JP2015114351A - 電子写真感光体およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性基体上に、少なくとも電荷発生物質を含む電荷発生層および電荷輸送物質を含む電荷輸送層がこの順で積層された積層型感光層、または導電性基体上に電荷発生物質および電荷輸送物質を含む単層型感光層が積層された電子写真感光体であって、該感光体の最表面層が、少なくとも電荷輸送物質、結着樹脂および4フッ化エチレン樹脂微粒子を含み、前記電荷発生物質がオキソチタニルフタロシアニンであり、前記電荷輸送物質が、トリフェニルアミン系またはビストリフェニルアミン系物質であり、前記電荷輸送層または前記単層型感光層が、トリベンジルアミン系抗酸化剤およびレベリング剤を含まないことを特徴とする電子写真感光体により、上記の課題を解決する。
【選択図】図1
Description
更に、印画画像品質の向上のために、導電性基体と感光層との間に下引き層を設けることも行われている。
すなわち、電子写真感光体の最表面層にフッ素系粒子を添加する場合、該最表面層への添加剤として従来用いられてきた材料との組み合わせ次第では、フッ素系粒子を含有しない時に効果を発揮していた材料が、フッ素系粒子と組み合わせて用いることにより、逆に悪影響を及ぼす場合がある。
しかしながら、感光体表面層における酸化防止剤として特に有効なトリベンジルアミン系の添加剤と、フッ素系粒子との組み合わせは繰り返し使用により、感光体の電気特性が悪化する傾向がある。
しかしながら、積層型感光層における電荷輸送層または単層型感光層や、これらの最表面層に、フッ素系粒子およびレベリング剤を同時に添加すると、繰り返し使用による感光体の電気特性が悪化する傾向がある。
該感光体の最表面層が、少なくとも電荷輸送物質、結着樹脂および4フッ化エチレン樹脂微粒子を含み、
前記電荷発生物質がオキソチタニルフタロシアニンであり、
前記電荷輸送物質が、トリフェニルアミン系またはビストリフェニルアミン系物質であり、
前記電荷輸送層または前記単層型感光層が、トリベンジルアミン系抗酸化剤およびレベリング剤を含まないことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
(1)平均粒子径0.1〜0.5μmの1次粒子と、1次粒子の集合体である2次粒子の集合体である2次粒子とから構成され、
(2)前記最表面層中の結着樹脂成分の1〜30重量%の範囲で含まれ、
(3)80重量%未満の含有割合で1次粒子と粒子径1μm未満の2次粒子とを含み、
(4)5重量%以下の含有割合で3μm以上の2次粒子を含む、前記の電子写真感光体が提供される。
また、本発明による電子写真感光体(以下、単に「感光体」と称することもある)は、導電性基体上に、電荷発生物質を含む電荷発生層および電荷輸送物質を含む電荷輸送層がこの順で積層され感光層が形成された積層型感光体であるか、または電荷発生物質および電荷輸送物質を含む単層型感光体である。
上記の積層型感光体は、下引き層を用いることにより、更に電気的に安定化することが可能である。
図1は、本実施の形態に係る電子写真感光体の断面を示す模式図である。本実施の形態に係る電子写真感光体1は、導電性材料から成る円筒状の導電性基体11と、導電性基体11の外周面に形成される下引き層(中間層)15と、下引き層15の外周面に形成される感光層14とを有する。
感光層14は、図1に示すように、電荷発生層12および電荷輸送層13を有する。電荷発生層12は、下引き層15の外周面に積層されており、電荷発生物質を含有する。電荷輸送層13は、電荷発生層12の外周面に積層され、電荷輸送物質を含有する。
図1の例では、感光層14を構成する層のうち電荷輸送層13が、感光体1の表面層に相当する。
導電性基体11は、感光体1の電極としての役割を果たすとともに、外側に配置される層(すなわち下引き層15および感光層14)の支持部材としても機能する。
導電性基体11の形状は、本実施の形態では円筒状であるが、円筒状に限定されるものではなく、円柱状、シート状または無端ベルト状などであってもよい。
あるいは、前記の高分子材料、硬質紙、またはガラスなどの表面に、導電性高分子、酸化錫、酸化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布したものを前記導電性材料としてもよい。以上の導電性材料を所定の形状に加工することによって導電性基体11が形成される。
レーザを露光光源として用いる電子写真プロセスでは、レーザ光の波長が揃っているので、感光体表面で反射されたレーザ光と感光体内部で反射されたレーザ光とが干渉を起こし、この干渉による干渉縞が画像上に現れて画像欠陥となることがある。しかしながら、導電性基体11の表面に上記のような処理を施すことによって、この波長の揃ったレーザ光の干渉による画像欠陥を防止することができる。
導電性基体11と感光層14との間に下引き層15がない場合、導電性基体11または感光層14の欠陥に起因して微小な領域での帯電性の低下が生じ、黒ぽちなどの画像のかぶりが発生し、著しい画像欠陥を生じることがある。
これに対し、下引き層15を設けると、導電性基体11からの感光層14への電荷の注入を防止することができる。したがって、感光層14の帯電性の低下を防ぐことができ、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷の減少を抑え、画像にかぶりなどの欠陥が発生することを防止することができる。
好ましいアルコール可溶性ナイロン樹脂としては、例えば6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、11−ナイロン、2−ナイロンおよび12−ナイロンなどの、いわゆるナイロン、ならびにN−アルコキシメチル変性ナイロンおよびN−アルコキシエチル変性ナイロンのように、ナイロンを化学的に変性させた樹脂などを挙げることができる。
下引き層15の膜厚は、0.01〜20μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜10μmである。
したがって、下引き層15の膜厚の好適な範囲を、0.01〜20μmが適当であると判断した。
電荷発生層12は、光を吸収することによって電荷を発生する電荷発生物質を主成分として含有する。
上記の電荷発生物質として有効な物質としては、有機系顔料を含む有機系光導電性材料および無機顔料を含む無機系光導電性材料が挙げられる。
しかながら、本発明における電荷発生物質は、オキソチタニルフタロシアニンが好ましいが、CuKα1.541ÅのX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に最大回折ピークを示し、かつ7.3°、9.4°、9.7°及び27.2°に回折ピークを示す結晶形であるか、またはブラッグ角(2θ±0.2°)9.4°および9.6°にピークを有する複合ピークが最大解析ピークであり、27.2°のピークが第2の大きな回析ピークであり、かつ7.3°、9.4°、9.6°、11.6°、13.3°、17.9°および27.2°にX線回折スペクトルを有する結晶形のオキソチタニルフタロシアニンが、本発明の他の構成要素との組み合わせにより奏される効果の観点から、特に好ましい。
とくに、結着剤である結着樹脂を溶剤中に混合して得られる結着樹脂溶液中に、電荷発生物質を従来公知の方法によって分散して電荷発生層用塗布液を作成し、得られた塗布液(塗工液)を導電性基体11の表面に塗布する方法が好適に用いられる。以下、この方法について説明する。
結着樹脂はこれらに限定されるものではなく、一般に用いられる樹脂を結着樹脂として使用することができる。これらの樹脂は、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記の溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。上記の溶剤は、1種が単独で使用してもよく、2種以上の混合溶剤として使用してもよい。
前記比率W1/W2が10/100未満であると、感光体1の感度が低下することもある。
逆に、前記比率W1/W2が400/100を超えると、電荷発生層12の膜強度が低下するだけでなく、電荷発生物質の分散性が低下して粗大粒子が増大し易くなるので、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷が減少し、画像欠陥、特に白地にトナーが付着し微小な黒点が形成される黒ぽちと呼ばれる画像のかぶりが多くなることもある。
したがって、前記比率W1/W2の好適な範囲は10/100〜400/100であると判断した。
粉砕処理に用いられる粉砕機としては、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミルおよび超音波分散機などを挙げることができる。
また、電荷発生物質を結着樹脂溶液中に分散させる際に用いられる分散機としては、ペイントシェーカ、ボールミルおよびサンドミルなどを挙げることができる。このときの分散条件としては、用いる容器および分散機を構成する部材の摩耗などによる不純物の混入が起こらないように適当な条件を選択するのが好ましい。
これらの塗布方法の中でも、特に浸漬塗布法は、塗布液を満たした塗工槽に基体を浸漬した後、一定速度または逐次変化する速度で引上げることによって基体の表面上に層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性および原価の点で優れているので、感光体を製造する場合に多く利用されている。
なお、浸漬塗布法に用いる装置には、塗布液の分散性を安定させるために、超音波発生装置に代表される塗布液分散装置を設けてもよい。
電荷発生層12の膜厚が0.05μm未満であると、光吸収の効率が低下し、感光体1の感度が低下することもある。
逆に、電荷発生層12の膜厚が5μmを超えると、電荷発生層12の内部での電荷移動が感光層12の表面電荷を消去する過程の律速段階となり、感光体1の感度が低下することもある。
したがって、電荷発生層12の膜厚は、0.05〜5μmであると判断した。
電荷発生層12の外周面には電荷輸送層13が設けられる。電荷輸送層13は、電荷発生層12に含まれる電荷発生物質が発生した電荷を受入れ、これを輸送する能力を有する電荷輸送物質と、電荷輸送物質を結着させる結着樹脂とを含む。
なお、電荷輸送層13には、耐摩耗性等を向上させる目的として、フィラー粒子を添加できる。
しかしながら、電荷輸送層中において、4フッ化エチレン樹脂微粒子との併用により弊害をもたらし得るトリベンジルアミン系抗酸化剤およびレべリン剤を使用しないことが本発明の1つの特徴である。
トリフェニルアミン系物質の例としては4−(2,2−ジフェニルエチル)−4',4''−ジメチル−トリフェニルアミン(4-(2,2-diphenylethyl)-4',4''-dimethyl-triphenylamine)が挙げられ、ビストリフェニルアミン系物質の例としてはN,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン(N,N′-Bis(3-methylphenyl)-N,N′-diphenylbenzidine)またはN,N,N',N'−テトラキス(4−メチルフェニル)ベンジジン(N,N,N',N'-Tetrakis(4-methylphenyl)benzidine)が挙げられる。
その他、上記のポリカーボネート樹脂以外に第2成分である結着樹脂として、例えばポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などのビニル重合体樹脂、または、これらを構成する繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂、あるいは、ポリエステル樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂およびフェノール樹脂またはポリカーボネート骨格とポリジメチルシロキサン骨格を有する共重合体樹脂などを用いることができる。
これらの樹脂は単独で使用してもよく、また、2種以上の混合物を使用してもよい。
なお、上記のポリカーボネート樹脂が主成分であるとは、電荷輸送層を構成する総結着樹脂中におけるポリカーボネート樹脂の重量%が、最も高い割合を占めることを意味し、好ましくは50〜90重量%の範囲であることを意味する。
また、上記の第2成分である結着樹脂とは、電荷輸送層13を構成する結着樹脂の合計重量に対して、上記のポリカーボネート樹脂の含有量より低く、10〜50重量%の範囲で用いられ得る結着樹脂を意味する。
この点を考慮すると、有機系フィラー粒子が金属酸化物よりも有利である。
さらに、有機系フィラー粒子のなかでも、フッ素系微粒子(4フッ化エチレン樹脂微粒子)が潤滑性に優れている。
上記の4フッ化エチレン樹脂微粒子は、
(1)平均粒子径0.1〜0.5μmの1次粒子と、1次粒子の集合体である2次粒子の集合体である2次粒子とから構成され、
(2)電荷輸送層の結着樹脂成分の1〜30重量%の範囲で含まれ、
(3)80重量%未満の含有割合で1次粒子と粒子径1μm未満の2次粒子とを含み、
(4)5重量%以下の含有割合で3μm以上の2次粒子を含む
ことを特徴とする
またPTFE微粒子の平均1次粒子が0.5μmより大きくなると、それに伴い1次粒子による光散乱が大きくなることもある。
したがって、PTFE微粒子の平均1次粒子の粒径は0.1〜0.5μmが適正な範囲であると判断した。
なお、電荷輸送層における4フッ化エチレン樹脂微粒子の含有濃度が、1重量%未満では4フッ化エチレン樹脂微粒子の添加による感光体の耐摩耗性の改善効果が見られない。
また、電荷輸送層における4フッ化エチレン樹脂微粒子の含有濃度が、30重量%以上では、感光体の電気特性の悪化が顕著となり、画像形成装置における実使用に耐えることができない。
電荷輸送層形成用塗布液の塗布方法としては、スプレイ法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法および浸漬塗布法などを挙げることができる。これらの塗布方法の中でも、特に浸漬塗布法は、前記のように種々の点で優れているので、電荷輸送層13を形成する場合にも多く利用されている。
電荷輸送層13の膜厚が5μm未満であると、帯電保持能が低下し易くなるので好ましくない。
また、電荷輸送層13の膜厚が40μmを超えると、感光体1の解像度が低下し易くなるので好ましくない。
したがって、電荷輸送層13の膜厚の好適な範囲を、5〜40μmであると判断した。
感光層14の各層(電荷発生層12および電荷輸送層13)には、感度の向上を図り、さらに繰返し使用による残留電位の上昇および疲労などを抑えるために、電子受容物質および色素などの増感剤を1種または2種以上添加してもよい。
上記電子受容物質としては、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、4−クロルナフタル酸無水物などの酸無水物、テトラシアノエチレン、テレフタルマロンジニトリルなどのシアノ化合物、4−ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド類、アントラキノン、1−ニトロアントラキノンなどのアントラキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノンなどの多環もしくは複素環ニトロ化合物、またはジフェノキノン化合物などの電子吸引性材料などを用いることができる。またこれらの電子吸引性材料を高分子化したものなどを用いることもできる。
また、感光層14の各層には、酸化防止剤または紫外線吸収剤などを添加してもよい。特に電荷輸送層14bには、酸化防止剤または紫外線吸収剤などを添加することが好ましく、各層を塗布によって形成する際の塗布液の安定性を高めることができる。
しかしながら、電荷輸送層中において、4フッ化エチレン樹脂微粒子との併用により弊害をもたらし得るトリベンジルアミン系抗酸化剤を使用しないことが本発明の1つの特徴である。
上記実施の形態1では、感光層14が電荷発生層12と電荷輸送層13とで構成される形態を説明したが、図2に示す感光体1のように、感光層14が単一の層で形成されてもよい。つまり、導電性材料から成る円筒状の導電性基体11と、導電性基体11の外周面上に積層される層であって電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有する感光層14とで形成されてもよい。この場合、本発明による電荷輸送層形成用塗布液に電荷発生物質を添加して分散し単層型感光層用塗布液とすることができる。
図2の構成において、感光層14の全体が感光体1の表面層であり、感光層14に対して、前記の4フッ化エチレン樹脂微粒子が添加される。
また、図3に示すように、電荷輸送層が複数形成されていてもよい。図3の感光体1は、導電性基体11と、導電性基体11の外周面に形成される感光層14とを備える。感光層14は、導電性基体11の外周面に形成される電荷発生層12と、電荷発生層12の外周面に形成される第1電荷輸送層13Aと、第1電荷輸送層13Aの外周面に形成される第2電荷輸送層13Bとを備えている。図3の感光体1においては、第1電荷輸送層13Aの電荷輸送物質の含有量と第2電荷輸送層13Bの含有量とが異なるように形成される。また、図3の構成においては、感光層14を構成する各層のうち第2電荷輸送層13Bが最表面層に相当し、第2電荷輸送層13Bに対して、前記の4フッ化エチレン樹脂微粒子が添加される。
感光体の表面濡れ性を表す指標として、たびたび表面自由エネルギー(γ)が使われる。濡れ性を悪くする、すなわち表面のはじきを良くするためには、表面自由エネルギーが低い材料が使われる。PTFE微粒子はその代表的なもので広く用いられている。また、感光体表面(多くは電荷輸送層になるが)に使用される結着樹脂に表面自由エネルギーが低い成分を混合して感光層表面のγ値を下げ得る。
例えば、シロキサン骨格を有する繰り返し構造を共重合体として用いる場合がある。またフッ化エチレン骨格を含有する共重合結着樹脂を用いられる場合がある。
これらの共重合体の構成成分比を変化させることにより、形成される感光層表面の表面自由エネルギーをコントロールすることが可能となる。
画像形成装置について
次に、本発明による感光体を備えた電子写真方式の画像形成装置について説明する。
図4は、本実施の形態の画像形成装置30の内部を示した断面模式図である。
画像形成装置30はレーザプリンタである。画像形成装置30は、感光体1、半導体レーザ31、回転多面鏡32、結像レンズ34、ミラー35、コロナ帯電器36、現像器37、転写紙カセット38、給紙ローラ39、レジストローラ40、転写帯電器41、分離帯電器42、搬送ベルト43、定着器44、排紙トレイ45、クリーナ46を備える。
下引き層(中間層)の作製
酸化チタン(商品名:タイベークTTO−D−1、石原産業株式会社製)3重量部および市販のポリアミド樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ株式会社製)2重量部を、メチルアルコール25重量部に混合し、混合物に対してペイントシェーカにて8時間分散処理を行って、下引き層形成用の塗布液3kgを作製し分散処理後の混合物を塗布液とした。そして、浸漬塗布法にて塗布液を導電性支持体に塗布した。具体的には、得られた塗布液を塗布槽に満たし、導電性支持体として直径30mm、長さ357mmのアルミニウム製のドラム状支持体を前記塗布液に浸漬した後引き上げ、膜厚1μmの下引き層(中間層)を形成した。
電荷発生物質として、CuKα1.541ÅのX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に最大回折ピークを示し、かつ7.3°、9.4°、9.7°及び27.2°に回折ピークを示す結晶形のオキソチタニルフタロシアニンを用い、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBM−2、積水化学工業株式会社製)を結着樹脂(バインダ樹脂)とする。そして、電荷発生物質1重量部と結着樹脂1重量部とをメチルエチルケトン98重量部に混合し、混合物をペイントシェーカにて8時間分散処理して、電荷発生層形成用の塗布液3リットルを作成し、分散処理後の混合物を塗布液とした。そして、下引き層形成の場合と同様、浸漬塗布法にて電荷発生層形成用の塗布液を下引き層の表面に塗布した。すなわち、得られた電荷発生層形成用の塗布液を塗布槽に満たし、下引き層の形成されたドラム状支持体を塗布液に浸漬した後引きあげ、自然乾燥して膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
1次粒子径約0.2μmを有する.4フッ化エチレン樹脂微粒子(ルブロンL2、ダイキン工業)6重量部に粒子分散剤としてGF-400(東亞合成)0.12重量部を加え、更に電荷輸送層用バインダーとして、TS2050(帝人化成)を52.25重量部、低表面自由エネルギー(γ)ポリカーボネート:(ポリカーボネート骨格とポリジメチルシロキサン骨格を有する共重合体、粘度平均分子量(Mv):約50,000)を2.75重量、N,N′-Bis(3-methylphenyl)-N,N′-diphenylbenzidine(443263:ALDRICH)を電荷輸送物質として35重量部使用した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作製した。その後、電荷輸送物質として、N,N,N',N'-Tetrakis(4-methylphenyl)benzidine(T2269:東京化成)35重量部を添加した以外は、実施例1と同様に塗布液を作製し、感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作成した。その後、電荷輸送物質として、4-(2,2-diphenylethyl)-4',4''-dimethyl-triphenylamine(高砂香料工業)35重量部を添加した以外は、実施例1と同様に塗布液を作成し、感光体を作製した。
下引き層を無しにした以外は実施例1と同様に感光体を作製した。
電荷発生物質として、CuKα 1.541ÅのX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)9.4°および9.6°にピークを有する複合ピークが最大解析ピークであり、27.2°のピークが第2の大きな回析ピークであり、かつ7.3°、9.4°、9.6°、11.6°、13.3°、17.9°および27.2°にX線回折スペクトルを有する結晶形のオキソチタニルフタロシアニンを電荷発生物質として使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作製した。その後、4フッ化エチレン樹脂微粒子10重量部および粒子分散剤としてGF−400(東亞合成)0.2重量部を加えた以外は、実施例1と同様に電荷輸送層形成用塗布液を作製し、次いで該塗布液を用いて感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作製した。その後、4フッ化エチレン樹脂微粒子12重量部および粒子分散剤としてGF−400(東亞合成)0.28重量部を加えた以外は、実施例1と同様に電荷輸送層形成用塗布液を作製し、次いで該塗布液を用いて感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作成した。その後、電荷輸送層塗液に4フッ化エチレン樹脂微粒子および分散剤を投入せず、Tribenzylamine(T0341:東京化成)2重量分を添加し、テトラヒドロフランを溶剤として混合攪拌して電荷輸送層用塗布液を作製し、感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作製した。その後、電荷輸送層塗液に.4フッ化エチレン樹脂微粒子および分散剤を投入せず、SH200(東レ・ダウコーニング)0.1重量分を添加し、テトラヒドロフランを溶剤として混合攪拌して電荷輸送層用塗布液を作製し、感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作製した。その後、電荷輸送層塗液にTribenzylamine(T0341:東京化成)2重量分を添加して分散処理を施した以外は、実施例1と同様に塗布液を作製し、感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作製作成した。その後、電荷輸送層塗液にSH200(東レ・ダウコーニング)0.1重量分を添加して分散処理を施した以外は、実施例1と同様に塗布液を作製し、感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作製作成した。その後、電荷輸送層塗液にSH200(東レ・ダウコーニング)0.1重量分とTribenzylamine(T0341:東京化成)2重量分を添加して分散処理を施した以外は、実施例1と同様に塗布液を作製し、感光体を作製した。
実施例1と同様に、下引き層および電荷発生層を作製した。その後、電荷輸送物質として、1,1-Bis(4-diethylaminophenyl)-4,4-diphenyl-1,3-butadiene(高砂香料工業)35重量部を添加した以外は、実施例1と同様に塗布液を作製し、感光体を作製した。
電荷発生物質として、無金属フタロシアニンを電荷発生物質として使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製した。
表面平滑性
導電性支持体上への感光層または表面層の形成は、通常、導電性支持体上に感光層または表面層形成用塗布液を塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより感光層または表面層を形成している。しかしながら塗布膜を乾燥する際に、塗布膜中に含まれている溶媒が蒸発し、その際に塗布膜内にうず対流が発生し、乾燥後の表面に凹凸が発生し表面の平滑性が失われることがある。これを一般に「ゆず肌」(粗面)と呼んでいる
そこで、実施例1〜7および比較例1〜7で得られた感光体の表面を目視し、ゆず肌状になっていないか確認を行い、以下のように評価した。
G:ゆず肌なく、平滑である。
B:ゆず肌になり、平滑性に欠ける。
実施例1〜7および比較例1〜7で得られた感光体をデジタル複写機(商品名:MX−2600、シャープ株式会社製)を改造した試験用複写機に感光体を搭載した。そして、画像形成工程における感光体の表面電位を測定できるように表面電位計(TREK JAPAN社製、mode1344)を設けた。なお、感光体を露光するための光源として波長780mmのレーザ光源を用いた。
G:改良レベル良好(膜べり量<1.0μm)。
NB:改良がみられる(1.0μm≦膜べり量<2.0μm)。
B:改良がみられない(2.0μm≦膜べり量)。
実施例1〜7および比較例1〜7で得られた感光体に対する電気特性(感度)の評価を行ったので、この点について以下説明する。
各実施例または各比較例について、上記のデジタル複合機改造試験用複写機を用いて、常温/常湿(N/N)の環境下で、初期(印刷前)の感光体の表面電位VLおよび10万枚連続印刷後の感光体の表面電位VLを測定した。なお、本実施形態においてN/N環境は、25℃且つ50%RH(相対湿度)を指す。また、表面電位VLは、露光時における黒地部分の感光体の表面電位(現像部での感光体の表面電位)を指す。
G:良好である(0≦ΔVL<50)。
NB:実使用上問題がない(50≦ΔVL<100)。
B:実使用不可である(100≦ΔVL)。
実施例1〜7および比較例1〜7で得られた感光体を、上記<電気特性>評価時の10万枚連続印刷後、試験機の中に18時間放置し、放置後に再び印刷を行い、画像を以下のように評価した。
G:白抜け、及び黒帯がない。
B:放置中帯電器直下部分が白く抜ける、もしくは黒帯になる。
また、電荷輸送剤として、トリフェニルアミン系またはビストリフェニルアミン系物質の代わりにブタジエン構造の物質を用いた比較例6による感光体は、耐酸性ガス性に欠け、白抜けが発生した。
11 導電性基体
12 電荷発生層
13,13A,13B 電荷輸送層
14 感光層
15 下引き層(中間層)
30 レーザプリンタ(画像形成装置)
31 半導体レーザ
32 回転多面鏡
33 レーザビーム
34 結像レンズ
35 ミラー
36 コロナ帯電器
37 現像器
38 転写紙カセット
39 給紙ローラ
40 レジストローラ
41 転写帯電器
42 分離帯電器
43 搬送ベルト
44 定着器
45 排紙トレイ
46 クリーナ
47 矢符
48 転写紙
49 露光手段
50 除電器
Claims (9)
- 導電性基体上に、少なくとも電荷発生物質を含む電荷発生層および電荷輸送物質を含む電荷輸送層がこの順で積層された積層型感光層、または導電性基体上に電荷発生物質および電荷輸送物質を含む単層型感光層が積層された電子写真感光体であって、
該感光体の最表面層が、少なくとも電荷輸送物質、結着樹脂および4フッ化エチレン樹脂微粒子を含み、
前記電荷発生物質がオキソチタニルフタロシアニンであり、
前記電荷輸送物質が、トリフェニルアミン系またはビストリフェニルアミン系物質であり、
前記電荷輸送層または前記単層型感光層が、トリベンジルアミン系抗酸化剤およびレベリング剤を含まないことを特徴とする電子写真感光体。 - 前記4フッ化エチレン樹脂微粒子が、
(1)平均粒子径0.1〜0.5μmの1次粒子と、1次粒子の集合体である2次粒子の集合体である2次粒子とから構成され、
(2)前記最表面層中の結着樹脂成分の1〜30重量%の範囲で含まれ、
(3)80重量%未満の含有割合で1次粒子と粒子径1μm未満の2次粒子とを含み、
(4)5重量%以下の含有割合で3μm以上の2次粒子を含む、請求項1に記載の電子写真感光体。 - 前記4フッ化エチレン樹脂微粒子が、平均粒子径0.2〜0.4μmの1次粒子を含む、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 前記4フッ化エチレン樹脂微粒子が、結着樹脂成分の5〜15重量%の範囲で含まれる、請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
- 前記4フッ化エチレン樹脂微粒子が、結着樹脂成分の8〜12重量%の範囲で含まれる、請求項1〜4のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
- 前記積層型感光層が、電荷輸送物質の含有濃度が異なる2層の電荷輸送層から形成され、前記最表面層の電荷輸送層が4フッ化エチレン樹脂微粒子を含有する、請求項1〜5のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
- 前記トリフェニルアミン系物質が4−(2,2−ジフェニルエチル)−4',4''−ジメチル−トリフェニルアミンであり、ビストリフェニルアミン系物質がN,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジンまたはN,N,N',N'−テトラキス(4−メチルフェニル)ベンジジンである、請求項1〜6のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
- 前記オキソチタニルフタロシアニンが、CuKα1.541ÅのX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に最大回折ピークを示し、かつ7.3°、9.4°、9.7°及び27.2°に回折ピークを示す結晶形であるか、またはブラッグ角(2θ±0.2°)9.4°および9.6°にピークを有する複合ピークが最大解析ピークであり、27.2°のピークが第2の大きな回析ピークであり、かつ7.3°、9.4°、9.6°、11.6°、13.3°、17.9°および27.2°にX線回折スペクトルを有する結晶形である、請求項1〜7のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜8のいずれか1つに記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録材上に転写する転写手段と、転写された前記トナー像を前記記録材上に定着する定着手段を備える画像形成装置。
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