JP6769828B2 - 作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、作業室の天井部に設けられた走行レールに沿って懸下された状態で走行移動して作業を行う作業機に関する。
このような作業機の一例として、橋梁や建物の基礎、シールドトンネルの発進立坑などの地下構造物を構築する工法として知られているニューマチックケーソン工法において用いられる掘削機がある。ニューマチックケーソン工法は、鉄筋コンクリート製の函(ケーソン)を地上で構築し、ケーソン底部に気密な作業室を設け、この作業室内に地下水圧に見合った圧縮空気を送り込むことにより、作業室への地下水の侵入を防ぐようになっている。そして、その状態において、作業室床部の地面を掘削し、掘削した土砂を外部に排出しながらケーソンを地中に沈下させていくことにより、橋梁や建物の基礎などの地下構造物を構築する工法である。このようなニューマチックケーソン工法では、パワーショベル等の掘削機を作業室内に運び入れ、その掘削機を用いて掘削作業が行われている。このような掘削機は、作業室床部が地下水等を多く含んだ地面であり履帯等では走行することが難しいため、作業室の天井部に左右一対の走行レールを設け、その走行レールに沿って懸下された状態で走行移動し、作業室床部の地面の掘削作業を行うように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
ニューマチックケーソン工法では、空気圧がかかっている作業室への出入りのため、地上と作業室を繋ぐ円形シャフトが作業室の天井部に開口して設けられ、この円形シャフト(以下、マテリアルシャフトと称する)には、地上の大気圧と作業室内の圧力差を調節するためのエアロックが設けられている。掘削機は、マテリアルシャフトを通ることができるように複数の構成装置に取り外し可能に構成され、マテリアルシャフトを通って地上から作業室内に運び入れられる。そして、作業室内においてそれぞれの構成装置が組み付けられ、掘削機が作業室の天井部に設けられた走行レールに懸下された状態で設置される。
特開2015‐108244号公報
ニューマチックケーソン工法によって構築される地下構造物(ケーソン)の大きさや形状は様々である。例えば、円柱形状のケーソンの場合には、作業室の端部に設けられる走行レールが、円柱形状のケーソンに対応して円形状に設けられているものもある。このような円形状の走行レールにおいても、当該走行レールに走行体を簡単に短時間で取り付けることができ、スムーズに安定して走行移動することができる掘削機が求められる。特に近年、ケーソンの大深度化に伴い作業室内も高気圧化されてきており、高気圧障害(減圧症)等のリスクがあるため、作業室内での作業時間は制限されている。そのため、作業室内での組み付け作業や取り外し作業を効率的に短時間で行うことができる掘削機が求められている。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、円形状の走行レールにおいても、当該走行レールに走行体を簡単に短時間で取り付けることができるとともに、スムーズに安定して走行移動することができる作業機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る作業機は、走行フレームの前後にそれぞれ左右一対の車輪(例えば、実施形態における走行ローラ113a,113b)を有し、作業室の天井部に設けられた左右一対の走行レールに前記車輪を取り付け、前記走行レールに沿って懸下された状態で走行移動する走行体と、前記走行体に設けられる作業装置(例えば、実施形態におけるブーム130およびバケットアタッチメント150)とを備える。そして、前記走行フレームは、前後方向に一列に並んだ複数のフレーム部(例えば、実施形態における前フレーム部181、中フレーム部182および後フレーム部183)を有するとともに、前記複数のフレーム部のうちの隣り合う前後のフレーム部が左右方向に回動自在に連結されて構成され、前記走行体は、前記隣り合う前後のフレーム部の連結部を中心に前記隣り合う前後のフレーム部を左右方向に回動させる回動機構(例えば、実施形態における第1および第2回動シリンダ186a,186b)を有し、前記回動機構によって前記隣り合う前後のフレーム部を回動させることにより、前記走行フレームを前記走行レールの曲率に合わせた回動位置に変更可能に構成される。
上記構成の作業機において、前記走行フレームは、前方から後方に順に並んだ、前フレーム部、中フレーム部および後フレーム部の3個のフレーム部から構成され、前記前フレーム部および前記後フレーム部にそれぞれ前記左右一対の車輪が設けられることが好ましい。
上記構成の作業機において、前記回動機構は、前記隣り合う前後のフレーム部に跨って設けられ、前記隣り合う前後のフレーム部を相対回動させる伸縮シリンダを有して構成されてもよい。
上記構成の作業機において、前記作業装置は、前記走行体に起伏動等が可能に設けられるブームと、前記ブームの先端部に設けられ、前記作業室床部の地面を掘削する掘削アタッチメントとを有して構成されてもよい。
本発明に係る作業機によれば、走行フレームが前後方向に一列に並んだ複数のフレーム部を有するとともに、複数のフレーム部のうちの隣り合う前後のフレーム部が左右方向に回動自在に連結されて構成され、走行体は、前記隣り合う前後のフレーム部の連結部を中心に前記隣り合う前後のフレーム部を左右方向に回動させる回動機構を有し、この回動機構によって前記隣り合う前後のフレーム部を回動させることにより、走行フレームを走行レールの曲率に合わせた回動位置に変更可能に構成される。そのため、円形状の走行レールにおいても、上記回動機構により当該走行レールの曲率に合わせて走行フレームの回動位置を変更させることができるので、当該走行レールに走行体を簡単に短時間で取り付けることができる。また、走行フレームが走行レールの曲率に合わせた回動位置になるため、当該走行レールに沿ってスムーズに安定して走行移動することができる。
また、走行フレームが前方から後方に順に並んだ、前フレーム部、中フレーム部および後フレーム部の3個のフレーム部から構成され、前フレーム部および後フレーム部にそれぞれ左右一対の車輪が設けられる構成とすれば、従来の作業機よりも、走行フレームの全長および前後の車輪間隔(ホイルベース)を長くすることができるため、安定した走行が可能であるとともに、作業装置による作業も安定して行うことができる。
ニューマチックケーソン工法の主要設備を示す縦断面図である。 本発明に係る作業機の一例である掘削機の側面図である。 上記掘削機を構成する走行体の平面図である。 上記走行体の背面図である。 上記走行体の旋回フレームおよび基端ブームを示す側面図である。 上記掘削機における油圧回路図である。 上記走行体の走行フレームの回動位置を変更した状態の平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、本発明に係る作業機の一例である掘削機が使用されるニューマチックケーソン工法の主要設備について図1を用いて説明する。ニューマチックケーソン工法は、掘削設備E1、艤装設備E2、排土設備E3、送気設備E4および予備・安全設備E5を用いて、鉄筋コンクリート製のケーソン1を地中に沈下させていくことにより、地下構造物を構築するように構成されている。
掘削設備E1は、ケーソン1の底部に設けられた作業室2内に設置される掘削機100(以下、ケーソンショベル100と称する)と、ケーソンショベル100により掘削された土砂を円筒状のアースバケット31に積み込む土砂自動積込装置11と、ケーソンショベル100の作動を地上から遠隔操作する遠隔操作装置12を備える地上遠隔操作室13とを有して構成されている。掘削設備E1は、発電装置(図示せず)から電力の供給を受けて作動するようになっている。この発電装置からの電力は、艤装設備E2、排土設備E3および送気設備E4にも供給されている。
艤装設備E2は、作業者が作業室2へ出入りするために地上と作業室2とを繋ぐ円筒状のマンシャフト21と、マンシャフト21に設けられて地上の大気圧と作業室2内の圧力差を調節するマンロック22(エアロック)と、土砂自動積込装置11により土砂が積み込まれたアースバケット31を地上に運び出すために地上と作業室2とを繋ぐ円筒状のマテリアルシャフト23と、マテリアルシャフト23に設けられて地上の大気圧と作業室2内の圧力差を調節するマテリアルロック24(エアロック)とを有して構成されている。マンシャフト21内には、螺旋階段25が設けられており、この螺旋階段25を用いて作業者は地上と作業室2とを行き来することができるようになっている。マンロック22およびマテリアルロック24はそれぞれ二重扉構造となっており、作業室2内の気圧が変化することを抑えて作業者やアースバケット31を作業室2へ出入りさせることができるように構成されている。
排土設備E3は、ケーソンショベル100により掘削された土砂が積み込まれるアースバケット31と、このアースバケット31をマテリアルシャフト23を介して地上まで引き上げて運び出すためのキャリア装置32と、アースバケット31およびキャリア装置32により地上に運び出された土砂を一時的に貯めておく土砂ホッパー33とを有して構成されている。
送気設備E4は、送気管41およびケーソン1に形成された送気路3を介して作業室2内に圧縮空気を送る空気圧縮機42と、空気圧縮機42により送り込む圧縮空気を浄化する空気清浄装置43と、作業室2内の気圧が地下水圧と略等しくなるように空気圧縮機42から作業室2内へ送る圧縮空気の量(圧力)を調整する送気圧力調整装置44と、マンロック22内の気圧を減圧する自動減圧装置45とを有して構成されている。
予備・安全設備E5は、空気圧縮機42の故障や点検などの時に空気圧縮機42に代わって作業室2内に圧縮空気を送ることが可能な非常用空気圧縮機51と、上記発電装置に代わって掘削設備E1、艤装設備E2、排土設備E3および送気設備E4に電力を供給することが可能な非常用発電機(図示せず)と、作業室2内で作業を行った作業者が入り、当該作業者の身体を徐々に大気圧に慣らしていくためのホスピタルロック53(減圧室)とを有して構成されている。
次に、本発明に係るケーソンショベル100について図2〜図7を用いて説明する。ケ
ーソンショベル100は、図2に示すように、作業室2の天井部に設けられた左右一対の走行レール4に取り付けられ、左右の走行レール4に沿って懸下された状態で走行移動する走行体110と、走行体110の旋回フレーム121に起伏可能に取り付けられるブーム130と、ブーム130の先端部に取り付けられるバケットアタッチメント150と、走行体110に取り付けられるカウンターウエイト158とを有して構成されている。ケーソンショベル100は、走行体110、ブーム130、バケットアタッチメント150およびカウンターウエイト158に分解して取り外し可能に構成されている。
作業室2の天井部における複数の箇所にはそれぞれ、左右一対の走行レール4が所定の間隔(レール幅)を有して平行に延びて設けられている。これらの走行レール4には、例えば作業室2の端部等において、円形状に所定の曲率を有して設けられているものもある。
走行体110は、図2および図3に示すように、走行フレーム180と、走行フレーム180の下面側に旋回自在に設けられた旋回フレーム121とを有して構成されている。走行フレーム180は、前後方向に並んだ前フレーム部181、中フレーム部182および後フレーム部183の3個のフレーム部を有し、これらのフレーム部181〜183がそれぞれ第1および第2連結ピン184a,184bを中心に左右方向に回動自在に連結されて構成されている。
前フレーム部181の後端部には、後方に延びる平板状の上下一対の連結プレート181aが形成され、上下の連結プレート181aにはそれぞれ上下に貫通したピン挿通孔が形成されている。中フレーム部182の前端部には、前方に延びる平板状の上下一対のピン固定部182aが形成され、上下のピン固定部182aの間に、前フレーム部181の上下の連結プレート181aが挿入された状態で配置されている。そして、第1連結ピン184aが上下の連結プレート181aのピン挿通孔に挿通されて上下のピン固定部182aに固定されている。このように固定された第1連結ピン184aを中心に前フレーム部181が中フレーム部182に対して回動自在に連結されている。上下のピン固定部182aの内側にはそれぞれ補強プレートを設けており、これらの補強プレートにより上下のピン固定部182aの板厚を厚くして強度を向上させている。
前フレーム部181および中フレーム部182の右側部に跨って第1回動シリンダ186aが設けられている。第1回動シリンダ186aは、ロッド先端部が前フレーム部181の右側部後端に枢結され、基端部が中フレーム部182の右側部に枢結されている。この第1回動シリンダ186aを伸縮駆動させることにより、第1連結ピン184aを中心に中フレーム部182に対して前フレーム部181を回動させることができるように構成されている。第1回動シリンダ186aは、中フレーム部182に対する前フレーム部181の回動位置を保持(固定)する機能も有している。
後フレーム部183の前端部には、前方に延びる平板状の上下一対の連結プレート183aが形成され、上下の連結プレート183aにはそれぞれ上下に貫通したピン挿通孔が形成されている。中フレーム部182の後端部には、後方に延びる平板状の上下一対のピン固定部182bが形成され、上下のピン固定部182bの間に、後フレーム部183の上下の連結プレート183aが挿入された状態で配置されている。そして、第2連結ピン184bが上下の連結プレート183aのピン挿通孔に挿通されて上下のピン固定部182bに固定されている。このように固定された第2連結ピン184bを中心に後フレーム部183が中フレーム部182に対して回動自在に連結されている。上下のピン固定部182bの内側にもそれぞれ補強プレートを設けており、これらの補強プレートにより上下のピン固定部182bの板厚を厚くして強度を向上させている。
後フレーム部183および中フレーム部182の右側部に跨って第2回動シリンダ186bが設けられている。第2回動シリンダ186bは、ロッド先端部が後フレーム部183の右側部前端に枢結され、基端部が中フレーム部182の右側部に枢結されている。この第2回動シリンダ186bを伸縮駆動させることにより、第2連結ピン184bを中心に中フレーム部182に対して後フレーム部183を回動させることができるように構成されている。第2回動シリンダ186bは、中フレーム部182に対する後フレーム部183の回動位置を保持(固定)する機能も有している。
前フレーム部181の上面側には、左右一対の前走行ローラ113a(前輪)が前フレーム部181に対して左右方向にスライド移動自在に設けられている。左右の前走行ローラ113aはそれぞれ左右の前スライドフレーム112a上に固設されている。左右の前スライドフレーム112aは前フレーム部181の上面に左右方向にスライド移動自在(摺動自在)に設けられ、これらの前スライドフレーム112aと一緒に左右の前走行ローラ113aが前フレーム部181上を左右方向にスライド移動自在に設けられている。
左右の前スライドフレーム112aに跨って前後一対の拡縮シリンダ117aが設けられている。走行体110は、前後の拡縮シリンダ117aを伸縮駆動させることにより、左右の前走行ローラ113aが互いに離れる方向もしくは近づく方向に、左右の前走行ローラ113aを左右の前スライドフレーム112aと一緒に前フレーム部181に対して左右方向に移動させて、左右の前走行ローラ113aの間隔(トレッド幅)を拡大および縮小させることができるように構成されている。このように左右の前走行ローラ113aの間隔を縮小させると、左右の走行レール4のレール幅よりも小さくなるようになっている。走行体110では、このように左右の前走行ローラ113aの間隔を拡大および縮小させることにより、左右の前走行ローラ113aを左右の走行レール4に着脱させるようになっている。この走行レール4への着脱については後段にて説明する。
前フレーム部181には、左側の前走行ローラ113aを回転駆動する前走行モータ114aが設けられている。前走行モータ114aは、前走行ギヤボックス119aを介して左側(前走行モータ114aが配置された側)の前走行ローラ113aに回転駆動力を伝達して回転駆動する。右側(前走行モータ114aが配置された側の反対側)の前走行ローラ113aは回転従動されるように構成されている。
後フレーム部183の上面側には、左右一対の後走行ローラ113b(後輪)が後フレーム部183に対して左右方向にスライド移動自在に設けられている。左右の後走行ローラ113bはそれぞれ左右の後スライドフレーム112b上に固設されている。左右の後スライドフレーム112bは後フレーム部183の上面に左右方向にスライド移動自在(摺動自在)に設けられ、これらの後スライドフレーム112bと一緒に左右の後走行ローラ113bが後フレーム部183上を左右方向にスライド移動自在に設けられている。
左右の後スライドフレーム112bに跨って前後一対の拡縮シリンダ117bが設けられている。走行体110は、前後の拡縮シリンダ117bを伸縮駆動させることにより、左右の後走行ローラ113bが互いに離れる方向もしくは近づく方向に、左右の後走行ローラ113bを左右の後スライドフレーム112bと一緒に後フレーム部183に対して左右方向に移動させて、左右の後走行ローラ113bの間隔(トレッド幅)を拡大および縮小させることができるように構成されている。このように左右の後走行ローラ113bの間隔を縮小させると、左右の走行レール4のレール幅よりも小さくなるようになっている。走行体110では、このように左右の後走行ローラ113bの間隔を拡大および縮小させることにより、左右の後走行ローラ113bを左右の走行レール4に着脱させるようになっている。この走行レール4への着脱についても後段にて説明する。
後フレーム部183には、左側の後走行ローラ113bを回転駆動する後走行モータ114bが設けられている。後走行モータ114bは、後走行ギヤボックス119bを介して左側(後走行モータ114bが配置された側)の後走行ローラ113bに回転駆動力を伝達して回転駆動する。右側(後走行モータ114bが配置された側の反対側)の後走行ローラ113bは回転従動されるように構成されている。走行体110は、上記のように2個の走行ローラ113a,113bを回転駆動して左右の走行レール4に沿って懸下された状態で走行移動するように構成されている。
前フレーム部181の前端部には左右一対のガイドローラ188aが設けられ、後フレーム部183の後端部にも左右一対のガイドローラ188bが設けられている。これらのガイドローラ188a,188bは、走行体110が左右の走行レール4に沿って走行移動するときに走行レール4に当接して回転し、走行を安定させるためのものである。
前フレーム部181および後フレーム部183には、4個の走行ローラ113a,113bの隣接する位置にそれぞれ合計4個のブレーキシリンダ115が設けられ、4個のブレーキシリンダ115の下方位置にそれぞれ前後に延びるブレーキプレート116が設けられている。4個のブレーキシリンダ115はそれぞれ、ピストンロッド115a(以下、ブレーキロッド115aと称する)の先端部がブレーキプレート116に対向するように設けられている。左右の走行レール4に取り付けられた走行体110は、4個のブレーキシリンダ115を伸長駆動させることにより、各ブレーキロッド115aの先端部を走行レール4に当接させて走行体110を走行レール4に対して上方に持ち上げ、前後の走行ローラ113a,113bを走行レール4から引き離すとともに、各ブレーキロッド115aの先端部とブレーキプレート116とにより走行レール4を挟み込むようになっている(図4を参照)。このようにして走行体110は、4個のブレーキシリンダ115により走行体110の走行制動(ブレーキ作動)を行うように構成されている。
図2に示すように、中フレーム部182の下面側略中央部には、旋回ベアリング122を介して旋回フレーム121が旋回自在に取り付けられている。旋回フレーム121には旋回モータ123が設けられている。旋回モータ123の駆動軸は旋回ベアリング122の内側まで延びており、この駆動軸に旋回ベアリング122の内歯ギヤと噛み合うピニオンが取り付けられている。旋回モータ123を回転駆動させると、上記ピニオンおよび内歯ギヤの噛み合いから発生する反力が旋回モータ123を介して旋回フレーム121に伝達される。これにより旋回フレーム121が中フレーム部182に対して旋回するように構成されている。
旋回フレーム121の略中央部には、ブーム130を旋回フレーム121に取り付けるためのブーム取付凹部124が形成されている。ブーム取付凹部124は、下方に開口して上下方向に延びるとともにその上部が図2における左方に屈曲した形状に形成されている。ブーム取付凹部124の下方開口には、下方に徐々に拡がるテーパー部124aが形成されており、このテーパー部124aによりブーム130の取付ロッド135を下方からブーム取付凹部124内に挿入し易くなるように構成されている。
旋回フレーム121には、ブーム130を旋回フレーム121に取り付けるためのブームクランプ125およびクランプシリンダ126が設けられている。ブームクランプ125の基端部はピン125aにより旋回フレーム121に対して上下方向に回動自在に取り付けられている。ブームクランプ125の先端部には、側面視において逆U字状(左右および下方に開口した形状)のブーム係合凹部が形成されている。ブームクランプ125は、クランプシリンダ126を伸縮駆動させることにより、ピン125aを中心としてブーム係合凹部が形成された先端部が上下に揺動されるように構成されている。ブームクランプ125の先端部が下方に揺動されると、ブーム係合凹部が旋回フレーム121に形成さ
れたブーム取付凹部124の先端部(突当り部)に側面視において重なる位置となるように構成されている。
旋回フレーム121の前部には、ブーム130に設けられた2個の起伏シリンダ134のピストンロッド134a(以下、起伏ロッド134aと称する)の先端部をそれぞれ旋回フレーム121に取り付けるための2個のピン挿抜シリンダ127が設けられている。ピン挿抜シリンダ127のピストンロッドの先端部には、起伏ロッド134aの先端部に形成された取付孔に挿入可能な係合ピンが設けられている。
ブーム130は、旋回フレーム121に取り付けられる基端ブーム131と、基端ブーム131に入れ子式に組み合わされた先端ブーム132とを有して構成されている。基端ブーム131内には伸縮シリンダ133が設けられている。ブーム130は、伸縮シリンダ133を伸縮駆動させることにより、基端ブーム131に対して先端ブーム132を長手方向に移動させて伸縮することができるように構成されている。基端ブーム131には左右二個の起伏シリンダ134が設けられている。左右の起伏シリンダ134の基端部はピン134cにより基端ブーム131の左右側部にそれぞれ回動自在に取り付けられている。基端ブーム131の基端側上部には、上方に延びる左右の支持板131aが形成されており、この左右の支持板131aの間に左右方向に延びる取付ロッド135が設けられている。この取付ロッド135が、旋回フレーム121のブーム取付凹部124に挿入されるとともに、ブームクランプ125のブーム係合凹部と係合されることにより、ブーム130が旋回フレーム121に起伏自在に取り付けられるように構成されている。
先端ブーム132の先端部には、バケットアタッチメント150をブーム130に取り付けるためのクイックヒッチ機構140が設けられている。クイックヒッチ機構140は、クイックヒッチシリンダ141(図6を参照)と、クイックヒッチシリンダ141のピストンロッドの先端部に取り付けられた係止ピンとを有して構成される。クイックヒッチ機構140は、クイックヒッチシリンダ141を伸縮駆動させて係止ピンをバケットアタッチメント150の係止孔に係脱させることにより、バケットアタッチメント150を先端ブーム132の先端部に着脱可能に取り付けるようになっている。
バケットアタッチメント150は、先端ブーム132に取り付けられるベース部材151と、ベース部材151の先端部にピン152aにより揺動自在に取り付けられたバケット152と、ベース部材151に対してバケット152を揺動させるバケットシリンダ153とを有して構成される。バケットシリンダ153の基端部はピン153aによりバケット152に回動自在に取り付けられており、バケットシリンダ153のピストンロッドの先端部はピン153bによりベース部材151内に回動自在に取り付けられている。
旋回フレーム121の後端部(ブーム130が伸びる方向の反対側)には、掘削作業時にケーソンショベル100の車両バランスを安定させるためのカウンターウエイト158が取り付けられている。旋回フレーム121の後部には、2個の走行モータ114a,114b、4個のブレーキシリンダ115、4個の拡縮シリンダ117a,117b、2個の回動シリンダ186a,186b、旋回モータ123、クランプシリンダ126、2個のピン挿抜シリンダ127、伸縮シリンダ133、2個の起伏シリンダ134、クイックヒッチシリンダ141およびバケットシリンダ153(以下、まとめて「アクチュエータAC」とも称する)に作動油を供給して駆動させる油圧駆動ユニット160が設けられている。
油圧駆動ユニット160は、図2および図6に示すように、外部から電力供給を受けて作動する電動モータ161と、電動モータ161により駆動される油圧ポンプ162と、作動油を貯留している作動油タンク163と、アクチュエータACに供給する作動油の方
向および流量を制御する制御バルブ群164と、地上遠隔操作室13内に設置された遠隔操作装置12からの操作信号に応じて制御バルブ群164の作動を制御するコントロールユニット165とを有して構成される。電動モータ161、油圧ポンプ162および作動油タンク163は、走行体110の旋回フレーム121の後部に配設されている。油圧ポンプ162の吐出口から延びる第1ポンプ油路L1と第1ポンプ油路L1から分岐した第2ポンプ油路L2とには制御バルブ群164が設けられている。
制御バルブ群164は、アクチュエータACのそれぞれに対応する複数の制御バルブを有して構成され、それらの制御バルブがポンプ油路L1,L2に並列に並んで設けられている。詳細には、第1ポンプ油路L1に配設された制御バルブ群164は、旋回モータ123への作動油供給を制御する旋回制御バルブ164aと、4個のブレーキシリンダ115への作動油供給を制御するブレーキ制御バルブ164bと、2個の走行モータ114a,114bへの作動油供給を制御する走行制御バルブ164cと、4個の拡縮シリンダ117a,117bへの作動油供給を制御する拡縮制御バルブ164dと、2個のピン挿抜シリンダ127への作動油供給をそれぞれ制御するピン挿抜制御バルブ164e,164fと、クランプシリンダ126への作動油供給を制御するクランプ制御バルブ164gと、2個の回動シリンダ186a,186bへの作動油供給を制御する回動制御バルブ164mとを有して構成されている。これらの制御バルブ164a〜164g,164mは、走行体110に設けられたアクチュエータへの作動油の供給制御を行う走行体用の制御バルブであり、走行体110の旋回フレーム121に纏めて配設されている(図5を参照)。
第2ポンプ油路L2に配設された制御バルブ群164は、2個の起伏シリンダ134への作動油供給を制御する起伏制御バルブ164hと、伸縮シリンダ133への作動油供給を制御する伸縮制御バルブ164iと、バケットシリンダ153への作動油供給を制御するバケット制御バルブ164jと、補助制御バルブ164kと、クイックヒッチシリンダ141への作動油供給を制御するクイックヒッチ制御バルブ164lとを有して構成されている。補助制御バルブ164kは、バケットアタッチメント150に代えてブレーカーアタッチメント等の他の掘削アタッチメントを装着した場合に、その掘削アタッチメントへの作動油の供給制御を行う制御バルブである。これらの制御バルブ164h〜164lは、ブーム130およびバケットアタッチメント150に設けられたアクチュエータへの作動油の供給制御を行うブーム・バケット用の制御バルブであり、ブーム130の基端ブーム131の側部に纏めて配設されている(図5を参照)。基端ブーム131の側部には、これらの制御バルブ164h〜164lを覆って保護するための保護カバー(図示せず)が取り付けられている。
これらの制御バルブ164a〜164mはそれぞれ、地上遠隔操作室13内に設置された遠隔操作装置12からの操作信号に応じて、コントロールユニット165を介してバルブのスプールが駆動され、油圧ポンプ162から吐出された作動油を対応するアクチュエータに供給するとともに、その供給方向および供給量を制御して当該アクチュエータを作動させるように構成されている。また、ケーソンショベル100には、制御バルブ164a〜164mのそれぞれに対応する駆動操作レバーが設けられており、これらの駆動操作レバーを操作することにより、作業者は手動によって当該制御バルブのスプールを駆動して当該アクチュエータを作動させることもできるように構成されている。
走行フレーム180(中フレーム部182)と旋回フレーム121の連結部(旋回ベアリング122内)にはスイベルジョイント166が設けられている(図5を参照)。ブレーキ制御バルブ164bと4個のブレーキシリンダ115を繋ぐ油路、走行制御バルブ164cと2個の走行モータ114a,114bを繋ぐ油路、拡縮制御バルブ164dと4個の拡縮シリンダ117a,117bを繋ぐ油路、および回動制御バルブ164mと2個
の回動シリンダ186a,186bを繋ぐ油路は、スイベルジョイント166を通って配設されている。
油圧ポンプ162の吐出口と制御バルブ164h〜164lを繋ぐ第2ポンプ油路L2、および、制御バルブ164h〜164lと作動油タンク163を繋ぐタンク油路L3には、第2ポンプ油路L2およびタンク油路L3を纏めて連通および切断させることが可能な第1マルチカプラ167が設けられている。第1マルチカプラ167は基端ブーム131の側部に配設されている(図5を参照)。第2ポンプ油路L2およびタンク油路L3は、第1マルチカプラ167により纏めて連通および切断させることができるように構成されている。バケット制御バルブ164jとバケットシリンダ153のボトム側油室を繋ぐボトム側油路L4、および、バケット制御バルブ164jとバケットシリンダ153のロッド側油室を繋ぐロッド側油路L5には、ボトム側油路L4およびロッド側油路L5を纏めて連通および切断させることが可能な第2マルチカプラ168が設けられている。第2マルチカプラ168は、バケットアタッチメント150のベース部材151の側部に配設されている(図2を参照)。ボトム側油路L4およびロッド側油路L5は、第2マルチカプラ168により纏めて連通および切断させることができるように構成されている。
伸縮制御バルブ164iと伸縮シリンダ133を繋ぐ油路、バケット制御バルブ164jとバケットシリンダ153を繋ぐ油路、補助制御バルブ164kから延びる油路、および、クイックヒッチ制御バルブ164lとクイックヒッチシリンダ141を繋ぐ油路は、基端ブーム131および先端ブーム132の内部を通って配設されている。
コントロールユニット165は、図2に示すように、遠隔操作装置12からの操作信号に応じて、走行体110用の制御バルブ164a〜164g,164mを駆動させる走行体用コントローラ165aと、遠隔操作装置12からの操作信号に応じてブーム130およびバケットアタッチメント150用の制御バルブ164h〜164lを駆動させるブーム・バケット用コントローラ165bとを有して構成されている。走行体用コントローラ165aは、走行体110の旋回フレーム121に配設されている。ブーム・バケット用コントローラ165bは、ブーム130の基端ブーム131の側部に配設されている。第1マルチカプラ167は、走行体用コントローラ165aとブーム・バケット用コントローラ165bを繋ぐ電気ケーブルも、第2ポンプ油路L2およびタンク油路L3と纏めて連通および切断させることが可能に構成されている。
以上のように構成されるケーソンショベル100をケーソン1の作業室2内に設置する方法について以下に説明する。ケーソンショベル100は、走行体110、ブーム130、バケットアタッチメント150およびカウンターウエイト158の4つの単体に取り外され、その取り外された状態でマテリアルシャフト23を通してケーソン1の作業室2内に運び入れられる。このとき、走行体110は、図3に示すように、第1および第2回動シリンダ186a,186bを伸縮駆動させて、前フレーム部181、中フレーム部182および後フレーム部183が一直線状となるように、中フレーム部182に対して前後のフレーム部181,183を回動させる。このように3個のフレーム181〜183が一直線状になると、走行体110は、前フレーム部181もしくは後フレーム部183を先頭とする向きでマテリアルシャフト23内を通過可能な寸法形状となり、マテリアルシャフト23を通って作業室2内に運び入れることができるようになっている。またこのとき、走行体110は、4個の拡縮シリンダ117a,117bを縮小駆動させて、左右の前走行ローラ113aの間隔および左右の後走行ローラ113bの間隔(トレッド幅)を縮小させた状態にされる。
走行体110、ブーム130、バケットアタッチメント150およびカウンターウエイト158がそれぞれ作業室2内に運び入れられると、まず、上記発電装置からの電力供給
ケーブルを走行体110の油圧駆動ユニット160に接続し、電動モータ161を作動させて油圧ポンプ162を駆動させる。そして、回動制御バルブ164mの駆動操作レバーを手動操作することにより、第1および第2回動シリンダ186a,186bを伸縮駆動させて、図7に示すように、前フレーム部181、中フレーム部182および後フレーム部183が走行レール4の曲率に合わせた回動位置となるように、中フレーム部182に対して前後のフレーム部181,183を回動させる。そして、フレーム部181〜183が走行レール4の曲率に合わせた回動位置となると、第1および第2回動シリンダ186a,186bの伸縮駆動を停止させて、その回動位置においてフレーム部181〜183が固定保持される。
走行レール4の曲率に合わせた回動位置においてフレーム部181〜183が固定保持されると、作業室2内に設けられたテーブルリフター装置を用いて走行体110を持ち上げて、左右の走行レール4の間に4個の走行ローラ113a,113bを挿入させる。そして、拡縮制御バルブ164dの駆動操作レバーを手動操作することにより、4個の拡縮シリンダ117a,117bを伸長駆動させて、左右の前走行ローラ113aの間隔および左右の後走行ローラ113bの間隔(トレッド幅)を拡大させる。このように走行ローラ113a,113bの左右間隔を拡大させることにより、4個の走行ローラ113a,113bを左右の走行レール4に取り付け、走行体110を左右の走行レール4に懸下させる。
走行体110が左右の走行レール4に取り付けられると、クランプ制御バルブ164gの駆動操作レバーを手動操作することにより、クランプシリンダ126を縮小駆動させてブームクランプ125の先端部が上方に揺動された状態とする。なお、既にブームクランプ125の先端部が上方に揺動された状態である場合には、この作業は行われない。その状態において、テーブルリフター装置等によりブーム130を持ち上げ、基端ブーム131の取付ロッド135を旋回フレーム121のブーム取付凹部124の先端部(突当り部)まで挿入する。そして、クランプ制御バルブ164gを再び手動操作し、クランプシリンダ126を伸長作動させてブームクランプ125の先端部を下方に揺動させ、ブームクランプ125のブーム係合凹部内に取付ロッド135を係合させる。これにより、ブーム130が旋回フレーム121に起伏自在に取り付けられる。
ブーム130が旋回フレーム121に取り付けられると、第1マルチカプラ167を接続させて第2ポンプ油路L2およびタンク油路L3を連通させる。そして、起伏制御バルブ164hの駆動操作レバーを手動操作することにより、2個の起伏シリンダ134を伸長駆動させ、各起伏ロッド134aの取付孔の位置がピン挿抜シリンダ127の係合ピンと整合するまで起伏シリンダ134を伸長駆動させる。そして、ピン挿抜制御バルブ164e,164fの駆動操作レバーを手動操作することにより、2個のピン挿抜シリンダ127を伸長駆動させて各係合ピンを起伏ロッド134aの取付孔にそれぞれ挿入させる。これにより、2個の起伏シリンダ134の起伏ロッド134aが旋回フレーム121に回動自在に取り付けられる。
2個の起伏ロッド134aが旋回フレーム121に取り付けられると、起伏制御バルブ164hおよび伸縮制御バルブ164iの駆動操作レバーを手動操作することにより、2個の起伏シリンダ134および伸縮シリンダ133を伸縮駆動させる。これによりブーム130を起伏および伸縮作動させ、クイックヒッチ機構140の先端プレートをバケットアタッチメント150の接合プレートに係合させる(引っ掛ける)。そして、起伏制御バルブ164hを再び手動操作し、2個の起伏シリンダ134を縮小駆動させてブーム130を起仰作動させ、前記先端プレートと前記接合プレートとを略全面において接合させる。そして、クイックヒッチ制御バルブ164lの駆動操作レバーを手動操作することにより、クイックヒッチシリンダ141を伸長駆動させて係止ピンを前記接合プレートの係止
孔に挿入させる。そして、第2マルチカプラ168を接続させてバケットシリンダ153に繋がるボトム側油路L4およびロッド側油路L5を連通させる。これによりバケットアタッチメント150がブーム130に取り付けられる。さらに、走行体110の旋回フレーム121の後端部にカウンターウエイト158が取り付けられる。このようにして、ケーソンショベル100を組み付けて作業室2内に設置する作業が行われる。なお、ケーソンショベル100を取り外して作業室2内から搬出する作業は、上述の組み付け設置作業と逆の手順により行われる。
このように作業室2内に設置されたケーソンショベル100は、地上遠隔操作室13内に設置された遠隔操作装置12からの走行操作信号に応じて、走行体用コントローラ165aにより走行制御バルブ164cおよびブレーキ制御バルブ164bの駆動制御を行って2個の走行モータ114a,114bおよび4個のブレーキシリンダ115を駆動させる。このようにして所望の掘削作業位置まで左右の走行レール4に沿って懸下された状態で走行移動することができるようになっている。所望の掘削作業位置に到着して停止すると、走行体用コントローラ165aは、その停車状態(遠隔操作装置12から走行操作信号が出力されていない状態)において常にブレーキ制御バルブ164bの駆動制御を行って4個のブレーキシリンダ115を伸長駆動させ、停車状態において常にケーソンショベル100の制動制御を行うようになっている。
そして、遠隔操作装置12からの作業操作信号に応じて、走行体用コントローラ165aおよびブーム・バケット用コントローラ165bにより旋回制御バルブ164a、起伏制御バルブ164h、伸縮制御バルブ164iおよびバケット制御バルブ164jの駆動制御を行って旋回モータ123、2個の起伏シリンダ134、伸縮シリンダ133およびバケットシリンダ153を駆動させる。このようにしてブーム130を旋回、起伏および伸縮作動させるとともにバケット152を揺動させて掘削作業を行うことができるようになっている。ケーソンショベル100では、上述のように停車状態において常に制動制御が行われるようになっているため、掘削作業中においても常に制動制御が行われた状態となっている。また、走行体用コントローラ165aは、停車状態における制動制御において、4個のブレーキシリンダ115に所定油圧を定期的に供給して停車状態を保持する制御を行うようになっている。
走行体用コントローラ165aおよびブーム・バケット用コントローラ165bは、拡縮制御バルブ164d、ピン挿抜制御バルブ164e,164f、クランプ制御バルブ164g、クイックヒッチ制御バルブ164lおよび回動制御バルブ164mの駆動制御を定期的に行うようになっている。このような制御により、4個の拡縮シリンダ117a,117b、2個のピン挿抜シリンダ127、クランプシリンダ126、クイックヒッチシリンダ141および回動シリンダ186a,186bに所定油圧を定期的に供給して走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150のそれぞれの組み付け状態を確実に保持することができるようになっている。
走行体用コントローラ165aは、作動油タンク163に設けられた油圧センサや油温センサからの検出信号に基づいて、作動油の圧力や温度が規定範囲を超える場合には警報信号を地上遠隔操作室13に出力し、警報ブザーや警報ランプ等を用いて警報作動を行うようになっている。また、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150に配設された各種センサからの検出信号に基づいて、上記同様に警報作動を行うようにしてもよい。
以上説明したように、ケーソンショベル100では、走行体110の走行フレーム180が、前後方向に並んだ前フレーム部181、中フレーム部182および後フレーム部183を回動自在に連結して構成され、第1および第2回動シリンダ186a,186bを
伸縮駆動させて中フレーム部182に対して前後のフレーム部181,183を回動させることにより、前フレーム部181、中フレーム部182および後フレーム部183を走行レール4の曲率に合わせた回動位置に変更可能に構成されている。そのため、走行レール4が円形状に設けられている場合であっても、第1および第2回動シリンダ186a,186bにより走行レール4の曲率に合わせて走行フレーム180の各フレーム部181〜183の回動位置を変更させることができるので、当該走行レール4に走行体110を簡単に短時間で取り付けることができる。また、走行フレーム180の各フレーム部181〜183が走行レール4の曲率に合わせた回動位置になるため、当該走行レール4に沿ってスムーズに安定して走行移動することができる。
また、ケーションショベル100では、走行フレーム180が互いに回動自在に連結された前フレーム部181、中フレーム部182および後フレーム部183の3個のフレーム部から構成され、前フレーム部181および後フレーム部183にそれぞれ左右一対の走行ローラ113a,113bが設けられている。そのため、従来の掘削機よりも、走行フレームの全長および前後の車輪間隔(ホイルベース)を長くすることができるので、安定した走行が可能であるとともに、ブーム130およびバケットアタッチメント150による掘削作業も安定して行うことができる。
また、ケーソンショベル100では、外部から電力供給を受けて作動する電動モータ161と、電動モータ161により駆動される油圧ポンプ162と、油圧ポンプ162から作動油の供給を受けて作動するクランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141をケーソンショベル100自体に備えている。そして、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を所定の位置関係に設定し、電気接続を行って電動モータ161および油圧ポンプ162を作動させ、油圧ポンプ162からの作動油供給によりクランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141を作動させて走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を組み付けられるように構成されている。そのため、従来では作業者自身によって組み付けピンを差し込むなどしてケーソンショベルの組み付けが行われていたのに対し、組み立て作業時間および工数を大幅に削減させることができる。また、クランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127およびクイックヒッチシリンダ141を駆動させて走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150に分解させることもできるため、取り外し作業時間および工数も大幅に削減することができる。
また、走行体110に設けられたアクチュエータへの作動油の供給制御を行う走行体用の制御バルブ164a〜164g,164mは走行体110の旋回フレーム121に纏めて配設されている。また、ブーム130およびバケットアタッチメント150に設けられたアクチュエータへの作動油の供給制御を行うブーム・バケット用の制御バルブ164h〜164lはブーム130の基端ブーム131の側部に纏めて配設されている。そのため、ケーソンショベル100を走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150に分解するとき、および、ケーソンショベルを組み付けるときの油圧ライン(油路)の切断および連通箇所の数を少なくすることができる。ケーソンショベル100では、この油圧ラインの切断および連通箇所は第1マルチカプラ167および第2マルチカプラ168の2箇所だけである。従って、ケーソンショベル100の組み付けおよび取り外し作業時間を短縮させることができる。
また、掘削作業中において常に制動制御が行われているように構成されている。そのため、ブーム130およびバケットアタッチメント150を作動させて掘削作業を行っているときにケーソンショベル100が左右の走行レール4に対して位置がずれる(相対移動する)ことを防ぎ、安定した状態で掘削作業を行うことができる。従って、掘削作業の効率を向上させることができる。
これまで、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、走行体110の走行フレーム180が前フレーム部181、中フレーム部182および後フレーム部183の3個のフレーム部から構成されているが、走行フレームは、互いに回動自在に連結された2個のフレーム部もしくは4個以上のフレーム部から構成されてもよい。また、上述の実施形態では、第1および第2回動シリンダ186a,186bを伸縮駆動させて中フレーム部182に対して前後のフレーム部181,183を回動させる構成について説明したが、油圧モータもしくは電動モータにより前後のフレーム部181,183を回動させる構成としてもよい。また、上述の実施形態では、第1および第2回動シリンダ186a,186bが、油圧ポンプ162からの作動油供給により作動するように構成されているが、外部から電力供給を受けて作動する電動式シリンダにより構成されてもよい。
上述の実施形態では、クランプ制御バルブ164g、ピン挿抜制御バルブ164e,164f、クイックヒッチ制御バルブ164lおよび回動制御バルブ164mの駆動操作レバーを手動操作することにより、クランプシリンダ126、ピン挿抜シリンダ127、クイックヒッチシリンダ141および回動シリンダ186a,186bを駆動させて走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を組み付けおよび取り外す方法について説明したが、地上遠隔操作室13内の遠隔操作装置12からの操作信号により、各制御バルブを駆動させ、走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を組み付けおよび取り外すように構成してもよい。このようにすれば、例えばロボット等により走行体110、ブーム130およびバケットアタッチメント150を所定の位置関係に設定することができれば、地上からの遠隔操作だけによりケーソンショベル100を組み付けおよび取り外すことができる。従って、作業室2内に作業者が入ることなく、ケーソンショベル100の組み付け作業および取り外し作業を行うことができる。
上述の実施形態では、地上遠隔操作室13内の遠隔操作装置12からの操作信号により、ブーム130およびバケットアタッチメント150を揺動させて掘削作業を行うように構成されているが、ケーソンショベル100に作業者が搭乗可能な運転席を設け、その運転席から掘削作業の操作を行うように構成してもよい。また、上述の実施形態では、ニューマチックケーソン工法に使用されるケーソンショベル100について説明したが、本発明は、作業室の天井部に設けられた左右の走行レールに懸下された状態で走行移動して作業を行う作業機であれば、掘削機以外の作業機においても適用することができる。
1 ケーソン
2 作業室
4 走行レール
100 掘削機(作業機)
110 走行体
113a 前走行ローラ(車輪)
113b 後走行ローラ(車輪)
130 ブーム(作業装置)
150 バケットアタッチメント(作業装置)
180 走行フレーム
181 前フレーム部
182 中フレーム部
183 後フレーム部
186a 第1回動シリンダ(回動機構)
186b 第2回動シリンダ(回動機構)

Claims (4)

  1. 走行フレームの前後にそれぞれ左右一対の車輪を有し、作業室の天井部に設けられた左右一対の走行レールに前記車輪を取り付け、前記走行レールに沿って懸下された状態で走行移動する走行体と、
    前記走行体に設けられる作業装置とを備える作業機において、
    前記走行フレームは、前後方向に一列に並んだ複数のフレーム部を有するとともに、前記複数のフレーム部のうちの隣り合う前後のフレーム部が左右方向に回動自在に連結されて構成され、
    前記走行体は、前記隣り合う前後のフレーム部の連結部を中心に前記隣り合う前後のフレーム部を左右方向に回動させる回動機構を有し、前記回動機構によって前記隣り合う前後のフレーム部を回動させることにより、前記走行フレームを前記走行レールの曲率に合わせた回動位置に変更可能に構成されたことを特徴とする作業機。
  2. 前記走行フレームは、前方から後方に順に並んだ、前フレーム部、中フレーム部および後フレーム部の3個のフレーム部から構成され、
    前記前フレーム部および前記後フレーム部にそれぞれ前記左右一対の車輪が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の作業機。
  3. 前記回動機構は、前記隣り合う前後のフレーム部に跨って設けられ、前記隣り合う前後のフレーム部を相対回動させる伸縮シリンダを有して構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の作業機。
  4. 前記作業装置は、前記走行体に起伏動等が可能に設けられるブームと、前記ブームの先端部に設けられ、前記作業室床部の地面を掘削する掘削アタッチメントとを有して構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業機。
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