JP2015101246A - ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハーフロックの発生を確実に防止できるステアリング装置の提供。【解決手段】ステアリング装置が、第1側板17を第2側板に締め付ける締付機構と、締付機構の締付に伴ってギヤロックを達成するギヤロック機構33とを含む。ギヤロック機構33は、第1側板17に固定された固定歯列41と、締付軸21によって回転可能に且つ傾斜可能に支持された歯車43とを含む。歯車43の外周の可動歯列42は、固定歯列41と常時噛み合う。一対のクランプ部材(締付部材38及びワッシャ44)によって歯車43を軸方向にクランプすることで、可動歯列42の第2歯すじ42Lを、固定歯列41の第1歯すじ41Lに対して傾斜させて、歯車43を固定歯列41にギヤロックする[図4(b)]。歯車43に対するクランプを解除することで、第2歯すじ42Lを第1歯すじ41Lに整合させてギヤロックを解除する[図4(a)]。【選択図】図4
Description
本発明はステアリング装置に関する。
運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの位置を可変する位置調整式のステアリング装置がある。位置調整後のステアリングホイールの位置をロックする方式として、チルトブラケットおよびテレスコブラケットの側板間の、締め付けによる摩擦力によってロック保持力を得る摩擦方式がある。
また、操作レバーによるロック操作に伴って、操作レバーと連動する係合歯をステアリングコラムの係合歯と噛合させてロック保持力を得る噛合方式がある(例えば特許文献1を参照)。
また、操作レバーによるロック操作に伴って、操作レバーと連動する係合歯をステアリングコラムの係合歯と噛合させてロック保持力を得る噛合方式がある(例えば特許文献1を参照)。
特許文献1では、ロック状態で、両係合歯が噛み合い、ロック解除状態で、両係合歯が離隔する。しかしながら、ロック解除状態からロック状態に移行するときに、両係合歯の頂部同士が当接した不安定な状態でロックされてしまう場合(いわゆるハーフロックの場合)がある。
そこで、本発明の目的は、ハーフロックの発生を確実に防止することができるステアリング装置を提供することである。
そこで、本発明の目的は、ハーフロックの発生を確実に防止することができるステアリング装置を提供することである。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、一端に操舵部材(2)が連結されたステアリングシャフト(4)と、前記ステアリングシャフトを回転可能に支持するステアリングコラム(8)と、第1締付軸挿通孔としてのチルト用長孔(23)を有する第1側板(22)を含み、車体(14)に固定される第1ブラケット(17)と、第2締付軸挿通孔(25)を有する第2側板(24)を含み、前記ステアリングコラムに固定された第2ブラケット(18)と、前記前記チルト用長孔および前記第2締付軸挿通孔を挿通した締付軸(21)と、前記締付軸の中心軸線(C1)回りに回転操作される操作レバー(20)と、前記操作レバーの回転操作に伴って前記第1側板を前記第2側板に締め付ける締付機構(32)と、前記第1側板に固定された固定歯列(41)と前記締付軸の外周に回転可能に支持され前記固定歯列に常時噛み合う可動歯列(42)を外周(43a)に形成した環状の歯車(43)とを含み、前記締付機構による締付に伴って前記歯車を前記固定歯列に対して回転不能にロックするギヤロックを達成するギヤロック機構(33;33P;33Q)と、を含むロック機構(19)と、を備え、前記固定歯列は、第1歯すじ(41L)を有し、前記歯車は、前記歯車の中心軸線(C2)が前記締付軸の中心軸線に対して傾斜できるように前記締付軸の外周に嵌合する内周(43b)を含み、前記可動歯列は、前記歯車の中心軸線が前記締付軸の中心軸線に対して傾斜した状態で前記第1歯すじに整合する第2歯すじ(42L)を有し、前記ギヤロック機構は、前記締付軸によって支持され前記歯車の軸方向の両側に配置された一対のクランプ部材(38,44;38P,44)を含み、前記締付機構による締付に伴って前記一対のクランプ部材によって前記歯車を軸方向にクランプすることにより、前記第2歯すじを前記第1歯すじに対して傾斜させてギヤロックを達成するように構成されているステアリング装置(1)を提供する。
請求項2のように、前記クランプ機構は、前記締付機構による締付解除に伴って、前記歯車のクランプを解除することにより、前記第2歯すじを前記第1歯すじに整合させるように前記固定歯列に対する前記歯車のロックを解除するように構成されていてもよい。
また、請求項3のように、前記歯車の中心軸線を含む、前記歯車の内周の断面は、前記歯車の軸方向の中央部が突出するR形状を含んでいてもよい。
また、請求項3のように、前記歯車の中心軸線を含む、前記歯車の内周の断面は、前記歯車の軸方向の中央部が突出するR形状を含んでいてもよい。
また、請求項4のように、前記第1歯すじは、前記締付軸の中心軸線に対して傾斜しており、前記第2歯すじは、前記歯車の軸方向とは平行であってもよい。
また、請求項5のよに、前記ギヤロック機構は、少なくとも一方のクランプ部材と前記歯車との間に介在し、前記第2歯すじを前記第1歯すじに整合させるように前記歯車を付勢する付勢機構(50;50Q)を含んでいてもよい。
また、請求項5のよに、前記ギヤロック機構は、少なくとも一方のクランプ部材と前記歯車との間に介在し、前記第2歯すじを前記第1歯すじに整合させるように前記歯車を付勢する付勢機構(50;50Q)を含んでいてもよい。
また、請求項6のように、前記付勢機構は、前記クランプ部材および前記歯車の何れか一方に保持された弾性部材(51;51Q)と、前記弾性部材によって付勢され、前記クランプ部材および前記歯車の他方に転がり接触する転動体(52;52Q)と、を含んでいてもよい。
請求項1の発明によれば、締付機構による締付に伴って、一対のクランプ部材によって歯車を軸方向にクランプすることにより、歯車の可動歯列の第2歯すじを固定歯列の第1歯すじに対して傾斜させて可動歯列を固定歯列に対してギヤロックする。これにより、高いロック保持力を得ることができる。また、ギヤロック/ギヤロック解除に拘らず、可動歯列と固定歯列とが常時噛み合っているので、ハーフロックの発生を確実に防止することができる。
請求項2の発明によれば、締付機構による締付解除に伴って、歯車に対するクランプを解除することにより、第2歯すじを第1歯すじに整合させて、固定歯列に対する歯車のギヤロックを解除する。
請求項3の発明によれば、締付軸に対して、歯車を、がたつくことなく傾斜させたり傾斜を戻したりすることができる。
請求項3の発明によれば、締付軸に対して、歯車を、がたつくことなく傾斜させたり傾斜を戻したりすることができる。
請求項4の発明によれば、歯車として平歯車を用いることができ、構造を簡素化することができる。
請求項5の発明によれば、少なくとも一方のクランプ部材と歯車との間に介在する付勢機構が、可動歯列の第2歯すじを固定歯列の第1歯すじに整合させるように、歯車を付勢する。これにより、確実にギヤロックを解除することができる。
請求項5の発明によれば、少なくとも一方のクランプ部材と歯車との間に介在する付勢機構が、可動歯列の第2歯すじを固定歯列の第1歯すじに整合させるように、歯車を付勢する。これにより、確実にギヤロックを解除することができる。
請求項6の発明によれば、ロック解除状態でチルト調整を行うときに、クランプ部材および歯車の何れか一方に保持された弾性部材によって付勢されるボールが、クランプ部材および歯車の他方に転がり接触する。チルト調整を行う時に、歯車の回転が抑制されることがない。
本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2の操舵に連動して転舵輪(図示せず)を転舵するステアリング機構3とを備える。ステアリング機構3としては、例えばラックアンドピニオン機構が用いられている。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2の操舵に連動して転舵輪(図示せず)を転舵するステアリング機構3とを備える。ステアリング機構3としては、例えばラックアンドピニオン機構が用いられている。
操舵部材2とステアリング機構3とは、ステアリングシャフト4およびインターミディエイトシャフト5等を介して機械的に連結されている。操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト4およびインターミディエイトシャフト5等を介してステアリング機構3に伝達される。また、ステアリング機構3に伝達された回転は、図示しないラック軸の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪が転舵される。
ステアリングシャフト4は、例えばスプライン嵌合やセレーション嵌合によって相対摺動可能に嵌合された筒状のアッパーシャフト6とロアーシャフト7とを含む。操舵部材2は、アッパーシャフト6の一端に連結されている。ステアリングシャフト4は、その軸方向X(テレスコ方向に相当)に伸縮可能である。ステアリング装置1は、中空のステアリングコラム8を備える。ステアリングシャフト4は、ステアリングコラム8内に挿通されており、複数の軸受9,10を介してステアリングコラム8によって回転可能に支持されている。
ステアリングコラム8は、相対摺動可能に嵌合されたアウタージャケットとしてのアッパージャケット11とインナージャケットであるロアージャケット12とを有している。ステアリングコラム8は、軸方向Xに伸縮可能である。アッパージャケット11は、軸受9を介してアッパーシャフト6を回転可能に支持している。また、アッパージャケット11は、軸受9を介して、ステアリングシャフト4の軸方向Xに同行移動可能にアッパーシャフト6に連結されている。
ロアージャケット12の外周に固定されてロアージャケット12と一体移動するロアー側のコラムブラケット13が、車体14に固定されたロアー側の固定ブラケット15に、チルト中心軸16を介して回動可能に支持されている。これにより、ステアリングコラム8およびステアリングシャフト4は、チルト中心軸16を支点にして回動可能(チルト可能)となっている。
チルト中心軸16を支点にしてステアリングシャフト4およびステアリングコラム8を回動(チルト)させることで、操舵部材2の位置を調整できるようになっている(いわゆるチルト調整)。また、ステアリングシャフト4およびステアリングコラム8を軸方向Xに伸縮させることで、操舵部材2の位置を調整できるようになっている(いわゆるテレスコ調整)。
ステアリング装置1は、第1ブラケット17と、第2ブラケット18と、ロック機構19とを備える。すなわち、車体14には、図示しない公知のカプセル機構を介して、二次衝突時に車体14からコラム移動方向に離脱可能に支持されたアッパー側の固定ブラケットである第1ブラケット17が固定されている。アッパージャケット11には、アッパージャケット11と一体移動可能なアッパー側のコラムブラケット(ディスタンスブラケットに相当)である第2ブラケット18が固定されている。
第2ブラケット18が、第1ブラケット17に対してロック機構19によってロックされることにより、ステアリングコラム8の位置が車体14に対して固定されて、操舵部材2の位置が固定される。
ロック機構19は、運転者が手動で回転中心回りに操作可能な操作レバー20と、操作レバー20と一体回転可能であって両ブラケット17,18を挿通する締付軸21とを備えている。
ロック機構19は、運転者が手動で回転中心回りに操作可能な操作レバー20と、操作レバー20と一体回転可能であって両ブラケット17,18を挿通する締付軸21とを備えている。
締付軸21は、第1ブラケット17の第1側板22に設けられチルト方向Yに延びる第1締付軸挿通孔としてのチルト用長孔23と、第2ブラケット18の第2側板24に設けられテレスコ方向(軸方向Xに相当)に延びる第2締付軸挿通孔としてのテレスコ用長孔25とを挿通している。また、操作レバー20の回転中心は、締付軸21の中心軸線C1と一致している。
図2に示すように、第1ブラケット17は、図示しないカプセル機構を介して車体14に離脱可能に支持された取付板26と、取付板26に沿って固定された天板27と、天板27の両端からチルト方向Yの下方に延びる一対の第1側板22とを備えている。
第2ブラケット18は、第1ブラケット17の一対の第1側板22にそれぞれ対向する一対の第2側板24と、一対の第2側板24のチルト方向Yの下端間を連結する連結板28とを備えており、全体として溝形をなしている。
第2ブラケット18は、第1ブラケット17の一対の第1側板22にそれぞれ対向する一対の第2側板24と、一対の第2側板24のチルト方向Yの下端間を連結する連結板28とを備えており、全体として溝形をなしている。
締付軸21は、第1ブラケット17の両第1側板22のチルト用長孔23および第2ブラケット18の両第2側板24のテレスコ用長孔25を貫通するボルトからなる。締付軸21は、軸部21aと、軸部21aの一端に設けられた頭部21bと、軸部21aの他端に設けられたねじ部21cとを含む。頭部21bは、操作レバー20と一体回転可能に固定されている。ねじ部21cには、ナット29が螺合している。
ロック機構19は、操作レバー20と一体回転可能な回転カム30と一方の第1側板22のチルト用長孔23によって回転規制された非回転カム31とを含み、操作レバー20の回転操作に伴って、第1側板22を対応する第2側板24に締め付ける締付機構32を備える。また、ロック機構19は、締付機構32による締付に伴ってギヤロックすることによりチルトロックを達成するギヤロック機構33を備える。
締付機構32の回転カム30および非回転カム31は、操作レバー20と第1ブラケット17の一方の第1側板22との間に介在し、締付軸21の軸部21aにより支持された環状の部材である。
回転カム30は、操作レバー20と一体回転可能に連結され、締付軸21に対する軸方向Jの移動が規制されている。回転カム30は、環状板34と、環状板34の中心孔の周囲に設けられて操作レバー20の挿通孔に一体回転可能に挿通されたボス35とを備えている。
回転カム30は、操作レバー20と一体回転可能に連結され、締付軸21に対する軸方向Jの移動が規制されている。回転カム30は、環状板34と、環状板34の中心孔の周囲に設けられて操作レバー20の挿通孔に一体回転可能に挿通されたボス35とを備えている。
非回転カム31は、回転カム30の環状板34と対向し一方の第1側板22に対向する締付部としての環状板36と、環状板36から延びるボス37とを備えている。非回転カム31のボス37が、一方の第1側板22のチルト用長孔23に挿入されることにより、非回転カム31の回転が規制されている。非回転カム31は、締付軸21の軸部21aによって、締付軸21の軸方向Jに移動可能に支持されている。
また、締付機構32は、他方の第1側板22とナット29との間に介在する締付部材38を備えている。締付部材38は、他方の第1側板22に対向する環状板39と、環状板から延びるボス40とを備えている。ボス40が、他方の第1側板22のチルト用長孔23に挿通されることより、締付部材38の回転が規制されている。
ギヤロック機構33は、他方の第1側板22に固定された固定歯列41と、締付軸21の軸部21aの外周に回転可能に支持され、固定歯列41に常時噛み合う可動歯列42を外周43aに形成した環状の歯車43と、締付軸21の軸部21aの外周に支持されて歯車43の軸方向の両側に配置された一対のクランプ部材として前記締付部材38と環状のワッシャ44とを含む。
ギヤロック機構33は、他方の第1側板22に固定された固定歯列41と、締付軸21の軸部21aの外周に回転可能に支持され、固定歯列41に常時噛み合う可動歯列42を外周43aに形成した環状の歯車43と、締付軸21の軸部21aの外周に支持されて歯車43の軸方向の両側に配置された一対のクランプ部材として前記締付部材38と環状のワッシャ44とを含む。
締付軸21の軸方向に関して、一方のクランプ部材である締付部材38の環状板39とナット29との間に、他方のクランプ部材としてのワッシャ44が介在している。締付軸21の軸方向に関して、一対のクランプ部材(締付部材38およびワッシャ44)の間に、歯車43が介在している。
ギヤロック機構33は、締付機構32による締付に伴って、図4(b)に示すように、歯車43を固定歯列41に対して回転不能にロックするギヤロックを達成する。また、ギヤロック機構33は、締付機構32による締付の解除に伴って、図4(a)に示すように、固定歯列41に対する歯車43のギヤロックを解除する。
ギヤロック機構33は、締付機構32による締付に伴って、図4(b)に示すように、歯車43を固定歯列41に対して回転不能にロックするギヤロックを達成する。また、ギヤロック機構33は、締付機構32による締付の解除に伴って、図4(a)に示すように、固定歯列41に対する歯車43のギヤロックを解除する。
図3に示すように、固定歯列41は、略直方体形状を呈する固定歯列形成部材45の一の面に形成されたラックである。図2および図4(a)に示すように、固定歯列41の各歯の歯すじである第1歯すじ41Lは、ステアリングシャフト4の軸方向Xから見たときに、締付軸21の中心軸線C1に対して傾斜している。
図2に示すように、歯車43は、歯車43の中心軸線C2が締付軸の中心軸線C1に対して傾斜できるように、締付軸21の軸部21aの外周に嵌合する内周43bを含む。具体的には、図5に示すように、歯車43の中心軸線C2を含む、歯車43の内周43bの断面は、歯車43の軸方向の中央部が突出するR形状を含む。
図2に示すように、歯車43は、歯車43の中心軸線C2が締付軸の中心軸線C1に対して傾斜できるように、締付軸21の軸部21aの外周に嵌合する内周43bを含む。具体的には、図5に示すように、歯車43の中心軸線C2を含む、歯車43の内周43bの断面は、歯車43の軸方向の中央部が突出するR形状を含む。
図4(a)に示すように、可動歯列42は、歯車43の中心軸線C2が締付軸21の中心軸線C1に対して傾斜した状態で、第1歯すじ41Lに整合する第2歯すじ42Lを含む。可動歯列42の各歯の歯すじである第2歯すじ42Lは、歯車43の中心軸線C2とは平行である。すなわち、歯車43は平歯車である。
再び図1を参照して、締付軸21の軸部21aの外周には、例えばセレーション嵌合により締付軸21と一体回転するスリーブ46が嵌合している。スリーブ46の外周には、押上カム47が一体回転可能に設けられている。
再び図1を参照して、締付軸21の軸部21aの外周には、例えばセレーション嵌合により締付軸21と一体回転するスリーブ46が嵌合している。スリーブ46の外周には、押上カム47が一体回転可能に設けられている。
図2に示すように、操作レバー20をロック方向に回転操作するのに伴って、締付機構32では、回転カム30が非回転カム31に対して回転することにより、非回転カム31を締付軸21の軸方向Jに移動させる。これにより、図4(b)に示すように、ギヤロック機構33は、締付部材38の環状板39の端面39aとワッシャ44の端面44aとの間で、歯車43を軸方向にクランプすることにより、第2歯すじ42Lを第1歯すじ41Lに対して傾斜させてギヤロックを達成する。その結果、高いチルトロック保持力を得ることができる。
また、図2に示すように、締付機構32による締付時に、非回転カム31の環状板36と締付部材38の環状板39との間で、第1ブラケット17の両第1側板22が挟持されて締め付けられる。これにより、第1ブラケット17の各第1側板22が、第2ブラケット18の対応する第2側板24に圧接されて、両側板22,24が摩擦係合する。その結果、摩擦係合力よる、チルトロック保持力およびテレスコロック保持力を得ることができる。
また、押上カム43がロアージャケット10を押し上げることにより、両ジャケット9,10を摩擦係合させて、摩擦係合力によるテレスコロック保持力を得ることができる。 一方、操作レバー20をロック解除方向に回転操作するに伴って、締付機構32による締付が解除される。これにより、図4(a)に示すように、ギヤロック機構33は、締付部材38の環状板39とワッシャ44との間での、歯車43のクランプを解除する。これにより、第2歯すじ42Lが第1歯すじ41Lに対して倣うように整合されることにより、ギヤロックが解除される。このギヤロック解除状態では、締付軸21の周囲で歯車43を回転させながら、固定歯列41に対する可動歯列42の噛み合い位置を調整することで、チルト調整が容易に行える。
第1実施形態によれば、締付機構32による締付に伴って、一対のクランプ部材(締付部材38およびワッシャ44)によって歯車43を軸方向にクランプすることにより、歯車43の可動歯列42の第2歯すじ42Lを、固定歯列41の第1歯すじ41Lに対して傾斜させて、歯車43を固定歯列41に対してギヤロックする[図4(b)参照]。これにより、高いロック保持力を得ることができる。また、ギヤロック/ギヤロック解除に拘らず、可動歯列42と固定歯列41とが常時噛み合っているので、ハーフロックの発生を確実に防止することができる。
また、締付機構32による締付解除に伴って、一対のクランプ部材(締付部材38およワッシャ44)による歯車43に対するクランプを解除することにより、第2歯すじ42Lを第1歯すじ41Lに整合させて、固定歯列41に対する歯車43のギヤロックを解除する[図4(a)参照]。
また、図5に示すように、歯車43の中心軸線C2を含む、歯車43の内周43bの断面が、歯車43の軸方向の中央部が突出するR形状を含むので、締付軸21に対して、歯車43を、がたつくことなく傾斜させたり傾斜を戻したりすることができる。したがって、歯車43のがたつきに起因する異音の発生を防止することができる。
また、図5に示すように、歯車43の中心軸線C2を含む、歯車43の内周43bの断面が、歯車43の軸方向の中央部が突出するR形状を含むので、締付軸21に対して、歯車43を、がたつくことなく傾斜させたり傾斜を戻したりすることができる。したがって、歯車43のがたつきに起因する異音の発生を防止することができる。
また、歯車43として平歯車を用いることができるので、構造を簡素化することができる。
(第2実施形態)
次いで、図6(a),(b)は、本発明の第2実施形態に係るギヤロック機構の概略断面図である。図6(a)に示すように、ギヤロック機構33Pは、一方のクランプ部材である締付部材38Pと歯車43との間に介在し、ギヤロック解除状態で、第2歯すじ42Lを第1歯すじ41Lに整合させるように歯車43を弾性的に付勢する付勢機構50を備えている。
(第2実施形態)
次いで、図6(a),(b)は、本発明の第2実施形態に係るギヤロック機構の概略断面図である。図6(a)に示すように、ギヤロック機構33Pは、一方のクランプ部材である締付部材38Pと歯車43との間に介在し、ギヤロック解除状態で、第2歯すじ42Lを第1歯すじ41Lに整合させるように歯車43を弾性的に付勢する付勢機構50を備えている。
付勢機構50は、締付部材38Pに保持された弾性部材51と、弾性部材51によって付勢され、歯車43の対向する端面43cに転がり接触する転動体としてのボール52とを含む。具体的には、ボール52は、歯車43の端面43cに対向する、締付部材38Pの環状板39Pの端面39Paに形成された支持孔53によって回転可能に支持されておれ、支持孔53から進退可能である。弾性部材51は、支持孔53の底とボール52との間に介在し、ボール52を歯車43の端面43c側に弾性的に付勢している。
図6(b)に示すように、歯車43の端面43cと環状板39Pの端面39Paとが面接触するギヤロック状態では、ボール52が、支持孔53内に完全に退避する。
図6(a),(b)の第2実施形態の構成要素において、図4(a)の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図4(a)の第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
図6(a),(b)の第2実施形態の構成要素において、図4(a)の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図4(a)の第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
第2実施形態によれば、締付機構の締付解除に伴って、付勢機構50が、可動歯列42の第2歯すじ42Lを固定歯列41の第1歯すじ41Lに整合させるように、歯車43を付勢する。これにより、確実にギヤロックを解除することができる。
また、図6(a)に示すように、ギヤロック解除状態でチルト調整を行うときに、締付部材38Pに保持された弾性部材51によって付勢されるボール52が、歯車43の端面43cに転がり接触する。したがって、チルト調整を行う時に、歯車43の回転が抑制されることがなく、スムーズにチルト調整を行うことができる。
(第3実施形態)
図6(b)の第2実施形態では、付勢機構50を締付部材38Pに配置している。これに代えて、図7の第3実施形態のように、付勢機構50Qを歯車43Qに配置してもよい。すなわち、歯車43の端面43cに支持孔53Qを設けて、支持孔53Qに弾性部材51Qとボール52Qとを収容してもよい。図7はギヤロック状態を示している。第3実施形態によれば、図示しないギヤロック解除状態で、ボールQを締付部材38の環状板39の端面39aに転がり接触することで、歯車43の回転を抑制することなく、スムーズなチルト調整が行える。
また、図6(a)に示すように、ギヤロック解除状態でチルト調整を行うときに、締付部材38Pに保持された弾性部材51によって付勢されるボール52が、歯車43の端面43cに転がり接触する。したがって、チルト調整を行う時に、歯車43の回転が抑制されることがなく、スムーズにチルト調整を行うことができる。
(第3実施形態)
図6(b)の第2実施形態では、付勢機構50を締付部材38Pに配置している。これに代えて、図7の第3実施形態のように、付勢機構50Qを歯車43Qに配置してもよい。すなわち、歯車43の端面43cに支持孔53Qを設けて、支持孔53Qに弾性部材51Qとボール52Qとを収容してもよい。図7はギヤロック状態を示している。第3実施形態によれば、図示しないギヤロック解除状態で、ボールQを締付部材38の環状板39の端面39aに転がり接触することで、歯車43の回転を抑制することなく、スムーズなチルト調整が行える。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、付勢機構を他方のクランプ部材としてのワッシャ44に配置してもよい。また、付勢機構の転動体として、ボールに代えて円筒ころ(図示せず)を用いてもよい。その他、本発明は、特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…ステアリング装置、2…操舵部材、3…ステアリング機構、4…ステアリングシャフト、6…アッパーシャフト、7…ロアーシャフト、8…ステアリングコラム、11…アッパージャケット、12…ロアージャケット、14…車体、16…チルト中心軸、17…第1ブラケット、18…第2ブラケット、19…ロック機構、20…操作レバー、21…締付軸、21a…軸部、21b…頭部、21c…ねじ部、22…第1側板、23…チルト用長孔(第1締付軸挿通孔)、24…第2側板、25…テレスコ用長孔(第2締付軸挿通孔)、29…ナット、30…回転カム、31…非回転カム(締付部材)、32…締付機構、33;33P;33Q…ギヤロック機構、38;38P…締付部材(クランプ部材)、39;39P…環状板、39a;39Pa…端面、41…固定歯列、41L…第1歯すじ、42…可動歯列、42L…第2歯すじ、43;43Q…歯車、43a…外周、43b…内周、43c…端面、44…ワッシャ(クランプ部材)、45…固定歯列形成部材、50;50Q…付勢機構、51;51Q…弾性部材、52;52Q…ボール(転動体)、53;53Q…支持孔、C1…(締付軸の)中心軸線、C2…(歯車の)中心軸線
Claims (6)
- 一端に操舵部材が連結されたステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトを回転可能に支持するステアリングコラムと、
第1締付軸挿通孔としてのチルト用長孔を有する第1側板を含み、車体に固定される第1ブラケットと、
第2締付軸挿通孔を有する第2側板を含み、前記ステアリングコラムに固定された第2ブラケットと、
前記チルト用長孔および前記第2締付軸挿通孔を挿通した締付軸と、前記締付軸の中心軸線回りに回転操作される操作レバーと、前記操作レバーの回転操作に伴って前記第1側板を前記第2側板に締め付ける締付機構と、前記第1側板に固定された固定歯列と前記締付軸の外周に回転可能に支持され前記固定歯列に常時噛み合う可動歯列を外周に形成した環状の歯車とを含み、前記締付機構による締付に伴って前記歯車を前記固定歯列に対して回転不能にロックするギヤロックを達成するギヤロック機構と、を含むロック機構と、を備え、
前記固定歯列は、第1歯すじを有し、
前記歯車は、前記歯車の中心軸線が前記締付軸の中心軸線に対して傾斜できるように前記締付軸の外周に嵌合する内周を含み、
前記可動歯列は、前記歯車の中心軸線が前記締付軸の中心軸線に対して傾斜した状態で前記第1歯すじに整合する第2歯すじを有し、
前記ギヤロック機構は、前記締付軸によって支持され前記歯車の軸方向の両側に配置された一対のクランプ部材を含み、前記締付機構による締付に伴って前記一対のクランプ部材によって前記歯車を軸方向にクランプすることにより、前記第2歯すじを前記第1歯すじに対して傾斜させてギヤロックを達成するように構成されているステアリング装置。 - 請求項1において、前記クランプ機構は、前記締付機構による締付解除に伴って、前記歯車のクランプを解除することにより、前記第2歯すじを前記第1歯すじに整合させるように前記固定歯列に対する前記歯車のロックを解除するように構成されているステアリング装置。
- 請求項1または2において、前記歯車の中心軸線を含む、前記歯車の内周の断面は、前記歯車の軸方向の中央部が突出するR形状を含むステアリング装置。
- 請求項1から3の何れか1項において、前記第1歯すじは、前記締付軸の中心軸線に対して傾斜しており、
前記第2歯すじは、前記歯車の軸方向とは平行であるステアリング装置。 - 請求項1から4の何れか一項において、前記ギヤロック機構は、少なくとも一方のクランプ部材と前記歯車との間に介在し、前記第2歯すじを前記第1歯すじに整合させるように前記歯車を付勢する付勢機構を含むステアリング装置。
- 請求項5において、前記付勢機構は、前記クランプ部材および前記歯車の何れか一方に保持された弾性部材と、前記弾性部材によって付勢され、前記クランプ部材および前記歯車の他方に転がり接触する転動体と、を含むステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013244192A JP2015101246A (ja) | 2013-11-26 | 2013-11-26 | ステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013244192A JP2015101246A (ja) | 2013-11-26 | 2013-11-26 | ステアリング装置 |
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JP2015101246A true JP2015101246A (ja) | 2015-06-04 |
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ID=53377319
Family Applications (1)
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JP2013244192A Pending JP2015101246A (ja) | 2013-11-26 | 2013-11-26 | ステアリング装置 |
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JP (1) | JP2015101246A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109484464A (zh) * | 2017-09-12 | 2019-03-19 | 株式会社山田制作所 | 操舵装置 |
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2013
- 2013-11-26 JP JP2013244192A patent/JP2015101246A/ja active Pending
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