JP2015111607A - パターン形成方法 - Google Patents

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佑介 河野
Yusuke Kono
佑介 河野
貴昭 平加
Takaaki Hiraka
貴昭 平加
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Abstract

【課題】高い精度でパターンを形成することが可能なパターン形成方法を提供する。【解決手段】インプリント方法によりモールドで被形成樹脂組成物を成形して、複数の凸部と該凸部間の凹部に位置する残膜部とを有するパターン構造体を転写基板の被加工面に準備し、パターン構造体を被覆するように保護膜を形成した後、パターン構造体の凸部の側壁面に保護膜が残存し、凹部に位置する残膜部が露出するように保護膜を除去し、保護膜が残存する状態でパターン構造体にドライエッチングを施して、パターン構造体の凹部に位置する残膜部を除去し、側壁面に保護膜が位置する凸部を残存させ、残膜部が除去されたパターン構造体をエッチングマスクとして転写基板の被加工面をエッチングしてパターンを形成する。【選択図】 図3

Description

本発明はパターン形成方法に係り、特にインプリント方法を用いたパターン形成方法に関する。
近年、フォトリソグラフィ技術に代わる微細なパターン形成技術として、インプリント方法を用いたインプリントリソグラフィが注目されている。インプリント方法は、微細な凹凸構造を備えた型部材(モールド)を用い、凹凸構造を被成形樹脂材料に転写することで微細構造を等倍転写するパターン形成技術である。例えば、被成形樹脂材料として光硬化性樹脂組成物を用いたインプリント方法では、転写基板の表面に光硬化性樹脂組成物の液滴を供給し、所望の凹凸構造を有するモールドと転写基板とを所定の距離まで近接させて凹凸構造内に光硬化性樹脂組成物を充填し、この状態でモールド側から光を照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させて樹脂層とし、その後、モールドを樹脂層から引き離すことにより、モールドが備える凹凸が反転した凹凸構造(凹凸パターン)を有するパターン構造体を形成する。そして、インプリントリソグラフィによるパターン形成方法では、このパターン構造体をエッチングマスクとして転写基板をドライエッチングして微細なパターンを形成する。また、転写基板としてハードマスク用の材料層を表面に備えた転写基板を使用することもあり、この場合、インプリント方法によって形成したパターン構造体をエッチングマスクとしてハードマスク用の材料層をドライエッチングしてハードマスクを形成し、このハードマスクをエッチングマスクとして、転写基板をドライエッチングして微細なパターンを形成する。
インプリント方法により転写基板上に形成されたパターン構造体には凹凸パターンの高低差が形成されているが、インプリント時の被成形樹脂材料量やプレス圧等に起因して、凹凸パターンの凹部に該当する部位には樹脂層(以下、残膜部とも記す)が存在しており、転写基板の表面は露出していない。このため、パターン構造体をエッチングマスクとした転写基板のドライエッチング、あるいは、パターン構造体をエッチングマスクとしたハードマスク用の材料層のドライエッチングでは、まず、凹凸パターンの凹部に位置する残膜部を除去しなければならない。このような残膜部の除去においては、凹凸パターンの凸部もエッチングを受けるので、残膜部の厚みが均一で薄く、除去に要する時間は短いことが好ましい。このため、例えば、形成するパターン構造体の容積を算出し、これと残膜部の厚みとを考慮して、光硬化性樹脂組成物の供給容積を設定することにより、残膜部の厚みを薄くすることが行われている(特許文献1)。
特表2008−502157号公報
しかし、残膜部の厚みを薄くしても、モールドと転写基板との平行精度、転写基板の表面の凹凸等により、残膜部の厚みを均一とすることは難しい。そして、インプリント方法により形成されたパターン構造体の残膜部を除去した後の凸部の幅に着目すると、本来同じ幅寸法を有すべき複数の凸部において寸法の差異が存在する場合があった。このような寸法の差異は、エッチングマスクの寸法精度の低下に直結するものであり、形成するパターンの精度低下を来すという問題があった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、高い精度でパターンを形成することが可能なパターン形成方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のパターン形成方法は、インプリント方法によりモールドで被形成樹脂組成物を成形して、複数の凸部と該凸部間の凹部に位置する残膜部とを有するパターン構造体を転写基板の被加工面に準備し、前記パターン構造体を被覆するように保護膜を形成した後、前記パターン構造体の凸部の側壁面に前記保護膜が残存し、前記パターン構造体の凹部に位置する前記残膜部が露出するように前記保護膜を除去し、前記保護膜が残存する状態で前記パターン構造体にドライエッチングを施して、前記パターン構造体の凹部に位置する前記残膜部を除去し、側壁面に前記保護膜が位置する凸部を残存させ、前記残膜部が除去された前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記転写基板の前記被加工面をエッチングするような構成とした。
本発明の他の態様として、前記転写基板として前記被加工面上に1層以上のハードマスク材料層を備えた転写基板を使用し、該ハードマスク材料層上に前記パターン構造体を準備し、前記残膜部が除去された前記パターン構造体をエッチングマスクとしてハードマスク材料層をドライエッチングしてハードマスクを形成した後、該ハードマスクをエッチングマスクとして前記転写基板の前記被加工面をエッチングするような構成とした。
本発明の他の態様として、前記パターン構造体を準備するインプリントでは、側壁面に前記保護膜が位置することによる前記凸部の幅の増加分を差し引いた寸法の開口幅を有する凹部を備えたモールドを使用するような構成とした。
本発明の他の態様として、原子層堆積法により前記保護膜を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記パターン構造体を準備するインプリントでは、前記残膜部の厚みが不均一となるようにパターン構造体を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記パターン構造体を準備するインプリントでは、開口側が底部側よりも広いテーパー形状の凹部を具備するモールドを使用して、基部が頂部よりも広いテーパー形状の凸部を有するパターン構造体を形成するような構成とした。
本発明では、凸部の側壁部に保護膜が残存するパターン構造体にドライエッチングを施して、パターン構造体の凹部に位置する残膜部を除去するので、パターン構造体の凸部の側壁面は保護膜により保護され、残膜部除去のためのドライエッチングでは残膜部の厚みに左右されることなく凸部の幅寸法が維持されて寸法に差異が生じることが抑制されることになり、これにより、残膜部を除去したパターン構造体をエッチングマスクとして転写基板の被加工面をエッチングして形成するパターンは精度が高いものとなる。
図1は、幅が均一な凸部を有するパターン構造体の残膜部の除去を説明するための図である。 図2は、テーパー形状の凸部を有するパターン構造体の残膜部の除去を説明するための図である。 図3は、本発明のパターン形成方法の一例を説明するための工程図である。 図4は、本発明のパターン形成方法の一例を説明するための工程図である。 図5は、本発明のパターン形成方法で使用するモールドの一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
本発明は、インプリントリソグラフィにおいて、インプリント方法で形成したパターン構造体の凹部における厚み(残膜厚み)が不均一である場合に、残膜除去後のパターンに寸法の差異が生じることを考察してなされたものである。この考察について、以下に説明する。
まず、図1に示されるように、転写基板1のハードマスク材料層2上にインプリント法で形成したパターン構造体11において、厚みがTaとTb(Ta>Tb)の残膜部15a,15bが存在する場合を考察する(図1(A))。この場合、パターン構造体11の凸部12の高さHと幅Wは、厚みがTaである残膜部15aが存在する部位における凸部12aと、厚みがTbである残膜部15bが存在する部位における凸部12bにおいて同じである。そして、パターン構造体11に対して異方性のドライエッチングを行い、厚みの小さい残膜部15bが除去された状態では、まだ残膜部15aが存在するた部位の凸部12aは高さ、および、厚みがTbである残膜部15bが除去された部位における凸部12bの高さは、共にHとなり、また、凸部12aと凸部12bの幅Wは同じであり、寸法の差異は生じていない(図1(B))。さらにパターン構造体11に対して異方性のドライエッチングを行い、厚みの大きい残膜部15aが除去された状態では、残膜部15aが除去された部位における凸部12aは高さがHであるが、既に残膜部15bが除去されている部位における凸部12bはドライエッチングによって高さがH′(H′<H)となる。しかし、凸部12aと凸部12bの幅Wは同じであり、寸法の差異は生じていない(図1(C))。
ここで、基材にエッチングマスクを形成しドライエッチングにより凹部を形成することにより作製したインプリント用のモールドでは、エッチング条件を種々調整しても、サイド方向へのエッチングの影響やマイクロローディング効果の影響、ハードマスクの後退などの影響で、凹部の開口側が底部側よりも広いテーパー形状となり易い。このようにモールドが有する凹凸構造の凹部がテーパー形状である場合、このモールドを使用してインプリント方法で形成したパターン構造体11の凸部12は、頂部よりも基部が広いテーパー形状となり易く、上記の図1に示されるような幅が均一な凸部にはならない。
そこで、このようなテーパー形状の凸部12を有するパターン構造体11が、転写基板1のハードマスク材料層2上にインプリント法で形成され、厚みがTaの残膜部15aと、厚みがTbの残膜部15b(Ta>Tb)が存在する場合を考察する(図2(A))。この場合、凸部12の高さHと基部の幅Wは、残膜部15aが存在する部位に位置する凸部12aと、残膜部15bが存在する部位に位置する凸部12bにおいて同じである。このようなパターン構造体11に対して、厚みの大きい残膜部15aが除去されるように異方性のドライエッチングを行う。このドライエッチングでは、パターン構造体11の凹部に位置する残膜部15a,15bと、テーパー形状の凸部12a,12bの頂部がエッチングされるとともに、テーパー形状の凸部12a,12bの側壁も若干エッチングされる。そして、厚みTbの残膜部15bが除去され、残膜部15aの厚みがT′a(T′a=Ta−Tb)となる状態までは、残膜部15aが存在する部位における凸部12aと、残膜部15bが存在していた部位における凸部12bは、共に高さがH、基部の幅がWである(図2(B))。しかし、さらにドライエッチングが進行して、厚みがTaの残膜部15aが除去された状態では、残膜部15aが存在していた部位における凸部12aは、高さがH、基部の幅がWであるが、残膜部15bが存在していた部位における凸部12bは、頂部および側壁のエッチングが進んで細りが生じ、高さはH′(H>H′)となり、幅はW′(W>W′)となる(図2(C))。すなわち、凸部12aと凸部12bとの間に寸法の差異が生じることになる。したがって、このように残膜が除去されたパターン構造体11をエッチングマスクとしてハードマスク材料層2をドライエッチングして形成したハードマスク2a,2bにおいても寸法の差異が生じることになる(図2(D))。
上記のような考察の結果、本発明者は、以下に示すような本発明のパターン形成方法を創出した。
図3および図4は、本発明のパターン形成方法の一例を説明するための工程図である。
本発明では、まず、インプリント方法によりモールドで被形成樹脂組成物を成形して、複数の凸部12と凸部12間の凹部13に位置する残膜部15を有するパターン構造体11を、転写基板1の被加工面1aに設けたハードマスク材料層2上に形成する(図3(A))。
使用するインプリント用のモールドは、特に制限はなく、例えば、図5に示されるようなモールドであってよい。図5に示されるインプリント用のモールド21は、基部23の表面23aに位置する凸構造部24を有する、いわゆるメサ構造の基材22と、この基材22の凸構造部24の表面24aに設定された凹凸構造領域Aに位置して凹部25aを有する凹凸構造25と、を有している。上述のように、基材22にエッチングマスクを形成しドライエッチングにより凹部25aを形成する場合、ドライエッチング時におけるエッチングマスクの後退等に起因して、凸構造部24の表面24aに対し垂直に凹部を形成することが難しい。このため、凹凸構造25の凹部25aを構成する側壁面26aは、凹部25aの底部26bから開口側に向かって開口面積が拡大するテーパー形状をなしている。尚、図5における凹部25aの寸法、形状、数は便宜的に記載したものであり、これに限定されるものではない。
このようなモールド21を用いてインプリント方法により被形成樹脂組成物を成形したパターン構造体11は、モールド21の凹部25aの形状を反映して、テーパー形状の凸部12と凹部13を有し、凹部13に位置する残膜部15は、インプリント時のモールド21とハードマスク材料層2との間隙の大きさに応じた厚みを有している。図3および図4では、ハードマスク材料層2上に形成されたパターン構造体11の残膜部15の厚みが異なる場合を示しており、便宜的に、厚みがTaの残膜部15aと、厚みがTbの残膜部15b(Ta>Tb)の2種を示している。ただし、残膜部15aが存在する部位に位置する凸部12aの高さHと基部の幅W1と、残膜部15bが存在する部位に位置する凸部12bの高さHと基部の幅W1は、同じである。
本発明は、典型的には、このモールド21のように、テーパー形状の凹部を有しているモールドを使用するパターン形成方法において顕著な効果を奏するものであるが、垂直に形成された凹部を備えるモールド、例えば、テーパー形状の凹部の側壁面に、開口側に向かって厚くなるように補正材料を設けることにより、凸構造部24の表面24aに対し垂直とされた凹部を備えるモールドを使用することを除外するものではない。つまり、本発明は、テーパー形状ないし垂直形状の凹部を有しているモールドを使用する際に好適であって、具体的には、凸構造部24の表面24aに対し、凹部25aを構成する側壁面26aがなす角度θが80°〜90°の範囲において好適に適用することができる。
パターン構造体11を形成するための被形成樹脂組成物は、光硬化性の樹脂組成物あるいは熱硬化性の樹脂組成物を使用することができる。また、転写基板1のハードマスク材料層2上にインクジェット方式により被形成樹脂組成物を供給する場合、使用するインクジェットヘッドに適した被成形樹脂組成物を選択することが好ましく、あるいは、使用する被成形樹脂材料に適合するインクジェットヘッドを適宜に選択することが好ましい。さらに、転写基板1のハードマスク材料層2上に供給する被成形樹脂組成物の液滴の個数、隣接する液滴の距離は、個々の液滴の滴下量、必要とされる被成形樹脂組成物の総量、ハードマスク材料層2に対する被成形樹脂組成物の濡れ性、インプリント時のモールド21とハードマスク材料層2との間隙等から適宜設定することができる。
使用する転写基板1は、パターンを形成する対象であり、パターン形成後の使用目的に応じて適宜設定することができ、特に限定されるものではない。例えば、パターン構造体11を形成するためのモールドをマスターモールドとして、転写基板1を用いてレプリカモールドを作製する場合、転写基板1の材質は、レプリカモールドを用いたインプリント時に使用する被成形樹脂組成物が光硬化性である場合には、これらを硬化させるための照射光が透過可能な材料を用いることができ、例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラス類の他、サファイアや窒化ガリウム、更にはポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレン等の樹脂、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。また、レプリカモールドを用いたインプリント時に使用する被成形樹脂組成物が光硬化性ではない場合や、レプリカモールドを用いたインプリント時に使用する転写基板側から被成形樹脂組成物を硬化させるための光を照射可能である場合には、転写基板1は光透過性を具備しなくてもよく、上記の材料以外に、例えば、シリコンやニッケル、チタン、アルミニウム等の金属およびこれらの合金、酸化物、窒化物、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。また、転写基板1の厚みは、形成する凹凸パターンの形状、材質の強度、取り扱い適性等を考慮して設定することができ、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定することができる。尚、転写基板1はメサ構造であってもよい。
また、パターン形成後の転写基板1の使用目的が、位相シフト型のフォトマスクである場合、転写基板11は、例えば、無アルカリガラス、石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英等の可撓性を有しない透明なリジッド材等を用いることができる。また、パターン形成後の転写基板1の使用目的が、半導体素子である場合、転写基板11は、シリコン基板、所望の配線等を形成した絶縁基板等であってよい。
転写基板1に設けるハードマスク材料層2は、転写基板1とのエッチング選択性を利用したドライエッチングが可能な材料であれば特に制限はなく、例えば、クロム、モリブデン、チタン、タンタル、ジルコニウム、タングステン等の金属、これらの金属の合金、酸化クロム、酸化チタン等の金属酸化物、窒化クロム、窒化チタン等の金属窒化物、ガリウム砒素等の金属間化合物等を挙げることができる。そして、転写基板1の材質、転写基板1のドライエッチング条件を考慮して上記材料の1種からなる単層構造、または、2種以上の組み合わせからなる積層構造を適宜設定することができる。
次に、上記のようにモールド21を用いてインプリント方法により被形成樹脂組成物を成形したパターン構造体11に対して、これを被覆するように保護膜16を形成する(図3(B))。保護膜16の形成は、例えば、ALD法(原子層堆積法)やCVD法(化学気相堆積法)等の低温真空成膜法により行うことができる。特に、ALD法は、原子層を堆積させる面が凹凸面、湾曲面等如何なる形状の面であっても低温で精度良く成膜でき、好適に用いることができる。このような保護膜16は、ハードマスク材料層2のドライエッチングにおいて耐エッチング性を発現できる材料を用いて形成ることができ、このような材料としては、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化珪素等の珪素系、酸化アルミニウム等のアルミニウム系、酸化ハフニウム等のハフニウム系、窒化チタン等のチタン系の材料等が挙げられる。形成する保護膜16は、単層であってよく、また、2層以上の積層膜であってもよい。保護膜16の膜厚は、例えば、数nm〜二十数nm程度とすることができ、所望の厚さが得られるまで、一連の原子層を連続的に積み重ねることができる。
次いで、パターン構造体11の凸部12(12a,12b)の側壁面に保護膜16′が残存し、パターン構造体11の凹部13に位置する残膜部15(15a,15b)が露出するように保護膜16を除去する(図3(C))。保護膜16の除去は、異方性ドライエッチングにより保護膜16の表面を全体的に厚さ方向(図示の矢印a方向)に削る操作であり、保護膜16を構成する材料に応じて適切なエッチングガスを用いて行うことができる。例えば、保護膜16が酸化珪素で構成されている場合には、CF4、CHF3、C26等のフッ素系ガスをエッチングガスとして用いてドライエッチングを行うことができる。このような保護膜16の除去後の凸部12(12a,12b)の基部の幅W2は、パターン構造体11の形成時の基部の幅W1に、残存する保護膜16′の厚みを加えたものとなる。したがって、転写基板1をエッチングして形成するパターンに要求されるパターン幅がW2である場合、インプリント方法によりモールドで被形成樹脂組成物を成形してハードマスク材料層2上に準備するパターン構造体11の凸部12(12a,12b)の基部の幅は、側壁面に保護膜16′が位置することによる増加分を差し引いた寸法、上記の例では基部の幅をWとする必要がある。このように、最終的に形成されるパターンの幅寸法よりも凸部12(12a,12b)の基部の幅寸法が小さいパターン構造体11を準備するには、例えば、予め開口側の幅を小さく設計した凹部を備えるモールドを使用すること、あるいは、大きめの凹部の内壁面に補正用の薄膜層を形成して所望の開口幅まで小さくした凹部を備えるモールドを使用することができる。
次に、保護膜16′が残存する状態でパターン構造体11にドライエッチングを施して、パターン構造体11の凹部13に位置する残膜部15(15a,15b)を除去し、側壁面に保護膜16′が位置する凸部12(12a,12b)を残存させて、パターン構造体11′とする(図4(A)、図4(B))。このような残膜部15(15a,15b)を除去するためのドライエッチングでは、保護膜16′の材料、あるいは、エッチング選択比(保護膜16′のエッチング速度/パターン構造体11のエッチング速度)を考慮してエッチングガスを選択することができ、例えば、保護膜16が酸化珪素であり、ハードマスク材料層2がクロムである場合、エッチングガスとしてO2等を使用することができる。
このような保護膜16′をエッチングマスクとしたパターン構造体11のドライエッチングでは、凸部12(12a,12b)の側壁面が保護膜16′で保護される。このため、残膜部15(15a,15b)の除去が進行するにともなって、凸部12(12a,12b)の基部側には幅W2の凸部が形成される。したがって、厚みTbの残膜部15bが除去され、残膜部15aが未だ存在する状態(図4(A))を経過して、厚みTaの残膜部15aが除去された状態(図4(B))のパターン構造体11′においても、凸部12aと凸部2bの基部側には、同じ幅W2の凸部が存在する。
次いで、残膜部15(15a,15b)を除去したパターン構造体11′をエッチングマスクとしてハードマスク材料層2をドライエッチングして、ハードマスク2a,2bを形成する(図4(C))。ハードマスク材料層2のドライエッチングでは、ハードマスク材料、あるいは、エッチング選択比(ハードマスク材料層のエッチング速度/側壁面に保護膜16′が位置する凸部12(12a,12b)のエッチング速度)を考慮して、例えば、塩素系ガスと酸素の混合ガス等を使用することができる。このように形成されるハードマスク2a,2bでは、ハードマスク材料層2が残存している部位の寸法幅がW2であり、寸法の差異がなく均一で精度が高いものである。
次に、ハードマスク2a,2bを介して転写基板1の被加工面1aをエッチングすることによりパターン3を形成する(図4(D))。この転写基板1のエッチングは、ドライエッチング、ウエットエッチング等を適宜選択することができる。ドライエッチングの場合、エッチング選択比(転写基板のエッチング速度/ハードマスクのエッチング速度)を考慮して、例えば、フッ素系ガス等を使用することができる。このように形成されるパターン3の凸部の寸法幅はW2であり、寸法の差異がなく均一で精度が高いものである。
このような本発明では、パターン構造体の凸部の側壁部に位置する保護膜をエッチングマスクとしてパターン構造体にドライエッチングを施して、パターン構造体の凹部に位置する残膜部を除去するので、パターン構造体の凸部の側壁面は保護膜により保護される。このため、パターン構造体の残膜部を除去するためのドライエッチングにおいて、凹部に位置する残膜部の厚みに左右されることなく凸部の幅寸法が維持されて寸法の差異が生じることが抑制される。これにより、残膜部を除去したパターン構造体をエッチングマスクとして転写基板の被加工面をドライエッチングすることにより、高い精度でパターンを形成することができる。
そして、本発明では、上記のように、凹部に位置する残膜部の厚みに左右されることなく凸部の幅寸法が維持されて寸法の差異が生じることが抑制されるので、インプリント方法で形成するパターン構造体の残膜部の厚みの不均一性を積極的に利用することができる。例えば、インプリント時に被成形樹脂組成物をモールドの凹凸構造内に充填させる際、モールドと転写基板とを平行とせずに故意に傾斜させることにより、気泡の混入を防止するようにしてもよい。また、転写基板、あるいは、転写基板上のハードマスク材料層に被成形樹脂組成物を供給する際に、モールドの凹凸構造内に未充填が発生し易い箇所に被成形樹脂組成物の液滴をより多く供給してもよい。このようなインプリント操作を実施することにより、パターン構造体の残膜部の厚みが不均一なものとなったとしても、モールドと転写基板とが傾斜をなすように離型を開始することができ、被成形樹脂組成物を硬化させたパターン構造体とモールドとの離型性を向上させて欠陥発生を抑制することができる。
上述の実施形態は例示であり、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。
インプリント方法を用いた種々のパターン形成、および、形成したパターンを用いた構造体の製造、基板等の被加工体へ微細加工等に適用可能である。
1…転写基板
1a…被加工面
2…ハードマスク材料層
2a,2b…ハートマスク
3…パターン
11…パターン構造体
11′…残膜部が除去されたパターン構造体
12,12a,12b…凸部
13…凹部
15,15a,15b…残膜部
16,16′…保護膜

Claims (6)

  1. インプリント方法によりモールドで被形成樹脂組成物を成形して、複数の凸部と該凸部間の凹部に位置する残膜部とを有するパターン構造体を転写基板の被加工面に準備し、
    前記パターン構造体を被覆するように保護膜を形成した後、前記パターン構造体の凸部の側壁面に前記保護膜が残存し、前記パターン構造体の凹部に位置する前記残膜部が露出するように前記保護膜を除去し、
    前記保護膜が残存する状態で前記パターン構造体にドライエッチングを施して、前記パターン構造体の凹部に位置する前記残膜部を除去し、側壁面に前記保護膜が位置する凸部を残存させ、
    前記残膜部が除去された前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記転写基板の前記被加工面をエッチングすることを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記転写基板として前記被加工面上に1層以上のハードマスク材料層を備えた転写基板を使用し、該ハードマスク材料層上に前記パターン構造体を準備し、
    前記残膜部が除去された前記パターン構造体をエッチングマスクとしてハードマスク材料層をドライエッチングしてハードマスクを形成した後、該ハードマスクをエッチングマスクとして前記転写基板の前記被加工面をエッチングすることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記パターン構造体を準備するインプリントでは、側壁面に前記保護膜が位置することによる前記凸部の幅の増加分を差し引いた寸法の開口幅を有する凹部を備えたモールドを使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 原子層堆積法により前記保護膜を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパターン形成方法。
  5. 前記パターン構造体を準備するインプリントでは、前記残膜部の厚みが不均一となるようにパターン構造体を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のパターン形成方法。
  6. 前記パターン構造体を準備するインプリントでは、開口側が底部側よりも広いテーパー形状の凹部を具備するモールドを使用して、基部が頂部よりも広いテーパー形状の凸部を有するパターン構造体を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のパターン形成方法。
JP2013252731A 2013-12-06 2013-12-06 パターン形成方法 Pending JP2015111607A (ja)

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