JP2015096277A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】包晶反応を伴う中炭素鋼でのδ鉄からγ鉄への変態に起因する凝固シェル厚みの不均一による表面割れを防止する鋼の連続鋳造方法を提供する。【解決手段】連続鋳造用鋳型には、メニスカスよりも上方の任意の位置から、メニスカスよりも、鋳片引き抜き速度Vc(m/分)から求まる長さR(mm)以上下方の位置までの、内壁面の範囲に、円形凹溝が設けられている。該円形凹溝2に、鋳型(銅)の熱伝導率に対して熱伝導率が80%以下である金属が充填されて、低熱伝導金属充填部3が形成されている。低熱伝導金属充填部3での金属の充填厚みH(mm)と、低熱伝導金属充填部3の直径d(mm)と、は、「0.5≰H≰d」の関係式を満たす。鋼の連続鋳造方法では、この連続鋳造用鋳型を用い、鋳型抜熱量Qが14.0(MJ/トン−鋼)以下となるように、前記連続鋳造用鋳型を抜熱する。【選択図】 図2

Description

本発明は、連続鋳造用鋳型での凝固シェルの不均一冷却に起因する鋳片表面割れを防止する鋼の連続鋳造方法に関する。
鋼の連続鋳造においては、鋳型内に注入された溶鋼は水冷式鋳型によって冷却され、鋳型との接触面で溶鋼が凝固して凝固層(「凝固シェル」という)が生成される。凝固シェルが、鋳型下流側に設置した水スプレーや気水スプレーによって冷却されながら、内部の未凝固層とともに鋳型下方に連続的に引き抜かれ、水スプレーや気水スプレーによる冷却によって中心部まで凝固して鋳片が製造されている。
鋳型内における冷却が不均一になると、凝固シェルの厚みが鋳造方向及び鋳片幅方向で不均一となる。凝固シェルには、凝固シェルの収縮や変形に起因する応力が作用し、凝固初期においては、この応力が凝固シェルの薄肉部に集中し、この応力によって凝固シェルの表面に割れが発生する。この割れは、その後の熱応力や連続鋳造機のロールによる曲げ応力及び矯正応力などの外力により拡大し、大きな表面割れとなる。凝固シェル厚みの不均一度が大きい場合には、鋳型内での縦割れとなり、この縦割れから溶鋼が流出するブレークアウトが発生する場合もある。鋳片に存在する割れは、次工程の圧延工程で表面欠陥となることから、鋳片の段階において、鋳片の表面を手入れして表面割れを除去することが必要となる。
鋳型内の不均一凝固は、特に、炭素含有量が0.08〜0.17質量%の範囲内の、包晶反応を伴う鋼の連続鋳造において発生しやすい。なぜならば、包晶反応によるδ鉄(フェライト)からγ鉄(オーステナイト)への変態時の体積収縮による変態応力に起因する歪みによって凝固シェルが変形し、この変形により鋳型内壁面から離れた部位の凝固シェル(この鋳型内壁面から離れた部位を「デプレッション」という)の凝固厚みが薄くなり、この部分に上記応力が集中することによって表面割れが発生するからである。特に、鋳片引き抜き速度Vcを大きくした高速鋳造条件下では、凝固シェルから鋳型冷却水への平均熱流束が増加し、熱流束の分布が不規則で且つ不均一になることから、鋳片表面割れの発生が増加する傾向になる。具体的には、鋳片厚みが200mm以上のスラブ連続鋳造機においては、鋳片の引き抜き速度Vcが1.5m/分以上になると表面割れが発生しやすくなる。
従来、上記の包晶反応を伴う鋼種(「中炭素鋼」という)の表面割れを防止するために、結晶化しやすい組成のモールドパウダーを使用し、モールドパウダー層の熱抵抗を増大させて凝固シェルを緩冷却することが試みられている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、モールドパウダーによる緩冷却効果のみでは、十分な不均一凝固の改善は得られず、変態量の大きい鋼種では割れの発生を防止することはできない。
そこで、連続鋳造用鋳型自体を緩冷却化する手法が多数提案されている。例えば、特許文献2や特許文献3には、表面割れを防止するために、鋳型内壁面に凹加工(溝や丸孔)を施し、エアギャップを形成させることによって緩冷却を図る方法が提案されている。しかし、この方法では、溝の幅が大きい場合にはモールドパウダーが流入し、緩冷却の効果が得られにくいという問題がある。
また、鋳型内壁面に設けた凹部(縦溝、格子溝、丸孔)にモールドパウダーを流入させ、規則的な熱伝達分布を与えて不均一凝固量を減らす方法が提案されているが(例えば、特許文献4及び特許文献5を参照)、この方法では、モールドパウダーの流入が不十分で凹み部に溶鋼が侵入したり、モールドパウダーが充填されていても鋳造中に充填していたモールドパウダーが剥がれ、その部位に溶鋼が侵入したりすることにより、拘束性のブレークアウトが発生するという問題がある。
更には、鋳型内壁面のショットブラスト面や凹加工面の溝幅や丸孔を小さくする方法が提案されているが(例えば、特許文献6及び特許文献7を参照)、この方法では、モールドパウダーは界面張力作用により、ショットブラスト面や凹加工面の溝幅や丸孔に流入せずエアギャップが保たれるものの、鋳型の磨耗によってエアギャップ量が減少することから、その効果は次第に消滅するという問題がある。
一方で、規則的な熱伝達分布を与え不均一凝固量を減らす目的で、鋳型内壁面に溝加工(縦溝、格子溝)を施し、この溝に低熱伝導材料を充填する方法が提案されているが(例えば、特許文献8及び特許文献9を参照)、この方法では、縦溝、格子溝と銅(鋳型)との境界面、並びに、格子部の直交部において、低熱伝導材料と銅との熱歪差による応力が作用し、鋳型銅板表面に割れが発生するという問題がある。
また、特許文献10には、鋳型内の不均一凝固が発生しやすい炭素含有量が0.08〜0.17質量%の鋼を2.0m/分以上の鋳片引き抜き速度Vcで連続鋳造するに際には、鋳型抜熱量を4.0〜9.0MJ/t−鋼に制御することで、鋳片の表面割れを防止できることが記載されている。確かに、鋳型抜熱量を特許文献10に記載されている範囲とすれば、鋳片の表面割れを防止することが可能となる。しかしながら、特許文献10は、モールドパウダーの組成及び鋳型冷却水の水量を調整することで、抜熱量が制御できるとしているが、鋳片引き抜き速度Vcが2.0m/分以上の高速鋳造条件下では、モールドパウダーの組成及び鋳型冷却水の水量を調整するのみでは、鋳型抜熱量Qを安定して上記範囲に制御することができず、鋳片に表面割れが発生する。また、鋳型抜熱量Qを大きくして、凝固定数を大きくすれば、鋳片引き抜き速度Vcを大きくして鋳片の生産性を向上させることができるので、凝固定数を大きくするために、鋳型抜熱量Qを、特許文献10に記載されている範囲の上限を超えた値にしたいという事情がある。
また、特許文献11には、Niなどの低熱伝導率材料を円柱状にメニスカス付近の鋳型内壁に埋め込む技術が記載されている。特許文献11には、具体的な埋め込み方法について記載されていないが、一般的には、埋め込み材の直径は、機械加工によって空ける穴径より大きめに加工して、ポンチなどで物理的な衝撃を加えて、埋め込むことが知られている。そのような埋め込みを行う場合には、埋め込み材の先端部分と鋳型材質とのエアーギャップなどが生じると大きく熱伝導がばらつき、特に、鋳片引き抜き速度Vcが2.0m/分以上などの高速鋳造条件下では、鋳片に表面割れが発生しやすくなり、一定の品質を確保できない問題があった。
特開2005−297001号公報 特開平6−297103号公報 特開平9−206891号公報 特開平9−276994号公報 特開平10−193041号公報 特開平8−257694号公報 特開平10−296399号公報 特開平1−289542号公報 特開平2−6037号公報 特開2003−334635号公報 特開平1−170550号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、例えば、鋳片引き抜き速度Vcが2.0m/分以上の高速鋳造条件下であっても、鋳片の拘束性ブレークアウトを発生させずに、凝固初期の凝固シェルの不均一冷却、並びに、包晶反応を伴う中炭素鋼でのδ鉄からγ鉄への変態に起因する凝固シェル厚みの不均一による表面割れを防止する鋼の連続鋳造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下の通りである。
[1]連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入して、鋳片を製造する鋼の連続鋳造方法であって、前記連続鋳造用鋳型は、メニスカスよりも上方の任意の位置から、前記メニスカスよりも、鋳片引き抜き速度Vcから下記の(1)式で求まる長さR以上下方の位置までの、水冷式銅鋳型の内壁面の範囲に、鋳型の熱伝導率に対して熱伝導率が80%以下である金属が、前記内壁面に設けた円形凹溝または擬似円形凹溝に充填されて形成された、直径2〜20mmまたは円相当径2〜20mmの複数個の低熱伝導金属充填部をそれぞれ独立して有し、前記低熱伝導金属充填部での金属の充填厚みHと、前記低熱伝導金属充填部の直径または円相当径dと、は下記の(2)式の関係を満たし、下記の(3)式で定義される鋳型抜熱量Qが14.0MJ/トン−鋼以下となるように、前記連続鋳造用鋳型を抜熱することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
R=2×Vc×1000/60 (1)
(1)式において、Vcは、鋳片引き抜き速度(m/分)、
Rは、長さ(mm)、である。
0.5≦H≦d (2)
(2)式において、Hは、金属の充填厚み(mm)、dは、低熱伝導金属充填部の直径または円相当径(mm)、である。
Q=q×ρw×Cw×ΔT/(A×Vc×ρs) (3)
(3)式において、qは、鋳型冷却水量(m/分)、ρwは、水の比重(トン−水/m)、Cwは、水の比熱(MJ/トン−水/℃)、ΔTは、連続鋳造用鋳型への冷却水の入側と出側の温度差(℃)、Aは、連続鋳造用鋳型の前記溶鋼との接触面積(m)、ρsは、鋼の比重(トン−鋼/m)、である。
[2]前記金属の熱伝導率は、前記鋳型の熱伝導率に対して30%以下であることを特徴とする上記[1]に記載の鋼の連続鋳造方法。
[3]前記金属は、鍍金手段または溶射手段によって前記円形凹溝または前記擬似円形凹溝に充填されることを特徴とする上記[1]または上記[2]に記載の鋼の連続鋳造方法。
[4]前記低熱伝導金属充填部同士の間隔Pと、前記低熱伝導金属充填部の直径または円相当径dと、は下記の(4)式の関係を満たすことを特徴とする上記[1]ないし上記[3]のいずれか1項に記載の鋼の連続鋳造方法。
P≧0.25×d (4)
(4)式において、Pは、低熱伝導金属充填部同士の間隔(mm)である。
本発明の鋼の連続鋳造方法では、メニスカス位置を含むメニスカス近傍の位置から、メニスカスよりも、鋳片引き抜き速度Vcから決まる長さR以上下方の位置までの、範囲となる水冷式銅鋳型の内壁面に、幅方向及び鋳造方向において、低熱伝導金属充填部をそれぞれ独立して複数設けてある連続鋳造用鋳型を用いるので、メニスカス近傍の鋳型幅方向及び鋳造方向における連続鋳造用鋳型の熱抵抗が規則的且つ周期的に増減する。よって、メニスカス近傍つまり凝固初期の凝固シェルから連続鋳造用鋳型への熱流束が規則的且つ周期的に増減し、δ鉄からγ鉄への変態による応力や熱応力によって生じる凝固シェルの変形に起因する不均一な熱流束分布が均一化されるとともに、表面割れが発生しやすい高速鋳造条件(鋳型抜熱量Qが大きい鋳造条件)下であっても、発生する応力が分散されて、個々の低熱伝導金属充填部の歪量が小さくなり、その結果、凝固シェル表面における割れの発生を防止し、鋳片の表面割れを防止することができる。また、鋳型抜熱量Qを14.0MJ/トン−鋼以下にするので、これによっても表面割れが防止される。
連続鋳造用鋳型の一部を構成する鋳型長辺銅板を内壁面側から視た概略側面図である。 図1に示す低熱伝導金属充填部が形成された鋳型長辺銅板の部位を示す説明図である。 鋳型長辺銅板の三つの断面における熱抵抗の変化を、各断面に準じて概念的に示す図である。 銅鋳型内壁面に鍍金層を設けた例を示す説明図である。 円形凹溝の直径d(mm)と鋳片表面割れ長さ(mm/m)との関係を示すグラフである。 低熱伝導金属の充填厚みH(mm)と鋳片表面割れ長さ(mm/m)との関係を示すグラフである。 鋳型抜熱量Q(MJ/t−鋼)と鋳片表面割れ長さ(mm/m)との関係を示すグラフである。 熱伝導比と鋳片表面割れ長さ(mm/m)との関係を示すグラフである。 円形凹溝の直径d(mm)に対する低熱伝導金属充填部同士の間隔P(mm)の値と鋳片表面割れ長さ(mm/m)との関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本発明の鋼の連続鋳造方法で用いる連続鋳造用鋳型の実施形態の一例を具体的に説明する。図1は、連続鋳造用鋳型の一部を構成する鋳型長辺銅板であって、内壁面側に低熱伝導金属充填部が形成された鋳型長辺銅板を内壁面側から視た概略側面図である。図2は、図1に示す鋳型長辺銅板の低熱伝導金属充填部が形成された部位を示す説明図で、図2(A)は内壁面側から視た側面図、図2(B)は、図2(A)における鋳型長辺銅板のBB線断面図である。スラブ鋳片を鋳造するための連続鋳造用鋳型は、一対の鋳型長辺銅板と一対の鋳型短辺銅板とを組み合わせて構成される。図1に示す鋳型長辺銅板1は、連続鋳造用鋳型を構成する鋳型長辺銅板の例である。本発明においては、連続鋳造用鋳型は、100%銅からなる純銅であってもよいし、銅を90質量%以上含有し、残部として、例えば、アルミニウムを含有する銅合金でもよい。
鋼の連続鋳造方法では、連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入する。図1及び図2に示すように、鋳型長辺銅板1において、鋼の連続鋳造の際に定まるメニスカス(溶鋼湯面)よりも距離(長さ)U(長さUは任意の値)離れた上方の位置から、メニスカスよりも距離(長さ)L離れた下方の位置までの、鋳型長辺銅板1の内壁面の範囲には、円形凹溝2が、幅方向及び鋳造方向でそれぞれ独立して複数設けられている。円形凹溝2には、鋳型(銅)の熱伝導率に対して、熱伝導率が80%以下である金属(以下、「低熱伝導金属」と記す)が充填されて、低熱伝導金属充填部3が形成されている。低熱伝導金属は、鍍金手段や溶射手段などによって、円形凹溝2に充填され、低熱伝導金属充填部3は、鋳型長辺銅板1の内壁面で、幅方向及び鋳造方向でそれぞれ独立している。鍍金手段や溶射手段などによって、低熱伝導金属と円形凹溝2との間に空隙が生じることなく、後述するような鋳型内壁面での規則的且つ周期的な熱抵抗の変動が実現される。
鋳型長辺銅板1の内壁面において、低熱伝導金属充填部3は円形となっており、直径dが2〜20mmの円形凹溝2の内部に、鍍金手段や溶射手段などによって充填されて形成されたものである。本実施形態では円形となっているが、本発明では、低熱伝導金属充填部3の形状は特に限定されるものではなく、例えば、楕円形のような、所謂「角」を有していない、円形に近い形状である限り、どのような形状であっても構わない。但し、円形に近い形状の場合でも、この円形に近い形状の低熱伝導金属充填部3の面積から求められる円相当径dは2〜20mmの範囲内であることが必要である。なお、図2における符号5は冷却水流路、符号6はバックプレートである。
鋳型短辺銅板にも、鋳型長辺銅板と同様にその内壁面に低熱伝導金属充填部が形成されるものとして、ここでは、鋳型短辺銅板についての説明は省略する。但し、スラブ鋳片においては、その形状に起因して長辺面側の凝固シェルに応力集中が起こりやすく、長辺面側で表面割れが発生しやすいことから、スラブ鋳片用の連続鋳造用鋳型の鋳型短辺銅板には、必ずしも低熱伝導金属充填部を設置する必要はない。
図3は、鋳型長辺銅板の三つの断面における熱抵抗の変化を、各断面に準じて概念的に示す図である。連続鋳造用鋳型の幅方向及び鋳造方向に、内壁面におけるメニスカス近傍に、低熱伝導金属充填部3を複数設けることにより、内壁面の熱抵抗が、鋳型幅方向及び鋳造方向において規則的且つ周期的に増減する。図3に示すように、低熱伝導金属充填部3が形成されている内壁面の位置では、熱抵抗が相対的に高くなっている。内壁面の熱抵抗が規則的且つ周期的に増減するので、メニスカス近傍つまり凝固初期の凝固シェルから連続鋳造用鋳型への熱流束が規則的且つ周期的に増減する。よって、δ鉄からγ鉄への変態(以下「δ/γ変態」と記す)による応力や熱応力によって生じる凝固シェルの変形に起因する不均一な熱流束分布が均一化されるとともに、発生する応力が分散されて個々の低熱伝導金属充填部3の歪量が小さくなり、凝固シェル表面における表面割れの発生が防止される。
δ/γ変態による応力や熱応力によって生じる凝固シェルの変形に起因する不均一な熱流束分布が凝固シェルに生じている間は、凝固シェルに対して低熱伝導金属充填部3による熱流束の周期的な変動を与えることが好ましい。つまり、溶鋼が凝固を開始し始めてから少なくとも2秒間、凝固シェルは、低熱伝導金属充填部3が形成された範囲に存在する必要がある。よって、図1に示す長さRを、想定される鋳片引き抜き速度Vcと下記の(1)式とで予め求めておく。
R=2×Vc×1000/60 (1)
(1)式において、Vcは、鋳片引き抜き速度(m/分)、Rは、長さ(mm)、である。
連続鋳造用鋳型1では、メニスカス位置から、求められた長さR(mm)以上下方の位置までの範囲に、低熱伝導金属充填部3を形成しておく必要がある。すなわち、図1に示すように、長さLを長さRよりも大きくし、メニスカスよりも長さR以上下方の位置(メニスカスよりも長さL離れた下方の位置)まで低熱伝導金属充填部3を形成しておけば、メニスカスから長さRまでの内壁面の範囲では、凝固初期の凝固シェルから連続鋳造用鋳型への熱流束が規則的且つ周期的に増減することになる。なお、長さLの上限は、特に限定されるものではないが、鋳型表面の凹溝加工や、鍍金処理や溶射処理費用を抑える観点から、長さRの5倍以下とすることが好ましい。
低熱伝導金属充填部3が形成されている範囲の上端は、メニスカスよりも上方である限り任意の位置でよい。すなわち、距離(長さ)Uはゼロを超えた任意の値である。但し、鋳造中にメニスカスは上下方向に変動するので、その上端が、メニスカスよりも常に上方にあるように、メニスカスよりも20mm程度上方位置まで低熱伝導金属充填部3を設置することが好ましい。なお、メニスカスの位置は、鋳型長辺銅板1の上端から60〜150mm下方とすることが一般的であり、これに応じて、低熱伝導金属充填部3の設置範囲を決めればよい。
低熱伝導金属充填部3の鋳型長辺銅板1の内壁面における形状は、円形または円形に近いものとする。以下、円形に近いものを「擬似円形」と称す。低熱伝導金属充填部3の形状が擬似円形の場合には、低熱伝導金属充填部3を形成させるために鋳型長辺銅板1の内壁面に加工される溝を「擬似円形溝」と称す。特許文献8及び特許文献9のように、縦溝或いは格子溝を施し、この溝に低熱伝導金属を充填した場合には、低熱伝導金属と銅との境界面及び格子部の直交部において、低熱伝導金属と銅との熱歪差による応力が集中し、鋳型銅板表面に割れが発生するという問題があるのに対し、本発明のように、低熱伝導金属充填部3の形状を円形または擬似円形とすることで、低熱伝導金属と銅との境界面は曲面状となることから、境界面で応力が集中しにくく、鋳型銅板表面に割れが発生しにくいという利点が発現する。
低熱伝導金属充填部3の直径または円相当径dは2mm以上であることが必要である。2mm未満の場合、低熱伝導金属充填部3における熱流束の低下が不十分であり、上記効果を得ることができないのみならず、低熱伝導金属を鍍金手段や溶射手段によって円形凹溝2や擬似円形凹溝(図示せず)の内部に充填することが難しい。一方、低熱伝導金属充填部3の直径または円相当径が20mmを超えると、低熱伝導金属充填部3における熱流束の低下によって大きな凝固遅れが生じ、その位置での凝固シェルへの熱応力が大きくなり、凝固シェルに表面割れが発生することから、低熱伝導金属充填部3の直径または円相当径は20mm以下にすることが必要である。なお、低熱伝導金属充填部3の形状が擬似円形の場合は、この擬似円形の円相当径dは下記の(5)式で算出される。
円相当径d=(4×S/π)1/2 (5)
(5)式において、dは、円相当径(mm)、Sは低熱伝導金属充填部3の面積(mm)、である。
擬似円形凹溝としては、楕円、長方形、正方形、ひし形でも、凝固シェルに発生する表面割れを抑える効果を期待できる。しかしながら、正方形、長方形、ひし形形状では、鋳型内壁面と充填金属との境界面が直線的であり、境界面に沿った鋳型表面の割れが発生する可能性があることから、楕円のような境界が曲面状である形状を、擬似円形凹溝の形状とすることが好ましい。
図2に示すように、低熱伝導金属充填部3同士の間隔Pは、直径または円相当径dの0.25倍以上とすることが好ましい。すなわち、低熱伝導金属充填部3の同士の間隔Pと、低熱伝導金属充填部の直径または円相当径dと、は下記の(4)式の関係を満たすことが好ましい。
P≧0.25×d (4)
(4)式において、dは、直径または円相当径(mm)、Pは、低熱伝導金属充填部同士の間隔(mm)、である。
間隔Pは、図2に示すように、隣り合う低熱伝導金属充填部3の端部間の最短距離である。低熱伝導金属充填部同士の間隔が「0.25×d」未満の場合は、間隔Pが小さいことから、低熱伝導金属充填部3における熱流束と銅部(低熱伝導金属充填部3が形成されていない部位)の熱流束との差が小さくなるために、上記効果を得にくい。低熱伝導金属充填部同士の間隔の上限値は特に規定しないが、この間隔が大きくなると、低熱伝導金属充填部3の面積率が低下するので、間隔Pは「2.0×d」以下にすることが好ましい。
低熱伝導金属の熱伝導率は、鋳型(銅)の熱伝導率に対して80%以下である必要がある。低熱伝導金属の熱伝導率が、銅の熱伝導率に対して80%よりも大きいと、低熱伝導金属充填部3による熱流束の周期的な変動の効果が不十分であるために、鋳片表面割れの発生しやすい高速鋳造時や中炭素鋼の鋳造時において、鋳片表面割れの防止効果が不十分になる。低熱伝導金属としては、鍍金や溶射のしやすいNi(熱伝導率:約90W/(m・K))及びNi合金(熱伝導率:約40〜90W/(m・K))が好適であり、鋳型として、純銅や銅合金を採用してもよい。純銅は熱伝導率が398W/(m・K)程度であるのに対して、銅合金の中には、熱伝導率が100W/(m・K)程度と、純銅よりも低い銅合金がある。特に、鋳型内電磁攪拌を行う場合には、コイルからの溶鋼中への磁場強度を減衰させないために、銅以外の成分が数%加えられ、導電率が低くなった銅合金からなる鋳型を使用することとなり、銅合金の熱伝導率も純銅に比べて低下する。その場合、低熱伝導金属としては、熱伝導率が、比較的に小さいNi合金を採用して、低熱伝導金属の熱伝導率を、銅の熱伝導率に対して80%以下に調整することが可能となる。
また、低熱伝導金属の熱伝導率は、鋳型(銅)の熱伝導率に対して30%以下であることがより好ましい。低熱伝導金属と銅との熱伝導率の差が大きいと、内壁面の熱抵抗の増減幅がより増えて、熱流束の周期的な変動が生じ易くなるからである。鋳型として、純銅を採用する場合には、純銅は熱伝導率が398W/(m・K)であり、純銅を採用すれば、低熱伝導金属としては、Ni及びNi合金のうちで、熱伝導率が高いNi(熱伝導率:90W/(m・K))を採用して、低熱伝導金属の熱伝導率を、鋳型(銅)の熱伝導率に対して30%以下と容易に設定することができる。低熱伝導金属の熱伝導率は、銅の熱伝導率に対して必ずしも30%以下である必要はなく、30%を超えてもよいが、80%以下とする必要がある。
低熱伝導金属充填部3の充填厚みHは、0.5mm以上であり、低熱伝導金属充填部3の直径dまたは円相当径d以下とする。すなわち、充填厚みHと、低熱伝導金属充填部3の直径dまたは円相当径dと、は下記の(2)式の関係を満足する。
0.5≦H≦d (2)
(2)式において、Hは、金属の充填厚み(mm)、dは、低熱伝導金属充填部の直径または円相当径(mm)、である。
充填厚みHが0.5mm未満であると、低熱伝導金属充填部3における熱流束の低下が不十分であり、上記効果を得ることができない。充填厚みHは、低熱伝導金属充填部3の直径dまたは円相当径dよりも大きくなると、鍍金手段や溶射手段による円形凹溝及び擬似円形凹溝への低熱伝導金属の充填が難しくなり、充填した低熱伝導金属と鋳型銅板との間に隙間や割れが生じ、充填した低熱伝導金属の亀裂や剥離が生じ、鋳型寿命の低下、鋳片の割れ、更には拘束性ブレークアウトの原因となる。一方、充填厚みは、10.0mmを超えても、上記効果は飽和するので、10.0mm以下が好ましい。
低熱伝導金属充填部3の配列は、図1及び図2に示すような千鳥配列が望ましいが、この配列に限定されるものではなく、どのような配列であっても構わない。但し、上記の低熱伝導金属充填部同士の間隔(P)が前述した条件を満足する範囲内の配列であることが好ましい。
低熱伝導金属充填部3は、連続鋳造用鋳型の長辺鋳型銅板と短辺鋳型銅板の双方に設置することを基本とするが、スラブ鋳片のように鋳片短辺長さに対して鋳片長辺長さの比が大きい場合には、低熱伝導金属充填部3を長片側のみに設置しても、上記の効果を得ることができる。
低熱伝導金属充填部3を形成させた銅鋳型内壁面に、鍍金層4を設けることが好ましい。図4は、銅鋳型内壁面に銅鋳型表面の保護のための鍍金層4を設けた例を示す説明図である。鍍金層4によって、凝固シェルによる磨耗や熱履歴による鋳型表面の割れを防止することができる。鍍金層4は一般的に用いられるNi系合金(Ni−Co合金など)を形成する。鍍金層4の厚みhが2.0mmを超えると、低熱伝導金属充填部3による熱流束の周期的な変動の効果が不十分になることから、鍍金層4の厚みhは2.0mm以下にすることが好ましい。
本実施形態に係る鋼の連続鋳造方法において、上記の連続鋳造用鋳型を用いれば、凝固シェル表面における割れの発生が防止されやすくなるので、例えば、特許文献10で記載されているように、鋳型抜熱量Qの上限を9.0MJ/t−鋼とする必要はなくなる。凝固定数を大きくすれば、鋳片引き抜き速度Vcを大きくして鋳片歩留まりを向上させることができるので、鋳型抜熱量Qを大きくすることに技術的意義はある。しかしながら、鋳型抜熱量Qを大きくし過ぎると、上記の連続鋳造用鋳型を用いたとしても、凝固シェル表面における割れが発生してしまう可能性は高くなる。
そこで、本発明者が鋭意検討した結果、上記の連続鋳造用鋳型を用いる場合には特に、後述する実施例に示すように、下記の(3)式で定義される鋳型抜熱量Qを14.0MJ/トン−鋼以下となるように、連続鋳造用鋳型を抜熱して、凝固シェル表面における割れの発生を効果的に防止することを可能としている。
Q=q×ρw×Cw×ΔT/(A×Vc×ρs) (3)
(3)式において、qは、鋳型冷却水量(m/分)、ρwは、水の比重(トン−水/m)、Cwは、水の比熱(MJ/トン−水/℃)、ΔTは、連続鋳造用鋳型への冷却水の入側と出側の温度差(℃)、Aは、連続鋳造用鋳型の溶鋼との接触面積(m)、ρsは、鋼の比重(トン−鋼/m)、である。
上記の(3)式からわかるように、鋳型へ供給する冷却水の量や、冷却水の温度などを調整し、鋳型抜熱量Qを変更することは可能である。また、モールドパウダーの組成などを調整することによっても、鋳型抜熱量Qを変更することは可能である。
鋳型抜熱量Qは、12.0MJ/トン−鋼以下とすることが更に好ましい。12.0以下とすると、低熱伝導金属部3による、凝固シェルの変形に起因する不均一な熱流束分布の均一化がより確実になされる。鋳型抜熱量Qを12.0MJ/トン−鋼を超えると、凝固シェル表面において割れが発生してしまう可能性があるが、鋳型抜熱量Qを14.0MJ/トン−鋼以下とすれば、凝固シェル表面における割れの発生を完全には防ぐことはできないとしても、凝固シェル表面における割れの発生を効果的に防止することが可能である。溶鋼との接触面積Aは、鋳型オシレーションの振動幅または湯面変動などにより変わるが、この接触面積Aの変動を考慮した上で、鋳型抜熱量Qを14.0MJ/トン以下とする。また、本実施形態において、鋳型抜熱量Qの下限は特に設ける必要はないが、鋳型抜熱量Qが小さくなると、凝固シェルの形成が抑制され、ブレークアウトが発生する可能性が高くなるため、5.0MJ/トン−鋼以上とすることが望ましい。
中炭素鋼(C:0.08〜0.17質量%、Si:0.10〜0.30質量%、Mn:0.50〜1.20質量%、P:0.010〜0.030質量%、S:0.005〜0.015質量%、Al:0.020〜0.040質量%)を、低熱伝導金属充填部3が形成された連続鋳造用鋳型を用いて、スラブ鋳片に連続鋳造する鋼の連続鋳造を複数回行った(実験1〜5)。実験1〜5では、低熱伝導金属充填部の直径dが2〜20mmであり、(1)〜(3)式のいずれをも満たし、低熱伝導金属の熱伝導率が、鋳型(銅合金)に対して80%以下である連続鋳造用鋳型を用い、比較的高速な鋳造速度となる2.1(m/分)で連続鋳造を複数回行い、鋳片での縦割れの発生を抑え得ることを確認した。また、実験1〜5では、低熱伝導金属は、熱伝導率が銅合金に対して80%以下であることや、(2)式または(3)式を満たさない連続鋳造も複数行い、それらの連続鋳造では、鋳片に縦割れが生じてしまうことを確認した。更には、低熱伝導金属充填部同士の間隔P(mm)について、(4)式を満たす場合と満たさない場合とで、鋳片での縦割れの状況について確認した。
なお、長さLが、鋳片引き抜き速度Vcから算出される長さR以上であれば、凝固シェルからの連続鋳造用鋳型への熱流束の規則的且つ周期的な増減が生じ、凝固シェルの変形に起因する不均一な熱流束分布が均一化されると考えられる。従って、(1)式を満たせば、鋳片に縦割れが生じないと考えられるので、(1)式についての検証、すなわち、長さLの変化に伴い、鋳片表面割れが生じるか、生じた場合の鋳片表面割れの長さの推移を確認する実験は省略することとする。
実験の鋼の連続鋳造では、長辺長さ2.1m、短辺長さ0.25mの内面空間サイズを有し、低熱伝導金属充填部3が形成された水冷銅鋳型を用いている。水冷銅鋳型の上端から下端までの長さ(=鋳型長)は900mmであり、鋳型上端より80mm下方の位置から鋳型上端より300mm下方の位置までの範囲(範囲長さ:(U+R)=220mm)の鋳型内壁面に、図1に示すような円形状の凹溝2の加工を施した後に、この円形凹溝2の内部に鍍金手段を用いてNi合金を鍍金により充填させて低熱伝導金属充填部3を形成してある。また、実験の鋼の連続鋳造では、メニスカスを鋳型上端より80mm下方の位置とし、メニスカスより30mm上方から、メニスカスよりも190mm下方の位置まで鋳型内壁面に低熱伝導金属充填部3を形成している。但し、実験では、低熱伝導金属充填部3に関する、直径d、低熱伝導金属の熱伝導率λ、充填厚みH、鋳型抜熱量Qや、間隔Pを適宜変更してある。
<実験1>
実験1では、鋳型の銅として熱伝導率λcが119W/(m・K)である銅合金を使用し且つ低熱伝導金属としてNi合金(90W/(m・K))を使用し、充填厚みHを0.5mm、間隔Pを1mmとした円形の低熱伝導金属充填部3が形成されている連続鋳造用鋳型を用いて、鋳型抜熱量Qを14.0(MJ/トン−鋼)として鋼の連続鋳造を複数回行った。連続鋳造の各々では、低熱伝導金属充填部3の直径dを適宜変更している。実験1の連続鋳造では、低熱伝導金属の熱伝導率が、銅合金に対して80%以下であり且つ(1)及び(2)式を満たし且つ(3)式で定義される鋳型抜熱量Qが14.0(MJ/トン−鋼)以下を満たしているが、直径dが2〜20mmを満たす場合とそうでない場合とがあり、満たす場合には、鋳片に縦割れ(表面割れ)が発生しない一方で、満たさない場合には、鋳片に縦割れ(表面割れ)が発生し、該表面割れの長さを測定している。表面割れの長さは、カラーチェックによる目視で確認し、鋳片の長辺長さに対する表面割れの長辺方向における長さで評価してある。実験1での直径d(mm)と鋳片表面割れ長さ(mm/m)の関係を示すグラフを図5に示す。図5から、直径dが2〜20mmの範囲内だと、凝固シェル表面における表面割れの発生が抑えられていることがわかる。鋳片表面割れであるが、100mm/m未満であれば、鋳片を圧延した後の板状の段階での簡易な手入れで取り除くことが可能であり、商業生産上大きな問題とならない。
<実験2>
実験2では、鋳型の銅として熱伝導率λcが119W/(m・K)である銅合金を使用し且つ低熱伝導金属としてNi合金(90W/(m・K))を使用し、直径dを10mm、間隔Pを1mmとした低熱伝導金属充填部3が形成されている連続鋳造用鋳型を用いて、鋳型抜熱量Qを14.0(MJ/トン−鋼)として鋼の連続鋳造を複数回行った。連続鋳造の各々では、低熱伝導金属充填部3に関する充填厚みH(mm)を適宜変更している。実験2の連続鋳造では、低熱伝導金属の熱伝導率が、銅合金に対して80%以下であり且つ(1)及び(3)式で定義される鋳型抜熱量Qが14.0(MJ/トン−鋼)以下を満たしているが、(2)式を満たす場合とそうでない場合とがある。実験2でも、実験1と同様に、表面割れを評価している。実験2での充填厚みH(mm)と鋳片表面割れ長さ(mm/m)の関係を示すグラフを図6に示す。図6から、充填厚みH(mm)が0.5以上直径d(mm)以下であると、凝固シェル表面での表面割れの発生が抑えられていることがわかる。
<実験3>
実験3では、鋳型の銅として熱伝導率λcが119W/(m・K)である銅合金を使用し且つ低熱伝導金属としてNi合金(90W/(m・K))を使用し、直径dを10mm、充填厚みHを1mm、間隔Pを3mmとした低熱伝導金属充填部3が形成されている連続鋳造用鋳型を用いて、鋼の連続鋳造を複数回行った。連続鋳造の各々では、鋳型抜熱量Qを適宜変更している。実験3の連続鋳造では、低熱伝導金属の熱伝導率が、銅合金に対して80%以下であり且つ(1)及び(2)式を満たしているが、(3)式で定義される鋳型抜熱量Qが14.0(MJ/トン−鋼)以下を満たす場合とそうでない場合とがある。実験3でも、実験1と同様に、表面割れを評価している。実験3での鋳型抜熱量Q(MJ/トン−鋼)と鋳片表面割れ長さ(mm/m)の関係を示すグラフを図7に示す。図7から、鋳型抜熱量Qが14.0(MJ/トン−鋼)以下だと、凝固シェル表面での表面割れの発生が抑えられていることがわかる。
<実験4>
実験4では、直径dを10mm、充填厚みHを2mm、間隔Pを3mmとした低熱伝導金属充填部3が形成されている連続鋳造用鋳型を用いて、鋳型抜熱量Qを14.0(MJ/トン−鋼)として鋼の連続鋳造を複数回行った。連続鋳造の各々では、鋳型の銅として銅合金を、低熱伝導金属としてNi合金を採用し、低熱伝導金属の熱伝導率λと銅の熱伝導率λcとが適宜変更された連続鋳造用鋳型を用いて、銅合金に対する低熱伝導金属の熱伝導率の比λ/λcを変更している。実験4の全ての連続鋳造では、直径dが2〜20mmであり、(1)及び(2)式を満たし且つ(3)式で定義される鋳型抜熱量Qが14.0(MJ/トン−鋼)以下を満たしているが、低熱伝導金属の熱伝導率が、銅合金に対して80%以下であることを満たす場合とそうでない場合とがある。実験4でも、実験1と同様に、表面割れを評価している。実験4での熱伝導率比λ/λc(−)と鋳片表面割れ長さ(mm/m)の関係を示すグラフを図8に示す。図8から、熱伝導率比λ/λcが0.8(百分率で80%に相当)以下では、凝固シェル表面での表面割れの発生が抑えられていることがわかる。
<実験5>
実験5では、鋳型の銅として熱伝導率λcが119W/(m・K)である銅合金を使用し且つ低熱伝導金属としてNi合金(90W/(m・K))を使用し、直径dを10mm、充填厚みHを2mmとした低熱伝導金属充填部3が形成されている連続鋳造用鋳型を用いて、鋳型抜熱量Qを14.0(MJ/トン−鋼)として鋼の連続鋳造を複数回行った。連続鋳造の各々では、間隔P(mm)を適宜変更している。実験5の連続鋳造では、低熱伝導金属の熱伝導率が、銅合金に対して80%以下であり且つ(1)〜(3)式を満たしているが、(4)式を満たす場合とそうでない場合とがある。実験5でも、実験1と同様に、表面割れを評価している。実験5での間隔P(mm)と鋳片表面割れ長さ(mm/m)の関係を示すグラフを図9に示す。図9から、間隔Pが、どのような値となろうとも、凝固シェル表面での表面割れの発生が抑えられるか、あるいは、発生しても、鋳片表面割れの長さは100(mm/m)未満の低い値となっている。但し、間隔Pが(4)式を満たさない場合には、鋳片表面割れの長さが、満たす場合よりも若干大きな値となっている。
以上説明した連続鋳造用鋳型では、低熱伝導金属充填部3を、メニスカス位置を含んでメニスカス近傍の連続鋳造用鋳型の幅方向及び鋳造方向で、それぞれ独立して設置するので、メニスカス近傍の鋳型幅方向及び鋳造方向における連続鋳造用鋳型の熱抵抗が規則的且つ周期的に増減し、これによって、メニスカス近傍つまり凝固初期の凝固シェルから連続鋳造用鋳型への熱流束が規則的且つ周期的に増減し、δ/γ変態による応力や熱応力によって生じる凝固シェルの変形に起因する不均一な熱流束分布が均一化されるとともに、発生する応力が分散されて個々の低熱伝導金属充填部の歪量が小さくなり、その結果、凝固シェル表面における割れの発生が防止される。
上記鋼の連続鋳造方法の説明では、スラブ鋳片用の連続鋳造用鋳型を用いているが本発明の鋼の連続鋳造方法は、スラブ鋳片用の連続鋳造用鋳型を用いることに限定されるものではなく、ブルーム鋳片用やビレット鋳片用の連続鋳造用鋳型にも適用することができる。
前述の実験と同じ中炭素鋼を、実験と同じ内面空間サイズを有する水冷銅鋳型を用いてスラブ鋳片を作製する連続鋳造を複数行なった(本発明例及び比較例)。該連続鋳造では、水冷銅鋳型の内壁面において、鋳片引き抜き速度Vcなどを変更した条件で、低熱伝導金属充填部が形成されている範囲を変更して作製された連続鋳造用鋳型を用い、連続鋳造後の鋳片の表面割れを調査する試験を行った。本発明例及び比較例では、図2に示すように、水冷銅鋳型の内壁面に形成される凹溝を円形とした。鋳型には、熱伝導率λcが119W/(m・K)の銅合金を用い、低熱伝導金属には、熱伝導率λが90W/(m・K)のNi合金を用いた。銅の熱伝導率に対する低熱伝導金属の熱伝導率は約76%となる。
水冷銅鋳型の上端から下端までの長さ(=鋳型長)は900mmであり、鋳型上端より80mm下方の位置をメニスカス位置とし、メニスカス位置よりも30mm(U=30)上方の位置から、メニスカス位置よりも50〜500mm下方の位置までの範囲(50≦L≦500)の鋳型内壁面に、円形凹溝2の加工を施した後に、この円形凹溝2の内部に鍍金手段を用いて前記Ni合金を充填させて低熱伝導金属充填部3を有する水冷銅鋳型を準備し、鋼の連続鋳造を行った(試験No.1〜45及び51〜68)。
円形凹溝の孔深さが大きい場合には、数回に亘って鍍金、表面研削を繰り返して行い、所望の形状の低熱伝導金属充填部3を鋳型内壁面に形成した。その後、鋳型内壁面の全面にNi−Co合金を鍍金して、鋳型上端での厚み500μm、鋳型下端での厚み1000μmの鍍金層4を施工した(低熱伝導金属充填部でのNi−Co鍍金層厚みは約600μm)。
連続鋳造操業においては、モールドパウダーとして、塩基度(質量%CaO/質量%SiO)が1.1、凝固温度が1210℃、1300℃での粘度が1.5Pのモールドパウダーを使用した。また、タンディッシュ内の溶鋼過熱度は25〜35℃とした。鋳型内のメニスカス位置(湯面位置)は、定常鋳込み状態で鋳型上端から100mmとし、メニスカスが低熱伝導金属充填部の設置範囲内に存在するように制御した。
試験No.1〜45及び51〜68の鋼の連続鋳造及びその連続鋳造で用いた鋳型では、それぞれで以下の(イ)〜(チ)の条件を変更している。
(イ)鋳片引き抜き速度Vc(m/分)
(ロ)長さR(mm)
(ハ)メニスカス位置から、低熱伝導金属充填部3が形成されている範囲の下端までの長さL(mm)
(ニ)低熱伝導金属充填部3の直径d(mm)
(ホ)金属の充填厚みH(mm)
(ト)低熱伝導金属充填部3同士の間隔P(mm)
(チ)鋳型抜熱量Q(MJ/t−鋼)
試験No.1〜45及び51〜68において、連続鋳造が終了した後、鋳片長辺の表面をショットブラストによりスケールを除去し、鋳片の表面割れを評価した。試験No.1〜45及び51〜68における条件及び中炭素鋼鋳片の表面割れの発生状況を表1−1及び表1−2に示す。
Figure 2015096277
Figure 2015096277
連続鋳造終了後の鋳片表面をショットブラストによりスケールを除去し、表面割れが発生するか、そして、発生した場合には、その表面割れの長さを測定した。表1中の「鋳片表面割れ」の項目には、測定された鋳片の表面割れの長さの総和(mm)と表面割れを調査した鋳片の鋳造方向長さ(m)の比を記載してある。表面割れが発生しなかった場合には「0」となっている。
表1−1及び表1−2の備考欄には、本発明の範囲内の水冷銅鋳型を使用した試験を本発明例と表示し、低熱伝導金属充填部を有するものの本発明の範囲を満足しない水冷銅鋳型を使用した試験を比較例と表示している。
表1−1に示すように、試験No.1〜45では、次の[1]〜[4]の条件を全て満たしている。
[1]低熱伝導金属充填部3の直径dは2〜20mmである。
[2]長さL(mm)は、鋳片引き抜き速度Vc(m/分)から前述の(1)式で求まる長さR(mm)以上である。
[3]低熱伝導金属充填部3の直径dと低熱伝導金属充填部3の充填厚みH(mm)とは、前述の(2)式を満たす。
[4]鋳型抜熱量Qは14.0MJ/トン−鋼以下である。
試験No.1〜45では、ほとんどの場合において、鋳片に表面割れは発生しなかったし、発生しても、最大で90mm/mであった。これらの場合であっても、鋳片表面割れは、100mm/mを下回っている。よって、試験No.1〜45では、中炭素鋼のように表面割れの発生しやすい鋼についても、鋳片の表面割れを従来に比較して大幅に低減できることが確認できた。
試験No.51〜68では、上記の[1]〜[4]の条件のいずれかを満たしていない。この試験No.51〜68では、鋳片に表面割れが発生しており、全て、鋳片表面割れは、100mm/m以上である。
実施例1での連続鋳造用鋳型の内壁面には、円形凹溝を設けてあるが、連続鋳造用鋳型の内壁面に擬似円形凹溝を設けたとしても、擬似円形凹溝は境界線が直線を有さず、実質的に円形凹溝と作用・効果は同様となるので、擬似円形凹溝が設けられた連続鋳造用鋳型を用いた鋼の連続鋳造方法でも、鋳片の表面割れ防止効果を奏すると推測される。
本発明に係る鋼の連続鋳造方法によって、凝固シェル表面における割れの発生が効果的に防止され、鋳片の表面割れが防止されていることがわかる。
低熱伝導金属として、熱伝導率λが102W/(m・K)のNi合金を用いた以外は実施例1と同様にして、鋼の連続鋳造を行った(試験No71〜75)。表1−2には、試験No.71〜75における条件、中炭素鋼鋳片の表面割れ及び鋳片の表面割れの発生状況を示してある。試験No.71〜75では、低熱伝導金属は、熱伝導率が銅に対して86%程度となり、80%以下であることを満たしておらず、表1−2に示すように、鋳片に表面割れが発生し、全て、鋳片表面割れが100(mm/m)を超えている。
鋳型として、熱伝導率λcが398W/(m・K)である銅合金を用いた以外は実施例1と同様にして、中炭素鋼を水冷銅鋳型を用いてスラブ鋳片を作製する連続鋳造を複数行なった(本発明例及び比較例、試験No.101〜138)。実施例1と同様にして、連続鋳造では、水冷銅鋳型の内壁面において、鋳片引き抜き速度Vcなどを変更した条件で、低熱伝導金属充填部が形成されている範囲を変更して作製された連続鋳造用鋳型を用い、連続鋳造後の鋳片の表面割れを調査する試験を行った。
また、低熱伝導金属充填部3が形成されていない従来の水冷銅鋳型を用いて、スラブ鋳片を作製する連続鋳造を複数行なった(試験No.139〜142:参考例)。試験No.139〜142では、サイズとしては、試験No.101〜138の同等の鋳型を用いているが、その鋳型から抜熱される鋳型熱流束Q(MJ/t−鋼)を変更している。また、鋳片引き抜き速度Vcも、試験No.101〜138の場合よりは、小さくしている。
試験No.101〜142において、連続鋳造が終了した後、鋳片長辺の表面をショットブラストによりスケールを除去し、鋳片の表面割れを評価した。試験No.101〜142における条件及び中炭素鋼鋳片の表面割れの発生状況を表2に示す。
Figure 2015096277
表2の備考欄には、本発明の範囲内の水冷銅鋳型を使用した試験を本発明例と表示し、低熱伝導金属充填部を有するものの本発明の範囲を満足しない水冷銅鋳型を使用した試験を比較例と表示している。また、低熱伝導金属充填部3が形成されていない従来の水冷銅鋳型を用いた水冷銅鋳型を使用した試験を参考例と表示している。
表2に示すように、試験No.101〜124では、次の[1]〜[4]の条件を全て満たしている。
[1]低熱伝導金属充填部3の直径dは2〜20mmである。
[2]長さL(mm)は、鋳片引き抜き速度Vc(m/分)から前述の(1)式で求まる長さR(mm)以上である。
[3]低熱伝導金属充填部3の直径dと低熱伝導金属充填部3の充填厚みH(mm)とは、前述の(2)式を満たす。
[4]鋳型抜熱量Qは14.0MJ/トン−鋼以下である。
試験No.101〜124では、ほとんどの場合において、鋳片に表面割れは発生しなかったし、発生しても、最大で70mm/mであった。鋳片に表面割れが発生した条件としては、[4]鋳型抜熱量Qが12.0MJ/トン−鋼を超えている場合である(試験No.112、116、120及び124)。これらの場合であっても、鋳片表面割れは、100mm/mを下回っている。よって、試験No.101〜124では、中炭素鋼のように表面割れの発生しやすい鋼についても、鋳片の表面割れを従来に比較して大幅に低減できることが確認できた。
試験No.125〜138では、上記の[1]〜[4]の条件のいずれかを満たしていない。この試験No.125〜138では、鋳片に表面割れが発生しており、全て、鋳片表面割れは、100mm/m以上である。試験No.139〜142では、鋳片引き抜き速度Vcを、試験No.101〜138の場合よりも小さくしているにも拘らず、鋳片の表面割れは発生していることが確認された。
実施例3での連続鋳造用鋳型の内壁面には、円形凹溝を設けてあるが、連続鋳造用鋳型の内壁面に擬似円形凹溝を設けたとしても、擬似円形凹溝は境界線が直線を有さず、実質的に円形凹溝と作用・効果は同様となるので、擬似円形凹溝が設けられた連続鋳造用鋳型を用いた鋼の連続鋳造方法でも、鋳片の表面割れ防止効果を奏すると推測される。
本発明に係る鋼の連続鋳造方法によって、凝固シェル表面における割れの発生が効果的に防止され、鋳片の表面割れが防止されていることがわかる。
1 鋳型長辺銅板
2 円形凹溝
3 低熱伝導金属充填部
4 鍍金層
5 冷却水流路
6 バックプレート

Claims (4)

  1. 連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入して、鋳片を製造する鋼の連続鋳造方法であって、
    前記連続鋳造用鋳型は、メニスカスよりも上方の任意の位置から、前記メニスカスよりも、鋳片引き抜き速度Vcから下記の(1)式で求まる長さR以上下方の位置までの、水冷式銅鋳型の内壁面の範囲に、鋳型の熱伝導率に対して熱伝導率が80%以下である金属が、前記内壁面に設けた円形凹溝または擬似円形凹溝に充填されて形成された、直径2〜20mmまたは円相当径2〜20mmの複数個の低熱伝導金属充填部をそれぞれ独立して有し、
    前記低熱伝導金属充填部での金属の充填厚みHと、前記低熱伝導金属充填部の直径または円相当径dと、は下記の(2)式の関係を満たし、
    下記の(3)式で定義される鋳型抜熱量Qが14.0MJ/トン−鋼以下となるように、前記連続鋳造用鋳型を抜熱することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
    R=2×Vc×1000/60 (1)
    (1)式において、Vcは、鋳片引き抜き速度(m/分)、
    Rは、長さ(mm)、である。
    0.5≦H≦d (2)
    (2)式において、Hは、金属の充填厚み(mm)、
    dは、低熱伝導金属充填部の直径または円相当径(mm)、である。
    Q=q×ρw×Cw×ΔT/(A×Vc×ρs) (3)
    (3)式において、qは、鋳型冷却水量(m/分)、
    ρwは、水の比重(トン−水/m)、
    Cwは、水の比熱(MJ/トン−水/℃)、
    ΔTは、連続鋳造用鋳型への冷却水の入側と出側の温度差(℃)、
    Aは、連続鋳造用鋳型の前記溶鋼との接触面積(m)、
    ρsは、鋼の比重(トン−鋼/m)、である。
  2. 前記金属の熱伝導率は、前記鋳型の熱伝導率に対して30%以下であることを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造方法。
  3. 前記金属は、鍍金手段または溶射手段によって前記円形凹溝または前記擬似円形凹溝に充填されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鋼の連続鋳造方法。
  4. 前記低熱伝導金属充填部同士の間隔Pと、前記低熱伝導金属充填部の直径または円相当径dと、は下記の(4)式の関係を満たすことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の鋼の連続鋳造方法。
    P≧0.25×d (4)
    (4)式において、Pは、低熱伝導金属充填部同士の間隔(mm)である。
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