JP2015093285A - 変速装置用歯車の製造方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形時の負荷が小さく、小型で構造の簡易な製造装置を用いて変速装置用歯車の製造を可能にするとともに、歯車の変形箇所が局所に偏らず、金属組織の流動化によって、歪みの発生が少なく、強度の大きな変速装置用歯車を得ることができる変速装置用歯車の製造方法を提供すること。【解決手段】大径部及び外周部に歯車軸線に平行なスプライン歯Sが形成された小径部を有してなり、この小径部を大径部のリム内に設けてなる中間素材Wのスプライン歯Sに対して、歯車軸線L1に対して放射状かつ傾斜角θを有して保持部材22に傾斜軸線L2に沿って摺動可能に保持した複数のダイ21を、押動カム機構23によって傾斜軸線L2に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させることによって、ダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aを押し込み、スプライン歯Sを逆テーパ付きの歯部12aに形成した後、ダイ21を、引き抜き機構24によって傾斜軸線L2に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、変速装置用歯車の製造方法及びその装置に関し、特に、大径部及び外周部に逆テーパ付きの歯部が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる変速装置用歯車の製造方法及びその装置に関するものである。
従来、図3(a)に示すような、シンクロメッシュ機構に用いられる大径部11及び小径部12を有してなり、小径部12の外周部に逆テーパ付きの歯部12aが形成された変速装置用歯車1Aとして、別体の大径歯車と小径歯車とを電子ビーム溶接やスプライン嵌合手段等を用いて一体化したものや、鍛造により一体成形したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このうち、電子ビーム溶接を用いて一体化された歯車は、組み付け工程が必要であることと、溶接歪みによる悪影響があり、また、スプライン嵌合手段を用いて一体化された歯車は、組み付け工程が必要であることに加え、スプラインを形成しなくてはならず、そのスプライン形成工程は複雑であることから、鍛造により一体成形したものが汎用されている。
一方、自動車の軽量、コンパクト化の要請から、図3(b)及び(c)に示すような、外周部に逆テーパ付きの歯部が形成された小径部12を大径部11のリム11a内に設けることで薄型化を図るようにした、所謂、沈みタイプの変速装置用歯車1B、1Cが汎用されている。
ところで、逆テーパ付きの歯部12aは、放射方向の外側から中心に向けて水平に突き出されるダイによって形成されるため、このような沈みタイプの歯車1B、1Cのうち、図3(b)に示すように、沈みの度合いが小さく、逆テーパ付きの歯部12aとリム11aとの間に形成される環状溝11bの溝幅が大きい形状の歯車1Bであれば、リム11aを回避するように曲げた鈎状のダイを使用することによって、鍛造による一体成形が可能であるが、図3(c)に示すように、逆テーパ付きの歯部12aとリム11aとの間に形成される環状溝11bの溝幅が小さく、薄型化を図るために沈みの度合いを大きくした歯車1Cは、鍛造による一体成形ができなかった。
ちなみに、この問題に対処するため、大径部と小径部とが重なった段付きドーナツ形状で、小径部の外周部に逆テーパ付きの歯部が形成された一次成型品に対し、逆テーパ付きの歯部を含む小径部と、その小径部に連続した大径部におけるリム形成部分を除いた範囲を拘束し、大径部における周縁部分の肉を小径部側へ押し出し、その押し出した肉で前記小径部を同心円にて取り巻くリムを形成する変速装置用歯車の製造方法が提案されている(特許文献2参照。)が、大径部における周縁部分の肉を小径部側へ押し出す際に大きな負荷が発生するため、製造装置が大型化するとともに、歯車の変形箇所が局所に偏るため、歯車に歪みが発生しやすいという問題があった。
特開昭52−61162号公報 特開2002−113543号公報
本発明は、上記の変速装置用歯車の製造方法の有する問題点に鑑み、成形時の負荷が小さく、小型で構造の簡易な製造装置を用いて変速装置用歯車の製造を可能にするとともに、歯車の変形箇所が局所に偏らず、金属組織の流動化によって、歪みの発生が少なく、強度の大きな変速装置用歯車を得ることができる変速装置用歯車の製造方法及びその装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の変速装置用歯車の製造方法は、大径部及び外周部に逆テーパ付きの歯部が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる変速装置用歯車の製造方法において、大径部及び外周部に歯車軸線に平行なスプライン歯が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる中間素材のスプライン歯に対して、歯車軸線に対して放射状かつ傾斜角を有して保持部材に傾斜軸線に沿って摺動可能に保持した複数のダイを、押動カム機構によって傾斜軸線に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させることによって、ダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部を押し込み、スプライン歯を逆テーパ付きの歯部に形成した後、ダイを、引き抜き機構によって傾斜軸線に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させることを特徴とする。
また、本発明の変速装置用歯車の製造装置は、大径部及び外周部に逆テーパ付きの歯部が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる変速装置用歯車の製造装置において、先端に逆テーパ形成刃部を形成したダイと、該ダイを、複数、歯車軸線に対して放射状かつ傾斜角を有して傾斜軸線に沿って摺動可能に保持する保持部材と、大径部及び外周部に歯車軸線に平行なスプライン歯が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる中間素材のスプライン歯に対して、ダイを傾斜軸線に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させることによって、ダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部を押し込み、スプライン歯を逆テーパ付きの歯部に形成する押動カム機構と、ダイを傾斜軸線に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させる引き抜き機構とを備えることを特徴とする。
この場合において、前記中間素材を、歯車軸線を中心に回転可能に仮保持することによって、中間素材のスプライン歯とダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部との位置合わせを行うようにする仮保持機構を備えることができる。
本発明の変速装置用歯車の製造方法及びその装置によれば、大径部及び外周部に歯車軸線に平行なスプライン歯が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる中間素材のスプライン歯に対して、歯車軸線に対して放射状かつ傾斜角を有して保持部材に傾斜軸線に沿って摺動可能に保持した複数のダイを、押動カム機構によって傾斜軸線に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させることによって、ダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部を押し込み、スプライン歯を逆テーパ付きの歯部に形成した後、ダイを、引き抜き機構によって傾斜軸線に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させることから、成形時の負荷が小さく、小型で構造の簡易な製造装置(プレス装置)を用いて変速装置用歯車の製造が可能になるとともに、歯車の変形箇所が局所に偏らず、歪みの発生が少なく、強度の大きな変速装置用歯車を得ることができる。
また、前記中間素材を、歯車軸線を中心に回転可能に仮保持することによって、中間素材のスプライン歯とダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部との位置合わせを行うようにする仮保持機構を備えることにより、中間素材のスプライン歯とダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部との位置合わせを簡易に行うことができる。
本発明の変速装置用歯車の製造装置の一実施例を示す説明図である。 本発明の変速装置用歯車の製造方法によって製造された変速装置用歯車を示す説明図で、(a)は変速装置用歯車の断面図、(b)は同底面図、(c)は変速装置用歯車の逆テーパ付きの歯部の拡大図、(d)は中間素材のスプライン歯の拡大図である。 各種変速装置用歯車を示す説明図である。
以下、本発明の変速装置用歯車の製造方法及びその装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の変速装置用歯車の製造装置の一実施例を示す。
この変速装置用歯車の製造装置2は、図2に示すような、大径部11及び外周部に逆テーパ付きの歯部12aが形成された小径部12を有してなり、小径部12を大径部11のリム11a内に設けてなる変速装置用歯車1を製造するためのもので、特に、逆テーパ付きの歯部12a(逆テーパ角α:3°〜5°程度)とリム11aとの間に形成される環状溝11bの溝幅が小さく、薄型化を図るために溝深さ(沈みの度合い)を大きくした変速装置用歯車1(図3(c)に示す変速装置用歯車1C)を製造するために好適に用いることができる。
変速装置用歯車の製造装置2は、先端に逆テーパ形成刃部21aを形成したダイ21と、このダイ21を、複数(通常、小径部12に形成する逆テーパ付きの歯部12aの間に形成される溝と同数。)、歯車軸線L1に対して放射状かつ傾斜角θを有して傾斜軸線L2に沿って摺動可能に保持する保持部材22と、大径部及び外周部に歯車軸線に平行なスプライン歯Sが形成された小径部を有してなり、この小径部を大径部のリム内に設けてなる中間素材Wのスプライン歯Sに対して、ダイ21を傾斜軸線L2に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させることによって、ダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aを押し込み、スプライン歯Sを逆テーパ付きの歯部12aに形成する押動カム機構23と、ダイ21を傾斜軸線L2に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させる引き抜き機構24とを備えるようにしている。
この場合において、先端に逆テーパ形成刃部21aを形成したダイ21は、棒形状をし、後端面21bを押動カム機構23の傾斜カム面23aに当接するようにして、保持部材22に保持されるようにしている。
保持部材22は、ダイ21を、複数(通常、小径部12に形成する逆テーパ付きの歯部12aの間に形成される溝と同数。)、歯車軸線L1に対して放射状かつ傾斜角θを有して傾斜軸線L2に沿って摺動可能に保持する保持孔22aを備えるようにし、必要に応じて、保持孔22aの部分で分割して構成するようにしている。
この保持部材22は、ダイ21を保持孔22aに保持した状態で、筒形状のガイド部材25内を上下方向に移動可能に設置され、プレス装置3の下部基台31に、ばね部材(又は油圧機構)からなる弾発支持機構26を介して支持されるとともに、中間素材Wを介してプレス装置3の上部基台32に備えられたパンチ28によって押圧されることによって、弾発支持機構26の付勢力に抗して、下方に移動するようにされている。
ところで、傾斜角θ(傾斜軸線L2の水平面に対する傾斜角)の大きさは、変速装置用歯車1の形状、具体的には、変速装置用歯車1の大きさ、逆テーパ付きの歯部12aとリム11aとの間に形成される環状溝11bの溝幅、溝深さ(沈みの度合い)及び逆テーパ付きの歯部12aの歯長等によって決定されるが、変速装置用歯車1の大きさが小さくなるほど、逆テーパ付きの歯部12aとリム11aとの間に形成される環状溝11bの溝幅が狭くなるほど、溝深さ(沈みの度合い)が深くなるほど、また、逆テーパ付きの歯部12aの歯長が長くなるほど、傾斜角θを大きく設定する必要がある。
しかしながら、傾斜角θが大きくなると、中間素材Wのスプライン歯Sを逆テーパ付きの歯部12aに形成するためにプレス装置3の大きな押圧力が必要となり、併せて、ダイ21、保持部材22、ガイド部材25等の各部材の強度を高める必要がある。
このため、傾斜角θは、変速装置用歯車1の形状に応じて可能な限り小さい値となるように設定することが好ましく、最大でも、70°以下(本実施例においては、60°)に設定するようにすることが好ましい。なお、傾斜角θの最小値は、特に制約はないが、傾斜角θが15°未満でも製造可能な形状の変速装置用歯車1は、通常、従来の製造方法を用いても製造が可能である。
押動カム機構23は、保持部材22を、中間素材Wを介してプレス装置3のパンチ28によって押圧して下方に移動するようにしたとき、中間素材Wのスプライン歯Sに対して、ダイ21を傾斜軸線L2に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させることによって、ダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aを押し込み、スプライン歯Sを逆テーパ付きの歯部12aに形成するためのもので、本実施例においては、保持部材22が上下方向に移動可能に設置されるガイド部材25の下部の内周面を、ダイ21の後端面21bが当接する、下方に向けて縮径する形状の傾斜カム面23aに形成することにより構成している。
引き抜き機構24は、押動カム機構23によってスプライン歯Sを逆テーパ付きの歯部12aに形成した後、ダイ21を傾斜軸線L2に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させるためのもので、本実施例においては、ダイ21の後端部に植設されたノックピン24aと、このノックピン24aを放射方向の中心から外側に向けて付勢するばね部材24bとで構成している。
また、プレス装置3の下部基台31側には、押動カム機構23によってスプライン歯Sを逆テーパ付きの歯部12aに形成した後、保持部材22を上方に押し上げるためのノックアウトピン27を設けるようにしている。
また、プレス装置3の上部基台32側には、中間素材Wを、歯車軸線L1を中心に回転可能に仮保持することによって、中間素材Wのスプライン歯Sとダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aとの位置合わせを行うようにする仮保持機構4を備えるようにしている。
この仮保持機構4は、パンチ28の外周側に等角度間隔に複数配設した細い棒状のパンチ41と、ばね部材42とで構成している。
これにより、パンチ28と保持部材22との間で中間素材Wが固定されるのに先立って、仮保持機構4により保持部材22との間で歯車軸線L1を中心に回転可能に仮保持した中間素材Wを、ダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aの位置に合わせて自動的に回転させることで、中間素材Wのスプライン歯Sとダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aとの位置合わせを簡易に行うことができる。
次に、この変速装置用歯車の製造装置2を用いた変速装置用歯車1の製造方法について説明する。
まず、大径部及び外周部に歯車軸線に平行なスプライン歯Sが形成された小径部を有してなり、この小径部を大径部のリム内に設けてなる中間素材Wを用意し、この中間素材Wを、スプライン歯Sが形成された小径部を下向きにして、変速装置用歯車の製造装置2の保持部材22に設置する。
この状態で、プレス装置3を稼働して、上部基台32側を下降させると、中間素材Wが、パンチ28と保持部材22との間で固定されるのに先立って、仮保持機構4により保持部材22との間で歯車軸線L1を中心に回転可能に仮保持され、ダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aの位置に合わせて自動的に回転することで、中間素材Wのスプライン歯Sとダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aとの位置合わせが行われる。
そして、中間素材Wのスプライン歯Sに対して、さらに、上部基台32側を下降させると、中間素材Wが、パンチ28と保持部材22との間で固定された状態で、保持部材22が中間素材Wを介してプレス装置3のパンチ28によって押圧されて下方に移動することにより、押動カム機構23によって、歯車軸線L1に対して放射状かつ傾斜角θを有して保持部材22に傾斜軸線L2に沿って摺動可能に保持した複数のダイ21が、傾斜軸線L2に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させられ、これによって、ダイ21の先端に形成された逆テーパ形成刃部21aがスプライン歯Sの隙間に押し込まれ、スプライン歯Sが逆テーパ付きの歯部12aに形成される。
このようにして、スプライン歯Sを逆テーパ付きの歯部12aに形成した後、上部基台32側を上昇させるとともに、弾発支持機構26及びノックアウトピン27の作用によって、保持部材22を上方に押し上げ、併せて、引き抜き機構24によって、ダイ21を傾斜軸線L2に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させて、逆テーパ形成刃部21aがスプライン歯Sの隙間に押し込まれていたダイ21を引き抜くようにする。
これにより、成形時の負荷が小さく、小型で構造の簡易な製造装置2(プレス装置3)を用いて変速装置用歯車1の製造が可能になるとともに、歯車の変形箇所が局所に偏らず、歪みの発生が少なく、強度の大きな変速装置用歯車1を得ることができる。
以上、本発明の変速装置用歯車の製造方法及びその装置について、実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の変速装置用歯車の製造方法及びその装置は、成形時の負荷が小さく、小型で構造の簡易な製造装置を用いて変速装置用歯車の製造を可能にするとともに、歯車の変形箇所が局所に偏らず、金属組織の流動化によって、歪みの発生が少なく、強度の大きな変速装置用歯車を得ることができることから、図2に示すような、大径部11及び外周部に逆テーパ付きの歯部12aが形成された小径部12を有してなり、小径部12を大径部11のリム11a内に設けてなる変速装置用歯車1を製造するためのもので、特に、逆テーパ付きの歯部12aとリム11aとの間に形成される環状溝11bの溝幅が小さく、薄型化を図るために溝深さ(沈みの度合い)を大きくした変速装置用歯車1(図3(c)に示す変速装置用歯車1C)を製造するために好適に用いることができる。
1 変速装置用歯車
11 大径部
11a リム
12 小径部
12a 逆テーパ付きの歯部
2 変速装置用歯車の製造装置
21 ダイ
21a 逆テーパ形成刃部
22 保持部材
23 押動カム機構
24 引き抜き機構
25 ガイド部材
26 弾発支持機構
27 ノックアウトピン
28 パンチ
3 プレス装置
31 下部基台
32 上部基台
4 仮保持機構
L1 歯車軸線
L2 傾斜軸線
θ 傾斜角
W 中間素材
S スプライン歯

Claims (3)

  1. 大径部及び外周部に逆テーパ付きの歯部が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる変速装置用歯車の製造方法において、大径部及び外周部に歯車軸線に平行なスプライン歯が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる中間素材のスプライン歯に対して、歯車軸線に対して放射状かつ傾斜角を有して保持部材に傾斜軸線に沿って摺動可能に保持した複数のダイを、押動カム機構によって傾斜軸線に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させることによって、ダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部を押し込み、スプライン歯を逆テーパ付きの歯部に形成した後、ダイを、引き抜き機構によって傾斜軸線に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させることを特徴とする変速装置用歯車の製造方法。
  2. 大径部及び外周部に逆テーパ付きの歯部が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる変速装置用歯車の製造装置において、先端に逆テーパ形成刃部を形成したダイと、該ダイを、複数、歯車軸線に対して放射状かつ傾斜角を有して傾斜軸線に沿って摺動可能に保持する保持部材と、大径部及び外周部に歯車軸線に平行なスプライン歯が形成された小径部を有してなり、該小径部を大径部のリム内に設けてなる中間素材のスプライン歯に対して、ダイを傾斜軸線に沿って放射方向の外側から中心に向けて摺動させることによって、ダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部を押し込み、スプライン歯を逆テーパ付きの歯部に形成する押動カム機構と、ダイを傾斜軸線に沿って放射方向の中心から外側に向けて摺動させる引き抜き機構とを備えることを特徴とする変速装置用歯車の製造装置。
  3. 前記中間素材を、歯車軸線を中心に回転可能に仮保持することによって、中間素材のスプライン歯とダイの先端に形成された逆テーパ形成刃部との位置合わせを行うようにする仮保持機構を備えたことを特徴とする請求項2記載の変速装置用歯車の製造装置。
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