JP2015103907A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成処理において参照されるデータのデータ量を増加させることなく、指定されたオーバーレイ方式に基づくオーバーレイ画像形成を可能とする。【解決手段】画像処理装置は、第1の画像2及び第2の画像に基づいて、第1の画像2に対して第2の画像を重ね合わせて画像形成を行う。画像処理装置は、入力部と、データ変換部とを備える。入力部は、重ね合わせの方式を指定する情報の入力を受け付ける。データ変換部は、指定された第1の方式、及び第2の画像が重ねられる第1の領域に基づいて、第1の画像2を示す第1の画像データ5のうちの第1の領域に関するデータの一部を、第1の方式を示すデータ6へ変換する。【選択図】図3

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
従来、画像形成の対象となる第1の画像と第1の画像に重ねられる第2の画像とに基づいて、第1の画像に対して第2の画像を重ね合わせた第3の画像の画像形成を行う画像形成手法(以下「オーバーレイ手法」という)が知られている(例えば、特許文献1参照)。オーバーレイ手法において、第1の画像に対して第2の画像を重ね合わせることを「オーバーレイ」と呼ぶ。
特開2009−164891号公報
例えば、画像処理装置が、オーバーレイ手法による画像形成(以下「オーバーレイ画像形成」という)を行う場合において、ユーザーが画像処理装置に対してオーバーレイに関する様々な方式を指定することができれば便利である。
ここで、オーバーレイに関する方式(以下「オーバーレイ方式」という)としては、透過、上書き、白抜等がある。透過とは、第1の画像に対して第2の画像を透かして重ね合わせる方式である。オーバーレイ方式を透過とした場合、第1の画像における第2の画像が重ねられる部分は、オーバーレイ画像形成後も視認できる。また、上書きとは、第1の画像に対して第2の画像を上書きで重ね合わせる方式である。オーバーレイ方式を上書きとした場合、第1の画像における第2の画像が重ねられる部分は、オーバーレイ画像形成後は第2の画像に隠れて視認できなくなる。白抜きとは、第1の画像上に第2の画像を白色で重ね合わせる方式である。
ユーザーによって指定されたオーバーレイ方式に基づいてオーバーレイ画像形成を行うためには、画像処理装置は、オーバーレイ画像形成を行う際に、当該画像形成の処理において参照するデータ(以下「処理用データ」という)から、指定されたオーバーレイ方式を示すデータを取得する必要がある。すなわち、オーバーレイ画像形成が行われる際に、指定されたオーバーレイ方式を示すデータが、処理用データに含められている必要がある。ここで、処理用データには、例えば、第1の画像を示す画像データ、及び第2の画像を示す画像データが含まれる。指定されたオーバーレイ方式を示すデータを処理用データに含める方法として、例えば、第1の画像の画像データのうちの第1の画像の属性を示す属性データに、指定されたオーバーレイ方式を示すデータを付加する方法が考えられる。
しかし、指定されたオーバーレイ方式を示すデータを処理用データに付加すれば、その分、処理用データのデータ量が増加してしまう。そして、処理用データのデータ量が増加すれば、処理用データの送受信に要する時間、その他処理用データの処理に要する時間が増大し、結果として画像形成処理の処理速度に影響を及ぼしてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像形成処理において参照されるデータのデータ量を増加させることなく、指定されたオーバーレイ方式に基づくオーバーレイ画像形成を可能とする画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムを提供することにある。
本発明の一観点に係る画像処理装置は、第1の画像及び第2の画像に基づいて、前記第1の画像に対して前記第2の画像を重ね合わせて画像形成を行う。前記画像処理装置は、入力部と、データ変換部とを備える。前記入力部は、前記第1の画像に対する前記第2の画像の重ね合わせの方式を指定する情報の入力を受け付ける。前記データ変換部は、入力された情報により指定される第1の方式、及び前記第1の画像の領域のうちの前記第2の画像が重ねられる第1の領域に基づいて、前記第1の画像を示す第1の画像データのうちの前記第1の領域に関するデータの一部を、前記第1の方式を示すデータへ変換する。
本発明の別の観点に係る画像処理方法は、第1の画像及び第2の画像に基づいて、前記第1の画像に対して前記第2の画像を重ね合わせて画像形成を行う画像処理装置が行う画像処理方法である。前記画像処理方法は、第1のステップと、第2のステップとを包含する。前記第1のステップは、前記第1の画像に対する前記第2の画像の重ね合わせの方式を指定する情報の入力を受け付けるステップである。前記第2のステップは、入力された情報により指定される第1の方式、及び前記第1の画像の領域のうちの前記第2の画像が重ねられる第1の領域に基づいて、前記第1の画像を示す第1の画像データのうちの前記第1の領域に関するデータの一部を、前記第1の方式を示すデータへ変換するステップである。
本発明の別の観点に係るプログラムは、第1の画像及び第2の画像に基づいて、前記第1の画像に対して前記第2の画像を重ね合わせて画像形成を行う画像処理装置を構成するコンピューターに情報処理を実行させるプログラムである。前記情報処理は、第1のステップと、第2のステップとを包含する。前記第1のステップは、前記第1の画像に対する前記第2の画像の重ね合わせの方式を指定する情報の入力を受け付けるステップである。前記第2のステップは、入力された情報により指定される第1の方式、及び前記第1の画像の領域のうちの前記第2の画像が重ねられる第1の領域に基づいて、前記第1の画像を示す第1の画像データのうちの前記第1の領域に関するデータの一部を、前記第1の方式を示すデータへ変換するステップである。
本発明によると、画像形成処理において参照されるデータのデータ量を増加させることなく、指定されたオーバーレイ方式に基づくオーバーレイ画像形成が可能となる。
図1は、実施形態に係る画像処理装置の一例の構成図である。 図2は、オーバーレイ手法の概要を示す図である。 図3は、実施形態に係るベース画像データの一例の構成図である。 図4は、実施形態に係る方式管理情報の一例の構成図である。 図5は、実施形態に係るオーバーレイ画像形成処理のフローチャートである。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。これらの図面において、複数の図を通じて同一の符号は同一の構成要素を示している。
図1は、実施形態に係る画像処理装置の一例の構成図である。
画像処理装置1は、例えば、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)であり、スキャナー、複写機、プリンター、及びファクシミリ(FAX)の各機能を有する。
また、画像処理装置1は、オーバーレイ画像形成(オーバーレイ手法による画像形成)を行う機能を有する。すなわち、画像処理装置1は、図2に示すように、画像形成の対象となる画像であるベース画像2(第1の画像)と、ベース画像2に重ねられる画像であるオーバーレイ画像3(第2の画像)とに基づいて、ベース画像2に対してオーバーレイ画像3を重ね合わせた画像である合成画像4(第3の画像)の画像形成を行う。なお、図2において、ベース画像2上に点線で示されている矩形領域21は、ベース画像2の領域のうちのオーバーレイ画像3が重ねられる領域(第1の領域)を示している。以下、この矩形領域21を「オーバーレイ領域」と呼ぶ。
本実施形態に係る画像処理装置1は、オーバーレイ方式(オーバーレイに関する方式)を指定する情報の入力をユーザーから受け付け、ユーザーによって指定されたオーバーレイ方式に基づいてオーバーレイ画像形成を行う。
ここで、オーバーレイ方式としては、透過、上書き、白抜き等がある。透過とは、ベース画像2に対してオーバーレイ画像3を透かして重ね合わせる方式である。オーバーレイ方式を透過とした場合、ベース画像2におけるオーバーレイ画像3が重ねられる部分、すなわちオーバーレイ領域21内の部分は、オーバーレイ画像形成後も視認できる。また、上書きとは、ベース画像2に対してオーバーレイ画像3を上書きで重ね合わせる方式である。オーバーレイ方式を上書きとした場合、ベース画像2におけるオーバーレイ領域21内の部分は、オーバーレイ画像形成後はオーバーレイ画像3に隠れて視認できなくなる。白抜きとは、ベース画像2上にオーバーレイ画像3を白色で重ね合わせる方式である。なお、オーバーレイ方式として、透過、上書き、白抜き以外にも様々な方式を採用することができる。例えば、透過率がA%の透過と、透過率がB%の透過とを、それぞれ異なるオーバーレイ方式としてもよい。
図1に戻る。画像処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像形成部14と、画像読取部15と、入出力部16と、記憶部17とを備える。ROM12、RAM13、画像形成部14、画像読取部15、入出力部16、及び記憶部17は、それぞれCPU11に接続される。
CPU11は、画像処理装置1が行う動作を制御する。本実施形態に係るCPU11は、ユーザーによって指定されたオーバーレイ方式(第1の方式)を示すデータを、ベース画像2を示す画像データであるベース画像データ(第1の画像データ)に埋め込む。そして、CPU11は、指定されたオーバーレイ方式を示すデータが埋め込まれたベース画像データと、オーバーレイ画像3を示す画像データであるオーバーレイ画像データ(第2の画像データ)とに基づいて、指定されたオーバーレイ方式に従って、合成画像4を示す画像データである合成画像データ(第3の画像データ)を生成する。以下、オーバーレイ方式の指定をユーザーから受け付け、指定されたオーバーレイ方式を示すデータをベース画像データに埋め込み、指定されたオーバーレイ方式に従って合成画像データを生成し、生成した合成画像データに基づいて画像形成を行う処理を「オーバーレイ画像形成処理」という。オーバーレイ画像形成処理の詳細については、図5を参照して後述する。
CPU11は、領域データ設定部111と、データ変換部112と、画像合成部113とを備える。領域データ設定部111は、オーバーレイ領域21を示すデータをベース画像データへ設定する。データ変換部112は、ベース画像データの一部のデータを、指定されたオーバーレイ方式を示すデータへ変換する。画像合成部113は、ベース画像データ及びオーバーレイ画像データに基づいて合成画像データを生成する。
CPU11の機能、並びに領域データ設定部111、データ変換部112、及び画像合成部113の各機能は、CPU11が、ROM12からRAM13にロードされた各種のコンピュータープログラムを実行することにより実現される。なお、領域データ設定部111、データ変換部112、及び画像合成部113の各機能をソフトウェアで実現することに代えて、これらの各機能を実現するハードウェアが、画像処理装置1に搭載されてもよい。
ROM12は、例えば、フラッシュメモリー等のPROM(Programmable ROM)である。RAM13は、例えば、DRAM(Dynamic RAM)である。ROM12には、例えば、CPU11により実行される各種のコンピュータープログラム、例えばファームウェアが記憶される。CPU11は、実行対象のコンピュータープログラムをROM12からRAM13にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
画像形成部14は、画像形成機能を実現する装置である。画像形成部14は、CPU11の制御の下、例えば画像合成部113によって生成された合成画像の画像形成を行う。画像読取部15は、スキャナー機能を実現する装置である。画像読取部15は、CPU11の制御の下、画像を読み取り、読み取った画像を示す画像データを生成する。入出力部16は、入出力機能を実現する装置である。入出力部16は、ユーザーからの入力を受け付け、またユーザーへ提示する情報を表示する。例えば、入出力部16は、タッチパネル、操作キー、ディスプレー等である。記憶部17は、二次記憶装置であり、例えば、ハードディスク等の不揮発性メモリーである。記憶部17には、例えば方式管理情報が記憶される。方式管理情報の詳細については、図4を参照して後述する。
図3は、実施形態に係るベース画像データの一例の構成図である。
ベース画像データ5は、ベース画像2を示すデータである。ベース画像データ5は、ベース画像2を構成する複数の画素22(22A、22B、22C等)のそれぞれに関する複数のデータ要素51を含む。
各データ要素51は、当該データ要素51に対応する画素22の属性を示す属性データ52と、当該データ要素51に対応する画素22の色を示す複数の色データ要素53とを含む。本実施形態において、各画素22の色は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及び黒色(K)の4色の組み合わせにより表現される。従って、各データ要素51は、シアン、マゼンタ、イエロー、及び黒色のそれぞれに対応する4つの色データ要素53を含む。各色データ要素53は、画素22における当該色データ要素53に対応する色の値(色値)を示す。なお、図3に示す例では、属性データ52及び各色データ要素53のデータサイズは8ビットであるが、8ビットに限らず、その他のデータサイズが採用されてもよい。
属性データ52の一部、本実施形態では最上位ビット521のデータは、当該属性データ52に対応する画素22が、オーバーレイ領域21内の画素22であるか否かを示すデータ(以下「オーバーレイフラグ」という)である。なお、属性データ52に対応する画素22とは、属性データ52を含むデータ要素51に対応する画素22のことである。例えば、属性データ52に対応する画素22がオーバーレイ領域21内の画素22である場合、オーバーレイフラグの値は、「1」である。一方、属性データ52に対応する画素22がオーバーレイ領域21内の画素22ではない場合、オーバーレイフラグの値は、「0」である。属性データ52に対するオーバーレイフラグの値の設定は、例えばCPU11の領域データ設定部111により行われる。
本実施形態に係るCPU11は、ベース画像データ5のうちのオーバーレイ領域21に関するデータの一部、具体的には、オーバーレイ領域21内の各画素22に関するデータ要素51の一部を、ユーザーによって指定されたオーバーレイ方式を示す方式データ6へ変換する。以下、オーバーレイ領域21内の画素22に関するデータ要素51(第1のデータ要素)を「領域内データ要素」と呼ぶ。
例えば、CPU11は、領域内データ要素に含まれる各色データ要素53の一部、本実施形態では最下位ビット531のデータを、方式データ6へ変換する。すなわち、本実施形態では、CPU11は、領域内データ要素に含まれる複数の色データ要素53の最下位ビット531の記憶領域に、方式データ6を上書きする。色データ要素53の最下位ビット531のデータを方式データ6へ変換する場合、方式データ6のデータサイズの最大値は、データ要素51に含まれる色データ要素53の数(単位はビット)となる。例えば、方式データ6が1ビットのデータである場合、CPU11は、複数の色データ要素53のうちのいずれかの色データ要素53の最下位ビット531の記憶領域に、方式データ6を上書きする。また、例えば、方式データ6が複数ビットのデータである場合、CPU11は、方式データ6を分割し、複数の色データ要素53のそれぞれの最下位ビット531の記憶領域に、分割後のデータを上書きする。本実施形態において、各データ要素51は、4つの色データ要素53を含む。従って、方式データ6のデータサイズの最大値は、4ビットである。方式データ6が4ビットのデータである場合、CPU11は、方式データ6を4つに分割し、4つの色データ要素53のそれぞれの最下位ビット531の記憶領域に、分割後のデータを上書きする。
このように、領域内データ要素に含まれる各色データ要素53の一部を方式データ6に変換することで、画像処理装置1は、オーバーレイ画像形成を行う際に、処理用データであるベース画像データ5から、ユーザーによって指定されたオーバーレイ方式を示す方式データ6を取得できるようになる。そして、ベース画像データ5に対して方式データ6が別途追加されるわけではないので、処理用データのデータ量が増加することはない。従って、領域内データ要素に含まれる各色データ要素53の一部を方式データ6に変換することで、処理用データのデータ量を増加させることなく、指定されたオーバーレイ方式に基づくオーバーレイ画像形成が可能となる。
なお、各色データ要素53の一部が方式データ6へ変換されることで、各色データ要素53が示す色値に変化が生じる。しかし、本実施形態に係る画像処理装置1は、各色データ要素53の最下位ビット531のデータを変換することで、色値の変化を小さくし、画質に対してほとんど影響が及ばないようにしている。例えば、本実施形態のように色値が8ビットで表現されている場合において、最下位の1つのビットの値が変化しても、その色値の変化によって生じる色の誤差は、微小であり、ユーザーが識別できない程度であると考えられる。また、データ変換の対象となる色データ要素53は、オーバーレイ領域21内の画素22に関する色データ要素53である。すなわち、データ変換によりベース画像2の画素22の色が多少変化したとしても、その画素22にはオーバーレイ画像3が重ねられる。従って、ユーザーは、ベース画像2における色の変化がほとんど気にならないと考えられる。
なお、本実施形態では、オーバーレイ画像データ及び合成画像データも、ベース画像データ5と同様の構成を有する。すなわち、オーバーレイ画像データは、オーバーレイ画像3を構成する複数の画素22のそれぞれに関する複数のデータ要素51を含む。また、合成画像データは、合成画像4を構成する複数の画素22のそれぞれに関する複数のデータ要素51を含む。また、オーバーレイ画像データのデータ要素51及び合成画像データのデータ要素51の各々は、属性データ52と複数の色データ要素53とを含む。
図4は、実施形態に係る方式管理情報の一例の構成図である。
方式管理情報7は、予め定義された複数のオーバーレイ方式のそれぞれと、当該オーバーレイ方式を示す方式データ6とを対応付けて管理する情報である。本実施形態に係る方式管理情報7は、予め定義された複数のオーバーレイ方式のそれぞれについて、当該オーバーレイ方式の名称と、当該オーバーレイ方式を示す方式データ6とを対応付けて管理する。方式管理情報7は、例えば図4に示すように、テーブル形式で表現される。
方式管理情報7は、方式データ71のデータフィールドと、オーバーレイ方式72のデータフィールドとを含む。オーバーレイ方式72には、オーバーレイ方式の名称を示すデータが格納される。方式データ71には、オーバーレイ方式を示す方式データ6が格納される。例えば、図4の方式管理情報7におけるデータエントリー73は、名称が「透過」であるオーバーレイ方式の方式データ6が4ビットのデータ「0010」であることを示している。なお、方式データ6が4ビットのデータである場合、最大16種類のオーバーレイ方式を定義することができる。
以下、実施形態に係る画像処理装置1が行う処理の詳細を説明する。
図5は、実施形態に係るオーバーレイ画像形成処理のフローチャートである。
まず、CPU11は、入出力部16を介して、オーバーレイ画像形成を行うことの指示をユーザーから受け付ける(ステップS101)。この際、CPU11は、オーバーレイ画像形成を行うことの指示とともに、オーバーレイに関する種々の設定情報の入力をもユーザーから受け付ける。この設定情報には、例えば、オーバーレイ画像3を指定する情報、オーバーレイ領域21を指定する情報、及びオーバーレイ方式を指定する情報が含まれる。
CPU11は、例えば次のようにして、オーバーレイ画像3をユーザーに指定させる。すなわち、画像処理装置1は、利用可能な複数のオーバーレイ画像3を予め用意しておく。そして、CPU11は、予め用意されている複数のオーバーレイ画像3を入出力部16に表示し、そのうちの一のオーバーレイ画像3を実際に利用するオーバーレイ画像3としてユーザーに選択させる。また、CPU11は、例えば入出力部16を介して、オーバーレイ領域21をユーザーに指定させる。なお、オーバーレイ画像3及びオーバーレイ領域21の指定方法については、入出力部16を介した方法に限られず、その他の方法が採用されてもよい。例えば、画像読取部15によって読み込まれた画像がオーバーレイ画像3とされてもよいし、外部のコンピューターから受信した画像データによって示される画像がオーバーレイ画像3とされてもよい。
また、CPU11は、例えば次のようにして、オーバーレイ方式をユーザーに指定させる。すなわち、CPU11は、方式管理情報7のオーバーレイ方式72のデータフィールドを参照し、予め定義されている複数のオーバーレイ方式の名称を取得する。そして、CPU11は、取得した複数のオーバーレイ方式の名称を入出力部16に表示し、そのうちの一のオーバーレイ方式を実際に採用するオーバーレイ方式としてユーザーに選択させる。
次に、CPU11は、ベース画像2を示すベース画像データ5を取得し、取得したベース画像データ5をRAM13或いは記憶部17に格納する(ステップS102)。
例えば、複写の際にオーバーレイ画像形成が行われる場合、CPU11は、画像読取部15を制御して読み込んだベース画像2に基づいて、ベース画像データ5を生成する。また、例えば、印刷の際にオーバーレイ画像形成が行われる場合、CPU11は、例えば外部のコンピューターから、ベース画像データ5を受信する。
その後、CPU11の領域データ設定部111は、ステップS102で取得したベース画像データ5、及びステップS101で入力されたオーバーレイ領域21を指定する情報に基づいて、オーバーレイフラグ(オーバーレイ領域21内の画素22であるか否かを示すデータ)をベース画像データ5へ設定する(ステップS103)。
具体的には、領域データ設定部111は、ベース画像データ5に含まれる各データ要素51について、当該データ要素51に対応する画素22が、指定されたオーバーレイ領域21内の画素22であるか否かを判定する。そして、領域データ設定部111は、当該データ要素51に対応する画素22が、指定されたオーバーレイ領域21内の画素22である場合、当該データ要素51に含まれる属性データ52の最上位ビット521に「1」を設定する。一方、領域データ設定部111は、当該データ要素51に対応する画素22が、指定されたオーバーレイ領域21内の画素22ではない場合、当該データ要素51に含まれる属性データ52の最上位ビット521に「0」を設定する。
その後、CPU11のデータ変換部112は、オーバーレイフラグが設定されたベース画像データ5、及びステップS101で入力されたオーバーレイ方式を指定する情報に基づいて、ベース画像データ5のうちのオーバーレイ領域21に関するデータの一部を、指定されたオーバーレイ方式を示す方式データ6へ変換する(ステップS104)。
具体的には、データ変換部112は、まず、方式管理情報7において、指定されたオーバーレイ方式に対応付けて管理されている方式データ6を、方式データ71のデータフィールドから取得する。次に、データ変換部112は、ベース画像データ5に含まれるデータ要素51のうちの、オーバーレイフラグの値が「1」に設定されているデータ要素51、すなわち領域内データ要素を特定する。そして、データ変換部112は、特定した領域内データ要素のそれぞれについて、当該領域内データ要素に含まれる複数の色データ要素53の最下位ビット531の記憶領域に、取得した方式データ6を上書きする。
ステップS101〜ステップS104の処理が、合成画像データの生成(ステップS105〜ステップS108)、及び合成画像の画像形成(ステップS109)のための前処理である。CPU11は、前処理によってオーバーレイフラグが設定され且つ方式データ6が埋め込まれたベース画像データ5と、ステップS101で指定されたオーバーレイ画像3を示すオーバーレイ画像データとに基づいて、合成画像データの生成、及び合成画像の画像形成を行う。
まず、CPU11の画像合成部113は、ベース画像データ5に含まれる複数のデータ要素51のそれぞれに対して、ステップS105〜ステップS108の処理を繰り返して行う。以下、ステップS105〜ステップS108の処理の説明において、処理対象のデータ要素51を「対象データ要素」と呼ぶ。また、対象データ要素に対応する画素22を「対象画素」と呼ぶ。
画像合成部113は、対象データ要素が、オーバーレイフラグの値が「1」に設定されているデータ要素51であるか否か、すなわち領域内データ要素であるか否かを判定する(ステップS105)。
対象データ要素が、オーバーレイフラグの値が「0」に設定されているデータ要素51である、すなわち領域内データ要素でない場合(ステップS105:NO)、画像合成部113は、処理をステップS108に進める。この場合、対象画素はオーバーレイ領域21内にないため、対象画素についての画像の重ね合わせは行われない。すなわち、画像合成部113は、対象データ要素を、そのまま合成画像データにおける対象画素に関するデータ要素51とする。
一方、対象データ要素が、オーバーレイフラグの値が「1」に設定されているデータ要素51である、すなわち領域内データ要素である場合(ステップS105:YES)、画像合成部113は、対象データ要素に含まれる色データ要素53の最下位ビット531に格納されている方式データ6を参照し、ユーザーによって指定されたオーバーレイ方式を特定する(ステップS106)。
その後、画像合成部113は、ステップS106で特定したオーバーレイ方式に従って、対象画素についての画像の重ね合わせを行う(ステップS107)。すなわち、画像合成部113は、対象データ要素に含まれる色データ要素53が示す色値と、オーバーレイ画像データの対応するデータ要素51に含まれる色データ要素53が示す色値とに基づいて、特定したオーバーレイ方式に従って重ね合わせが行われた後の色値を決定する。ここで、オーバーレイ画像データの対応するデータ要素51とは、オーバーレイ画像3を構成する複数の画素22のうちの対象画素に重ねられる画素22に関するデータ要素51のことをいう。そして、画像合成部113は、決定した色値を示す色データ要素53を含むデータ要素51を、合成画像データにおける対象画素に関するデータ要素51とする。
その後、画像合成部113は、ベース画像データ5に含まれる複数のデータ要素51のそれぞれに対してステップS105〜ステップS108の処理を終えたか否かを判定する(ステップS108)。
複数のデータ要素51のそれぞれに対してステップS105〜ステップS108の処理を未だ終えていない場合(ステップS108:NO)、画像合成部113は、処理をステップS105へ進める。そして、画像合成部113は、未だ処理の対象とされていないデータ要素51に対してステップS105〜ステップS108の処理を行う。
一方、複数のデータ要素51のそれぞれに対してステップS105〜ステップS108の処理を終えた場合(ステップS108:YES)、CPU11は、画像形成部14を制御して、ステップS105〜ステップS108の処理で生成した合成画像データに基づいて、合成画像の画像形成を行う(ステップS109)。その後、CPU11は、オーバーレイ画像形成処理を終了する。
本実施形態によれば、画像処理装置1は、方式データ6が埋め込まれたベース画像データ5及びオーバーレイ画像データに基づいて合成画像データを生成し、生成した合成画像データに基づいて合成画像の画像形成を行う。方式データ6は、ベース画像データ5に対して別途追加されるわけではなく、ベース画像データ5の一部に上書きされる。すなわち、処理用データであるベース画像データ5のデータ量は、増加しない。一方で、画像処理装置1は、ベース画像データ5から方式データ6を取得し、取得した方式データ6によって示されるオーバーレイ方式、すなわちユーザーによって指定されたオーバーレイ方式に従って、合成画像データを生成することができる。従って、本実施形態によれば、処理用データのデータ量を増加させることなく、指定されたオーバーレイ方式に基づくオーバーレイ画像形成が可能となる。
また、ベース画像データ5の一部が変換されることで、ベース画像データ5が示す色値に変化が生じるが、オーバーレイ領域21内の画素22に関する色データ要素53の一部、例えば最下位ビット531のデータが変換されるので、色値の変化は小さく、画質に対する影響はほとんどない。
以上、本発明の一つの実施形態を説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本実施形態に係る画像処理装置1は、領域内データ要素に含まれる複数の色データ要素53の最下位ビット531の記憶領域を利用して、当該記憶領域のサイズ又はそれより小さいサイズの方式データ6の埋め込みを行ったが、例えば次のようにしてもよい。すなわち、オーバーレイ方式が、複数の項目のそれぞれが有効か無効かの組み合わせによって表現され、画像処理装置1は、領域内データ要素に含まれる複数の色データ要素53のそれぞれの最下位ビット531のデータを、複数の項目のそれぞれが有効か無効かを示すデータへ変換してもよい。
例えば、本実施形態のように各データ要素51が4つの色データ要素53を含む場合、4つ又はそれより小さい数(以下「項目数」という)の項目のそれぞれが有効か無効かの組み合わせによってオーバーレイ方式が表現される。そして、画像処理装置1は、項目数の色データ要素53のそれぞれの最下位ビット531のデータを、項目数の項目のそれぞれが有効か無効かを示すデータへ変換してもよい。
例えば、オーバーレイ方式が、透過(項目A)とベース画像2の下にオーバーレイ画像3を重ねること(項目B)との2つの項目のそれぞれが有効か無効かの組み合わせによって表現される場合、画像処理装置1は、領域内データ要素に含まれる一の色データ要素53、例えばシアンに対応する色データ要素53の最下位ビット531のデータを、項目Aが有効か無効かを示すデータへ変換し得る。また、画像処理装置1は、領域内データ要素に含まれる他の一の色データ要素53、例えばマゼンタに対応する色データ要素53の最下位ビット531のデータを、項目Bが有効か無効かを示すデータへ変換し得る。そして、項目Aが有効であり、項目Bが無効である場合、画像処理装置1は、オーバーレイ領域21において、ベース画像2上にオーバーレイ画像3を透かして重ねるようにしてもよい。また、項目A及び項目Bのいずれもが有効である場合、画像処理装置1は、オーバーレイ領域21において、オーバーレイ画像3上にベース画像2を透かして重ねるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、画像処理装置1として複合機を例示して説明したが、画像処理装置1は、複合機に限られず、画像形成機能を有するその他の装置であってもよい。
1 画像処理装置
2 ベース画像
21 オーバーレイ領域
3 オーバーレイ画像
4 合成画像
5 ベース画像データ
51 データ要素
52 属性データ
53 色データ要素
6 方式データ
7 方式管理情報

Claims (9)

  1. 第1の画像及び第2の画像に基づいて、前記第1の画像に対して前記第2の画像を重ね合わせて画像形成を行う画像処理装置であって、
    前記第1の画像に対する前記第2の画像の重ね合わせの方式を指定する情報の入力を受け付ける入力部と、
    入力された情報により指定される第1の方式、及び前記第1の画像の領域のうちの前記第2の画像が重ねられる第1の領域に基づいて、前記第1の画像を示す第1の画像データのうちの前記第1の領域に関するデータの一部を、前記第1の方式を示すデータへ変換するデータ変換部と
    を備える、画像処理装置。
  2. 前記第1の画像データは、前記第1の画像を構成する各画素のそれぞれに関する複数のデータ要素を含み、
    前記データ変換部は、前記第1の画像データに含まれるデータ要素のうちの前記第1の領域内の画素に関する第1のデータ要素の一部を、前記第1の方式を示すデータへ変換する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 変換後の前記第1の画像データ及び前記第2の画像を示す第2の画像データに基づいて、前記第1のデータ要素の一部が示す前記第1の方式に従って、前記第1の画像に対して前記第2の画像を重ね合わせた第3の画像を示す第3の画像データを生成する画像合成部をさらに備える、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第1の画像データの各データ要素は、当該データ要素が示す画素の色を示す色データ要素を含み、
    前記データ変換部は、前記第1のデータ要素に含まれる色データ要素の最下位ビットのデータを、前記第1の方式を示すデータへ変換する、請求項2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 前記第1の画像データの各データ要素は、複数の前記色データ要素を含み、
    前記データ変換部は、前記第1のデータ要素に含まれる複数の色データ要素の最下位ビットの記憶領域に、前記第1の方式を示すデータを上書きする、請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 複数の重ね合わせの方式のそれぞれと、当該方式を示す方式データとを対応付けて管理する方式管理情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記入力部は、前記複数の重ね合わせの方式のうちの一の方式を指定する情報の入力を受け付け、
    前記データ変換部は、前記第1のデータ要素の一部を、前記方式管理情報において前記第1の方式に対応付けて管理されている方式データへ変換する、請求項1〜5のうちのいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記第1の画像データの各データ要素は、複数の前記色データ要素を含み、
    前記第1の方式は、重ね合わせの方式の複数の項目のそれぞれが有効か無効かの組み合わせにより表現され、
    前記データ変換部は、前記第1のデータ要素に含まれる複数の色データ要素のそれぞれの最下位ビットのデータを、前記複数の項目のそれぞれが有効か無効かを示すデータへ変換する、請求項4に記載の画像処理装置。
  8. 第1の画像及び第2の画像に基づいて、前記第1の画像に対して前記第2の画像を重ね合わせて画像形成を行う画像処理装置が行う画像処理方法であって、
    前記第1の画像に対する前記第2の画像の重ね合わせの方式を指定する情報の入力を受け付けるステップと、
    入力された情報により指定される第1の方式、及び前記第1の画像の領域のうちの前記第2の画像が重ねられる第1の領域に基づいて、前記第1の画像を示す第1の画像データのうちの前記第1の領域に関するデータの一部を、前記第1の方式を示すデータへ変換するステップと
    を包含する、画像処理方法。
  9. 第1の画像及び第2の画像に基づいて、前記第1の画像に対して前記第2の画像を重ね合わせて画像形成を行う画像処理装置を構成するコンピューターに情報処理を実行させるプログラムであって、
    前記情報処理は、
    前記第1の画像に対する前記第2の画像の重ね合わせの方式を指定する情報の入力を受け付けるステップと、
    入力された情報により指定される第1の方式、及び前記第1の画像の領域のうちの前記第2の画像が重ねられる第1の領域に基づいて、前記第1の画像を示す第1の画像データのうちの前記第1の領域に関するデータの一部を、前記第1の方式を示すデータへ変換するステップと
    を包含する、プログラム。
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