JP2015096564A - 撥菌材 - Google Patents

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【課題】微生物が付着しても、その微生物を水溶液によって容易に取り除くことができる撥菌材を提供すること。
【解決手段】上記課題は、ポリアセタール樹脂を含む撥菌材によって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、撥菌材に関する。
医療施設や介護施設の壁紙、シャワーヘッド、便座、洗面器などの水回り設備、介護用品などには樹脂製品が多く用いられている。これらの樹脂製品については、その表面に付着した微生物の繁殖により人体に悪影響を及ぼすことが指摘されている。このため、これまで人体への悪影響を軽減するために、微生物の繁殖を抑制するという発想で様々な提案がなされてきた。
例えば下記特許文献1には、銀イオンで置換されたゼオライトを含む抗菌性組成物が提案されており、この抗菌性組成物は優れた抗菌性を有することが示されている。
特開2007−091501号公報
しかし、上記特許文献1に記載の抗菌性組成物は、以下に示す課題を有していた。
すなわち、上記特許文献1に記載の抗菌性組成物にはそもそも菌などの微生物は付着してしまう。上記抗菌性組成物においては、その付着した微生物の増殖が抑制されるにすぎない。このため、特許文献1に記載の抗菌性組成物は、人体への悪影響を軽減するという観点からは、さらなる改善の余地があった。
その点、付着した微生物の繁殖を抑制するのではなく、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる微生物低付着性材料(以下、本明細書において、「撥菌材」と呼ぶ)が存在すれば、そのような撥菌材は医療施設や介護施設、水回り設備において極めて有用である。そこで、このような撥菌材の開発が求められていた。なお、撥菌材は、撥水材が水を付着させにくくするように、菌などの微生物を付着させいにくくすることから、このように名付けられたものである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によって容易に取り除くことができる撥菌材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、意外にもポリアセタール樹脂を含む材料が、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、ポリアセタール樹脂を含む撥菌材である。
本発明の撥菌材によれば、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によって容易に取り除くことができる。なお、水溶液には、水と溶質との混合物のみならず、単なる水も含まれる。
本発明の撥菌材によって上記効果が得られる理由について、本発明者らは次のように推察している。すなわちポリアセタール樹脂中に酸素原子が含まれるため、微生物が付着しやすいと考えられる炭素原子の割合が相対的に減少する。その結果、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができるのではないかと本発明者らは推察している。
上記撥菌材においては、前記ポリアセタール樹脂がオキシメチレン基と、炭素数2以上のオキシアルキレン基とを含み、前記オキシアルキレン基が前記オキシメチレン基100モル当たり0モルより大きく10モル以下の割合で含まれていることが好ましい。
この場合、オキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モルあたり10モルを超える撥菌材に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。またオキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モルあたり0モルである撥菌材に比べて、より優れた熱安定性が得られる。
上記撥菌材はさらに滑材を含むことが好ましい。
この撥菌材によれば、滑材を含まない撥菌材に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。
上記撥菌材においては、前記滑材が前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して1〜3質量部の割合で配合されていることが好ましい。
この場合、滑材の配合割合が3質量部を超える撥菌材に比べて、より優れた成形時の計量安定性及び機械特性が得られる。また滑材の配合割合が1質量部未満である場合に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。
上記撥菌材においては、前記滑材がオレフィン系滑材であることが好ましい。
この場合、滑材がオレフィン系滑材以外の滑材である場合に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。
上記撥菌材においては、前記オレフィン系滑材の密度が950〜1000kg/mであることが好ましい。
この場合、オレフィン系滑材の密度が950kg/m未満である場合に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる傾向にある。また、オレフィン系滑材の密度は一般的に1000kg/m以下である。
上記撥菌材においては、前記オレフィン系滑材の粘度が500〜10000mPa・sであることが好ましい。
この場合、オレフィン系滑材の粘度が500mPa・s未満である撥菌材に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。またオレフィン系滑材の粘度が上記範囲内にあると、10000mPa・sを超える場合に比べて、より滑材の分散性が向上する。
上記撥菌材においては、前記オレフィン系滑材の酸価が0mgKOH/gより大きく且つ20mgKOH/gであることが好ましい。
この場合、酸価が上記範囲を外れる撥菌材に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。
上記撥菌材においては、前記ポリアセタール樹脂の190℃、2.16kgで測定したメルトボリュームレート(以下、本明細書において「MVR」と呼ぶ)が2〜50cm/10分であることが好ましい。
この場合、MVRが2cm/10分未満である撥菌材に比べて、撥菌材の成形加工性が優れたものになり、MVRが50cm/10分を超える場合に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができ、且つ成形品の機械強度が大きくなる。
本発明によれば、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によって容易に取り除くことができる撥菌材が提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に係る撥菌材は、ポリアセタール樹脂を含む撥菌材である。
上記撥菌材によれば、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によって容易に取り除くことができる。ここで、微生物は特に限定されるものではなく、このような微生物の具体例としては、例えば黄色ブドウ球菌、大腸菌、カンジダ菌、緑膿菌などが挙げられる。
以下、本発明の撥菌材について詳細に説明する。
(ポリアセタール樹脂)
ポリアセタール樹脂は、2価のオキシメチレン基を構成単位と含むものであればよい。従って、ポリアセタール樹脂は、オキシメチレン基のみを構成単位として含むアセタールホモポリマーであってもよいし、オキシメチレン基と炭素数が2以上のオキシアルキレン基とを構成単位として含むコポリマーであってもよい。
これらの中でも、より優れた機械特性を得る観点からは、オキシメチレン基と、炭素数が2以上のオキシアルキレン基とを構成単位として含むコポリマーが好ましい。
炭素数が2以上のオキシアルキレン基としては、例えばオキシエチレン基、オキシプロピレン基、及び、オキシブチレン基などが挙げられる。中でも、ポリアセタール樹脂の特徴が損なわれることをより十分に抑制するという理由からは、オキシエチレン基が好ましい。
上記ポリアセタール樹脂においては、上述したように、炭素数2以上のオキシアルキレン基の割合はオキシメチレン基100モル当たり0モルより大きく10モル以下の割合で含まれていることが好ましい。
この場合、オキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モルあたり10モルを超える撥菌材に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。またオキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モルあたり0モルである撥菌材に比べて、より優れた熱安定性が得られる。オキシアルキレン基の割合はオキシメチレン基100モルあたり0モルより大きく5モル以下であることがさらに好ましい。
上記ポリアセタール樹脂を製造するためには通常、主原料としてトリオキサンが用いられる。また、ポリアセタール樹脂中に炭素数2以上のオキシアルキレン基を導入するには、例えば環状ホルマールや環状エーテルを用いることができる。環状ホルマールの具体例としては、例えば1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキセパン、1,3−ジオキソカン、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−トリオキソカン等が挙げられる。環状エーテルの具体例としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシド等が挙げられる。ポリアセタール樹脂中にオキシエチレン基を導入するには、例えば1,3−ジオキソランを用いればよく、オキシプロピレン基を導入するには、1,3−ジオキサンを用いればよく、オキシブチレン基を導入するには、1,3−ジオキセパンを導入すればよい。
なお、ポリアセタール樹脂は、例えば上記原料を重合して得た粗ポリアセタール樹脂に対し、触媒の失活化処理、未反応モノマーの除去、洗浄、乾燥、不安定末端部の安定化処理等を行った後、更に各種安定剤の配合による安定化処理等を行うことによって得ることができる。代表的な安定剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、窒素含有化合物、アルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化物、無機塩、及び、カルボン酸塩等を挙げることができる。
(滑材)
ポリアセタール樹脂は、さらに滑材を含むことが好ましい。この場合、滑材を含まない撥菌材に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。
上記滑材としては、シリコン系滑材、オレフィン系滑材、脂肪酸塩、脂肪酸エステル及びポリアルキレングリコール(PAG)などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
上記シリコン系滑材としては、例えばジメチルシリコーンなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
上記オレフィン系滑材としては、例えばポリエチレンワックス、流動パラフィンなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
上記脂肪酸塩は、脂肪酸とアルカリとの塩である。ここで、脂肪酸としては、例えばステアリン酸などが挙げられる。またアルカリとしては、例えば水酸化カルシウムなどが挙げられる。脂肪酸塩の具体例としては、例えばステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
上記脂肪酸エステルは、脂肪酸とアルコールとのエステルである。ここで、脂肪酸としては、上記脂肪酸と同様のものを用いることができる。アルコールとしては、例えばグリセリンなどが挙げられる。脂肪酸エステルの具体例としては、例えばステアリン酸モノグリセリドなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
上記滑材の中でも、特にオレフィン系滑材が好ましい。この場合、滑材がオレフィン系滑材以外の滑材である場合に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。
上記オレフィン系滑材の密度は特に限定されるものではないが、950〜1000kg/mであることが好ましい。この場合、オレフィン系滑材の密度が950kg/m未満である場合に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる傾向にある。オレフィン系滑材の密度は、より好ましくは960〜1000kg/mであり、さらに好ましくは970〜1000kg/mである。なお、密度は、密度勾配管法によって測定される密度を言うものとする。
上記オレフィン系滑材の粘度は特に限定されるものではないが、500〜10000mPa・sであることが好ましい。この場合、オレフィン系滑材の粘度が500mPa・s未満である撥菌材に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。またオレフィン系滑材の粘度が上記範囲内にあると、10000mPa・sを超える場合に比べて、より滑材の分散性が向上する。オレフィン系滑材の粘度はより好ましくは1000〜10000mPa・sであり、さらに好ましくは5000〜10000mPa・sである。ここで、粘度は、B型粘度計を用いて140℃で測定される粘度を言うものとする。
また、上記オレフィン系滑材の酸価は0mgKOH/gより大きく且つ20mgKOH/g以下であることが好ましい。この場合、酸価が上記範囲を外れる撥菌材に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。オレフィン系滑材の酸価はより好ましくは0mgKOH/gより大きく15mgKOH/g以下であり、さらに好ましくは0mgKOH/gより大きく3mgKOH以下である。ここで、酸価は、中和滴定法によって測定される酸価を言うものとする。
ポリアセタール樹脂100質量部に対する上記滑材の配合割合は特に限定されるものではないが、1〜3質量部であることが好ましい。
この場合、滑材の配合割合が3質量部を超える撥菌材に比べて、より優れた成形時の計量安定性及び機械特性が得られる。また滑材の配合割合が1質量部未満である場合に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。
ポリアセタール樹脂のMVRは特に限定されるものではないが、2〜50cm/10分であることが好ましい。
この場合、MVRが2cm/10分未満である撥菌材に比べて、撥菌材の成形加工性が優れたものになり、MVRが50cm/10分を超える場合に比べて、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができ、且つ成形品の機械強度が大きくなる。ポリアセタール樹脂のMVRはより好ましくは2〜30cm/10分であり、さらに好ましくは2〜10cm/10分である。ここで、MVRは、190℃、2.16kgの条件でASTM−D1238規格に従って測定した値を言うものとする。
本発明の撥菌材は、酸化防止剤、熱安定剤、着色剤、核剤、可塑剤、蛍光増白剤、摺動剤、ペンゾトリアゾール系またはペンゾフェノン系化合物のような紫外線吸収剤、あるいはヒンダードアミン系のような光安定剤等の添加剤を必要に応じてさらに含んでいてもよい。
本発明の撥菌材は、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によってより容易に取り除くことができる。このため、本発明の撥菌材は、微生物の付着抑制が望ましい物品、例えば医療施設や介護施設の壁紙、水回り部材(例えばシャワーヘッドなど)、介護用品などに好適に用いることができる。
本発明の撥菌材は、種々の形態で使用することが可能である。例えば本発明の撥菌材は、シート状に加工してそのまま使用することが可能である。また、本発明の撥菌材を粒子状にして他の樹脂と混練した状態で使用することも可能である。さらに、微生物が付着しないことが求められる物品の表面にコーティングして使用することもできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた材料は以下の通りとした。
(1)ベース樹脂
(1−1)ポリアセタール樹脂(POM)−1
炭素数2以上のオキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モル当たり0.5モル、メルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16kg)が14g/10分であるアセタールコポリマー
(1−2)POM−2
炭素数2以上のオキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モル当たり1.4モル、メルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16kg)が9g/10分であるアセタールコポリマー
(1−3)POM−3
炭素数2以上のオキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モル当たり4モル、メルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16kg)が10g/10分であるアセタールコポリマー
(1−4)POM−4
炭素数2以上のオキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モル当たり1.4モル、メルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16kg)が27g/10分であるアセタールコポリマー
(1−5)POM−5
炭素数2以上のオキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モル当たり1.4モル、メルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16kg)が52g/10分であるアセタールコポリマー
(1−6)POM−6
炭素数2以上のオキシアルキレン基の割合がオキシメチレン基100モル当たり1.4モル、メルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16kg)が45g/10分であるアセタールコポリマー
(1−7)ポリエチレン樹脂(PE)
密度951kg/m、MFR5.5g/10min、日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックHD HJ360」
(2)滑材
(2−1)オレフィン系滑材(以下、「オレフィン系」と省略することもある)a
ポリエチレンワックス、密度960kg/m、粘度650mPa・s、酸価1mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス405MP」)
(2−2)オレフィン系b
ポリエチレンワックス、密度920kg/m、粘度80mPa・s、酸価0mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス220P」)
(2−3)オレフィン系c
ポリエチレンワックス、密度920kg/m、粘度6000mPa・s、酸価0mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス720P」)
(2−4)オレフィン系d
ポリエチレンワックス、密度930kg/m、粘度650mPa・s、酸価0mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス420P」)
(2−5)オレフィン系e
ポリエチレンワックス、密度970kg/m、粘度8000mPa・s、酸価0mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス800P」)
(2−6)オレフィン系f
ポリエチレンワックス、密度970kg/m、粘度80mPa・s、酸価0mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス200P」)
(2−7)オレフィン系g
ポリエチレンワックス、密度970kg/m、粘度500mPa・s、酸価12mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス4051E」)
(2−8)オレフィン系h
ポリエチレンワックス、密度970kg/m、粘度440mPa・s、酸価20mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス4052E」)
(2−9)オレフィン系i
ポリエチレンワックス、密度980kg/m、粘度600mPa・s、酸価0mgKOH/g(三井化学社製、商品名「ハイワックス400P」)
(2−10)シリコン系滑材(シリコン系)
東レ・ダウコーニング社製、商品名「BY27−006B」
(2−11)脂肪酸塩
ステアリン酸カルシウム、日油社製、商品名「GF−200」
(2−12)脂肪酸エステル
ステアリン酸モノグリセリド、理研ビタミン社製、商品名「リケマールS100A」
(2−13)ポリアルキレングリコール(PAG)
ポリエチレングリコール、(ADEKA社製、商品名「PEG20000P」
(実施例1〜24)
まず表1に示す量(単位は質量部)のポリアセタール樹脂と滑材とをタンブラーにて15分間混合し、混合物を得た。そして、この混合物を、押出機(池貝鉄工社製、型式:PCM−30)を用いて、シリンダ温度190℃、吐出速度10kg/hrで溶融混練し、ペレットを製造した。
(比較例1)
上記(1−7)のポリエチレン樹脂からなるペレットを準備した。
[特性評価]
(微生物低付着性)
実施例1〜24及び比較例1のペレットについて以下のようにして微生物低付着性を評価した。すなわち、実施例1〜24及び比較例1のペレットに対する単位面積当たりの微生物の付着数Aを求め、下記式:
付着微生物数比=log10[A/比較例1のペレットの表面に付着した微生物の単位面積当たりの数]
に基づき付着微生物比1,2を算出した。結果を表1に示す。なお、付着微生物数比1は、微生物として黄色ブドウ球菌を用いた場合の付着微生物数比であり、付着微生物数比2は、微生物として大腸菌を用いた場合の付着微生物数比である。また付着微生物比1,2が−1以下である場合には微生物低付着性の点で合格とし、−1より大きい場合には微生物低付着性の点で不合格とした。
また実施例1〜24及び比較例1のペレットに対する単位面積当たりの微生物の付着数Aは以下の手順(1)〜(8)に従って求めた。
(1)まず上記ペレットを成形し、13mm×123mm×0.4mmtの寸法を有する成形片を得た。そして、この成形片から、15mm四方程度にカットされた試験片を得た。
(2)培養した微生物を洗浄した後、微生物濃度が1×10個/mlの濃度になるようリン酸緩衝生理食塩水(以下、「PBS」と呼ぶ)中で調整し、微生物液を得た。
(3)24ウェルプレートのウェル中に実施例1〜24及び比較例1の各試験片を3枚ずつ入れた後、ウェルプレートに上記微生物液を加えた。
(4)37℃で1時間静置した後、試験片をウェルから取り出し、PBSで軽く10回洗浄した。
(5)試験片を乾燥し、その表面に金を蒸着させた。
(6)卓上型走査型電子顕微鏡(製品名「Miniscope TM−1000」、日立製作所(株)製)を用い、2000倍の倍率で、試験片の表面を観察し、ランダムに選んだ10視野の画像を取り込んだ。
(7)画像解析ソフト(製品名「Win Roof」、三谷商事(株)製)を用いて視野中の付着微生物数を測定した。
(8)10視野における付着微生物数の合計を算出し、この合計を10視野の合計面積で除した。こうして1平方mmあたりの付着微生物数Aを算出した。
(機械特性)
実施例1〜24及び比較例1のペレットについて、日精樹脂工業社製射出成形機PS−40を用い、シリンダ温度190℃、金型温度80℃にて射出成形し、全長170mm、平行部長さ80mm、厚さ4mmtのISO527に準拠するダンベル試験片を作製し、この試験片について、東洋精機製全自動引張試験機AUTOGRAPH APIIを用いて、チャック間距離115mm、試験速度5mm/minにして引張試験を行い、引張強度を測定した。そして、この引張強度を機械特性の指標とした。結果を表1に示す。
Figure 2015096564
表1に示す結果より、実施例1〜24のペレットはいずれも微生物低付着性の点で合格基準を満たすことが分かった。
以上より、本発明の撥菌材によれば、微生物が付着しても、その微生物を水溶液によって容易に取り除くことができることが確認された。

Claims (9)

  1. ポリアセタール樹脂を含む撥菌材。
  2. 前記ポリアセタール樹脂がオキシメチレン基と、炭素数2以上のオキシアルキレン基とを含み、前記オキシアルキレン基が前記オキシメチレン基100モル当たり0モルより大きく10モル以下の割合で含まれている請求項1に記載の撥菌材。
  3. 滑材を含む請求項1又は2に記載の撥菌材。
  4. 前記滑材が前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して1〜3質量部の割合で配合されている請求項3に記載の撥菌材。
  5. 前記滑材がオレフィン系滑材である請求項3又は4に記載の撥菌材。
  6. 前記オレフィン系滑材の密度が950〜1000kg/mである請求項5に記載の撥菌材。
  7. 前記オレフィン系滑材の粘度が500〜10000mPa・sである請求項5又は6に記載の撥菌材。
  8. 前記オレフィン系滑材の酸価が0mgKOH/gより大きく且つ20mgKOH/g以下である請求項5〜7のいずれか一項に記載の撥菌材。
  9. 前記ポリアセタール樹脂の190℃、2.16kgで測定したメルトボリュームレートが2〜50cm/10分である請求項1〜8のいずれか一項に記載の撥菌材。
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