JP2015107090A - 水溶性食物繊維の安定化方法並びに安定化された水溶性食物繊維組成物およびその製造方法 - Google Patents

水溶性食物繊維の安定化方法並びに安定化された水溶性食物繊維組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶液での安定性が向上した水溶性食物繊維組成物の提供。【解決手段】非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させる工程を含んでなる、溶液中における水溶性食物繊維の安定化方法および安定化された水溶性食物繊維組成物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は水溶性食物繊維の安定化方法並びに安定化された水溶性食物繊維組成物およびその製造方法に関する。
水溶性食物繊維素材は、ボディー感の付与や酸性乳飲料の安定化効果等を有し、幅広い食品に低カロリー素材として利用されている。また、水溶性食物繊維素材は整腸作用、食後血糖の急激な上昇抑制する作用、血中の中性脂肪やコレステロールの低下作用等を有し、機能性食品素材として飲食品分野において広く利用されている(非特許文献1)。
この水溶性食物繊維素材の多くが粉末状態で流通されているが、水への分散性や溶解性が悪く、さらに溶解に時間が掛かかり粉立ちを伴うため、製造現場において作業性の低下を招くという問題を抱えていた。このような問題に鑑みて、難消化性デキストリンやポリデキストロース等の一部の水溶性食物繊維素材は溶液(シラップ)状での流通が試みられている。しかし、これらシラップ製品は粉末品に比べ作業性は良好だが、水分活性が高く微生物汚染のリスクが高いという問題があった。また、水溶性食物繊維素材は、通常の液糖に比べ高分子であるため、シラップの粘度が高く、微生物汚染のリスクを低減するために固形分濃度を高めて水分活性を低下させると、今度は粘度が高くなりすぎて食品へ添加利用する際の作業性が悪化してしまう。
このように、水溶性食物繊維を溶液の状態で提供した場合に、その保存安定性を高めつつ、良好な作業性を有したシラップ状での保管・流通、更には食品への利用を可能にする技術の開発が望まれていた。
食品と開発, Vol.48, No.1, pp49-57 (2013)
後記実施例に示されるように、水溶性食物繊維を水溶液の状態で保存すると、水溶性食物繊維は経時的に熱や酸により分解され、食物繊維含量が低下することが判明した。この水溶性食物繊維含量の低下は、商品の価値・機能の低下に繋がる致命的な問題である。
本発明は、溶液で安定化された水溶性食物繊維組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、水溶性食物繊維を溶液中で保存した場合には水溶性食物繊維は経時的に分解するが、非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させると分解率が抑制され、水溶性食物繊維の安定化が図られることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させる工程を含んでなる、溶液中における水溶性食物繊維の安定化方法。
(2)水溶性食物繊維と単糖および/またはオリゴ糖の固形分比率が2:8〜9:1の範囲である、上記(1)に記載の安定化方法。
(3)溶液のpHが2.0〜6.0の範囲である、上記(1)または(2)に記載の安定化方法。
(4)溶液中の水溶性食物繊維の含有量が50〜80質量%(固形分換算)である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の安定化方法。
(5)非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させる工程を含んでなる、安定化された水溶性食物繊維組成物の製造方法。
(6)水溶性食物繊維と単糖および/またはオリゴ糖の固形分比率が5:5〜9:1の範囲である、上記(5)に記載の製造方法。
(7)溶液のpHが2.0〜6.0の範囲である、(5)または(6)に記載の製造方法。
(8)溶液中の水溶性食物繊維の含有量が50〜80質量%(固形分換算)である、上記(5)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
(9)非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を含んでなる、溶液中における水溶性食物繊維の安定化剤。
(10)非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させてなる、安定化された水溶性食物繊維組成物。
(11)以下の(a)、(b)および(c)の条件を一部または全部有する、上記(10)に記載の組成物:
(a)水溶性食物繊維と単糖および/またはオリゴ糖の固形分比率が2:8〜9:1の範囲である、
(b)溶液のpHが2.0〜6.0の範囲である、
(c)溶液中の水溶性食物繊維の含有量が50〜80質量%(固形分換算)である。
(12)上記(5)〜(8)のいずれかに記載の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物または上記(10)または(11)に記載の水溶性食物繊維組成物を添加することを含んでなる、飲食品の製造方法。
(13)上記(5)〜(8)のいずれかに記載の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物または上記(10)または(11)に記載の水溶性食物繊維組成物が添加されてなる、飲食品。
本発明によれば溶液中での安定性が向上し、長期間の保存に適した水溶性食物繊維組成物が提供される。本発明により安定化された水溶性食物繊維組成物は、従来の水溶性食物繊維粉末製品とは違って、水などの溶液に溶解させる操作が不要であり、タンク貯蔵、ポンプ輸送、タンクローリー輸送でき、その取扱いも容易である。また、本発明により安定化された水溶性食物繊維組成物は、従来の水溶性食物繊維シラップと比較して、低粘性・低水分活性であるとともに、甘味が付与されたシラップであることから、甘味料、呈味改良剤、機能性付加などとして各種飲食物、化粧品、医薬品などの製造に利用できる点で有利である。
図1は、非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖を添加した水溶性食物繊維溶液(試料3)と、食物繊維素材のみの水溶性食物繊維溶液(試料1)を50℃で0〜6ヵ月間保存した際の水溶性食物繊維の分解率を調べた結果を示した図である。
発明の具体的説明
本発明において「安定化」とは、水溶性食物繊維を溶液中で保存したときに水溶性食物繊維の含量の低下が抑制されるような状態を意味する。すなわち、後記実施例に示されるように溶液中の水溶性食物繊維は経時変化によりその含有量が減少するが、ある条件下での溶液中の水溶性食物繊維の含有量の減少量が低下する場合に、そのような条件下での状態を「安定化」という。具体的には、水溶性食物繊維をある物質と共存させた状態と、水溶性食物繊維をある物質と共存させていない状態とを比較し、水溶性食物繊維をある物質と共存させて保存したときの水溶性食物繊維含量の減少量が、水溶性食物繊維をある物質と共存させずに保存したときの水溶性食物繊維含量の減少量を下回る場合に、ある物質を共存させた状態を本発明では「安定化」という。
本発明では水溶性食物繊維の分解率に基づいて「安定化」が達成されているか否かを評価することができる。すなわち、水溶性食物繊維をある物質と共存させた状態と、水溶性食物繊維をある物質と共存させていない状態とを比較し、水溶性食物繊維をある物質と共存させて保存したときの水溶性食物繊維の分解率が、水溶性食物繊維をある物質と共存させずに保存したときの水溶性食物繊維の分解率を下回るときに、「安定化」が達成されていると評価することができる。ここで、「分解率」は下記数式により算出することができる。
分解率=(A−B)/A×100
A:保存前の水溶性食物繊維含量(質量%)
B:固形分75%に調整し、密封条件下30℃で6ヵ月間保存した後の水溶性食物繊維含量(質量%)
本発明では水溶性食物繊維の分解抑制率に基づいて「安定化」の程度を評価することができる。分解抑制率は、水溶性食物繊維をある物質と共存させたときの水溶性食物繊維の分解率と、水溶性食物繊維をある物質と共存させていないときの水溶性食物繊維の分解率をもとに、下記数式により算出することができる。
分解抑制率=(C−D)/C×100
C:水溶性食物繊維のみの水溶液の分解率(%)
D:水溶性食物繊維にある物質を添加した水溶液の分解率(%)
分解抑制率が100%に近ければ近いほど水溶性食物繊維の分解が抑制されており、試験物質により高い安定化が達成されていると評価することができる。
本発明において「水溶性食物繊維」とは、食物繊維のうち水溶性のものを意味する。また、「食物繊維」とは、ヒトの消化酵素によって加水分解されない難消化性の多糖類等を意味する。
本発明に使用できる水溶性食物繊維としては、例えば、糖質を各種触媒存在下または無触媒下で加熱することで得られる糖縮合物、グルコースとソルビトールとクエン酸を89:10:1で加熱して得られるポリデキストロース(ライテス、ライテスII:デュポン社製)、焙焼デキストリンを酵素分解した後に、樹脂分画して得られる難消化性デキストリン(パインファイバー、ファイバーソル2:松谷化学工業社製)、大豆粕からの熱水抽出物して得られる大豆多糖類(ソヤファイブ:不二製油社製)、澱粉分解物に糖転移酵素を作用させて得られる多分岐グルカンが挙げられ、製造コストや水溶性食物繊維の含量の観点から、糖縮合物、ポリデキストロース、難消化性デキストリンが好ましい。
水溶性食物繊維は水溶性食物繊維を含む水溶性食物繊維素材を使用することができ、その場合、水溶性食物繊維素材の食物繊維含量は、水溶性食物繊維としての価値・機能を考慮すると、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることが特に好ましい。本発明に使用する水溶性食物繊維素材は、粉末状の水溶性食物繊維素材を適宜水に溶かして使用しても、水溶性食物繊維素材の水溶液を適宜希釈または濃縮して使用してもよい。
本発明において非食物繊維性の単糖およびオリゴ糖とは、食物繊維以外の単糖およびオリゴ糖を意味する。また、オリゴ糖は単糖が2〜10個グリコシド結合した糖質を意味する。非食物繊維性の単糖およびオリゴ糖としては、例えば、グルコース、フラクトース、マルトース、ゲンチオビオース、イソマルトース、ニゲロース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、パノース、マルトテトラオース、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖などの還元性単糖やオリゴ糖が挙げられ、さらに、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、イソマルチトール、ラクチトール、パニトール、ネオトレハロース、スクロース、トレハロース、ラフィノース、エルロース、ラクトスクロース、α-グルコシルスクロースなどの非還元性の単糖やオリゴ糖が挙げられる。水溶性食物繊維溶液の保存安定性および操作性(粘度)の点から非食物繊維性の単糖およびオリゴ糖として単糖を用いることが好ましい。本発明にて使用する非食物繊維性の単糖およびオリゴ糖は、前記糖質の精製品であっても混合物であってもよい。前記糖質の混合物としては、マルトオリゴ糖水飴・粉飴や異性化糖を好適に用いることができる。
本発明の安定化方法および製造方法を実施する場合には、水溶性食物繊維の分解抑制をよりよく達成するために、水溶性食物繊維と単糖および/またはオリゴ糖の固形分比率を2:8〜9:1の範囲にすることができ、好ましくは2:8〜8:2、より好ましくは2:8〜6:4、特に好ましくは2:8〜4:6の範囲にすることができる。また、保存および輸送時の微生物汚染リスクを回避する観点から、溶液のpHを2.0〜6.0の範囲にすることができ、好ましくは3.0〜6.0の範囲にすることができる。また、保存および輸送時の微生物汚染リスクを回避する観点から、溶液中の水溶性食物繊維の含有量を50〜80質量%(固形分換算)にすることができ、好ましくは60〜75質量%(固形分換算)にすることができる。
溶液のpH調整方法は特に制限は無く、必要に応じて食品に利用可能な酸またはアルカリを添加して所望のpHに調整することができる。また、溶液の固形分濃度の調整方法も特に制限は無く、必要に応じて常法により濃縮処理することや、水で希釈することで所望の固形分濃度に調整することができる。
本発明の安定化方法および製造方法は、非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させることができる限り、実施手法に特に制限はない。例えば、予め水に水溶性食物繊維を所定量加えて溶解させ、次いで、これに非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を添加し、溶解させ、さらに、所望のpHや固形分濃度に調整することで本発明の安定化方法や製造方法を実施することができる。あるいは、水溶性食物繊維の粉末と非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖の粉末とを混合し、次いでこれに水を所定量加えて溶解させ、さらに所望のpHや固形分濃度に調整することで本発明の安定化方法や製造方法を実施してもよい。あるいは、水溶性食物繊維を溶解して調製した高濃度溶液と別に調製した非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖の高濃度溶液とを混合し、次いで所望のpHや固形分濃度に調整することで本発明の安定化方法や製造方法を実施してもよい。
本発明の安定化方法や製造方法では、水溶性食物繊維の溶液に、α-アミラーゼやアミログルコシダーゼ、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ、β-アミラーゼ、α-グルコシダーゼなどの糖質分解酵素を作用させて非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を溶液中に遊離させることで水溶性食物繊維と非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を共存させてもよい。
後記実施例に示されるように、本発明では非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させた状態で20〜60℃で1カ月以上保存すると、水溶性食物繊維の分解率が抑制され、水溶性食物繊維の保存安定性が向上する。従って、本発明の安定化方法では、非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を共存させない場合と比較して、溶液中における水溶性食物繊維の分解を抑制することができ、また、溶液中における水溶性食物繊維を20〜60℃で1カ月以上(好ましくは1〜12ヶ月間)の保存状態で安定化させることができる。さらに、本発明の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物では、非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を共存させない場合と比較して、溶液中における水溶性食物繊維の分解が抑制されており、また、溶液中における水溶性食物繊維を20〜60℃で1カ月以上(好ましくは1〜12ヶ月間)の保存状態で安定化させることができる。
従って、本発明によれば、非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させてなる、安定化された水溶性食物繊維組成物が提供される。本発明の水溶性食物繊維組成物では、上述のように、水溶性食物繊維の分解率が抑制され、水溶性食物繊維の保存安定性が向上する。
本発明の水溶性食物繊維組成物は、以下の(a)、(b)および(c)の条件の少なくとも一つを満たすものであってもよく、好ましくはこれらの一部の組合せまたは全部を満たすものであってもよい。
(a)水溶性食物繊維と単糖および/またはオリゴ糖の固形分比率が2:8〜9:1の範囲である。
(b)溶液のpHが2.0〜6.0の範囲である。
(c)溶液中の水溶性食物繊維の含有量が50〜80質量%(固形分換算)である。
本発明の水溶性食物繊維組成物は本発明の製造方法に従って製造することができる。また、上記(a)、(b)および(c)に記載された数値範囲は本発明の安定化方法や製造方法に関する記載に従って好ましい数値範囲をとることができる。
本発明の方法により安定化された水溶性食物繊維および本発明の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物並びに本発明の水溶性食物繊維組成物は、例えば、甘味料として飲食品に添加することができる。甘味料として用いる場合には、水溶性食物繊維に非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖として、5糖類以下、望ましくは4糖類以下の比較的分子量が小さく甘味度の高い糖質を有効成分として用いるのが望ましく、市販の混合糖質含有シラップを用いる場合には、例えば、液状ブドウ糖、異性化液糖、マルトース高含有シラップ、マルトテトラオース高含有シラップ、ニゲロオリゴ糖含有シラップ、パノース高含有シラップ、ゲンチオオリゴ糖含有シラップ、マルチトール含有シラップなどを用いることが有利に実施できる。
また、本発明の方法により安定化された水溶性食物繊維および本発明の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物並びに本発明の水溶性食物繊維組成物を甘味料として飲食品に添加する場合には、必要に応じて本発明により安定化された水溶性食物繊維または水溶性食物繊維組成物に、スクラロース、アセスルファムK、アスパルテーム、ネオテーム、グリチルリチン、ステビオシドなどの高甘味度甘味料を1種または2種以上を含有させて甘味度を付与してもよい。
さらに、本発明の方法により安定化された水溶性食物繊維および本発明の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物並びに本発明の水溶性食物繊維組成物を飲食品に添加する場合には、微生物汚染リスクを回避し、保存性をより向上させるために、必要に応じて該水溶性食物繊維または該水溶性食物繊維組成物に、有機酸、アルコール、ミネラル、抗菌剤、ペプチドなどの1種または2種以上を含有させてもよい。
本発明の方法により安定化された水溶性食物繊維および本発明の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物並びに本発明の水溶性食物繊維組成物は飲食品に添加すると、その飲食品の外観や風味を損なうことなく飲食品に食物繊維を付与することができる。すなわち、本発明によれば、本発明の方法により安定化された水溶性食物繊維および本発明の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物並びに本発明の水溶性食物繊維組成物を添加することを含んでなる、飲食品の製造方法が提供される。本発明によればまた、本発明の方法により安定化された水溶性食物繊維および本発明の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物並びに本発明の水溶性食物繊維組成物が添加されてなる、食物繊維強化飲食品が提供される。
本発明における「飲食品」は何れの飲食品であってもよい。本発明の方法により安定化された水溶性食物繊維および本発明の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物並びに本発明の水溶性食物繊維組成物を添加することができる飲食品としては、例えば、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、もろみ、ひしお、フリカケ、マヨネーズ、ドレッシング、食酢、三杯酢、粉末すし酢、中華の素、天つゆ、麺つゆ、ソース、ケチャップ、焼き肉のタレ、カレールウ、シチューの素、スープの素、ダシの素、複合調味料、みりん、新みりん、テーブルシュガー、コーヒーシュガーなどの各種調味料、せんべい、あられ、おこし、求肥、餅類、まんじゅう、ういろう、餡類、羊羹、水羊羹、錦玉、ゼリー、カステラ、飴玉などの各種和菓子、パン、ビスケット、クラッカー、クッキー、パイ、プリン、バタークリーム、カスタードクリーム、シュークリーム、ワッフル、スポンジケーキ、ドーナツ、チョコレート、チューインガム、キャラメル、ヌガー、キャンディなどの各種洋菓子、アイスクリーム、シャーベットなどの氷菓、果実のシロップ漬、氷蜜などのシロップ類、フラワーペースト、ピーナッツペースト、フルーツペーストなどのペースト類、ジャム、マーマレード、シロップ漬、糖果などの果実、野菜の加工食品類、福神漬け、べったら漬、千枚漬などの漬物類、たくわん漬の素、白菜漬の素などの漬物の素、ハム、ソーセージなどの畜肉製品類、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、カマボコ、チクワ、天ぷらなどの魚肉製品類、ウニ、イカの塩辛、酢コンブ、さきするめ、タラ、タイ、エビなどの田麩などの各種珍味類、海苔、山菜、するめ、小魚、貝などで製造される佃煮類、煮豆、煮魚、ポテトサラダ、コンブ巻などの惣菜食品、乳製品、魚肉、畜肉、果実、野菜の瓶詰、缶詰類、プリンミックス、ホットケーキミックス、即席ジュース、即席コーヒー、即席汁粉、即席スープなどの即席食品、冷凍食品、果汁含有飲料、果汁ジュース、野菜ジュースなどの果実・野菜飲料、サイダー、ジンジャーエールなどの炭酸飲料、アイソトニック飲料、アミノ酸飲料などのスポーツ飲料、コーヒー飲料、緑茶などの茶系飲料、乳酸飲料、ココアなどの乳系飲料、チューハイ、清酒、果実酒などのアルコール飲料、栄養ドリンク、更には、離乳食、治療食、流動食、ドリンク剤、ペプチド食品などが挙げられる。
本発明の別の面によれば、非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を含んでなる、溶液中における水溶性食物繊維の安定化剤が提供される。本発明の安定化剤は、本発明の安定化方法や製造方法に関する記載に従って実施することができる。
本発明のさらに別の面によれば、非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させる工程を含んでなる、溶液中における水溶性食物繊維の保存方法が提供される。本発明の保存方法は、本発明の安定化方法や製造方法に関する記載に従って実施することができる。
以下の例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、本明細書において「固形分」当たりの割合や「固形分」の含有割合に言及した場合には、固形成分の質量に基づいて定められた割合を意味するものとする。
試験例1:水溶性食物繊維溶液の保存安定性試験(1)
(1)水溶性食物繊維素材の調製
水あめ(DE87、日本食品化工社製)固形分100kgのBx.90濃縮液に、2%(固形分当り)の活性炭(水蒸気炭(食品添加物グレード)、フタムラ化学社製)を添加し、混合した後、二軸加熱反応機に投入し、200±30℃で加熱してサンプルを得た。サンプルを水浴中に受け、30%水溶液とした後、活性炭を濾過で完全に除去し、可溶性糖質を得た。得られた可溶性糖質画分を活性炭による脱色濾過、イオン交換樹脂による脱色、エバポレーター濃縮を行った後、乾燥した。約90kgの生成物を得、食物繊維含量は81.7%であった。
(2)水溶性食物繊維溶液の調製
上記(1)で得た糖縮合物(以下、食物繊維素材A)を純水に溶解した。次に、この食物繊維素材A溶液に非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖として、マルトースシラップ(製品名:ハイマルトースシラップMC−55、日本食品化工社製)、高果糖液糖(製品名:フジフラクトL−95、日本食品化工社製)、ショ糖(フジ日本精糖社製)をそれぞれ表1に記載の固形分比率となるよう食物繊維素材A溶液と混合撹拌し、pH2.0〜6.0となるよう調整し、固形分75%に濃縮することで試料2〜5の水溶性食物繊維溶液を得た。試料1は、単糖またはオリゴ糖を添加せず、食物繊維素材A溶液のみ使用する以外は試料2〜5と同様に試料を調製した。試料1〜5を各々サンプルチューブに入れて密封して、30℃で6ヶ月間保存した。6ヶ月後、サンプルチューブから少量をサンプリングし食物繊維成分含量、水分活性、粘度を以下に示した分析法で分析した。
(3)食物繊維成分含量の測定
平成11年4月26日衛新第13号(栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について)に記載されている高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)により測定する。具体的には以下のように行った。 なお、本発明における食物繊維含量は、特に記載が無い限り酵素−HPLC法により測定したものとする。
まず、サンプル1gを精密に測り、0.08mol/lリン酸緩衝液50mlを加え、pH6.0±0.5であることを確認する。これに熱安定性α-アミラーゼ(Sigma社:EC3.2.1.1 Bacillus licheniformis由来)溶液0.1mlを加え、沸騰水中に入れ、5分ごとに撹拌しながら30分間反応させる。冷却後、水酸化ナトリウム溶液(1.1→100)を加えてpHを7.5±0.1に調整する。プロテアーゼ(Sigma社:EC3.4.21.62 Bacillus licheniformis由来 50mg/ml リン酸緩衝液)溶液0.1mlを加えて、60℃の水浴中で振とうしながら30分間反応させる。冷却後、0.325mol/l塩酸(1.1→100)を加え、pHを4.3±0.3に調整する。アミログルコシダーゼ(Sigma社:EC3.2.13 Aspergillus niger由来)溶液0.1mlを加え、60℃の水浴中で振とうしながら30分間反応させる。冷却後、グリセリン(10→100)を内部標準物質として加え、水で100mlに定容し酵素処理液とする。酵素処理液50mlをイオン交換樹脂(アンバーライトIRA−67 OH型:アンバーライト200CT H型=1:1)50mlを充填したカラム(ガラス管φ20mm×300mm)に通液速度50ml/hrで通液し、さらに水を150ml通してカラム溶出液の全量を200mlとする。
この溶液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、全量を水で10mlとする。孔径0.45μmのメンブレンフィルターでろ過し、検液とする。
次に、検液20μlにつき、高速液体クロマトグラフィー分析を行い、検液のグリセリンおよび食物繊維画分のピーク面積値を測定した。
高速液体クロマトグラフィーの分析条件は以下の通りであった。
検出器:示差屈折計
カラム:ULTRON PS−80N(φ8.0×300mm、島津ジーエルシー)を二本連結
カラム温度:80℃
移動相:純水
流速:0.5ml/分
食物繊維成分含量は以下の式から算出した。
食物繊維成分含量(%)=[食物繊維成分のピーク面積/グリセリンのピーク面積]×f1×[内部標準グリセリン添加量(mg)/秤取試料重量(mg)]×100
(上記式中、f1は使用高速液体クロマトグラフィー条件におけるグリセリンとブドウ糖のピーク面積の感度比(0.82)である。)
食物繊維成分含量の分解率は以下の式から算出した。
食物繊維成分含量の分解率(%)=[保存前の食物繊維成分含量−保存後の食物繊維成分含量]/保存前の食物繊維成分含量×100
食物繊維成分含量の分解抑制率は以下の式から算出した。
食物繊維成分含量の分解抑制率(%)=[食物繊維のみの水溶液の分解率(%)−食物繊維にある物質を添加した水溶液の分解率(%)]/食物繊維のみの水溶液の分解率(%)×100
(4)粘度の測定
上記(2)で得られた糖縮合物の粘度を測定した。粘度の測定は、B型粘度計(TVB−10、東機産業社製)を用い、温度:20℃±0.5℃、ローター:No.1、回転数:30rpmの条件下において行った。
(5)水分活性の測定
上記(2)で得られた糖縮合物の水分活性を測定した。水分活性の測定は、水分活性測定装置(Novasina Lab Master-aw、日本シーベルヘグナー社製)を用い、20℃±0.5℃の温度条件下で行った。
(6)結果
分析結果は表1に示す通りであった。
表1に示すとおり、食物繊維素材A(水あめを原料とした糖縮合物)は、水溶液(シラップ)状態で6ヵ月間保存するとその水溶性食物繊維含量が分解率6%程度で分解されてしまうため、水溶液状態で保存するとその機能・価値の一部が損なわれてしまうことがわかった。一方で、食物繊維素材Aのみの水溶性食物繊維溶液(試料1)に比べ、各種非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖を添加した水溶性食物繊維溶液(試料2〜5)は、いずれも分解率が低下しており、その差を評価した分解抑制率は63〜95%程度と極めて顕著な効果が有ることが確認された。また、各種非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖を添加することで、水分活性が低下し、微生物汚染のリスクを軽減することができた。さらに、各種非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖を添加することで、試料1と比較し試料2〜5の粘度は優位に低下し、ハンドリングが向上した。
(7)水溶性食物繊維の分解率
上記試料1および3について、50℃で0〜6ヵ月間保存した際の水溶性食物繊維の分解率を調べた結果を、図1に纏めた。図1から明らかなように、各種非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖を添加した試料3は、食物繊維素材Aのみの試料1と比較して、保存1カ月目から分解率が顕著に減少した。
試験例2:水溶性食物繊維溶液の保存安定性試験(2)
食物繊維素材A、ポリデキストロース(製品名:ライテスII、デュポン社製、以下、「食物繊維素材B」という)または難消化性デキストリン(製品名:ファイバーソル2、松谷化学工業社製、以下、「食物繊維素材C」という)に、各種非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖として、結晶グルコース(日本食品化工社製)、結晶マルトース(日本食品化工社製)、マルトオリゴ糖(製品名:フジオリゴG67、日本食品化工社製)、ソルビトール(三菱商事フードテック社製)、ニゲロオリゴ糖(製品名:テイストオリゴ、日本食品化工社製)およびショ糖(フジ日本精糖社製)をそれぞれ表2に記載の固形分比率となるよう各食物繊維素材溶液と混合撹拌し、pH2.0〜6.0となるよう調整し、固形分75%に濃縮して各種水溶性食物繊維溶液を得た(試料7〜14、16〜21および23〜28)。試料6、15および22は、単糖またはオリゴ糖を添加せず、それぞれ食物繊維素材A溶液、食物繊維素材B溶液および食物繊維素材C溶液のみを使用する以外は試料7〜14、16〜21および23〜28と同様に試料を調製した。試料6〜28を各々サンプルチューブに入れて密封して、30℃で6ヶ月間保存した。6ヶ月後、サンプルチューブから少量をサンプリングし食物繊維成分含量を試験例1と同様に分析し、分解率および分解抑制率を算出した。分析結果は表2に示される通りであった。
試験例1と同様に、食物繊維素材A(液状ブドウ糖を原料とした糖縮合物)、食物繊維素材B(ポリデキストロース)および食物繊維素材C(難消化性デキストリン)は、水溶液(シラップ)状態で6ヵ月間保存するとその水溶性食物繊維含量が分解率3〜10%程度で分解されてしまうため、水溶液状態で保存するとその機能・価値の一部が損なわれてしまうことがわかった。一方で、食物繊維素材のみの水溶性食物繊維溶液(試料6、15および22)に比べ、各種非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖を添加した水溶性食物繊維溶液(試料7〜14、16〜21および23〜28)は、いずれも分解率が低下しており、その差を評価した分解抑制率は6〜97%程度であり、極めて顕著な効果を有することが確認された。表2に示すとおり、各種非食物繊維性の単糖またはオリゴ糖を添加することにより、酸または熱による食物繊維の分解を抑制することができた。
製造例1:飲食品の製造例(スポーツドリンク)
表3に示す配合によりスポーツドリンクを調製した。
水溶性食物繊維(食物繊維素材A)を添加した試験区1および対照区1−Bは、食物繊維未添加の対照区1−Aと比較して、いずれも異味が無くコクを付与しつつ食物繊維含量を増加させることができ、優れたおいしいスポーツドリンクが得られた。また、試料4の水溶性食物繊維溶液を用いた試験区1は、粉末状の水溶性食物繊維を用いた対照区1−Bに比べて粉末を溶かす作業が不要であり、高い作業性でサンプルの調製が可能であった。
製造例2:飲食品の製造例(ビール系飲料)
表4に示す配合により、水溶性食物繊維溶液を添加した発泡酒を醸造した。
具体的には、表4に示す配合で発酵前液を作成し、該発酵前液を約12℃で8日間保持することで酵母による発酵を行った。得られた発酵液に熟成操作(2次発酵:約14℃に6日間保持)を施し、発泡酒を得た。水溶性食物繊維含有シラップ含有発泡酒(試験区2)を、水溶性食物繊維含有シラップ非含有発泡酒(対照区2)と比較して官能評価を実施した。
その結果、水溶性食物繊維含有シラップ(試料2)を添加した試験区2の発泡酒は、未添加(対照区2)の発泡酒と比べてより豊かなコクを有し、後味のキレを増強した。また、対照区2で認められた風味や味質は、水溶性食物繊維含有シラップの添加により損なわれることはなかった。
製造例3:飲食品の製造例(キャンディ)
表5に示す配合により、水溶性食物繊維溶液を添加したキャンディを製造した。
ハードキャンディの調製は、直火・スタンピング成型により実施した。具体的には、水溶性食物繊維溶液(試料2)を鍋に入れ、強火で煮詰めた。180℃達温にて煮上げ、130℃までホットプレート(100℃設定)上で冷却し、予め混合しておいた果汁、香料、色素、クエン酸および水を添加し、混合した。スタンピング成型を行い、網上にて20分放冷した後、密封して調製した。水溶性食物繊維添加キャンディ(試験区3および対照区3−B)を、水溶性食物繊維非含有キャンディ(対照区3−A)と比較して官能評価を実施した。
その結果、水溶性食物繊維を添加した試験区3および対照区3−Bのキャンディは、水溶性食物繊維未添加の対照区3−Aのキャンディよりも水溶性食物繊維が入ることにより、べたつきが抑えられ、歯切れの良いサンプルであった。また、水溶性食物繊維溶液(試料2)を用いた試験区3は、対照区3−Bよりも食物繊維粉末を溶かす作業が不要であり、高い作業性でサンプルの調製が可能であった。
製造例4:飲食品の製造例(甘味シラップ)
表6に示す配合により、水溶性食物繊維溶液を添加した甘味シラップを製造した。
水溶性食物繊維溶液(試料14、21および28)を用いた試験区4−1〜4−3は、対照区4−Aおよび4−Bに比べて粉末を溶かす作業が不要であり、高い作業性でサンプルの調製が可能であった。試験区4−1〜4−3のサンプルは、対照区4−Aと比べて味に厚みがあり、砂糖に近似した良好な味質であった。

Claims (13)

  1. 非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させる工程を含んでなる、溶液中における水溶性食物繊維の安定化方法。
  2. 水溶性食物繊維と単糖および/またはオリゴ糖の固形分比率が2:8〜9:1の範囲である、請求項1に記載の安定化方法。
  3. 溶液のpHが2.0〜6.0の範囲である、請求項1または2に記載の安定化方法。
  4. 溶液中の水溶性食物繊維の含有量が50〜80質量%(固形分換算)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の安定化方法。
  5. 非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させる工程を含んでなる、安定化された水溶性食物繊維組成物の製造方法。
  6. 水溶性食物繊維と単糖および/またはオリゴ糖の固形分比率が5:5〜9:1の範囲である、請求項5に記載の製造方法。
  7. 溶液のpHが2.0〜6.0の範囲である、請求項5または6に記載の製造方法。
  8. 溶液中の水溶性食物繊維の含有量が50〜80質量%(固形分換算)である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を含んでなる、溶液中における水溶性食物繊維の安定化剤。
  10. 非食物繊維性の単糖および/またはオリゴ糖を水溶性食物繊維の溶液中に共存させてなる、安定化された水溶性食物繊維組成物。
  11. 以下の(a)、(b)および(c)の条件を一部または全部有する、請求項10に記載の組成物:
    (a)水溶性食物繊維と単糖および/またはオリゴ糖の固形分比率が2:8〜9:1の範囲である、
    (b)溶液のpHが2.0〜6.0の範囲である、
    (c)溶液中の水溶性食物繊維の含有量が50〜80質量%(固形分換算)である。
  12. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物または請求項10または11に記載の水溶性食物繊維組成物を添加することを含んでなる、飲食品の製造方法。
  13. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の製造方法により製造された水溶性食物繊維組成物または請求項10または11に記載の水溶性食物繊維組成物が添加されてなる、飲食品。
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