JP2015108609A - CoとFeの電着方法及び装置 - Google Patents

CoとFeの電着方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015108609A
JP2015108609A JP2014045235A JP2014045235A JP2015108609A JP 2015108609 A JP2015108609 A JP 2015108609A JP 2014045235 A JP2014045235 A JP 2014045235A JP 2014045235 A JP2014045235 A JP 2014045235A JP 2015108609 A JP2015108609 A JP 2015108609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrodeposition
cathode
acid
independently represent
ions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014045235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6221847B2 (ja
Inventor
真吾 宮本
Shingo Miyamoto
真吾 宮本
守 岩▲崎▼
Mamoru Iwasaki
守 岩▲崎▼
眞美 廣瀬
Masami Hirose
眞美 廣瀬
元浩 会沢
Motohiro Aizawa
元浩 会沢
太田 信之
Nobuyuki Ota
信之 太田
貴子 住谷
Takako Sumiya
貴子 住谷
石田 一成
Kazunari Ishida
一成 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd, Hitachi GE Nuclear Energy Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2014045235A priority Critical patent/JP6221847B2/ja
Priority to MX2016005106A priority patent/MX2016005106A/es
Priority to US15/030,781 priority patent/US10083769B2/en
Priority to EP14854988.4A priority patent/EP3065139B1/en
Priority to PCT/JP2014/077836 priority patent/WO2015060250A1/ja
Priority to TW103136785A priority patent/TWI638910B/zh
Publication of JP2015108609A publication Critical patent/JP2015108609A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6221847B2 publication Critical patent/JP6221847B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)

Abstract

【課題】CoイオンとFeイオンを含んだ液に通電して、CoとFeを効率的に電着して液から除去する。
【解決手段】陽極2を備えた陽極室2Aと陰極3を備えた陰極室3Aとをカチオン交換膜5で隔離し、陽極室2AにCoイオン及びFeイオンを含む液を導入し、陰極室3Aにジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上を含む液を導入し、陽極2と陰極3間に通電することにより、陽極室2A内の液中のCoイオン及びFeイオンをカチオン交換膜5を透過させて陰極室3A内の液中に移動させ、陰極3上にCo及びFeを析出させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、CoとFeの電着方法及び装置に係り、詳しくは、CoイオンとFeイオンを含む液から電着によりこれらのイオンを同時に除去するための方法と装置に関する。本発明は、特に、原子力発電所において発生する除染廃液や、原子力発電所で使用されたイオン交換樹脂に吸着した放射性物質を溶離させた廃液といった、原子力発電所等から生じるCoイオンとFeイオンを含む廃液の処理に好適に用いられる。
原子力発電所では、放射性物質に汚染された一次冷却系の機器や配管、これらを含む系統の金属部材表面から放射性物質を化学的に除去した際に、多量の除染廃液が発生する。これらの除染廃液は、放射性のCo(コバルト−60)イオンと構成材料の腐食生成物由来のFeイオンを含んでいる。通常、除染廃液は、イオン交換樹脂により溶解しているイオン成分が除去され、除染液として再利用される。このため、放射性物質を多く含むイオン交換樹脂の廃棄物が発生するという問題がある。
また、原子力発電所等において、原子炉水浄化系(CUW)、燃料貯蔵プール水浄化系(FPC)といった直接燃料棒に触れ、放射性物質を含む冷却水系の浄化に使用されたイオン交換樹脂は、放射性物質を多く吸着しているため、高線量率の廃棄物として、発電所に設置された樹脂タンクに貯留されている。
これらの放射性物質を含む廃棄物は、最終的にセメント等の固化助材と混練して安定化した後に、埋設処分される。埋設処分する際の費用は、内包する放射性物質の量で異なり、放射性物質濃度が高いほど高額となる。このため、高線量率の廃棄物はできるだけ減容した後に、固化体の埋設廃棄物とすることが経済的である。具体的には、イオン交換樹脂から放射性物質を固形物として分離し、遮蔽容器内に封じ込めることができれば、減容化の面で望ましい。放射性物質が除去された廃イオン交換樹脂は、処分費用が安価な低線量率の廃棄物であり、さらに、廃イオン交換樹脂を焼却可能なレベルまで放射性物質を除去できれば、焼却処理により、大幅な減容が達成できる。
このような高線量の廃樹脂の処理方法として、特許文献1や特許文献2に提案されるように、フェントン法や超臨界水酸化等の湿式酸化により廃樹脂を分解する方法があるが、これらの方法を適用した場合、いずれの場合も高線量率の廃液が多量に発生する。その高線量率の廃液を最終的に処分する際には、さらに蒸発濃縮し、その濃縮液をセメントと混練する等の方法により固化体として安定化することが必要となる。この場合、セメント等の固化助材を新たに添加するため、その分最終処分される高線量率の廃棄物量が増加し、廃棄物量の低減に至らないという問題がある。
特許文献3には、廃樹脂に硫酸を通液し、イオン状の放射性物質を溶離し、溶離液から拡散透析により放射性物質を分離し、硫酸を循環再利用する技術が開示されている。また、特許文献4には、廃樹脂をシュウ酸水溶液に浸漬して表面の金属クラッドを溶解するとともに、樹脂に吸着している金属イオンをシュウ酸水溶液に溶離する廃樹脂処理方法が開示されている。これらの場合も、放射性物質を含む廃液が生成するが、その固化処理までは網羅されていない。
一方で、イオン状の放射性物質を含む廃液から放射性物質を除去する方法として、特許文献5には、放射性陽イオンが溶解した汚染除去溶液を、電着セルを通過させながら通電し、放射性陽イオンを放射性金属粒子として陰極に堆積させて、汚染除去溶液を再生・再利用する技術が開示されている。その際に、放射性金属粒子を堆積させた陰極は、陰極液を陰極全体に注いで放射性金属粒子を脱離させるとの記載がある。
特公昭61−9599号公報 特許第3657747号公報 特開2004−28697号公報 特開2013−44588号公報 特許第4438988号公報
特許文献5の方法は、放射性陽イオンが溶解した汚染除去溶液を、直接電着セルの陰極側に導入しながら通電し、放射性陽イオンを放射性金属粒子として陰極に堆積させるものである。そのため、汚染除去溶液が酸性の廃液の場合には、陰極表面で析出した放射性金属成分が酸性の廃液に再び溶解するため、析出が起こらないか、もしくは析出速度が著しく低下する。また、廃液が中性又はアルカリ性の場合には、陰極表面近傍で水酸化物の沈殿物が形成され、陰極表面に放射性金属を電着させて回収することが困難となる。
このため、廃液から放射性物質を電着法により効率的に回収するためには、陰極の浸漬液の液性を適切に選択することが非常に重要である。
本発明は、CoイオンとFeイオンを含んだ液の電着処理において、Co及びFeの電着に適した液性状とすることにより、CoとFeを効率的に液中から除去する電着方法及び装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、電着液系内に、特定の構造をとるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤を存在させることにより、上記課題を解決することができることが分かり、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] Coイオン及びFeイオンと、下記式(1)で表されるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤とを含む液に陽極と陰極を浸漬し、該陽極と陰極に通電することにより、該陰極上にCo及びFeを析出させることを特徴とするCoとFeの電着方法。
OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
…(1)
(式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
[2] 陽極を備えた陽極室と陰極を備えた陰極室とをカチオン交換膜で隔離し、該陽極室にCoイオン及びFeイオンを含む液を導入し、該陰極室に下記式(1)で表されるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤を含む液を導入し、該陽極と該陰極間に通電することにより、該陽極室内の液中のCoイオン及びFeイオンを該カチオン交換膜を透過させて該陰極室内の液中に移動させ、該陰極上にCo及びFeを析出させることを特徴とするCoとFeの電着方法。
OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
…(1)
(式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
[3] 前記ジカルボン酸が、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸及びイミノ二酢酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のCoとFeの電着方法。
[4] 前記トリカルボン酸が、クエン酸であることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれかに記載のCoとFeの電着方法。
[5] 前記添加剤を含む液が、アンモニウム塩を含むことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載のCoとFeの電着方法。
[6] 前記アンモニウム塩が塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム及びシュウ酸アンモニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする[5]に記載のCoとFeの電着方法。
[7] 前記トリカルボン酸が、クエン酸アンモニウムであることを特徴とする[5]に記載のCoとFeの電着方法。
[8] Coイオン及びFeイオンと、下記式(1)で表されるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤とを含む液を保持する電着槽と、該電着槽内の該液中に設けられた陽極及び陰極と、該陽極及び陰極間に通電する通電手段とを有し、該陽極及び陰極間に通電することにより、該陰極上にCo及びFeを析出させることを特徴とするCoとFeの電着装置。
OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
…(1)
(式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
[9] 陽極を備えた陽極室と、陰極を備えた陰極室と、該陽極室と陰極室とを隔離するカチオン交換膜とを有する電着槽と、該陽極及び陰極間に通電する通電手段と、該陽極室にCoイオン及びFeイオンを含む液を通液する通液手段と、該陰極室に下記式(1)で表されるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤を含む液を通液する通液手段とを有し、該陽極と該陰極間に通電することにより、該陽極室内の液中のCoイオン及びFeイオンを該カチオン交換膜を透過させて該陰極室内の液中に移動させ、該陰極上にCo及びFeを析出させることを特徴とするCoとFeの電着装置。
OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
…(1)
(式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
[10] 前記ジカルボン酸が、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸及びイミノ二酢酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする[8]又は[9]に記載のCoとFeの電着装置。
[11] 前記トリカルボン酸が、クエン酸であることを特徴とする[8]乃至[10]のいずれかに記載のCoとFeの電着装置。
[12] 前記添加剤を含む液が、アンモニウム塩を含むことを特徴とする[8]乃至[11]のいずれかに記載のCoとFeの電着装置。
[13] 前記アンモニウム塩が塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム及びシュウ酸アンモニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする[12]に記載のCoとFeの電着装置。
[14] 前記トリカルボン酸が、クエン酸アンモニウム塩であることを特徴とする[12]に記載のCoとFeの電着装置。
本発明によれば、CoイオンとFeイオンを含む廃液に通電して、陰極上にCoとFeを電着させるにあたって、特定の構造をとるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤を液中に共存させることにより、液性状を電着に適したものとすることができ、沈降性の悪い懸濁物質が発生したり、導電性のない析出物が析出して通電処理を継続できなくなるといった問題を引き起こすことなく、CoとFeを同時に効率良く電着させて除去することが可能となる。
本発明の実施の形態の一例を示す電着装置の系統図である。 本発明の実施の形態の他の例を示す電着装置の系統図である。 比較例2の電着結果を示すグラフである。 実施例1〜7及び比較例6の電着結果を示すグラフである。 実施例8〜11の電着結果を示すグラフである。 実施例9の電着液による長時間連続電着試験時の電圧の経時変化を示すグラフである。 実施例9,10のクエン酸単独での電着結果を示すグラフである。 実施例12のクエン酸とシュウ酸アンモニウム併用の電着結果を示すグラフである。 実施例13,14のクエン酸と塩化アンモニウム併用の電着結果を示すグラフである。 実施例15のクエン酸と硫酸アンモニウム併用の電着結果を示すグラフである。 実施例16のシュウ酸アンモニウム単独での電着結果を示すグラフである。 実施例17のクエン酸二アンモニウム単独での電着結果を示すグラフである。 実施例18のクエン酸三アンモニウム単独での電着結果を示すグラフである。 実施例19のクエン酸三アンモニウム単独での電着結果を示すグラフである。 実施例20のクエン酸三アンモニウム単独での電着結果を示すグラフである。 実施例21のカチオン交換膜透過試験結果を示すグラフである。 実施例22のカチオン交換膜透過試験結果(溶離液)を示すグラフである。 実施例22のカチオン交換膜透過試験結果(電着液)を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、本発明において、電着効率の向上のために用いる、特定の構造をとるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤(以下「本発明の添加剤」と称す場合がある。)について説明する。
本発明の添加剤としては、分子内に2つのカルボキシル基を有するジカルボン酸及びその塩(以下、「ジカルボン酸(塩)」と称す場合がある。)、並びに分子内に3つのカルボキシル基を有するトリカルボン酸及びその塩(以下、「トリカルボン酸(塩)」と称す場合がある。)から選択されるものを用いる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。ジカルボン酸(塩)、トリカルボン酸(塩)は、そのキレート効果で電着処理中の懸濁物質の発生を抑制し、電着効果の向上に優れた効果を奏する。
これに対して、分子内に1つのカルボキシル基を持つモノカルボン酸では、CoイオンやFeイオンとの結合力が弱く、液中でCoやFeの水酸化物からなる懸濁物質が発生する、陰極に均一に電着しないといった問題が生じる。また、分子内に4つ以上のカルボキシル基を有するカルボン酸を用いると、CoイオンやFeイオンとの結合力が強すぎて、液中にCoやFeが保持され、電着の速度が著しく低下するという問題が生じる。
本発明では、ジカルボン酸(塩)、トリカルボン酸(塩)として、下記式(1)で表される特定の構造をとるものを用いることにより、電着処理の際に、懸濁物質が生じにくく、かつ電着が速やかに進む。下記式(1)で表されるジカルボン酸(塩)やトリカルボン酸(塩)は、分子内で最も離れたカルボキシル基同士の間に1〜3個の炭素原子が存在するものであり、その形状に由来して、CoイオンやFeイオンとの間に適度な結合力が得られると推測される。
OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
…(1)
(式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
本発明に好適なジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸(エタン二酸、HOOC−COOH)、マロン酸(プロパン二酸、HOOC−CH−COOH)、コハク酸(ブタン二酸、HOOC−CH−CH−COOH)、グルタル酸(ペンタン二酸、HOOC−CH−CH−CH−COOH)、リンゴ酸(2−ヒドロキシブタン二酸、HOOC−CH−CH(OH)−COOH)、酒石酸(2,3−ジヒドロキシブタン二酸、HOOC−CH(OH)−CH(OH)−COOH)、イミノ二酢酸(HOOC−CH−NH−CH−COOH)などが挙げられるが、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、イミノ二酢酸が特に好ましい。トリカルボン酸としては、クエン酸(HOOC−CH−COH(COOH)−CH−COOH)、1,2,3−プロパントリカルボン酸などが挙げられるが、クエン酸が特に好ましい。また、これらのジカルボン酸、トリカルボン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩が挙げられる。
本発明においては、ジカルボン酸(塩)及び/又はトリカルボン酸(塩)と共にアンモニウム塩を共存させることが好ましい。アンモニウム塩を添加しない場合には、通常FeよりもCoの方が電着速度が速く、Coの電着層の上にFeの電着層が生成する形となるが、アンモニウム塩を添加することにより、CoとFeの電着速度がほぼ同等となり、CoとFeが合金状に電着するようになる。CoとFeの電着速度が異なり、Co層とFe層に分かれて電着すると、CoとFeの物性の違いにより、電着物の浮きや剥がれが起きやすくなって、継続的な電着処理ができなくなる恐れがある。
アンモニウム塩としては、液中でアンモニウムイオンを生じるものであればよく、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム及びクエン酸アンモニウムが好適である。これらのアンモニウム塩は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。特に、シュウ酸アンモニウム等のジカルボン酸アンモニウムやクエン酸アンモニウム等のトリカルボン酸アンモニウムを用いると、アンモニウム塩と本発明の添加剤とを兼ねることができ、ジカルボン酸やトリカルボン酸のキレート効果による懸濁物質の発生抑制効果とCoとFeの電着速度を調整できる効果を1剤で得ることが可能である。
なお、クエン酸アンモニウムには、クエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム、クエン酸三アンモニウムがあり、いずれも好適に用いることができるが、化合物中のアンモニウム量が多いことから、クエン酸三アンモニウムを用いることが好ましい。
本発明による電着を実施するには、例えば、図1に示すように、CoイオンとFeイオンを含む廃液(Co,Fe含有廃液)を電着槽1に導入すると共に、本発明の添加剤、或いは本発明の添加剤とアンモニウム塩を添加混合し、液中に挿入した陽極2と陰極3の間に電源4で通電し、陰極3上にCoとFeを同時に電着させる。
また、図2に示すように、電着槽内にカチオン交換膜を配した電着装置を用いることにより、より好適に電着処理を行うことができる。図2の電着装置は、電着槽1の陽極2を備えた陽極室2Aと、陰極3を備えた陰極室3Aとをカチオン交換膜5で隔離し、陽極室2AにCoイオン及びFeイオンを含む廃液(Co,Fe含有廃液)を通液し、陰極室3Aに本発明の添加剤、又は本発明の添加剤とアンモニウム塩とを含む電着液を通液し、陽極2と陰極3間を通電することにより、陽極室2A内の液中のCoイオン及びFeイオンをカチオン交換膜5を透過させて陰極室3A内の液中に移動させ、陰極3上にCo及びFeを析出させるものである。
図2の電着装置において、10はCo,Fe含有廃液貯槽であり、ポンプPにより、配管11を経てCo,Fe含有廃液を陽極室2Aに導入し、排出液を配管12を経てCo,Fe含有廃液貯槽10に戻す循環系が形成されている。また、20は、本発明の添加剤、又は本発明の添加剤とアンモニウム塩とを含む電着液貯槽であり、ポンプPにより配管21を経て電着液を陰極室3Aに導入し、排出液を配管22を経て電着液貯槽20に戻す循環系が形成されている。
本発明において、陰極を浸漬させる液のpHは1〜9とすることが好ましく2〜8.5とすることがより好ましい。pHが低すぎると、陰極上に電着したCoやFeの再溶解が起こり、電着速度が低下する恐れがある。また、pHが高すぎると、CoやFeの水酸化物が液中に懸濁物質として発生しやすくなる。このため、pHが上記範囲外となる場合には、アルカリや酸により、適宜pH調整を行うのが好ましい。
図1の装置では、廃液がpH1以下の強酸性であった場合、アルカリを添加してpHを調整しなければ、陰極3に電着したCo、Feが再溶解するか、電着自体が起こらないといった問題が生じる。一方、図2のカチオン交換膜5を配した装置では、陰極3側の電着液を電着に適した条件にしておけば、廃液が強酸性であっても、問題なくCoとFeを電着除去することができる。また、強酸性の廃液からCoイオン及びFeイオンを除去して再利用する場合、アルカリでpH調整をしてしまうと、強酸性の液としての再利用が困難となるが、図2の装置では、廃液の酸性度を低下させることなく、Coイオン及びFeイオンをカチオン交換膜を通して廃液から除去し、処理液を再利用することが可能である。
さらには、本発明のジカルボン酸(塩)やトリカルボン酸(塩)が陽極に接触すると、陽極の酸化反応により分解されてしまうが、図2のカチオン交換膜5を配した装置では、陰極側のジカルボン酸(塩)やトリカルボン酸(塩)が含まれる電着液は陽極と直接接触することはないため、ジカルボン酸(塩)やトリカルボン酸(塩)が酸化されて消費されることを防ぐことが可能である。
なお、図2の装置では、電着槽1は閉鎖系となっているが、図1のように上部を開放した開放系としてもよい。電着槽1では、陰極から水素ガスが発生するため、上部を開放した開放系とするのが好ましい。また、CoとFeが電着した陰極を交換する際にも、電着槽の上部が開放されていた方が交換が容易となる。
図1,2のいずれの電着装置においても、電着効率の向上のためには、適量の本発明の添加剤、更にはアンモニウム塩を用いることが好ましく、例えば、図1の装置においては、本発明の添加剤は、電着開始時の電着槽内の液中のCoとFeの合計モル量に対して0.1〜50モル倍、特に0.5〜10モル倍となるように添加することが好ましい。
また、図2の電着装置の場合には、陽極室に導入されるCo,Fe含有廃液中のCoとFeの合計モル濃度に対して、陰極室に導入される電着液中の本発明の添加剤のモル濃度が0.1〜50倍、特に0.5〜10倍であることが好ましく、電着液としては、例えば、本発明の添加剤を0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%含むpH1〜9、好ましくはpH2〜8.5の水溶液が用いられる。
いずれの場合においても、本発明の添加剤の量が少な過ぎると、本発明の添加剤を用いたことによる懸濁物質抑制の効果を十分に得ることができず、多過ぎるとキレート効果が大きくなりすぎて電着速度が低下する。
また、アンモニウム塩を用いる場合、アンモニウム塩は、電着槽内の液(図2の構成においては電着液)中の濃度が0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%となる量で用いることが好ましい。アンモニウム塩の濃度が低過ぎるとアンモニウム塩を用いたことによる上記効果を十分に得ることができず、高過ぎると効果の向上がなく、薬品使用量が多くなる。
クエン酸アンモニウムにより、本発明の添加剤とアンモニウム塩とを一剤化して添加する場合、上記の本発明の添加剤の好適な添加量範囲とアンモニウム塩の好適な添加量範囲とを同時に満たすように添加すればよい。
電着条件(電流値、電流密度、温度等)には特に制限はないが、電流密度については、陰極面積に対して5〜600mA/cmとするのが電着効率の面で好ましい。
本発明で電着処理するCoイオンとFeイオンを含む液の、Coイオン濃度、Feイオン濃度には特に制限はないが、本発明は、例えば、Coイオンを0.1〜5000mg−Co/L、Feイオンを0.1〜10000mg−Fe/L、これらを合計で0.2〜15000mg/L含有する液に適用することができる。本発明は、原子力発電所において発生する除染廃液や、原子力発電所で使用されたイオン交換樹脂から金属イオンを溶離させた溶離液といった、原子力発電所等から生じる放射性CoイオンとFeイオンを含む廃液の処理に好適である。これらの廃液は、放射性CoイオンとFeイオン以外の金属イオン、例えば放射性Niイオンを含むことが多く、これらの金属イオンが含まれている場合でも、CoやFeと共に電着処理することが可能である。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
(1)ジカルボン酸、トリカルボン酸の共存下によるCo、Feの電着
1)試験条件
各種の添加剤とCoCl及びFeClを用いて、表1に示す組成の電着液400mLを調製し、懸濁物質が発生しなかったものについて、図1の装置を用いて、電着試験を行った。通電は8hr、1A(電流密度62.5mA/cm)で行った。陽極にはPtメッキTi板を、陰極にはCu板を使用した。
2)結果
表1に通電前後での懸濁物質の発生の有無と液pHを示した。
通電前後の両方において懸濁物質がない実施例1〜7、比較例2,6の電着液について、液中のCoとFeの濃度の経時変化を解析した結果を図3、4に示す。8hrの通電結果から、実施例1〜7においては、経時的にCo及びFeを電着できていることがわかる。
Figure 2015108609
(2)クエン酸によるCo、Feの電着
1)試験方法
図1に示す装置を用い、表2に示す条件で通電試験を行った。電着液はCoCl及びFeClとクエン酸を用いて、表2に示す組成となるように500mLビーカーに400mLを調製し、陽極にはPtメッキTi板を、陰極にはCu板を使用した。
Figure 2015108609
2)結果
表3にクエン酸単独での電着試験結果を、図5に通電試験における液中CoとFeの濃度の経時変化を示す。
Co、Feともに電流密度を上げるほどCo、Feの電着速度が速くなることがわかる。
Figure 2015108609
(3)連続電着試験
電着を継続的に行うことができれば、電極単位面積当たりの電着量を大きくすることが可能となり、廃棄物量の低減につながる。そのため、Co、Feを補充しながら長時間の連続電着が可能かを確認した。
1)試験方法
表2の実施例9と同じ条件にて電着試験を開始し、2hrごとに固体塩化物のCoとFeを50mg/L相当分ずつ追加添加して、長時間の電着試験を行った。その他の条件は実施例9と同じ条件である。
2)結果と考察
通電により、陰極には黒色の電着物が付着した。連続試験時の電圧の経時変化を示す図6より、通電を継続しても電圧は上昇しておらず、陰極の析出物は導電性であることがわかる。本試験により、長時間安定して電着処理できることがわかった。
(4)クエン酸とアンモニウム塩併用又はクエン酸アンモニウム使用による電着試験
1)試験方法
図1に示す装置を用い、表4A,4Bの条件にて電着試験を行った。
実施例12〜16では、電着液はCoCl及びFeClとクエン酸及び/又は表4Aに示すアンモニウム塩を用いて、500mLビーカーに400mLを調製し、陽極にはPtメッキTi板を、陰極にはCu板を使用した。また、実施例17〜20では、電着液はCoSO及びFe(SOと、クエン酸アンモニウムを表4Bに示す添加量で用いて、500mLビーカーに400mLを調製し、陽極にはPtメッキTi板を、陰極にはCu板を使用した。比較のため、クエン酸単独での電着条件(表2の実施例9と実施例10)を表4Aに付記した。
Figure 2015108609
クエン酸単独(実施例9、実施例10)での電着試験結果を図7に、クエン酸とシュウ酸アンモニウム併用(実施例12)の電着結果を図8に、クエン酸と塩化アンモニウム併用(実施例13、実施例14)の電着結果を図9に、クエン酸と硫酸アンモニウム併用(実施例15)の電着結果を図10に示す。また、図11には、シュウ酸アンモニウム単独(実施例16)での電着結果を示した。
また、クエン酸アンモニウムを用いた場合の実施例17〜20の電着試験結果をそれぞれ図12〜15に示す。
図中、「k」は、反応速度定数(濃度の減少速度が濃度に比例するとした場合における比例定数)であり、kが大きいほど電着速度が速いことを示す。
図7より、クエン酸単独ではCoの電着速度は速いが、Feの電着は遅いことがわかる。したがって、クエン酸単独での電着では、Coの電着物の上にFeの電着物が生じているものと考えられる。
一方、図8〜11のアンモニウム塩を添加した系では、CoとFeの電着が同時に起こっていることがわかる。これは、Coがアンミン錯体を形成することにより、Coの液中での安定度が増加し、Coだけが優先的に電着するのを抑制できたためと考えられる。
図11のシュウ酸アンモニウム単独での電着試験では、ジカルボン酸であるシュウ酸とアンモニウムイオンにより、1剤でCoとFeの両方が速やかに電着できている。
図12〜図15のクエン酸アンモニウム単独での電着試験でも、トリカルボン酸であるクエン酸とアンモニウムイオンにより、1剤でCoとFeの両方が速やかに電着できている。クエン酸二アンモニウムの結果(図12)とクエン酸三アンモニウムの結果(図13)を比較すると、アンモニウム量の多いクエン酸三アンモニウムの方がCoとFeの電着効率が大きいことがわかる。
(5)Co,Feのカチオン交換膜透過確認
電着液をクエン酸水溶液、溶離液を硫酸水溶液とした場合に、通電によりCo、Feがカチオン交換膜を透過することを確認した。
1)試験方法
カチオン交換膜を配した図2に示す電着装置を用いて、通電試験を行った(実施例21、実施例22)。試験条件を表5に示す。
Figure 2015108609
2)結果と考察
図16に実施例21における溶離液側と電着液側のCoとFe濃度の経時変化を示す。また、図17,18に実施例22における溶離液側と電着液側のCoとFe濃度の経時変化をそれぞれ示す。
いずれの場合も溶離液側のCo及びFe濃度は低下し、電着液側は上昇しているため、通電により、CoイオンとFeイオンがカチオン交換膜を透過していることがわかる。また、実施例21、実施例22における陰極上の電着物を、それぞれ、塩酸(35%塩酸と純水の1:1混合液)と硝酸(60%硝酸と純水の1:1混合液)を2:3で混合した溶解液により完全に溶解させて、原子吸収光度計により電着量を測定したところ、溶離液中のCo、Feの減少量から電着液中のCo、Feの増加量を差し引いた量と一致したため、溶離液中のCoイオン、Feイオンがカチオン交換膜を透過し、陰極に電着していることを確認できた。
1 電着槽
2 陽極
2A 陽極室
3 陰極
3A 陰極室
4 電源
5 カチオン交換膜
10 Co,Fe含有廃液貯槽
20 電着液貯槽

Claims (14)

  1. Coイオン及びFeイオンと、下記式(1)で表されるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤とを含む液に陽極と陰極を浸漬し、該陽極と陰極に通電することにより、該陰極上にCo及びFeを析出させることを特徴とするCoとFeの電着方法。
    OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
    …(1)
    (式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
  2. 陽極を備えた陽極室と陰極を備えた陰極室とをカチオン交換膜で隔離し、該陽極室にCoイオン及びFeイオンを含む液を導入し、該陰極室に下記式(1)で表されるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤を含む液を導入し、該陽極と該陰極間に通電することにより、該陽極室内の液中のCoイオン及びFeイオンを該カチオン交換膜を透過させて該陰極室内の液中に移動させ、該陰極上にCo及びFeを析出させることを特徴とするCoとFeの電着方法。
    OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
    …(1)
    (式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
  3. 前記ジカルボン酸が、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸及びイミノ二酢酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のCoとFeの電着方法。
  4. 前記トリカルボン酸が、クエン酸であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のCoとFeの電着方法。
  5. 前記添加剤を含む液が、アンモニウム塩を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のCoとFeの電着方法。
  6. 前記アンモニウム塩が塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム及びシュウ酸アンモニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項5に記載のCoとFeの電着方法。
  7. 前記トリカルボン酸が、クエン酸アンモニウムであることを特徴とする請求項5に記載のCoとFeの電着方法。
  8. Coイオン及びFeイオンと、下記式(1)で表されるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤とを含む液を保持する電着槽と、該電着槽内の該液中に設けられた陽極及び陰極と、該陽極及び陰極間に通電する通電手段とを有し、該陽極及び陰極間に通電することにより、該陰極上にCo及びFeを析出させることを特徴とするCoとFeの電着装置。
    OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
    …(1)
    (式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
  9. 陽極を備えた陽極室と、陰極を備えた陰極室と、該陽極室と陰極室とを隔離するカチオン交換膜とを有する電着槽と、該陽極及び陰極間に通電する通電手段と、該陽極室にCoイオン及びFeイオンを含む液を通液する通液手段と、該陰極室に下記式(1)で表されるジカルボン酸及びその塩並びにトリカルボン酸及びその塩から選ばれる1種以上の添加剤を含む液を通液する通液手段とを有し、該陽極と該陰極間に通電することにより、該陽極室内の液中のCoイオン及びFeイオンを該カチオン交換膜を透過させて該陰極室内の液中に移動させ、該陰極上にCo及びFeを析出させることを特徴とするCoとFeの電着装置。
    OOC−(CHX)−(NH)−(CX)−CX−COOM
    …(1)
    (式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
  10. 前記ジカルボン酸が、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸及びイミノ二酢酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項8又は9に記載のCoとFeの電着装置。
  11. 前記トリカルボン酸が、クエン酸であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のCoとFeの電着装置。
  12. 前記添加剤を含む液が、アンモニウム塩を含むことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のCoとFeの電着装置。
  13. 前記アンモニウム塩が塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム及びシュウ酸アンモニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項12に記載のCoとFeの電着装置。
  14. 前記トリカルボン酸が、クエン酸アンモニウム塩であることを特徴とする請求項12に記載のCoとFeの電着装置。
JP2014045235A 2013-10-24 2014-03-07 CoとFeの電着方法及び装置 Active JP6221847B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014045235A JP6221847B2 (ja) 2013-10-24 2014-03-07 CoとFeの電着方法及び装置
MX2016005106A MX2016005106A (es) 2013-10-24 2014-10-20 Metodo y aparato para el tratamiento de liquido que contiene iones de metales del grupo del hierro, metodo y aparato para la electrodeposicion de co y fe, y metodo y aparato para la descontaminacion de resina de intercambio ionico de residuos radiactivos.
US15/030,781 US10083769B2 (en) 2013-10-24 2014-10-20 Treatment method and treatment apparatus of iron-group metal ion-containing liquid, method and apparatus for electrodepositing Co and Fe, and decontamination method and decontamination apparatus of radioactive waste ion exchange resin
EP14854988.4A EP3065139B1 (en) 2013-10-24 2014-10-20 Method and apparatus for electrodeposition of radioactice co-60 and fe, and method and apparatus for decontamination of radioactive waste ion exchange resin
PCT/JP2014/077836 WO2015060250A1 (ja) 2013-10-24 2014-10-20 鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置、CoとFeの電着方法及び装置、並びに放射性廃イオン交換樹脂の除染方法および除染装置
TW103136785A TWI638910B (zh) 2013-10-24 2014-10-24 Processing method and processing device for liquid containing iron group metal ions, electrodeposition method and device for Co and Fe, and method for removing pollution of radioactive waste ion exchange resin and device for removing pollution

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013221320 2013-10-24
JP2013221320 2013-10-24
JP2014045235A JP6221847B2 (ja) 2013-10-24 2014-03-07 CoとFeの電着方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015108609A true JP2015108609A (ja) 2015-06-11
JP6221847B2 JP6221847B2 (ja) 2017-11-01

Family

ID=53439049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014045235A Active JP6221847B2 (ja) 2013-10-24 2014-03-07 CoとFeの電着方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6221847B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161000A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 新光電気工業株式会社 電気めっき浴及び電気めっき方法
CN105655616A (zh) * 2015-12-31 2016-06-08 浙江工业大学义乌科学技术研究院有限公司 一种电沉积制备单价选择性阳离子交换膜的方法
JP2016191692A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 栗田工業株式会社 鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置
JP2016191693A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 栗田工業株式会社 使用済みイオン交換樹脂の溶離方法および溶離装置
KR101917121B1 (ko) * 2017-04-26 2018-11-09 (재)한국건설생활환경시험연구원 장식용 Pd-Fe 합금 도금액 조성물 및 이를 이용한 도금 방법
WO2020246324A1 (ja) * 2019-06-07 2020-12-10 ジェイシーユー インターナショナル, インク. 銅-鉄合金電解めっき液およびこれを用いた電解めっき方法
US11935666B2 (en) 2017-03-16 2024-03-19 Cellgentek Co., Ltd Apparatus for purifying nuclear reactor coolant from radioactive materials and adjusting coolant pH

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61254899A (ja) * 1985-05-07 1986-11-12 三菱重工業株式会社 放射性イオン交換樹脂の処理方法
JP4438988B2 (ja) * 2002-03-25 2010-03-24 エレクトリック パワー リサーチ インスティテュート 放射性物質による汚染を除去するための電気化学的方法、そのシステム及び装置。
JP2013185938A (ja) * 2012-03-07 2013-09-19 Ebara Kogyo Senjo Kk 放射性廃イオン交換樹脂の除染方法及び装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61254899A (ja) * 1985-05-07 1986-11-12 三菱重工業株式会社 放射性イオン交換樹脂の処理方法
JP4438988B2 (ja) * 2002-03-25 2010-03-24 エレクトリック パワー リサーチ インスティテュート 放射性物質による汚染を除去するための電気化学的方法、そのシステム及び装置。
JP2013185938A (ja) * 2012-03-07 2013-09-19 Ebara Kogyo Senjo Kk 放射性廃イオン交換樹脂の除染方法及び装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161000A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 新光電気工業株式会社 電気めっき浴及び電気めっき方法
JP2016191692A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 栗田工業株式会社 鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置
JP2016191693A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 栗田工業株式会社 使用済みイオン交換樹脂の溶離方法および溶離装置
CN105655616A (zh) * 2015-12-31 2016-06-08 浙江工业大学义乌科学技术研究院有限公司 一种电沉积制备单价选择性阳离子交换膜的方法
US11935666B2 (en) 2017-03-16 2024-03-19 Cellgentek Co., Ltd Apparatus for purifying nuclear reactor coolant from radioactive materials and adjusting coolant pH
KR101917121B1 (ko) * 2017-04-26 2018-11-09 (재)한국건설생활환경시험연구원 장식용 Pd-Fe 합금 도금액 조성물 및 이를 이용한 도금 방법
WO2020246324A1 (ja) * 2019-06-07 2020-12-10 ジェイシーユー インターナショナル, インク. 銅-鉄合金電解めっき液およびこれを用いた電解めっき方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6221847B2 (ja) 2017-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6221847B2 (ja) CoとFeの電着方法及び装置
US3909381A (en) Purification of chromium plating solutions by electrodialysis
EP3279900B1 (en) Method and device for treating metal ion-containing liquids
CN103177784B (zh) 一种处理放射性废水的方法
JP6033234B2 (ja) めっき液の再生方法、めっき方法、及びめっき装置
TWI638910B (zh) Processing method and processing device for liquid containing iron group metal ions, electrodeposition method and device for Co and Fe, and method for removing pollution of radioactive waste ion exchange resin and device for removing pollution
JP5692400B2 (ja) 電気ニッケルめっき液中の希土類不純物の除去方法
JP2015081381A (ja) 鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置
JP6439242B2 (ja) 放射性廃イオン交換樹脂の除染方法および除染装置
JP6428441B2 (ja) 酸廃液の処理装置及び処理方法
WO2015060250A1 (ja) 鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置、CoとFeの電着方法及び装置、並びに放射性廃イオン交換樹脂の除染方法および除染装置
JP6477160B2 (ja) 使用済みイオン交換樹脂の溶離方法および溶離装置
JP2008214662A (ja) めっき液添加剤のカチオン除去装置、及びめっき液添加剤の処理方法
JP2016191691A (ja) 金属イオン含有酸液の処理方法及び処理装置
JP6428440B2 (ja) 鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置
JP2007063617A (ja) 硫酸イオンを含むメッキ液の再生装置及び硫酸イオン除去方法
JP4132182B2 (ja) 放射性廃液の処理方法とその装置
JP2019030836A (ja) 使用済みイオン交換樹脂の溶離方法および溶離装置
JP3269784B2 (ja) オゾン水製造方法およびオゾン水製造装置
JPS6093999A (ja) 化学除染廃液の処理方法
JPS59224598A (ja) 使用済イオン交換樹脂の電解再生法
JP2004052058A (ja) 電解リン酸塩化成処理浴から有効成分を回収する方法
Gaydukova et al. Purification of aqueous solutions to remove variable-valence metals with the use of ruthenium-titanium oxide electrodes
JP2009018289A (ja) 電気脱塩装置の運転方法及び電気脱塩装置
JPS6244699A (ja) 二価クロムイオン還元再生液を用いる除染方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170918

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6221847

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250