JP2016191692A - 鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置 - Google Patents

鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンをカチオン交換膜を透過させて電着液に移行させ、電着液中の鉄族金属を陰極上に電着させて除去することにより鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンを除去するに当たり、鉄族金属イオンのカチオン交換膜透過速度を向上させて処理効率を高める。
【解決手段】鉄族金属イオン含有液と、該鉄族金属イオンと錯体を形成する配位子を含む電着液とを、カチオン交換膜を複数枚配した電気透析槽に導入し、鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンをカチオン交換膜を透過させて電着液に移行させることにより鉄族金属イオンを除去し、電気透析槽からの鉄族金属イオンを含む電着液を、陽極と陰極を配した電着槽に導入し、鉄族金属を陰極上に電着させて電着液から鉄族金属イオンを除去し、鉄族金属イオンが除去された電着液を電気透析槽に循環させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置に係り、詳しくは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)といった鉄族金属イオンを含有する液から、当該イオンを除去する方法及び装置に関する。本発明は、特に、原子力発電所において発生する除染廃液や、原子力発電所で使用されたイオン交換樹脂から鉄族金属イオンを溶離させた溶離液等の原子力発電所等から生じる鉄族金属イオンを含有する廃液の処理に好適に用いられる。
原子力発電所では、放射性物質に汚染された一次冷却系の機器や配管、これらを含む系統の金属部材表面から放射性物質を化学的に除去した際に、多量の除染廃液が発生する。これらの除染廃液は、Fe、Co又はNiといった鉄族金属イオンを含んでおり、Co−60(コバルト60)、Ni−63(ニッケル63)といった放射性物質も多く含んでいる。通常、除染廃液は、イオン交換樹脂により溶解しているイオン成分が除去され、除染液として再利用される。このため、放射性物質を多く含むイオン交換樹脂の廃棄物が発生するという問題がある。
また、原子力発電所等において、原子炉水浄化系(CUW)、燃料貯蔵プール水浄化系(FPC)といった直接燃料棒に触れ、放射性物質を含む冷却水系の浄化に使用されたイオン交換樹脂は、放射性物質を多く吸着しているため、高線量率の廃棄物として、発電所に設置された樹脂タンクに貯留されている。
これらの放射性物質を含む廃棄物は、最終的にセメント等の固化助材と混練して安定化した後に、埋設処分される。埋設処分する際の費用は、内包する放射性物質の量で異なり、放射性物質濃度が高いほど高額となる。このため、高線量率の廃棄物はできるだけ減容した後に、固化体の埋設廃棄物とすることが経済的である。具体的には、イオン交換樹脂から放射性物質を固形物として分離し、遮蔽容器内に封じ込めることができれば、減容化の面で望ましい。放射性物質が除去された廃イオン交換樹脂は、処分費用が安価な低線量率の廃棄物であり、さらに、廃イオン交換樹脂を焼却可能なレベルまで放射性物質を除去できれば、焼却処理により、大幅な減容が達成できる。
このような高線量の廃樹脂の処理方法として、特許文献1や特許文献2に提案されるように、フェントン法や超臨界水酸化等の湿式酸化により廃樹脂を分解する方法があるが、これらの方法を適用した場合、いずれの場合も高線量率の廃液が多量に発生する。その高線量率の廃液を最終的に処分する際には、さらに蒸発濃縮し、その濃縮液をセメントと混練する等の方法により固化体として安定化することが必要となる。この場合、セメント等の固化助材を新たに添加するため、その分最終処分される高線量率の廃棄物量が増加し、廃棄物量の低減に至らないという問題がある。
特許文献3には、廃樹脂に硫酸を通液し、イオン状の放射性物質を溶離し、溶離液から拡散透析により放射性物質を分離し、硫酸を循環再利用する技術が開示されている。また、特許文献4には、廃樹脂をシュウ酸水溶液に浸漬して表面の金属クラッドを溶解するとともに、樹脂に吸着している金属イオンをシュウ酸水溶液に溶離する廃樹脂処理方法が開示されている。これらの場合も、放射性物質を含む廃液が生成するが、その固化処理までは網羅されていない。
一方で、イオン状の放射性物質を含む廃液から放射性物質を除去する方法として、特許文献5には、放射性陽イオンが溶解した汚染除去溶液を、電着セルを通過させながら通電し、放射性陽イオンを放射性金属粒子として陰極に堆積させて、汚染除去溶液を再生・再利用する技術が開示されている。その際に、放射性金属粒子を堆積させた陰極は、陰極液を陰極全体に注いで放射性金属粒子を脱離させるとの記載がある。
特許文献5では、放射性陽イオンが溶解した汚染除去溶液を、直接電着セルの陰極側に導入しながら通電し、放射性陽イオンを放射性金属粒子として陰極に堆積させているが、この方法では、陰極液性状は汚染除去溶液に依存して変化するため、陰極液を電着に適した液性状に調整することができない。汚染除去溶液が酸性の廃液の場合には、陰極表面で析出した放射性金属成分が酸性の廃液に再び溶解するため、析出が起こらないか、もしくは析出速度が著しく低下する。また、廃液が中性又はアルカリ性の場合には、陰極表面近傍で水酸化物の沈殿物が形成され、陰極表面に放射性金属を電着させて回収することが困難となる。このため、廃液から放射性物質を電着法により効率的に回収するためには、陰極室に直接廃液を導入するのは好ましくなく、陰極液を電着に適した液性とすることが重要となる。
そこで、本発明者らは、特願2013−221322にて、鉄族金属イオン含有液の電着処理において、鉄族金属イオン含有廃液の液性状に影響を受けることなく、鉄族金属イオンを効率的に液中から析出させて除去する鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置を提案した。具体的には、陽極を備えた陽極室と陰極を備えた陰極室とをカチオン交換膜で隔離した電着槽の陽極室に鉄族金属イオン含有廃液を導入し、陰極室に陰極液を導入して、陽極と陰極間に通電することにより、陽極室内の液中の鉄族金属イオンを陰極室内の陰極液中に移動させて陰極上に鉄族金属を析出させるようにすることにより、鉄族金属イオン含有廃液の液性状に左右されることなく、適切な電着条件にて鉄族金属を電着除去することができるものである。
特公昭61−9599号公報 特許第3657747号公報 特開2004−28697号公報 特開2013−44588号公報 特許第4438988号公報 特願2013−221322
本発明者らは、特願2013−221322による処理効率について更に検討を重ねた結果、この処理方法及び処理装置においては、陰極液中の鉄族金属の電着速度は比較的速やかであるものの、廃液(陽極液)から陰極液へ鉄族金属イオンを移動させる際の、鉄族金属イオンのカチオン交換膜透過速度が遅いために、この鉄族金属イオンのカチオン交換膜透過が処理速度の律速段階となることを見出した。
本発明は、特願2013−221322の発明を更に改良するものであって、鉄族金属イオンのカチオン交換膜透過速度を高めて処理効率を向上させた鉄族金属イオン含有液の処理方法及び処理装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、カチオン交換膜を複数枚配した電気透析槽を用いることにより、電極面積に対して、鉄族金属イオンが透過するカチオン交換膜の膜面積を大きくとることができ、この結果、電流値を大きくすることなく、単位時間内の鉄族金属イオン量を大幅に増加させて、当該電気透析槽におけるカチオン交換膜透過速度を向上させることができること、また、電気透析槽と電着槽とを分けることにより、電気透析と電着のそれぞれに適した電流密度を設定できると共に、電着槽を簡素化し、使用済み電極の交換作業を簡易なものとすることができることがわかり、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 鉄族金属イオン含有液と、該鉄族金属イオンと錯体を形成する配位子を含む電着液とを、カチオン交換膜を複数枚配した電気透析槽に導入し、該鉄族金属イオン含有液中の該鉄族金属イオンを、該カチオン交換膜を透過させて該電着液に移行させることにより、該鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンを除去する電気透析工程と、該電気透析槽から流出した鉄族金属イオンを含む電着液を、陽極と陰極を配した電着槽に導入し、該電着液中の該鉄族金属を陰極上に電着させて、該電着液から該鉄族金属イオンを除去する電着工程と、該電着工程で鉄族金属イオンが除去された電着液を前記電気透析工程に送給する電着液循環工程とを有することを特徴とする鉄族金属イオン含有液の処理方法。
[2] 前記鉄族金属イオン含有液は、原子力発電所の除染で発生するpH5未満の酸性除染廃液であり、前記電気透析工程で該廃液中の鉄族金属イオンを除去した後、除染液として再利用することを特徴とする[1]に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
[3] 前記電気透析槽は、陽極及び陰極と、該陽極に対峙して配置された第1のバイポーラ膜と、該陰極に対峙して配置された第2のバイポーラ膜と、該第1のバイポーラ膜と第2のバイポーラ膜との間に配置された複数枚のカチオン交換膜と、該カチオン交換膜同士の間に配置された第3のバイポーラ膜とを備え、該陽極と該第1のバイポーラ膜との間が陽極室、該陰極と該第2のバイポーラ膜との間が陰極室となっており、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陽極側に設けられた該バイポーラ膜との間が脱イオン室、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陰極側に設けられた該バイポーラ膜との間が濃縮室となっており、該脱イオン室に前記鉄族金属イオン含有液を通液すると共に、該濃縮室に前記電着液を通液することを特徴とする[1]又は[2]に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
[4] 前記電気透析槽は、陽極及び陰極と、該陽極に対峙して配置された第1の水素選択透過型カチオン交換膜と、該陰極に対峙して配置された第2の水素選択透過型カチオン交換膜と、該第1の水素選択透過型カチオン交換膜と第2の水素選択透過型カチオン交換膜との間に配置された複数枚のカチオン交換膜と、該カチオン交換膜同士の間に配置された第3の水素選択透過型カチオン交換膜とを備え、該陽極と該第1の水素選択透過型カチオン交換膜との間が陽極室、該陰極と該第2の水素選択透過型カチオン交換膜との間が陰極室となっており、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陽極側に設けられた該水素選択透過型カチオン交換膜との間が脱イオン室、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陰極側に設けられた該水素選択透過型カチオン交換膜との間が濃縮室となっており、該脱イオン室に前記鉄族金属イオン含有液を通液すると共に、該濃縮室に前記電着液を通液することを特徴とする[1]又は[2]に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
[5] 前記電着槽は、陽極を備えた陽極室と陰極を備えた陰極室とがカチオン交換膜で仕切られており、該陰極室に前記鉄族金属イオンを含む電着液を通液することを特徴とする[1]ないし[4]のいずれかに記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
[6] 前記電着槽の陰極室から流出した電着液が電着液貯槽を経て前記電気透析槽に導入され、前記電気透析槽から流出した前記鉄族金属イオンを含む電着液が該電着液貯槽を経て該電着槽の陰極室に導入されることを特徴とする[5]に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
[7] 前記電気透析槽の陽極室及び/又は陰極室を通液した電極液が、電極液貯槽を経て前記電着槽の陽極室に通液され、該電着槽の陽極室から流出した陽極液が該電極液貯槽を経て前記電気透析槽の陽極室及び/又は陰極室に通液されることを特徴とする[5]又は[6]に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
[8] 陽極を備えた陽極室と、陰極を備えた陰極室と、該陽極と陰極室との間に設けられた複数枚のカチオン交換膜とを有する電気透析槽と、該電気透析槽の陽極及び陰極間に通電する通電手段と、該電気透析槽に鉄族金属イオン含有液と、該鉄族金属イオンと錯体を形成する配位子を含む電着液とを通液する手段とを有し、該鉄族金属イオン含有液中の該鉄族金属イオンを、該カチオン交換膜を透過させて該電着液に移行させることにより、該鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンを除去する電気透析装置と、陽極を備えた陽極室と、陰極を備えた陰極室と、該陽極室と陰極室とを仕切るカチオン交換膜とを有する電着槽と、該陽極及び陰極間に通電する通電手段と、該電着槽の陰極室に前記電気透析槽から流出した前記鉄族金属イオンを含む電着液を通液する手段とを有し、該鉄族金属イオンを含む電着液中の該鉄族金属を該陰極上に電着させて該電着液から該鉄族金属イオンを除去する電着装置と、該電着槽から流出した該鉄族金属イオンが除去された電着液を前記電気透析槽に送給する手段とを備えることを特徴とする鉄族金属イオン含有液の処理装置。
[9] 前記鉄族金属イオン含有液は、原子力発電所の除染で発生するpH5未満の酸性除染廃液であり、前記電気透析装置で鉄族金属イオンを除去した該廃液が除染液として再利用されることを特徴とする[8]に記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
[10] 前記電気透析槽は、陽極及び陰極と、該陽極に対峙して配置された第1のバイポーラ膜と、該陰極に対峙して配置された第2のバイポーラ膜と、該第1のバイポーラ膜と第2のバイポーラ膜との間に配置された複数枚のカチオン交換膜と、該カチオン交換膜同士の間に配置された第3のバイポーラ膜とを備え、該陽極と該第1のバイポーラ膜との間が陽極室、該陰極と該第2のバイポーラ膜との間が陰極室となっており、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陽極側に設けられた該バイポーラ膜との間が脱イオン室、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陰極側に設けられた該バイポーラ膜との間が濃縮室となっており、該脱イオン室に前記鉄族金属イオン含有液を通液する手段と、該濃縮室に前記電着液を通液する手段とを有することを特徴とする[8]又は[9]に記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
[11] 前記電気透析槽は、陽極及び陰極と、該陽極に対峙して配置された第1の水素選択透過型カチオン交換膜と、該陰極に対峙して配置された第2の水素選択透過型カチオン交換膜と、該第1の水素選択透過型カチオン交換膜と第2の水素選択透過型カチオン交換膜との間に配置された複数枚のカチオン交換膜と、該カチオン交換膜同士の間に配置された第3の水素選択透過型カチオン交換膜とを備え該陽極と該第1の水素選択透過型カチオン交換膜との間が陽極室、該陰極と該第2の水素選択透過型カチオン交換膜との間が陰極室となっており、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陽極側に設けられた該水素選択透過型カチオン交換膜との間が脱イオン室、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陰極側に設けられた該水素選択透過型カチオン交換膜との間が濃縮室となっており、該脱イオン室に前記鉄族金属イオン含有液を通液する手段と、該濃縮室に前記電着液を通液する手段とを有することを特徴とする[8]又は[9]に記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
[12] 更に電着液貯槽を備え、前記電着槽の陰極室から流出した電着液を該電着液貯槽に導入する手段と、該電着液貯槽内の電着液を該電着槽の陰極室に導入する手段と、前記電気透析槽の濃縮室から流出した電着液を該電着液貯槽に導入する手段と、該電着液貯槽内の電着液を前記電気透析槽の濃縮室に導入する手段とを有することを特徴とする[8]ないし[11]のいずれかに記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
[13] 更に電極液貯槽を備え、前記電着槽の陽極室から流出した陽極液を該電極液貯槽に導入する手段と、該電極液貯槽内の電極液を該電着槽の陽極室に導入する手段と、前記電気透析槽の陽極室及び/又は陰極室から流出した電極液を該電極液貯槽に導入する手段と、該電極液貯槽内の電極液を前記電気透析槽の陽極室及び/又は陰極室に導入する手段とを有することを特徴とする[8]ないし[12]のいずれかに記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
本発明によれば、律速過程となる鉄族金属イオンのカチオン交換膜透過速度を、電極面積に対してカチオン交換膜面積を大きくとることができ、これにより、電流値を大きくすることなく、処理速度を向上させることができる。また、電気透析槽と電着槽を分けることにより、電気透析と電着のそれぞれに適した電流密度を設定できると共に、電着槽構成を簡素化し、使用済み電極の交換作業を簡易に行うことができるようになる。
本発明の実施の形態の一例を示す処理装置の系統図である。 本発明の実施の形態の他の例を示す処理装置の系統図である。 (a)図は実施例1〜3及び比較例1,2における模擬廃液のCo濃度の経時変化を示すグラフであり、(b)図は同電着液のCo濃度の経時変化を示すグラフである。 (a)図は実施例1〜3及び比較例1,2における模擬廃液のFe濃度の経時変化を示すグラフであり、(b)図は同電着液のFe濃度の経時変化を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[鉄族金属イオン含有液の処理装置]
まず、図1,2を参照して本発明の鉄族金属イオン含有液の処理装置の実施の形態を説明する。
図1,2は、本発明の鉄族金属イオン含有液の処理装置の実施の形態の一例を示す系統図である。
なお、図1,2では、鉄族金属イオン含有液として、原子力発電所の除染工程で発生するpHが5未満の酸性除染廃液(以下、単に「廃酸」と記載する。)を処理し、電気透析槽で鉄族金属イオンを除去した後、除染液として再利用する場合を例示して本発明を説明するが、本発明は何らこの廃酸の処理に限定されるものではない。
図1の鉄族金属イオン含有液の処理装置は、電気透析槽10と、電着槽20を有する。
まず、電気透析槽10について説明する。電気透析槽10は、陽極11Aと陰極12Aとの間にバイポーラ膜BPとカチオン交換膜CMとが交互に配置されている。
陽極11Aに対峙してバイポーラ膜(第1のバイポーラ膜)BPが配置され、陽極11Aと第1のバイポーラ膜BPとの間が陽極室11とされている。
陰極12Aに対峙してバイポーラ膜BP(第2のバイポーラ膜)BPが配置され、陰極12Aと第2のバイポーラ膜BPとの間が陰極室12とされている。
陽極室11を区画形成する第1のバイポーラ膜BPと陰極室12を区画形成する第2のバイポーラ膜BPとの間には、所定の間隔をおいて複数枚(図1では3枚)のカチオン交換膜CMが配置され、カチオン交換膜CM同士の間に更に間隔をおいてバイポーラ膜(第3のバイポーラ膜)BPが配置されることにより、各々通液室が形成されている。
カチオン交換膜CMの陽極11A側の室は、廃酸が通液される脱イオン室13であり、カチオン交換膜CMの陰極12A側の室は、電着液が通液される濃縮室14である。
バイポーラ膜BPとは、カチオン交換膜層とアニオン交換膜層が張り合わされた構造を持つイオン交換膜であり、陽極11A側にアニオン交換膜層を、陰極12A側にカチオン交換膜層を向けて配置される。バイポーラ膜BPは、電圧を印加しても、カチオンやアニオンを透過せず、バイポーラ膜BP内で水が水素イオンと水酸化物イオンに解離することにより通電される。
このため、図1の電気透析槽10では、陽極11Aと陰極12Aの間に電圧を印加することにより、脱イオン室13を流通する廃酸中の鉄族金属イオンが、カチオン交換膜CMを透過して、濃縮室14を流通する電着液中に移動する。これにより、廃酸中の鉄族金属イオンが除去される。廃酸中の酸イオン(ここでは硫酸イオンおよび硫酸水素イオン)は陽極11A側に電気的に引かれるが、バイポーラ膜BPは酸イオンを透過させないことから、廃酸中に留まるため、電気透析処理後の液は酸液として再利用可能となる。
図1では、ラインL,L1A,L1BとラインL1Cを経て電気透析槽10の脱イオン室13に導入された廃酸が、電気透析槽10における電気透析で鉄族金属イオンが除去された後、ラインL2A,L2B,L2CとラインLを経て除染工程へ返送され、再利用される。
一方、電着液は、電着液貯槽40から、ポンプPにより、ラインLとラインL3A,L3B,L3Cを経て電気透析槽10の濃縮室14に導入される。電気透析槽10における電気透析で、脱イオン室13からカチオン交換膜CMを透過して濃縮室14に移動した鉄族金属イオンを含む電着液はラインL4A,L4B,L4CとラインLを経て電着液貯槽40に戻される。この電着液貯槽40内の電着液は、後述の通り、電着槽20で鉄族金属イオンが除去されるため、電気透析槽10には、この鉄族金属イオンが除去された電着液が送給される。
電気透析槽10の陽極室11及び陰極室12には、電解質を含む電極液が循環流通される。電解質としては、陽極11Aでの酸化や陰極12Aでの還元、陰極12Aでの析出が起こらないものを選定する必要があり、硫酸もしくは硫酸のアルカリ金属塩が好適である。
図1では、電着槽20の陽極液と共通の電極液貯槽30を設け、電極液貯槽30内の電極液をポンプPによりラインLを経て電気透析槽10の陽極室11に導入した後、ラインLを経て陰極室12に導入し、ラインLを経て電極液貯槽30に戻す循環系路と、電極液貯槽30内の電極液をポンプPによりラインLを経て電着槽20の陽極室21に導入し、ラインLを経て電極液貯槽30に戻す循環系路とを形成しているが、何らこの態様に限定されるものではなく、各電極室毎に電極液貯槽を設けてもよい。
図1の電気透析槽10では、カチオン交換膜CMを3枚設け、脱イオン室13を3室形成しているが、カチオン交換膜CMの枚数は、2枚以上であればよく、何ら3枚に限定されない。電気透析槽のカチオン交換膜の枚数を増やすほど、カチオン交換膜面積が大きくなり、鉄族金属イオンの透過速度は速くなるが、過度に枚数を増やすと、電気透析槽全体の抵抗が大きくなり、消費電力が上昇するとともに、電気透析槽内の温度上昇が起こる。電気透析槽の温度が40℃以上となるとイオン交換膜の劣化の恐れがあるため、電気透析槽の温度が上昇傾向にある場合は、電気透析槽内の温度が40℃以上にならないように、必要に応じて廃酸、電着液又は電極液を冷却することが好ましい。
また、図1では、脱イオン室13の廃酸と濃縮室14の電着液を同方向に通液させているが、これらは互いに反対方向に通液させてもよい。また、陽極室11及び陰極室12の電極液の通液方向についても特に制限はない。
なお、電気透析槽10のカチオン交換膜CMとバイポーラ膜BPとの間には、膜のたわみ等で膜同士が密着して流路が塞がらないように、適当なスペーサを設けるのが好ましい。スペーサの形状は、流路が確保されるものであれば特に限定されず、網状、ハニカム状、ボール状等どのようなものでも採用可能である。スペーサの材質は、通液する液の性状に応じて選定することが好ましく、前述の廃酸を処理する場合は、耐酸性のあるものを選定する。
次に、電着槽20について説明する。
電着槽としては、図1に示すように、陽極21Aが配置された陽極室21と陰極22Aが配置された陰極室22とがカチオン交換膜CMで区画された2室型の電着槽20を使用するのが好適である。電気透析槽10から電着液貯槽40に送られた鉄族金属イオンを含んだ電着液は、ポンプPによりラインL10を経て電着槽20の陰極室22に導入される。電着槽20の陽極21Aと陰極22A間に電圧を印加することにより、電着液内の鉄族金属イオンは陰極22A上に鉄族金属として析出し、電着固定化される。
電着槽20の陽極液は電気透析槽10と同様に、陽極21Aでの酸化が起こらない電解質溶液を用いる。図1では、電着槽20の陽極液と、電気透析槽10の電極液を共通化しているが、これらは別々としてもよい。
電気透析槽10と同様、陽極室21の陽極液の通液方向と、陰極室22の電着液の通液方向とは、図1のように同方向であってもよく、反対方向であってもよい。
本発明における電気透析槽において、カチオン交換膜同士の間に配置するイオン交換膜については、鉄族金属イオンを透過させず(鉄族金属イオンが透過する膜を使用すると、カチオン交換膜を透過して電着液に移行した鉄族金属イオンが、その膜を透過して廃酸中に戻ってしまう)、かつ酸イオンも透過させない(酸イオンが透過する膜を使用すると、酸イオンがその膜を透過して、電着液または陽極室の電極液に移行してしまい、廃酸を酸液として再利用できなくなってしまう)ことが条件である。このような点から、バイポーラ膜に限らず、水素選択型カチオン交換膜を用いることもできる。水素選択透過型カチオン交換膜は、水素イオンの輸率(水素イオンの移動が電流に寄与する割合)が高いカチオン交換膜であり、上記の要求特性を満たすものである。水素選択透過型カチオン交換膜としては、市販品としてAGCエンジニアリング社のセレミオンCMFなどを採用することができる。
図2は、電気透析槽10において、バイポーラ膜BPの代りに水素選択透過型カチオン交換膜HCMを用いた点が異なり、その他の構成は図1と同一の構成とされている。図2において、図1におけると同一の機能を奏する部材には同一符号を付してある。
本発明においては、図1,2に示すように、電気透析槽と電着槽とを分けて設けているため、電気透析槽における鉄族金属イオンの透析速度と、電着槽における鉄族金属イオンの電着速度のそれぞれが最適となるように電流密度等の条件を設定することができる。
鉄族金属イオンの透析を行う電気透析槽の電流密度は、バイポーラ膜を用いた場合であっても水素選択透過型カチオン交換膜を用いた場合であっても、陰極面積に対して、10〜400mA/cmであることが好ましく、20〜200mA/cmであることがより好ましい。
また、電着槽の電流密度は、陰極面積に対して、5〜200mA/cmであることが好ましく、10〜150mA/cmであることがより好ましい。
また、本発明では、電気透析槽と電着槽とを分けて設けているため、電着槽の構成が簡易なものとなり、電着により鉄族金属が析出して付着した陰極を交換する際に、複雑な構成部材に作業が阻害されることなく、容易に交換作業を行うことができる。
このように電気透析槽と電着槽とを有する本発明の鉄族金属イオン含有液の処理装置についても、原子力発電所で使用された廃イオン交換樹脂の除染工程に適用する場合には、特願2013−221322の図2におけると同様に、廃イオン交換樹脂から鉄族金属イオンを溶離させた溶離液を貯留する溶離液貯槽と、廃イオン交換樹脂が充填された充填塔である溶離槽と、溶離槽から排出される酸廃液を貯留する酸廃液貯槽である鉄族金属イオン含有液貯槽を設け、鉄族金属イオン含有液貯槽(酸廃液貯槽)からの酸廃液を、電気透析槽10の脱イオン室13に通液して鉄族金属イオンを除去した後、溶離液貯槽に循環させて溶離液として再利用することができる。
[鉄族金属イオン含有液]
本発明で処理する鉄族金属イオン含有液は、通常、鉄、マンガン、コバルト及びニッケルのうち1種以上、特には鉄、コバルト及びニッケルのうちの1種以上のイオンを含有する液であるが、鉄族金属以外の金属が含まれていても問題ない。特に、本発明は、下記(i),(ii)のような、原子力発電所等から発生する放射性鉄族金属イオン含有廃液、とりわけ、pH5未満、更にはpHが2未満の酸廃液の処理に好適であり、これらの廃液から、鉄族金属イオンを効率的に除去して処理液を再利用することができる。
(i) 原子力発電所における放射性物質に汚染された一次冷却系の機器や配管、これらを含む系統の金属部材表面から放射性物質を酸溶解した除染廃液
(ii) 原子力発電所での使用済イオン交換樹脂(原子炉水浄化系(CUW)、燃料貯蔵プール水浄化系(FPC)といった直接燃料棒に触れ、放射性物質を含む冷却水系の浄化に使用されたイオン交換樹脂や、上記(i)の除染廃液から放射性金属イオンを除去するために使用されたイオン交換樹脂)から放射性金属イオンを除去するために酸溶離した溶離酸廃液
上記除染廃液や溶離酸廃液は鉄族金属イオンの一つである放射性コバルトを含むものであるが、本発明によれば、この放射性コバルトを電着槽の陰極上に、嵩が小さい金属態として安定固定化できるというメリットがある。
[電着液]
本発明で用いる電着液は、鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンと錯体を形成する配位子(以下「本発明の錯化剤」と称す場合がある。)を含むものであるが、電着液のpHが低すぎると、電着槽の陰極上に電着した鉄族金属の再溶解が起こり、電着速度が低下する恐れがある一方で、pHが高すぎると、鉄族金属の水酸化物が液中に懸濁物質として発生しやすくなる。このため電着液は、1〜9、特に2〜8となるように、必要に応じてアルカリや酸により適宜pH調整を行うのが好ましい。
本発明の錯化剤としては、分子内に2つのカルボキシル基を有するジカルボン酸及びその塩(以下、「ジカルボン酸(塩)」と称す場合がある。)、並びに分子内に3つのカルボキシル基を有するトリカルボン酸及びその塩(以下、「トリカルボン酸(塩)」と称す場合がある。)から選択されるものが好ましい。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。ジカルボン酸(塩)、トリカルボン酸(塩)は、そのキレート効果で電気透析中の懸濁物質の発生を抑制し、電気透析効果の向上に優れた効果を奏する。
これに対して、分子内に1つのカルボキシル基を持つモノカルボン酸では、鉄族金属イオンとの結合力が弱く、液中で鉄族金属の水酸化物からなる懸濁物質が発生する、電着時に陰極に均一に電着しないといった問題が生じる。また、分子内に4つ以上のカルボキシル基を有するカルボン酸を用いると、鉄族金属イオンとの結合力が強すぎて、液中に鉄族金属が保持され、電着の速度が著しく低下するという問題が生じる。
ジカルボン酸(塩)、トリカルボン酸(塩)としては、下記式(1)で表されるものが、特に、懸濁物質が生じにくく、かつ電気透析及び電着が速やかに進むようになる点で好ましい。下記式(1)で表されるジカルボン酸(塩)やトリカルボン酸(塩)は、分子内のカルボキシル基同士の間に1〜3個の炭素原子が存在するものであり、その形状に由来して、鉄族金属イオンとの間に適度な結合力が得られると推測される。
OOC−(CHX−(NH)−(CX−CX−COOM
…(1)
(式(1)中、X,X,Xは各々独立にH又はOHを表し、X,Xは各々独立にH、OH又はCOOMを表し、M,M,Mは各々独立にH、1価のアルカリ金属又はアンモニウムイオンを表し、a,b,cは各々独立に0又は1の整数を表す。ただし、式(1)において、XとXは同時にCOOMとなることはない。)
本発明に好適なジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸(エタン二酸、HOOC−COOH)、マロン酸(プロパン二酸、HOOC−CH−COOH)、コハク酸(ブタン二酸、HOOC−CH−CH−COOH)、グルタル酸(ペンタン二酸、HOOC−CH−CH−CH−COOH)、リンゴ酸(2−ヒドロキシブタン二酸、HOOC−CH−CH(OH)−COOH)、酒石酸(2,3−ジヒドロキシブタン二酸、HOOC−CH(OH)−CH(OH)−COOH)、イミノ二酢酸(HOOC−CH−NH−CH−COOH)などが挙げられるが、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、イミノ二酢酸が特に好ましい。トリカルボン酸としては、クエン酸(HOOC−CH−COH(COOH)−CH−COOH)、1,2,3−プロパントリカルボン酸などが挙げられるが、クエン酸が特に好ましい。また、これらのジカルボン酸、トリカルボン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩が挙げられる。
本発明においては、鉄族金属イオン含有液が鉄族金属イオンを複数種含む場合、ジカルボン酸(塩)及び/又はトリカルボン酸(塩)と共にアンモニウム塩を共存させることが好ましい。例えば、CoとFeを含む鉄族金属イオン含有液を本発明により処理する場合、アンモニウム塩を添加しない場合には、通常FeよりもCoの方が電着速度が速く、Coの電着層の上にFeの電着層が生成する形となるが、アンモニウム塩を添加することにより、CoとFeの電着速度がほぼ同等となり、CoとFeが合金状に電着するようになる。CoとFeの電着速度が異なり、Co層とFe層に分かれて電着すると、CoとFeの物性の違いにより、電着物の浮きや剥がれが起きやすくなって、継続的な電着処理ができなくなる恐れがある。
アンモニウム塩としては、液中でアンモニウムイオンを生じるものであればよく、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム及びクエン酸アンモニウムが好適である。これらのアンモニウム塩は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。特に、シュウ酸アンモニウム等のジカルボン酸アンモニウムやクエン酸アンモニウム等のトリカルボン酸アンモニウムを用いると、アンモニウム塩と本発明の錯化剤とを兼ねることができ、ジカルボン酸やトリカルボン酸のキレート効果による懸濁物質の発生抑制効果とCoとFeの電着速度を調整できる効果を1剤で得ることが可能である。
本発明で用いる電着液中の上記の本発明の錯化剤の濃度については特に制限はないが、電気透析槽の脱イオン室に導入される鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンの合計モル濃度に対して、電気透析槽の濃縮室に導入される電着液中の本発明の錯化剤のモル濃度が0.1〜50倍、特に0.5〜10倍であることが好ましく、電着液としては、例えば、本発明の錯化剤を0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%含むpH1〜9、好ましくはpH2〜8の水溶液が用いられる。本発明の錯化剤の量が少な過ぎると、本発明の錯化剤を用いたことによる懸濁物質の発生抑制の効果を十分に得ることができず、多過ぎるとキレート効果が大きくなり過ぎて電着速度が低下する。
本発明の錯化剤は、電着槽の陽極に接触してしまうと酸化分解してしまうが、図1,2に示すように、電気透析槽10では、電着液が流通する濃縮室14は直接陽極と触れることがなく、また、電着槽20では、カチオン交換膜CMにより陽極室21と陰極室22が隔てられ、本発明の錯化剤が含まれる電着液は陽極と直接接触することはないため、本発明の錯化剤が酸化されて無駄に消費されることがない。そのため、本発明では、電着液に補充する本発明の錯化剤は非常に少ない量でよく、薬品使用量を少なくできる。
また、アンモニウム塩を用いる場合、アンモニウム塩は、電着液中の濃度が0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%となる量で用いることが好ましい。アンモニウム塩の濃度が低過ぎるとアンモニウム塩を用いたことによる上記効果を十分に得ることができず、高過ぎると効果の向上がなく、薬品使用量が多くなる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[実施例1〜3、比較例1,2]
<透析実験>
図1に示す装置(ただし、カチオン交換膜の枚数は表1に示す通り。)を用いて、表1に示す組成の廃酸(鉄さび(α−Fe)が混入し、コバルトを吸着した廃イオン交換樹脂から90℃の硫酸により溶離したpH1.2の酸性廃液)を模擬廃液として処理実験を行った。実験は、図示しない廃酸貯槽内にこの廃酸を400mL入れ、電気透析槽との間を循環させながら行った。表1に示す組成の電着液200mLは、電気透析槽と電着液貯槽との間を循環させ、電着液の電着槽への送液は行わず、電気透析槽での処理効果を確認した。なお、処理時の液温は30℃であった。
透析実験条件は表1に示す通りであり、透析実験1では、バイポーラ膜で仕切られた陽極室と陰極室との間にカチオン交換膜を1枚のみ配置した。透析実験IIでは、バイポーラ膜で仕切られた陽極室と陰極室との間に、カチオン交換膜、バイポーラ膜、カチオン交換膜の順でカチオン交換膜とバイポーラ膜を交互に配置し、2枚のカチオン交換膜を設けた。透析実験IIIでは、バイポーラ膜で仕切られた陽極室と陰極室との間に、カチオン交換膜、バイポーラ膜、カチオン交換膜、バイポーラ膜、カチオン交換膜、バイポーラ膜、カチオン交換膜の順でカチオン交換膜とバイポーラ膜を交互に配置し、4枚のカチオン交換膜を設けた。
Figure 2016191692
実施例1〜3、比較例1,2で採用した実験条件は以下の通りである。
比較例1:透析実験I(電流=1.20A(24.6mA/cm))
比較例2:透析実験I(電流=3.05A(62.5mA/cm))
実施例1:透析実験II(電流=3.05A(62.5mA/cm))
実施例2:透析実験III(電流=1.20A(24.6mA/cm))
実施例3:透析実験III(電流=3.05A(62.5mA/cm))
なお、実施例3では、3時間の通電で模擬廃液中のCo,Feの殆どが電着液側へ移行したため、通電は3時間で終了した。
模擬廃液のCo濃度の経時変化、電着液のCo濃度の経時変化をそれぞれ図3(a),(b)に示す。また、模擬廃液のFe濃度の経時変化、電着液のFe濃度の経時変化をそれぞれ図4(a),(b)に示す。
図3,4により、電気透析槽のカチオン交換膜の枚数を増やすほど、模擬廃液中のCo、Feがカチオン交換膜を透過して電着液側に移行する速度が速くなることが分かる。また、電流密度を24.6mA/cmから62.5mA/cmに上げることにより、その速度がより速くなることが分かる。
<電着実験>
6時間(実施例3では3時間)の透析実験を行った後の電着液を、電着液貯槽と電着槽の間をポンプで循環させながら、表2の条件で電着処理を行ったところ、いずれの電着液についても、24時間の通電でFe、Coともに電着液中濃度として1mg/L未満まで電着除去できた。いずれの実験においても、実験後の陰極面には銀白色の金属状の鉄とコバルトがめっきされていることを確認した。
Figure 2016191692
10 電気透析槽
11 陽極室
11A 陽極
12 陰極室
12A 陰極
13 脱イオン室
14 濃縮室
20 電着槽
21 陽極室
21A 陽極
22 陰極室
22A 陰極
30 電極液貯槽
40 電着液貯槽
CM カチオン交換膜
BP バイポーラ膜
CHM 水素選択透過型カチオン交換膜

Claims (13)

  1. 鉄族金属イオン含有液と、該鉄族金属イオンと錯体を形成する配位子を含む電着液とを、カチオン交換膜を複数枚配した電気透析槽に導入し、該鉄族金属イオン含有液中の該鉄族金属イオンを、該カチオン交換膜を透過させて該電着液に移行させることにより、該鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンを除去する電気透析工程と、
    該電気透析槽から流出した鉄族金属イオンを含む電着液を、陽極と陰極を配した電着槽に導入し、該電着液中の該鉄族金属を陰極上に電着させて、該電着液から該鉄族金属イオンを除去する電着工程と、
    該電着工程で鉄族金属イオンが除去された電着液を前記電気透析工程に送給する電着液循環工程とを有することを特徴とする鉄族金属イオン含有液の処理方法。
  2. 前記鉄族金属イオン含有液は、原子力発電所の除染で発生するpH5未満の酸性除染廃液であり、前記電気透析工程で該廃液中の鉄族金属イオンを除去した後、除染液として再利用することを特徴とする請求項1に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
  3. 前記電気透析槽は、
    陽極及び陰極と、
    該陽極に対峙して配置された第1のバイポーラ膜と、
    該陰極に対峙して配置された第2のバイポーラ膜と、
    該第1のバイポーラ膜と第2のバイポーラ膜との間に配置された複数枚のカチオン交換膜と、
    該カチオン交換膜同士の間に配置された第3のバイポーラ膜と
    を備え、
    該陽極と該第1のバイポーラ膜との間が陽極室、該陰極と該第2のバイポーラ膜との間が陰極室となっており、
    該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陽極側に設けられた該バイポーラ膜との間が脱イオン室、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陰極側に設けられた該バイポーラ膜との間が濃縮室となっており、
    該脱イオン室に前記鉄族金属イオン含有液を通液すると共に、該濃縮室に前記電着液を通液することを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
  4. 前記電気透析槽は、
    陽極及び陰極と、
    該陽極に対峙して配置された第1の水素選択透過型カチオン交換膜と、
    該陰極に対峙して配置された第2の水素選択透過型カチオン交換膜と、
    該第1の水素選択透過型カチオン交換膜と第2の水素選択透過型カチオン交換膜との間に配置された複数枚のカチオン交換膜と、
    該カチオン交換膜同士の間に配置された第3の水素選択透過型カチオン交換膜と
    を備え、
    該陽極と該第1の水素選択透過型カチオン交換膜との間が陽極室、該陰極と該第2の水素選択透過型カチオン交換膜との間が陰極室となっており、
    該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陽極側に設けられた該水素選択透過型カチオン交換膜との間が脱イオン室、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陰極側に設けられた該水素選択透過型カチオン交換膜との間が濃縮室となっており、
    該脱イオン室に前記鉄族金属イオン含有液を通液すると共に、該濃縮室に前記電着液を通液することを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
  5. 前記電着槽は、
    陽極を備えた陽極室と陰極を備えた陰極室とがカチオン交換膜で仕切られており、該陰極室に前記鉄族金属イオンを含む電着液を通液することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
  6. 前記電着槽の陰極室から流出した電着液が電着液貯槽を経て前記電気透析槽に導入され、前記電気透析槽から流出した前記鉄族金属イオンを含む電着液が該電着液貯槽を経て該電着槽の陰極室に導入されることを特徴とする請求項5に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
  7. 前記電気透析槽の陽極室及び/又は陰極室を通液した電極液が、電極液貯槽を経て前記電着槽の陽極室に通液され、該電着槽の陽極室から流出した陽極液が該電極液貯槽を経て前記電気透析槽の陽極室及び/又は陰極室に通液されることを特徴とする請求項5又は6に記載の鉄族金属イオン含有液の処理方法。
  8. 陽極を備えた陽極室と、陰極を備えた陰極室と、該陽極と陰極室との間に設けられた複数枚のカチオン交換膜とを有する電気透析槽と、該電気透析槽の陽極及び陰極間に通電する通電手段と、該電気透析槽に鉄族金属イオン含有液と、該鉄族金属イオンと錯体を形成する配位子を含む電着液とを通液する手段とを有し、該鉄族金属イオン含有液中の該鉄族金属イオンを、該カチオン交換膜を透過させて該電着液に移行させることにより、該鉄族金属イオン含有液中の鉄族金属イオンを除去する電気透析装置と、
    陽極を備えた陽極室と、陰極を備えた陰極室と、該陽極室と陰極室とを仕切るカチオン交換膜とを有する電着槽と、該陽極及び陰極間に通電する通電手段と、該電着槽の陰極室に前記電気透析槽から流出した前記鉄族金属イオンを含む電着液を通液する手段とを有し、該鉄族金属イオンを含む電着液中の該鉄族金属を該陰極上に電着させて該電着液から該鉄族金属イオンを除去する電着装置と、
    該電着槽から流出した該鉄族金属イオンが除去された電着液を前記電気透析槽に送給する手段と
    を備えることを特徴とする鉄族金属イオン含有液の処理装置。
  9. 前記鉄族金属イオン含有液は、原子力発電所の除染で発生するpH5未満の酸性除染廃液であり、前記電気透析装置で鉄族金属イオンを除去した該廃液が除染液として再利用されることを特徴とする請求項8に記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
  10. 前記電気透析槽は、
    陽極及び陰極と、
    該陽極に対峙して配置された第1のバイポーラ膜と、
    該陰極に対峙して配置された第2のバイポーラ膜と、
    該第1のバイポーラ膜と第2のバイポーラ膜との間に配置された複数枚のカチオン交換膜と、
    該カチオン交換膜同士の間に配置された第3のバイポーラ膜と
    を備え、
    該陽極と該第1のバイポーラ膜との間が陽極室、該陰極と該第2のバイポーラ膜との間が陰極室となっており、
    該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陽極側に設けられた該バイポーラ膜との間が脱イオン室、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陰極側に設けられた該バイポーラ膜との間が濃縮室となっており、
    該脱イオン室に前記鉄族金属イオン含有液を通液する手段と、
    該濃縮室に前記電着液を通液する手段とを有することを特徴とする請求項8又は9に記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
  11. 前記電気透析槽は、
    陽極及び陰極と、
    該陽極に対峙して配置された第1の水素選択透過型カチオン交換膜と、
    該陰極に対峙して配置された第2の水素選択透過型カチオン交換膜と、
    該第1の水素選択透過型カチオン交換膜と第2の水素選択透過型カチオン交換膜との間に配置された複数枚のカチオン交換膜と、
    該カチオン交換膜同士の間に配置された第3の水素選択透過型カチオン交換膜と
    を備え
    該陽極と該第1の水素選択透過型カチオン交換膜との間が陽極室、該陰極と該第2の水素選択透過型カチオン交換膜との間が陰極室となっており、
    該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陽極側に設けられた該水素選択透過型カチオン交換膜との間が脱イオン室、該カチオン交換膜と該カチオン交換膜の該陰極側に設けられた該水素選択透過型カチオン交換膜との間が濃縮室となっており、
    該脱イオン室に前記鉄族金属イオン含有液を通液する手段と、
    該濃縮室に前記電着液を通液する手段とを有することを特徴とする請求項8又は9に記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
  12. 更に電着液貯槽を備え、前記電着槽の陰極室から流出した電着液を該電着液貯槽に導入する手段と、該電着液貯槽内の電着液を該電着槽の陰極室に導入する手段と、前記電気透析槽の濃縮室から流出した電着液を該電着液貯槽に導入する手段と、該電着液貯槽内の電着液を前記電気透析槽の濃縮室に導入する手段とを有することを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
  13. 更に電極液貯槽を備え、前記電着槽の陽極室から流出した陽極液を該電極液貯槽に導入する手段と、該電極液貯槽内の電極液を該電着槽の陽極室に導入する手段と、前記電気透析槽の陽極室及び/又は陰極室から流出した電極液を該電極液貯槽に導入する手段と、該電極液貯槽内の電極液を前記電気透析槽の陽極室及び/又は陰極室に導入する手段とを有することを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1項に記載の鉄族金属イオン含有液の処理装置。
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