JP2015094326A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Atsushi Kawakami
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Abstract

【課題】シリンダヘッドにおける熱量を高めることで、ノズル噴孔の腐食を防止或いは抑制可能な内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】ECU150は、少なくとも内燃機関100のシリンダヘッド101aにおける熱量であるヘッド熱量Qに基づき、内燃機関100が備えるインジェクタ107の噴孔の腐食の発生を判定する判定部と、内燃機関100の筒内に生成される気流の強度を変更する制御を行う制御部として機能することで、判定部および制御部を備える構成となっている。判定部としてのECU150が噴孔の腐食が発生する状態であると判定した場合に、制御部としてのECU150は、ヘッド熱量Qが所定値Qよりも大きくなるまで気流の強度を高める制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関では、インジェクタのノズルに腐食が発生する場合がある。特許文献1では、噴射ノズルの温度およびSOの酸露点に基づいて、燃焼室に吸入される吸気に含まれるSOをSOの凝縮が回避される量まで低減する技術が開示されている。
特開2010−255462号公報
図14(a)から図14(h)はノズル噴孔(以下、単に噴孔とも称す)の腐食進行のメカニズムを説明する図である。図14(a)、図14(b)は噴孔への酸付着のメカニズムを示す。図14(c)から図14(e)は噴孔の腐食のメカニズムを示す。図14(f)から図14(h)は噴孔の壊食(エロージョン)のメカニズムを示す。
図14(a)に示すように、内燃機関100Xの筒内ガスには酸成分(例えばSO)が含まれている。図14(b)に示すように機関冷却水温が高水温の場合、筒内壁温Twallが、ノズル先端温度Tnzlよりも先に、露点に到達する。以下、機関停止後、露点に到達するまでの時間を露点到達時間と称する。よって、酸成分は水分とともに酸となって筒内壁部に結露する。結果、噴孔の腐食は防止或いは抑制される。ところが、機関冷却水温が低水温の場合、露点到達時間は筒内壁部よりもノズル先端部のほうが短くなる。このためこの場合には、酸がノズル先端部に結露する。この場合、具体的には次のように酸が噴孔を腐食させる。
図14(c)に示すように、機関停止後には酸成分を含む筒内ガス(蒸気)が噴孔内に残留した燃料に侵入する。そして、ノズル先端温度が露点を下回ると、図14(d)に示すように燃料中の酸成分が酸となって噴孔に結露する。さらに、図14(e)に示すように酸の結露によって生じた凝縮水は錆を発生させ、噴孔の表面に荒れを生じさせる。露点は具体的には酸露点である。露点は水蒸気の露点を含んでもよい。酸の結露は、水蒸気の結露によって生じた凝縮水に酸成分が溶け込むことで酸を形成した結露であってもよい。
図14(f)に示すように腐食した部位は、その後内燃機関100Xが始動し、燃料噴射が行われると、図14(g)に示すように噴射燃料で除去される。すると、図14(h)に示すように噴孔の表面には新生面が露出する。その後は同様にして新生面が腐食されることで、腐食が促進される。
図14(b)を用いて説明したように、ノズル先端温度は酸の結露がノズルに発生するか否かに大きく影響する。このため、図14(b)を用いて前述した原理原則に鑑み、噴孔の腐食を防止或いは抑制することが考えられる。ところが、腐食の発生や腐食の度合いはシリンダヘッドが保有する熱量にも依存する。具体的には、ノズル先端温度が同じでも、シリンダヘッドが保有する熱量によっては腐食の発生や腐食の度合いが異なってくる。そして、シリンダヘッドが保有する熱量を考慮し、如何に腐食を防止或いは抑制するかには改善の余地がある。
本発明は上記課題に鑑み、シリンダヘッドにおける熱量を高めることで、ノズル噴孔の腐食を防止或いは抑制可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は少なくとも内燃機関のシリンダヘッドにおける熱量に基づき、前記内燃機関が備えるインジェクタの噴孔の腐食の発生を判定する判定部と、前記内燃機関の筒内に生成される気流の強度を変更する制御を行う制御部とを備え、前記判定部が噴孔の腐食が発生する状態であると判定した場合に、前記制御部が、前記熱量が所定値よりも大きくなるまで気流の強度を高める制御を行う内燃機関の制御装置である。
本発明は前記判定部が、前記内燃機関が始動してからの経過時間が所定時間より短いときに前記熱量が所定値以下である場合に、前記噴孔の腐食が発生する状態であると判定する構成とすることができる。
本発明は前記判定部が、前記内燃機関が始動してからの経過時間が所定時間以上のときに、前記熱量が所定値以下であり、前記インジェクタのノズル先端温度が所定温度以下である場合に、前記噴孔の腐食が発生する状態であると判定する構成とすることができる。
本発明は前記制御部が、スワールコントロールバルブの制御、或いは一の気筒に複数設けられた吸気弁のうち、少なくとも一つのリフト量を変更可能な可変動弁機構の制御を行うことで、気流の強度を変更する制御を行う構成とすることができる。
本発明によれば、シリンダヘッドにおける熱量を高めることで、ノズル噴孔の腐食を防止或いは抑制できる。
内燃機関の概略構成図である。 スワールコントロールバルブを示す図である。 インジェクタを示す図である。 ノズル先端温度の低下速度の説明図である。 判定方法の説明図である。 内燃機関の制御の一例を示すフロー図である。 ノズル腐食防止制御の一例を示すフロー図である。 気流の影響を説明する図である。 気流制御マップの一例を示す図である。 ノズル先端温度の変化の一例を示す図である。 気流強化の中止制御の説明図である。 排気HCを考慮した気流強化の説明図である。 気流強化方法の変形例を示す図である。 噴孔の腐食進行のメカニズムを説明する図である。
図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図1は内燃機関100の概略構成図である。図2はスワールコントロールバルブ(SCV)130を示す図である。図2では各気筒のうち一気筒についてSCV130を示す。図1に示す内燃機関100は、筒内噴射を行う内燃機関、より具体的にはディーゼル内燃機関である。内燃機関100は4気筒である。内燃機関100は、シリンダヘッド101aとシリンダブロック101bを備えたエンジン本体101を備え、そのエンジン本体101に♯1気筒〜♯4気筒を備える。
燃料噴射装置1は、内燃機関100に組み込まれている。燃料噴射装置1は、♯1気筒〜♯4気筒に対応して、♯1インジェクタ107−1〜♯4インジェクタ107−4を備える。具体的に、♯1気筒には、♯1インジェクタ107−1が装着され、♯2気筒には♯2インジェクタ107−2が装着されている。♯3気筒には♯3インジェクタ107−3が装着され、♯4気筒には♯4インジェクタ107−4が装着されている。♯1インジェクタ107−1〜♯4インジェクタ107−4はそれぞれコモンレール120に接続され、コモンレール120から高圧の燃料が供給される。各インジェクタ107は、シリンダヘッド101aに装着されている。各インジェクタ107は、シート部を介してシリンダヘッド101aとの間で熱の授受を行う。
内燃機関100は、エンジン本体101に取り付けられたインテークマニホールド102、エキゾーストマニホールド103を備える。インテークマニホールド102には吸気管104が接続されている。エキゾーストマニホールド103には排気管105が接続されている。
内燃機関100は外部EGR装置110を備えている。外部EGR装置110はEGR通路111、EGRバルブ112、EGRクーラ113、バイパス通路114およびバイパスバルブ115を備えている。EGR通路111の一端は、エキゾーストマニホールド103に接続されている。EGR通路111の他端は、吸気管104に接続されている。EGR通路111には、排気ガス(EGRガス)の流通状態を制御するEGRバルブ112が設けられている。EGR通路111には、EGRガスを冷却するEGRクーラ113が設けられている。EGR通路111には、EGRクーラ113をバイパスするバイパス通路114が設けられている。EGR通路111には、EGR通路111およびバイパス通路114のうちいずれかにEGRガスの流通経路を決定するバイパスバルブ115が設けられている。外部EGR装置110は少なくともEGR通路111とEGRバルブ112とを備える構成であってもよい。
図2に示すように、各気筒には吸気ポートIn1、In2が連通している。吸気ポートIn1、In2には吸気弁108がそれぞれ設けられている。2つの吸気ポートIn1、In2のうち一方の吸気ポートIn2には、SCV130が設けられている。SCV130は気流制御弁であり、筒内に生成される気流の強度を変更する。気流は具体的にはスワール流Sである。SCV130は開度が小さい場合ほど(閉じ側である場合ほど)、気流の強度を高める。SCV130はECU150に電気的に接続されている。
図1に戻り、吸気管104にはエアフロメータ106が接続されている。エアフロメータ106は、ECU150に電気的に接続されている。ECU150には、インジェクタ107−i(iは気筒番号を示す)、具体的に、♯1インジェクタ107−1から♯4インジェクタ107−4が電気的に接続されている。ECU150は、内燃機関の制御装置に相当し、後に詳述する各種制御を行う。
ECU150には、内燃機関100の回転数NEを測定するNEセンサ161、冷却水の水温Twを測定する水温センサ162、燃料の温度を測定する燃温センサ163、およびクランク角センサ164が電気的に接続されている。また、ECU150には、EGR率マップ、結露判定マップ、気流制御マップ、その他のマップ類が格納されている。ECU150は、内燃機関周辺の種々の制御を行う。
内燃機関100に装着されたインジェクタ107を示す図3を参照すると、インジェクタ107は、先端部にノズル107aを備えている。ノズル107aには、噴孔が設けられている。このようなノズル107aの先端部に酸が結露し、付着すると腐食が発生する可能性がある。噴孔の周辺が腐食すると、噴孔の噴孔径が変化する可能性がある。噴孔径が変化すると、燃料噴射に影響を与えることになる。そこで、ECU150は少なくとも次に説明するヘッド熱量Qに基づき、噴孔の腐食の発生を判定する。
図4はノズル先端温度Tnzlの低下速度の説明図である。実線はシリンダヘッド101aが保有する熱量が相対的に大きい場合を示し、破線はシリンダヘッド101aが保有する熱量が相対的に小さい場合を示す。
ここで、機関停止時のノズル先端温度Tnzlが同じであっても、シリンダヘッド101aが保有する熱量によっては、機関停止後のノズル先端温度Tnzlの低下速度は異なってくる。具体的には、実線の場合には破線の場合と比較して、ノズル107aからシリンダヘッド101aへの放熱は小さくなる。このため、実線の場合のほうが破線の場合よりもシリンダヘッド101aヘの放熱速度が遅い分、機関停止後のノズル先端温度Tnzlの低下速度は遅くなる。結果、実線の場合のほうが破線の場合よりも、露点到達時間tは長くなる。
実線と破線とでノズル先端温度Tnzlの低下速度が異なるのは、機関停止前のノズル受熱量が異なるためと考えられる。図4を参照すると、実線と破線とでは、ノズル先端温度Tnzlの履歴が異なっている。結果、図4中、ハッチングを施して示した分だけ、実線の方が破線よりもノズル受熱量が多い。そして、このノズル受熱量の差が、機関停止後のノズル先端温度Tnzlの低下速度の差として現れていると考えられる。
かかる現象は、換言すれば、シリンダヘッド101aの熱量であるヘッド熱量Qの差が、機関停止後のノズル先端温度Tnzlの低下速度の差として現れているといえる。本発明において、「シリンダヘッドにおける熱量」は、ヘッド熱量Qである場合だけでなく、ノズル受熱量である場合や、ヘッド熱量Qおよびノズル受熱量である場合を含む。ノズル受熱量は具体的には、ノズル107aの瞬時の熱量の積算値となっている。
ECU150は、ノズル先端温度Tnzlとヘッド熱量Qとのうち少なくともいずれかに基づき、インジェクタ107の噴孔の腐食の発生を判定する。次にこの点について説明する。
図5(a)から図5(c)は判定方法の説明図である。図5(a)は内燃機関100が始動してからの経過時間である経過時間t1が所定時間tよりも短い場合の判定方法を示す。図5(b)は経過時間t1が所定時間t以上で、且つ水温Twが所定温度Tw以上の場合の判定方法を示す。図5(c)は経過時間t1が所定時間t以上で、且つ水温Twが所定温度Twよりも低い場合の判定方法を示す。図5(a)から図5(c)では、結露発生条件を示すマップを用いて判定方法を説明する。このマップでは、ノズル先端温度Tnzlとヘッド熱量Qとに応じて、結露発生領域R1と結露回避領域R2とが設定されている。図5(a)、図5(b)では、判定方法が領域R1、R2に基づく判定方法ではないことを示すために、結露発生領域R1を破線で示す。
ここで、ノズル先端温度Tnzlは水温Twに比例する。このため、機関停止直後は、ヘッド熱量Qが噴孔の腐食に対して大きな影響を及ぼす。これに鑑み、経過時間t1が所定時間tよりも短い場合には、図5(a)に示すように、ヘッド熱量Qが所定値Q以下である場合に、噴孔の腐食が発生する状態であると判定する。所定値Qは噴孔の腐食を回避可能な熱量であり、予め設定しておくことができる。所定時間tは機関始動時の水温Twに応じて決定する。
マップが示すように、ノズル先端温度Tnzlが十分高い場合には、ヘッド熱量Qは考慮不要となる。これに鑑み、経過時間t1が所定時間t以上で、且つ水温Twが所定温度Tw以上の場合には、図5(b)に示すように、ノズル先端温度Tnzlが所定値Tnzlよりも低い場合に、噴孔の腐食が発生する状態であると判定する。所定値Tnzlは噴孔の腐食を回避可能な温度であり、予め設定しておくことができる。かかる判定を行うにあたっては、ノズル先端温度Tnzlの代わりに例えば水温Twを用いてもよい。
経過時間t1が所定時間t以上で、且つ水温Twが所定温度Twよりも低い場合には、判定精度上、ノズル先端温度Tnzlおよびヘッド熱量Qいずれの影響も無視すべきではない。このためこの場合には、図5(c)に示すように、ノズル先端温度Tnzlおよびヘッド熱量Qに基づき、噴孔の腐食が発生する状態であるか否かを判定する。具体的には、ノズル先端温度Tnzlおよびヘッド熱量Qが結露発生領域R1にある場合に、噴孔の腐食が発生する状態であると判定する。
以下、図6を参照しつつ、内燃機関100の制御の一例について説明する。図6は内燃機関100の制御の一例を示すフロー図である。内燃機関100の制御はECU150によって行われる。
ステップS1では、機関始動時の水温Twを取得する。ステップS2では、所定値tを決定する。所定値tは、一例として以下の式1によって決定される。
=f(Tw) 式1
ステップS3では、ノズル先端温度Tnzlを算出する。ここで、ノズル先端温度Tnzlは、その時点時点、すなわち、瞬時のノズル先端温度である。ノズル先端温度Tnzlは、一例として、以下の式2によって算出、推定される。
Tnzl
=f(NE、IT、TQ)−f(Tw、Tf) 式2
NE:回転数 IT:噴射時期 TQ:噴射量
Tw:水温 Tf:燃温
ステップS4では、ヘッド熱量dQを算出する。ヘッド熱量dQはシリンダヘッド101aの瞬時の熱量である。ヘッド熱量dQは、一例として、以下の式2によって算出、推定される。
dQ
=(a・NE+b・IT+c・TQ)×α−d・Tw+e 式3
第1項は燃焼ガスからの受熱の影響を示し、第2項は放熱の影響を示す。a、b、c、dおよびeは定数である。αは気流強化による蓄熱補正係数である。
ステップS5では、ヘッド熱量Qを算出する。ヘッド熱量Qはシリンダヘッド101aの受熱量であり、具体的にはヘッド熱量dQの積算値である。ヘッド熱量Qはヘッド熱量dQを一定期間τ分、積算した値として求めることができる。一定期間τは任意に設定することができる。ヘッド熱量Qは、一例として、以下の式4によって算出、推定される。
Q=ΣdQ 式4
ステップS6では、経過時間t1が所定時間t以上であるか否かが判定される。経過時間t1が所定時間tであることは、経過時間t1が所定時間tよりも短い場合に加えてもよい。このことは、他の判定についても同様である。否定判定であればステップS8に進む。ステップS8では、ヘッド熱量Qが所定値Q以下であるか否かが判定される。そして、否定判定であればステップS1に戻り、肯定判定であればステップS11に進む。ステップS11では、ノズル腐食防止制御が行われる。ノズル腐食防止制御は、サブルーチンとなっており、これについては後に詳述する。
ステップS6で肯定判定であればステップS7に進む。ステップS7では、水温Twが所定温度Tw以上であるか否かが判定される。肯定判定であればステップS9に進む。ステップS9では、ノズル先端温度Tnzlが所定値Tnzl以上であるか否かが判定される。そして、肯定判定であればステップS1に戻り、否定判定であればステップS11に進む。
ステップS7で否定判定であればステップS10に進む。ステップS10では、結露が発生するか否かが判定される。具体的には、ステップS10ではノズル先端温度Tnzlとヘッド熱量Qとが結露発生領域R1にあるか否かが判定される。ステップS10では具体的には、ヘッド熱量Qが所定値以下であり、ノズル先端温度Tnzlが所定温度以下であるか否かを判定できる。この場合の所定値および所定温度は結露発生領域R1の境界線を示す。ステップS10で肯定判定であればステップS11に進み、否定判定であればステップS1に戻る。
図7はノズル腐食防止制御の一例を示すフロー図である。図8は気流の影響を説明する図である。図9(a)、図9(b)は気流制御マップの一例を示す図である。図9(a)は燃焼要求に応じた第1の気流制御マップを示す。図9(b)は気流強化のための第2の気流制御マップを示す。図10はノズル先端温度Tnzlの変化の一例を示す図である。
図7では、ステップS8で肯定判定された場合のノズル腐食防止制御の一例を示す。なお、ステップS9で否定判定された場合や、S10で肯定判定された場合には、図7に示すノズル腐食防止制御と異なるノズル腐食防止制御が行われてよく、図7に示すノズル腐食防止制御が行われてもよい。
図7に示すように、ステップS11a1では、機関運転状態を取得する。機関運転状態は具体的にはここでは、回転数NEおよび噴射量TQである。ステップS11a2では、取得した機関運転状態と気流制御マップとに基づき、SCV130の開度を決定する。ステップS11a3では、決定した開度になるようにSCV130を制御する。ステップS11a3の後にはサブルーチンを終了する。
ステップS11a3では、SCV130を制御することで気流の強度を高める制御が行われる。そして、次のルーチン以降ではステップS6で否定判定された場合、ステップS8で否定判定されるまで、ノズル腐食防止制御が行われる。すなわち、ヘッド熱量Qが所定値Q以上になるまで(具体的にはここでは、所定値Qよりも大きくなるまで)、気流の強度を高める制御が行われる。
図8に示すように、SCV130の開度が閉じ側である場合ほど、気流の強度は高まる。そして、SCV130の開度が閉じ側である場合ほど、冷却損失は増加する。すなわち、燃焼ガスからシリンダヘッド101aへの放熱が促進される。図8に示すように、腐食判定時(ステップS8で肯定判定された場合)には、通常時(ステップS8で否定判定された場合)よりもSCV130の開度が閉じ側に設定される。SCV130の開度は、腐食判定時に排気HCの濃度がクライテリアを上回らないように設定される。
図9(a)、図9(b)に示すように、第1および第2の気流制御マップでは、SCV130の開度が機関運転状態(具体的にはここでは、回転数NEおよび噴射量TQ)に応じて予め設定されている。第1の気流制御マップでは、燃焼要求に応じたSCV使用領域が設定されている。第2の気流制御マップでは、気流を強化するための気流強化領域が設定されている。気流強化領域はSCV使用領域に含まれるように設定されている。
第2の気流制御マップでは、さらに軽負荷領域に使用拡大領域が設定されている。使用拡大領域のうちSCV使用領域と重複している部分は、気流を強化するための領域ということができる。使用拡大領域のうちSCV使用領域と重複していない部分は、燃焼要求に応じて気流を生成しない領域であり、且つ腐食判定時に気流の生成を行うための領域である。この点、燃焼要求に応じて気流を生成しない領域で気流の生成を行うことも、気流を強化することに含まれる。
上記の気流制御マップの説明を踏まえ、図7のフローチャートのステップS11a2で、ECU150は具体的には、第2の気流制御マップを参照し、取得した機関運転状態に対応するSCV130の開度を読み込むことで、SCV130の開度を決定する。これにより、気流を強化できる。結果、燃焼ガスからシリンダヘッド101aへの放熱を促進し、ヘッド熱量Qを高めることができる。
図10では、気流強化を行わなかった場合を破線で示し、気流強化を行った場合を実線で示す。図10に示すように、ノズル先端温度Tnzlは機関運転中に高まる。この例において、熱容量が小さいノズル107aは、機関運転中に気流強化の有無に関わらず昇温している。一方、ヘッド熱量Qは気流強化によって増加が促進される。結果、機関停止後には、ノズル107aからシリンダヘッド101aへの放熱が緩慢となり、露点到達時間tが長くなる。したがって、気流強化を行うことで、噴孔での結露の発生が防止或いは抑制される。結果、噴孔の腐食が防止或いは抑制される。
ECU150は、図6のフローチャートにおけるステップS6、S8およびS11に示す処理を行うことで、制御部として機能する。また、ステップS8やステップS10に示す処理を行うことで、少なくともヘッド熱量Qに基づき、インジェクタ107の噴孔の腐食の発生を判定する判定部として機能する。
ところで、図8に示すように、SCV130の開度が閉じ側である場合ほど、排気HCの濃度は高まる。また、図9(a)、図9(b)に示すように、SCV使用領域では排気HC濃度が低中濃度に抑制されるが、気流強化領域では排気HC濃度が中濃度となり、使用拡大領域では排気HC濃度が高濃度となる。このようにSCV使用領域が設定されているのは、燃焼要求に応じて気流を生成する場合には、軽負荷且つ低水温時に排気HCを抑制するために気流を生成しないか、或いは気流の強度を抑制するようにしているためである。
かかる事情に鑑み、制御部としてのECU150は、気流の強度を高める制御を行った結果、ヘッド熱量Qが所定値Qよりも大きくなった場合には、さらに気流の強化を中止する制御を行うことができる。気流の強化を中止する制御は具体的には例えば、機関運転状態と第1の気流制御マップとに基づき、SCV130の開度を決定するとともに、決定した開度になるようにSCV130を制御することで行うことができる。これにより、気流の強化が不要になった場合には、排気HCを抑制することもできる。
図11は気流強化の中止制御の説明図である。図11に示すように、この例では機関運転中にヘッド熱量Qが所定値Qよりも大きくなる。ヘッド熱量Qが所定値Qよりも大きくなってからは、ヘッド熱量Qの増加は成り行きであってよい。このため、ヘッド熱量Qが所定値Qよりも大きくなってからは、気流の強化が中止される。機関運転状態が第2の気流制御マップ上で気流強化領域に含まれていた場合、機関運転状態は第1の気流制御マップ上でSCV使用領域に含まれることになる。このためこの場合には、気流の強化が中止されることで、気流が弱化される。
図12は排気HCを考慮した気流強化の説明図である。図12に示すように、排気HC濃度は破線で示すように、一般に高負荷になるほど低下する傾向を有している。かかる事情に鑑み、制御部としてのECU150は具体的には、排気HC濃度がクライテリアを上回らない範囲内で気流の強化を行うことで、排気HCの排出基準への適合を確保しつつヘッド熱量Qを極力高めることもできる。この場合、機関運転状態が高負荷である場合ほど、気流をより強化することができる。
図13は気流強化方法の変形例を示す図である。制御部としてのECU150の制御対象は、必ずしもSCV130に限られず、例えば一の気筒に複数(例えば2つ)設けられた吸気弁108のうち少なくとも一つのリフト量を変更可能な可変動弁装置であってもよい。この場合、複数の吸気弁108のうち少なくとも一つのリフト量を変更することで、気流の強度を変更できる。具体的には例えば、2つの吸気弁108のうち一方のリフト量を小さくするほど、気流を強化できる。すなわち、2つの吸気弁108のうち一方のバルブ開度を小さくするほど、気流を強化できる。
上記実施形態は本発明を実施するための一例にすぎない。よって本発明はこれらに限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
内燃機関 100、100X
シリンダヘッド 101a
インジェクタ 107
SCV 130
ECU 150

Claims (4)

  1. 少なくとも内燃機関のシリンダヘッドにおける熱量に基づき、前記内燃機関が備えるインジェクタの噴孔の腐食の発生を判定する判定部と、
    前記内燃機関の筒内に生成される気流の強度を変更する制御を行う制御部とを備え、
    前記判定部が噴孔の腐食が発生する状態であると判定した場合に、前記制御部が、前記熱量が所定値よりも大きくなるまで気流の強度を高める制御を行う内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記判定部が、前記内燃機関が始動してからの経過時間が所定時間より短いときに、前記熱量が所定値以下である場合に、前記噴孔の腐食が発生する状態であると判定する内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記判定部が、前記内燃機関が始動してからの経過時間が所定時間以上のときに、前記熱量が所定値以下であり、前記インジェクタのノズル先端温度が所定温度以下である場合に、前記噴孔の腐食が発生する状態であると判定する内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1から3いずれか1項記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記制御部が、スワールコントロールバルブの制御、或いは一の気筒に複数設けられた吸気弁のうち、少なくとも一つのリフト量を変更可能な可変動弁機構の制御を行うことで、気流の強度を変更する制御を行う内燃機関の制御装置。
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