JP2015093892A - 共役ジエン重合体およびその製造方法 - Google Patents

共役ジエン重合体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、シス−1,4構造含有率が高く、かつトランス−1,4構造含有率が極めて低い共役ジエン重合体を高効率で得ることができる。得られる共役ジエン重合体はビニル芳香族系重合体の耐衝撃性付与剤として好適に用いることができ、シス−1,4構造含有率が高いため、反発弾性が高く、耐衝撃性が改良でき、また、残りの構造をほぼ全て1,2−ビニル構造とすることが出来るため、ビニル芳香族系モノマーとの反応性が向上し、表面光沢も改良されることを目的とするものであります。
【解決手段】 本願発明は、下記特性を有する共役ジエン重合体である。
(1) シス−1,4構造含有率が90%以上
(2) トランス−1,4構造含有率が0.5%以下
【選択図】 なし

Description

本発明はシス−1,4構造含有率が高く、かつトランス−1,4構造含有率が極めて低いポリブタジエン重合体に関する。
1,3−ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンの重合触媒に関しては、従来数多くの提案がなされており、その幾つかは工業化されている。例えば、シス−1,4構造含有率の高い共役ジエン重合体の製造には、チタン、コバルト、ニッケル、ネオジム等の遷移金属化合物と有機アルミニウムを組合せた触媒がよく用いられる。
共役ジエンは重合触媒により種々のミクロ構造を有するポリマーが得られることが知られている。ハイシス構造に1,2−構造を適度に含んだポリブタジエンは、ビニル芳香族系重合体の耐衝撃性付与剤として期待されている。
特開平10−298230号公報(特許文献1)には遷移金属化合物のメタロセン型錯体を用いた触媒系を用いて得られたポリブタジエン重合体が開示されている。シス−1,4構造の含有率を74〜90%、ビニル−1,2構造の含有率を8.6〜21%に制御しているが、いずれもトランス構造は1.3%以上含有されている。
特開2000−136210号公報(特許文献2)には遷移金属化合物のメタロセン型錯体を用いた触媒系において、シス−1,4構造含有率が高く、かつトランス−1,4構造含有率が1%以下であるポリブタジエン重合体が開示されている。しかし、シス−1,4構造含有率は88%が上限であり、トランス−1,4構造含有率は0.6%が下限である。
特開平6−293852号公報(特許文献3)には1,2−ビニルポリブタジエンの組成物が開示されている。トランス含有率は0.2%〜0.4%と低いものの、シス−1,4構造含有率は21%が上限である。
特開平9−052912号公報(特許文献4)にはシス−1,4構造含有率の高いポリブタジエンが開示されている。シス−1,4構造含有率は98.1%が上限であり、トランス−1,4構造含有率は1.0%が下限である。
特開平5−070628号公報(特許文献5)にはシス−1,4構造含有率の高いポリブタジエンを用いた耐衝撃性ポリスチレン系樹脂が開示されている。ここに記載されている高分子量ポリブタジエンのシス−1,4構造含有率は91%〜95%と高いものの、トランス含有率は1.9%が下限である。
特開平10−298230号公報 特開2000−136210号公報 特開平6−293852号公報 特開平9−052912号公報 特開平5−070628号公報
本発明は、シス−1,4構造含有率が高く、かつトランス−1,4構造含有率が極めて低い共役ジエン重合体を提供することを目的とする。このことにより、シス−1,4構造以外のほぼ全ての構造を1,2−ビニル構造とすることが出来るため、ハイシス構造でありながら、ビニル構造を適度に有する共役ジエン重合体を提供することが出来る。
本発明は以下のものである。
下記構造を有する共役ジエン重合体。
(1) シス−1,4構造含有率が90%以上
(2) トランス−1,4構造含有率が0.5%以下
本発明によりシス−1,4構造含有率が高く、かつトランス−1,4構造含有率が極めて低い共役ジエン重合体を高効率で得ることができる。得られる共役ジエン重合体はビニル芳香族系重合体の耐衝撃性付与剤として好適に用いることができる。シス−1,4構造含有率が高いため、反発弾性が高く、耐衝撃性が改良できる。また、残りの構造をほぼ全て1,2−ビニル構造とすることが出来るため、ビニル芳香族系モノマーとの反応性が向上し、表面光沢も改良される。
共役ジエン化合物モノマ−としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチルペンタジエン、4−メチルペンタジエン、2,4−ヘキサジエンなどが挙げられる。中でも、1,3−ブタジエンを主成分とする共役ジエン化合物モノマ−が好ましい。
これらのモノマ−成分は、一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで重合すべき共役ジエン化合物モノマ−とは、モノマ−の全量であっても一部であってもよい。モノマ−の一部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマ−あるいは残部のモノマ−溶液と混合することができる。共役ジエンの他に、エチレン、プロピレン、アレン、1−ブテン、2−ブテン、1,2−ブタジエン、ペンテン、シクロペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、オクテン、シクロオクタジエン、シクロドデカトリエン、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどのオレフィン化合物等を含んでいてもよい。
重合方法は、特に制限はなく、1,3−ブタジエンなどの共役ジエン化合物モノマ−そのものを重合溶媒とする塊状重合(バルク重合)、又は溶液重合などを適用できる。溶液重合での溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、上記のオレフィン化合物やシス−2−ブテン、トランス−2−ブテン等のオレフィン系炭化水素等が挙げられる。
中でも、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、あるいは、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合物などが好適に用いられる。
重合温度は−30〜150℃の範囲が好ましく、30〜100℃の範囲が特に好ましい。重合時間は1分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜5時間が特に好ましい。
所定時間重合を行った後、重合槽内部を必要に応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
本発明で得られる共役ジエン重合体としては、反発弾性が高く、耐衝撃性が改良するために、好ましくはシス−1,4構造が90%以上99%以下、さらに好ましくは90%以上98%以下有するポリブタジエンが挙げられる。そして、この構造を維持したままビニル芳香族系モノマーとの反応性が向上し、表面光沢も改良するために、好ましくは、1,2−ビニル構造を2%以上、さらに好ましくは5%以上有するポリブタジエンが挙げられる。シス−1,4構造及び1,2−ビニル構造が上記の範囲になるために、好ましくはトランス−1,4構造が0.2%以下、さらに好ましくは0.1%以下、特に好ましくは0.1%未満有するポリブタジエンが挙げられる。さらに、該共役ジエン重合体の[η]としては、好ましくは0.1〜10、さらに好ましくは1〜7、特に好ましくは1.5〜5に制御することができる。
以下に本発明に基づく実施例について具体的に記載する。物性等の測定方法は以下の通りである。
1)活性:重合反応に使用したイットリウム化合物のイットリウム金属1mmol当たり、重合時間1時間当たりの重合体収量(g)である。
2)ミクロ構造: 赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm-1、トランス967cm-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
3)固有粘度([η]): ポリマーのトルエン溶液を使用して、30℃で測定した
(実施例1)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1.8mol/L)7.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−フェニル−3−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.6mlを添加して4分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は7,640[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が97.4%、トランス−1,4が0.1%、ビニル−1,2が2.5%であった。固有粘度[η]=2.8であった。
(実施例2)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1.8mol/L)6mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−フェニル−3−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.6mlを添加して30分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は8,260[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が97.3%、トランス−1,4が0.2%、ビニル−1,2が2.5%であった。固有粘度[η]=3.0であった。
(実施例3)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のトルエン溶液(1mol/L)0.6mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−フェニル−3−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.6mlを添加して4分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は5,650[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が97.6%、トランス−1,4が0.1%未満、ビニル−1,2が2.3%であった。固有粘度[η]=6.0であった。
(実施例4)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1mol/L)10.8mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−フェニル−3,5−ジ−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.6mlを添加して60分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は9,350[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が97.2%、トランス−1,4が0.1%、ビニル−1,2が2.7%であった。固有粘度[η]=2.9であった。
(実施例5)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のトルエン溶液(1mol/L)0.6mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−フェニル−3,5−ジ−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.6mlを添加して15分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は7,670[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が97.3%、トランス−1,4が0.1%、ビニル−1,2が2.6%であった。固有粘度[η]=4.6であった。
(実施例6)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1.8mol/L)6mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−イソプロピル−3−t−ブチル−サリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.6mlを添加して15分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は8,150[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が94.2%、トランス−1,4が0.1%未満、ビニル−1,2が5.7%であった。固有粘度[η]=4.3であった。
(実施例7)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のトルエン溶液(0.8mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−イソプロピル−3−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.4mlを添加して15分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(3.2mmol/L)5mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は12,550[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が94.2%、トランス−1,4が0.1%未満、ビニル−1,2が5.8%であった。固有粘度[η]=4.4であった。
(実施例8)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のトルエン溶液(0.8mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−t−ブチル−3−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.2mlを添加して17分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(4mmol/L)2mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は16,570[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が97.5%、トランス−1,4が0.0%、ビニル−1,2が2.6%であった。固有粘度[η]=6.2であった。
(実施例9)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1.8mol/L)0.8mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−t−ブチル−3−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.2mlを添加して4分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(4mmol/L)2mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は4,330[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が98.7%、トランス−1,4が0.4%、ビニル−1,2が0.8%であった。固有粘度[η]=8.6であった。
(実施例10)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のトルエン溶液(0.8mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次にトリス(N−t−ブチル−3−t−ブチルサリチルイミノ)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)0.2mlを添加して4分間攪拌した後、40℃まで昇温してトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(4mmol/L)2mlを添加して重合を開始した。40℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。活性は5,370[g/mmol−Y/h]、ミクロ構造はシス−1,4が97.5%、トランス−1,4が0.4%、ビニル−1,2が2.1%であった。固有粘度[η]=2.7であった。
Figure 2015093892

Claims (5)

  1. 下記構造を有する共役ジエン重合体。
    (1) シス−1,4構造含有率が90%以上
    (2) トランス−1,4構造含有率が0.5%以下
  2. トランス−1,4構造含有率が0.1%以下である請求項1に記載の共役ジエン重合体。
  3. (A)希土類化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、および(C)周期律表第2族、12族、13族から選ばれる元素の有機金属化合物からなる触媒を用いて共役ジエンを重合して得られる、請求項1又は請求項2に記載の共役ジエン重合体。
  4. 共役ジエンが1,3−ブタジエンである請求項1から請求項3のいずれかに記載の共役ジエン重合体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の共役ジエン重合体の製造方法。
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