JP2015117036A - 包装体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装袋の容量に余裕がない場合であっても、1本の開封誘導線を加工するだけで、確実に開封でき、しかも切口がきれいな包装体(1)及びこの製造方法を提案する。【解決手段】最内層にヒートシール性樹脂層を有する包装材(2)の両側端部を、合掌状にシールして背貼りシール部(3)を形成した包装体であって、背貼りシール部には、高さの異なる2つの開封用ノッチが設けられており、胴部には、上方の開封用ノッチ(8)から出発した裂け目を誘導する1本の開封誘導線(9)が設けられており、開封誘導線は、背貼りシール部の山折側境界線(10)の近傍であり、かつ2つの開封用ノッチの間の高さの始点(s)から出発して、上方のノッチの近傍を通過して斜上し、上方のノッチよりも高い位置で水平方向に向きを変え、胴部を1周して、背貼りシール部の谷折側境界線(11)の近傍に設定された終点(e)に到達することを特徴とする包装体である。【選択図】図1

Description

本発明は、包装材を筒状に成形した後に、天部と底部をシールしてなる包装体に関し、特に内容物が包装袋の内容積に近くて、包装材に自由度が少ない状態であっても、背貼りシール部に設けた開封用ノッチから、包装袋の周方向に開封することが可能な包装体及びその製造方法に関する。
従来、1枚の包装材を筒状に丸めて背貼りシール部を形成し、天部と底部のシール部の間に内容物を収納した包装体が、さまざまな用途に使用されている。このような構造の包装体を開封する方法として、背貼りシール部に2つの開封ノッチを設け、2つの開封ノッチに挟まれた部分を開封開始部として、ここから水平に帯状に開封する方法が用いられている。
このような方法によると、2本の切目が背貼りシール部の終点に到達した段階で、左右のフィルムがつっぱって切目が進行しなくなることがある。そこで、左右どちらか一方のフィルムの背貼りシール部の付け根の部分に多数の微細な傷をつけたり、あるいは粗面加工を施すことにより、その部分のフィルムが切れやすくすることによって、もう一方のフィルムに切目を誘導する方法が提案されている。(特許文献1、特許文献2)
しかし特許文献1や特許文献2に記載された方法によると、開封を開始する時点は問題がないが、包装体の中央部に切目が進行した時には、2本の切目がひとつに合流して開封帯が千切れてしまったり、逆に開きすぎて切口が見苦しくなったりするという問題があった。
出願人の提案になる特許文献3に記載された包装袋は、背貼り部分から開封し、包装袋の上部と下部を切り離す、いわゆる帽子切り操作を行う包装袋であるが、この操作を行う際に、開封ノッチから周方向に対して直線状に、美麗な切口で開封することができるものであり、上記の問題を解決することができる。
特許第3578419号公報 特開平10−35694号公報 特開2011−148546号公報
特許文献3に記載された包装袋は、内容物の容積に対して、袋の容積にある程度の余裕がある場合には、うまく開封できるが、袋に余裕がない場合には、以下の様な問題が生じることが分った。
まず、背貼りシール部が包装袋の胴部に密着し、開封用ノッチ部を摘みにくいという問題がある。また、開封用ノッチからの手切れ開封線が、内容物の立体阻害により、周方向ではなく天シール方向に進行してしまい、開封誘導線と交わらない結果、周方向の開封が困難となることがある。極端な場合、開封用ノッチより上の背貼りシール部のみが本体から切り取られるだけで終わることになり、この場合開封のやり直しができない。
上述の開封エラーを回避するために、開封用ノッチと開封誘導線を接近させることが考えられるが、これは包装材料フィルムのほぼ全幅に亘って脆弱加工を施すことになり、引張強度の低下を招く結果となる。
また、内容量に関わらず、特許文献3に記載された方法によると、開封誘導線通りに開封した場合、包装材が二分されることにより、余分なごみが発生し、取扱が煩雑となる。
そこで、周方向に2本の脆弱加工を段違いに形成することができれば、脆弱加工間の包材を胴部から切り取るように開封することは可能であるが、特に脆弱加工がレーザー加工による場合には、加工スピードがほぼ半分に低下し、コスト高となる問題がある。
本発明の解決しようとする課題は、包装袋の容量に余裕がない場合であっても、1本の開封誘導線を加工するだけで、確実に開封でき、しかも切口がきれいな包装体及びこの製造方法を提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、最内層にヒートシール性樹脂層を有する積層体からなる包装材の両側端部を、合掌状にヒートシールして背貼りシール部を形成した筒状構造を有する包装体であって、包装体の底部及び天部は、前記背貼りシール部が片側に倒されて、包装体の胴部に密着した状態でヒートシールされており、背貼りシール部には、開封のきっかけとなる、底部からの高さの異なる2つの開封用ノッチが設けられており、胴部を形成する包装材には、前記開封用ノッチから出発した包装材の裂け目を誘導する開封誘導線が設けられており、該開封誘導線は、脆弱加工によって形成される、包装材を貫通しない1本の連続線であり、開封誘導線は、包装材において、前記背貼りシール部の山折側境界線の近傍であり、かつ前記2つの開封用ノッチの間の高さに設定された始点から出発して、前記2つの開封用ノッチのうちの、上方のノッチの近傍を通過して斜上し、上方のノッチよりも高い位置で水平方向に向きを変え、胴部を1周して、背貼りシール部の谷折側境界線の近傍に設定された終点に到達することを特徴とする包装体である。
本発明に係る包装体は、背貼りシール部に2つの開封用ノッチを設け、上方の開封用ノッチから出発した包装材の裂け目を補足して誘導する開封誘導線を設けたので、内容物が大きくて、包装袋に余裕がない状態であっても円滑に開封することができる。また開封誘導線が1本で済むので、生産効率が良い。
また、請求項2に記載の発明は、前記開封誘導線が、終点に到達する直前において湾曲して、水平方向から上方に向きを変えていることを特徴とする請求項1に記載の包装体である。
また、請求項3に記載の発明は、前記開封誘導線が、始点から水平方向に出発し、直ちに上方に湾曲した後、斜上することを特徴とする請求項1または2に記載の包装体である。
また、請求項4に記載の発明は、前記開封誘導線が、終点に向って水平方向に進む時に、わずかに斜上することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装体である。
また、請求項5に記載の発明は、前記開封誘導線が、レーザー加工法によって形成され、包装材の最内層のヒートシール性樹脂層を貫通しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装体である。
また、請求項6に記載の発明は、前記背貼りシール部の、少なくとも前記2つの開封用ノッチの間の谷折側境界線の近傍の包装材に、傷加工が施されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装体である。
また、請求項7に記載の発明は、以下の工程をこの順序に含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の包装体の製造方法である。すなわち、印刷を施した包装材原反に、レーザー加工法によって開封誘導線を形成する工程。印刷を施した包装材原反を、所定の幅にスリットする工程。背貼りシール部を形成し、開封ノッチを設ける工程である。
本発明に係る包装体は、背貼りシール部に2つの開封用ノッチを設けたので、内容物が大きくて、包装袋に余裕がない状態であっても、開封のきっかけが容易に得られ、内容物による立体阻害の影響を受けず、周方向に開封することが可能となり、内容物を確実に取り出すことが可能な開封口を得ることができる。
また、開封線が内容物に接触することなく開封可能であるため、傷付きやすい繊細な内容物に対しても対応可能である。
また、上方の開封用ノッチから出発した包装材の裂け目を補足して誘導する開封誘導線を設けたので、円滑に開封することができる。さらに開封誘導線の形状を工夫することにより、上方の開封用ノッチから出発した裂け目を確実に補足することができ、開封エラーが発生しにくい。
また開封誘導線が1本で済むので、特に開封誘導線をレーザー加工法によって加工する場合には、生産効率が良い。
請求項2に記載の発明のように、開封誘導線が、終点に到達する直前において湾曲して、水平方向から上方に向きを変えている場合には、開封の最終段階において包装材が2分され難くなり、確実に繋がったままになるので、開封後の包装材の取扱性が良い。
また請求項3に記載の発明のように、開封誘導線が、始点から水平方向に出発し、直ちに上方に湾曲した後、斜上するようにした場合には、上方の開封用ノッチから出発した包装材の裂け目が下方向に逸れることを防止する効果が高まり、より確実に裂け目を開封誘導線に導く効果がある。
また、請求項4に記載の発明のように、開封誘導線が、終点に向って水平方向に進む時に、わずかに斜上するようにした場合には、下方の開封用ノッチから出発した包装材の裂け目が、開封誘導線に接触して、開封片が千切れてしまうという開封エラーを未然に防止する効果が高まる。
また、請求項5に記載の発明のように、開封誘導線を、レーザー加工法によって形成する場合には、包装材の層構成と、レーザーの波長を最適に組み合わせることで、最内層のヒートシール性樹脂層を貫通しないようにすることが容易に可能となり、品質の安定した包装体が得られる。また、開封誘導線の形状の自由度が高まる。
また、請求項6に記載の発明のように、背貼りシール部の、2つの開封用ノッチの間の谷折側境界線近傍の包装材に、傷加工を施した場合には、開封時にこの部分が切れやすくなるため、開封開始がより円滑になる。
図1は、本発明に係る包装体の基本的な実施形態を示した斜視図である。 図2は、図1に示した包装体に用いた包装材の展開図である。 図3は、開封誘導線の他の実施形態を示した説明図である。 図4は、開封誘導線の他の実施形態を示した説明図である。 図5は、開封誘導線の他の実施形態を示した説明図である。 図6は、実施例2の包装体に用いた包装材の平面模式図である。 図7は、実施例3の包装体に用いた包装材の平面模式図である。 図8は、実施例4の包装体に用いた包装材の平面模式図である。 図9は、実施例5の包装体に用いた包装材の平面模式図である。 図10は、本発明に係る包装体の他の実施形態を示した模式図である。 図11は、図10のX−X’断面を示した断面模式図である。 図12は、図10に示した包装体に用いた包装材の平面模式図である。 図13は、実施例6の包装体に用いた包装材の平面模式図である。
以下図面を参照しながら、本発明に係る包装体について詳細に説明する。
本発明に係る包装体(1)は、図1に示したように、最内層にヒートシール性樹脂層を有する積層体からなる包装材(2)の両側端部を、ヒートシール性樹脂層が向い合うように合掌状にヒートシールして背貼りシール部(3)を形成した筒状構造を有する。
包装体(1)の底部(6)及び天部(4)は、背貼りシール部(3)が片側に倒されて、包装体の胴部(5)に密着した状態でヒートシールされている。背貼りシール部(3)は、胴部(6)においては、接着していないので、容易に持上げることができる。
背貼りシール部(3)には、開封のきっかけとなる、底部(6)からの高さの異なる2つの開封用ノッチが設けられている。2つの開封用ノッチは、下方の開封用ノッチ(7)と上方の開封用ノッチ(8)である。2つの開封用ノッチに挟まれた背貼りシール部の部分は、開封用の摘みとしての機能を有する。
胴部(5)を形成する包装材(2)には、開封用ノッチから出発した包装材の裂け目を誘導する開封誘導線(9)が設けられている。開封誘導線(9)は、脆弱加工によって形成される、包装材を貫通しない1本の連続線である。
開封誘導線(9)は、図2に示したように、包装材(2)において、背貼りシール部(3)の山折側境界線(10)の近傍であり、かつ2つの開封用ノッチ(7、8)の間の高
さに設定された始点(s)から出発して、2つの開封用ノッチのうちの、上方のノッチ(8)の近傍を通過して斜上し、上方のノッチ(8)よりも高い位置で水平方向に向きを変え、胴部(5)を1周して、背貼りシール部(3)の谷折側境界線(11)の近傍に設定された終点(e)に到達する。
始点(s)は、図2に斜線で示したヒートシール予定部分(13)にかからない方が望ましいが、多少含まれても差支えない。終点(e)も同様である。
本発明に係る包装体(1)を開封する時には、背貼りシール部(3)に設けられた2つの開封用ノッチ(7、8)に挟まれた部分を摘んで右方に引く。上方の開封用ノッチ(8)から出発した包装材の裂け目は、右方向に進んで、開封誘導線(9)の斜上部分に到達し、ここからは開封誘導線(9)に沿って進む。
一方、下方の開封用ノッチ(7)から出発した包装材の裂け目は、開封誘導線(9)に沿って進む上方の裂け目に誘導されて、ほぼ同様の方向に進行する。下方の裂け目は、開封誘導線がないので、整った切口にはならないが、実用上は、全く問題がない。
このように、2つの開封用ノッチ(7、8)から出発した包装材の裂け目は、胴部の包装材を帯状に切り取りながら、胴部を1周するように進行する。帯状の包装材は、内容物に接触することがなく、従って内容物に悪影響を及ぼすことがない。このことは、痛みやすい繊細な内容物であっても、問題なく収納することができる事を意味している。
包装体の胴部を進行する上下2本の裂け目は、胴部を1周したところで背貼りシール部(3)に戻るが、少なくとも上方の裂け目は、終点(e)が始点(s)よりも高い位置であるため、裂け目が背貼りシール部(3)で停止し、包装材(2)が繋がった状態になる。このため、帯状の包装材が、切り離されてしまうことはないので、余分なごみが発生せず、包装材としての取扱性に優れている。
図3に示したように、開封誘導線(9)が、終点(e)に到達する直前において湾曲して、水平方向から上方に向きを変えていると、この裂け目の停止がより確実に行われるため、開封帯が千切れてしまうことが起りにくくなる。さらに図6に示したように、開封誘導線(9)が終点(e)で逆方向になるまで湾曲していると、この効果はさらに高まる。図7に示したように、下方向に湾曲していても同様の効果がある。
また、図4に示したように、開封誘導線(9)が、始点(s)から水平方向に出発し、直ちに上方に湾曲した後、斜上するようにした場合には、上方の開封用ノッチ(8)から出発した包装材の裂け目が下方にそれて開封誘導線(9)から逸脱してしまう開封トラブルを未然に防止する効果がある。
図5や図9に示したように、開封誘導線(9)が、終点(e)に向って水平方向に進む時に、わずかに斜上するようにすると、下方の開封用ノッチ(7)から出発した包装材の裂け目が開封誘導線(9)に接近して接触してしまうことにより、開封帯が千切れてしまう開封トラブルを防止する効果が生じる。
図10は、本発明に係る包装体(1)の他の実施形態を示した模式図である。図11は、図10のX−X’断面を示した断面模式図である。また図12は、図10に示した包装体に用いた包装材の平面模式図である。図10〜12に示した実施形態においては、背貼りシール部(3)の、2つの開封用ノッチ(7、8)の間の谷折側境界線(11)の近傍の包装材に、傷加工(12)が施されていることを特徴とする。傷加工(12)は、包装材の表面に無数の微細な傷をつけることにより、この部分の包装材が切れやすくするもの
であり、開封時に2つの開封用ノッチ(7、8)の間の包装材が谷折側境界線において容易に切れるようになるため、開封の開始が円滑になる効果を有する。
傷加工(12)に用いる傷の形状には特に制約はなく、砂目状、梨地状、無数の直線状、ハの字状、ランダムな傷など任意である。包装材(2)がアルミニウム箔を含む場合には、容易に裂けるので傷加工の必要がない場合が多いが、裂けにくい積層体の場合には、傷加工は有効である。
傷加工(12)は、図12に示したように、2つの開封用ノッチの間だけに設けてもよいし、図13に示したように、谷折側境界線(11)の全長に亘って設けてもよい。
本発明に係る包装体を製造する方法としては、さまざまな層構成に応じたさまざまな方法が可能であるが、基本的な工程としては、印刷を施した包装材原反に、開封誘導線を形成する工程と、印刷を施した包装材原反を、所定の幅にスリットする工程と、背貼りシール部を形成し、開封ノッチを設ける工程の3つの工程は、必須である。
開封誘導線を形成する方法としては、大きく分けてダイカッターなどの刃物による方法と、レーザー加工による方法がある。レーザー加工による方法は、型代の初期負担もなく、開封誘導線の形状に対する制約が少なく、また形状変更が容易にできるという特徴がある。また、包装材の層構成と、レーザーの波長をうまく組みあわせることにより、安定した品質が得られるという利点がある。
包装材を構成する積層体の層構成としては、最内層にヒートシール性樹脂層を有する以外は、特に限定されない。最も基本的な層構成としては、基材フィルム/ヒートシール性樹脂層からなる構成である。但し、これらを貼り合せるための接着剤層や、印刷層などは当然含まれても良い。
上記の2層に追加される層としては、ガスバリア層、中間層などが挙げられる。特殊な用途としては、遮光層、紫外線吸収層などが追加される場合もある。また基材層がガスバリア層を兼ねる場合もある。
基材層としては、通常、印刷加工適性を考慮して、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)や、延伸ポリプロピレン樹脂フィルム(OPP)、延伸ナイロンフィルム(ONy)等の2軸延伸フィルムが一般的に用いられる。
ガスバリア層としては、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着フィルム、金属酸化物蒸着フィルム、各種ガスバリア性樹脂フィルム等が使用される。
ヒートシール性樹脂層としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂が最も一般的に用いられる。本発明に係る包装体のように、シール部分を引き裂いて開封する用途であって、シール部分を剥離して開封しない場合には、特に易剥離性を必要としないので、上記の中でも、シール適性の良い低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)や、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、無延伸ポリプロピレン樹脂(CPP)等の単体樹脂で十分である。ヒートシール性樹脂層は、樹脂を溶融して基材層に押出して積層してもよいし、フィルムに成形されたものを貼り合せても良い。
以下、実施例に基いて、本発明に係る包装体についてさらに具体的に説明する。
酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μmのPETフィルムベースのガスバリア性フィルム(凸版印刷製 GLフィルム)のPET処理面に印刷を施し、印刷面と、厚さ30μ
mのCPPフィルムをドライラミネートした。この包装材(A)に、レーザー加工によって図2に示したような形状の開封誘導線を形成し、所定幅にスリットした後、製袋、充填を行った。
内容物は、錠剤が10錠並んだPTP(Press Through Package)包装シートが10シート重なったものであり、袋の胴部に殆ど余裕がない状態とした。この内容物を充填しながら各部をシールし、背貼りシール部の所定の位置に開封用ノッチ(上下ともIノッチ)を加工した。
厚さ12μmのPETフィルムの処理面に印刷し、印刷面にアンカー剤を塗布した後、厚さ15μmのPE樹脂による押出しラミネート法により、厚さ7μmのアルミニウム箔を貼り合せた。積層体のアルミニウム箔面と、厚さ30μmのLDPEフィルムを、同様に厚さ15μmのPE樹脂による押出しラミネート法によって貼り合せた。
上記によって得られた包装材(B)に、レーザー加工によって図6に示したような形状の開封誘導線を形成し、所定幅にスリットした後、製袋、充填を行った。袋の形状、内容物は、実施例と同様である。背貼りシール部の開封用ノッチは、図6の通りである。
上記2種類の包装材(A)、(B)に、表1のような組み合わせで、図7〜9、図13に示した各形状の開封誘導線を形成し、実施例3〜6の包装体を作成した。
<比較例1>
比較例として、特許文献3の実施例1に記載された仕様の包装体を作成した。これは、開封開始ノッチが1つであり、1本の開封誘導線は胴部を1周した後、開封開始部に戻ることにより、帽子切りを可能とした包装体である。袋の寸法、内容物については、実施例と同様とした。
上記によって得られた各包装体について、手による開封を行い、開封適性、包装材の取扱性について評価した。開封性については、開封誘導線に沿って予定通りの開封口が得られた場合には○、得られなかった場合には×とした。包装材の取扱性については、開封後の包装材が1つにまとまっている場合には○、2分される場合には×とした。
評価結果を表1に示す。
Figure 2015117036
実施例1〜6の包装体は、いずれも開封適性、取扱性とも良好であるのに対して、比較例1の包装体は、内容物が引っ掛かって、うまく開封することができない上、開封後の包装材が千切れてしまうため、取扱性が良くなかった。
この結果から分るように、本発明に係る包装体は、袋の寸法に対して内容物が大きくて、袋に余裕がない場合であっても、円滑に開封することができ、しかも開封片が2分されない為、開封後の包装材の取扱性が良好である。
1・・・包装体
2・・・包装材
3・・・背貼りシール部
4・・・天部
5・・・胴部
6・・・底部
7・・・下方の開封用ノッチ
8・・・上方の開封用ノッチ
9・・・開封誘導線
s・・・始点
e・・・終点
10・・・山折側境界線
11・・・谷折側境界線
12・・・傷加工
13・・・ヒートシール予定部分
14・・・内容物

Claims (7)

  1. 最内層にヒートシール性樹脂層を有する積層体からなる包装材の両側端部を、合掌状にヒートシールして背貼りシール部を形成した筒状構造を有する包装体であって、
    包装体の底部及び天部は、前記背貼りシール部が片側に倒されて、包装体の胴部に密着した状態でヒートシールされており、
    背貼りシール部には、開封のきっかけとなる、底部からの高さの異なる2つの開封用ノッチが設けられており、
    胴部を形成する包装材には、前記開封用ノッチから出発した包装材の裂け目を誘導する開封誘導線が設けられており、
    該開封誘導線は、脆弱加工によって形成される、包装材を貫通しない1本の連続線であり、
    開封誘導線は、包装材において、前記背貼りシール部の山折側境界線の近傍であり、かつ前記2つの開封用ノッチの間の高さに設定された始点から出発して、前記2つの開封用ノッチのうちの、上方のノッチの近傍を通過して斜上し、上方のノッチよりも高い位置で水平方向に向きを変え、胴部を1周して、背貼りシール部の谷折側境界線の近傍に設定された終点に到達することを特徴とする包装体。
  2. 前記開封誘導線は、終点に到達する直前において湾曲して、水平方向から上方に向きを変えていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
  3. 前記開封誘導線は、始点から水平方向に出発し、直ちに上方に湾曲した後、斜上することを特徴とする請求項1または2に記載の包装体。
  4. 前記開封誘導線は、終点に向って水平方向に進む時に、わずかに斜上することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装体。
  5. 前記開封誘導線は、レーザー加工法によって形成され、包装材の最内層のヒートシール性樹脂層を貫通しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装体。
  6. 前記背貼りシール部の、少なくとも前記2つの開封用ノッチの間の谷折側境界線の近傍の包装材に、傷加工が施されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装体。
  7. 以下の工程をこの順序に含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の包装体の製造方法。
    印刷を施した包装材原反に、レーザー加工法によって開封誘導線を形成する工程。
    印刷を施した包装材原反を、所定の幅にスリットする工程。
    背貼りシール部を形成し、開封ノッチを設ける工程。


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