以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)通信システム1の構成
図1に示すように、本実施形態の通信システム1は、多機能機10と、仲介サーバ20と、変換サーバ30と、コンテンツサーバ50とを備えている。多機能機10は、LAN2を介してインターネット4に接続されている。仲介サーバ20、コンテンツサーバ50、及び変換サーバ30は、インターネット4に接続されている。
多機能機10、仲介サーバ20、変換サーバ30、及びコンテンツサーバ50は、例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocolの略)又はHTTPS(HyperText Transfer Protocol Secureの略)による通信を実行可能である。
より具体的には、多機能機10は、HTTPクライアントとして動作する。変換サーバ30は、HTTPサーバとして動作する。仲介サーバ20は、多機能機10との通信においてはHTTPサーバとして動作し、変換サーバ30との通信においてはHTTPクライアントとして動作することで、LAN2などに備えられたファイアウォールなどにより阻害されることなく、多機能機10との通信、および変換サーバ30との通信を行うことができる。
(2)多機能機10の構成
多機能機10は、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、FAX機能等の各種機能を実現するための各種処理を実行可能である。多機能機10は、操作部11と、表示部12と、ネットワークインタ−フェース13と、印刷実行部14と、スキャン実行部15と、制御部16とを備える。
操作部11は、複数のキーと、表示部12の表示領域に重畳配置されたタッチパネルを有する。ユーザは、操作部11を操作することによって、様々な指示を多機能機10に入力することができる。表示部12は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ネットワークインタ−フェース13は、LAN2に接続されている。多機能機10は、ネットワークインタ−フェース13を介して、仲介サーバ20や変換サーバ30などと通信をすることが可能である。印刷実行部14は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構を備える。スキャン実行部15は、CCD、CIS等のスキャン機構を備える。
制御部16は、CPU17と、メモリ18とを備える。CPU17は、メモリ18に格納されているプログラム19に従って、様々な処理を実行する。後述する図6〜図10における多機能機10の各処理は、CPU17がメモリ18のプログラム19を実行することにより実現される。メモリ18は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、ROM、RAM、フラッシュメモリ、ハードディスクなどのnon-transitoryな媒体である。なお、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、non-transitoryな媒体には含まれない。
(3)仲介サーバ20の構成
仲介サーバ20は、変換サーバ30やコンテンツサーバ50とは別体に構成されているサーバである。仲介サーバ20は、変換サーバ30と多機能機10との間の、各種データの通信を仲介するためのサーバである。仲介サーバ20は、多機能機10のベンダによって提供されるサーバである。
仲介サーバ20は、ネットワークインタ−フェース21と、制御部22とを備える。仲介サーバ20は、ネットワークインタ−フェース21を介して、多機能機10、コンテンツサーバ50、変換サーバ30などと通信をすることが可能である。制御部22は、CPU23と、メモリ24と、を備える。メモリ24には、プログラム25が記憶されている。CPU23は、プログラム25に従って、様々な処理を実行する。後述する図6〜図10における仲介サーバ20の各処理は、CPU23がメモリ24のプログラム25を実行することにより実現される。メモリ24は、多機能機10のメモリ18と同様に、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってよい。
(4)変換サーバ30の構成
変換サーバ30は、仲介サーバ20、コンテンツサーバ50とは別体に構成されているサーバである。変換サーバ30は、入力される画像データに対して後述する各種の処理を実行するためのサーバである。
変換サーバ30は、多機能機10のベンダによって提供されるサーバであってもよい。変換サーバ30は、ネットワークインタ−フェース31と、制御部32とを備える。制御部32は、CPU33と、メモリ34とを備える。メモリ34には、プログラム35およびテンプレート41が記憶されている。CPU33は、プログラム35に従って様々な処理を実行する。後述する図6〜図11における変換サーバ30の各処理は、CPU33がメモリ34のプログラム35を実行することにより実現される。テンプレート41には、画像処理に用いられる画像データとして、第3テンプレート画像データ42が含まれる。メモリ34は、多機能機10のメモリ18と同様に、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってよい。
プログラム35は、画像処理を行うプログラムとして、Aアプリケーション36、Bアプリケーション37、及びCアプリケーション38を含んでいる。このうちCアプリケーション38は、多機能機10から出力された出力画像と、Cアプリケーション38用の第3テンプレート画像とを合成する画像処理を実行するためのアプリケーションである。
即ち、Cアプリケーション38は、多機能機10から出力された出力画像を第3テンプレート画像に基づいて多色化する機能を有する。第3テンプレート画像は、メモリ34において第3テンプレート画像データ42として記憶されている。なお、ここでいう多色化とは、多機能機10から出力された出力画像に対してモノクロ以外の色を少なくとも1種類配色することを意味し、以下、カラー化ともいう。
Cアプリケーション38により行われる画像処理は、より具体的には、多機能機10から出力された出力画像中の特定領域(本実施形態では、黒色又はそれに近い色で塗りつぶされた箇所)を、第3テンプレート画像において示されている配色パターンでカラー化する処理である。本実施形態では、Cアプリケーション38で用いられる第3テンプレート画像が多種用意されている。即ち、複数種類の第3テンプレート画像毎の第3テンプレート画像データ42がそれぞれメモリ34に記憶されている。その複数種類の第3テンプレート画像のうち、多機能機10において選択された1つ又は複数の第3テンプレート画像が、多機能機10から出力された出力画像と合成される。
Cアプリケーション38で用いられる第3テンプレート画像は、多機能機10から出力された出力画像をどのような配色パターンでカラー化すべきかを示す情報画像である。そのため、以下の説明では、Cアプリケーション38で用いられる第3テンプレート画像を、配色パターン画像ともいう。また、Cアプリケーション382より実現される機能を、以下、カラーチェンジ機能ともいう。
(5)コンテンツサーバ50の構成
コンテンツサーバ50は、仲介サーバ20、変換サーバ30とは別体に構成されているサーバである。コンテンツサーバ50は、多機能機10のベンダによって提供されるサーバであってもよい。コンテンツサーバ50は、メモリ51を備えている。メモリ51には、テンプレート52が記憶されている。
テンプレート52には、第1テンプレート画像データ53および第2テンプレート画像データ54が含まれる。第1テンプレート画像データ53は、Aアプリケーション36の実行時に用いられる画像データである。第2テンプレート画像データ54は、Bアプリケーション37の実行時に用いられる画像データである。
変換サーバ30がAアプリケーション36およびBアプリケーション37を実行する場合には、多機能機10で選択されたテンプレート画像の画像データをコンテンツサーバ50から取得する必要がある。一方、変換サーバ30がCアプリケーション38を実行する場合には、多機能機10で選択された配色パターン画像の画像データを変換サーバ30内のメモリ34から読み出せばよいため、テンプレート画像の画像データをコンテンツサーバ50から取得する必要はない。
ここで、本明細書における記載上の注意点を説明する。本明細書において、「仲介サーバ20のCPU23が、各種の情報を受信する」という記載は、「仲介サーバ20のCPU23が、ネットワークインタ−フェース21を介して各種の情報を取得する」という技術内容を含んでいるものとする。また、「仲介サーバ20のCPU23が、各種の情報を送信する」という記載は、「仲介サーバ20のCPU23が、ネットワークインタ−フェース21を介して各種の情報を出力する」という技術内容を含んでいるものとする。なお、変換サーバ30のCPU33およびネットワークインタ−フェース31についても、同様の注意点が存在する。また、多機能機10のCPU17およびネットワークインタ−フェース13についても、同様の注意点が存在する。
次に、「データ」および「情報」の文言の定義を説明する。本明細書では、「データ」と「情報」では「情報」を「データ」の上位概念として用いている。そのため、「Aデータ」を「A情報」と言い換えてもよい。また、「情報」は、「データ」としての形式(例えば、テキスト形式、バイナリ形式、フラグ形式等)が異なっていても、同一の意味内容と認識される限り、同一の情報として取り扱われる。例えば、印刷部数が2部であることを示す情報として装置が扱う限り、“COPY=2”というテキスト形式のデータと、“10”というバイナリ形式のデータとは、同じ情報である。
本明細書では、仲介サーバ20と変換サーバ30とコンテンツサーバ50とがインターネット4で接続されている形態を例示している。換言すれば、仲介サーバ20、変換サーバ30、及びコンテンツサーバ50の各々として機能する装置が物理的に離れた位置に配置されている形態を例示している。ただし、本発明の適用はそのような形態に限られない。例えば、仲介サーバ20と変換サーバ30とコンテンツサーバ50のうちの少なくとも2つが、1つのサーバ装置で実現されてもよい。例えば仲介サーバ20と変換サーバ30が1つのサーバ装置で実現される場合は、その1つのサーバ装置において、仲介サーバ20として機能するプログラムと変換サーバ30として機能するプログラムとを稼動させ、両プログラム間の通信をサーバ装置内のバスラインなどを介して行わせるようにしてもよい。なお、仲介サーバ20と変換サーバ30とが1つのサーバ装置で実現される構成の場合、本明細書で、仲介サーバ20と変換サーバ30との間の通信として説明している通信は、仲介サーバ20として機能するプログラムと、変換サーバ30として機能するプログラムとの間でのデータの受け渡しに置き換わることとしてよい。また、仲介サーバ20として機能し、かつ変換サーバ30としても機能するプログラムが、1つのサーバ装置で稼動する形態で実現されてもよい。この場合、本明細書で、仲介サーバ20と変換サーバ30との間の通信として説明している通信は、仲介サーバ20として機能し、かつ変換サーバ30としても機能するプログラム内でのデータの受け渡しに置き換わることとしてよい。
(6)通信システム1で実現されるカラーチェンジ機能の説明
本実施形態の通信システム1は、複数種類の画像処理機能を実現可能である。即ち、通信システム1では、多機能機10でスキャンした画像の画像データを変換サーバ30で画像処理させ、その結果を多機能機10で取得して印刷出力させることが可能である。
画像処理機能の種類は種々あるが、そのうち少なくとも3つは、上述した3つのアプリケーション36〜38が実行されることにより実現される画像処理機能である。Aアプリケーション36及びBアプリケーション37による画像処理機能については詳細説明を省略する。Cアプリケーション38による画像処理機能は、上述のカラーチェンジ機能である。カラーチェンジ機能は、多機能機10においてユーザがスキャンしたスキャン画像と、ユーザにより選択された配色パターン画像とを合成し、その合成した画像を多機能機10で印刷出力できるようにする機能である。
カラーチェンジ機能の概要を説明する。多機能機10のユーザは、好みの原稿(例えば年賀状の裏面印刷用として用いたい原稿)を好みの配色パターンでカラー化したい場合、その原稿を用意しておく。原稿の形態は種々ありえるが、代表的な形態は、ユーザ自身が黒色の筆記用具で所定サイズの用紙に自由に絵や文字を描いたものが挙げられる。
具体的な例を図2に示す。図2(a)に示すように、ユーザは、例えばA4サイズの白色の用紙60に、好きな絵や文字などの素材絵画61を自由に描くことで、カラー化の対象となる原稿62を作成することができる。ユーザは、Cアプリケーション38を実行させ、素材絵画61が描かれた原稿62を多機能機10でスキャンさせ、さらに、好みの配色パターンを選択する。すると、スキャンされた画像の画像データが、インターネット4を経由して変換サーバ30へ送信され、変換サーバ30にて、スキャンされた画像が、配色パターンに従って、図2(b)に例示するようにカラー化される。なお、以下の説明では、多機能機10でスキャンされた画像を原稿スキャン画像ともいい、その原稿スキャン画像のデータを原稿スキャン画像データともいう。
このように原稿スキャン画像がカラー変換されて生成された画像であるカラー変換画像は、最終的に、多機能機10へ送信され、多機能機10にて印刷出力させることが可能となる。なお、本実施形態では、ユーザは、特定の一種類の配色パターンでしかカラー変換させることができないわけではなく、後述するように、複数の配色パターン(本実施形態では用意されている全ての配色パターン)によるカラー変換結果をサムネイル一覧として一括して取得し印刷させることができる。ユーザは、印刷されたサムネイル一覧を見て、所望の配色パターンを決定することができる。そして、その配色パターンによるカラー変換画像を変換サーバ30から取得し、印刷出力させることができる。
図2(b)に例示するカラー変換画像は、原稿スキャン画像を構成する複数のオブジェクト66,67,68・・・のそれぞれに対し、ユーザが選択した配色パターンに応じた色が配色されてカラー化されたものである。ここでいうオブジェクトとは、原稿スキャン画像のうち、白以外の色(例えば黒またはグレー)で描かれた領域であって閉じた領域を意味する。
図2(b)に例示したカラー変換画像は、複数のオブジェクト66,67,68・・・によって構成されている。そして、複数のオブジェクト66,67,68・・・がそれぞれカラー化されている。具体的には、図2(b)に示すように、画像中央にある最も大きいオブジェクト66は赤色、その左のオブジェクト67は青色、その上のオブジェクト68は緑色・・・というように、オブジェクト毎に色が配色されている。
ユーザが選択可能な配色パターンには、大きく分けて、カラフル、パステル、レインボー、及びグラデーションがある。これら配色パターンをさらに細かく分類すると、カラフル、パステル、レインボー、及びグラデーションのそれぞれが、複数のパターンを持っている。
カラフルは、例えば図3(a)に例示するように、オブジェクト毎にそれぞれ1つの色を割り当てて配色するパターンである。なお、図3(a)は、ユーザが多機能機10において配色パターンを選択する際に多機能機10の表示部12に表示される第1カラフルアイコン122の一例であり、具体的には、複数種類のカラフルの配色パターンのうち特定のパターンであるカラフル1を示すアイコンである。カラフル1を示す第1カラフルアイコン122は、複数(本例では6個)のパーツ81〜86の画像を有し、各パーツ毎に異なる色が配色されている。例えば、中央部にある最も大きいパーツ81は紺色、その左側のパーツ82は赤色、その上側のパーツ83は青色・・・というように、パーツ毎に色が配色されている。
配色パターンの1つであるカラフル1は、図3(a)に示す第1カラフルアイコン122で表されている色のテイストで原稿スキャン画像がカラー変換されるということを示している。なお、色のテイストとは、色の種類、配色割合、配色位置などを意味する。つまり、配色パターンとしてカラフル1を選択した場合、カラー変換された後のカラー変換画像は、全体として、図3(a)に示す第1カラフルアイコン122全体のテイストと同じようなテイストとなる。
また、配色パターンの1つであるレインボーは、例えば図3(b)に例示するように、画像全体を連続的な複数の領域に区分して、領域毎に、異なる色を割り当てていく配色パターンである。なお、図3(b)は、ユーザが多機能機10において配色パターンを選択する際に多機能機10の表示部12に表示される第1レインボーアイコン123の一例であり、具体的には、複数種類のレインボーの配色パターンのうち特定のパターンであるレインボー1を示すアイコンである。レインボー1を示す第1レインボーアイコン123には、複数(本例では5個)のパーツの画像が含まれている。第1レインボーアイコン123は、アイコン全体が縦方向に複数の領域(本例では6つの領域)に区分されており、領域毎に、異なる色が割り当てられている。そして、アイコン中の各パーツ91〜95は、それぞれ、当該パーツが存在している領域に対応した色が配色されている。例えば、中央部にある最も大きいパーツ91は、4つの領域に渡って存在している。そのため、そのパーツ91のうち、最も下の領域に存在している部分は、その領域に対応した赤色が配色され、その上の領域に存在している部分はその領域に対応した青色が配色され、その上の領域に存在している部分はその領域に対応した紺色が配色され、その上の領域に存在している部分はその領域に対応した緑色が配色されている。
配色パターンの1つであるレインボー1は、図3(b)に示す第1レインボーアイコン123で表されている色のテイストで原稿スキャン画像がカラー変換されるということを示している。つまり、配色パターンとしてレインボー1を選択した場合、カラー変換された後のカラー変換画像は、全体として、図3(b)に示す第1レインボーアイコン123全体のテイストと同じようなテイストとなる。イメージ的には、第1レインボーアイコン123を原稿スキャン画像と同等の大きさの画像に拡大して、その拡大した第1レインボーアイコン123を原稿スキャン画像の裏側に重ね、原稿スキャン画像中の白色以外の領域から裏側の第1レインボーアイコン123を露出させる、というイメージである。
配色パターンには、他に、パステルやグラデーションもあり、それぞれ、複数種類のパターンを有しているが、それらについての詳細説明は省略する。何れの配色パターンも、その配色パターンを選択した場合、カラー変換された後のカラー変換画像は、全体として、その配色パターンのテイストと同じようなテイストとなる。
カラーチェンジ機能による画像処理の具体的手順を説明する。ユーザは、まず、図2(a)に示したように、カラー化したい素材絵画61が描かれた原稿62を用意する。また、ユーザは、使用するアプリケーションとして、Cアプリケーション38を選択する。多機能機10においてアプリケーションを選択する際、多機能機10の表示部12には、図4(a)に示すようなアプリケーション選択画面が表示される。アプリケーション選択画面には、多機能機10において利用可能な複数種類のアプリケーションを示すアイコン111,112,113・・・が一覧表示される。ユーザが、その中からCアプリケーション38を示すアイコン112を選択(例えばタップ操作)することで、変換サーバ30においてCアプリケーション38を実行させることができる。
アプリケーション選択画面によりCアプリケーション38が選択されると、多機能機10の表示部12には、図4(b)に示すような、配色パターンをユーザに選択させるための変換選択画面が表示される。変換選択画面には、選択可能な複数種類の配色パターンを示すアイコン122,123・・・が一覧表示されると共に、「全ての結果をお試し印刷」アイコン(以下「全てお試しアイコン」と略す)121も表示される。なお、各アイコン122,123・・・は何れも配色パターン画像の縮小画像である。また、図4(b)の変換選択画面には、図3に例示した第1カラフルアイコン122及び第1レインボーアイコン123が表示されている。
本実施形態では、特定の1つの配色パターンでカラー変換させてカラー変換画像を取得できるだけでなく、選択可能な全ての配色パターンについてそれぞれカラー変換させ、各カラー変換画像のサムネイルが一覧表示されたサムネイル一覧画像を多機能機10で印刷出力させることができる。そして、ユーザは、そのサムネイル一覧画像の印刷結果を見て、所望の配色パターンを決定し、その決定した配色パターンによるカラー変換画像の画像データを変換サーバ30から取得して印刷出力させることができる。以下の説明では、上記機能、即ちサムネイル一覧画像を印刷出力させてそれに基づいて特定の配色パターンを決定できる機能を、「一覧印刷・変換選択機能」ともいう。
図4(b)に例示した変換選択画面の各アイコンのうち、全てお試しアイコン121は、一覧印刷・変換選択機能を示すアイコンである。ユーザがこの全てお試しアイコン121を選択すると、変換サーバ30を中心として、一覧印刷・変換選択機能が実現される。
なお、変換選択画面において、ユーザが、全てお試しアイコン121ではなく、特定の配色パターンを示すアイコンを選択した場合は、その選択された配色パターンによるカラー変換画像が変換サーバ30から多機能機10へ送信され、多機能機10においてそのカラー変換画像を所望の用紙(例えばはがきの裏面)に印刷させることができる。
ユーザは、変換選択画面において全てお試しアイコン121を選択すると、素材絵画61が描かれた原稿62を多機能機10でスキャンさせる。そのスキャンにより生成された原稿スキャン画像データは、多機能機10から変換サーバ30へ送信される。そして、変換サーバ30により、原稿スキャン画像に対する、全ての配色パターンでのカラー変換が行われ、サムネイル一覧画像の画像データが生成されて、多機能機10へ送信される。
多機能機10は、変換サーバ30からサムネイル一覧画像データを取得すると、サムネイル一覧画像を印刷出力する。図5に、サムネイル一覧画像の印刷結果の一例を示す。図5に示すように、サムネイル一覧画像は、配色パターン毎の、原稿スキャン画像のカラー変換結果のサムネイルが一覧表示されたものである。なお、サムネイル一覧画像には、サムネイル画像毎に、そのサムネイル画像に対応した配色パターンを示す情報(本実施形態ではテキスト)も付加される。ユーザは、サムネイル一覧画像の印刷結果を見ることで、サムネイルという小さい表示サイズではあるものの、全ての配色パターンでのカラー変換結果を効率的に確認することができる。
一方、多機能機10には、サムネイル一覧画像データに加えて、各サムネイルの画像データも送信されてくる。そして、多機能機10の表示部12には、図4(c)に例示するような、各サムネイル131,132,133・・・が横方向に配列された変換結果選択画面が表示される。変換結果選択画面には、サムネイル毎に、そのサムネイルに対応した配色パターンを示す情報(本実施形態ではテキスト)も表示される。
図4(c)に示す変換結果選択画面に対し、ユーザが、所望の配色パターンのサムネイルを選択(例えばタップ操作)すると、その選択情報が変換サーバ30に送信される。そして、変換サーバ30から、その選択された配色パターンによるカラー変換画像データが、多機能機10へ送信される。これにより、ユーザは、選択した所望の配色パターンでカラー変換されたカラー変換画像を印刷出力させることができる。
(7)通信システム1の動作
通信システム1の動作のうち、特に上記カラーチェンジ機能が実現される場合の動作例を、図6〜図10のシーケンス図を用いて説明する。なお、以下の説明では、図6〜図10に連続的に示す動作例のうち、図6に示す一連の処理(S110〜S140)を、総称して初期選択処理という。また、図7に示す一連の処理(S202〜S232)を、総称してスキャンアップロード処理という。また、図8に示す一連の処理(S302〜S322)を、総称して変換処理という。また、図9に示す一連の処理(S402〜S418)を、総称してサムネイル一覧印刷・変換選択処理という。また、図10に示す一連の処理(S502〜S522)を、総称してダウンロードプリント処理という。
図6の初期選択処理から順次説明する。多機能機10のCPU17は、電源投入され、メイン画面を表示させる命令を受け付けると、S110で、表示部12にメイン画面を表示させる。メイン画面は、例えば、アプリケーション機能及びメニュー機能のうち何れか一方を選択させるための画面であり、選択可能な各機能を示す画像及びその機能名称が表示される。アプリケーション機能は、年賀状の宛名面や裏面の画像を生成する処理などの、応用的な加工を行う機能であり、上述したカラーチェンジ機能を含む。メニュー機能は、多機能機10の各種の設定を行うための処理を行う機能である。
多機能機10において何れかの機能を選択する操作(例えば対応する機能の画像へのタップ操作)がなされると、S112で、CPU17は、選択された機能を示す機能識別情報を仲介サーバ20へ送信する。
仲介サーバ20のCPU23は、多機能機10から機能識別情報を受信すると、S114で、機能識別情報が示す機能を判断する。メニュー機能が示されている場合は(S114:メニュー機能)、メニュー機能実行処理が行われる。メニュー機能実行処理の処理内容については省略する。一方、アプリケーション機能が示されている場合は(S114:アプリケーション機能)、S116へ進む。
仲介サーバ20のCPU23は、S116で、アプリケーション選択画面(図4(a))を表示させるためのアプリケーション選択画面データを生成する。仲介サーバ20のCPU23は、S118で、アプリケーション選択画面データを多機能機10へ送信する。
多機能機10のCPU17は、仲介サーバ20からアプリケーション選択画面データを受信すると、S120で、アプリケーション選択画面を表示部12に表示させる。多機能機10のユーザは、操作部11を操作して、アプリケーション選択画面の中から所望のアプリケーションを表すアイコンを選択することができる。ユーザによりアプリケーションを表すアイコンの選択操作がなされると、多機能機10のCPU17は、S122で、アプリケーション識別情報を仲介サーバ20へ送信する。アプリケーション識別情報は、ユーザによって選択されたアプリケーションである選択アプリケーションを識別するための情報である。
S124で、仲介サーバ20のCPU23は、アプリケーション識別情報に基づいて選択アプリケーションを識別し、選択アプリケーションに対応する変換一覧情報取得要求情報を生成する。変換一覧情報取得要求情報は、選択アプリケーションに対応するテンプレート画像の一覧を表示させるために必要な情報である変換一覧情報を、コンテンツサーバ50に要求するための情報である。
ここで、選択アプリケーションがCアプリケーション38であるものと仮定して、S124以下の説明を行う。Cアプリケーション38は、既述の通り、カラーチェンジ機能を実現するためのアプリケーションである。仲介サーバ20のCPU23は、S126で、変換一覧情報取得要求情報をコンテンツサーバ50に送信する。選択アプリケーションがCアプリケーション38であるため、S126は、図4(b)に例示した変換選択画面を多機能機10に表示させるための画像データをコンテンツサーバ50に要求する処理となる。即ち、S126では、仲介サーバ20のCPU23は、コンテンツサーバ50に対し、選択可能な全ての配色パターン画像に対応した各アイコン122,123・・・及びそのテキスト情報と、全てお試しアイコン121およびそのテキスト情報とを要求する。
仲介サーバ20のCPU23は、S128で、コンテンツサーバ50から送信されてくる変換一覧情報を受信する。変換一覧情報には、各アイコン121,122,123・・・及びそのテキスト情報などが含まれる。
S130で、仲介サーバ20のCPU23は、変換選択画面を表示させるための変換選択画面データを生成する。変換選択画面データは、S128で受信した変換一覧情報に基づいて生成される。S132では、変換選択画面データを多機能機10へ送信する。
多機能機10のCPU17は、仲介サーバ20から変換選択画面データを受信すると、S134で、変換選択画面を表示部12に表示させる。ユーザは、操作部11を操作して、変換選択画面に表示される複数のアイコンの中から、全てお試しアイコン121、又はカラー変換に使用したい特定の配色パターンに対応したアイコンを選択する。多機能機10のCPU17は、S136で、選択されたアイコンを識別するための変換識別情報を仲介サーバ20へ送信する。変換識別情報は、ユーザが、特定の配色パターンでカラー変換させることを選択したのか、又は全ての配色パターンによるカラー変換結果のサムネイル一覧画像を印刷出力させることを選択したのか、を示す情報ともいえる。
仲介サーバ20のCPU23は、多機能機10から変換識別情報を受信すると、S138で、全配色パターンによる変換が選択されたか否か、即ち変換選択画面で全てお試しアイコン121が選択されたか否か判断する。全配色パターンによる変換が選択されなかった場合、即ち特定の配色パターンが選択された場合は(S138:NO)、S140で通常変換処理を実行する。S140の通常変換処理は、ユーザに原稿をスキャンさせ、変換サーバ30にてその原稿スキャン画像を選択された配色パターンでカラー変換させて、そのカラー変換画像を多機能機10で取得・印刷出力させる処理である。
全配色パターンによる変換が選択された場合(S138:YES)、仲介サーバ20のCPU23は、S140で、全配色パターンによる変換を示す変換パラメータを作成する。この変換パラメータは、S112で多機能機10から機能識別情報が送信されてきたことにより開始して現在実行しているジョブに対応したパラメータであり、ジョブ毎に個別に作成されるパラメータである。変換パラメータは、変換サーバ30に実行させる画像処理方法(ここでは全配色パターンによる変換)を示す情報に加え、例えば、ユーザ情報(例えば多機能機10の固有情報、ユーザのログインIDなど)や、アプリケーション識別情報が紐付けられて作成されてもよい。以下、ユーザにより全配色パターンによる変換が選択されてS138からS140に進んだとの前提で、説明を続ける。
S140の処理後は、図7のスキャンアップロード処理に進む。仲介サーバ20のCPU23は、図7のスキャンアップロード処理に進むと、S202で、画像処理アップロード用データID取得要求情報を変換サーバ30へ送信する。画像処理アップロード用データID取得要求情報は、多機能機10から変換サーバ30へアップロードさせるアップロードデータを識別するための画像処理アップロード用データID(以下「UL−ID」と略す)を、変換サーバ30に対して要求するための情報である。画像処理アップロード用データID取得要求情報に、S140で作成した変換パラメータが含まれていてもよい。S204で、変換サーバ30のCPU33は、UL−IDを仲介サーバ20に送信する。これにより、仲介サーバ20では、送信されてきたUL−IDが、S140で作成した変換パラメータに紐付けられて記憶される。
S206で、仲介サーバ20のCPU23は、スキャンアップロード実行命令情報を生成する。スキャンアップロード実行命令情報は、多機能機10に対し、カラー変換させたい原稿をスキャンしてその原稿スキャン画像データを変換サーバ30へアップロードするよう命令する情報である。S208で、仲介サーバ20のCPU23は、スキャンアップロード実行命令情報を多機能機10へ送信する。スキャンアップロード実行命令情報には、UL−IDが含まれていてもよい。
S209で、多機能機10のCPU17は、原稿スキャン指示画面を表示部12に表示させる。原稿スキャン指示画面には、ユーザに対し、カラー変換させたい原稿を多機能機10にセットしてスキャンさせるように指示するメッセージと「OK」ボタンが表示される。ユーザが「OK」ボタンを操作(例えばタップ操作)すると、S210で、原稿のスキャンが実行される。S210では、CPU17は、スキャン実行部15を動作させて、原稿の画像を読み取らせ、読み取った原稿スキャン画像を示す原稿スキャン画像データを作成する。
S212で、多機能機10のCPU17は、画像処理アップロード先URL(Uniform Resource Locator)取得要求情報および通信書式取得要求情報を、仲介サーバ20へ送信する。「画像処理アップロード」とは、各種のデータを、画像処理のために変換サーバ30へアップロードする処理である。画像処理アップロード先URL取得要求情報は、変換サーバ30にアップロードを行うために必要な情報である画像処理アップロード先URLを仲介サーバ20へ要求するための情報である。通信書式取得要求情報は、後述するアップロードメッセージの通信書式を要求するための情報である。
S214で、仲介サーバ20のCPU23は、アップロードメッセージの通信書式を作成する。アップロードメッセージの通信書式は、変換サーバ30へ原稿スキャン画像データをアップロードする際のメッセージの枠組みとなる情報である。S216で、仲介サーバ20のCPU23は、画像処理アップロード先URLおよびアップロードメッセージの通信書式を多機能機10へ送信する。画像処理アップロード先URLの一例としては、変換サーバ30のURLが挙げられる。
S218で、多機能機10のCPU17は、受信した通信書式と、受信した画像処理アップロード先URLと、S210で生成した原稿スキャン画像データとに基づいて、アップロードメッセージを作成する。具体的には、多機能機10は、仲介サーバ20から受信した通信書式の所定の位置に、原稿スキャン画像データと、画像処理アップロード先URLと、原稿スキャン画像データのデータサイズ等の各種の情報を組み合わせる。UL−IDを含めてもよい。これにより、変換サーバ30に対応したアップロードメッセージが作成される。
S220で、多機能機10のCPU17は、変換サーバ30へアップロードメッセージを送信する。変換サーバ30のCPU33は、S220で多機能機10から送信されたアップロードメッセージを取得し、メモリ34へ一時保存する。S222で、変換サーバ30のCPU33は、画像処理アップロード結果情報を多機能機10へ送信する。画像処理アップロード結果情報は、原稿スキャン画像データが変換サーバ30に正常にアップロードされたか否かを示す情報である。S224で、多機能機10のCPU17は、受信した画像処理アップロード結果情報と継続可否判断要求情報とを、仲介サーバ20へ送信する。継続可否判断要求情報は、画像処理を継続可能であるか否かの判断を仲介サーバ20に要求するための情報である。
S226で、仲介サーバ20のCPU23は、画像処理アップロード結果情報を解読し、解読結果を作成する。画像処理アップロード結果情報は、変換サーバ30から多機能機10へ送信されてきた情報であるため、変換サーバ30に固有の仕様を有している。よって、仲介サーバ20に記憶されているプログラム25に含まれる不図示の解読プログラムを用いることにより、画像処理アップロード結果情報を解読することができる。解読結果は、多機能機10で解読可能な形式のメッセージである。解読結果には、解読された画像処理アップロード結果情報に含まれている画像処理アップロード結果が含まれている。また、仲介サーバ20のCPU23は、画像処理を継続可能であるか否かについての情報である継続可否情報を、解読結果に基づいて生成する。例えば、解読結果がアップロード処理の失敗を示している場合には、画像処理を継続不可能であることを示す継続可否情報が生成される。S228で、仲介サーバ20のCPU23は、解読結果および継続可否情報を多機能機10へ送信する。
S230で、多機能機10のCPU17は、受信した継続可否情報に基づいて、画像処理を継続可能であるか否かを判断する。画像処理を継続できない場合は(S230:NO)、現在実行中のジョブ全体を終了する。画像処理を継続できる場合は(S230:YES)、S232へ進む。S232で、多機能機10のCPU17は、変換サーバ30へのスキャン画像データのアップロード処理が完了したことを示すアップロード完了通知情報を、仲介サーバ20へ送信する。
S232の処理後は、図8の変換処理に進む。仲介サーバ20のCPU23は、図8の変換処理に進むと、S302で、画像処理要求情報、選択アプリケーションパラメータ、及び変換パラメータを、変換サーバ30へ送信する。画像処理要求情報は、S204で受信したUL−IDで識別される原稿スキャン画像データ(すなわち、S220で変換サーバ30にアップロードした原稿スキャン画像データ)に対して、画像処理の実行を要求するための情報である。選択アプリケーションパラメータは、ユーザによって選択された選択アプリケーションを一意に識別するための情報であり、ここでは、Cアプリケーション38を示すパラメータである。選択アプリケーションパラメータにより、画像処理を実行させるアプリケーションを指定することが可能となる。変換パラメータは、S140で作成した変換パラメータであり、少なくとも、変換サーバ30に実行させる画像処理方法(ここでは全配色パターンによる変換)を示す情報と、これに紐付けられているUL−IDとを含む。
S302の各種情報送信により、変換サーバ30は、原稿スキャン画像データのUL−IDに基づいて原稿スキャン画像データを取得でき、選択アプリケーションパラメータに基づいて、実行すべき画像処理が、Cアプリケーション38の画像処理であって且つ全配色パターンによる変換結果のサムネイル一覧画像データを生成する処理であることを認識できる。
S304で、変換サーバ30のCPU33は、処理データ取得情報を仲介サーバ20へ送信する。処理データ取得情報は、画像処理の実行を要求する処理(S302)に応じて行われる画像処理を識別するための情報である、変換IDを含む。変換サーバ30では、S302の要求によって実行すべき画像処理に対し、変換IDが対応付けられる。処理データ取得情報は、URLの記述方式によって記述されていてもよい。
S306で、変換サーバ30のCPU33は、Cアプリケーション38による画像処理を実行する。具体的には、ここでは、原稿スキャン画像データに対する、全ての配色パターンでのカラー変換処理を開始する。S306で開始される画像処理の詳細は、後で説明する。
S308〜S322の処理は、原稿スキャン画像データについて画像処理を開始する際に、画像処理が完了するまで多機能機10を待機させる処理である。S308で、仲介サーバ20のCPU23は、画像処理完了確認要求情報を変換サーバ30へ送信する。画像処理完了確認要求情報は、S302で変換サーバ30に対して要求した画像処理が完了したか否かを、変換サーバ30に対して確認するための情報である。仲介サーバのCPU23は、画像処理を識別するために、画像処理完了確認要求情報に、S304で変換サーバ30から取得した処理データ取得情報を含ませる。
S310で、変換サーバ30のCPU33は、画像処理が完了したか否かを判断する。具体的には、画像処理完了確認要求情報に含まれる処理データ取得情報に対応する画像処理を、画像処理の完了の可否を判断する画像処理であると特定する。そして、特定した画像処理において、原稿スキャン画像データと選択テンプレート画像データとの合成が完了したか否かが判断される。画像処理が完了していない場合は(S310:NO)、S312へ進む。
S312で、変換サーバ30のCPU33は、画像処理が完了していないことを示す画像処理未完了通知情報を、仲介サーバ20へ送信する。S314で、仲介サーバ20のCPU23は、画像処理未完了通知情報を受信したことに基づき、待機命令を生成する。待機命令は、多機能機10に対し、画像処理の完了を待機させるための命令である。
S316で、仲介サーバ20のCPU23は、待機命令を多機能機10へ送信する。S318で、多機能機10のCPU17は、画像処理の完了を待機する待機処理を実行する。S320で、多機能機10のCPU17は、待機処理の実行が完了したことを示す待機処理完了情報を、仲介サーバ20へ送信する。仲介サーバ20のCPU23は、S316で待機命令を送信した後、多機能機10からの待機処理完了情報の受信を待つ。そして、S320で多機能機10から待機処理完了情報を受信すると、S308へ戻る。
一方、変換サーバ30において、S310で画像処理が完了したと判断された場合は(S310:YES)、S322へ進む。S322では、変換サーバ30のCPU33は、画像処理が完了したこと、即ち原稿スキャン画像のカラー変換が完了したことを示す画像処理完了通知情報を、仲介サーバ20へ送信する。S322の処理後は、図9のサムネイル一覧印刷・変換選択処理へ進む。
ここで、S306で開始される画像処理の詳細について、図11を用いて説明する。変換サーバ30のCPU33は、図11に示す画像処理を開始すると、S602で、変換パラメータにより指定された配色パターンのうち、カラー変換未処理の配色パターンを1つ取り出す。具体的には、多機能機10から指定された配色パターンのうち、まだカラー変換を行っていない配色パターン画像データを1つ、メモリ34から読み込む。なお、多機能機10から指定された配色パターンとは、具体的には、S136で多機能機10から仲介サーバ20に送信された変換識別情報が示す配色パターンである。
例えば、図4(b)に示した変換選択画面において、全てお試しアイコン121が選択された場合は、指定された配色パターンは、カラー変換に使用可能な全ての配色パターンである。図4(b)に示した変換選択画面において、全てお試しアイコン121以外の、特定の配色パターンを示すアイコンが選択された場合は、指定された配色パターンは、その選択されたアイコンに対応した1つの配色パターンである。
S604では、S602で取り出した配色パターンに基づいて、原稿スキャン画像データのカラー変換を実施する。S606では、S604で実施したカラー変換の結果、即ちカラー変換により生成されたカラー変換画像データを、メモリ34に記憶する。
S608では、未処理の配色パターンがあるか否か、即ち、指定された全ての配色パターンについてカラー変換を実施したか否かを判断する。未処理の配色パターンがある場合は(S608:YES)、S602に戻る。S608で、未処理の配色パターンがない場合、即ち指定された全ての配色パターンでカラー変換を実施済みである場合は(S608:NO)、S610に進む。
S610では、メモリ34に記憶したカラー変換結果が複数あるか否か、即ち複数の配色パターンでそれぞれカラー変換を行ったか否か判断する。記憶したカラー変換結果が1つの場合は(S610:NO)、画像処理を終了する。記憶したカラー変換結果が複数ある場合は(S610:YES)、S612に進む。S612では、カラー変換結果のサムネイル一覧画像のデータを生成する。即ち、配色パターン毎の全てのカラー変換画像データについて、そのサムネイルを生成し、各サムネイルが一覧表示されたサムネイル一覧画像(図5参照)を多機能機10で印刷出力させるためのサムネイル一覧画像データを生成する。
図9に戻り、サムネイル一覧印刷・変換選択処理について説明する。図9のサムネイル一覧印刷・変換選択処理に進むと、S402で、ダウンロードプリント処理が行われる。S402で行われるダウンロードプリント処理は、図11で説明した画像処理において、S612で生成されたサムネイル一覧画像データを多機能機10に送信して多機能機10で印刷出力させる処理である。なお、S402の処理が行われるのは、ユーザにより全ての配色パターンでのカラー変換が選択されていることを前提としている。仮に、ユーザにより特定の1つの配色パターンが選択されている場合は、図9のサムネイル一覧印刷・変換選択処理では、S402〜S416の処理は行われず、S418のダウンロードプリント処理が行われる。
S402のダウンロードプリント処理の詳細は、図10に示す通りである。仲介サーバ20のCPU23は、ダウンロードプリント処理に進むと、S502で、処理データ取得命令情報を生成する。処理データ取得命令情報は、URLの記述方式によって記述されていてもよい。
仲介サーバ20のCPU23は、処理データ取得命令情報を生成すると、S504で、処理データ取得命令情報を多機能機10へ送信する。S506で、多機能機10のCPU17は、ダウンロード元URL要求情報および処理データ取得情報要求情報を仲介サーバ20へ送信する。ダウンロード元URL要求情報は、画像処理により生成された処理データにアクセスするためのダウンロード元URLを、仲介サーバ20に対して要求する情報である。ここで要求するダウンロード元URLは、より具体的には、S612で生成されたサムネイル一覧画像データにアクセスするためのダウンロード元URLである。また処理データ取得情報要求情報は、変換サーバ30で実行された、画像処理(図11参照)を含むジョブを識別するための情報である。
S508で、仲介サーバ20のCPU23は、変換サーバ30から処理データを取得するためのダウンロード元URLおよび処理データ取得情報を生成し、多機能機10へ送信する。処理データ取得情報には、例えば、変換IDが含まれる。
S510で、多機能機10のCPU17は、処理データ取得情報で識別される処理データ(ここではサムネイル一覧画像データ)をダウンロードするためのダウンロード要求情報を、ダウンロード元URLに基づいて、変換サーバ30へ送信する。S512で、変換サーバ30のCPU33は、ダウンロード要求情報によって特定される処理データのうち、印刷用紙1枚分のデータを、多機能機10へ送信する。このS512の送信処理により、多機能機10へサムネイル一覧画像の1ページ分のデータが送信される。
S514で、多機能機10のCPU17は、印刷実行部14に印刷処理を実行させる。即ち、S512で取得したサムネイル一覧画像を1枚の印刷用紙に印刷させる。S514の印刷処理の実行後、多機能機10のCPU17は、S516で、印刷を未実行の処理データがあるか否か、即ちサムネイル一覧画像としてさらに次のページの画像があるか否かを判断する。カラー変換機能用として用意されている配色パターンの数が多いと、全ての配色パターンによるカラー変換結果のサムネイルを1枚の印刷用紙に印刷させるのが困難となり、複数の印刷用紙に分けて印刷させるケースも起こり得る。例えば、1枚の印刷用紙に対して最大9個のサムネイル(図5参照)を印刷可能である場合に、配色パターンが10種類以上ある場合は、全ての配色パターンによるカラー変換結果のサムネイルを1枚の印刷用紙に印刷させることはできず、2枚以上に分けて印刷出力させる必要がある。このように複数枚に分けてサムネイル一覧画像を印刷出力させる必要がある場合に、印刷すべき全てのサムネイルの印刷が完了するまでは、1枚印刷される毎に、S516で肯定判定されてS506に戻ることになる。
印刷すべきサムネイル一覧画像を全て印刷出力すると(S516:NO)、S518で、サムネイル一覧画像の印刷処理が完了したことを示す印刷完了通知情報を仲介サーバ20へ送信する。S520で、仲介サーバ20のCPU23は、処理完了通知情報を多機能機10へ送信する。S522で、多機能機10のCPU17は、完了画面を表示部12に表示させる。
このようにして、図9のS402による、サムネイル一覧画像のダウンロードプリント処理が終了すると、S404で、仲介サーバ20のCPU23は、変換結果選択画面データを生成する。変換結果選択画面データは、図4(c)に例示したような変換結果選択画面を多機能機10に表示させるためのデータである。変換結果選択画面データには、各サムネイル131,132,133・・・の画像データは含まれない。ただし、変換結果選択画面データには、各サムネイルの画像データを取得するためにアクセスすべき変換サーバ30のURLが含まれる。変換IDが含まれていてもよい。S406で、仲介サーバ20のCPU23は、生成した変換結果選択画面データを多機能機10へ送信する。
多機能機10のCPU17は、仲介サーバ20から変換結果選択画面データを受信すると、S408で、サムネイル画像取得要求情報を変換サーバ30へ送信する。具体的には、変換結果選択画面データに含まれていたURLへアクセスしてサムネイル画像取得要求情報を送信する。サムネイル画像取得要求情報は、印刷出力されたサムネイル一覧画像に表示されている各サムネイルの画像データを変換サーバ30に対して要求するための情報である。サムネイル画像取得要求情報には、変換IDを含めてもよい。
変換サーバ30のCPU33は、多機能機10からサムネイル画像取得要求情報を受信すると、S410で、各サムネイルの画像データを多機能機10へ送信する。なお、各画像データには、その画像データに対応した配色パターンを示すテキストデータが付加される。多機能機10のCPU17は、変換サーバ30から各サムネイルの画像データを受信すると、S412で、それら各サムネイルが一列に配列された変換結果選択画面(図4(c)参照)を表示部12に表示させる。
多機能機10のユーザは、表示部に変換結果選択画面が表示されると、別途印刷出力されているサムネイル一覧画像と照らし合わせながら、表示されている各サムネイルの中から所望の配色パターンに対応したサムネイルを選択することができる。なお、変換結果選択画面には、各配色パターンによる各カラー変換結果のサムネイルに加えて、サムネイル毎に、対応する配色パターンを示すテキスト情報も表示される。また、印刷出力されたサムネイル一覧画像にも、サムネイル毎に、対応する配色パターンを示すテキスト情報も印刷されている(図5参照)。そのため、ユーザは、印刷出力されたサムネイル一覧画像中のテキスト情報と、変換結果選択画面に表示されているテキスト情報とを照らし合わせることで、所望の配色パターンに対応したサムネイルを選択することができる。
多機能機10において、変換結果選択画面から1つの変換結果が選択されると、多機能機10のCPU17は、S414で、変換結果選択情報を仲介サーバ20へ送信する。変換結果選択情報には、変換IDと、選択された変換結果を示す情報である画像インデックスが含まれる。仲介サーバ20のCPU23は、多機能機10から変換結果選択画面を受信・取得すると、S416で、その取得した変換結果選択情報に基づいて、多機能機10で選択されたカラー変換画像を判断する。S416の処理後は、S418のダウンロードプリント処理に進む。
S418で行われるダウンロードプリント処理は、図11で説明した画像処理におけるS604〜S606で生成・記憶されたカラー変換画像データのうち、S414の変換結果選択情報で指定されたカラー変換画像に対応したカラー変換画像データを多機能機10に送信して、所望の用紙(例えばはがき)に印刷出力させる処理である。なお、変換選択画面(図4(b)参照)においてユーザにより指定された変換方法が、特定の1つの配色パターンによるカラー変換であった場合は、S418のダウンロードプリント処理は、画像処理においてその1つの配色パターンによるカラー変換画像データを多機能機10に送信して所望の用紙に印刷出力させる処理となる。
S418のダウンロードプリント処理は、図10に示す通りである。即ち、S418のダウンロードプリント処理は、基本的には、S402のダウンロードプリント処理と同じ手順で行われる。但し、次の点で、S402のダウンロードプリント処理とは異なる。
すなわち、S418で実行される図10のダウンロードプリント処理において、S508では、仲介サーバ20のCPU23は、ダウンロード元URLとして、多機能機10で選択された1つのカラー変換画像にアクセスするためのURLを送信する。また、S508で仲介サーバ20のCPU23が多機能機10へ送信する処理データ取得情報には、多機能機10で選択された1つのカラー変換画像を示す画像インデックスも含まれる。
また、S510では、多機能機10のCPU17は、処理データ取得情報で識別される処理データ(ここでは特定のカラー変換画像データ)をダウンロードするためのダウンロード要求情報を、ダウンロード元URLに基づいて、変換サーバ30へ送信する。ここで送信するダウンロード要求情報には、S508で仲介サーバ20から取得した変換ID及び画像インデックスが含まれる。
また、S512では、変換サーバ30のCPU33は、ダウンロード要求情報によって特定されるカラー変換画像データを多機能機10へ送信する。このS512の送信処理により、ユーザが変換結果選択画面(図4(c))を通じて選択した配色パターンによるカラー変換画像データが多機能機10へ送信される。そして、S514で、多機能機10により、そのカラー変換画像が所望の用紙(例えばはがき)に印刷出力される。
(8)実施形態の効果
以上説明したように、本実施形態の通信システム1では、原稿スキャン画像に対し、複数の配色パターン(本実施形態では選択可能な配色パターンの全て)によるカラー変換を実行させて、そのカラー変換結果をサムネイル一覧画像として印刷出力させることができる。多機能機10のユーザは、印刷出力されたサムネイル一覧画像を見て、配色パターン毎のカラー変換結果を確認することができ、その中から所望の配色パターンを決めることができる。つまり、複数種類の配色パターンによるカラー変換結果を確認したい場合に、確認したい配色パターン毎に個別にカラー変換結果を印刷出力させて確認する必要はなく、一度にまとめて複数のカラー変換結果を印刷出力させて確認することができる。特に、本実施形態では、カラー変換用に予め用意されている全ての配色パターンのカラー変換結果を一括取得することができるため、ユーザは、選択可能な全ての配色パターンの中から最適な配色パターンを効率的に選択することができる。
従って、本実施形態の通信システム1によれば、多機能機10から出力された原稿スキャン画像に対して付加価値の高いサービスを提供することが可能となる。
本実施形態の通信システム1では、サムネイル一覧画像の印刷出力後、多機能機10においてユーザが所望の配色パターンを選択すると、その選択された配色パターンによるカラー変換画像データが変換サーバ30から多機能機10へ送信される。これにより、多機能機10は、選択した所望の配色パターンのカラー変換画像データを取得することができ、その取得したカラー変換画像データに基づく各種の処理(例えばはがきへの印刷)を行うことができる。
つまり、本実施形態の通信システム1では、まずサムネイル一覧画像を多機能機10で印刷させることによって、ユーザに対し、所望の配色パターンを適切に選択させることができる。そして、サムネイル一覧画像に基づいて選択された配色パターンについて、その配色パターンによるカラー変換画像データを多機能機10のユーザに提供することができる。そのため、多機能機10のユーザは、所望の配色パターンでカラー変換されたカラー変換画像を効率的且つ容易に取得することができる。
本実施形態の通信システム1では、サムネイル一覧画像の印刷出力後、複数種類の配色パターンの中から所望の配色パターンを選択させるために、多機能機10において、変換結果選択画面(図4(c)参照)が表示される。これにより、多機能機10のユーザは、変換結果選択画面の表示内容に基づいて所望の配色パターンを容易に選択することができる。
特に、本実施形態では、変換結果選択画面として、図4(c)に例示したように、配色パターン毎にそのカラー変換結果のサムネイルとテキスト情報が表示される。そのため、変換結果選択画面の中から、所望の配色パターンを容易に特定して選択操作することができる。
また、多機能機10で印刷出力されるサムネイル一覧画像には、配色パターン毎の複数のサムネイルに加えて、サムネイル毎に、対応する配色パターンを示すテキスト情報も付加される。つまり、サムネイル一覧画像及び変換結果選択画面の双方に、配色パターン毎のサムネイル及びそのテキスト情報が表示される。
そのため、多機能機10のユーザは、印刷出力されたサムネイル一覧画像中の各サムネイルと、表示部12に表示される変換結果選択画面中の各サムネイルとの対応関係を容易に把握することができ、変換結果選択画面の中から所望の配色パターンのサムネイルを容易に特定して選択操作することができる。
本実施形態の通信システム1では、変換選択画面(図4(b)参照)で配色パターンを選択させる際、仲介サーバ20が多機能機10に変換選択画面データを送信して(S132)、多機能機10の表示部12に変換選択画面を表示させる(S134)。これにより、多機能機10のユーザは、変換選択画面の表示内容に基づいて、カラー変換させたい所望の配色パターンとして、特定の1つ又は全てを効率的に指定することができる。
なお、本実施形態において、通信システム1は本発明の画像情報制御システムの一例に相当する。仲介サーバ20及び変換サーバ30からなる構成は本発明の画像情報制御装置の一例に相当する。多機能機10は本発明の画像処理装置の一例に相当する。仲介サーバ20のネットワークインターフェース21及び変換サーバ30のネットワークインターフェース31は本発明の通信インタフェースの一例に相当する。仲介サーバ20のCPU23及び変換サーバ30のCPU33は本発明の制御部の一例に相当する。変換サーバ30のメモリ34は本発明の記憶部の一例に相当する。
配色パターン画像は本発明の配色パターン情報の一例に相当する。原稿スキャン画像は本発明の対象画像の一例に相当する。原稿スキャン画像データは本発明の対象画像情報の一例に相当する。カラー変換画像は本発明の変換画像の一例に相当する。変換識別情報は本発明の変換要求情報の一例に相当する。サムネイル一覧画像(図5)は本発明の一覧画像の一例に相当し、そのサムネイル一覧画像中の各サムネイルはそれぞれ本発明の一覧印刷用画像の一例に相当し、サムネイル一覧画像中の各テキスト情報は本発明の配色パターン情報画像の一例に相当し、サムネイル一覧画像データは本発明の一覧画像情報の一例に相当する。変換結果選択情報は本発明の指定情報の一例に相当し、その変換結果選択情報により指定された1つのカラー変換画像は本発明の特定変換画像の一例に相当し、そのカラー変換画像のデータは本発明の特定変換画像情報の一例に相当する。変換結果選択画面(図4(c))は本発明の特定選択画面の一例に相当し、その変換結果選択画面中の各アイコン131,132,133・・・は本発明の選択用画像の一例に相当し、変換結果選択画面データは本発明の特定選択画面情報の一例に相当する。変換選択画面(図4(b))は本発明の初期選択画面の一例に相当し、変換選択画面データは本発明の初期選択画面情報の一例に相当する。変換結果選択画面中の各サムネイルの中から所望の配色パターンに対応したサムネイルを選択する操作は本発明の指定操作の一例に相当する。
図7のS220で多機能機10から送信されたアップロードメッセージを変換サーバ30のCPU33が取得する処理は本発明の対象画像取得処理の一例に相当する。図6のS136で多機能機10から送信された変換識別情報を仲介サーバ20のCPU23が受信する処理は本発明の変換要求取得処理の一例に相当する。図11において、S602〜S608の処理は本発明の変換画像生成処理の一例に相当し、S612の処理は本発明の一覧画像情報生成処理の一例に相当する。図9のS402で実行されるダウンロードプリント処理(詳細は図10)におけるS512の処理は本発明の第1送信処理の一例に相当する。図9のS414で多機能機10から送信された変換結果選択情報を仲介サーバ20のCPU23が取得する処理は本発明の指定情報取得処理の一例に相当する。図9のS418で実行されるダウンロードプリント処理(詳細は図10)におけるS512の処理は本発明の第2送信処理の一例に相当する。図9のS406の処理は本発明の特定選択画面情報送信処理の一例に相当する。図6のS132の処理は本発明の初期選択画面情報送信処理の一例に相当する。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、複数種類のカラー変換結果をサムネイル一覧として印刷出力させたい場合、選択可能な全ての配色パターンによるカラー変換結果が印刷出力される構成であったが、全ての配色パターンではなく、特定の複数の配色パターンによるカラー変換結果をサムネイル一覧として印刷出力できるようにしてもよい。
例えば、サムネイル一覧として印刷出力させたい配色パターンを、ユーザが任意に複数選択できるようにしてもよい。また例えば、配色パターンの大分類毎(例えば「カラフル」に該当する配色パターン全て、「レインボー」に該当する配色パターン全て、など)にまとめてサムネイル一覧として印刷出力できるようにしてもよい。
(2)図4(b)に例示した変換選択画面、図4(c)に例示した変換結果選択画面、及び図5に例示したサムネイル一覧画像には、必ずしも、テキスト情報を付加する必要はない。逆に、図4(b),(c)の各画面については、サムネイルを表示させず、他の各種の情報(例えばテキスト情報のみ)を表示させるようにしてもよい。
図4(b)の変換選択画面については、ユーザが所望の選択肢を適切に選択できる限り、表示させる情報の種類や数は適宜決めることができる。図5のサムネイル一覧画像については、ユーザが各配色パターンによるカラー変換結果を適切に確認できる限り、印刷させるサムネイルの大きさやサムネイルに付加する情報の有無や種類は適宜決めることができる。図4(c)の変換結果選択画面については、画面に表示される各選択肢と、サムネイル一覧画像(図5参照)として印刷出力された各カラー変換結果との対応関係が明確にわかればよい。つまり、サムネイル一覧画像に表示された各カラー変換結果のうち所望のカラー変換結果が変換結果選択画面中の各選択肢のうちどれに対応するかがわかればよい。
(3)ユーザは、手書き原稿を必ずしも黒色やグレーの筆記用具で描く必要はない。例えば、黒色以外の他の色で絵を描き、それを多機能機10でスキャンする際に、カラースキャンではなくモノクロスキャンを実行させることにより、モノクロのスキャン画像を生成させるようにしてもよい。そうすれば、結果として、変換サーバ30にはモノクロの原稿スキャン画像が送信されることになる。
なお。ユーザが黒色以外の色で描いたカラーの手書き原稿をそのままカラースキャンした場合、カラーの原稿スキャン画像が変換サーバ30に送信されることになる。その場合、変換サーバ30は、例えば、カラーの原稿スキャン画像の中から例えば白色以外の領域を抽出して、その抽出した領域に対し、選択された配色パターンに従って色を配色していくことによりカラー化するようにしてもよい。つまり、白色以外の領域を全て配色対象の領域と見なして配色するようにしてもよい。
(4)また、原稿スキャン画像は、必ずしも、ユーザ自身が手書きで描いた原稿をスキャンした画像である必要はない。例えば、本や雑誌、その他の媒体に掲載されている素材を多機能機10でスキャンしてそのスキャン画像を変換サーバ30へ送信するようにしてもよい。また例えば、スキャンした画像ではなく、多機能機10に入力された画像データ(例えばインターネット経由で取得した画像データ、或いは図示しないメモリから入力された画像データなど)を変換サーバ30に送信するようにしてもよい。つまり、種々の方法で生成・取得した画像データを、カラー変換対象の画像データとして変換サーバ30へ送信し、カラー変換させることができるようにしてもよい。
(5)その他、本発明は、上記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の形態を採り得る。例えば、上記の実施形態の構成の一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えたり、他の実施形態の構成に対して付加、置換等したり、課題を解決できる限りにおいて省略したりしてもよい。また、上記の複数の実施形態を適宜組み合わせて構成してもよい。