JP4893453B2 - コンクリート断面修復材 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート構造物の断面修復材に関する。更に詳しくは、カルシウムアルミネート及び無機硫酸塩の急硬成分に、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類からなる凝結調整剤を含む混和材と、この混和材を普通ポルトランドセメント等のセメント鉱物に含むセメント組成物を混合して得られるコンクリート断面修復材に関するものである。
従来、カルシウムアルミネートと無機硫酸塩とが重量比で1:(0.5〜3)の割合で混合された急硬成分をセメント鉱物に対して内割で15〜35%含む急硬セメントを主成分とし、この急硬セメントに対して内割重量でアルミン酸ナトリウム0.2〜5%、無機炭酸塩0.2〜5%及びカルボン酸類0.1〜2%を含む超速硬セメント組成物(例えば、特許文献1参照。)が開示されている。
このように構成された超速硬セメント組成物では、このセメント組成物に注水した後、少なくとも20分以上の硬化時間(可使時間)を保持できるとともに、1時間後の圧縮強度が19.6N/mm2以上となる。またその後の圧縮強度も順調に延び、長期耐久性に優れ、更に硬化体に斑点化現象を起こさないようになっている。
また、ポルトランドセメント又はポルトランドセメントを含む混合セメントからなるセメント成分と、このセメント成分に対して内割りで2〜50重量%の速硬成分と、セメント成分及び速硬成分の合計重量に対して0.1〜5重量%の凝結調整剤とを含む温度緩衝型速硬性組成物(例えば、特許文献2参照。)が開示されている。この温度緩衝型速硬性組成物では、速硬成分が、アルミン酸カルシウムを主成分とする微粉冶金滓40〜95重量%及びII型無水石膏5〜60重量%の混合物に、炭酸アルカリが内割で1〜10重量%添加され、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム及び硫酸アルミニウムからなる群より選ばれた1種又は2種以上が1〜10重量%添加される。更に凝結調整剤が有機酸系凝結遅延剤と硫酸アルカリからなる。
このように構成された温度緩衝型速硬性組成物は、セメント成分、速硬成分及び凝結調整剤の所定量を添加混合して容易に調製することができ、混練水量30〜100重量%にて混練することにより、高強度の硬化体を得ることができる。この結果、温度緩衝型速硬性組成物を用いれば、幅広い施工温度において、安定かつ良好な凝結特性及び作業性を確保できるようになっている。
更にカルシウムアルミネート、ポリアクリル酸類、ホウ酸類、炭酸塩及びカルボン酸類を含有するセメント組成物(例えば、特許文献3参照。)が開示されている。
このように構成されたセメント組成物は、流動性と可使時間を長く確保でき、適度な硬度時間を有するとともに、良好な強度を十分に発現でき、更に耐火性や高温強度に優れるとしている。
一方、速硬セメント、繊維長が3〜20mmの短繊維及び再乳化型粉末粒子を含有するコンクリート断面修復材が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。このように構成されたコンクリート断面修復材では、24時間圧縮強度が14.1N/mm2及び14.9N/mm2と良好になる。また施工現場での煩雑な計量や混合をすることなく、水を加えるだけで、安定した速硬性及び付着性状を得ることができ、ひび割れの少ない断面修復を容易に行えるようになっている。
またセメントを100重量部、高分子エマルジョンを樹脂固形分換算で2〜300重量部及びカルシウムアルミネート類を2〜50重量部含有する急硬性ポリマーセメント組成物が開示されている(例えば、特許文献5参照。)。このように構成された急硬性ポリマーセメント組成物では、最も短い24時間圧縮強度が50〜260kg/cm2(4.9〜25.5N/mm2)であり、最も長い28日間圧縮強度が150〜330kg/cm2(14.7〜32.3N/mm2)である。この結果、ポリマーセメントの強度が短時間で発現できるようになっている。
また普通ポルトランドセメントを20〜40重量%と、白色ポルトランドセメントを4〜10重量%と、超速硬セメントを4〜10重量%と、骨材を20〜60重量%と、工芸高分子系エマルジョン(樹脂固形部)を3〜5重量%と、水を5〜20重量%からなるモルタル組成物が開示されている(例えば、特許文献6参照。)。このように構成されたモルタル組成物では、最も短い5時間圧縮強度が10〜11kgf/cm2(1.0〜1.1N/mm2)であり、最も長い28日間圧縮強度が570〜590kg/cm2(55.9〜57.8N/mm2)である。また可使時間を確保でき、硬化体の色がコンクリート躯体の色に近く、接着強度と曲げ圧縮強度が高く、防水性能が優れる。
またホワイトセメントと、セッコウと、アルミナセメントからなり、アルミナセメントに対するセッコウの重量比が0.1〜5である急硬材を主成分とする急硬セメント組成物が開示されている(例えば、特許文献7参照。)。このように構成された急硬セメント組成物では、可使時間が60〜90分であり、最も短い12時間圧縮強度が11〜51kgf/cm2(1.1〜5.0N/mm2)であり、最も長い3日間圧縮強度が154〜240kg/cm2(15.1〜23.5N/mm2)である。また施工時の可使時間、硬化性及び強度発現性に優れる。
更にアルミナセメント、ポルトランドセメント、セッコウ、無機粉、ポリマー及び凝結調整剤を含有する急硬性ポリマーセメント組成物が開示されている(例えば、特許文献8参照。)。このように構成された急硬性ポリマーセメント組成物では、材齢1日における引張強度が12.1〜18.6kgf/cm2(1.2〜1.8N/mm2)である。また急硬性、作業性、強度及び弾性に優れるとともに、収縮、ソリ及びクラック等の発生が極めて少なく、更に付着力が向上する。
特公平3−41420号公報(請求項1、明細書第2頁右欄第28行目〜同頁右欄33行目) 特許第3125316号公報(請求項1、段落[0028]、段落[0039]) 特開平6−32642号公報(請求項1、段落[0066]) 特開平11−278903号公報(請求項1、段落[0016]、段落[0025]) 特開平2−59460号公報(特許請求の範囲、明細書第3頁第1表、明細書第4頁左上欄第2行目〜同頁同欄第4行目) 特開平3−50146号公報(特許請求の範囲、明細書第4頁第2表、明細書第4頁左下欄第17行目〜同頁同欄第20行目) 特開平4−50151号公報(請求項1、明細書第6頁表−1、明細書第9頁左下欄第17行目〜同頁同欄第18行目) 特開平4−300231号公報(請求項1、段落[0032]、段落[0033]、段落[0046])
しかし、上記従来の特許文献1に示された超速硬セメントでは、若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度を低下させずに、可使時間を30〜90分程度と長く確保することが難しく、また硬化体に斑点の発生が認められ、この部分が欠陥となって長期的な強度も低下する不具合があった。ここで、材齢とは、セメント組成物に水を加えた混合物の練り上がり直後から測定した時間をいい、若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度とは、セメント組成物に水を加えた混合物の練り上がり直後から3時間経過したときの硬化体の圧縮強度をいう。また、可使時間とは、セメント組成物に水を加えた混合物の練り上がり直後からこの混合物に流動性がなくなるまでの時間をいう。
また、上記従来の特許文献1に示された超速硬セメントでは、注水後の混練温度が異なると凝結時間が変化してしまうという凝結時間の温度依存性が大きく、特に混練装置の違いによる凝結時間の温度依存性が大きい問題点があった。
また、上記従来の特許文献1に示された超速硬セメントでは、可使時間を長くするために、凝結調整剤の添加量を多くすると、若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度が低下する問題点もあった。
また、上記従来の特許文献2に示された温度緩衝型速硬性組成物では、カルシウムアルミネートが粉末冶金滓であるため、硬化体の圧縮強度が低下し、凝結時間の温度依存性が未だ大きい問題点があった。
更に、上記従来の特許文献3に示されたセメント組成物では、無水石膏等の無機炭酸塩を使用しないため、若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度が低い問題点があった。
一方、上記従来の特許文献4に示されたコンクリート断面修復材では、強度が発現するまでに24時間を要する問題点があった。
また、上記従来の特許文献5に示された急硬性ポリマーセメント組成物や特許文献7に示された急硬セメント組成物では、材齢12時間以上の強度しか記載されておらず、特許文献6に示されたモルタル組成物では、材齢5時間の圧縮強度が10〜11kgf/cm2(1.0〜1.1N/mm2)程度と低く、可使時間も30分程度と短い問題点があり、特許文献8に示された急硬性ポリマーセメント組成物では、圧縮強度が記載されておらず、材齢1日の引張り強度しか記載されていない。
特に、夜間に氷点下となる寒冷地で施工する場合、強度が発現する前に修復材が凍結すると、初期凍結を受けて、施工直後の修復材が劣化するという問題点があった。この初期凍結を受けないようにするためには、修復材が5N/mm2以上の圧縮強度を発現することが必要であり、寒冷地(寒冷期)の施工において、5N/mm2以上の強度が発現するまで保温する等の対策が必要であった。このため昼間に施工した場合に、気温が氷点下になる夜間までに(約5時間)5N/mm2以上の強度が発現することが必要である。即ち、材齢3時間程度で5N/mm2以上の強度が発現することが望まれていた。また施工箇所の面積等が大きい場合,モルタルを施工するための可使時間が30〜90分程度と比較的長いことが必要であった。更に施工箇所が垂直面である場合にも、コテで塗り付けた修復材が剥がれ落ちたり或いは流れ出したりしない、ある程度の接着性や粘性が望まれていた。
また、上記従来の特許文献5に示された急硬性ポリマーセメント組成物や特許文献7に示された急硬セメント組成物では、凝結調整剤についての具体的な記載がないため、所定の可使時間に調整することができない問題点があった。これに対し、上記従来の特許文献8に示された急硬性ポリマーセメント組成物では、凝結調整剤としてオキシカルボン酸類や炭酸カリウム等を使用することは記載されているため、凝結時間(可使時間)を調整することは可能である。通常、凝結時間(可使時間)を長くとればとるほど、硬化開始の時間が遅くなるため、若材齢(材齢3時間における強度)が低下する。このため、上記従来の特許文献8に示された急硬性ポリマーセメント組成物では、凝結時間(可使時間)の調整は可能であるけれども、モルタルを施工するために必要な可使時間を30〜90分程度としたときに、5N/mm2以上の材齢3時間での強度、特に5℃の低温での材齢3時間での強度を発現することができない問題点があった。
本発明の第1の目的は、施工現場で水と練り混ぜるだけでモルタルを調製できる、コンクリート断面修復材を提供することにある。
本発明の第2の目的は、施工箇所が垂直面であっても、コテで塗り付けることが可能な接着性及び粘性を有する、コンクリート断面修復材を提供することにある。
本発明の第3の目的は、凝結調整剤の粒度及びカルシウムアルミネートのガラス化率を調整することにより、可使時間が30〜90分程度と比較的長く確保したときに、5℃程度の低温下であっても若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度を5N/mm2以上発現させることができる、コンクリート断面修復材を提供することにある。
本発明の第4の目的は、修復後のモルタルの耐久性を良好に保つことができる、コンクリート断面修復材を提供することにある。
請求項1に係る発明は、混和材100質量%に対して100〜1000質量%のセメント鉱物を含むセメント組成物100質量%に対して、100〜300質量%の骨材と、1〜20質量%の再乳化粉末樹脂と、0.1〜2.0質量%の繊維とを含むコンクリート断面修復材であって、上記混和材が、カルシウムアルミネートと無機硫酸塩とが質量比で1:(0.5〜3)の割合で混合された急硬成分に対して内割でアルミン酸ナトリウム0.2〜35.0質量%、無機炭酸塩0.2〜35.0質量%及びオキシカルボン酸類0.1〜15.0質量%からなる凝結調整剤を含むとともに、カルシウムアルミネートのガラス化率が80%以上であって、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類からなる凝結調整剤のうちのいずれか1種を選択し、この選ばれた凝結調整剤を100質量%とするとき他の2種をそれぞれ60〜160質量%含み、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩又はオキシカルボン酸類のうち、上記選ばれた凝結調整剤を含む少なくとも1種の凝結調整剤が、凝結調整剤の総量を100質量%とするとき、粒径45μmを越えかつ90μm以下の第1粒子10〜45質量%と、粒径90μmを越えかつ150μm以下の第2粒子30〜70質量%と、粒径150μmを越えかつ500μm以下の第3粒子5〜30質量%とを含み、かつ第2粒子を第1粒子より多く含むとともに第3粒子より多く含むところにある。
この請求項1に記載されたコンクリート断面修復材では、カルシウムアルミネートのガラス化率を80%以上としたので、上記混和材を含むセメント組成物に骨材と再乳化粉末樹脂と繊維を混合してコンクリート断面修復材を調製し、このコンクリート断面修復材に水を加え混合してモルタルを調製し、更にこのモルタルを硬化させたとき、この硬化体の若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度を低下させずに、可使時間を30〜90分程度と長く確保することができ、また硬化体に斑点が発生するのを防止でき、更に上記コンクリート断面修復材に水を加えて得られたモルタルの混練温度が異なっても凝結時間が殆ど変化せず、凝結時間の温度依存性を小さくすることができる。
またアルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類の混合割合を上記範囲とし、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩又はオキシカルボン酸類のうち、選ばれた凝結調整剤を含む少なくとも1種の凝結調整剤の第1〜第3粒子の混合割合をそれぞれ上記範囲とし、更に第2粒子を第1粒子より多く含むとともに第3粒子より多く含む凝結調整剤と、セメント鉱物と、急硬成分とからなるセメント組成物に骨材と再乳化粉末樹脂と繊維を混合して得られたコンクリート断面修復材に、更に水を加えて混合したモルタルでは、反応開始が速やかに開始し、水和反応が順調に継続する、即ち急激な反応を抑え、連続的に穏やかな水和反応が起こるようにすることにより、有益なエトリンガイト[3CaO・Al23・3CaSO4・32H2O]又はモノサルフェート[3(3CaO・Al23・CaSO4・12H2O)]のいずれか一方又は双方が速やかに生成される。この結果、上記コンクリート断面修復材に注水して得られたモルタルを硬化させたとき、この硬化体の若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度を低下させずに、確実に可使時間を30〜90分程度と長く確保することができるとともに、凝結時間の温度依存性を更に小さくすることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更にコンクリート断面修復材100質量%に対して、水を10〜20質量%混合してモルタルを調製したときに、可使時間が30〜90分であり、材齢3時間の圧縮強度が5N/mm2以上であることを特徴とする。
この請求項2に記載されたコンクリート断面修復材では、環境温度が5℃程度と低くても、即ち周囲の雰囲気温度が5℃程度であり、セメント鉱物や混和材等の材料の温度が5℃程度であり、更に水の温度が5℃程度と低くても、5N/mm2以上と若材齢(材齢3時間程度)での高い圧縮強度が得られる。
またコンクリート断面修復材100質量%に対して、水を10〜20質量%混合してモルタルを調製したときに、15打フロー値が150〜230mmであることが好ましい。
本発明によれば、セメント鉱物及び混和材を含むセメント組成物に、骨材と再乳化粉末樹脂と繊維を混合したコンクリート断面修復材であって、混和材が、カルシウムアルミネートと無機硫酸塩とが所定の割合で混合された急硬成分に、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類からなる凝結調整剤を含み、上記カルシウムアルミネートのガラス化率を80%以上にし、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類の混合割合を所定の範囲に設定し、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩又はオキシカルボン酸類のうち、選ばれた凝結調整剤を含む少なくとも1種の凝結調整剤の第1〜第3粒子の混合割合を所定の範囲に設定し、更に第2粒子を第1粒子より多く含むとともに第3粒子より多く含むように設定したので、このコンクリート断面修復材に水を加えて混合してモルタルを調製し、このモルタルを硬化させた場合、硬化体の若材齢(材齢3時間程度)で圧縮強度を低下させずに、可使時間を30〜90分程度と長く確保することができる。また硬化体に斑点が発生しないので、この斑点部分が欠陥となって長期的な硬化体の強度の低下を招くという事態の発生を防止できる。また注水後の混練温度が異なっても凝結時間が殆ど変化せず、凝結時間の温度依存性を小さくすることができる。この結果、どのような作業環境であっても、混和材を含むコンクリート断面修復材に注水して得られたモルタルの粘性変化が略同一の条件で混練作業、打設作業又は塗布作業等を行うことができる。また混和材を含むコンクリート断面修復材に注水すると、エトリンガイト[3CaO・Al23・3CaSO4・32H2O]又はモノサルフェート[3(3CaO・Al23・CaSO4・12H2O)]のいずれか一方又は双方が生成され、上記エトリンガイトやモノサルフェートが六価クロムを吸収できる。この結果、環境を汚染する有害物質として挙げられている六価クロムが地中に拡散されるのを防止できる。
一方、コンクリート断面修復材に混和材を含むことにより、凝結時間の温度による変化、即ち凝結時間の温度依存性を小さくすることができる。また上記コンクリート断面修復材に注水して得られたモルタルでは、環境温度が5℃程度と比較的低温であっても、可使時間を30〜90分程度と長く確保できるとともに、5N/mm2以上と高い若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度を発現できる。この結果、現場での作業時間を十分に長く確保できるので、現場での施工が容易になるとともに、冬期に施工した場合でも氷点下となる夜間になるまでに若材齢(材齢3時間程度)での高い圧縮強度を発現できるので、保温等を行わなくても、初期凍害を受けない。
またセメント鉱物及び混和材の合計量を100質量%とするとき、骨材を100〜300質量%含むことにより、コンクリート断面修復材と水との混練時に骨材により材料が良く撹拌され、凝結調整剤の溶け方が改善され、また凝結性状が安定し、硬化後の硬化体の表面状態が良好となるとともに、硬化体の収縮率が小さくなる。
またセメント鉱物及び混和材の合計量を100質量%とするとき、再乳化粉末樹脂を1〜20質量%含むことにより、コンクリート断面修復材に水を混合してモルタルを調製するときの材料分離に対する抵抗性、凍結融解に対する抵抗性、及びコンクリートに対する接着性を向上できるとともに、乾燥収縮を低減できる。
またセメント鉱物及び混和材の合計量を100質量%とするとき、繊維を0.1〜2.0質量%含むことにより、コンクリート断面修復材に水を混合して得られたモルタルを硬化させたときに、この硬化体の曲げ強度及び引張り強度を向上できるとともに、ひび割れに対する抵抗性を向上できる。
更に上記コンクリート断面修復材では、予め水以外の所定の材料をプレミックス(予調合)しているため、施工現場で材料の計量や混合が不要になり、現場での施工作業が容易になる。
なお、本明細書において、『プレミックス(予混合)』とは、予め水以外の材料を工場で混合しておくことをいう。
また、本明細書において、『15打フロー』とは、JIS R 5201の「セメントの物理試験方法」に規定されているフロー試験方法であり、上部内径70mm、下部内径100mm、高さ60mmのコーン中にモルタルを入れ、コーンを取り去った後に、15回の落下運動を与えた後のモルタルの広がりを測定することをいう。
更に、本明細書において、『可使時間』とは、モルタルの練り上がりからフロー値が150mm以下となるまでの時間をいう。概ねコテによる仕上げが可能な時間と一致する。
次に本発明を実施するための最良の形態を説明する。
コンクリート断面修復材は、混和材100質量%に対して100〜1000質量%、好ましくは200〜500質量%のセメント鉱物を含むセメント組成物100質量%に対して、100〜300質量%、好ましくは120〜200質量%の骨材と、1〜20質量%、好ましくは5〜10質量%の再乳化粉末樹脂と、0.1〜2.0質量%、好ましくは0.2〜0.5質量%の繊維とを含む。セメント鉱物としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低発熱セメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等が挙げられる。ここで、セメント鉱物及び混和材の合計量に対する混和材の混合割合を10〜40質量%の範囲に限定したのは、10質量%未満では早期材齢(若材齢)の強度発現性が低下し、40質量%を越えると製造コストが増大するとともにセメント鉱物が少なくなって長期強度の発現性が低下するからである。
混和材は、カルシウムアルミネートと無機硫酸塩とが質量比で1:(0.5〜3)の割合で混合された急硬成分に対して、内割でアルミン酸ナトリウム0.2〜35.0質量%、好ましくは0.4〜5.0質量%と、無機炭酸塩0.2〜35.0質量%、好ましくは0.4〜5.0質量%と、オキシカルボン酸類0.1〜15.0質量%、好ましくは0.2〜2.0質量%とからなる凝結調整剤を含む。カルシウムアルミネートの組成としては、12CaO・7Al23、11CaO・7Al23・CaX2(Xはハロゲン元素である。)、3CaO・Al23、CaO・Al23などが挙げられる。また無機硫酸塩としては、無水石膏(組成:CaSO4)、硫酸ナトリウム等が挙げられる。更に無機炭酸塩としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられ、オキシカルボン酸類としては、クエン酸、酒石酸、グルコン酸又はリンゴ酸、或いはこれらの酸のナトリウム、カリウム、カルシウム等の水溶性塩が挙げられる。
ここで、カルシウムアルミネートと無機硫酸塩との混合割合を1:(0.5〜3)の範囲に限定したのは、この範囲外ではモルタルの可使時間(作業時間)が短くなるか、或いは硬化体の若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度が低下してしまうからである。アルミン酸ナトリウムの急硬成分に対する混合割合を内割で0.2〜35.0質量%の範囲に限定したのは、0.2質量%未満では硬化体が所定の圧縮強度に達せず、35.0質量%を越えると凝結調整剤を用いてもモルタルの可使時間が30〜90分程度、好ましくは55〜75分程度という比較的長い時間を確保できないからである。また無機炭酸塩の急硬成分に対する混合割合を内割で0.2〜35.0質量%の範囲に限定し、オキシカルボン酸類の急硬成分に対する混合割合を内割で0.1〜15.0質量%の範囲に限定したのは、これらの範囲外では施工に必要な作業時間(モルタルの可使時間)を確保できないか、或いは硬化体の圧縮強度が低下するからである。
なお、モルタルとは、上記コンクリート断面修復材100質量%に対して、水を10〜20質量%、好ましくは15〜18質量%を混合して調製したものであり、硬化体とは、上記モルタルを硬化させたものである。上記モルタルの可使時間が30〜90分、好ましくは50〜80分であるとき、硬化体の材齢3時間での圧縮強度は5N/mm2以上、好ましくは6.0〜10.0N/mm2である。ここで、コンクリート断面修復材100質量%に対する水の混合割合を10〜20質量%の範囲に限定したのは、10質量%未満では流動性が悪くなって硬化体の強度にばらつきが多くなり、20質量%を越えると材料分離を生じて硬化体の強度にばらつきが多くなるからである。またコンクリート断面修復材中の混和材100質量%に対して、セメントが100〜1000質量%、好ましくは200〜500質量%混合される。ここで、混和材100質量%に対するセメントの混合割合を100〜1000質量%の範囲に限定したのは、100質量%未満ではコスト的に不経済であるとともに、凝結時間の調整が難しくなって可使時間が短くなるからであり、1000質量%を越えると若材齢の圧縮強度が低下するからである。硬化体の材齢3時間の圧縮強度を5N/mm2以上に限定したのは、5N/mm2未満では初期凍結を起こし易いからである。
一方、骨材としては、硅砂、炭酸カルシウム、軽量骨材等を使用することができるが、粒径90〜3000μmの硅砂を用いることが好ましい。骨材としてパーライト等の軽量骨材を使用した場合、モルタルの比重が小さくなって、一塗りの厚さを厚くすることができるので、好ましい。ここで、セメント組成物100質量%に対する骨材の混合割合を100〜300質量%の範囲に限定したのは、100質量%未満では撹拌性能が低下するとともに乾燥収縮が大きくなってしまい、300質量%を越えると若材齢の圧縮強度が低下するとともに材料分離が発生し易くなってコテ仕上げが難しくなるからである。また骨材の粒径を90〜3000μmの範囲に限定したのは、90μm未満では撹拌性能の効果が小さく、また所定のフロー値とするときに練り混ぜ水を多く必要とする不具合があり、3000μmを越えるとコテ仕上げが難しくなり、硬化体の表面が平滑になり難いからである。
再乳化粉末樹脂は粉末エマルジョンとも呼ばれ、合成樹脂エマルジョンを噴霧乾燥したものである。この再乳化粉末樹脂の種類は特に限定されないが、エチレン酢酸ビニル(EVA)、酢酸ビニルアセテート(VAVeoVa)、スチレンアクリル酸エステル(SAE)、ポリアクリル酸エステル(PAE)などが挙げられ、耐久性の観点からスチレンアクリル酸エステル(SAE)やポリアクリル酸エステル(PAE)等のアクリル系樹脂を用いることが好ましい。ここで、セメント組成物100質量%に対する再乳化粉末樹脂の混合割合を1〜20質量%の範囲に限定したのは、1質量%未満では材料分離を阻止する効果や接着性を向上する効果を十分に発揮できず、20質量%を越えるとコスト的に不経済となるからである。繊維としては、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等が挙げられる。繊維の直径は0.05〜0.50mmであり、繊維の長さは1〜30mmであることが好ましい。ここで、セメント組成物100質量%に対する繊維の混合割合を0.1〜2.0質量%の範囲に限定したのは、0.1質量%未満では曲げ強度、引張り強度及びひび割れ抵抗性の効果が十分に得られず、2.0質量%を越えるとコスト的に不経済でありモルタルの練り混ぜ時に凝集してダマになり易いからである。また繊維の直径を0.05〜0.50mmの範囲に限定したのは、0.05mm未満では繊維の引張り強度が小さく繊維による補強が不十分であり、0.50mmを越えると練り混ぜ性能が低下しコテ仕上げが難しくなるからである。更に繊維の長さを1〜30mmの範囲に限定したのは、1mm未満では補強の効果が小さく曲げ強度の向上に寄与せず、30mmを越えると練り混ぜ性能が低下しコテ仕上げが難しくなるからである。
一方、混和材中のカルシウムアルミネートのガラス化率(非結晶化率)は80%以上、好ましくは80〜98%、更に好ましくは90〜95%である。ここで、カルシウムアルミネートのガラス化率を80%以上に限定したのは、80%未満では、可使時間を長くしたときの強度発現性が低下するからである。また、カルシウムアルミネートのガラス化率が98%を越えると、歩留まりが低下して製造コストを押上げるため好ましくない。なお、上記カルシウムアルミネートのガラス化率(%)は、試料を粉末X線回折法により分析し、メインピークの高さの比により算出した。
またアルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類からなる凝結調整剤のうちのいずれか1種を選択し、この選ばれた凝結調整剤を100質量%とするとき他の2種をそれぞれ60〜160質量%、好ましくは66〜150質量%含む。例えば、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩又はオキシカルボン酸類のうちの任意の1種としてアルミン酸ナトリウムを選び、アルミン酸ナトリウムを混和材の総量に対して0.4質量%含み、無機炭酸塩を混和材の総量に対してそれぞれ0.6質量%含み、オキシカルボン酸類を混和材の総量に対して0.4質量%含む場合、アルミン酸ナトリウムを基準(100質量%)として、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類がそれぞれ150質量%及び100質量%含むことになり、上記設定範囲内となる。またアルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩又はオキシカルボン酸類のうち、上記選ばれた凝結調整剤を含む少なくとも1種の凝結調整剤が、凝結調整剤の総量を100質量%とするとき、粒径45μmを越えかつ90μm以下の第1粒子10〜45質量%、好ましくは15〜40質量%と、粒径90μmを越えかつ150μm以下の第2粒子30〜70質量%、好ましくは35〜65質量%と、粒径150μmを越えかつ500μm以下の第3粒子5〜30質量%、好ましくは10〜25質量%とを含む。第1〜第3粒子の粒径が上記範囲に限定されるのは、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩又はオキシカルボン酸類のうちのいずれか1種でもよく、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類からなる群より選ばれた2種でもよく、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類の全てでもよい。また上記選ばれた1種の凝結調整剤が第1〜第3粒子のみからなる場合には、第1〜第3粒子の合計が100質量%となり、上記選ばれた1種の凝結調整剤が第1〜第3粒子の他に粒径45μm未満の微粒子などを含む場合には、第1〜第3粒子の合計は100質量%未満となる。更に第2粒子を第1粒子より多く含むとともに第3粒子より多く含む。なお、第3粒子は第1粒子と同量か或いは第1粒子より多く含むことが好ましい。
ここで、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類からなる凝結調整剤のうちのいずれか1種を選択し、この選ばれた凝結調整剤を100質量%とするとき他の2種をそれぞれ60〜160質量の範囲に限定したのは、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類の混和材の総量に対する混合割合が比較的広いため、上記選ばれた1種の凝結調整剤の総量より他の種類の凝結調整剤の総量が遙かに多く、かつ他の種類の凝結調整剤の第3粒子の混合割合が上記設定範囲より大幅に多い場合、他の種類の凝結調整剤の影響が大きくなってしまい、硬化体の若材齢(材齢3時間程度)での圧縮強度を低下させずにモルタルの可使時間を30〜90分程度、好ましくは50〜80分程度と長く確保することができないからである。また、第1粒子の混合割合を10〜45質量%の範囲に限定したのは次の理由に基づく。第1粒子の混合割合が10質量%未満であると、混和材を含むセメント組成物に注水した場合、反応初期に溶解する薬剤(選ばれた凝結調整剤)が少なくなり、反応開始が遅れるか、或いは凝結の遅延作用が小さくなって凝結が速く進行してしまうため、エトリンガイト[3CaO・Al23・3CaSO4・32H2O]やモノサルフェート[3(3CaO・Al23・CaSO4・12H2O)]等の水和物の生成等に悪影響を与え、若材齢強度(材齢3時間程度)の発現性が悪くなると考えられるからである。第1粒子の混合割合が45質量%を越えると、混和材を含むセメント組成物に注水した場合、反応初期に薬剤(選ばれた凝結調整剤)が多く溶解し、初期の反応が急激に進むか、或いは凝結の遅延作用が大きくなって凝結が遅く進行してしまうため、エトリンガイト等の水和物の生成等に悪影響を与え、若材齢強度(材齢3時間程度)の発現性が悪くなると考えられるからである。
第2粒子の混合割合を30〜70質量%の範囲に限定したのは次の理由に基づく。第2粒子の混合割合が30質量%未満であると、混和材を含むセメント組成物に注水した場合、反応中期に溶解する薬剤(選ばれた凝結調整剤)が少なくなり、水和反応が順調に継続しなくなってしまうため、エトリンガイト等の水和物の生成等に悪影響を与え、若材齢強度(材齢3時間程度)の発現性が悪くなると考えられるからである。第2粒子の混合割合が70質量%を越えると、混和材を含むセメント組成物に注水した場合、反応中期に溶解する薬剤(選ばれた凝結調整剤)が多くなり、初期から中期にかけての反応が急激に進んでしまうため、エトリンガイト等の水和物の生成等に悪影響を与え、若材齢強度(材齢3時間程度)の発現性が悪くなると考えられるからである。第3粒子の混合割合を5〜30質量%の範囲に限定したのは次の理由に基づく。第3粒子の混合割合が5質量%未満であると、混和材を含むセメント組成物に注水した場合、反応後期に溶解する薬剤(選ばれた凝結調整剤)が少なくなり、水和反応が順調に継続しなくなってしまうため、エトリンガイト等の水和物の生成等に悪影響を与え、若材齢強度(材齢3時間程度)の発現性が悪くなると考えられるからである。第3粒子の混合割合が30質量%を越えると、混和材を含むセメント組成物に注水した場合、反応後期に溶解する薬剤(選ばれた凝結調整剤)が多くなり、中期から後期にかけての反応が急激に進んでしまうため、エトリンガイト等の水和物の生成等に悪影響を与え、若材齢強度(材齢3時間程度)の発現性が悪くなると考えられるからである。更に第2粒子を第1粒子より多く含むとともに第3粒子より多く含むとしたのは、混和材を含むセメント組成物に注水した場合、反応中期に寄与する第2粒子を比較的多めにすることにより、急激な反応を抑え、連続的に穏やかな水和反応が起こるようにし、若材齢強度(材齢3時間程度)の発現性の良い水和物を生成するためである。なお、混和材として、上記以外に減水剤、消泡剤、増粘剤、分離低減剤、収縮低減剤等を添加してもよい。減水剤をセメント組成物100質量%に対して0.1〜1.0質量%添加することにより、所定のフローとするための水量を減少させることができる。また消泡剤をセメント組成物100質量%に対して0.05〜0.3質量%添加することで、セメントミルクの混練時に発生する泡を消すことができ、硬化体の強度を増進できるという効果がある。更に収縮低減剤をセメント組成物100質量%に対して0.1〜1.0質量%添加することにより、収縮量を小さくして、ひび割れ抵抗性を向上できるという効果がある。
このように構成されたコンクリート断面修復材では、カルシウムアルミネートのガラス化率を80%以上とし、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類の混合割合を所定の範囲に設定し、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩又はオキシカルボン酸類のうち、選ばれた凝結調整剤を含む少なくとも1種の凝結調整剤の第1〜第3粒子の混合割合を所定の範囲に設定し、更に第2粒子を第1粒子より多く含むとともに第3粒子より多く含むように設定したので、このコンクリート断面修復材に、水を加えて混合すると、反応開始が速やかに開始し、水和反応が順調に継続する、即ち急激な反応を抑え、連続的に穏やかな水和反応が起こるようにすることにより、有益なエトリンガイト又はモノサルフェートのいずれか一方又は双方が速やかに生成される。この結果、上記コンクリート断面修復材に注水して硬化させた硬化体の若材齢(材齢3時間程度)で圧縮強度を低下させずに、可使時間を30〜90分程度と長く確保することができる。また硬化体に斑点が発生しないので、この斑点部分が欠陥となって長期的な硬化体の強度の低下を招くという事態の発生を防止できる。更に注水後の混練温度が異なっても凝結時間が殆ど変化せず、凝結時間の温度依存性を小さくすることができる。従って、どのような作業環境であっても、上記混和材を含むコンクリート断面修復材に水を加えたモルタルの粘性変化が略同一の条件で混練作業、打設作業又は塗布作業等を行うことができる。また上記コンクリート断面修復材では、予め水以外の所定の材料をプレミックス(予調合)しているため、施工現場で材料の計量や混合が不要になり、現場での施工作業が容易になる。
なお、上記混和材を含むコンクリート断面修復材に注水して生成されたエトリンガイト又はモノサルフェートのいずれか一方又は双方は六価クロムを吸収することができる。この結果、環境を汚染する有害物質として挙げられている六価クロムが地中に拡散されるのを防止できる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
先ず使用材料の種類及び略号、即ちカルシウムアルミネート、無機硫酸塩、セメント鉱物、アルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類の種類及び略号を次の表1に示す。なお、表1において、『C12A7』は『12CaO・7Al23』であり、『C11A7F』は『11CaO・7Al23・CaF2』である。またブレーン値は、1gのカルシウムアルミネート粒子の総表面積であり、ブレーン空気透過式比表面積測定法で測定される。
Figure 0004893453
上記表1中のアルミン酸ナトリウム、無機炭酸塩及びオキシカルボン酸類をそれぞれ所定の粒径の範囲毎に混合割合を変えた。その混合割合を表2に示す。なお、表2中の『0-45』は『0μmを越えかつ45μm以下』であり、『45-90』は『45μmを越えかつ90μm以下』であり、『90-150』は『90μmを越えかつ150μm以下』であり、『150-500』は『150μmを越えかつ500μm以下』であることを意味する。
Figure 0004893453
表2において、使用材料の略号『Al-2』、『K-1』及び『Ci-1』で示す第1〜第3粒子の混合割合は全て本発明の範囲内、即ち請求項1で設定した範囲内にあり、使用材料の略号『Al-2』、『K-2』及び『Ci-2』で示す第1〜第3粒子のうち少なくとも1種の混合割合が本発明の範囲外、即ち請求項1で設定した範囲外にある。
更に表1のカルシウムアルミネートのうち略号CA70、CA80及びCA90の化学組成毎の含有割合をガラス化率及びブレーン値とともに表3に示す。
Figure 0004893453
<実施例1>
カルシウムアルミネートCA90を10質量%と、フッ酸二型無水石膏S8を10質量%と、普通ポルトランドセメントNを80質量%と、アルミン酸ソーダAl−1を0.6質量%と、炭酸カリウムK−1を0.9質量%と、クエン酸Ci−1を0.6質量%と、硅砂Saと、ポリマーと、繊維B−1と、水とを混合してモルタルを調製した。このモルタルを実施例1とした。なお、硅砂Saはセメント組成物(カルシウムアルミネートCA90、フッ酸二型無水石膏S8、普通ポルトランドセメントN、アルミン酸ソーダAl−1、炭酸カリウムK−1及びクエン酸Ci−1)100質量%に対して200質量%であり、ポリマーはセメント組成物100質量%に対して10質量%であり、繊維B−1はセメント組成物100質量%に対して1質量%であった。また水は、セメント組成物100質量%に対して56.0質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合した。
<実施例2>
硅砂Saをセメント組成物100質量%に対して100質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して38.0質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例2とした。
<実施例3>
硅砂Saをセメント組成物100質量%に対して300質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して74.0質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例3とした。
<実施例4>
硅砂Saをセメント組成物100質量%に対して100質量%混合し、パーライトPAをセメント組成物100質量%に対して50質量%混合し、減水剤をセメント組成物100質量%に対して0.2質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して52.2質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例4とした。
<実施例5>
ポリマーPをセメント組成物100質量%に対して5質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して55.1質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例5とした。
<実施例6>
ポリマーPをセメント組成物100質量%に対して20質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して57.8質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例6とした。
<実施例7>
繊維B−1をセメント組成物100質量%に対して0.5質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して55.0質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例7とした。
<実施例8>
繊維B−1をセメント組成物100質量%に対して2.0質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して56.2質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例8とした。
<実施例9>
消泡剤Defをセメント組成物100質量%に対して0.1質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して56.0質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例9とした。
<実施例10>
消泡剤Defをセメント組成物100質量%に対して0.1質量%混合し、減水剤1641をセメント組成物100質量%に対して0.5質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して46.7質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して15質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例10とした。
<実施例11>
消泡剤Defをセメント組成物100質量%に対して0.1質量%混合し、減水剤1641をセメント組成物100質量%に対して0.5質量%混合し、収縮低減剤PWをセメント組成物100質量%に対して0.5質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して46.8質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して15質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例11とした。
<実施例12>
水を、セメント組成物100質量%に対して62.2質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して20質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例12とした。
<実施例13>
水を、セメント組成物100質量%に対して37.3質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して12質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例13とした。
<比較例1>
カルシウムアルミネートCA90、フッ酸二型無水石膏S8、アルミン酸ソーダAl−1、炭酸カリウムK−1及びクエン酸Ci−1に代えて、速硬材KAを20質量%と、凝結調整剤KSetを1.5質量%とを混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例1とした。
<比較例2>
カルシウムアルミネートCA90、フッ酸二型無水石膏S8、アルミン酸ソーダAl−1、炭酸カリウムK−1及びクエン酸Ci−1に代えて、速硬材KAを20質量%と、凝結調整剤KSetを2.2質量%とを混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例2とした。
<比較例3>
硅砂Saをセメント組成物100質量%に対して80質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して34.4質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例3とした。
<比較例4>
硅砂Saをセメント組成物100質量%に対して350質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して83.0質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例4とした。
<比較例5>
ポリマーPを混合せずに、水を、セメント組成物100質量%に対して54.2質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例5とした。
<比較例6>
繊維B−1を混合せずに、水を、セメント組成物100質量%に対して54.2質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例6とした。
<比較例7>
繊維B−1をセメント組成物100質量%に対して3.0質量%混合し、水を、セメント組成物100質量%に対して56.3質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例7とした。
<比較例8>
繊維B−1に代えて、繊維B−2をセメント組成物100質量%に対して1.0質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例8とした。
<比較例9>
水を、セメント組成物100質量%に対して28.0質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して9質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例9とした。
<比較例10>
水を、セメント組成物100質量%に対して77.8質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して25質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例10とした。
<比較試験1及び評価>
実施例1と比較例1及び2のモルタルについて、混練時の環境温度をそれぞれ5℃、20℃及び35℃として、モルタル温度、フロー値、可使時間及び圧縮強度をそれぞれ測定した。ここで、モルタル温度は、練り上がり直後のモルタルを温度計で測定して得た。フロー値は、JIS R 5201の「セメントの物理試験方法」に規定されているフロー試験方法に準じて実施し、上部内径70mm、下部内径100mm、高さ60mmのコーン中にモルタルを入れ、コーンを取り去った後に、15回の落下運動を与えた後のモルタルの広がりを測定して得た。また可使時間は、モルタルの練り上がりからフロー値が150mm以下となるまでの時間を測定して得た。更に圧縮強度は、JIS R 5201に準じて実施し、実施例1と比較例1及び2の各モルタルを用いて40mm×40mm×160mmの共試体を作製し、これらの共試体の材齢3時間及び材齢28日での圧縮強度をそれぞれ測定して得た。これらの結果を混和材又は速硬材及び凝結調整剤の種類及び含有量とともに表4に示す。
Figure 0004893453
表4から明らかなように、速硬材としてコーカエースKA(三菱マテリアル社製のカルシウムアルミネート系混和材)を20質量%を含み、かつ凝結調整剤としてコーカセッターKSet(三菱マテリアル社製)を1.5質量%含む比較例1のモルタルでは、可使時間が15〜25分と短かったのに対し、混和材としてカルシウムアルミネートCA90を10質量%と、フッ酸二型無水石膏S8を10質量%と、普通ポルトランドセメントNを80質量%と、アルミン酸ソーダAl−1を0.6質量%と、炭酸カリウムK−1を0.9質量%と、クエン酸Ci−1を0.6質量%とを含む実施例1のモルタルでは、可使時間が75〜90分と長くなることが分った。また速硬材としてコーカエースKA(三菱マテリアル社製のカルシウムアルミネート系混和材)を20質量%を含み、かつ凝結調整剤としてコーカセッターKSet(三菱マテリアル社製)を2.2質量%含む比較例2のモルタルでは、環境温度が5℃であるときの可使時間が50分と短かったのに対し、実施例1のモルタルでは、環境温度が5℃であるときの可使時間が90分と長くなることが分った。更に比較例2のモルタルでは、材齢3時間での圧縮強度が1.9から3.6N/mm2と小さかったのに対し、実施例1のモルタルでは、材齢3時間での圧縮強度が5.5から7.8N/mm2と大きくなることが分った。
<比較試験2及び評価>
実施例1〜4と比較例3及び4のモルタルについて、フロー値、可使時間、圧縮強度、長さ変化率、コテ仕上げ性及び硬化体の表面状態をそれぞれ測定した。ここで、フロー値、可使時間及び圧縮強度は上記比較試験1と同様にして行った。また長さ変化率は、JIS A 1171(ポリマーセメントモルタルの試験方法)に準じて実施した。具体的には、実施例1と比較例3及び4の各モルタルを用いて40mm×40mm×160mmの共試体を作製し、これらの共試体を28日間保存した後の長さの変化率を測定した。更にコテ仕上げ性は、実際に所定の面に塗り付けたモルタルをコテで仕上げたときの様子を観察し、硬化体の表面状態は目視にて観察した。これらの結果を骨材の種類及び含有量と減水剤の種類及び含有量とともに表5に示す。なお、表5の試験データは、環境温度20℃におけるものである。
Figure 0004893453
表5から明らかなように、骨材である硅砂Sa−1が80質量%と所定の範囲より少ない比較例3では、フロー値が204mmと大きく、長さ変化率が880×10-6と大きく、硬化体の表面にひび割れが発生しており、また硅砂Sa−1が350質量%と所定の範囲より多い比較例4では、フロー値が168mmと小さく、長さ変化率が440×10-6と小さかったけれども、硬化体の表面が粗く、コテ仕上げ性が悪く、しかも材料分離が発生したのに対し、硅砂Sa−1が200質量%と所定の範囲内にある実施例1では、フロー値が185mmと小さく、長さ変化率が460×10-6と小さく、硬化体の表面にひび割れが発生せず、表面が滑らかであるとともに、コテ仕上げ性が良好であり、しかも材料分離は発生しないことが分った。また硅砂Sa−1が350質量%と所定の範囲より多い比較例4では、材齢3時間の圧縮強度が4.5N/mm2と小さく、材齢28日の圧縮強度が22.6N/mm2と小さかったのに対し、硅砂Sa−1が100〜300質量%と所定の範囲内にある実施例1〜4では、材齢3時間の圧縮強度が5.2〜7.6N/mm2と大きく、材齢28日の圧縮強度が28.5〜38.9N/mm2と大きいことが分った。更に硅砂Sa−1が100〜300質量%と所定の範囲内にある実施例2〜4の硬化体の表面状態は、実施例1と同様に、フロー値が165〜196mmと小さく、表面にひび割れが発生せず、表面が滑らかであるとともに、コテ仕上げ性が良好であることが分った。
<比較試験3及び評価>
実施例1、5及び6と比較例5のモルタルについて、フロー値、可使時間、圧縮強度、曲げ強度、接着強さ及び長さ変化率をそれぞれ測定した。ここで、フロー値、可使時間、圧縮強度及び長さ変化率は上記比較試験1及び2と同様にして行った。また曲げ強度は、JIS A 1171(ポリマーセメントモルタルの試験方法)に準じて実施した。具体的には、実施例1、5及び6と比較例5の各モルタルを用いて40mm×40mm×160mmの共試体を作製し、これらの共試体の材齢3時間及び材齢28日での曲げ強度をそれぞれ測定した。更に接着強度は、JIS A 1171(ポリマーセメントモルタルの試験方法)に準じて実施した。具体的には、モルタル製基板の上に、実施例1、5及び6と比較例5の各モルタルを充填し成型した共試体を作製し、これらの共試体の材齢7日及び材齢28日での接着強度をそれぞれ測定した。これらの結果をポリマーPの含有量とともに表6に示す。なお、表6の試験データは、環境温度20℃におけるものである。
Figure 0004893453
表6から明らかなように、ポリマーPを含まない比較例5では、フロー値が206mmと大きく、コテ仕上げ性が悪かったのに対し、ポリマーPを含む実施例1、5及び6では、フロー値が177〜194mmと大きく、コテ仕上げ性が良好であることが分った。またポリマーPを含まない比較例5では、材齢3時間での曲げ強度が5.3N/mm2と小さく、材齢28日での曲げ強度が1.2N/mm2と小さかったのに対し、ポリマーPを含む実施例1、5及び6では、材齢3時間での曲げ強度が2.3〜3.0N/mm2と大きく、材齢28日での曲げ強度が7.3〜9.2N/mm2と大きくなることが分った。またポリマーPを含まない比較例5では、材齢7日での接着強度が1.2N/mm2と小さく、材齢28日での接着強度が1.4N/mm2と小さかったのに対し、ポリマーPを含む実施例1、5及び6では、材齢7日での接着強度が1.8〜2.4N/mm2と大きく、材齢28日での接着強度が2.0〜2.5N/mm2と大きくなることが分った。更にポリマーPを含まない比較例5では、長さ変化率が820×10-6と大きかったのに対し、ポリマーPを含む実施例1、5及び6では、長さ変化率が450×10-6〜480×10-6と小さくなることが分った。
<比較試験4及び評価>
実施例1及び比較例5のモルタルについて、凍結融解に対する抵抗性を測定した。ここで、凍結融解に対する抵抗性は、JIS A 1148(コンクリートの凍結融解試験方法)に準じて実施した。具体的には、実施例1及び比較例5の各モルタルを用いて100mm×100mm×400mmの共試体を作製し、これらの共試体について凍結融解試験を行い、0〜300サイクルでの相対動弾性係数をそれぞれ測定した。これらの結果を図1に示す。なお、図1の試験データは、環境温度20℃におけるものである。
図1から明らかなように、ポリマーPを含まない比較例5では、凍結融解試験のサイクル数を次第に上げていって240サイクルに達したときに相対動弾性係数が60%以下に低下したのに対し、ポリマーPを含む実施例1では、凍結融解試験のサイクル数を次第に上げていって300サイクルに達しても相対動弾性係数が殆ど低下しないことが分った。
<比較試験5及び評価>
実施例1、7及び8と比較例6〜8のモルタルについて、フロー値、可使時間、圧縮強度、曲げ強度及び練り混ぜ時の状態をそれぞれ測定した。ここで、フロー値、可使時間、圧縮強度及び曲げ強度は上記比較試験1〜3と同様にして行った。また練り混ぜ時の状態は目視にて観察した。これらの結果を繊維の種類、含有量及び長さとともに表7に示す。なお、表7の試験データは、環境温度20℃におけるものである。
Figure 0004893453
表7から明らかなように、繊維の長さが短いけれども、繊維の含有量が所定の範囲より多い比較例7では、フロー値が145mmと大きく、練り混ぜ時にダマが発生し、また繊維の含有量が所定の範囲内にあるけれども、繊維の長さが30〜60mmと長い比較例8では、フロー値が130mmと大きく、練り混ぜ時の状態が不良であったのに対し、繊維の長さが短く、繊維の含有量が所定の範囲内にある実施例1、7及び8では、フロー値が176〜191mmと小さく、練り混ぜ時の状態が良好であることが分った。また繊維を含まない比較例6では、材齢3時間での曲げ強度が1.3N/mm2と小さく、材齢28日での曲げ強度が4.6N/mm2と小さかったのに対し、繊維の長さが短く、繊維の含有量が所定の範囲内にある実施例1、7及び8では、材齢3時間での曲げ強度が2.1〜2.3N/mm2と大きく、材齢28日での曲げ強度が7.2〜7.4N/mm2と大きくなることが分った。
<比較試験6及び評価>
実施例1及び9〜11のモルタルについて、フロー値、可使時間、圧縮強度及び長さ変化率の材料の混合状態をそれぞれ測定した。ここで、フロー値、可使時間、圧縮強度及び長さ変化率は上記比較試験1〜3と同様にして行った。また練り混ぜ時の材料の混合状態は目視にて観察した。これらの結果を消泡剤、減水剤及び収縮低減剤の種類及び含有量とともに表8に示す。なお、表8の試験データは、環境温度20℃におけるものである。
Figure 0004893453
表8から明らかなように、消泡剤を含まない実施例1では、フロー値が185mmであったのに対し、消泡剤を含む実施例9〜11では、フロー値が191〜225mmと大きくなることが分った。また減水剤を含まない実施例1及び9では、材齢3時間での曲げ強度が7.4N/mm2及び8.3N/mm2であり、材齢28日での曲げ強度が36.8N/mm2及び39.3N/mm2であったのに対し、減水剤を含む実施例10及び11では、材齢3時間での曲げ強度が9.6N/mm2及び9.1N/mm2と大きくなり、材齢28日での曲げ強度が43.8N/mm2及び41.9N/mm2と大きくなることが分った。更に収縮低減剤を含まない実施例1及び10では、長さ変化率が460×10-6及び420×10-6であったのに対し、収縮低減剤を含む実施例11では、長さ変化率が380×10-6と小さくなることが分った。
<比較試験7及び評価>
実施例1、12及び13と比較例9及び10のモルタルについて、フロー値、練り混ぜ状態及びコテ仕上げ性をそれぞれ測定した。ここで、フロー値は上記比較試験1〜3と同様にして行った。また練り混ぜ状態は実際にモルタルを練り混ぜたときの状態を観察し、コテ仕上げ性は実際に所定の面に塗り付けたモルタルをコテで仕上げたときの様子を観察した。これらの結果を水の含有量とともに表9に示す。なお、表9の試験データは、環境温度20℃におけるものである。
Figure 0004893453
表9から明らかなように、水の含有量が28.0質量%と所定の範囲より少ない比較例9のモルタルでは、フロー値が130mmと小さ過ぎて、モルタル中にダマが発生するとともに、硬くてコテ仕上げを行い難く、また水の含有量が77.8質量%と所定の範囲より多い比較例10では、フロー値が260mmと大き過ぎて、材料分離が発生し、垂直面に塗布したモルタルが硬化前に落下するとともに、柔らかすぎてコテ仕上げを行い難かった。これらに対し、水の含有量が37.3〜62.2質量%と所定の範囲内にある実施例1、12及び13のモルタルでは、少しダマ発生する場合もあったけれども、練り混ぜ性が良好であり、垂直面へのモルタルの塗布を容易に行うことができるとともに、コテ仕上げ及びコテ離れが良好であることが分った。
<実施例1>
この実施例1は上記表4〜表9に挙げた実施例1と同一のモルタルであるが、次の実施例14〜17と比較例14及び15のモルタルとの対比を容易にするために、改めてここに記載したものである。カルシウムアルミネートCA90を10質量%と、フッ酸二型無水石膏S8を10質量%と、普通ポルトランドセメントNを80質量%と、アルミン酸ソーダAl−1を0.6質量%と、炭酸カリウムK−1を0.9質量%と、クエン酸Ci−1を0.6質量%と、硅砂Saと、ポリマーと、繊維B−1と、水とを混合してモルタルを調製した。このモルタルを実施例1とした。なお、硅砂Saはセメント組成物(カルシウムアルミネートCA90、フッ酸二型無水石膏S8、普通ポルトランドセメントN、アルミン酸ソーダAl−1、炭酸カリウムK−1及びクエン酸Ci−1)100質量%に対して200質量%であり、ポリマーはセメント組成物100質量%に対して10質量%であり、繊維B−1はセメント組成物100質量%に対して1質量%であった。また水は、セメント組成物100質量%に対して56.0質量%、即ち水以外の材料の混合物(コンクリート断面修復材)100質量%に対して18質量%混合した。
<実施例14>
炭酸カリウムK−1を0.6質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例14とした。
<実施例15>
アルミン酸ナトリウムAl−1(粉砕品)に代えてアルミン酸ナトリウムAl−2(市販品)を用い、クエン酸Ci−1(粉砕品)に代えてクエン酸Ci−2(市販品)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例15とした。
<実施例16>
炭酸カリウムK−1(粉砕品)に代えて炭酸カリウムK−2(市販品)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例16とした。
<実施例17>
カルシウムアルミネートCA90に代えてカルシウムアルミネートCA80を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例17とした。
参考例1
炭酸カリウムK−1を0.96質量%、クエン酸Ci−1を0.36質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを参考例1とした。
<実施例18
炭酸カリウムK−1を0.36質量%、クエン酸Ci−1を0.36質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例18とした。
<実施例19
炭酸カリウムK−1を0.96質量%、クエン酸Ci−1を0.96質量%混合したこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを実施例19とした。
<比較例11>
アルミン酸ナトリウムAl−1(粉砕品)に代えてアルミン酸ナトリウムAl−2(市販品)を用い、炭酸カリウムK−1(粉砕品)に代えて炭酸カリウムK−2(市販品)を用い、クエン酸Ci−1(粉砕品)に代えてクエン酸Ci−2(市販品)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例11とした。
<比較例12>
カルシウムアルミネートCA90に代えてカルシウムアルミネートCA70を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてモルタルを調製した。このモルタルを比較例12とした。
<比較試験8及び評価>
実施例1と実施例14〜19参考例1と比較例11及び12のモルタルについて、混練時の環境温度をそれぞれ5℃、20℃及び35℃として、モルタル温度、フロー値、可使時間及び材齢3時間での圧縮強度をそれぞれ測定した。ここで、上記モルタル温度、フロー値、可使時間及び材齢3時間での圧縮強度の各測定は、比較試験1と同様にして行った。これらの結果を、カルシウムアルミネートのガラス化率と、凝結調整剤の種類及び配合比とともに、表10及び表11に示す。
Figure 0004893453
Figure 0004893453
表2、表10及び表11から明らかなように、アルミン酸ソーダAl、炭酸カリウムK及びクエン酸Ciの粒径が、90μmを越えかつ150μm以下と比較的大きいものと、粒径が150μmを越えかつ500μm以下と極めて大きいものだけを含む比較例11では、作業環境温度5℃での可使時間を85時間と長く確保したため、材齢3時間での圧縮強度が3.0N/mm2以下と低くなった。これに対し、アルミン酸ソーダAl、炭酸カリウムK又はクエン酸Ciのうちの少なくとも1種の第1〜第3粒子の混合割合が本発明の範囲内にあり、かつ第3粒子を第1粒子より多く含むとともに第2粒子より多く含む実施例1及び実施例14〜19では、作業環境温度5℃での可使時間を80〜90分と長く確保しても、材齢3時間での圧縮強度が5.2〜5.6N/mm2と高くなることが分った。一方、表10及び表11から明らかなように、ガラス化率70%のカルシウムアルミネートを含む比較例12では、作業環境温度5℃での可使時間を85分と長く確保したため、材齢3時間での圧縮強度が3.1N/mm2と低くなった。これに対し、ガラス化率90%のカルシウムアルミネートを含む実施例1と、実施例14〜1618及び19と、ガラス化率80%のカルシウムアルミネートを含む実施例17では、作業環境温度5℃での可使時間を80〜90分と長く確保しても、材齢3時間での圧縮強度が5.2〜5.6N/mm2と高くなることが分った。
実施例1及び比較例5の凍結融解試験における試験サイクル数の変化に対する相対動弾性係数の変化を示す図である。

Claims (3)

  1. 混和材100質量%に対して100〜1000質量%のセメント鉱物を含むセメント組成物100質量%に対して、100〜300質量%の骨材と、1〜20質量%の再乳化粉末樹脂と、0.1〜2.0質量%の繊維とを含むコンクリート断面修復材であって、
    前記混和材が、カルシウムアルミネートと無機硫酸塩とが質量比で1:(0.5〜3)の割合で混合された急硬成分に対して内割でアルミン酸ナトリウム0.2〜35.0質量%、無機炭酸塩0.2〜35.0質量%及びオキシカルボン酸類0.1〜15.0質量%からなる凝結調整剤を含むとともに、
    前記カルシウムアルミネートのガラス化率が80%以上であって、
    前記アルミン酸ナトリウム、前記無機炭酸塩及び前記オキシカルボン酸類からなる凝結調整剤のうちのいずれか1種を選択し、前記選ばれた凝結調整剤を100質量%とするとき他の2種をそれぞれ60〜160質量%含み、
    前記アルミン酸ナトリウム、前記無機炭酸塩又は前記オキシカルボン酸類のうち、前記選ばれた凝結調整剤を含む少なくとも1種の凝結調整剤が、凝結調整剤の総量を100質量%とするとき、粒径45μmを越えかつ90μm以下の第1粒子10〜45質量%と、粒径90μmを越えかつ150μm以下の第2粒子30〜70質量%と、粒径150μmを越えかつ500μm以下の第3粒子5〜30質量%とを含み、かつ前記第2粒子を前記第1粒子より多く含むとともに前記第3粒子より多く含むことを特徴とするコンクリート断面修復材。
  2. コンクリート断面修復材100質量%に対して、水を10〜20質量%混合してモルタルを調製したときに、可使時間が30〜90分であり、材齢3時間の圧縮強度が5N/mm2以上である請求項1記載のコンクリート断面修復材。
  3. コンクリート断面修復材100質量%に対して、水を10〜20質量%混合してモルタルを調製したときに、15打フロー値が150〜230mmである請求項1又は2記載のコンクリート断面修復材。
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