JP6635005B2 - 成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、成形装置に関するものであり、例えば、丸棒素材から軸物鍛造部品を成形する成形装置に関する。
特許文献1には、丸棒素材を用いて据え込み成形を伴った絞り成形を行うことにより、軸方向に延びた軸部と、軸部の中間部分に円盤状の円盤部を有する軸物鍛造部品を成形するプレス装置が記載されている。
特開2000−015381号公報
軸物鍛造部品のような軸方向に長く延びた丸棒素材を成形する場合には、座屈現象が発生することがある。また、特許文献1に記載のプレス装置は、丸棒素材を最終製品形状の軸物鍛造部品にするまでに複数のプレスを必要とする。プレス成型工程ごとに装置等を稼働する設備が必要となり、設置スペース及びコスト等の問題が発生する。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、座屈現象の発生を抑制しつつ、鍛造に要するコストを低減することができる成形装置を提供する。
本発明の一態様に係る成形装置は、丸棒素材から軸物鍛造部品を成形する成形装置であって、前記軸物鍛造部品の軸方向を上下方向とした場合に下方に開口したパンチ凹部と、前記軸方向に上面から前記パンチ凹部まで貫通し前記丸棒素材の上端面よりも狭い開口を有する上センタ穴パンチ用貫通孔と、を有するパンチと、前記上センタ穴パンチ用貫通孔に嵌合し、下面の中央に下方に突出した凸部を有する棒状の上センタ穴パンチと、上方に開口したダイス凹部と、前記軸方向に前記ダイス凹部から下面まで貫通したスリーブ用貫通孔と、を有するダイスと、前記スリーブ用貫通孔に嵌合し、前記軸方向に貫通する下センタ穴パンチ用貫通孔が形成された筒状のスリーブと、前記下センタ穴パンチ用貫通孔に嵌合する棒状の下センタ穴パンチと、前記丸棒素材を保持して前記丸棒素材の上下を反転させる機構を備えたロボットチャックと、を備え、前記パンチは、下降して、前記パンチと前記ダイスとの間に配置させた前記丸棒素材の上部となった一端側を前記上センタ穴パンチ用貫通孔に押し込んで軸絞り成形した後、上昇して、前記丸棒素材を外し、前記ロボットチャックは、前記パンチから外された前記丸棒素材の上下を反転させ、前記丸棒素材における軸絞り成形された軸絞り部を、前記スリーブ用貫通孔に挿入し、前記パンチは、下降して、前記軸絞り部が前記スリーブ用貫通孔に挿入された前記丸棒素材の前記上部となった他端側を前記上センタ穴パンチ用貫通孔に押し込んで軸絞り成形し、さらに、前記ダイス凹部内に前記丸棒素材を据え込み成形し、前記上センタ穴パンチは、下降して、前記上部となった前記他端側が軸絞り成形された前記丸棒素材の前記上端面に上センタ穴を成形し、前記下センタ穴パンチは、上昇して、前記軸絞り部が前記スリーブ用貫通孔に挿入された前記丸棒素材の下端面に下センタ穴を成形する。このような構成により、座屈現象の発生を抑制しつつ、鍛造に要するコストを低減することができる。
本発明により、座屈現象の発生を抑制しつつ、鍛造に要するコストを低減することができる成形装置を提供する。
実施形態に係る成形装置の構成を例示した断面図である。 実施形態に係る成形装置で成形された軸物鍛造部品を例示した断面図である。 実施形態に係る成形装置を用いた軸物鍛造部品の成形方法を例示したフローチャート図である。 (a)〜(d)は、実施形態に係る成形装置を用いた軸物鍛造部品の成形方法を例示した工程断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態に係る成形装置を用いた軸物鍛造部品の成形方法を例示した工程断面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
実施形態に係る成形装置を説明する。まず、実施形態に係る成形装置の構成を説明する。図1は、実施形態に係る成形装置の構成を例示した断面図である。図1に示すように、成形装置1は、パンチ10、上センタ穴パンチ20、ダイス30、スリーブ40、下センタ穴パンチ50、ロボットチャック80を備えている。図1では、丸棒素材60も示している。
成形装置1は、丸棒素材60、例えば、軸方向に延びた丸棒状の中実の丸棒素材60から軸物鍛造部品を成形する。丸棒部材60は、材料として、例えば、金属を含んでいる。成形装置1に載置された丸棒素材60の軸方向を、軸物鍛造部品及び軸物鍛造部品を成形する成形装置1の軸方向Lと一致させる。成形装置1を説明するために、軸方向Lを上下方向とする。なお、上下方向は、成形装置1を説明するために導入したものであり、成形装置1を使用する際に、軸方向Lを上下方向に限るというわけではない。
図2は、実施形態に係る成形装置1で成形された軸物鍛造部品70を例示した断面図である。図2に示すように、軸物鍛造部品70は、中心軸を有し、例えば、中心軸に対して回転対称な部材でもよいし、部分的に回転対称でない部分を有していてもよい。中心軸を軸方向Lとしたとき、軸物鍛造部品70は、上から順に、上円柱部71、フランジ部72、下円柱部73を有している。
上円柱部71は、円柱状の部材である。フランジ部72は、上円柱部71及び下円柱部73よりも中心軸から外側に拡がったフランジ状の部材である。フランジ部72の外径は、上円柱部71及び下円柱部73の外径よりも大きいものとなっている。下円柱部73は例えば、円柱状の部材である。下円柱部73の上部、すなわち、下円柱部73のフランジ部72側の部分の外周面上には、歯型スプライン74が形成されている。歯型スプライン74は、外周にわたって一定間隔で外側に突出するように形成された山部と、山部と山部との間の谷部とを含む歯車状のものである。上円柱部71の上面71aには、上センタ穴75が形成されている。下円柱部73の下面73bには、下センタ穴76が形成されている。上センタ穴75及び下センタ穴76の中心軸も、軸方向Lとなっている。
図1に戻って、成形装置1の各部材を説明する。パンチ10は、丸棒素材60及びロボットチャック80の上方に配置されている。パンチ10は、下方に開口した凹部11(パンチ凹部11)及び軸方向Lに上面10aから凹部11まで貫通する貫通孔19(上センタ穴パンチ用貫通孔)を有している。パンチ10は、例えば、上面10a及び下面10bを有する円筒状であり、下面10bに凹部11が形成されている。例えば、貫通孔19は、上面10aから凹部11の底面11dまで貫通している。なお、パンチ10は、下方に開口した凹部11が形成されていれば、円柱状の外形にこだわらない。凹部11の中心軸は、軸方向Lと一致している。凹部11は、下方から見て、例えば、円状であり、凹部11の内周面11cは、円筒状である。なお、凹部11は、下方から見て円状に限らず、凹部11の内周面11cは、円筒状に限らない。以下に示す凹部11以外の凹部も円筒状に限らない。
貫通孔19の中心軸は、例えば、軸方向Lと一致している。貫通孔19は、丸棒素材60の上端面60aよりも狭い開口を有している。すなわち、丸棒素材60の上端面60aは、貫通孔19の開口を覆うように広くなっている。貫通孔19は、上方から見て、例えば、円状になっている。なお、貫通孔19は上方から見て円状に限らない。以下で示す貫通孔19以外の貫通孔も円状に限らない。例えば、貫通孔19の内径は、丸棒素材60の外径よりも小さくなっている。
パンチ10と、軸物鍛造部品70との関係を説明すると、軸物鍛造部品70の上円柱部71は、例えば、パンチ10の凹部11内で成形される。よって、パンチ10における凹部11の内周面11cの形状は、軸物鍛造部品70における上円柱部71の外周面71cの形状と略一致している。そして、凹部11の内径は、上円柱部71の外径と略一致している。
上センタ穴パンチ20は、丸棒素材60の上方に配置されている。上センタ穴パンチ20は、棒状の部材である。上センタ穴パンチ20の中心軸は、軸方向Lと一致している。上センタ穴パンチ20は、パンチ10の貫通孔19に嵌合した形状となっている。したがって、上センタ穴パンチ20の下部21を、パンチ10の上方から、パンチ10の上面10aにおける貫通孔19に挿入することができる。上センタ穴パンチ20は、下面20bの中央部に下方に突出した凸部22を有している。
上センタ穴パンチ20と、軸物鍛造部品70との関係を説明すると、軸物鍛造部品70の上センタ穴75は、上センタ穴パンチ20の凸部22の押し込みによって形成される。よって、上センタ穴パンチ20の凸部22の形状は、上センタ穴75の内周面75cの形状と略一致している。そして、上センタ穴パンチ20の凸部22の外径は、上センタ穴75の内径と略一致している。
ダイス30は、丸棒素材60の下方に配置されている。ダイス30は、上方に開口した凹部31(ダイス凹部)及び軸方向Lに凹部31から下面30bまで貫通した貫通孔39(スリーブ用貫通孔)を有している。ダイス30は、例えば、上面30a及び下面30bを有する円柱状であり、上面30aに凹部31が形成されている。例えば、貫通孔39は、凹部31の底面31dから下面30bまで貫通している。なお、ダイス30は、上方に開口した凹部31が形成されていれば、円柱状の外形にこだわらない。凹部31の中心軸は、軸方向Lと一致している。凹部31の内径は、例えば、丸棒素材60の外径よりも大きくなっている。
貫通孔39の中心軸は、例えば、軸方向Lと一致している。貫通孔39の内径は、凹部31の内径よりも小さくなっている。そして、貫通孔39の内径は、丸棒素材60の外径よりも小さくなっている。例えば、貫通孔39の内径は、貫通孔19の内径と略同一となっている。
貫通孔39の上部、すなわち、貫通孔39の凹部31側の部分の内周面には、内周面に渡って一定間隔で窪み32が形成されている。凹部31の内周面31cと、貫通孔39の内周面39cとの間には、段差が設けられている。段差は、凹部31の底面31dとなっている。
ダイス30と、軸物鍛造部品70との関係を説明すると、軸物鍛造部品70のフランジ部72及び下円柱部73は、ダイス30の凹部31及び貫通孔39内で形成される。よって、ダイス30における凹部31の内周面31cの形状は、軸物鍛造部品70におけるフランジ部72の外周面72cの形状と略一致している。そして、凹部31の内径は、フランジ部72の外径と略一致している。
ダイス30における貫通孔39の内周面39cの形状は、軸物鍛造部品70における下円柱部73の外周面73cの形状と略一致している。そして、貫通孔39の内径は、下円柱部73の外径と略一致している。
ダイス30における窪み32の形状は、軸物鍛造部品70における歯型スプライン74の形状と略一致している。
スリーブ40は、丸棒素材60の下方に配置されている。スリーブ40は、ダイス30の貫通孔39に嵌合する。スリーブ40には、上面40aから下面40bまで軸方向に貫通する貫通孔49(下センタ穴パンチ用貫通孔)が形成されている。スリーブ40及び貫通孔49の軸方向は、軸方向Lに一致している。このように、例えば、スリーブ40は、筒状、例えば円筒状の部材である。その場合には、スリーブ40の外径は、ダイス30の貫通孔39の内径に略一致している。スリーブ40の上部41を、ダイス30の下方から、ダイス30の下面30bにおける貫通孔39に挿入することができる。
スリーブ40と、軸物鍛造部品70との関係を説明すると、スリーブ40の上面40aの形状は、軸物鍛造部品70の下面73bの形状に略一致している。
下センタ穴パンチ50は、丸棒素材60の下方に配置されている。下センタ穴パンチ50は、棒状の部材である。下センタ穴パンチ50は、スリーブ40の貫通孔49に嵌合する形状となっている。したがって、下センタ穴パンチ50の上部51を、スリーブ40の下方からスリーブ40の下面40bにおける貫通孔49に挿入し、スリーブ40の上面40aにおける貫通孔49から、ダイス30の貫通孔39内に突出させることができる。下センタ穴パンチ50の中心軸は、軸方向Lに一致している。
下センタ穴パンチ50と、軸物鍛造部品70との関係を説明すると、軸物鍛造部品70の下センタ穴76は、下センタ穴パンチ50の押し込みによって形成される。よって、下センタ穴パンチ50の上部51の外周面51cの形状は、下円柱部73の下面73bに形成された下センタ穴76の内周面76cの形状と略一致している。そして、下センタ穴パンチ50の上部51の外径は、下センタ穴76の内径と略一致している。
ロボットチャック80は、丸棒素材60を保持するアーム状の部材である。ロボットチャック80は、例えば、自動制御可能である。ロボットチャック80は、例えば、丸棒素材60の中心軸を軸方向Lに一致させ、上下方向とした場合に、丸棒素材60を保持して上下を反転させる機構を備えている。また、ロボットチャック80は、丸棒素材60を保持して上下方向に移動させる。これにより、ロボットチャック80は、例えば、丸棒素材60の軸絞り成形された部分を、ダイス30における貫通孔39に挿入する。なお、ロボットチャック80は、自動制御可能なアーム状の部材に限らず、反転機能付きのローダでもよい。
次に、実施形態に係る成形装置1の動作として、軸物鍛造部品70の成形方法を説明する。図3は、実施形態に係る成形装置を用いた軸物鍛造部品の成形方法を例示したフローチャート図である。図4(a)〜(d)及び図5(a)〜(c)は、実施形態に係る成形装置を用いた軸物鍛造部品の成形方法を例示した工程断面図である。
まず、図3のステップS1及び図4(a)に示すように、丸棒素材60を成形装置1の所定の位置に配置させる。具体的には、丸棒素材60の軸方向を、成形装置1の軸方向Lに合わせ、丸棒素材60の下部をダイス30の凹部31内に載置する。
スリーブ40の上面40aを所定の位置、例えば、ダイス30の凹部31の底面31dの近傍に配置させる。そして、スリーブ40の上面40aを丸棒素材60の下端面60bに当接させる。下センタ穴パンチ50の上面50aを、貫通孔39の下端近傍に配置させる。また、パンチ10の凹部11を下方に向けて、パンチ10を丸棒素材60の上方に配置する。上センタ穴パンチ20の下面20bを、パンチ10の上面10a近傍に配置させる。
次に、図3のステップS2及び図4(b)に示すように、スリーブ40の上面40aを丸棒素材60の下端面60bに当接させたまま、丸棒素材60の上部の軸絞り成形を行う。具体的には、例えば、パンチ10を下降させることによって、丸棒素材60の上部を、パンチ10の貫通孔19に押し込ませる。なお、このときの丸棒素材60の上部を一端側、下部を他端側とする。貫通孔19の開口は、丸棒素材60の上端面60aよりも狭くなっている。例えば、丸棒素材60の外径は、パンチ10の貫通孔19の内径よりも大きいものとなっている。よって、丸棒素材60の上部となった一端側を、パンチ10の貫通孔19に押し込むことで、丸棒素材60の上部を軸絞り成形する。軸絞り成形された部分を軸絞り部68という。軸絞り成形するときに、パンチ10は、上センタ穴パンチ20とともに下降する。
次に、図3のステップS3及び図4(c)に示すように、丸棒素材60の上部の軸絞り成形後、パンチ10から丸棒素材60をノックアウトする。具体的には、パンチ10は、上昇して、丸棒素材60を外す。そのときに、パンチ10は、上センタ穴パンチ20の上昇速度に対して速度差を持たせて上昇する。例えば、パンチ10は、上センタ穴パンチ20の上昇速度よりも速い上昇速度で上昇する。好ましくは、上センタ穴パンチ20が丸棒素材60の上端面60aを押さえる等により、パンチ10のノックアウト性を向上させることができる。特に、パンチ10が上昇して丸棒素材60を外すときに、上センタ穴パンチ20が丸棒素材60の上端面60aに当接した状態で、パンチ10が丸棒素材60から離れるように上昇すると、パンチ10のノックアウト性を向上させることができる。
次に、図3のステップS4及び図4(d)に示すように、ロボットチャック80は、パンチ10からノックアウトさせた丸棒素材60を保持して丸棒素材60の上下を反転させる。具体的には、例えば、ロボットチャック80は、アームによって丸棒素材60を保持し、丸棒素材60を保持したアームの上下を反転させる。これにより、丸棒素材60の上下を反転させる。
次に、図3のステップS5及び図5(a)に示すように、反転させた丸棒素材60の上部を軸絞り成形する。具体的には、ロボットチャック80は、上下を反転させ、丸棒素材60の下部となった軸絞り部68を、スリーブ用貫通孔39に挿入する。そして、パンチ10及び上センタ穴パンチ20を下降させて、丸棒素材60の上部となった他端側を軸絞り成形する。このように、丸棒素材60の上部及び下部を軸絞り成形することにより、丸棒素材60の上部及び下部をダイス等の貫通孔に固定することができる。よって、固定されずフリーな部分を少なくしている。これにより、軸方向Lに延びた丸棒素材60の据え込み成形及びセンタ穴の成形の際の座屈現象を抑制することができる。
次に、図3のステップS6及び図5(b)に示すように、据え込み成形及びセンタ穴の成形を行う。具体的には、丸棒素材60の上部も軸絞り成形した後で、パンチ10及び上センタ穴パンチ20を下降させる。これにより、丸棒素材60を、ダイス30の凹部31内に流動させて据え込み成形する。よって、丸棒素材60は中心軸から半径方向の外側に流動し、凹部31内を充填するようになる。また、上センタ穴パンチ20を下降させることにより、凸部22が丸棒素材60の上端面60aに上センタ穴75を形成する。すなわち、上センタ穴パンチ20は、下降して、上部となった他端側も軸絞り成形された丸棒素材60の上端面60aに上センタ穴75を成形する。
また、下センタ穴パンチ50を上昇させることにより、丸棒素材60の下端面60bに下センタ穴76を成形する。すなわち、下センタ穴パンチ50は、上昇して、軸絞り部68がスリーブ用貫通孔39に挿入された丸棒素材60の下端面60bに下センタ穴76を成形する。このようにして、据え込み成形及びセンタ穴成形を行い、丸棒素材60を流動させる分流法を用いることによって、センタ穴の成形による成形荷重を低圧化することができる。パンチ10及び上センタ穴パンチ20を下降させる際には、パンチ10の下降速度と、上センタ穴パンチ20の下降速度との間に速度差を設ける。速度差は、成形完了時の軸物鍛造部品70における所定の寸法に応じた条件で変えるようにする。
成形完了時の軸物鍛造部品70における所定の寸法に応じた条件とは、例えば、成形完了時のパンチ10の位置及び上センタ穴パンチ20の位置である。また、両者の位置関係である。成形完了時には、両者の間には軸物鍛造部品70の寸法に応じて段差が形成されるが、そのような段差を生じさせる位置関係によって、速度を変化させる。具体的には、例えば、上センタ穴75の細穴比が大きく座屈が発生しやすい場合は、成形前において、パンチ10の位置に対して、上センタ穴パンチ20の位置を大きく上昇させ、段差を大きくする。これにより、丸棒素材60の上部を長めに軸絞り成形し、貫通孔19によって固定する部分を大きくする。そして、成形完了時に、パンチ10及び上センタ穴パンチ20を所定の位置関係になるように、パンチ10の下降速度よりも大きな下降速度で上センタ穴パンチ20を下降させる。これにより、成形完了時には、両者の間には軸物鍛造部品70の寸法に応じて段差が形成される。このように、丸棒素材60を据え込み成形するときのパンチ10の下降速度に対して、上センタ穴75を成形するときの上センタ穴パンチ20の下降速度は、軸物鍛造部品70の所定の寸法に応じて可変となっている。このようにすることにより、座屈現象を抑制しつつ、成形時間を低減することができる。
したがって、例えば、上センタ穴75を成形するときの上センタ穴パンチ20の下降速度は、丸棒素材60を据え込み成形するときのパンチ10の下降速度に比べて大きくされている。そして、パンチ10の下降速度と上センタ穴パンチ20の下降速度の差を、上センタ穴75を深くするときほど大きくする。これにより、座屈現象を抑制しつつ、成形時間を低減することができる。また、例えば、丸棒素材60を据え込み成形するときのパンチ10の下降速度に対する、上センタ穴75を成形するときの上センタ穴パンチ20の下降速度の割合は、上センタ穴75を深くするときほど大きくする。これによっても、座屈現象を抑制しつつ、成形時間を低減することができる。
次に、図5(c)に示すように、ダイス30の貫通孔39における窪み32に対しても丸棒素材60が充填され、歯型スプライン74が形成される。このようにして、軸物鍛造部品70が成形される。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態の成形装置1は、丸棒素材60の上下を反転させる機能を有するロボットチャック80及び軸絞り部68を貫通孔39に出し入れ動作するスリーブ40を備えている。よって、このような連動した成形方法を用いることにより、軸物鍛造部品70の鍛造をワンプレス・ワンダイで実施することができる。よって、軸物鍛造部品70を成形するコスト、時間を低減することができる。
また、丸棒素材60の上部及び下部の両方に対して軸絞り部68を成形し、据え込み成形及びセンタ穴の成形の際には、丸棒素材60の両端の軸絞り部68を固定することができる。よって座屈現象を抑制することができる。このように、本実施形態によれば、座屈現象の発生を抑制しつつ、鍛造に要するコストを低減することができる。
ロボットチャック80で丸棒素材60を反転するために、丸棒素材60の上部をパンチ10から外すノックアウト時には、パンチ10は、上センタ穴パンチ20の上昇速度に対して速度差を持たせて上昇する。特に、上センタ穴パンチ20が丸棒素材60の上端面60aに当接した状態で、パンチ10を丸棒素材60から離れるように上昇させる。これにより、パンチ10のノックアウト性を向上させることができる。
パンチ10及び上センタ穴パンチ20を下降させる速度差は、成形完了時の軸物鍛造部品70における所定の寸法に応じた条件で成形を行う。例えば、丸棒素材60の上部の軸絞り成形後、パンチ10の下降速度よりも上センタ穴パンチ20の下降速度を大きくする。例えば、丸棒素材60を据え込み成形するときのパンチ10の下降速度に対する、上センタ穴75を成形するときの上センタ穴パンチ20の下降速度の割合を、上センタ穴75を深くするときほど大きくする。これにより、座屈現象を抑制しつつ、成形時間を低減することができる。
このように、本実施形態は、複数回にわたる複動プレスによる複動モーションを用いて、軸物鍛造部品70の成形における課題である座屈現象を解消しつつ、歯型スプライン74成形、センタ穴成形等をワンダイス・ワンダイで行っている。よって、製造コスト、製造スペース及び製造時間を低減することができる。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
1 成形装置
10 パンチ
10a 上面
10b 下面
11 凹部(パンチ凹部)
11c 内周面
11d 底面
19 貫通孔(上センタ穴パンチ用貫通孔)
20 上センタ穴パンチ
20b 下面
21 下部
22 凸部
30 ダイス
31 凹部(ダイス凹部)
30a 上面
30b 下面
32 窪み
39 貫通孔(スリーブ用貫通孔)
39c 内周面
40 スリーブ
40a 上面
40b 下面
41 上部
49 貫通孔(下センタ穴パンチ用貫通孔)
50 下センタ穴パンチ
50a 上面
51 上部
51c 外周面
60 丸棒素材
60a 上端面
60b 下端面
70 軸物鍛造部品
71 上円柱部
71a 上面
71c 外周面
72 フランジ部
72c 外周面
73 下円柱部
73b 下面
73c 外周面
74 歯型スプライン
75 上センタ穴
76 下センタ穴
75c、76c 内周面
80 ロボットチャック

Claims (3)

  1. 丸棒素材から軸物鍛造部品を成形する成形装置であって、
    前記軸物鍛造部品の軸方向を上下方向とした場合に下方に開口したパンチ凹部と、前記軸方向に上面から前記パンチ凹部まで貫通し前記丸棒素材の上端面よりも狭い開口を有する上センタ穴パンチ用貫通孔と、を有するパンチと、
    前記上センタ穴パンチ用貫通孔に嵌合し、下面の中央に下方に突出した凸部を有する棒状の上センタ穴パンチと、
    上方に開口したダイス凹部と、前記軸方向に前記ダイス凹部から下面まで貫通したスリーブ用貫通孔と、を有するダイスと、
    前記スリーブ用貫通孔に嵌合し、前記軸方向に貫通する下センタ穴パンチ用貫通孔が形成された筒状のスリーブと、
    前記下センタ穴パンチ用貫通孔に嵌合する棒状の下センタ穴パンチと、
    前記丸棒素材を保持して前記丸棒素材の上下を反転させる機構を備えたロボットチャックと、
    を備え、
    前記パンチは、下降して、前記パンチと前記ダイスとの間に配置させた前記丸棒素材の上部となった一端側を前記上センタ穴パンチ用貫通孔に押し込んで軸絞り成形した後、上昇して、前記丸棒素材を外し、
    前記ロボットチャックは、前記パンチから外された前記丸棒素材の上下を反転させ、前記丸棒素材における軸絞り成形された軸絞り部を、前記スリーブ用貫通孔に挿入し、
    前記パンチは、下降して、前記軸絞り部が前記スリーブ用貫通孔に挿入された前記丸棒素材の前記上部となった他端側を前記上センタ穴パンチ用貫通孔に押し込んで軸絞り成形し、さらに、前記ダイス凹部内に前記丸棒素材を据え込み成形し、
    前記上センタ穴パンチは、下降して、前記上部となった前記他端側が軸絞り成形された前記丸棒素材の前記上端面に上センタ穴を成形し、
    前記下センタ穴パンチは、上昇して、前記軸絞り部が前記スリーブ用貫通孔に挿入された前記丸棒素材の下端面に下センタ穴を成形する、
    成形装置。
  2. 前記パンチが上昇して前記丸棒素材を外すときに、前記パンチは、前記上センタ穴パンチが前記丸棒素材の前記上端面に当接した状態で、前記丸棒素材から離れるように上昇する、
    請求項1に記載の成形装置。
  3. 前記上センタ穴を成形するときの前記上センタ穴パンチの下降速度は、前記丸棒素材を据え込み成形するときの前記パンチの前記下降速度に比べて大きくされ、
    前記パンチの前記下降速度と前記上センタ穴パンチの前記下降速度の差を、前記上センタ穴を深くするときほど大きくする、
    請求項1または2に記載の成形装置。
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