JP2015108244A - 掘削機 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業室内での組立および分解作業を簡単に短時間で行うことができる掘削機を提供する。
【解決手段】電動モータ161により駆動される油圧ポンプ162から作動油の供給を受けて作動するクランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141を掘削機自体に備え、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を所定の位置関係に設定し、電気接続を行って電動モータ161および油圧ポンプ162を作動させ、油圧ポンプ162からの作動油供給によりクランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141を作動させて走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を組み立てられるように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、作業室の天井部に設けられた走行レールに沿って走行移動し、作業室床部の地面の掘削作業を行う掘削機に関する。
橋梁や建物の基礎、シールドトンネルの発進立坑などの地下構造物を構築する工法として、ニューマチックケーソン工法が知られている。ニューマチックケーソン工法は、鉄筋コンクリート製の函(ケーソン)を地上で構築し、ケーソン底部に気密な作業室を設け、この作業室内に地下水圧に見合った圧縮空気を送り込むことにより、作業室への地下水の侵入を防ぐようになっている。そして、その状態において、作業室床部の地面を掘削し、掘削した土砂を外部に排出しながらケーソンを地中に沈下させていくことにより、橋梁や建物の基礎などの地下構造物を構築する工法である。このようなニューマチックケーソン工法では、パワーショベル等の掘削機を作業室内に運び入れ、その掘削機を用いて掘削作業が行われている。このような掘削機は、作業室床部が地下水等を多く含んだ地面であり履帯等では走行することが難しいため、作業室の天井部に走行レールを設け、その走行レールに沿って走行移動し、作業室床部の地面の掘削作業を行うように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2006‐291704号公報
上記のようなニューマチックケーソン工法では、空気圧がかかっている作業室への出入りのため、地上と作業室を繋ぐ円形シャフトが設けられ、この円形シャフトには、地上の大気圧と作業室内の圧力差を調節するためのエアロックが設けられている。掘削機は、上記円形シャフトを通ることができるように複数の構成装置に分解され、上記円形シャフトから作業室内に運び入れられる。そして、作業室の天井部に設けられた走行レールに取り付けられ、それぞれの構成装置が組み立てられて掘削機が作業室内に設置される。このような掘削機の組み立て設置作業は、数人の作業者によって数時間ほどかかる重労働である。大型のケーソンの場合には、作業室内に数十台の掘削機が設置されるため、掘削機の組み立て設置作業だけでも大変大きな労力が必要である。また、ケーソンを目標の深度まで沈下させた後には、作業室内に設置されている掘削機は、分解されるとともに走行レールから取り外され、上記円形シャフトから地上に運び出される。このとき、作業室内は高気圧状態となっているため、高気圧障害(減圧症)のリスクがあり、作業者は作業室内において長時間の作業を行うことができない。そのため、この掘削機の分解搬出作業は、上述の組み立て設置作業以上に大変大きな労力が必要である。さらに、ケーソンが目標の深度に到達するまでの途中においても、例えば掘削機が故障したときには、掘削機を分解して故障箇所の構成装置ごと交換する場合もある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、作業室内での組立および分解作業を簡単に短時間で行うことができる掘削機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る掘削機は、作業室の天井部に設けられた走行レールに取り付けられ、前記走行レールに沿って走行移動する走行体と、前記走行体の旋回部(例えば、実施形態における旋回フレーム121)に起伏可能に設けられる伸縮可能なブームと、前記ブームの先端部に設けられ、前記作業室床部の地面を掘削する掘削アタッチメント(例えば、実施形態におけるバケットアタッチメント150)と、外部から電力供給を受けて作動し、前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントに動力を供給するパワーユニット(例えば、実施形態における電動モータ161および油圧ポンプ162)とを備えて構成される。その上で、前記作業室に繋がる搬入通路を通る大きさとなるように前記走行体、前ブームおよび前記掘削アタッチメントに分解可能に構成され、前記パワーユニットからの動力供給を受けて作動し、分解された前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントをそれぞれ組み付ける組付機構(例えば、実施形態におけるクランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141)を備える。そして、前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントを所定の位置関係に設定し、電気接続を行って前記パワーユニットを作動させ、前記パワーユニットからの動力供給により前記組付機構を作動させて前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントが掘削機として組み立てられるように構成される。
なお、上記構成の掘削機において、前記パワーユニットは、作動油を吐出する油圧ポンプを有し、前記走行体および前記ブームのそれぞれに、前記油圧ポンプからの作動油の供給を受けて作動し、それぞれの作動を行うための油圧アクチュエータ、および、その油圧アクチュエータへの作動油の供給制御を行う制御バルブが設けられて構成されることが好ましい。
また、上記構成の掘削機において、前記走行体は、前記走行レールに取り付けられる車輪(例えば、実施形態における走行ローラ113)の間隔を拡張および縮小させる拡縮機構(例えば、実施形態における拡縮シリンダ117)を有し、前記拡縮機構によって前記車輪の間隔を拡張および縮小させることにより前記走行レールに着脱されるように構成されることが好ましい。また、前記拡縮機構は、前記パワーユニットからの動力を受けて作動し、前記車輪の間隔を拡張および縮小させるように構成されることが好ましい。
本発明によれば、外部給電を受けて作動するパワーユニットと、パワーユニットからの動力供給を受けて作動する組付機構とを掘削機自体に備え、走行体、ブームおよび掘削アタッチメントを所定の位置関係に設定し、電気接続を行ってパワーユニットを作動させ、パワーユニットからの動力供給により組付機構を作動させて走行体、ブームおよび掘削アタッチメントが掘削機として組み立てられるように構成される。そのため、従来では作業者自身によって組み付けピンを差し込むなどして掘削機の組み立てが行われていたのに対し、組み立て作業時間および工数を大幅に削減させることができる。また、組付機構を作動させて走行体、ブームおよび掘削アタッチメントに分解させることもできるため、分解作業時間および工数も大幅に削減することができる。
また、走行体およびブームのそれぞれに、それぞれの作動を行うための油圧アクチュエータ、および、その油圧アクチュエータへの作動油の供給制御を行う制御バルブが設けられる構成とすれば、掘削機を組み立てるおよび分解するときの油圧ラインの連通および切断箇所の数を少なくすることができる。従って、掘削機の組立および分解作業時間を短縮させることができる。
また、走行体が、車輪の間隔を拡張および縮小させる拡縮機構を有し、この拡縮機構によって車輪の間隔を拡張および縮小させることにより走行レールに着脱される構成とすれば、従来では走行レールの一部を天井部から取り外し、その部分から掘削機を走行レールに取り付けていたのに対し、掘削機(走行体)を走行レールに取り付ける作業が格段に簡単となり、作業時間の短縮を図ることができる。
ニューマチックケーソン工法の主要設備を示す縦断面図である。 本発明に係る掘削機の側面図である。 本発明に係る掘削機の背面図である。 本発明に係る掘削機を構成する走行体の側面図である。 本発明に係る掘削機を構成する走行体の底面図である。 上記走行体を構成する走行フレームの底面図および背面図であり、(a)は左右の走行ローラの間隔を縮小させた状態、(b)は左右の走行ローラの間隔を拡張させた状態である。 上記走行体を構成する旋回フレームを示す図であり、(a)は旋回フレームの側面図、(b)は旋回フレームの平面図である。 本発明に係る掘削機を構成するブームの縦断面図である。 上記ブームを構成する基端ブームの平面図である。 本発明に係る掘削機を構成するバケットアタッチメントを示す図であり、(a)はバケットアタッチメントの側面図、(b)はバケットアタッチメントの平面図である。 本発明に係る掘削機を構成するバケットアタッチメントを示す図10(a)と反対側の側面図である。 本発明に係る掘削機における油圧回路図である。 上記旋回フレームおよび基端ブームの側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、本発明に係る掘削機が使用されるニューマチックケーソン工法の主要設備について図1を用いて説明する。ニューマチックケーソン工法は、掘削設備E1、艤装設備E2、排土設備E3、送気設備E4および予備・安全設備E5を用いて、鉄筋コンクリート製のケーソン1を地中に沈下させていくことにより、地下構造物を構築するように構成されている。
掘削設備E1は、ケーソン1の底部に設けられた作業室2内に設置される掘削機100(以下、ケーソンショベル100と称する)と、ケーソンショベル100により掘削された土砂を円筒状のアースバケット31に積み込む土砂自動積込装置11と、ケーソンショベル100の作動を地上から遠隔操作する遠隔操作装置12を備える地上遠隔操作室13とを有して構成されている。なお、掘削設備E1は、発電装置(図示せず)から電力の供給を受けて作動するようになっている。この発電装置からの電力は、艤装設備E2、排土設備E3および送気設備E4にも供給されている。
艤装設備E2は、作業者が作業室2へ出入りするために地上と作業室2とを繋ぐ円筒状のマンシャフト21と、マンシャフト21に設けられ地上の大気圧と作業室2内の圧力差を調節するマンロック22(エアロック)と、土砂自動積込装置11により土砂が積み込まれたアースバケット31を地上に運び出すために地上と作業室2とを繋ぐ円筒状のマテリアルシャフト23と、マテリアルシャフト23に設けられ地上の大気圧と作業室2内の圧力差を調節するマテリアルロック24(エアロック)とを有して構成されている。マンシャフト21内には、螺旋階段25が設けられており、この螺旋階段25を用いて作業者は地上と作業室2とを行き来することができるようになっている。マンロック22およびマテリアルロック24はそれぞれ二重扉構造となっており、作業室2内の気圧が変化することを抑えて作業者やアースバケット31を作業室2へ出入りさせることができるように構成されている。
排土設備E3は、ケーソンショベル100により掘削された土砂が積み込まれるアースバケット31と、このアースバケット31をマテリアルシャフト23を介して地上まで引き上げて運び出すキャリア装置32と、アースバケット31およびキャリア装置32により地上に運び出された土砂を一時的に貯めておく土砂ホッパー33とを有して構成されている。
送気設備E4は、送気管41およびケーソン1に形成された送気路3を介して作業室2内に圧縮空気を送る空気圧縮機42と、空気圧縮機42により送り込む圧縮空気を浄化する空気清浄装置43と、作業室2内の気圧が地下水圧と略等しくなるように空気圧縮機42から作業室2内へ送る圧縮空気の量(圧力)を調整する送気圧力調整装置44と、マンロック22内の気圧を減圧する自動減圧装置45とを有して構成されている。
予備・安全設備E5は、空気圧縮機42の故障や点検などの時に空気圧縮機42に代わって作業室2内に圧縮空気を送ることが可能な非常用空気圧縮機51と、上記発電装置に代わって掘削設備E1、艤装設備E2、排土設備E3および送気設備E4に電力を供給することが可能な非常用発電機(図示せず)と、作業室2内で作業を行った作業者が入り、当該作業者の身体を徐々に大気圧に慣らしていくためのホスピタルロック53(減圧室)とを有して構成されている。
次に、本発明に係るケーソンショベル100について図2〜図13を用いて説明する。ケーソンショベル100は、図2および図3に示すように、作業室2の天井部に設けられた走行レール4に取り付けられ、走行レール4に沿って走行移動する走行体110と、走行体110の旋回フレーム121に起伏可能に取り付けられるブーム130と、ブーム130の先端部に取り付けられるバケットアタッチメント150とを有して構成されている。ケーソンショベル100は、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150に分解および組立可能に構成されている。分解された走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150はそれぞれ、マテリアルシャフト23を通る大きさとなり、分解された状態でマテリアルシャフト23を通して作業室2内に運び入れたり、作業室2から運び出したりすることができるように構成されている。作業室2の天井部には、二本の走行レール4が左右に所定間隔を有して平行に延びるように設けられている。
走行体110は、図4〜図7にも示すように、左右の走行レール4に取り付けられる四つの走行ローラ113(車輪)を備える走行フレーム111と、走行フレーム111に旋回自在に設けられた旋回フレーム121とを有して構成されている。走行フレーム111には左右二つの走行モータ114が設けられている。走行モータ114,114は、不図示の変速機を介して左側もしくは右側の二つの走行ローラ113を回転駆動させることができるように構成されている。走行体110は、左右の走行モータ114により四つの走行ローラ113を回転駆動させて左右の走行レール4に沿って走行移動するように構成されている。
また、走行フレーム111には六つのブレーキシリンダ115およびブレーキプレート116が設けられている。それぞれのブレーキプレート116は、ブレーキシリンダ115のピストンロッド115aの先端部と走行レール4を挟んで対向する位置に設けられている。走行体110は、六つのブレーキシリンダ115を伸長させることにより、走行体110を走行レール4に対して上方に持ち上げて4つの走行ローラ113を左右の走行レール4から離し、それぞれのピストンロッド115aとブレーキプレート116により走行レール4を挟んで走行制動を行うように構成されている。
走行フレーム111の前後にはそれぞれ拡縮シリンダ117が設けられている。走行フレーム111は、前後の拡縮シリンダ117を伸縮させることにより、左右の走行ローラ113の間隔を拡張および縮小させることができるように構成されている。走行体110は、前後の拡縮シリンダ117によって走行フレーム111における左右の走行ローラ113の間隔を拡張および縮小させることにより、左右の走行レール4に着脱させることができるように構成されている(図6を参照)。
走行フレーム111の略中央部には、旋回ベアリング122を介して旋回フレーム121が旋回自在に取り付けられている。旋回フレーム121には旋回モータ123が設けられている。旋回モータ123の駆動軸は旋回ベアリング122の内側まで延びており、この駆動軸には旋回ベアリング122の内歯ギヤと噛み合うピニオンが取り付けられている。旋回モータ123を回転駆動させると、上記ピニオンおよび内歯ギヤの噛み合いから発生する反力が旋回モータ123を介して旋回フレーム121に伝達される。これにより旋回フレーム121が走行フレーム111に対して旋回するように構成されている。
旋回フレーム121の略中央部には、側面視において逆L字状の(下方に開口して上下方向に延びるとともに上部が前後方向に屈曲した)ブーム取付凹部124がブーム130を旋回フレーム121に取り付けるために形成されている。ブーム取付凹部124の開口端部には、下方に徐々に拡がるテーパー部124aが形成されており、このテーパー部124aによりブーム130の取付ロッド135(図9を参照)を下方からブーム取付凹部124内に挿入し易くなるように構成されている。
また、旋回フレーム121には、ブーム130を旋回フレーム121に取り付けるためのブームクランプ125およびクランプシリンダ126が設けられている。ブームクランプ125の基端部はピン125aにより旋回フレーム121に対して上下方向に回動自在に取り付けられている。ブームクランプ125の先端部には、側面視において逆U字状の(下方および左右方向に開口した)ブーム係合凹部125bが形成されている。ブームクランプ125は、クランプシリンダ126を伸縮させることにより、ピン125aを中心としてブーム係合凹部125bが形成された先端部が上下に揺動されるように構成されている。ブームクランプ125の先端部が下方に揺動されると、ブーム係合凹部125bが旋回フレーム121に形成されたブーム取付凹部124の先端部(突当り部)に側面視において重なる位置となるように構成されている。
また、旋回フレーム121には、ブーム130に設けられた二つの起伏シリンダ134のピストンロッド134a(以下、起伏ロッド134aと称する)の先端部をそれぞれ旋回フレーム121に取り付けるための二つのピン挿抜シリンダ127が設けられている。ピン挿抜シリンダ127のピストンロッドの先端部には、起伏ロッド134aの先端部に形成された取付孔134b(図9を参照)に挿入可能な係合ピン128が取り付けられている。さらに、旋回フレーム121にはガイドプレート129が設けられており、このガイドプレート129に起伏ロッド134aの先端部を当接させた状態で起伏シリンダ134を伸長させると、起伏ロッド134aの先端部を取付孔134bと係合ピン128とが整合する位置(取付孔134bに係合ピン128を挿入可能な位置)まで案内することができるように構成されている。
ブーム130は、図8および図9にも示すように、旋回フレーム121に取り付けられる基端ブーム131と、基端ブーム131に入れ子式に組み合わされた先端ブーム132とを有して構成されている。基端ブーム131内には伸縮シリンダ133が設けられている。伸縮シリンダ133を伸縮させると、基端ブーム131に対して先端ブーム132が長手方向に移動し、これによりブーム130が伸縮するように構成されている。また、基端ブーム131には左右二つの起伏シリンダ134が設けられている。二つの起伏シリンダ134の基端部はピン134c(図2を参照)により基端ブーム131の左右側部にそれぞれ回動自在に取り付けられている。基端ブーム131の基端側上部には、上方に延びる左右の支持板131aが形成されており、その左右の支持板131aの間に左右方向に延びる取付ロッド135が設けられている。取付ロッド135が、旋回フレーム121のブーム取付凹部124に挿入されるとともに、ブームクランプ125のブーム係合凹部125bと係合されることにより、ブーム130が旋回フレーム121に起伏自在に取り付けられるように構成されている。
先端ブーム132の先端部には、バケットアタッチメント150をブーム130に取り付けるためのクイックヒッチ機構140が設けられている。クイックヒッチ機構140は、クイックヒッチシリンダ141と、クイックヒッチシリンダ141のピストンロッドの先端部に取り付けられた係止ピン142と、先端ブーム132の先端部に設けられた先端プレート143とを有して構成されている。係止ピン142は、円柱の先端側を斜めに切断したような形状に形成されており、クイックヒッチシリンダ141によりブーム130の伸縮方向と略直交する方向(上下方向)に移動されるように構成されている。先端プレート143は、先端ブーム132の先端部においてブーム130の伸縮方向と略直交するように設けられ、下部が基端ブーム131側に斜めに屈曲している。先端プレート143の屈曲した部分には、係止ピン142が通過可能な貫通孔143aが形成されている。
バケットアタッチメント150は、図10および図11にも示すように、先端ブーム132に取り付けられるベース部材151と、ベース部材151の先端部にピン152aにより揺動自在に取り付けられたバケット152と、ベース部材151に対してバケット152を揺動させるバケットシリンダ153とを有して構成されている。ベース部材151の基端部には、上下および左右方向延びるとともに下部が外側に斜めに屈曲した接合プレート154が設けられている。接合プレート154の屈曲した部分には、クイックヒッチ機構140の係止ピン142が挿入可能な係止孔154aが形成されている。接合プレート154の上部には、クイックヒッチ機構140の先端プレート143の上端部と係合する係合片154bが設けられている。バケットシリンダ153の基端部はピン153aによりバケット152に回動自在に取り付けられており、バケットシリンダ153のピストンロッドの先端部はピン153bによりベース部材151に回動自在に取り付けられている。
図2に示すように、旋回フレーム121の後部(ブーム130が伸びる方向の反対側)には、掘削作業時にケーソンショベル100の車両バランスを安定させるためのカウンターウエイト158が設けられている。また、ケーソンショベル100には、二つの走行モータ114、六つのブレーキシリンダ115、二つの拡縮シリンダ117、旋回モータ123、クランプシリンダ126、二つのピン挿抜シリンダ127、伸縮シリンダ133、二つの起伏シリンダ134、クイックヒッチシリンダ141およびバケットシリンダ153(以下、まとめて「アクチュエータAC」とも称する)に作動油を供給して駆動させる油圧駆動ユニット160が設けられている。
油圧駆動ユニット160は、図2および図12に示すように、外部から電力供給を受けて作動する電動モータ161と、電動モータ161により駆動される油圧ポンプ162と、作動油を貯留している作動油タンク163と、アクチュエータACに供給する作動油の方向および流量を制御する制御バルブ群164と、地上遠隔操作室13内に設置された遠隔操作装置12からの操作信号に応じて制御バルブ群164の作動を制御するコントロールユニット165とを有して構成されている。電動モータ161、油圧ポンプ162および作動油タンク163は、走行体110の旋回フレーム121に配設されている(図7を参照)。油圧ポンプ162の吐出口から延びる第1ポンプ油路L1と第1ポンプ油路から分岐した第2ポンプ油路L2とには制御バルブ群164が設けられている。
制御バルブ群164は、図12に示すように、アクチュエータACのそれぞれに対応する複数の制御バルブを有して構成され、複数の制御バルブがポンプ油路L1,L2に直列に並んで設けられている。詳細には、制御バルブ群164は、旋回モータ123への作動油供給を制御する旋回制御バルブ164aと、六つのブレーキシリンダ115への作動油供給を制御するブレーキ制御バルブ164bと、二つの走行モータ114への作動油供給を制御する走行制御バルブ164cと、二つの拡縮シリンダ117への作動油供給を制御する拡縮制御バルブ164dと、二つのピン挿抜シリンダ127への作動油供給をそれぞれ制御するピン挿抜制御バルブ164e,164fと、クランプシリンダ126への作動油供給を制御するクランプ制御バルブ164gとを有して構成されている。これらの制御バルブ164a〜164gは、走行体110に設けられたアクチュエータへの作動油の供給制御を行う走行体用の制御バルブであり、図13に示すように走行体110の旋回フレーム121に纏めて配設されている。
さらに、制御バルブ群164は、図12に示すように、二つの起伏シリンダ134への作動油供給を制御する起伏制御バルブ164hと、伸縮シリンダ133への作動油供給を制御する伸縮制御バルブ164iと、バケットシリンダ153への作動油供給を制御するバケット制御バルブ164jと、補助制御バルブ164kと、クイックヒッチシリンダ141への作動油供給を制御するクイックヒッチ制御バルブ164lとを有して構成されている。補助制御バルブ164kは、バケットアタッチメント150に代えてブレーカーアタッチメント等の他の掘削アタッチメントを装着した場合に、その掘削アタッチメントへの作動油の供給制御を行う制御バルブである。これらの制御バルブ164h〜164lは、ブーム130およびバケットアタッチメント150に設けられたアクチュエータへの作動油の供給制御を行うブーム・バケット用の制御バルブであり、図13に示すようにブーム130の基端ブーム131の側部に纏めて配設されている。基端ブーム131の側部には、これらの制御バルブ164h〜164lを覆って保護するための保護カバー136が設けられている(図9を参照)。
制御バルブ群164の制御バルブ164a〜164lはそれぞれ、地上遠隔操作室13内に設置された遠隔操作装置12からの操作信号に応じて、コントロールユニット165を介してバルブのスプールが駆動され、油圧ポンプ162から吐出された作動油を対応するアクチュエータに供給するとともに、その供給方向および供給量を制御し、当該アクチュエータを作動させるように構成されている。また、制御バルブ164a〜164lのそれぞれには駆動操作レバーが設けられており、この駆動操作レバーを操作することにより、作業者は手動によって当該制御バルブのスプールを駆動して当該アクチュエータを作動させることもできるように構成されている。
走行体110における走行フレーム111と旋回フレーム121の連結部にはスイベルジョイント166が設けられている(図4を参照)。ブレーキ制御バルブ164bと六つのブレーキシリンダ115を繋ぐ油路、走行制御バルブ164cと二つの走行モータ114を繋ぐ油路、および、拡縮制御バルブ164dと二つの拡縮シリンダ117を繋ぐ油路は、スイベルジョイント166を介して接続されている。
油圧ポンプ162の吐出口と制御バルブ164h〜164lを繋ぐ第2ポンプ油路L2、および、制御バルブ164h〜164lと作動油タンク163を繋ぐタンク油路L3には、第2ポンプ油路L2およびタンク油路L3を纏めて連通および切断させることが可能な第1マルチカプラ167が設けられている。第1マルチカプラ167は基端ブーム131の側部に配設されている(図13を参照)。第2ポンプ油路L2およびタンク油路L3は、第1マルチカプラ167により纏めて連通および切断させることができるように構成されている。バケット制御バルブ164jとバケットシリンダ153のボトム側油室を繋ぐボトム側油路L4、および、バケット制御バルブ164jとバケットシリンダ153のロッド側油室を繋ぐロッド側油路L5には、ボトム側油路L4およびロッド側油路L5を纏めて連通および切断させることが可能な第2マルチカプラ168が設けられている。第2マルチカプラ168は、バケットアタッチメント150のベース部材151の側部に配設されている(図2を参照)。ボトム側油路L4およびロッド側油路L5は、第2マルチカプラ168により纏めて連通および切断させることができるように構成されている。
伸縮制御バルブ164iと伸縮シリンダ133を繋ぐ油路、バケット制御バルブ164jとバケットシリンダ153を繋ぐ油路、補助制御バルブ164kから延びる油路、および、クイックヒッチ制御バルブ164lとクイックヒッチシリンダ141を繋ぐ油路は、基端ブーム131および先端ブーム132の内部を通るように配設されている(図8を参照)。
コントロールユニット165は、図2に示すように、遠隔操作装置12からの操作信号を受けて、その操作信号に応じた駆動制御信号を出力するメインコントローラ165aと、メインコントローラ165aから出力された駆動制御信号に応じて、走行体110用の制御バルブ164a〜164gを駆動させる走行体用コントローラ165bと、メインコントローラ165aから出力された駆動制御信号に応じて、ブーム130およびバケットアタッチメント150用の制御バルブ164h〜164lを駆動させるブーム・バケット用コントローラ165cとを有して構成されている。メインコントローラ165aおよび走行体用コントローラ165bは、走行体110の旋回フレーム121に配設されている。ブーム・バケット用コントローラ165cは、ブーム130の基端ブーム131の側部に配設されている。第1マルチカプラ167は、メインコントローラ165aとブーム・バケット用コントローラ165cを繋ぐ電気ケーブルも、第2ポンプ油路L2およびタンク油路L3と纏めて連通および切断させることが可能に構成されている。
以上のように構成されるケーソンショベル100をケーソン1の作業室2内に設置する方法について以下に説明する。ケーソンショベル100は、図4、図8および図10にそれぞれの単体を示すように、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150の三つに分解され、その分解された状態でマテリアルシャフト23を通してケーソン1の作業室2内に運び入れられる。作業室2内に運び入れられると、まず、上記発電装置からの電力供給ケーブルを走行体110の油圧駆動ユニット160に接続し、電動モータ161を作動させて油圧ポンプ162を駆動させる。そして、拡縮制御バルブ164dの駆動操作レバーを手動操作することにより、前後の拡縮シリンダ117を縮小作動させて走行フレーム111の左右の走行ローラ113の間隔を縮小させる。このとき、図6(a)に示すように、左右の走行ローラ113の幅が左右の走行レール4の間隔よりも狭くなるように、前後の拡縮シリンダ117によって左右の走行ローラ113の間隔が縮小される。なお、既に左右の走行ローラ113の幅が左右の走行レール4の間隔よりも狭くなっている状態である場合には、この作業は行われない。次に、テーブルリフター等により走行体110を持ち上げ、左右の走行ローラ113が左右の走行レール4の転動面4aよりも上方に位置する状態(図6(a)に示す状態)において、拡縮制御バルブ164dを再び手動操作し、前後の拡縮シリンダ117を伸長作動させて左右の走行ローラ113の間隔を拡張させる。これにより、図6(b)に示すように、走行体110が左右の走行レール4に取り付けられる。
走行体110が左右の走行レール4に取り付けられると、次に、クランプ制御バルブ164gの駆動操作レバーを手動操作することにより、クランプシリンダ126を縮小作動させてブームクランプ125の先端部が上方に揺動された状態とする。なお、既にブームクランプ125の先端部が上方に揺動された状態である場合には、この作業は行われない。その状態において、テーブルリフター等によりブーム130を持ち上げ、基端ブーム131の取付ロッド135を旋回フレーム121のブーム取付凹部124の先端部(突当り部)まで挿入する。そして、クランプ制御バルブ164gを再び手動操作し、クランプシリンダ126を伸長作動させてブームクランプ125の先端部を下方に揺動させ、ブームクランプ125のブーム係合凹部125b内に取付ロッド135を係合させる。これにより、ブーム130が旋回フレーム121に起伏自在に取り付けられる。
ブーム130が旋回フレーム121に取り付けられると、次に、第1マルチカプラ167を接続させて第2ポンプ油路L2およびタンク油路L3を連通させる。そして、二つの起伏シリンダ134の起伏ロッド134aの先端部を旋回フレーム121のガイドプレート129,129上に当接させる。そして、起伏制御バルブ164hの駆動操作レバーを手動操作することにより、二つの起伏シリンダ134を伸長作動させる。このとき、起伏ロッド134aの取付孔134bの位置が二つのピン挿抜シリンダ127に取り付けられた係合ピン128と整合するまで起伏シリンダ134,134が伸長作動される。そして、ピン挿抜制御バルブ164e,164fの駆動操作レバーを手動操作することにより、二つのピン挿抜シリンダ127を伸長作動させて係合ピン128,128を起伏ロッド134a,134aの取付孔134b,134bにそれぞれ挿入させる。これにより、二つの起伏シリンダ134の起伏ロッド134aが旋回フレーム121に回動自在に取り付けられる。
二つの起伏ロッド134aが旋回フレーム121に取り付けられると、起伏制御バルブ164hおよび伸縮制御バルブ164iの駆動操作レバーを手動操作することにより、二つの起伏シリンダ134および伸縮シリンダ133を伸縮作動させる。これによりブーム130を起伏および伸縮作動させ、クイックヒッチ機構140の先端プレート143の上端部をバケットアタッチメント150における接合プレート154の係合片154bに係合させる(引っ掛ける)。そして、起伏制御バルブ164hを再び手動操作し、二つの起伏シリンダ134を縮小作動させてブーム130を起仰作動させ、先端プレート143と接合プレート154が略全面において接合させる。そして、クイックヒッチ制御バルブ164lの駆動操作レバーを手動操作することにより、クイックヒッチシリンダ141を伸長作動させて係止ピン142を接合プレート154の係止孔154aに挿入させる。そして、第2マルチカプラ168を接続させてバケットシリンダ153に繋がるボトム側油路L4およびロッド側油路L5を連通させる。これにより、バケットアタッチメント150がブーム130に取り付けられる。このようにして、ケーソンショベル100の作業室2内への組み立て設置作業が行われる。なお、ケーソンショベル100を作業室2内から分解搬出する作業は、上述の組み立て設置作業と逆の手順により行われる。
このように作業室2内に設置されたケーソンショベル100は、地上遠隔操作室13内に設置された遠隔操作装置12からの走行操作信号に応じて、メインコントローラ165aおよび走行体用コントローラ165bにより走行制御バルブ164cおよびブレーキ制御バルブ164bの駆動制御を行って二つの走行モータ114および六つのブレーキシリンダ115を駆動させる。このようにして所望の掘削作業位置まで走行レール4,4に沿って走行移動することができるようになっている。所望の掘削作業位置に到着して停止すると、メインコントローラ165aおよび走行体用コントローラ165bは、その停車状態(遠隔操作装置12から走行操作信号が出力されていない状態)において常にブレーキ制御バルブ164bの駆動制御を行って六つのブレーキシリンダ115を伸長作動させ、停車状態において常にケーソンショベル100の制動制御を行うようになっている。
そして、遠隔操作装置12からの作業操作信号に応じて、メインコントローラ165a、走行体用コントローラ165bおよびブーム・バケット用コントローラ165cにより旋回制御バルブ164a、起伏制御バルブ164h、伸縮制御バルブ164iおよびバケット制御バルブ164jの駆動制御を行って旋回モータ123、二つの起伏シリンダ134、伸縮シリンダ133およびバケットシリンダ153を駆動させる。このようにしてブーム130を旋回、起伏および伸縮作動させるとともにバケット152を揺動させて掘削作業を行うことができるようになっている。ケーソンショベル100では、上述のように停車状態において常に制動制御が行われるようになっているため、掘削作業中においても常に制動制御が行われた状態となっている。また、走行体用コントローラ165bは、停車状態における制動制御において、六つのブレーキシリンダ115に所定油圧を定期的に供給して停車状態を保持する制御を行うようになっている。
走行体用コントローラ165bおよびブーム・バケット用コントローラ165cは、拡縮制御バルブ164d、ピン挿抜制御バルブ164e,164f、クランプ制御バルブ164gおよびクイックヒッチ制御バルブ164lの駆動制御を定期的に行う。この結果、二つの拡縮シリンダ117、二つのピン挿抜シリンダ127、クランプシリンダ126およびクイックヒッチシリンダ141に所定油圧を定期的に供給して走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150のそれぞれの組み付け状態を保持する制御を行うようになっている。
メインコントローラ165aは、作動油タンク163に設けられた油圧センサや油温センサからの検出信号に基づいて、作動油の圧力や温度が規定範囲を超える場合には警報信号を地上遠隔操作室13に出力し、警報ブザーや警報ランプ等を用いて警報作動を行うようになっている。また、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150に配設された各種センサからの検出信号に基づいて、上記同様に警報作動を行うようにしてもよい。
以上説明したように、ケーソンショベル100では、外部から電力供給を受けて作動する電動モータ161と、電動モータ161により駆動される油圧ポンプ162と、油圧ポンプ162から作動油の供給を受けて作動するクランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141をケーソンショベル100自体に備えている。そして、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を所定の位置関係に設定し、電気接続を行って電動モータ161および油圧ポンプ162を作動させ、油圧ポンプ162からの作動油供給によりクランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141を作動させて走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を組み立てられるように構成されている。そのため、従来では作業者自身によって組み付けピンを差し込むなどしてケーソンショベルの組み立てが行われていたのに対し、組み立て作業時間および工数を大幅に削減させることができる。また、クランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141を作動させて走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150に分解させることもできるため、分解作業時間および工数も大幅に削減することができる。
また、走行体110に設けられたアクチュエータへの作動油の供給制御を行う走行体用の制御バルブ164a〜164gは走行体110の旋回フレーム121に纏めて配設されている。また、ブーム130およびバケットアタッチメント150に設けられたアクチュエータへの作動油の供給制御を行うブーム・バケット用の制御バルブ164h〜164lはブーム130の基端ブーム131の側部に纏めて配設されている。そのため、ケーソンショベル100を走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150に分解するとき、および、ケーソンショベルを組み立てるときの油圧ライン(油路)の切断および連通箇所の数を少なくすることができる。ケーソンショベル100では、この油圧ラインの切断および連通箇所は第1マルチカプラ167および第2マルチカプラ168の二箇所だけである。従って、ケーソンショベル100の組立および分解作業時間を短縮させることができる。
また、走行体110の走行フレーム111の前後に拡縮シリンダ117,117を有し、この拡縮シリンダ117,117を伸縮作動させることにより、左右の走行ローラ113の間隔を拡張および縮小させて左右の走行レール4に着脱させることができるように構成されている。そのため、従来では走行レールの一部を天井部から取り外し、その部分からケーソンショベルを走行レールに取り付けていたのに対し、ケーソンショベル(走行体)を走行レールに取り付ける作業が格段に簡単となり、作業時間の短縮を図ることができる。
また、掘削作業中において常に制動制御が行われているように構成されている。そのため、ブーム130およびバケットアタッチメント150を作動させて掘削作業を行っているときにケーソンショベル100が走行レール4に対して位置がずれる(相対移動する)ことを防ぎ、安定した状態で掘削作業を行うことができる。従って、掘削作業の効率を向上させることができる。
これまで、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、拡縮シリンダ117,117が電気接続を行って電動モータ161および油圧ポンプ162を作動させ、油圧ポンプ162からの作動油供給により作動するように構成されている。しかしながら、拡縮シリンダ117,117は、外部から電力供給を受けて作動する電動式シリンダ、もしくは、作業者の手動操作によって作動する手動式シリンダにより構成されてもよい。
また、上述の実施形態では、クランプ制御バルブ164g、ピン挿抜制御バルブ164e,164fおよびクイックヒッチ制御バルブ164lの駆動操作レバーを手動操作することにより、クランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141を作動させて走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を組立および分解する方法について説明した。しかしながら、地上遠隔操作室13内の遠隔操作装置12からの操作信号により、クランプ制御バルブ164g、ピン挿抜制御バルブ164e,164fおよびクイックヒッチ制御バルブ164lを駆動させてクランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141を作動させ、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を組立および分解するようにしてもよい。このようにすれば、例えばロボット等により走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を所定の位置関係に設定することができれば、地上からの遠隔操作だけによりケーソンショベル100を組立および分解することができる。従って、作業室2内に作業者が入ることなく、ケーソンショベル100の組立作業および分解作業を行うことができる。
また、上述の実施形態では、地上遠隔操作室13内の遠隔操作装置12からの操作信号により、ブーム130およびバケットアタッチメント150を揺動させて掘削作業を行うように構成されている。しかしながら、ケーソンショベル100に作業者が搭乗可能な運転席を設け、その運転席から掘削作業の操作を行うように構成してもよい。また、上述の実施形態では、ニューマチックケーソン工法に使用されるケーソンショベル100について説明したが、本発明は、複数の構成装置に分解および組立可能な掘削機であれば、他の掘削機においても適用することができる。
100 掘削機(ケーソンショベル)
110 走行体
113 走行ローラ(車輪)
117 拡縮シリンダ(拡縮機構)
126 クランプシリンダ(組付機構)
127 ピン挿抜シリンダ(組付機構)
130 ブーム
141 クイックヒッチシリンダ(組付機構)
150 バケットアタッチメント(掘削アタッチメント)
160 油圧駆動ユニット
161 電動モータ(パワーユニット)
162 油圧ポンプ(パワーユニット)
164 制御バルブ群

Claims (4)

  1. 作業室の天井部に設けられた走行レールに取り付けられ、前記走行レールに沿って走行移動する走行体と、
    前記走行体の旋回部に起伏可能に設けられる伸縮可能なブームと、
    前記ブームの先端部に設けられ、前記作業室床部の地面を掘削する掘削アタッチメントと、
    外部から電力供給を受けて作動し、前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントに動力を供給するパワーユニットとを備える掘削機において、
    前記作業室に繋がる搬入通路を通る大きさとなるように前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントに分解可能に構成され、
    前記パワーユニットからの動力供給を受けて作動し、分解された前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントをそれぞれ組み付ける組付機構を備え、
    前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントを所定の位置関係に設定し、電気接続を行って前記パワーユニットを作動させ、前記パワーユニットからの動力供給により前記組付機構を作動させて前記走行体、前記ブームおよび前記掘削アタッチメントが掘削機として組み立てられることを特徴とする掘削機。
  2. 前記パワーユニットは、作動油を吐出する油圧ポンプを有し、
    前記走行体および前記ブームのそれぞれに、前記油圧ポンプからの作動油の供給を受けて作動し、それぞれの作動を行うための油圧アクチュエータ、および、その油圧アクチュエータへの作動油の供給制御を行う制御バルブが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の掘削機。
  3. 前記走行体は、前記走行レールに取り付けられる車輪の間隔を拡張および縮小させる拡縮機構を有し、前記拡縮機構によって前記車輪の間隔を拡張および縮小させることにより前記走行レールに着脱されることを特徴とする請求項1または2に記載の掘削機。
  4. 前記拡縮機構は、前記パワーユニットからの動力を受けて作動し、前記車輪の間隔を拡張および縮小させることを特徴とする請求項3に記載の掘削機。
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