JP2015099690A - 車両用灯具のレベリング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ハウジングと、
後カバーと、
前記ハウジングに対して進退することにより車両用灯具の光軸を調整するシャフトと、
前記シャフトに係合され前記ハウジングの外側から回転工具により回転されることで前記シャフトを進退させる、クラウンギア部を備えたギア部材と、
前記ギア部材の前記クラウンギア部と噛合い、前記後カバーの外壁に回転可能に支持された中継部材と、を備えた、
ことを特徴とする。
前記中継部材が、一端の前端に前記クラウンギア部と噛合う歯部が形成され、他端に前記回転工具の前端部に形成された先端形状部が挿入されて連結し得るソケット部が形成されている、
ことを特徴とする。
前記クラウンギア部と噛合う前記歯部が、平面視十字形状の歯を有する公知の十字ねじ回しの前端部に形成された歯部形状を有し、前記クラウンギア部の歯形が、前記十字ねじ回しの前端部に形成された前記歯部形状の断面側壁部を前記十字ねじ回しの軸心回りに回転送りした軌跡で形成された、
ことを特徴とする。
前記ソケット部に公知のねじ回しの前端部に形成された十字ビットが挿入される溝形状及び/又は公知のねじ回しの前端部に形成された多角形軸ビットが挿入される多角凹形状が形成されている、
ことを特徴とする。
前記ソケット部の外周面に公知のねじ回しのソケット部が挿入される多角形状が形成されている、
ことを特徴とする。
前記中継部材の前記クラウンギア部と噛合う前記歯部と前記ソケット部との間に凹状溝部が環状に形成され、前記後カバーの外壁に前記凹状溝部が嵌挿されるU字溝部が形成されている、
ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比して、公知の回転工具の種類の制約を受けることなく容易に光軸調整を行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比して、ギア部材が滑らかに回転送りされ伝達ロスを抑制することができる。
請求項4及び5に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比して、公知の回転工具の種類の制約を受けることなく光軸調整を行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比して、中継部材を介して又は回転工具で直接、光軸調整を多方向から行うことができる。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
尚、以下の説明及び図面において、車両用灯具100から光が照射される方向を前方側とする。
図13は本実施形態に係るレベリング装置1を光軸調整機構に適用した車両用灯具100の前後方向の縦断面図である。以下、図面を参照しながら、車両用灯具100の概略構成を説明する。
その結果、リフレクター140は、回動支点部160を支点として上下方向に傾動可能とされている。
(2.1)レベリング装置の全体構成
図1(a)はレベリング装置1の前面側に視点をおいた全体構成を示す斜視図、図1(b)は後面側に視点をおいた全体構成を示す斜視図、図2はレベリング装置1の縦断面図である。
レベリング装置1は、ハウジング10と、後カバー20と、シャフト30と、車両用灯具100の光軸調整を遠隔操作で行う第1の駆動伝達機構40と、車両用灯具100の光軸調整を手動で行う第2の駆動伝達機構50と、モータ60と、基板70と、を備えて構成される。
図3(a)はハウジング10の前面側(外面側)の斜視図、図3(b)は後面側(内面側)の斜視図である。
ハウジング10は、内部にシャフト30、第1の駆動伝達機構40、モータ60、基板70等を収容して後カバー20とシール部材S(Oリング)を介して係止されることで、レベリング装置1の筐体を形成する。
また、ハウジング10の後面側(内面側)の円筒部11の一方の側方には、軸受部15a、15bが設けられ、後述する第2ギア42の軸を支持する。さらに、ハウジング10の後面側(内面側)の円筒部11の水平中心線に対応する箇所には、後述するロッド44の回り止め用の二股形状のアーム部16a、16bが一体に設けられている。
ハウジング10の後面側(内面側)の円筒部11の他の側方には、基板支持部17a、17bが設けられ、基板70の端面を後カバー20と挟み込んで固定する。
後カバー20の後面側(外面側)の上側のほぼ中央には、円筒部21がハウジング10の円筒部11と同軸上に一体に設けられ、後述するクラウンギア51を支持する。
円筒部21の外面側には、後述する中継部材55を回転支持するU字溝部22が形成されている。U字溝部22の配置数に関しては、特に限定されないが、本実施形態においては、後カバー20の上側を基準として、周方向に45度ごとに配置されている。
また、後カバー20の後面側(外面側)の下側の側方には、外部から接続されるコネクタ(図示せず)とのコネクタ接続部25が設けられている。
また、後カバー20の前面側(内面側)の円筒部21の下方には、ハウジング10のモータ保持部14a、14bにスナップフィットされたモータ60を保持する保持部24a、24bが一体に形成されている。
図5はレベリング装置1を構成する第1の駆動伝達機構40の構成斜視図である。
第1の駆動伝達機構40は、モータ60の出力軸61に嵌挿された第1ウォーム41と、第2ギア42に形成されたウォームホイール部としてのはす歯ギア部42aと、第2ギア42のはす歯ギア部42aと同一軸上に一体として形成された第2ウォーム42bと、第3ギア43に形成されたウォームホイール部としてのはす歯ギア部43aと、第3ギア43のはす歯ギア部43aと同一軸上に一体として形成された台形ねじ部43bと、ロッド44と、から構成されている。
台形ねじ32は、後述するハウジング10に回転不可能に配置されたロッド44のねじ孔45と螺合することにより、シャフト30が、ハウジング10及び後カバー20に対して回転しながらに軸方向に進退する。
また、第3ギア43のはす歯ギア部43aがウォームホイール部として第2ギア42の第2ウォーム42bと噛合っている。
第1の円筒部44aの先端の外周面には、二組の回り止め用の溝部46がハウジング10の円筒部11の先端の内周面に設けられた二個の回り止め用の凸部13に対応して設けられている。
また、第1の円筒部44aの先端の外周面には、円環状に突起部47が形成され、後述するように第3ギア43が嵌挿されたときに、ロッド44と第3ギア43とが回転可能にかつ軸方向に移動不可能に固定される。
また、ロッド44の第2の円筒部44bの一端(後端側)の外周面には、連結部49がロッド44の径方向に一体に設けられ(図7(a)参照)、基板70上に配置された位置センサ(不図示)と連結され、ロッド44及びシャフト30の進退位置が位置センサへ伝達される。
これにより、ロッド44はハウジング10に回転不可能にかつシャフト30の進退方向(軸方向)に進退可能に取り付けられる。
この結果、ロッド44は、モータ60の回転駆動によりハウジング10及び後カバー20に対して回転せずに第3ギア43およびシャフト30と共に進退し、リフレクター140が水平線回りに図13中の二点鎖線矢印方向に傾動して、車両用灯具100の光軸が車両の姿勢の変化に対応して調整される。
図6はレベリング装置1を構成する第2の駆動伝達機構50の構成斜視図、図7(a)は第2の駆動伝達機構50の縦断面図、図7(b)はシャフト30の被案内突起33とクラウンギア51の案内凹条溝54との係合部の拡大断面図である。
第2の駆動伝達機構50は、シャフト30が、ロッド44と後カバー20を介して一端側(後端側)がクラウンギア51と連結されて構成されている。
シャフト30の中間部には、台形ねじ32が設けられ、ロッド44の第2の円筒部44bの内周面には、ねじ孔45が設けられている。そして、ロッド44とシャフト30は、その軸心上で互いのねじ孔45と台形ねじ32が螺合されて挿入されている。
そして、クラウンギア51は、円筒部52が、後カバー20の円筒部21に嵌挿され、回転可能にかつ円筒部52の軸方向に移動不可能に取り付けられている。
これにより、シャフト30は、クラウンギア51が回転されると、ハウジング10に回転不可能に取り付けられているロッド44のねじ孔45とシャフト30の台形ねじ32とが噛合うねじ送り作用で、軸方向に進退する(図7(a)中の実線矢印参照)。
図8(a)は中継部材55の平面図、図8(b)は正面図、図8(c)は底面図、図8(d)は断面図(A−A)である。以下、図面を参照しながら中継部材55の詳細について説明する。
尚、多角凹形状57b(図8(a)、(b)参照)は、一例として六角形状を示しているが、他の形状、例えば十二角形状としても良い。
尚、十字ビット210が挿入される十字溝形状57a、及び多角形軸ビットが挿入される多角凹形状57bはその一方が形成されていても両方が形成されていても良い。
図9ないし図12を参照しながら、クラウンギア部53の歯部の歯形について説明する。
図9(a)は、十字ねじ回し300の歯部310の拡大図、図9(b)は軸線と直角視した断面拡大図である。尚、本実施形態の説明においては、十字ねじ回し300は呼び番号2番の先端部(ビット)の形状・寸法をもとに説明するが、クラウンギア部53の歯形創成は、呼び番号2番のビットに限定されるものではない。
具体的には、十字ねじ回し300の軸端部は、放射状に突出する四枚の歯部310、310、・・・をそれぞれ備えるとともに、テーパ状の延長歯部311、311、・・・を形成して構成されている。また、各歯部310、310、・・・及びテーパ状の延長歯部311、311、・・・の両側面は側壁部312、312、・・・を有する。この側壁部312、312、・・・が、相手側歯面と噛合うことにより、クラウンギア部53は一歯ずつ回転送りされる。
尚、軸端部の具体的な形状及び寸法は日本工業規格(JIS B 4633)に規定されているが、その一例を図10に示す。
一方、十字ねじ回し300をクラウンギア51の回転工具として回転させながら、クラウンギア部53の各歯を回転送りする場合は、十字ねじ回し300の中心Cは、X−X線上を移動することになる。
従って、X−X線上から下方(−Y方向)にずれた量h(図12(b)参照)だけ上方(+Y方向)に修正し、X−X線上に再設定する(図12(c)参照)。このときの十字ねじ回し300の中心CのX−X線上のX方向の移動距離を1Pとする(図12(c)、(d)参照)。
以下、同様に、十字ねじ回し300の中心CをX−X線上に1P移動させるとともに、仮想創成ギアとしての十字ねじ回し300を反時計回りに5度回転させ、この回転角が90度になるまで、以上の操作を繰り返す。
その結果、歯部310、310の側壁部312、312の軌跡が仮想され、十字ねじ回し300と噛合うクラウンギア部53の1歯の歯形320が創成される。
本実施形態におけるレベリング装置1及びレベリング装置1を備えた車両用灯具100の手動で行う光軸調整について説明する。
回転工具200を中継部材55のソケット部57に挿入して回転工具200を介して手動により回転させる(図13参照)と、中継部材55の歯部56に噛合ったクラウンギア部53が回転送りされ、シャフト30が回転される。
その結果、リフレクター140はピボット171を回動支点として上下方向に傾動し、車両用灯具100の上下方向の光軸調整が行われる。
又、前端部に多角形軸ビットが形成されているねじ回しを用いる場合には、多角形軸ビットがソケット部57に形成された多角凹形状57bに嵌合して中継部材55を回転させる。
そして、中継部材55は後カバー20の後面側(外面側)に形成された複数のU字溝部22の一に嵌挿されて、歯部56がクラウンギア部53と予め定められた位置関係を保持して噛合っている。そのために、車両用灯具100の外部から回転操作される回転工具200の回転が、中継部材55を介してクラウンギア51へ安定して確実に伝達される。
そのために、クラウンギア部53の歯部と中継部材55の歯部56とはガタツキなく正確に噛合い、瞬間的な空転を生ずることなく正確に回転送りされ、伝達ロスが発生することがない。
その結果、長期に亘って車両用灯具100の光軸を安定して調整することができ、かつ、正確に光軸調整するのに多くの時間を要しない。
10・・・ハウジング
11・・・円筒部(ハウジング)
12・・・ねじ孔(ハウジング)
13・・・凸部
14a、14b・・・モータ保持部
15a、15b・・・軸受部
16a、16b・・・アーム部
17a、17b、23a、23b・・・基板支持部
20・・・後カバー
21・・・円筒部(後カバー)
22・・・U字溝部
25・・・コネクタ連接部
30・・・シャフト
30a・・・先端部(シャフト)
31・・・球部
32・・・台形ねじ
33・・・被案内突起
40・・・第1の駆動伝達機構
41・・・第1ウォーム
42・・・第2ギア
43・・・第3ギア
44・・・ロッド
44a・・・第1円筒部
44b・・・第2円筒部
45・・・ねじ孔(ロッド)
46・・・溝部
47・・・突起部(円環状)
48・・・突起部(回り止め用)
49・・・連結部
50・・・第2の駆動伝達機構
51・・・クラウンギア
52・・・円筒部(クラウンギア)
53・・・クラウンギア部
55・・・中継部材
56・・・歯部
57・・・ソケット部
57a・・・十字溝形状(ソケット部)
57b・・・多角凹形状(ソケット部)
57c・・・六角形状(ソケット部)
60・・・モータ
70・・・基板
100・・・車両用灯具
140・・・リフレクター
200・・・回転工具
300・・・十字ねじ回し
310・・・歯部
S、S1・・・シール部材(Oリング)
Claims (6)
- ハウジングと、
後カバーと、
前記ハウジングに対して進退することにより車両用灯具の光軸を調整するシャフトと、
前記シャフトに係合され前記ハウジングの外側から回転工具により回転されることで前記シャフトを進退させる、クラウンギア部を備えたギア部材と、
前記ギア部材の前記クラウンギア部と噛合い、前記後カバーの外壁に回転可能に支持された中継部材と、を備えた、
ことを特徴とする車両用灯具のレベリング装置。 - 前記中継部材が、一端の前端に前記クラウンギア部と噛合う歯部が形成され、他端に前記回転工具の前端部に形成された先端形状部が挿入されて連結し得るソケット部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具のレベリング装置。 - 前記クラウンギア部と噛合う前記歯部が、平面視十字形状の歯を有する公知の十字ねじ回しの前端部に形成された歯部形状を有し、前記クラウンギア部の歯形が、前記十字ねじ回しの前端部に形成された前記歯部形状の断面側壁部を前記十字ねじ回しの軸心回りに回転送りした軌跡で形成された、
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具のレベリング装置。 - 前記ソケット部に公知のねじ回しの前端部に形成された十字ビットが挿入される溝形状及び/又は公知のねじ回しの前端部に形成された多角形軸ビットが挿入される多角凹形状が形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用灯具のレベリング装置。 - 前記ソケット部の外周面に公知のねじ回しのソケット部が挿入される多角形状が形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車両用灯具のレベリング装置。 - 前記中継部材の前記クラウンギア部と噛合う前記歯部と前記ソケット部との間に凹状溝部が環状に形成され、前記後カバーの外壁に前記凹状溝部が嵌挿されるU字溝部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の車両用灯具のレベリング装置。
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