JP2007039917A - ニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システム - Google Patents

ニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システム Download PDF

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Abstract


【課題】ケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムおよびこれに使用されるアタッチメント並びに遠隔ロボットおよび解体・回収方法等を提供すること。
【解決手段】 遠隔自走式台車1に、メンテナンス作業,解体作業,運搬作業または組立作業のいずれか一つ以上の作業を遠隔操作可能な専用装置を、地上において遠隔自走式台車1に装備させて、専用装置付き遠隔自走式台車20a〜23aを構成し、これを、マテリアルシャフトを介してケーソン圧気作業室内地盤上に吊降ろし、専用装置付き遠隔自走式台車を地上におけるモニタを見ながら遠隔操作して、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械のメンテナンス,解体,運搬、あるいは前記クレーンと共同して解体物等の搬出もしくはケーソン作業室内の設備または機械の部品等の搬入物を運搬し組立てるニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、ニューマチックケーソン作業室内における設備または機械を、遠隔操作により維持したり、または分解して回収したり、あるいは組立てるためのニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システム,各種作業用アタッチメント,遠隔自走式ロボットおよびケーソン作業室の設備または機械の解体または組立方法に関する。
一般的なニューマチックケーソン工法においては、ケーソン作業室内に、ケーソン躯体を沈下させるためのケーソンショベル、給電設備、天井スラブ下の走行用レール等様々な設備が配置されている。通常それらの作業室内の設備は、日常点検として1日1回の定期点検を行う必要があり、目視および動作機能で確認できることは、ケーソン作業室内に配置されているカメラを介して大気圧環境下のモニタを見ることにより、作業員の確認作業が可能となっている。
しかし、作業室内設備のうち、ケーソン作業室内に配置されている機械設備に関してはグリスアップ等の実作業があり、その実作業についても作業員が高気圧環境下に入ることなく、例えば、専用の機械で行うことが望まれている。
また作業室内機械設備は、その故障,破損等により、交換する必要性も生じる。さらにケーソンの沈下掘削作業が完了した後、作業室内をコンクリートで充填する作業を行うため、配置された設備は、解体,搬出する必要がある。従来では、これらの作業は作業者が作業室内に入り、人力によりその作業を行っている。
本出願人は、前記の問題点である大深度下での人体に与える労働負荷を減少することの工夫を既に行っている。すなわち、これにより、人体への労働負荷低減策および高気圧作業終了後の減圧過程における減圧症(高気圧障害)の発症防止対策として、呼吸ガスを工夫し、ヘリウムなどの不活性ガスと酸素とを混合したガス呼吸システムが本出願人により開発されている。
さらに、作業者が作業室から退室するに際し、より短時間で円滑に高気圧環境から大気圧環境まで身体を慣らす工夫につき従来から種々の提案を行っている。その一つに、潜水分野における呼吸技術を応用し、特に人体負荷への軽減および安全性などの面で新技術を提案しており、かつ実用化することで問題解決に貢献している。
また本出願人により、極力人間を高気圧環境下におかないように、ケーソン作業室内に設備する掘削機をはじめとする機器類を地上の大気圧環境である地上から遠隔操作可能とすべく、遠隔操作システムが既に複数構築されており一般技術として認識されてきた(前記に関連する先行技術として特許文献1〜3)。
前述のとおり本出願人は、機器類は地上から遠隔操作することを基本的施工法とし、混合ガス呼吸システムについては、日常的に発生する点検整備などに活用することで、極力作業室内での有人作業を排除(低減)するよう努めている。
ニューマチックケーソン工事の最終段階において、圧縮空気で満たされている作業室内は、沈下掘削完了後の最終作業気圧が最も高くなり、作業環境の悪化、減圧症発症の不安がある中でこれらの作業を行うため、極力短い作業時間とすること等で対応を図っていることも知られている。
特開平01−146025号公報 特開平02−088082号公報 実開昭63−141236号公報
前記従来の場合は、ケーソン作業室内に配置されている機械設備を維持するための実作業、あるいは機械設備の故障,破損等により交換する場合、さらにケーソン作業室内に配置されている設備の解体,搬出する場合は、作業者が前記作業室内に入り、人力によりその作業を行うようになっているという問題があった。
本発明は、作業室内での作業を無人化した機械化によるニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムおよびこれに使用されるアタッチメント並びに遠隔ロボットおよび解体・回収方法等を提供することを目的とする。
前記の課題を有利に解決するために、第1発明のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおいては、遠隔操作により自走する少なくとも一台以上の遠隔自走式台車に、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械に対するメンテナンス作業,解体作業,運搬作業または組立作業のいずれか一つ以上の作業について遠隔操作可能な専用装置を、地上において前記遠隔自走式台車に装備させて、専用装置付き遠隔自走式台車を構成し、その専用装置付き遠隔自走式台車を、ケーソンの外部からクレーンによりマテリアルシャフトを介してケーソン作業室内地盤上に吊降ろし、専用装置付き遠隔自走式台車を地上におけるモニタを見ながら遠隔操作して、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械のメンテナンス,解体,運搬、あるいは前記クレーンと共同して解体物等の搬出もしくはケーソン作業室内用の設備または機械の部品等の搬入物を運搬し組立てることを特徴とする。
また、第2発明では、第1発明のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおいて、ケーソン作業室内に、前記専用装置付き遠隔自走式台車の他に、昇降式テーブルを有する遠隔自走式運搬台車が配置され、前記遠隔自走式運搬台車は、ケーソンの外部からクレーンによりマテリアルシャフトを介してケーソン作業室内地盤上に吊降ろし可能な大きさとされ、前記遠隔自走式台車と、同様に地上にけるモニタを見ながら遠隔操作される遠隔自走式運搬台車との共同の作業により、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械のメンテナンス,解体,運搬を行うと共に、ケーソンの外部からクレーンにより吊降ろされたケーソン作業室内用の設備または機械の部品等の搬入物を、運搬し組立てることを特徴とする。
また、第3発明のボルトまたはナットの締結または解体専用アタッチメントにおいては、第1発明または第2発明のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおける前記遠隔操作可能な専用装置は、ケーソン作業室内に配置されている解体または組立すべき設備または機械におけるボルトまたはナットの解体または締結するための電動式回動工具を備えていることを特徴とする。
また、第4発明のピンの引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメントにおいては、第1または第2発明のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおける前記遠隔操作可能な専用装置が、ケーソン作業室内に配置されている解体または組立すべき設備または機械におけるピン連結部のピンの引き抜き、あるいはピンの押し込みのためのピン係合保持部を前進および後退移動可能に備えていることを特徴とする。
第5発明の接続片把持脱着専用アタッチメントにおいては、第1発明または第2発明のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおける前記遠隔操作可能な専用装置が、ケーソン作業室内に配置されている解体または組立すべき設備または機械に接続されている給電ケーブル連結部のコネクタの一方および他方の接続片または、油圧配管連結部のカプラにおける一方および他方の接続片を把持して脱着するための把持脱着装置であって、一対の把持片を接近および離反移動可能で、かつ横行可能な横行可動側把持装置と、一対の把持片を接近および離反移動可能な固定側把持装置とを備えていることを特徴とする。
また、第6発明の給脂専用アタッチメントにおいては、第1発明または第2発明のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおける前記遠隔操作可能な専用装置は、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械に給脂する装置であって、遠隔自走式台車における支柱に着脱自在に連結される支持アームと、その支持アームに支持され先端部に給脂口を供えた給脂管とを備えていることを特徴とする。
また第7発明においては、第1〜第6発明のいずれかのニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおいて、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械またはケーソン作業室内に搬入する設備または機械あるいはこれらの部品に、予め吊上げ用受け金具が設けられ、クレーンから繰り出される吊ロープの先端部に吊金具が設けられ、前記吊金具を吊受け金具に係合させて連結して、ケーソン作業室内に搬入またはケーソン作業室外に搬出することを特徴とする。
また、第8発明では、第7発明のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおいて、前記吊受け金具は、ブラケットに中空外管が回転不能に固定され、前記中空外管に中空内管が同心状に嵌合されて回転可能に支承され、各中空外管および中空内管には、それぞれ同心状に重なる位置に軸方向の横長スリットと、その横長スリットに接続する円周方向の円弧状スリットとからなる開口部が設けられていることを特徴とする。
また、第9発明の専用装置付き遠隔自走式台車からなる遠隔自走式ロボットでは、第3発明〜第6発明のいずれかの専用アタッチメントを遠隔自走式台車に装備してなる。
また、第10発明のニューマチックケーソン作業室の設備または機械の解体または組立方法においては、第1発明または第2発明に記載の解体作業,運搬作業または組立作業のいずれか一つ以上の作業を遠隔操作可能な専用装置を装備した専用装置付き遠隔自走式台車、または第3発明〜第5発明のいずれかの専用アタッチメントを装備した遠隔自走式台車に、吊上げ用受け金具を設けて、ケーソン作業室と地上との間で作業室内の設備または機械の部品を搬送して、解体搬送または組立てることを特徴とする。
第1発明によると、遠隔操作により自走する少なくとも一台以上の遠隔自走式台車に、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械に対するメンテナンス作業,解体作業,運搬作業または組立作業のいずれか一つ以上の作業を遠隔操作可能な専用装置を、地上において前記遠隔自走式台車に装備させて、専用装置付き遠隔自走式台車を構成し、その専用装置付き遠隔自走式台車を、ケーソンの外部からクレーンによりマテリアルシャフトを介してケーソン作業室内地盤上に吊降ろし、専用装置付き遠隔自走式台車を遠隔操作して、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械のメンテナンス,解体,運搬、あるいは前記クレーンと共同して解体物等の搬出もしくはケーソン作業室内用の設備または機械の部品等の搬入物を運搬し組立てるので、作業室内を無人化した状態で、作業室内に配置される設備または機械を、地上におけるモニタを見ながら遠隔操作して維持したり、分解して地上に回収したり、あるいは地上から部品等を作業室内に搬送して組立てることができる。
また、第2発明のように、専用装置付き遠隔自走式台車と、昇降式テーブルを有する遠隔自走式運搬台車とを使用すると、これらの共同の作業により、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械のメンテナンス,解体,運搬を効率よく行うことができると共に、ケーソンの外部からクレーンにより吊降ろされたケーソン作業室内用の設備または機械の部品等の搬入物を、効果的に運搬し組立てることができる。
また、第3発明では、ボルトまたはナットの解体または締結するための電動式回動工具を備えているボルトまたはナットの締結または解体専用アタッチメントであるので、これを遠隔自走式台車に装備させることで、ボルトまたはナットの解体または締結用途の専用装置付き遠隔自走式台車からなる遠隔自走式ロボットを構成することができ、また、電動回動工具における回動用レンチ部により、ボルトまたはナットの解体または締結を容易に遠隔操作により行うことができ、また、作業室内の設備・機械のボルトまたはナットの取付けまたは取外しによる解体または締結を効果的に行うことができる。
また、第4発明では、ピンの引き抜き、あるいはピンの押し込みのためのピン係合保持部を前進および後退移動可能に備えている装置であるので、これを遠隔自走式台車に装備させて、ピンの引き抜きあるいは押し込み用途の専用装置付きの遠隔自走式台車からなる遠隔自走式ロボットを構成することができ、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械におけるピン連結部のピンを、引き抜いて分解したり、連結部のピン孔にピンを保持して押し込んで連結させることができる。また、作業室内の設備・機械のピン連結部のピンの引き抜き、あるいはピンの押し込みによる分解または連結を遠隔操作により行うことができる。
第5発明では、給電ケーブル連結部のコネクタまたは油圧配管連結部のカプラにおける接続片を把持する把持装置を有する把持脱着装置を備えたアタッチメントであるので、これを遠隔自走式台車に装備させて、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械における給電ケーブル連結部のコネクタあるいは油圧配管連結部のカプラを把持して分離させたり、連結させたりすることができる把持脱着用途の専用装置付き遠隔自走式台車からなる遠隔自走式ロボットを構成することができ、作業室内の設備・機械の給電ケーブル連結部のコネクタあるいは油圧配管連結部のカプラの分離または連結を遠隔操作により行うことができる。
第6発明では、遠隔自走式台車における支柱に着脱自在に連結される支持アームと、その支持アームに支持され先端部に給脂口を供えた給脂管とを備えているアタッチメントであるので、これを遠隔自走式台車に装備させることで給脂用のアタッチメントを容易に構成することができ、さらに遠隔自走式台車に装備させて、給脂用途の専用装置付き遠隔自走式台車を構成することができ、また、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械における給脂部に容易に給脂することができる。
第7発明のように、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械またはケーソン作業室内に搬入する設備または機械あるいはこれらの部品に、予め吊上げ用受け金具が設け、クレーンから繰り出される吊ロープの先端部に吊金具を設け、前記吊金具を吊受け金具に係合させて連結して、ケーソン作業室内に搬入またはケーソン作業室外に搬出するので、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械またはケーソン作業室内に搬入する設備または機械あるいはこれらの部品の搬入または搬出を、ケーソン作業内において無人で効果的に作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立を行うことができる。
第8発明では、吊受け金具は、ブラケットに中空外管が回転不能に固定され、前記中空外管に中空内管が同心状に嵌合されて回転可能に支承され、各中空外管および中空内管には、それぞれ同心状に重なる位置に軸方向の横長スリットと、その横長スリットに接続する円周方向の円弧状スリットとからなる開口部が設けられているので、吊受け金具側を横移動させて、クレーンから繰り出される吊ロープの先端部の吊金具を、前記外管および内管の横長スリット内に挿入して係合させることができ、また吊受け金具を吊上げることにより、内管に対して外管側を回動させて、吊金具と吊受け金具とを離脱不能に連結することができ、作業室内からマテリアルシャフトを介して地上に容易に吊上げ搬出したり、地上からマテリアルシャフトを介してケーソン作業室内に容易に吊下げ搬入することができる。また、吊受け金具はブラケットと外管と内管とからなる構造であるので、構造が簡単で、製作も容易である。
第9発明では、ボルトまたはナットの分解または締結等の専用アタッチメントを遠隔自走式台車に装備するだけで、専用装置付き遠隔自走式台車からなる遠隔自走式ロボットを容易に構成することができる
第10発明のニューマチックケーソン作業室の設備または機械の解体または組立方法では、第1発明または第2発明に記載の解体作業,運搬作業または組立作業のいずれか一つ以上の作業を遠隔操作可能な専用装置を装備した専用装置付き遠隔自走式台車、または第3発明〜第5発明のいずれかの専用アタッチメントを装備した遠隔自走式台車に、吊上げ用受け金具を設けて、ケーソン作業室と地上との間で作業室の設備または機械の部品を搬送して、解体搬送または組立てるため、ケーソン作業室の設備または機械をケーソン作業室内を無人にして効果的に遠隔操作により分解して搬送し、地上に搬出したり、ケーソン作業室内に搬入・搬送して、ケーソン作業室内を無人にして遠隔操作により組立てることができる。
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
先ず、図1を参照して、本発明において共通して使用される遠隔操作される無限軌道式の遠隔自走式台車1について説明すると、この遠隔自走式台車1は、無限軌道式とすべくキャタピラ2を備え、車体の上部に第1支持台3を備えており、その第1支持台3には、走行方向に間隔をおいて対向するように一対のガイド部材4を備えており、前記各ガイド部材4の対向面側には、走行方向に直角な方向に延長するガイド溝5を有し、前記ガイド溝5に第2支持台6が走行方向に直角な方向にスライド可能に設けられている。なお、以降についても遠隔自走式台車は走行方式を無限軌道によるものとして説明するが、もちろん全輪独立懸架型の車軸構造を持つようなタイヤ式走行体を備えるものであっても、遠隔自走式台車の安定性が確保できればよい。
前記第2支持台6と第1支持台3は、走行方向に直角な方向に延びるように配置された横向きの電動式シリンダ7により連結されて、第2支持台6は、台車走行方向に直角な方向にスライド可能に支持されている。したがって、前記横向きの電動式シリンダ7を伸縮させることにより、第2支持台6を走行方向に直角な方向にスライドさせて、第2支持台6上に設けられる後記の伸縮式支柱11の横方向(走行方向に直角な方向)の位置調整を行い、伸縮式支柱11に取付けられる後記の各種のアタッチメント20〜23の横方向の位置調整を行うことができる。つまり、キャタピラ2による第1支持台の移動と、電動式シリンダ7による第2支持台6の移動との組み合わせにより、X−Yテーブルを構成するものである。さらに、キャタピラ2の走行軌道は直線に限らず曲線軌道上も自在に移動可能であることから、水平方向の位置決め自由度が無限となり、走行する地盤上の任意位置に移動できる。
前記の第2支持台6の上面には、走行方向に平行に一対のブラケット8が対向するように設けられ、その一対ブラケット8に、上下方向に伸縮スライド可能に嵌合された内筒9および外筒10からなる伸縮式支柱11における前記外筒10の下部が横軸16により連結されている。また前記外筒10と内筒9とは電動式シリンダ12により連結されて、前記電動式シリンダ12におけるピストン13を伸長することにより前記内筒9が上昇するように構成されている。したがって、前記電動式シリンダ12を伸縮させることにより、伸縮式支柱11に取付けられる後記の各種のアタッチメント20〜23の上下方向の位置調整を行うことができる。
また、前記第2支持台6と、伸縮式支柱11における外筒10の中間部とは、支柱起伏用電動式シリンダ53により連結されて、前記伸縮式支柱11は、起立または倒伏可能にされている。
前記内筒9の上部には、起伏用電動式シリンダ14の取付け部と直角な側面に、走行方向に張出すように一対のブラケット15が間隔をおいて対向するように設けられ、各ブラケット15には、横軸挿通用孔が設けられている。
また、前記内筒9の上部には、アーム起伏用電動式シリンダ14におけるシリンダ17の両端が横軸により着脱可能に設けられている。
前記の角筒状の外筒10内側に、角筒状の内筒9が摺動して上下方向にスライド可能に設けられていることにより、内筒9は外筒10に対して非回転とされている。また、前記内筒9の上部には、後記する各種のアタッチメント(ボルトまたはナットの締結または解体専用アタッチメント20,ピンの引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメント21,接続片把持脱着専用アタッチメント22、給脂専用アタッチメント23)を機械的に連結するための連結部が設けられ、この形態では、前記内筒9上部の起伏用電動式シリンダ14と、前記ブラケット15とにより機械的な連結部が構成されている。さらに、前記の支柱起伏用電動式シリンダ53の伸縮動作およびアーム起伏用電動式シリンダ14の伸縮動作を適宜組合わせることにより、前記各種のアタッチメントにおける作業動作部における垂直度調整および水平度調整を容易に行って、作業動作部を正確な位置に位置させて、作業動作を行うことができる。
前記の無限軌道式の遠隔自走式台車1に、前記の各種のアタッチメント20,21,22が装備されて、ボルトまたはナットの締結または解体、装着、ピンの引き抜き等、各種の専用作業が可能な遠隔自走式ロボット20a,21a,22aが構成される。また、後記するように、給脂アタッチメント23が遠隔自走式台車1に装備されると、給脂用の遠隔自走式ロボット23aが構成される。
また、前記無限軌道式の遠隔自走式台車(以下、遠隔自走式台車という)1は、バッテリ24を備えており、遠隔自走式台車1に備え付けられている走行モータからなる走行駆動装置(図25参照)、電動式昇降ジャッキ12、後記する各種アタッチメント20,21,22,23を動作させる給電源を備えている。また、図示を省略するが、遠隔自走式ロボット20a,21a,22a,23aにはロボットによる作業及び作業者49に必要な照明機器や各種センサ等の制御機器が搭載されるが、これらについても給電源はバッテリ24となる。
さらに、前記の遠隔自走式台車1の車体には、図16〜図18に示すような吊受け金具25を備えており、前記の吊受け金具25に、クレーン26(図19参照)から繰りだされているロープ先端部に設けられた吊金具27(図16〜図18参照)を係合させて連結することにより、前記遠隔自走式台車1あるいはこれに付属させるように後記の各種アタッチメント20〜23を装備させた状態で、かつ折畳んだ状態でクレーン26により吊上げて、マテリアルシャフト28から地上に搬出可能にされている。また、地上において、前記遠隔自走式台車1に後記の各種アタッチメント20〜23を装備させた状態で、かつ折畳んだ状態でクレーンにより吊下げて、マテリアルシャフト28から作業室内に搬入可能にされている。
前記の吊受け金具25と、吊金具27とについて説明する。
まず、図18に示吊り受け金具25は、遠隔自走式台車1の車体に取付けたり、天井スラブ下を走行するショベル走行台車41またはその後部に分離可能に取付けられている油圧ユニット42に取付けたり、さらには、天井スラブ下の短尺ユニット化された走行用レール43等に取付けたり、あるいは遠隔自走式運搬台車44(図22参照)に取付けたり、あるいはその他作業室内に搬送設置する必要な設備機械の必要な位置に取付けて、マテリアルシャフト28の下方から地上に吊上げ搬出したり、マテリアルシャフト28から作業室46内に搬入することを、作業室内のズーム機能を有する監視カメラ47からの映像信号により、地上におけるモニタ48上の映像から、地上における作業者49が遠隔操作機を遠隔操作して、台車等の可動側を移動さるとともに必要に応じてクレーン26から繰り出されるロープ40の長さをクレーンオペレータに指示して、吊受け金具25を吊金具27に係合させる作業を容易にするための金具である。
作業室46内側には、図22に示すように遠隔自走式運搬台車44(後記において詳細に説明する)を予め配置しておいて、前記遠隔自走式運搬台車44の昇降テーブル51により搬入または搬出する場合に搬入物または搬出物を受けることができる。
前記吊受け金具25は、取付け用フランジを備えたベースプレート29に一対のブラケット30が固定され、その一対のブラケット30に外管31が固定され、前記外管31に内管32が回転可能にかつ外管31の軸方向に移動不能に支承されている。例えば、外管31の端部端板の外側に軸用止めリング等が内管32の外側端部の環状溝に係止させればよい。前記外管31に対して内管32が自由に回動しないように、外管31と内管32との間には、グリ−ス等の増粘剤により摩擦抵抗を作用させるかまたはスプリング等の機械的作用により一定の入力が働かないと回動しない構造としている。
吊金具27が係合していない初期の状態において、前記外管31の前面側の周方向中央には、軸方向に伸びる横長の横長スリット33とその横長スリット33の中央開口位置に接続すると共に円周方向ベースプレート側に延長する外側円弧状スリット34が設けられ、また、前記内管32には、軸方向に伸びる横長スリット35とその横長スリット35の中央に接続すると共に円周方向ベースプレート側に延びる内側円弧状スリット36が設けられ、その内側円弧状スリット36の半径方向内側には、前面側に縦スリットを有する吊金具用係止金具37が設けられている。前記の外側円弧状スリット33と内側円弧状スリット36は周方向90度の範囲に設けられている。
前記の吊金具用係止金具37は、下端が開放されていると共に下部に半径方向外側に拡開するように開く傾斜ガイド面を有するガイド部を備えており、かつ吊金具用係止金具37の上部には、係止フランジ38を位置決めするための小径筒部とされ、さらに吊金具挿入側は縦スリットを備えている。内側円弧状スリット36の幅は、前記の吊金具27における下端係止フランジ38の外径寸法よりも小さい寸法にされ、吊金具27の下端係止フランジ38を係止可能にされている。
前記のように構成された吊受け金具25を取付けた装置を、クレーン26から繰り出されたロープ先端のシャックル145を介した吊金具27により吊上げ搬送する場合には、図18(a)(e)に示すように吊受け金具25内に吊金具27における先端係止フランジ38およびその上部の棒状部39を係合させ、前記吊金具27を若干上昇移動させて、図18(b)(f)に示すように吊受け金具25内に吊金具27の先端係止フランジ38を係合した状態にする。前記棒状部39の中間部透孔がシャックル145の着脱自在な横軸に揺動可能に装着されている。
次いで、クレーン26から繰り出されているロープ40を巻き揚げ運転し、前記吊金具27を上昇するようにすると、内管32が一定位置で保持されているので、内管32に対して外管31が相対的に半時計方向に回動され(図18の(c)(g)の状態)、外管31の横長のスリット部分が内管32側の円弧状スリット34側に位置して横長部分が閉塞され、外管31における横長スリット部分33が吊金具27における棒状部分39に位置するようになる(図18の(d)(h)の状態)。この状態では、吊金具27が内管32の内側横長スリット35から外れた状態であるので、吊金具27が内管32に対して管軸方向に移動することはない。また、吊金具27は、内管32内の吊金具用係止金具37に係合しているので、内管32および外管31から外れることはない。
前記の状態で、さらにクレーン26から繰り出されているロープ40を巻き揚げ運転することにより、吊受け金具25を取付けた各種装置を、ケーソン作業室内からマテリアルシャフトを介して地上に搬出したり、地上からマテリアルシャフトを介してケーソン作業室内に搬入することができる。
搬出または搬入される装置としては、遠隔自走式台車1、ケーソンショベル52bの動力ユニット各納部である油圧ユニット42、天井スラブ下の走行用レールに沿って走行するショベル走行台車41、前記ショベル走行台車41に取付けられるショベル伸縮ブーム52、短尺にユニット化された前記天井スラブ下の短尺走行用レール43等が対象になる。これらの適当な部位(ショベル走行台車の後部側面、ショベル伸縮ブームの基端側の側面あるいは後面、走行用レールの軸方向端部または側部の外側面)に吊受け金具25が予め設けられる。
また、搬出または搬入されるケーソン作業室内の設備としては、各種計測装置、給電設備をはじめとして、この他掘削土の積込み装置等(図示を省略する)についても必要に応じて設備される機器類の適当な部位に吊受け金具25が予め設けられる。さらに、これらのうち吊受け金具25を要しないような軽量機器については、既存技術であるアクセサリシューやホットシューのようなワンタッチ型のシュー接続機能やマグネット型着脱機能を各機器類に備えておくことで、後述するピンの引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメント21や接続片把持脱着専用アタッチメント22等の機構の利用により、遠隔操作で搬出または搬入が可能となる。
クレーン26から繰り出されているロープ40を巻き下げ運転することにより、前記の吊金具27を下降移動して、地上に配置された搬送装置上またはケーソン作業室内地盤上を走行する昇降可能な受け台を有する遠隔自走式運搬台車44上に、装置等の吊上げまたは吊下げ搬送物を、その一端側から徐々に載置すると、前記と逆の動作で、吊金具27と吊受け金具25との係合を解除することができる。なお、吊受け金具25は、その吊荷荷重が開放された場合、外管31と内管32における横長スリットおよび円弧状スリット部が半径方向に重なった初期状態に戻ることで、外管31と内管32の出入口が開くことになり、吊金具27をその出口側ヘ誘導することにより、吊受け金具25と吊金具27を分離することが可能となる。
前記の吊受け金具25および吊金具27の係合および解除の確認のために、ケーソン作業室内の側壁等に複数の監視カメラ47が設けられている。また、吊受け金具25または吊金具27の一方から他方に対しレーザー照射等を行い、位置決めの精度を確保する従前の技術についても本技術に転用することが可能である。
図1および図2に示された形態では、共用の無限軌道を有する遠隔自走式台車1に、ナットを締結または取外しのための専用のアタッチメント20における基端側が連結されて、ナットの締結または解体用の自走式遠隔ロボット20aの一形態が示されている。また、ボルトについてもその締結または取外しのための構成を変えることなく実施可能であるので、ここでは説明を省略する。さらに、前記アタッチメント20に代わるアタッチメント21,22(詳細は後記する)が示されている。
さらに前記のボルトまたはナットの締結または取外し専用アタッチメント20の構成ついて説明すると、基端側に横軸挿通孔を備えた断面矩形状の支持アーム54における前記横軸挿通孔がブラケット15間に配置されて、これらの部材に挿通された着脱自在な横軸55により連結され、前記支持アーム54の基端側と前記内筒9の上端部とは、起伏用電動式シリンダ14により連結されて、前記起伏用電動式シリンダ14を伸長または短縮することにより、前記支持アーム54が伸縮式支柱11に対して、起伏(展開または折り畳み)可能に、かつ支持アーム54の中心軸回りに回転不能に構成されている。
前記支持アーム54の先端部には、支持板56を固着して備えており、前記支持板56に電動モータからなる電動式駆動装置(インパクトレンチの駆動部)57を収納した収納ボックス58が固定され、図3に示すように、前記電動式駆動装置57の出力軸に固定された駆動歯車59は、前記収納ボックス58に固定されたギヤボックス60内の従動歯車61に噛合わされ、その従動歯車61に中空軸状回動用レンチ62における中間部が固定されている。
前記中空軸状回動用レンチ62は、縦中心軸線に水平回転可能にかつ上下方向に位置不動に支承されている。前記中空軸状回動用レンチ62の内側には、断面六角形等の回動用の縦貫通孔63を備えている。前記中空軸状回動用レンチ62の下部には、前記回動用の縦貫通孔63に接続するように、かつ前記中空軸状回動用レンチ62における縦貫通孔63の中心軸線と同じ中心軸線を有する横断面円形等のナット収納用筒部64が前記支持板56に固定され、前記ナット収納用筒部64内の下部には、ナット昇降支承装置65が内蔵されている。
前記のナット昇降支承装置65は、電動式伸縮ジャッキからなり、その電動伸縮式ピストン66の直径は、ナット収納用筒部64の内径よりも小さく、中空軸状回動用レンチ62の貫通孔63の内接円よりも小さく、六角ナット67の雌ねじ孔よりも大きくされて、前記ピストン66の上端部またはこれと同様な横断面の嵩上げ座68を介してナット67を昇降支承可能にされている。前記のナット67を支承した状態で、前記ナット昇降支承装置65をナット67の高さの整数倍の寸法分短縮することにより、ナット67を格納したり、ナット67の高さの整数倍の寸法分上昇させて、中空軸状回動用レンチ62の係合部内に配置することができるように構成されている。
前記のナット昇降支承装置65によりナット67を中空軸状回動用レンチ62の上端部付近で支承した状態で、前記電動式駆動装置57を駆動すると、前記中空軸状回動用レンチ62内のナット67が回転され、螺合されるボルト軸部に接近するように回動され、ナット昇降支承装置65から自動的に離反するようになる。
また、前記ナット昇降支承装置65によりナット67を中空軸状回動用レンチ62の上端部付近で支承した状態で、前記電動式駆動装置57を逆回転駆動し、ナット昇降支承装置65を下降させると、前記中空軸状回動用レンチ62内のナット67が回転され、螺合されているボルト軸部から離脱するように回動され、ボルトから自動的に離反してナット収納用筒部64内または貫通孔63内に格納される。前記ナット67に代えて、ボルト頭部を回動する場合も同様であり、ボルトを脱着・格納する場合も同様であり、したがって、前記ナット収納用筒部64はボルト収納用筒部として使用することができ、ナット昇降装置65がボルト昇降装置としても機能できる。
また、前記のギヤボックス60には、監視カメラ69が設けられ、分解または連結すべきナットの接近状態または係合状態あるいは離脱分離状態、さらには、ナット締結後の結合状態を、地上におけるモニタ48により作業者が確認可能にされ、各駆動部の操作を遠隔操作により適切に操作可能にしている。なお、前記の自走式遠隔ロボット20aを折畳んで、搬出または搬入する場合には、中空軸状回動用レンチ62における上端部が上向き、または傾斜した横向き状態でも中空軸状回動用レンチ62における上端部が下端部に対して上位の位置となるようにすることにより、収納されているナット(またはボルト)が収納部から飛び出して落下することはない。
図23および図24には、ナットの締結または取外し専用のアタッチメント20の変形形態が示されている。この形態では、中空軸状回動用レンチ62の下部に近接して、ナット67を収納するための縦スリット70を有するスリット付き筒状格納部71が設けられ、またスリット付き筒状格納部71内にナット昇降支承アーム72の先端側が配置され、前記ナット昇降支承アーム72に載置された嵩上げ座68を介してナット67が多段に支承されている。
スリット付き筒状格納部71に平行に、かつ定位置回転可能に上下部が軸受けにより支承された縦型ねじ杆73が設けられ、その縦型ねじ杆73に、前記ナット昇降支承アーム72の基端部74の雌ねじがねじ込まれ、縦型ねじ杆73に固定された従動傘歯車75を電動式駆動装置76の出力軸に固定の駆動傘歯車77により回転させることにより、縦型ねじ杆73を回転させて、ナット昇降支承アーム72を昇降させることにより、収納されたナット67を昇降させるように構成されている。その他の構成は前記図3の場合と同様であるので、同様な部分には同様な符号を付して説明を省略する。図23および図24に示されているアタッチメント20を装備した自走式遠隔ロボット20aとしてもよい。
(ピン引き抜きあるいは差込み用のアタッチメント)
図1,図6〜図10は、前記の遠隔自走式台車1に着脱自在に取付けられるピン引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメント21を装備したピンの引き抜きあるいは押し込み用の自走式遠隔ロボット21aおよびその近辺を示すものであって、引き抜き・押し込み用伸縮式シリンダ78の基端部に横軸挿通孔を有するブラケット79(図1参照)が設けられ、前記シリンダ78の中間部に平面コ字状の反力受けフレーム80の中間部が固定され、また前記シリンダ78の中間部には支軸が設けられて、起伏用電動式シリンダ14のピストン先端部に連結可能にされている。
また、この形態では、反力受けフレーム80における一対のアーム81内側には、フック状の係止保持部82の基端部を固定したスライド部材83が前記アーム81の対向する内側に設けられたスライド支承溝(図示を省略した)に支承されて、アーム81長手方向に移動可能にされている。
前記スライド部材83の後端部には、引き抜き・押し込み用伸縮式シリンダ78におけるピストン杆の先端部が連結されている。
前記のフック状の係止保持部82は、断面矩形状の鋼製部材により構成され、上部のフック本体83とその先端部に下向きの縦部分84が一体に設けられていると共に、前記下向き縦部分84に一体に前記フック本体82に平行な下部係止保持部85とを備えている(図10参照)。
前記のフック本体82と下部係止保持部85との間の間隔は、ピン付きフック受け金具86における被係止部の部材厚さ寸法より若干大きくされている。また、ピン付きフック受け金具86は断面矩形状にされて、フック本体82下面と下部係止保持部85上面との間に配置された状態では、回動することなく、ピン付きフック受け金具86の姿勢が保持されるようにされ、前記ピン付きフック受け金具86に一体の縦支承板87およびその縦支承板87に一体で、板に直角に一体に設けられたピン88の姿勢保持を兼ねるようにされている。
前記反力受けフレーム80における各アーム81の先端部内側には、昇降可能にピン収納用縦型ボックス89が設けられ、そのピン収納用縦型ボックス89におけるアーム側の側面には、縦向きにラック90が一体に設けられ、前記ラック90をガイドしながら昇降させると共にこれに一体のピン収納用縦型ボックス89を昇降させる駆動ピニオン91を備えた電動式駆動装置92がアーム81先端部下側に設けられている。
また、前記ピン収納用縦型ボックス89は、上下方向に間隔をおいて平行に配置された仕切り板93を備えていると共に、前記仕切り板93は側板95に固定されて支持され、仕切り板93により仕切られた複数のピン収納部94を備えており、各ピン収納部94は、フック状の係止保持部82が前進または後退移動可能な貫通した開口部とされており、各貫通した開口部の基端側の仕切り板93の上面には、側板95間に渡るように板状ストッパ部材96が設けられている。
また、アーム81よりも上位に位置する各ピン収納部94の貫通した開口部を閉塞するために、アーム81の上面には、アーム81よりも上位に位置するピン収納用縦型ボックス89の貫通する開口部の前後を閉塞するために、矩形状の前部開口部閉塞板97および後部開口部閉塞板98の下部が溶接等により前記各アーム81の先端部に固定されている。なお、図1、図6等では前部開口部閉塞板97および後部開口部閉塞板98省略されている。
したがって、アーム81よりも上位に位置するピン収納部94内に配置されたピン付きフック受け金具86は、収納部から落下することがない。したがって、アーム81と同レベルの位置において、ピン付きフック受け金具86の引き抜きまたは押し込みを行い、引き抜かれて収納部94に格納されたピン付きフック受け金具86は、ピン収納用縦型ボックス89をピン収納部94の1ピッチ分上昇させることにより、前後の開口部閉塞板97,98により閉塞することができる。
また、ピン収納部94に収納されたピン付きフック受け金具86(図10参照)を、ケーソン作業室46内におけるショベル走行台車41のブラケット50とショベル伸縮ブーム52のショベル伸縮ブームブラケット52aとの接合部に装着または離脱させる場合には、ピン収納用縦型ボックス89を下降移動させて、ピン付きフック受け金具86を収納されたピン収納部94をアーム81と同レベルになるようにする。
ピン付きフック受け金具86が収納されていない空状態のピン収納部94(またはピン付きフック受け金具86を収納したピン収納部94)をアーム81(ピン88の係止保持部82)と同レベルに位置した状態で、ピン引き抜き・押し込み用伸縮式シリンダ78を伸長させて、空状態のピン収納部94から係止保持部82を突出させ、遠隔自走式台車1を前進させ、アーム81の起伏用電動式シリンダ14あるいは支柱起伏用電動式シリンダ53を適宜作動させて、ピン88の係止保持部82をピン付きフック受け金具86に係止させ、また、アーム81の先端部を、ピン接合されている機械等(またはピン接合すべき機械等)に押し付けて反力をとるようにする。この状態で、ピン引き抜き・ピン押し込み用伸縮式シリンダ78を短縮させて、ピン付きフック受け金具86をピン収納部94内に引き込むようにする。
なお、図示を省略するが、引き抜かれるピン付きフック受け金具86の先端部には、弾性的に拡径変形または縮径変形可能な抜け止め部が設けられて、ワンタッチで押し込みまたは引き抜きが可能にされている。
前記のピン収納用縦型ボックス89に収納配置可能にするため、フック状の係止保持部82に保持されるピン付きフック受け金具86は、前記矩形状の縦支承板87に断面矩形状で平面コ字状の鋼材からなるフック受け部99を備えており、前記受け部99における一対の脚部が溶接等により前記縦支承板87に固定されている。また前記脚部を接続する縦支承板87に平行な横部分100は断面矩形状とされて、その上下面が、前記のフック本体83と下部係止保持部85との間に近接して配置されることにより、ピン付きフック受け金具86の姿勢が保持される。
ピン収納用縦型ボックス89内に係止保持部82が配置された状態で、係止保持部82とピン付きフック受け金具86を離脱させるには、ピン付きフック受け金具86を仕切り板93に支承させた状態で、フック受け部99の脚部の長さの間で係止保持部82を前進移動し、前記ピン収納用縦型ボックス89を下降移動させ、係止保持部82を後退移動させればよい。その後、前記ピン収納用縦型ボックス89を上昇移動させて前後の開口部閉塞板97,98により閉塞させる。
前記のピン付きフック受け金具86をピン収納用縦型ボックス89内から押し出す場合には、係止保持部82の先端部により押し出すようにしてピン付きフック受け金具86を押し出し、ピン88を挿入すべき部分に装着すればよい。例えば、天井スラブ下のショベル走行台車41下部の旋回台側のブラケット50とショベル伸縮ブーム52のショベル伸縮ブームブラケット52aとのピン接合には、ショベル伸縮ブーム52を、昇降テーブル51を有する遠隔自走式運搬台車44に載置した状態で、前記旋回台側のブラケット50のピン挿通孔間にショベル伸縮ブーム52側のショベル伸縮ブームブラケット52aのピン挿通孔を位置させた状態で、ピン付きフック受け金具86におけるピン88を押し込むようにすればよい。
前記の作業を遠隔操作により可能にするために、アーム81の先端部には、適宜1台または複数台の監視カメラ69が設けられて、アーム81先端側あるいは格納部内を監視し、地上におけるモニタ48で確認しながら行われる。
(給電ケーブル接続部および油圧カプラ接続部の脱着用のアタッチメント)
図1および図11〜図14は、前記の遠隔自走式台車1に着脱自在に取り付けられる、給電ケーブル接続部および油圧カプラ接続部の接続片把持脱着用アタッチメント22あるいはこれを装着した状態の自走式遠隔ロボット22aを示すものであって、電動式シリンダからなる伸縮式アーム101のシリンダ102の基端部に横軸挿通孔を有するブラケット103が設けられ、前記シリンダ102の中間部に支軸が設けられて、起伏用電動式シリンダ14のピストン先端部に着脱自在に連結可能にされている。前記ブラケット103が伸縮式支柱11における内管9側のブラケット15に横軸により取付けられ、前記伸縮式アーム101の中間部支軸が起伏用電動式シリンダ14に取付けられる。前記伸縮式アーム101におけるシリンダ102とピストン104とは回転不能にされている。
前記伸縮式アーム101のピストン104先端部には、旋回用モータからなる旋回用駆動装置105のケーシング側が固定され、その旋回用駆動装置105の出力軸に旋回台106が固定され、その旋回台106に、接続片把持脱着装置107における平面L字状のガイドフレーム108の基端側片109が取り付けられている。
ガイドフレーム108の基端側片109と直角な他片110側には、横行用雄ねじ部材111が定位置回転可能に片持ち式に支承されていると共に、これに間隔をおいて平行にガイド杆112の基端部を固定している。横行用雄ねじ部材111は、他片110に取り付けられた電動式駆動装置113における出力軸に連結されて一定位置で回転可能にされている。
横行用雄ねじ部材111に螺合されている横行用雌ねじ部材114における被ガイド部115は、雄ねじ部材111に平行な基端側片109のガイド溝(図示を省略した)に嵌合されて横行スライド移動可能にされている。前記の雌ねじ部材114の先端側には、ガイド杆112の外側においてこれと直角な方向にそれぞれねじ方向の異なる雄ねじ部材115,116が定位置で回転可能に収納配置され、各雄ねじ部材115,116には、それぞれアーム117の雌ねじ孔がねじ込まれ、各アーム117は、それぞれ雌ねじ部材114の端面にそってガイドされて回転不能にされ、雌ねじ部材114の端部には、それぞれ電動式駆動装置118が取付けられ、前記電動式駆動装置118により各雄ねじ部材115,116を回転させることにより、各アーム117が相互に接近および離反移動可能に設けられ、また各アーム117には貫通したローラ配置用孔が設けられ、その孔に把持ローラ119が配置される共に、把持ローラ119がアーム117の内面側に突出するように設けられ、アーム117に取り付けられた駆動装置120の出力軸に前記ローラ119が連結されて回転可能とされている横行移動可能な可動側の接続片把持装置122を備えている。
また、前記他片110の先端部側には、前記と同様にそれぞれ電動式駆動装置118により定位置回転される雄ねじ部材(図示を省略した)により、相互に接近および離反移動可能な把持片121を備えた横行移動不能な固定側の把持装置123を備えており、前記横行移動可能な把持装置122と、固定側の把持装置123とにより、接続片の把持脱着装置107が構成されている。
前記の接続片把持脱着装置107を使用して、図13(a)〜(f)に示すように、給電ケーブル接合部における雌ねじ付きの一方の接合片124と、他方の接合片125とを、それぞれ横行移動可能な可動側の把持装置122により把持し、必要に応じ雌ねじ付きの一方の接合片124を回転させて横行移動させ、一方の接合片124を後退(または前進)移動させて、離脱(または接合)させることにより、給電ケーブル接合片相互の接合または分離を可能にされている。また、図14(a)〜(e)に概略図で示すように、前記の把持脱着装置107を使用して、ワンタッチ式油圧配管接合部カプラにおける一方の接合片(雌側接合片)124を雄側に対して接合部軸方向に移動させることにより分離可能な場合には、雌側の一方の接合片124を、横行移動可能な可動側の接続片把持装置122により把持し、横行移動させ、一方の接合片124を後退(または前進)移動させて、離脱(または接合)させることにより、油圧配管接合部カプラの接合または分離を可能にされている。
前記のような給電ケーブル接続部としては、ケーソン作業室46から給電ケーブルおよびその接合部を介して給電される機器等の接合部の接続または離脱に適用され、また、油圧カプラ接続部としては、スラブ天井下のショベル走行台車とこれに離脱可能に付属される油圧ユニットとの油圧配管接合カプラをはじめとするケーソン作業室内46に設備する機械類の接合、分離に適用することができる。
なお、図示を省略するが、給電ケーブル接合部あるいは油圧配管接合部カプラにおける一方の接合片124端部付近と、他方の接合片125の端部付近を、ケーソン作業室内の設備または機械においてブラケット等により支持しておくと、給電ケーブル接合部あるいは油圧配管接合部カプラが垂れ下がることがないので、接合または分離作業が容易になる。
(グリス注入用のアタッチメント)
図1および図15は、前記の無限軌道遠隔自走式台車1に着脱自在に取付けられたグリス注入用の給脂専用アタッチメント23を示すものであって、アーム127の基端部に横軸挿通孔が設けられ、前記アーム127の中間部に支軸が設けられて、起伏用電動式シリンダ14のピストン先端部に着脱自在に連結可能にされている。前記アーム127の基端部が伸縮式支柱にける内管9側のブラケットに横軸により取付けられ、前記アーム127の支軸が起伏用電動式シリンダ14に取付けられる。
前記アーム127の先端部には、平面コ字状の給脂用配管支持アーム128の基端側中間部が溶接等により固定され、また前記アーム127の先端部には、ブラケット129aが、給脂用配管支持アーム128の基端側と平行に取付けられ、そのブラケット129aには電動式伸縮シリンダ129が固定され、前記電動式伸縮シリンダ129におけるピストン杆130の先端部には、グリス注入管132の基端側閉塞部がピン等により連結され、グリス注入管132の中間部は前記給脂用配管支持アーム128内に配置されて図示省略の支承装置によりスライド可能に支承され、前記給脂用配管支持アーム128先端部には、グリス注入管用開口部が設けられている。
給脂用配管支持アーム128の後端から若干離れた位置における前記グリス注入管132にグリス給脂ホース133の吐き出し口が接続され、グリス給脂ホース133は遠隔自走式台車1上に装備された給脂タンク付きグリスポンプ134に接続してなり、前記グリス注入管132の先端部にグリス注入口135が設けられていることで、前記グリス注入口135が、注入すべき部分(軸回り等)に注入される。また、前記一方または他方の給脂用配管支持アーム128の先端部には、監視カメラ69が設けられている。
前記の電動式伸縮シリンダ129を伸長することにより、グリス注入管132の先端部に設けたグリス注入口135を前進移動してグリス注入先に圧着させることができる。前記の給脂専用アタッチメント23を装備した遠隔自走式台車1からなる自走式遠隔ロボット23aを地上において装備して、これをケーソン作業室内に吊降ろし、グリスの給脂をする場合には、遠隔自走式台車1を給脂すべき所定の位置に走行させ、第2支持台6を適宜横移動させると共に伸縮式支柱11を適宜伸縮させてアーム127の大まかな高さ調整をすると共に、起伏用電動式シリンダ14および支柱起伏用の電動式シリンダ12を作動して、アーム127先端部の位置調整をした後、前記電動式伸縮シリンダ129を伸長して、グリス注入口135を注入すべき位置に配置する。
次に、図22を参照しながら遠隔操作される遠隔自走式運搬台車44の一実施形態について説明すると、前記遠隔自走式運搬台車44には、図示を省略するが、図16〜図18に示す吊受け金具25およびバッテリ138が設けられ、遠隔操作用送受信器156が設けられると共に遠隔操作用受信器156からの信号により、前記バッテリ138から給電されて駆動する走行用モータ158(図示を省略する)からなる電動式走行駆動装置を備えている。
無限軌道をなすキャタピラ2を有する走行車体におけるフレームに、昇降用ベースフレーム139がボルト等により固定され、前記昇降用ベースフレーム139と、昇降テーブル51とは、1段(図示の場合)または複数段のリンク機構140を介して連結され、昇降テーブル51側には、案内レール141が設けられ、リンク142の一端側には、前記案内レール141にガイドされて移動されるローラ143が取付けられている。
前記各リンク142は、前記バッテリ138から給電されて駆動する油圧ポンプにより油圧式伸縮シリンダ144により連結され、前記油圧式伸縮シリンダ144を伸長または短縮することにより昇降テーブル51は下降または上昇移動され、前記昇降テーブル51上に、設備機器の一部または全部を支持させて、作業室内から地上への吊上げ搬出または、地上から作業室内への吊下げ搬入が行われる。また、昇降テーブル51上面に支持される搬送物(設備・機械あるいはこれらの部品)の載置および支持状態は、作業室内の監視カメラ47により確認可能にされる。なお、昇降テーブル51側部等に必要に応じ、監視カメラを設けて、昇降テーブル51上面の荷受状態を監視するようにしてもよい。また、遠隔自走式運搬台車44全体の動きは、作業室内の天井スラブ下等に配置された複数台の監視カメラ47からの映像情報を接続線および地上の監視カメラ操作器146(図25左参照)を介して、地上のモニタ48により確認しながら地上の前記監視カメラ操作器146を操作して遠隔自走式運搬台車44を走行または上昇させる。なお、図示を省略するが、他の形態として、昇降テーブル51側部等に監視カメラ(図示を省略した)を配置して、昇降テーブル51上面の状況を確認しながら昇降テーブルの位置調整して、搬送物を安定した載置位置および載置状態とするようにしてもよい。
(各種作業について、)
次に、図6および図9並びに図10を参照して、前記のピンの引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメント21を装備した遠隔自走式搬送台車1からなる自走式遠隔ロボット21aおよび遠隔自走式運搬台車44を使用して、ケーソンスラブ天井下に設置された走行用レール43と、これに沿って走行するケーソンショベル52bについてショベル走行台車41と、これに着脱自在に付属する油圧ユニット42と、ショベル伸縮ブーム52とに分解して、搬出する場合について説明すると、遠隔自走式運搬台車44を地上から作業室46内に吊下げ搬入し、作業室地盤にキャタピラ2が着座した時点で走行駆動させてキャタピラ2全体を作業室内地盤に着座させる。搬出する場合は前記の逆の動作でよく、さらに、前記遠隔自走式搬送台車1に各種アタッチメント20〜23を装備させて構成される、折畳み可能な自走式遠隔ロボットを搬入搬出する場合も同様である。
ショベル伸縮ブーム52を水平にした状態で、遠隔自走式運搬台車44を遠隔操作してその昇降テーブル51をショベル伸縮ブーム52の直下に配置し、昇降テーブル51を上昇させてショベル伸縮ブーム52の下面を支持する。この状態で、ピン引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメント21を装備した自走式遠隔ロボット21aを,遠隔自走式運搬台車44の側部に走行配置させ、旋回台下部のブラケットとブーム基端部を連結しているピン付きフック受け金具86を引き抜きピン収納用縦型ボックス89内に格納する。一方、ショベル伸縮ブーム52を載置している遠隔自走式搬送台車44をマテリアルシャフト28直下に搬送して、ショベル伸縮ブーム52に付属させている吊受け金具25にクレーン26からの吊金具27を係合させ、マテリアルシャフト28下端の自動ボトムドア18およびマテリアルシャフト28上端のマテリアルロック19の開閉ドア(図示を省略した)を適宜開閉して、地上に搬出する。
なお、前記のピンの引き抜きあるいは押し込み専用の自走式遠隔ロボット21aは、作業室46内の隅部に退避させおくか、折畳んで、マテリアルシャフト28直下に搬送して、自走式遠隔ロボット21aにおける遠隔自走式台車1に付属させた吊受け金具25に、クレーン26からの吊金具27を係合させ、マテリアルシャフト28下端の自動ボトムドア18およびマテリアルシャフト上端のマテリアルロック19をの開閉ドアを適宜開閉して、地上に搬出する。地上に搬出されたピンの引き抜きあるいは押し込み専用の遠隔自走式ロボット21aにおけるピンの引き抜きあるいは押し込み専用のアタッチメント21を取外して、他のアタッチメント20,22〜23に組替え装備して、折畳んだ状態でマテリアルシャフト28から作業室内に搬入し、次の作業用の遠隔操作用ロボットの準備をする。
次に、ショベル走行台車41に取付けられている油圧ユニット42の油圧配管カプラを、搬入された接続片把持脱着用アタッチメント22により分離させ、油圧ユニット42を昇降テーブル51により支持した状態で、油圧ユニット42のブラケットとショベル走行台車41とのブラケット間を接合しているピン付きフック受け金具86を引き抜いて分離させ、遠隔自走式運搬台車44によりマテリアルシャフト28直下に搬送して、油圧ユニット42に付属している吊受け金具28を利用して、前記と同様に地上に搬出する。また、適宜、接続片把持脱着用アタッチメント22を有する自走式遠隔ロボット22aを作業室内に退避させておくか、折畳んで、マテリアルシャフトから搬出させ、地上で他のアタッチメントに組替え、作業室内に搬入する。
次に、前記ショベル走行台車41を支持している走行用レール43を搬出する場合について説明すると、前記走行用レール43は、曲線状または直線状の短尺の分割レールユニットとされているので、ボルトまたはナットの締結または解体専用のアタッチメント20を前記遠隔自走式台車1に装備した自走式遠隔ロボット20aを地上において組立て、折畳んで作業室内に搬入し、短尺の走行用レール43を遠隔操作式運搬台車44により支持した状態で、短尺走行用レール43を固定している全てのナット67を順次取外し、遠隔操作式運搬台車44における昇降テーブル51を下降させて、短尺走行用レール43をアンカーボルトから離脱させ、マテリアルシャフト28から短尺走行用レール43の吊受け金具25をクレーンからの吊金具27に係合させて、搬出する。または、掘削土搬出用途に利用される搬出用バケットのような箱型容器をケーソン作業室46内に投入し、ケーソンショベル42bを利用し走行用レール43を収納した後搬出するすることも可能であり、設備されている走行用レール43の寸法と形状とを考慮して搬出方法を選択する。
次に、前記ショベル走行台車41を搬出する場合には、遠隔自走式運搬台車44における昇降テーブル51により支持した状態で、走行用レール43のない部分まで移動させた後、マテリアルシャフト28直下まで搬送し、ショベル走行台車41に付属の吊受け金具25をクレーンからの吊金具27に係合させて、搬出する。
ケーソン作業室内での、吊受け金具25を装備したその他の撤去すべき機器は、ピンまたはボルトあるいはナットを前記の各種の自走式遠隔ロボットにより分離すると共に、遠隔自走式運搬台車41により支持して、マテリアルシャフト28直下まで搬送して搬出する。さらに、監視カメラ47をはじめとして機械寸法または部材寸法の小さいものについては、0099段落に記載するように、収納用の箱型容器をケーソン作業室46内に投入して収納し、一括して搬出する方法が選択可能であれば、作業の高効率化に繋がる。
図25は、前記実施形態のシステム系統図を示すものであって、このシステム系統図について簡単に説明すると、中央部に2点鎖線で示す遠隔自走式台車1に、各専用のアタッチメント20〜23におけるモ−タあるいはシリンダ等駆動部の給電線を制御盤45に接続することにより、各種作業専用の自走式遠隔ロボット20a,21a,22a,23aを構成するようにされている。前記自走式遠隔ロボット20a,21a,22a,23aには、アタッチメント先端部に設けられた送信器付きカメラ69から送信される無線映像信号は、作業室内の中継器147で受信し、前記中継器147を介してケーソン躯体内の配線を介して地上作業室のチューナー148に接続され、モニタ48に映像が表示される。前記制御盤45は、バッテリ24に接続され、前記送信機付きカメラ69はトランス149を介してバッテリ24に接続している。前記各種作業専用の自走式遠隔ロボット20a〜23aは、地上における操作器150により操作され、操作器150からの操作信号を、配線を介して無線送信器151に送り、無線送信器151からの無線信号を受信器152により受信し、制御盤45内の制御回路を介して各種駆動装置を駆動するように構成されている。
また、図25右側に2点鎖線で示す遠隔自走式運搬台車44は、地上における遠隔操作室154内の操作器153により操作され、前記操作器153からの信号を、配線を介して作業室内の無線送信器155に送り、無線送信器155からの無線信号を受信器156により受信し、制御盤(制御回路)157を介して、走行用モータ158あるいは油圧ポンプ159を駆動するように構成されている。なお、前記制御盤(制御回路)157からの信号により油圧ポンプ159を駆動して油圧式伸縮シリンダ144を駆動するようにされている。
図25左側に示すように、作業室46内の天井スラブ下面に設けられた複数台(図示の場合は5台)のズーム機能を有する監視カメラ47は、信号および給電用の接続線を介して地上操作室のそれぞれ監視カメラ操作機146に接続され、また監視カメラ操作機146を介してそれぞれモニタ48に接続している。
なお、ケーソンショベル52bは、前記モニタ48の映像を見ながら地上におけるショベル操作器160により操作され、前記ショベル操作器160からの信号を、接続線を介して作業室内の無線送信器161に送り、無線送信器161からの無線信号を走行台車側のショベル受信器162より受信し、コントロ−ルバルブ163を制御して操作される。
前記のように作業室への搬入または搬出を可能にするために、自走式遠隔ロボット20a〜23aおよび遠隔自走式運搬台車44並びに部品・機器を含む搬送物は、折畳まれた状態でマテリアルシャフト28内側の搬入搬出路の横断面内径よりも小さくされ、またマテリアルロック19の上部開閉ドアおよび自動ボトムドア18の開閉ドアとで構成される空間の長さよりも小さくなっている。もちろん、搬出または搬入物をマテリアルロック19の上下部の開閉ドアで構成される空間内に収まるサイズとすれば、自動ボトムドア18のドア開閉は不要となる。
前記実施形態では、遠隔自走運搬台車44と遠隔自走式台車1とを組合わせて、ケーソンショベル52bを、作業室内から地上へ搬出したり、あるいは地上から作業室内に搬入する形態を示したが、本発明を実施する場合、図示を省略するが、遠隔自走式台車1に、昇降用テーブル51を組み込むようにすると共に、遠隔自走式台車1に各種のアタッチメント20〜23のいずれか一つを装備させて、折畳み可能な自走式遠隔ロボットを構成し、その1台の自走式遠隔ロボットを作業室内において作業するようにしてもよく、このような自走式遠隔ロボットを折畳んだ状態で、マテリアルシャフト28から搬出したり、作業室内に搬入するようにしてもよい。
なお、図示を省略するが、ケーソン作業室内における設備において、フックおよびスライドレールによる自重搭載で設置されている設備を解体または組立する場合には、昇降テーブル51を有する自走式の遠隔自走式運搬台車44により、垂直自重による搭載設備については、昇降テーブル51のリフトアップにより搭載設備を昇降テーブル51で受けて持上げ、前記遠隔自走式運搬台車44の走行により、固定フックの掛かり部分を外すようにすればよく、また、組立においては、その逆順序により行うようにすればよい。
また、スライドレールによる搭載設備については、同じく昇降テーブル51のリフトアップにより、搭載設備を昇降テーブル51で受けて、遠隔自走式運搬台車44を走行することで、スライドレール部分から外すようにすればよく、同様に、搭載設備の設置作業においては、その逆順序により行うようにすればよい。このような機能は、解体・組立部材の支持・運搬機能を併用していることになり、他の自走式遠隔ロボットにより、ナットまたはボルト等の締結部を解体もしくは組立している間、前記遠隔自走式運搬台車44により部材を支持、また部材を地上へ搬出するマテリアルシャフト直下の開口部まで運搬するようにすると効率が上がる。
なお、前記各種の自走式遠隔ロボット20a〜23aおよび遠隔自走式運搬台車44の有効稼動時間(バッテリ残量)は、これらの装置に設置されるインジケータにより、その状況は、地上における操作室内のモニタ48に表示させてリアルタイムで逐次把握が可能とされている。
なお、作業室内の機器の搬出後、作業室内にコンクリートを充填してケーソン基礎が築造される。
なお、図中、164bはケーソン躯体、165はマンシャフト、166はマンロックである。
本発明において使用される遠隔自走式台車にボルトまたはナットの締結または解体専用アタッチメントを装備した状態、およびピンの引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメントと、および接続片把持脱着専用アタッチメントを示す概略斜視図である。 遠隔自走式台車にボルトまたはナットの締結または解体専用アタッチメントを装備した状態で、図1の一部を拡大して示す概略斜視図である。 トルクレンチ(中空軸状回動用レンチ)付近におけるナット格納部付近を拡大して示す縦断側面図である。 天井スラブ下面に配設されているレールを取付けているナットを取外しまたは取付けている状態を示す概略縦断正面図である。 図4の一部を拡大して示す図である。 遠隔自走式台車にピンの引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメントを装備した状態のピンの引き抜きあるいは押し込み専用自走式遠隔ロボットと、ショベル走行台車下部のブラケットとのピン孔との関係を示す概略斜視図である。 ピンの引き抜きあるいは押し込み専用自走式遠隔ロボットにより、ピンの引き抜きあるいは押し込み状況を示すものであって、(a)はピン収納用縦型ボックスを上下方向に移動させて位置決めしている状態を示す概略斜視図、(b)はピン収納用縦型ボックス内の収納部を貫通したフックによりフック受け金具を係止した状態の概略斜視図、(c)はピン収納用縦型ボックス内にピンを格納し、フックを引き戻した状態を示す概略斜視図である。 支持アームおよびピン収納用縦型ボックス付近を拡大して示す斜視図である。 図8に示す部分の縦断側面図である。 (a)は、フック先端部によりショベル走行台車側のブラケットに装着されているフック受け金具を係止した状態を示す斜視図、(b)は、ショベル走行台車側のブラケットに伸縮式ブーム側のブラケットが、ピン付きフック受け金具により取付けられている状態を示す縦断正面図である。 本発明の遠隔自走式走行台車に接合片把持脱着装置を装備した接合片把持脱着用自走式遠隔ロボットの作業および各種専用のアタッチメントを装備した自走式遠隔ロボットが折畳み可能であることを示す代表形態を示す図であって、(a)〜(c)は概略側面図、(d)は一部を拡大して示す正面図、(e)〜(g)は折畳み工程を示す側面図であって、(e)は使用時の基本状態、(f)は起伏用電動式シリンダを短縮してアタッチメント側を伸縮式支柱側に折畳んだ状態を示す側面図、(c)は伸縮式支柱を台車側に折畳んだ状態を示す概略側面図である。 接合片把持脱着装置付近を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は把持片を相互に接近または離反移動させる機構を示す説明図、(d)は側面図である。 接合片把持脱着装置により電線ケーブル接合部コネクタにおける一方および他方の接合片を把持して、接合片相互を分離または接合している状況を示す工程図を示すものであって、(a)〜(c)は、接合片を把持して接近または離反させるようにして接合または分離させる場合の工程図、(d)〜(f)は、一方の接合片が雌ねじ部材で他方が雄ねじ部材である場合に、接合片をさらに把持した状態で、回転させて接合または分離している状態を示す説明図である。 (a)〜(e)は油圧配管接合部のカプラを把持脱着する場合の工程説明図であって、雌側カプラに把持脱着装置を対向配置した状態、(b)は雌側カプラを把持した状態、(c)は雌側カプラを把持した状態で把持脱着装置によりスライド移動している状態、(d)は雌側カプラを分離した状態、(e)は分離した雌側カプラを横移動した状態を示す側面図である。 遠隔自走式走行台車に着脱自在に給脂用のアタッチメントを装備した給脂用の自走式遠隔ロボットおよび給脂部を示す斜視図である。 吊金具および吊受け金具とを使用して、予め吊受け金具を備えた搬送物を吊上げる状態または搬送した搬送物から吊金具を分離させる工程を示す図あって、(a)はクレーンにより支持されている吊金具を吊下げ状態でこれに台車側等に取付けられて横移動される吊受け金具における開口部に挿入している状態を示す斜視図、(b)は吊上げる直前の緩傾斜状態を示す斜視図、(c)はさらに吊上げる直前の急傾斜状態を示す斜視図、(d)吊上げ状態を示す斜視図である。 (a)は図16(a)の一部を拡大して示す斜視図、(b)は図16(c)の一部を拡大して示す斜視図、(c)は図16(d)の一部を拡大して示す斜視図である。 吊金具と吊受け金具との係合工程を示すものであって、(a)〜(d)は平面図、(e)〜(h)はそれぞれ(a)〜(d)に対応した断面図であり、(a)(b)は図16(a)または図17(a)に対応し、(c)は図16(c)または図17(b)に対応し、(d)は図16(d)または図17(c)に対応する。 作業室内の設備または機械の解体状況または組立状況を示す全体状況を示す一部縦断正面図である。 解体して運搬している状態を示す縦断正面図である。 遠隔操作室との関係を示す説明図である。 遠隔操作される遠隔自走式運搬台車の一実施形態を示す側面図である。 ボルトまたはナットの締結または解体専用アタッチメントの他の形態におけるトルクレンチ付近におけるナット格納部付近を拡大して示す縦断側面図である。 図23に示す部分の概略斜視図である。 本発明のシステム系統例の図である。
符号の説明
1 遠隔自走式台車
2 無限軌道(キャタピラ)
3 第1支持台
4 ガイド部材
5 ガイド溝
6 第2支持台
7 電動式シリンダ
8 ブラケット
9 内筒
10 外筒
11 伸縮式支柱
12 電動式シリンダ
13 ピストン
14 起伏用電動式シリンダ
15 ブラケット
16 横軸
17 シリンダ
18 自動ボトムドア
19 マテリアルロック
20 ボルトまたはナットの締結または解体専用アタッチメント
20a 自走式遠隔ロボット(ボルトまたはナットの締結または解体用)
21 ピンの引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメント
21a 自走式遠隔ロボット(ピンの引き抜きあるいは押し込み用)
22 接続片把持脱着専用アタッチメント
22a 自走式遠隔ロボット(接続片把持脱着用)
23 給脂専用アタッチメント
23a 自走式遠隔ロボット(給脂用)
24 バッテリ
25 吊受け金具
26 クレーン
27 吊金具
28 マテリアルシャフト
29 ベースプレート
30 ブラケット
31 外管
32 内管
33 横長スリット(外管)
34 外側円弧状スリット(外管)
35 横長スリット(内管)
36 内側円弧状スリット(内管)
37 吊金具用係止金具
38 係止フランジ
39 棒状部
40 ロープ
41 ショベル走行台車
42 油圧ユニット
43 走行用レール
44 遠隔自走式運搬台車
45 制御盤
46 作業室
47 監視カメラ
48 モニタ
49 作業者
50 ブラケット
51 昇降テーブル
52 ショベル伸縮ブーム
52a ショベル伸縮ブームブラケット
52b ケーソンショベル
53 支柱起伏用電動式シリンダ
54 支持アーム
55 横軸
56 支持板
57 電動式駆動装置
58 収納ボックス
59 駆動歯車
60 ギヤボックス
61 従動歯車
62 中空軸状回動用レンチ
63 回動用の縦貫通孔
64 ナット収納用筒部
65 ナット昇降支承装置
66 ピストン
67 ナット
68 嵩上げ座
69 監視カメラ
70 スリット
71 スリット付き筒状格納部
72 昇降支承アーム
73 縦型ねじ杆
74 基端部
75 従動傘歯車
76 電動式駆動装置
77 駆動傘歯車
78 引き抜き・押し込み用伸縮式シリンダ
79 ブラケット
80 反力受けフレーム
81 アーム
82 係止保持部(フック本体)
83 スライド部材
84 縦部分
85 下部係止保持部
86 ピン付きフック受け金具
87 縦支承板
88 ピン
89 ピン収納用縦型ボックス
90 ラック
91 駆動ピニオン
92 電動駆動装置
93 仕切り板
94 ピン収納部
95 側板
96 ストッパ部材
97 前部開口部閉塞板
98 後部開口部閉塞板
99 フック受け部
100 横部分
101 伸縮式アーム
102 シリンダ
103 ブラケット
104 ピストン
105 旋回用駆動装置
106 旋回台
107 接続片把持脱着装置
108 ガイドフレーム
109 基端側片
110 他片
111 横行用雄ねじ部材
112 ガイド杆
113 電動式駆動装置
114 横行用雌ねじ部材
115 雄ねじ部材
116 雄ねじ部材
117 アーム
118 電動式駆動装置
119 把持ローラ
120 駆動装置
121 把持片
122 可動側の接続片把持装置
123 固定側の接続片把持装置
124 一方の接合片
125 他方の接合片
126 一方の接合片
127 アーム
128 給脂用配管支持アーム
129 電動式伸縮シリンダ
129a ブラケット
130 ピストン杆
131 走行用モータ
132 グリス注入管
133 グリス給脂ホース
134 グリスポンプ
135 グリス注入口
137 遠隔自走式給脂ロボット
138 バッテリ
139 ベースフレ−ム
140 リンク機構
141 案内レール
142 リンク
143 ローラ
144 油圧式伸縮シリンダ
145 シャックル
146 監視カメラ操作器
147 中継器
148 チューナー
149 トランス
150 操作器
151 無線送信器
152 受信器
153 操作器
154 遠隔操作室
155 無線送信器
156 送受信器
157 制御盤
158 走行用モータ
159 油圧ポンプ
160 ショベル操作器
161 無線送信器
162 ショベル受信器
163 コントロ−ルバルブ
164 ケーソン躯体
165 マンシャフト
166 マンロック

Claims (10)

  1. 遠隔操作により自走する少なくとも一台以上の遠隔自走式台車に、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械に対するメンテナンス作業,解体作業,運搬作業または組立作業のいずれか一つ以上の作業について遠隔操作可能な専用装置を、地上において前記遠隔自走式台車に装備させて、専用装置付き遠隔自走式台車を構成し、その専用装置付き遠隔自走式台車を、ケーソンの外部からクレーンによりマテリアルシャフトを介してケーソン圧気作業室内地盤上に吊降ろし、専用装置付き遠隔自走式台車を地上におけるモニタを見ながら遠隔操作して、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械のメンテナンス,解体,運搬、あるいは前記クレーンと共同して解体物等の搬出もしくはケーソン作業室内の設備または機械の部品等の搬入物を運搬し組立てることを特徴とするニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システム。
  2. ケーソン作業室内に、前記専用装置付き遠隔自走式台車の他に、昇降式テーブルを有する遠隔自走式運搬台車が配置され、前記遠隔自走式運搬台車は、ケーソンの外部からクレーンによりマテリアルシャフトを介してケーソン作業室内地盤上に吊降ろし可能な大きさとされ、前記遠隔自走式台車と、同様に地上におけるモニタを見ながら遠隔操作される遠隔自走式運搬台車との共同の作業により、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械のメンテナンス,解体,運搬を行うと共に、ケーソンの外部からクレーンにより吊降ろされたケーソン作業室内の設備または機械の部品等の搬入物を、運搬し組立てることを特徴とする請求項1に記載のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システム。
  3. 請求項1または2に記載のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおける前記遠隔操作可能な専用装置は、ケーソン作業室内に配置されている解体または組立すべき設備または機械におけるボルトまたはナットの解体または締結するための電動式回動工具を備えていることを特徴とするボルトまたはナットの締結または解体専用アタッチメント。
  4. 請求項1または2に記載のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおける前記遠隔操作可能な専用装置は、ケーソン作業室内に配置されている解体または組立すべき設備または機械におけるピン連結部のピンの引き抜き、あるいはピンの押し込みのためのピン係合保持部を前進および後退移動可能に備えていることを特徴とするピンの引き抜きあるいは押し込み専用アタッチメント。
  5. 請求項1または2に記載のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおける前記遠隔操作可能な専用装置は、ケーソン作業室内に配置されている解体または組立すべき設備または機械に接続されている給電ケーブル連結部のコネクタの一方および他方の接続片または、油圧配管連結部のカプラにおける一方および他方の接続片を把持して脱着するための把持脱着装置であって、一対の把持片を接近および離反移動可能で、かつ横行可能な横行可動側把持装置と、一対の把持片を接近および離反移動可能な固定側把持装置とを備えていることを特徴とする接続片把持脱着専用アタッチメント。
  6. 請求項1または2に記載のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システムにおける前記遠隔操作可能な専用装置は、ケーソン作業室内に配置されている設備または機械に給脂する装置であって、遠隔自走式台車における支柱に着脱自在に連結される支持アームと、その支持アームに支持され、先端部に給脂口を供えた給脂管とを備えていることを特徴とする給脂専用アタッチメント。
  7. ケーソン作業室内に配置されている設備または機械またはケーソン作業室内に搬入する設備または機械あるいはこれらの部品に、予め吊上げ用受け金具が設けられ、クレーンから繰り出される吊ロープの先端部に吊金具が設けられ、前記吊金具を吊受け金具に係合させて連結して、ケーソン作業室内に搬入またはケーソン作業室外に搬出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システム。
  8. 前記吊受け金具は、ブラケットに中空外管が回転不能に固定され、前記中空外管に中空内管が同心状に嵌合されて回転可能に支承され、各中空外管および中空内管には、それぞれ同心状に重なる位置に軸方向の横長スリットと、その横長スリットに接続する円周方向の円弧状スリットとからなる開口部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のニューマチックケーソン作業室内設備機械の遠隔維持・回収・組立システム。
  9. 請求項3から請求項6のいずれかに記載の専用アタッチメントを遠隔自走式台車に装備してなる専用装置付き遠隔自走式台車からなる遠隔自走式ロボット。
  10. 請求項1または2に記載の解体作業,運搬作業または組立作業のいずれか一つ以上の作業を遠隔操作可能な専用装置を装備した専用装置付き遠隔自走式台車、または請求項3〜請求項5のいずれかに記載の専用アタッチメントを装備した遠隔自走式台車に、吊上げ用受け金具を設けて、ケーソン作業室と地上との間で作業室内の設備または機械の部品を搬送して、解体搬送または組立てることを特徴とするケーソン作業室の設備または機械の解体または組立方法。
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