところで、固定具としては、リベット、ITハンガー、ボードファスナー等が利用可能であるが、上述のように、シール6Aを備えたリベット6Bを用いることが好ましい。
次に、上記実施例に係る硬化性充填材Mを用いた補修工法の作用について説明する。まず、上家3に被補修箇所4が見つかると、被補修箇所4の補修対象範囲に応じて、当て板5が割れや穴あきやひびの入った被補修箇所4を充分に覆い隠せる寸法でカットされる。次に、作業者は、練混・押し出し用袋bg3で硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とが上記所定の割合で練混された硬化性充填材Mを、練混・押し出し用袋bg3の押し出し穴Hから絞り出し、当て板5の上面に盛って載せ置く。次に、上家3の被補修箇所4の下方から作業員が硬化性充填材Mの盛られた当て板5を被補修箇所4の下面に押し当てると、上面に盛られた硬化性充填材Mは割れや穴を通じて上家3の上面に溢れ出てその周囲に広がる。当て板5が押し当てられたまま保持され(本実施例では、温度と遅延剤の割合に応じて30分から60分保持される。)、可使時間が経過すると、当て板5は上家3に接着され、割れや穴を通じて上家3の上面に露出した硬化性充填材Mは、凝結の始発から終結までほぼ同時に行われ、短時間で凝結終結され割れや穴が塞がれる。このように、下から作業を行うことができるので、上家3の上に上がる必要がなく安全に補修作業を行うことができる。しかも、作業が簡素化されるので作業時間が短縮化され、コストダウンを図ることができる。また、短時間で凝結の終結を果たすことができ、作業時間が短縮化される。
次に、上記実施例に係る硬化性充填材を用いた補修工法の変形例について説明する。この変形例に係る硬化性充填材を用いた補修工法は、上記実施例に係る硬化性充填材を用いた補修工法が、載置部材として硬質の当て板5を用いているのに対し、当て板5に代えて図8の(A)に示すように、一面に粘着面を有する養生テープ(非透水性薄片)7を用いた点が異なっている外は、上記実施例とほぼ同一の構成を備えている。
すなわち、この変形例に係る硬化性充填材を用いた補修工法は、図8の(A)ないし(C)に示すように、被補修箇所4の割れや穴あきやひびの部位に応じて、養生テープ7の縦横長さの寸法を決定し、この寸法に応じてカットされた養生テープ7を準備する。このとき、養生テープ7は割れや穴あきやひびの部位を覆い隠すだけでなく上家3下面で粘着面積を確保するようにより広い面積でカット寸法が決定される。そして、作業者はこの養生テープ7の上面粘着面7Aに硬化性充填材Mを練混・押し出し用袋bg3の押し出し穴Hから絞り出し、養生テープ7の上面粘着面7Aに盛って載せ置く。
次に、上家3の被補修箇所4の下方から、作業員が硬化性充填材Mの盛られた養生テープ7を被補修箇所4の割れや穴やひびの下面に押し当てる。そうすると、硬化性充填材Mは割れや穴やひびを通じて上家3の上面に溢れ出てその周囲に広がる(図8の(B)参照)。養生テープ7が被補修箇所4の下面に押し当てられて接着され、硬化性充填材Mが凝結始発から凝結終結に達し(ほぼ1分)、硬化して所定の可使時間(本実施例では、温度と遅延剤の割合に応じて30分から60分)が経過するまで保持されると、養生テープ7は引き剥がされて除去されるようになっている(図8の(C)参照)。このように、割れや穴やひびの空隙を通じて上家3の上面側に下面側より多くの硬化性充填材Mが押し出されるので、割れや穴やひびだけでなくこれら割れや穴やひびの周囲も確実に塞ぐことができ、凝結後、硬化した後の硬化性充填材Mは下方に落下する虞がなく、確実に補修を行うことができる。なお、この変形例では、非透水性薄片を養生テープ7により構成しているがこれに限られるものではなく、粘着面のない合成樹脂製薄片(例えば、エポキシ樹脂の薄片)を用い、押し付け時に必要な部位を仮止めするようにしてもよいし、凝結の終結まで合成樹脂製薄片を上家3の下面に押し当てたまま保持し、凝結の終結後、合成樹脂製薄片を剥ぎ取るようにしてもよい。
なお、上記補修工法では、当て板や非透水性薄片等の載置部材を用いて補修を行うようにしているがこれに限られるものではなく、被補修箇所4の下方に脚立や昇降装置を設置し、作業員が割れや穴のある被補修箇所4に近づいて、硬化性充填材Mを割れや穴あきに直接充填するようにしてもよい。このとき、割れや穴の形状が大きい場合、充填後、上家3の下面にシート状の非透水性薄片をあてがい、割れや穴から硬化性充填材Mの自重による落下を防ぐようにしてもよい。また、本発明の硬化性充填材の取り出し方法では、取り出し先として、当て板5や養生テープ7などの載置部材を挙げているがこれに限られるものではなく、被取り出し材を、例えば、鏝板やバケツ等の物品としてもよいことはいうまでもない。さらに、上記実施例または変形例に係る補修工法では、硬化性充填材Mを用いるようにしているがこれに限られるものではなく、可使時間が30分〜60分である硬化性充填材であれば、材齢3時間の圧縮強度が10N/mm2以上、材齢5日間の吸水率が5%以内で、接着性能が1N/mm2以上である条件を満たさなくとも、屋根材や天井材を取り替えるまでの応急処置として用いることも可能である。
3 上家
4 被補修箇所
5 当て板(載置部材)
M 硬化性充填材

Claims (12)

  1. 硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、可使時間が30分〜60分で、材齢3時間の圧縮強度が10N/mm2以上、材齢5日間の吸水率が5%以内で、接着性能が1N/mm2以上であることを特徴とする硬化性充填材。
  2. 長さ変化率が−0.01%以下であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性充填材。
  3. 硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤と液体樹脂と水とを含有し、これら合計100質量部に対して、
    普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメントおよびエコセメントから選ばれる一種または二種以上の硬化剤を、12.7〜45.9質量部、
    高炉スラグ微粉末およびフライアッシュから選ばれる一種または二種の混和剤を、3〜20質量部、
    珪砂、川砂、陸砂、海砂、砕砂、石粉、川砂利、陸砂利、砕石および人工骨材から選ばれる一種または二種以上の骨材を、72.8〜16.4質量部、
    クエン酸または酒石酸から選ばれる一種または二種の遅延剤を、0.03〜0.80質量部、
    アクリル酸エステル系樹脂、スチレンブタジエンゴム樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂から選ばれる一種または二種以上の液体樹脂の固形分を、4.5〜1.6質量部、
    水を、11.1〜14.0質量部を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性充填材。
  4. 遅延剤は、作業場所の温度が摂氏5度ないし35度の範囲に対応して0.03〜1.55質量部を含有することを特徴とする請求項3に記載の硬化性充填材。
  5. 請求項1ないし4のうちいずれか1に記載の硬化性充填材を載置部材に盛って載せ置き、天井の天井材または屋根の屋根材の被補修箇所に、上面に硬化性充填材が盛られた載置部材を下方から押し当てて被補修箇所の空隙に硬化性充填材を充填することを特徴とする硬化性充填材を用いた補修工法。
  6. 載置部材を天井材または屋根材の形状に合致した硬質の当て板から構成し、硬化性充填材が盛られた当て板を、被補修箇所の下面に押し当てて被補修箇所の空隙に硬化性充填材を充填した後、当て材を被補修箇所に接着させることを特徴とする請求項5に記載の硬化性充填材を用いた補修工法。
  7. 当て材を接着後、当て材を天井材又は屋根材に対して固定具により固定することを特徴とする請求項6に記載の硬化性充填材を用いた補修工法。
  8. 載置部材を被補修箇所の範囲に応じてカットされた非透水性薄片により構成し、硬化性充填材が盛られた非透水性薄片を被補修箇所の下面に押し当て、被補修箇所の空隙から硬化性充填材を天井材または屋根材の上面に押し出して非透水性薄片を被補修箇所の下面に押し当てたまま支持し、硬化性充填材が凝結開始から凝結終結に達すると、非透水性薄片を除去することを特徴とする請求項5に記載の硬化性充填材を用いた補修工法。
  9. 非透水性薄片を粘着面を有する養生テープから構成し、養生テープの粘着面に硬化性充填材を載せ置くことを特徴とする請求項8に記載の硬化性充填材を用いた補修工法。
  10. 請求項5ないし9のうちいずれか1に記載の硬化性充填材を用いた補修工法において、硬化性充填材を被取り出し材に取り出す硬化性充填材の取り出し方法であって、
    予め粉末状の硬化剤と混和剤と骨材と遅延剤とを所定の割合に応じた量で第1の収容体に収めるとともに、液体樹脂を所定の割合に応じた量で第2の収容体に収め、これら第1第2の収容体を一体に保持する第1のステップと、一体に保持された第1第2の収容体を作業場所に運び込み、第1第2の収容体を分離して第1第2の収容体の内容物をいずれか一方の収容体に混ぜ合わせて練混する第2のステップと、
    第2のステップで硬化性充填材が練混された収容体から練混された硬化性充填材を外部に押し出して被取り出し材に取り出す第3のステップとを有することを特徴とする硬化性充填材の取り出し方法。
  11. 第1のステップで、第1第2の収容体を第3の収容体に収めて一体に保持し、第2のステップで、第1第2の収容体にそれぞれ収容された内容物を取り出して第3の収容体に投入して混ぜ合わせ練混し、第3のステップで、硬化性充填材が練混された収容体の一端をカットして押し出し穴を形成し、押し出し穴が形成された収容体を押し絞り、押し出し穴から練混された硬化性充填材を外部に押し出すことを特徴とする請求項10に記載の硬化性充填材の取り出し方法。
  12. 収容体を柔軟性を有する開閉可能な袋から構成し、第2の工程で練混する際、袋を揉んで練混することを特徴とする請求項10または11に記載の硬化性充填材の取り出し方法。
JP2014178140A 2014-09-02 2014-09-02 硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法 Active JP6218239B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014178140A JP6218239B2 (ja) 2014-09-02 2014-09-02 硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014178140A JP6218239B2 (ja) 2014-09-02 2014-09-02 硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016050163A JP2016050163A (ja) 2016-04-11
JP6218239B2 true JP6218239B2 (ja) 2017-10-25

Family

ID=55657935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014178140A Active JP6218239B2 (ja) 2014-09-02 2014-09-02 硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6218239B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106515039B (zh) * 2016-10-27 2020-02-04 九牧厨卫股份有限公司 一种利用母模和盖模制备高压注浆成型用工作模的方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58199764A (ja) * 1982-05-19 1983-11-21 日本鋼管株式会社 モルタル等壁の注入補修材
JPH0399806A (ja) * 1989-09-14 1991-04-25 Takenaka Komuten Co Ltd モルタル調製セット
JPH04149351A (ja) * 1990-10-12 1992-05-22 Showa Shell Sekiyu Kk コンクリート構造物の補修工法
JP3897450B2 (ja) * 1998-05-14 2007-03-22 正敏 大倉 構造物の補強方法
JP2004123401A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Kindai Unit Kk 粉体混和剤含有一材型セメント系モルタル組成物
JP4787187B2 (ja) * 2007-02-22 2011-10-05 電気化学工業株式会社 急硬補修モルタル及びそれを用いた補修方法
JP4893453B2 (ja) * 2007-04-26 2012-03-07 三菱マテリアル株式会社 コンクリート断面修復材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016050163A (ja) 2016-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7100638B2 (ja) 防水システム
US6500520B1 (en) Particle coated bonding systems for hydratable cementitious composition casting and methods for making same
CN104057686A (zh) 一种混凝土砂浆粘结施工的预铺防水卷材的制备方法
CN108439905A (zh) 注浆结合料及其性能参数检测方法
JP4897607B2 (ja) スラブ式軌道における補修方法
CN104478357B (zh) 砖材粘结增强剂
JP2001212838A (ja) 未加硫状態の粘着性防水シートの製造方法とそのシートを使った施工方法
JP6218239B2 (ja) 硬化性充填材とその充填材を用いた補修工法ならびに硬化性充填材の取り出し方法
CN108947430A (zh) 一种缓凝快硬特种功能防水砂浆及其制备方法
KR101931321B1 (ko) 초속경 교량 상판 보수재 조성물 및 이를 이용하는 교량 상판 보수방법
JP5494127B2 (ja) コンクリート構造物のコア穴充填材料の充填施工方法
CN108457461B (zh) 一种瓷砖快速铺贴方法
RU2525536C2 (ru) Состав для теплоизоляции строительных конструкций
JP6159213B2 (ja) 防水シート接着用ポリマーセメント組成物
CN220132969U (zh) 一种预喷反粘防水层施工结构
CN110878618A (zh) 一种陶瓷大板及岩板的墙面安全挂贴工艺
Adesilex Two-Component Trixotropic Epoxy Adhesives for Structural Bonding
JP2021021271A (ja) コンクリートの施工方法及びコンクリート
JP5137565B2 (ja) 水理構造物の補修工法
JP5233889B2 (ja) 水硬性組成物材料用パウチ容器の使用方法
JP2004169459A (ja) コンクリート型枠用セパレータ保持コーンのシーリング構造
JP2016196743A (ja) 簡易補修材および簡易補修方法
US20040045492A1 (en) Bituminous composite elements
JP2000144088A (ja) 接着剤組成物
KR101801872B1 (ko) 초속경 수지계 바인더를 이용한 아스팔트용 보수보강 공법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6218239

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250